JP7077564B2 - クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
<1>
被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理層を有する
クリーニングブレード。
ウレタンゴムを含む、<1>に記載のクリーニングブレード
前記処理層の動摩擦係数が、0.1以上0.8以下である、<1>又は<2>に記載のクリーニングブレード。
前記処理層が形成された領域におけるヤング率が、10MPa以上200,000MPa以下である、<3>に記載のクリーニングブレード。
前記処理層の厚みが、0.05μm以上0.3μm以下である、<1>~<4>のいずれか1項に記載のクリーニングブレード。
クリーニングブレードの長手方向における両端の前記処理層の長さの合計値が、クリーニングブレードの長手方向の長さに対し、0.5%以上20.0%以下である、<5>に記載のクリーニングブレード。
<1>~<6>のいずれか1項に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
<7>に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して着脱されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記像保持体の表面をクリーニングする、<7>に記載のクリーニング装置と、
を備える画像形成装置。
前記処理層が、前記像保持体の画像形成領域よりも、クリーニングブレードの長手方向において外側に存在する、<9>に記載の画像形成装置。
前記トナーが湿式トナーである、<9>に記載の画像形成装置。
なお、「質量部」及び「質量%」との記載は、それぞれ、「重量部」及び「重量%」と同義である。
本実施形態に係るクリーニングブレードは、被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理層(以下、「Tac処理層」ともいう。)を有する。
図1は、クリーニングブレード10が被クリーニング部材20の表面に接触するよう配置された状態の一例を示す概略図である。図1において、クリーニングブレード10を被クリーニング部材20に接触させることにより異物Tが除去されている。矢印Gは被クリーニング部材20の回転方向を示しており、被クリーニング部材20と、クリーニングブレード10とは接触面12において接触している。図1中、被クリーニング部材20は円筒状の被クリーニング部材の一部として記載されており、クリーニングブレード10は板状の部材である。
ここで、被クリーニング部材の画像形成領域においては、例えばトナー、外添剤等が潤滑剤としての働きに近い働きをすることにより、被クリーニング部材と感光体との摩擦力が低減される。
しかし、クリーニングブレードの端部に近い領域である、画像形成領域の外側においては、存在するトナー、外添剤が画像形成領域と比較して少量であるため、クリーニングブレードと感光体の摩擦力が大きくなってしまう。
その結果、クリーニングブレードの端部から、クリーニングブレードのめくれが発生してしまう場合がある。
クリーニングブレード10にめくれが発生することにより、クリーニングブレード10と被クリーニング部材20とが、クリーニングブレードにおける接触面12において接触しなくなる。その結果、めくれが発生した状態においては、トナー等の異物Tがクリーニングブレードをすり抜けやすくなり、得られる画像に汚れが発生してしまう場合がある。
上記効果が得られる詳細なメカニズムは不明であるが、クリーニングブレードの長手方向の両端部にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理層を有することにより、感光体とクリーニングブレードとの間の摩擦力が低下し、めくれの発生が抑制されていると考えられる。
特に、湿式法により製造された、粒径の小さいトナー(例えば、体積平均粒径が10μm以下など)を用いた場合に、本実施形態に係るクリーニングブレードによる画像不良の抑制の効果が顕著となる。
図2中、点線で示された領域が、クリーニングブレード10における被クリーニング部材と接触する接触面14であり、図1中の接触面12に相当する。
図2において、本実施形態に係るクリーニングブレードは、接触面14におけるクリーニングブレードの長手方向の両端部に、2つのTac処理層16を有する。
図2には、板状の部材としてクリーニングブレード10を記載したが、本実施形態に係るクリーニングブレードは、被クリーニング部材に接触する接触面14における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にTac処理層16を有する限り、特に形状は限定されない。
クリーニングブレード10の長手方向における両端の上記処理層の長さの合計値(D1+D2)は、クリーニングブレード10の長手方向の長さ(D1+D2+D3)に対し、0.5%以上20.0%以下であることが好ましく、1.0%以上15.0%以下であることがより好ましく、5.0%以上10.0%以下であることが更に好ましい。
D1及びD2は同程度の長さであることが好ましく、D1/(D1+D2)は0.2以上0.7未満が好ましく、0.4以上0.6未満がより好ましい。
H1はVよりも短くてもよいが、Vと同じ長さであるか、又は、Vよりも長いことが好ましい。
また、上記H1は、クリーニングブレード10の接触面14を含む面における、長手方向と直交する方向の接触面の長さ(H1+H2)に対し、5%以上100%以下であることが好ましく、10%以上50%以下であることがより好ましく、20%以上30%以下であることが更に好ましい。
クリーニングブレード10の接触面を含む面以外の面にTac処理層16を有することにより、クリーニングブレード10の端部における弾性係数が上昇し、めくれの発生が抑制されると考えられる。
図3は、側面18a及び別の側面18bにもTac処理層16を有する場合のクリーニングブレード10の一例を示す概略図である。
また、クリーニングブレード10は、めくれを抑制する観点から、被クリーニング部材と接触する接触面14を含む面と対向する面に更にTac処理層16を有していてもよい。
本実施形態に係るクリーニングブレード10におけるTac処理層16の詳細について説明する。以下、符号は省略して説明する。
Tac処理層は、テトラヘドラルアモルファスカーボンを含む層である。
層の組成としては、公知のテトラヘドラルアモルファスカーボンコーティングによる層が、特に制限なく用いられる。
Tacwari処理層は、全炭素に占めるsp3混成軌道をもつ炭素の割合、すなわち、sp3混成軌道をもつ炭素とsp2混成軌道をもつ炭素との合計に対するsp3混成軌道をもつ炭素の割合が、10%以上60%以下であることが好ましく、20%以上50%以下であることがより好ましい。
上記sp3混成軌道をもつ炭素の割合は、例えば、X線光電子分光法(XPS)等により測定することができる。
厚みが0.05μm以上であれば、めくれの発生が抑制されやすい。これは、厚みが0.05μm以上であれば、Tac処理層表面の動摩擦係数が低下されやすいためであると推測される。
厚みが0.3μm未満であれば、Tac処理層がクリーニングブレードの変形に追従しやすく、Tac処理層の剥がれが抑制される。
前記処理層の動摩擦係数は、0.1以上0.8以下であることが好ましく、0.1以上0.6以下であることがより好ましく、0.1以上0.4以下であることが更に好ましい。
処理層の動摩擦係数は、処理層表面の動摩擦係数であり、ヘイドン式摩擦係数測定機(ヘイドン社製)によって、温度22℃、湿度55%の環境で測定した値が用いられる。
Tac処理層の形成方法としては、基材表面にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理膜を成膜する方法として一般的な手法である、各種蒸着法(PVD:物理気相成長法、CVD:化学気相成長法)が用いられる。
例えば、マイクロ波プラズマCVD法、直流プラズマCVD法、高周波プラズマCVD法、有磁場プラズマCVD法、イオンビームスパッタ法、イオンビーム蒸着法、反応性プラズマスパッタ法、アンバランスドマグネトロンスパッタ法等が用いられる。
これらの方法において用いられる原料ガスは、含炭素ガスであり、例えば、メタン、エタン、プロパン、エチレン、ベンゼン、アセチレン等の炭化水素ガス;塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロルエタン等のハロゲン化炭素;メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、アセトン、ジフェニルケトン等のケトン類;一酸化炭素、二酸化炭素等のガス;これらのガスにN2、H2、O2、H2O、Ar等を混合したものが挙げられる。
なお、各種蒸着法の中でも、アークプラズマ源を用いたイオンビーム蒸着法である、フィルター型カソーディック真空アーク(FCVA:Filtered Cathodic Vacuum Arc)方式を用いて、形成することが好ましい。
前記処理層が形成された領域におけるヤング率は、10MPa以上200,000MPa以下であることが好ましく、20MPa以上500MPa以下であることが好ましく、50MPa以上100MPa以下であることがより好ましい。
上記ヤング率は、ナノインデンテーション法を用いて測定される。具体的には、(株)フィッシャー・インストルメンツ製、PICODENTOR HM500、及び、Berkovich型ダイヤモンド圧子を用い、押込み深さ-荷重曲線を測定し、負荷を最大押込み深さ1000nmで与え、続いて除荷をした場合の除荷曲線の傾きをヤング率として求める。
本実施形態に係るクリーニングブレードの、Tac処理層以外の部分(つまり、Tac処理層を形成する対象のブレード本体)を構成する材料としては、特に限定されず、公知のクリーニングブレードの材料が使用される。
本実施形態に係るクリーニングブレードは、ゴム弾性体を含むことが好ましく、支持材と、ゴム弾性体を含むことが好ましい。例えば、ゴム弾性体が支持材に接着されたものが挙げられる。
支持材としては、剛性を有する板状の支持材が挙げられ、例えば、金属板が好ましい。
ゴム弾性体としては、ウレタンゴム、ポリイミドゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、プロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられるが、耐摩耗性、機械的強度、耐油性や、及び耐オゾン性に優れていることからウレタンゴムを含むことが好ましい。
本実施形態に係るクリーニングブレードは、例えば、公知のクリーニングブレードの、接触面における長手方向の端部に、上述の方法によりテトラヘドラルアモルファスコーティングを施すことにより製造される。
また、公知の方法により製造したクリーニングブレードの、接触面における長手方向の端部に、上述の方法によりテトラヘドラルアモルファスコーティングを施すことにより製造してもよい。
例えば、ポリウレタンを、プレポリマー法やワンショット法等の一般的な方法により製造し、接触面における長手方向の端部にテトラヘドラルアモルファスコーティングを施した後に、板状の支持材に接着する方法が挙げられる。
本実施形態に係るクリーニングブレードによるクリーニングの対象となる被クリーニング部材としては、表面のクリーニングが要求される部材であれば特に限定されない。例えば、画像形成装置に用いられる場合であれば、像保持体、中間転写体、帯電ロール、転写ロール、被転写材搬送ベルト、用紙搬送ロール等が挙げられ、また像保持体からトナーを除去するクリーニングブラシから更にトナーを除去するデトーニングロール等も挙げられる。本実施形態においては、像保持体であることが特に好ましい。
次に、本実施形態に係るクリーニングブレードを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置について説明する。
本実施形態のクリーニング装置は、被クリーニング部材表面に接触し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードとして、本実施形態のクリーニングブレードを備えたものであれば特に限定されない。例えば、クリーニング装置の構成例としては、被クリーニング部材側に開口部を有するクリーニングケース内に、エッジ先端が開口部側となるようクリーニングブレードを固定すると共に、クリーニングブレードにより被クリーニング部材表面から回収された廃トナー等の異物を異物回収容器に導く搬送部材を備えた構成などが挙げられる。また、本実施形態のクリーニング装置には、本実施形態のクリーニングブレードが2つ以上用いられていてもよい。
上記態様によれば、画像形成領域におけるクリーニング性に優れ、かつ、めくれの発生が抑制されたクリーニングブレードが得られやすい。
・式:N=dEt3/4L3
式中、dは図6に示されるクリーニングブレードの食い込み量dを、Eはクリーニングブレードのヤング率を、tは図6に示されるクリーニングブレード厚みtを、Lは図6に示されるクリーニングブレードの自由長(固定具346によって固定されていない領域の長さ)を表す。
また、図6に示されるクリーニングブレードと像保持体との接触部分における角度α(W/A、Working Angle)は8°以上14°以下の範囲であることが好ましく、10°以上12°以下の範囲であることがより好ましい。
次に、本実施形態のクリーニングブレードを用いた画像形成装置及びクリーニング装置の具体例について、図面を用いてより詳細に説明する。
図4は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、いわゆるタンデム型の画像形成装置について示したものである。
図4中、21は本体ハウジング、22、22a乃至22dは作像ユニット、23はベルトモジュール、24は記録媒体供給カセット、25は記録媒体搬送路、30は各感光体ユニット、31は被クリーニング部材としての感光体ドラム、33は各現像ユニット、34はクリーニング装置、35、35a乃至35dはトナーカートリッジ、40は露光ユニット、41はユニットケース、42はポリゴンミラー、51は一次転写装置、52は二次転写装置、53はベルトクリーニング装置、61は送出しロール、62は搬送ロール、63は位置合わせロール、66は定着装置、67は排出ロール、68は排紙部、71は手差し供給装置、72は送出しロール、73は両面記録用ユニット、74は案内ロール、76は搬送路、77は搬送ロール、230は中間転写ベルト、231、232は支持ロール、521は二次転写ロール、531はクリーニングブレードを表す。
ここで、感光体ユニット30は、例えば感光体ドラム31と、この感光体ドラム31を予め帯電する帯電装置(帯電ロール)32と、感光体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーニング装置34とを一体的にサブカートリッジ化したものである。
なお、感光体ユニット30を現像ユニット33から切り離して単独のプロセスカートリッジとしてもよいことは勿論である。また、図4中、符号35(35a乃至35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである(トナー補給経路は図示せず)。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流作像ユニット22aの上流側にはベルトクリーニング装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去する。
更にまた、本体ハウジング21には両面記録用ユニット73が付設されており、この両面記録用ユニット73は、記録媒体の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、片面記録済みの記録媒体を排出ロール67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて内部に取り込み、搬送ロール77にて内部の記録媒体戻し搬送路76に沿って記録媒体を搬送し、再度位置合わせロール63側へと供給するものである。
図5は、本実施形態のクリーニング装置の一例を示す模式断面図であり、図4中に示すクリーニング装置34と共にサブカートリッジ化された感光体ドラム31、帯電ロール32や、現像ユニット33も示した図である。
図5中、32は帯電ロール(帯電装置)、331はユニットケース、332は現像ロール、333はトナー搬送部材、334は搬送パドル、335はトリミング部材、341はクリーニングケース、342はクリーニングブレード、344はフィルムシール、345は搬送部材を表す。
現像に際しては、現像ロール332に現像剤を供給した後、例えばトリミング部材335にて現像剤を層厚規制した状態で、感光体ドラム31に対向する現像領域に搬送される。
本実施形態で用いられるトナーとしては、トナー粒子に対し、少なくとも外添剤として潤滑剤が外添されたトナーが好ましく用いられる。
また、本実施形態に用いられるトナーは、粉砕トナー等の乾式トナーであってもよいが、湿式トナーであることが好ましい。湿式トナーとしては、特に限定されず、公知の溶融懸濁法、乳化凝集・合一法、溶解懸濁法等により得られたトナーであればよい。
湿式トナーは乾式トナーよりも粒径が小さい場合が多く、また、粒子の球形度が高い場合が多い。本開示に係るクリーニングブレードによれば、めくれの発生が抑制されることにより、このような湿式トナーを用いた場合であっても、画像汚れ等の画像欠陥が抑制されやすい。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積を小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。
一方、各作像ユニット22(22a乃至22d)において、感光体ドラム31上の残留トナーはクリーニング装置34にて清掃され、また、中間転写ベルト230上の残留トナーはベルトクリーニング装置53にて清掃される。
こうした作像過程において、夫々の残留トナーはクリーニング装置34(又はベルトクリーニング装置53)によって清掃される。
ポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセル205、平均分子量529、水酸基価212KOHmg/g)と、ポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業(株)製、プラクセル240、平均分子量4155、水酸基価27KOHmg/g)とを、ポリオール成分のハードセグメント材料として用いた。また、2つ以上のヒドロキシ基を含むアクリル樹脂(綜研化学(株)製、アクトフローUMB-2005B)を、ソフトセグメント材料として用いた。上記ハードセグメント材料と上記ソフトセグメント材料とを、8:2(質量比)の割合で混合した。
次に、このハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物100質量部に対して、イソシアネート化合物として4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMT、以下「MD1」という)を6.26質量部加え、窒素雰囲気下で70℃、3時間反応させた。なお、この反応で使用したイソシアネート化合物量は、反応系に含まれる水酸基に対するイソシアネート基の比(イソシアネート基/水酸基)が0.5となるように選択したものである。
続いて、上記イソシアネート化合物を更に34.3質量部加え、窒素雰囲気下で70℃,3時間反応させて、プレポリマーを得た。なお、プレポリマーの使用に際して利用したイソシアネート化合物の全量は40.56質量部であった。
次に、このプレポリマーを100℃に昇温し、減圧下で1時間脱泡した。その後、プレポリマー100質量部に対して、1,4-ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの混合物(質量比=60/40)を7.14質量部加え、3分間気泡が入らないように充分に混合した。この混合物をクリーニングブレード金型に注入してブレード部材を得た。
形成条件としては、成膜温度0℃以上80℃以下(より好ましくは20℃以上80℃以下、特に好ましくは40℃以上80℃以下)、成膜速度1.5nm/sが好ましい。
上記Tac処理層を有するブレード部材を、支持材(SUS)に接着し、クリーニングブレードを得た。
〔ブレードめくれの評価〕
得られたクリーニングブレードを富士ゼロックス社製白黒プリンターDocu Centre III C3300に装着し、押し付け力NF(Normal Force)を2.0gf/mm、角度W/A(Working Angle)を10°に設定した。
高分子樹脂粉末,ステアリン酸亜鉛粉末,シリカ粉末からなるトナーを使用した。
A4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)を用い、テストプリント(1色当たりの面積率5%)の画像の印刷を行った。
ブレードめくれは下記評価基準により判定した。
評価結果はAが最もよく、Dが最も悪い。また、評価結果がAに近いほど、クリーニングブレードのめくれの発生が抑制されているといえる。評価結果は表1に記載した。
-評価基準-
A:50,000枚を超えてもブレードめくれが観察されなかった。
B:10,000枚以上50,000枚以下でブレードめくれが観察された。
C:1,0000枚より前にブレードめくれが観察された。
D:立ち上げ時にブレードめくれが発生した。
感光体磨耗レートは、試験前と試験後の感光体の膜厚を渦電流式の膜厚計で計測しその差分にて算出し、感光体1000cycle当りの感光体磨耗レートとして算出した。
クリーニング部材処理層上の現像剤を除去して、クリーニング部材処理層自体の表面を撮影する。撮影には、撮影装置として、Keyence VHX600 デジタルマイクロスコープを用い100μm以上の割れを観察した。
A:50,000枚を超えても処理層割れが観察されなかった。
B:10,000枚以上50,000枚以下でブレード割れが観察された。
C:10,000枚より前にブレード割れが観察された。
前記各例のクリーニングブレードを、それぞれカラー複写機(富士ゼロックス製、Do
cuCentre Color a450)における感光体ドラム用クリーニングブレー
ドとして装着した。
このカラー複写機を用い、画像濃度1%(A4サイズの用紙に6.2mm×1mmのベ
タ画像が載っているもの)の画像形成を用紙(富士ゼロックス社製、C2r紙)に200
0枚繰り返した。そのあとのクリーニングブレードの変形具合、色スジの画質欠陥の発生
状態を下記の基準で目視により評価した。
-評価基準-
A:色スジが確認されない
B:画像に色スジが僅かに確認されるが許容範囲
C:画像に色スジが確認され、許容し得ない
Tac処理において、条件を成膜速度1.0nm/sから成膜速度1.5nm/sに変更し、処理層の厚みを0.3μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
Tac処理において、条件を成膜速度1.0nm/sから成膜速度0.7nm/sに変更し、処理層の厚みを0.03μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
Tac処理において、条件を成膜速度1.0nm/sから成膜速度2.0m/sに変更し、処理層の厚みを0.5μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
トナーとして、湿式トナーの替わりに粉砕トナーを使用した以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
Tac処理層を形成しなかった以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
Tac処理層の形成の代わりに、イソシアネート処理を行った以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
イソシアネート処理の詳細は下記の通りである。
得られたブレード部材に対し、80℃に溶融したMDI(4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート)をクリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にイソシアネート処理を行い、イソシアネート処理層を有するブレード部材を得た。
Claims (7)
- 被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理層を有し、
前記処理層の動摩擦係数が、0.2以上0.6以下であり、
前記処理層の厚みが、0.05μm以上0.3μm以下であり、
前記処理層が形成された領域におけるヤング率が、10MPa以上200,000MPa以下であり、
クリーニングブレードの長手方向における両端の前記処理層の長さの合計値が、クリーニングブレードの長手方向の長さに対し、0.5%以上20.0%以下である
クリーニングブレード。 - ウレタンゴムを含む、請求項1に記載のクリーニングブレード。
- 請求項1又は請求項2に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
- 請求項3に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して着脱されるプロセスカートリッジ。
- 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記像保持体の表面をクリーニングする、請求項3に記載のクリーニング装置と、
を備える画像形成装置。 - 前記処理層が、前記像保持体の画像形成領域よりも、クリーニングブレードの長手方向において外側に存在する、請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記トナーが湿式トナーである、請求項5に記載の画像形成装置。
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