JP6835637B2 - 情報分析装置及び経路情報分析方法 - Google Patents
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Description
このような技術の一例が、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の技術では、移動体と共に移動する携帯端末が出力するプローブ情報を分析することにより、移動体の移動経路と、移動経路の始点及び終点の位置を特定する。
そして、特定した移動経路と、始点及び終点の位置とに基づいて、終点となった施設(例えば、駅)に訪問した移動体がどの始点から、どのような経路で施設を訪問したのかを推定する。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、或る領域を始点として出発した移動体についての統計的な情報を得るための、領域の決定基準が流動的でまちまちであった。具体的には、特許文献1の明細書段落番号[0053]や図7に開示されているように、始点として出発した移動体の数や移動体が近接しているか否か等に応じて事後的に領域の位置や配置を決定していた。このような移動状況により左右される領域の決定基準では、定量的な比較の用途等に適さない場合も考えられる。
本発明の好ましい一実施形態に係る情報分析システム1について説明する。図1に、情報分析システム1の全体構成を示す。
車載ナビゲーション装置10は、移動体である車両60aに据え付けられたカーナビゲーション装置や、移動体である車両60aに簡易的に設置されたPND(Portable Navigation Device)によりにより実現することができる。
携帯端末20は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、ノートパソコン、その他の携帯可能な電子機器により実現することができる。
つまり、本実施形態によれば、分析を行うために、より適した領域を設定した上で、分析を行うことが可能となる。
なお、分析情報参照端末40は、例えばパーソナルコンピュータにより実現することができる。
次に、車載ナビゲーション装置10が備える機能ブロックについて図2のブロック図を参照して説明をする。
ここで、車載ナビゲーション装置10は、車両60aから電源の供給を受けており、車両60aに乗車したユーザにより車両60aのイグニッションスイッチがオン(エンジンを起動)にされることによって自動起動する。そして、車載ナビゲーション装置10は、車両60aに乗車したユーザにより車両60aのイグニッションスイッチがオフ(エンジンを停止)にされるまで稼働する。
また、識別情報122は、車載ナビゲーション装置10を識別するための情報である。識別情報122としては、例えば車載ナビゲーション装置10に一意に割り当てられた製造番号等を利用することができる。また、他にも、通信部13が携帯電話網等のネットワークである通信網50に接続するために、通信部13に挿入されたSIM(Subscriber Identity Module)に付与された電話番号を識別情報122として利用することができる。また、他にも、車両60aに固有に付与されたVIN(車両識別番号)やナンバープレートの番号を識別情報122として利用することができる。
なお、センサ部14は、ジャイロセンサ、加速度センサにより測定される角速度や、加速度に基づいて車載ナビゲーション装置10の位置情報の測位精度を更に高めることも可能である。
また、センサ部14は、GPS通信が困難又は不可能となった場合に、AGPS(Assisted Global Positioning System)通信を利用し、通信部13から取得される基地局情報によって車載ナビゲーション装置10の位置情報を算出することも可能である。
そうすることで、情報をスピーカから音声で出力したり、マイクを介して音声入力された運転者による各種の選択、指示を音声認識技術により、制御部11に入力したりすることもできる。
目的地までの経路案内処理は、一般的なカーナビゲーションシステムにおける経路案内処理と同等である。すなわち、経路案内部111は、記憶部12に記憶されている地図情報(図示を省略する。)に基づいて目的地までの地図を生成し、この地図上にセンサ部14により測位された車載ナビゲーション装置10の現在位置と目的地の位置と目的地までのルート情報とを重ね、これを表示部15に表示することにより経路案内を行うことができる。この場合に、更に、図示を省略したスピーカから経路案内用の音声を出力するようにしてもよい。また、道路の混雑状況の情報や天気の情報等を通信部13による通信により取得して、この取得した情報を経路案内処理に利用するようにしてもよい。
なお、目的地までの経路案内処理については、当業者によく知られているので、これ以上の詳細な説明は省略する。
位置情報送信部112による、情報分析装置30に対する位置情報121及び識別情報122の送信は、車両60aに乗車したユーザにより車両60aのイグニッションスイッチがオン(エンジンを起動)にされ、車載ナビゲーション装置10が自動起動してから、車両60aのイグニッションスイッチがオフ(エンジンを停止)にされるまでの間、周期的に行われる。例えば、所定の時間間隔(例えば3秒間隔)でセンサ部14が測位を行う都度、リアルタイムに送信が行われる。また、リアルタイムに情報分析装置30に送信する替わりに、複数個まとめて(例えば3分間分の間に3秒間隔で更新された位置情報121と、識別情報122とをまとめて)、一度に送信するようにしてもよい。すなわち、いわゆるバースト送信をするようにしてもよい。かかる、所定の時間間隔の長さや、リアルタイムに送信するか、それともバースト送信するかは、本実施形態を適用する環境等に応じて、任意に設定することができる。
このようにして、リアルタイム送信やバースト送信を行うことにより、位置情報送信部112は、センサ部14が測位した車両60aの移動経路を特定するための位置情報121と、識別情報122とを、情報分析装置30に対して送信する。
この場合、出発位置を表す位置情報121であることを示す起動情報や、駐車位置を表す位置情報121であることを示す停止情報を、位置情報121に追加してから、情報分析装置30に送信するようにしてもよい。例えば、起動情報であることを示すフラグを1にして送信したり、停止情報であることを示すフラグを1にして送信したりするとよい。なお、イグニッションスイッチがオフ(エンジン停止)される直前に測位された位置情報121(すなわち、停車位置)については、イグニッションスイッチがオン(エンジンを起動)にされ、車載ナビゲーション装置10が再度起動した際に送信されてもよい。
次に、携帯端末20が備える機能ブロックについて図3のブロック図を参照して説明をする。
ここで、上述した車載ナビゲーション装置10は、車両60aから電源の供給を受けていたが、携帯端末20は自身が備えるバッテリ(図示を省略する。)から電源の供給を受ける。ただし、バッテリを充電するために携帯端末20が車両60bのシガーソケット等から電源の供給を受けるようにしてもよい。
ここで、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、センサ部24と、表示部25と、入力部26は、上述した車載ナビゲーション装置10が含む同名の機能ブロックと同等の機能を有している。つまり、上述した車載ナビゲーション装置10の説明における「車載ナビゲーション装置10」の文言を「携帯端末20」を置き換えることにより、携帯端末20の各機能ブロックの説明となるので、重複する再度の説明は省略する。
近距離通信部27は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)といった規格に準拠した非接触の近距離通信、又はUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等を介した有線による近距離通信を行うための部分である。
一方で、車両60bは、近距離通信部27と通信を行うための近距離通信部を備える。例えば車両60bのECU(Electronic Control Unit)が近距離通信部を備える。
そして、携帯端末20がECUと近距離通信により通信することができる場合とは、すなわち、携帯端末20が車両60bの車内に存在する場合である。この場合、携帯端末20のセンセ部24が測位する位置情報は、車両60bの位置情報に相当することになる。
この場合に、リアルタイムで送信してもよく、バースト送信してもよい点や、駐車位置に到着したと判断された場合には、バースト送信をリアルタイムの送信に切り替えても良い点や、出発位置又は駐車位置であることを示す情報を追加しても良い点や、再起動時に駐車位置を送信しても良い点も位置情報送信部112と同様である。
次に、情報分析装置30が備える機能ブロックについて図4のブロック図を参照して説明をする。
施設位置情報としては、各施設の位置情報が緯度経度の情報として保存されている。また、施設位置情報として、施設の識別情報(施設ID)、名称、施設種別(及び/又はジャンル)、電話番号、住所、営業時間、施設が飲食店であれば提供するメニュー、商品役務等に関する施設情報、等の付帯的な情報が含まれていてもよい。
駐車場情報としては、駐車場の位置情報が緯度経度の情報として保存されている。駐車場が各施設の駐車場である場合には、施設と駐車場を紐付けて保存される。
ただし、通信部33と他の装置との間で送受信されるデータに特に制限はなく、これらの情報以外の情報が送受信されるようにしてもよい。
位置情報データベース更新部311は、位置情報データベース323を構築して、適宜更新する部分である。位置情報データベース323の、データ構造の一例について図5を参照して説明する。
ここで、本実施形態における位置情報データベース323に格納される「出発位置」と「停車位置」の考え方について説明をする。本実施形態では、後述の指定部312で指定された複数の施設の何れかに訪問した車両60の、この施設へ訪問した際の往路における出発位置及び復路における駐車位置の何れか又は双方を前記受信した位置情報に基づいて特定する。そしてこのようにして特定した往路における出発位置や、復路における駐車位置を、地図情報321から生成した地図上で、分割線情報322と重ねて表示するための分析情報を生成する。
例えば、ユーザが車両60にて或る施設を訪問する場合、施設へと至るまでの往路では何れかの出発位置から出発して、施設に駐車する。そして、施設訪問後の復路では、施設を出発位置として出発し、何れかの駐車位置に駐車する。本実施形態では、車両60の位置情報に基づいて往路での出発位置と、復路での駐車位置を特定して位置情報データベース323に格納する。
具体的には、位置情報データベース更新部311は、車両60から受信した位置情報に基づいて、駐車位置が或る施設である経路を特定し、この経路を、施設を訪問するための往路と判定する。そして、この往路における出発位置を特定し、この出発位置をこの施設と対応付けて位置情報データベース323に格納する。更に、位置情報データベース更新部311は、車両60から受信した位置情報に基づいて、出発位置が或る施設である経路を特定し、この経路を、施設を訪問から出発した復路と判定する。そして、この復路における駐車位置を特定し、この駐車位置をこの施設と対応付けて位置情報データベース323に格納する。なお、往路における出発位置と、復路における停車位置が異なる場所となることもありえる。例えば、自宅を出発した後に施設を訪問し、そのまま自宅に帰宅した場合には、往路における出発位置と、復路における停車位置が同じ場所となるが、自宅を出発した後に施設を訪問し、その後、他の施設等に訪問した場合には、往路における出発位置と、復路における停車位置が異なる場所となることもあり得る。本実施形態では、後述の分析条件に基づいて、往路における出発位置と、復路における停車位置の何れを分析するのかについて選択することができる。
なお、上述した分析条件を任意に組み合わせるようにしてもよい。
分析情報参照用端末40については、一般的なパーソナルコンピュータにより実現できるので、詳細な説明を省略する。図6に示すように、顧客端末4は、少なくとも、制御部40と、記憶部41と、通信部42と、表示部44と、入力部45とを含んで構成される。各部の構成は、例えば、車載ナビゲーション装置10や、携帯端末20の名称が同一の各部の構成とそれぞれ同様である。
受信した分析情報は、分析情報取得部412により取得される。分析情報取得部412は、取得した分析情報を、表示部44に対して表示させる。これにより、分析情報参照用端末40のユーザは、分析情報に対応する画像や図表等の各種内容を参照することができる。
次に、図7〜図10を参照して分析情報に対応する表示の具体例について説明をする。まず、前提として、今回分析対象とする施設の周辺の地図を地図情報321に基づいて生成する。この地図の例を図7に示す。
なお、上述したような円を用いた表現はあくまで一例であり、各領域において、領域内に含まれる往路における出発位置の数そのものを数字で示したり、棒グラフ等の他の表現方法で示したりしてもよい。
次に、図11及び図12のフローチャートを参照して、本実施形態の動作について説明する。ここで、図11は、位置情報の収集及び位置情報データベースの更新時の動作を示すフローチャートである。また、図12は、情報分析処理時の動作を示すフローチャートである。
位置情報送信部111が位置情報の送信を開始するか否かを判定する(ステップS11)。ここで、上述したように、車両60aのイグニッションスイッチがオンとなった場合に送信が開始される。イグニッションスイッチがオフのままの場合には(ステップS11にてNo)、位置情報送信部111による送信は開始されない。一方で、イグニッションスイッチがオンとなった場合には(ステップS11にてYes)、ステップS12に進む。
位置情報送信部111は、センサ部14から位置情報を取得し、取得した位置情報を情報分析装置30に対して、所定の周期で、リアルタイム送信又はバースト送信をする(ステップS13)。
以上説明した動作により、位置情報の収集及び位置情報データベースの更新が実現される。
まず、分析情報参照装置40の分析条件受付部411が、入力部45を介して、ユーザから分析条件を受け付ける(ステップS21)。
そして、このようにして得られた分析情報は、ユーザに取って有益な情報として利用できる、という効果も奏する。この効果について詳細に説明する。
例えば、本実施形態では、位置情報を分析することにより、図7〜図10の例のような表示を行うための分析情報を生成することができる。そして、図7〜図10を参照して説明した際に上述したように、分析情報を表示することにより、施設に訪問する車両60が、どこから来たのか、どこへ行くのかを可視化することができる。そのため、分析情報を参照したユーザが、各施設の商圏範囲や、商圏に含まれる顧客数(商圏の規模)等を知ることができる。例えば、距離的には近くても川を隔てた領域は商圏となっていないこと等が分かる。
なお、上記のナビゲーションシステムに含まれる各機器のそれぞれは、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上記のナビゲーションシステムに含まれる各機器のそれぞれが協働することにより行なわれるナビゲーション方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
10 車載ナビゲーション装置
11、21、31、41 制御部
111、211 経路案内部
112、212 位置情報送信部
12、22、32、42 記憶部
121、221 位置情報
122、222 識別情報
13、23、33、43 通信部
14、24 センサ部
15、25、44 表示部
16、26、45 入力部
20 携帯端末
27 近距離通信部
30 情報分析装置
311 位置情報データベース更新部
312 分析情報生成部
321 地図情報
322 分割線情報
323 位置情報データベース
40 分析情報参照装置
411 分析条件受付部
412 分析情報取得部
50 通信網
60a、60b 車両
Claims (6)
- 複数の移動体の位置情報を受信する受信部と、
複数の施設に関する施設位置と特定要因とを含む地図情報と、前記地図情報に含まれる特定要因を用いて作成された分割線情報とを記憶する記憶部と、
前記複数の施設の何れかに訪問した移動体の、該施設へ訪問した際の往路における出発位置及び復路における駐車位置の何れか又は双方を前記受信した位置情報に基づいて特定し、該特定した位置を前記分割線情報により分割される領域毎に前記地図情報と重ねて表示するための分析情報を生成する分析情報生成部と、
を備え、
前記分析情報生成部はさらに、前記特定した前記出発位置又は前記駐車位置の数を、それぞれ何れの施設に訪問した際のものであるのか判別可能に重ね合わせて表示するための分析情報を生成することを特徴とする情報分析装置。 - 前記分析情報生成部はさらに、前記複数の施設のなかから少なくとも一つ以上の施設の指定を受け付け、該指定された複数の施設の何れかに訪問した移動体の、該施設へ訪問した際の往路における出発位置及び復路における駐車位置の何れか又は双方を前記受信した位置情報に基づいて特定し、該特定した位置を前記地図情報及び前記分割線情報と重ねて表示するための分析情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報分析装置。
- 前記受信部が受信する前記移動体の位置情報には位置情報の測位時刻を表す時刻情報が付帯されており、
前記分析情報生成部はさらに、時間帯の指定を受け付け、該指定された時間帯に複数の施設の何れかに訪問した移動体の、該施設へ訪問した際の往路における出発位置及び復路における駐車位置の何れか又は双方を前記受信した位置情報に基づいて特定し、該特定した位置を前記地図情報及び前記分割線情報と重ねて表示するための分析情報を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報分析装置。 - 前記地図情報の特定要因は、河川、鉄道路線、幹線道路の何れかを少なくとも含むことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の情報分析装置。
- 前記受信部はさらに、前記複数の移動体の起動情報及び停止情報を受信し、
前記分析情報生成部はさらに、前記位置情報及び前記起動情報に基づいて前記往路において移動体が起動した位置を前記往路における出発位置として特定し、前記位置情報及び前記停止情報に基づいて前記復路において移動体が停止した位置を前記往路における駐車位置として特定することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の情報分析装置。 - コンピュータが行う情報分析方法であって、
複数の移動体の位置情報を受信する受信ステップと、
複数の施設に関する施設位置と特定要因とを含む地図情報と、前記地図情報に含まれる特定要因を用いて作成された分割線情報とを記憶する記憶ステップと
前記複数の施設の何れかに訪問した移動体の、該施設へ訪問した際の往路における出発位置及び復路における駐車位置の何れか又は双方を前記受信した位置情報に基づいて特定し、該特定した位置を前記分割線情報により分割される領域毎に前記地図情報と重ねて表示するための分析情報を生成する分析情報生成ステップと、
を備え、
前記分析情報生成ステップはさらに、前記特定した前記出発位置又は前記駐車位置の数を、それぞれ何れの施設に訪問した際のものであるのか判別可能に重ね合わせて表示するための分析情報を生成することを特徴とする情報分析方法。
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