JP2008051176A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルはねかけ潤滑方式を採用しかつケース3a内の油面高さを変更可能とする油面高さ調整手段20を有する車両用駆動装置3において、比較的簡単かつ安価な構成で、ケース3a内の油面高さを簡単に変更できるようにする。
【解決手段】油面高さ調整手段20は、ギア14で跳ね上げられるオイルを受け入れて貯留するオイルキャッチタンク21と、オイルキャッチタンク21の底側のオイル排出口21aを開閉するドレン弁22と、パーキングポジションPが選択されたときにドレン弁22を開放してオイルキャッチタンク21内のオイルをケース3a内に戻してケース3a内の油面高さをハイレベルにする一方、駆動系シフトポジションR,N,Dが選択されたときにドレン弁22を閉塞してオイルキャッチタンク21にケース3a内のオイルを貯留させてケース3a内の油面高さをローレベルにする駆動機構23とを含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載される駆動装置に関する。車両用駆動装置としては、内燃機関とモータとを動力源として併用するハイブリッド車両や、内燃機関のみを動力源とする車両等において動力源から車輪までの動力伝達経路に配置される駆動機構全般を含むが、例えばハイブリッド車両用のトランスアクスル、一般車両用のトランスミッション、デファレンシャル等が挙げられる。
従来のこの種の車両用駆動装置では、耐久性を考慮して、各ギア間等の摺動部位の潤滑性能や冷却性能を満足するようにケース内の標準油面高さを高めに固定しているものが主流であった。
しかしながら、前記標準油面高さを高めに設定すると、各ギアの回転に伴うオイルの攪拌抵抗が増大してフリクションロスが増大し、車両用駆動装置の動力損失を余儀なくされる。かといって、各ギアの回転に伴うオイルの攪拌抵抗を低減してフリクションロスを低減させるために、前記標準油面高さを低めに設定すると、長時間停車後の発進時や内燃機関の始動時、特にオイル粘性の高い低温始動時等において、車両用駆動装置の各ギア間の潤滑不足が一時的に発生する傾向となる。
これに対し、車両用駆動装置の動作中におけるフリクションロスを低減する一方で、車両用駆動装置の非動作時における潤滑性を高めることを目的として、車両用駆動装置のケース内の油面高さを高低変更できるようにすることが考えられている。
まず、車両走行中または内燃機関の運転中において、車両用駆動装置として例えばトランスミッション内のオイルを回転するギアで跳ね上げて、潤滑必要部位に供給するとともに、その一部をトランスミッションケースの内部上方に設置してあるオイルキャッチタンクに貯留させることによってトランスミッションケース内の油面高さをローレベルにする一方、停車時または内燃機関の運転を停止したときには、オイルキャッチタンク内のオイルがオイルキャッチタンクの底側に設けてあるオイル排出口から自然流出してトランスミッションケース底部に戻ることによってトランスミッションケース内の油面高さがハイレベルになるようにしたものがある(例えば特許文献1参照。)。
また、車両走行中や内燃機関の運転中において、例えばトランスミッションケース内の底部に貯留しているオイルをオイルポンプでもって吸引し、潤滑必要部位に供給するとともに、その一部のオイルをトランスミッションケース内に配置されるオイルキャッチタンクに貯留させることによってトランスミッションケース内の油面高さをローレベルにする一方、内燃機関の運転を停止したときや内燃機関の低負荷時には、オイルポンプの駆動を停止し、オイルキャッチタンク内のオイルがオイルキャッチタンクの底側に設けてあるオイル排出口から自然流出してトランスミッションケースに戻ることによってトランスミッションケース内の油面高さがハイレベルになるようにしたものも考えられている(例えば特許文献2参照。)。
実開平5−10856号公報 特開2000−337485号公報
上記いずれの従来例も、オイルキャッチタンク内のオイルをオイル排出口からトランスミッションケースに常時において自然流出させるようになっているので、オイルキャッチタンクへのオイル供給量とオイル流出量とのバランスを調整することが困難であった。
例えばトランスミッションケース内の油量管理を行うために、オイルキャッチタンクからのオイル流出を早くさせるように設定すると、オイルキャッチタンクへのオイル供給量がオイル流出量より少なくなるために、トランスミッションケース内の油面高さが比較的高くなって、トランスミッションケース内の各ギアの回転に伴うオイルの攪拌抵抗が増大してフリクションロスが増大する傾向となる。
逆に、オイル供給量をオイル流出量より多くすると、オイルキャッチタンク内に貯留しているオイルをトランスミッションケースへ戻すのに要する時間が長くなって、油量管理を行いにくくなることが懸念される。
しかも、上記特許文献2に係る従来例では、オイルポンプを用いる強制潤滑方式を採用しているために、オイルはねかけ潤滑方式に比べて構成が複雑になるとともに設備コストが高くつくことが指摘される。
ところで、例えば特開平8−159247号公報に示すように、上記特許文献2に記載の機能を有するオイルポンプから吐出されるオイルの量に応じて、オイルキャッチタンクに貯留させるオイルの量を増減させる制御弁を設けたものがある。
この先行技術は、オイルポンプのオイル吐出量に応じて制御弁を開閉させて、オイルタンクに貯留させるオイルの量を制御するものであって、変速機構のシフトポジションに応じて油面高さを調整するようにはなっていない。しかも、当該先行技術に記載している制御弁は、電磁制御弁や圧力応動型の制御弁であってその製品価格が高いとともに、制御装置を用いて動作を制御する必要があるので、設備コストが高くつくことが指摘される。
本発明は、オイルはねかけ潤滑方式を採用しかつケース内の油面高さを変更可能とする油面高さ調整手段を有する車両用駆動装置において、比較的簡単かつ安価な構成で、ケース内の油面高さを簡単に変更できるようにすることを目的としている。
本発明は、ケース内のオイルを前記ケース内のギアの回転により跳ね上げて前記ケース内の潤滑必要部位へ供給するオイルはねかけ潤滑方式とされる車両用駆動装置であって、ケース内のオイルの油面高さを高低変更する油面高さ調整手段を有し、この油面高さ調整手段は、前記ケース内に設置されて前記ギアで跳ね上げられるオイルを受け入れて貯留するオイルキャッチタンクと、このオイルキャッチタンクの底側に設けられてあるオイル排出口に開閉可能に設置されるドレン弁と、変速機構のパーキングポジションが選択されたときに前記ドレン弁を開放することによりオイルキャッチタンク内のオイルをケース内に戻してケース内の油面高さをハイレベルにする一方、変速機構の駆動系シフトポジションが選択されたときに前記ドレン弁を閉塞することによりオイルキャッチタンクにケース内のオイルを貯留させてケース内の油面高さをローレベルにする駆動機構とを含むことを特徴としている。
なお、車両用駆動装置としては、内燃機関とモータとを動力源として併用するハイブリッド車両や、内燃機関のみを動力源とする一般車両等において動力源から車輪までの動力伝達経路に配置される駆動機構全般を含むが、例えばハイブリッド車両用のトランスアクスル、一般車両用のトランスミッション、デファレンシャル等が挙げられる。
そもそも、オイルはねかけ潤滑方式は、オイルポンプ等を用いて強制的にオイルを潤滑必要部位へ供給する強制潤滑方式に比べて、構成が簡素で低コストである。本発明では、上述したオイルはねかけ潤滑方式を採用することで、車両用駆動装置の構成簡素化ならびに設備コストの低減を図る構成を前提としている。
そして、一般的に、変速機構でパーキングポジションが選択されているときは、車両が停止している状況、あるいは内燃機関が運転中で車両が停車している状況であり、内燃機関の始動あるいは車両の発進に備える必要があるので、車両用駆動装置のケース内の油面高さを可及的に高くすることにより車両用駆動装置の潤滑必要部位へオイルを供給しやすくするのが好ましい。
一方、変速機構でパーキングポジション以外の駆動系シフトポジションが選択されているときは、車両が走行している状況、あるいは信号待ち等の一時停車している状況であり、車両用駆動装置の適宜のギアが比較的高速で回転駆動されていて車両用駆動装置の潤滑必要部位へオイルが供給されやすくなっているので、車両用駆動装置のケース内の油面高さを可及的に低くすることによりオイルの攪拌抵抗を可及的に小さくしてフリクションロスを軽減するのが好ましい。なお、ここでの駆動系シフトポジションとは、ドライブ(前進)ポジション、ニュートラルポジションならびにリバース(後進)ポジションを含むものとする。
このような事情を考慮し、本発明の上記構成では、パーキングポジションが選択されているとき、オイルキャッチタンクのドレン弁を開放してケース内の油面高さをハイレベルにする一方、パーキングポジション以外の駆動系シフトポジションが選択されているとき、オイルキャッチタンクのドレン弁を閉塞してケース内の油面高さをローレベルにするようにしている。
これにより、パーキングポジションが選択されているときにはケース内の潤滑必要部位へのオイル供給を良好とすることが可能になり、パーキングポジション以外の駆動系シフトポジションが選択されているときにはケース内のオイルの攪拌抵抗を低減できてフリクションロスを低減することが可能になる。そのため、車両用駆動装置の動力損失の低減ならびに耐久性の向上を図ることが可能になる。
好ましくは、前記駆動機構は、前記ドレン弁が取り付けられて当該ドレン弁を開閉側に変位させるための操作ロッドと、変速機構のシフトポジションに連係して傾動しかつ傾動姿勢に応じて前記操作ロッドを変位させるプレートと、このプレートの傾動姿勢を保持するラッチ部材とを含む構成とされる。
この構成のように、駆動機構を機械的な構成にしていれば、電気的な制御を行う場合に比べて構成が簡素で設備コストが低減される。
好ましくは、上記車両用駆動装置は、さらに、前記オイルキャッチタンクにその内部のオイルを前記潤滑必要部位以外の冷却必要部位へ供給する冷却用油路が設けられ、この冷却用油路に、オイル流通を許容する開状態または遮断する閉状態とする切り替え弁が設置され、この切り替え弁が、前記ドレン弁の開閉動作に連係して開閉動作される。
この構成によれば、オイルキャッチタンクのドレン弁の駆動に連動して冷却用油路の切り替え弁を駆動するようになっているから、前記両弁を独立して駆動する場合に比べて構成の簡素化が可能になる。
好ましくは、上記切り替え弁付の車両用駆動装置における駆動機構は、長手方向途中に前記ドレン弁が取り付けられて長手方向上側に前記切り替え弁が取り付けられかつ当該ドレン弁および切り替え弁を開閉側に変位させるための操作ロッドと、変速機構のシフトポジションに連係して傾動しかつ傾動姿勢に応じて前記操作ロッドを変位させるプレートと、このプレートの傾動姿勢を保持するラッチ部材とを含む構成とされる。
この構成のように、ドレン弁と切り替え弁とを同時に駆動する駆動機構を機械的な構成にしていれば、電気的な制御を行う場合に比べて構成が簡素で設備コストが低減される。
好ましくは、上記車両用駆動装置は、第1モータジェネレータと、第2モータジェネレータと、それらの間に配置される動力分割機構および変速機構と、デファレンシャルとを含むハイブリッド車両用トランスアクスルとされ、前記動力分割機構および変速機構が潤滑必要部位とされ、前記オイル跳ね上げ用のギアが、前記動力分割機構および変速機構の出力をデファレンシャル側へ伝達するファイナルギアとされ、前記第1,第2モータジェネレータが冷却必要部位とされる。
この構成では、車両用駆動装置をハイブリッド車両用トランスアクスルに特定して明確化している。
本発明に係る車両用駆動装置によれば、比較的簡単かつ安価な構成で、ケース内の油面高さを適正に変更することが可能になる。それに伴い車両用駆動装置の動力損失の低減ならびに耐久性の向上を図ることが可能になる。
以下、本発明の詳細を図1から図14に示す実施形態に基づいて説明する。図1から図6に本発明の一実施形態を示している。この実施形態では、本発明に係る車両用駆動装置を、ハイブリッド車両におけるフロント駆動ユニットとしてのトランスアクスルに適用した例を挙げている。
図1において、1は内燃機関、2は車輪、3はトランスアクスル、4はトランスアクスル3の制御装置である。
内燃機関1の運転に伴い出力軸であるクランクシャフト1aを回転駆動し、トランスアクスル3を介して車輪2を前進駆動または後進駆動させるようになっている。
トランスアクスル3は、いわゆる2モータ式と呼ばれるものであり、図1および図2に示すように、主に発電機として機能する第1モータジェネレータ5と、主に電動機として機能する第2モータジェネレータ6と、動力分割機構7と、変速機構8と、デファレンシャル9とを含む構成である。
各構成要素(5〜9)の基本構成やトランスアクスル3の動作は公知であるので、ここでの詳細な説明を割愛して簡単に説明する。
第1、第2のモータジェネレータ5,6は、それぞれインプットシャフト11に外装固定されるロータ5a,6aと、トランスアクスル3のケース3aにロータ5a,6aに対し非接触で対向する状態に固定配置されるステータ5b,6bとにより構成されている。ロータ5a,6aは、永久磁石等で構成され、また、ステータ5b,6bは、鉄心(符号省略)に回転磁界を形成する三相コイル(符号省略)を巻回した構成であり、三相コイルに接続されるインバータ(図示省略)を制御装置4で制御することにより二つのモータジェネレータ5,6を発電機あるいは電動機として機能させるようになっている。
動力分割機構7は、シングルピニオンタイプの遊星歯車機構を有する構成であり、内燃機関1および第2モータジェネレータ6の少なくとも一方から出力される動力を、カウンタードライブギア12、カウンタードリブンギア13およびファイナルギア14を介してデファレンシャル9に伝達する。
変速機構8は、シングルピニオンタイプの遊星歯車機構を有する構成であり、内燃機関1および第2モータジェネレータ6の少なくとも一方から出力される動力を適宜の減速比で減速して、カウンタードライブギア12、カウンタードリブンギア13およびファイナルギア14を介してデファレンシャル9に伝達する。つまり、ここでの変速機構8は、遊星歯車機構を減速機として利用する形態で構成しているが、あくまでも入力される回転動力を変速して出力するものであるから、変速機構と称している。
デファレンシャル9は、ツーピニオンタイプであり、ファイナルギア14から入力される動力を必要に応じて左右の車輪2,2に分配して伝達するものである。
そして、上述したようなトランスアクスル3の各構成要素(5〜9)を収納するケース3a内には、前記各構成要素(5〜9)における潤滑必要部位等を潤滑するためのオイルが封入されている。潤滑必要部位としては、主として動力分割機構7や変速機構8のギア間の噛合部分等が挙げられる。
このケース3aの底側に存在するオイルは、例えばファイナルギア14の回転に伴い跳ね上げられて、前述した潤滑必要部位に導かれるようになっている。このような形態の潤滑方式を、いわゆる「オイルはねかけ潤滑方式」と呼んでいる。
ここで、ケース3a内のオイルの油面高さは、油面高さ調整手段20でもって自動的に高低変更されるようになっている。
この油面高さ調整手段20は、シフトチェンジレバー15のシフトポジションがパーキングポジションPのときに油面高さをハイレベルとする一方で、パーキングポジションP以外の駆動系シフトポジション(ドライブポジションD、リバースポジションRならびにニュートラルポジションN)のときにケース3a内の油面高さをローレベルとするものであり、主として、オイルキャッチタンク21、ドレン弁22、駆動機構23とを含む構成である。
オイルキャッチタンク21は、図2および図3に示すように、ケース3aの上方に設置されて、回転するファイナルギア14で跳ね上げられるオイルを受け入れて貯留するものである。
ドレン弁22は、オイルキャッチタンク21の底側に設けられてあるオイル排出口21aに開閉可能に設置されるものである。
駆動機構23は、シフトチェンジレバー15のシフトポジションに応じてドレン弁22を開放状態と閉塞状態とに駆動するものであり、主として、操作ロッド24、シフトインジケータプレート25、ラッチ部材26を含む構成である。
操作ロッド24は、その長手方向上端にドレン弁22が取り付けられていて、このドレン弁22を上下方向に変位させてオイルキャッチタンク21のオイル排出口21aを開放または閉塞するものである。
シフトインジケータプレート25は、シフトチェンジレバー15のシフトポジション(パーキングポジションP、リバースポジションR、ニュートラルポジションNならびにドライブポジションD)に連係して四段階に傾動されるものであり、その傾動姿勢に応じて操作ロッド24を上下方向に変位させるものである。
ラッチ部材26は、シフトインジケータプレート25の四段階の傾動姿勢を個別に保持するものである。
具体的に、まず、シフトインジケータプレート25は、ケース3a内の底側にセンタピボット軸25aに一体に取り付けられており、その一方アーム25bに波形溝が設けられており、他方アーム25cに長孔25dが設けられている。
なお、前記波形溝は、シフトチェンジレバー15における四段階のシフトポジション(パーキングポジションP、リバースポジションR、ニュートラルポジションNならびにドライブポジションD)に対応する数(四つ)の溝を有し、この各溝にラッチ部材26が係合するようになっている。この一方アーム25bにおける四つの溝の近傍には、図3,図5ならびに図6に示すように、P,R,N,Dというマークが付記されている。
また、センタピボット軸25aは、シフトチェンジレバー15の動きに連係して回動されるようにシフトチェンジレバー15に対し図示していないワイヤーケーブルを介して連結されており、シフトチェンジレバー15の動きに連係してシフトインジケータプレート25が傾動するようになっている。
また、ラッチ部材26は、帯状に形成されており、その一端がケース3aの底面に突設されるリブに例えばボルト等で取り付けられており、他端にシフトインジケータプレート25における一方アーム25bの波形溝に係合する凸部26aが設けられている。
そして、操作ロッド24は、その長手方向途中がケース3aの側壁部分に固定される直線ガイド27に上下方向に沿う姿勢でスライド自在に挿入されており、また、長手方向下端が他方アーム25cの長孔25dに変位可能に係止されている。
なお、上述したようにシフトインジケータプレート25の四段階の傾動動作によって操作ロッド24を上下昇降させるような機構を採用していると、操作ロッド24が上下昇降することに伴い横振れすることになり、好ましくない。この横振れを防止するために、直線ガイド27を用いるとともに、シフトインジケータプレート25と操作ロッド24との連結部分に長孔25d設けるようにしている。
しかも、シフトチェンジレバー15で駆動系シフトポジション、つまりリバースポジションR、ニュートラルポジションNならびにドライブポジションDのいずれを選択しても、ドレン弁22でオイル排出口21aを閉塞した状態に保持する必要があるが、リバースポジションRよりもニュートラルポジションNへ、さらにドライブポジションDへと変更するごとに、シフトインジケータプレート25の他方アーム25cが段階的に下側へ変位するように傾き角度が段階的に変わるために、操作ロッド24が段階的に上昇することになる。
このとき、仮に、操作ロッド24にドレン弁22を不動に固定していると、リバースポジションRで既にドレン弁22でオイル排出口21aを閉塞した状態になるので、ニュートラルポジションNやドライブポジションDに変更しようとしても操作ロッド24を物理的に上昇させることができなくなる。
そこで、リバースポジションRからドライブポジションDへとシフトポジションが変更されたときに、ドレン弁22でオイル排出口21aを閉塞した状態を維持したまま操作ロッド24の上昇を許容させるために、操作ロッド24に対するドレン弁22の取り付け構造を工夫している。
つまり、図4に示すように、操作ロッド24においてドレン弁22の装着予定位置よりも下側に環状板28を二つのスナップリング29,29を介して不動に取り付け、操作ロッド24においてドレン弁22の前記装着予定位置よりも上側にドレン弁22の上側ストッパとしてスナップリング30を不動に取り付け、環状板28とドレン弁22との間にコイルスプリング31を圧縮状態で介装した構造にしている。
なお、前記ドレン弁22の装着予定位置については、例えばリバースポジションRのときにドレン弁22でオイル排出口21aを閉塞する位置とすることが好ましい。また、上側ストッパとしてのスナップリング30は無くてもかまわない。
このような取り付け構造を採用していることにより、シフトチェンジレバー15をリバースポジションRにしたときに、オイル排出口21aをドレン弁22が初めて閉塞する状態になり、それに引き続いて、シフトチェンジレバー15をニュートラルポジションNやドライブポジションDに変更すると、ドレン弁22がオイル排出口21aを閉塞する状態を保ったまま、操作ロッド24がドレン弁22の中心孔内でスライドして上昇可能になるのである。
次に、上述した油面高さ調整手段20の動作について、図5および図6を参照して説明する。図5および図6では、動作説明をわかり易くするために、各構成要素を簡略化して記載している。
ここで、まず、車両室内に設置されるシフトチェンジレバー15でパーキングポジションPが選択されているときには、図示省略のワイヤーケーブルを介してトランスアクスル3のケース3a内に設置されるシフトインジケータプレート25が図5に示す姿勢に傾動されていて、このシフトインジケータプレート25の傾動姿勢がラッチ部材26でもって保持されている。このとき、ラッチ部材26の凸部26aは、シフトインジケータプレート25の波形溝においてマークPで示す溝に嵌合している。
このときのシフトインジケータプレート25の傾動姿勢では、操作ロッド24が最も低い位置に下降されているので、この操作ロッド24の長手方向上方に取り付けてあるドレン弁22がオイルキャッチタンク21のオイル排出口21aを開放するようになっている。
したがって、この状態では、オイルキャッチタンク21内のオイルがケース3a内に自然流出されるようになっているので、ケース3a内におけるオイルの油面高さがハイレベルとなる。ここでのハイレベルとは、ケース3a内の潤滑必要部位へのオイル供給が良好とする量であり、予め実験などにより適宜に設定することができる。
一方、図6に示すように、シフトチェンジレバー15をパーキングポジションPの位置からドライブポジションDに変更すると、図示省略のワイヤーケーブルを介してトランスアクスル3のケース3a内に設置されるシフトインジケータプレート25が時計回りに所定角度傾動されることになり、このシフトインジケータプレート25の傾動姿勢がラッチ部材26でもって保持される。このとき、ラッチ部材26の凸部26aは、シフトインジケータプレート25の波形溝においてマークDで示す溝に嵌合する。
このときのシフトインジケータプレート25の傾動に伴い、操作ロッド24が所定ストローク上昇させられることになるので、この操作ロッド24の長手方向上方に取り付けてあるドレン弁22が、オイルキャッチタンク21のオイル排出口21aを閉塞するようになる。したがって、この状態では、オイルキャッチタンク21内のオイルがケース3a内に閉じ込められて貯留されるようになるので、ケース3a内におけるオイルの油面高さがローレベルとなる。
なお、シフトチェンジレバー15をリバースポジションRやニュートラルポジションNに変更した場合は、上述したドライブポジションDと同様、ドレン弁22が、オイルキャッチタンク21のオイル排出口21aを閉塞する状態になる。但し、操作ロッド24の上昇位置は、リバースポジションR、ニュートラルポジションN、ドライブポジションDと、この記載順に段階的に上昇することになる。
ところで、シフトチェンジレバー15を駆動系シフトポジション(リバースポジションR、ニュートラルポジションNならびにドライブポジションD)にしている場合、トランスアクスル3のファイナルギア14の回転に伴いケース3a内のオイルが跳ね上げられて潤滑必要部位に供給される他、図3の太線矢印で示すように、オイルキャッチタンク21内に流入されて貯留されることになるから、ケース3a内のオイルの油面高さが低くなるのである。
但し、そのとき、オイルキャッチタンク21のオイル排出口21aをドレン弁22で閉塞しているので、オイルキャッチタンク21内にオイルが継続的に流入されることに伴いオイルキャッチタンク21のオイルの貯留量が増え続けるが、適宜の限界量を超えると、そのオイルキャッチタンク21のオイル受け入れ口からオイルがオーバーフローして排出されることになるから、ケース3a内のオイルの油面高さは、一定に保たれることになる。
このオーバーフロー状態におけるケース3a内のオイルの油面高さがローレベルとなるので、このローレベルについて、オイルはねかけ潤滑方式による各潤滑必要部位へのオイル供給を必要最低限として攪拌抵抗を最小限とする量であり、予め実験に基づいて適宜に設定することができる。
しかも、オイルキャッチタンク21のオイル排出口21aの大きさ、つまり孔直径については、ドレン弁22を開放状態にしたときに、可及的速やかにオイルキャッチタンク21内のオイルをケース3a内へ戻せるように大きく設定するのが好ましい。そのようにすれば、ケース3a内の油面高さをローレベルからハイレベルへ移行するのに要する時間を可及的に短縮できるようになる。このようにすれば、例えばトランスアクスル3において油量管理を行う場合、例えばシフトチェンジレバー15をパーキングポジションPにするだけで、ケース3a内の油面高さを速やかにハイレベルにすることができるから、油量管理を素早く適正に行えるようになり、好ましい。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、オイルポンプ等を用いる強制潤滑方式に比べて構成が簡素で低コストとなるオイルはねかけ潤滑方式を採用することによって、車両用駆動装置としてのトランスアクスル3の構成簡素化ならびに設備コストの低減が可能になっている。
しかも、本発明を適用した実施形態によれば、シフトチェンジレバー15をパーキングポジションPにしたときにケース3a内の油面高さをハイレベルにする一方、シフトチェンジレバー15をパーキングポジションP以外の駆動系シフトポジションR,N,Dにしたときにケース3a内の油面高さをローレベルにするから、パーキングポジションPが選択されているときにはケース3a内の潤滑必要部位へのオイル供給を良好とすることが可能になり、また、パーキングポジションP以外の駆動系シフトポジションR,N,Dが選択されているときにはケース3a内のオイルの攪拌抵抗を低減できてフリクションロスを低減することが可能になる。
したがって、車両用駆動装置としてのトランスアクスル3における動力損失の低減ならびに耐久性の向上を図ることができる。
特に、この実施形態では、シフトチェンジレバー15で選択されるシフトポジションに連係して、オイルキャッチタンク21のオイル排出口21aに配置されるドレン弁22を機械的な機構でもって自動的に開閉させるようにしているから、ドレン弁22の開閉動作を電気的に制御するような従来例に比べて、構成の簡素化ならびに設備コストの低減を図るうえで有利となる。
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、車両用駆動装置をハイブリッド車両用のトランスアクスル3とした例を挙げているが、例えば内燃機関のみを動力源とする一般車両用のトランスミッション、デファレンシャル等とすることが可能であり、さらにそれら以外の車両用の適宜のオイル潤滑式の機械に本発明を適用できる。
(2)上記実施形態で説明した油面高さ調整手段20についての構成は、機能的に同様であれば形状を適宜変更することが可能であるとともに、適宜、他の構成に置き換えることが可能である。
(3)図7から図14に本発明の他の実施形態を示している。この実施形態では、上記実施形態において、オイルキャッチタンク21内に貯留されるオイルでもって第1、第2モータジェネレータ5,6を冷却可能とするように構成しているとともに、その冷却動作について油面高さ調整手段20を利用するように構成している。その他の構成は、基本的に上述した実施形態と同様とされる。
具体的に、オイルキャッチタンク21には、受け入れたオイルを上述した二つのモータジェネレータ5,6に、直接的にかけて冷却するための二つの冷却用油路41,42が設置されている。
なお、第1冷却用油路41に供給されたオイルは、第1モータジェネレータ5の主としてステータ5bの外径側へ落下されて当該第1モータジェネレータ5を冷却し、また、同様に、第2冷却用油路42に供給されたオイルは、第2モータジェネレータ6の主としてステータ6bの外径側へ落下されて当該第2モータジェネレータ6を冷却する。
これら第1、第2モータジェネレータ5,6を冷却したオイルは、ケース3aの底側へ自然落下する。そのため、以降は、ファイナルギア14の回転に伴いオイルキャッチタンク21内に供給されることになって、オイルが循環される。
これら二つの冷却用油路41,42それぞれの途中には、そこのオイル流通を許容する開放状態と遮断する閉塞状態とに切り替えるための切り替え弁43,44が配置されている。
この二つの切り替え弁43,44は、油面高さ調整手段20における操作ロッド24の長手方向(軸方向)上側に取り付けられている。また、操作ロッド24を昇降させるためのシフトインジケータプレート25は、電動モータあるいは油圧サーボ等からなるアクチュエータ45を用いて傾動させるようになっており、そのために、シフトインジケータプレート25のセンタピボット軸25aがアクチュエータ45で正方向または逆方向に回転駆動されるようになっている。
このアクチュエータ45の動作は、上述した第1,第2モータジェネレータ5,6を発電機あるいは電動機として機能させるようにするための処理を実行する制御装置4でもって制御するように工夫している。
この制御装置4には、少なくとも、シフトチェンジレバー15で選択されるシフトポジションを検知するシフトポジションセンサ46と、第1モータジェネレータ5の温度を検知する第1温度センサ47と、第2モータジェネレータ6の温度を検知する第2温度センサ48とから入力される情報に基づき、第1,第2の冷却用油路41,42を開放または閉塞させるかを決定し、その決定結果に応じてシフトインジケータプレート25を適宜の傾動姿勢とするようにアクチュエータ45を駆動する処理を実行する機能を有している。
この機能について以下で詳細に説明する。
そもそも、第1、第2モータジェネレータ5,6の冷却は、パーキングポジションPが選択されている場合には不要であることが多いが、駆動系シフトポジション(ドライブポジションD、リバースポジションRならびにニュートラルポジションN)が選択されている場合に必要になることが多い。
このことを考慮し、パーキングポジションPが選択されている場合には、図10に示すように、第1,第2の冷却用油路41,42を共に開放するように切り替え弁43,44を配置する状態となる。但し、この状態では、オイルキャッチタンク21内にオイルが貯留されないので、第1,第2の冷却用油路41,42を開放しても、オイルは第1、第2モータジェネレータ5,6へ供給されない。
しかし、駆動系シフトポジション(ドライブポジションD、リバースポジションRならびにニュートラルポジションN)が選択されている場合には、第1、第2温度センサ47,48からの出力に基づき、第1,第2の冷却用油路41,42における開閉状態の組み合わせについて、下記する四つのパターンの中から適宜に選択して、切り替え弁43,44を配置する。
第1パターンは、第1モータジェネレータ5および第2モータジェネレータ6の温度が、共に低い状況のときに選択されるもので、図11に示すように、第1,第2の冷却用油路41,42を共に閉塞するように切り替え弁43,44を配置する状態である。
第2パターンは、第1モータジェネレータ5の温度が高く、第2モータジェネレータ6の温度が低い状況のときに選択されもので、図12に示すように、第1冷却用油路41を開放状態に、また、第2冷却用油路42を閉塞するように切り替え弁43,44を配置する状態である。
第3パターンは、第1モータジェネレータ5および第2モータジェネレータ6の温度が、共に高い状況のときに選択されもので、図13に示すように、第1,第2の冷却用油路41,42を共に開放するように切り替え弁43,44を配置する状態である。
第4パターンは、第1モータジェネレータ5の温度が低く、第2モータジェネレータ6の温度が高い状況のときに選択されるもので、図14に示すように、第1冷却用油路41を閉塞して、第2冷却用油路42を開放するように切り替え弁43,44を配置する状態である。
このような四つのパターンにおける切り替え弁43,44の配置を実現するために、シフトインジケータプレート25の一方アーム25bに設けられてある波形溝の数を五つとしたうえで、この一方アーム25bにおける各溝の近傍に、図7および図8に示すように、P,1,2,3,4というマークを付記している。
そして、制御装置4は、上述したようなパーキングポジションPを認識した場合、シフトインジケータプレート25のマークPで示す溝を、ラッチ部材26の凸部26aに嵌合させるように、シフトインジケータプレート25を傾動させる。この状態では、図10に示すように、操作ロッド24が最も低い位置に下がっているので、ドレン弁22はオイルキャッチタンク21のオイル排出口21aを開放している。しかも、切り替え弁43,44が第1、第2冷却用油路41,42を開放している。
その一方で、制御装置4は、上述したような駆動系シフトポジションR,N,Dを認識した場合において、かつ、上記第1〜第4パターンを認識した場合、認識したパターンに応じてシフトインジケータプレート25のマーク1,2,3,4のいずれかで示す溝をラッチ部材26の凸部26aに嵌合させるように、シフトインジケータプレート25を傾動させる。この状態では、図11から図14に示すように、操作ロッド24が上がって、ドレン弁22がオイルキャッチタンク21のオイル排出口21aを閉塞する状態になる。
特に、図11に示す第1パターンの状態では、ドレン弁22がオイルキャッチタンク21のオイル排出口21aを閉塞する最初の段階になっていて、この第1パターンから図12に示す第2パターン、図13に示す第3パターン、図14に示す第4パターンへと進むごとに、ドレン弁22をオイル排出口21aに押し付けたまま、コイルスプリング31を徐々に圧縮して操作ロッド24のみが段階的に上昇することになる。そして、この操作ロッド24の上昇に応じて、切り替え弁43,44がそれぞれ第1、第2冷却用油路41,42を開放または閉塞状態とするようになる。
以上説明したように、この実施形態によれば、シフトチェンジレバー15が駆動系ポジションになっている場合で、かつ、第1、第2モータジェネレータ5,6の発熱状況に応じて、切り替え弁43,44による第1、第2冷却用油路41,42の開閉状態を制御するようにしており、オイルキャッチタンク21内に貯留するオイルを、必要に応じて第1、第2モータジェネレータ5,6の冷却に有効活用することができる。
これにより、特別な冷却装置を用いることなく、第1、第2モータジェネレータ5,6の温度管理を効率よく行うことが可能になり、ひいてはトランスアクスル3の動作安定化ならびに動力伝達効率の向上に貢献できる。
本発明に係る車両用駆動装置の一実施形態となるハイブリッド車両用トランスアクスルを示す概念図である。 図1のトランスアクスルの構成を詳細に示す横断平面図である。 図2の(3)−(3)線に沿ってトランスアクスルケースを分離した状態でトランスアクスル内部を矢印方向から見た図である。 図3に示す操作ロッドに対するドレン弁の取り付け構造を拡大した図である。 図3に示す油面高さ調整手段の動作説明に用いる簡略図で、パーキングポジションPにおいて油面高さをハイレベルにした状態を示している。 図3に示す油面高さ調整手段の動作説明に用いる簡略図で、ドライブポジションDにおいて油面高さをローレベルにした状態を示している。 図3に示す油面高さ調整手段の他実施形態の動作説明に用いる簡略図で、パーキングポジションPにおいて油面高さをハイレベルにした状態を示している。 図7に対応する図で、ドライブポジションDにおいて油面高さをローレベルにした状態を示している。 図2に対応する図で、オイルキャッチタンクに冷却用油路を設けた状態を示している。 図7に示すパーキングポジションPにおける切り替え弁の開閉状態を説明するための拡大断面図である。 図8に示すドライブポジションDでの第1パターンにおける切り替え弁の開閉状態を説明するための拡大断面図である。 図8に示すドライブポジションDでの第2パターンにおける切り替え弁の開閉状態を説明するための拡大断面図である。 図8に示すドライブポジションDでの第3パターンにおける切り替え弁の開閉状態を説明するための拡大断面図である。 図8に示すドライブポジションDでの第4パターンにおける切り替え弁の開閉状態を説明するための拡大断面図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 車輪
3 トランスアクスル(車両用駆動装置に相当)
3a トランスアクスルのケース
5 トランスアクスルの第1モータジェネレータ
6 トランスアクスルの第2モータジェネレータ
7 動力分割機構
14 ファイナルギア(オイル跳ね上げ用のギアに相当)
15 シフトチェンジレバー
20 油面高さ調整手段
21 オイルキャッチタンク
21a オイルキャッチタンクのオイル排出口
22 ドレン弁
23 駆動機構
24 操作ロッド
25 シフトインジケータプレート
26 ラッチ部材

Claims (5)

  1. ケース内のオイルを前記ケース内のギアの回転により跳ね上げて前記ケース内の潤滑必要部位へ供給するオイルはねかけ潤滑方式とされる車両用駆動装置であって、
    ケース内のオイルの油面高さを高低変更する油面高さ調整手段を有し、
    この油面高さ調整手段は、前記ケース内に設置されて前記ギアで跳ね上げられるオイルを受け入れて貯留するオイルキャッチタンクと、
    このオイルキャッチタンクの底側に設けられてあるオイル排出口に開閉可能に設置されるドレン弁と、
    変速機構のパーキングポジションが選択されたときに前記ドレン弁を開放することによりオイルキャッチタンク内のオイルをケース内に戻してケース内の油面高さをハイレベルにする一方、変速機構の駆動系シフトポジションが選択されたときに前記ドレン弁を閉塞することによりオイルキャッチタンクにケース内のオイルを貯留させてケース内の油面高さをローレベルにする駆動機構とを含むことを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 請求項1に記載の車両用駆動装置において、前記駆動機構は、
    前記ドレン弁が取り付けられて当該ドレン弁を開閉側に変位させるための操作ロッドと、
    変速機構のシフトポジションに連係して傾動しかつ傾動姿勢に応じて前記操作ロッドを変位させるプレートと、
    このプレートの傾動姿勢を保持するラッチ部材とを含む構成とされることを特徴とする車両用駆動装置。
  3. 請求項1に記載の車両用駆動装置において、前記オイルキャッチタンクにその内部のオイルを前記潤滑必要部位以外の冷却必要部位へ供給する冷却用油路が設けられ、
    この冷却用油路に、オイル流通を許容する開状態または遮断する閉状態とする切り替え弁が設置され、
    この切り替え弁が、前記ドレン弁の開閉動作に連係して開閉動作されることを特徴とする車両用駆動装置。
  4. 請求項3に記載の車両用駆動装置において、前記駆動機構は、
    長手方向途中に前記ドレン弁が取り付けられて長手方向上側に前記切り替え弁が取り付けられかつ当該ドレン弁および切り替え弁を開閉側に変位させるための操作ロッドと、
    変速機構のシフトポジションに連係して傾動しかつ傾動姿勢に応じて前記操作ロッドを変位させるプレートと、
    このプレートの傾動姿勢を保持するラッチ部材とを含む構成とされることを特徴とする車両用駆動装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の車両用駆動装置は、第1モータジェネレータと、第2モータジェネレータと、それらの間に配置される動力分割機構および変速機構と、デファレンシャルとを含むハイブリッド車両用トランスアクスルとされ、
    前記動力分割機構および変速機構が潤滑必要部位とされ、前記オイル跳ね上げ用のギアが、前記動力分割機構および変速機構の出力をデファレンシャル側へ伝達するファイナルギアとされ、前記第1,第2モータジェネレータが冷却必要部位とされることを特徴とする車両用駆動装置。
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