JP2023075866A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像ローラと規制部材との間に紙粉などの異物が挟まることによる画像不良の発生を抑制する。【解決手段】感光体1と、帯電部材2と、現像ローラ4と、現像ローラ4と接触する表面を形成する弾性発泡体層5bを有する供給ローラ5と、規制部材6と、現像容器9と、転写部材30と、を有し、転写の後に感光体1上に残留したトナーを現像ローラ4により現像容器9内に回収する画像形成装置100は、供給ローラ5と現像ローラ4とは、それぞれ接触部Fにおける移動方向が同方向となるように回転し、弾性発泡体層5bは、連続気泡体で構成され、接触部Fにおいて現像ローラ4によって変形させられる構成とする。【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真方式を用いたプリンタ、複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置では、例えば、感光体(電子写真感光体)としての感光ドラム上に静電潜像が形成され、その静電潜像がトナーで現像されて感光ドラム上にトナー像が形成される。感光ドラム上に形成されたトナー像は、紙などの記録材に直接又は中間転写体を介して転写される。
このような画像形成装置において、静電潜像を現像する手段としては、次のような現像装置が用いられる。例えば、現像装置は、トナーを収容する現像容器と、現像部材としての現像ローラと、供給部材としての供給ローラと、現像ブレードなどの規制部材と、を有する。現像ローラは、感光ドラムに当接して感光ドラムにトナーを供給する。供給ローラは、現像ローラにトナーを供給すると共に、現像工程後の現像ローラからトナーなどを剥ぎ取って現像ローラのリフレッシュを行う。規制部材は、現像ローラ上のトナー層の層厚を規制する。
また、上述のような画像形成装置において、転写工程後に感光ドラム上に残留したトナー(転写残トナー)を除去する手段としては、一般に、次のようなクリーニング装置が用いられる。クリーニング装置は、ポリウレタン(ウレタンゴム)などで形成されたクリーニングブレードなどの、感光ドラムの表面を清掃するためのクリーニング部材を有する。クリーニングブレードは、感光ドラムの回転方向に対してカウンター方向となるように感光ドラムの表面に圧接されて配置される。また、クリーニング装置は、クリーニング部材によって感光ドラム上から除去された転写残トナーを収容するクリーニング容器を有する。
これに対し、画像形成装置の小型化などのために、次のようなクリーナレスシステム(クリーナレス現像回収構成)を採用した画像形成装置がある。この構成では、転写工程後の感光ドラムの表面を清掃する専用のクリーニング装置(すなわち、クリーニング部材やクリーニング容器)が設けられておらず、転写残トナーは現像部材によって現像装置に回収されて再利用される。
クリーナレスシステムを採用した画像形成装置では、記録材として用いられる紙に含まれる添加剤(填料、添加物)や、紙由来の紙粉などの繊維状の異物(以下、単に「紙粉」ともいう。)が、現像ローラを介して現像装置内に意図せず回収されることがある。そして、現像装置内に回収された紙粉が現像ローラと規制部材との間に挟まること(以下、単に「紙粉の挟み込み」ともいう。)による画像不良が発生する可能性がある。紙粉の挟み込みによる画像不良としては、現像ローラ上のトナー層が紙粉により乱されることで画像に縦スジ(画像の搬送方向に沿う方向の筋状の濃度ムラ)などが発生する可能性がある。
ここで、特許文献1では、現像ローラのリフレッシュのための剥ぎ取り性を高めるために、供給ローラの表面の研磨目が現像ローラとの接触部分において現像ローラの相対移動方向に対して逆方向となるようにする構成が提案されている。
特開2014-149328号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるように供給ローラの表面の研磨目により物理的に供給ローラの剥ぎ取り性能を高めた場合、クリーナレスシステムを採用した構成では、供給ローラの表面の研磨目に紙粉が蓄積されやすくなる。その結果、供給ローラの性能が徐々に劣化することによる画像品質の低下を招く可能性がある。例えば、現像装置にトナーを補給する構成を有するような長寿命の画像形成装置では、上記供給ローラの性能の劣化に伴う問題はより顕著となる可能性がある。
なお、紙粉の挟み込みによる問題は、感光ドラムと紙などの記録材とが直接接触し、感光ドラムから記録材上にトナー像を直接転写する構成において、より顕著となる傾向がある。しかし、感光ドラムから中間転写体を介して記録材にトナー像を転写する中間転写方式の画像形成装置においても、中間転写体を介して感光ドラムに付着した紙粉が現像装置内に回収されることがあるため、紙粉の挟み込みの問題が発生する可能性がある。
そこで、本発明は、現像ローラと規制部材との間に紙粉などの異物が挟まることによる画像不良の発生を抑制することを目的とする。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、回転可能な感光体と、前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、前記感光体に当接して前記感光体の表面に所定の極性に帯電したトナーを供給し前記感光体上にトナー像を形成する回転可能な現像ローラと、前記現像ローラと接触して接触部を形成し前記現像ローラにトナーを供給する回転可能な供給ローラであって、前記現像ローラと接触する表面を形成する弾性発泡体層を有する供給ローラと、前記現像ローラに当接し前記供給ローラにより前記現像ローラに供給されたトナーを規制する規制部材と、前記現像ローラ、前記供給ローラ及び前記規制部材が設けられた現像容器と、前記感光体上に形成されたトナー像を被転写体に転写させる転写部材と、を有し、前記転写の後に前記感光体上に残留したトナーを前記現像ローラにより前記現像容器内に回収する画像形成装置において、前記供給ローラと前記現像ローラとは、それぞれ前記接触部における移動方向が同方向となるように回転し、前記弾性発泡体層は、連続気泡体で構成され、前記接触部において前記現像ローラによって変形させられることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、現像ローラと規制部材との間に紙粉などの異物が挟まることによる画像不良の発生を抑制することができる。
実施例1の画像形成装置の概略断面図である。 供給ローラの通気量の測定装置の模式図である。 通気量の測定に用いる冶具及び通気ホルダーの模式図である。 画像形成装置の制御態様を説明するための概略ブロック図である。 実施例1における供給ローラの作用を説明するための模式図である。 比較例1における供給ローラの作用を説明するための模式図である。 実施例2における供給ローラに印加するバイアスを示すグラフ図である。 実施例2の変形例における供給ローラに印加するバイアスを示すグラフ図である。 他の例の画像形成装置の模式図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図(後述する感光ドラム1の回転軸線方向と略直交する断面)である。なお、画像形成装置100やその要素に関して、上下方向は重力方向(鉛直方向)における上下をいうものであるが、直上、直下のみを意味するものではなく、注目する要素や位置を通る水平面よりも上側、下側を含むものである。
本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いたモノクロレーザープリンタである。画像形成装置100は、パーソナルコンピュータなどの外部機器(図示せず)から入力される画像情報に従って、紙などの記録材Sにモノクロ画像(本実施例ではブラック単色画像)を形成することができる。
画像形成装置100は、像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。本実施例では、感光ドラム1は、アルミニウム製のシリンダの外周面に機能性膜である下引き層、キャリア発生層、キャリア移送層を順にコーティングして構成された有機感光ドラムである。感光ドラム1は、駆動手段としての駆動モータ(図示せず)によって、図1中の矢印R1方向(反時計回り方向)に、所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材(接触帯電部材)である帯電ローラ2によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電ローラ2は、導電性の芯金と、芯金の周囲に設けられた導電性ゴムで形成された弾性層と、を有し、導電性ゴムのローラ部が感光ドラム1に圧接し、感光ドラム1の回転に伴って従動回転する。帯電工程時に、帯電ローラ2の芯金には、帯電電圧印加部としての帯電電源(高圧電源)E1(図4)により、負極性の直流電圧である所定の帯電バイアス(帯電電圧)が印加される。本実施例では、帯電工程時に、帯電ローラ2には、帯電バイアスとして-1300Vの直流電圧が印加される。これにより、感光ドラム1の表面には、一様な暗部電位(Vd)が形成される。
帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光手段としての露光装置3によって画像情報に従って走査露光され、感光ドラム1上に静電潜像(静電像)が形成される。本実施例では、露光装置3は、レーザースキャナー装置で構成されている。露光装置3から画像データに対応して発光されるレーザー光のスポットパターンが、感光ドラム1の表面を露光する。そして、感光ドラム1の露光された部位は、キャリア発生層からのキャリアにより表面の電荷が消失し、電位の絶対値が低下する。その結果、露光部位は所定の明部電位(Vl)であり、未露光部位は所定の暗部電位(Vd)である静電潜像が、感光ドラム1上に形成される。本実施例では、Vd=-700V、Vl=-200Vとした。
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像装置7によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム上1にトナー像(トナー画像、現像剤像)が形成される。本実施例では、現像装置7は、現像剤として非磁性一成分現像剤(トナーt)を用い、現像部材としての現像ローラ4を感光ドラム1に当接させて現像を行う。また、本実施例では、現像装置7は、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部(イメージ部、明部電位部)に、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極性)と同極性に帯電したトナーを付着させる(反転現像方式)。本実施例では、現像工程時のトナーの主要な帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。本実施例における現像装置7については、後述して更に詳しく説明する。
感光ドラム1に対向して、転写手段としてのローラ型の転写部材である転写ローラ30が配置されている。転写ローラ30は、感光ドラム1に向けて押圧され、感光ドラム1と転写ローラ30との接触部である転写部(転写ニップ部)Nを形成する。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、感光ドラム1と転写ローラ30とに挟持されて搬送されている、被転写体としてのシート状の記録材(転写材、記録媒体、シート)S上に転写される。転写工程時に、転写ローラ30には、転写電圧印加部としての転写電源(高圧電源)E5(図4)により、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である所定の転写バイアス(転写電圧)が印加される。記録材Sは、図1中の現像装置7の下方に配置された記録材収納部としての記録材カセット70に収納されている。記録材カセット70に収容された記録材Sは、給送部材としての給送ローラ71などによって転写部Nに向けて搬送される。
トナー像が転写された記録材Sは、転写部Nよりも記録材Sの搬送方向の下流側、すなわち、図1中の感光ドラム1の上方に配置された定着手段としての定着装置60へと搬送される。定着装置60は、未定着のトナー像を担持した記録材Sを加熱及び加圧して、トナー像を記録材S上に定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Sは、画像形成装置100の装置本体110の外部に排出(出力)され、装置本体110の上面に設けられた記録材Sを受ける排出部61上に積載される。
また、本実施例の画像形成装置100は、クリーナレスシステム(クリーナレス現像回収構成)を採用しており、転写工程後に感光ドラム1上に残留したトナー(転写残トナー)は現像装置7によって回収される。本実施例における転写残トナーの回収については後述して更に詳しく説明する。
本実施例では、感光ドラム1と、感光ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2及び現像装置7とは、一体化(カートリッジ化)されて、プロセスカートリッジ8を構成している。プロセスカートリッジ8は、装置本体110に設けられた装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、装置本体110に対して一体的に着脱可能な構成となっている。
ここで、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の帯電ローラ2による帯電処理が行われる位置が帯電位置P1である。本実施例では、帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転方向における帯電ローラ2と感光ドラム1との接触部の上流側及び下流側に形成される微小な空隙のうちの少なくとも一方で発生する放電を利用して感光ドラム1の表面を帯電処理する。ただし、簡単のため、帯電ローラ2と接触する感光ドラム1上の位置が帯電位置P1であると擬制して考えてもよい。また、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の露光装置3による光の照射が行われる位置が露光位置P2である。また、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の現像ローラ4からトナーが供給される位置(現像ローラ4が当接する位置)が現像位置P3であり、後述する現像部Dを形成する感光ドラム1上の位置に相当する。また、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の記録材Sへのトナーの転写が行われる位置(転写ローラ30が当接する位置)が転写位置P4であり、上述の転写部Nを形成する感光ドラム1上の位置に相当する。
2.現像装置
次に、本実施例における現像装置7について更に説明する。
現像装置7は、現像剤としての非磁性一成分現像剤(トナーt)を収容する収容室(収容部)20を形成する現像容器9を有する。また、現像装置7は、感光ドラム1に当接して感光ドラム1にトナーを供給する、現像部材(現像剤担持体)としての現像ローラ4を有する。また、現像装置7は、現像ローラ4にトナーを供給すると共に、現像工程後の現像ローラ4からトナーなどを剥ぎ取って現像ローラ4のリフレッシュを行う、供給部材としての供給ローラ5を有する。また、現像装置7は、トナーを摩擦帯電させると共に、現像ローラ4上のトナー層(トナーコート)の層厚を規制する、規制部材としての現像ブレード6を有する。
現像ブレード6は、現像ローラ4の回転軸線方向に沿って配置される長手方向と、該長手方向と略直交する短手方向と、にそれぞれ所定の長さを有し、所定の厚さを有する、平面視略矩形の板状部材である。現像ブレード6は、本実施例では現像ローラ4の図1中の上方に配置されている。現像ブレード6は、現像ローラ4の回転方向に対してカウンター方向となるように現像ローラ4に当接して配置されている。つまり、現像ブレード6は、短手方向における一方の端部である自由端部が他方の端部である固定端部よりも現像ローラ4の回転方向の上流側に位置するように配置され、該自由端部の近傍の現像ローラ4側の側面が現像ローラ6に当接する。現像ブレード6は、現像ローラ4に当接して、現像ローラ4と現像ブレード6との接触部である規制部(規制ニップ部)Gを形成する。この規制部Gを、現像ローラ4に供給されたトナーが通過する。現像ブレード6は、供給ローラ5によって現像ローラ4に供給されたトナーのコート量の規制及びトナーへの電荷の付与を行う。本実施例では、現像ブレード6として、厚さ0.1mmの板バネ状のSUS(ステンレス鋼)製の薄板を用いた。この現像ブレード6は、薄板のバネ弾性を利用して当接圧力を生成し、その表面が上述のようにトナー及び現像ローラ4に当接される。なお、現像ブレード6は、本実施例における構成に限定されるものではなく、リン青銅やアルミニウムなどの他の金属製の薄板を用いてもよい。また、現像ブレード6は、その表面をポリアミドエラストマー、ウレタンゴム、ウレタン樹脂などで形成される薄膜で被覆したものを用いてもよい。現像ブレード6は、現像ローラ4の回転方向(矢印R2方向)において後述する供給部Fよりも下流側かつ後述する現像部Dよりも上流側で現像ローラ4に当接する。
トナーは、現像ブレード6と現像ローラ4との間での摺擦により摩擦帯電されて電荷を付与されると同時に、現像ローラ4上におけるトナー層の層厚が規制される。本実施例では、トナーは、摩擦帯電により負極性に帯電する。また、本実施例では、現像工程時に、現像ブレード6には、規制部材電圧印加部としてのブレード電源(高圧電源)E4(図4)により、所定のブレードバイアス(ブレード電圧)が印加される。これにより、現像ローラ4上のトナーコートの安定化が図られている。現像工程時に、現像ブレード6には、ブレードバイアスとして、トナーの正規の帯電極性と同極性であり、絶対値が後述する現像バイアスの絶対値よりも大きい直流電圧が印加される。本実施例では、現像工程時に、現像ブレード6には、ブレードバイアスとして-700Vの直流電圧が印加される。
現像ローラ4は、導電性の芯金と、芯金の周囲に設けられた導電性ゴムで形成された弾性層と、を有するローラである。現像ローラ4は、感光ドラム1に接触して配置されており、感光ドラム1と現像ローラ4との接触部である現像部(現像ニップ部)Dを形成する。現像ローラ4は、現像ローラ4と感光ドラム1との対向部(接触部)において各々の表面が同方向(本実施例では上から下に向かう方向)に移動するように、図1中の矢印R2方向(時計回り方向)に回転駆動される。本実施例では、現像ローラ4は、感光ドラム1に伝達される駆動力が伝達されることで回転駆動される。本実施例では、現像部Dにおける感光ドラム1の移動速度に対する現像ローラ4の相対的な移動速度が140%となるようなスピードで感光ドラム1と現像ローラとをそれぞれ回転駆動した。この現像部Dにおける感光ドラム1の移動速度に対する現像ローラ4の相対的な移動速度は、現像性の観点などから、60%以上、300%以下が好ましい。
また、本実施例では、現像工程時に、現像ローラ4には、現像電圧印加部としての現像電源(高圧電源)E2(図4)により、所定の現像バイアス(現像電圧)が印加される。現像工程時に、現像ローラ4には、現像バイアスとして、トナーの正規の帯電極性と同極性であり、感光ドラム1上の暗部電位(Vd)と明部電位(Vl)との間の電位の直流電圧が印加される。摩擦帯電によりマイナスに帯電したトナーが、現像部Dにおいて、感光ドラム1上の明部電位(Vl)と現像バイアスの電位との間の電位差により、感光ドラム1上の静電潜像の画像部(明部電位部)に移動して静電潜像を現像(顕像化)する。本実施例では、現像工程時に、現像ローラ4には、現像バイアスとして-500Vの直流電圧が印加される。これにより、感光ドラム1上の明部電位(Vl)と現像バイアスの電位との間の電位差(絶対値)ΔV=300Vが形成され、この電位差により静電潜像が現像されてトナー像が形成される。
供給ローラ5は、導電性の芯金5aの外周に、弾性発泡体で形成された弾性層(弾性発泡体層、発泡層)5bが設けられた、弾性スポンジローラである。本実施例では、弾性発泡体層5bは、弾性発泡体として発泡ウレタンを用いて形成された発泡ウレタン層とした。なお、弾性発泡体層5bを構成する弾性発泡体には、導電剤が含有されて適度な導電性が付与されていてよい。供給ローラ5は、現像ローラ4に対して所定の侵入量を有して接触して配置されており、現像ローラ4と供給ローラ5との接触部である供給部(供給ニップ部)Fを形成する。供給ローラ5の弾性発泡体層5bの硬度は、現像ローラ4の硬度よりも十分に小さく、供給ローラ5の弾性発泡体層5bは現像ローラ4によって変形させられる。供給ローラ5は、供給ローラ5と現像ローラ4との対向部(接触部)において各々の表面が同方向(本実施例では供給部Fの下端(入口)から上端(出口)に向かう方向)に移動するように、図1中の矢印R3方向(反時計回り方向)に回転駆動される。すなわち、供給ローラ5の回転方向(矢印R3方向)と、現像ローラ4の回転方向(矢印R2方向)と、は逆方向である。本実施例では、供給ローラ5は、感光ドラム1に伝達される駆動力が伝達されることで回転駆動される。
本実施例では、供給ローラ5と現像ローラ4とは、少なくとも供給ローラ5の弾性発泡体層5bが変形することで供給部(供給ニップ部)Fを形成している。また、本実施例では、供給ローラ5と現像ローラ4とは、その供給部Fにおいて互いに同方向に周速差を有して移動するように、それぞれ回転駆動される。これにより、供給ローラ5は、現像ローラ4へのトナーの供給と、現像ローラ4からのトナーの剥ぎ取りと、を同時に行う。本実施例では、供給部Fにおける現像ローラ4の移動速度に対する供給ローラ5の相対的な移動速度が200%となるようなスピードで供給ローラ5と現像ローラ4とをそれぞれ回転駆動した。この供給部Fにおける現像ローラ4の移動速度に対する供給ローラ5の相対的な移動速度は、本実施例では200%としたが、これに限定されるものではない。この供給部Fにおける現像ローラ4の移動速度に対する供給ローラ5の相対的な移動速度は、少なくとも100%より大きくすることが、現像ローラ4へのトナーの供給性能を良好に保つ上で好ましい。また、現像ローラ4からのトナーの剥ぎ取り性能の観点からは、供給部Fにおいて現像ローラ4と供給ローラ5との間に少なくとも相対的な移動速度に差があることが望ましく、50%以上の差があることがより好ましい。つまり、供給部Fにおける現像ローラ4の移動速度に対する供給ローラ5の相対的な移動速度は、100%より大きいことが好ましく、150%以上であることがより好ましい。ただし、この相対的な移動速度は、例えば300%以下、典型的には250%以下で十分であることが多い。
前述のように、供給ローラ5は、導電性支持体と、導電性支持体に支持される弾性発泡体層と、を有する。具体的には、導電性支持体としての芯金電極と、その周囲に設けられた、気泡同士がつながっている連続気泡体(連泡性のスポンジ、連泡体)で構成される弾性発泡体層としての発泡ウレタン層と、を有する。表層の発泡ウレタン層を連続気泡体とすることで、供給ローラ5の内部にトナーが多量に進入可能となり、つまり供給ローラ5の内部に多量のトナーを内包することが可能となる。
なお、弾性発泡体層が連続気泡体であるとは、弾性発泡体層の全ての気泡が表面まで連通していることに限定されるものではない。典型的には、弾性発泡体層の全体の気泡のうち表面まで連通している気泡の割合(気泡セルが連続している率)である連続気泡率が70%以上、好ましくは90%以上のものは十分に連続気泡体であるといえる。連続気泡率は、スポンジを水中に沈め、減圧することで、連続気泡中の空気を水に置換して調べる、斯界にて一般的な方法により求めることができる。例えば、連続気泡率は、次の方法より求められる。ローラの全体を、耐圧容器の中の水に浸漬し、減圧ポンプを用いて100hPaに減圧し、そのままの減圧条件下で15分間水に浸漬し、吸水させる。吸水前のローラの質量をW1、吸水後のローラの質量をW2、芯金の質量をWS、弾性発泡体層の体積(セル含む)をV1、水の比重(1g/cm)をTw、弾性発泡体層の材料比重をTmとした場合、次式により求められる。[(W2-W1)/Tw]/[V1-{(W1-WS)/Tm}]×100(%)。
また、本実施例では、現像工程時に、供給ローラ5には、供給電圧印加部としての供給電源(高圧電源)E3(図4)により、所定の供給バイアス(供給電圧)が印加される。現像工程時に、供給ローラ5には、供給バイアスとして、トナーの正規の帯電極性と同極性であり、絶対値が現像バイアスの絶対値よりも大きい直流電圧が印加される。供給ローラ5と現像ローラ4との間の電位差を調整することにより、現像ローラ4へのトナー供給量を調整することができる。供給ローラ5に印加するバイアスの設定については後述して更に詳しく説明する。
なお、本実施例では、現像装置7には更に、現像ローラ4の回転方向において供給部Fよりも上流側で現像ローラ4に当接して、現像装置7からのトナーの漏れを抑制するシート状のシール部材12が設けられている。
本実施例における供給ローラ5の構成について更に説明する。
本実施例では、供給ローラ5は、外径が11mm、芯金径が7mm、現像ローラ4に対する侵入量が0.8~1.2mm、表面のセル径が150~200μm、表面のセル数が60~100個/inch、弾性発泡体層5bの密度が0.1g/cm、電気抵抗が1×10(Ω)、通気量が0.8L/minである。なお、本実施例では、現像ローラ4は、外径が10mm、芯金径が6mmである。
ここで、供給ローラ5の現像ローラ4に対する侵入量は、供給ローラ5の弾性発泡体層5bが現像ローラ4によって変形させられる量である。つまり、供給ローラ5の現像ローラ4に対する侵入量とは、供給ローラ5が現像ローラ4に当接することで凹んだ凹み量のことを指す。
供給ローラ5の表面のセル径(平均セル径)とは、供給ローラ5の弾性発泡体層5bの任意断面(表面)の発泡セルの平均径をいう。この表面のセル径は、次のようにして求められる。まず、顕微鏡を用いて供給ローラ5の弾性発泡体層5bの任意断面の拡大画像から最大である発泡セルの面積を測定し、この面積から真円相当径を換算し最大セル径を得る。そして、この最大セル径の1/2以下である発泡セルをノイズとして削除した後、残りの個々のセル面積から上記同様に換算した個々のセル径の平均値のことを指す。
供給ローラ5の表面のセル数(平均セル数)とは、供給ローラ5の弾性発泡体層5bの任意断面(表面)の1inch(1inch角)当たりのセルの個数を、供給ローラ5の長手方向(回転軸線方向)の5点で数えた平均値のことを指す。
供給ローラ5の弾性発泡体層の密度とは、供給ローラ5の弾性発泡体層5bのスポンジ部の密度を指す。
次に、供給ローラ5の電気抵抗の測定方法を説明する。供給ローラ5を、直径30mmのアルミスリーブに対し侵入量が1.5mmとなるように当接させる。このアルミスリーブを回転させることにより、供給ローラ5を30rpmでアルミスリーブに対して従動回転させる。そして、アルミスリーブに-50Vの直流電圧を印加する。その際に、アース側に10kΩの抵抗を設け、その両端の電圧を測定することで電流を算出し、供給ローラ5の電気抵抗を算出する。
次に、供給ローラ5の通気量(供給ローラ通気量)の測定方法について説明する。図2は、供給ローラ5の通気量の測定方法に用いる測定装置40を説明するための模式図である。図3(a)、(b)は、それぞれ供給ローラ5の通気量の測定に用いる治具、通気ホルダーを示す模式図である。
まず、供給ローラ5を、図3(a)に示すような測定冶具41に挿入する。測定冶具41は、中空円筒体で構成されており、その両側面に内径φ10(mm)の貫通孔41aを形成して貫通させたものである。測定治具41は、貫通孔41aの中心軸線と測定治具41の中空円筒体の中心軸線とが直交するように構成されている。測定治具41の中空円筒体の内径は、通気量を測定する供給ローラ5の外径よりも1mm小さくなるように設定される。これは、測定冶具41の中空円筒体の内面と、通気量を測定する供給ローラ5と、の間の隙間を無くすためである。例えば、供給ローラ5の外径がφ20(mm)である場合、測定冶具41の中空円筒体の内径はφ19(mm)とする。本実施例では、供給ローラ5は、外径がφ11(mm)であるので、測定冶具41の中空円筒体の内径はφ10(mm)とした。
供給ローラ5が挿入された測定冶具41は、図3(b)に示すような通気ホルダー42に取り付けられる。通気ホルダー42は、中空円筒体部42aの側面に、減圧ポンプ43に通じる通気管44を取り付けるための連結パイプ部42bを繋げた、平面視略T字形を有する。また、通気ホルダー42は、中空円筒部42aの連結パイプ部42bの繋げられた部分の反対側に当たる部分を大きく切り欠いた形状になっている。連結パイプ部42bの内径は、測定冶具41の貫通孔41aよりも大きくなるように設定される。本実施例では、連結パイプ部42bの内径をφ12(mm)とした。通気ホルダー42の中空円筒体部42aの内径は、測定冶具41の中空円筒体の外径とほぼ同寸法であり、測定冶具41を通気ホルダー42の中空円筒体部42aに挿入できるようになっている。
図2に示すように、通気ホルダー42は、測定冶具41の一方の貫通孔41aがその中空円筒体部42aの切り欠き部分に全て露出し、測定治具41の他方の貫通孔41aがその連結パイプ部42bの内径にほぼ正対するように設置される。また、通気ホルダー42の中空円筒体部42aの図2中の左右には、中空円筒体部42aに連結される、一端を塞がれたアクリル・パイプ42a、42bが設置される。測定冶具41の図2中の左右から出ている供給ローラ5は、上記アクリル・パイプ42a、42b中に納まるようになっている。
通気ホルダー42の連結パイプ部42bに取り付けられる、減圧ポンプ43に通じる通気管44の途中には、流量計46(KZ型通気量測定器:大栄化学精器製作所)、及び差圧調整弁47が設置される。減圧ポンプ43により通気管44の内部側が排気された際に、上述のように露出している測定冶具41の貫通孔41a以外から空気が流入しないように、測定冶具41、通気ホルダー42、通気管44、アクリル・パイプ42a、42bの間の連結部分は、テープやグリスなどによってシールされる。
供給ローラ5の通気量の測定は、図2の測定装置40を用いて次のように行う。まず、図2の測定装置40において、供給ローラ5を設置しない状態で、減圧ポンプ43を作動させ、差圧調整弁47で流量計46の測定値が安定して10.8(リットル/分)となるように調節する。その後、測定対象である供給ローラ5を設置して、上述のように慎重にシーリングし、上記と同一の排気条件での流量計46の測定値を供給ローラ5の通気量として計測する。当然ながら、供給ローラ5の通気量は、流量計46の測定値が十分安定した時点での値を採る。
3.制御態様
図4は、本実施例の画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100には、制御部150が設けられている。制御部150は、演算処理を行う中心的素子である演算制御手段としてのCPU151、記憶手段としてのROMやRAMなどのメモリー(記憶素子)152、制御部150に接続された要素との間の信号の授受を制御する入出力部(図示せず)などを有する。RAMには、センサの検知結果、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。
制御部150は、画像形成装置100の動作を統括的に制御可能な制御手段である。制御部150には、画像形成装置100の各部が接続されている。本実施例では、制御部150には、例えば、帯電電源E1、現像電源E2、供給電源E3、ブレード電源E4、転写電源E5、露光装置3などが接続されている。制御部150は、上記各種電源(バイアス供給手段)の動作(ON/OFFや出力値)、露光装置3の動作(ON/OFFや露光量)、これらの動作タイミングなどを制御して、画像形成動作などを実行可能である。
画像形成装置100は、1つの開始指示により開始される単一又は複数の記録材Sに画像を形成する一連の動作であるプリントジョブ(プリント動作、印刷動作)を実行可能である。本実施例では、開始指示はパーソナルコンピュータなどの外部機器(図示せず)から画像形成装置100に入力される。プリントジョブは、一般に、画像形成工程(印字工程)、前回転工程、複数の記録材Sに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に感光ドラム1への静電潜像の形成、静電潜像の現像(トナー像の形成)、トナー像の転写、トナー像の定着などを行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の転写、トナー像の定着などを行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程(画像間工程)は、複数の記録材Sに対して画像形成工程を連続して行う際(連続画像形成時)の記録材Sと記録材Sとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。
4.クリーナレスシステム
次に、本実施例における転写残トナーの回収について説明する。前述のように、本実施例の画像形成装置100は、クリーナレスシステム(クリーナレス現像回収構成)を採用しており、転写工程後に感光ドラム1上に残留したトナー(転写残トナー)は現像装置7によって回収される。
本実施例では、転写工程後に感光ドラム1上に残留した転写残トナーや紙粉は、転写位置P4における転写バイアスの影響によって多くが正極性に帯電した状態となっている。この転写残トナーや紙粉は、帯電位置P1で帯電ローラ2と感光ドラム1との間で生じる放電によって、感光ドラム1と同様に負極性に帯電させられる。本実施例では、その際に、感光ドラム1の表面は-700Vに帯電させられる。負極性に帯電させられた転写残トナーや紙粉は、帯電位置P1において、感光ドラム1と帯電ローラ2との間の電位差(感光ドラム1の表面電位=-700V、帯電ローラ2の電位=-1300V)により、帯電ローラ2には付着せずに帯電位置P1を通過する。
帯電位置P1を通過した転写残トナーは、感光ドラム1の回転により露光位置P1(感光ドラム1の表面の露光装置3によりレーザー光が照射されるレーザー照射位置)に到達する。その際に、転写残トナーは露光装置3のレーザー光を遮蔽するほど多くないため、感光ドラム1上の静電潜像を形成する工程に影響しない。そして、露光位置P2を通過したトナーのうち、レーザー照射を受けていない感光ドラム1の表面の非露光部(非画像部)のトナーは、現像位置P3において、静電力によって現像ローラ4に回収される。更に、このトナーは、現像ローラ4を介して、現像装置7の現像容器9で形成される収容室20内に回収される。このようにして現像装置7に回収されたトナーは、現像装置7の収容室20内に収容されていたトナーと混合され、再度使用される。なお、露光位置P2を通過したトナーのうち、レーザー照射を受けた感光ドラム1の表面の露光部(画像部)のトナーは、現像位置P3において、静電力によって感光ドラム1上に維持されてトナー像を構成することができる。
このように、本実施例では、現像装置7は、収容室20からトナーtを感光ドラム1上に供給してトナー像を形成すると同時に、感光ドラム1上の転写残トナーを収容室20に回収(現像回収)する構成となっている。
5.供給ローラの作用
5-1.課題
クリーナレスシステム(クリーナレス現像回収構成)を採用した構成では、紙由来の紙粉などの繊維状の異物(「紙粉」)が現像装置7内(現像容器9内)に意図せず混入することがある。そして、その現像装置7内に混入した紙粉が現像ローラ4と現像ブレード6との間に挟まること(「紙粉の挟み込み」)による画像不良が発生する可能性がある。紙粉の挟み込みによる画像不良としては、現像ローラ4上のトナー層が紙粉により乱されることで画像に縦スジ(画像の搬送方向に沿う方向の筋状の濃度ムラ)などが発生する可能性がある。
そのため、クリーナレスシステムを採用した画像形成装置は、次のような構成とされることがある。つまり、感光ドラム1の回転方向において転写位置P4よりも下流側かつ帯電位置P1よりも上流側で感光ドラム1の表面に接触して配置され、感光ドラム1の表面から紙粉を除去するための、ブラシなどの紙粉除去部材が設けられることがある。しかし、装置の小型化などの観点では、このようなブラシなどの紙粉除去部材を設けなくても紙粉の挟み込みを抑制できることが望ましい。
5-2.紙粉の分離
そこで、本実施例では、現像装置7内に紙粉が混入した場合でも、その混入した紙粉を現像ブレード6の近傍のトナー間に存在させない(あるいはその量を十分に減らす)ように現像装置7を構成する。これにより、ブラシなどの紙粉除去部材を用いることなく、紙粉の挟み込みを抑制することが可能となる。以下、更に詳しく説明する。
図5は、本実施例における紙粉の分離効果を説明するための模式図(感光ドラム1の回転軸線方向と略直交する断面)である。図5中の位置Iは、前述の図1中の転写位置P4に対応する。また、図5中の位置IIは、前述の図1中の現像位置P3に対応する。図5中の位置IIIは、現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4上の供給ローラ5との接触開始位置(供給部Fの下端(入口)に対応する位置)である。また、図5中の位置IVは、現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4上の供給ローラ5との接触終了位置(供給部Fの上端(出口)に対応する位置)である。
位置I(転写位置)において、感光ドラム1に形成されたトナー像が紙などの記録材Sに転写される。位置Iを通過した後の感光ドラム1上には、転写しきれずに残留したトナーに加え、紙から移動した紙粉が付着している。そのため、感光ドラム1上に付着した紙粉は、感光ドラム1の回転により破線(1)で示すように帯電位置P1に向けて搬送される。しかし、前述のように、感光ドラム1上に付着した紙粉は、感光ドラム1と帯電ローラ2との間の電位差(感光ドラム1の表面電位=-700V、帯電ローラ2の電位=-1300V)により、帯電ローラ2には付着せずに帯電位置P1を通過する。そして、感光ドラム1の回転により破線(2)で示すように感光ドラム1上に付着した状態で搬送される。
位置II(現像位置)において、前述のように感光ドラム1上のトナーは現像ローラ4により現像装置7に回収される。その際に、感光ドラム1上の紙粉も意図せず現像装置7内に混入してしまうことがある。つまり、紙粉は、感光ドラム1から現像ローラ4に電気的に移動することで、破線(3)で示すように現像ローラ4上に付着して搬送される。
位置IIIでは、供給ローラ5が現像ローラ4に対して所定の侵入量を有して接触しながら回転することによって、供給ローラ5の弾性発泡体層5bが圧縮変形する。そして、供給ローラ5は、その圧縮変形の際に、弾性発泡体層5bに内包していたトナーを矢印Hの方向(現像ローラ4の表面に向かう方向)に噴出する(吐き出す)。その結果、現像ローラ4によって回収された紙粉の多くは、供給部Fの直前で、矢印H方向の供給ローラ5からのトナーの噴出力(以下、単に「トナーの噴出力」ともいう。)によって、現像ローラ4の表面から除去される。さらに、現像ローラ4の表面に残った紙粉は、現像ローラ4に対して周速差を有して回転する供給ローラ5との接触によって現像ローラ4の表面から剥ぎ取られる。このようにして現像ローラ4から除去された紙粉は、破線(4)で示すように領域Aに存在するトナーと混ざる。ここで、領域Aは、供給部Fの下端(入口)の近傍の現像ローラ4と供給ローラ5との間における、感光ドラム1の回転軸線方向に沿って見た場合に略くさび形の領域である。なお、位置IIIにおいて、一部の紙粉は、供給ローラ5の発泡部に引っ掛かるなどして、供給ローラ5の表面に付着した状態で供給部Fを通過し、位置IVに向かうことがある。
その後、供給部Fを通過した後の位置IVでは、供給ローラ5は、現像ローラ4と当接して圧縮変形状態にあった弾性発泡体層5bが圧縮変形状態から解放される際に、矢印Kの方向にトナーを吸引し、弾性発泡体層5bに内包する。そのため、供給ローラ5の表面の発泡部に紙粉が引っ掛かり、位置IVに搬送されることがあっても、供給ローラ5は、位置IVの吸引位置でその紙粉を置いてくることは無い(あるいはその量は十分に少ない)。つまり、その紙粉は、領域Bに置き去りにされることはなく(あるいはその量は十分に少なく)、供給ローラ5の表面にとどまる。ここで、領域Bは、供給部Fの上端(出口)の近傍における現像ローラ4と供給ローラ5との間の、感光ドラム1の回転軸線方向に沿って見た場合に略くさび形の領域である。この供給ローラ5の表面にとどまった紙粉は、破線(5)で示すように供給ローラ5に付着した状態で位置IIIへと連れ回る。
このように、供給ローラ5に紙粉が付着した状態で連れ回った際には、次のようになる。つまり、位置IIIにおいて供給ローラ5の弾性発泡体層5bが圧縮変形し、供給部Fの直前で供給ローラ5がトナーを噴出することで、上述のように現像ローラ4上の紙粉を除去すると共に、供給ローラ5上の紙粉も除去することができる。このようにして現像ローラ4及び供給ローラ5から除去された紙粉は、領域Aに存在するトナーと混ざる。
その結果、現像ローラ4と現像ブレード6とが当接する規制部Gの近傍である領域Bにおける現像ローラ4上に紙粉が存在することを抑制することができる。そのため、現像ローラ4と現像ブレード6との間に紙粉が侵入して挟まることによる画像不良の発生を抑制することが可能となる。加えて、供給ローラ5への紙粉の付着機会も減らすことができるため、供給ローラ5に紙粉が蓄積することによる画像不良の発生も抑制することができる。なお、供給ローラ5に紙粉が蓄積することによる画像不良としては、例えば、供給ローラ5の電気抵抗が上昇することによる現像ローラ4へのトナー供給不良が挙げられる。このようなトナー供給不良が発生した場合、例えばベタ画像の濃度薄や濃度ムラなどが発生する可能性がある。
ここで、供給ローラ5から矢印H方向に十分にトナーを噴出するためには、供給ローラ5の弾性発泡体層(連泡性のスポンジ)5bの表面のセル径、表面のセル数、通気量、スポンジ全体の密度などの特性(物性値)は、次のような範囲の値であることが好ましい。
供給ローラ5の表面のセル径は、100μm以上、500μm以下であることが好ましい。この表面のセル径が、上記範囲未満であるとトナーを十分に内包して噴出することが難しくなる可能性があり、上記範囲を超えると現像ローラ4のリフレッシュが難しくなる可能性がある。
また、供給ローラ5の表面のセル数は、50個/inch以上、300個/inch以下であることが好ましい。この表面のセル数が、上記範囲未満であるとトナーを十分に内包して噴出することが難しくなる可能性があり、上記範囲を超えると現像ローラ4のリフレッシュが難しくなる可能性がある。
また、供給ローラ5の通気量は、0.5L/min以上、3.0L/min以下であることが好ましい。この通気量が、上記範囲未満であるとトナーを十分に内包して噴出することが難しくなる可能性があり、上記範囲を超えると現像ローラ4のリフレッシュが難しくなる可能性がある。
また、供給ローラ5の弾性発泡体層の密度は、0.05g/cm以上、0.20g/cm以下であることが好ましい。この密度が、上記範囲未満であるとトナーを十分に内包して噴出することが難しくなる可能性があり、上記範囲を超えると現像ローラ4のリフレッシュが難しくなる可能性がある。
なお、供給ローラ5の現像ローラ4に対する侵入量は、0.5mm以上、3.0mm以下であることが好ましい。この侵入量が、上記範囲未満であると弾性発泡体層5bの圧縮変形によりトナーを十分に内包して噴出することが難しくなる可能性があり、上記範囲を超えると供給ローラ5の駆動負荷が過大となる可能性がある。
5-3.供給ローラに印加するバイアス
本実施例では、供給ローラ5は、供給ローラ5と現像ローラ4との対向部(接触部)において各々の表面が同方向(順方向)に移動するように回転する。すなわち、本実施例では、供給ローラ5の回転方向と、現像ローラ4の回転方向と、は逆方向である。斯かる構成の場合、供給部Fで供給ローラ5が現像ローラ4上の付着物の剥ぎ取る力は比較的低い。これに対し、例えば、特許文献1に記載されるように供給ローラ5の表面性により供給ローラ5の機械的な剥ぎ取り性を高めると、紙粉をかき落とすだけでなく、捕集する効果が高くなり、紙粉が供給ローラ5の表面に過剰に絡みついてしまうことがある。これにより、供給ローラ5としてトナーを内包して吐き出す特性や、現像ローラ4のリフレッシュのための剥ぎ取り機能に必要な性能を長期にわたり維持できないことがある。
そのため、供給部Fの直前でトナーの噴出力により十分に現像ローラ4から紙粉を除去できるようにすることが重要である。本実施例では、トナーの噴出力を上げるために、供給ローラ5から現像ローラ4に向かってトナーが移動しやすい電界になるように設定している。つまり、本実施例では、制御部150は、画像形成時(現像工程時)に、現像ローラ4に印加されるバイアス(直流電圧)と同電位又は該バイアス(直流電圧)よりもトナーの正規の帯電極性側の電位のバイアス(直流電圧)が供給ローラ5に印加される期間を有するように制御する。この期間に供給ローラ5に印加されるバイアスを、以下「第1の供給バイアス」ともいう。第1の供給バイアスは、現像ローラ4に印加されるバイアスと同電位のバイアス、現像ローラ4に印加されるバイアスと同極性で該バイアスよりも絶対値が大きいバイアスであってよい。
本実施例では、制御部150は、画像形成時(現像工程時)の実質的に全ての期間(本実施例では、前回転工程などを含むプリントジョブの実質的に全ての期間)に、供給ローラ5に第1の供給バイアスを印加するように制御する。更に説明すると、本実施例では、制御部150は、プリントジョブの情報を取得すると、駆動モータ(図示せず)の駆動を開始し、感光ドラム1、現像ローラ4及び供給ローラ5の回転を開始させる。また、本実施例では、制御部150は、感光ドラム1、現像ローラ4及び供給ローラ5の回転を開始させるのと略同時に、帯電ローラ2、現像ローラ4及び供給ローラ5に対するバイアスの印加を開始する。この際に、本実施例では、制御部150は、帯電バイアスは-1300V、現像バイアスは-500V、供給バイアス(第1の供給バイアス)は-700Vに設定する。その後、制御部150は、所定の前回転工程が終了したら画像形成工程を開始し、プリントジョブの全ての画像の形成が終了したら所定の後回転工程を行った後に画像形成装置100の動作(バイアスの印加、回転部材の回転など)を終了させる。本実施例では、このプリントジョブの一連の動作中に帯電バイアス、現像バイアス、供給バイアスは上記設定で維持される。
なお、制御部150は、次のように制御してもよい。つまり、感光ドラム1、現像ローラ4及び供給ローラ5の回転を開始させるのと略同時に、帯電ローラ2へのバイアス印加を開始する。そして、その後、帯電ローラ2へのバイアス印加開始時の感光ドラム1と帯電ローラ2との接触位置が、感光ドラム1と現像ローラ4との接触位置に移動した後に、現像ローラ4及び供給ローラ5に対するバイアスの印加を開始する。このように、感光ドラム1の表面の帯電処理された領域が現像位置Pに移動した後に現像バイアスの印加を開始することで、帯電処理されていない感光ドラム1の表面に現像ローラ4からトナーが消費されないようにすることができる。
ここで、第1の供給バイアスの値は、トナーの噴出力を十分に上げられるように適宜設定することができる。本実施例では、上述のように、現像ローラ4には-500Vの現像バイアスが印加され、供給ローラ5には-700Vの第1の供給バイアスが印加される。現像ローラ4に印加するバイアス(直流電圧)と供給ローラ5に印加するバイアス(直流電圧)との間の電位差(絶対値)は、トナーの噴出力の観点から、ゼロよりも大きいことが好ましい。つまり、第1の供給バイアスは、現像バイアスと同極性で現像バイアスよりも絶対値が大きいバイアスであることが好ましい。一方、現像ローラ4に印加するバイアス(直流電圧)と供給ローラ5に印加するバイアス(直流電圧)との間の電位差(絶対値)は、500Vよりも小さいことが望ましい。この電位差が500Vより大きい場合には、現像ローラ4と供給ローラ5との間で放電現象が発生し、トナーの劣化を促進する可能性がある。
なお、画像形成時に供給ローラ5に第1の供給バイアスを印加するとは、より詳細には、次のようなタイミングで供給ローラ5に第1の供給バイアスを印加することをいう。つまり、供給ローラ5に供給バイアスを印加している際に供給部Fで供給ローラ5に接触した現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4の領域が、現像部Dで感光ドラム1の回転方向における画像形成領域(トナーを形成可能な領域)と接触するタイミングである。すなわち、現像位置P3における画像形成時に感光ドラム1と接触する現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4の領域が供給ローラ5と接触するタイミングである。
また、画像形成装置100は、現像ローラ4を感光ドラム1に当接する当接位置と感光ドラム1から離間する離間位置とに移動させる当接離間機構を有していてもよい。この場合、感光ドラム1の帯電処理された表面が現像位置P3に到達した時以降に現像ローラ4を感光ドラム1に当接させることができる。また、現像ローラ4を感光ドラム1に当接させるまでに、現像ローラ4及び供給ローラ5の回転駆動を開始すると共に、現像バイアス及び供給バイアスの印加を開始するようにすることができる。
5-4.効果
本実施例の構成によれば、クリーナレスシステムを採用した構成において、現像装置7内に紙粉が混入した場合でも、その紙粉が感光ドラム1と現像ブレード6との間に挟まることによる画像不良の発生を長期にわたり抑制することが可能となる。また、本実施例の構成によれば、供給ローラ5への紙粉の付着機会を減らして、供給ローラ5への紙粉の蓄積による画像不良の発生を抑制することができる。
6.効果確認
本実施例の効果を確認するために本実施例の構成及び比較例1、2の構成について評価実験を行った。なお、比較例1、2についても、本実施例のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素には本実施例と同一の符号を付して説明する。
<比較例1>
比較例1では、供給ローラ5の回転方向が本実施例とは逆である。つまり、比較例1では、供給ローラ5は、供給ローラ5と現像ローラ4との対向部(接触部)において各々の表面が逆方向に移動するように回転駆動される。すなわち、比較例1では、供給ローラ5の回転方向と、現像ローラ4の回転方向と、は同方向である。比較例1のそれ以外の構成は本実施例のものと実質的に同じである。
図6は、比較例1の画像形成装置100の現像装置7における供給ローラ5の作用を説明するための図5と同様の図である。比較例1では、供給ローラ5の回転方向が本実施例とは逆である。そのため、供給ローラ5の現像ローラ4との圧接による弾性発泡体層5bに内包されていたトナーの吐き出し(矢印H)は、位置IV側である領域B側で生じる。したがって、供給ローラ5は、位置IIIにおいて圧縮変形状態から解放される際に、周囲のトナーを吸引する(矢印K)。この時に、供給ローラ5は、領域A及び現像ローラ4上に存在する紙粉の一部を供給ローラ5の表面に保持して回転する。その後、供給ローラ5は、位置IVの吐き出し位置で弾性発泡体層5bに内包されていたトナーを吐き出す(矢印H)際に、その表面に保持していた紙粉を領域Bのトナー及び現像ローラ4上に置いてきてしまう。その結果、現像ブレード6と現像ローラ4との間へのトナーの取り込み領域である領域Bに紙粉が多く存在することとなる。
<比較例2>
比較例2では、供給ローラ5の弾性発泡体層が、気泡同士がつながっていない単一気泡体(単泡性のスポンジ、単泡体)から構成される点が、本実施例とは異なっている。比較例2のそれ以外の構成は本実施例のものと実質的に同じである。
比較例2における供給ローラ5の作用について説明する。供給ローラ5の弾性発泡体層5bが単一気泡体から構成されているため、供給部Fの直前での供給ローラ5からのトナーの噴出がない。そのため、現像ローラ4上の紙粉のほとんどを、供給部Fで供給ローラ5が剥ぎ取る。そして、本実施例の場合と同様に供給ローラ5は位置IVの吸引位置では紙粉を置いてくることは無い。したがって、現像ローラ4と現像ブレード6との間に紙粉が侵入し、挟まることによる画像不良を抑制することが可能ではあるが、供給ローラ5に少しずつ紙粉が蓄積されて行きやすい。
<実験>
本実施例及び比較例1、2の構成において、プリント動作を連続して行った際の紙粉の挟み込みについて評価する実験を行った。
実験は次のようにして行った。本実施例及び比較例1、2の構成において、評価環境25.0℃、50%Rh(常温常湿環境)にて、20000枚のプリント動作を行った。そして、そのプリント動作後に、ハーフトーン画像上への紙粉の挟み込みによる縦スジ状の画像不良の有無の確認、実際に紙粉の挟み込みの有無の目視確認、及びベタ黒画像のトナー供給不良による画像不良の有無の確認を行った。記録材Sとしての紙としては、キヤノン製CS-068を用いた。表1に結果を示す。
Figure 2023075866000002
表1に示すように、本実施例の構成では、ハーフトーン画像において縦スジ状の画像不良の発生は無く、紙粉の挟み込みは確認されなかった。また、本実施例の構成では、ベタ黒画像のトナー供給不良による画像不良の発生も無かった。
一方、比較例1の構成では、ハーフトーン画像において多数の縦スジ状の画像不良が確認された。その際に、多数の紙粉の挟み込みが確認され、また現像ブレード6と現像ローラ4との間への取り込み位置である領域Bのトナー間に多数の紙粉が混在していることが確認された。比較例1の構成では、ベタ黒画像のトナー供給不良による画像不良の発生は無かった。なお、比較例1の構成では、現像ローラ4のリフレッシュが不十分であることによるものと考えられる、通紙画像におけるベタ白部の黒スジは発生しなかった。
また、比較例2の構成では、ハーフトーン画像において縦スジ状の画像不良の発生は無く、紙粉の挟み込みは確認されなかった。しかし、比較例2では、15000枚付近からベタ黒画像のトナー供給不良による画像不良が発生した。供給ローラ5を確認すると、紙粉が蓄積されており、供給ローラ5の電気抵抗が上がったために、電界(現像ローラ4と供給ローラ5との電位差)が弱まって、トナーの供給不足が発生したことがわかった。
本実施例によれば、現像ブレード6の近傍である領域Bに存在するトナー間に紙粉が存在することを抑制することが可能となる。その結果、現像ブレード6と現像ローラ4との間に紙粉が挟まることを抑制することが可能となる。また、本実施例によれば、供給ローラ5への紙粉の蓄積を抑制することが可能となる。これにより、長期にわたって、紙粉の挟み込みによる画像不良と、供給ローラ5への紙粉の蓄積による画像不良と、を抑制することができる。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、回転可能な感光体1と、感光体1の表面を帯電処理する帯電部材2と、感光体1に当接して感光体1の表面に所定の極性に帯電したトナーを供給し感光体上にトナー像を形成する回転可能な現像ローラ4と、現像ローラ4と接触して接触部Fを形成し現像ローラ4にトナーを供給する回転可能な供給ローラ5であって、現像ローラ4と接触する表面を形成する弾性発泡体層5bを有する供給ローラ5と、現像ローラ4に当接し供給ローラ5により現像ローラ4に供給されたトナーを規制する規制部材6と、現像ローラ4、供給ローラ5及び規制部材6が設けられた現像容器9と、感光体1上に形成されたトナー像を被転写体に転写させる転写部材30と、を有し、上記転写の後に感光体1上に残留したトナーを現像ローラ4により現像容器内に回収する。そして、本実施例の画像形成装置100では、供給ローラ5と現像ローラ4とは、それぞれ接触部Fにおける移動方向が同方向となるように回転し、弾性発泡体層5bは、連続気泡体で構成され、接触部Fにおいて現像ローラ4によって変形させられる。本実施例では、接触部Fにおける移動速度は、現像ローラ4よりも供給ローラ5の方が速い。また、本実施例では、感光体1は、被転写体としてのシート状の記録材Sと接触する。
また、本実施例では、画像形成装置100は、現像ローラ4に直流電圧である現像電圧を印加する現像電圧印加部E2と、供給ローラ5に直流電圧である供給電圧を印加する供給電圧印加部E3と、現像電圧印加部E2及び供給電圧印加部E3を制御可能な制御部150と、を有する。そして、本実施例では、感光体1の回転方向における感光体1上のトナー像を形成可能な領域を画像形成領域、現像ローラ4の回転方向における現像ローラ上の上記画像形成領域と当接する領域を現像領域としたとき、制御部150は、上記現像領域が上記画像形成領域と当接する直前に供給ローラ5と接触している期間の少なくとも一部で、現像ローラ4に第1の現像電圧を印加し、供給ローラ5に第1の供給電圧を印加するように制御し、上記第1の現像電圧は、上記所定の極性と同極性であり、上記第1の供給電圧は、上記第1の現像電圧と同電位又は上記第1の現像電圧よりも上記所定の極性側の電位である。
以上説明したように、本実施例によれば、トナーを内包することが可能な弾性発泡体層5bを表面に有する供給ローラ5を、現像ローラ4に対し所定の侵入量で当接させ、現像ローラ4との当接部で現像ローラ4と同方向に移動するように回転させる。特に、本実施例によれば、供給ローラ5の弾性発泡体層5bを気泡同士がつながっている連続気泡体(連泡性のスポンジ)で構成することで、トナーの噴出力によって現像ローラ4上から紙粉を除去しつつ、供給ローラ5上への紙粉の付着も抑制することができる。これにより、現像装置7に紙粉が侵入した場合でも、画像不良の発生を抑制し、長期にわたり良好な画像形成を継続することが可能となる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
1.供給ローラに印加するバイアス
本実施例では、供給ローラ5に印加するバイアスを制御することで、トナーの噴出力を上げ、紙粉除去能力を高める構成について説明する。本実施例では、制御部150は、画像形成前の非画像形成時(前回転工程、紙間工程など)に、画像形成時よりも、供給ローラ5の電位に対する現像ローラ4の電位がよりトナーの正規の帯電極性側の電位となる電位差が現像ローラ4と供給ローラ5との間に形成される期間を有するように制御する。この期間に供給ローラ5に印加されるバイアスを、以下「第2の供給バイアス」ともいう。つまり、画像形成時と画像形成前の非画像形成時(前回転工程、紙間工程など)とで現像ローラ4に印加されるバイアスが同じである場合は、第2の供給バイアスは、第1の供給バイアスよりもトナーの正規の帯電極性とは逆極性側の電位のバイアスとする。特に、本実施例では、後述する理由により、第2の供給バイアスは、現像ローラ4に印加されるバイアスよりもトナーの正規の帯電極性側の電位であり、第1の供給バイアスよりも絶対値が小さいバイアスとする。ただし、この第2の供給バイアスは、印加電圧0V、第1の供給バイアスとは逆極性のバイアスであってもよい。
なお、非画像形成時に供給ローラ5に第2の供給バイアスを印加するとは、より詳細には、次のようなタイミングで供給ローラ5に第2の供給バイアスを印加することをいう。つまり、供給ローラ5に第2の供給バイアスを印加している際に供給部Fで供給ローラ5に接触した現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4の領域が、現像部Dで感光ドラム1の回転方向における画像形成領域(トナーを形成可能な領域)以外の非画像形成領域と接触するタイミングである。すなわち、現像位置P3における非画像形成時に感光ドラム1と接触する現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4の領域が供給ローラ5と接触するタイミングである。
図7を用いて、本実施例における供給ローラ5に印加するバイアスの制御について更に説明する。本実施例では、制御部150は、非画像形成時としての前回転工程時に、供給ローラ5に第2の供給バイアスを印加するように制御する。
実施例1では、トナーの噴出力を上げるために、供給ローラ5から現像ローラ4に向かってトナーが移動しやすい電界になるよう設定していた。具体的には、実施例1では、画像形成時(実施例1では、前回転工程などを含むプリントジョブの実質的に全ての期間)に、現像ローラ4には-500Vの現像バイアスが印加され、供給ローラ5には-700Vの第1の供給バイアスが印加されていた。これに対して、本実施例では、感光ドラム1、現像ローラ4及び供給ローラ5の駆動開始時から、典型的には紙である1枚目の記録材Sの先端に対応する後述する「紙先端対応タイミング」までの前回転工程時に、次のようなバイアスが印加される。つまり、現像ローラ4には画像形成時と同じ-500Vの現像バイアスが印加され、供給ローラ5には画像形成時の第1の供給バイアスと同極性で第1の供給バイアスよりも絶対値が小さい-520Vの第2の供給バイアスが印加される。その後、画像形成時(「紙中」ともいう。)には、実施例1と同様に、現像ローラ4には-500Vの現像バイアスが印加され、供給ローラ5には-700Vの第1の供給バイアスが印加される。本実施例では、画像形成時よりも前回転工程時の方が、供給ローラ5の電位に対する現像ローラ4の電位がよりトナーの正規の帯電極性側の電位(180V分だけトナーの正規の帯電極性である負極性側)となっている。
ここで、「紙先端対応タイミング」とは、次のようなタイミングである。感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の領域であって、被転写体としてのシート状の記録材Sの搬送方向における先端と接触する領域を第1の領域とする。また、現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4上の領域であって、上記記録材Sの先端と接触する直前の上記第1の領域と当接する領域を第2の領域(「紙先端対応位置」ともいう。)とする。このとき、上記第2の領域が上記第1の領域と当接する直前に供給部Fにある(典型的には到達する)タイミングが、「紙先端対応タイミング」である。つまり、感光ドラム1上に記録材Sに転写する画像を形成する際の記録材Sの先端位置に対応する現像ローラ4上の位置が、供給部Fにある(典型的には到達する)タイミングのことである。すなわち、このタイミングに対応する現像ローラ4の位置で現像を行うとその現像したトナーが記録材Sの先端にちょうど載ることになる。そして、本実施例では、「紙先端対応タイミング」より前に供給ローラ5に第2の供給バイアスを印加し、「紙先端対応タイミング」以後に供給ローラ5に第1の供給バイアスを印加する。
このように供給バイアスを設定するのは、次のような理由によるものである。まず、前回転工程時には、感光ドラム1に紙粉が付着してこないため、トナーの噴出力が低くてもよいためである。また、その前回転工程時にトナーの噴出力を落とすことによって供給ローラ5内にトナーを多く蓄えられることで、その後の紙中でのトナーの噴出力を上げることができるためである。
ここで、第2の供給バイアスの値は、例えば上述のように十分に供給ローラ5内にトナーを蓄えられるように適宜設定することができる。前回転工程時において供給ローラ5内により多くのトナーを蓄えるために、供給ローラ5と現像ローラ4との電位差を本実施例とは逆転させてもよい。ただし、供給ローラ5と現像ローラ4との電位差を逆転させたまま多くの時間現像ローラ4及び供給ローラ5を回転させると、トナーが現像ローラ4上に少なくなることによる現像ブレード6へのトナー融着が発生しやすくなる可能性がある。これは、現像ローラ4の表面に少量存在するトナーが現像ブレード6から過剰に負荷を受けることなどによる。そのため、本実施例では、第2の供給バイアスは、現像ローラ4に印加されるバイアスよりもトナーの正規の帯電極性側の電位であり、第1の供給バイアスよりも絶対値が小さいバイアスとした。
<変形例1>
本実施例の変形例として、紙中において供給ローラ5に印加するバイアスを変動させる例について説明する。
図8を用いて、本変形例における供給ローラ5に印加するバイアスの制御について説明する。本変形例では、本実施例と同様に、前回転工程時に供給ローラ5には-520Vの第2の供給バイアスが印加される。そして、本変形例では、「紙先端対応タイミング」から、後述する「紙粉回収開始タイミング」までの間に、供給バイアスが-520V(第2の供給バイアス)から-700V(第1の供給バイアス)まで徐々に変化(絶対値を増加)させられる。そして、上記「紙粉回収開始タイミング」以後-700Vの供給バイアス(第1の供給バイアス)が供給ローラ5に印加される。
ここで、「紙粉回収開始タイミング」とは、次のようなタイミングである。上述のように、感光ドラム1の回転方向における感光ドラム1上の領域であって、被転写体としてのシート状の記録材Sの搬送方向における先端と接触する領域を第1の領域とする。また、現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4上の領域であって、上記記録材Sの先端と接触した直後の上記第1の領域と当接する領域を第3の領域(「紙粉回収開始位置」ともいう。)とする。このとき、上記第3の領域が上記第1の領域と当接した直後に供給部Fに到達するタイミングが、「紙粉回収開始タイミング」である。つまり、記録材Sの先端部分と感光ドラム1が当接して感光ドラム1に紙粉が付着し、その記録材Sの先端部分の紙粉が付着した感光ドラム1上の位置に当接した現像ローラ4上の位置が、供給部Fに到達するタイミングのことである。そして、本変形例では、「紙先端対応タイミング」より前に供給ローラ5に第2の供給バイアスを印加し、「紙粉回収開始タイミング」以後に供給ローラ5に第1の供給バイアスを印加する。また、第2の供給バイアスから第1の供給バイアスまで供給バイアスが徐々に変化させられる。
このように供給バイアスを設定するのは、次のような理由によるものである。記録材Sの先端部分と感光ドラム1とが転写部Nにおいて衝突する際に紙粉が感光ドラム1に多く付着することが知られている。そのため、この記録材Sの先端部分から感光ドラム1に付着した紙粉の位置に対応する紙粉回収開始タイミング付近においてトナーの噴出力を上げることが望ましい。ここで、紙先端対応タイミングから-700Vの供給バイアスを供給ローラ5に印加し続けるよりも、紙粉回収開始タイミング付近で-700Vの供給バイアスを供給ローラ5に印加する方が、効果的に供給ローラ5に蓄えたトナーを吐き出せる。
しかし、紙中で急激に供給ローラ5に印加するバイアスを変化させると、現像ローラ4上のトナー量の変化が生じてしまうため、画像の濃度一様性の観点で好ましくない。そこで、本変形例では、紙先端対応タイミングから紙粉回収開始タイミングまで供給バイアスを徐々に(本変形例では一定の変化率で)変化(絶対値を増加)させている。これによって、目視で確認できるような画像の濃度一様性の低下を伴うことなく、効果的に紙粉回収開始タイミング付近における紙粉除去能力を上げることができる。供給ローラ5に印加するバイアスを変動させる際の電圧の傾きの絶対値は、5msecで100V以下であることが望ましい。つまり、第2の供給バイアスから第1の供給バイアスまでの供給バイアスの変化の傾きの絶対値は、5msec当たり100V以下であることが好ましい。
なお、本変形例では、供給バイアスを直線状に変化させているが、上記変化率と同様の変化率で変化するように、曲線状に変化させたり、段階的に変化させたりしてもよい。
2.効果確認
本実施例の効果を確認するために実施例1、実施例2、変形例1及び比較例3の構成について評価実験を行った。なお、比較例3についても、本実施例のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素には本実施例と同一の符号を付して説明する。
<比較例3>
比較例3では、変形例1に対する比較例として、紙中において供給ローラ5に印加するバイアスを急激に変動させる。つまり、比較例3では、前回転工程時から紙粉回収開始タイミングまで供給ローラ5に-520Vの供給バイアスを印加し、その後すぐに-700Vの供給バイアスを印加した。紙粉回収開始タイミング付近で-700Vの供給バイアスを印加する方が、効果的に供給ローラ5に蓄えたトナーを吐き出せる。しかし、紙中で急激に供給ローラ5に印加するバイアスを変化させると、現像ローラ4上のトナー量の変化が生じてしまうため、供給ローラに印加するバイアスの変化に対応した濃度変化が発生する。
<実験>
実施例1、実施例2、変形例1及び比較例3の構成において、プリント動作を連続して行った際の紙粉の挟み込みについて評価する実験を行った。
実験は次のようにして行った。実施例1、実施例2、変形例1及び比較例3の構成の構成において、評価環境25.0℃、50%Rh(常温常湿環境)にて、20000枚のプリント動作を行った。そして、そのプリント動作後に、ハーフトーン画像上への紙粉の挟み込みによる縦スジ状の画像不良の有無の確認、実際に紙粉の挟み込みの有無の目視確認、及びハーフトーン画像の濃度一様性の確認を行った。本実験では、紙粉の挟み込みに対する効果を明確にするため、記録材Sとして、紙粉の発生量の異なる紙A、紙B、紙Cの3種類の紙を用いた。紙Aはキヤノン製CS-068、紙Bはゼロックス製Vitality、紙Cはキヤノン製Redlabel68である。ハーフトーン画像の濃度一様性は、紙粉回収開始位置の前後の濃度差(マクベス濃度計)が0.05以内であれば「OK」、それよりも大きい場合は「NG」とした。表2に結果を示す。
Figure 2023075866000003
表2に示すように、実施例1の構成では、紙Aにおける紙粉の挟み込みは確認されなかった。しかし、より紙粉量の多い紙Bと紙Cでは紙粉の挟み込みが発生した。また、実施例2の構成では、紙Aと紙Bで紙粉の挟み込みは確認されなかったが、最も紙粉量の多い紙Cで紙粉の挟み込みが発生した。一方、変形例1及び比較例3の構成では、紙A、紙B、紙Cのいずれにおいても紙粉の挟み込みは発生しなかった。しかし、比較例3では、ハーフトーン画像の濃度一様性がNGとなった。
なお、本実施例では、特に、感光ドラム1などの駆動開始から1枚目の記録材Sの紙先端対応タイミングまでの前回転工程時における第2の供給バイアスの印加について説明した。ただし、2枚目以降に関しても、紙間において供給ローラ5にトナーを蓄えるような設定の第2の供給バイアスを印加することができる。これにより、2枚目以降についても上記1枚目と同様の効果が得られる。
このように、本実施例では、実施例1と同様、感光体1の回転方向における感光体1上のトナー像を形成可能な領域を画像形成領域、現像ローラ4の回転方向における現像ローラ上の上記画像形成領域と当接する領域を現像領域としたとき、制御部150は、上記現像領域が上記画像形成領域と当接する直前に供給ローラ5と接触している期間の少なくとも一部で、現像ローラ4に第1の現像電圧を印加し、供給ローラ5に第1の供給電圧を印加するように制御し、上記第1の現像電圧は、上記所定の極性(トナーの正規の帯電極性)と同極性であり、上記第1の供給電圧は、上記第1の現像電圧と同電位又は上記第1の現像電圧よりも上記所定の極性側の電位である。そして、本実施例では、感光体1の回転方向における上記画像形成領域に先行する感光体1上のトナー像が形成されない領域を前回転領域、感光体1の回転方向における上記画像形成領域と該画像形成領域に後続する別の画像形成領域との間の感光体1上のトナー像が形成されない領域を紙間領域、現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4上の上記前回転領域又は上記紙間領域と当接する領域を非現像領域としたとき、制御部150は、非現像領域が上記前回転領域又は上記紙間領域と当接する直前に供給ローラ5と接触している期間の少なくとも一部で、現像ローラ4に第2の現像電圧を印加し、供給ローラ5に第2の供給電圧を印加するように制御し、上記第1の現像電圧及び上記第1の供給電圧の印加時よりも、上記第2の現像電圧及び上記第2の供給電圧の印加時の方が、供給ローラ5の電位に対する現像ローラ4の電位がより上記所定の極性側の電位となる電位差が現像ローラ4と供給ローラ5との間に形成される。本実施例では、上記第2の現像電圧は、上記第1の現像電圧と同電位であり、上記第2の供給電圧は、上記第1の供給電圧よりも上記所定の極性とは逆極性側の電位である。また、本実施例では、上記第2の供給電圧は、上記第2の現像電圧よりも上記所定の極性側の電位であり、上記第1の供給電圧よりも絶対値が小さい。本実施例では、感光体1の回転方向における感光体1上の領域であって、被転写体としてのシート状の記録材Pの搬送方向における先端と接触する領域を第1の領域、現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4上の領域であって、上記先端と接触する直前の上記第1の領域と当接する領域を第2の領域としたとき、制御部150は、上記第2の領域が上記第1の領域と当接する直前に接触部Fに到達する前に供給ローラ5に上記第2の供給電圧を印加し、上記第2の領域が上記第1の領域と当接する直前に接触部Fに到達した時以後に供給ローラ5に上記第1の供給電圧を印加するように制御する。また、現像ローラ4の回転方向における現像ローラ4上の領域であって、上記先端と接触した直後の上記第1の領域と当接する領域を第3の領域としたとき、制御部150は、上記第2の領域が上記第1の領域と当接する直前に接触部Fに到達する前に供給ローラ5に上記第2の供給電圧を印加し、上記第3の領域が上記第1の領域と当接した直後に接触部Fに到達した時以後に供給ローラ5に上記第1の供給電圧を印加するように制御してもよい。この場合、制御部150は、上記第2の供給電圧から上記第1の供給電圧まで供給電圧が徐々に変化するように制御する。また、この場合、上記第2の供給電圧から上記第1の供給電圧までの供給電圧の変化の傾きの絶対値は、5msec当たり100V以下であることが好ましい。
以上説明したように、本実施例(及び変形例)によれば、供給ローラ5に印加するバイアスを制御することで、より長期にわたり紙粉の挟み込みによる画像不良を抑制することが可能となる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、画像形成装置には紙粉除去部材が設けていなかったが、本発明は紙粉除去部材と併用することも可能である。
また、上述の実施例では、画像形成装置は、感光体と記録材とが直接接触し、感光体から記録材上にトナー像を直接転写する構成とされていた。このような構成において、感光体に付着して現像装置内に回収される紙粉の量が多くなりやすいので、紙粉の挟み込みによる問題がより顕著となる傾向がある。しかし、感光体から中間転写体を介して記録材にトナー像を転写する中間転写方式の画像形成装置においても、中間転写体を介して感光体に付着した紙粉が現像装置内に回収されることがあるため、紙粉の挟み込みの問題が発生する可能性がある。したがって、本発明は中間転写方式の画像形成装置に適用することも可能であり、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、形態それらの相対配置などは、発明が適応される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を上述の実施例に限定する主旨のものではない。
また、上述の実施例では、現像剤として摩擦帯電により負帯電するトナーを用いたが、本発明は斯かる態様に限定されるものではなく、正規の帯電極性が正極性であるトナーを用いる画像形成装置にも本発明は適用できる。
また、上述の実施例では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。本発明は、例えば、複写機、ファクシミリ装置などの他の画像形成装置、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機などの他の画像形成装置にも適用できるものであり、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。また、上述の実施例では画像形成装置はモノクロ画像形成装置であったが、本発明はカラー画像形成装置にも適用できるものであり、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
例えば、図9(a)は、中間転写方式のカラー画像形成装置200の一例の構成を説明するための模式図である。図9(a)において、図1に示す画像形成装置100のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素には同一の符号を付している。この画像形成装置200は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する複数の画像形成部201(201Y、201M、201C、201K)を有する。各画像形成部201(201Yのみ図示)は、上述の実施例におけるものと同様の感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置7、1次転写ローラ30(上述の実施例における転写ローラに対応)を有する。各画像形成部201の感光ドラム1に形成されたトナー像は、中間転写体としての複数の張架ローラによって張架される無端状のベルトで構成された中間転写ベルト202上に順次重ね合わされるようにて1次転写される。各画像形成部201における感光ドラム1上へのトナー像の形成プロセスは上述の実施例と同様であり、感光ドラム1から中間転写ベルト202へのトナー像の1次転写プロセスは上述の実施例における転写プロセスと同様である。また、中間転写ベルト202上に形成されたトナー像は、二次転写ローラ203に印加される2次転写バイアス(2次転写電圧)により中間転写ベルト202と2次転写ローラ203とに挟持されて搬送される記録材S上に2次転写される。また、トナー像が転写された記録材Sは、定着装置60による定着処理を受けた後に画像形成装置200の装置本体から排出される。この構成では、1次転写ローラ30が、被転写体としての中間転写ベルト202にトナー像を転写させる転写部材を構成する。
また、図9(b)は、直接転写方式のカラー画像形成装置300の一例の構成を説明するための模式図である。図9(b)において、図1に示す画像形成装置100のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素には同一の符号を付している。この画像形成装置300は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する複数の画像形成部301(301Y、301M、301C、301K)を有する。図9(b)の画像形成装置300は、図9(a)の画像形成装置200における中間転写ベルト202に代えて、記録材担持体としての複数の張架ローラによって張架される無端状のベルトで構成された記録材担持ベルト302を有した構成に相当する。図9(b)の画像形成装置300では、各画像形成部301(301Yのみ図示)で形成されたトナー像は、記録剤担持ベルト302に担持されて搬送される記録材Sに順次重ね合わされるようにして転写される。各画像形成部301における感光ドラム1上へのトナー像の形成プロセスは上述の実施例と同様であり、感光ドラム1から記録材担持ベルト302上の記録材Sへのトナー像の転写プロセスは上述の実施例における転写プロセスと同様である。また、トナー像が転写された記録材Sは、定着装置60による定着処理を受けた後に画像形成装置300の装置本体から排出される。この構成では、記録材担持ベルト302と転写ローラ30とが、被転写体としての記録材Sにトナー像を転写させる転写部材を構成する。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像ローラ
5 供給ローラ
6 現像ブレード
7 現像装置
8 プロセスカートリッジ
9 現像容器
20 収容室
100 画像形成装置
S 記録材

Claims (16)

  1. 回転可能な感光体と、
    前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、
    前記感光体に当接して前記感光体の表面に所定の極性に帯電したトナーを供給し前記感光体上にトナー像を形成する回転可能な現像ローラと、
    前記現像ローラと接触して接触部を形成し前記現像ローラにトナーを供給する回転可能な供給ローラであって、前記現像ローラと接触する表面を形成する弾性発泡体層を有する供給ローラと、
    前記現像ローラに当接し前記供給ローラにより前記現像ローラに供給されたトナーを規制する規制部材と、
    前記現像ローラ、前記供給ローラ及び前記規制部材が設けられた現像容器と、
    前記感光体上に形成されたトナー像を被転写体に転写させる転写部材と、を有し、
    前記転写の後に前記感光体上に残留したトナーを前記現像ローラにより前記現像容器内に回収する画像形成装置において、
    前記供給ローラと前記現像ローラとは、それぞれ前記接触部における移動方向が同方向となるように回転し、
    前記弾性発泡体層は、連続気泡体で構成され、前記接触部において前記現像ローラによって変形させられることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記接触部における移動速度は、前記現像ローラよりも前記供給ローラの方が速いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記供給ローラの表面のセル径は、100μm以上、500μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記供給ローラの表面のセル数は、50個/inch以上、300個/inch以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置
  5. 前記供給ローラの通気量は、0.5L/min以上、3.0L/min以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記供給ローラの前記弾性発泡体層の密度は、0.05g/cm以上、0.20g/cm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記供給ローラの前記現像ローラに対する侵入量は、0.5mm以上、3.0mm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記感光体は、前記被転写体としてのシート状の記録材と接触することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記現像ローラに直流電圧である現像電圧を印加する現像電圧印加部と、
    前記供給ローラに直流電圧である供給電圧を印加する供給電圧印加部と、
    前記現像電圧印加部及び前記供給電圧印加部を制御可能な制御部と、を有し、
    前記感光体の回転方向における前記感光体上のトナー像を形成可能な領域を画像形成領域、前記現像ローラの回転方向における前記現像ローラ上の前記画像形成領域と当接する領域を現像領域としたとき、
    前記制御部は、前記現像領域が前記画像形成領域と当接する直前に前記供給ローラと接触している期間の少なくとも一部で、前記現像ローラに第1の現像電圧を印加し、前記供給ローラに第1の供給電圧を印加するように制御し、
    前記第1の現像電圧は、前記所定の極性と同極性であり、前記第1の供給電圧は、前記第1の現像電圧と同電位又は前記第1の現像電圧よりも前記所定の極性側の電位であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記感光体の回転方向における前記画像形成領域に先行する前記感光体上のトナー像が形成されない領域を前回転領域、前記感光体の回転方向における前記画像形成領域と該画像形成領域に後続する別の前記画像形成領域との間の前記感光体上のトナー像が形成されない領域を紙間領域、前記現像ローラの回転方向における前記現像ローラ上の前記前回転領域又は前記紙間領域と当接する領域を非現像領域としたとき、
    前記制御部は、前記非現像領域が前記前回転領域又は前記紙間領域と当接する直前に前記供給ローラと接触している期間の少なくとも一部で、前記現像ローラに第2の現像電圧を印加し、前記供給ローラに第2の供給電圧を印加するように制御し、
    前記第1の現像電圧及び前記第1の供給電圧の印加時よりも、前記第2の現像電圧及び前記第2の供給電圧の印加時の方が、前記供給ローラの電位に対する前記現像ローラの電位がより前記所定の極性側の電位となる電位差が前記現像ローラと前記供給ローラとの間に形成されることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記第2の現像電圧は、前記第1の現像電圧と同電位であり、前記第2の供給電圧は、前記第1の供給電圧よりも前記所定の極性とは逆極性側の電位であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記第2の供給電圧は、前記第2の現像電圧よりも前記所定の極性側の電位であり、前記第1の供給電圧よりも絶対値が小さいことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記感光体の回転方向における前記感光体上の領域であって、前記被転写体としてのシート状の記録材の搬送方向における先端と接触する領域を第1の領域、前記現像ローラの回転方向における前記現像ローラ上の領域であって、前記先端と接触する直前の前記第1の領域と当接する領域を第2の領域としたとき、
    前記制御部は、前記第2の領域が前記第1の領域と当接する直前に前記接触部に到達する前に前記供給ローラに前記第2の供給電圧を印加し、前記第2の領域が前記第1の領域と当接する直前に前記接触部に到達した時以後に前記供給ローラに前記第1の供給電圧を印加するように制御することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記現像ローラの回転方向における前記現像ローラ上の領域であって、前記先端と接触した直後の前記第1の領域と当接する領域を第3の領域としたとき、
    前記制御部は、前記第2の領域が前記第1の領域と当接する直前に前記接触部に到達する前に前記供給ローラに前記第2の供給電圧を印加し、前記第3の領域が前記第1の領域と当接した直後に前記接触部に到達した時以後に前記供給ローラに前記第1の供給電圧を印加するように制御することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記制御部は、前記第2の供給電圧から前記第1の供給電圧まで前記供給電圧が徐々に変化するように制御することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記第2の供給電圧から前記第1の供給電圧までの前記供給電圧の変化の傾きの絶対値は、5msec当たり100V以下であることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
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