JP5532376B2 - クリーニングブレード、画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成方法 - Google Patents
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Description
また、請求項2の発明は、被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面から粉体を除去するクリーニングブレードにおいて、短冊形状の弾性体ブレードと、該弾性体ブレードの被清掃部材表面に対向する面であるブレード下面と該弾性体ブレードの弾性体ブレード長手方向の端面である先端面との間の角である先端稜線部を覆う、該弾性体ブレードよりも硬い表面層とで構成され、該先端稜線部の角度が60[°]以上80[°]以下であり、且つ、ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の該弾性体ブレードの先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、該先端稜線部の角度の中心線上における該先端稜線部から70[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、該中心線上における該先端稜線部から140[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2のクリーニングブレードにおいて、上記弾性体ブレードは上記先端稜線部に、イソシアネート化合物、フッ素化合物、シリコーン化合物から選ばれる少なくとも1種を含浸させる低摩擦処理がなされ、該先端稜線部の摩擦係数が0.5以下であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3のクリーニングブレードにおいて、上記表面層は紫外線硬化樹脂からなり該表面層のカット面側における層厚が1[μm]以上50[μm]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4のクリーニングブレードにおいて、上記弾性体ブレードとして、ウレタン基を含むゴムを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、該像担持体表面のトナー像を転写体に転写する転写手段と、該像担持体表面に当接して、該像担持体表面に付着した残トナーを除去するクリーニングブレードを有するクリーニング手段とを備えた画像形成装置において、該クリーニングブレードとして、請求項1、2、3、4または5のクリーニングブレードを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、像担持体と、少なくとも該像担持体の表面に付着した残トナーを除去するクリーニングブレードを有するクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、前記クリーニングブレードとして、請求項1、2、3、4または5のクリーニングブレードを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を該像担持体上から転写体上に転写した後に、クリーニングブレードによって該像担持体上の残トナーを除去する画像形成方法において、該クリーニングブレードとして、短冊形状の弾性体ブレードと、該弾性体ブレードの被清掃部材表面に対向する面であるブレード下面と該弾性体ブレードの弾性体ブレード長手方向の端面である先端面との間の角である先端稜線部を覆う、該弾性体ブレードよりも硬い表面層とで構成され、ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の該弾性体ブレードの先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、前記先端面から弾性体ブレード長手方向に50[μm]内側且つ前記ブレード下面から弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に50[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、該先端面から弾性体ブレード長手方向に100[μm]内側且つ該ブレード下面から弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に100[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であるクリーニングブレードを用いることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を該像担持体上から転写体上に転写した後に、クリーニングブレードによって該像担持体上の残トナーを除去する画像形成方法において、該クリーニングブレードとして、短冊形状の弾性体ブレードと、該弾性体ブレードの被清掃部材表面に対向する面であるブレード下面と該弾性体ブレードの弾性体ブレード長手方向の端面である先端面との間の角である先端稜線部を覆う、該弾性体ブレードよりも硬い表面層とで構成され、該先端稜線部の角度が60[°]以上80[°]以下であり、且つ、ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の該弾性体ブレードの先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、該先端稜線部の角度の中心線上における該先端稜線部から70[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、該中心線上における該先端稜線部から140[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であるクリーニングブレードを用いることを特徴とするものである。
請求項2の発明においては、後述する検証実験で明らかにしたように、先端稜線部の角度が60[°]以上80[°]以下であり、且つ、弾性体ブレードのマルテンス硬さが先端稜線部の角度の中心線上における先端稜線部から70[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、上記中心線上における先端稜線部から140[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であることで、表面層が摩耗し弾性体ブレードの先端稜線部が露出しても先端稜線部のめくれや摩耗を抑制することができ、長期にわたってクリーニング性を維持することができる。
請求項8の発明においては、後述する検証実験で明らかにしたように、クリーニングブレードとして、短冊形状の弾性体ブレードと、弾性体ブレードの被清掃部材表面に対向する面であるブレード下面と弾性体ブレードの弾性体ブレード長手方向の端面である先端面との間の角である先端稜線部を覆う、弾性体ブレードよりも硬い表面層とで構成され、弾性体ブレードのマルテンス硬さが、先端面から弾性体ブレード長手方向に50[μm]内側且つブレード下面から弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に50[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、先端面から弾性体ブレード長手方向に100[μm]内側且つブレード下面から弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に100[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であるクリーニングブレードを用いることで、表面層が摩耗し弾性体ブレードの先端稜線部が露出しても先端稜線部のめくれや摩耗を抑えられ長期にわたりクリーニング不良の発生を抑制することができる。
請求項9の発明においては、後述する検証実験で明らかにしたように、クリーニングブレードとして、短冊形状の弾性体ブレードと、弾性体ブレードの被清掃部材表面に対向する面であるブレード下面と弾性体ブレードの弾性体ブレード長手方向の端面である先端面との間の角である先端稜線部を覆う、弾性体ブレードよりも硬い表面層とで構成され、先端稜線部の角度が60[°]以上80[°]以下であり、且つ、弾性体ブレードのマルテンス硬さが先端稜線部の角度の中心線上における先端稜線部から70[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、上記中心線上における先端稜線部から140[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であるクリーニングブレードを用いることで、表面層が摩耗し弾性体ブレードの先端稜線部が露出しても先端稜線部がめくれや摩耗を抑えられ長期にわたりクリーニング不良の発生を抑制することができる。
以下、本発明を画像形成装置である電子写真プリンタ(以下、単にプリンタという)に適用した第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタの要部を示す概略構成図である。プリンタは、単一色の複写を行うものであり、図示しない画像読み取り部で読み取った画像データに基づいてモノクロ画像形成を行う。
ファーブラシ101は、感光体3上の転写残トナーを掻き乱すとともに、ブラシに付着させて感光体上の転写残トナーの一部を除去する。ファーブラシ101上に付着したトナーは図示しないフリッカーによりフリッキングされ、はじき飛ばされたトナーが同じく図示しない搬送スクリュでクリーニング装置6外に搬送される。また、これに限らず、ファーブラシ101に、クリーニング前チャージャ9の極性と逆極性のバイアスを印加して、感光体上の転写残トナーを静電的に除去するようにしてもよい。また、ファーブラシ101に付着した転写残トナーを電気的に除去してもよい。
これらの帯電方式のうち、特に接触帯電方式、あるいは非接触の近接配置方式がより望ましく、帯電効率が高くオゾン発生量が少ない、装置の小型化が可能である等のメリットを有する。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
図示しない操作部などからプリント実行の信号を受信したら、帯電装置4、現像ローラ51、転写前チャージャ71、転写チャージャ72、分離チャージャ73、クリーニング前チャージャ9にそれぞれ所定の電圧または電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、露光装置及び除電ランプ11などにもそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての感光体駆動モータ(不図示)により感光体3が図中矢印方向に回転駆動される。
本プリンタに用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
弾性体ブレード622の材質、含浸処理方法、表面層623の材質をそれぞれ変化させて、耐久試験を行った。
弾性体ブレード622としては、25[℃]における物性が以下の物性となっている5つのウレタンゴムを用意した。
ウレタンゴム1:硬度70度、反発弾性50[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム2:硬度72度、反発弾性31[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム3:硬度71度、反発弾性18[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム4:硬度77度、反発弾性27[%](シンジーテック製)
ウレタンゴム5:硬度70度、反発弾性68[%](シンジーテック製)
含浸剤としては、以下のものを用いた。
(含浸剤1)
イソシアネート化合物:日本ポリウレタン MR−100 10部
2−ブタノン 90部
イソシアネート化合物:日本ポリウレタン MR−100 10部
シリコーン樹脂:日油 モディパーFS−700 2部
2−ブタノン 88部
イソシアネート化合物:関東化学 MDI 5部
2−ブタノン 95部
イソシアネート化合物:関東化学 MDI 5部
シリコーン樹脂:日油 モディパーFS−700 2部
2−ブタノン 93部
表面層としては、以下のものを用いた。
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−904 0.5部
ウレタンアクリレートオリゴマー2:根上工業 UN−2700 19.5部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 79部
塗膜硬度:鉛筆硬度2H
摩擦係数:0.6
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−904 5部
ウレタンアクリレートオリゴマー2:根上工業 UN−2700 15部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 79部
塗膜硬度:鉛筆硬度3H
摩擦係数:0.5
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−904 0.5部
ウレタンアクリレートオリゴマー2:根上工業 UN−2700 19.5部
低摩擦係数添加剤:チッソ石油化学 共重合体A1 5部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 74部
塗膜硬度:鉛筆硬度H
摩擦係数:0.1
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−3320HA 5部
ウレタンアクリレートオリゴマー2:根上工業 UN−2700 15部
低摩擦係数添加剤:チッソ石油化学 共重合体A1 2部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 77部
塗膜硬度:鉛筆硬度2H
摩擦係数:0.15
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−904 20部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 79部
塗膜硬度:鉛筆硬度9H
摩擦係数:0.45
表面層の摩擦係数は、新東科学製トライボギアミューズ94iを用い、最大静止摩擦係数を測定した。試料は、50[mm]×50[mm]のガラス板上にコーティング材料を約10[μm]スプレー塗工したものとした。
なお、弾性体ブレードとして用いる上記ウレタンゴム1〜5の含浸処理が施される前(含浸処理が行われていない箇所)のマルテンス硬さは、0.4〜0.8[N/mm2]であった。
上記ウレタンゴム1〜5のいずれかを用いて厚さ2[mm]の短冊形状の弾性体ブレードを作成し、この弾性体ブレードを含浸剤1〜4のいずれかに所定時間浸漬したのち、3分間風乾し、さらにスプレー塗工を行って上記表面層1〜表面層4いずれかの表面層を形成する。具体的には、適宜含浸処理を行った各々のウレタンゴムからなる弾性体ブレードに対し、必要に応じブレード下面及び先端面の2方向から10[mm/s]のスプレーガン移動速度にて所定の層厚になるように重ね塗りを行い、3分間指触乾燥後紫外線露光(140[W/cm]×5[m/min]×5パス)を行った。ただし、ブレード下面はマスキングテープにより先端3[mm]幅に表面層が形成されるように規制した。
トナー母体:円形度0.98、平均粒径4.9[μm]
外添剤 :小粒径シリカ1.5部(クラリアント製H2000)
小粒径酸化チタン0.5部(テイカ製MT−150AI)
大粒径シリカ1.0部(電気化学工業製UFP−30H)
クリーニング不良発生:有無(画像面積比率5%チャート出力目視観察)
ブレードエッジ摩耗幅:図6に示すようにブレード下面側からみた摩耗幅
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム3
含浸剤:含浸剤2
含浸時間:180秒
表面層:表面層2
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面1[μm]、先端面12[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:1.3[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
先端摩擦係数:0.1
ブレードエッジ摩耗幅:8[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム1
含浸剤:含浸剤1
含浸時間:5秒
表面層:表面層1
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面0[μm]、先端面1[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:1.0[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:0.4[N/mm2]
先端摩擦係数:0.5
ブレードエッジ摩耗幅:12[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム2
含浸剤:含浸剤1
含浸時間:600秒
表面層:表面層4
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面0[μm]、先端面12[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:1.4[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:0.5[N/mm2]
先端摩擦係数:0.2
ブレードエッジ摩耗幅:10[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム3
含浸剤:含浸剤3
含浸時間:180秒
表面層:表面層3
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面5[μm]、先端面12[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:1.8[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
先端摩擦係数:0.1
ブレードエッジ摩耗幅:9[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム5
含浸剤:含浸剤3
含浸時間:600秒
表面層:表面層2
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面1[μm]、先端面5[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:2.1[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:0.4[N/mm2]
先端摩擦係数:0.2
ブレードエッジ摩耗幅:14[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム3
含浸剤:含浸剤2
含浸時間:600秒
表面層:表面層3
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面5[μm]、先端面5[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:2.4[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
先端摩擦係数:0.1
ブレードエッジ摩耗幅:5[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム4
含浸剤:含浸剤4
含浸時間:180秒
表面層:表面層5
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面30[μm]、先端面50[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:5.0[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:0.8[N/mm2]
先端摩擦係数:0.2
ブレードエッジ摩耗幅:18[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム1
含浸剤:なし
表面層:表面層1
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面10[μm]、先端面20[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:0.8[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
先端摩擦係数:0.6
ブレードエッジ摩耗幅:22[μm]
クリーニング不良発生:帯状クリーニング不良2ヶ所
異音発生:なし
先端面えぐれ摩耗発生
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム2
含浸剤:なし
表面層:表面層3
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面5[μm]、先端面10[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
先端摩擦係数:0.3
ブレードエッジ摩耗幅:25[μm]
クリーニング不良発生:帯状クリーニング不良2ヶ所
異音発生:なし
先端面えぐれ摩耗発生
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム3
含浸剤:含浸剤4
含浸時間:600秒
表面層:表面層5
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面50[μm]、先端面80[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:4.5[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:1.5[N/mm2]
先端摩擦係数:0.4
ブレードエッジ摩耗幅:30[μm]
クリーニング不良発生:スジ状クリーニング不良3ヶ所
異音発生:ビビリ発生
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム1
含浸剤:含浸剤1
含浸時間:600秒
表面層:表面層5
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面50[μm]、先端面50[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:5.0[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:1.8[N/mm2]
先端摩擦係数:0.6
ブレードエッジ摩耗幅:30[μm]
クリーニング不良発生:スジ状クリーニング不良4ヶ所
異音発生:ビビリ発生
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム4
含浸剤:含浸剤4
含浸時間:900秒
表面層:表面層5
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面80[μm]、先端面100[μm]
エッジ部より50[μm]での先端内部硬さ:7.0[N/mm2]
エッジ部より100[μm]での先端内部硬さ:2.1[N/mm2]
先端摩擦係数:0.4
ブレードエッジ摩耗幅:31[μm]
クリーニング不良発生:スジ状クリーニング不良2ヶ所
異音発生:ビビリ発生
以下、本発明を画像形成装置である電子写真プリンタ(以下、単にプリンタという)に適用した第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態のプリンタの基本的な構成は実施形態1のプリンタと略同じであるので、その説明を省略する。
弾性体ブレード622の材質、先端稜線部62cのブレード下面62bと先端面62aとからなる角度、含浸処理方法、表面層623の材質をそれぞれ変化させて、耐久試験を行った。
弾性体ブレード622としては、25[℃]における物性が以下の物性となっている5つのウレタンゴムを用意した。
ウレタンゴム1:硬度70度、反発弾性50[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム2:硬度72度、反発弾性31[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム3:硬度71度、反発弾性18[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴム4:硬度77度、反発弾性27[%](シンジーテック製)
ウレタンゴム5:硬度70度、反発弾性68[%](シンジーテック製)
含浸剤としては、以下のものを用いた。
(含浸剤1)
イソシアネート化合物:日本ポリウレタン MR−100 10部
2−ブタノン 90部
イソシアネート化合物:日本ポリウレタン MR−100 10部
シリコーン樹脂:日油 モディパーFS−700 2部
2−ブタノン 88部
イソシアネート化合物:関東化学 MDI 5部
2−ブタノン 95部
イソシアネート化合物:関東化学 MDI 5部
シリコーン樹脂:日油 モディパーFS−700 2部
2−ブタノン 93部
表面層としては、以下のものを用いた。
(表面層1)
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−904 0.5部
ウレタンアクリレートオリゴマー2:根上工業 UN−2700 19.5部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 79部
塗膜硬度:鉛筆硬度2H
摩擦係数:0.6
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−904 5部
ウレタンアクリレートオリゴマー2:根上工業 UN−2700 15部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 79部
塗膜硬度:鉛筆硬度3H
摩擦係数:0.5
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−904 0.5部
ウレタンアクリレートオリゴマー2:根上工業 UN−2700 19.5部
低摩擦係数添加剤:チッソ石油化学 共重合体A1 5部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 74部
塗膜硬度:鉛筆硬度H
摩擦係数:0.1
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−3320HA 5部
ウレタンアクリレートオリゴマー2:根上工業 UN−2700 15部
低摩擦係数添加剤:チッソ石油化学 共重合体A1 2部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 77部
塗膜硬度:鉛筆硬度2H
摩擦係数:0.15
ウレタンアクリレートオリゴマー1:根上工業 UN−904 20部
重合開始剤:チバスペシャリティーケミカルズ社 イルガキュア184 1部
溶媒:2−ブタノン 79部
塗膜硬度:鉛筆硬度9H
摩擦係数:0.45
なお、弾性体ブレードとして用いる上記ウレタンゴム1〜5の含浸処理が施される前(含浸処理が行われていない箇所)のマルテンス硬さは、0.4〜0.8[N/mm2]であった。
上記ウレタンゴム1〜5のいずれかを用いて厚さ2[mm]の短冊形状の弾性体ブレードを作成し、この弾性体ブレードを含浸剤1〜4のいずれかに所定時間浸漬したのち、3分間風乾し、さらにスプレー塗工を行って上記表面層1〜表面層4いずれかの表面層を形成する。具体的には、適宜含浸処理を行った各々のウレタンゴムからなる弾性体ブレードに対し、必要に応じブレード下面62b及び先端面の2方向から10[mm/s]のスプレーガン移動速度にて所定の層厚になるように重ね塗りを行い、3分間指触乾燥後紫外線露光(140[W/cm]×5[m/min]×5パス)を行った。ただし、ブレード下面62bはマスキングテープにより先端3[mm]幅に表面層が形成されるように規制した。
トナー母体:円形度0.98、平均粒径4.9[μm]
外添剤 :小粒径シリカ1.5部(クラリアント製H2000)
小粒径酸化チタン0.5部(テイカ製MT−150AI)
大粒径シリカ1.0部(電気化学工業製UFP−30H)
クリーニング不良発生:有無(画像面積比率5[%]チャート出力目視観察)
ブレードエッジ摩耗幅:ブレード下面側からみた摩耗幅
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム3
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:80[°]
含浸剤:含浸剤3
含浸時間:180秒
表面層:表面層3
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面5[μm]、先端面10[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:1.9[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
先端摩擦係数:0.1
ブレードエッジ摩耗幅:8[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム1
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:70[°]
含浸剤:含浸剤1
含浸時間:5秒
表面層:表面層1
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面0[μm]、先端面2[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:1.0[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:0.4[N/mm2]
先端摩擦係数:0.5
ブレードエッジ摩耗幅:11[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム3
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:80[°]
含浸剤:含浸剤2
含浸時間:180秒
表面層:表面層2
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面2[μm]、先端面15[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:1.5[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
先端摩擦係数:0.1
ブレードエッジ摩耗幅:7[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム2
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:60[°]
含浸剤:含浸剤1
含浸時間:600秒
表面層:表面層4
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面0[μm]、先端面10[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:1.6[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:0.5[N/mm2]
先端摩擦係数:0.2
ブレードエッジ摩耗幅:11[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム4
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:75[°]
含浸剤:含浸剤4
含浸時間:180秒
表面層:表面層5
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面35[μm]、先端面50[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:5.0[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:0.8[N/mm2]
先端摩擦係数:0.2
ブレードエッジ摩耗幅:16[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム5
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:75[°]
含浸剤:含浸剤3
含浸時間:600秒
表面層:表面層2
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面2[μm]、先端面5[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:2.3[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:0.4[N/mm2]
先端摩擦係数:0.2
ブレードエッジ摩耗幅:12[μm]
クリーニング不良発生:なし
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム2
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:55[°]
含浸剤:なし
表面層:表面層3
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面5[μm]、先端面10[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
先端摩擦係数:0.3
ブレードエッジ摩耗幅:25[μm]
クリーニング不良発生:帯状クリーニング不良4ヶ所
異音発生:なし
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム1
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:90[°]
含浸剤:含浸剤1
含浸時間:600秒
表面層:表面層5
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面50[μm]、先端面50[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:5.0[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:1.8[N/mm2]
先端摩擦係数:0.6
ブレードエッジ摩耗幅:30[μm]
クリーニング不良発生:スジ状クリーニング不良4ヶ所
異音発生:ビビリ発生
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム1
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:85[°]
含浸剤:なし
表面層:表面層1
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面10[μm]、先端面20[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:0.8[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:0.7[N/mm2]
先端摩擦係数:0.6
ブレードエッジ摩耗幅:22[μm]
クリーニング不良発生:帯状クリーニング不良2ヶ所
異音発生:なし
先端面えぐれ摩耗発生
ベースウレタンゴム:ウレタンゴム3
先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度:80[°]
含浸剤:含浸剤4
含浸時間:600秒
表面層:表面層5
エッジ部より50[μm]での表面層厚:ブレード下面50[μm]、先端面80[μm]
エッジ部より70[μm]での先端内部硬さ:4.5[N/mm2]
エッジ部より140[μm]での先端内部硬さ:1.5[N/mm2]
先端摩擦係数:0.4
ブレードエッジ摩耗幅:30[μm]
クリーニング不良発生:帯状クリーニング不良3ヶ所
異音発生:ビビリ発生
実施例8〜実施例13においては、先端稜線部のブレード下面と先端面からなる角度が60[°]〜80[°]であり、かつ、弾性体ブレードの先端内部(先端稜線部近傍)のマルテンス硬さが、弾性体ブレード長手方向に垂直な断面内で先端稜線部の角度の中心線上で先端稜線部から70[μm]の内部で1.0〜5.0[N/mm2]であり、上記中心線上で先端稜線部から140[μm]の内部で0.4〜0.8[N/mm2]であること、すなわち、先端稜線部が鋭角でありかつ先端内部が局所的に硬くなっている状態であるので、従来生じていた先端稜線部のめくれや先端面えぐれ摩耗などが抑制されると共に先端稜線部の摩耗による丸まりが少なく摩耗量も少ないので良好なクリーニング性を維持することができたと考えられる。また、低摩擦処理を含めた弾性体ブレードの先端稜線部や先端内部などに改質処理がなされ、先端稜線部の摩擦係数が0.5以下に制御されているので、経時的な異音発生を回避することができたと考えられる。さらに、感光体の表面と先端稜線部との間で生じる摩擦力を低減することができ、先端稜線部のめくれをより抑制することができるとともに、弾性体ブレードの先端稜線部の摩耗もより抑制することができたと考えられる。
また、本実施形態によれば、被清掃部材である感光体3の表面に当接して、感光体表面から粉体であるトナーを除去するクリーニングブレード62において、短冊形状の弾性体ブレード622と、弾性体ブレード622の感光体表面と対向する面であるブレード下面62bと弾性体ブレード622の弾性体ブレード長手方向の端面である先端面62aとの間の角である、感光体3の表面と当接する先端稜線部62cを覆う、弾性体ブレード622よりも硬い表面層623とで構成され、先端稜線部62cの角度が60[°]以上80[°]以下であり、且つ、ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の弾性体ブレード622の先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、先端稜線部62cの角度の中心線上における先端稜線部62cから70[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、上記中心線上における先端稜線部62cから140[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下である。これにより、上述した検証結果で明らかにしたように、表面層623が摩耗し弾性体ブレード622の先端稜線部62cが露出しても先端稜線部62cがめくれるのを抑制することができ、長期にわたってクリーニング性を維持することができる。
また、本実施形態によれば、弾性体ブレード622は先端稜線部62cに、イソシアネート化合物、フッ素化合物、シリコーン化合物から選ばれる少なくとも1種を含浸させる低摩擦処理がなされ、先端稜線部62cの摩擦係数が0.5以下である。これにより、感光体3の表面と先端稜線部62cとの間で生じる摩擦力を低減することができ、先端稜線部のめくれを抑制することができるとともに、弾性体ブレード622の摩耗を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、表面層623は紫外線硬化樹脂からなり表面層623の先端面側における層厚が1[μm]以上50[μm]以下であることであることが好ましい。すなわち、上述したように、層厚が、1[μm]未満だと、表面層623の剛性が弱くなり、クリーニングブレード62の先端稜線部62cがめくれやすくなり、また、層厚が50[μm]を超えると、トナーのすり抜けが増大してクリーニング不良が発生しやすくなるためである。また、表面層623が紫外線硬化樹脂からなることで、クリーニングブレード62の先端稜線部62cに付着した樹脂に紫外線を照射させるだけで、所望の硬度を有する表面層623を得ることができ、クリーニングブレード62を安価に製造することができる。
また、本実施形態によれば、弾性体ブレード622として、ウレタン基を含むゴムを用いたことで、感光体3に偏心などあっても、柔軟に弾性体ブレード622が変形して、所定の当接圧を維持することができ、良好なクリーニング性を維持することができる。
また、本実施形態によれば、画像形成装置において上述のクリーニングブレード62で感光体表面の転写残トナーを除去することで、経時にわたり高品質な画像を維持することができる。
また、本実施形態によれば、プロセスカートリッジ1として上述のクリーニングブレード62を一体に構成することで、クリーニング性が良好なプロセスカートリッジを提供することができる。
また、本実施形態によれば、像担持体である感光体3上にトナー像を形成し、トナー像を感光体3上から転写体上に転写した後に、クリーニングブレードによって感光体3上の残トナーを除去する画像形成方法において、クリーニングブレードとして、短冊形状の弾性体ブレード622と、弾性体ブレード622の感光体表面と対向する面であるブレード下面62bと弾性体ブレード622の弾性体ブレード長手方向の端面である先端面62aとの間の角である、感光体3の表面と当接する先端稜線部62cを覆う、弾性体ブレード622よりも硬い表面層623とで構成され、ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の弾性体ブレード622の先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、先端面62aから弾性体ブレード長手方向に50[μm]内側且つブレード下面62bから弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に50[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、先端面から弾性体ブレード長手方向に100[μm]内側且つブレード下面から弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に100[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であるクリーニングブレード62を用いることで、上述した検証実験で明らかにしたように、表面層623が摩耗し弾性体ブレード622の先端稜線部62cが露出しても先端稜線部62cがめくれるのを抑えられ長期にわたりクリーニング不良の発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、像担持体である感光体3上にトナー像を形成し、トナー像を感光体3上から転写体上に転写した後に、クリーニングブレードによって感光体3上の残トナーを除去する画像形成方法において、クリーニングブレードとして、短冊形状の弾性体ブレード622と、弾性体ブレード622の感光体表面と対向する面であるブレード下面62bと弾性体ブレード622の弾性体ブレード長手方向の端面である先端面62aとの間の角である、感光体3の表面と当接する先端稜線部62cを覆う、弾性体ブレード622よりも硬い表面層623とで構成され、先端稜線部62cの角度が60[°]以上80[°]以下であり、且つ、ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の弾性体ブレード622の先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、先端稜線部62cの角度の中心線上における先端稜線部62cから70[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、上記中心線上における先端稜線部62cから140[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であるクリーニングブレード62を用いることで、上述した検証実験で明らかにしたように、表面層623が摩耗し弾性体ブレード622の先端稜線部62cが露出しても先端稜線部62cがめくれるのを抑えられ長期にわたりクリーニング不良の発生を抑制することができる。
2 枠体
3 感光体
4 帯電装置
5 現像装置
6 クリーニング装置
7 転写装置
8 分離爪
9 クリーニング前チャージャ
10 潤滑剤塗布装置
11 除電ランプ
12 上レジストローラ
13 下レジストローラ
14 転写搬送ベルト
15 給紙コロ
16 定着装置
23 像担持体
51 現像ローラ
52 供給スクリュ
53 攪拌スクリュ
54 ドクタ
62 クリーニングブレード
62a 先端面
62b ブレード下面
62c 先端稜線部
71 転写前チャージャ
72 転写チャージャ
73 分離チャージャ
101 ファーブラシ
103 固形潤滑剤
104 潤滑剤加圧スプリング
262 クリーニングブレード
262a 先端面
262b ブレード下面
262c 先端稜線部
621 ホルダー
622 弾性体ブレード
623 表面層
Claims (9)
- 被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面から粉体を除去するクリーニングブレードにおいて、
短冊形状の弾性体ブレードと、
該弾性体ブレードの被清掃部材表面に対向する面であるブレード下面と該弾性体ブレードの弾性体ブレード長手方向の端面である先端面との間の角である先端稜線部を覆う、該弾性体ブレードよりも硬い表面層とで構成され、
ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の該弾性体ブレードの先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、前記先端面から弾性体ブレード長手方向に50[μm]内側且つ前記ブレード下面から弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に50[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、該先端面から弾性体ブレード長手方向に100[μm]内側且つ該ブレード下面から弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に100[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であることを特徴とするクリーニングブレード。 - 被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面から粉体を除去するクリーニングブレードにおいて、
短冊形状の弾性体ブレードと、
該弾性体ブレードの被清掃部材表面に対向する面であるブレード下面と該弾性体ブレードの弾性体ブレード長手方向の端面である先端面との間の角である先端稜線部を覆う、該弾性体ブレードよりも硬い表面層とで構成され、
該先端稜線部の角度が60[°]以上80[°]以下であり、且つ、ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の該弾性体ブレードの先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、該先端稜線部の角度の中心線上における該先端稜線部から70[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、該中心線上における該先端稜線部から140[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であることを特徴とするクリーニングブレード。 - 請求項1または2のクリーニングブレードにおいて、
上記弾性体ブレードは上記先端稜線部に、イソシアネート化合物、フッ素化合物、シリコーン化合物から選ばれる少なくとも1種を含浸させる低摩擦処理がなされ、該先端稜線部の摩擦係数が0.5以下であることを特徴とするクリーニングブレード。 - 請求項1、2または3のクリーニングブレードにおいて、
上記表面層は紫外線硬化樹脂からなり該表面層のカット面側における層厚が1[μm]以上50[μm]以下であることを特徴とするクリーニングブレード。 - 請求項1、2、3または4のクリーニングブレードにおいて、
上記弾性体ブレードとして、ウレタン基を含むゴムを用いたことを特徴とするクリーニングブレード。 - 像担持体と、
該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
該像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、
該像担持体表面のトナー像を転写体に転写する転写手段と、
該像担持体表面に当接して、該像担持体表面に付着した残トナーを除去するクリーニングブレードを有するクリーニング手段とを備えた画像形成装置において、
該クリーニングブレードとして、請求項1、2、3、4または5のクリーニングブレードを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、少なくとも該像担持体の表面に付着した残トナーを除去するクリーニングブレードを有するクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、
前記クリーニングブレードとして、請求項1、2、3、4または5のクリーニングブレードを用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を該像担持体上から転写体上に転写した後に、クリーニングブレードによって該像担持体上の残トナーを除去する画像形成方法において、
該クリーニングブレードとして、短冊形状の弾性体ブレードと、該弾性体ブレードの被清掃部材表面に対向する面であるブレード下面と該弾性体ブレードの弾性体ブレード長手方向の端面である先端面との間の角である先端稜線部を覆う、該弾性体ブレードよりも硬い表面層とで構成され、ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の該弾性体ブレードの先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、前記先端面から弾性体ブレード長手方向に50[μm]内側且つ前記ブレード下面から弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に50[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、該先端面から弾性体ブレード長手方向に100[μm]内側且つ該ブレード下面から弾性体ブレード長手方向に対して直交する方向に100[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であるクリーニングブレードを用いることを特徴とする画像形成方法。 - 像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を該像担持体上から転写体上に転写した後に、クリーニングブレードによって該像担持体上の残トナーを除去する画像形成方法において、
該クリーニングブレードとして、短冊形状の弾性体ブレードと、該弾性体ブレードの被清掃部材表面に対向する面であるブレード下面と該弾性体ブレードの弾性体ブレード長手方向の端面である先端面との間の角である先端稜線部を覆う、該弾性体ブレードよりも硬い表面層とで構成され、該先端稜線部の角度が60[°]以上80[°]以下であり、且つ、ビッカース圧子により荷重1[mN]で測定した際の該弾性体ブレードの先端稜線部近傍の弾性体ブレード長手方向に垂直な断面でのマルテンス硬さが、該先端稜線部の角度の中心線上における該先端稜線部から70[μm]内側の箇所で1.0[N/mm2]以上5.0[N/mm2]以下であり、該中心線上における該先端稜線部から140[μm]内側の箇所で0.4[N/mm2]以上0.8[N/mm2]以下であるクリーニングブレードを用いることを特徴とする画像形成方法。
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