JP7298232B2 - クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等において、像保持体等の被クリーニング部材の表面を清掃して残存トナー等の除去物を除去するためのクリーニング手段として、クリーニングブレードが用いられている。
例えば特許文献1には、「搬送される被クリーニング部材に対し、基材上に水素原子含有量が10atm%以下のアモルファスカーボンを含む表面層を設けたクリーニング部材を圧接し、前記被クリーニング部材表面のトナーを除去するクリーニング方法であって、前記クリーニング部材が、表面層が除去され基材が露出した摺擦面で被クリーニング部材に圧接され、該圧接位置において、被クリーニング部材の表面が前記摺擦面の搬送方向上流側の表面層断面、基材面、及び、搬送方向下流側の表面層断面の順に摺擦されるクリーニング方法」が記載されている。
また特許文献2には、「静電潜像が形成される像保持体と、前記像保持体上の静電潜像をトナー像とする現像手段と、前記像保持体に接触して前記像保持体上に残留する残留トナーを除去する第一のブレード部材であって硬度が高くなるように処理された第一硬度処理部を前記像保持体に接触する側の長手方向の端部に備える第一のブレード部材と、前記像保持体からトナー像を転写されて保持する中間転写体と、前記像保持体上のトナー像を前記中間転写体に一次転写領域で一次転写する一次転写手段と、前記中間転写体に接触して前記中間転写体上に残留する残留トナーを除去する第二のブレード部材であって硬度が高くなるように処理された第二硬度処理部を前記中間転写体に接触する側の長手方向の端部に備える第二のブレード部材と、を有する画像形成装置であって、長手方向において、前記第一、第二硬度処理部の内側端部は重ならずに、前記第一硬度処理部の内側端部よりも前記第二硬度処理部の内側端部が外側に位置する画像形成装置」が記載されている。
特開2008-051867号公報 特開2012-252157号公報
クリーニングブレードには、駆動する被クリーニング部材の表面にある除去物(例えば画像形成層における像保持体の表面に存在するトナー等)をせき止めて除去する性能、つまりクリーニング性が求められる。
しかし、一方でクリーニングブレードには、端部(つまり被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向の両端)において、一部が大きく撓みめくれる現象(所謂ブレードめくれ)が発生することがあり、このブレードめくれの発生を抑制することも求められる。
そこで本発明の課題は、まず第1に、端部領域でのsp3結合を有する炭素の平均含有率Xと、中央部領域でのsp3結合を有する炭素の平均含有率Yと、が[X=Y]の関係を満たす場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードを提供することにある。
また本発明の課題は、第2に、端部領域での平均インデンテーション硬さHxと、中央部領域での平均インデンテーション硬さHyと、が[Hx=Hy]の関係を満たす場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードを提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
<1>
駆動する被クリーニング部材に接触して表面をクリーニングするクリーニングブレードであって、
前記被クリーニング部材に接触する表面の、前記被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向の全域に、sp3結合を有する炭素を含み、且つ前記直交方向の両端における各2%の端部領域での前記sp3結合を有する炭素の平均含有率Xと、前記直交方向の中央における70%の中央部領域での前記sp3結合を有する炭素の平均含有率Yと、が[X>Y]の関係を満たす炭素含有層を備えるクリーニングブレード。
<2>
前記端部領域での前記平均含有率Xと、前記中央部領域での前記平均含有率Yと、が[1.1Y≦X≦3.0Y]の関係を満たす<1>に記載のクリーニングブレード。
<3>
前記端部領域での前記平均含有率Xが50%以上80%以下であり、前記中央部領域での前記平均含有率Yが20%以上45%以下である<1>又は<2>に記載のクリーニングブレード。
<4>
前記炭素含有層がsp2結合を有する炭素を含み、
前記端部領域での、前記sp3結合を有する炭素の平均含有率X及び前記sp2結合を有する炭素の平均含有率Xの比率と、前記中央部領域での、前記sp3結合を有する炭素の平均含有率Y及び前記sp2結合を有する炭素の平均含有率Yの比率と、が[(X/X)>(Y/Y)]の関係を満たす<1>~<3>のいずれか1項に記載のクリーニングブレード。
<5>
前記端部領域での前記平均含有率X及び前記平均含有率Xの比率と、前記中央部領域での前記平均含有率Y及び前記平均含有率Yの比率と、が[1.2(Y/Y)≦(X/X)≦10(Y/Y)]の関係を満たす<4>に記載のクリーニングブレード。
<6>
駆動する被クリーニング部材に接触して表面をクリーニングするクリーニングブレードであって、
前記被クリーニング部材に接触する表面の、前記被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向の全域に、sp3結合を有する炭素を含み、且つ前記直交方向の両端における各2%の端部領域での平均インデンテーション硬さHxと、前記直交方向の中央における70%の中央部領域での平均インデンテーション硬さHyと、が[Hx>Hy]の関係を満たす炭素含有層を備えるクリーニングブレード。
<7>
前記端部領域での前記平均インデンテーション硬さHxと、前記中央部領域での前記平均インデンテーション硬さHyと、が[1.1Hy≦Hx≦3.0Hy]の関係を満たす<6>に記載のクリーニングブレード。
<8>
前記端部領域での前記平均インデンテーション硬さHxが22以上35以下であり、前記中央部領域での前記平均インデンテーション硬さHyが10以上20以下である<6>又は<7>に記載のクリーニングブレード。
<9>
<1>~<8>のいずれか1項に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
<10>
<9>に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して着脱されるプロセスカートリッジ。
<11>
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記像保持体の表面をクリーニングする、<9>に記載のクリーニング装置と、
を備える画像形成装置。
<1>に係る発明によれば、端部領域でのsp3結合を有する炭素の平均含有率Xと、中央部領域でのsp3結合を有する炭素の平均含有率Yと、が[X=Y]の関係を満たす場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードが提供される。
<2>に係る発明によれば、端部領域での平均含有率Xと、中央部領域での平均含有率Yと、が[1.1Y>X]又は[X>3.0Y]の関係を満たす場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードが提供される。
<3>に係る発明によれば、端部領域での平均含有率Xが50%未満である場合、又は中央部領域での平均含有率Yが45%超である場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードが提供される。
<4>に係る発明によれば、端部領域での、sp3結合を有する炭素の平均含有率X及びsp2結合を有する炭素の平均含有率Xの比率と、中央部領域での、sp3結合を有する炭素の平均含有率Y及びsp2結合を有する炭素の平均含有率Yの比率と、が[(X/X)=(Y/Y)]の関係を満たす場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードが提供される。
<5>に係る発明によれば、端部領域での平均含有率X及び平均含有率Xの比率と、中央部領域での平均含有率Y及び平均含有率Yの比率と、が[1.2(Y/Y)>(X/X)]又は[(X/X)>10(Y/Y)]の関係を満たす場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードが提供される。
<6>に係る発明によれば、端部領域での平均インデンテーション硬さHxと、中央部領域での平均インデンテーション硬さHyと、が[Hx=Hy]の関係を満たす場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードが提供される。
<7>に係る発明によれば、端部領域での平均インデンテーション硬さHxと、中央部領域での平均インデンテーション硬さHyと、が[1.1Hy>Hx]又は[Hx>3.0Hy]の関係を満たす場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードが提供される。
<8>に係る発明によれば、端部領域での平均インデンテーション硬さHxが22未満である場合、又は中央部領域での平均インデンテーション硬さHyが20超である場合に比べ、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されるクリーニングブレードが提供される。
<9>、<10>、又は<11>に係る発明によれば、端部領域でのsp3結合を有する炭素の平均含有率Xと、中央部領域でのsp3結合を有する炭素の平均含有率Yと、が[X=Y]の関係を満たすクリーニングブレードを適用する場合、又は端部領域での平均インデンテーション硬さHxと、中央部領域での平均インデンテーション硬さHyと、が[Hx=Hy]の関係を満たすクリーニングブレードを適用する場合に比べ、画像欠陥の発生が抑制されたクリーニング装置、プロセスカートリッジ、又は画像形成装置が提供される。
本実施形態に係るクリーニングブレードが被クリーニング部材の表面に接触するよう配置された状態の一例を示す概略図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードの一例を示す概略図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードの別の一例を示す概略図である。 炭素の結晶構造の違いによる分類を示す説明図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略模式図である。 本実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す模式断面図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードが被クリーニング部材に接触する状態を示す概略図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
<クリーニングブレード>
本実施形態に係るクリーニングブレードは、駆動する被クリーニング部材(例えば画像形成装置における像保持体)に接触して表面をクリーニングするクリーニングブレードである。このクリーニングブレードは、被クリーニング部材に接触する表面(以下単に「接触面」とも称す)の、被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向の全域に、sp3結合を有する炭素を含む炭素含有層を備える。
なお、この炭素含有層において、被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向の両端における各2%の領域を「端部領域」と称し、且つ該直交方向の中央における70%の領域を「中央部領域」と称す。
本実施形態に係るクリーニングブレードが画像形成装置における像保持体の表面をクリーニングする部材である場合、前記端部領域は一般的に非画像部(つまりトナー画像が形成されない領域)をクリーニングする領域に相当し、一方前記中央部領域は一般的に画像部(つまりトナー画像が形成される領域)をクリーニングする領域に相当する。
そして、本実施形態において第1実施形態に係るクリーニングブレードは、端部領域でのsp3結合を有する炭素の平均含有率Xと、中央部領域でのsp3結合を有する炭素の平均含有率Yと、が[X>Y]の関係を満たす。
また、本実施形態において第2実施形態に係るクリーニングブレードは、端部領域での平均インデンテーション硬さHxと、中央部領域での平均インデンテーション硬さHyと、が[Hx>Hy]の関係を満たす。
本実施形態における、上記第1実施形態又は第2実施形態に係るクリーニングブレードによれば、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成される。
その理由は以下のように推察される。
従来の画像形成装置用のクリーニングブレードでは、端部領域つまり被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向の両端では、中央部領域に比べてトナーの供給が少ないため、トナーによる潤滑効果が得られない。そのため、クリーニングブレードの端部の一部が通常の接触姿勢から変形して被クリーニング部材の駆動方向に向かって大きく撓んだ後にめくれる現象(所謂ブレードめくれ)が発生することがある。ブレードめくれが発生すると、クリーニングブレードと被クリーニング部材との間の接触が不安定化し、被クリーニング部材の表面からのトナー等の除去物のすり抜けが生じ、その結果得られる画像に汚れが発生することがある。
これに対し、端部でのブレードめくれを抑制する目的で、クリーニングブレードの被クリーニング部材との接触面を高硬度化する(例えば高硬度な層を設ける)などの検討がなされている。しかし、クリーニングブレードの接触面を高硬度化した場合、クリーニングブレードが有する本来の柔軟性が低減され、クリーニング性つまり被クリーニング部材の表面からのトナー等の除去物の除去性が低下することがある。これは、クリーニングブレードの柔軟性が低減することで、クリーニングブレードの先端での変形量が小さくなり、トナーをせき止める力が弱くなったものと考えられる。
これに対し、本実施形態における第1実施形態に係るクリーニングブレードは、端部領域でのsp3結合を有する炭素(以下単に「sp3炭素」とも称す)の平均含有率Xと、中央部領域でのsp3炭素の平均含有率Yと、が[X>Y]の関係を満たす。即ち、端部領域の方が中央部領域よりもsp3炭素の平均含有率が高い。そして、通常はsp3炭素の含有率が高くなるほど硬くなるため、このクリーニングブレードは端部領域の方が中央部領域よりも硬い。そのため、端部領域が高硬度化されることで端部でのブレードめくれが抑制される。
一方で、一般的に画像部をクリーニングする領域に相当する中央部領域では、sp3炭素の含有率を端部領域よりも低減して柔軟性を確保する。これにより、クリーニングブレードの先端での変形量を確保し、トナーをせき止める力を高めて、良好なクリーニング性つまり被クリーニング部材の表面からのトナー等の除去物の除去性が高められる。また、中央部領域にもsp3結合を有する炭素を含む炭素含有層を設けることで、中央部領域に該炭素含有層を有さないクリーニングブレードに比べて、接触面での耐磨耗性が向上し、長期に渡って摩耗や欠けの発生が抑制されることからも、良好なクリーニング性が達成される。
また、本実施形態における第2実施形態に係るクリーニングブレードは、sp3結合を有する炭素を含む炭素含有層を、被クリーニング部材との接触面の被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向の全域に有し、且つ端部領域での平均インデンテーション硬さHxと、中央部領域での平均インデンテーション硬さHyと、が[Hx>Hy]の関係を満たす。即ち、端部領域の方が中央部領域よりも硬い。そのため、端部領域が高硬度化されることで端部でのブレードめくれが抑制される。
一方で、一般的に画像部をクリーニングする領域に相当する中央部領域では、インデンテーション硬さを端部領域よりも低くして柔軟性を確保する。これにより、クリーニングブレードの先端での変形量を確保し、トナーをせき止める力を高めて、良好なクリーニング性つまり被クリーニング部材の表面からのトナー等の除去物の除去性が高められる。また、中央部領域にもsp3結合を有する炭素を含む炭素含有層を設けることで、中央部領域に該炭素含有層を有さないクリーニングブレードに比べて、接触面での耐磨耗性が向上し、長期に渡って摩耗や欠けの発生が抑制されることからも、良好なクリーニング性が達成される。
以上により、本実施形態における第1実施形態又は第2実施形態に係るクリーニングブレードによれば、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成される。
次いで、本実施形態における第1実施形態及び第2実施形態に係るクリーニングブレードを構成する各部について詳細に説明する。
なお、以下において、第1実施形態に係るクリーニングブレード及び第2実施形態に係るクリーニングブレードの両者を指す場合は、単に本実施形態に係るクリーニングブレードと言う。
-炭素含有層-
本実施形態に係るクリーニングブレードは、被クリーニング部材への接触面に、被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向(以下単に「ブレード幅方向」とも称す)の全域に、sp3結合を有する炭素を含む炭素含有層を備える。
クリーニングブレードは、被クリーニング部材(例えば像保持体)の表面に存在するトナー、現像剤等の清掃対象(つまり除去物)を清掃する目的で、被クリーニング部材の表面に接触するよう配置されて用いられる。
ここで、本実施形態に係るクリーニングブレードの詳細について、図面を参照して説明する。なお、符号は省略される場合がある。
図1は、クリーニングブレード10が被クリーニング部材20の表面に接触するよう配置された状態の一例を示す概略図である。図1において、クリーニングブレード10を被クリーニング部材20に接触させることにより除去物Tが除去される。矢印Gは被クリーニング部材20の駆動方向を示しており、被クリーニング部材20と、クリーニングブレード10とは接触面12において接触している。図1中、被クリーニング部材20は円筒状の被クリーニング部材の一部として記載されており、クリーニングブレード10は板状の部材である。
図2は、本実施形態に係るクリーニングブレード10の一例を示す概略図である。なお、図2において矢印aで示す方向がブレード幅方向、つまり被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向に相当する。
図2中、点線で示された領域が、クリーニングブレード10における被クリーニング部材と接触する接触面12であり、図1中の接触面12に相当する。
図2において、本実施形態に係るクリーニングブレードは、接触面12におけるクリーニングブレードのブレード幅方向の全域に、炭素含有層14を有する。
この炭素含有層14において、ブレード幅方向の両端における各2%の領域が端部領域16であり、ブレード幅方向の中央における70%の領域が中央部領域18である。また、端部領域16と中央部領域18との間の領域を、それぞれ中間領域17と称す。
図2には、板状の部材としてクリーニングブレード10を記載したが、本実施形態に係るクリーニングブレードは、被クリーニング部材に接触する接触面12における、クリーニングブレードのブレード幅方向の全域に炭素含有層14を有する限り、特に形状は限定されない。
・sp3結合を有する炭素の平均含有率
第1実施形態に係るクリーニングブレードでは、端部領域16でのsp3炭素の平均含有率Xと、中央部領域18でのsp3炭素の平均含有率Yと、が下記式1の関係を満たす。
式1:X>Y
さらに、ブレードめくれを抑制し易し且つクリーニング性を向上させる観点から、端部領域16でのsp3炭素の平均含有率Xと、中央部領域18でのsp3炭素の平均含有率Yと、が下記式1-1の関係を満たすことが好ましく、下記式1-2の関係を満たすことがより好ましく、下記式1-3の関係を満たすことがさらに好ましい。
式1-1:1.1Y≦X≦3.0Y
式1-2:1.2Y≦X≦2.5Y
式1-3:1.3Y≦X≦2.0Y
端部領域16でのsp3炭素の平均含有率Xは、50%以上80%以下であることが好ましく、65atom%以上80%以下であることがより好ましい。
端部領域16での平均含有率Xが50%以上であることで、ブレードめくれを抑制し易くなる。一方、平均含有率Xが80atom%以下であることで、端部領域が硬くなり過ぎずクリーニングブレード全体としてのクリーニング性が向上する。
中央部領域18でのsp3炭素の平均含有率Yは、20%以上45%以下であることが好ましく、30%以上40%以下であることがより好ましい。
中央部領域18での平均含有率Yが20%以上であることで、接触面での耐磨耗性が向上し、クリーニング性が向上する。一方、平均含有率Yが45%以下であることで、柔軟性が確保されてクリーニング性が向上する。
炭素含有層14はsp2結合を有する炭素(以下単に「sp2炭素」とも称す)を含んでいてもよい。
そして、第1実施形態に係るクリーニングブレードでは、ブレードめくれを抑制し易し且つクリーニング性を向上させる観点から、端部領域16でのsp3炭素の平均含有率X及びsp2炭素の平均含有率Xの比率と、中央部領域18でのsp3炭素の平均含有率Y及びsp2炭素の平均含有率Yの比率と、が下記式2の関係を満たすことが好ましい。
式2:(X/X)>(Y/Y
さらに、ブレードめくれを抑制し易し且つクリーニング性を向上させる観点から、端部領域16でのsp3炭素の平均含有率X及びsp2炭素の平均含有率Xの比率と、中央部領域18でのsp3炭素の平均含有率Y及びsp2炭素の平均含有率Yの比率と、が下記式2-1の関係を満たすことが好ましく、下記式2-2の関係を満たすことがより好ましく、下記式2-3の関係を満たすことがさらに好ましい。
式2-1:1.2(Y/Y)≦(X/X)≦10(Y/Y
式2-2:1.2(Y/Y)≦(X/X)≦8(Y/Y
式2-3:1.2(Y/Y)≦(X/X)≦6(Y/Y
なお、sp3炭素の平均含有率及びsp2炭素の平均含有率は、以下の方法により測定される。
sp3炭素及びsp2炭素の含有率の測定においては、まずXPS(X線光電子分光)測定により、284eVから286eVの間に検出されるピークに対してピーク分離を行い、強度の高い2つのピークを抽出する。この2つのピークのうち、低エネルギー側をsp2炭素、高エネルギー側をsp3炭素に起因するピークと帰属して、その積分値によりsp3炭素及びsp2炭素の含有率を算出する。
なお、中央部領域での平均含有率は、中央部領域におけるブレード幅方向の両端2点及びその間を等間隔に3点測定し、その計5点での含有率の算術平均を平均含有率とする。
また、端部領域での平均含有率は、端部領域におけるブレード幅方向の中央側の端1点及びその端1点とブレードの端との中間点1点の計2点を、それぞれの端部領域について測定し、その計4点での含有率の算術平均を平均含有率とする。
クリーニングブレードにおける測定位置として、接触時に被クリーニング面との対向面に対して測定を行う。
・平均インデンテーション硬さ
第2実施形態に係るクリーニングブレードでは、端部領域16での平均インデンテーション硬さHxと、中央部領域18での平均インデンテーション硬さHyと、が下記式3の関係を満たす。
式3:Hx>Hy
さらに、ブレードめくれを抑制し易し且つクリーニング性を向上させる観点から、端部領域16での平均インデンテーション硬さHxと、中央部領域18での平均インデンテーション硬さHyと、が下記式3-1の関係を満たすことが好ましく、下記式3-2の関係を満たすことがより好ましい。
式3-1:1.1Hy≦Hx≦3.0Hy
式3-2:1.3Hy≦Hx≦2.8Hy
端部領域16での平均インデンテーション硬さHxは、22以上35以下であることが好ましく、23以上32以下であることがより好ましい。
端部領域16での平均インデンテーション硬さHxが22以上であることで、ブレードめくれを抑制し易くなる。一方、平均インデンテーション硬さHxが35以下であることで、端部領域が硬くなり過ぎずクリーニングブレード全体としてのクリーニング性が向上する。
中央部領域18での平均インデンテーション硬さHyは、10以上20以下であることが好ましく、10以上17以下であることがより好ましい。
中央部領域18での平均インデンテーション硬さHyが10以上であることで、接触面での耐磨耗性が向上し、クリーニング性が向上する。一方、平均インデンテーション硬さHyが20以下であることで、柔軟性が確保されてクリーニング性が向上する。
なお、平均インデンテーション硬さは、以下の方法により測定される。
ピコデンターHM500(フィッシャー社製)を用いて、ベルコビッチ圧子を3μm/3sの早さで押し込んだ際に求められるインデンテーション硬さを測定する。
なお、中央部領域での平均インデンテーション硬さは、中央部領域におけるブレード幅方向の両端2点及びその間を等間隔に3点測定し、その計5点でのインデンテーション硬さの算術平均を平均インデンテーション硬さとする。
また、端部領域での平均インデンテーション硬さは、端部領域におけるブレード幅方向の中央側の端1点及びその端1点とブレードの端との中間点1点の計2点を、それぞれの端部領域について測定し、その計4点でのインデンテーション硬さの算術平均を平均インデンテーション硬さとする。
クリーニングブレードにおける測定位置として、接触時に被クリーニング面との対向面に対して測定を行う。インデンテーション硬さの単位は「N/mm」であるが、慣例にならって記載を省略する。
・炭素含有層の形成位置
図2中、Vは、被クリーニング部材と接触する接触面12を含む面における、ブレード幅方向と直交する方向(つまりブレード厚み方向)の接触面12の長さを示している。また、H1は、クリーニングブレード10の接触面12を含む面における、ブレード幅方向と直交する方向(つまりブレード厚み方向)の炭素含有層14の長さを示している。
H1はVよりも短くてもよいが、Vと同じ長さであるか、又はVよりも長いことが好ましい。
また、上記H1は、クリーニングブレード10の接触面12を含む面における、ブレード厚み方向の接触面の長さ(H1+H2)に対し、5%以上100%以下であることが好ましく、10%以上50%以下であることがより好ましく、20%以上30%以下であることが更に好ましい。
また、本実施形態に係るクリーニングブレード10は、被クリーニング部材と接触する接触面12を含む面以外の面に炭素含有層14を更に有してもよい。
クリーニングブレード10の接触面12を含む面以外の面に炭素含有層14を有することにより、クリーニングブレード10の端部領域における弾性係数が上昇し、めくれの発生が抑制され易くなると考えられる。
図3は、クリーニングブレードの側面19a、及び被クリーニング部材の駆動方向の下流側において該被クリーニング部材と対向する面19bにも、炭素含有層14を有するクリーニングブレード10Bの一例を示す概略図である。
・炭素含有層の材質、及び物性
炭素含有層は、sp3結合を有する炭素(つまりsp3混成軌道をもつ炭素)を含む層である。なお、炭素含有層はsp2結合を有する炭素を含んでもよい。
ここで、sp3結合を有する炭素及びsp2結合を有する炭素を含む層について説明する。図4は炭素の結合の違いによる関係を分かり易く示した概念図である。
炭素は混成軌道の違いにより結合できる原子の数が異なり、図4に示すように、その結晶構造によりsp2結合している炭素原子からなるグラファイトから、sp3結合している炭素原子からなる高硬度のダイヤモンドに分類できる。そして、本実施形態における炭素含有層は、sp3結合を有する炭素原子を含むアモルファス膜(即ち、図4において三角で囲われている領域)である。
これらの中でも、本実施形態における炭素含有層としては、テトラヘドラルアモルファスカーボン(図4に示す「Ta-C」、例えばsp3結合を有する炭素が40%以上且つ水素原子の含有量が10%以下)の層であることが好ましい。
なお、図4における「Ga-C」はグラファイト系(グラファイトに近い)のアモルファスカーボン(即ち、sp3結合を有する炭素が40%未満のアモルファスカーボン)を表し、「aCH」はamorphous Hydrogenated Carbonを表す。
炭素含有層の厚みとしては、特に限定されるものではないが、例えば0.05μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.5μm以下であることがより好ましく、0.1μm以上0.2μm以下であることが更に好ましい。
厚みが0.05μm以上であることで、ブレードめくれの発生が抑制され易くなる。一方、厚みが1.0μm以下であることで、炭素含有層がクリーニングブレードの変形に追従しやすく、炭素含有層の剥がれが抑制され易くなる。
・炭素含有層の形成方法
炭素含有層の形成方法としては、特に限定されるものではないが、基材つまり炭素含有層が形成されていないクリーニングブレードの表面に、一般的な手法である各種蒸着法(例えば、物理気相成長法(PVD法)、化学気相成長法(CVD法)、フィルター・カソード・バキューム・アーク法(FCVA法))により形成する方法が挙げられる。
蒸着法としては、例えば、マイクロ波プラズマCVD法、直流プラズマCVD法、高周波プラズマCVD法、有磁場プラズマCVD法、イオンビームスパッタ法、イオンビーム蒸着法、反応性プラズマスパッタ法、アンバランスドマグネトロンスパッタ法、フィルター・カソード・バキューム・アーク法(FCVA法)等が用いられる。
これらの蒸着法において用いられる原料ガスは、含炭素ガスであり、例えば、メタン、エタン、プロパン、エチレン、ベンゼン、アセチレン等の炭化水素ガス;塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロルエタン等のハロゲン化炭素;メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、アセトン、ジフェニルケトン等のケトン類;一酸化炭素、二酸化炭素等のガス;これらのガスにN、H、O、HO、Ar等を混合したものが挙げられる。
ここで、端部領域と中央部領域とでsp3炭素の含有率を異ならせる方法について説明する。
例えば、レーザーアブレーション法が挙げられる。レーザーアブレーション法では、炭素含有層の形成時に照射するレーザー光の波長や照射エネルギーの違いにより、sp3炭素とsp2炭素との比率を変化させることができる。そのため、端部領域と中央部領域とで照射するレーザー光の波長を変え、端部領域により低波長なレーザー光を照射し一方中央部領域により高波長なレーザー光を照射する方法が挙げられる。一例として、中央部領域にはKrFエキシマレーザ(波長248nm)を、端部領域にはArFレーザー(波長193nm)を、それぞれ3.0J/cmで照射する方法が挙げられる。
また、他の例として印加電圧を変えて端部領域及び中央部領域をそれぞれ形成する方法が挙げられる。つまり、炭素含有層の形成時に印加電圧を変えることで、sp3炭素とsp2炭素との比率を変化させることができる。そのため、端部領域を含む領域(具体的には端部領域と中間領域の少なくとも一部とを含む領域)と、中央部領域を含む領域(具体的には中央部領域と中間領域の少なくとも一部とを含む領域)と、をそれぞれ別々に、印加電圧を変えて形成する方法が挙げられる。なお、別々に形成する際には、一方の領域をマスクで覆いつつ形成することが好ましい。
-クリーニングブレード本体-
本実施形態に係るクリーニングブレードの炭素含有層以外の部分、つまり炭素含有層を形成する対象のクリーニングブレード本体を構成する材料としては、特に限定されず、公知のクリーニングブレードの材料が使用される。
クリーニングブレード本体は、ゴム弾性体を含むことが好ましく、ゴム弾性体を含むことが好ましい。ゴム弾性体としては、ウレタンゴム、ポリイミドゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、プロピレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。ただし、耐摩耗性、機械的強度、耐油性、及び耐オゾン性に優れるとの観点から、ウレタンゴムを含むことが好ましい。なお、ウレタンゴムとしては、例えば、特開2017-053909号公報の段落0037乃至0052に記載のポリウレタンゴムが挙げられる。
また、本実施形態に係るクリーニングブレードは、炭素含有層とクリーニングブレード本体との間に、接着層を有していてもよい。ここで、接着層とは炭素含有層とクリーニングブレード本体との接着性を高める機能を有する層であり、例えば金属酸化物層等が挙げられる。
本実施形態に係るクリーニングブレードは、支持材に接着して用いてもよい。支持材としては、剛性を有する板状の支持材が挙げられ、例えば金属板が好ましい。
-クリーニングブレードの製造方法-
本実施形態に係るクリーニングブレードは、例えば、公知のクリーニングブレード本体(公知の方法により製造されたクリーニングブレード本体)に対し、被クリーニング部材との接触面におけるブレード幅方向の全域に、前述の方法により炭素含有層を形成することにより製造される。
例えば、ポリウレタンを含むクリーニングブレード本体を、プレポリマー法やワンショット法等の一般的な方法により製造し、次いで接触面におけるブレード幅方向の全域に炭素含有層を形成した後に、板状の支持材に接着する方法が挙げられる。
<用途>
本実施形態に係るクリーニングブレードによるクリーニングの対象となる被クリーニング部材としては、表面のクリーニングが要求される部材であれば特に限定されない。例えば、画像形成装置に用いられる場合であれば、像保持体(例えば電子写真感光体)、中間転写体、帯電ロール、転写ロール、被転写材搬送ベルト、用紙搬送ロール等が挙げられる。また、像保持体からトナーを除去するクリーニングブラシから更にトナーを除去するデトーニングロール等も挙げられる。本実施形態においては、像保持体であることが特に好ましい。
<クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置>
次に、本実施形態に係るクリーニングブレードを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置について説明する。
本実施形態のクリーニング装置は、被クリーニング部材表面に接触し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードとして、本実施形態のクリーニングブレードを備えたものであれば特に限定されない。例えば、クリーニング装置の構成例としては、被クリーニング部材側に開口部を有するクリーニングケース内に、エッジ先端(つまり接触面)が開口部側となるようクリーニングブレードを固定すると共に、クリーニングブレードにより被クリーニング部材表面から回収された廃トナー等の除去物を除去物回収容器に導く搬送部材を備えた構成などが挙げられる。また、本実施形態のクリーニング装置には、本実施形態のクリーニングブレードが2つ以上用いられていてもよい。
一方、本実施形態のプロセスカートリッジは、像保持体や像保持体等の1つ以上の被クリーニング部材表面に接触し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニング装置として、本実施形態のクリーニング装置を備えたものであれば特に限定されない。例えば、像保持体と、この像保持体表面をクリーニングする本実施形態のクリーニング装置とを含み、画像形成装置に対して脱着自在な態様等が挙げられる。例えば、各色のトナーに対応した像保持体を有するいわゆるタンデム機であれば、各々の像保持体毎に本実施形態のクリーニング装置を設けてもよい。加えて、本実施形態のクリーニング装置の他に、クリーニングブラシ等を併用してもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記像保持体の表面をクリーニングする、本実施形態に係るクリーニング装置と、を備える。
本実施形態のクリーニングブレードを像保持体のクリーニングに利用する場合、清掃対象であるトナーのクリーニングを良好に行いつつかつ潤滑剤(外添剤)のすり抜けも良好に行わせクリーニングブレードの摩耗を抑制する観点から、クリーニングブレードが像保持体に押し付けられる力NF(Normal Force)は1.3gf/mm以上2.8gf/mm以下の範囲であることが好ましく、1.6gf/mm以上2.5gf/mm以下の範囲であることがより好ましい。
ここで、クリーニングブレードの押し付け力NFは、次式で算出される。
・式:N=dEt/4L
式中、dは図7に示されるクリーニングブレード342の食い込み量dを、Eはクリーニングブレード342のヤング率を、tは図7に示されるクリーニングブレード342の厚みtを、Lは図7に示されるクリーニングブレード342の自由長(つまり支持材346によって固定されていない領域の長さ)を表す。
また、クリーニングブレード342の像保持体31への食い込み量dは、0.8mm以上1.2mm以下の範囲であることが好ましく、0.9mm以上1.1mm以下の範囲であることがより好ましい。
また、図7に示されるクリーニングブレード342と像保持体31との接触部分における角度α(W/A、Working Angle)は8°以上14°以下の範囲であることが好ましく、10°以上12°以下の範囲であることがより好ましい。
次に、本実施形態のクリーニングブレードを用いた画像形成装置及びクリーニング装置の具体例について、図面を用いてより詳細に説明する。
図5は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、いわゆるタンデム型の画像形成装置について示したものである。
図5中、21は本体ハウジング、22、22a乃至22dは作像ユニット、23はベルトモジュール、24は記録媒体供給カセット、25は記録媒体搬送路、30は各感光体ユニット、31は被クリーニング部材としての感光体ドラム(像保持体の一例)、33は各現像ユニット(現像手段の一例)、34はクリーニング装置、35、35a乃至35dはトナーカートリッジ、40は露光ユニット(静電潜像形成手段の一例)、41はユニットケース、42はポリゴンミラー、51は一次転写装置、52は二次転写装置、53はベルトクリーニング装置、61は送出しロール、62は搬送ロール、63は位置合わせロール、66は定着装置、67は排出ロール、68は排紙部、71は手差し供給装置、72は送出しロール、73は両面記録用ユニット、74は案内ロール、76は搬送路、77は搬送ロール、230は中間転写ベルト、231、232は支持ロール、521は二次転写ロール、531はクリーニングブレードを表す。
図5に示すタンデム型画像形成装置は、本体ハウジング21内に四つの色(本実施形態ではイエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)の作像ユニット22(具体的には22a乃至22d)を配列し、その上方には各作像ユニット22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれるベルトモジュール23を配設する一方、本体ハウジング21の下方には用紙等の記録媒体(図示せず)が収容される記録媒体供給カセット24を配設すると共に、この記録媒体供給カセット24からの記録媒体の搬送路となる記録媒体搬送路25を垂直方向に配置したものである。
本実施形態において、各作像ユニット22(22a乃至22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばイエロ用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、各感光体ユニット30と、各現像ユニット33と、共通する一つの露光ユニット40とを備えている。
ここで、感光体ユニット30は、例えば感光体ドラム31と、この感光体ドラム31を予め帯電する帯電ロール32(帯電手段の一例)と、感光体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーニング装置34とを一体的にサブカートリッジ化したものである。
また、現像ユニット33は、帯電された感光体ドラム31上に露光ユニット40にて露光形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施形態では例えば負極性)で現像するものであり、例えば感光体ユニット30からなるサブカートリッジと一体化されてプロセスカートリッジ(所謂Customer Replaceable Unit)を構成している。
なお、感光体ユニット30を現像ユニット33から切り離して単独のプロセスカートリッジとしてもよいことは勿論である。また、図5中、符号35(35a乃至35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである(トナー補給経路は図示せず)。
一方、露光ユニット40は、ユニットケース41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)及び各感光体ユニット30に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分毎の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する感光体ドラム31上の露光ポイントに光像を導くよう配置したものである。
また、本実施形態において、ベルトモジュール23は、例えば一対の支持ロール(一方が駆動ロール)231,232間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各感光体ユニット30の感光体ドラム31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写装置51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写する。更に、中間転写ベルト230の最下流作像ユニット22dの下流側の支持ロール232に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録媒体に二次転写(一括転写)する。
本実施形態では、二次転写装置52は、中間転写ベルト230のトナー像保持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなす背面ロール(本例では支持ロール232を兼用)とを備えている。そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、背面ロール(支持ロール232)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流作像ユニット22aの上流側にはベルトクリーニング装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去する。
また、記録媒体供給カセット24には記録媒体を送り出す送出しロール61が設けられ、この送出しロール61の直後には記録媒体を送出する搬送ロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録媒体搬送路25には記録媒体を定められたタイミングで二次転写部位へ供給する位置合わせロール63が配設されている。一方、二次転写部位の下流側に位置する記録媒体搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66の下流側には記録媒体排出用の排出ロール67が設けられており、本体ハウジング21の上部に形成された排紙部68に排出記録媒体が収容される。
更に、本実施形態では、本体ハウジング21の側方には手差し供給装置(MSI)71が設けられており、この手差し供給装置71上の記録媒体は送出しロール72及び搬送ロール62にて記録媒体搬送路25に向かって送出される。
更にまた、本体ハウジング21には両面記録用ユニット73が付設されており、この両面記録用ユニット73は、記録媒体の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、片面記録済みの記録媒体を排出ロール67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて内部に取り込み、搬送ロール77にて内部の記録媒体戻し搬送路76に沿って記録媒体を搬送し、再度位置合わせロール63側へと供給するものである。
次に、図5に示すタンデム型画像形成装置内に配置されたクリーニング装置34について詳述する。
図6は、本実施形態のクリーニング装置の一例を示す模式断面図であり、図5中に示すクリーニング装置34と共にサブカートリッジ化された感光体ドラム31、帯電ロール32や、現像ユニット33も示した図である。
図6中、32は帯電ロール(帯電装置)、331はユニットケース、332は現像ロール、333はトナー搬送部材、334は搬送パドル、335はトリミング部材、341はクリーニングケース、342はクリーニングブレード、344はフィルムシール、345は搬送部材を表す。
クリーニング装置34は、残留トナーが収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するクリーニングケース341を有し、このクリーニングケース341の開口下縁には感光体ドラム31に接触配置されるクリーニングブレード342を図示外のブラケットを介して取り付ける一方、クリーニングケース341の開口上縁には感光体ドラム31との間が気密に保たれるフィルムシール344を取り付けたものである。なお、符号345はクリーニングケース341内に収容された廃トナーを側方の廃トナー容器に導く搬送部材である。
なお、本実施形態では、各作像ユニット22(22a乃至22d)の全てのクリーニング装置34において、クリーニングブレード342として本実施形態のクリーニングブレードが用いられているほか、ベルトクリーニング装置53で用いられるクリーニングブレード531も本実施形態のクリーニングブレードが用いられてもよい。
また、本実施形態で用いられる現像ユニット(現像装置)33は、例えば図6に示すごとく、現像剤が収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するユニットケース331を有している。ここで、このユニットケース331の開口に面した箇所に現像ロール332が配設されると共に、ユニットケース331内には現像剤攪拌搬送のためのトナー搬送部材333が配設されている。更に、現像ロール332とトナー搬送部材333との間には搬送パドル334を配設してもよい。
現像に際しては、現像ロール332に現像剤を供給した後、例えばトリミング部材335にて現像剤を層厚規制した状態で、感光体ドラム31に対向する現像領域に搬送される。
本実施形態では、現像ユニット33としては、例えばトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を使用しても、トナーのみからなる一成分現像剤を使用してもよい。
・トナー
本実施形態で用いられるトナーとしては、トナー粒子に対し、少なくとも外添剤として潤滑剤が外添されたトナーが好ましく用いられる。
また、本実施形態に用いられるトナーは、粉砕トナー等の乾式トナーであってもよいが、湿式トナーであることが好ましい。湿式トナーとしては、特に限定されず、公知の溶融懸濁法、乳化凝集合一法、溶解懸濁法等により得られたトナーであればよい。
湿式トナーは乾式トナーよりも粒径が小さい場合が多く、また、粒子の球形度が高い場合が多い。本実施形態に係るクリーニングブレードによれば、ブレードめくれの抑制と良好なクリーニング性との両立が達成されることにより、このような湿式トナーを用いた場合であっても、画像欠陥が抑制されやすい。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
なお、トナー粒子の各種平均粒径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON-II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積を小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。
トナー粒子に外添される潤滑剤としては、例えば、シリカ粒子、高級脂肪酸金属塩粒子(例えばステアリン酸亜鉛粒子)、フッ素樹脂粒子(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子)、窒化ホウ素粒子等が挙げられる。
トナー粒子に外添される各粒子は、表面に疎水化処理が施されていてもよい。
トナー粒子に外添される潤滑剤の平均径は、50nm以上1000nm以下であることが好ましく、100nm以上500nm以下であることがより好ましく、100nm以上350nm以下であることが更に好ましい。
潤滑剤の平均径は、粒径100μmの樹脂粒子(ポリエステル、重量平均分子量Mw=50000)に潤滑剤を分散させた後の一次粒子100個をSEM(Scanning Electron Microscope)装置により観察し、一次粒子の画像解析によって得られた円相当径の累積頻度における50%径(D50v)である、円相当平均径を意味する。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の作動を説明する。先ず、各作像ユニット22(22a乃至22d)が各色に対応した単色トナー像を形成すると、各色の単色トナー像は中間転写ベルト230表面に、元の原稿情報と一致するよう順次重ね合わせて一次転写される。続いて、中間転写ベルト230表面に転写されたカラートナー像は、二次転写装置52にて記録媒体表面に転写され、カラートナー像が転写された記録媒体は定着装置66による定着処理を経た後、排紙部68へと排出される。
一方、各作像ユニット22(22a乃至22d)において、感光体ドラム31上の残留トナーはクリーニング装置34にて清掃され、また、中間転写ベルト230上の残留トナーはベルトクリーニング装置53にて清掃される。
こうした作像過程において、夫々の残留トナーはクリーニング装置34(又はベルトクリーニング装置53)によって清掃される。
なお、クリーニングブレード342は、図6に示されるごとくクリーニング装置34内のフレーム部材に直接固定するのではなく、バネ材を介して固定されてもよい。
以下、実施例により本実施形態を詳細に説明するが、本実施形態はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下において、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
<実施例1>
-クリーニングブレード本体の形成-
ポリカプロラクトンポリオール(株式会社ダイセル製、プラクセル205、平均分子量529、水酸基価212KOHmg/g)と、ポリカプロラクトンポリオール(株式会社ダイセル製、プラクセル240、平均分子量4155、水酸基価27KOHmg/g)とを、ポリオール成分のソフトセグメント材料として用いた。また、2つ以上のヒドロキシ基を含むアクリル樹脂(綜研化学(株)製、アクトフローUMB-2005B)を、ハードセグメント材料として用いた。上記ソフトセグメント材料と上記ハードセグメント材料とを、8:2(質量比)の割合で混合した。
次に、このソフトセグメント材料とハードセグメント材料との混合物100部に対して、イソシアネート化合物として4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMT、以下「MD1」という)を6.26部加え、窒素雰囲気下で70℃、3時間反応させた。なお、この反応で使用したイソシアネート化合物量は、反応系に含まれる水酸基に対するイソシアネート基の比(イソシアネート基/水酸基)が0.5となるように選択したものである。
続いて、上記イソシアネート化合物を更に34.3部加え、窒素雰囲気下で70℃、3時間反応させて、プレポリマーを得た。なお、プレポリマーの使用に際して利用したイソシアネート化合物の全量は40.56部であった。
次に、このプレポリマーを100℃に昇温し、減圧下で1時間脱泡した。その後、プレポリマー100部に対して、1,4-ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの混合物(質量比=60/40)を7.14部加え、3分間気泡が入らないように充分に混合した。この混合物をクリーニングブレード金型に注入して、クリーニングブレード本体を得た。
-レーザーアブレーション法による炭素含有層の形成-
得られたクリーニングブレード本体の接触面(被クリーニング部材との接触面)に対し、まず接着層として金属酸化物層(具体的には酸化チタン層)を、真空蒸着法の方法により形成した。
得られたクリーニングブレード本体の接触面を含む面(被クリーニング部材との接触面および被クリーニング部材と対向する面)に対し、島津製作所製のFCVA装置を用いて、黒鉛のバキュームアーク放電により炭素プラズマを発生させ、そこからイオン化した炭素を抽出し堆積させる、フィルター・カソード・バキューム・アーク(FCVA)法により、テトラヘドラルアモルファスコーティングを行った。形成条件としては、成膜温度40℃以上80℃以下、成膜速度1.5nm/sとした。
また、テトラヘドラルアモルファスコーティングの際に、ブレード幅方向の中央部にはKrFエキシマレーザー(波長248nm)を照射し、一方端部にはArFレーザー(波長193nm)を照射した。照射エネルギーは、いずれも3.0J/cmで実施した。
なお、中央部とはブレード幅方向の中央の80%の領域とし、一方端部とはブレード幅方向の両端の各5%の領域とした。
こうして、炭素含有層を形成した。
その後、炭素含有層を有するクリーニングブレードを、支持材(SUS)に接着した。
-sp3炭素の平均含有率(X)及びsp2炭素の平均含有率(Y)-
sp3結合を有する炭素の平均含有率(X)及びsp2結合を有する炭素の平均含有率(Y)を、前述の方法により算出した。結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1におけるレーザーアブレーション法による炭素含有層の形成の際、照射するレーザーの条件を、ブレード幅方向の中央部にはKrFエキシマレーザー(波長248nm)を0.5J/cmで照射し、一方端部にはKrFエキシマレーザー(波長248nm)を3.0J/cmで照射する条件に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてクリーニングブレードを得た。
<実施例3~5>
実施例1におけるレーザーアブレーション法による炭素含有層の形成の際、照射するレーザーの条件を変更し、sp3結合を有する炭素の平均含有率(X)及びsp2結合を有する炭素の平均含有率(Y)を、表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてクリーニングブレードを得た。
<比較例1>
実施例1において、炭素含有層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてクリーニングブレードを得た。
<比較例2>
実施例1におけるレーザーアブレーション法による炭素含有層の形成の際、照射するレーザーの条件を、ブレード幅方向の中央部及び端部のいずれにおいても、ArFレーザー(波長193nm)を3.0J/cmで照射する条件に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてクリーニングブレードを得た。
<比較例3>
実施例1におけるレーザーアブレーション法による炭素含有層の形成の際、照射するレーザーの条件を、ブレード幅方向の中央部及び端部のいずれにおいても、ArFレーザー(波長193nm)を0.5J/cmで照射する条件に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてクリーニングブレードを得た。
<比較例4>
実施例1におけるレーザーアブレーション法による炭素含有層の形成の際、照射するレーザーの条件を、ブレード幅方向の中央部にはArFレーザー(波長193nm)を3.0J/cmで照射し、一方端部にはKrFエキシマレーザー(波長248nm)を3.0J/cmで照射する条件に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてクリーニングブレードを得た。
〔評価〕
各実施例及び比較例のクリーニングブレードを、富士ゼロックス社製:Apeosport-VI C7771に装着し、押し付け力NF(Normal Force)を2.5gf/mm、角度W/A(Working Angle)を10°に設定した。A4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)を用い、Az環境(つまり温度28℃、湿度85%RHの環境)にて、テスト画像(K色、画像濃度5%のハーフトーン画像)の印刷を50万枚行った。
-クリーニング性の評価-
画像部でのクリーニング性つまり残留トナーの除去性の指標として、50万枚目の画像について、色スジの画質欠陥の発生状態を下記の基準で目視により評価した。
・評価基準
A(〇):50万枚目の画像に色スジが確認されない
B(△):50万枚目の画像に色スジが僅かに確認されるが許容範囲
C(×):50万枚目の画像に色スジが確認され、許容し得ない
-ブレードめくれの評価-
ブレードめくれは下記評価基準により判定した。
評価結果はAが最もよく、Dが最も悪い。また、評価結果がAに近いほど、クリーニングブレードのめくれの発生が抑制されているといえる。評価結果は表2に記載した。
・評価基準
A(〇):50万枚を超えてもブレードめくれが観察されなかった。
B(△):30万枚以上50万枚以下でブレードめくれが観察された。
C(×):30万枚より前にブレードめくれが観察された。
Figure 0007298232000001
Figure 0007298232000002
10 クリーニングブレード、12 接触面、14 炭素含有層、16 端部領域、17 中間領域、18 中央部領域、20 被クリーニング部材、21 本体ハウジング、22、22a乃至22d 作像ユニット、23 ベルトモジュール、24 記録媒体供給カセット、25 記録媒体搬送路、30 感光体ユニット、31 被クリーニング部材(像保持体/感光体ドラム)、32 帯電ロール、33 現像ユニット、34 クリーニング装置、35、35a乃至35d トナーカートリッジ、40 露光ユニット、41 ユニットケース、42 ポリゴンミラー、51 一次転写装置、52 二次転写装置、53 ベルトクリーニング装置、61 送出しロール、62 搬送ロール、63 位置合わせロール、66 定着装置、67 排出ロール、68 排紙部、71 手差し供給装置、72 送出しロール、73 両面記録用ユニット、74 案内ロール、76 搬送路、77 搬送ロール、230 中間転写ベルト、231、232 支持ロール、331 ユニットケース、332 現像ロール、333 トナー搬送部材、334 搬送パドル、335 トリミング部材、341 クリーニングケース、342 クリーニングブレード、344 フィルムシール、345 搬送部材、521 二次転写ロール、531 クリーニングブレード

Claims (10)

  1. 駆動する被クリーニング部材に接触して表面をクリーニングするクリーニングブレードであって、
    前記被クリーニング部材に接触する表面の、前記被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向の全域に、sp3結合を有する炭素を含み、且つ
    前記直交方向の両端における各2%の端部領域での前記sp3結合を有する炭素の平均含有率Xと、
    前記直交方向の中央における70%の中央部領域での前記sp3結合を有する炭素の平均含有率Yと、が
    [X>Y]の関係を満たす炭素含有層を備えるクリーニングブレード。
  2. 前記端部領域での前記平均含有率Xと、前記中央部領域での前記平均含有率Yと、が[1.1Y≦X≦3.0Y]の関係を満たす請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 前記端部領域での前記平均含有率Xが50%以上80%以下であり、前記中央部領域での前記平均含有率Yが20%以上45%以下である請求項1又は請求項2に記載のクリーニングブレード。
  4. 前記炭素含有層がsp2結合を有する炭素を含み、
    前記端部領域での、前記sp3結合を有する炭素の平均含有率X及び前記sp2結合を有する炭素の平均含有率Xの比率と、前記中央部領域での、前記sp3結合を有する炭素の平均含有率Y及び前記sp2結合を有する炭素の平均含有率Yの比率と、が[(X/X)>(Y/Y)]の関係を満たす請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のクリーニングブレード。
  5. 前記端部領域での前記平均含有率X及び前記平均含有率Xの比率と、前記中央部領域での前記平均含有率Y及び前記平均含有率Yの比率と、が[1.2(Y/Y)≦(X/X)≦10(Y/Y)]の関係を満たす請求項4に記載のクリーニングブレード。
  6. 駆動する被クリーニング部材に接触して表面をクリーニングするクリーニングブレードであって、
    前記被クリーニング部材に接触する表面の、前記被クリーニング部材の駆動方向に対する直交方向の全域に、sp3結合を有する炭素を含み、且つ前記直交方向の両端における各2%の端部領域での平均インデンテーション硬さHxと、前記直交方向の中央における70%の中央部領域での平均インデンテーション硬さHyと、が[Hx>Hy]の関係を満たす炭素含有層を備え
    前記端部領域での前記平均インデンテーション硬さHxが22以上35以下であり、前記中央部領域での前記平均インデンテーション硬さHyが10以上20以下である、クリーニングブレード。
  7. 前記端部領域での前記平均インデンテーション硬さHxと、前記中央部領域での前記平均インデンテーション硬さHyと、が[1.1Hy≦Hx≦3.0Hy]の関係を満たす請求項6に記載のクリーニングブレード。
  8. 請求項1~請求項のいずれか1項に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
  9. 請求項に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して着脱されるプロセスカートリッジ。
  10. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記像保持体の表面をクリーニングする、請求項に記載のクリーニング装置と、
    を備える画像形成装置。
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