JP6877864B2 - ブレード部材、クリーニング装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

ブレード部材、クリーニング装置、及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、ブレード部材、クリーニング装置、及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来から、電子写真式の画像形成装置では、記録媒体としての転写紙や中間転写体へトナー像を転写した後の、像担持体としての感光体等の表面に付着した不必要な転写残トナーは、クリーニング手段としてのクリーニング装置によって除去している。
このクリーニング装置のクリーニング部材として、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、短冊形状のブレード部材、所謂、クリーニングブレードを用いたものがよく知られている。また、このようなブレード部材としては、単層構造のものや、積層構造のブレード部材が知られている。
例えば、特許文献1には、次のようなブレード部材を備えた画像形成装置が記載されている。
被当接部材(被清掃部材)の表面に当接させる先端稜線部であるエッジ部の延伸方向に直交する断面に、エッジ部を含むエッジ領域(エッジ層)と、材料又は材質が異なる他の領域(バックアップ層)とが形成された弾性部材からなるブレード部材である。このブレード部材では、エッジ部近傍の、エッジ部を含み被当接部材と対向するブレード対向面側から測定したマルテンス硬度、又は、エッジ部を含みブレード対向面と隣接するブレード先端面側から測定したマルテンス硬度を1.0[N/mm]以上としている。
そして、ブレード部材の基端を支持部材で支持してエッジ部を被当接部材の表面に押し当て、被当接部材上に残留する転写残トナー等の付着物をせき止めて掻き落とし除去するというものである。
しかし、エッジ部近傍のマルテンス硬度のみを規定するブレード部材では、次のような不具合が生じるおそれがあった。
ブレード部材の被当接部材に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリが生じたり、エッジ部の欠けが生じたりして、被当接部材とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナー等の付着物が増加する等して、クリーニング機能が低下するという不具合である。
上述した課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、被当接部材の表面に当接させる先端稜線部であるエッジ部の延伸方向に直交する断面に、前記エッジ部を含むエッジ領域と、材料又は材質が異なる他の領域とが形成された弾性部材からなる直方体形状のブレード部材において、前記断面における前記エッジ領域は、前記エッジ部と、ブレード先端面上の点と、ブレード対向面上の点とに囲まれた三角形の領域であり、次の式1で定義する換算マルテンス硬度の値:Xが、0.9以上、2.9以下であり、且つ、前記エッジ領域に有した、前記エッジ部を含む層状の部分の厚さ:tが前記ブレード先端面における前記エッジ領域の厚さであるとともに、0.05[mm]以上0.50[mm]以下であることを特徴とする。
Figure 0006877864
X:換算マルテンス硬度[N/mm
:エッジ領域の断面積[mm
:他の領域の断面積[mm
:エッジ領域のマルテンス硬度[N/mm
:他の領域のマルテンス硬度[N/mm
t:エッジ部を含む層状の部分の厚さ[mm]
本発明によれば、被当接部材上の付着物を除去するクリーニング機能の低下を抑制できるブレード部材を提供できる。
―実施形態に係るプリンタの概略構成図。 プリンタが備えるプロセスカートリッジの一例の概略構成図。 実施例1のクリーニングブレードとして用いることができるブレード部材のエッジ部の延伸方向に直交する断面における断面形状のタイプの説明図。 ビッカース圧子を押しこむときの積算応力と、試験荷重除荷時の積算応力とを示すグラフ。 実施例9に係る、プリンタに備えるプロセスカートリッジの概略構成図。 プリンタに備えた感光体の層構成の説明図。 トナーの円形度の測定方法の説明図。
以下、本発明を適用したブレード部材を備えた画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、プリンタ100という)の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ100の概略構成図である。
プリンタ100は、フルカラー画像を形成するものであって、画像形成部120、中間転写装置160、及び給紙部130から主として構成されている。なお、以下の説明において、添え字Y、C、M、Bkは、それぞれ、イエロー用、シアン用、マゼンタ用、ブラック用の部材であることを示すものである。
画像形成部120には、イエロートナー用のプロセスカートリッジ121Y、シアントナー用のプロセスカートリッジ121C、マゼンタトナー用のプロセスカートリッジ121M、ブラックトナー用のプロセスカートリッジ121Bkが設けられている。これらのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、略水平方向に一列に並べて配置されている。プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、プリンタ100に対して一体として着脱自在に装着される。
中間転写装置160は、複数の支持ローラに掛け渡された無端状の中間転写ベルト162と、一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)と、二次転写ローラ165を備えている。中間転写ベルト162は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の上方で、各プロセスカートリッジに設けられて表面移動する像担持体(潜像担持体)としてのドラム状の各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動方向に沿って配置されている。中間転写ベルト162は、感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動に同期して表面移動する。各一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)は、中間転写ベルト162の内周面に沿って配置されており、これらの一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)により中間転写ベルト162の表面が各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面に弱圧接している。
各感光体10(Y、C、M、Bk)上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト162に転写する構成及び動作は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)について実質的に同一である。ただし、カラー用の3つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M)に対応した一次転写ローラ161(Y、C、M)についてはこれらを上下に揺動させる揺動機構が設けられている。揺動機構は、カラー画像が形成されないときに感光体10(Y、C、M)に中間転写ベルト162を接触させないように動作する。中間転写ベルト162の二次転写ローラ165よりも表面移動方向下流側であってプロセスカートリッジ121Yの上流側には、二次転写後の残留トナー等の中間転写ベルト162上の付着物を除去するための中間転写ベルトクリーニング装置167を設けている。
中間転写装置160の上方には、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)に対応したトナーカートリッジ159(Y、C、M、Bk)が略水平方向に並べて配置されている。また、プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の下方には、帯電された感光体10(Y、C、M、Bk)の表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する露光装置140が配置されている。
給紙部130は、露光装置140の下方に配置されている。給紙部130には、記録媒体としての転写紙を収容する給紙カセット131及び給紙ローラ132が設けられている。レジストローラ対133を経て中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間の二次転写ニップ部に向けて所定のタイミングで転写紙を給送する。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には定着装置30が配置されており、この定着装置30の転写紙搬送方向下流側には、排紙ローラ及び排紙された転写紙を収納する排紙収納部135が配置されている。
図2は、プリンタ100が備えるプロセスカートリッジ121の一例の概略構成図である。なお、図2では、クリーニングブレード5として、後述する図3(b)に示すタイプ2のブレード部材を記載している。
ここで、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の構成はほぼ同様であるので、以下の説明では色分け用の添え字Y、C、M、Bkを省略して、プロセスカートリッジ121の構成及び動作について説明する。
プロセスカートリッジ121は、ドラム状の感光体10と、感光体10の周りに配置されたクリーニング装置1、帯電部40及び現像部50とを備えている。
クリーニング装置1は、クリーニング部材として、感光体10の回転軸方向に長尺な短冊形状の弾性部材からなる積層構造のブレード部材として、クリーニングブレード5を備えている。そして、クリーニングブレード5における、感光体10の回転方向と直交する方向へ延びるエッジ稜線となっている先端稜線部であるエッジ部61を感光体10の表面に押しつけている。これにより、感光体10表面上の転写残トナー等の不要な付着物を引き離し除去する。除去された転写残トナー等の付着物は排出スクリュ43によってクリーニング装置1の外に排出される。
帯電部40は、感光体10と対向する帯電ローラ41と、この帯電ローラ41に当接して回転する帯電ローラクリーナ42とから主として構成されている。
現像部(現像装置)50は、感光体10の表面にトナーを供給して静電潜像を可視像化するものであり、現像剤(キャリア、トナー)を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ51を備える。現像部50は、この現像ローラ51と、現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌スクリュ52と、攪拌された現像剤を現像ローラ51に供給しながら搬送する供給スクリュ53と、から主に構成されている。
以上のような構成を有する4つのプロセスカートリッジ121は、それぞれ単独でサービスマンやユーザにより着脱・交換が可能となっている。また、プリンタ100から取り外した状態のプロセスカートリッジ121については、感光体10、帯電部40、現像部50、クリーニング装置1が、それぞれ単独で新しい装置との交換が可能に構成されている。なお、プロセスカートリッジ121は、クリーニング装置1で回収した転写残トナーを回収する廃トナータンクを備えていてもよい。この場合、更に、プロセスカートリッジ121において廃トナータンクを単独で着脱・交換が可能な構成とすれば利便性が向上する。
次に、プリンタ100の動作について説明する。
プリンタ100では、装置本体に設けられたオペレーションパネルやパーソナルコンピュータ等の外部機器からプリント命令を受け付ける。
まず、感光体10を図2に矢印で示す移動方向(回転方向)Aに回転させ、帯電部40の帯電ローラ41によって感光体10の表面を所定の極性に一様帯電させる。帯電後の感光体10に対し、露光装置140は、入力されたカラー画像データに対応して光変調されたレーザー光を、露光装置140から色ごとに照射し、これによって各感光体10の表面にそれぞれ各色の静電潜像を形成する。そして、各静電潜像に対し、各色の現像部50の現像ローラ51から各色の現像剤を供給し、各色の静電潜像を各色の現像剤で現像し、各色に対応したトナー像を形成して可視像化する。
次いで、一次転写ローラ161にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト162を挟んで感光体10と一次転写ローラ161との間に一次転写電界を形成する。同時に、一次転写ローラ161で中間転写ベルト162を弱圧接することで一次転写ニップを形成する。これらの作用により、各感光体10上のトナー像は中間転写ベルト162上に効率よく一次転写される。中間転写ベルト162上には、各感光体10で形成された各色のトナー像が互いに重なり合うように転写され、積層トナー像が形成される。
中間転写ベルト162上に一次転写された積層トナー像に対しては、給紙カセット131内に収容されている転写紙が給紙ローラ132やレジストローラ対133等を経て所定のタイミングで給送される。そして、二次転写ローラ165にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することにより、転写紙を挟んで中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間に二次転写電界を形成し、転写紙上に積層トナー像が転写される。
積層トナー像が転写された転写紙は定着装置30に送られ、熱及び圧力で定着される。トナー像が定着された転写紙は、排紙ローラによって排紙収納部135に排出、載置される。
一方、一次転写後の各感光体10上に残留する転写残トナーは、各クリーニング装置1のクリーニングブレード5によって掻き取られ、除去される。
クリーニングブレード5は、図2に示す例では、その基端を支持部材(ブレードフォルダ)3で支持され、被当接部材である感光体10の表面にエッジ部61(先端稜線部)を当接させるものである。また、エッジ部61の延伸方向に直交する断面に、エッジ部61を含むエッジ領域6と、材料又は材質が異なる他の領域であるバックアップ領域7とが形成された、所謂、二領域構造(二領域構成)の弾性部材からなるブレード部材である。但し、本実施形態のクリーニングブレード5は、エッジ部61を含む当接領域としてのエッジ領域6と、材料又は材質が異なるバックアップ領域7とが形成された二領域構造のものであり、図2に示した二層構造(積層構造)のブレード部材に限定されない。
そして、図2に示すように、エッジ部61を基点とした長手方向の外表面であるブレード対向面62が感光体10表面の移動方向下流側に対向し、自由端側の端面であるブレード先端面63が感光体10表面の移動方向上流側に対向している。つまり、図2図中、時計回りに表面移動する感光体10表面に対して、カウンタ方向から当接するように配置されている。
ここで、上述したように、エッジ部近傍のマルテンス硬度のみを規定するクリーニングブレードとして用いるブレード部材等では、次のような不具合が生じるおそれがあった。
ブレード部材の被当接部材に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリが生じたり、エッジ部の欠けが生じたりして、被当接部材とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナー等の付着物が増加する等して、クリーニング機能が低下するという不具合である。
具体的には、被当接部材上の付着物を除去するブレード部材は、ブレード部材全体の硬度が高硬度であると、被当接部材に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリが発生したりするおそれがある。また、ブレード部材全体の硬度が低硬度であると、被当接部材が摺動するブレードエッジのスティックスリップに起因してエッジ部の欠けが発生するおそれもある。
加えて、エッジ部を含む層状の部分の厚さが厚すぎると、高硬度領域が多くなり、ブレード部材にヘタリが発生するおそれが更に高まる。
そして、ブレード部材の被当接部材に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリが発生したり、エッジ部の欠けが発生したりすると、被当接部材とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナー等の付着物が増加する等して、クリーニング機能が低下してしまう。
そこで、発明者らは、ブレード部材全体の硬度を好適な範囲内の値とすることができるとともに、高硬度領域が多くなり、ブレード部材にヘタリが発生するおそれを低減できるブレード部材を提供できないか検討し、後述するクリーニングブレード5を見出した。
次に、本実施形態のプリンタ100に備える各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5について、及びクリーニング装置1の複数の実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
まず、本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5の実施例1について、図を用いて説明する。
図3は、本実施例のクリーニングブレード5として用いることができるブレード部材のエッジ部61の延伸方向に直交する断面における断面形状のタイプの説明図である。図4は、ビッカース圧子を押しこむときの積算応力と、試験荷重除荷時の積算応力とを示すグラフである。
なお、図3(a)は、エッジ領域6が、接続される支持部材3との接続部を除くクリーニングブレード5の外周に沿って設けられた第一タイプとしてのタイプ1の説明図。図3(b)は、エッジ領域6が、感光体10と対向するブレード対向面62に沿って層状に設けられた第二タイプとしてのタイプ2の説明図。図3(c)は、エッジ領域6が、エッジ部61を含みブレード対向面62と隣接するブレード先端面63に沿って設けられた第三タイプとしてのタイプ3の説明図。図3(d)は、エッジ領域6が、エッジ部61と、ブレード先端面63上の点と、ブレード対向面62上の点とに囲まれた三角形の領域である第四タイプとしてのタイプ4の説明図である。
上述したように、本実施形態のクリーニングブレード5は、エッジ部61の延伸方向に直交する断面に、エッジ部61を含むエッジ領域6と、材料又は材質が互いに異なる他の領域であるバックアップ領域7とが形成された弾性部材からなる。
そして、本実施例のクリーニングブレード5では、そのエッジ領域6とバックアップ領域7を、次の式1で定義する換算マルテンス硬度の値:Xが、0.9[N/mm]以上、2.9[N/mm]以下であるように構成した。また、同時に、エッジ領域6に有した、図3(a)〜(d)に示す各タイプの図中、「t」で示したエッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.50[mm]以下であるように構成することとした。
Figure 0006877864
X:換算マルテンス硬度[N/mm
:エッジ領域6の断面積[mm
:バックアップ領域7の断面積[mm
:エッジ領域6のマルテンス硬度[N/mm
:バックアップ領域7のマルテンス硬度[N/mm
t:エッジ部61を含む層状の部分の厚さ[mm]
ここで、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tとは、図3(a)〜(d)に示すように、各タイプ毎に予め規定したエッジ領域6の部分の、変形前における厚さである。
具体的には、図3(a)に示すタイプ1のクリーニングブレード5では、クリーニングブレード5の外周に沿って設けられたエッジ領域6の内、感光体10と対向するブレード対向面62側、及びブレード先端面63側の層状の部分の厚さ:tである。この図3(a)では、図中、ブレード対向面62側のエッジ領域6のエッジ部61を含む層状の部分の厚さ、つまり、ブレード対抗面62側のエッジ領域6に含まれる矩形の部分の厚さを、図中「t」として引き出している。なお、ブレード先端面63側の層状の部分の厚さとは、ブレード先端面63側のエッジ領域6に含まれる矩形の部分の厚さを示す。
図3(b)に示すタイプ2のクリーニングブレード5では、感光体10と対向するブレード対向面62に沿って層状に設けられたエッジ領域6の厚:tである。
図3(c)に示すタイプ3のクリーニングブレード5では、エッジ部61を含みブレード対向面62と隣接するブレード先端面63に沿って設けられたエッジ領域6の層状の部分の厚さ:tである。
図3(d)に示すタイプ3のクリーニングブレード5では、エッジ部61と、ブレード先端面63上の点と、ブレード対向面62上の点とに囲まれた三角形のエッジ領域6のブレード先端面63における厚さ:tである。
また、クリーニングブレード5の各領域を構成する部材としては、ウレタンゴム等の弾性部材を好適に用いることができる。
上記式1は、二領域構造のクリーニングブレード5のブレード部材全体としての硬度の値の指標として換算する換算マルテンス硬度の値:Xを定義する計算式である。
この換算マルテンス硬度:Xを1.0[N/mm]以上2.9[N/mm]以下とすることで、クリーニングブレード5全体としての硬度を好適な範囲内の値とすることができる。したがって、クリーニングブレード5全体としての硬度が高硬度となり、感光体10に対する追従性の低下や、経時によるヘタリがクリーニングブレード5に発生することを抑制できる。また、クリーニングブレード5全体としての硬度が低硬度となり、ブレードエッジのスティックスリップに起因してエッジ部61の欠けが発生することも抑制できる。
加えて、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tを0.50[mm](500[μm])以下とすることで、高硬度領域が多くなり、クリーニングブレード5にヘタリが発生するおそれが更に高まることも抑制できる。
これらにより、感光体10とエッジ部61との間をすり抜ける転写残トナー等の付着物が増加する等して、クリーニング機能が低下することを抑制できる。
よって、感光体10上の付着物を除去するクリーニング機能の低下を抑制できるクリーニングブレード5を提供できる。
次に、本実施例のクリーニングブレード5の効果を検証するために行った検証実験について説明する。
なお、各領域のマルテンス硬度と弾性仕事率の測定方法につて説明しておく。
エッジ領域6のマルテンス硬度と弾性仕事率は、フィシャー・インストルメンツ社製、HM−2000を用いて測定したものである。
エッジ領域6のマルテンス硬度は、先端稜線部であるエッジ部61から20[μm]の位置について、ビッカース圧子を1.0[mN]の力で10秒間押し込み、5秒保持し、10秒かけて抜き計測する。そして、マルテンス硬度の測定と同時に、弾性仕事率も算出する。
弾性仕事率は、以下のようにして求められる特性値である。
ビッカース圧子を押し込むときの積算応力をWplast、試験荷重除荷時の積算応力をWelastとすると、弾性仕事率は、Welast/Wplast×100%の式で定義される(図4参照)。
弾性仕事率が高いほど、材料に力を加えて歪を発生させてから、除荷するまでの間の塑性仕事の割合が少ない。すなわち、ゴムが力により変形した際に生じる塑性変形の割合が少ないことを表している。
ここで、検証実験に用いた本実施例のクリーニングブレード5の具体例と比較例、及びその検証結果を次の表1に示す。
なお、表1のブレードタイプの欄に記載した数字は、図3(a)〜(d)に示した各タイプの符番を表している。
Figure 0006877864
[評価方法](クリーニング不良の有無)
以下の条件でクリーニング性の評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図2に示す構成のプロセスカートリッジ121のクリーニングブレード5を、上記表1の具体例1〜20、比較例1〜12の条件のブレード部材にそれぞれ変更し、測定を行った。
また、低温環境(10℃)に24時間評価機を放置後、連続して10,000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体10へのトナー入力を最大にするよう、A4の転写紙に全面ベタ画像を出力した。
そして、クリーニング性は、以下の評価方法にて、◎、○、△、×の4段階で評価を行った。
◎:10,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題がなく、クリーニングに対して厳しい、帯電電流を増加させた条件においてもクリーニング不良がない。
○:10,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ない。
△:10,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ないが、感光体10上にクリーニングブレード5をすり抜けたトナーを目視で確認した。
×:10,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化しており、実使用上、異常画像として問題ある。
[評価結果]
(具体例1)
ブレードタイプは、図3(a)に示したタイプ1であり、エッジ部61を含むエッジ領域6の断面積:Sは4.9[mm]、他の領域であるバックアップ領域7の断面積:Sは17.6[mm]となっている。そして、エッジ領域6のマルテンス硬度:hは1.8[N/mm]、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hは0.7[N/mm]であり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]となる。
また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tは、0.17[mm]である。
上記換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下であり、クリーニング性の評価において◎、つまりクリーニング不良は発生していない。
(具体例2〜20)
具体例1と同様に、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値が0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、各ブレードタイプに対応するエッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。
そして、クリーニング性の評価においても、◎、○、△のいずれかであり、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、クリーニング不良は発生していない。
(比較例1〜5)
具体例1〜20とは異なり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値が2.9[N/mm]より大きくなっており、0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれない。
そして、上述した理由、つまり、バックアップする機能を持つバックアップ領域7がエッジ領域6よりも高硬度であることにより、感光体10表面の凹凸に対する追従性が低下し、トナー抜けが発生する。また、エッジ部61が低硬度であることにより、スティックスリップによって、エッジ部61に欠けが発生してしまう。これらにより、クリーニング機能が低下し、クリーニング性の評価において×、つまり転写紙(画像)上に顕在化するクリーニング不良が発生してしまった。
(比較例6〜16)
具体例1〜20とは異なり、各ブレードタイプに対応するエッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値が0.50[mm](500[μm])よりも厚い(大きい)値となっている。
そして、上述した理由、つまり、エッジ部61を含む領域の層状の部分の厚いと、クリーニングブレード5全体の挙動に対するエッジ部61を含む領域の寄与が大きくなる。これにより、エッジ部61を含む領域が高硬度であると、クリーニングブレード5にヘタリが発生し、線圧(当接圧)の低下に起因するクリーニング不良が発生しやすくなる。また、エッジ部61を含む領域が低硬度であると、感光体10との摺動によりクリーニングブレード5全体が変形してトナー抜け量が増加し、クリーニング機能が低下する。これらにより、クリーニング性の評価において×、つまり転写紙(画像)上に顕在化するクリーニング不良が発生してしまった。
以上の検証結果から、式1に定義する換算マルテンス硬度:Xの値を、0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲とし、且つ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tを0.50[mm]以下とすることで、感光体10上の付着物を除去するクリーニング機能の低下を抑制できることを確認できた。
なお、エッジ領域6及びバックアップ領域7の弾性仕事率が低い(変形に対する塑性仕事の割合が多い)と、クリーニングブレード5に永久変形が発生し易くなる。そして、クリーニングブレード5に永久変形が発生することによりクリーニングブレード5がヘタリ、感光体10とエッジ部61(ブレードエッジ)の当接圧(線圧)が低下することでクリーニング不良が発生し易くなる。
そこで、本実施例のクリーニングブレード5では、エッジ領域6の弾性仕事率を40%以上90%以下、バックアップ領域7の弾性仕事率を70%以上95%以下となるように構成することが好ましい。
このように構成することで、クリーニング機能低下に影響を及ぼす大きな線圧低下を抑制して、クリーニングブレード5全体の変形が塑性ではなく弾性となり、ヘタリの発生を抑制することができる。
(実施例2)
本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5の実施例2について説明する。
本実施例のクリーニングブレード5と、実施例1のクリーニングブレードとでは、本実施例のクリーニングブレード5が、エッジ領域6のマルテンス硬度:hと、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hの大小関係を規定したことに係る点のみ異なる。
したがって、実施例1と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
感光体10上の付着物を除去するクリーニングブレード5は、バックアップ領域7がエッジ領域6よりも高硬度であると、感光体10表面の凹凸に対する追従性が低下して、感光体10表面とエッジ部との隙間を付着物が通過する、所謂、トナー抜け等が発生するおそれがある。また、エッジ領域6に含まれるエッジ部61がバックアップ領域7よりも低硬度であることにより、スティックスリップによって、エッジ部61に欠けが発生するおそれもある。
そこで、本実施例のクリーニングブレード5では、エッジ領域6のマルテンス硬度:hを、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hよりも大きくなるように構成することを規定した。
このように、エッジ領域6をバックアップ領域7よりも高硬度とすることで、トナー抜け等の発生や、スティックスリップによるエッジ部61の欠けが発生することを抑制できる。
次に、本実施例のクリーニングブレード5の効果を検証するために行った検証実験について説明する。
なお、各領域のマルテンス硬度の測定は、実施例1と同様な方法で行った。
ここで、検証実験に用いた本実施例のクリーニングブレード5の具体例と比較例、及びその検証結果を次の表2に示す。
Figure 0006877864
[評価方法](クリーニング不良の有無)
以下の条件でクリーニング性の評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図2に示す構成のプロセスカートリッジ121のクリーニングブレード5を、上記表2の具体例1〜10、比較例1〜5の条件のブレード部材にそれぞれ変更し、測定を行った。
また、低温環境(10℃)に24時間評価機を放置後、連続して30,000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体10へのトナー入力を最大にするよう、A4の転写紙に全面ベタ画像を出力した。
そして、クリーニング性は、以下の評価方法にて、◎、○、△、×の4段階で評価を行った。
◎:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題がなく、クリーニングに対して厳しい、帯電電流を増加させた条件においてもクリーニング不良がない。
○:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ない。
△:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ないが、感光体10上にクリーニングブレード5をすり抜けたトナーを目視で確認した。
×:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化しており、実使用上、異常画像として問題ある。
[評価結果]
(具体例1)
ブレードタイプは、図3(a)に示したタイプ1であり、エッジ部61を含むエッジ領域6の断面積:Sは4.9[mm]、エッジ部61を含まないバックアップ領域7の断面積:Sは17.6[mm]となっている。そして、エッジ領域6のマルテンス硬度:hは3.0[N/mm]、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hは0.7[N/mm]であり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値は1.2[N/mm]となる。
また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tは、0.17[mm]である。
上記換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含むエッジ領域6のマルテンス硬度:hは、エッジ部61を含まないバックアップ領域7のマルテンス硬度:hよりも大きくなっている。
そして、クリーニング性の評価において◎、つまりクリーニング不良は発生していない。
(具体例2〜10)
具体例1と同様に、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値が0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、各ブレードタイプに対応するエッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含むエッジ領域6のマルテンス硬度:hは、エッジ部61を含まないバックアップ領域7のマルテンス硬度:hよりも大きくなっている。
そして、クリーニング性の評価においても、◎、○のいずれかであり、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、クリーニング不良は発生していない。
(比較例1〜5)
具体例1〜10とは異なり、エッジ部61を含むエッジ領域6のマルテンス硬度:hは、エッジ部61を含まないバックアップ領域7のマルテンス硬度:hよりも小さくなっている。
そして、上述した理由、つまり、バックアップ領域7がエッジ領域6よりも高硬度であることにより、感光体10表面の凹凸に対する追従性が低下し、トナー抜けが発生する。また、エッジ部61が低硬度であることにより、スティックスリップによって、エッジ部61に欠けが発生してしまう。これらにより、クリーニング機能が低下し、クリーニング性の評価において×、つまり転写紙(画像)上に顕在化するクリーニング不良が発生してしまった。
以上の検証結果から、実施例1の構成に加え、エッジ領域6をバックアップ領域7よりも高硬度にすることで、トナー抜け等の発生や、スティックスリップによるエッジ部61の欠けが発生することを抑制できることを確認できた。
(実施例3)
本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5の実施例3について説明する。
本実施例のクリーニングブレード5と、実施例1、2のクリーニングブレードとでは、本実施例のクリーニングブレード5が、エッジ領域6のマルテンス硬度:hの下限値を規定したことに係る点のみ異なる。
したがって、実施例1、2と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
感光体10上の付着物を除去するクリーニングブレード5は、エッジ領域6に含まれるエッジ部61のマルテンス硬度:hが1.5[N/mm]よりも低硬度であると、トナー外添剤などの付着物が付着し、経時で感光体10上に固着するおそれが高まる。このように固着すると、メダカ・フィルミング等の異常画像が発生してしまう。
そこで、本実施例のクリーニングブレード5では、エッジ領域6のマルテンス硬度:hを1.5[N/mm]以上と規定した。
このように、エッジ領域6のマルテンス硬度:hを1.5[N/mm]以上と規定することで、付着物が付着し、経時で感光体10上に固着することで生じるメダカ・フィルミング等の異常画像が発生することを抑制できる。
次に、本実施例のクリーニングブレード5の効果を検証するために行った検証実験について説明する。
なお、各領域のマルテンス硬度の測定は、実施例1、2と同様な方法で行った。
ここで、検証実験に用いた本実施例のクリーニングブレード5の具体例と比較例、及びその検証結果を次の表3に示す。
Figure 0006877864
[評価方法](メダカ・フィルミング評価)
以下の条件でメダカ・フィルミングの評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図2に示す構成のプロセスカートリッジ121のクリーニングブレード5を、上記表3の具体例1〜15、比較例1〜5の条件のブレード部材にそれぞれ変更し、測定を行った。
また、温度が32℃、湿度が54%の環境にて、連続して20,000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体10へのトナー入力を最大にするよう、A4の転写紙に画像面積率5%の画像を出力した。
そして、クリーニング性は、以下の評価方法にて、◎、○、△、×の4段階で評価を行った。
◎:20,000枚通紙後、出力画像(転写紙)上に目視でフィルミングが観察されず、異常画像が見られないとともに、感光体10上にも外添剤の付着はほとんど見られない。
○:20,000枚通紙後、出力画像上に目視でフィルミングが観察されず、異常画像が見られないとともに、感光体10上に見られる外添剤の付着もわずかである。
△:20,000枚通紙後、出力画像上に目視でフィルミングが観察されず、異常画像は見られないが、感光体上に外添剤の付着が顕著に見られる。
×:20,000枚通紙後、出力画像上に目視でフィルミングが観察され、異常画像となっている。
[評価結果]
(具体例1)
ブレードタイプは、図3(a)に示したタイプ1であり、エッジ部61を含むエッジ領域6の断面積:Sは4.9[mm]、エッジ部61を含まないバックアップ領域7の断面積:Sは17.6[mm]となっている。そして、エッジ領域6のマルテンス硬度:hは3.0[N/mm]、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hは0.7[N/mm]であり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値は1.2[N/mm]となる。
また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tは、0.17[mm]である。
上記換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含むエッジ領域6のマルテンス硬度:hの値は、1.5[N/mm]以上である。
そして、20,000枚通紙後の評価において◎、つまりメダカ・フィルミングは発生していない。
(具体例2〜15)
具体例1と同様に、換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。また、エッジ部61を含むエッジ領域6のマルテンス硬度:hは、エッジ部61を含まないバックアップ領域7のマルテンス硬度:hよりも大きくなっている。加えて、エッジ部61を含むエッジ領域6のマルテンス硬度:hの値は、1.5[N/mm]以上である。
そして、20,000枚通紙後の評価においても、○、△のいずれかであり、メダカ・フィルミングは発生していない。
(比較例1〜5)
具体例1〜15とは異なり、エッジ部61を含むエッジ領域6のマルテンス硬度:hの値は、1.5[N/mm]未満である。
そして、上述した理由、つまり、エッジ部61を含むエッジ領域6が、低硬度(1.5[N/mm]未満)であるため、感光体10表面にトナー外添剤が付着し、経時で感光体10上に固着することで生じる異常画像であるメダカ・フィルミングが発生した。
以上の検証結果から、実施例1、2の構成に加え、エッジ領域6のマルテンス硬度:hを1.5[N/mm]以上と規定することで、次のような効果を奏することができることを確認できた。付着物が付着し、経時で感光体10上に固着することで生じるメダカ・フィルミング等の異常画像が発生することを抑制できることである。
(実施例4)
本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5の実施例4について説明する。
本実施例のクリーニングブレード5と、実施例1、3のクリーニングブレードとでは、本実施例のクリーニングブレード5が、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hの好適な範囲を規定したことに係る点のみ異なる。
したがって、実施例1、3と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
感光体10上の付着物を除去するクリーニングブレード5は、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hが0.5[N/mm]よりも低硬度であると、感光体10にエッジ部61を当接させるときの当接圧(線圧)を維持できないおそれがある。このように維持できないと、感光体10表面とエッジ部61との隙間を付着物が通過する、所謂、トナー抜け等が生じる。
また、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hが2.0[N/mm]よりも高硬度であると、感光体10に固着した付着物をエッジ部61が乗り越える等してクリーニングブレード5全体が変形するときに、ブレードエッジに高い負荷がかかるおそれがある。このように高い負荷がかかると、感光体10が摺動するブレードエッジやエッジ部61に、摩耗や欠けが発生する。
そこで、本実施例のクリーニングブレード5では、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hの範囲を、0.5[N/mm]以上2.0[N/mm]以下と規定した。
このように、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hの範囲を規定することで、感光体10表面とエッジ部61との隙間を付着物が通過する、所謂、トナー抜け等や、ブレードエッジやエッジ部61に、摩耗や欠けが発生することを抑制できる。
次に、本実施例のクリーニングブレード5の効果を検証するために行った検証実験について説明する。
なお、各領域のマルテンス硬度の測定は、実施例1〜3と同様な方法で行った。
ここで、検証実験に用いた本実施例のクリーニングブレード5の具体例と比較例、及びその検証結果を次の表4に示す。
Figure 0006877864
[評価方法](クリーニング不良の有無)
以下の条件でクリーニング性の評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図2に示す構成のプロセスカートリッジ121のクリーニングブレード5を、上記表4の具体例1〜12、比較例1〜6の条件のブレード部材にそれぞれ変更し、測定を行った。
また、低温環境(10℃)に24時間評価機を放置後、連続して30,000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体10へのトナー入力を最大にするよう、A4の転写紙に全面ベタ画像を出力した。
そして、クリーニング性は、以下の評価方法にて、◎、○、△、×の4段階で評価を行った。
◎:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題がなく、クリーニングに対して厳しい、帯電電流を増加させた条件においてもクリーニング不良がない。
○:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ない。
△:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ないが、感光体10上にクリーニングブレード5をすり抜けたトナーを目視で確認した。
×:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化しており、実使用上、異常画像として問題ある。
[評価結果]
(具体例1)
ブレードタイプは、図3(a)に示したタイプ1であり、エッジ部61を含むエッジ領域6の断面積:Sは4.9[mm]、エッジ部61を含まないバックアップ領域7の断面積:Sは17.6[mm]となっている。そして、エッジ領域6のマルテンス硬度:hは1.8[N/mm]、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hは0.7[N/mm]であり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]となる。
また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tは、0.17[mm]である。
上記換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含まないバックアップ領域7のマルテンス硬度:hの値が、0.5[N/mm]以上2.0[N/mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価において◎、つまりクリーニング不良は発生していない。
(具体例2〜12)
具体例1と同様に、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値が0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、各ブレードタイプに対応するエッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。また、エッジ部61を含むエッジ領域6のマルテンス硬度:hの値は、エッジ部61を含まないバックアップ領域7のマルテンス硬度:hの値以上である。加えて、エッジ部61を含まないバックアップ領域7のマルテンス硬度:hの値が、0.5[N/mm]以上2.0[N/mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価においても、◎、○、△のいずれかであり、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、クリーニング不良は発生していない。
(比較例1〜6)
具体例1〜12とは異なり、エッジ部61を含まないバックアップ領域7のマルテンス硬度:hの値が、0.5[N/mm]未満、又は2.0[N/mm]よりも大きい。つまり、エッジ部61を含まないバックアップ領域7のマルテンス硬度:hの値が、0.5[N/mm]以上2.0[N/mm]以下の範囲に含まれない。
そして、上述した理由、つまり、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hの値が0.5[N/mm]よりも低硬度であると、当接圧が維持できず、トナー抜けが発生する。
また、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hの値が2.0[N/mm]よりも高硬度であると、クリーニングブレード5全体が変位した際に、ブレードエッジに高い負荷がかかり、摩耗・欠けが発生する。これらにより、クリーニング機能が低下し、クリーニング性の評価において×、つまり転写紙(画像)上に顕在化するクリーニング不良が発生してしまった。
以上の検証結果から、実施例1、3の構成に加え、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hの範囲を、0.5[N/mm]以上2.0[N/mm]以下と規定することで、次のような効果を奏することができることを確認できた。感光体10表面とエッジ部61との隙間を付着物が通過する、所謂、トナー抜け等や、ブレードエッジやエッジ部61に、摩耗や欠けが発生することを抑制できることである。
(実施例5)
本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5の実施例5について説明する。
本実施例のクリーニングブレード5と、実施例1〜4のクリーニングブレードとでは、次のことに係る点のみ異なる。すなわち、本実施例のクリーニングブレード5が、図3(a)に示す第一タイプであるタイプ1であり、エッジ部61を含む層状の部分の、より好適な厚さ:tの範囲を規定したことに係る点である。
したがって、実施例1〜4と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
タイプ1のクリーニングブレード5は、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.05[mm]よりも薄いと、感光体10が摺動するブレードエッジの摩耗によって、バックアップ領域7が露出してクリーニング機能が低下するおそれがある。また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.20[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、クリーニングブレード5にヘタリが発生するおそれがある。
そこで、本実施例のタイプ1のクリーニングブレード5では、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの範囲を、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲と規定した。
このように、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの範囲を規定することで、バックアップ領域7が露出してクリーニングブレード5のクリーニング機能が低下することや、クリーニングブレード5にヘタリが発生することを抑制できる。
次に、本実施例のクリーニングブレード5の効果を検証するために行った検証実験について説明する。
なお、各領域のマルテンス硬度の測定は、実施例1〜4と同様な方法で行った。
ここで、検証実験に用いた本実施例のクリーニングブレード5の具体例と比較例、及びその検証結果を次の表5に示す。
Figure 0006877864
[評価方法](クリーニング不良の有無)
以下の条件でクリーニング性の評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図2に示す構成のプロセスカートリッジ121のクリーニングブレード5を、上記表5の具体例1〜4、比較例1〜4の条件のブレード部材にそれぞれ変更し、測定を行った。
また、低温環境(10℃)に24時間評価機を放置後、連続して30,000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体10へのトナー入力を最大にするよう、A4の転写紙に全面ベタ画像を出力した。
そして、クリーニング性は、以下の評価方法にて、◎、○、△、×の4段階で評価を行った。
◎:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題がなく、クリーニングに対して厳しい、帯電電流を増加させた条件においてもクリーニング不良がない。
○:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ない。
△:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ないが、感光体10上にクリーニングブレード5をすり抜けたトナーを目視で確認した。
×:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化しており、実使用上、異常画像として問題ある。
[評価結果]
(具体例1)
ブレードタイプは、図3(a)に示したタイプ1であり、エッジ部61を含むエッジ領域6の断面積:Sは1.4[mm]、エッジ部61を含まないバックアップ領域7の断面積:Sは21.1[mm]となっている。そして、エッジ領域6のマルテンス硬度:hは3.0[N/mm]、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hは0.9[N/mm]であり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値は1.0[N/mm]となる。
また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tは、0.05[mm]である。
上記換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tも、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価において◎、つまりクリーニング不良は発生していない。
(具体例2〜4)
具体例1と同様に、タイプ1の各クリーニングブレード5の、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値が0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tも、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価においても、◎、○のいずれかであり、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、クリーニング不良は発生していない。
(比較例1〜4)
具体例1〜4とは異なり、タイプ1の各クリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]未満、又は0.20[mm]よりも大きい。つまり、タイプ1の各クリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲に含まれない。
そして、上述した理由、つまりタイプ1のクリーニングブレード5は、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.05[mm]よりも薄いと、感光体10が摺動するブレードエッジの摩耗によって、バックアップ領域7が露出してクリーニング機能の低下が発生する。また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.20[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、クリーニングブレード5にヘタリが発生する。これらにより、クリーニング機能が低下し、クリーニング性の評価において×、つまり転写紙(画像)上に顕在化するクリーニング不良が発生してしまった。
以上の検証結果から、実施例1〜4の構成に加え、タイプ1のクリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲と規定することで、次のような効果を奏することができることを確認できた。タイプ1のクリーニングブレード5において、バックアップ領域7が露出してクリーニングブレード5のクリーニング機能が低下することや、クリーニングブレード5にヘタリが発生することを抑制できることである。
(実施例6)
本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5の実施例6について説明する。
本実施例のクリーニングブレード5と、実施例1〜4のクリーニングブレードとでは、次のことに係る点のみ異なる。すなわち、本実施例のクリーニングブレード5が、図3(b)に示す第二タイプであるタイプ2であり、エッジ部61を含む層状の部分の、より好適な厚さ:tの範囲を規定したことに係る点である。
したがって、実施例1〜4と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
タイプ2のクリーニングブレード5は、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.05[mm]よりも薄いと、感光体10が摺動するブレードエッジの摩耗によって、バックアップ領域7が露出してクリーニング機能が低下するおそれがある。また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.50[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、クリーニングブレード5にヘタリが発生するおそれがある。
そこで、本実施例のタイプ2のクリーニングブレード5では、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの範囲を、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲と規定した。
このように、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの範囲を規定することで、バックアップ領域7が露出してクリーニングブレード5のクリーニング機能が低下することや、クリーニングブレード5にヘタリが発生することを抑制できる。
次に、本実施例のクリーニングブレード5の効果を検証するために行った検証実験について説明する。
なお、各領域のマルテンス硬度の測定は、実施例1〜5と同様な方法で行った。
ここで、検証実験に用いた本実施例のクリーニングブレード5の具体例と比較例、及びその検証結果を次の表6に示す。
Figure 0006877864
[評価方法](クリーニング不良の有無)
以下の条件でクリーニング性の評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図2に示す構成のプロセスカートリッジ121のクリーニングブレード5を、上記表6の具体例1〜7、比較例1〜4の条件のブレード部材にそれぞれ変更し、測定を行った。
また、低温環境(10℃)に24時間評価機を放置後、連続して30,000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体10へのトナー入力を最大にするよう、A4の転写紙に全面ベタ画像を出力した。
そして、クリーニング性は、以下の評価方法にて、◎、○、△、×の4段階で評価を行った。
◎:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題がなく、クリーニングに対して厳しい、帯電電流を増加させた条件においてもクリーニング不良がない。
○:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ない。
△:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ないが、感光体10上にクリーニングブレード5をすり抜けたトナーを目視で確認した。
×:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化しており、実使用上、異常画像として問題ある。
[評価結果]
(具体例1)
ブレードタイプは、図3(b)に示したタイプ2であり、エッジ部61を含むエッジ領域6の断面積:Sは0.6[mm]、エッジ部61を含まないバックアップ領域7の断面積:Sは16.3[mm]となっている。そして、エッジ領域6のマルテンス硬度:hは2.0[N/mm]、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hは0.9[N/mm]であり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]となる。
また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tは、0.05[mm]である。
上記換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tも、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価において◎、つまりクリーニング不良は発生していない。
(具体例2〜7)
具体例1と同様に、タイプ2の各クリーニングブレード5の、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値が0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tも、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価においても、◎、○のいずれかであり、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、クリーニング不良は発生していない。
(比較例1〜4)
具体例1〜4とは異なり、タイプ2の各クリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]未満、又は0.50[mm]よりも大きい。つまり、タイプ2の各クリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲に含まれない。
そして、上述した理由、つまりタイプ2のクリーニングブレード5は、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.05[mm]よりも薄いと、感光体10が摺動するブレードエッジの摩耗によって、バックアップ領域7が露出してクリーニング機能の低下が発生する。また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.50[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、クリーニングブレード5にヘタリが発生する。これらにより、クリーニング機能が低下し、クリーニング性の評価において×、つまり転写紙(画像)上に顕在化するクリーニング不良が発生してしまった。
以上の検証結果から、実施例1〜4の構成に加え、タイプ2のクリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲と規定することで、次のような効果を奏することができることを確認できた。タイプ2のクリーニングブレード5において、バックアップ領域7が露出してクリーニングブレード5のクリーニング機能が低下することや、クリーニングブレード5にヘタリが発生することを抑制できることである。
(実施例7)
本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5の実施例7について説明する。
本実施例のクリーニングブレード5と、実施例1〜4のクリーニングブレードとでは、次のことに係る点のみ異なる。すなわち、本実施例のクリーニングブレード5が、図3(c)に示す第三タイプであるタイプ3であり、エッジ部61を含む層状の部分の、より好適な厚さ:tの範囲を規定したことに係る点である。
したがって、実施例1〜4と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
タイプ3のクリーニングブレード5は、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.05[mm]よりも薄いと、感光体10が摺動するブレードエッジの摩耗によって、バックアップ領域7が露出してクリーニング機能が低下するおそれがある。また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.20[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、クリーニングブレード5にヘタリが発生するおそれがある。
そこで、本実施例のタイプ3のクリーニングブレード5では、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの範囲を、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲と規定した。
このように、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの範囲を規定することで、バックアップ領域7が露出してクリーニングブレード5のクリーニング機能が低下することや、クリーニングブレード5にヘタリが発生することを抑制できる。
次に、本実施例のクリーニングブレード5の効果を検証するために行った検証実験について説明する。
なお、各領域のマルテンス硬度の測定は、実施例1〜6と同様な方法で行った。
ここで、検証実験に用いた本実施例のクリーニングブレード5の具体例と比較例、及びその検証結果を次の表7に示す。
Figure 0006877864
[評価方法](クリーニング不良の有無)
以下の条件でクリーニング性の評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図2に示す構成のプロセスカートリッジ121のクリーニングブレード5を、上記表7の具体例1〜4、比較例1〜4の条件のブレード部材にそれぞれ変更し、測定を行った。
また、低温環境(10℃)に24時間評価機を放置後、連続して30,000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体10へのトナー入力を最大にするよう、A4の転写紙に全面ベタ画像を出力した。
そして、クリーニング性は、以下の評価方法にて、◎、○、△、×の4段階で評価を行った。
◎:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題がなく、クリーニングに対して厳しい、帯電電流を増加させた条件においてもクリーニング不良がない。
○:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ない。
△:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ないが、感光体10上にクリーニングブレード5をすり抜けたトナーを目視で確認した。
×:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化しており、実使用上、異常画像として問題ある。
[評価結果]
(具体例1)
ブレードタイプは、図3(c)に示したタイプ3であり、エッジ部61を含むエッジ領域6の断面積:Sは0.1[mm]、エッジ部61を含まないバックアップ領域7の断面積:Sは22.4[mm]となっている。そして、エッジ領域6のマルテンス硬度:hは5.0[N/mm]、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hは0.9[N/mm]であり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]となる。
また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tは、0.05[mm]である。
上記換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tも、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価において◎、つまりクリーニング不良は発生していない。
(具体例2〜4)
具体例1と同様に、タイプ3の各クリーニングブレード5の、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値が0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tも、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価においても、◎、○のいずれかであり、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、クリーニング不良は発生していない。
(比較例1〜4)
具体例1〜4とは異なり、タイプ3の各クリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]未満、又は0.20[mm]よりも大きい。つまり、タイプ3の各クリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲に含まれない。
そして、上述した理由、つまりタイプ3のクリーニングブレード5は、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.05[mm]よりも薄いと、感光体10が摺動するブレードエッジの摩耗によって、バックアップ領域7が露出してクリーニング機能の低下が発生する。また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.20[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、クリーニングブレード5にヘタリが発生する。これらにより、クリーニング機能が低下し、クリーニング性の評価において×、つまり転写紙(画像)上に顕在化するクリーニング不良が発生してしまった。
以上の検証結果から、実施例1〜4の構成に加え、タイプ3のクリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]以上0.20[mm]以下の範囲と規定することで、次のような効果を奏することができることを確認できた。タイプ3のクリーニングブレード5において、バックアップ領域7が露出してクリーニングブレード5のクリーニング機能が低下することや、クリーニングブレード5にヘタリが発生することを抑制できることである。
(実施例8)
本実施形態のプリンタ100に備えた各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5の実施例8について説明する。
本実施例のクリーニングブレード5と、実施例1〜4のクリーニングブレードとでは、次のことに係る点のみ異なる。すなわち、本実施例のクリーニングブレード5が、図3(d)に示す第四タイプであるタイプ4であり、エッジ部61を含む層状の部分の、より好適な厚さ:tの範囲を規定したことに係る点である。
したがって、実施例1〜4と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
タイプ4のクリーニングブレード5は、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.05[mm]よりも薄いと、感光体10が摺動するブレードエッジの摩耗によって、バックアップ領域7が露出してクリーニング機能が低下するおそれがある。また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.50[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、クリーニングブレード5にヘタリが発生するおそれがある。
そこで、本実施例のタイプ4のクリーニングブレード5では、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの範囲を、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲と規定した。
このように、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの範囲を規定することで、バックアップ領域7が露出してクリーニングブレード5のクリーニング機能が低下することや、クリーニングブレード5にヘタリが発生することを抑制できる。
次に、本実施例のクリーニングブレード5の効果を検証するために行った検証実験について説明する。
なお、各領域のマルテンス硬度の測定は、実施例1〜7と同様な方法で行った。
ここで、検証実験に用いた本実施例のクリーニングブレード5の具体例と比較例、及びその検証結果を次の表8に示す。
Figure 0006877864
[評価方法](クリーニング不良の有無)
以下の条件でクリーニング性の評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図2に示す構成のプロセスカートリッジ121のクリーニングブレード5を、上記表8の具体例1〜3、比較例1〜5の条件のブレード部材にそれぞれ変更し、測定を行った。
また、低温環境(10℃)に24時間評価機を放置後、連続して30,000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体10へのトナー入力を最大にするよう、A4の転写紙に全面ベタ画像を出力した。
そして、クリーニング性は、以下の評価方法にて、◎、○、△、×の4段階で評価を行った。
◎:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題がなく、クリーニングに対して厳しい、帯電電流を増加させた条件においてもクリーニング不良がない。
○:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ない。
△:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ないが、感光体10上にクリーニングブレード5をすり抜けたトナーを目視で確認した。
×:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化しており、実使用上、異常画像として問題ある。
[評価結果]
(具体例1)
ブレードタイプは、図3(d)に示したタイプ4であり、エッジ部61を含むエッジ領域6の断面積:Sは0.1[mm]、エッジ部61を含まないバックアップ領域7の断面積:Sは22.4[mm]となっている。そして、エッジ領域6のマルテンス硬度:hは5.0[N/mm]、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hは0.9[N/mm]であり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]となる。
また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tは、0.05[mm]である。
上記換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tも、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価において◎、つまりクリーニング不良は発生していない。
(具体例2、3)
具体例1と同様に、タイプ4の各クリーニングブレード5の、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値が0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tも、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲に含まれる。
そして、クリーニング性の評価においても、◎、○のいずれかであり、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、クリーニング不良は発生していない。
(比較例1〜5)
具体例1〜3とは異なり、タイプ4の各クリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]未満、又は0.50[mm]よりも大きい。つまり、タイプ4の各クリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲に含まれない。
そして、上述した理由、つまりタイプ4のクリーニングブレード5は、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.05[mm]よりも薄いと、感光体10が摺動するブレードエッジの摩耗によって、バックアップ領域7が露出してクリーニング機能の低下が発生する。また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが0.50[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、クリーニングブレード5にヘタリが発生する。これらにより、クリーニング機能が低下し、クリーニング性の評価において×、つまり転写紙(画像)上に顕在化するクリーニング不良が発生してしまった。
以上の検証結果から、実施例1〜4の構成に加え、タイプ4のクリーニングブレード5の、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]以上0.50[mm]以下の範囲と規定することで、次のような効果を奏することができることを確認できた。タイプ4のクリーニングブレード5において、バックアップ領域7が露出してクリーニングブレード5のクリーニング機能が低下することや、クリーニングブレード5にヘタリが発生することを抑制できることである。
(実施例9)
本実施形態のプリンタ100に備えることができる各クリーニング装置1の別例、及びそれに用いるクリーニングブレード5の実施例9について、図を用いて説明する。
図5は、本実施例に係る、プリンタ100に備えるプロセスカートリッジ121の概略構成図である。なお、図5では、クリーニングブレード5として、図3(b)に示すタイプ2のブレード部材を記載している。
本実施例のクリーニング装置1及びクリーニングブレード5と、実施例1〜8のクリーニング装置及びクリーニングブレード5とでは、次のことに係る点のみ異なる。すなわち、実施例1〜8のクリーニング装置では、クリーニングブレードを支持する支持部材をクリーニング装置に固定していた。これに対し、本実施例のクリーニング装置1では、回動可能なクリーニングブレード5を支持する支持部材80を、バネを用いて感光体10に加圧していることに係る点である。つまり、本実施例のクリーニング装置1では、感光体10にクリーニングブレード5のエッジ部61を加圧する加圧方式が、バネ81の力を用いて加圧するバネ加圧方式(当接圧一定方式)である点である。
したがって、実施例1〜8と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明するとともに、特に、区別する必要が無い限り、同一、又は同様な部材には、同一の符号を付して説明する。
上述した実施例1〜8のクリーニングブレードを設けたクリーニング装置は、図2に示すように、感光体に向けてクリーニングブレードのエッジ部を加圧する加圧方式が、クリーンングブレードを感光体に加圧した状態で固定する固定加圧方式であった。このように、クリーンングブレードを感光体に加圧した状態で固定する固定加圧方式では、クリーニングブレードに少しでもヘタリが発生すると、エッジ部(ブレードエッジ)が感光体に当接するときの線圧が著しく低下する。そして、感光体とエッジ部との間を転写残トナー等がすり抜けるクリーニング不良が発生し易い。
一方、本実施例のクリーニング装置1は、図5に示すように、感光体10に向けてクリーニングブレード5のエッジ部61を加圧する加圧方式が、バネ81の力を用いて加圧するバネ加圧方式である。これにより、仮にクリーニングブレード5にヘタリが少し生じても、エッジ部61が感光体10に当接するときの線圧が、著しく低下してしまうことを防ぎ、略一定の線圧に維持できる。つまり、バネの力を用いて加圧するバネ加圧方式のクリーニング装置1では、仮にクリーニングブレード5にヘタリが発生しても、感光体10にエッジ部61が当接するときの線圧が著しく低下せず、クリーニング不良が発生し難い。
具体的な構成としては、図5に示すように、クリーニングブレード5のバネ加圧方式は、支持部材80に設けた回転支持部82を支点とし、バネ(引っ張りバネ)81の張力でクリーニングブレード5のエッジ部61を感光体10に向けて加圧する。なお、本実施例のクリーニング装置1では、クリーニングブレード5のエッジ部61の加圧力(線圧)を20.0[g/cm]に設定している。
加えて、クリーニングブレード5として、上述した実施例1〜8のクリーニングブレードと同様な、二領域構造のブレード部材を用いて、クリーニングブレード5にヘタリ自体が発生することを抑制している。
上述したようにクリーニング装置1を構成することで、クリーニングブレード5を感光体10に当接させるときの線圧低下に起因したクリーニング不良の発生を抑制できるクリーニング装置1を提供できる。
次に、本実施例のクリーニングブレード5の効果を検証するために行った検証実験について説明する。
なお、各領域のマルテンス硬度の測定は、実施例1〜8と同様な方法で行った。
ここで、検証実験に用いた本実施例のクリーニングブレード5の具体例と比較例、及びその検証結果を次の表9に示す。
Figure 0006877864
[評価方法](クリーニング不良の有無)
以下の条件でクリーニング性の評価を行った。
実験機としては、リコー製のMPC3503機を用いた。この実験機において、図5に示す構成のプロセスカートリッジ121のクリーニングブレード5を、上記表9の具体例1〜5、比較例1〜5の条件のブレード部材にそれぞれ変更し、測定を行った。
また、低温環境(10℃)に24時間評価機を放置後、連続して30,000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体10へのトナー入力を最大にするよう、A4の転写紙に全面ベタ画像を出力した。
そして、クリーニング性は、以下の評価方法にて、◎、○、△、×の4段階で評価を行った。
◎:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題がなく、クリーニングに対して厳しい、帯電電流を増加させた条件においてもクリーニング不良がない。
○:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ない。
△:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題ないが、感光体10上にクリーニングブレード5をすり抜けたトナーを目視で確認した。
×:30,000枚通紙後、転写紙上にクリーニング不良が顕在化しており、実使用上、異常画像として問題ある。
[評価結果]
(具体例1)
ブレードタイプは、図3(a)に示したタイプ1であり、エッジ部61を含むエッジ領域6の断面積:Sは5.8[mm]、エッジ部61を含まないバックアップ領域7の断面積:Sは16.8[mm]となっている。そして、エッジ領域6のマルテンス硬度:hは5.0[N/mm]、バックアップ領域7のマルテンス硬度:hは2.2[N/mm]であり、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値は2.9[N/mm]となる。
また、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tは、0.20[mm]である。
上記換算マルテンス硬度:Xの値は0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、クリーニングブレード5のエッジ部61を感光体10に向けて加圧する加圧方式は、図5に示すバネ加圧方式(表9では「バネ」と記載。)である。
そして、クリーニング性の評価において○、つまり転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、クリーニング不良は発生していない。
(具体例2〜5)
具体例1と同様に、各タイプの各クリーニングブレード5の、式1から計算される換算マルテンス硬度:Xの値が0.9[N/mm]以上2.9[N/mm]以下の範囲に含まれ、エッジ部61を含む層状の部分の厚さ:tの値は0.50[mm]以下である。加えて、クリーニングブレード5のエッジ部61を感光体10に向けて加圧する加圧方式は、図5に示すバネ加圧方式である。
そして、クリーニング性の評価においても、○であり、転写紙上にクリーニング不良が顕在化せず、クリーニング不良は発生していない。
(比較例1〜5)
具体例1〜5とは異なり、各タイプの各クリーニングブレード5のエッジ部61を感光体10に向けて加圧する加圧方式は、図2に示す固定加圧方式である。
そして、上述した理由、つまり、クリーンングブレード5を感光体10に加圧した状態で固定する固定加圧方式では、クリーニングブレード5に少しでもヘタリが発生すると、エッジ部61が感光体10に当接するときの線圧が著しく低下する。そして、感光体10とエッジ部61との間を転写残トナー等がすり抜けるクリーニング不良が発生する。これにより、クリーニング機能が低下し、クリーニング性の評価において×、つまり転写紙(画像)上に顕在化するクリーニング不良が発生してしまった。
以上の検証結果から、実施例1〜8の構成に加え、各タイプの各クリーニングブレード5のエッジ部61を感光体10に向けて加圧する加圧方式とすることで、次のような効果を奏することができることを確認できた。クリーニングブレード5を感光体10に当接させるときの線圧低下に起因したクリーニング不良の発生を抑制できることである。
以上、本実施形態のプリンタ100に備える各クリーニング装置1に用いるクリーニングブレード5や、クリーニング装置1について、複数の実施例を挙げて説明した。
ここで、本実施形態のプリンタ100は、上述した各実施例のクリーニングブレード5のいずれか、又はクリーニング装置1を備えることで、いずれかの実施例のクリーニングブレード5、又はクリーニング装置1と同様な効果を奏することができる。
例えば、転写後の感光体10のクリーニングを良好に行え、クリーニング不良に起因した異常画像の発生を抑制できるプリンタ100を提供できる。
以下、本実施形態のプリンタ100の他の特徴について、詳しく説明する。
まず、本実施形態のプリンタ100の、感光体10表面を一様帯電する帯電手段である帯電部40の特徴について説明する。
感光体10表面を一様帯電させる帯電部40の帯電部材に、直流電圧に交流電圧を重畳印加する接触式の帯電ローラ(帯電ロール)である帯電ローラ41を用いると、帯電電流が大きく帯電電位が安定して、高画像化、長寿命化が図れる。
しかし、接触式の帯電ローラ41に交流電圧を印加すると、感光体10表面が荒れてトナーをクリーニングし難くなる。これは、感光体10表面が荒れると、クリーニングブレード5のエッジ部61の感光体10に対する追従性が低下したり、クリーニングブレード5のヘタリや欠けが生じたりして感光体10とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナー等が増加するためである。
一方、本実施形態のプリンタ100では、上述した各実施例の二領域ブレードであるクリーニングブレード5を用いることで、感光体10に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリや欠けが発生したりすることを抑制できる。このように抑制することで、接触式の帯電ローラ41から感光体10表面に交流電圧を印加する帯電部40を用いても、感光体10表面が荒れに起因したクリーニングブレード5のクリーニング機能の低下を抑制できる。
すなわち、各実施例のクリーニングブレード5を用いることで、感光体10を一様帯電させる帯電手段として、接触式の帯電ローラ41を備えるプリンタ100でも、感光体10表面が荒れに起因したクリーニングブレード5のクリーニング機能の低下を抑制できる。
また、帯電部40の帯電部材(感光体10)に、交流電流を印加することで、感光体10とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナーや外添材のすり抜け量が増えると、帯電ローラ41がトナー・外添剤によって汚れて異常画像の発生の原因となる。
一方、本実施形態のプリンタ100では、上述した各実施例の二領域ブレードであるクリーニングブレード5を用いることで、感光体10とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナーや外添材のすり抜け量を低減できる。このように低減することで、感光体10表面に交流電圧を印加する帯電部40を用いても、帯電ローラ41の汚れによる、異常画像の発生を抑制できる。
すなわち、各実施例のクリーニングブレード5を用いることで、感光体10を一様帯電させる帯電手段として、感光体10に交流電流を印加する帯電部40を備えるプリンタ100でも、帯電ローラ41の汚れによる、異常画像の発生を抑制できる。
次に、プリンタ100の像担持体として備えた感光体10について、図を用いて説明する。
図6は、プリンタ100に備えた感光体10の層構成の説明図であり、図6(a)が導電性支持体91上に表面近傍に無機微粒子を含有した感光層92を積層して設けた例の説明図である。図6(b)が導電性支持体91上に感光層92と無機微粒子を含有した表面層93を順次積層した例の説明図である。図6(c)が導電性支持体91上に電荷発生層921、電荷輸送層922を順次積層した感光層92を配置し、更に感光層92上に無機微粒子を含有した表面層93を積層して設けた例の説明図である。図6(d)が導電性支持体91上に下引き層94を設け、下引き層94の上に電荷発生層921、電荷輸送層922を順次積層した感光層92を積層し、更に感光層92上に無機微粒子を含有した表面層93を積層して設けた例の説明図である。
本実施形態の感光体10は、導電性支持体91上に少なくとも、感光層92と表面層93を積層した構造であればよく、その他の層等が任意に組み合わされていても構わない。
そして、本実施形態の感光体10は、その表面(表面層)に無機微粒子を含有していることを特徴としている。
このように、感光体10の表面に無機微粒子を含有することで、感光体10表面に無機微粒子を含有することにより、感光体10の摩耗、特に感光体10の偏摩耗を抑制することが可能となり、プリンタ100の高画質、高安定、高耐久化が可能となる。
しかし、従来の一般的な画像形成装置では、感光体の表面層に無機微粒子を含有することで感光体10表面に凹凸が生じることで、クリーニングブレード5のクリーニング機能が低下する。これは、次の理由による。
感光体10表面の凹凸により、クリーニングブレード5のエッジ部61が振動することがある。そして、この振動が顕著になると、クリーニングブレード5のエッジ部61の感光体10に対する追従性が低下したり、クリーニングブレード5のヘタリや欠けが生じたりして感光体10とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナー等が増加するためである。
一方、本実施形態のプリンタ100では、上述した各実施例の二領域ブレードであるクリーニングブレード5を用いることで、感光体10に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリや欠けが発生したりすることを抑制できる。このように抑制することで、感光体10表面に無機微粒子含有していても、感光体10表面の凹凸に起因したクリーニングブレード5のクリーニング機能の低下を抑制できる。
次に、プリンタ100に備える感光体10の層構成の例について説明する。
感光体10の層構成の例としては、次のようなものが挙げられる。図6(a)に示すように感光層92が最表層となる層構成、図6(b)〜(d)に示すように、感光層92の最表面に、無機微粒子を含有させた表面層93を有した層構成が挙げられる。
図6(a)に示すように、感光体10の導電性支持体91上に感光層92を積層して設け、感光層92が最表層となる場合は、感光層92に無機微粒子が含有されている。ここで、感光層92が電荷発生層921、電荷輸送層922を順次積層した構成の場合は、電荷輸送層922が最表層となり、電荷輸送層922に無機微粒子が含有される。
無機微粒子としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5[μm]であることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
無機微粒子の平均一次粒径が0.01[μm]以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5[μm]以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
無機微粒子の添加量は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。
したがって、概ね全固形分に対して、30重量%以下、好ましくは20重量%以下である。その下限値は、通常、3重量%である。
また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
次に、図6(b)〜図6(d)に示すように、感光層92の最表面に無機微粒子を含有させた表面層93を設けた感光体10について説明する。
表面層93は、少なくとも無機微粒子とバインダー樹脂で構成される。
無機微粒子としては、上述した感光層92が最表層となる場合と同様なものを使用できる。
また、無機微粒子の平均一次粒径についても、上述した感光層92が最表層となる場合と同様なものが好ましい。
また、無機微粒子の平均一次粒径が0.01[μm]以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5[μm]以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
表面層93中の無機微粒子濃度は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。
したがって、概ね全固形分に対して、50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。その下限値は、通常、5重量%である。
また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤を使用することができるが、無機微粒子の絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。
例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al、TiO、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理が無機微粒子の分散性及び画像ボケの点からより好ましい。
シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。
表面処理剤の量については、用いる無機微粒子の平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないと無機微粒子の分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こす。これら無機微粒子の材料は単独もしくは2種類以上混合して用いられる。
これら無機微粒子の材料は、適当な分散機を用いることにより分散できる。分散液中での無機微粒子の平均粒径は、1[μm]以下、好ましくは0.5[μm]以下にあること表面層93の透過率の点から好ましい。
次に、本実施形態のプリンタ100に好適に用いることができるトナーについて、図を用いて説明する。
図7は、トナーの円形度の測定方法の説明図であり、図7(a)が実際のトナー投影形状の周囲長:C1と粒子投影面積:Sの説明図、図7(b)が図7(a)の粒子投影面積:Sと同じ面積の真円の外周長:C2の説明図である。
本実施形態のプリンタ100に用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
ここでいう「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5[g]程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1[万個/μl]となるようにしたものを上述の分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。
そして、この測定結果に基づき、図7(a)に示す実際のトナー投影形状の外周長をC1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ面積の図7(b)に示す真円の外周長をC2としたときのC2/C1を求め、その平均値を円形度とした。
体積平均粒径については、コールターカウンター法によって求めることが可能である。具体的には、コールターマルチサイザー2e型(コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピュータに送って解析するのである。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1%NaCl水溶液を電解液として用意する。そして、この電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加える。更に、これに被検試料としてのトナーを2〜20[mg]加え、超音波分散器で約1〜3[分間]分散処理する。
そして、別のビーカーに電解水溶液100〜200[ml]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、上記コールターマルチサイザー2e型にかける。
アパーチャーとしては、100[μm]のものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。
チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上32.0[μm]以下のトナー粒子を対象とする。そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出する。但し、「X」は各チャンネルにおける代表径、「V」は各チャンネルの代表径における相当体積、「f」は各チャンネルにおける粒子個数である。
以上、本実施形態について、図面を参照しながら説明してきたが、具体的な構成は、上述した本実施形態のクリーニングブレード5やクリーニング装置1を備えた構成に限られるものではなく、要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等を行っても良い。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体10などの被当接部材の表面に当接させる先端稜線部であるエッジ部61などのエッジ部の延伸方向に直交する断面に、前記エッジ部を含むエッジ領域6などのエッジ領域と、材料又は材質が異なるバックアップ領域7などの他の領域とが形成された弾性部材からなるクリーニングブレード5などのブレード部材において、前記エッジ領域は、前記被当接部材に対向する前記エッジ部を含む層状の部分を有し、次の式1で定義する換算マルテンス硬度の値:Xが、0.9以上、2.9以下であり、且つ、前記エッジ領域に有した、図3(a)〜(d)に示す各タイプの図中、「t」で示すなどした前記エッジ部を含む層状の部分の厚さ:tが0.50[mm]以下であることを特徴とする。
Figure 0006877864
X:換算マルテンス硬度[N/mm
:エッジ領域の断面積[mm
:他の領域の断面積[mm
:エッジ領域のマルテンス硬度[N/mm
:他の領域のマルテンス硬度[N/mm
t:エッジ部を含む層状の部分の厚さ[mm]
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
被当接部材上の付着物を除去するブレード部材は、ブレード部材全体の硬度が高硬度であると、被当接部材に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリが発生したりするおそれがある。また、ブレード部材全体の硬度が低硬度であると、被当接部材が摺動するブレードエッジのスティックスリップに起因してエッジ部の欠けが発生するおそれもある。
加えて、エッジ部を含む層状の部分の厚さが厚すぎると、高硬度領域が多くなり、ブレード部材にヘタリが発生するおそれが更に高まる。
そして、ブレード部材の被当接部材に対する追従性が低下したり、ブレード部材にヘタリが発生したり、エッジ部の欠けが発生したりすると、被当接部材とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナー等の付着物が増加する等して、クリーニング機能が低下してしまう。
式1は、二領域構造のブレード部材全体としての硬度の値の指標として換算する換算マルテンス硬度の値:Xを定義する計算式である。
この換算マルテンス硬度:Xを1.0[N/mm]以上2.9[N/mm]以下とすることで、ブレード部材全体としての硬度を好適な範囲内の値とすることができる。したがって、ブレード部材全体としての硬度が高硬度となり、被当接部材に対する追従性の低下や、経時によるヘタリがブレード部材に発生することを抑制できる。また、ブレード部材全体としての硬度が低硬度となり、ブレードエッジのスティックスリップに起因してエッジ部の欠けが発生することも抑制できる。
加えて、エッジ部を含む層状の部分の厚さ:tを0.50[mm]以下とすることで、高硬度領域が多くなり、ブレード部材にヘタリが発生するおそれが更に高まることも抑制できる。
これらにより、被当接部材とエッジ部との間をすり抜ける転写残トナー等の付着物が増加する等して、クリーニング機能が低下することを抑制できる。
よって、被当接部材上の付着物を除去するクリーニング機能の低下を抑制できるブレード部材を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、前記エッジ領域のマルテンス硬度:hが前記他の領域のマルテンス硬度:hよりも大きいことを特徴とする。
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
被当接部材上の付着物を除去するブレード部材は、他の領域がエッジ領域よりも高硬度であると、被当接部材表面の凹凸に対する追従性が低下して、被当接部材表面とエッジ部との隙間を付着物が通過する、所謂、トナー抜け等が発生するおそれがある。また、エッジ領域に含まれるエッジ部が他の領域よりも低硬度であることにより、スティックスリップによって、エッジ部に欠けが発生するおそれもある。
一方、エッジ領域を他の領域よりも高硬度とすることで、所謂、トナー抜け等の発生や、スティックスリップによるエッジ部の欠けが発生することを抑制できる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、前記エッジ領域のマルテンス硬度:hが1.5[N/mm]以上であることを特徴とする。
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
被当接部材上の付着物を除去するブレード部材は、エッジ領域に含まれるエッジ部のマルテンス硬度:hが1.5[N/mm]よりも低硬度であると、トナー外添剤などの付着物が付着し、経時で被当接部材上に固着するおそれが高まる。このように固着すると、メダカ・フィルミングなどの異常画像が発生してしまう。
一方、エッジ領域のマルテンス硬度:hを1.5[N/mm]以上とすることで、付着物が付着し、経時で被当接部材上に固着することで生じるメダカ・フィルミング等の異常画像が発生することを抑制できる。
(態様D)
(態様A)又は(態様C)において、前記他の領域のマルテンス硬度:hが0.5[N/mm]以上2.0[N/mm]以下であることを特徴とする。
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
被当接部材上の付着物を除去するブレード部材は、他の領域のマルテンス硬度:hが0.5[N/mm]よりも低硬度であると、被当接部材にエッジ部を当接させるときの当接圧(線圧)を維持できないおそれがある。このように維持できないと、被当接部材表面とエッジ部との隙間を付着物が通過する、所謂、トナー抜け等が生じる。
また、他の領域のマルテンス硬度:hが2.0[N/mm]よりも高硬度であると、被当接部材に固着した付着物をエッジ部が乗り越える等してブレード部材全体が変形するときに、ブレードエッジに高い負荷がかかるおそれがある。このように高い負荷がかかると、ブレードエッジやエッジ部に、摩耗や欠けが発生する。
一方、他の領域のマルテンス硬度:hが0.5[N/mm]以上2.0[N/mm]以下であると、被当接部材表面とエッジ部との隙間を付着物が通過する、所謂、トナー抜け等や、ブレードエッジやエッジ部に、摩耗や欠けが発生することを抑制できる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、当該ブレード部材の前記断面における断面形状のタイプは、前記エッジ領域が、接続される支持部材との接続部を除く当該ブレード部材の外周に沿って設けられたタイプ1などの第一タイプであり、前記層状の部分は、前記被当接部材と対向するブレード対向面側の層状の部分であるとともに、その厚:tが、0.05[mm]以上0.20[mm]以下であることを特徴とする。
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
被当接部材上の付着物を除去する第一タイプのブレード部材において、エッジ部を含む層状の部分の厚さ:tが0.05[mm]よりも薄いと、被当接部材が摺動するブレードエッジの摩耗によって、他の領域が露出してクリーニング機能が低下するおそれがある。また、エッジ部を含む層状の部分の厚さ:tが0.20[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、ブレード部材にヘタリが発生するおそれがある。
一方、第一タイプのブレード部材において、エッジ部を含む層状の部分の厚さが、0.05[mm]以上0.20[mm]以下であると、他の領域が露出してブレード部材のクリーニング機能が低下することや、ブレード部材にヘタリが発生することを抑制できる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、当該ブレード部材の前記断面における断面形状のタイプは、前記エッジ領域が、前記被当接部材と対向するブレード対向面に沿って層状に設けられたタイプ2などの第二タイプであり、前記エッジ部を含む層状の部分となる前記エッジ領域の厚:tが、0.05[mm]以上0.50[mm]以下であることを特徴とする。
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
被当接部材上の付着物を除去する第二タイプのブレード部材において、エッジ領域の厚さが0.05[mm]よりも薄いと、被当接部材が摺動するブレードエッジの摩耗によって、他の領域が露出してクリーニング機能が低下するおそれがある。また、エッジ領域の厚さが0.50[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、ブレード部材にヘタリが発生するおそれがある。
一方、第二タイプのブレード部材において、前記エッジ領域の厚さが、0.05[mm]以上0.50[mm]以下であると、他の領域が露出してブレード部材のクリーニング機能が低下することや、ブレード部材にヘタリが発生することを抑制できる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、当該ブレード部材の前記断面における断面形状のタイプは、前記エッジ領域が、前記エッジ部を含みブレード対向面と隣接するブレード先端面に沿って設けられたタイプ3などの第三タイプであり、前記層状の部分の厚さ:tが、0.05[mm]以上0.20[mm]以下であることを特徴とする。
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
被当接部材上の付着物を除去する第三タイプのブレード部材において、エッジ領域の厚さが0.05[mm]よりも薄いと、被当接部材が摺動するブレードエッジの摩耗によって、他の領域が露出してクリーニング機能が低下するおそれがある。また、エッジ領域の厚さが0.20[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、ブレード部材にヘタリが発生するおそれがある。
一方、第三タイプのブレード部材において、エッジ部を含む層状の部分の厚さが、0.05[mm]以上0.20[mm]以下であると、他の領域が露出してブレード部材のクリーニング機能が低下することや、ブレード部材にヘタリが発生することを抑制できる。
(態様H)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、当該ブレード部材の前記断面における断面形状のタイプは、前記エッジ領域が、前記エッジ部と、ブレード先端面上の点と、ブレード対向面上の点とに囲まれた三角形の領域であるタイプ4などの第四タイプであり、前記層状の部分の厚さ:tは、前記ブレード先端面における前記エッジ領域の厚さであるとともに、0.05[mm]以上0.50[mm]以下であることを特徴とする。
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
被当接部材上の付着物を除去する第四タイプのブレード部材において、エッジ領域の厚さが0.05[mm]よりも薄いと、被当接部材が摺動するブレードエッジの摩耗によって、他の領域が露出してクリーニング機能が低下するおそれがある。また、エッジ領域の厚さが0.50[mm]よりも厚いと、高硬度領域が多くなり、ブレード部材にヘタリが発生するおそれがある。
一方、第四タイプのブレード部材において、エッジ部を含む層状の部分の厚さが、0.05[mm]以上0.50[mm]以下であると、他の領域が露出してブレード部材のクリーニング機能が低下することや、ブレード部材にヘタリが発生することを抑制できる。
(態様I)
感光体10などの被当接部材にブレード部材の先端稜線部であるエッジ部61などのエッジ部を当接させて、前記被当接部材上の付着物を除去するクリーニング装置1などのクリーニング装置において、前記被当接部材に向けて前記エッジ部を加圧する加圧方式が、バネ81などのバネの力を用いて加圧するバネ加圧方式であり、前記ブレード部材として、(態様A)乃至(態様H)のいずれかのクリーニングブレード5などのブレード部材を備えることを特徴とする。
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
被当接部材にブレード部材のエッジ部を加圧する加圧方式が、ブレード部材を被当接部材に加圧した状態で固定する固定加圧方式のクリーニング装置では、ブレード部材にヘタリが発生すると、被当接部材にエッジ部が当接するときの線圧が著しく低下する。そして、被当接部材とエッジ部との間を転写残トナー等がすり抜けるクリーニング不良が発生し易い。
一方、被当接部材に向けてエッジ部を加圧する加圧方式が、バネの力を用いて加圧するバネ加圧方式のクリーニング装置では、仮にブレード部材にヘタリが発生しても、被当接部材にエッジ部が当接するときの線圧が著しく低下せず、クリーニング不良が発生し難い。
加えて、被当接部材にエッジ部を当接させるブレード部材として、(態様A)乃至(態様H)のいずれかのブレード部材を備えることで、ヘタリの発生自体を抑制できる。
よって、クリーニングブレード5を感光体10に当接させるときの線圧低下に起因したクリーニング不良の発生を抑制できるクリーニング装置を提供できる。
(態様J)
感光体10などの像担持体表面を帯電させる帯電部40などの帯電手段と、帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光装置140などの露光手段と、静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像部50などの現像手段と、可視像を転写紙などの記録媒体に転写する二次転写ローラ165などの転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着装置30などの定着手段と、像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを有するプリンタ100などの画像形成装置において、前記クリーニング手段として、(態様I)のクリーニング装置1などのクリーニング装置、又は前記像担持体にエッジ部61などのエッジ部を当接させるブレード部材として、(態様A)乃至(態様H)のいずれかのクリーニングブレード5などのブレード部材を用いるクリーニング装置、を備えることを特徴とする。
これによれば、本実施形態について説明したように、次のような効果を奏することができる。
(態様I)のクリーニング装置、又は(態様A)乃至(態様H)のいずれかのブレード部材と同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
例えば、転写後の像担持体のクリーニングを良好に行え、クリーニング不良に起因した異常画像の発生を抑制できる画像形成装置を提供できる。
1 クリーニング装置
3 支持部材
5 クリーニングブレード
6 エッジ領域
7 バックアップ領域
10 感光体
30 定着装置
40 帯電部
41 帯電ローラ
50 現像部
61 エッジ部
62 ブレード対向面
63 ブレード先端面
80 支持部材(実施例9)
81 バネ(実施例9)
82 回転支持部(実施例9)
100 プリンタ
121 プロセスカートリッジ
140 露光装置
160 中間転写装置
165 二次転写ローラ
特開2014−240946号公報

Claims (6)

  1. 被当接部材の表面に当接させる先端稜線部であるエッジ部の延伸方向に直交する断面に、前記エッジ部を含むエッジ領域と、材料又は材質が異なる他の領域とが形成された弾性部材からなる直方体形状のブレード部材において、
    前記断面における前記エッジ領域は、前記エッジ部と、ブレード先端面上の点と、ブレード対向面上の点とに囲まれた三角形の領域であり
    次の式1で定義する換算マルテンス硬度の値:Xが、0.9以上、2.9以下であり、且つ、前記エッジ領域に有した、前記エッジ部を含む層状の部分の厚さ:tが前記ブレード先端面における前記エッジ領域の厚さであるとともに、0.05[mm]以上0.50[mm]以下であることを特徴とするブレード部材。
    Figure 0006877864
    X:換算マルテンス硬度[N/mm
    :エッジ領域の断面積[mm
    :他の領域の断面積[mm
    :エッジ領域のマルテンス硬度[N/mm
    :他の領域のマルテンス硬度[N/mm
    t:エッジ部を含む層状の部分の厚さ[mm]
  2. 請求項1に記載のブレード部材において、
    前記エッジ領域のマルテンス硬度:hが前記他の領域のマルテンス硬度:hよりも大きいことを特徴とするブレード部材。
  3. 請求項1又は2に記載のブレード部材において、
    前記エッジ領域のマルテンス硬度:hが1.5[N/mm]以上であることを特徴とするブレード部材。
  4. 請求項1又は3に記載のブレード部材において、
    前記他の領域のマルテンス硬度:hが0.5[N/mm]以上2.0[N/mm]以下であることを特徴とするブレード部材
  5. 当接部材にブレード部材の先端稜線部であるエッジ部を当接させて、前記被当接部材上の付着物を除去するクリーニング装置において、
    前記被当接部材に向けて前記エッジ部を加圧する加圧方式が、バネの力を用いて加圧するバネ加圧方式であり、
    前記ブレード部材として、請求項1乃至のいずれか一に記載のブレード部材を備えることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    前記クリーニング手段として、
    請求項に記載のクリーニング装置、
    又は前記像担持体にエッジ部を当接させるブレード部材として、請求項1乃至のいずれか一に記載のブレード部材を用いるクリーニング装置、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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