JP7077564B2 - クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、 クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等において、像保持体等の被クリーニング部材の表面を清掃して残存トナー等の清掃対象を清掃するためのクリーニング手段として、クリーニングブレードが用いられている。
例えば特許文献1には、クリーニングブレードを有するプロセスカートリッジとして、「記録媒体を搬送する電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、像担持体である電子写真感光体ドラムと、前記電子写真感光体ドラムの表面から現像剤を除去するクリーニング手段と、前記電子写真感光体ドラムに作用する現像手段と、を有し、前記クリーニング手段は、前記電子写真感光体ドラムの表面に当接する弾性体からなるクリーニングブレードを有し、前記クリーニングブレードは、イソシアネート化合物を含浸した処理領域を有し、前記処理領域は、前記電子写真画像形成装置本体が搬送可能な最大幅の記録媒体より、長手方向外側であることを特徴とするプロセスカートリッジ。」が記載されている。
特開2015-145904号公報
従来のクリーニングブレードを使用した場合、クリーニングブレードの端部から、被クリーニング部材(像保持体等)の回転方向にめくれ(以下、単に「めくれ」ともいう。)が発生してしまう場合があった。
特許文献1には、クリーニングブレードの一部に対してイソシアネート化合物による処理を行い、感光体とクリーニングブレードの間の摩擦係数を低下させることによって摩擦力を低下させることにより、画像不良の発生を抑制することが検討されているが、上記イソシアネート処理を行ったとしても、めくれが発生してしまう場合があった。
そこで、本発明の課題は、被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にイソシアネート化合物による処理層を有する場合と比較して、めくれの発生が抑制されるクリーニングブレードを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、

クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理層を有する
クリーニングブレード。

レタンゴムを含む、に記載のクリーニングブレード

記処理層の動摩擦係数が、0.1以上0.8以下である、又はに記載のクリーニングブレード。

記処理層が形成された領域におけるヤング率が、10MPa以上200,000MPa以下である、に記載のクリーニングブレード。

記処理層の厚みが、0.05μm以上0.3μm以下である、のいずれか1項に記載のクリーニングブレード。

リーニングブレードの長手方向における両端の前記処理層の長さの合計値が、クリーニングブレードの長手方向の長さに対し、0.5%以上20.0%以下である、に記載のクリーニングブレード。

のいずれか1項に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置。

に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して着脱されるプロセスカートリッジ。

保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記像保持体の表面をクリーニングする、に記載のクリーニング装置と、
を備える画像形成装置。
10
記処理層が、前記像保持体の画像形成領域よりも、クリーニングブレードの長手方向において外側に存在する、に記載の画像形成装置。
11
記トナーが湿式トナーである、に記載の画像形成装置。
に係る発明によれば、被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にイソシアネート化合物による処理層を有する場合と比較して、めくれの発生が抑制されるクリーニングブレードが提供される。
に係る発明によれば、クリーニングブレードがゴム弾性体としてシリコンゴムのみを含む場合と比較して、めくれの発生が抑制されるクリーニングブレードが提供される。
に係る発明によれば、前記処理層の動摩擦係数が、0.8以上である場合と比較して、めくれの発生が抑制されるクリーニングブレードが提供される。
に係る発明によれば、前記処理層が形成された領域におけるヤング率が、6MPaである場合と比較して、めくれの発生が抑制されるクリーニングブレードが提供される。
に係る発明によれば、前記処理層の厚みが0.03μmである場合と比較して、めくれの発生が抑制されるクリーニングブレードが提供される。
に係る発明によれば、クリーニングブレードの長手方向における両端の前記処理層の長さの合計値が、クリーニングブレードの長手方向の長さに対し、0.5%未満である場合と比較して、めくれの発生が抑制されるクリーニングブレードが提供される。
に係る発明によれば、被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にイソシアネート化合物による処理層を有する場合と比較して、クリーニングブレードのめくれの発生が抑制されるクリーニング装置が提供される。
に係る発明によれば、被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にイソシアネート化合物による処理層を有する場合と比較して、クリーニングブレードのめくれの発生が抑制されるプロセスカートリッジが提供される。
11に係る発明によれば、被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にイソシアネート化合物による処理層を有する場合と比較して、クリーニングブレードのめくれの発生が抑制される画像形成装置が提供される。
クリーニングブレード10が被クリーニング部材20の表面に接触するよう配置された状態の一例を示す概略図である。 本実施形態に係るクリーニングブレード10の一例を示す概略図である。 本実施形態に係るクリーニングブレード10の別の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略模式図である。 本実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す模式断面図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードが被クリーニング部材に接触する状態を示す概略図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
なお、「質量部」及び「質量%」との記載は、それぞれ、「重量部」及び「重量%」と同義である。
(クリーニングブレード)
本実施形態に係るクリーニングブレードは、被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理層(以下、「Tac処理層」ともいう。)を有する。
クリーニングブレードは、被クリーニング部材(例えば、感光体)の表面に存在するトナー、現像剤等の清掃対象(以下単に「異物」とも称す)を清掃する目的で、被クリーニング部材の表面に接触するよう配置されて用いられる。
図1は、クリーニングブレード10が被クリーニング部材20の表面に接触するよう配置された状態の一例を示す概略図である。図1において、クリーニングブレード10を被クリーニング部材20に接触させることにより異物Tが除去されている。矢印Gは被クリーニング部材20の回転方向を示しており、被クリーニング部材20と、クリーニングブレード10とは接触面12において接触している。図1中、被クリーニング部材20は円筒状の被クリーニング部材の一部として記載されており、クリーニングブレード10は板状の部材である。
ここで、被クリーニング部材の画像形成領域においては、例えばトナー、外添剤等が潤滑剤としての働きに近い働きをすることにより、被クリーニング部材と感光体との摩擦力が低減される。
しかし、クリーニングブレードの端部に近い領域である、画像形成領域の外側においては、存在するトナー、外添剤が画像形成領域と比較して少量であるため、クリーニングブレードと感光体の摩擦力が大きくなってしまう。
その結果、クリーニングブレードの端部から、クリーニングブレードのめくれが発生してしまう場合がある。
クリーニングブレード10にめくれが発生することにより、クリーニングブレード10と被クリーニング部材20とが、クリーニングブレードにおける接触面12において接触しなくなる。その結果、めくれが発生した状態においては、トナー等の異物Tがクリーニングブレードをすり抜けやすくなり、得られる画像に汚れが発生してしまう場合がある。
しかし、本実施形態に係るクリーニングブレードによれば、上記めくれの発生が抑制される。
上記効果が得られる詳細なメカニズムは不明であるが、クリーニングブレードの長手方向の両端部にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理層を有することにより、感光体とクリーニングブレードとの間の摩擦力が低下し、めくれの発生が抑制されていると考えられる。
また、本実施形態に係るクリーニングブレードを用いた場合には、めくれの発生が抑制されることにより、上述の異物がクリーニングブレードをすり抜けることが抑制され、画像に汚れ(画像不良)が発生することも抑制されやすいと考えられる。
特に、湿式法により製造された、粒径の小さいトナー(例えば、体積平均粒径が10μm以下など)を用いた場合に、本実施形態に係るクリーニングブレードによる画像不良の抑制の効果が顕著となる。
以下、本実施形態に係るクリーニングブレードの詳細について、図面を参照して説明する。なお、符号は省略される場合がある。
図2は、本実施形態に係るクリーニングブレード10の一例を示す概略図である。
図2中、点線で示された領域が、クリーニングブレード10における被クリーニング部材と接触する接触面14であり、図1中の接触面12に相当する。
図2において、本実施形態に係るクリーニングブレードは、接触面14におけるクリーニングブレードの長手方向の両端部に、2つのTac処理層16を有する。
図2には、板状の部材としてクリーニングブレード10を記載したが、本実施形態に係るクリーニングブレードは、被クリーニング部材に接触する接触面14における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にTac処理層16を有する限り、特に形状は限定されない。
また、図2中、D1及びD2は、それぞれのTac処理層16の長手方向の長さを、D3は、接触面14におけるTac処理層16が形成されていない領域の長手方向の長さを、それぞれ示している。
クリーニングブレード10の長手方向における両端の上記処理層の長さの合計値(D1+D2)は、クリーニングブレード10の長手方向の長さ(D1+D2+D3)に対し、0.5%以上20.0%以下であることが好ましく、1.0%以上15.0%以下であることがより好ましく、5.0%以上10.0%以下であることが更に好ましい。
D1及びD2は同程度の長さであることが好ましく、D1/(D1+D2)は0.2以上0.7未満が好ましく、0.4以上0.6未満がより好ましい。
図2中、Vは、被クリーニング部材と接触する接触面14を含む面における、長手方向と直交する方向の接触面14の長さを示しており、H1は、クリーニングブレード10の接触面14を含む面における、長手方向と直交する方向のTac処理層16の長さを示している。
H1はVよりも短くてもよいが、Vと同じ長さであるか、又は、Vよりも長いことが好ましい。
また、上記H1は、クリーニングブレード10の接触面14を含む面における、長手方向と直交する方向の接触面の長さ(H1+H2)に対し、5%以上100%以下であることが好ましく、10%以上50%以下であることがより好ましく、20%以上30%以下であることが更に好ましい。
また、本実施形態に係るクリーニングブレード10は、被クリーニング部材と接触する接触面14を含む面以外の面にTac処理層16を更に有してもよい。
クリーニングブレード10の接触面を含む面以外の面にTac処理層16を有することにより、クリーニングブレード10の端部における弾性係数が上昇し、めくれの発生が抑制されると考えられる。
図3は、側面18a及び別の側面18bにもTac処理層16を有する場合のクリーニングブレード10の一例を示す概略図である。
また、クリーニングブレード10は、めくれを抑制する観点から、被クリーニング部材と接触する接触面14を含む面と対向する面に更にTac処理層16を有していてもよい。
<Tac処理層>
本実施形態に係るクリーニングブレード10におけるTac処理層16の詳細について説明する。以下、符号は省略して説明する。
Tac処理層は、テトラヘドラルアモルファスカーボンを含む層である。
層の組成としては、公知のテトラヘドラルアモルファスカーボンコーティングによる層が、特に制限なく用いられる。
Tacwari処理層は、全炭素に占めるsp混成軌道をもつ炭素の割合、すなわち、sp3混成軌道をもつ炭素とsp2混成軌道をもつ炭素との合計に対するsp3混成軌道をもつ炭素の割合が、10%以上60%以下であることが好ましく、20%以上50%以下であることがより好ましい。
上記sp混成軌道をもつ炭素の割合は、例えば、X線光電子分光法(XPS)等により測定することができる。
Tac処理層の厚みとしては、0.05μm以上0.3μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.25μm以下であることがより好ましく、0.1μm以上0.2μm以下であることが更に好ましい。
厚みが0.05μm以上であれば、めくれの発生が抑制されやすい。これは、厚みが0.05μm以上であれば、Tac処理層表面の動摩擦係数が低下されやすいためであると推測される。
厚みが0.3μm未満であれば、Tac処理層がクリーニングブレードの変形に追従しやすく、Tac処理層の剥がれが抑制される。
〔動摩擦係数〕
前記処理層の動摩擦係数は、0.1以上0.8以下であることが好ましく、0.1以上0.6以下であることがより好ましく、0.1以上0.4以下であることが更に好ましい。
処理層の動摩擦係数は、処理層表面の動摩擦係数であり、ヘイドン式摩擦係数測定機(ヘイドン社製)によって、温度22℃、湿度55%の環境で測定した値が用いられる。
〔Tac処理層の形成方法〕
Tac処理層の形成方法としては、基材表面にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理膜を成膜する方法として一般的な手法である、各種蒸着法(PVD:物理気相成長法、CVD:化学気相成長法)が用いられる。
例えば、マイクロ波プラズマCVD法、直流プラズマCVD法、高周波プラズマCVD法、有磁場プラズマCVD法、イオンビームスパッタ法、イオンビーム蒸着法、反応性プラズマスパッタ法、アンバランスドマグネトロンスパッタ法等が用いられる。
これらの方法において用いられる原料ガスは、含炭素ガスであり、例えば、メタン、エタン、プロパン、エチレン、ベンゼン、アセチレン等の炭化水素ガス;塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロルエタン等のハロゲン化炭素;メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、アセトン、ジフェニルケトン等のケトン類;一酸化炭素、二酸化炭素等のガス;これらのガスにN、H、O、HO、Ar等を混合したものが挙げられる。
なお、各種蒸着法の中でも、アークプラズマ源を用いたイオンビーム蒸着法である、フィルター型カソーディック真空アーク(FCVA:Filtered Cathodic Vacuum Arc)方式を用いて、形成することが好ましい。
〔ヤング率〕
前記処理層が形成された領域におけるヤング率は、10MPa以上200,000MPa以下であることが好ましく、20MPa以上500MPa以下であることが好ましく、50MPa以上100MPa以下であることがより好ましい。
上記ヤング率は、ナノインデンテーション法を用いて測定される。具体的には、(株)フィッシャー・インストルメンツ製、PICODENTOR HM500、及び、Berkovich型ダイヤモンド圧子を用い、押込み深さ-荷重曲線を測定し、負荷を最大押込み深さ1000nmで与え、続いて除荷をした場合の除荷曲線の傾きをヤング率として求める。
<材料>
本実施形態に係るクリーニングブレードの、Tac処理層以外の部分(つまり、Tac処理層を形成する対象のブレード本体)を構成する材料としては、特に限定されず、公知のクリーニングブレードの材料が使用される。
本実施形態に係るクリーニングブレードは、ゴム弾性体を含むことが好ましく、支持材と、ゴム弾性体を含むことが好ましい。例えば、ゴム弾性体が支持材に接着されたものが挙げられる。
支持材としては、剛性を有する板状の支持材が挙げられ、例えば、金属板が好ましい。
ゴム弾性体としては、ウレタンゴム、ポリイミドゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、プロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられるが、耐摩耗性、機械的強度、耐油性や、及び耐オゾン性に優れていることからウレタンゴムを含むことが好ましい。
ウレタンゴムとしては、特開2017-053909号公報の段落0037乃至0052に記載のポリウレタンゴムが用いられる。通常クリーニングブレードはポリエステル系ウレタンを使用するが、磨耗性が劣るが、Tac処理を行うことにより、ヘタリ(永久変形)が少ないポリエーテル系ウレタンの使用も可能となる。
<クリーニングブレードの製造方法>
本実施形態に係るクリーニングブレードは、例えば、公知のクリーニングブレードの、接触面における長手方向の端部に、上述の方法によりテトラヘドラルアモルファスコーティングを施すことにより製造される。
また、公知の方法により製造したクリーニングブレードの、接触面における長手方向の端部に、上述の方法によりテトラヘドラルアモルファスコーティングを施すことにより製造してもよい。
例えば、ポリウレタンを、プレポリマー法やワンショット法等の一般的な方法により製造し、接触面における長手方向の端部にテトラヘドラルアモルファスコーティングを施した後に、板状の支持材に接着する方法が挙げられる。
<用途>
本実施形態に係るクリーニングブレードによるクリーニングの対象となる被クリーニング部材としては、表面のクリーニングが要求される部材であれば特に限定されない。例えば、画像形成装置に用いられる場合であれば、像保持体、中間転写体、帯電ロール、転写ロール、被転写材搬送ベルト、用紙搬送ロール等が挙げられ、また像保持体からトナーを除去するクリーニングブラシから更にトナーを除去するデトーニングロール等も挙げられる。本実施形態においては、像保持体であることが特に好ましい。
(クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置)
次に、本実施形態に係るクリーニングブレードを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置について説明する。
本実施形態のクリーニング装置は、被クリーニング部材表面に接触し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードとして、本実施形態のクリーニングブレードを備えたものであれば特に限定されない。例えば、クリーニング装置の構成例としては、被クリーニング部材側に開口部を有するクリーニングケース内に、エッジ先端が開口部側となるようクリーニングブレードを固定すると共に、クリーニングブレードにより被クリーニング部材表面から回収された廃トナー等の異物を異物回収容器に導く搬送部材を備えた構成などが挙げられる。また、本実施形態のクリーニング装置には、本実施形態のクリーニングブレードが2つ以上用いられていてもよい。
一方、本実施形態のプロセスカートリッジは、像保持体や像保持体等の1つ以上の被クリーニング部材表面に接触し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニング装置として、本実施形態のクリーニング装置を備えたものであれば特に限定されない。例えば、像保持体と、この像保持体表面をクリーニングする本実施形態のクリーニング装置とを含み、画像形成装置に対して脱着自在な態様等が挙げられる。例えば、各色のトナーに対応した像保持体を有するいわゆるタンデム機であれば、各々の像保持体毎に本実施形態のクリーニング装置を設けてもよい。加えて、本実施形態のクリーニング装置の他に、クリーニングブラシ等を併用してもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記像保持体の表面をクリーニングする、本実施形態に係るクリーニング装置と、を備える。
本実施形態のクリーニングブレードを像保持体のクリーニングに利用する場合、クリーニング性の観点から、Tac処理層が、前記像保持体の画像形成領域よりも、クリーニングブレードの長手方向において外側に存在することが好ましい。
上記態様によれば、画像形成領域におけるクリーニング性に優れ、かつ、めくれの発生が抑制されたクリーニングブレードが得られやすい。
本実施形態のクリーニングブレードを像保持体のクリーニングに利用する場合、清掃対象であるトナーのクリーニングを良好に行いつつかつ潤滑剤(外添剤)のすり抜けも良好に行わせクリーニングブレードの摩耗を抑制する観点から、クリーニングブレードが像保持体に押し付けられる力NF(Normal Force)は1.3gf/mm以上2.3gf/mm以下の範囲であることが好ましく、1.6gf/mm以上2.0gf/mm以下の範囲であることがより好ましい。
ここで、クリーニングブレードの押し付け力NFは、次式で算出される。
・式:N=dEt/4L
式中、dは図6に示されるクリーニングブレードの食い込み量dを、Eはクリーニングブレードのヤング率を、tは図6に示されるクリーニングブレード厚みtを、Lは図6に示されるクリーニングブレードの自由長(固定具346によって固定されていない領域の長さ)を表す。
また、クリーニングブレードの像保持体への食い込み量dは0.8mm以上1.2mm以下の範囲であることが好ましく、0.9mm以上1.1mm以下の範囲であることがより好ましい。
また、図6に示されるクリーニングブレードと像保持体との接触部分における角度α(W/A、Working Angle)は8°以上14°以下の範囲であることが好ましく、10°以上12°以下の範囲であることがより好ましい。
<画像形成装置、クリーニング装置の具体例>
次に、本実施形態のクリーニングブレードを用いた画像形成装置及びクリーニング装置の具体例について、図面を用いてより詳細に説明する。
図4は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、いわゆるタンデム型の画像形成装置について示したものである。
図4中、21は本体ハウジング、22、22a乃至22dは作像ユニット、23はベルトモジュール、24は記録媒体供給カセット、25は記録媒体搬送路、30は各感光体ユニット、31は被クリーニング部材としての感光体ドラム、33は各現像ユニット、34はクリーニング装置、35、35a乃至35dはトナーカートリッジ、40は露光ユニット、41はユニットケース、42はポリゴンミラー、51は一次転写装置、52は二次転写装置、53はベルトクリーニング装置、61は送出しロール、62は搬送ロール、63は位置合わせロール、66は定着装置、67は排出ロール、68は排紙部、71は手差し供給装置、72は送出しロール、73は両面記録用ユニット、74は案内ロール、76は搬送路、77は搬送ロール、230は中間転写ベルト、231、232は支持ロール、521は二次転写ロール、531はクリーニングブレードを表す。
図4に示すタンデム型画像形成装置は、本体ハウジング21内に四つの色(本実施形態ではイエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)の作像ユニット22(具体的には22a乃至22d)を配列し、その上方には各作像ユニット22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれるベルトモジュール23を配設する一方、本体ハウジング21の下方には用紙等の記録媒体(図示せず)が収容される記録媒体供給カセット24を配設すると共に、この記録媒体供給カセット24からの記録媒体の搬送路となる記録媒体搬送路25を垂直方向に配置したものである。
本実施形態において、各作像ユニット22(22a乃至22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばイエロ用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、各感光体ユニット30と、各現像ユニット33と、共通する一つの露光ユニット40とを備えている。
ここで、感光体ユニット30は、例えば感光体ドラム31と、この感光体ドラム31を予め帯電する帯電装置(帯電ロール)32と、感光体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーニング装置34とを一体的にサブカートリッジ化したものである。
また、現像ユニット33は、帯電された感光体ドラム31上に露光ユニット40にて露光形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施形態では例えば負極性)で現像するものであり、例えば感光体ユニット30からなるサブカートリッジと一体化されてプロセスカートリッジ(所謂Customer Replaceable Unit)を構成している。
なお、感光体ユニット30を現像ユニット33から切り離して単独のプロセスカートリッジとしてもよいことは勿論である。また、図4中、符号35(35a乃至35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである(トナー補給経路は図示せず)。
一方、露光ユニット40は、ユニットケース41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)及び各感光体ユニット30に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分毎の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する感光体ドラム31上の露光ポイントに光像を導くよう配置したものである。
また、本実施形態において、ベルトモジュール23は、例えば一対の支持ロール(一方が駆動ロール)231,232間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各感光体ユニット30の感光体ドラム31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写装置51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写する。更に、中間転写ベルト230の最下流作像ユニット22dの下流側の支持ロール232に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録媒体に二次転写(一括転写)する。
本実施形態では、二次転写装置52は、中間転写ベルト230のトナー像保持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなす背面ロール(本例では支持ロール232を兼用)とを備えている。そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、背面ロール(支持ロール232)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流作像ユニット22aの上流側にはベルトクリーニング装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去する。
また、記録媒体供給カセット24には記録媒体を送り出す送出しロール61が設けられ、この送出しロール61の直後には記録媒体を送出する搬送ロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録媒体搬送路25には記録媒体を定められたタイミングで二次転写部位へ供給する位置合わせロール63が配設されている。一方、二次転写部位の下流側に位置する記録媒体搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66の下流側には記録媒体排出用の排出ロール67が設けられており、本体ハウジング21の上部に形成された排紙部68に排出記録媒体が収容される。
更に、本実施形態では、本体ハウジング21の側方には手差し供給装置(MSI)71が設けられており、この手差し供給装置71上の記録媒体は送出しロール72及び搬送ロール62にて記録媒体搬送路25に向かって送出される。
更にまた、本体ハウジング21には両面記録用ユニット73が付設されており、この両面記録用ユニット73は、記録媒体の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、片面記録済みの記録媒体を排出ロール67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて内部に取り込み、搬送ロール77にて内部の記録媒体戻し搬送路76に沿って記録媒体を搬送し、再度位置合わせロール63側へと供給するものである。
次に、図4に示すタンデム型画像形成装置内に配置されたクリーニング装置34について詳述する。
図5は、本実施形態のクリーニング装置の一例を示す模式断面図であり、図4中に示すクリーニング装置34と共にサブカートリッジ化された感光体ドラム31、帯電ロール32や、現像ユニット33も示した図である。
図5中、32は帯電ロール(帯電装置)、331はユニットケース、332は現像ロール、333はトナー搬送部材、334は搬送パドル、335はトリミング部材、341はクリーニングケース、342はクリーニングブレード、344はフィルムシール、345は搬送部材を表す。
クリーニング装置34は、残留トナーが収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するクリーニングケース341を有し、このクリーニングケース341の開口下縁には感光体ドラム31に接触配置されるクリーニングブレード342を図示外のブラケットを介して取り付ける一方、クリーニングケース341の開口上縁には感光体ドラム31との間が気密に保たれるフィルムシール344を取り付けたものである。なお、符号345はクリーニングケース341内に収容された廃トナーを側方の廃トナー容器に導く搬送部材である。
なお、本実施形態では、各作像ユニット22(22a乃至22d)の全てのクリーニング装置34において、クリーニングブレード342として本実施形態のクリーニングブレードが用いられているほか、ベルトクリーニング装置53で用いられるクリーニングブレード531も本実施形態のクリーニングブレードが用いられてもよい。
また、本実施形態で用いられる現像ユニット(現像装置)33は、例えば図5に示すごとく、現像剤が収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するユニットケース331を有している。ここで、このユニットケース331の開口に面した箇所に現像ロール332が配設されると共に、ユニットケース331内には現像剤攪拌搬送のためのトナー搬送部材333が配設されている。更に、現像ロール332とトナー搬送部材333との間には搬送パドル334を配設してもよい。
現像に際しては、現像ロール332に現像剤を供給した後、例えばトリミング部材335にて現像剤を層厚規制した状態で、感光体ドラム31に対向する現像領域に搬送される。
本実施形態では、現像ユニット33としては、例えばトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を使用しても、トナーのみからなる一成分現像剤を使用してもよい。
・トナー
本実施形態で用いられるトナーとしては、トナー粒子に対し、少なくとも外添剤として潤滑剤が外添されたトナーが好ましく用いられる。
また、本実施形態に用いられるトナーは、粉砕トナー等の乾式トナーであってもよいが、湿式トナーであることが好ましい。湿式トナーとしては、特に限定されず、公知の溶融懸濁法、乳化凝集・合一法、溶解懸濁法等により得られたトナーであればよい。
湿式トナーは乾式トナーよりも粒径が小さい場合が多く、また、粒子の球形度が高い場合が多い。本開示に係るクリーニングブレードによれば、めくれの発生が抑制されることにより、このような湿式トナーを用いた場合であっても、画像汚れ等の画像欠陥が抑制されやすい。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
なお、トナー粒子の各種平均粒径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON-II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積を小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。
トナー粒子に外添される潤滑剤としては、例えば、シリカ粒子、高級脂肪酸金属塩粒子(例えばステアリン酸亜鉛粒子)、フッ素樹脂粒子(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子)、窒化ホウ素粒子等が挙げられる。
トナー粒子に外添される各粒子は、表面に疎水化処理が施されていてもよい。
トナー粒子に外添される潤滑剤の平均径は、50nm以上1000nm以下であることが好ましく、100nm以上500nm以下であることがより好ましく、100nm以上350nm以下であることが更に好ましい。
潤滑剤の平均径は、粒径100μmの樹脂粒子(ポリエステル、重量平均分子量Mw=50000)に潤滑剤を分散させた後の一次粒子100個をSEM(Scanning Electron Microscope)装置により観察し、一次粒子の画像解析によって得られた円相当径の累積頻度における50%径(D50v)である、円相当平均径を意味する。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の作動を説明する。先ず、各作像ユニット22(22a乃至22d)が各色に対応した単色トナー像を形成すると、各色の単色トナー像は中間転写ベルト230表面に、元の原稿情報と一致するよう順次重ね合わせて一次転写される。続いて、中間転写ベルト230表面に転写されたカラートナー像は、二次転写装置52にて記録媒体表面に転写され、カラートナー像が転写された記録媒体は定着装置66による定着処理を経た後、排紙部68へと排出される。
一方、各作像ユニット22(22a乃至22d)において、感光体ドラム31上の残留トナーはクリーニング装置34にて清掃され、また、中間転写ベルト230上の残留トナーはベルトクリーニング装置53にて清掃される。
こうした作像過程において、夫々の残留トナーはクリーニング装置34(又はベルトクリーニング装置53)によって清掃される。
なお、クリーニングブレード342は、図5に示されるごとくクリーニング装置34内のフレーム部材に直接固定するのではなく、バネ材を介して固定されてもよい。
以下、実施例により本実施形態を詳細に説明するが、本実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
(実施例1)
ポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセル205、平均分子量529、水酸基価212KOHmg/g)と、ポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業(株)製、プラクセル240、平均分子量4155、水酸基価27KOHmg/g)とを、ポリオール成分のハードセグメント材料として用いた。また、2つ以上のヒドロキシ基を含むアクリル樹脂(綜研化学(株)製、アクトフローUMB-2005B)を、ソフトセグメント材料として用いた。上記ハードセグメント材料と上記ソフトセグメント材料とを、8:2(質量比)の割合で混合した。
次に、このハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物100質量部に対して、イソシアネート化合物として4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMT、以下「MD1」という)を6.26質量部加え、窒素雰囲気下で70℃、3時間反応させた。なお、この反応で使用したイソシアネート化合物量は、反応系に含まれる水酸基に対するイソシアネート基の比(イソシアネート基/水酸基)が0.5となるように選択したものである。
続いて、上記イソシアネート化合物を更に34.3質量部加え、窒素雰囲気下で70℃,3時間反応させて、プレポリマーを得た。なお、プレポリマーの使用に際して利用したイソシアネート化合物の全量は40.56質量部であった。
次に、このプレポリマーを100℃に昇温し、減圧下で1時間脱泡した。その後、プレポリマー100質量部に対して、1,4-ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの混合物(質量比=60/40)を7.14質量部加え、3分間気泡が入らないように充分に混合した。この混合物をクリーニングブレード金型に注入してブレード部材を得た。
得られたブレード部材に対し、黒鉛のバキュームアーク放電により炭素プラズマを発生させ、そこからイオン化した炭素を抽出・堆積させる、フィルター・カソード・バキューム・アーク(FCVA)法により行うことができ、島津製作所製のFCVA装置を用いることによりによりテトラヘドラルアモルファスコーティングを行い、Tac処理層を有するブレード部材を得た。
形成条件としては、成膜温度0℃以上80℃以下(より好ましくは20℃以上80℃以下、特に好ましくは40℃以上80℃以下)、成膜速度1.5nm/sが好ましい。
上記Tac処理層を有するブレード部材を、支持材(SUS)に接着し、クリーニングブレードを得た。
<評価>
〔ブレードめくれの評価〕
得られたクリーニングブレードを富士ゼロックス社製白黒プリンターDocu Centre III C3300に装着し、押し付け力NF(Normal Force)を2.0gf/mm、角度W/A(Working Angle)を10°に設定した。
高分子樹脂粉末,ステアリン酸亜鉛粉末,シリカ粉末からなるトナーを使用した。
A4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)を用い、テストプリント(1色当たりの面積率5%)の画像の印刷を行った。
ブレードめくれは下記評価基準により判定した。
評価結果はAが最もよく、Dが最も悪い。また、評価結果がAに近いほど、クリーニングブレードのめくれの発生が抑制されているといえる。評価結果は表1に記載した。
-評価基準-
A:50,000枚を超えてもブレードめくれが観察されなかった。
B:10,000枚以上50,000枚以下でブレードめくれが観察された。
C:1,0000枚より前にブレードめくれが観察された。
D:立ち上げ時にブレードめくれが発生した。
〔感光体磨耗レート〕
感光体磨耗レートは、試験前と試験後の感光体の膜厚を渦電流式の膜厚計で計測しその差分にて算出し、感光体1000cycle当りの感光体磨耗レートとして算出した。
〔処理層の割れの評価〕
クリーニング部材処理層上の現像剤を除去して、クリーニング部材処理層自体の表面を撮影する。撮影には、撮影装置として、Keyence VHX600 デジタルマイクロスコープを用い100μm以上の割れを観察した。
A:50,000枚を超えても処理層割れが観察されなかった。
B:10,000枚以上50,000枚以下でブレード割れが観察された。
C:10,000枚より前にブレード割れが観察された。
〔画像評価〕
前記各例のクリーニングブレードを、それぞれカラー複写機(富士ゼロックス製、Do
cuCentre Color a450)における感光体ドラム用クリーニングブレー
ドとして装着した。
このカラー複写機を用い、画像濃度1%(A4サイズの用紙に6.2mm×1mmのベ
タ画像が載っているもの)の画像形成を用紙(富士ゼロックス社製、C2r紙)に200
0枚繰り返した。そのあとのクリーニングブレードの変形具合、色スジの画質欠陥の発生
状態を下記の基準で目視により評価した。
-評価基準-
A:色スジが確認されない
B:画像に色スジが僅かに確認されるが許容範囲
C:画像に色スジが確認され、許容し得ない
(実施例2)
Tac処理において、条件を成膜速度1.0nm/sから成膜速度1.5nm/sに変更し、処理層の厚みを0.3μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
(実施例3)
Tac処理において、条件を成膜速度1.0nm/sから成膜速度0.7nm/sに変更し、処理層の厚みを0.03μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
(実施例4)
Tac処理において、条件を成膜速度1.0nm/sから成膜速度2.0m/sに変更し、処理層の厚みを0.5μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
(実施例5)
トナーとして、湿式トナーの替わりに粉砕トナーを使用した以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
(比較例1)
Tac処理層を形成しなかった以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
(比較例2)
Tac処理層の形成の代わりに、イソシアネート処理を行った以外は、実施例1と同様の方法により、各項目の評価を行った。評価結果は表1に記載した。
イソシアネート処理の詳細は下記の通りである。
<イソシアネート処理>
得られたブレード部材に対し、80℃に溶融したMDI(4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート)をクリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にイソシアネート処理を行い、イソシアネート処理層を有するブレード部材を得た。
Figure 0007077564000001
10 クリーニングブレード、12 接触面、14 接触面、16 Tac処理層、18a 側面、18b 別の側面、20 被クリーニング部材、21 本体ハウジング、22、22a乃至22d 作像ユニット、23 ベルトモジュール、24 記録媒体供給カセット、25 記録媒体搬送路、30 感光体ユニット、31 被クリーニング部材(像保持体/感光体ドラム)、32 帯電ロール、33 現像ユニット、34 クリーニング装置、35、35a乃至35d トナーカートリッジ、40 露光ユニット、41 ユニットケース、42 ポリゴンミラー、51 一次転写装置、52 二次転写装置、53 ベルトクリーニング装置、61 送出しロール、62 搬送ロール、63 位置合わせロール、66 定着装置、67 排出ロール、68 排紙部、71 手差し供給装置、72 送出しロール、73 両面記録用ユニット、74 案内ロール、76 搬送路、77 搬送ロール、230 中間転写ベルト、231、232 支持ロール、331 ユニットケース、332 現像ロール、333 トナー搬送部材、334 搬送パドル、335 トリミング部材、341 クリーニングケース、342 クリーニングブレード、344 フィルムシール、345 搬送部材、521 二次転写ロール、531 クリーニングブレード

Claims (7)

  1. 被クリーニング部材に接触する接触面における、クリーニングブレードの長手方向の両端部にテトラヘドラルアモルファスカーボンの処理層を有し、
    前記処理層の動摩擦係数が、0.2以上0.6以下であり、
    前記処理層の厚みが、0.05μm以上0.3μm以下であり、
    前記処理層が形成された領域におけるヤング率が、10MPa以上200,000MPa以下であり、
    クリーニングブレードの長手方向における両端の前記処理層の長さの合計値が、クリーニングブレードの長手方向の長さに対し、0.5%以上20.0%以下であ
    クリーニングブレード。
  2. ウレタンゴムを含む、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
  4. 請求項に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して着脱されるプロセスカートリッジ。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記像保持体の表面をクリーニングする、請求項に記載のクリーニング装置と、
    を備える画像形成装置。
  6. 前記処理層が、前記像保持体の画像形成領域よりも、クリーニングブレードの長手方向において外側に存在する、請求項に記載の画像形成装置。
  7. 前記トナーが湿式トナーである、請求項に記載の画像形成装置。
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