JP2008051901A - クリーニングブレード及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】経時磨耗によるクリーニング性能の低下が防止でき、簡単な構成で維持性が高いクリーニングブレード、及び該クリーニングブレードを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】少なくとも基材30の先端部が表面層31で被覆され、被クリーニング部材に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、前記表面層31がアモルファスカーボンを主成分とし、該アモルファスカーボンにおける水素原子の含有量が10atm%以下であることを特徴とするクリーニングブレード、及び該クリーニングブレードを用いた画像形成装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、被クリーニング部材上に残留した残トナーを除去するクリーニングブレードおよびこれを有する画像形成装置に関する。
回収ロールや像担持体等の回転体に接触するブレードに対して磨耗を低減し寿命を延長するために、弾性ゴムのような歪変形による損傷のない金属ブレードや、ブレードにアモルファスカーボンなどの硬質カーボンコートを施し、高硬度化、低摩擦化する技術が提案されている。
また、最近、複写機およびプリンタは、ますます高速で信頼性の高いものが要求される傾向にあり、さらに高画質化のためクリーニングブレードに負荷のかかる小径の重合トナーが用いられる状況で、従来のアモルファスカーボンコートでは不十分であり、さらなる信頼性向上、寿命延長が求められる。
一方、炭素は混成軌道の違いにより結合できる原子の数が異なり、その結晶構造により比較的軟質なSP結合のグラファイトから高硬度なSP結合のダイヤモンドに分類できる。アモルファスカーボンはSP結合とSP結合が混在したアモルファス膜である。
また、アモルファスカーボン膜の硬度を制御するためには、カーボン原子の結合状態を制御する必要がある。このカーボン原子の結合状態を制御するためには、基板に到達した時のスパッタカーボン原子のエネルギー状態を制御する必要がある。このためには、イオン照射によりカーボン原子のエネルギー状態を制御する手法が有効と考えられるが、従来のスパッタ法では、このエネルギー制御を精密に行うことができない欠点を有していた。
このような状況下、像担持体または現像スリーブに当接するブレードを用い、該ブレードの少なくとも像担持体等と当接する部分にダイヤモンド状被膜を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、クリーニングブレードの感光ドラムと接触する部分に、アモルファスカーボンをコートする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
更に、感光体の金属ブレードに硬質膜コーティング。厚さが0.15nmのステンレス鋼の薄片に、TiNをPVD方式で約厚さ2μmでコーティング処理したクリーニングブレードが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平4−001781号公報 特開平6−282206号公報 特開平5−119504号公報
本発明は、経時磨耗によるクリーニング性能の低下が防止でき、簡単な構成で維持性が高いクリーニングブレード、及び該クリーニングブレードを用いた画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記本発明が前記課題を解決することを見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
<1> 少なくとも基材の先端部が表面層で被覆され、被クリーニング部材に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、前記表面層がアモルファスカーボンを主成分とし、該アモルファスカーボンにおける水素原子の含有量が10atm%以下であることを特徴とするクリーニングブレードである。
<2> 前記アモルファスカーボンを構成する炭素原子の内、sp結合している炭素原子の比率が50%以上であることを特徴とする<1>に記載のクリーニングブレードである。
<3> 前記表面層がパルス変調電気バイアス信号を生成する工程、前記基材付近に該パルス変調電気バイアス信号を印加する工程、前記基材の接触部分を前記バイアス信号の影響下で実質的に完全に電離した金属イオンのフィルタリングされたビームに露出させる工程を含む方法により形成されていることを特徴とする<1>又は<2>に記載のクリーニングブレードである。
<4> <1>〜<3>の何れか1つに記載のクリーニングブレードを有することを特徴とする画像形成装置である。
<5> 前記クリーニングブレードが像担持体表面に当接配置されていることを特徴とする<4>に記載の画像形成装置である。
<6> 前記像担持体がポリイミドを主成分とする樹脂で構成されている中間転写体であることを特徴とする<4>又は<5>に記載の画像形成装置である。
<7> 前記像担持体が感光体であることを特徴とする<4>又は<5>に記載の画像形成装置である。
<8> 像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとを有し、前記クリーニングブレードが該回収ロールに当接配置されていることを特徴とする<4>に記載の画像形成装置である。
<9> 前記回収ロールが熱硬化性樹脂を主成分とすることを特徴とする<8>に記載の画像形成装置である。
<10> 前記像担持体がポリイミドを主成分とする樹脂で構成されている中間転写体であることを特徴とする<8>又は<9>に記載の画像形成装置である。
<11> 前記像担持体が感光体であることを特徴とする<8>又は<9>に記載の画像形成装置である。
<12> 前記回収ロール又は像担持体に対する前記クリーニングブレードの押圧力が9.8〜117.6N/m(1〜12gf/mm)であることを特徴とする<4>〜<11>の何れか1つに記載の画像形成装置である。
本発明は、経時磨耗によるクリーニング性能の低下が防止でき、簡単な構成で維持性が高いクリーニングブレード、及び該クリーニングブレードを用いた画像形成装置を提供することができる。
先ず、本発明のクリーニングブレードを説明する。
本発明のクリーニングブレードは、図1に示すように少なくとも基材30の先端部が表面層31で被覆されたものであり、表面層がアモルファスカーボンを主成分とし、該アモルファスカーボンにおける水素原子の含有量が10atm%以下であることを特徴とする(以下、このようなアモルファスカーボンを「本発明に係るアモルファスカーボン」という場合がある)。ここで、アモルファスカーボンを主成分とするとは、表面層におけるアモルファスカーボンの含有量が80質量%以上(好ましくは90質量%以上)であることを意味する。尚、全図面を通じて同じ構成部材には同じ番号を付し、その説明を省略する場合がある。また、本発明に係るアモルファスカーボンにおける水素原子の含有量は、表面層から深さ1nmまでを水素前方散乱法(HFS)により測定したものである。
また、本発明に係るアモルファスカーボンにおける水素原子の含有量は、10atm%以下であることを必須とし、7atm%以下であることが好ましく、5atm%以下であることがより好ましい。本発明に係るアモルファスカーボンにおける水素原子の含有量が10atm%を超えると、磨耗が低減することができ、低摩擦で長寿命であるという本発明のクリーニングブレードの効果が得られない。
本発明のクリーニングブレードは、基材30を表面層31で被覆することにより、図2に示すように、被クリーニング部材32に押し当てた場合、経時磨耗により基材30が露出した状態においてもニップ入り口、出口での表面層31が壁となり、磨耗の進行を防ぐことができる。さらに、ニップ入り口側の表面層31による壁面が、被クリーニング32表面とのくさび形状を形成し、ニップ入り口形状がトナーの衝突により損傷されずニップ内部へのトナー侵入を防止するため、良好なクリーニング性能を維持することができる。
・硬質なブレードでクリーニング性能を維持するには、ニップ圧力により接触部分の密着性を上げトナーなどが進入しブレードを持ち上げてしまうことを防ぐとともに、ブレードおよびクリーニング面を平滑に保ちトナーなどのすり抜けを防ぐ必要がある。本発明における磨耗現象を説明する。
まず、磨耗が開始すると、応力が集中しやすいブレード先端が削られて磨耗粉が低硬度の回転体に埋まりこみ、さらにブレード先端を研磨し、また回転体も磨耗していく。そのうち図のように磨耗が進行すると、ブレードと回転体の初期的な凹凸、突起などが削り落とされ両者の接触面が平滑になり、密着した状態になる。すると切削のような大きな磨耗は発生せず緩やかな磨耗状態となる。
一般に、同一の摺擦物に接触している硬度の異なる物質は低硬度の物質から磨耗してくることから、外側のコート層に比べて硬度の低い内側の基材からわずかに磨耗し微小な磨耗粉が下流側に搬送されていく。ブレードニップ入り口側のコート層には基材の磨耗粉は通過しないため出口側のコート層に比べて磨耗速度は遅い。またカウンターに当接したブレードは摩擦抵抗による水平方向の力を受けるため、ブレード磨耗面のうち、ニップ入り口側に荷重がかかる。
この荷重で接触部分の密着性を上げトナーなどが進入しブレードを持ち上げてしまうことを防ぐとともに、入り口側のコート層硬度によりニップ入り口形状がトナーの衝突で損傷されずニップ内部へのトナー侵入を防止するため、良好なクリーニング性能を維持することができる。
本発明に係るアモルファスカーボンは、高硬度、低摩擦であるため、上述の効果が顕著となる。
本発明に係るアモルファスカーボンの硬度は、60〜90GPaであることが好ましく、70〜80GPaであることが好ましい。
また、本発明に係るアモルファスカーボンの摩擦係数は、被膜前の基材30の摩擦係数より低いことが好ましい。
尚、本発明に係るアモルファスカーボンの硬度は、ナノインスツルメンツ社製微小硬度測定装置(ナノインデンター)にて曲率半径0.1μmのバーコビッチ型ダイヤモンド圧子を用いて押し込み深さ10nmでより測定したものであり、摩擦係数は、新東科学製ポータブル摩擦計(ヘイドン・トライボギア)Type:94iにより静摩擦係数を測定したものである。摩擦係数については、被覆前のベース基材との関係で小さくなっていればよく、同じ基準のものであればその種類(静摩擦係数、動摩擦係数など)や測定機は問わず適宜選定して差し支えない。
従来のアモルファスカーボン膜の成膜方法は主にCVD、PVDに大別できる。しかしこれらの方法では炭素原子のエネルギー状態にばらつきが生じてやすく、後述するようにSP結合の比率を高めることが難しい。そこで後述する方法により、フィルタリングしたばらつきのないイオンを照射することができ、SP結合比率の高い薄層を形成することができる。
後述する方法は、従来の成形方法に比べて、厚みが均一で基材形状に忠実に成膜することができる。クリーニングにはブレード接触部分の表面性が重要であり、接触部分が荒れているとトナーや外添剤がすり抜けやすく磨耗しやすくなるとともに、不均一な接触状態となるため凸部に応力が集中し、トナーの固着やクリーニング面を傷つけやすくなり、磨耗の要因となってしまう。フィルタリングしたイオンは、基材表面形状を忠実に反映するため、事前に基材表面を平滑にすることが望ましい。基材材料は金属薄板や樹脂などを用いることができるが、とくに先端形状は深堀エッチング処理などを施し、バリや突起などのないシャープな形状が望ましい。
本発明のクリーニングブレードにおいて、基材30の先端部に、本発明に係るアモルファスカーボンを主成分とする表面層31を形成する方法は、表面層31がパルス変調電気バイアス信号を生成する工程、基材30に該パルス変調電気バイアス信号を印加する工程、基材30の接触部分を前記バイアス信号の影響下で実質的に完全に電離した金属イオンのフィルタリングされたビームに露出させる工程を含む方法により形成する方法が挙げられ、具体的な方法としてはFCVA(フィルターカソードバキュームアーク)装置により形成する方法が挙げられる。FCVA装置によりアモルファスカーボンを主成分とする表面層を形成する方法の詳細は、特開2001−195717号公報に記載されている。
本発明に係るアモルファスカーボンは、構成する炭素原子の内、sp結合している炭素原子の比率が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましい。前記sp結合している炭素原子の比率が50%以上であると、磨耗が低減することができ、低摩擦で長寿命であるという本発明のクリーニングブレードの効果がより顕著となる。上述の方法により、sp結合している炭素原子の比率を50%以上にすることができる。尚、sp結合している炭素原子の比率は、透過電子顕微鏡(TEM)に接続した電子線エネルギー損失スペクトルでエネルギー損失関数によるピークを波形分離し、その各ピークの面積比から算出した。
基材30の材質としては、SUS、リン青銅などの金属材料や、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ポリイミド変性シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料や、ポリイミド、ポリカーボネート、PETなどの樹脂材料が挙げられ、接触部分の変形が少なく摩擦係数が低く、エッチングにより先端エッジの加工精度を得やすい金属薄板が好ましい。
また、表面層31の層厚は、0.5〜8μmが好ましく、1〜4μmがより好ましい。表面層31の層厚が8μmを超えると、エッジが丸くなってしまいクリーニング性が低下する場合があり、0.5μm未満であると、磨耗量を低減する効果が十分には得られない場合がある。
次に、本発明の画像形成装置について説明する。
まず、本発明の画像形成装置の一例について説明する。図3に示すように、本発明の画像形成装置の一例である画像形成装置100は、表面に感光体層を有するドラム状の感光体(像担持体)1と、この感光体1を一様に帯電する帯電器2と、一様に帯電された感光体1に像光を照射して静電潜像を形成する像書き込み装置3と、それぞれブラック(4a)、イエロー(4b)、マゼンタ(4c)、シアン(4d)の4色の現像装置を収容した現像ユニット4(上記の帯電器2、像書き込み装置3、現像ユニット4をまとめてトナー像形成手段とする)と、前記感光体1に接触し、周回可能に張架された無端ベルト状の中間転写体(被転写体)12と、前記感光体1上に形成されたトナー像を上記中間転写体12へ転写する1次転写ロール5と、転写後に感光体1に残留した残トナーを除去するクリーニングブレード6と、中間転写体12を回転駆動させるドライブロール13と、中間転写体12の張力を調整するテンションロール14及び15と、ペーパーガイド9及び10に沿って搬送ロール11により搬送されてくる記録用紙(被転写体)8上に中間転写体12上のトナー像を転写する2次転写ロール(転写手段)17と、2次転写ロール17に対向して設けられているバックアップロール16と、2次転写ロール17によって記録用紙8上にトナー像を転写した後に中間転写体12上に残留したトナーを除去するクリーニングブレード18と、搬送ロール19と、記録用紙8上のトナー像を定着する定着装置(定着手段)7とを有している。
感光体(像担持体)1は、アルミニウム等の金属製支持体(ドラム)に、電荷発生層、電荷輸送層を順次積層させた機能分離型感光体が好ましく、図3における矢印A方向に回転する。
本発明に用いられる感光体としては、感光体磨耗や感光体表面キズ防止の点から耐磨耗性が高い感光体が好ましく、アモルファスシリコン、アモルファスカーボンなどの無機材料からなる感光体や、架橋樹脂などからなる表面保護層を有する感光体、フッ素樹脂などからなる低摩擦層を有する感光体などが好ましい。
帯電器2は、金属製の芯金にカーボンを含有するSBR(スチレン−ブタジエンゴム)からなる弾性層を形成し、該弾性層の上に抵抗層としてイオン導電材を含有するECO(エピクロロヒドリンゴム)を成膜し、さらにその上に、カーボンブラックとSnO(導電性フィラー)とを含有するポリアミドからなる表面層を成膜した帯電ロールを有するものである。前記弾性層の厚みは2.8mm、抵抗層の厚みは150μm、表面層の厚みは10μmであり、表面層を含む層全体の抵抗値は10〜10Ωの範囲に調整してある。また、帯電器2は、芯金にDC電圧を印加し、像担持体1の表面を一様に帯電するものである。なお、帯電器2としては、接触タイプの帯電ロール以外に、スコロトロンや固体放電器など非接触タイプの帯電器を用いてもよい。
像書き込み装置3は、像担持体1の回転方向(矢印A方向)とほぼ垂直に発光素子(LD)のレーザ光Lを繰り返し走査し、この発光素子が画像信号に基づいてON/OFFすることによって回転駆動される像担持体1に像露光を行うようになっている。
現像ユニット4における4つの現像装置4a、4b、4c、4dは、回転駆動される1台の基部4eに支持されており、順次像担持体1と近接・対向するようになっており、各色に対応する潜像にトナーを転移して可視化してトナー像を形成する。
また、現像ユニット4で用いられる現像剤のトナーは、粉砕法により製造されたトナー、乳化重合法により製造されたトナーの何れも好ましく用いることができる。また、体積平均粒径は2〜12μm(より好ましくは5〜10μm)が好ましく、形状係数は140〜100(より好ましくは130〜110)が好ましい。なお、形状係数は、光学顕微鏡のトナー拡大像を(株)ニレコ製イメージアナライザLuzexIIIで画像解析して求めた値であり、次式で示される。
形状係数=(トナー径の絶対最大径)/(トナーの投影面積)×π/4×100
また、トナーの粒径は画質に大きな影響を与え、粒径が大きくなるほど画像は粗くなる。平均粒径が20μm程度のトナーでも実用上の問題はないが、細線の解像力を高くするためには、平均粒径が10μm以下のトナーを用いるのが望ましい。しかしながら、トナー径が小さくなるとトナーとキャリアの間に作用する物理的付着力が支配的となり現像性が低下する。また、トナー径が小さくなるとトナーの凝集も起こりやすく取扱いの問題が生じる場合がある。このような観点から本実施形態で用いるトナーは、平均粒径5μm以上10μm以下のものが望ましい。
さらに、トナーには帯電制御剤や転写助剤として、平均粒径10〜150nm程度のシリカ及びチタニア等の微粒子(外添剤)が適当量外添されている。
なお、トナーとしては、本製造法に限らず、例えば懸濁重合法、懸濁造粒法、溶解懸濁法、混練粉砕法等により製造されたものでもよい。
キャリアは、フェライトの芯材表面に、カーボンブラック等の導電材料が分散された樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアで、平均粒径は45μmである。
上記トナーとキャリアとを混合した現像剤としては、例えば、トナー濃度(TC: Toner Concentration)は8wt%、現像剤中トナー帯電量を20〜30μC/gとしたものを用いることができる。ここでTCは次式で示される。
TC(wt%)=(現像剤に含まれるトナーの重量(g))/(現像剤の総重量(g))×100
上記トナーとキャリアを混合して現像剤としたときのトナーの電荷量は、高すぎるとトナーのキャリアに対する付着力が高くなりすぎて、トナーが現像されないといった現象が発生する。一方、電荷量が低すぎるとトナーのキャリアに対する付着力が弱くなり遊離トナーによるトナークラウドが発生し、プリントにおけるカブリが問題となる、トナーを転移して良好な現像を行うという観点からは、現像剤中のトナーの電荷量が絶対値で5〜50μC/g、好ましくは、10〜40μC/gの範囲にあることが望ましい。なお、本実施形態のトナー電荷量は30μC/gである。
中間転写体12に用いられる構成樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、塩化ビニル系樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。これらは単独で若しくは2種以上併せて用いられる。これらの中でも、強度と屈曲疲労性の両面に優れている点で、ポリイミド樹脂が好適に用いられる。ポリイミド樹脂製の無端ベルトは、ポリイミド前駆体溶液を調製するポリイミド前駆体溶液調製工程と、ポリイミド前駆体溶液を円筒成形管の外周面又は内周面に塗布してポリイミド前駆体塗膜を形成するポリイミド前駆体塗膜形成工程と、前記ポリイミド前駆体塗膜を加熱によりイミド転化させてポリイミド皮膜を形成するポリイミド皮膜形成工程と、を経ることにより製造することができ、また、必要に応じて他の工程を経ることができる。詳細については特開2006−91539号公報に記載されている。
1次転写ロール5は、金属製の芯金にウレタン発泡体の層を形成したもので、ロールの抵抗値は10Ωに調製してある。また、1次転写ロール5の外径は18.5mmとした。
なお、1次転写ロールを含む画像形成装置におけるロール抵抗値は、各ロールをアースに接続した金属板の上に乗せ、ロール両端に500g計1kgの荷重をかけ、ロールの芯金と金属板との間に1kVの直流電圧を印加し、測定される電流値から換算して求めた。
2次転写ロール17は、外径28mmで2層構成となっており、高抵抗で薄い表面層と、その内側に表面層より低い抵抗で弾性を有する弾性層を有している。表面層は、体積抵抗率が10〜1013Ωcmの範囲であり、弾性層の抵抗は表面層の抵抗より低くしてあり、ロール全体の抵抗値として10〜10Ωの範囲に調整してある。
定着装置7は、記録用紙8上に転写されたトナー像を定着して記録画像とするものである。
本発明の画像形成装置は、既述の本発明のクリーニングブレードを、クリーニングブレード6、クリーニングブレード18の何れにも好ましく用いることができる。本発明のクリーニングブレードを用いることにより、経時磨耗によるクリーニング性能の低下が防止できる。
また、本発明の画像形成装置は、クリーニングブレード6及びクリーニングブレード18が、図4に示すように、感光体、中間転写体等の像担持体40表面の残トナーをブラシ部材41で除去し、除去した残トナーを回収ロール42で回収し、回収した残トナーをスクレーパー43で掻きとってもよい。この際、スクレーパー43として本発明のクリーニングブレードを用いることにより、上述のようにクリーニングブレード6或いはクリーニングブレード18に本発明のクリーニングブレードを用いたときと、同様の効果が得られる。
ここでブラシ部材(ブラシロール)41は、金属や導電性を有する合成樹脂等の導電性シャフトの外周に、所定の繊維径を有するブラシ繊維を、所定の密度で植毛して円柱形状のブラシとして形成されている。ブラシロールに使用するブラシ繊維としては、ナイロン、アクリル、ポリエステル、レーヨンなどの基材に、カーボンブラックなどの導電剤を配合した導電性繊維が用いられ、この実施の形態では、導電性ナイロンを使用している。また、上記ブラシ繊維の太さは、本実施例では6デニール(D)のものを使用しているが、0.1〜15デニール(D)のものまで使用することができる。また、ブラシ部材41には、バイアス電圧がバイアス印加手段によってそれぞれ印加されるようになっている。例えばブラシ部材41には、バイアス印加手段としての直流電源によって、前記トナーの正規の帯電極性(負極性)と逆極性の正極性のバイアス電圧(例えば、+300V程度)が印加されるように構成されている。なお、上記ブラシロールに印加されるバイアス電圧は、上記の値に限定されないことは勿論である。
さらに、ブラシ部材41には、ブラシロールで除去したトナーを回収する回収ロール42が、それぞれ接触するように配置されている。上記回収ロール42としては、導電性フェノール樹脂などの合成樹脂や金属材料からなるものが用いられる。これらの回収ロール42は、外径φが12mmに設定されており、ブラシロールに対して電位差(回収ロール印加電圧−ブラシ印加電圧)が設けられている。上記ブラシロール41と回収ロール42との間には、図示しない電源によって+400Vの電位差が設けられている。
また、回収ロール42で回収したトナーは、スクレーパー43によって欠き落とされるようになっている。
また、本発明の画像形成装置は、前記回収ロール又は像担持体に対する前記クリーニングブレードの押圧力が9.8〜117.6N/m(1〜12gf/mm)であることが好ましく、39.2〜78.4N/m(4〜8gf/mm)であることがより好ましい。前記クリーニングブレードの押圧力が9.8〜117.6N/mであると、経時磨耗によるクリーニング性能の低下が防止できるという効果が顕著になる。本発明のクリーニングブレードは経時磨耗しにくいので低い押圧力でもクリーニング性能を維持することができ、かつ被クリーニング部材へのダメージや駆動トルク負荷を押さえることが出来る。また、多重トナーなどの突入量が多い中間転写体のクリーニングや、ブレードをすり抜けやすい小粒径や球形トナーに対して、押圧力を高くしてクリーニング性を確保しても経時磨耗が起きにくく維持性も保つことが出来る。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
[実施例1]
基材(SUS304、板厚0.08mm、クリーニング当接エッジは深堀エッチング処理)に、FCVA装置により成膜温度40℃、成膜速度1.5nm/sとしたでta−C被膜を形成することにより、アモルファスカーボンからなる厚み3μmの表面層を形成して、クリーニングブレードを作製した。
得られたクリーニングブレードのアモルファスカーボンは、水素含有量が4atm%であり、sp結合している炭素原子の比率が80%であった。また、アモルファスカーボンの硬度は、75GPaであり、摩擦係数は、0.08であった。一方、基材は、硬度が0.3Gpa、摩擦係数が0.2であった。
得られたクリーニングブレードを図3に示す構成の画像形成装置の感光体1のクリーニングブレード6及び中間転写ベルト12のクリーニングブレード18にそれぞれに設置し、39.2N/m(4.0gf/mm)の押圧力で、それぞれ感光体1及び中間転写ベルト12に押し付け、感光体を表面速度220mm/sで走行させながら、画像を形成した。この条件で10万枚画像を形成し、磨耗量とクリーニング性の評価を実施した。また、比較実験として、アモルファスカーボンからなる厚み3μmの表面層を形成しない基材(SUS304)を用いて、同様の評価を実施した。その結果を表1に示す。尚、表1における磨耗量は、表面層を形成しない基材の磨耗量を1としたときの値である。
Figure 2008051901
[実施例2]
図4に示すクリーニング部材(ブラシ部材41、回収ロール42、スクレーパー43)を、ブラシ部材41を中間転写ベルト当接させて、走行実験を行った。その結果を表2に示す。
実験1
・上記のようにクリーニング部材を用いて20万枚走行後のスクレーパー43の磨耗量と、回収ロール42上のトナークリーニング性を評価した。評価に用いたスクレーパー43は、金属ブレード表層に表2に記載のSP比率の異なるアモルファスカーボンからなる表面層が形成されている。なお磨耗量は表面層を形成しない基材の磨耗量を1として表記する。その結果、表2に示すように、SP比率が増加すると磨耗量が低減し、クリーニング性も良化することが確認できた。
実験2
実験1で用いた各スクレーパー43に対して、磨耗量がほぼ同じになるまで各々ストレスを加えて連続走行させ、磨耗量がほぼ同じになったときの回収ロール42上のクリーニング性を比較した。その結果、表2に示すように、アモルファスカーボンのSP比率が80%の表面層が形成されているクリーニング部材では、磨耗量は他と同等だがクリーニング性を良好に保つことができることが確認できた。
Figure 2008051901
本発明のクリーニングブレードの概略構成図である。 本発明のクリーニングブレードを被クリーニング部材に押し当てたときの図である。 本発明の画像形成装置の一例の概略構成図である。 本発明のクリーニングブレードを、回収ロールで回収した残トナー掻きとるスクレーパーとして用いたときの概略図である。
符号の説明
30 基材
31 表面層
32 被クリーニング部材
40 像担持体
41 ブラシ部材
42 回収ロール
43 スクレーパー
100 画像形成装置

Claims (12)

  1. 少なくとも基材の先端部が表面層で被覆され、被クリーニング部材に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、
    前記表面層がアモルファスカーボンを主成分とし、該アモルファスカーボンにおける水素原子の含有量が10atm%以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 前記アモルファスカーボンを構成する炭素原子の内、sp結合している炭素原子の比率が50%以上であることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 前記表面層がパルス変調電気バイアス信号を生成する工程、前記基材付近に該パルス変調電気バイアス信号を印加する工程、前記基材の接触部分を前記バイアス信号の影響下で実質的に完全に電離した金属イオンのフィルタリングされたビームに露出させる工程を含む方法により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニングブレード。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のクリーニングブレードを有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記クリーニングブレードが像担持体表面に当接配置されていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体がポリイミドを主成分とする樹脂で構成されている中間転写体であることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体が感光体であることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  8. 像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとを有し、前記クリーニングブレードが該回収ロールに当接配置されていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  9. 前記回収ロールが熱硬化性樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記像担持体がポリイミドを主成分とする樹脂で構成されている中間転写体であることを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成装置。
  11. 前記像担持体が感光体であることを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成装置。
  12. 前記回収ロール又は像担持体に対する前記クリーニングブレードの押圧力が9.8〜117.6N/m(1〜12gf/mm)であることを特徴とする請求項4〜11の何れか1項に記載の画像形成装置。
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