JP6447909B2 - ブレード部材及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

ブレード部材及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、ブレード部材及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真式の画像形成装置では、感光体などの像担持体について、転写紙や中間転写体へトナー像を転写した後の表面に付着した不必要な転写残トナーはクリーニング手段たるクリーニング装置によって除去している。
このクリーニング装置のクリーニング部材として、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、ブレード部材たるクリーニングブレードを用いたものがよく知られている。
特許文献1には、ウレタンゴムからなる弾性ブレードで構成されたクリーニングブレードが記載されている。このクリーニングブレードの基端を支持部材で支持して先端稜線部を像担持体の表面に押し当て、像担持体上に残留するトナーをせき止めて掻き落とし除去するとされている。
クリーニングブレードはエッジ部を高硬度とすることで、感光体表面に固着するトナー外添剤などの固着物を掻き取り、感光体上にトナー外添剤等が固着することで生じる異常画像(フィルミング)を抑制する効果がある。しかしながら、クリーニングブレードの材料に用いられるウレタンゴムは、一般的に、硬度が高くなるほど弾性仕事率が低くなる傾向がある。
単層構造のクリーニングブレードに弾性仕事率の低い材料を用いると、次のような不具合が生じる。すなわち、曲げや圧縮の力が加わった際に生じるクリーニングブレードの変形において、弾性変形の割合に対して塑性変形の割合の方が多くなり、クリーニングブレードが撓んだ形状に永久変形する、所謂ヘタリが発生してしまう。このクリーニングブレードのヘタリによって、クリーニングブレードの被当接部材に対する線圧低下や、当接姿勢の変化が生じ、クリーニング機能が低下するという問題が生じる。
また、経時でのヘタリを抑えるために、クリーニングブレードに弾性仕事率が高い材料を用いると、被当接部材と当接する当接部を有するクリーニングブレードの先端稜線部(エッジ部)に、被当接部材との摺動により微小な振動が発生する。このエッジ部での振動数が、クリーニングブレードの固有振動数と一致することで大きくなり、異常音を発生させることがある。
また、弾性仕事率は、ゴムに力が加わり変形が生じた際に、変形からの戻りやすさを示す指標の一つであり、弾性仕事率が高いほど変形からの戻りが早くなる。このため、弾性仕事率の高いクリーニングブレードは、エッジ部の振動速度が速くなり、振動に起因する異音が発生しやすい。
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、被当接部材と先端稜線部との摺動による異音の発生を抑え、経時で生じるヘタリを抑制することができるブレード部材、及びこれを備えた画像形成装置を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、被当接部材の表面に弾性ブレードの先端稜線部であるエッジ部を当接させるブレード部材において、前記弾性ブレードは、前記エッジ部を有するエッジ層と、該エッジ層が積層された少なくとも一層以上の層とを有する積層構造であり、前記被当接部材の表面に潤滑剤が塗布されており、前記ブレード部材のエッジ部を含み前記被当接部材と対向するブレード対向面と隣接し、該エッジ部を含むブレード先端面は、前記エッジ層と前記エッジ層以外の層とで構成されており、前記ブレード先端面側から測定した前記エッジ層以外の層の弾性仕事率が70%以上であり、前記ブレード先端面側から測定したエッジ層の弾性仕事率が30%以上、40%未満であることを特徴とするものである。
本発明によれば、被当接部材と先端稜線部との摺動による異音の発生を抑え、経時で生じるヘタリを抑制することができる。
本実施形態に係るクリーニングブレードの断面図。 従来のクリーニングブレードのエッジ部の振動についての説明図。 ビッカース圧子を押し込むときの積算応力Wplastと、試験荷重除荷時の積算応力をWelastとを示すグラフ。 クリーニングブレードのエッジ部の弾性仕事率、及びマルテンス硬度の計測方法についての説明図。 本実施形態に係るプリンタの概略構成図。 同プリンタが備えるプロセスカートリッジの一例の概略構成図。 同プリンタが備えるプロセスカートリッジの他の一例の概略構成図。 同プリンタが備えるプロセスカートリッジの更に他の一例の概略構成図。 本実施形態における感光体の層構成の説明図。(a)は導電性支持体上に感光層を設けた感光体の断面図。(b)は(a)の構成にさらに表面層を設けた例を示す図。(c)は(b)の構成において、感光層を2層構造にした例を示す図。(d)は、(c)の構成に下引き層を設けた例を示す図。 トナーの円形度の測定方法を説明するための説明図。 従来のクリーニングブレードのエッジ部の磨耗についての説明図。
以下、本発明を適用したブレード部材の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係わるクリーニングブレードの断面図である。
図1に示すように、本実施形態のブレード部材であるクリーニングブレード5は、クリーニングブレード5の基端を支持部材3で支持し、被当接部材(図示せず)の表面に弾性ブレードの先端稜線部(エッジ部)61を当接させるものである。このクリーニングブレード5は、エッジ部61を有するエッジ層6と、このエッジ層6が積層されたバックアップ層7との二層から構成される積層構造となっている。
このエッジ層6とバックアップ層とは、互いに弾性仕事率の異なる弾性部材で構成されている。バックアップ層7は、エッジ層6に比して弾性仕事率の高いウレタンゴム材料を使用しており、かつ、バックアップ層7の厚さが、エッジ層6の厚さに比して厚くなっている。
従来のクリーニングブレードは、低硬度のポリウレタンゴムなどからなる単層構造であり、エッジ部近傍の弾性仕事率が90%、マルテンス硬度が0.7[N/mm]程度である。このクリーニングブレードに低弾性仕事率な材料を用いると、クリーニングブレードに力が加わった際に生じる変形において、弾性変形の割合に対して塑性変形の割合の方が多くなる。弾性変形の割合に対して塑性変形の割合の方が多くなると、クリーニングブレードにヘタリが生じ、このヘタリに起因してクリーニング機能が低下していた。
本実施形態のクリーニングブレード5は、エッジ層6とバックアップ層7とからなる積層構造とし、バックアップ層7の弾性仕事率をエッジ層6の弾性仕事率に比して高くしている。これにより、クリーニングブレード5に曲げや圧縮の力が加わった際に生じる、バックアップ層7の塑性変形の量が、エッジ層6の塑性変形の量に比して少なくなる。また、本実施形態のクリーニングブレード5は、単位厚さ当たりのクリーニングブレード全体の変形に対する影響度合いが、エッジ層6とバックアップ層7とで同等であり、エッジ層6の厚さに比べバックアップ層7の厚さが厚くなっている。このため、クリーニングブレード全体の変形としてはバックアップ層7の変形が支配的となっている。したがって、バックアップ層7の塑性変形の量が、エッジ層6の塑性変形の量に比して少なくなることで、クリーニングブレード5全体のヘタリを抑制することができる。
また、従来の単層構造のクリーニングブレードに高弾性仕事率な材料を用いると、被当接部材とクリーニングブレードとの摺動により、クリーニングブレードのエッジ部に微小な振動が発生する。このエッジ部の振動がクリーニングブレードの固有振動数と一致することで大きくなり、異常音を発生させることがあった。
本実施形態のクリーニングブレード5は、エッジ層6の弾性仕事率をバックアップ層7の弾性仕事率に比して低くしている。これにより、被当接部材と直接接触するエッジ部61を有するエッジ層6の振動が、クリーニングブレード5の固有振動数と一致して大きくなろうとすると、バックアップ層7が防振機能を発揮する。詳しくは、バックアップ層7は、被当接部材と接触せず、かつ、エッジ層6に比して弾性仕事率の低い材質であるため、エッジ層6の振動を吸収することで防振機能を発揮する。したがって、被当接部材との摺動に起因するエッジ部61の微小振動に伴う異常音の発生を防止することができる。
図2は、従来のクリーニングブレードのエッジ部の振動についての説明図である。
図2(a)に示すように、従来のクリーニングブレード105のエッジ部261が、図中矢印方向に表面移動する被当接部材110の表面と当接する場合に生じる、エッジ部261の振動について説明する。
弾性仕事率は、ゴムに力が加わり変形が生じた際、この変形からの戻りやすさを示す指標の一つである。クリーニングブレード105の弾性仕事率が高いと、エッジ部261における被当接部材110との当接による変形からの復帰速度が早くなり、図2(b)に示すように、クリーニングブレード105のエッジ部261の振動が速くなる。したがって、エッジ部261の振動が、クリーニングブレード105の固有振動数と一致しやすくなるため、この振動に起因する異音が発生しやすくなってしまう。
本実施形態のクリーニングブレード5は、エッジ層6の弾性仕事率がバックアップ層7の弾性仕事率に比して低い。これにより、エッジ層6の変形による振動をバックアップ層7が吸収し、エッジ層6の振動数とクリーニングブレード5の固有振動数とが一致し難くなる。したがって、エッジ部の変形からの復帰に伴って生じる振動を発生し難くすることができる。
上述したように、従来の単層構造のクリーニングブレードに弾性仕事率が低い部材を用いると、クリーニングブレードに曲げや圧縮の力が加わった際に生じる塑性変形の量多くなっていた。また、クリーニングブレードに弾性仕事率が高い部材を用いると、ヘタリは少なくなるが、ブレードエッジ部が振動してブレード鳴きが生じていた。すなわち、従来の単層構造のクリーニングブレードでは、ブレードのヘタリとブレード鳴きとの抑制を両立することは困難であった。また、積層構造のブレードにおいても、エッジ層とバックアップ層の弾性仕事率の関係性に対する規定がクリーニングブレード長寿命化・高信頼性化において求められる。
本実施形態のように、積層構造のクリーニングブレード5を、バックアップ層7の弾性仕事率がエッジ層6の弾性仕事率に比して大きい構成とすることで、被当接部材と先端稜線部との摺動による異音の発生を抑え、経時で生じるヘタリの抑制をすることができる。
なお、エッジ層6とバックアップ層7との弾性仕事率の差は、5%以上、50%以下が好ましい。
エッジ層6とバックアップ層7との弾性仕事率の差が5%未満であると、エッジ層6とバックアップ層7との弾性仕事率に差が無いため、クリーニングブレード5の弾性仕事率が低いほどヘタリが生じやすく、クリーニングブレード5の弾性仕事率が高いほど異音が発生しやすくなる。
また、エッジ層6とバックアップ層7との弾性仕事率の差が50%を超えると、必然的にエッジ層6の弾性仕事率が低値となるため、エッジ部61の塑性変形に起因してクリーニング機能が低下しやすくなる。
上述した説明では、クリーニングブレード5の積層構造をエッジ層6とバックアップ層7との二層構造として説明したが、本発明の効果を得る構成としてはこれに限るものではない。例えば、バックアップ層7が複数の層構造を有している場合にも本発明を適用することができる。
また、上述した説明では、エッジ層6の弾性仕事率に比して、弾性仕事率の高いウレタンゴム材料をバックアップ層7に使用したが、本発明の効果を得る構成としてはこれに限るものではない。バックアップ層7の弾性仕事率がエッジ層6の弾性仕事率に比して高い構成であれば、ウレタンゴム材料以外の材料を用いた場合であっても同様の効果を得ることができる。
また、バックアップ層が厚くエッジ層が薄い場合、弾性仕事率の高いバックアップ層がブレード全体の変形に対して支配的となり、弾性仕事率の高い(塑性変形しにくい)バックアップ層がヘタリ抑止効果を発揮し、ヘタリを防止することができる。なお、エッジ層が薄すぎる場合、被清掃部材との摺動でエッジ層が摩耗すると早期にバックアップ層が露出し、弾性仕事率の高いバックアップ層が被清掃部材に当接するため、異音の発生してしまう。したがって、エッジ層の厚みは、エッジ層が磨耗してもバックアップ層が露出しない程度の厚みとすることが好ましい。
次に、本出願人が行った検証実験について説明する。
[検証実験1]
以下の第1の検証実験(以下、検証実験1という)及び第2の検証実験(以下、検証実験2という)は、クリーニングブレードの層構成、弾性仕事率、マルテンス硬度をそれぞれ変化させて比較検討を行ったものである。
[弾性仕事率]
クリーニングブレードのエッジ部の弾性仕事率は、フィシャー・インストルメンツ社製、HM−2000を用いて測定したものである。具体的には、エッジ稜線部から20[μm]の位置について、ビッカース圧子1.0[mN]の力で10秒間押し込み、5秒保持し、10秒かけて抜き計測する。また、弾性仕事率は、以下のようにして求められる特性値である。ビッカース圧子を押し込むときの積算応力をWplast、試験荷重除荷時の積算応力をWelastとすると、弾性仕事率は、Welast/Wplast×100%の式で定義される特性値である(図3参照)。弾性仕事率が高いほど、材料に力を加え歪を発生させてから、除荷するまでの間の塑性仕事の割合が少ない。すなわち、ゴムが力により変形した際に生じる塑性変形の割合が少ないことを表している。
図4は、クリーニングブレードのエッジ層の弾性仕事率及びマルテンス硬度の計測方法についての説明図である。
図4に示すように、クリーニングブレード5は、クリーニングブレード5のエッジ部61を含み、被当接部材と対向するブレード対向面62と、該エッジ部61を含み、ブレード対向面と隣接するブレード先端面63を有している。
二層構造のクリーニングブレード5において、エッジ層6の厚さがバックアップ層7の厚さに比して非常に薄い場合、ブレード対向面62側からエッジ層6の弾性仕事率を測定すると、この測定値がバックアップ層7の弾性仕事率の影響を受ける可能性がある。
例えば、エッジ層6の弾性仕事率の測定において、エッジ層6の弾性仕事率がバックアップ層7の弾性仕事率に比して低い場合にバックアップ層7の弾性仕事率の影響を受けると、エッジ層6の弾性仕事率が、エッジ層6に用いた材料単体で弾性仕事率を計測した結果に比して高く測定されてしまう。
本出願人の鋭意研究の結果、以下の方法を用いてエッジ層6の弾性仕事率の測定を行うことで、エッジ層6の厚さがバックアップ層7の厚さに比して非常に薄い場合でも、エッジ層6の弾性仕事率を正確に測定することができることがわかった。
まず、クリーニングブレード5のブレード対向面62側から測定したエッジ層6の弾性仕事率をA、クリーニングブレード5のブレード先端面63側から測定したエッジ層6の弾性仕事率をB、クリーニングブレード5のブレード先端面63側から測定したバックアップ層7の弾性仕事率をCとする。そして、AとCの差分、BとCの差分を各々計算し、差分の値の絶対値が大きい方のエッジ層6の弾性仕事率の値をエッジ層6の弾性仕事率とする。すなわち、AとCの差分よりもBとCの差分の絶対値の方が大きい場合はAの値を、BとCの差分よりもAとCの差分の絶対値の方が大きい場合はBの値を、エッジ層6の弾性仕事率とする。
本検証実験では、この方法を用いて選定した弾性仕事率の値を表1に記載した。
次に、検証実験を行った画像形成装置の構成、評価項目について説明する。
(低温低湿環境下でのクリーニング不良の有無)
実験機としてリコー製のMPC3503機を用い、図6に示す構成のプロセスカートリッジのクリーニングブレードを表1の実施例1〜14、比較例1〜10の条件のクリーニングブレードにそれぞれ変更して測定を行った。
前記実験機をクリーニング不良が発生しやすい低温低湿環境(10℃15%)下に24時間評価機を放置後、10℃15%の環境で連続して8000枚の画像出力を行った。この出力画像は、感光体へのトナー入力を最大にするよう、A4の記録紙に全面ベタ画像を出力した。そして、紙上にクリーニング不良が顕在化しているかを目視で観察し、以下のように評価した。
○:クリーニング性良好。8000枚通紙後、紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題なし。
×:クリーニング不良発生。8000枚通紙後、紙上にクリーニング不良が健在化しており、実使用上、異常画像として問題あり。
(異音の発生)
実験機としてリコー製のMPC3503機を用い、図6に示す構成のプロセスカートリッジのクリーニングブレードを表1の実施例1〜14、比較例1〜10の条件のブレード部材にそれぞれ変更して測定を行った。
前記実験機を用いて、常温常室環境(23℃50%)下で、連続して4000枚通紙し、A4の記録紙に画像面積率5%の画像(製品を使用における平均的な画像面積率)を出力した。そして、通紙中人の耳により異音発生有無の確認を行い、以下のように判断した。
○:異音発生なし。4000枚通紙間に、顕著な異音の発生なし。
×:異音発生あり。4000枚通紙間に、顕著な異音の発生あり。
(ブレードヘタリ)
実験機としてリコー製のMPC3503機を用い、図6に示す構成のプロセスカートリッジのクリーニングブレードを表1の実施例1〜14、比較例1〜10の条件のブレード部材にそれぞれ変更して測定を行った。
前記実験機を用いて、常温常室環境(23℃50%)下で、クリーニングブレードを7日間(168時間)像担持体に当接させた状態で放置し、当接前と当接放置後のブレードエッジ当接圧を計測する。クリーニングブレードを像担持体に当接させ、ブレードに圧力が掛かった状態で保持することで生じる、経時での当接圧の変化を比較する。像担持体に当接する際の当接圧は20[g/cm]とする。
ヘタリによるクリーニング性への影響は、クリーニング不良の発生しやすい高帯電電流条件下で行い、以下のように評価した。
○:線圧低下量4.0[g/cm](設定線圧の20%)未満。クリーニング性への影響なし。
×:線圧低下量4.0[g/cm](設定線圧の20%)以上。クリーニング性への影響あり。
本検証実験における実施例、比較例の検証実験の結果を表1に示す。
Figure 0006447909
(実施例1)
実施例1のクリーニングブレードとして、図1に示すような、エッジ層とバックアップ層との二層構造からなるクリーニングブレードを用いた。エッジ層の厚さは0.5[mm]、バックアップ層の厚さは1.3[mm]としている。また、エッジ層の弾性仕事率は82%、バックアップ層の弾性仕事率は91%としており、エッジ層よりもバックアップ層の弾性仕事率の方が高くなっている。
実施例1では、クリーニングブレードを被当接部材である像担持体に当接させた状態で168時間放置した線圧低下量が2.3[g/cm]となった。これはMPC3503機で線圧低下によりクリーニング不良が発生する線圧低下量4.0[g/cm](設定線圧の20%)より小さな値であり、クリーニング性に影響がでるほどの線圧低下ではなかった。
ヘタリによるクリーニング性の低下を抑制できた理由としては、次のように考えられる。
すなわち、実施例1では、バックアップ層の弾性仕事率をエッジ層の弾性仕事率より高くすることで、ブレードに曲げや圧縮の力が加わった際に生じる、バックアップ層の塑性変形の量が、エッジ層の塑性変形の量に比して少なくなる。また、実施例1のクリーニングブレードは、単位厚さ当たりのクリーニングブレード全体の変形に対する影響度合いが、エッジ層とバックアップ層とで同等であり、エッジ層の厚さと比べバックアップ層の厚さが厚い。これにより、クリーニングブレード全体の変形としてはバックアップ層の変形が支配的となっている。したがって、バックアップ層の塑性変形の量がエッジ層の塑性変形の量に比して少なくなることで、クリーニングブレード全体のヘタリを抑制することができたと考えられる。
また、実施例1では、エッジ層の弾性仕事率をバックアップ層の弾性仕事率よりも低くすることで、感光体と直接接触するエッジ部を有するエッジ層の振動が、クリーニングブレードの固有振動数と一致して大きくなろうとすると、感光体と接触しないバックアップ層が防振機能を発揮する。したがって、被当接部材との摺動に起因するエッジ部の微小振動に伴う異常音の発生を防止することができた。
さらにまた、実施例1では、エッジ層の弾性仕事率をバックアップ層の弾性仕事率よりも低くすることで、エッジ層の変形による振動をバックアップ層が吸収し、エッジ層の振動数とクリーニングブレードの固有振動数とが一致し難くなる。したがって、エッジ部の変形からの復帰に伴って生じる振動を発生し難くすることができた。
(実施例2〜14)
実施例2〜14のクリーニングブレードは、実施例1の構成からエッジ層の弾性仕事率とバックアップ層の弾性仕事率とを表1に示す値へ変化させたクリーニングブレードを用いた。
実施例2〜14のクリーニングブレードは、エッジ層とバックアップ層との弾性仕事率の大小関係が実施例1と同様であり、被当接部材とエッジ部との摺動による異音の発生を抑え、経時で生じるヘタリを抑制することができた。この様な評価が得られた理由としては、実施例1と同様であるため説明を省略する。
(比較例1)
比較例1のクリーニングブレードは、実施例1〜14のクリーニングブレードのような積層構造ではなく、単層構造のクリーニングブレードを用いた。また、弾性仕事率は92%であり、実施例1〜14のクリーニングブレードのエッジ層の弾性仕事率に比して大きい値となっている。
単層構造のクリーニングブレードに高弾性仕事率な材料を用いているため、感光体との摺動により、クリーニングブレードのエッジ部に微小な振動が発生し、このエッジ部での振動数がクリーニングブレードの固有振動数と一致することで、異常音が発生した。
さらに、弾性仕事率の値が大きいため、ブレードエッジ部の振動速度が速くなり、振動に起因する異音が発生しやすくなった。
(比較例2)
比較例2のクリーニングブレードは、実施例1〜14のクリーニングブレードのような積層構造ではなく、単層構造のクリーニングブレードを用いた。また、クリーニングブレードを像担持体に当接させた状態で168時間放置し線圧の変化を測定した結果、線圧低下量は5.9[g/cm]となった。これはMPC3503機で線圧低下によりクリーニング不良が発生する線圧低下量4.0[g/cm](設定線圧の20%)より大きな値であり、ブレード線圧の低下によりクリーニング不良が発生した。また、比較例2のクリーニングブレードの弾性仕事率は38%であり、実施例1〜14のクリーニングブレードの弾性仕事率に比して低い値となっている。
比較例2のクリーニングブレードは、単層構造のクリーニングブレードに低弾性仕事率な材料を用いている。このため、曲げや圧縮の力が加わった際に生じるクリーニングブレードの変形において、弾性変形の割合に対して塑性変形の割合の方が多くなり、ヘタリが発生することでクリーニング性への影響が生じてしまったと考えられる。
(比較例3)
比較例3のクリーニングブレードは、図1に示すような、エッジ層とバックアップ層の二層構造からなるクリーニングブレードを用いた。エッジ層の厚さは0.5[mm]、バックアップ層の厚さは1.3[mm]としている。また、エッジ層の弾性仕事率は92%、バックアップ層の弾性仕事率は68%であり、実施例1〜14のエッジ層とバックアップ層との弾性仕事率の大小関係とは異なり、エッジ層の弾性仕事率よりもバックアップ層の弾性仕事率の方が低くなっている。
クリーニングブレードを像担持体に当接させた状態で168時間放置し線圧の変化を測定した結果、線圧低下量は5.2[g/cm]となった。これはMPC3503機で線圧低下によりクリーニング不良が発生する線圧低下量4.0[g/cm](設定線圧の20%)より大きな値であり、ブレード線圧の低下によりクリーニング不良が発生した。
比較例3のクリーニングブレードは、エッジ層よりもバックアップ層の弾性仕事率の方が低くなっている。また、比較例3のクリーニングブレードは、単位厚さ当たりのクリーニングブレード全体の変形に対する影響度合いが、エッジ層とバックアップ層とで同等であり、エッジ層の厚さに比べバックアップ層7の厚さが厚くなっている。このため、クリーニングブレード全体の変形としてはバックアップ層の変形が支配的となっている。したがって、バックアップ層の塑性変形の量が、エッジ層の塑性変形の量に比して多くなることで、クリーニングブレード全体のヘタリが生じ、ブレード線圧の低下によりクリーニング不良が発生した。
また、比較例3のクリーニングブレードは、バックアップ層の弾性仕事率と比べて、弾性仕事率の高い材料をエッジ層に用いている。このため、感光体との摺動によりクリーニングブレードのエッジ部に微小な振動が発生した際、バックアップ層の弾性仕事率がエッジ層の弾性率に比して低いため、バックアップ層が防振機能を発揮しない。よって、エッジ層の振動数とクリーニングブレードの固有振動数とが一致しやすくなり、振動による異常音が発生した。
さらに、エッジ層の弾性仕事率がバックアップ層の弾性仕事率に比して高いため、エッジ部の感光体との当接による変形からの復帰速度が早く、エッジ部の振動が速くなる。これにより、エッジ部の振動がクリーニングブレードの固有振動数と一致しやすくなり、エッジ部の変形からの復帰に伴って生じる振動が発生しやすくなってしまった。
(比較例4〜6)
比較例4〜6のクリーニングブレードは、比較例3の構成からエッジ層・バックアップ層の弾性仕事率の値のみを表1に示す値へ変化させたクリーニングブレードを用いた。
また、比較例4〜6のクリーニングブレードは、実施例1〜14のエッジ層とバックアップ層との弾性仕事率の大小関係とは異なり、エッジ層よりもバックアップ層の弾性仕事率の方が低くなっている。このため、比較例4〜6のクリーニングブレードは、ブレード線圧の低下によりクリーニング不良、被当接部材とエッジ部との摺動による異音が発生した。この様な評価が得られた理由としては、比較例3と同様であるため、説明を省略する。
(比較例7,8)
比較例7,8のクリーニングブレードは、実施例1〜14のクリーニングブレードと同様に、バックアップ層の弾性仕事率がエッジ層の弾性仕事率に比して高くなっている。このため、クリーニングブレードのヘタリ抑制、及び、異音の発生の防止について、実施例1と同様の効果を得ることができた。
しかしながら、エッジ層の弾性仕事率が40%未満となっているため、被当接部材との摺動により、エッジ部が微小に塑性変形し、エッジ部と被当接部材とのニップにおけるトナーおよびトナー外添剤のすり抜け量が増加した。そして、トナーおよびトナー外添剤がエッジ部をすり抜けることによって、ブレードエッジが摩耗し、低温環境下でのクリーニング機能が低下した。
(比較例9,10)
比較例9,10のクリーニングブレードは、バックアップ層の弾性仕事率が70%未満となっている。バックアップ層の弾性仕事率が70%未満であると、バックアップ層がブレードの曲げ応力により塑性変形する。本実施例に記載の二層ブレードはエッジ層に比べバックアップ層が厚く、ブレード全体の変形はバックアップ層の変形が支配的となる。これによりブレード全体がへたり、線圧低下によりクリーニング不良が発生する。
表1に示す検証実験の結果より、エッジ層の弾性仕事率は、40%以上であることが好ましい。
エッジ層の弾性仕事率を40%以上とすることで、エッジ部の塑性変形に起因するクリーニング不良を抑制することができる。エッジ層の弾性仕事率が40%未満であると、比較例7,8で説明したように、被当接部材との摺動により、エッジ部が微小に塑性変形し、エッジ部と被当接部材とのニップにおけるトナーおよびトナー外添剤のすり抜け量が増加する。トナーおよびトナー外添剤がエッジ部をすり抜けることによって、エッジ部が摩耗し、低温環境下でのクリーニング機能が低下してしまう。
また、エッジ層の弾性仕事率が90%以上であると、一般的に弾性仕事率の値が高くなるほど硬度の値が下がりやすくなるため、エッジ層の硬度が低下し、エッジ部が感光体に引き込まることによるエッジ部の摩耗が発生する可能性がある。よって、エッジ層の弾性仕事率が90%未満であることが望ましい。
また、バックアップ層の弾性仕事率は、70%以上であることが好ましい。
バックアップ層の弾性仕事率を、70%以上とすることで、バックアップ層の塑性変形により、クリーニングブレードのヘタリを抑制することができる。
バックアップ層の弾性仕事率が、70%未満であると、バックアップ層が塑性変形することで、クリーニングブレード全体にヘタリが生じ、線圧低下によりクリーニング不良が発生してしまう。
また、本実施形態におけるバックアップ層の弾性仕事率の好ましい範囲に上限値は無いが、一般的なウレタンゴムの弾性仕事率としては、95%未満であることが一般的である。
[検証実験2]
次に、検証実験1の実施例1〜14、比較例1〜8のクリーニングブレードについて、マルテンス硬度を測定し、フィルミング発生有無の評価を行った。
[マルテンス硬度]
弾性仕事率を算出すると同時にマルテンス硬度の算出も行う。マルテンス硬度は弾性仕事率の算出と同様に、エッジ稜線部から20[μm]の位置について、ビッカース圧子1.0[mN]の力で10秒間押し込み、5秒保持し、10秒かけて抜き計測する。
図4に示すように、二層構造のクリーニングブレード5において、エッジ層6の厚さがバックアップ層7の厚さに比して非常に薄い場合、ブレード対向面62側からエッジ層6のマルテンス硬度を測定すると、この測定値がバックアップ層7のマルテンス硬度の影響を受ける可能性がある。
例えば、エッジ層6のマルテンス硬度の測定において、エッジ層6のマルテンス硬度がバックアップ層7のマルテンス硬度に比して高い場合にバックアップ層7のマルテンス硬度の影響を受けると、エッジ層6のマルテンス硬度が、エッジ層6に用いた材料単体でマルテンス硬度を計測した結果に比して低く測定されてしまう。
本出願人の鋭意研究の結果、以下の方法を用いてエッジ層6のマルテンス硬度の測定を行うことで、エッジ層6の厚さがバックアップ層7の厚さに比して非常に薄い場合でも、エッジ層6のマルテンス硬度を正確に測定することができることがわかった。
まず、クリーニングブレード5のブレード対向面62側から測定したエッジ層6のマルテンス硬度をA、クリーニングブレード5のブレード先端面63側から測定したエッジ層のマルテンス硬度をB、クリーニングブレード5のブレード先端面63側から測定したバックアップ層のマルテンス硬度をCとする。そして、AとCの差分、BとCの差分を各々計算し、差分の値の絶対値が大きい方のエッジ層6のマルテンス硬度とする。すなわち、AとCの差分よりもBとCの差分の絶対値の方が大きい場合はAの値を、BとCの差分よりもAとCの差分の絶対値の方が大きい場合はBの値を、エッジ層6のマルテンス硬度する。
本検証実験では、この方法を用いて選定したマルテンス硬度の値を表2に記載した。
[評価項目]
(フィルミング発生の有無)
32℃54%の環境にて、連続して10000枚の画像出力を行った。出力画像は、感光体へのトナー入力を最大にするよう、A4の記録紙に全面ベタ画像を出力し、以下の基準でフィルミング発生の有無を二段階で評価した。
○:出力画像上に目視でフィルミングが観察されず、異常画像が見られない。
×:出力画像上に目視でフィルミングが観察され、異常画像となっている。
本検証実験における実施例、比較例の検証実験の結果を表2に示す。
Figure 0006447909
(実施例1)
実施例1のクリーニングブレードは、エッジ層のマルテンス硬度が1.1[N/mm]、バックアップ層のマルテンス硬度が0.8[N/mm]であり、エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以上となっている。
実施例1のクリーニングブレードは、エッジ層のマルテンス硬度を1.0[N/mm]以上とすることで、トナー外添剤が像担持体の表面に固着するフィルミングを抑制することができた。詳しくは、次のような理由による。
図11は、従来のクリーニングブレード105のエッジ部261の磨耗についての説明図である。
図11(a)に示すように、クリーニングブレード105のエッジ部261が、図中矢印方向に表面移動する被当接部材110の表面と当接する場合、エッジ部261のマルテンス硬度が1.0[N/mm]未満であると、次のような不具合が生じる。
エッジ部261のマルテンス硬度が1.0[N/mm]未満であると、荷重が加わった際に生じるエッジ部261の変形が大きくなり、クリーニングブレード105を被当接部材110に当接させた際の被当接部材110とエッジ部261との接触面積、ニップ幅が大きくなる。
また、エッジ部261が軟性であるため、図11(b)に示すように、被当接部材110の表面移動方向に対するエッジ部261の引き込まれ量が大きくなり、エッジ部261に大きな変形が生じる。被当接部材110とエッジ部261とのニップ幅が大きく、エッジ部261の変形が大きいと、エッジ部261の当接圧が分散し、被当接部材110の表面上の固着物を掻き取ることができない。また、エッジ部261の変形が大きいと、エッジに負荷がかかり、図11(c)に示すように、摩耗や欠けの原因となる。
実施例1のクリーニングブレードは、エッジ層のマルテンス硬度を1.0[N/mm]以上とした。これにより、エッジに部に荷重が加わった際に生じるエッジ部の変形が小さくなり、クリーニングブレードを被当接部材に当接させた際の先端稜線部の接触面積とニップ幅とが小さくなる。また、エッジ部が硬いため、被当接部材である感光体の回転方向に対するエッジ部の引き込まれ量が小さくなるため、ブレードエッジ部に変形が生じにくい。このように、ニップ幅が小さく、エッジの変形が少ないと、被当接部材に対してエッジ部の当接状態が安定し、被当接部材上の固着物を掻き取ることができる。さらに、エッジ部の変形が小さいことから、エッジ部に生じる負荷が小さくなり、クリーニングブレードの先端稜線部の摩耗や欠けを抑制することができた。
なお、エッジ層のマルテンス硬度が10[N/mm]以上であると、次のような不具合が生じる。
クリーニングブレードの材料に用いられるウレタンゴムは一般的に硬度が高くなるほど弾性仕事率が低くなる傾向があるため、クリーニングブレードの硬度を高くすることで、弾性仕事率が低下する。弾性仕事率の低下したクリーニングブレードは、被当接部材との摺動によって、クリーニングブレードのエッジ部が微小に塑性変形し、エッジ部が磨耗してしまう。したがって、エッジ層のマルテンス硬度は10[N/mm]未満であるのが好ましい。
また、実施例1のクリーニングブレードは、バックアップ層よりもエッジ層のマルテンス硬度が高くなっている。
クリーニングブレードの材料として広く用いられているウレタンゴム材は、被当接部材上の付着物を掻き取る除去能力向上のためにウレタンゴム材料の硬度を硬くすると、ゴム性が低下し、被当接部材の表面の凹凸等に対する追従性が低下する。追従低が低下するとトナーのすり抜け量増によりクリーニング機能が低下してしまう。
実施例1のように、エッジ層のマルテンス硬度をバックアップ層のマルテンス硬度に比して高くすることで、エッジ層とバックアップ層との機能分離を行ことができる。すなわち、エッジ層の硬度を、被当接部材の表面の除去能力が高く保てるような高硬度とした場合でも、バックアップ層をゴム性を維持できるような低硬度とすることで、被当接部材の表面形状に対するブレード全体としての追従性を維持することができる。
(実施例2〜14)
実施例2〜14のクリーニングブレードは、実施例1と同様に、エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以上であるため、トナー外添剤が像担持体の表面に固着するフィルミングを抑制することができた。
また、エッジ層のマルテンス硬度がバックアップ層のマルテンス硬度に比して高いことで、エッジ層の硬度を、被当接部材の表面の除去能力が高く保てるような高硬度とした場合でも、被当接部材の表面形状に対するブレード全体としての追従性を維持することができた。
この様な評価が得られた理由としては、実施例1と同様であるため説明を省略する。
(比較例1)
比較例1のクリーニングブレードは、単層構造のクリーニングブレードで、エッジ部のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以下となっている。
エッジ部のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以下であるため、被当接部材とエッジ部とのニップ幅が大きくなり、エッジ部261の当接圧が分散し、被当接部材の表面上の固着物を掻き取ることができなかった。また、エッジ部の変形が大きいことから、エッジ部に負荷がかかり、エッジ部に摩耗や欠けが生じた。このエッジ部の当接圧の分散やエッジ部の磨耗や欠けによって、フィルミングが発生した。
(比較例2)
比較例2のクリーニングブレードは、単層構造のクリーニングブレードである。また、エッジ部のマルテンス硬度が6.0[N/mm]となっている。
クリーニングブレードの材料に用いられるウレタンゴムは一般的に硬度が高くなるほど弾性仕事率が低くなる傾向がある。よって、耐フィルミング性向上のために、クリーニングブレードの硬度を高くすると、弾性仕事率が低下する。
比較例2のクリーニングブレードは、単層構造のクリーニングブレードで高硬度・低弾性仕事率な材料を用いているため、ブレードに力が加わった際に生じる変形が、弾性変形に対する塑性変形の割合が多くなる。これにより、クリーニングブレードにヘタリが発生してしまった。
(比較例3〜5)
比較例3〜5のクリーニングブレードは、エッジ層とバックアップ層との二層構造からなるクリーニングブレードである。また、実施例1〜14と異なり、エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以下となっている。
エッジ部のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以下であるため、感光体とエッジ部とのニップ幅が大きくなり、エッジ部261の当接圧が分散し、被当接部材の表面上の固着物を掻き取ることができなかった。また、エッジ部の変形が大きいことから、エッジ部に負荷がかかり、エッジ部が摩耗や欠けが生じた。このエッジ部の当接圧の分散やエッジ部の磨耗や欠けによって、フィルミングが発生した。
(比較例6)
比較例6のクリーニングブレードは、エッジ層とバックアップ層との二層構造からなるクリーニングブレードである。また、実施例1〜14と異なり、バックアップ層のマルテンス硬度がエッジ層のマルテンス硬度に比して高くなっている。
比較例6のクリーニングブレードは、エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以上であるため、フィルミングの発生を抑制することができた。しかし、バックアップ層のマルテンス硬度がエッジ層のマルテンス硬度に比して高いため、クリーニングブレード全体のゴム性が低下してしまう。クリーニングブレード全体のゴム性が低下すると、感光体表面の凹凸などに対する追従性が低下するため、トナーのすり抜け量増によりクリーニング機能が低下し、クリーニング不良が発生した。
(比較例7,8)
比較例7,8のクリーニングブレードは、エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以上である。また、実施例1〜14と同様に、エッジ層のマルテンス硬度がバックアップ層のマルテンス硬度に比して高くなっている。
エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以上であるため、フィルミングは発生しなかった。
(比較例9,10)
比較例9,10のクリーニングブレードは、エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以上である。また、実施例1〜14と同様に、エッジ層のマルテンス硬度がバックアップ層のマルテンス硬度に比して高くなっている。このため、フィルミングは発生しなかった。
また、比較例9,10のクリーニングブレードは、バックアップ層の弾性仕事率が70%未満であるため、ブレードのヘタリによりクリーニング不良が発生した。
次に、本発明のブレード部材をクリーニング装置に適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。
図5は、本実施形態に係るプリンタ100の概略構成図である。
プリンタ100は、フルカラー画像を形成するものであって、画像形成部120、中間転写装置160、及び給紙部130から概略構成されている。なお、以下の説明において、添え字Y、C、M、Bkは、それぞれ、イエロー用、シアン用、マゼンタ用、ブラック用の部材であることを示すものである。
画像形成部120には、イエロートナー用のプロセスカートリッジ121Y、シアントナー用のプロセスカートリッジ121C、マゼンタトナー用のプロセスカートリッジ121M、ブラックトナー用のプロセスカートリッジ121Bkが設けられている。これらのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、略水平方向に一列に並べて配置されている。プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、プリンタ100に対して一体として着脱自在に装着される。
中間転写装置160は、複数の支持ローラに掛け渡された無端状の中間転写ベルト162と、一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)と、二次転写ローラ165を備えている。中間転写ベルト162は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の上方で、各プロセスカートリッジに設けられて表面移動する潜像担持体としてのドラム状の各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動方向に沿って配置されている。中間転写ベルト162は、感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動に同期して表面移動する。各一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)は、中間転写ベルト162の内周面に沿って配置されており、これらの一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)により中間転写ベルト162の表面が各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面に弱圧接している。
各感光体10(Y、C、M、Bk)上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト162に転写する構成及び動作は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)について実質的に同一である。ただし、カラー用の3つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M)に対応した一次転写ローラ161(Y、C、M)についてはこれらを上下に揺動させる図示しない揺動機構が設けられている。揺動機構は、カラー画像が形成されないときに感光体10(Y、C、M)に中間転写ベルト162を接触させないように動作する。中間転写ベルト162の二次転写ローラ165よりも表面移動方向下流側であってプロセスカートリッジ121Yの上流側には、二次転写後の残留トナー等の中間転写ベルト162上の付着物を除去するための中間転写ベルトクリーニング装置167を設けている。
中間転写装置160の上方には、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)に対応したトナーカートリッジ159(Y、C、M、Bk)が略水平方向に並べて配置されている。また、プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の下方には、帯電された感光体10(Y、C、M、Bk)の表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する露光装置140が配置されている。
給紙部130は、露光装置140の下方に配置されている。給紙部130には、記録媒体としての転写紙を収容する給紙カセット131及び給紙ローラ132が設けられている。レジストローラ対133を経て中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間の二次転写ニップ部に向けて所定のタイミングで転写紙を給送する。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には定着装置30が配置されており、この定着装置30の転写紙搬送方向下流側には、排紙ローラ及び排紙された転写紙を収納する排紙収納部135が配置されている。
図6は、プリンタ100が備えるプロセスカートリッジ121の一例の概略構成図である。
ここで、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の構成はほぼ同様であるので、以下の説明では色分け用の添え字Y、C、M、Bkを省略して、プロセスカートリッジ121の構成及び動作について説明する。
プロセスカートリッジ121は、ドラム状の感光体10と、感光体10の周りに配置されたクリーニング装置1、帯電部40及び現像部50とを備えている。
クリーニング装置1は、感光体10の回転軸方向に長尺な短冊形状の弾性ブレードであるクリーニングブレード5における、感光体の回転方向と直交する方向へ延びるエッジ稜線となっている先端稜線部(エッジ部)61を感光体10の表面に押しつける。これにより、感光体10表面上の転写残トナー等の不要な付着物を引き離し除去する。除去されたトナー等の付着物は排出スクリュ43によってクリーニング装置1の外に排出される。
帯電部40は、感光体10と対向する帯電ローラ41と、この帯電ローラ41に当接して回転する帯電ローラクリーナ42とから主として構成されている。
現像部(現像装置)50は、感光体10の表面にトナーを供給して静電潜像を可視像化するものであり、現像剤(キャリア、トナー)を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ51を備える。現像部50は、この現像ローラ51と、現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌スクリュ52と、攪拌された現像剤を現像ローラ51に供給しながら搬送する供給スクリュ53と、から主として構成されている。
以上のような構成を有する4つのプロセスカートリッジ121は、それぞれ単独でサービスマンやユーザにより着脱・交換が可能となっている。また、プリンタ100から取り外した状態のプロセスカートリッジ121については、感光体10、帯電部40、現像部50、クリーニング装置1が、それぞれ単独で新しい装置との交換が可能に構成されている。なお、プロセスカートリッジ121は、クリーニング装置1で回収した転写残トナーを回収する廃トナータンクを備えていてもよい。この場合、更に、プロセスカートリッジ121において廃トナータンクを単独で着脱・交換が可能な構成とすれば利便性が向上する。
次に、プリンタ100の動作について説明する。
プリンタ100では、不図示のオペレーションパネルやパーソナルコンピュータ等の外部機器からプリント命令を受け付ける。まず、感光体10を図6の矢印で示す移動方向(回転方向)Aに回転させ、帯電部40の帯電ローラ41によって感光体10の表面を所定の極性に一様帯電させる。帯電後の感光体10に対し、露光装置140は、入力されたカラー画像データに対応して光変調された例えばレーザービーム光を色ごとに照射し、これによって各感光体10の表面にそれぞれ各色の静電潜像を形成する。各静電潜像に対し、各色の現像部50の現像ローラ51から各色の現像剤を供給し、各色の静電潜像を各色の現像剤で現像し、各色に対応したトナー像を形成して可視像化する。
次いで、一次転写ローラ161にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト162を挟んで感光体10と一次転写ローラ161との間に一次転写電界を形成する。同時に、一次転写ローラ161で中間転写ベルト162を弱圧接することで一次転写ニップを形成する。これらの作用により、各感光体10上のトナー像は中間転写ベルト162上に効率よく一次転写される。中間転写ベルト162上には、各感光体10で形成された各色のトナー像が互いに重なり合うように転写され、積層トナー像が形成される。
中間転写ベルト162上に一次転写された積層トナー像に対しては、給紙カセット131内に収容されている転写紙が給紙ローラ132やレジストローラ対133等を経て所定のタイミングで給送される。そして、二次転写ローラ165にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することにより、転写紙を挟んで中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間に二次転写電界を形成し、転写紙上に積層トナー像が転写される。積層トナー像が転写された転写紙は定着装置30に送られ、熱及び圧力で定着される。トナー像が定着された転写紙は、排紙ローラによって排紙収納部135に排出、載置される。一方、一次転写後の各感光体10上に残留する転写残トナーは、各クリーニング装置1のクリーニングブレード5によって掻き取られ、除去される。
なお、帯電手段としては、像担持体に対して直流電圧に交流電圧を重畳印加する接触帯電ローラを用いても良い。これにより、帯電電流が大きく像担持体表面の帯電電位が安定して、高画像化、長寿命化が図ることができる。
また、帯電部材に交流電圧を印加すると、像担持体が振動することでクリーニングブレードエッジの振動が顕著になり、振動による異音の発生、ブレードの摩耗や欠け、感光体の異常摩耗の原因となる。本実施形態では、エッジ層の弾性仕事率がバックアップ層の弾性仕事率に比して低い積層構造のクリーニングブレードを用いるので、帯電部材に交流電圧を印加することで生じる振動による異音の発生、ブレードの摩耗や欠け、感光体の異常摩耗を抑止することができる。
次に、本実施例のクリーニングブレードが適用可能な、他のプロセスカートリッジについて説明する。
図7は、本実施形態のプリンタが備えるプロセスカートリッジの他の一例を示す概略構成図である。
このプロセスカートリッジ122は、感光体10の表面に潤滑剤である保護剤を塗布する保護剤塗布装置70を設けた構成である。このプロセスカートリッジ122においては、帯電ローラ41として感光体10に対して接触または非接触で感光体10を帯電させるローラ部材が用いられており、この帯電ローラ41には交流電圧が印加される。保護剤塗布装置70は、感光体10の移動方向Aにおけるクリーニング装置1よりも下流側に設けられている。これにより、感光体10に対して保護剤を安定して塗布することができる。
保護剤塗布装置70においては、棒状となっている固形保護剤72が保持筒71に保持されており、保持筒71内の圧縮スプリング73により感光体10方向に付勢されている。固形保護剤72と感光体10の間には、回転する発泡ウレタンローラ77が配置されており、発泡ウレタンローラ77の回転によって固形保護剤72を削り取り、感光体10の表面に塗布するようになっている。また、発泡ウレタンローラ77の下流側には、ポリウレタン等によって形成された塗布ブレード75が配置されており、感光体10の表面に塗布された保護剤を薄膜化することができる。
発泡ウレタンローラ77は感光体10の移動方向Aと反対方向に回転駆動されており、この回転駆動により固形保護剤72の保護剤を感光体10の表面に塗布する。また、塗布ブレード75はトレーリング方向から感光体10に接触しており、これにより保護剤を感光体10から掻き落とすことがなく良好な塗布効率で保護剤を薄膜化することができる。
保護剤は脂肪酸金属塩及び無機潤滑剤を含有している。このような保護剤においては、脂肪酸金属塩が、帯電電流により破壊されるため感光体10表面が破壊されるのを防止する。と同時に、帯電電流では破壊されない無機潤滑剤により、保護剤の潤滑作用が脂肪酸金属塩のみの場合よりもより良い状態で維持されるため、感光体10へのクリーニングをより良好に維持することが可能となる。
脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレインサン銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウム及びこれらの混合物があるが、これに限るものではない。また、これらを混合して使用してもよい。この場合、ステアリン酸亜鉛が特に感光体10への成膜性に優れることから、最も好ましく用いられる。
無機潤滑剤は、自身が劈開して潤滑する、或いは内部滑りを起こす無機化合物である。具体的な物質例としては、タルク・マイカ・窒化ホウ素・二硫化モリブデン・二硫化タングステン・カオリン・スメクタイト・ハイドロタルサイト化合物・フッ化カルシウム・グラファイト・板状アルミナ・セリサイト・合成マイカなどがあるがこれに限るものではない。この場合、窒化ホウ素は、原子がしっかりと組み合った六角網面が広い間隔で重なり、層間に働く力が弱いファンデルワールス力のみであるため、容易に劈開、潤滑することから最も好ましく用いられる。なお、これらの無機潤滑剤は疎水性付与等の目的で、必要に応じて表面処理がなされていても良い。
[検証実験3]
次に、第3の検証実験(以下、検証実験3という)に基づき説明する。
図1に示す、二層構造のクリーニングブレード5のエッジ層6の弾性仕事率が40%未満のクリーニングブレードついて、エッジ層とバックアップ層との弾性仕事率をそれぞれ変化させ、感光体に対して潤滑材を塗布した場合と潤滑材を塗布しない場合とのそれぞれにおいて、低温環境でのクリーニング機能性の評価を行った。
(低温低湿環境下でのクリーニング不良の有無)
実験機としてリコー製のMPC3503機を用い、図7に示す構成のプロセスカードリッジにおいて、クリーニングブレードを表3の実施例15〜18、比較例11〜14の条件のクリーニングブレードにそれぞれ変更し、感光体に対して潤滑剤を塗布した場合と潤滑剤を塗布しない場合とでそれぞれ測定を行った。
前記実験機をクリーニング不良が発生しやすい低温低湿環境(10℃15%)下に24時間評価機を放置後、10℃15%の環境で連続して8000枚の画像出力を行った。この出力画像は、感光体へのトナー入力を最大にするよう、A4の記録紙に全面ベタ画像を出力した。そして、紙上にクリーニング不良が顕在化しているかを目視で観察し、以下のように評価した。
○:クリーニング性良好。8000枚通紙後、紙上にクリーニング不良が顕在化せず、実使用上問題なし。
×:クリーニング不良発生。8000枚通紙後、紙上にクリーニング不良が健在化しており、実使用上、異常画像として問題あり。
本検証実験における実施例、比較例の検証実験の結果を表3に示す。
Figure 0006447909
(実施例15)
実施例15のクリーニングブレードとして、エッジ層とバックアップ層との二層構造からなるクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードは、バックアップ層の弾性仕事率がエッジ層の弾性仕事率よりも高く、エッジ層の弾性仕事率が40%未満、30%以上となっている。
エッジ層の弾性仕事率が40%未満であると、感光体との摺動によってクリーニングブレードのエッジ部が微小に塑性変形する。この塑性変形に起因してトナーすり抜け量が増加し、トナーすり抜け量増によってクリーニングブレードのエッジ部が摩耗し、クリーニング不良が発生する。
実施例1のクリーニングブレードは、感光体表面に潤滑剤を塗布することで、クリーニングブレードと感光体との摩擦を低減している。この摩擦の低減により、クリーニングブレードのエッジ部にかかる負荷が低くなり、クリーニングブレードのエッジ部の摩耗が抑制される。よって、低温環境でクリーニング不良を抑制することができた。
(実施例16〜18)
実施例16〜18のクリーニングブレードは、実施例1の構成からエッジ層の弾性仕事率とバックアップ層の弾性仕事率とを表3に示す値へ変化させたクリーニングブレードを用いた。実施例1と同様にエッジ層の弾性仕事率は40%、未満30%以上であり、感光体表面に潤滑剤を塗布することで、クリーニング機能低下を抑制している。この様な評価が得られた理由としては、実施例1と同様であるため説明を省略する。
(比較例11)
比較例11のクリーニングブレードは、バックアップ層の弾性仕事率とエッジ層の弾性仕事率との関係が実施例1のクリーニングブレードと同様の構成であるが、感光体に対する潤滑剤の塗布を行っていない。エッジ層の弾性仕事率が40%未満であり、感光体に対する潤滑剤の塗布を行っていないため、感光体とクリーニングブレードとの摩擦が増大し、感光体との摺動によってクリーニングブレードのエッジ部が微小に塑性変形する。この塑性変形に起因してトナーすり抜け量が増加し、このトナーすり抜け量増によってクリーニングブレードのエッジ部が摩耗する。これにより、低温環境でブレードエッジの摩耗に起因するクリーニング不良が発生した。
(比較例12〜13)
比較例11と同様にエッジ層の弾性仕事率は40%未満であり、感光体に対して潤滑剤の塗布を行っていない。このため、ブレードエッジの摩耗に起因するクリーニング不良が発生した。この様な評価が得られた理由としては、比較例11と同様であるため説明を省略する。
表3に示す検証実験の結果より、クリーニングブレードが当接する当接部材である感光体には、潤滑剤が塗布されることが好ましい。感光体に潤滑剤が塗布されることで、ブレードと感光体との摩擦を低減することができ、この摩擦の低減により、クリーニングブレードのエッジ部にかかる負荷が低くなり、クリーニングブレードのエッジ部の摩耗が抑制される。よって、低温環境でクリーニング不良を抑制することができる。
また、感光体に対して潤滑剤が塗布される場合、クリーニングブレードのエッジ層の弾性仕事率は30%以上とすることが好ましい。これにより、クリーニングブレードのエッジ層の弾性仕事率が40%未満である場合でも、クリーニングブレードのエッジ部の塑性変形に起因する、クリーニング機能の低下を抑制することができる。
なお、本検証実験では、材料のゴム性を維持するために弾性仕事率30%以上のウレタンゴム材料を使用した。エッジ層の弾性仕事率が30%未満であると、材料のゴム性を維持することができない。
次に、本実施例のクリーニングブレードが適用可能な、更に他のプロセスカートリッジについて説明する。
図8は、本実施形態のプリンタが備えるプロセスカートリッジの更に他の一例を示す概略構成図である。
このプロセスカートリッジ123は、感光体の表面に対してクリーニングブレードを加圧して当接させるクリーニングブレード加圧方式として、バネ81を用いた加圧機構80によるバネ加圧方式を採用している。このバネ加圧方式は、感光体に対するクリーニングブレードの当接圧が経時において一定値となる、当接圧一定方式である。
クリーニングブレード5の加圧機構80は、クリーニングブレード5の支持部材3に設けられた回転支持部82を支点として、バネ81の張力によって感光体10に対してクリーニングブレード5のエッジ部61に加圧を行っている。なお、本実施例におけるクリーニングブレードエッジ部61の加圧力は20.0[g/cm]とする。
このプロセスカートリッジ123においては、帯電ローラ41として感光体10に対して接触して感光体10を帯電させるローラ部材が用いられており、この帯電ローラ41には交流電圧が印加される。この帯電ローラ41には交流電圧が印加され、感光体に接触しながら回転することで感光体の表面を一様に帯電する。
[検証実験4]
次に、第4の検証実験(以下、検証実験4という)に基づき説明する。
図1に示すような二層構造のクリーニングブレード5において、バックアップ層7の弾性仕事率が70%未満のクリーニングブレードについて、クリーニングブレード加圧方式、エッジ層とバックアップ層との弾性仕事率をそれぞれ変化させ、クリーニングブレードのヘタリによるクリーニング性への影響の評価を行った。
(クリーニングブレード加圧方式)
図8に示す構成のプロセスカートリッジにおいて、クリーニングブレード加圧方式を、当接圧一定方式、又は食込み量一定方式に変更して測定を行った。当接圧一定方式は、感光体に対するクリーニングブレードの当接圧が、バネ81によるバネ加圧によって経時において一定値となるように加圧している。食込み量一定方式は、図8に示すクリーニングブレード5の支持部材3を、感光体に対してクリーニングブレードエッジ部の食込み量が所定の値(0.8[mm]〜1.1[mm])となるよう固定することで、感光体に対するクリーニングブレードのエッジ部の食込み量が一定となるように加圧している。
(ブレードヘタリ)
実験機としてリコー製のMPC3503機を用い、図8に示す構成のプロセスカートリッジにおいて、クリーニングブレードを表1の実施例19〜22、比較例15〜16の条件のブレード部材にそれぞれ変更して測定を行った。
前記実験機を用いて、常温常室環境(23℃50%)下で、クリーニングブレードを7日間(168時間)像担持体に当接させた状態で放置し、当接前と当接放置後のブレードエッジ当接圧を計測する。クリーニングブレードを像担持体に当接させ、ブレードに圧力が掛かった状態で保持することで生じる、経時での当接圧の変化を比較する。像担持体に当接する際の当接圧は20[g/cm]とする。
ヘタリによるクリーニング性への影響は、クリーニング不良の発生しやすい高帯電電流条件下で行い、以下のように評価した。
○:線圧低下量4.0[g/cm](設定線圧の20%)未満。クリーニング性への影響なし。
×:線圧低下量4.0[g/cm](設定線圧の20%)以上。クリーニング性への影響あり。
本検証実験における実施例、比較例の検証実験の結果を表4に示す。
Figure 0006447909
(実施例19)
実施例19のクリーニングブレードとして、エッジ層とバックアップ層との二層構造からなるクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードは、バックアップ層の弾性仕事率がエッジ層の弾性仕事率よりも大きく、バックアップ層の弾性仕事率が50%以上70%未満となっている。
バックアップ層の弾性仕事率が低いほど、クリーニングブレードにかかる曲げ応力によりクリーニングブレードが塑性変形し、クリーニングブレードにヘタリが生じやすい。クリーニングブレード加圧方式として食込み量一定方式を採用した場合、ブレードにヘタリが生じた場合でも食込み量が変化しないため、クリーニングブレードにヘタリが生じた際、線圧が低下しクリーニング不良が発生する。
これに対して、実施例19のクリーニングブレードは、クリーニングブレード加圧方式として、食込み量一定方式ではなく、図8に示す加圧機構80による当接圧一定方式を採用している。当接圧一定方式は経時においても当接圧が一定値となるため、クリーニングブレードにヘタリが生じた場合でも、線圧低下が発生しない。したがって、線圧低下に伴うクリーニング機能低下が発生しにくくなる。実施例1の線圧低下量は0.4[g/cm]となっており、大きな線圧低下が発生していないためクリーニング性への影響はなかった。
(実施例20〜22)
実施例20〜22のクリーニングブレードは、実施例1の構成からエッジ層の弾性仕事率とバックアップ層の弾性仕事率とを表4に示す値へ変化させたのみで、実施例1と同様の構成とした。
経時での線圧低下量は0.4〜0.6[g/cm]となっており、大きな線圧低下は発生していない。このためクリーニング性への影響はない。この様な評価が得られた理由としては、実施例1と同様であるため説明を省略する。
(比較例15)
比較例15のクリーニングブレードは、バックアップ層の弾性仕事率とエッジ層の弾性仕事率との関係が実施例19のクリーニングブレードと同様であり、また、バックアップ層の弾性仕事率が50%以上70%未満である。しかし、クリーニングブレード加圧方式が実施例1のクリーニングブレードと異なり、食込み量一定方式としている。
バックアップ層の弾性仕事率が低いほど、クリーニングブレードにかかる曲げ応力によりブレードが塑性変形し、これによりクリーニングブレードにヘタリが生じる。食込み量一定方式では、クリーニングブレードの経時でのヘタリによって線圧低下が発生し、クリーニング不良が発生する。
比較例1のクリーニングブレードを168時間像担持体に当接状態で放置し線圧の変化を測定した結果、線圧低下量が4.1[g/cm]となった。これはMPC3503機で線圧低下によりクリーニング不良が発生する線圧低下量4.0[g/cm](設定線圧の20%)より大きな値であるため、ブレード線圧の低下によりクリーニング不良が発生した。
(比較例16)
比較例16のクリーニングブレードは、比較例1と同様にバックアップ層の弾性仕事率が50%以上70%未満である。しかし、比較例2のクリーニングブレードは、クリーニングブレード加圧方式が食込み量一定方式であるため、経時で線圧が低下し、クリーニング不良が発生した。この様な評価が得られた理由としては、比較例1のクリーニングブレードと同様であるため説明を省略する。
表4に示す検証実験の結果より、クリーニングブレード加圧方式は当接圧一定方式を採用するのが好ましい。クリーニングブレード加圧方式を当接圧一定方式とすることで、経時において当接圧が一定値となるため、クリーニングブレードにヘタリが生じても線圧低下が発生しない。したがって、線圧低下に伴うクリーニング機能低下を発生しにくくすることができる。
また、クリーニングブレード加圧方式を当接圧一定方式とした場合、バックアップ層の弾性仕事率は50%以上とすることが好ましい。これにより、バックアップ層の弾性仕事率が70%未満である場合でも、経時での線圧低下を抑制することができる。
次に、本画像形成装置に像担持体として用いた感光体について説明する。
図9は、本実施形態に用いることができる感光体10の層構成の説明図である。図9(a)は導電性支持体91上に表面近傍に無機微粒子を含有した感光層92を積層して設けた感光体10の断面を示す例である。図9(b)は導電性支持体91上に感光層92と無機微粒子を含有した表面層93を順次積層した感光体10の断面を示す例である。図9(c)は導電性支持体91上に電荷発生層921、電荷輸送層922を順次積層した感光層92を配置し、更に感光層92上に無機微粒子を含有した表面層93を積層して設けた感光体10の断面を示す例である。図9(d)は導電性支持体91上に下引き層94を設け、下引き層94の上に電荷発生層921、電荷輸送層922を順次積層した感光層92を積層し、更に感光層92上に無機微粒子を含有した表面層93を積層して設けた感光体10の断面を示す例である。
本実施形態の感光体10は、導電性支持体91上に少なくとも、感光層92と表面層93を積層した構造としても良く、その他の層等が任意に組み合わされていても構わない。
図9(a)に示すように、感光層92が最表層となる場合は、感光層92に無機微粒子が含有されている。図9(c),(d)に示すように、感光層92が電荷発生層921、電荷輸送層922を順次積層した構成の場合は、電荷輸送層922が最表層となり、電荷輸送層922に無機微粒子が含有される。
無機微粒子としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5[μm]であることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。無機微粒子の平均一次粒径が0.01[μm]以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5[μm]以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
無機微粒子の添加量は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。従って、概ね全固形分に対して、30重量%以下、好ましくは20重量%以下である。その下限値は、通常、3重量%である。
また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
次に、感光層92について説明する。
図9(b)〜図9(d)に示すように、感光体10は、感光層92の最表面に無機微粒子を含有させた表面層93を有している。
表面層93は、少なくとも無機微粒子とバインダー樹脂で構成される。この無機微粒子としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5[μm]であることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
無機微粒子の平均一次粒径が0.01[μm]以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5[μm]以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
表面層93中の無機微粒子濃度は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。
従って、概ね全固形分に対して、50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。その下限値は、通常、5重量%である。
また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤を使用することができるが、無機微粒子の絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。
例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al2O3、TiO2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理が無機微粒子の分散性及び画像ボケの点からより好ましい。
シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある
表面処理剤の量については、用いる無機微粒子の平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないと無機微粒子の分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こす。これら無機微粒子の材料は単独もしくは2種類以上混合して用いられる。これら無機微粒子の材料は、適当な分散機を用いることにより分散できる。分散液中での無機微粒子の平均粒径は、1[μm]以下、好ましくは0.5[μm]以下にあること表面層93の透過率の点から好ましい。
図9(a)〜(d)に示すように、感光体表面に無機微粒子を含有することにより、クリーニングブレードの当接による摩擦力が大きくなるのを良好に抑制でき、感光体表面の耐摩耗性を向上させることができる。また、感光体表面の耐摩耗性を向上することで、像担持体の摩耗、特に像担持体の偏摩耗を抑制することが可能となり、電子写真システムの高画質、高安定、高耐久化が可能となる。
また、感光体の表面が無機微粒子を含有することにより、感光体表面に微小な凹凸が生じ、この微小な凹凸によりクリーニングブレードエッジが振動することがあり、この振動による異音の発生、ブレードの摩耗や欠け、感光体の異常摩耗が生じることがある。本実施形態では、エッジ層の弾性仕事率がバックアップ層の弾性仕事率よりも低い積層構造のクリーニングブレードを用いることで、振動による異音の発生、ブレードの摩耗や欠け、感光体の異常摩耗を抑止することができる。
次に、本発明を適用した画像形成装置に好適なトナーについて説明する。
図10(a)及び(b)は、トナーの円形度の測定方法についての説明図である。
本発明を適用した画像形成装置に用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
ここでいう「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5[g]程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1[万個/μl]となるようにしたものを上述の分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。そして、この測定結果に基づき、図10(a)に示す実際のトナー投影形状の外周長をC1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ図10(b)に示す真円の外周長をC2としたときのC2/C1を求め、その平均値を円形度とした。
体積平均粒径については、コールターカウンター法によって求めることが可能である。具体的には、コールターマルチサイザー2e型(コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピューターに送って解析するのである。
より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1%NaCl水溶液を電解液として用意する。そして、この電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加える。更に、これに被検試料としてのトナーを2〜20[mg]加え、超音波分散器で約1〜3[分間]分散処理する。そして、別のビーカーに電解水溶液100〜200[ml]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、上記コールターマルチサイザー2e型にかける。アパーチャーとしては、100[μm]のものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。
チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上32.0[μm]以下のトナー粒子を対象とする。
そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出する。但し、「X」は各チャンネルにおける代表径、「V」は各チャンネルの代表径における相当体積、「f」は各チャンネルにおける粒子個数である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
被当接部材の表面に弾性ブレードのエッジ部61等の先端稜線部であるエッジ部を当接させるクリーニングブレード5等のブレード部材において、前記弾性ブレードは、前記エッジ部を有するエッジ層6等のエッジ層と、該エッジ層が積層されたバックアップ層7等の少なくとも一層以上の層とを有する積層構造であり、前記エッジ層以外の層の弾性仕事率が前記エッジ層の弾性仕事率に比して大きいものである。
本態様においては、上記実施形態について説明したように、クリーニングブレード5に曲げや圧縮の力が加わった際に生じる、バックアップ層7の塑性変形の量が、エッジ層6の塑性変形の量に比して少なくなる。これにより、エッジ層6の硬度を高くした場合でも、クリーニングブレード5全体のヘタリを抑制することができる。
また、感光体10とクリーニングブレードとの摺動によりクリーニングブレードのエッジ部61に微小な振動が発生し、この振動とクリーニングブレード5の固有振動数とが一致すると、エッジ部61を有するエッジ層6の振動が大きくなろうとする。この際、エッジ層6の弾性仕事率に比して弾性仕事率の高いバックアップ層7が、エッジ層6の振動を吸収し、防振機能を発揮する。したがって、被当接部材との摺動に起因するエッジ部61の微小振動に伴う異常音の発生を防止することができる。
さらにまた、エッジ層6の弾性仕事率をバックアップ層7の弾性仕事率に比して低くすることにより、エッジ層6の変形による振動をバックアップ層7が吸収し、エッジ層6の振動数とクリーニングブレード5の固有振動数とが一致し難くなる。したがって、エッジ部の変形からの復帰に伴って生じる振動を発生し難くすることができる。
(態様B)
態様Aにおいて、クリーニングブレード5等の前記ブレード部材のエッジ部を含み、感光体10等の前記被当接部材と対向するブレード対向面62等のブレード対向面と隣接し、該エッジ部を含むブレード先端面63等のブレード先端面側から測定したバックアップ層7等の前記エッジ層以外の層の弾性仕事率が70%以上である。
本態様においては、上記検証実験について説明したように、バックアップ層の塑性変形により、ブレードのヘタリを抑制することができる。
バックアップ層の弾性仕事率が、70%未満であると、バックアップ層がブレードの曲げ応力により塑性変形し、クリーニングブレード全体にヘタリが生じ、線圧低下によりクリーニング不良が発生してしまう。
(態様C)
態様A又はBにおいて、クリーニングブレード5等の前記ブレード部材のエッジ部を含み、感光体10等の前記被当接部材と対向するブレード対向面62等のブレード対向面と隣接し、該エッジ部を含むブレード先端面63等のブレード先端面側から測定したバックアップ層7等の前記エッジ層以外の層の弾性仕事率が、前記ブレード先端面側から測定したエッジ層6等の前記エッジ層の弾性仕事率、もしくは、前記ブレード対向面側から測定した前記エッジ層の弾性仕事率に比して大きいものである。
本態様においては、上記実施形態について説明したように、エッジ層6の厚さがバックアップ層7の厚さに比して非常に薄い場合でも、エッジ層6の弾性仕事率を正確に測定することができる。したがって、エッジ層6の弾性仕事率と、バックアップ層7の弾性仕事率との大小関係を正確に比較することができる。
(態様D)
態様A〜Cいずれか一の態様において、クリーニングブレード5等の前記ブレード部材のエッジ部を含み、感光体10等の前記被当接部材と対向するブレード対向面62等のブレード対向面側から測定したエッジ層6等の前記エッジ層の弾性仕事率、もしくは、該エッジ部を含み、前記ブレード対向面と隣接するブレード先端面63等のブレード先端面側から測定した前記エッジ層の弾性仕事率が40%以上である。
本態様においては、上記検証実験について説明したように、エッジ部の塑性変形に起因するクリーニング不良を抑制することができる。エッジ層の弾性仕事率が40%未満であると、被当接部材との摺動により、エッジ部が微小に塑性変形し、エッジ部と被当接部材とのニップにおけるトナーおよびトナー外添剤のすり抜け量が増加する。トナーおよびトナー外添剤がエッジ部をすり抜けることによって、エッジ部が摩耗し、クリーニング機能が低下してしまう。
(態様E)
態様A〜Dのいずれか一の態様おいて、感光体10等の前記被当接部材の表面に固形保護剤72等の潤滑剤が塗布される。
本態様においては、上記検証実験について説明したように、クリーニングブレードと感光体との摩擦を低減することができ、この摩擦の低減により、クリーニングブレードのエッジ部にかかる負荷が低くなり、クリーニングブレードのエッジ部の摩耗が抑制される。よって、低温環境でクリーニング不良を抑制することができる。
(態様F)
態様A〜Cいずれか一の態様において、感光体10等の前記被当接部材の表面に固形保護剤72等の潤滑剤が塗布され、エッジ層6等の前記エッジ層の弾性仕事率が30%以上である。
本態様においては、上記検証実験について説明したように、エッジ層の弾性仕事率が40%未満である場合でも、クリーニングブレードのエッジ部の塑性変形に起因する、クリーニング機能の低下を抑制することができる。エッジ層の弾性仕事率が30%未満であると、材料のゴム性を維持することができない。
(態様G)
態様A〜Fいずれか一の態様において、感光体10等の前記当接部材に対するクリーニングブレード5等の前記ブレード部材の当接圧を一定に保つ加圧機構80等の加圧機構を有する。
本態様においては、上記検証実験について説明したように、経時においても当接圧が一定値となるため、線圧低下が発生しない。したがって、線圧低下に伴うクリーニング機能低下を発生しにくくすることができる。
(態様H)
態様A〜Eいずれか一の態様において、感光体10等の前記当接部材に対するクリーニングブレード5等の前記ブレード部材の当接圧を一定に保つ加圧機構80等の加圧機構を有し、バックアップ層7等の前記エッジ層以外の層の弾性仕事率が50%以上である。
本態様においては、上記検証実験について説明したように、バックアップ層の弾性仕事率が70%未満である場合でも、経時での線圧低下によるクリーニング機能低下を抑制することができる。
(態様I)
態様Aにおいて、エッジ層6等の前記エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以上である。
本態様においては、上記検証実験について説明したように、トナー外添剤が像担持体状に固着するフィルミングを抑制することができる。
エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以下であると、被当接部材とエッジ部とのニップ幅が大きくなり、エッジ部の当接圧が分散し、被当接部材の表面上の固着物を掻き取ることができない。また、エッジ部の変形が大きいことから、エッジ部に負荷がかかり、エッジ部が摩耗や欠けが生じる。このエッジ部の当接圧の分散やエッジ部の磨耗や欠けによって、フィルミングが発生してしまう。
(態様J)
態様Iにおいて、エッジ層6等の前記エッジ層のマルテンス硬度が、バックアップ層7等の前記エッジ層以外の層のマルテンス硬度に比して大きいものである。
本態様においては、上記検証実験について説明したように、エッジ層とバックアップ層との機能分離を行ことができる。すなわち、エッジ層の硬度を、被当接部材の表面の除去能力が高く保てるような高硬度とした場合でも、バックアップ層をゴム性を維持できるような低硬度とすることで、被当接部材の表面形状に対するブレード全体としての追従性を維持することができる。
(態様K)
態様I又はJにおいて、クリーニングブレード5等の前記ブレード部材のエッジ部を含み感光体10等の前記被当接部材と対向するブレード対向面62等のブレード対向面と隣接し、該エッジ部を含むブレード先端面63等のブレード先端面側から測定した前記エッジ層のマルテンス硬度、もしくは前記ブレード対向面側から測定した前記エッジ層のマルテンス硬度が、前記ブレード先端面側から測定したバックアップ層7等の前記エッジ層以外の層のマルテンス硬度に比して大きいものである。
本態様においては、上記実施形態について説明したように、エッジ層6の厚さがバックアップ層7の厚さに比して非常に薄い場合でも、エッジ層6のマルテンス硬度を正確に測定することができる。よって、エッジ層6のマルテンス硬度と、バックアップ層7のマルテンス硬度との大小関係を正確に比較することができる。
(態様L)
感光体10等の像担持体表面を帯電させる帯電部40等の帯電手段と、帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光装置140等の露光手段と、静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像部50等の現像手段と、可視像を記録媒体に転写する中間転写装置160等の転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着装置30等の定着手段と、像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング装置1等のクリーニング手段とを有するプリンタ100等の画像形成装置において、前記クリーニング手段に態様A〜Kいずれか一の態様のブレード部材を用いる。
本態様においては、画像形成装置のクリーニング手段で生じていた、ブレード全体としてのヘタリと、感光体と接触するエッジ層の振動による異常音の発生とを防止することができる。
(態様M)
態様Lの画像形成装置において、帯電部40等の前記帯電手段が感光体10等の前記像担持体表面に交流電圧を印加する。
本態様においては、上記実施形態について説明したように、像担持体表面の帯電電位が安定し、高画像化、長寿命化が図ることができる。
(態様N)
態様Lの画像形成装置において、感光体10等の前記像担持体が表面に無機微粒子を含有する。
本態様においては、上記実施形態について説明したように、像担持体の摩耗を抑制することが可能となり、電子写真システムの高画質、高安定、高耐久化が可能となる。
(態様O)
感光体10等の像担持体表面を帯電させる帯電部40等の帯電手段と、帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光装置140等の露光手段と、静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像部50等の現像手段と、可視像を記録媒体に転写する中間転写装置160等の転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着装置30等の定着手段と、像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング装置1等のクリーニング手段と、前記被当接部材の表面に潤滑剤を塗布する保護剤塗布装置70等の機構とを有するプリンタ100等の画像形成装置において、前記クリーニング手段に請求項1乃至11いずれか一のブレード部材を用いる。
1 クリーニング装置
5 クリーニングブレード
6 エッジ層
7 バックアップ層
10 感光体
30 定着装置
40 帯電部
50 現像部
61 エッジ部
62 ブレード対向面
63 ブレード先端面
70 保護剤塗布装置
72 固形保護剤
80 加圧機構
100 プリンタ
140 露光装置
160 中間転写装置
特開2013−76970号公報

Claims (9)

  1. 被当接部材の表面に弾性ブレードの先端稜線部であるエッジ部を当接させるブレード部材において、
    前記弾性ブレードは、前記エッジ部を有するエッジ層と、該エッジ層が積層された少なくとも一層以上の層とを有する積層構造であり、
    前記被当接部材の表面に潤滑剤が塗布されており、
    前記ブレード部材のエッジ部を含み前記被当接部材と対向するブレード対向面と隣接し、該エッジ部を含むブレード先端面は、前記エッジ層と前記エッジ層以外の層とで構成されており、
    前記ブレード先端面側から測定した前記エッジ層以外の層の弾性仕事率が70%以上であり、前記ブレード先端面側から測定したエッジ層の弾性仕事率が30%以上、40%未満であることを特徴とするブレード部材。
  2. 請求項1ブレード部材において、
    前記被当接部材に対する前記ブレード部材の当接圧を一定に保つ加圧機構を有することを特徴とするブレード部材。
  3. 請求項1のブレード部材において、
    前記エッジ層のマルテンス硬度が1.0[N/mm]以上であることを特徴とするブレード部材。
  4. 請求項3のブレード部材において、
    前記エッジ層のマルテンス硬度が前記エッジ層以外の層のマルテンス硬度に比して大きいことを特徴とするブレード部材。
  5. 請求項3又は4のブレード部材において、
    前記ブレード部材のエッジ部を含み前記被当接部材と対向するブレード対向面と隣接し、該エッジ部を含むブレード先端面側から測定した前記エッジ層のマルテンス硬度、もしくは前記ブレード対向面側から測定した前記エッジ層のマルテンス硬度が、前記ブレード先端面側から測定した前記エッジ層以外の層のマルテンス硬度に比して大きいことを特徴とするブレード部材。
  6. 像担持体表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
    可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
    記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、
    像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    前記クリーニング手段に請求項1乃至いずれか一のブレード部材を用いることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6の画像形成装置において、
    前記帯電手段が像担持体表面に交流電圧を印加することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7の画像形成装置において、前記像担持体が表面に無機微粒子を含有していることを特徴とする画像形成装置。
  9. 像担持体表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
    可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、
    像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段と、
    前記被当接部材の表面に潤滑剤を塗布する機構とを有する画像形成装置において、
    前記クリーニング手段に請求項1乃至いずれか一のブレード部材を用いることを特徴とする画像形成装置。
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