JP7375488B2 - クリーニングブレード、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 - Google Patents

クリーニングブレード、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、クリーニングブレード、プロセスカートリッジ、および画像形成装置に関する。
従来から電子写真方式の画像形成装置においては、画像形成工程により、記録媒体又は中間転写体へトナー像を転写した後の像担持体(被清掃部材という)表面に付着した残留トナーをクリーニング手段によって除去している。クリーニング手段としては、構成が簡単であり、クリーニング性能も優れていることから、クリーニングブレードが用いられている。クリーニングブレードは、通常、ポリウレタンゴム等からなる弾性部材と、支持部材とから構成されている。そして、前記弾性部材の基端を支持部材で支持して、前記弾性部材の当接部(先端稜線部)を像担持体表面に押し当て、像担持体表面に残留するトナーを堰き止め、掻き落として除去していることが既に知られている。
ポリウレタンゴムなど単一ゴム材料から成るクリーニングブレードは、像担持体との摺擦により先端稜線部が比較的簡単に摩耗してしまい、その摩耗が進むと、その部分からトナーがすり抜け、結果的にクリーニング不良と呼ばれる異常画像になる。先端稜線部の摩耗を抑制するため、その部分を高硬度化して変形しにくくすることが試みられている。例えば、硬度の異なる2つのウレタンゴムを貼りあわせた2層構造のクリーニングブレード(表面層の方が硬い)や、あるいは弾性部材の当接部に熱硬化性あるいは光硬化樹脂を含む表面層を設けて先端稜線部を高硬度化させて、当接部の捲れや変形を防止することが提案されていることは既に知られている。
例えば、特許文献1には、クリーニングブレードのエッジ欠け等を抑制し、感光ドラムの摩耗も低減して、良好な画像を耐久性良く得ることを目的として、主にポリウレタン樹脂よりなるクリーニングブレードにおいて、少なくとも、ブチレンアジペートポリエステルポリオール、ヘキシレンアジペートポリエステルポリオール及びポリイソシアネートから得られるプレポリマーと、低分子量ポリオール及び酢酸カリウムを含んでなる硬化剤とを、イソシアネート基に対する水酸基のモル比(α値)が0.7以上0.9以下となるよう混合し硬化して得られるクリーニングブレードが開示されている。クリーニングブレードの国際ゴム硬度(IRHD)が63°~74°であることも開示されている。
しかし、今までの先端稜線部を高硬度化させたクリーニングブレードは、確かに当接部の捲れや変形を防ぎクリーニング性の向上に効果はあるものの、硬いために欠けやすい(特に低温環境下)問題があった。
本発明は、高硬度でありながら低温環境における欠けに対しても強いクリーニングブレードを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった。本発明はこれに基づいてなされたものである。
上記課題は本発明の下記(1)によって解決される。
(1)被清掃部材の表面に当接して前記被清掃部材の表面に付着した付着物を除去する弾性部材を備え、
前記弾性部材の前記被清掃部材に対する当接部は、ポリエーテルポリオールのヒドロキシ基を2官能イソシアネートで置換したプレポリマーと、芳香族ジアミンとからなるウレア結合を含むポリウレタンエラストマーであり、
前記弾性部材の前記被清掃部材に対する当接面のマルテンス硬度HMは1.5N/mm2以上5.0N/mm2以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
本発明のクリーニングブレードは、高硬度でありながら低温環境における欠けにも強いため、高いクリーニング性能を発揮し維持できる。
本発明に係るクリーニングブレードの一例の模式図である。 本発明に係るクリーニングブレードの他の例の模式図である。 本発明に係るクリーニングブレードが像担持体に当接して配置されている状態を示す概略図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 作像ユニットの一つの概略構成を示す構成図である。
本発明の実施形態は、下記(1)に係るものであるが、下記の(2)~(7)も実施の形態として含む。
(1)被清掃部材の表面に当接して前記被清掃部材の表面に付着した付着物を除去する弾性部材を備え、
前記弾性部材の前記被清掃部材に対する当接部は、ポリエーテルポリオールのヒドロキシ基を2官能イソシアネートで置換したプレポリマーと、芳香族ジアミンとからなるウレア結合を含むポリウレタンエラストマーであり、
前記弾性部材の前記被清掃部材に対する当接面のマルテンス硬度HMは1.5N/mm2以上5.0N/mm2以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
(2)前記弾性部材は単層構造もしくは複層構造からなることを特徴とする前記(1)に記載のクリーニングブレード。
(3)前記ポリウレタンエラストマーのガラス転移温度は-30℃以上-10℃以下であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のクリーニングブレード。
(4)前記ポリウレタンエラストマーにおいて、
前記ポリエーテルポリオールはポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)であり、
前記2官能イソシアネートはジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナート(水添MDI)であり、
前記芳香族ジアミンはジエチルメチルベンゼンジアミンであることを特徴とする前記(1)~(3)のいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
(5)前記ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)の数平均分子量は850以上2000以下であることを特徴とする前記(4)に記載のクリーニングブレード。
(6)像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジであって、前記クリーニング手段が、前記(1)~(5)のいずれか一項に記載のクリーニングブレードを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
(7)像担持体と、前記像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段と、を有する画像形成装置であって、前記クリーニング手段が前記(1)~(5)のいずれか一項に記載のクリーニングブレードを有することを特徴とする画像形成装置。
本発明の実施の形態を説明する。本発明は、クリーニングブレードに際して、以下の特徴を有する。
被清掃部材の表面に当接して前記被清掃部材の表面に付着した付着物を除去する弾性部材を備え、弾性部材の前記被清掃部材に対する当接部は、ポリエーテルポリオールのヒドロキシ基を2官能イソシアネートで置換したプレポリマーと、芳香族ジアミンとからなるウレア結合を含むポリウレタンエラストマーであり、前記弾性部材の前記被清掃部材に対する当接面のマルテンス硬度HMは1.5N/mm2以上5.0N/mm2以下である。
前記ポリウレタンエラストマーは、プレポリマーのNCO基と硬化剤である芳香族ジアミンのアミノ基が反応してウレア結合を形成する。マルテンス硬度HMが1.5以上5.0N/mm2以下であると、被清掃部材との摺擦により先端稜線部が摩耗するのを抑制することができ、その結果、クリーニング不良と呼ばれる異常画像を抑制することができる。
また、前記ポリウレタンエラストマーは、高硬度ブレードの一般的な副作用である低温環境での欠けに対しても優位である。
上記の本発明のクリーニングブレードの特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。
図2は、クリーニングブレード62の模式図である。図2に示すように、クリーニングブレード62は、金属や硬質プラスチック等の剛性材料からなる平板状の支持部材621と、平板状の弾性部材622とで構成されている。弾性部材622は、支持部材621の一端側に接着剤などにより固定されており、支持部材621の他端側は、クリーニング装置のケースに片持ち支持されている。
図3に示すように、クリーニングブレード62は、支持部材621と、該支持部材621に一端が連結され、他端に所定長さの自由端部を有する平板状の弾性部材622とからなり、前記弾性部材622の自由端側の一端である当接部62cが像担持体3表面に長手方向に沿って当接するように配置されている。また、ブレード先端面62a、ブレード下面62bが図示されている。前記ブレード下面62bが弾性部材の被清掃部材に対する当接面である。弾性部材の被清掃部材に対する当接部62cは、先端稜線部とも称す。
クリーニングブレード62の弾性部材は、単層構造であっても良いが、図1に示すように、複層構造であっても良い。図1の例では、弾性部材622は、基材6221と表層6222からなっている。
<被清掃部材>
前記被清掃部材としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記被清掃部材の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、平板状、シート状、などが挙げられる。前記被清掃部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の大きさが好ましい。
前記被清掃部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。
前記被清掃部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記クリーニングブレードを画像形成装置に適用した場合には、例えば、像担持体、などが挙げられる。
<残留物>
前記残留物としては、被清掃部材表面に付着しており、前記クリーニングブレードの除去対象となるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トナー、潤滑剤、無機微粒子、有機微粒子、ゴミ、埃又はこれらの混合物、などが挙げられる。
<支持部材>
前記支持部材としては、その形状、大きさ、及び材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記支持部材の形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。前記支持部材の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記支持部材の材質としては、例えば、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。これらの中でも、強度の点から金属板が好ましく、ステンレススチール等の鋼板、アルミニウム板、リン青銅板が特に好ましい。
<弾性部材>
弾性部材の被清掃部材に対する当接部は、ポリエーテルポリオールのヒドロキシ基を2官能イソシアネートで置換したプレポリマーと、芳香族ジアミンとからなるウレア結合を含むポリウレタンエラストマーである。
前記弾性部材の前記被清掃部材に対する当接面のマルテンス硬度HMは1.5以上5.0N/mm2以下である。
マルテンス硬度(HM)は、ISO14577に基づき、エリオニクス社製ナノインデンターENT-3100を用いて、バーコビッチ圧子を1000μNの荷重で10秒間押し込み、5秒間保持し、同じ荷重速度で10秒間抜いて測定した。
マルテンス硬度の測定場所は、成型後のシートをブレード化した弾性部材の当接面の先端稜線部から20μmの位置とした。
弾性部材は、単層構造であっても複層構造であっても良い。
前記弾性部材が図2に示すように単層構造である場合は、弾性部材622が、前記ポリウレタンエラストマーからなり、被清掃部材に対する当接部が前記ポリウレタンエラストマーとなる。
また前記弾性部材が図1に示すように複層構造の場合、例えば、基材6221上に表層6222を有する場合は、表層6222が当接面であり、前記ポリウレタンエラストマーの層であり、被清掃部材に対する当接部が前記ポリウレタンエラストマーとなる。
前記弾性部材としては、その形状、大きさ、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記弾性部材の形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。前記弾性部材の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記ポリウレタンエラストマーのポリエーテルポリオールとしては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールブロック共重合体等が挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)を好ましく用いることができる。
また、ポリテトラメチレンエーテルグリコールの数平均分子量は850以上2000以下であることが好ましい。
ポリエーテルポリオールが、数平均分子量が850以上2000以下であるポリテトラメチレンエーテルグリコールであることにより、ポリウレタンエラストマーが、マルテンス硬度が1.5N/mm2以上5.0N/mm2以下の比較的高い範囲のマルテンス硬度を有しながら、弾性機能を発揮することができる。
数平均分子量は、THFに溶解する成分をGPC法により以下に示す条件で測定した値である。
GPC装置:東ソー株式会社製HLC-8120GPC
COLUMN:東ソー株式会社製TSK-GEL
溶媒:THF
溶媒濃度:0.5質量%
流速:1.0ml/min
2官能イソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナート(水添MDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレン1,5-ジイソシアネート(NDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナート(水添MDI)を好ましく用いることができる。
芳香族ジアミンとしては、ジエチルメチルベンゼンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、2,2’ビス[4-(4―アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-メチレンービス(2-クロロアニリン)等が挙げられ、ジエチルメチルベンゼンジアミンが好ましい。
前記ポリウレタンエラストマーは、例えば、ポリエーテルポリオールのヒドロキシ基を2官能イソシアネートで置換してポリウレタンプレポリマーを調製し、ポリウレタンプレポリマーに芳香族ジアミンを加えて、前記プレポリマーのNCO基と硬化剤である芳香族ジアミンのアミノ基を反応させウレア結合を形成させることにより得ることができる。
ポリエーテルポリオールのヒドロキシ基を2官能イソシアネートで置換したポリウレタンプレポリマーは、JIS K 6806に規格化されている中和滴定法により求めたNCO%が3.5~6.0%であることが好ましく、5.0~5.5%であることがより好ましい。
また芳香族ジアミンは、プレポリマー100質量部に対して7.0~11.0質量部添加することが好ましく、10.5~10.8質量部添加することがより好ましい。
前記ポリウレタンエラストマーのガラス転移温度は-30以上で-10℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度は-30~-10℃と低いことから、低温下でもブレード機能が常温下と変わらず、低温環境においてより欠けにくくなる。
ガラス転移温度は、DMA法を用いて測定した。具体的には、日立ハイテクサイエンス製DMS6100を使用して周波数10Hzで測定し、tanδピーク温度を読み取りガラス転移温度とした。
前記弾性部材の基材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高弾性が得られやすい点から、ポリウレタンゴム、ポリウレタンエラストマー、などが好適である。
前記弾性部材の基材は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを用いてポリウレタンプレポリマーを調製し、該ポリウレタンプレポリマーに硬化剤、及び必要に応じて硬化触媒を加えて、所定の型内にて架橋し、炉内にて後架橋させたものを遠心成型によりシート状に成型後、常温放置、熟成したものを所定の寸法にて、平板状に裁断することにより、製造される。
前記ポリオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高分子量ポリオール、低分子量ポリオール、などが挙げられる。
前記高分子量ポリオールとしては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール;エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオール等のアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール;カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール;ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテルポリオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記低分子量ポリオールとしては、例えば、1,4-ブタンジオール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノン-ビス(2-ヒドロキシエチル)エーテル、3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフエニルメタン、4,4’-ジアミノジフエニルメタン等の二価アルコール;1,1,1-トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、1,1,1-トリス(ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の三価又はそれ以上の多価アルコール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレン1,5-ジイソシアネート(NDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、などが挙げられる。
前記硬化触媒の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量%~0.5質量%が好ましく、0.05質量%~0.3質量%がより好ましい。
前記弾性部材の基材のJIS-A硬度は65度~83度が好ましい。前記JIS-A硬度が、65度以上であると、ブレード線圧が得られやすく、像担持体との当接部面積が拡大しにくいため、クリーニング不良が発生することがない。JIS-A硬度が83度以下であると、硬くなりすぎることがなく欠けが生じにくくなる。
前記弾性部材の基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、JIS-A硬度の異なる2種類以上のゴムを一体成型した積層物を用いることが、耐摩耗性と追随性を両立できる点で好ましい。
ここで、前記弾性部材の基材のJIS-A硬度は、例えば、高分子計器株式会社製 マイクロゴム硬度計 MD-1などを用いて測定することができる。
前記弾性部材の基材のJIS K6255規格に準拠した反発弾性率は、目的に応じて適宜選択できるが23℃で36%以上73%以下が好ましく、より好ましくは52%~73%である。前記反発弾性係数が、36%以上であると、弾性部材全体の柔軟性があるので、像担持体の振れや粗さに追従でき、クリーニング不良が生じない。73%以下であると反発が強くなりすぎることがなく、ブレード鳴きが生じない。
ここで、前記弾性部材の基材の反発弾性係数は、例えば、JIS K6255規格に準拠し、23℃において、株式会社東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用いて測定することができる。
前記弾性部材の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0mm以上3.0mm以下が好ましい。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、像担持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、クリーニング手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。なお、前記帯電手段と前記露光手段を合わせて静電潜像形成手段と称することもある。
本発明で用いられる画像形成方法は、帯電工程と、露光工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程と、クリーニング工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含んでなる。なお、前記帯電工程と前記露光工程を合わせて静電潜像形成工程と称することもある。
本発明で用いられる画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記帯電工程は前記帯電手段により行うことができ、前記露光工程は前記露光手段により行うことができ、前記現像工程は前記現像手段により行うことができ、前記転写工程は前記転写手段により行うことができ、前記定着工程は前記定着手段により行うことができ、前記クリーニング工程は前記クリーニング手段により行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
前記像担持体(以下、「電子写真感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。前記像担持体の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、などが挙げられる。前記像担持体の材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、などが挙げられる。
<帯電工程及び帯電手段>
前記帯電工程は、前記像担持体の表面を帯電させる工程であり、帯電手段により実施される。
前記帯電は、例えば、前記帯電手段を用いて前記像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記帯電手段の形状としては、例えば、ローラ、磁気ブラシ、ファーブラシ等のどのような形態をとってもよく、電子写真方式の画像形成装置の仕様及び形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは、例えば、Zn-Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電手段として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。又はブラシを用いる場合、例えば、ファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属又は他の導電処理された芯金に巻き付けたり、張り付けたりすることで帯電器とする。
前記帯電器は、前記のような接触式の帯電器に限定されるものではないが、帯電器から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られる利点がある。
前記帯電器が像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、帯電器が、像担持体にギャップテープを有し非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって像担持体表面を帯電するものも好ましい。
<露光工程及び露光手段>
前記露光工程は、帯電された像担持体表面を露光する工程であり、前記露光手段により行われる。
前記露光は、例えば、前記露光手段を用いて前記像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光における光学系は、アナログ光学系とデジタル光学系とに大別される。前記アナログ光学系は、原稿を光学系により直接像担持体上に投影する光学系であり、前記デジタル光学系は、画像情報が電気信号として与えられ、これを光信号に変換して電子写真感光体を露光し作像する光学系である。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像工程及び現像手段>
前記現像工程は、前記静電潜像を、前記トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナーを用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナーを用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナーを収容し、前記静電潜像に該トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナーを摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるものなどが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと、必要に応じてキャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記像担持体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させるトナーは、前記トナーを含む現像剤であってもよく、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
<転写工程及び転写手段>
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写手段を用いて前記像担持体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト、などが挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記像担持体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
<定着工程及び定着手段>
前記定着工程は、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程であり、定着手段を用いて、定着させることができる。なお、2色以上のトナーを用いる場合は、各色のトナーが記録媒体に転写される毎に定着させてもよいし、全色のトナーが記録媒体に転写されて積層された状態で定着させてもよい。定着手段としては、特に限定されず、公知の加熱加圧手段を用いた熱定着方式を採用することができる。加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラを組合せたもの、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトを組合せたもの等が挙げられる。このとき、加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80℃~200℃が好ましい。なお、必要に応じて、定着手段と共に、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
<クリーニング工程及びクリーニング手段>
前記クリーニング工程は、前記像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、本発明の前記クリーニングブレードが用いられる。
前記クリーニングブレードの弾性部材は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記像担持体表面に対して、10N/m以上100N/m以下の押圧力で当接することが好ましい。前記押圧力が、10N/m以上であると、クリーニングブレードの弾性部材が像担持体表面に当接する当接部位のトナー通過によるクリーニング不良が発生しにくくなり、100N/m以下であると、当接部位の摩擦力の増加を抑えることができクリーニングブレードが捲れ上がることがない。前記押圧力は、10N/m~50N/mが好ましい。
前記押圧力は、例えば、共和電業社製 小型圧縮型ロードセルを組み込んだ測定装置を用いて測定することができる。
前記クリーニングブレードの弾性部材が前記像担持体表面に当接する部位における接線とクリーニングブレードの端面とのなす角度(クリーニング角)θは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、65°以上85°以下であることが好ましい。
前記角度θが、65°以上であると、クリーニングブレードの捲れ上りが発生することがなく、85°以下であると、クリーニング不良が発生することがない。
<その他の工程及びその他の手段>
前記その他の手段としては、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段、などが挙げられる。
前記その他の工程としては、例えば、除電工程、リサイクル工程、制御工程、などが挙げられる。
-除電工程及び除電手段-
前記除電工程は、前記像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
-リサイクル工程及びリサイクル手段-
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
-制御工程及び制御手段-
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ここで、本発明の画像形成装置の一例について図面を参照して説明する。
図4は、本発明の画像形成装置500の一例を示す概略構成図である。画像形成装置500は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記載することがある。)用の4つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
4つの作像ユニット1の上方には、中間転写体としての中間転写ベルト14を備える転写ユニット60が配置されている。詳細は後述する各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kが備える感光体3Y,3C,3M,3Kの表面上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面上に重ね合わせて転写される構成である。
また、4つの作像ユニット1の下方に光書込ユニット40が配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット40は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの感光体3Y,3C,3M,3Kに照射する。これにより、感光体3Y,3C,3M,3K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット40は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー41によって偏光させながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,3C,3M,3Kに照射するものである。前記構成のものに代えて、LEDアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
光書込ユニット40の下方には、第一給紙カセット151、第二給紙カセット152が鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録媒体Pが複数枚重ねられた紙束の状態で収容されており、一番上の記録媒体Pには、第一給紙ローラ151a、第二給紙ローラ152aがそれぞれ当接している。第一給紙ローラ151aが駆動手段によって図4中反時計回りに回転駆動すると、第一給紙カセット151内の一番上の記録媒体Pが、カセットの図4中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路153に向けて排出される。また、第二給紙ローラ152aが駆動手段によって図4中反時計回りに回転駆動すると、第二給紙カセット152内の一番上の記録媒体Pが、給紙路153に向けて排出される。
給紙路153内には、複数の搬送ローラ対154が配設されている。給紙路153に送り込まれた記録媒体Pは、これら搬送ローラ対154のローラ間に挟み込まれながら、給紙路153内を図4中下側から上側に向けて搬送される。
給紙路153の搬送方向下流側端部には、レジストローラ対55が配設されている。レジストローラ対55は、記録媒体Pを搬送ローラ対154から送られてくる記録媒体Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録媒体Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。
図5は、4つの作像ユニット1のうちの一つの概略構成を示す構成図である。
図5に示すように、作像ユニット1は、像担持体としてのドラム状の感光体3を備えている。感光体3はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
感光体3の周囲には、帯電ローラ4、現像装置5、一次転写ローラ7、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10、及び除電ランプ等が配置されている。帯電ローラ4は、帯電手段としての帯電装置が備える帯電部材であり、現像装置5は、感光体3の表面上に形成された潜像をトナー像化する現像手段である。一次転写ローラ7は、感光体3の表面上のトナー像を中間転写ベルト14に転写する一次転写手段としての一次転写装置が備える一次転写部材である。クリーニング装置6は、トナー像を中間転写ベルト14に転写した後の感光体3上に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段である。潤滑剤塗布装置10は、クリーニング装置6がクリーニングした後の感光体3の表面上に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段である。除電ランプは、クリーニング後の感光体3の表面電位を除電する除電手段である。
帯電ローラ4は、感光体3に所定の距離を持って非接触で配置され、感光体3を所定の極性、所定の電位に帯電するものである。帯電ローラ4によって一様帯電された感光体3の表面は、潜像形成手段である光書込ユニット40から画像情報に基づいてレーザ光Lが照射され静電潜像が形成される。
現像装置5は、現像剤担持体としての現像ローラ51を有している。この現像ローラ51には、電源から現像バイアスが印加されるようになっている。現像装置5のケーシング内には、ケーシング内に収容された現像剤を互いに逆方向に搬送しながら攪拌する供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53が設けられている。また、現像ローラ51に担持された現像剤を規制するためのドクタ54も設けられている。供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53の二本スクリュによって撹拌及び搬送された現像剤中のトナーは、所定の極性に帯電される。そして、現像剤は、現像ローラ51の表面上に汲み上げられ、汲み上げられた現像剤は、ドクタ54により規制され、感光体3と対向する現像領域でトナーが感光体3上の潜像に付着する。
クリーニング装置6は、ファーブラシ101、クリーニングブレード62などを有している。クリーニングブレード62は、本発明のクリーニングブレードであり、感光体3の表面移動方向に対してカウンタ方向で感光体3に当接している。
潤滑剤塗布装置10は、固形潤滑剤103や潤滑剤加圧スプリング103a等を備え、固形潤滑剤103を感光体3上に塗布する塗布ブラシとしてファーブラシ101を用いている。固形潤滑剤103は、ブラケット103bに保持され、潤滑剤加圧スプリング103aによりファーブラシ101側に加圧されている。そして、感光体3の回転方向に対して連れまわり方向に回転するファーブラシ101により固形潤滑剤103が削られて感光体3上に潤滑剤が塗布される。感光体への潤滑剤塗布により感光体3表面の摩擦係数が非画像形成時に0.2以下に維持される。
帯電装置は、帯電ローラ4を感光体3に近接させた非接触の近接配置方式であるが、帯電装置としては、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)を始めとする公知の構成を用いることができる。これらの帯電方式のうち、特に接触帯電方式、あるいは非接触の近接配置方式がより望ましく、帯電効率が高くオゾン発生量が少ない、装置の小型化が可能である等のメリットを有する。
光書込ユニット40のレーザ光Lの光源や除電ランプ等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザは照射エネルギーが高く、また600nm~800nmの長波長光を有するため、良好に使用される。
図4に示す転写手段としての転写ユニット60は、中間転写ベルト14の他、ベルトクリーニングユニット162、第一ブラケット63、第二ブラケット64などを備えている。また、4つの一次転写ローラ7Y,7C,7M,7K、二次転写バックアップローラ66、駆動ローラ67、補助ローラ68、テンションローラ69なども備えている。中間転写ベルト14は、これら8つのローラ部材に張架されながら、駆動ローラ67の回転駆動によって図4中反時計回りに無端移動させられる。4つの一次転写ローラ7Y,7C,7M,7Kは、このように無端移動させられる中間転写ベルト14を感光体3Y,3C,3M,3Kとの間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト14の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えば、プラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト14は、その無端移動に伴ってY,C,M,K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体3Y,3C,3M,3K上のY,C,M,Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト14上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像と称することがある。)が形成される。
二次転写バックアップローラ66は、中間転写ベルト14のループ外側に配設された二次転写ローラ70との間に中間転写ベルト14を挟み込んで二次転写ニップを形成している。先に説明したレジストローラ対55は、ローラ間に挟み込んだ記録媒体Pを、中間転写ベルト14上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト14上の4色トナー像は、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ70と二次転写バックアップローラ66との間に形成される二次転写電界や、ニップ圧の影響により、二次転写ニップ内で記録媒体Pに一括二次転写される。そして、記録媒体Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト14には、記録媒体Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット162によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット162は、ベルトクリーニングブレード162aを中間転写ベルト14のおもて面に当接させており、これによって中間転写ベルト14上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
転写ユニット60の第一ブラケット63は、ソレノイドの駆動のオンオフに伴って、補助ローラ68の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。画像形成装置500は、モノクロ画像を形成する場合には、前述のソレノイドの駆動によって第一ブラケット63を図4中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、補助ローラ68の回転軸線を中心にしてY,C,M用の一次転写ローラ7Y,7C,7Mを図4中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト14をY,C,M用の感光体3Y,3C,3Mから離間させる。そして、4つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、K用の作像ユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY,C,M用の作像ユニット1を無駄に駆動させることによる作像ユニット1を構成する各部材の消耗を回避することができる。
二次転写ニップの図4中上方には、定着ユニット80が配設されている。この定着ユニット80は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ81と、定着ベルトユニット82とを備えている。定着ベルトユニット82は、定着部材たる定着ベルト84、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ83、テンションローラ85、駆動ローラ86、温度センサ等を有している。そして、無端状の定着ベルト84を加熱ローラ83、テンションローラ85及び駆動ローラ86によって張架しながら、図4中反時計回り方向に無端移動させる。この無端移動の過程で、定着ベルト84は加熱ローラ83によって裏面側から加熱される。このようにして加熱される定着ベルト84の加熱ローラ83への掛け回し箇所には、図4中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ81がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ81と定着ベルト84とが当接する定着ニップが形成されている。
定着ベルト84のループ外側には、温度センサが定着ベルト84のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト84の表面温度を検知する。この検知結果は、定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ83に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ81に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。
上述した二次転写ニップを通過した記録媒体Pは、中間転写ベルト14から分離した後、定着ユニット80内に送られる。そして、定着ユニット80内の定着ニップに挟まれながら図4中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト84によって加熱され、押圧されることによりフルカラートナー像が記録媒体Pに定着される。
このようにして定着処理が施された記録媒体Pは、排紙ローラ対87のローラ間を経た後、機外へと排出される。画像形成装置500本体の筺体の上面には、スタック部88が形成されており、排紙ローラ対87によって機外に排出された記録媒体Pは、このスタック部88に順次スタックされる。
転写ユニット60の上方には、Y,C,M,Kトナーを収容する4つのトナーカートリッジ100Y,100C,100M,100Kが配設されている。トナーカートリッジ100Y,100C,100M,100K内のY,C,M,Kトナーは、作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの現像装置5Y,5C,5M,5Kに適宜供給される。これらトナーカートリッジ100Y,100C,100M,100Kは、作像ユニット1Y,1C,1M,1Kとは独立して画像形成装置本体に脱着可能である。
次に、画像形成装置500における画像形成動作について説明する。
まず、操作部などからプリント実行の信号を受信すると、帯電ローラ4及び現像ローラ51にそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、光書込ユニット40及び除電ランプなどの光源にもそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての感光体駆動モータにより感光体3が図4中矢印方向に回転駆動される。
感光体3が図4中矢印方向に回転すると、まず、感光体3表面が、帯電ローラ4によって所定の電位に一様帯電される。そして、光書込ユニット40から画像情報に対応したレーザ光Lが感光体3上に照射され、感光体3表面上のレーザ光Lが照射された部分が除電され静電潜像が形成される。
静電潜像の形成された感光体3の表面は、現像装置5との対向部で現像ローラ51上に形成された現像剤の磁気ブラシによって摺擦される。このとき、現像ローラ51上の負帯電トナーは、現像ローラ51に印加された所定の現像バイアスによって、静電潜像側に移動し、トナー像化(現像)される。各作像ユニット1において、同様の作像プロセスが実行され、各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの各感光体3Y,3C,3M,3Kの表面上に各色のトナー像が形成される。
このように、画像形成装置500では、感光体3上に形成された静電潜像は、現像装置5によって、負極性に帯電されたトナーにより反転現像される。本実施形態では、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いた例について説明したが、これに限るものではない。
各感光体3Y,3C,3M,3Kの表面上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト14の表面上で重なるように、順次一次転写される。これにより、中間転写ベルト14上に4色トナー像が形成される。
中間転写ベルト14上に形成された4色トナー像は、第一給紙カセット151又は第二給紙カセット152から給紙され、レジストローラ対55のローラ間を経て、二次転写ニップに給紙される記録媒体Pに転写される。このとき、記録媒体Pはレジストローラ対55に挟まれた状態で一旦停止し、中間転写ベルト14上の画像先端と同期を取って二次転写ニップに供給される。トナー像が転写された記録媒体Pは中間転写ベルト14から分離され、定着ユニット80へ搬送される。そして、トナー像が転写された記録媒体Pが定着ユニット80を通過することにより、熱と圧力の作用でトナー像が記録媒体P上に定着されて、トナー像が定着された記録媒体Pは画像形成装置500の外に排出され、スタック部88にスタックされる。
一方、二次転写ニップで記録媒体Pにトナー像を転写した中間転写ベルト14の表面は、ベルトクリーニングユニット162によって表面上の転写残トナーが除去される。
また、一次転写ニップで中間転写ベルト14に各色のトナー像を転写した感光体3の表面は、クリーニング装置6によって転写後の残留トナーが除去され、潤滑剤塗布装置10によって潤滑剤が塗布された後、除電ランプで除電される。
画像形成装置500の作像ユニット1は、図5に示すように感光体3と、プロセス手段として帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10などとが枠体2に収められている。そして、作像ユニット1は、プロセスカートリッジとして画像形成装置500本体から一体的に着脱可能となっている。画像形成装置500では、作像ユニット1がプロセスカートリッジとしての感光体3とプロセス手段とを一体的に交換するようになっているが、感光体3、帯電ローラ4、現像装置5、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10のような単位で新しいものと交換するような構成でもよい。潤滑剤塗布装置は用いなくても良い。
前記画像形成装置500に用いるトナーとしては、画質向上の点から、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、又は分散重合法により製造された重合トナーを用いることが好ましい。これらの中でも、高解像度の画像を形成する点から、体積平均粒径5.5μm以下の重合トナーを用いることが好ましい。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記クリーニング手段としては、本発明の前記クリーニングブレードが用いられる。
前記プロセスカートリッジは、像担持体と、本発明の前記クリーニングブレードとを内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段の少なくとも1つの手段を具備し、画像形成装置に着脱可能とした装置(部品)である。
クリーニングブレードは、例えば以下の成形工程を有する製造方法により製造することができる。
・シート成形法
(1)反応原液組成物をシート状に注型して反応硬化させて原反シートとし、該原反シートを裁断して(裁断工程)ブレードとする。シート成形においては、一般に遠心成形法が使用される。
(2)ブレードを画像形成装置に装着するための支持部材(金具など)に接着などにより装着してブレードユニットとする。
・直接成形法
成形すべきブレードの形状のキャビティーを有する金型に必要に応じてブレードを画像形成装置に装着するための支持部材(金具など)を配設し、成形キャビティーに反応原液組成物を注型してブレード乃至ブレードユニットを成形する。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、例中の「部」及び「%」は特に断りの無い限り「質量部」及び「質量%」である。
<実施例1>
(基材の成形)
弾性部材の基材としては、膜厚、JIS-A硬度、23℃反発弾性率、マルテンス硬度(HM)が以下のようなポリウレタンエラストマーのシートを遠心成形で作製した。
膜厚:1.5mm
JIS-A硬度:70°
23℃反発弾性率:50%
マルテンス硬度(HM):1.0N/mm2
JIS-A硬度、反発弾性率、マルテンス硬度(HM)の測定方法を以下に示す。
(基材のJIS-A硬度)
基材のJIS-A硬度は、高分子計器株式会社製マイクロゴム硬度計MD-1を用い、JIS K6253に準じて測定した(23℃)。
(基材の反発弾性率)
弾性部材の基材の反発弾性率は、23℃で、東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用い、JIS K6255に準じて測定した。試料は厚み4mm以上となるように厚み1.5mmのシートを重ね合わせたものを用いた。
(基材のマルテンス硬度)
マルテンス硬度(HM)の測定方法は以下のとおりである。
マルテンス硬度(HM)は、ISO14577に基づき、エリオニクス社製ナノインデンターENT-3100を用いて、バーコビッチ圧子を1000μNの荷重で10秒間押し込み、5秒間保持し、同じ荷重速度で10秒間抜いて測定した。
測定場所は、成型後のシートをブレード化した基材の被清掃部材に対する当接面側の先端稜線部から20μmの位置とした。
上述の測定方法で測定した結果、基材のマルテンス硬度(HM)は0.9N/mm2であった。
(表層の成形)
三菱化学製ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG、数平均分子量Mn:1000)の両末端を東京化成工業製ジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナート(水添MDI)で置換したプレポリマー(NCO%=3.8%)100部に三井化学ファイン製ジエチルメチルベンゼンジアミン(DETDA)7.5部を添加して撹拌して、表層形成液を調製した。前記遠心成形された基材を有する120℃の温度に保持された遠心成形機内の基材表面に前記表層形成液を投入し、表層膜厚0.5mmの2層のポリウレタンエラストマーのシート(シート厚2.0mm)を作製した。ポストキュアと養生した後にクリーニングブレードに加工し、実施例1のクリーニングブレードを作製した。
<実施例2~4、比較例1~2>
実施例1と同様の手順で表1に記載の条件で実施例2~4、比較例1~2のクリーニングブレードを作製した。
なお、比較例1~2は以下の材料を使用し、イソシアネートとポリオールを反応させNCO%=6.3%のプレポリマーを合成した。
イソシアネート:トリレンジイソシアネート(TDI)
(三井化学社製、「コスモネートT100」)
ポリオール:ポリブチレンアジペート(PBA、分子量2000)
(日本ポリウレタン工業社製、「ニッポラン4010」)
鎖延長剤:1,4-ブタンジオール(1,4BD)(三菱化学社製)
架橋剤:トリメチロールプロパン(TMP)(三菱ガス化学社製)
<実施例5>
実施例1において、基材を用いずに、表層として表1に記載の条件で成形したポリウレタンエラストマーの膜厚を2.0mmとした以外は実施例1と同様にしてクリーニングブレードを作製した。
Figure 0007375488000001
<表層のマルテンス硬度>
測定方法は上記の基材のマルテンス硬度と同じであり、測定位置は、表層の先端稜線部から20μmの位置とした。
<ガラス転移温度>
ポリウレタンエラストマーのガラス転移温度は、日立ハイテクサイエンス製DMS6100を使用して周波数10Hzで測定し、tanδピーク温度を読み取りガラス転移温度とした。
<画像形成装置の組み立て>
作製した実施例および比較例におけるクリーニングブレードをカラー複合機(imagio MP C4500、リコー社製)(プリンタ部は図5に示す画像形成装置500と同様の構成)のプロセスカートリッジに取り付け、実施例および比較例の画像形成装置を組み立てた。
なお、クリーニングブレードは、線圧:20g/cm、クリーニング角:79°となるように画像形成装置に取り付けた。
<欠け評価>
前記画像形成装置を用い、低温低湿環境:10℃/15%RH、通紙条件:画像面積10%帯チャート(帯は通紙方向)で、500枚(A4サイズ横)を連続して出力、それを10セット繰り返して5,000枚通紙した。その後、クリーニングブレードのエッジ部や感光体表面をレーザー顕微鏡(オリンパス製LEXT OLS4500)で観察した。
[評価基準]
◎:欠けによりすり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上に目視で確認できず、クリ
ーニングブレードの長手方向を顕微鏡で観察しても欠けの箇所は見られない。
○:欠けによりすり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認できない
(顕微鏡観察では欠けが認められる)。
×:欠けによりすり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認できる。
<クリーニング評価>
前記画像形成装置を用い、高温高湿環境:27℃/80%RH、通紙条件:画像面積率5%チャートを3プリント/ジョブで、50,000枚(A4サイズ横)を出力した。その後、クリーニングブレードのエッジ部や感光体表面を前記レーザー顕微鏡で観察した。
[評価基準]
◎:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上に目視で確認でき
ず、感光体上を長手方向に顕微鏡で観察してもトナーのスジ状のすり抜けが確認
できない。
○:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認で
きない。
×:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認で
きる。
実施例および比較例の特性値と評価結果を表2にまとめた。
Figure 0007375488000002
比較例1については、マルテンス硬度(HM)が5.5N/mm2と高いことが影響して感光体をスジ状に削りすぎ、ブレードと感光体の間をトナーがすり抜けてクリーニング性が悪かった。
(図1~図3について)
3 像担持体
62 クリーニングブレード
621 支持部材
622 弾性部材
62a ブレード先端面
62b ブレード下面
62c 当接部
(図4および図5について)
1、1Y、1C、1M、1K 作像ユニット
2 枠体
3、3Y、3C、3M、3K 感光体
4 帯電ローラ
5、5Y、5C、5M、5K 現像装置
6 クリーニング装置
7、7Y、7C、7M、7K 一次転写ローラ
10 潤滑剤塗布装置
14 中間転写ベルト
40 光書込ユニット
41 ポリゴンミラー
51 現像ローラ
52 供給スクリュ
53 攪拌スクリュ
54 ドクタ
55 レジストローラ対
60 転写ユニット
63 第一ブラケット
64 第二ブラケット
66 二次転写バックアップローラ
67 駆動ローラ
68 補助ローラ
69 テンションローラ
70 二次転写ローラ
80 定着ユニット
81 加圧加熱ローラ
82 定着ベルトユニット
83 加熱ローラ
84 定着ベルト
85 テンションローラ
86 駆動ローラ
87 排紙ローラ対
88 スタック部
100Y、100C、100M、100K トナーカートリッジ
101 ファーブラシ
103 固形潤滑剤
103a 潤滑剤加圧スプリング
103b ブラケット
151 第一給紙カセット
151a 第一給紙ローラ
152 第二給紙カセット
152b 第二給紙ローラ
153 給紙路
154 配送ローラ対
162 ベルトクリーニングユニット
162a ベルトクリーニングブレード
500 画像形成装置
L レーザ光
P 記録媒体
特開2002-296993号公報

Claims (6)

  1. 被清掃部材の表面に当接して前記被清掃部材の表面に付着した付着物を除去する弾性部材を備え、
    前記弾性部材の前記被清掃部材に対する当接部は、ポリエーテルポリオールのヒドロキシ基を2官能イソシアネートで置換したプレポリマーと、芳香族ジアミンとからなるウレア結合を含むポリウレタンエラストマーであり、
    前記ポリウレタンエラストマーにおいて、
    前記ポリエーテルポリオールはポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)であり、
    前記2官能イソシアネートはジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナート(水添MDI)であり、
    前記芳香族ジアミンはジエチルメチルベンゼンジアミンであり、
    前記弾性部材の前記被清掃部材に対する当接面のマルテンス硬度HMは1.5N/mm2以上5.0N/mm2以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 前記弾性部材は単層構造もしくは複層構造からなることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 前記ポリウレタンエラストマーのガラス転移温度は-30℃以上-10℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のクリーニングブレード。
  4. 前記ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)の数平均分子量は850以上2000以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のクリーニングブレード。
  5. 像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジであって、前記クリーニング手段が、請求項1~のいずれか一項に記載のクリーニングブレードを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 像担持体と、前記像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段と、を有する画像形成装置であって、前記クリーニング手段が請求項1~のいずれか一項に記載のクリーニングブレードを有することを特徴とする画像形成装置。
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