JP6809393B2 - 車両用動力伝達装置の潤滑装置 - Google Patents

車両用動力伝達装置の潤滑装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両用動力伝達装置の潤滑装置に関し、特に、ケースの底部に設けられるオイル貯留部に貯留される潤滑油の油面高さを安定的に維持できる車両用動力伝達装置の潤滑装置に関するものである。
(a)駆動力源からの駆動力を駆動輪に伝達する車両用動力伝達装置のギヤ機構が収容され、且つ底部に潤滑油が貯留されるケースと、(b)前記ケースの底部に設けられ、隔壁によって区分けされた第1オイル貯留部および第2オイル貯留部と、(c)前記車両用動力伝達装置によって駆動され、前記第1オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式の第1オイルポンプと、(d)前記第2オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式または電動式の第2オイルポンプと、を備えた車両用動力伝達装置の潤滑装置が知られている。たとえば、特許文献1または2に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置がそれである。
上記特許文献1に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置では、ギヤ機構が収容されるケースの底部に、隔壁で区分けされた第1オイル貯留部および第2オイル貯留部が形成されている。第1オイル貯留部に貯留された潤滑油は、車両用動力伝達装置によって駆動される第1オイルポンプにより第1オイルポンプの吸入口から吸入され、車両用動力伝達装置のギヤ機構に供給されるとともに、第2オイル貯留部に供給される。第2オイル貯留部から溢れ出した潤滑油は、第1オイル貯留部へ供給される。これにより、第1オイル貯留部に貯留された潤滑油の油面高さを低下させることができるため、回転するギヤ機構と第1オイル貯留部に貯留された潤滑油との接触によって生じる掻き上げ抵抗を抑制することができる。また、上記特許文献2に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置では、第2オイル貯留部に替えてキャッチタンクを設けることにより、第1オイル貯留部の油面高さを上記特許文献1と同様に制御している。
特開2011−027142号公報 特開2008−051176号公報
しかしながら、第1オイル貯留部に貯留された潤滑油を機械式オイルポンプによってギヤ機構やベアリングに供給し、第2オイル貯留部に貯留された潤滑油を機械式または電動式のオイルポンプによって駆動用電動機に供給するような車両たとえば電動車両やハイブリッド車両においては、第2オイル貯留部またはキャッチタンクに貯留された潤滑油を第1オイル貯留部に供給して第1オイル貯留部の油面高さを制御する上記特許の潤滑装置では、第2オイル貯留部またはキャッチタンクの油面高さが低下していると第1オイル貯留部に潤滑油を供給することができない可能性がある。これにより、第1オイル貯留部の油面が著しく低下し、ギヤ機構やベアリングの潤滑が十分に行えない可能性があった。すなわち、上記駆動用電動機を備える車両の場合には、上記特許文献1および2に記載の潤滑装置では、第1オイル貯留部の油面高さが著しく低下しないように安定的に油面高さを維持することは困難であった。
他方、第2オイル貯留部またはキャッチタンクに貯留された潤滑油量を調整するために、たとえば排出用オイルポンプの吐出量をリリーフバルブや流量調整バルブで調整する手段が考えられる。しかしながら、オイル貯留部に貯留された潤滑油を供給用オイルポンプによって各部に供給し、各部を潤滑した後に戻ってきた潤滑油を排出用オイルポンプでオイル貯留部に戻すような構造いわゆるドライサンプ構造とするような回路圧が低いポンプ構成の潤滑装置では、低温から常温まで安定して機能するバルブ設計が困難であった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、潤滑油を自重によって第2オイル貯留部を経由することなく第1オイル貯留部に向かって流出させる第1流出口を有する第3オイル貯留部を備えて、第1オイル貯留部の油面高さを安定的に維持することができる車両用動力伝達装置の潤滑装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)駆動力源からの駆動力を駆動輪に伝達する車両用動力伝達装置のギヤ機構が収容され、且つ底部に潤滑油が貯留されるケースと、(b)前記ケースの底部に設けられ、隔壁によって区分けされた第1オイル貯留部および第2オイル貯留部と、(c)前記車両用動力伝達装置によって駆動され、前記第1オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式の第1オイルポンプと、(d)前記第2オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式または電動式の第2オイルポンプと、を備えた車両用動力伝達装置の潤滑装置であって、(e)前記ケース内において前記第1オイル貯留部および前記第2オイル貯留部よりも車両上方側に設けられた第3オイル貯留部を含み、(f)前記第1オイルポンプは、吸入した潤滑油を前記ギヤ機構に供給するとともに、前記第3オイル貯留部に供給し、(g)前記第3オイル貯留部は、前記第1オイルポンプから供給される潤滑油を貯留し、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第1流出口を有し、前記第3オイル貯留部は、前記ギヤ機構の回転に伴って掻き上げられる潤滑油を貯留するキャッチタンクによって形成されていることにある。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記駆動力源はエンジンであり、前記第2オイルポンプは前記エンジンによって駆動されていることにある。
第3発明の要旨とするところは、第1発明において、前記第2オイルポンプは、ポンプ駆動用電動機によって駆動されていることにある。
第4発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明のいずれか1の発明において、前記第2オイルポンプは、吸入した潤滑油を前記車両用動力伝達装置に設けられた駆動用電動機に供給することにある。
第5発明の要旨とするところは、第1発明から第4発明のいずれか1の発明において、前記第3オイル貯留部は、前記隔壁よりも車両上方側に位置する前記第1オイル貯留部および前記第2オイル貯留部の最大油面高さよりも車両上方側に設けられていることにある。
第6発明の要旨とするところは、第1発明から第5発明のいずれか1の発明において、前記第1流出口は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が予め設定された所定量を超えた場合に、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させることにある。
第7発明の要旨とするところは、第6発明において、前記第3オイル貯留部は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が前記所定量以下の場合に、前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第2流出口を有し、前記第2流出口から流出可能な潤滑油流量は、前記第1流出口から流出可能な潤滑油流量よりも少ないことにある。
第8発明の要旨とするところは、第6発明において、前記第3オイル貯留部は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が前記所定量以下の場合に、前記第2オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第2流出口を有していることにある。
第9発明の要旨とするところは、第4発明において、前記第2オイルポンプで吸入された潤滑油は、前記駆動用電動機に供給された後に、前記第3オイル貯留部を経由せずに前記第2オイル貯留部に戻されることにある。
第1発明によれば、車両用動力伝達装置の潤滑装置は、前記ケース内において、前記第1オイル貯留部および前記第2オイル貯留部よりも車両上方側に設けられた、第3オイル貯留部を含んでいる。また、前記第1オイルポンプは、吸入した潤滑油を前記ギヤ機構に供給するとともに、前記第3オイル貯留部に潤滑油を供給している。さらに、前記第3オイル貯留部は、前記第1オイルポンプから供給される潤滑油を貯留し、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第1流出口を有している。さらにまた、前記第3オイル貯留部は、前記ギヤ機構の回転に伴って掻き上げられる潤滑油を貯留するキャッチタンクによって形成されている。これにより、前記第1オイルポンプによって前記第3オイル貯留部に貯留させられた潤滑油は、自重によって前記第1流出口から前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に戻される。そのため、前記第2オイル貯留部の油面高さとは無関係に、前記第1オイル貯留部に潤滑油が供給されるので、前記第1オイル貯留部の油面高さを安定的に維持することができる。また、前記第3オイル貯留部と前記キャッチタンクとが同一の部品で構成されるので、部品点数が少なくなり低コスト化を図ることができる。
第2発明によれば、前記駆動力源はエンジンであり、前記第2オイルポンプは前記エンジンによって駆動されている。これにより、前記駆動力源が前記エンジン以外の場合と比較して複雑な制御が不要になるので、低コスト化を図ることができる。
第3発明によれば、前記第2オイルポンプは、ポンプ駆動用電動機によって駆動されている。これにより、前記第2オイルポンプは、出力部からの動力伝達を遮断してポンプ駆動電動機に連結することができるので、停車時を含めて車速に依存しない潤滑油量を前記第2オイルポンプから吐出することができる。
第4発明によれば、前記第2オイルポンプは、吸入した潤滑油を前記車両用動力伝達装置に設けられた駆動用電動機に供給する。これにより、前記ギヤ機構の潤滑のために前記第1オイルポンプから吸入された潤滑油とは別々に、前記駆動用電動機の冷却のために前記第2オイルポンプから潤滑油を吸入して前記駆動用電動機に潤滑油を供給することができる。そのため、前記第1オイル貯留部に貯留される潤滑油量に関係なく、前記駆動用電動機の冷却を行うことができる。
第5発明によれば、前記第3オイル貯留部は、前記隔壁よりも車両上方側に位置する前記第1オイル貯留部および前記第2オイル貯留部の最大油面高さよりも車両上方側に設けられている。これにより、前記第3オイル貯留部に貯留させられた潤滑油を、自重によって前記第1流出口から前記第2オイル貯留部を経由することなく確実に前記第1オイル貯留部に戻すことができる。
第6発明によれば、前記第1流出口は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が予め設定された所定量を超えた場合に、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる。これにより、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が予め設定された所定量を超えた場合、すなわち前記第1オイル貯留部に貯留された潤滑油が前記ギヤ機構および前記第3オイル貯留部に過剰に供給されて、前記第1オイル貯留部の油面高さが著しく低下した場合に、潤滑油が自重によって前記第1流出口から前記第1オイル貯留部に戻されるので、前記第1オイル貯留部の油面高さをより安定的に維持することができる。
第7発明によれば、前記第3オイル貯留部は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が前記所定量以下の場合に、前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第2流出口を有している。また、前記第2流出口から流出可能な潤滑油流量は、前記第1流出口から流出可能な潤滑油流量よりも少なくさせる。これにより、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が前記所定量以下の場合、すなわち前記第1オイル貯留部の油面高さが著しく低下していない場合に、潤滑油が自重によって前記第2流出口から前記第1オイル貯留部に戻されるので、前記第1オイル貯留部の油面高さをより安定的に維持することができる。
第8発明によれば、前記第3オイル貯留部は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が前記所定量以下の場合に、前記第2オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第2流出口を有している。これにより、前記第1オイル貯留部の油面高さが著しく低下していない場合に、潤滑油が自重によって前記第2流出口から前記第2オイル貯留部に戻されるので、前記第1オイル貯留部の油面高さの著しい低下を抑制するとともに、前記第2オイル貯留部の油面高さを安定的に維持することができる。
第9発明によれば、前記第2オイルポンプで吸入された潤滑油は、前記駆動用電動機に供給された後に、前記第3オイル貯留部を経由せずに前記第2オイル貯留部に戻される。これにより、前記第2オイルポンプによって前記駆動用電動機に供給された潤滑油は、前記第3オイル貯留部に混入せずに前記第2オイル貯留部に戻されるので、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量と前記第1オイル貯留部に貯留される潤滑油量との相関が高くなる。そのため、前記第1オイル貯留部の油面高さが著しく低下した場合に前記第3オイル貯留部の潤滑油量が前記所定量を超えやすくなり、より確実に第1オイル貯留部の油面高さを安定的に維持することができる。
本発明の車両用動力伝達装置の潤滑装置が適用される車両の概略構成を説明する骨子図である。 図1の車両用動力伝達装置に備えられる複数の軸の位置関係を示す断面図である。 図1の車両用動力伝達装置の潤滑装置を説明する油圧回路図である。 図1の車両用動力伝達装置の潤滑装置において、エンジンとは異なる駆動力源で回転駆動される第2オイルポンプを備えた場合の油圧回路図である。 本発明の他の実施例における車両用動力伝達装置の潤滑装置を説明する油圧回路図である。 本発明の他の実施例における車両用動力伝達装置の潤滑装置を説明する油圧回路図である。 本発明の他の実施例における車両用動力伝達装置の潤滑装置を説明する油圧回路図である。
本発明は、エンジン駆動車両や、走行用の駆動力源としてエンジンの他に走行用回転機すなわち駆動用電動機を有するハイブリッド車両等に好適に適用されるが、駆動力源として電動モータのみを備えている電気自動車などにも適用され得る。駆動用電動機としては、例えば電動モータおよび発電機の機能を択一的に用いることができるモータジェネレータが適当であるが、電動モータを用いることもできる。車両用動力伝達装置は、複数の軸が車両幅方向に沿って配置されるFF(フロントエンジン・フロントドライブ)等の横置き型のトランスアクスルが好適に用いられるが、FR型や4輪駆動型の動力伝達装置であってもよい。車両用動力伝達装置の出力部は、例えば駆動力源からギヤ機構等を介して伝達された駆動力を左右の駆動輪へ出力するディファレンシャル装置などである。
前記車両用動力伝達装置の出力部の回転に伴って機械的に回転駆動される第1オイルポンプの吐出側には、例えば車両用動力伝達装置の各部(ギヤやベアリング、回転機など)に潤滑油を供給する第1供給経路が接続される。また、前記車両用動力伝達装置の出力部とは異なる回転駆動力源によって回転駆動される第2オイルポンプの吐出側には第2供給経路が接続される。これ等の供給経路を互いに独立に構成すれば、車両用動力伝達装置の各部を分担して潤滑できるとともに、潤滑油の供給部位によって異なる必要油量に応じて個々のオイルポンプの吸入性能等を個別に設定でき、不必要な潤滑を抑制できる。また、個別にオイルクーラ等の熱交換器を設けたり、潤滑油を貯蔵するオイルストレージを設けたりすることができるなど、供給経路毎に潤滑性能等を適切に設定することができる。なお、これ等の第1オイルポンプおよび第2オイルポンプから吐出された潤滑油が合流し、共通の供給経路を介して車両用動力伝達装置の各部の潤滑部位へ供給されるようになっていてもよい。
第2オイルポンプとしては、エンジンによって機械的に回転駆動されるオイルポンプが好適に用いられるが、ポンプ駆動用電動機によって回転駆動される電動式オイルポンプを採用することもできる。この場合は、前記車両用動力伝達装置の出力部からの動力伝達を遮断して他の駆動力源に連結することにより、停車時を含めて、車速に依存しない潤滑油量で各部の潤滑を行うことができる。オイル貯留部は、車両前後方向に2つに区分けしても良く、車両前後方向に3つに区分けしてもよい。オイル貯留部は、車両幅方向に区分けすることも可能である。第1オイル貯留部および第2オイル貯留部では、油面高さが隔壁の上端部以下になると油面高さが個別に変化するが、隔壁に連通孔等を設けて隣接するオイル貯留部の間で潤滑油の流通を許容するようにしてもよい。その場合でも、連通孔による流通抵抗で油面高さは個別に変化する。
第1オイルポンプおよび第2オイルポンプの吸入性能は適宜定められ、例えば車両走行時に回転駆動されるオイルポンプの吸入性能は第2オイルポンプよりも低くされるが、同程度の吸入性能としても良いし、第1オイルポンプの吸入性能を第2オイルポンプよりも高くすることも可能である。
前記車両用動力伝達装置の出力部の回転に伴って機械的に回転駆動される第1オイルポンプは、常に前記車両用動力伝達装置の出力部の回転に伴って回転駆動されるように構成しても良いが、動力伝達を断接するポンプ断接装置を介して前記車両用動力伝達装置の出力部に連結されるとともに、他の回転駆動力源(ポンプ駆動用電動機など)に連結されて回転駆動されるように構成することもできる。この場合は、前記車両用動力伝達装置の出力部からの動力伝達を遮断して他の回転駆動力源に連結することにより、停車時を含めて、車速に依存しない潤滑油量で各部の潤滑を行なうことができる。
以下、本発明の一実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されるハイブリッド車両10の車両用動力伝達装置(以下、動力伝達装置という)12を説明する骨子図で、その動力伝達装置12を構成している複数の軸が共通の平面内に位置するように展開して示した展開図である。図2は、その複数の軸の位置関係を示した断面図である。動力伝達装置12は、複数の軸が車両幅方向に沿って配置されるFF車両等の横置き型のハイブリッド車両用トランスアクスルで、図2に示されるケース14内に収容されている。ケース14は、必要に応じて複数の部材にて構成される。
動力伝達装置12は、車両幅方向と略平行な第1軸線S1〜第4軸線S4を備えており、第1軸線S1上には、駆動力源であるエンジン20に連結された入力軸22が設けられているとともに、その第1軸線S1と同心にシングルピニオン型の遊星歯車装置24および第1電動機すなわち第1モータジェネレータMG1が配設されている。遊星歯車装置24および第1モータジェネレータMG1は電動式差動部26として機能するもので、差動機構である遊星歯車装置24のキャリア24cに入力軸22が連結され、サンギヤ24sに第1モータジェネレータMG1が連結され、リングギヤ24rに出力歯車Geが設けられている。キャリア24cは第1回転要素で、サンギヤ24sは第2回転要素で、リングギヤ24rは第3回転要素であり、第1モータジェネレータMG1は差動制御用回転機に相当する。第1モータジェネレータMG1は電動モータおよび発電機として択一的に用いられるもので、発電機として機能する回生制御などでサンギヤ24sの回転速度が連続的に制御されることにより、エンジン20の回転速度が連続的に変化させられて出力歯車Geから出力される。また、第1モータジェネレータMG1のトルクが0とされてサンギヤ24sが空転させられることにより、エンジン20の連れ廻りが防止される。エンジン20は、燃料の燃焼によって動力を発生する内燃機関である。
第2軸線S2上には、シャフト28の両端に減速大歯車Gr1および減速小歯車Gr2が設けられた減速歯車装置30が配設されており、減速大歯車Gr1は出力歯車Geと噛み合わされている。減速大歯車Gr1はまた、第3軸線S3上に配設された第2電動機すなわち第2モータジェネレータMG2のモータ出力歯車Gmと噛み合わされている。第2モータジェネレータMG2は電動モータおよび発電機として択一的に用いられるもので、電動モータとして機能するように力行制御されることにより、ハイブリッド車両10の走行用(駆動用)駆動力源として用いられる。この第2モータジェネレータMG2は走行用電動機に相当する。
減速小歯車Gr2は、第4軸線S4上に配設されたディファレンシャル装置32のデフリングギヤGdと噛み合わされており、エンジン20および第2モータジェネレータMG2からの駆動力がディファレンシャル装置32を介して左右のドライブシャフト36に分配され、左右の駆動輪38に伝達される。このディファレンシャル装置32は出力部に相当し、デフリングギヤGdは入力ギヤに相当する。また、遊星歯車装置24、出力歯車Ge、減速大歯車Gr1、減速小歯車Gr2、デフリングギヤGd等によってギヤ機構が構成されている。第4軸線S4は、図2から明らかなように、第1軸線S1〜S4の中で最も車両下方側位置に定められており、第2軸線S2および第3軸線S3は第4軸線S4の上方位置に定められており、第1軸線S1は第4軸線S4よりも車両前側の斜め上方位置に定められている。
図2に示すように、ケース14内の上部にはキャッチタンク70が設けられている。キャッチタンク70は、図2に示すように、車両上方側が開口するように形成されており、たとえばデフリングギヤGdの回転に伴って掻き上げられた潤滑油が開口から流入してキャッチタンク70の内部に貯留される。本実施例では、キャッチタンク70によって第3オイル貯留部72が形成されている。キャッチタンク70は、第1モータジェネレータMG1の車両上方側に設けられている。ここで、キャッチタンク70は、本実施例では第1モータジェネレータMG1の車両上方側に設けられているが、たとえば第2モータジェネレータMG2の車両上方側に設けられていてもよい。
このようなハイブリッド車両10においては、EV(Electric Vehicle)走行モードおよびHV(Hybrid Vehicle)走行モードが実行可能である。具体的には、EV走行モードは、エンジン20を回転停止させた状態で第2モータジェネレータMG2を力行制御することにより駆動力源として用いて走行するもので、低要求駆動力すなわち低負荷の領域で選択される。HV走行モードは、第1モータジェネレータMG1に回生制御によって反力を発生させつつ、エンジン20を駆動力源として用いて走行するもので、EV走行モードよりも高要求駆動力すなわち高負荷の領域で選択される。なお、HV走行モードの代わりに、或いはHV走行モードに加えて、常にエンジン20のみを駆動力源として用いて走行するエンジン走行モード等が設けられてもよい。
図3は、本実施例のハイブリッド車両10が備えている潤滑装置40を説明する油圧回路図である。図3に示すように、潤滑装置40は、吸入装置として第1オイルポンプP1および第2オイルポンプP2を備えており、それぞれ異なる独立の第1供給経路42、第2供給経路44に接続されて動力伝達装置12の各部を分担して潤滑するようになっている。第1オイルポンプP1は、図1に示すように、デフリングギヤGdと噛み合わされたポンプ駆動歯車Gpを介して出力部(ディファレンシャル装置32)によって機械的に回転駆動される機械式オイルポンプであり、第2オイルポンプP2は、入力軸22に連結されてエンジン20により機械的に回転駆動される機械式オイルポンプである。第1オイルポンプP1は、デフリングギヤGdに連動して回転する減速大歯車Gr1や減速小歯車Gr2等にポンプ駆動歯車Gpを噛み合わせて回転駆動されるようにすることも可能である。図4は、エンジン20とは異なる駆動力源によって回転駆動される第2オイルポンプP2を備えたハイブリッド車両10の潤滑装置40を説明する油圧回路図である。すなわち、第2オイルポンプP2は、ディファレンシャル装置32とは異なる回転駆動力源によって回転駆動されるオイルポンプで、本実施例ではエンジン20によって回転駆動されるオイルポンプであるが、図4に示すように、ポンプ駆動用の電動モータすなわちポンプ駆動用電動機20pによって回転駆動される電動式オイルポンプを採用することもできる。
第1オイルポンプP1および第2オイルポンプP2は、ケース14の底部に設けられたオイル貯留部46から潤滑油を吸入して、供給経路42、44へ出力する。オイル貯留部46は、ケース14そのものによって構成されているとともに、隔壁52によって車両前後方向における後方側部分に区分けされた第1オイル貯留部50と、車両前後方向における前方側部分に区分けされた第2オイル貯留部56とを備えている。第1オイル貯留部50は、ディファレンシャル装置32の下方に位置する部分である。第2オイル貯留部56は、遊星歯車装置24等が配置された第1軸線S1の下方に位置する部分である。第1オイル貯留部50内には、第1オイルポンプP1の吸入口58が配置されており、第2オイル貯留部56内には、第2オイルポンプP2の吸入口60が配置されている。吸入口58、60は、それぞれ独立に設けられた別々の吸入油路を介してオイルポンプP1、P2に接続されている。
隔壁52は、第1オイル貯留部50と第2オイル貯留部56との相互間で潤滑油が流通することを許容しつつ油面高さの均衡を制限する流通制限部として機能する。車両停車時には、第1オイルポンプP1および第2オイルポンプP2の作動が何れも停止し、油面高さの流動が停止する静的状態における潤滑油の静止時油面高さLstは、動力伝達装置12の各部に供給された潤滑油がオイル貯留部46へ流下して戻ることにより、図2および図3の二点鎖線で示すように、隔壁52を越えて第1オイル貯留部50と第2オイル貯留部56における油面高さは同じになる。すなわち、静止時油面高さLstは、第1オイル貯留部50および第2オイル貯留部56の最大油面高さとなる。一方、車両走行時や第1オイルポンプP1および第2オイルポンプP2の作動時には、動力伝達装置12の各部に潤滑油が供給されてオイル貯留部46内の潤滑油量が減少することにより油面高さが隔壁52の上端よりも低くなって、図2および図3の実線で示すように、隔壁52による流通制限によって第1オイル貯留部50および第2オイル貯留部56における油面高さが個別に変化する。このように、静的状態では油面高さが隔壁52を上回る一方、潤滑油が動力伝達装置12の各部に供給された場合には、潤滑部位からの潤滑油の戻りに拘らず油面高さが隔壁52の上端位置よりも低くなるように、隔壁52の高さ寸法、第1オイルポンプP1および第2オイルポンプP2の吸入性能およびオイル貯留部46の容積などが定められている。第1オイル貯留部50および第2オイル貯留部56の油面高さが著しく低下して吸入口58、60が油面上に露出すると、オイルポンプの空気の吸い込み、いわゆるエア吸いが発生し、潤滑油を動力伝達装置12の各部に十分に供給できなくなる可能性がある。
隔壁52の高さ位置すなわち上端位置はディファレンシャル装置32の下端位置よりも高く、油面高さが隔壁52を上回る静的状態ではディファレンシャル装置32の一部すなわちデフリングギヤGdの一部が潤滑油に浸漬される。車両発進時にデフリングギヤGd等によって潤滑油が掻き上げられることにより動力伝達装置12の各部に潤滑油が散布され、第1オイルポンプP1によって十分な量の潤滑油を供給することが難しい車両発進時においても良好な潤滑状態を確保できる。車両発進時には、通常、EV走行モードでエンジン20が回転停止しており、第2オイルポンプP2も作動停止している。
車両走行中の第1オイルポンプP1および第2オイルポンプP2の作動時には、車速Vに応じて回転するデフリングギヤGd等による掻き上げや第1オイルポンプP1および第2オイルポンプP2による吸入によって油面高さが低下し、隔壁52の上端位置よりも低くなる。第1オイル貯留部50では、デフリングギヤGd等により掻き上げられる潤滑油量および第1オイルポンプP1により吸入される潤滑油量と、戻り潤滑油量とのバランス(釣り合い)によって油面高さが定まる。第2オイル貯留部56では、第2オイルポンプP2により吸入される潤滑油量と戻り潤滑油量とのバランスによって油面高さが定まる。本実施例では、第1オイル貯留部50の油面高さが優先的に低下し、油面の高さが図2および図3の実線で示すデフリングギヤGdの下端付近となるように潤滑油量や第1オイル貯留部50の容積すなわち隔壁52の位置、隔壁52の形状などが定められている。このように、第1オイル貯留部50の油面高さが優先的に低下させられると、ディファレンシャル装置32の回転による潤滑油の掻き上げ抵抗の発生が抑制されてエネルギー損失が低減され、燃費が向上する。油面高さが隔壁52の上端位置以下になるまでは、デフリングギヤGd等による掻き上げおよび少なくとも第1オイルポンプP1による吸入の両方で潤滑油が供給され、油面高さが速やかに低下させられるため、ディファレンシャル装置32の回転による潤滑油の掻き上げ抵抗に起因するエネルギー損失が適切に低減される。
第1供給経路42は、第1オイルポンプP1の吐出側に接続されて動力伝達装置12の各部に潤滑油を供給する。具体的には、第1供給経路42は、動力伝達装置12の各部のベアリング62やギヤ機構64(Ge、Gr1、Gr2、Gd、Gm、Gpなど)等へ潤滑油を供給するとともに、第3オイル貯留部72へ潤滑油を供給するように構成されている。第1オイルポンプP1はディファレンシャル装置32に連結されて回転駆動されるため、エンジン20が回転停止させられるEV走行モード時にも、回転駆動され、車速Vに応じた吸入量で潤滑油を吸入して各部に潤滑油を供給することができる。ディファレンシャル装置32は、デフリングギヤGd等による潤滑油の掻き上げによって潤滑されるが、第1供給経路42から潤滑油を供給して潤滑することも可能である。また、第1オイルポンプP1がエア吸いを生じる可能性がある場合など、潤滑油の安定供給のために必要に応じてオイルストレージを設けることもできる。
第2オイルポンプP2の吐出側に接続された第2供給経路44は、第2オイル貯留部56の上方に位置する入力軸22や遊星歯車装置24、第1モータジェネレータMG1に潤滑油を供給して潤滑、冷却する。また、この第2供給経路44には熱交換器66が設けられており、潤滑油を冷却して第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2に供給することにより、それ等を冷却して過熱を防止する。熱交換器66は、たとえば空冷や水冷による熱交換で潤滑油を冷却するオイルクーラである。第2オイルポンプP2を回転駆動するエンジン20は、停車時においても駆動することができるため、停車時を含めて車速Vに依存しない吸入量で潤滑油を吸入して潤滑部位へ供給することができる。
第1オイルポンプP1により潤滑油が供給される第3オイル貯留部72は、隔壁52よりも車両上方側に位置する静止時油面高さLstよりも車両上方側に設けられており、第1オイル貯留部50および第2オイル貯留部56よりも車両上方側に設けられている。第3オイル貯留部72は、潤滑油が予め設定されている所定量を超えて貯留されると、第1オイル貯留部50に向けて潤滑油を自重によって流出させる第1流出口74を有している。具体的には、第3オイル貯留部72は、車両上方側に開口する第1流出口74を有しており、第3オイル貯留部72内の潤滑油が予め設定された所定量を超えた場合すなわち第3オイル貯留部72に貯留された潤滑油の油面高さが第1流出口74に到達して第1流出口74から潤滑油が溢れ出すオーバーフローの状態になった場合に、第1流出口74から溢れ出た潤滑油が第1オイル貯留部50に向けて自重によって流出させられる。ここで、第1流出口74から流出させられる潤滑油の勢いを示す単位時間当たりに流出させられる潤滑油の量、すなわち第1流出口74から流出可能な潤滑油流量は、第1オイルポンプP1により供給可能な最大潤滑油量とほぼ同じとなる。第1流出口74から流出させられた潤滑油は、第1流出経路76により第2オイル貯留部56を経由することなく第1オイル貯留部50に戻される。すなわち、第1流出口74から流出させられた潤滑油は、第2オイル貯留部56に混入せず、第1オイル貯留部50に戻される。本実施例では、第1流出経路76は、第1流出口74から自重によって流出させられた潤滑油の自由落下による経路である。第3オイル貯留部72を形成するキャッチタンク70は、第1流出口74から流出させられる潤滑油が自重よって第1オイル貯留部50に戻されるように、たとえば第1流出口74から溢れ出した潤滑油が自由落下し易いように緩やかに傾斜する傾斜面70aを有している。予め設定される所定量は、たとえば第1流出口74の高さ位置を変更することによって変更することができる。
第3オイル貯留部72は、第1流出口74よりも車両下方側に第2流出口80を有している。第2流出口80は、第3オイル貯留部72に貯留される潤滑油が予め設定された所定量以下の場合すなわち予め設定された所定量を超えていない場合であっても、第2オイル貯留部56を経由することなく第1オイル貯留部50に向けて潤滑油を自重によって連続的に流出させる。ここで、第2流出口80から流出させられる潤滑油の勢いを示す単位時間当たりに流出させられる潤滑油の量、すなわち第2流出口80から流出可能な潤滑油流量は、第3オイル貯留部72に潤滑油が最大量貯留されているときに第2流出口80から流出させられる潤滑油の流量となる。第2流出口80から流出可能な潤滑油流量は、第1流出口74から流出可能な潤滑油流量よりも少なくなるように予め設定されている。第2流出口80から流出した潤滑油は、第2流出経路82により第1オイル貯留部50に供給される。本実施例では、第2流出経路82は、第2流出口80から自重によって流出させられた潤滑油の自由落下による経路である。
第3オイル貯留部72の油面高さは、デフリングギヤGd等により掻き上げられる潤滑油量および第1オイルポンプP1から供給される潤滑油量と、第1流出口74および第2流出口80から流出させられる潤滑油流量とのバランスで定まる。そのため、第3オイル貯留部72に貯留される潤滑油量が増加した場合には第1オイル貯留部50に貯留される潤滑油量が減少しており、第3オイル貯留部72に貯留される潤滑油量が減少した場合には第1オイル貯留部50に貯留される潤滑油量が増加している。すなわち、第3オイル貯留部72に貯留される潤滑油量と第1オイル貯留部50に貯留される潤滑油量とは相関しており、第3オイル貯留部72の油面高さが高くなる場合には、第1オイル貯留部50の油面高さが低くなり、第3オイル貯留部72の油面高さが低くなる場合には、第1オイル貯留部50の油面高さが高くなる。
このように、本実施例によれば、車両用動力伝達装置12の潤滑装置40は、ケース14内において第1オイル貯留部50および第2オイル貯留部56よりも車両上方側に設けられた、第3オイル貯留部72を含んでいる。また、第1オイルポンプP1は、吸入した潤滑油をギヤ機構64に供給するとともに、第3オイル貯留部72に供給している。また、第3オイル貯留部72は、第1オイルポンプP1から供給される潤滑油を貯留し、第2オイル貯留部56を経由することなく第1オイル貯留部50に向けて潤滑油を自重によって流出させる第1流出口74を有している。これにより、第1オイルポンプP1によって第3オイル貯留部72に貯留させられた潤滑油は、第1流出口74から第2オイル貯留部56を経由することなく第1オイル貯留部50に戻される。そのため、第2オイル貯留部56の油面高さとは無関係に、第1オイル貯留部50に潤滑油が供給されるので、第1オイル貯留部50の油面高さを安定的に維持することができる。さらに、第3オイル貯留部72に貯留させられた潤滑油は、自重によって第1流出口74から第2オイル貯留部56を経由することなく第1オイル貯留部50に戻されるので、別途オイルポンプを設ける必要がないため構造を簡素化することができる。
また、本実施例によれば、駆動力源はエンジン20であり、第2オイルポンプP2はエンジン20により回転駆動されている。これにより、駆動力源がエンジン20以外の場合と比較して複雑な制御が不要になるので、低コスト化を図ることができる。
また、本実施例によれば、第2オイルポンプP2は、吸入した潤滑油を動力伝達装置12に設けられた駆動用電動機すなわち第1モータジェネレータMG1に供給する。これにより、ギヤ機構64の潤滑のために第1オイルポンプP1から吸入された潤滑油とは別々に、第1モータジェネレータMG1の冷却のために第2オイルポンプP2から潤滑油を吸入して第1モータジェネレータMG1に潤滑油を供給することができる。そのため、第1オイル貯留部50に貯留された潤滑油量に関係なく、第1モータジェネレータMG1の冷却を行うことができる。
また、本実施例によれば、第3オイル貯留部72は、ギヤ機構64の回転に伴って掻き上げられた潤滑油を貯留するキャッチタンク70によって形成されている。これにより、第3オイル貯留部72およびキャッチタンク70が同一の部品によって構成されるので、部品点数を少なくなり動力伝達装置12の潤滑装置40の低コスト化を図ることができる。
また、本実施例によれば、第3オイル貯留部72は、潤滑油の流動が停止した静的状態における潤滑油の静止時油面高さ、すなわち隔壁52よりも車両上方側に位置する、第1オイル貯留部50および第2オイル貯留部56の最大油面高さよりも車両上方側に設けられている。これにより、第3オイル貯留部72に貯留された潤滑油を、自重によって第1流出口74から第2オイル貯留部56を経由することなく確実に第1オイル貯留部50に戻すことができる。
また、本実施例によれば、第1流出口74は、第3オイル貯留部72に貯留された潤滑油量が予め設定された所定量を超えた場合に、第2オイル貯留部56を経由することなく第1オイル貯留部50に向けて潤滑油を自重によって流出させる。これにより、第3オイル貯留部72に貯留された潤滑油量が予め設定された所定量を超えた場合、すなわち第1オイル貯留部50に貯留された潤滑油がギヤ機構64および第3オイル貯留部72に急激に供給されて、第1オイル貯留部50の油面高さが著しく低下した場合に、潤滑油が自重によって第1流出口74から第1オイル貯留部50に戻されるので、第1オイル貯留部50の油面高さをより安定的に維持することができる。
また、本実施例によれば、第3オイル貯留部72は、第3オイル貯留部72に貯留される潤滑油量が所定量以下の場合に、第1オイル貯留部50に向けて潤滑油を自重によって流出させる第2流出口80を有している。また、第2流出口80から流出可能な潤滑油流量は、第1流出口74から流出可能な潤滑油流量よりも少なくさせる。これにより、第3オイル貯留部50に貯留される潤滑油量が所定量以下の場合、すなわち第1オイル貯留部50の油面高さが著しく低下していない場合に、潤滑油が第2流出口80から第1オイル貯留部50に戻されるので、第1オイル貯留部50の油面高さをより安定的に維持することができる。
また、本実施例によれば、第2オイルポンプP2で吸入された潤滑油は、駆動用電動機すなわち第1モータジェネレータMG1に供給された後に、第3オイル貯留部72を経由せずに戻り油路84によって第2オイル貯留部56に戻される。また、第2オイルポンプP2で吸入された潤滑油は、第2モータジェネレータMG2に供給された後に、第3オイル貯留部72を経由せず好適には戻り油路84によって第2オイル貯留部56に戻される。これにより、第2オイルポンプP2によって第1モータジェネレータMG1に供給された潤滑油は、第3オイル貯留部72に混入せずに第2オイル貯留部56に戻されるので、第3オイル貯留部72に貯留される潤滑油量と第1オイル貯留部50に貯留される潤滑油量との相関が高くなる。そのため、第1オイル貯留部50の油面高さが著しく低下した場合に、予め設定された第3オイル貯留部72の所定量を超えやすくなり、第1オイル貯留部50の油面高さをより安定的に維持することができる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、前述の実施例1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、他の実施例における車両用動力伝達装置12の潤滑装置200を説明する油圧回路図である。図5に示すように、第3オイル貯留部72は、潤滑油を自重によって流出させる第2流出口202を第1流出口74よりも車両下方側に有している。第2流出口202から流出される潤滑油は、第2流出経路204によって第2オイル貯留部56に戻される。本実施例では、第2流出経路204は、第2流出口202から自重によって流出させられた潤滑油の自由落下による経路である。第2流出口202は、第3オイル貯留部72に貯留される潤滑油量が予め設定された所定量以下の場合、すなわち予め設定された所定量を超えていない場合に、第2オイル貯留部56に潤滑油を流出させる。具体的には、第2流出口202は、第1オイル貯留部50の油面高さが著しく低下しておらず、第3オイル貯留部72に貯留されている潤滑油が少量である場合であっても、潤滑油を自重による自由落下によって第2オイル貯留部56に連続的に流出させる。
このように、本実施例によれば、第2オイル貯留部56は、第3オイル貯留部72に貯留される潤滑油量が少量である場合にも第2流出口202から潤滑油が戻される。これにより、第1オイル貯留部50の油面高さが著しく低下していない場合であっても、潤滑油が第2流出口202から第2オイル貯留部56に戻されるので、第1オイル貯留部50の油面高さの著しい低下を抑制するとともに、第2オイル貯留部56の油面高さを安定的に維持することができる。
図6は、他の実施例における車両用動力伝達装置12の潤滑装置300を説明する油圧回路図である。図6に示すように、本実施例の潤滑装置300は第3オイル貯留部302を有している。第3オイル貯留部302は、隔壁304によって車両前後方向に区分けされており、車両前方側貯留部302aおよび車両後方側貯留部302bを備えている。隔壁304は、第3オイル貯留部302の最大油面高さすなわち第3オイル貯留部302に貯留可能な潤滑油量を示す油面高さよりも低くなるように形成されている。隔壁304は、車両前方側貯留部302aおよび車両後方側貯留部302bの相互間で潤滑油が流通することを許容しつつ油面高さの均衡を制限している。
第1オイルポンプP1は、第1オイル貯留部50に貯留された潤滑油を吸入して、第1供給経路42によって車両前方側貯留部302aに潤滑油を供給する。車両前方側貯留部302aの油面高さが隔壁304を超えた場合には、車両前方側貯留部302aから車両後方側貯留部302bへ潤滑油が流通させられる。これにより、車両前方側貯留部302aおよび車両後方側貯留部302bの油面高さは図6の実線で示すように個別に変化する。第3オイル貯留部302は、第1流出口306および第2流出口308を有している。第1流出口306は、車両後方側貯留部302bに形成されており、第1オイル貯留部50に向けて潤滑油を自重によって連続的に流出させる。第2流出口308は、車両前方側貯留部302aに形成されており、第2オイル貯留部56に向けて潤滑油を自重によって連続的に流出させる。第1流出口306および第2流出口308は、第3オイル貯留部302の車両下方側にそれぞれ形成され、略同じ高さ位置に形成されている。第1流出口306から流出させられた潤滑油は、第1流出経路310により第2オイル貯留部56を経由することなく第1オイル貯留部50に戻される。第2流出口308から流出させられた潤滑油は、第2流出経路312により第1オイル貯留部50を経由することなく第2オイル貯留部56に戻される。
このように、本実施例によれば、隔壁304によって第3オイル貯留部302は車両前方側貯留部302aおよび車両後方側貯留部302bに区分けされており、第1オイルポンプP1によって潤滑油が車両前方側貯留部302aに供給されている。さらに、隔壁304によって、車両前方側貯留部302aおよび車両後方側貯留部302bの相互間で潤滑油が流通することを許容しつつ油面高さの均衡が制限されている。これにより、第3オイル貯留部302に貯留される潤滑油量すなわち潤滑油の油面高さに基づいて第1流出口306および第2流出口308のいずれか一方または両方から潤滑油が流出するように制御する場合に、第1流出口306を第2流出口308よりも車両上方側に設ける必要がなくなり、たとえば第1流出口306と第2流出口308とを略同じ高さ位置に設けることが可能になるなど設計上の制約を減らすことができる。
本実施例では、第3オイル貯留部302は、隔壁304によって車両の前方側および車両の後方側に区分けされているが、たとえば隔壁304によって車両幅方向に区分けすることも可能である。
図7は、他の実施例における車両用動力伝達装置12の潤滑装置400を説明する油圧回路図である。図7に示すように、オイル貯留部46は、第1隔壁402および第2隔壁404によって、車両前方側から第2オイル貯留部406、車両前方側第1オイル貯留部408および車両後方側第1オイル貯留部410に区分けされている。第1オイルポンプP1の吸入口58は、車両前方側第1オイル貯留部408に配置され、第2オイルポンプP2の吸入口60は、第2オイル貯留部406に配置されている。
車両停車時には、第1オイルポンプP1および第2オイルポンプP2の作動が何れも停止し、油面高さの流動が停止する静的状態における潤滑油の静止時油面高さLstは、動力伝達装置12の各部に供給された潤滑油がオイル貯留部46へ流下して戻ることにより、図7の二点鎖線で示すように、第1隔壁402および第2隔壁404を越えて、第2オイル貯留部406、車両前方側第1オイル貯留部408および車両後方側第1オイル貯留部410における油面高さは同じになる。すなわち、静止時油面高さLstは、第2オイル貯留部406、車両前方側第1オイル貯留部408および車両後方側第1オイル貯留部410の最大油面高さとなる。油面高さが第1隔壁402および第2隔壁404を上回る静的状態では、ディファレンシャル装置32の一部すなわちデフリングギヤGdの一部は、車両後方側第1オイル貯留部410に浸漬されている。
車両発進時や車両走行時には、ディファレンシャル装置32のデフリングギヤGd等によって、車両後方側第1オイル貯留部410に貯留された潤滑油が掻き上げられ、ケース14内のギヤ機構64の各部に潤滑油が散布される。また、車両走行時を含む第1オイルポンプP1および第2オイルポンプP2の作動時には、デフリングギヤGd等によって車両後方側第1オイル貯留部410に貯留された潤滑油が掻き上げられるとともに、第1オイルポンプP1によって車両前方側第1オイル貯留部408に貯留された潤滑油が吸入され、第2オイルポンプP2によって第2オイル貯留部406に貯留された潤滑油が吸入される。
第1供給経路42は、第1オイルポンプP1の吐出側に接続されて動力伝達装置12の各部に潤滑油を供給する。具体的には、第1供給経路42は、動力伝達装置12の各部のベアリング62やギヤ機構64(Ge、Gr1、Gr2、Gd、Gm、Gpなど)等へ潤滑油を供給するとともに、第3オイル貯留部72へ潤滑油を供給するように構成されている。第2オイルポンプP2の吐出側に接続された第2供給経路44は、第2オイル貯留部56の上方に位置する入力軸22や遊星歯車装置24、第1モータジェネレータMG1に潤滑油を供給して潤滑、冷却する。
第3オイル貯留部72は、車両上方側に第1流出口74を有し、且つ第1流出口74よりも車両下方側に第2流出口80を有している。第1流出口74および第2流出口80は、第3オイル貯留部72に貯留された潤滑油を第1流出経路76および第2流出経路82によりそれぞれ車両前方側第1オイル貯留部408に向けて自重によって流出させる。第1流出口74および第2流出口80から流出した潤滑油は、第2オイル貯留部406を経由することなく車両前方側第1オイル貯留部408に戻される。
このように、本実施例によれば、オイル貯留部46は、第1隔壁402および第2隔壁404によって、第2オイル貯留部406、車両前方側第1オイル貯留部408および車両後方側第1オイル貯留部410に区分けされている。
これにより、第1隔壁402および第2隔壁404の位置や形状、或いはオイルポンプP1、P2の吸入性能等を適当に定めることにより、吸入口58、60が配置された車両前方側第1オイル貯留部408、第2オイル貯留部56における油面高さを車両後方側第1オイル貯留部410よりも高くすることができる。これにより、吸入口58、60が油面上に露出することによるオイルポンプP1、P2のエア吸いが抑制され、潤滑油を適切に吸入して安定供給することができる。すなわち、第2隔壁404によって区分けされることにより、第2オイル貯留部406、車両前方側第1オイル貯留部408側で必要十分な量の潤滑油を確保しつつ、ディファレンシャル装置32が配置された車両後方側第1オイル貯留部410の油面高さを優先的に低下させることにより、ディファレンシャル装置32の回転による潤滑油の掻き上げ抵抗を抑制してエネルギー損失を低減できる。
本実施例では、車両前方側第1オイル貯留部408に吸入口58が配置されていたが、たとえば車両後方側第1オイル貯留部410に配置することも可能である。また、本実施例では、第2流出口80から流出する潤滑油は、車両前方側第1オイル貯留部408に戻されているが、必ずしもこれに限らず、たとえば第2オイル貯留部406に戻されてもよい。また、第3オイル貯留部72は、隔壁によってたとえば第3オイル貯留部72を車両前方および車両後方側に区分けされていてもよく、車両幅方向に区分けされていてもよい。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12:車両用動力伝達装置
14:ケース
20:エンジン
20p:ポンプ駆動用電動機
32:ディファレンシャル装置(出力部)
38:駆動輪
40、200、300、400:潤滑装置
50:第1オイル貯留部
52:隔壁
56、406:第2オイル貯留部
64:ギヤ機構
70:キャッチタンク
72、302:第3オイル貯留部
74、306:第1流出口
80、202、308:第2流出口
P1:第1オイルポンプ
P2:第2オイルポンプ
MG1:第1モータジェネレータ(駆動用電動機)

Claims (11)

  1. 駆動力源からの駆動力を駆動輪に伝達する車両用動力伝達装置のギヤ機構が収容され、且つ底部に潤滑油が貯留されるケースと、
    前記ケースの底部に設けられ、隔壁によって区分けされた第1オイル貯留部および第2オイル貯留部と、
    前記車両用動力伝達装置によって駆動され、前記第1オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式の第1オイルポンプと、
    前記第2オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式または電動式の第2オイルポンプと、を備えた車両用動力伝達装置の潤滑装置であって、
    前記ケース内において前記第1オイル貯留部および前記第2オイル貯留部よりも車両上方側に設けられた第3オイル貯留部を含み、
    前記第1オイルポンプは、吸入した潤滑油を前記ギヤ機構に供給するとともに、前記第3オイル貯留部に供給し、
    前記第3オイル貯留部は、前記第1オイルポンプから供給される潤滑油を貯留し、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第1流出口を有し
    前記第3オイル貯留部は、前記ギヤ機構の回転に伴って掻き上げられる潤滑油を貯留するキャッチタンクによって形成されている
    ことを特徴とする車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  2. 前記駆動力源はエンジンであり、前記第2オイルポンプは前記エンジンによって駆動されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  3. 前記第2オイルポンプは、ポンプ駆動用電動機によって駆動されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  4. 前記第2オイルポンプは、吸入した潤滑油を前記車両用動力伝達装置に設けられた駆動用電動機に供給することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  5. 前記第3オイル貯留部は、前記隔壁よりも車両上方側に位置する前記第1オイル貯留部および前記第2オイル貯留部の最大油面高さよりも車両上方側に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  6. 前記第1流出口は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が予め設定された所定量を超えた場合に、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  7. 前記第3オイル貯留部は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が前記所定量以下の場合に、前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第2流出口を有し、前記第2流出口から流出可能な潤滑油流量は、前記第1流出口から流出可能な潤滑油流量よりも少ないことを特徴とする請求項に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  8. 前記第3オイル貯留部は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が前記所定量以下の場合に、前記第2オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第2流出口を有していることを特徴とする請求項に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  9. 前記第2オイルポンプで吸入された潤滑油は、前記駆動用電動機に供給された後に、前記第3オイル貯留部を経由せずに前記第2オイル貯留部に戻されることを特徴とする請求項4に記載の車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  10. 駆動力源からの駆動力を駆動輪に伝達する車両用動力伝達装置のギヤ機構が収容され、且つ底部に潤滑油が貯留されるケースと、
    前記ケースの底部に設けられ、隔壁によって区分けされた第1オイル貯留部および第2オイル貯留部と、
    前記車両用動力伝達装置によって駆動され、前記第1オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式の第1オイルポンプと、
    前記第2オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式または電動式の第2オイルポンプと、を備えた車両用動力伝達装置の潤滑装置であって、
    前記ケース内において前記第1オイル貯留部および前記第2オイル貯留部よりも車両上方側に設けられた第3オイル貯留部を含み、
    前記第1オイルポンプは、吸入した潤滑油を前記ギヤ機構に供給するとともに、前記第3オイル貯留部に供給し、
    前記第3オイル貯留部は、前記第1オイルポンプから供給される潤滑油を貯留し、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第1流出口を有し、
    前記第1流出口は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が予め設定された所定量を超えた場合に、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させ、
    前記第3オイル貯留部は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が前記所定量以下の場合に、前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第2流出口を有し、前記第2流出口から流出可能な潤滑油流量は、前記第1流出口から流出可能な潤滑油流量よりも少ない
    ことを特徴とする車両用動力伝達装置の潤滑装置。
  11. 駆動力源からの駆動力を駆動輪に伝達する車両用動力伝達装置のギヤ機構が収容され、且つ底部に潤滑油が貯留されるケースと、
    前記ケースの底部に設けられ、隔壁によって区分けされた第1オイル貯留部および第2オイル貯留部と、
    前記車両用動力伝達装置によって駆動され、前記第1オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式の第1オイルポンプと、
    前記第2オイル貯留部に貯留された潤滑油を吸入する機械式または電動式の第2オイルポンプと、を備えた車両用動力伝達装置の潤滑装置であって、
    前記ケース内において前記第1オイル貯留部および前記第2オイル貯留部よりも車両上方側に設けられた第3オイル貯留部を含み、
    前記第1オイルポンプは、吸入した潤滑油を前記ギヤ機構に供給するとともに、前記第3オイル貯留部に供給し、
    前記第3オイル貯留部は、前記第1オイルポンプから供給される潤滑油を貯留し、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第1流出口を有し、
    前記第1流出口は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が予め設定された所定量を超えた場合に、前記第2オイル貯留部を経由することなく前記第1オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させ、
    前記第3オイル貯留部は、前記第3オイル貯留部に貯留される潤滑油量が前記所定量以下の場合に、前記第2オイル貯留部に向けて潤滑油を自重によって流出させる第2流出口を有している
    ことを特徴とする車両用動力伝達装置の潤滑装置。
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