JP2017016125A - クリーニングブレード、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

クリーニングブレード、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被クリーニング面への当接部位の追従性が良好で、めくれが生じ難いクリーニングブレードを提供する。
【解決手段】弾性部材および該弾性部材を支持する支持部材を有し、該弾性部材の表面に露出した部分の少なくとも一部が硬化領域であり、該硬化領域がポリエーテル構造とヌレート化イソシアネート構造を含有する材料を含むクリーニングブレード。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真画像形成装置に使用されるクリーニングブレード、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関する。
従来、電子写真画像形成装置では、感光体などの像担持体から用紙や中間転写体などの被転写体上にトナー像を転写後、像担持体上に残留したトナーを除去するために、種々のクリーニング部材を備えている。これらのクリーニング部材のうち、板状の弾性部材を用いたクリーニングブレードがよく知られており、弾性部材としては特にポリウレタンエラストマーにより構成されているものが多い。また、近年では電子写真画像形成装置の高画質化により、トナーの小径化・球形化が進み、更には電子写真画像形成装置の長寿命化により、感光体などの像坦持体表面の削れが進行し、像担持体上に残留したトナーはクリーニングブレードをすり抜けやすい状況にある。従って、クリーニングブレードには、より高いクリーニング性能が求められている。
クリーニング性能を向上させる方法として、像担持体に対するクリーニングブレードの当接圧を高める方法がある。しかし、この方法を採用した場合、像担持体とクリーニングブレードの摩擦力が大きくなり、クリーニングブレードの当接部位の挙動が不安定となり、異音やクリーニングブレードのめくれが発生することがある。
また、ポリウレタンエラストマーで構成されたクリーニングブレードの当接部位のイソシアヌレート基の濃度を高くすることにより、当接部位を高硬度化し像担持体とクリーニングブレードとの低摩擦化を図る方法が、特許文献1で開示されている。また、クリーニングブレードの先端部分をイソシアネート処理することにより当接部位を高硬度化する際、ポリエーテル系ポリマーを添加して柔軟性を付与する方法が、特許文献2に開示されている。
特開2001−75451号公報 特開2007−39678号公報
本発明の一態様は、電子写真感光体等の像担持体等の被クリーニング面に対する当接部位の追従性がよく、かつ、長期間の使用によっても、めくれが生じにくい、クリーニングブレードの提供に向けたものである。また、本発明の他の態様は、長期間の使用によっても、異音の発生や、像担持体等の被クリーニング面のクリーニング不良が生じ難く、長期間にわたる良好な電子写真画像の安定的な形成に資するプロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、弾性部材と該弾性部材を支持する支持部材を有し、該弾性部材の表面に露出した部分の少なくとも一部が硬化領域であるクリーニングブレードにおいて、該硬化領域がポリエーテル構造とヌレート化イソシアネート構造を含有する材料を含むクリーニングブレードが提供される。
また、本発明の他の態様によれば、前記クリーニングブレードを有するプロセスカートリッジが提供される。更に、本発明の他の態様によれば、前記クリーニングブレードを有する電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一態様によれば、電子写真感光体等の像担持体等の被クリーニング面に対する当接部位の追従性がよく、かつ、長期間の使用によっても、めくれが生じにくい、クリーニングブレードを得ることができる。更に、本発明の他の態様によれば、長期間の使用によっても、像担持体等の被クリーニング面のクリーニング不良が生じ難く、長期間にわたる良好な電子写真画像の安定的な形成に資するプロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置を得ることができる。
図1は、本発明に係るクリーニングブレードの斜視図であって、図1Aは一体成型タイプの例、図1Bは接着タイプの例、及び、図1Cは一体成型タイプの例を示す。 クリーニングブレードが被クリーニング部材に当接した状態の一例を示す図である。 本発明に係るクリーニングブレードを有する電子写真画像形成装置の例を示す図である。 本発明に係るクリーニングブレードを有するプロセスカートリッジの例を示す図である。
本発明者らの検討によれば、特許文献1に係るクリーニングブレードは、柔軟性が十分でなく、特に、電子写真画像形成装置が長期に亘って使用され、被クリーニング部材である像坦持体の表面に凹凸が生じた場合における当該凹凸への追従性が不足し、クリーニング性が低下することがあった。また、本発明者らの検討によれば、特許文献2に係るクリーニングブレードは、ポリエーテル成分が偏在するためか、当接部位となる最表面部分の硬度および柔軟性が均一でなく、異音の発生の抑制、および、クリーニングブレードのめくれに対して十分な効果を発揮出来ないことがあった。
本発明者らは、これらの課題の解決に向けて検討を行った。その結果、弾性部材と該弾性部材を支持する支持部材を有し、該弾性部材の表面に露出した部分の少なくとも一部が硬化領域であるクリーニングブレードにおいて、該硬化領域に、ポリエーテル構造とヌレート化イソシアネート構造を含有する材料を含ませることによって、被クリーニング面に対する当接部位の追従性が改善され、また、長期間の使用によってもめくれが生じにくいクリーニングブレードが得られることを見出した。
以下に本発明のクリーニングブレードの実施形態について詳細に説明する。
<クリーニングブレードの構成>
図1および図2は、本発明の一態様に係るクリーニングブレードの例を示している。図1は、クリーニングブレードの構成を示す概略図である。本発明のクリーニングブレード1は、弾性部材2と、弾性部材2を支持する支持部材3から構成され、弾性部材が被クリーニング部材5に接触する当接部位6の少なくとも一部が硬化領域4を有する。「当接部位」とは、静止状態又は動作状態において被クリーニング部材5の表面とクリーニングブレード1が当接するクリーニングブレード1の面をいう(図2参照)。
図1Aは、弾性部材2と支持部材3が一体成型されたクリーニングブレードの例である。クリーニングブレード用金型内に支持部材を配置した後、ポリウレタンエラストマー原料組成物を上記金型内に注入し、加熱して反応硬化させ脱型した後、当接部位全域に硬化領域4を形成したものである。これにより弾性部材2と支持部材3とが一体化した、図1Aに示す本発明のクリーニングブレード1を得ることができる。
図1Bは、弾性部材用のシートを別途成型した後、短冊状にカットして弾性部材2とし、当接部位全域に硬化領域4を形成した後、これを接着剤等により支持部材3に接着することによって得た接着タイプのクリーニングブレード1の例である。図1Cは、図1Aと同様にして作製した弾性部材2の長手方向の両端部であって、被クリーニング部材5との当接部位に硬化領域4を形成したクリーニングブレード1の例である。
〔支持部材〕
本発明のクリーニングブレードの支持部材を構成する材料は特に限定されず、例えば以下の材料を挙げることができる。鋼板、ステンレス鋼板、亜鉛めっき鋼板、クロムフリー鋼板の如き金属材料、6−ナイロン、6,6−ナイロンの如き樹脂材料等。また、支持部材の構造も特に限定されない。
〔弾性部材〕
弾性部材を構成する材料としては、例えば以下の材料が挙げられる。ポリウレタンエラストマー、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、多硫化ゴム等。ポリウレタンエラストマーとしては、機械的特性が優れることから、ポリエステルウレタンエラストマーが好ましい。
ポリウレタンエラストマーは、主にポリイソシアネート、ポリオール、鎖延長剤、触媒、その他添加剤等の原料から得られる材料である。以下に、これらの原料について詳細に説明する。
上記ポリイソシアネートとしては、例えば以下のものが挙げられる。4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(1,5−NDI)、p−フェニレンジイソシアネート(PPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、カルボジイミド変性MDI、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート(PAPI)。これらの中では、機械的特性が優れたポリウレタンエラストマーが得られることから、MDIが好ましい。
上記ポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオールが挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。上記ポリオールの中でも、機械的特性に優れたポリウレタンエラストマーが得られることからポリエステルポリオールが好ましい。
ポリエステルポリオールの具体例は、ポリエチレンアジペートポリオール、ポリブチレンアジペートポリオール、ポリヘキシレンアジペートポリオール、(ポリエチレン/ポリプロピレン)アジペートポリオール、(ポリエチレン/ポリブチレン)アジペートポリオール、(ポリエチレン/ポリネオペンチレン)アジペートポリオールを含む。ポリカプロラクトン系ポリオールは、例えば、カプロラクトンを開環重合して得られるものが挙げられる。ポリエーテルポリオールの具体例は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールを含む。
鎖延長剤としては、ポリウレタンエラストマー鎖を延長可能なものであって、例えばグリコールが使用される。このようなグリコールとしては、例えば以下のものを挙げることができる。エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、1,6−ヘキサンジオール(1,6−HD)、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール(テレフタリルアルコール)、トリエチレングリコール。また、上記グリコールの他に、その他の多価アルコールも使用でき、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールを挙げることができる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
触媒としては、一般的に用いられるポリウレタンエラストマー硬化用の触媒を使用することができ、例えば、三級アミン触媒が挙げられ、具体的には、以下のものを例示できる。ジメチルエタノールアミン、N,N,N’−トリメチルアミノプロピルエタノールアミンの如きアミノアルコール;トリエチルアミンの如きトリアルキルアミン;N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミンの如きテトラアルキルジアミン;トリエチレンジアミン、ピペラジン系化合物、トリアジン系化合物。また、酢酸カリウム、オクチル酸カリウムなどのアルカリ金属の有機酸塩も用いることができる。さらに、通常、ウレタン化に用いられる金属触媒、例えば、ジブチル錫ジラウレートも使用可能である。これらは単独で、もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの原料組成物中には必要に応じて、さらに、顔料、可塑剤、防水剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を配合することができる。
弾性部材の機械的特性は、様々な環境下においても安定したクリーニング性を保つために、温度依存性が少ないことが好ましい。特に粘弾性特性における貯蔵弾性率(E’)の値が、0℃から30℃の温度領域において、7〜45MPaの範囲内であることが好ましい。上記貯蔵弾性率(E’)は、ポリウレタンエラストマーの場合は、ポリオールの分子量と配合量を適宜調整することにより得ることが出来る。
貯蔵弾性率の測定方法としては、例えば、動的粘弾性測定装置(商品名:イプレクサー500N;ガボ(GABO)社製)を用い、弾性部材と同じ材質からなる、厚み1.6mm、幅2mm、長さ30mmの角柱形状を有するサンプルを作製し、測定温度範囲−30〜50℃、周波数10Hz、サンプリング2℃毎、昇温速度0.5℃/minの条件で測定する方法が挙げられる。なお、上記サンプルは、クリーニングブレードの弾性部材から切り出してもよく、また、弾性部材の形成に用いた材料混合物と同じ組成の材料混合物を用いて別途作製してもよい。
また、弾性部材自体、すなわち、弾性部材の非硬化領域の国際ゴム硬度としては、クリーニングブレードの被クリーニング部材に対するより良い追従性を達成するために、60度以上、85度以下とすることが好ましい。
〔硬化領域〕
クリーニングブレードの弾性部材は、弾性部材の表面に露出した部分の少なくとも一部が硬化領域を有しており、この硬化領域はポリエーテル構造とヌレート化イソシアネート構造を含有する材料を含んでいる。
[硬化領域の形成部位]
弾性部材における硬化領域の形成部位としては、例えば次の(1)及び(2)の部位が挙げられる。
(1)被クリーニング部材である像坦持体の表面への当接部位のうち、弾性部材の長手方向の両端部のみ。
(2)被クリーニング部材である像坦持体の表面への当接部位であって、弾性部材の長手方向の全域。
重合トナーと比較して球形度が低い粉砕トナーの場合、画像領域における当接部位の硬化処理が不要であっても、画像領域外の両端部については、トナーが少量であることから被クリーニング部材の削れが進行し、トナーや外添剤がすり抜ける場合がある。また、異音の発生やクリーニングブレードのめくれの発生が懸念される。そこで、当接部位のうち、少なくとも、弾性部材の長手方向の両端部を硬化処理することが、両端部におけるクリーニング性と耐めくれ性を実現する手段として有効である。
一方、球形度の高い重合トナーは、画像領域および画像領域外を含む、被クリーニング部材の表面との当接部位であって、弾性部材の長手方向の全域を硬化処理することが好ましい。
また、クリーニングブレードの弾性部材の、被クリーニング部材に接触する当接部位以外の面については、必要に応じて硬化領域を形成すればよい。
[硬化領域形成用の材料]
硬化領域は、ポリエーテル構造とヌレート化イソシアネート構造を含有する材料を含んでいる。当該材料が含むポリエーテル構造としては、例えば、ポリエチレングリコール由来の構造、ポリプロピレングリコール由来の構造、および、ポリテトラメチレングリコール由来の構造からなる群から選択される少なくとも1つが挙げられる。また、当該材料が含むヌレート化イソシアネート構造としては、例えば、下記に例示されるイソシアネート化合物に由来の構造、すなわち、下記に例示されるイソシアネート化合物からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート化合物がヌレート化され、3量体となった構造が挙げられる。4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(1,5−NDI)、p−フェニレンジイソシアネート(PPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)。
当該材料は、該ヌレート化イソシアネート構造として、特に、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)由来のヌレート化イソシアネート構造、および、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)由来のヌレート化イソシアネート構造のいずれか一方または両方を含むことが特に好ましい。これらのヌレート化イソシアネート構造は、結晶構造を有さないために、硬化領域の硬度が高くなり過ぎることを抑え、硬化領域の像坦持体への追従性が良好となるため、好ましい材料である。
ヌレート化触媒としては、例えば以下のものが挙げられる。テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド、β−ヒドロキシプロピルメチルアンモニウムフォーメートの如き第4アンモニウム塩;酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、ナフテン酸カリウム、ナフテン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩;1,3,5−トリス(ジメチルアミノプロピル)−S−ヘキサヒドロトリアジンの如きトリアジン化合物;トリエチルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジアザビシクロウンデセンの如きアミン系化合物。
ヌレート化反応が進みすぎることによる生成物の粘度上昇を抑えるため、例えばリン酸、硫酸の如き強酸を添加することにより、ヌレート化反応を停止させることが好ましい。
硬化領域の形成は、ポリエーテル構造を有する材料及びヌレート化イソシアネート構造を有する材料を弾性部材の表面に塗布し、硬化処理することによって行うことができる。また、ポリエーテル構造を有する材料、イソシアネート構造を有する材料、及びヌレート化触媒を弾性部材の表面に塗布し、硬化処理することによって行うことができる。これらの方法により形成される硬化領域には、弾性部材にイソシアネート等が含浸して硬化した部分と、弾性部材の表面上のイソシアネート等が硬化した部分とが共存している。
硬化領域を構成する材料がポリエーテル構造を有することにより、弾性部材の被クリーニング部材の表面への追従性が確保される。硬化領域を構成する材料がポリエーテル構造を有さず、ヌレート化イソシアネート構造のみを有する場合は、硬化領域の硬度が高くなる。この場合、被クリーニング部材の表面へのクリーニングブレードの追従性が不足し、トナーのすり抜け等により画像不良が発生し、また、異音が発生する場合がある。硬化領域を構成する材料がヌレート化イソシアネート構造を有さず、ポリエーテル構造のみを有する場合は、硬化領域の硬度が十分に高くならないため、クリーニング不良やクリーニングブレードのめくれが発生する場合がある。
前記硬化領域を構成する材料が有するポリエーテル構造とヌレート化イソシアネート構造の簡易定量方法として、マイクロサンプリング質量分析法(μ−MS)を用いる方法が挙げられる。μ−MSの概要を以下に示す。測定装置としてはPolarisQ(商品名、Thermo Electron Co.製)に搭載のイオントラップ型MS装置を使用する。硬化領域の表面をバイオカッターで薄く削り取ったものを試料とし、この試料をDirect Exposure Probe(DEP)の先端に位置するフィラメントに固定して、イオン化チャンバーの中に直接挿入する。試料をチャンバー内に10秒間保持後、0〜1000mAまで10mA/secの割合でフィラメントに電流を流す。フィラメントは電気抵抗体であるためフィラメントが加熱され、おおよそ1℃/secで昇温される。試料が有機試料である場合、フィラメントの温度に伴って試料中の低分子物が蒸発し、高分子物は熱分解する。このようにガス化したものが電子イオン化衝撃法(EI)でイオン化され、質量分析計で検出される。昇温速度が一定の条件では質量スペクトルを持つトータルイオンサーモグラムが得られる。本発明においては、トータルイオンサーモグラムピークの積分強度に対して、各組成の特徴フラグメントから求めたマスサーモグラムの積分強度の比をポリエーテル構造とヌレート化イソシアネート構造の量と定義する。
ポリエーテル構造の場合、例えばポリプロピレングリコールであればm/z=59、117の複数フラグメントを合計したマスサーモグラムの積分強度比を求めることにより、その存在を確認できる。ヌレート化イソシアネート構造の場合、TDIヌレートはm/z=470、496、522、555、581、MDIヌレートはm/z=618、724、750、HDIヌレートはm/z=337、380、394、479、505の複数フラグメントを合計したマスサーモグラムの積分強度比を求めることにより、その存在を確認できる。具体的にはポリエーテル構造は積分強度比が0.003以上、ヌレート化イソシアネート構造は積分強度比が0.001以上でそれぞれ、その存在を確認することができる。尚、m/zは、質量/電荷である。
硬化領域の国際ゴム硬さ(IRHD)は、クリーニングブレードの被クリーニング部材へのより良い追従性を維持しつつ、より一層優れたクリーニング性を発揮させるうえで、60度以上であることが好ましく、65度以上であることがより好ましい。また、硬化領域の国際ゴム硬さは、85度以下であることが好ましく、80度以下であることがより好ましく、さらには、78度以下であることが特に好ましい。
〔クリーニングブレードの製造方法〕
本発明に係るクリーニングブレードの製造方法は、特に限定されない。弾性部材の製造方法は、金型成形法や遠心成形法等の公知の方法の中から適したものを選択すればよい。例えば、クリーニングブレード用金型内に、弾性部材との接触予定部分に接着剤を塗布した支持部材を配置する。一方、ポリイソシアネートとポリオールを部分的に重合したプレポリマーならびにポリオール、鎖延長剤、触媒、その他添加剤を注型機内に投入し、ミキシングチャンバー内で、一定比率にて混合、攪拌し、ポリウレタンエラストマー原料組成物を得る。この原料組成物を上記金型内に注入後、反応硬化させて、支持部材の接着剤塗布面上に硬化成型物(弾性部材)を形成し、脱型する。次いで、弾性部材の当接部位のエッジの精度を出すため、及び弾性部材を所定の寸法にするために適宜切断することにより、支持部材と弾性部材が一体的に成形されたクリーニングブレード前駆体(硬化領域を形成する前のクリーニングブレード)を製造することができる。
また、弾性部材を遠心成形機により製造する場合は、ポリイソシアネートとポリオールを部分的に重合したプレポリマーならびにポリオール、鎖延長剤、触媒、その他添加剤を混合、攪拌して得たポリウレタンエラストマー原料組成物を、回転するドラム内に投入し、ポリウレタンエラストマーシートを得る。このポリウレタンエラストマーシートを、当接部位のエッジの精度を出すため、及び弾性部材を所定の寸法にするために切断する。このようにして得られた弾性部材を、接着剤を塗布した支持部材に貼り付けることにより、クリーニングブレード前駆体を製造することができる。
弾性部材の表面における硬化領域の形成は、高硬度を所望する領域に、例えば、硬化領域形成用の材料を塗布して硬化させることによって行うことができる。この硬化領域形成用の材料は必要に応じて希釈溶剤で希釈して使用され、ディッピング、スプレー、ディスペンサ、刷毛塗り、ローラ塗布等、公知の手段で塗布することができる。
尚、硬化領域の形成は、支持部材に接合される前の弾性部材に対して行うこともできる。また、被クリーニング部材に当接するためのエッジをクリーニングブレードに形成するために弾性部材を切断することが必要な場合、硬化領域の形成はその切断前でも切断後であっても構わない。
<プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置>
クリーニングブレードは、電子写真画像形成装置用のプロセスカートリッジに組み込んで使用することができ、また電子写真画像形成装置に組み込んで使用することができる。図3は、本発明の一態様に係るクリーニングブレードを備えた電子写真画像形成装置の例を示す図である。図3に示す電子写真画像形成装置は、イエロー用のプロセスカートリッジY、マゼンタ用のプロセスカートリッジM、シアン用のプロセスカートリッジC、ブラック用のプロセスカートリッジKを有している。プロセスカートリッジY、M、CおよびKは、それぞれ、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーの各色のトナー像をそれぞれ形成するためのプロセスカートリッジである。当該電子写真画像形成装置は、さらに、像露光装置301、給紙部302、転写装置303、定着装置304、および、排紙部305を有している。
以下に、この電子写真画像形成装置を用いた電子写真画像の形成方法について説明する。給紙部302から給紙ローラ321および給紙パッド322によって搬送された転写材としての紙323が、転写材搬送ベルト331に担持され、図3中の下方から上方に向かって(破線の矢印の向き)排紙部305まで搬送される。その間に、イエロー用の感光体306Yの表面に形成されたイエロートナー像、マゼンタ用の感光体306Mの表面に形成されたマゼンタトナー像、シアン用の感光体306Cの表面に形成されたシアントナー像、ブラック用の感光体306Kの表面に形成されたブラックトナー像が、紙323の表面に順次転写される。感光体の表面から紙の表面へのトナー像の転写は、転写バイアスによる。なお、各感光体306Y、感光体306M、感光体306Cおよび感光体306Kは、いずれもドラム形状(円筒形状)を有する、負帯電用の感光体である。
図3に示す電子写真画像形成装置に用いられるイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーは、いずれも、マイナスの電荷を帯びる性質を有するトナー(ネガトナー)である。転写材搬送ベルト331には、各感光体から紙323に各色のトナー像を引き付けるためのバイアスとして、極性がプラスのバイアス(転写バイアス)が印加される。転写バイアスにより引き付けられたトナー像は紙323の表面に付着し、紙323は次の色の転写部に搬送される。このようにして順次各色のトナー像が重ねられ、フルカラートナー像が形成される。
なお、各感光体の表面において転写されずに残ったトナー(転写残トナー)は、クリーニングブレード371Y、371M、371Cおよび371Kによって掻き落とされる。各クリーニングブレードは、各感光体の表面に当接するように配置されている。そして、掻き落とされた転写残トナーは、それぞれ、イエロー用の廃トナー容器372Y、マゼンタ用の廃トナー容器372M、シアン用の廃トナー容器372Cおよびブラック用の廃トナー容器372Kに回収される。
表面にフルカラートナー像が形成された紙323は、定着装置304に搬送される。定着装置304では、定着部における所定の温度および圧力に調節されたローラ対によって、紙323の表面のフルカラートナー像が挟まれ、加熱および加圧される。このとき、フルカラートナー像を構成しているトナーは、紙繊維間で溶けて混合し、定着部を通過して、通過後に冷えることで、紙の表面に定着する。フルカラートナー像が定着された紙323は、排紙部305を経て電子写真画像形成装置外に排出される。こうして、1回の電子写真画像形成プロセスが完了する。連続して画像形成が行われる場合は、上記プロセスが順次繰り返される。
図4は、本発明の一態様に係るクリーニングブレードを有するプロセスカートリッジの例を示す図である。図4に示すプロセスカートリッジは、ドラム状(円筒状)の感光体(電子写真感光体)306を有している。また、感光体306の周りには、帯電ローラ308、現像装置309およびクリーニング装置307が配置されており、それらが感光体306とともに一体に支持されて、プロセスカートリッジを構成している。そして、該プロセスカートリッジは、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている。
感光体306の表面には、帯電ローラ308が接触して配置され、感光体306の回転に従動して回転するようになっている。帯電ローラに所定のバイアスが印加され、帯電ローラ308の表面と感光体306の表面との電位差によって放電が発生し、これにより、感光体306の表面は帯電される。帯電された感光体306の表面は、感光体306の回転駆動により、像露光部に移動する。像露光部では、感光体306の表面のうち、像露光光が照射された部分の電位の絶対値が小さくなり、電位の絶対値が小さくならなかった部分(像露光光が照射されなかった部分)と合わせて、感光体306の表面には静電潜像が形成される。
像露光装置301の光源としては、例えば、半導体レーザーが挙げられる。像露光装置301の光源が半導体レーザーである場合、画像パターンに基づいて発光させたレーザー光を高速回転しているポリゴンミラーに反射させ、感光体306の表面を走査させる。クリーニング装置307は、クリーニングブレード371および廃トナー容器372を有している。クリーニングブレード371は、感光体306の表面に所定の角度と圧力で当接されており、転写残トナーを感光体306の表面から掻き落とし、掻き落とされた転写残トナーを廃トナー容器372に収容する。静電潜像を現像してトナー像を形成することが現像装置309の機能である。図3に示す電子写真画像形成装置が有する4つの現像装置は、収容しているトナーの色が異なるのみで、その他は同様の構成である。
図4に示すプロセスカートリッジが有している現像装置309には、トナーが収容されているトナー容器391がある。トナー容器391内の撹拌羽根392は、回転することによってトナーを撹拌するとともに、現像剤供給ローラ393付近にトナーを搬送する。現像剤供給ローラ393は、現像ローラ394上にトナーを供給するとともに、現像されずに現像ローラ394上に残ったトナーを剥ぎ取る。現像ローラ394上に供給されたトナーは、現像ローラ394の回転によって規制部に進入し、規制ブレード395で厚さが規制され、厚さが均一なトナー層が形成される。このとき、トナーは、規制ブレード395と現像ローラ394との間で摺擦され、電荷を持つ。現像ローラ394には、感光体306の表面の像露光光が照射された部分(照射部)の電位と照射されなかった部分(非照射部)の電位の中間程度の電位が外部電源より印加されている。それにより、現像ローラ394上のトナー層は、現像部において感光体306の表面に移行し、静電潜像を現像する。
以下に製造例、実施例及び比較例によって本発明を説明する。製造例1及び2は、弾性部材用の原料組成物a及びbの製造例であり、製造例3〜7は、硬化領域形成用の塗布剤A〜Eの製造例である。実施例及び比較例における評価方法は以下の通りである。
<1.硬度測定>
(1)各実施例、各比較例に示すクリーニングブレード前駆体の製造と同じ条件で、弾性部材用の原料組成物aまたはbを用いて、厚さ2mmのポリウレタンエラストマーのシートを作製する。このシートの一方の表面に、各実施例、各比較例で用いた硬化領域形成用の塗布剤A〜Eと同様の塗布剤をスプレー塗布し、温度25℃、相対湿度50%の環境下で12時間放置して、塗布層を硬化させる。そして、硬化領域が形成された表面と、硬化領域が形成されていない表面を有するシートを得る。このシートを温度23℃、相対湿度55%の環境下にて48時間保管する。次いでこのシートの両表面の硬度、すなわち、硬化領域の硬度、および、弾性部材それ自体(非硬化領域)の硬度を測定する。硬度測定はウォーレスインスツルメンツ(Wallace Instruments)社製の硬度計を用い、JIS K6253−4(2012年)(M法)に基づいて、国際ゴム硬さ(IRHD)を測定する。
(2)各実施例、各比較例に係る弾性部材について、前記した方法に基づき、温度23℃における貯蔵弾性率(E´)を測定する。
<2.硬化領域の分析>
各実施例、各比較例で得られたクリーニングブレードの硬化領域の表面から、約30ngを削り取り、前述の方法(マイクロサンプリング質量分析法)によりポリエーテル構造とヌレート化イソシアネート構造の存在を確認する。
<3.クリーニング性能の評価>
評価1は、実施例1〜4、比較例1〜3で得られたクリーニングブレードの評価方法であり、評価2は、実施例5〜7、比較例3〜5で得られたクリーニングブレードの評価方法である。
〔評価1〕
クリーニングブレードをカラーレーザービームプリンター(LBP7700C:キヤノン社製)のブラックカートリッジに組み込み、低温、低湿度環境(温度15℃、相対湿度10%)下で印刷可能枚数である1万枚を超えた1万2千枚の画像形成を行う。得られた画像について以下の評価基準によりクリーニングブレードのクリーニング性能をランク付けする。なお、本評価に用いた上記ブラックカートリッジには、黒色の重合トナーが現像剤として充填されている。
[評価基準]
ランクA:異音もクリーニング不良も発生しない。
ランクB:異音が僅かに発生するが、クリーニング不良が発生しない。
ランクC:異音が僅かに発生し、クリーニング不良が僅かに発生する。
ランクD:異音が発生し、クリーニング不良が発生する。
ランクE:クリーニングブレードのめくれが発生し、クリーニング不良が発生する。
〔評価2〕
クリーニングブレードをモノクロレーザービームプリンター(商品名:LBP3410:キヤノン社製)のブラックカートリッジに組み込み、低温、低湿度環境(温度15℃、相対湿度10%)下で印刷可能枚数である1万2千枚を超えた1万4千枚の画像形成を行う。得られた画像について評価1と同様の評価基準により、クリーニングブレードのクリーニング性能を評価する。なお、本評価に用いたブラックカートリッジには、評価1において用いたブラックカートリッジに充填されている重合トナーよりも球形度の低い、黒色の粉砕トナーが充填されている。
〔製造例1〕弾性部材用の原料組成物aの製造
表1に示す材料を混合して、弾性部材用ポリウレタンエラストマー原料組成物aを調製した。
Figure 2017016125
〔製造例2〕弾性部材用の原料組成物bの製造
表2に示す材料を混合して、弾性部材用ポリウレタンエラストマー原料組成物bを調製した。
Figure 2017016125
〔製造例3〕塗布剤Aの製造
2リットルの反応器に、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)を264g、数平均分子量1000のポリプロピレングリコールを212g、ラウリルアルコールを24g、酢酸ブチルを498g、入れ、温度80℃にて、3時間ウレタン化反応させた。反応溶液を、常温(温度23℃)に冷却後、酢酸カリウムを2g添加し、常温にて10時間イソシアヌレート化反応させた。その後、リン酸エチルを1g添加し、温度50℃に1時間維持し、イソシアヌレート化反応を停止させた。得られたポリイソシアネートをメチルエチルケトンで、固形分濃度が25質量%になるように希釈して、塗布剤Aを調製した。
〔製造例4〕塗布剤Bの製造
製造例3の塗布剤Aの製造工程で得られたポリイソシアネートと、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)のカルボジイミド変性体(商品名:ミリオネートMTL:東ソー株式会社製)とを、質量比率が5:95となるように混合し、メチルエチルケトンでその固形分25質量%になるように希釈して、塗布剤Bを調製した。
〔製造例5〕塗布剤Cの製造
製造例3において、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)の代わりにヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を用いたこと以外は、製造例3と同様にして塗布剤Cを調製した。
〔製造例6〕塗布剤Dの製造
2リットルの反応器内に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を500g、酢酸ブチルを498g、酢酸カリウムを2g、入れ、温度50℃で10時間イソシアヌレート化反応させた。その後、リン酸エチルを1g添加し、温度50℃に1時間維持してイソシアヌレート化反応を停止させた。得られたポリイソシアネートをメチルエチルケトンで固形分濃度が25質量%になるように希釈して、塗布剤Dを調製した。
〔製造例7〕塗布剤Eの製造
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を40g、数平均分子量400のポリプロピレングリコールを10g、酢酸ブチルを150g混合し、塗布剤Eを調製した。
〔実施例1〕
支持部材として、厚さ1.6mmの亜鉛めっき鋼板を用い、弾性部材が貼着される箇所にポリウレタン樹脂接着用の接着剤(商品名;ケムロック219、ロード社製)を塗布した。
一方、クリーニングブレード用金型の内面に離型剤(商品名;SH200FLUID1000cs、東レダウコーニング社製)を塗布した。この金型を130℃に加熱し、この金型内に、前記支持部材の接着剤塗布箇所がキャビティ内に突出した状態で配置した。
次いで、この金型内に、原料組成物aを注入し、温度130℃で2分間硬化させ、その後脱型して、支持部材に弾性部材が一体的に固定化されたクリーニングブレード前駆体(図1Aに示す形状)を得た。このクリーニングブレード前駆体の自由長Lは7.5mm、先端部の厚さ(Y方向)は1.8mm、および長手方向(X方向)の長さは240mmであった。
次いで、弾性部材の表面に硬化領域を形成した。即ち、像担持体との当接部位となる弾性部材の長手方向の全域(X方向の長さ240mm、Z方向の長さ2mm)に塗布剤Bをスプレー塗布し、温度25℃、相対湿度50%の環境下で12時間放置した。このようにして弾性部材の表面に硬化領域を形成して、クリーニングブレード1(図1A)を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔実施例2〕
弾性部材用組成物として原料組成物aに代えて原料組成物bを用いた以外は実施例1と同様にして、クリーニングブレード2を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔実施例3〕
弾性部材用組成物として原料組成物aに代えて原料組成物bを用い、硬化領域の形成に塗布剤Bに代えて塗布剤Aを用いた以外は実施例1と同様にして、クリーニングブレード3を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔実施例4〕
弾性部材用組成物として原料組成物aに代えて原料組成物bを用い、硬化領域の形成に塗布剤Bに代えて塗布剤Cを用いた以外は実施例1と同様にして、クリーニングブレード4を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔実施例5〕
クリーニングブレードの硬化領域の形成部位として、像担持体との当接部位の両端部(X方向の長さが各端面より10mm幅、Z方向の長さ3mm)に塗布剤Bをスプレー塗布した以外は実施例1と同様にして、クリーニングブレード5(図1C)を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔実施例6〕
弾性部材用組成物として原料組成物aに代えて原料組成物bを用いた以外は実施例5と同様にして、クリーニングブレード6を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔実施例7〕
弾性部材用組成物として原料組成物aに代えて原料組成物bを用い、硬化領域の形成に塗布剤Bに代えて塗布剤Cを用いた以外は実施例5と同様にして、クリーニングブレード7を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔比較例1〕
硬化領域の形成に塗布剤Bに代えて塗布剤Dを用いた以外は実施例1と同様にして、クリーニングブレード11を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔比較例2〕
硬化領域の形成に塗布剤Bに代えて塗布剤Eを用いた以外は実施例1と同様にして、クリーニングブレード12を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔比較例3〕
硬化領域を形成しない以外は実施例1と同様にして、クリーニングブレード13を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔比較例4〕
塗布剤Bに代えて塗布剤Dを用いた以外は実施例5と同様にして、クリーニングブレード14を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔比較例5〕
塗布剤Bに代えて塗布剤Eを用いた以外は実施例5と同様にして、クリーニングブレード15を得た。各評価の結果を表3に示す。
〔評価結果の纏め〕
表3から明らかなように、実施例1〜5では、硬化領域形成用の材料としてポリエーテル構造を有する材料及びヌレート化イソシアネート構造を有する材料を用いたため、硬化領域は、十分な硬度を有すると共に、被クリーニング部材への追従性にも優れていた。そのため、異音の発生が十分に抑制されており、かつ、クリーニング性も良好であった。
一方、比較例1および4では、硬化領域形成用の材料として、ヌレート化イソシアネート構造のみを有する材料を用いた。そのため、硬化領域の硬度は高いが、ポリエーテル構造を有していないため、被クリーニング部材の表面へのクリーニングブレードの追従性が不足し、異音の発生、および、クリーニング不良が発生した。
比較例2および5では、硬化領域形成用の材料としてポリエーテル構造のみを有する材料を用いた。そのため、硬化領域の硬度が不十分であり、クリーニングブレードのめくれが発生し、クリーニング不良が発生した。
比較例3では、硬化領域を有しないため、クリーニングブレードのめくれが発生し、クリーニング不良が発生した。
Figure 2017016125

Claims (11)

  1. 弾性部材および該弾性部材を支持する支持部材を有し、該弾性部材の表面に露出した部分の少なくとも一部が硬化領域であるクリーニングブレードであって、
    該硬化領域が、ポリエーテル構造とヌレート化イソシアネート構造とを含有する材料を含むことを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 前記材料が、前記ヌレート化イソシアネート構造として、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、および、ヘキサメチレンジイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート化合物に由来の構造を有する請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 前記材料が、前記ヌレート化イソシアネート構造として、2,4−トリレンジイソシアネートに由来の構造、および、2,6−トリレンジイソシアネートに由来の構造のいずれか一方または両方を含む請求項2に記載のクリーニングブレード。
  4. 前記材料がポリエーテル構造として、ポリエチレングリコール由来の構造、ポリプロピレングリコール由来の構造、および、ポリテトラメチレングリコール由来の構造からなる群から選択される少なくとも1つを有する請求項1に記載のクリーニングブレード。
  5. 前記弾性部材がポリエステルウレタンエラストマーを含む請求項1に記載のクリーニングブレード。
  6. 前記硬化領域の少なくとも一部が、被クリーニング部材との当接部位である請求項1に記載のクリーニングブレード。
  7. 前記硬化領域が、クリーニングブレードの長手方向の両端部であって、被クリーニング部材との当接部位に設けられている請求項1に記載のクリーニングブレード。
  8. 前記硬化領域の国際ゴム硬度が、60度以上である請求項1に記載のクリーニングブレード。
  9. 前記硬化領域の国際ゴム硬度が、85度以下である請求項1に記載のクリーニングブレード。
  10. 請求項1に記載のクリーニングブレードを有するプロセスカートリッジ。
  11. 請求項1に記載のクリーニングブレードを有する電子写真画像形成装置。
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