JP6753783B2 - 選択的ブルーライトフィルターされた光学レンズ用の光安定性および熱安定性の染料化合物 - Google Patents

選択的ブルーライトフィルターされた光学レンズ用の光安定性および熱安定性の染料化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP6753783B2
JP6753783B2 JP2016566942A JP2016566942A JP6753783B2 JP 6753783 B2 JP6753783 B2 JP 6753783B2 JP 2016566942 A JP2016566942 A JP 2016566942A JP 2016566942 A JP2016566942 A JP 2016566942A JP 6753783 B2 JP6753783 B2 JP 6753783B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
less
dye
wavelength
porphyrin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016566942A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017515822A (ja
JP2017515822A5 (ja
Inventor
ダスティン・ロバート・チェファロ
ジェリー・チャールズ・ボマー
アニータ・トライコフスカ−ブローチ
ロナルド・デイビッド・ブラム
アンドリュー・イシャク
ショーン・マクギニス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Frontier Scientific Inc
Original Assignee
Frontier Scientific Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Frontier Scientific Inc filed Critical Frontier Scientific Inc
Publication of JP2017515822A publication Critical patent/JP2017515822A/ja
Publication of JP2017515822A5 publication Critical patent/JP2017515822A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6753783B2 publication Critical patent/JP6753783B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B47/00Porphines; Azaporphines
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • G02B1/041Lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • G02B1/041Lenses
    • G02B1/043Contact lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/14Protective coatings, e.g. hard coatings
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/22Absorbing filters
    • G02B5/223Absorbing filters containing organic substances, e.g. dyes, inks or pigments
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/208Filters for use with infrared or ultraviolet radiation, e.g. for separating visible light from infrared and/or ultraviolet radiation

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)

Description

本開示は一般に、選択的高エネルギー可視光(HEVL)フィルター性、特に400から500nmのスペクトル範囲における1以上の波長に対するフィルター性を提供する染料又は染料混合物を含むコーティングに関する。
太陽からの電磁放射が地球の大気を絶え間なく照射している。光は波とし伝播する電磁照射からなる。電磁スペクトルには、電波、ミリ波、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線(UVAおよびUVB)、X線、およびガンマ線が含まれる。可視光スペクトルには、約700nm(ナノメーター、すなわち10−9メートル)の最長の可視光波長と400nmの最短の可視光波長が含まれる。ブルーライト波長はおおよそ400nmから500nmの範囲にある。紫外線帯として、UVB波長は290nmから320nmであり、UVA波長は320nmから400nmである。ガンマ線およびX線はこのスペクトルのより高い周波数成分を構成し、大気によって吸収される。紫外線放射(UVR)の波長スペクトルは100から400nmである。多くのUVR波長は、成層圏のオゾン減少領域がある場所を除いて、大気によって吸収される。ここ20年にわたって、オゾン層の減少が主として工業汚染によると報告されている。増加するUVR暴露は、目および皮膚の疾病が予想される増加するUVRの負荷として、広く公衆衛生に関与する。
オゾン層は、286nmまでの波長を吸収して、生物を最も高いエネルギーを有する照射に対する暴露から守っている。しかし我々は286nmより上の波長に暴露されていて、それらの波長の多くは人間の可視光スペクトル(400から700nm)にある。人間の網膜は電磁スペクトルの可視光部分にのみ反応する。より短波長は、逆により多くのエネルギーを含むため、最も大きい被害をもたらす。ブルーライトは、動物の網膜色素上皮(RPE)細胞に最大の光化学的障害をもたらす可視光の一部であることが示されている。これらの波長への暴露は、これらの波長が人間の目には青色として感受されることから、ブルーライトハザードと呼ばれている。
発明の要約
1つの実施形態において、第一のシステムは、銅−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターを含む。1つの実施形態において、銅−ポルフィリン化合物は、式I:
Figure 0006753783
(式I),
の構造を有するか、もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、ここで、Xは炭素又は窒素であり、RからRのそれぞれは独立してH、Cl、Br、F、I、Me、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、又は−L−Pで表される部分であり;RからR28のそれぞれは独立してH、F、Br、Cl、I、CH、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、ニトロ、スルホン酸、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、チオール、アミド、もしくは−L−Pで表される部分であるか、又は隣接するRからR28の2つは芳香族もしくは非芳香族の環構造を形成し;ここでR100は結合、−(CH−又は炭素数2から20の分岐アルキルであり、ここでnは1から20であり;R110、R111、R112およびR200はそれぞれ独立してH、Me、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル又は−L−Pで表される部分であり;ここでPはポリマー部分又は重合性基であり、Lはなし又は結合基であり;ただし、Xが窒素のとき、R11、R16、R21およびR26はそれぞれ独立して孤立電子対又は上記で定義された通りである。
1つの実施形態において、第一のシステムの銅−ポルフィリン化合物は、詳細な説明に記載される式I−1から式I−16の構造を有する化合物からなる群から選択される。
1つの実施形態において、式Iおよび式I−1からI−16におけるR1からR28、R110からR112、R120、R121、R200からR203、R300からR315、R400からR411、R500からR515のそれぞれはHであり、ただし、式IにおいてXが窒素のとき、R11、R16、R21およびR26はそれぞれ孤立電子対である。
1つの実施形態においては、式I及び式I−1からI−16において、R1からR8のそれぞれは独立してH、Cl、Br、F、I、CH、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖又は炭素数2から20の分岐アルキルであり;RからR2のそれぞれは独立してH、F、Br、Cl、I、CH、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、ニトロ、スルホン酸、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、チオール、又はアミドであり;ここで、R100は結合、−(CH−又は炭素数2から20の分岐アルキルであり、ここでnは1から20であり;R110、R111、R112およびR200はそれぞれ独立してH、Me、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖又は炭素数2から20の分岐アルキルである。いくつかの実施形態において、式Iおよび式I−1からI−16における隣接するRからR28の2つは、例えば本明細書に記載するように、芳香族もしくは非芳香族の環構造を形成する。
1つの実施形態において、式Iおよび式I−1からI−16におけるRからR28、R110からR112、R120、R121、R200からR203、R300からR315、R400からR411、R500からR515の少なくとも1つは、−L−Pであり、ここで、1より多い−L−Pが存在するとき、それぞれの−L−Pは同一又は異なっている。
1つの実施形態において、式Iおよび式I−1からI−16におけるRからR28、R110からR112、R120、R121、R200からR203、R300からR315、R400からR411、R500からR515の1つから8つは、−L−Pであり、ここで、それぞれの−L−Pは同一又は異なっている。
1つの実施形態において、Pは重合性基である。1つの実施形態において、重合性基は、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、カルボン酸、チオール、アミド、末端部又は内部のアルキニル基、末端部又は内部のアルケニル基、ヨウダイド、ブロミド、クロライド、アジド、カルボン酸エステル、アミン、アルコール、エポキシ、イソシアネート、アルデヒド、酸クロライド、シロキサン、ホウ酸、スタンナンおよびベンジルハライドからなる群から選択される。
1つの実施形態において、Pはポリマー部分である。1つの実施形態において、銅−ポルフィリン化合物は、式I(m)
Figure 0006753783
(式I(m)),
もしくは塩、又はその互変異性体のモノマー構造を有することを特徴とするホモポリマー又はコポリマーであり、
ここで、Xは炭素又は窒素であり、RからRのそれぞれは独立してH、Cl、Br、F、I、Me、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、又は−Lm−Pmで表される部分であり;RからR28のそれぞれは独立してH、F、Br、Cl、I、CH、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、ニトロ、スルホン酸、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、チオール、もしくはアミド、もしくは−Lm−Pmで表される部分であるか;又は隣接するRからR28の2つは芳香族もしくは非芳香族の環構造を形成し;ここでR100は結合、−(CH−又は炭素数2から20の分岐アルキルであり、ここでnは1から20であり;R110、R111、R112およびR200はそれぞれ独立してH、Me、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル又は−Lm−Pmで表される部分であり;ここでPmは重合性基であり、Lmはなし又は結合基であり;ただし、Xが窒素のとき、R11、R16、R21およびR26はそれぞれ独立して孤立電子対又は上記で定義された通りであり、ただし、式I(m)中に1から8の−Lm−Pmが存在するとき、それぞれの−Lm−Pmは同一又は異なっている。
1つの実施形態において、ポリマー部分は、生体高分子、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアミド、ポリエポキシド、ポリオレフィン、ポリ無水物、ポリエステルおよびポリエチレングリコールからなる群から選択される。
1つの実施形態において、Lは結合基である。1つの実施形態において、結合基は、−C(O)−、−O−、−O−C(O)O−、−C(O)CHCHC(O)−、−S−S−、−NR130−、−NR130C(O)O−、−OC(O)NR130−、−NR130C(O)−、−C(O)NR130−、−NR130C(O)NR130−、−アルキレン−NR130C(O)O−、−アルキレン−NR130C(O)NR130−、−アルキレン−OC(O)NR130−、−アルキレン−NR130−、−アルキレン−O−、−アルキレン−NR130C(O)−、−アルキレン−C(O)NR130−、−NR130C(O)O−アルキレン−、−NR130C(O)NR130−アルキレン−、−OC(O)NR130−アルキレン−、−NR130−アルキレン−、−O−アルキレン−、−NR130C(O)−アルキレン−、−C(O)NR130−アルキレン−、−アルキレン−NR130C(O)O−アルキレン−、−アルキレン−NR130C(O)NR130−アルキレン−、−アルキレン−OC(O)NR130−アルキレン−、−アルキレン−NR130−アルキレン−、−アルキレン−O−アルキレン−、−アルキレン−NR130C(O)−アルキレン−、−C(O)NR130−アルキレン−であり、ここでR130は水素又は任意に置換されたアルキルである。
1つの実施形態において、第一のシステムにおける銅−ポルフィリン化合物は、式I(m)
Figure 0006753783
(式I(m)),
もしくはその塩又はその互変異性体のモノマー構造を有することを特徴とするホモポリマー又はコポリマーであり、
ここで、Xは炭素又は窒素であり、RからRのそれぞれは独立してH、Cl、Br、F、I、Me、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖又は炭素数2から20の分岐アルキルであり;RからR28のそれぞれは独立してH、F、Br、Cl、I、CH、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、ニトロ、スルホン酸、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、チオール、もしくはアミドであり;ここでR100は結合、−(CH−又は炭素数2から20の分岐アルキルであり、ここでnは1から20であり;R110、R111、R112およびR200はそれぞれ独立してH、Me、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、又は炭素数2から20の分岐アルキルであり;ただし、Xが窒素のとき、R11、R16、R21およびR26はそれぞれ独立して孤立電子対又は上記で定義された通りである。いくつかの実施形態において、隣接するRからR28の2つは、例えば本明細書に記載されるように、芳香族もしくは非芳香族の環構造を形成する。
1つの実施形態において、第一のシステムにおける銅−ポルフィリン化合物は、式I(m)
Figure 0006753783
(式I(m)),
もしくはその塩又はその互変異性体のモノマー構造を有することを特徴とするホモポリマー又はコポリマーであり、ここで、Xは炭素又は窒素であり、RからRのそれぞれは独立してH、Cl、Br、F、I、CH、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、又は−Lm−Pmで表される部分であり;RからR28のそれぞれは独立してH、F、Br、Cl、I、CH、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、ニトロ、スルホン酸、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、チオール、アミド、又は−Lm−Pmで表される部分であり;ここでR100は結合、−(CH−又は炭素数2から20の分岐アルキルであり、ここでnは1から20であり;R110、R111、R112およびR200はそれぞれ独立してH、Me、炭素数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル又は−Lm−Pmで表される部分であり;ただし、Xが窒素のとき、R11、R16、R21およびR26はそれぞれ独立して孤立電子対又は上記で定義された通りであり;ここで、式I(m)中に1から4の−Lm−Pmが存在し、Lmがなしであり、それぞれのPmは同一又は異なっている重合性基であり、重合性基は、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、カルボン酸、チオール、アミド、2から20の炭素を有する末端部又は内部のアルキニル基、2から20の炭素を有する末端部又は内部のアルケニル基、ヨウダイド、ブロミド、クロライド、アジド、カルボン酸エステル、アミン、アルコール、エポキシ、イソシアネート、アルデヒド、酸クロライド、シロキサン、ホウ酸、スタンナンおよびベンジルハライドからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、隣接するRからR28の2つは、例えば本明細書に記載されるように、芳香族もしくは非芳香族の環構造を形成する。
1つの実施形態において、第一のシステムは、表面を更に含み、光学フィルターが表面上に配置されるコーティングであり、コーティングが銅ポルフィリン化合物を含む。
1つの実施形態において、第一のシステムは、基材を更に含み、光学フィルターが銅ポルフィリン化合物であり、銅ポルフィリン化合物が基材中に分散されている。
1つの実施形態において、第一のシステムは、眼科的システムである。1つの実施形態において、眼科的システムは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼球内レンズ、角膜インレーおよび角膜オンレーからなる群から選択される。
1つの実施形態において、第一のシステムは、非眼科的眼用システムである。1つの実施形態において、非眼科的眼用システムは、窓、自動車用フロントガラス、自動車の側面窓、自動車の後部窓、サンルーフ窓、商用ガラス、住宅用ガラス、天窓、カメラのフラッシュバルブとレンズ、人工照明器具、蛍光灯や拡散器、医療機器、手術器具、ライフルスコープ、双眼鏡、コンピュータモニタ、テレビ画面、点灯看板、電子デバイスの画面、およびパティオ器具からなる群から選択される。
1つの実施形態において、第一のシステムは、第一の表面を更に含み、フィルターが第一の表面上に配置される。
1つの実施形態において、第一のシステムは、皮膚科用ローションである。
1つの実施形態において、第一のシステムは、第二の表面を更に含み、フィルターが第一の表面と第二の表面の間に配置される。1つの実施形態において、第一および第二の表面はガラスである。
1つの実施形態において、光学フィルターは、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレンビニルアセテート(EVA)又はポリウレタン(PU)の層中に包含される。
1つの実施形態において、TSRGは、460nmから700nmの波長範囲に渡っての第一のシステムの平均透過率である。TSBlueは、400nmから460nmの波長範囲に渡っての第一のシステムの平均透過率である。TSRG>=80%であり、TSBlue<TSRG−5%である。
1つの実施形態において、第一のシステムは、460nmから700nmの範囲に渡るすべての波長において、少なくとも80%の光を透過する。
1つの実施形態において、第一のシステムのフィルターは、第一のシステムの透過スペクトルとは異なる透過スペクトルを有する。
1つの実施形態において、TFRGは、460nmから700nmの波長範囲に渡ってのフィルターの平均透過率である。TFBlueは、400nmから460nmの波長範囲に渡っての第一のシステムの平均透過率である。TFRG>=80%であり、TFBlue<TSRG−5%である。フィルターは透過率についての第一の局所的最小値を、400から460nmの波長範囲内の第一の波長において有する。
1つの実施形態において、フィルターは、第一の波長においてTFBlue−5%未満の光を透過する。
1つの実施形態において、第一の波長は、420nmから2nm以内であり、1つの実施形態において、第一の波長は、409nmから2nm以内である。1つの実施形態において、第一の波長は、425nmから10nm以内である。1つの実施形態において、第一の波長は、425nmから5nm以内である。1つの実施形態において、第一の波長は、420nmから2nm以内であり、1つの実施形態において、第一の波長は、430nmから30nm以内である。
1つの実施形態において、フィルターは、第一の波長において60%以下の光を透過する。
1つの実施形態において、T5は、第一の波長の5nm以下から第一の波長の5nm以上までの波長範囲におけるフィルターの平均透過率である。T6は、第一の波長の5nm以下から第一の波長の5nm以上までの波長範囲を除く、400nm以上460nm以下の波長範囲におけるフィルターの平均透過率である。T5はT6より少なくとも5%未満である。
1つの実施形態において、T7は、第一の波長の10nm以下から第一の波長の10nm以上までの波長範囲におけるフィルターの平均透過率である。T8は、第一の波長の10nm以下から第一の波長の10nm以上までの波長範囲を除く、400nm以上460nm以下の波長範囲におけるフィルターの平均透過率である。T7はT8より少なくとも5%未満である。
1つの実施形態において、フィルターは透過率についての第二の局所的最小値を、400から700nmの波長範囲内の第二の波長において有する。
1つの実施形態において、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムを透過すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する透過光となる。(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総色度差ΔEは5.0未満である。
1つの実施形態において、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムを透過すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する透過光となる。CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第二のシステムを透過すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する透過光となる。第二のシステムは光学フィルターを含まないが、その他は第一のシステムと同一であり、(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総色度差ΔEは5.0未満である。
1つの実施形態において、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムを透過すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する透過光となる。(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総彩度差は5.0未満である。
1つの実施形態において、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムを透過すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する透過光となる。CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第二のシステムを透過すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する透過光となる。第二のシステムは光学フィルターを含まないが、その他は第一のシステムと同一であり、(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総彩度差は5.0未満である。
1つの実施形態において、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムに反射すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する反射光となり、(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総色度差ΔEは5.0未満である。
1つの実施形態において、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムに反射すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する反射光となる。CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第二のシステムに反射すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する反射光となる。第二のシステムは光学フィルターを含まないが、その他は第一のシステムと同一であり、(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総色度差ΔEは5.0未満である。
1つの実施形態において、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムに反射すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する反射光となる。(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総彩度差は5.0未満である。
1つの実施形態において、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムに反射すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する反射光となる。CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第二のシステムに反射すると、CIEのLAB座標(a ,b ,L )を有する反射光となる。第二のシステムは光学フィルターを含まないが、その他は第一のシステムと同一であり、(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総彩度差は5.0未満である。
1つの実施形態において、(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総色度差ΔEは6.0未満である。1つの実施形態において、(a ,b ,L )と(a ,b ,L )の間の総色度差ΔEは6.0未満である。
1つの実施形態において、第一のシステムは35以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、30以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、27.5以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、25以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、22.5以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、20以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、17.5以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、15以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、12.5以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、10以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、9以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、8以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、7以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、6以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、5以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、4以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、3以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、2以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムは、1以下のYIを有する。
1つの実施形態において、フィルターは35以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、30以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、27.5以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、25以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、22.5以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、20以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、17.5以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、15以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、12.5以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、10以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、9以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、8以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、7以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、6以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、5以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、4以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、3以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、2以下のYIを有する。1つの実施形態において、フィルターは、1以下のYIを有する。
1つの実施形態において、第一のシステムが眼科的システムのとき、第一のシステムは15以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムが眼科的システムのとき、フィルターは15以下のYIを有する。
1つの実施形態において、第一のシステムが非眼科的システムのとき、第一のシステムは35以下のYIを有する。1つの実施形態において、第一のシステムが非眼科的システムのとき、フィルターは35以下のYIを有する。
1つの実施形態において、負側で第一の波長から10nm以内の少なくとも1つの波長における第一のシステムの透過スペクトルの傾斜は、第三の波長における透過スペクトルの傾斜の絶対値より小さい絶対値を有する。第三の波長は、負側で第一の波長から10nmより大きい。
1つの実施形態において、第一のシステムはUV遮断要素をさらに含む。1つの実施形態において、UV遮断要素はフィルター上に配置される。
1つの実施形態において、光学フィルターは銅−ポルフィリン化合物であり銅−ポルフィリン化合物は、コーティングに内包され、そしてUV遮断要素がコーティングに内包される。
1つの実施形態において、第一のシステムはIR遮断要素をさらに含む。
1つの実施形態において、方法は、銅−ポルフィリン化合物を溶媒に溶解して溶液を作ることこと、溶液をプライマーで希釈すること、溶液を濾過すること、および溶液を付与し光学フィルターを形成することを含む。
1つの実施形態において、溶液を付与することは表面を溶液で被覆することを含み、被覆することが、ディップコーティング、スプレイコーティング、又はスピンコーティングを用いる。
1つの実施形態において、眼科的システムはフィルターを含み、それによって前記眼科的システムは、400から460nmの範囲内の光の波長の5.0から50%を選択的にフィルターし、可視光に渡って光の少なくとも80%を透過し、黄色度指数が15.0未満であり、前記フィルターがCu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィリンを含む。
他の実施形態において、非眼科的システムは、400から460nmの範囲における光の5.0から50%を遮断し、可視光スペクトルに渡って光の少なくとも80%を透過する選択的光波長フィルターを含み、黄色度指数が15.0未満であり、前記フィルターがCu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィリンを含む。
1つの実施形態において、光学フィルターは銅−ポルフィリン染料化合物の混合物を含んでいてもよい。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物は、400nmから500nmの範囲に少なくとも1つの吸収ピークを持つ吸収スペクトルを有する。
1つの実施形態において、少なくとも1つの吸収ピークは400nmから500nmの範囲である。
1つの実施形態において、少なくとも1つの吸収ピークは、400nmから500nmの範囲に60nm未満の半値全幅(FWHM)を有する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物は、装置の光路に含まれるとき、400nmから500nmの範囲の光の少なくとも1つの波長の少なくとも5%を吸収する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物の集合体は、5マイクロメーター未満の平均サイズを有する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物の集合体は、1マイクロメーター未満の平均サイズを有する。
1つの実施形態において、溶液を準備することは、溶液を超音波照射して溶液に含まれる染料又は染料混合物の集合体の平均サイズを小さくすることを含む。
1つの実施形態において、超音波照射は制御された温度環境で行われる。
1つの実施形態において、集合体は、溶液を超音波照射する前には、10マイクロメーターより大きい平均サイズを有する。
1つの実施形態において、制御された温度環境は50℃以下の温度に設定される。
1つの実施形態において、内包することは、溶液を樹脂に投入してコーティング剤を形成することを含む。
1つの実施形態において、コーティング剤は、ある時間の間制御された温度環境でさらなる超音波照射に付される。
1つの実施形態において、内包することは、コーティング剤を装置の片面又は両面に付与することをさらに含む。
1つの実施形態において、方法は、染料又は染料混合物を含むコーティング剤を第一の面上に付与してコーティングを形成することを含み、コーティングが可視波長の選択された範囲の可視光を選択的に抑制する。さらに内包工程が、コーティングを風乾もしくは短時間の熱乾燥すること又はコーティングの短時間のUV暴露することを含む。
1つの実施形態において、コーティング剤を付与することが、染料又は染料混合物の量を決定することを含み、その量が、選択された範囲の光についての所定の遮断パーセンテージに対応することを含む。
1つの実施形態において、染料が、Cu(II)メソ−テトラフェニルポルフィリンすなわちFS−201;Cu(II)メソ−テトラ(4−クロロフェニル)ポルフィリンすなわちFS−202;Cu(II)メソ−テトラフェニルポルフィリンすなわちFS−201;Cu(II)メソ−テトラ(4−メトキシフェニル)ポルフィリンすなわちFS−203;Cu(II)メソ−テトラ(4−tert−ブチルフェニル)ポルフィリンすなわちFS−204;Cu(II)メソ−テトラ(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ポルフィリンすなわちFS−205;Cu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィリンすなわちFS−206;Cu(II)メソ−テトラ(N−メチル−4−ピリジル)ポルフィリンテトラクロリドすなわちFS−207;Cu(II)メソ−テトラ(N−メチル−6−キノリニル)ポルフィリンテトラクロリドすなわちFS−208;Cu(II)メソ−テトラ(1−ナフチル)ポルフィリンすなわちFS−209;Cu(II)メソ−テトラ(4−ブロモフェニル)ポルフィリンすなわちFS−210;Cu(II)メソ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリンすなわちCu1;Cu(II)メソ−テトラ(4−スルホナートフェニル)ポルフィリンすなわちCu2;Cu(II)メソ−テトラ(N−メチル−4−ピリジル)ポルフィリンテトラアセテートすなわちCu3;Cu(II)メソ−テトラ(4−ピリジル)ポルフィリンすなわちCu4;Cu(II)メソ−テトラ(4−カルボキシフェニル)ポルフィリンすなわちCu5からなる群の1つである。
1つの実施形態において、染料が、Cu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィリン(FS−206)である。
1つの実施形態において、染料が、Cu(II)メソ−テトラ(1−ナフチル)ポルフィリン(FS−209)である。
1つの実施形態において、染料が、Cu(II)メソ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリン(Cu1)である。
1つの実施形態において、染料が、Cu(II)メソ−テトラ(4−スルホナートフェニル)ポルフィリン(Cu2)である。
1つの実施形態において、染料が、Cu(II)メソ−テトラ(4−カルボキシフェニル)ポルフィリン(Cu5)である。
1つの実施形態において、溶液が、ハロゲン化溶媒を含む。
1つの実施形態において、溶液が、3.0以上の極性指数を有する溶媒を含む。
1つの実施形態において、溶液が、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、DMSO、DMF、THF、クロロホルム、塩化メチレン、アセトニトリル、四塩化炭素、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、ジクロロプロパン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される溶媒を含む。
1つの実施形態において、溶液の溶媒がクロロホルムである。
1つの実施形態において、溶液の溶媒が実質的にクロロホルムからなる。
1つの実施形態において、溶媒がハロゲン化溶媒である。
1つの実施形態において、少なくとも1つの光の波長が、430nm+/−20nmの範囲内である。
1つの実施形態において、少なくとも1つの光の波長が、430nm+/−30nmの範囲内である。
1つの実施形態において、少なくとも1つの光の波長が、420nm+/−20nmの範囲内である。
1つの実施形態において、コーティングが、プライマーコーティングである。
1つの実施形態において、装置が、反射コーティングおよび多層干渉コーティングの少なくとも1つを用いて、400nmから500nmの範囲の少なくとも1つの波長を選択的にフィルターする。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が、装置の光路に内包されるとき、400nから500nmの範囲における光の5から50%を吸収する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が、装置の光路に内包されるとき、400nから500nmの範囲における光の20から40%を吸収する。
1つの実施形態において、装置が400nから500nmの範囲における光の5から50%を遮断する。
1つの実施形態において、装置が400nから500nmの範囲における光の20から40%を遮断する。
1つの実施形態において、制御された温度環境が、50℃以下の温度に設定され、時間が1時間から5時間である。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が、400nmから500nmの範囲にソーレーピークを有する。
1つの実施形態において、少なくとも1つの吸収ピークが、400nmから500nmの範囲で40nm未満の半値全幅(FWHM)を有する。
1つの実施形態において、少なくとも1つの波長が、430nmである。
1つの実施形態において、フィルタリングのピーク波長が420+/−5nmである。
1つの実施形態において、フィルタリングのピーク波長が420+/−10nmである。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が、装置の光路に内包されるとき、410nmから450nmの範囲において光の5から50%を吸収する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が、装置の光路に内包されるとき、410nmから450nmの範囲において光の20から40%を吸収する。
1つの実施形態において、装置が410nから450nmの範囲における光の5から50%を遮断する。
1つの実施形態において、装置が410nから450nmの範囲における光の20から40%を遮断する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が、装置の光路に内包されるとき、400nmから460nmの範囲において光の5から50%を吸収する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が、装置の光路に内包されるとき、400nmから460nmの範囲において光の20から40%を吸収する。
1つの実施形態において、装置が400nから460nmの範囲における光の5から50%を遮断する。
1つの実施形態において、装置が400nから460nmの範囲における光の20から40%を遮断する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が、装置の光路に内包されるとき、400nmから440nmの範囲において光の5から50%を吸収する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が、装置の光路に内包されるとき、400nmから440nmの範囲において光の20から40%を吸収する。
1つの実施形態において、装置が400nから440nmの範囲における光の5から50%を遮断する。
1つの実施形態において、装置が400nから440nmの範囲における光の20から40%を遮断する。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物が内包された装置のヘイズレベルが、0.6%未満である。
1つの実施形態において、フィルタリングが、吸収、反射、干渉又はそれらの任意の組み合わせで達成される。
1つの実施形態において、眼鏡レンズ(処方または非処方)、サングラス(処方薬または非処方)、フォトクロミックレンズ、コンタクトレンズ(処方薬または非処方)、化粧品の着色コンタクトレンズ、可視性着色のコンタクトレンズ、眼内レンズ、角膜インレー、角膜オンレー、角膜移植片、角膜組織、電子レンズ、市販の老眼鏡又は拡大鏡、安全メガネ、安全ゴーグル、安全シールド、視覚リハビリテーション装置からなる群から選択される眼科的レンズと、400から500nmの範囲の波長を有する光の5から50%を遮断し、可視スペクトルに渡る光の少なくとも80%を透過する選択的光波長フィルターと、を含む眼科的システムが提供される。さらに選択的光波長フィルターは、平均の集合体サイズが1マイクロメーター未満の染料又は染料混合物を含む。1つの実施形態において、範囲は400から460nmである。
この最適な眼科的システムを提供するために、標準化された黄色度指数の範囲を含むことが望ましく、その範囲の上限は美容上許容される黄色の境界近くである。コーティングはいかなる眼科的システムに適用されてもよく、その一例として、眼鏡レンズ、サングラスレンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、角膜インレー、角膜オンレー、角膜移植片、電気活性な眼科的システムもしくはいかなる他のレンズ、又は非眼科的システムが挙げられる。眼科的システムの黄色度指数(YI)は15.0以下であり、非眼科的システムのYIは35.0以下であることが好ましい。
上述したようなコーティングも提供され、それによってコーティングが、眼鏡レンズ、サングラスレンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、角膜インレー、角膜オンレー、角膜移植片、角膜組織、電気活性な眼科的システムまたは非眼科的システムに適用されて430+/−20nmの間の可視光が選択的に抑制され、それによってコーティングは、黄色度指数15.0以下で430nm+/−20nmの範囲内の光の最大30%を遮断する。1つの実施形態において、上述した方法で作られるレンズは、黄色度指数(YI)15.0以下を有することができる。1つの実施形態において、12.5以下、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下、6.0以下、5.0以下、4.0以下、又は3.0以下のYIが好ましく、網膜に投与されるブルーライトが減少し、対象とする用途の最良の可能な化粧品が可能となる。YIは具体的なフィルター用途に応じて変化する。
1つの実施形態において、システムのヘイズレベルは0.6%未満である。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物を含む溶液を準備することと、溶液に超音波照射して溶液に含まれる染料又は染料混合物の集合体の平均サイズを減少することと、染料又は染料混合物を、光を透過する装置の光路に内包することを含む方法が提供される。
1つの実施形態において、染料又は染料混合物を含む溶液を準備することと、染料又は染料混合物が10マイクロメーター未満の平均サイズの集合体を形成することと、染料又は染料混合物を、眼科的レンズの光路に内包することを含む方法によって製造される眼科的システムが提供され、染料又は染料混合物が400nmから500nmの範囲内の少なくとも1つの光の波長を選択的にフィルターする。さらに、染料又は染料混合物が内包されるシステムは、可視光スペクトルに渡って少なくとも80%の平均透過率を有する。
1つの実施形態において、眼科的システムは眼科的レンズを含み、眼科的レンズは、眼鏡レンズ(処方または非処方)、サングラス(処方薬または非処方)、フォトクロミックレンズ、コンタクトレンズ(処方薬または非処方)、化粧品の着色コンタクトレンズ、可視性着色のコンタクトレンズ、眼内レンズ、角膜インレー、角膜オンレー、角膜移植片、角膜組織、電子レンズ、市販の老眼鏡又は拡大鏡、安全メガネ、安全ゴーグル、安全シールド、視覚リハビリテーション装置からなる群から選択される。さらに眼科的システムは、400から500nmの範囲の波長を有する光の5から50%を遮断し、可視光スペクトルに渡る光の少なくとも80%を透過する選択的光波長フィルターを有し、選択的光波長フィルターは染料又は染料混合物を含む。
1つの実施形態において、システムは15以下の黄色度指数を示す。
1つの実施形態において、眼科的システムのヘイズレベルは0.6未満である。
1つの実施形態において、システムは非眼科的システムである。
実施形態は、非眼科的システムを含むことができ、その一例として、任意の種類の窓もしくはガラス板、積層体、もしくは任意の透明材料、自動車のフロントガラスもしくは自動車の窓、航空機の窓、農業用トラクターの窓およびフロントガラスのような農業用機器、バスやトラックのフロントガラスもしくは窓、サンルーフ、天窓、カメラのフラッシュ電球とレンズ、人工照明器具の任意のタイプ(固定具またはフィラメントのいずれか、または両方)、任意の種類の電球、蛍光灯、LED照明、もしくは任意の種類の拡散器、医療機器、手術器具、ライフルスコープ、双眼鏡、コンピュータモニタ、テレビ画面、ハンドヘルドもしくは非ハンドヘルドの光を発する任意の電子装置、点灯サイン、もしくは任意のその他のアイテムもしくはシステムが挙げられ、それによって光が発せられ、もしくは透過され、もしくはフィルターされるか、もしくはフィルターされないで通過する。
ここに開示される実施形態は、非眼科的システムを含んでいてもよい。それを通して又はそこから光が透過する任意の非眼科的システムも想定される。一例として、非眼科的システムは、自動車の窓やフロントガラス、航空機の窓やフロントガラス、任意の種類の窓、コンピュータモニタ、テレビ、医療機器、診断機器、照明製品、蛍光灯、または任意の種類の照明製品または光拡散器が挙げられる。さらに、軍用および宇宙用の用途が兵士および宇宙飛行士に有害な影響を有する高エネルギー可視光波長への急性又は慢性の暴露に対して適用される。眼科的として記載された以外の任意の種類の製品は非眼科的製品と考えられる。このように光を発するもしくは光が通過する任意の種類の製品又は装置であり、その製品又は装置からの光が人間の目に入射する任意の種類の製品又は装置が想定される。
上述のコーティング、それによってコーティングが非眼科的システムに適用され、430nm+/−20nm又は別の実施形態では430+/−30nm範囲の間の可視光が選択的に抑制され、それによって、黄色度指数35.0以下で430nm+/−20nm又は430+/−30nmの範囲内の光の5から70%が遮断される、コーティングも提供される。他の実施形態において、30以下、25.0以下、20.0以下、17.5以下、15.0以下、12.5以下、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下、6.0以下、5.0以下、4.0以下又は3.0以下のYIが好ましく、網膜に投与されるブルーライトが減少し、対象とする用途の最良の可能な化粧品が可能となる。YIは具体的なフィルター用途に応じて変化する。
1つの実施形態において、コーティングは、スピンコーティング、ディップコーティング、スプレイコーティング、蒸発、スパッタリング、化学的蒸着もしくはこれらの組み合わせ又はコーティング適用の技術分野で既知の方法のいずれか1つによって適用される。
上述のコーティング、それによってコーティングが非眼科的システムに適用され、430nm+/−20nm又は別の実施形態では430+/−30nm範囲の間の可視光が選択的に抑制され、それによって、黄色度指数35.0以下で430nm+/−20nm又は430+/−30nmの範囲内の光の5から60%が遮断される、コーティングも提供される。他の実施形態において、30以下、25.0以下、20.0以下、17.5以下、15.0以下、12.5以下、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下、6.0以下、5.0以下、4.0以下又は3.0以下のYIが好ましく、網膜に投与されるブルーライトが減少し、対象とする用途の最良の可能な化粧品が可能となる。YIは具体的なフィルター用途に応じて変化する。
上述のコーティング、それによってコーティングが非眼科的システムに適用され、430nm+/−20nm又は別の実施形態では430+/−30nm範囲の間の可視光が選択的に抑制され、それによって、黄色度指数35.0以下で430nm+/−20nm又は430+/−30nmの範囲内の光の5から50%が遮断される、コーティングも提供される。他の実施形態において、30以下、25.0以下、20.0以下、17.5以下、15.0以下、12.5以下、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下、6.0以下、5.0以下、4.0以下又は3.0以下のYIが好ましく、網膜に投与されるブルーライトが減少し、対象とする用途の最良の可能な化粧品が可能となる。YIは具体的なフィルター用途に応じて変化する。
上述のコーティング、それによってコーティングが非眼科的システムに適用され、430nm+/−20nm又は別の実施形態では430+/−30nm範囲の間の可視光が選択的に抑制され、それによって、黄色度指数35.0以下で430nm+/−20nm又は430+/−30nmの範囲内の光の5から40%が遮断される、コーティングも提供される。他の実施形態において、30以下、25.0以下、20.0以下、17.5以下、15.0以下、12.5以下、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下、6.0以下、5.0以下、4.0以下又は3.0以下のYIが好ましく、網膜に投与されるブルーライトが減少し、対象とする用途の最良の可能な化粧品が可能となる。YIは具体的なフィルター用途に応じて変化する。
いくつかの実施形態において、ポルフィリン染料を含む選択的なブルーライトフィルタリングコーティングは、広帯域ブルー遮断材又は他のコーティングに比べて、以下の様な調整可能なフィルタリングを示す。
より弱い彩度C、
より小さいΔE(総色度)そして
より小さいYI。
特に1つの実施形態において、ここに開示され、40%までのブルーライト遮断を提供することができるコーティングは、以下を有する。
彩度C<5.0
|a|<2および|b|<4、
YI<8.0
ΔE<5.0、そして
高透過率レベル。
さらに1つの実施形態において、ここに開示され、20%までのブルーライト遮断を提供することができるコーティングは、以下を有する。
彩度C=2から3
YI=3から4
ΔE<2.0、そして
JND<1単位
透過率レベル>90%。
本発明の実施形態が、一例として添付される概略図面を参照して記載される。ここに包含され、明細書の一部をなす添付図面は、本開示を説明し、さらに開示される原理の説明を今供する。
図1Aは、FS−染料シリーズにおける銅−ポルフィリン染料の化学構造を示す。 図1Bは、FS−染料シリーズにおける銅−ポルフィリン染料の追加の化学構造を示す。 図1Cは、FS−染料シリーズにおける銅−ポルフィリン染料の追加の化学構造を示す。 図1Dは、Cu−染料シリーズにおける銅−ポルフィリン染料の追加の化学構造を示す。 図2Aは、TPP−染料シリーズにおける銅−ポルフィリン染料の化学構造を示す。 図2Bは、TPP−染料シリーズおよびFS−201における銅−ポルフィリン染料の追加の化学構造を示す。 図3Aは、PF−染料シリーズにおける銅−ポルフィリン染料の化学構造を示す。 図3Bは、PF−染料シリーズおよびCu1染料の銅−ポルフィリン染料の追加の化学構造を示す。 図4は、X、YおよびZの三刺激値の概略的計算を示す。 図5Aは、CIEのLAB表色系を示す。 図5Bは、CIEのLAB表色系の他の代表例を示す。 図6は、CIEのLCH表色系を示す。 図7は、CIE1931の色空間を示す。 図8は、CIE1976の色空間を示す。 図9Aは、CIEのLAB色空間における総色度差、ΔEを示す。 図9Bは、CIEのLCH色空間における総色度差、ΔEを示す。 図10は、FS−206を含みブルーライト遮断範囲が10%から40%である選択的ブルー遮断コーティングについてのaおよびb座標(CIEのLAB表色系)を示す。 図11は、FS−206を含みブルーライト遮断範囲が10%から40%である選択的青色遮断コーティングについてのΔaおよびb座標(CIEのLAB表色系)を示す。 図12は、FS−206を含む選択的青色遮断コーティングについてのYI対ΔEの例を示す。それぞれのシンボルは測定されたコーティングを指定し、すべての示されたコーティングは、10から40%の範囲でブルーライト遮断を提供し、2から8の間のYIを示した。この図における色度差(ΔE)は、ポリカーボネート表面レンズを標品として用いて、La(試料)−La(標品)として計算された。 図13は、青色遮断コーティングについての黄色度指数対彩度を示す。シンボルは約20%のブルーライト遮断を示すコーティングを指定し、一方、破線の楕円は10から40%のブルーライト遮断を示すコーティングを与える。 図14は、青色遮断コーティングについての色相対彩度を示す。シンボルは約20%のブルーライト遮断を示すコーティングを指定し、一方、破線の楕円は10から40%のブルーライト遮断を示すコーティングを与える。 図15は、Cu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィリン染料を異なる濃度で含むガラス基材上の選択的フィルタリングコーティングの透過スペクトルを示す。ブルーライト遮断%の正確な同調性とYIがコーティング中の染料濃度を調整することで達成できる。表7は、FS−206染料を含むコーティングについて、染料濃度、YIおよびブルーライト遮断%の間の関係の例を示す。 図16は、FS−207染料を異なる濃度で含むガラス基材上の選択的フィルタリングコーティングの透過スペクトルを示す。表8は、染料濃度、YIおよびブルーライト遮断%の間の関係の例を示す。注:ガラス基材は図に示されたYIには寄与しない(換言すれば、ガラス基材のYIは0である)。 図17Aは、FS−206染料を異なる濃度で含むガラス基材上のコーティングのスペクトル範囲としての差異について計算された黄色度指数(YI)対ブルーライト遮断%を示す。注:ガラス基材は図に示されたYIには寄与しない(換言すれば、ガラス基材のYIは0である)。 図17Bは、FS−206染料を異なる濃度で含むガラス基材上のコーティングの異なるスペクトル範囲について計算された黄色度指数(YI)対ブルーライト遮断%を示す。 図17Cは、FS−206染料を異なる濃度で含むガラス基材上のコーティングの、図17Bとは異なるスペクトル範囲について計算された黄色度指数(YI)対ブルーライト遮断%を示す。 図17Dは、FS−206染料を異なる濃度で含むガラス基材上のコーティングの異なるスペクトル範囲について計算された黄色度指数(YI)対ブルーライト遮断%を示す。 図17Eは、FS−206染料を異なる濃度で含むガラス基材上のコーティングの異なるスペクトル範囲について計算された黄色度指数(YI)対ブルーライト遮断%を示す。 図17Fは、FS−206染料を異なる濃度で含むガラス基材上のコーティングの異なるスペクトル範囲について計算された黄色度指数(YI)対ブルーライト遮断%を示す。 図18Aは、環境条件における実験室でのUV−可視光暴露前、暴露中、暴露後のTPP−染料シリーズの染料の透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立してDymaxBlueWave200の光に、30、60および90分間暴露され、最も安定な染料(90分のUV−可視光暴露後に決定された)は、120分暴露された。この染料のセットは、ポルフィリン環内の最も安定なコア金属を決定するために選択され、一方、すべての場合においてペンダントはフェニルであった。 図18Bは、環境条件における実験室でのUV−可視光暴露前、暴露中、暴露後のTPP−染料シリーズおよびFS−206染料の透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立してDymaxBlueWave200の光に、30、60および90分間暴露され、最も安定な染料(90分のUV−可視光暴露後に決定された)は、120分暴露された。この染料のセットは、ポルフィリン環内の最も安定なコア金属を決定するために選択され、一方、すべての場合においてペンダントはフェニルであった。 図19Aは、環境条件における実験室でのUV−可視光暴露前、暴露中、暴露後のFS−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立してDymaxBlueWave200の光に、30、60および90分間暴露され、最も安定な染料(90分のUV−可視光暴露後に決定された)は、120分暴露された。これらの染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図19Aは、環境条件における実験室でのUV−可視光暴露前、暴露中、暴露後の追加のFS−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立してDymaxBlueWave200の光に、30,60および90分間暴露され、最も安定な染料(90分のUV−可視光暴露後に決定された)は、120分暴露された。これらの染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図19Cは、環境条件における実験室でのUV−可視光暴露前、暴露中、暴露後の追加のFS−染料シリーズおよびCU−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立してDymaxBlueWave200の光に、30,60および90分間暴露され、最も安定な染料(90分のUV−可視光暴露後に決定された)は、120分暴露された。これらの染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図19Dは、環境条件における実験室でのUV−可視光暴露前、暴露中、暴露後のCU−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立してDymaxBlueWave200の光に、30、60および90分間暴露され、最も安定な染料(90分のUV−可視光暴露後に決定された)は、120分暴露された。これらの染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図20Aは、屋外環境試験の前および試験中のTPP−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1、3および5日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。この染料のセットは、ポルフィリン環内の最も安定なコア金属を決定するために選択され、一方、すべての場合においてペンダントはフェニルであった。 図20Bは、屋外環境試験の前および試験中のTPP−染料シリーズおよびFS−201染料の透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1、3および5日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。この染料のセットは、ポルフィリン環内の最も安定なコア金属を決定するために選択され、一方、すべての場合においてペンダントはフェニルであった。 図21Aは、屋外環境試験の前および試験中のF−シリーズおよびPF−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1および3日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。この染料のセットは、ポルフィリン環内の最も安定なコア金属を決定するために選択され、一方、すべての場合においてペンダントはペンタフルオロフェニルであった。 図21Bは、屋外環境試験の前および試験中の追加のPF−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1および3日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。この染料のセットは、ポルフィリン環内の最も安定なコア金属を決定するために選択され、一方、すべての場合においてペンダントはペンタフルオロフェニルであった。 図21Cは、屋外環境試験の前および試験中の追加のPF−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1および3日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。この染料のセットは、ポルフィリン環内の最も安定なコア金属を決定するために選択され、一方、すべての場合においてペンダントはペンタフルオロフェニルであった。 図21Dは、屋外環境試験の前および試験中のFS−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1および3日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。この染料のセットは、ポルフィリン環内の最も安定なコア金属を決定するために選択され、一方、すべての場合においてペンダントはペンタフルオロフェニルであった。 図22Aは、屋外環境試験の前および試験中の追加のFS−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1、3および5日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。これらの染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図22Bは、屋外環境試験の前および試験中の追加のFS−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1、3および5日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。この染料のセットは、これらのカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図22Cは、屋外環境試験の前および試験中の追加のFS−染料シリーズおよびCu−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1、3および5日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。これらの染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図22Dは、屋外環境試験の前および試験中の追加のCu−染料シリーズの透過スペクトルを示す。染料を含む青色遮断コーティングの試料は独立して、1日当たり24時間、1、3および5日間屋外に暴露された。屋外試験は、最も安定な染料について継続された。この染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図22Eは、60日間実施された屋外環境試験の前および試験中の最も安定なFS−染料シリーズの透過スペクトルを示す。これらの染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図22Fは、60日間実施された屋外環境試験の前および試験中の最も安定なFS−染料シリーズの追加の透過スペクトルを示す。これらの染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図22Gは、60日間実施された屋外環境試験の前および試験中の最も安定なCu−染料シリーズの透過スペクトルを示す。これらの染料のセットは、このカテゴリにおいて、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合する最も安定なペンダントを決定するために選択された。 図23は、フェニルペンダントを有するポルフィリンのコア金属の光安定性に応じた順番を示す。光安定性は染料#1から大きい#に向かって減少する。染料の光安定性の順番付けは、TPP−染料シリーズについての実験室でのUV−可視光暴露試験と屋外環境試験の結果に基づいて行った。 図24は、銅(Cu)をコア金属として有するポルフィリン染料における評価として、光安定性に応じたペンダントの順番を示す。光安定性はペンダント#1から大きい#のペンダントに向かって減少する。染料の光安定性の順番付けは、FS−染料とCu−染料シリーズについての実験室でのUV−可視光暴露試験と屋外環境試験の結果に基づいて行った。 図25は、2つのガラス基材とポリマー中間層からなる積層ガラスの概略を示す。 図26は、積層ガラス用途に用いられるポリマー中間層の構造を示す。 図27Aは、追加的にUV遮断材/安定材で保護された選択的青色遮断コーティングの概略説明を示し、UV遮断層が青色遮断コーティングの上に追加されている。 図27Bは、追加的にUV遮断材/安定剤で保護された選択的青色遮断コーティングの他の概略説明を示し、遮断コーティングが、UV遮断材浴中に暴露して着色されてUV遮断材がコーティング中に拡散している。 図27Cは、追加的にUV遮断材/安定剤で保護された選択的青色遮断コーティングの概略説明を示し、UV遮断材および/又はUV安定材がコーティング中に添加されている。 図27Dは、追加的にUV遮断材/安定剤で保護された選択的青色遮断コーティングの概略説明を示し、UV遮断材が青色遮断コーティング中の染料分子に化学的に結合している。 図28Aは、存在するポルフィリンペンダント上に、又は直接ポルフィリン環上に結合され得る反応性基の例を示す。 図28Bは、特定の銅−ポルフィリン化合物のポルフィリンペンダント上又はポルフィリン環上に結合され得る可能な異なる反応性基の例を示す。 図28Cは、特定の銅−ポルフィリン化合物のポルフィリンペンダント上又はポルフィリン環上に結合され得る可能な異なる反応性基の他の例を示す。 図28Dは、特定の銅−ポルフィリン化合物のポルフィリンペンダント上又はポルフィリン環上に結合され得る可能な異なる反応性基の他の例を示す。 図29Aは、CR39レンズの製造工程の一実施形態を示す。 図29Bは、CR39レンズの製造工程の他の実施形態を示す。 図29Cは、CR39レンズの製造工程のさらなる他の実施形態を示す。 図30は、PCレンズの製造工程の一実施形態を示す。 図31は、MR−8レンズの製造工程の一実施形態を示す。 図32Aは、MR−8レンズの製造の一実施形態を示す。 図32Bは、MR−8レンズの製造の他の実施形態を示す。 図32Cは、MR−8レンズの製造のさらなる他の実施形態を示す。 図33は、MR−7レンズの製造工程を示す。 図34は、MR−10レンズの製造工程を示す。 図35は、レンズの製造に除去可能な保護層を用いる一実施形態を示す。 図36は、内在的に非UV遮断性のレンズ基材上にHPOプライマーでコートされた両表面の例を示す。 図37は、内在的にUV遮断性のレンズ基材上にHPOプライマーでコートされた両表面の例を示す。 図38は、(a)FS−206−ポルフィリン染料を含むHPOプライマーで両表面がコートされたガラス基材(実線)、(b)(a)と同じプライマーで両表面がコートされ、一方の面からコーティングが除去されたガラス基材(点線)、および(c)(a)と同じHPOプライマーでディップコートされる前に片面が保護テープで貼られたガラス基材(破線)についての透過スペクトルを示す。 図39は、(a)半仕上げ素材(SFB)、(b)厚い仕上げレンズ素材、および(c)表面仕上げレンズ素材についての概略断面図を示す。半仕上げ素材(a)および厚い仕上げレンズ素材(b)は、仕上げレンズ素材(c)に表面仕上げされ得る。 図40は、CIE標準D65光源の透過スペクトルを示す。 図41は、光学フィルターを含むシステムの透過スペクトルの例を示す。 図42は、光学フィルターを含むシステムの透過スペクトルの追加的な例を示す。 図43は、光学フィルターを含むシステムの透過スペクトルの追加的な例を示す。 図44は、光学フィルターを含むシステムの透過スペクトルの追加的な例を示す。 図45は、光学フィルターを含むシステムの透過スペクトルの追加的な例を示す。 図46は、光学フィルターを含むシステムの透過スペクトルの追加的な例を示す。 図47は、光学フィルターを含むシステムの透過スペクトルの追加的な例を示す。 図48は、光学フィルターを含むシステムの透過スペクトルの追加的な例を示す。 図49は、選択的ブルーライト(430+/−20nm)遮断率(%)の関数として細胞死減少率(%)を示す。 図50Aは、熱試験の前と後のFS−206染料の透過スペクトルを示す。 図50Bは、熱試験の前と後のFS−209染料の透過スペクトルを示す。 図50Cは、熱試験の前と後のCu1染料の透過スペクトルを示す。 図50Dは、熱試験の前と後のCu1染料の透過スペクトルを示す。 図51は、スライドグラスの透過スペクトルの例を示す。 図52は、プライマーとハードコートでコートされた図51のスライドグラスの透過スペクトルの例を示す。 図53は、図51のスライドグラスを含むシステムの透過スペクトルの例を示す。スライドグラスは、20%のブルーライト遮断を有する光学フィルターと図52で用いられたハードコートでコートされている。図53で用いられた光学フィルターは、図52で用いられたプライマーを含む。 図54は、図51のスライドグラスを含むシステムの透過スペクトルの例を示す。スライドグラスは、30%のブルーライト遮断を有する光学フィルターと図52で用いられたハードコートでコートされている。図53で用いられた光学フィルターは、図52で用いられたプライマーを含む。 図55は、図51のスライドグラスを含むシステムの透過スペクトルの例を示す。スライドグラスは、40%のブルーライト遮断を有する光学フィルターと図52で用いられたハードコートでコートされている。図55で用いられた光学フィルターは、図52で用いられたプライマーを含む。詳細な説明用語集
波長範囲に渡って又は範囲に渡って:波長範囲の始点および終点と、範囲内のすべての波長を含む。例えば、460から700nmの波長範囲に渡ってとは、460nm、700nmおよび460nmと700nmの間のすべての波長を含む。
アルコキシ基:アルコキシ基は、制限されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシおよびイソブトキシを含む。
X%よりも少なくとも5%小さい:X%から5%が引かれることを意味する。これは例えば、X%が80%のとき、「X%よりも少なくとも5%小さい」は75%より小さいことである。百分率は乗じて計算されるべきではなく、すなわち、80%より5%少ないは80%(0.95)=76%ではなく、80%−5%=75%である。
平均透過率:波長範囲又は範囲についての「平均透過率」とは、その範囲に渡っての透過スペクトルの平均値である。数学的に、平均透過率は
A/W
ここで、Wは、透過スペクトルのX軸に沿った波長範囲の長さであり、Aは波長範囲における透過スペクトルの下の面積である。これは、波長範囲に渡ってのスペクトルの「平均透過率」は、スペクトルを積分してその範囲に渡っての透過曲線の下の面積を決定し、波長範囲の長さで除することで計算されるというのと同じである。
従って、例えば、波長範囲においてほとんどの波長で90%の透過率を有し、ほんのいくつかの波長で50%の透過率を有するスペクトルは、その波長範囲に渡って80%以上の「平均透過率」を有する。なぜなら、いくつかの点で透過率が80%をずっと下回っているとしても、上述の計算は90%に近い結果になるからである。
「平均透過率」はT5およびT6の計算に応用される。フィルターは、第一波長から5nm以下から第一波長の5nm以上である波長範囲で、平均透過率(T5)を有する。第一波長が420nmのとき、T5の範囲(W)は10nm(415nmから425nmが含まれる)である。415nmと425nmの間のフィルターの透過スペクトルの下の面積(A)が決定される。その面積(A)は波長範囲(W)で除される。
フィルターの透過スペクトルは、400nmから460nmの波長範囲に平均透過率(T6)を有する。しかしながら、その範囲は、第一波長の5nm以下から5nm以上までの範囲を除外する。したがって、第一波長が420nmのとき、T6の範囲(W)は48nm(400nmから414nmが含まれ、426nmから460nmが含まれる)である。400nmから414nmと426nmから460nmの間のフィルターの透過スペクトルの下の面積(A)が決定される。その面積(A)は波長範囲(W)で除されて平均透過率が得られる。T5とT6を比較は、第一波長の周辺におけるフィルターの透過スペクトルの低下の程度を表すことが意図されている。T5はT6よりも少なくとも5%小さい。
ブルーライト:400nmから500nmの波長範囲の光である。
CIE LAB:国際照明委員会、別名、国際照明委員会(Commission Internationale de l’Eclairage)、すなわちCIEで採択された定量化された色空間。このシステムは、視覚が明対暗、赤対緑、および青対黄の区別に基づくという科学的理解に基づいている。この3次元色空間は、黒から白への明度(L)を表す縦軸と、緑から赤(負のaから正のa)および青から黄(負のbから正のb)を表す2の横色軸とを有する。知覚される色は、座標(L,a,b)を有する色空間内の点として表すことができる。(a,b)座標は色を定義し、Lはその色の明度を定義する。このシステムでは、彩度と色相によって色を定義することもできる。
本明細書で使用する場合、CIE LABは、1976 CIE LAB色空間を指す。
CIE標準光源D65:国際組織によって定義され、関連する科学界に広く知られている特定のスペクトルの光である。国際標準化機構(ISO)によれば、「[D65]は平均昼光を表し、約6500Kの相関色温度を有する。CIE標準光源D65は、別の光源を使用する特定の理由がないかぎり、代表的な昼光を必要とするすべての比色計算に使用するべきである。」ISO 10526:1999 / CIE S005 / E−1998。「CIE」は、照明、照明、色および色空間に関する国際機関である国際照明委員会(Commission Internationale de l’Eclairage)または国際照明委員会(International Commission on Illumination)の略語である。
図49は、CIE標準光源D65のスペクトルを示す。
D65光のCIE LAB色座標は以下のように計算された(CIE LAB色の計算方法についての色座標計算方法を参照)
= 100.00
= −0.013
= −0.097
彩度:CIE LAB空間の彩度の尺度。彩度は、Lではなく、aとbの違いを説明する。与えられた座標の組(a ,b ,L )に対して、「彩度」は
(a +(b 1/2
であり、座標が(0,0,L )の色中立軸からどのくらい離れているかの尺度である。しかし、2つの点が座標(a ,b ,L )と(a ,b ,L )を持つ色空間の2点間の彩度の差は、
((a −a +(b −b 1/2
である。
銅−ポルフィリン化合物:以下の化学構造を有する化合物。
Figure 0006753783
R1からR12はそれぞれ独立して、H又は任意の可能な置換基である。
Cu(II):銅(II);Cu2+
デルタE又はΔE:CIE LAB空間では、ΔEは2点間の距離であり、知覚される色差の尺度である。2つの点がCIE LAB座標(a ,b ,L )と(a ,b ,L )を持つ場合、
ΔE=((a −a +(b −b +(L −L 1/2
配置される:層が表面に取り付けられている場合、層が表面に「配置される」。層は、表面の上または下にあってもよい。介在層が存在してもよい。
通して分散される:化合物の分子が基材の構造全体に位置する場合、基材を通して化合物が分散される。
眼鏡レンズ:眼鏡レンズは、眼にかかったレンズを含む。眼鏡レンズはしばしばフレームによって支持される。眼鏡レンズは、例えば安全シールドまたは防水壁としても機能する頭部の周りに装着された調節可能なバンドによる、他の方法で支持されてもよい。眼鏡レンズの例には、処方レンズ、非処方レンズ、多焦点レンズ、安全レンズ、カウンタリーディンググラス、ゴーグル、およびサングラスレンズが含まれる。眼鏡レンズは、ガラス製であってもよいが、他の材料から作製されてもよい。一般的な眼鏡用材料には、ポリカーボネート(MR−10など)、アリルジグリコールカーボネート(CR−39としても知られている)、および当該技術分野で知られている他のものが含まれる。
フィルター:フィルターが適用された物体を透過した、又は物体から反射された光を減衰させる分子化合物または物理的構造。フィルターは、反射、吸収、または干渉によって機能してもよい。
色相:CIE LAB系における色合いの尺度。与えられた座標(a ,b ,L )の組について、「色相」の角度は
アークタンジェント(b/a
である。これは、正のa軸と点(a ,b )に引かれた線との間の角度として視覚化することができる。角度は慣例により反時計回り方向に測定される。例えば、正のa軸に沿った赤の色調は0°の色相角を持ち、正のb*軸に沿った黄色の色調は90°の色相角を持ち、負のa軸に沿った緑色の色調は180°の色相角、および負のb軸に沿った青色の色合いは270°の色相角を有する。
波長の負の側:波長の負の側は、波長がX軸に沿って左から右に向かって増加するとき、透過スペクトルのX軸に波長が位置する左側にあることを意味する。例えば、現在の波長が420nmである場合、420nmの「負の側」にある波長は410nmである。
非眼用システム:光をユーザの眼に通過させないシステム。非限定的な例は、皮膚または皮膚用ローションである。
非眼科的眼用システム:非眼科的眼用システムは、眼科的システムではないユーザの眼に届くまでに光が通過するあらゆるシステムである。眼科的および非眼科的眼用システムはともに、光がユーザの眼に届くまでのすべてのシステムを含む。電球またはビデオスクリーンのような光源は、光がユーザの眼に届くまでに光源の様々な層を通過するので、非眼科システムと考えることができる。非眼科的システムの非限定的な例には、窓、自動車のフロントガラス、自動車のサイドウィンドウ、自動車のリアウィンドウ、サンルーフウィンドウ、商業ガラス、住宅ガラス、天窓、カメラのフラッシュバルブおよびレンズ、人工照明器具、拡大鏡、蛍光灯又は拡散器、医療用器具、手術用器具、ライフルスコープ、双眼鏡、コンピュータモニタ、テレビスクリーン、照明付きサイン、およびパティオ器具を含むが、これらに限定されない。
眼(Ocular):視覚;目に見える。
眼用システム(Ocular System):ユーザの目に到達するまでに光が通過するすべてのシステム。
眼科的:目の又は目に関係する。本明細書で使用される場合、「眼科的」は「眼用」のサブセットである。
眼科的システム:眼科的システムは、ユーザによって着用され、ユーザの眼が曝される光を変更する。眼科的システムは、眼用システムのサブセットである。一般的な眼科的システムには、眼鏡レンズ、サングラスレンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、角膜インレー、安全眼鏡、および角膜オンレーが含まれる。これらのシステムは、視力を矯正するために、目を物理的な危険から保護するため、眼を有害な放射線から保護するため、および/または美容目的で装着することができる。拡大鏡、ライフルスコープ、カメラレンズ、双眼鏡、望遠鏡など、ユーザが時折しか見えず、通常は着用しないシステムは、「眼科」システムとはみなされない。
光学フィルター:光学フィルターを通過する光の特定の波長を減衰させる光透過スペクトルを有するフィルター。
視覚的光透過率:視覚的光透過率は、レンズを通る光の透過率の定量的尺度である。これは、各波長の透過値が人間の眼のスペクトル感度を使用して重み付けされるので、平均透過率とは異なる。この意味では、すべての波長を均等に重み付けし、したがって人間の視覚の物理特性を考慮しない平均透過率よりも、視覚アプリケーションに関連すると考えられることが多い。この物理基準(metric)にはさまざまな技術用語があり、この定義には、明示的にカラーマッチング機能が明所視的に使用されていることを明示するために、視覚的が含まれている。
様々なCIE(Commission Internationale de l’Eclairage)の表色系を使用して、視覚的光透過率を計算することができる。一般に、光透過率は、式に示すように、γλカラーマッチング関数を乗じた光源強度Sλを乗じた透過率の積分値Τλである。
Figure 0006753783
この方程式は「カラーサイエンス:概念と理論、定量的データと公式」G.WyszeckiおよびW.Stiles,1982,157頁(”Wyszecki”)の[3(3.3.8)]に見いだされる。この値は、400から700nmの波長範囲にわたって計算され、1nmの波長増分、1971年のD65光源のSλ値、およびCIE1931色マッチング関数を使用して計算した。光源のSλ値およびγλカラーマッチング関数の値は、Wyszecki、156、725−735頁から得られたものであり、この式の定数kは、式
Figure 0006753783
によって与えられる。
データは1nmの波長増分において離散値で利用できるため、計算はスプレッドシートのデータを合計して下の式に示すように積分を近似することで行われる。
Figure 0006753783
から反射された:眼科的システムの文脈では、着用者の目に向かうまでの光は、システム「から反射され」、着用者を見る者によって観察され得る。
同様に、非眼科的システムの文脈では、使用者の目に向かうまでの光は、システム「から反射され」、次に観察者に潜在的に反射される。例えば、自動車のフロントガラス「から反射された」光の測定は、車外から始まり、フロントガラスから反射する光であるべきである。
反射スペクトル:各波長に対して、透過スペクトルを有する物体によってその波長で反射された光の割合を示すスペクトル。それは各波長の割合に基づいているため、反射スペクトルはスペクトルを測定するために使用される光源と独立している。
勾配:透過スペクトルまたは類似の曲線の文脈において、ある点における「勾配」は、その点における曲線に接する線の傾きである。データが離散的である場合、例えば、透過スペクトルが各整数波長の値によって定義される場合、ある点における「勾配」は、隣接する点からのデータを使用して計算することができる。例えば、440nmにおける透過曲線の傾きは、439nmの透過値と441nmの透過値とを結ぶ線の傾きである。
基材:いくつかの層を他の層の上に堆積させることによって形成された複数の層を有する構造において、基材は他の層が堆積される最初の層である。基材は、必ずしもそうとは限らないが、しばしば構造内の最も厚い層である。例えば、眼鏡レンズでは、完成したレンズ素材が基材である。素材上に堆積されたコーティングはいずれも基材ではない。
既存の構造が互いに付着している場合、構造は複数の基材を有することができる。例えば、耐破損性のフロントガラスは、PVBを接着剤として使用してガラスの2つの層を接着することによって製造することができる。ガラスの各層は、ある点では何も堆積していないか、または付着していない最初の層であったので、ガラスの各層は基材と見なすことができる。化学化合物は、基材中に分散させることができる。
表面:別の材料が配置される材料層の任意の面。例えば、半仕上げCR39レンズ素材では、仕上げ面は表面である。さらに、未完成の面も表面である。
透過率:システムを透過する光の割合。透過率は、特定の波長における光の量を検出することができる分光計によって測定される。そのような測定は、一般に、空気中で特定の波長(システムなし)の光源からの光の量を測定し、次いで、光源と検出器との間のシステムについて同じ条件下で測定することによって行われる。透過率は、各波長でシステムを通って透過される光の割合またはパーセンテージである。システムを透過しない光は、反射、散乱、または吸収される。透過率のスケールは0から1または0から100%である。これらの測定は、一般に、測定システムの光源とは独立している。
透過スペクトル:透過スペクトルを有する物体によってその波長で透過される光の割合を各波長について示すスペクトル。各波長におけるパーセンテージに基づいているため、透過スペクトルはスペクトルを測定するために使用される光源とは独立している。
通って透過される:眼科的システムの文脈において、着用者の目に向かうまでの光は、システムを「通って透過され」、次いで着用者の目に達する。同様に、非眼科的システムの文脈では、ユーザの目へ向かうまでの光は、システムを「通って透過され」、次にユーザの眼に達する。例えば、車のフロントガラスを「通って透過する」光の測定は、車の外側から車の内側に向かう光であるべきである。
可視光:400nmから700nmの範囲の波長を有する光。
黄色度指数:システムを透過した後に「黄色」の光がどのように現れるかの尺度。[標準定義の追加説明が必要]システムの黄色度指数は、その透過スペクトルから計算することができる。[基準/標準をどのように提供するかを記述する]
CIE LAB色座標および黄色度指数の計算方法:本明細書に記載され特許請求されている全てのCIE LAB色座標(a,b,L)および黄色度指数(YI)は、透過スペクトルデータに基づくExcelスプレッドシートの標準測色式を用いて計算される。計算は、CIE1931カラーマッチング関数で380から780nmの1nm間隔で行割れる。G.WyszeckiおよびW.S.Stiles、「色彩科学:概念と方法、定量的データと公式」、第2版、1982年(「Wyszecki」)、CIE 1931カラーマッチング関数:x(λ)、y(λ)、z(λ)−表I(3.3.1)、725−735頁、およびCIE 1971 D65光源(Wyszecki、CIE 1971 D65光源−表1(3.3.4)、754−758頁)。透過率データが1nm波長増分で利用できない場合、これらのデータはデータの線形補間を使用してこの標準に変換された。三刺激値は、WyseckiおよびStylesの積分方程式の離散和バージョンを使用して計算された。
X=100Σ[S65(λ)・x(λ)・Τ(λ)]/Σ[S65(λ)・y(λ)]
Y=100Σ[S65(λ)・y(λ)・Τ(λ)]/Σ[S65(λ)・y(λ)]
Ζ=100Σ[S65(λ)・z(λ)・Τ(λ)]/Σ[S65(λ)・y(λ)]
Wyszecki,方程式3(3.3.8)、157頁
三刺激値を1976 CIE L色座標(Wyszecki、方程式5(3.3.9)、167頁)に変換するために使用される方程式および基準値は、1931 D65 基準白色値に沿って以下に示される:
=116(Y/Y1/3−16
=500[(X/X1/3)−(Y/Y1/3
=200[(Y/Y1/3)−(Z/Z1/3
95.047
100.000
108.883
黄色度指数(YI)は、透過率データ、以下の方程式、および以下のASTM E313−05表の係数を使用して計算した。ASTM E313−05、計量的に測定された色座標からの黄色度指数および白色度を計算するための標準実務、ASTM International。
YIは、1931(2°視野角)標準光源係数を有するCIE−D65光源を仮定して計算した。
YI=100(CX−CZ)/Y
X、YおよびZはCIE三刺激値であり、係数は、ASTM E313−05規格の以下の表に示すように、光源および観察者に依存する。
Figure 0006753783
黄色度指数の式の係数
本明細書で使用する置換基の番号付け規則は、R1からR8置換基をCuポルフィリン錯体のピロール上に置き、より大きい番号のR基を他の場所に配置する。これにより、ピロール上で許容される置換基と、他の場所で許容される置換基とを容易に区別することができる。本発明者らは、ある種の置換基がピロール(R1からR8の1つ以上の位置)上の場所で分子安定性を低下させる可能性があると考えているが、他の場所に配置すると比較的良好であるかもしれない。本明細書で使用される番号付け規則は、ピロール上で許容される置換基の狭い群、および他の場所で許容される置換基のより広い群の容易な説明を可能にする。
白内障および黄斑変性は、それぞれ、眼内レンズおよび網膜への光化学的損傷に起因すると考えられる。ブルーライト暴露は、ブドウ膜メラノーマ細胞の増殖を促進することも示されている。可視スペクトルにおける最もエネルギーの高い光子は、380から500nmの波長を有し、紫色または青色として知覚される。すべてのメカニズムにわたって合計された光毒性の波長依存性は、メインスター(Mainster)およびスパロー(Sparrow)、「IOLがどのくらいブルーライトを透過すべきか?」Br.J.Ophthalmol、2003、87巻、1523−29頁および図6に記載されているように、しばしば活性スペクトルとして表される。眼内レンズ(無水晶体眼)がない眼では、400nmより短い波長の光が損傷を引き起こす可能性がある。有水晶体の眼では、この光は眼内レンズによって吸収され、したがって網膜の光毒性に寄与しない。しかし、レンズや白内障の光学的劣化を引き起こす可能性があります。
目の瞳孔は、トロランド(trolands、従来の網膜照度の単位;有効な瞳孔の大きさによってそれらを拡大縮小することによって人間の目に当たる輝度値の測光測定値を補正する方法)において、明所視覚的な網膜照度に応答し、それは網膜の波長依存感度と瞳孔の投影面積との積である。この感度は、G.WyszeckiおよびW.S.Stiles、色彩科学:概念と方法、定量的データと公式(ワイリー:N.Y.)、1982年、特に102から107頁に記載されている。
現在の研究は、約400から500nmの波長を有する短波長の可視光(ブルーライト)がAMD(加齢性黄斑変性症)の原因となり得るという前提を強く支持している。最高レベルのブルーライトの網膜損傷は、430nm付近の領域、例えば400から460nmに発生すると考えられている。研究はさらに、ブルーライトが、遺伝性、タバコの煙、過度のアルコール消費など、AMDにおける他の原因因子を悪化させることを示唆している。
人間の網膜は複数の層を含む。これらの層は、目に入る光に最初に暴露されるところから最深部までの順に列挙され、以下のものが含まれる:1)神経線維層、2)神経節細胞3)内網状層、4)双極細胞および横方向細胞、5)外網状層、6)光受容体(桿体および錐体)、7)網膜色素上皮(RPE)、8)ブルッフ膜、9)脈絡膜。
光が眼の光受容体細胞(桿体および錐体)によって吸収されると、細胞は漂白され、回復するまで受容しなくなる。この回復プロセスは代謝プロセスであり、「視覚サイクル」と呼ばれている。ブルーライトの吸収は、このプロセスを早期に逆転させることが示されている。この早すぎる逆転は、酸化的損傷のリスクを増加させ、網膜における色素性リポフスチンの蓄積をもたらすと考えられている。この蓄積は網膜色素上皮(RPE)層で起こる。過剰量のリポフスチンのために、ドルーゼンと呼ばれる細胞外物質の凝集体が形成されると考えられている。
現在の研究は、幼児のものから始めて、人生の経過とともに、網膜との光相互作用のために、代謝廃棄物副産物が網膜の色素上皮層内に蓄積することを示している。この代謝廃棄物は、特定の蛍光色素分子を特徴とし、最も顕著なものはリポフスチン構成成分A2Eである。Sparrowによるインビトロ研究は、RPE内に見出されるリポフスチン発色団A2Eが430nmの光によって最大に励起されることを示している。この代謝廃棄物(具体的にはリポフスチンフルオロフォア)の蓄積があるレベルの蓄積を達成したときに転換点に達することが理論化され、網膜内でこの廃棄物の一部を代謝する人体の生理学的能力は、特定の年齢閾値に達するにつれて減少し、適当な波長のブルーライト刺激が、RPE層に形成されるドルーゼンを引き起こす。ドルーゼンは、適切な栄養素が光受容体に到達し、加齢性黄斑変性症(AMD)に寄与する正常な生理/代謝活性をさらに妨害すると考えられている。AMDは、米国および西ヨーロッパで不可逆的な重度の視力喪失の主要な原因である。AMDの負担は、人口の変化と高齢者の全体的な増加が予想されるため、今後20年間で劇的に増加すると見込まれている。
ドルーゼンは、RPE層が光受容体に適切な栄養素を供給するのを妨げるか、または阻止し、これらの細胞の損傷または死に至らせる。このプロセスをさらに複雑にすることに、リポフスチンがブルーライトを大量に吸収するとき、それは有毒になり、RPE細胞のさらなる損傷および/または死を引き起こすようである。リポフスチン構成成分A2Eは、RPE細胞の短波長感受性の少なくとも部分的な役割を有すると考えられている。A2Eはブルーライトによって最大限に励起されることが示されている。そのような興奮から生じる光化学的事象は細胞死に至る可能性がある。例えば、Janet R.Sparrowら、「ブルーライト吸収眼内レンズおよび網膜色素上皮のインビトロでの保護」J.Cataract Refract.Surg.2004年、第30巻、873から78頁を参照のこと。眼科的システムにおける短波長透過率の低下は、A2E(lipofuscin fluorophore)の励起のような、眼における光電効果による細胞死を減少させるのに有用であり得る。
430+/−30nmの入射光を約50%減少させることにより、細胞死を約80%減少させることが示されている。例えば、Janet R.Sparrowら、「ブルーライト吸収眼内レンズおよび網膜色素上皮のインビトロでの保護」、J.Cataract Refract.Surg.2004年、第30巻、873から78頁に記載されており、その開示はその全体が参照として援用される。さらに、430から460nmの範囲の光のようなブルーライトの量を5%程度のように減少させることは、同様に細胞死および/または変性を減少させる可能性があり、したがって、萎縮性加齢性黄斑変性症のような状態の悪影響を予防又は軽減する。図49は、選択的ブルーライト(430±20nm)遮断率の関数としての細胞死の減少率を示す。
コロンビア大学高性能光学学科のSparrowによるさらなる証拠によると、1.0ppmおよび1.9ppmという低レベルのブルーライトフィルタリング染料の濃度は、ほとんど無色のシステムで網膜の利益をもたらすことができることを示している。「網膜色素上皮細胞培養モデルにおける光フィルタリング」Optometry and Vision Science 88;6(2011):1−7は、その全体が参照されている。Sparrow報告の図51および52に示されるように、ペリレン染料で例示されているように、フィルタシステムの濃度を1.0ppm以上から約35ppmのレベルに変化させることが可能である。約1.0ppm以上から約35ppmの間の任意の濃度レベルを使用することができる。同様のブルーライト遮光機能を示す他の染料も同様の可変染料濃度レベルで使用することができる。
以下の表1は、ポルフィリン染料、MTPで光遮断率が増加するにつれて、RPE細胞死の減少を示す。
Figure 0006753783
理論的な観点から、以下が起こると思われる。1)幼児期から生涯にわたり色素上皮レベルで廃棄物の蓄積が起こる。2)網膜の代謝活性およびこの廃棄物を処理する能力は、典型的には年齢とともに減少する。3)黄斑色素は、典型的には1年齢ごとに減少し、こうしてブルーライトのフィルタリングが低下する。4)ブルーライトがリポフスチンを有毒にする。結果として生じる毒性は、色素上皮細胞を損傷する。
照明および視力ケア産業は、UVAおよびUVB放射に対する人間の視覚曝露に関する基準を有する。ブルーライトに関しては、そのような基準はない。例えば、現在入手可能な一般的な蛍光管では、ガラス外装が紫外線をほとんど遮断するが、ブルーライトはほとんど減衰させずに透過する。場合によっては、外装はスペクトルの青色領域での透過率を高めるように設計されている。そのような光の危険性のある人工的な原因も、眼の損傷を引き起こす可能性がある。また、LEDライトへの暴露が網膜の完全性に影響を与える可能性も懸念されている。
眼科的媒体のブルーライト暴露を低減するための従来の方法は、典型的には、閾値波長未満の光を完全に遮断し、より長い波長での光暴露も低減する。例えば、Prattの米国特許第6,955,430号に記載されているレンズは、Prattの’430特許の図6に示すように、650nmぐらいの波長の入射光の40%未満を透過させる。JohansenおよびDiffendafferによって米国特許第5,400,175号に開示されたブルーライト遮断レンズは、’175特許の図3に示すように、可視スペクトル全体で60%よりも多く光を減衰させる。
ブルーライトをブロッキングおよび/または抑制することは、カラーバランス、光学装置を通って見える場合の色覚、および光学装置に認識される色に影響を及ぼすので、ブロックされたブルーライトの範囲および量のバランスをとることは困難であり得る。たとえば、射撃用メガネは明るい黄色を呈し、ブルーライトは遮断される。射撃用メガネは、青空を見つめているときに、しばしば特定の色がより明瞭になるようにし、射手がより早く、より正確に目標対象物を見えるようにする。これは射撃用メガネには適しているが、多くの眼科用途には受け入れられない。特に、このような眼科的システムは、ブルーライト遮断によってレンズ内に生成される黄色または琥珀色の着色のために美容上魅力的でない場合がある。より具体的には、青色遮断のための1つの一般的な技術には、BPIフィルタービジョン450またはBPIダイヤモンドダイ500のような青色遮断着色でレンズを着色または染色することが含まれる。着色は、例えば、青色遮断染料溶液を含む加熱された着色ポットに所定の時間レンズを浸漬することで行われる。典型的には、溶液は黄色または琥珀色を有し、したがって黄色または琥珀色の着色をレンズに付与する。多くの人にとって、この黄色または琥珀色に着色された外観は、美容的に望ましくないことがあります。さらに、着色は、レンズ使用者の通常の色知覚を妨害し、例えば、交通信号または標識の色を正しく知覚することを困難にする。
従来の青色遮断は、可視透過率を低下させ、瞳孔の拡張を刺激することが分かっている。瞳孔の拡張は、眼内レンズおよび網膜を含む内眼構造への光束を増加させる。これらの構造への放射束は、瞳孔径の2乗に比例して増加するので、可視透過率低下を伴ってブルーライトの半分を遮断するが、瞳孔を2mmから3mmに弛緩するレンズは、実際には青色光子の網膜までの照射量を12.5%まで増加する。光毒性光から網膜を保護することは、網膜に当たるこの光の量に依存し、眼科的媒体の透過特性および瞳孔の動的開口に依存する。これまでの研究は、光毒性ブルーライトの予防に対する瞳孔の寄与に関して沈黙している。
従来の青色ブロッキングに関する別の問題は、夜間視力を低下させる可能性があることである。ブルーライトは、明るい光または明所視の場合よりも低光度または暗所視の方が重要であり、結果は暗所視および明所視の視感度スペクトルにおいて定量的に表される。光化学的および酸化的反応は、眼内レンズ組織による400から450nmの光の吸収を年齢とともに自然に増加させる。低光視力の原因となる網膜上の桿体受光体の数も年齢とともに減少するが、眼内レンズによる吸収の増加は暗視を悪化させるのに重要である。例えば、暗所視覚感度は、53歳のレンズでは33%、75歳のレンズでは75%減少する。網膜保護と暗所視感受性との間の緊張は、Mainster and Sparrow、「どのくらいの光を投射し、IOLを送信すべきか?」Br.J.Ophthalmol、2003、第87巻、1523−29頁。
青色遮断に対する従来のアプローチはまた、特定の青色または紫色波長未満の透過率をゼロに低減するカットオフまたはハイパスフィルターを含み得る。例えば、閾値波長以下のすべての光は、完全にまたはほぼ完全に遮断されてもよい。例えば、MainsterおよびMainsterの米国公開特許出願第2005/0243272号、および「眼内レンズは、紫外線および紫色光を阻止するが、ブルーライトを遮断しない」Arch.Ophthal、第123巻、550頁(2005)は、400から450nmの閾値波長以下のすべての光の遮断を記載している。このような遮断は、ロングパスフィルタのエッジがより長い波長にシフトするにつれて、瞳孔の拡張が総光束を増加させるように作用するので、望ましくない可能性がある。前述したように、これは暗所の感度を低下させ、色の歪みを増加させる可能性がある。
最近、眼内レンズ(IOL)の分野では、許容できる明視野、暗所視、色覚、および概日リズムを維持しながら、適切なUVおよびブルーライト遮光に関する議論がなされている。
コンタクトレンズを使用する別の実施形態では、2から9mmの直径のコンタクトレンズの中心に位置する黄色の着色を生じさせる染料または顔料が提供され、第二の着色が中央着色の周囲に追加される。この実施形態では、選択的な光波長フィルタリングを提供する染料濃度は、着用者の明所視覚、暗所視覚、色覚、または概日リズムの任意の有意義な方法(1以上、またはすべて)に妥協することなく、着用者に非常に良好なコントラスト感度を提供するレベルまで増加される。
コンタクトレンズを使用するさらに別の実施形態では、染料または顔料は、コンタクトレンズのほぼ直径の一方の端部から他方の端部までコンタクトレンズの全直径にわたって配置されるように提供される。この実施形態では、選択的な光波長フィルタリングを提供する染料濃度は、着用者の明所視覚、暗所視覚、色覚、または概日リズムの任意の有意義な方法(1以上、またはすべて)に妥協することなく、着用者に非常に良好なコントラスト感度を提供するレベルまで増加される。
様々な実施形態がヒトまたは動物の組織中または組織上で使用される場合、染料は、インレー基材に化学的に結合するように処方され、周囲の角膜組織において浸出しないことを確実にする。この結合を可能にする化学的なフックを提供する方法は、化学およびポリマー産業において周知である。
さらに別の実施形態では、眼内レンズは、黄色を帯びた色調を有する選択光波長フィルターを含み、着用者の明所視覚、暗所視覚、色覚、または概日リズムの意味のある方法(1つ以上、またはすべて)に妥協することなく、着用者に改良されたコントラスト感度を提供する。選択的フィルターが眼内レンズ上または眼内レンズ内で利用される場合、眼内レンズの化粧品は着用者を見る人には見えないので、眼鏡レンズのレベルを超えて染料または顔料のレベルを上げることが可能である。これは、染料または顔料の濃度を増加させる能力を可能にし、着用者の明所視覚、暗所視覚、視色覚、または概日リズムのいずれかの意味のある方法(1つ以上、またはすべて)に妥協することなく、より高いレベルの改善されたコントラスト感度および/または網膜保護を提供する。
さらに別の実施形態では、眼鏡レンズは、染料を含む選択的光波長フィルターを含み、染料の処方がほとんど無色の外観を有する眼鏡レンズを提供する。さらに、着用者の明所視覚、暗所視覚、色覚、または概日リズムの意味のある方法(1つ以上、またはすべて)に妥協することなく、着用者に改善されたコントラスト感度を提供する。
他の実施形態は、様々な濃度および/または領域および/または環および/または層で任意のシステムにどのように選択フィルターを追加することができるかに幅広い変更を含む。例えば、眼鏡レンズでは、選択フィルターは、システム全体または一定の濃度で必ずしも均一である必要はない。眼科用レンズは、様々なフィルター濃度の任意の組み合わせを有する1つ以上の領域および/または環および/または層、またはそれらの組み合わせを有することができる。
眼科的システムまたは非眼科的システムのいずれかに選択的可視光フィルタリングをコスト効率よく組み込むための1つの方法は、フィルタリングシステムを含むコーティングによるものである。ほんの一例として、記載されたコーティングは、1つまたは複数の:プライマーコーティング、耐引掻性コーティング、反射防止コーティング、疎水性コーティングまたは眼科的または非眼科的産業で公知の他のコーティング、または任意の組み合わせ、またはそれらの組み合わせに組み込むことができる。
上記を考慮して、以下の1つ以上を提供することができる眼科的または非眼科的システムに対する緊急の必要性がある:1)青色遮光の許容可能なレベルのブルーライト保護を有する青色遮断、2)許容可能な色彩化粧品、すなわち着用者が着用すると眼科システムを観察する者によってほとんど色彩中立であると知覚される。3)利用者にとって受け入れられる色知覚。特に、着用者の色覚を損なわない眼科的システムが必要であり、さらに、システムの背面から着用者の目への反射が着用者に不快感を与えないレベルであることが必要である。4)ブルーライト波長以外の波長に対する光透過の許容レベル。特に、ブルーライトの波長の選択的妨害を可能にすると同時に、可視光の80%を超える透過率を可能にする眼科的システムが必要とされている。5)許容できる明所視覚、暗所視覚、色覚、および/または概日リズム。6)選択的ブルーライト波長フィルタシステムの長寿命化を促進するような優れた耐久性およびUV安定性の特性。
ブルーライト波長フィルターは、ブルーライトを「選択的に」フィルタリングすることができる。特定の波長範囲内の各波長で減衰する光の量が、特定の範囲外の可視スペクトル(400から700nm)のほとんどの波長で減衰する光の量を超える場合、フィルターは「選択的」である。好ましくは、「選択的」フィルタは、指定された範囲外の可視スペクトル(400から700nm)のすべての波長の光を減衰するよりも、指定された波長範囲内の各波長で光を減衰させる。
選択的ブルーライト波長フィルターによって示される透過スペクトルの非限定的な例は、ソーレー帯またはソーレーピークを有する染料の透過スペクトルである。別の非限定的な例は、誘電体スタックに基づくルゲートフィルターおよび同様のフィルターである。多くの場合、ブルーライトフィルタリングの範囲は、網膜色素上皮細胞(RPE)内のリポフスチン蓄積を減少させるように設計されている。リポフシンの一般的な発色団は、約430nmにピークを有するA2Eである。したがって、網膜の完全性を保つために、430nm、420nmまたは430nmを含む範囲内の光をフィルタリングすることが賢明である。他の実施形態では、2つ以上の選択的フィルターを追加して、概日平衡に関連する他の標的発色団または標的波長をフィルタリングすることを含むことができる。
市場には、電磁スペクトルの高エネルギー可視光(HEVL)部分にある種の遮断を提供することができる多くの染料化合物が存在する。しかしながら、これらの染料の全てが選択的、すなわち、HEVLの必要な部分をブロックし、正常な生物学的機能に必要なスペクトルの他の部分に影響を与えない狭い吸収ピークを有するわけではない。さらに、これらの染料の多くは、多くの用途に満足できる熱安定性および/またはUV安定性を有していない。したがって、HEVLの有害な部分において選択的遮断のこれらの特性を有することができ、水分、日光(UV)曝露、熱などを含む様々な環境条件下で安定である染料または染料の混合物が必要とされている。ポルフィリン染料は、400から500nmスペクトル範囲のソーレー帯のために有害なHEVLの選択的遮断を提供することができるコーティングおよび/または基材に使用するのに適した候補である。特に、銅(Cu)−ポルフィリンは、他のポルフィリン化合物よりも大きなUV安定性を示す。分子設計により、Cu−ポルフィリンの吸収ピークは400から500nmの範囲で調整することができる。Cu−ポルフィリンは、非金属性ポルフィリンから合成することができ、これは、Frontier Scientific(Logan、Utah)などの商業的供給元から容易に入手可能である。
染料のソーレー帯は、ブルーライト領域に位置する可視電磁スペクトルの比較的狭い帯域であり、そこにおいて染料はブルーライトの強い吸収を有する。したがって、ソレットピークはソレットバンドの極大値となる。
1つの実施形態では、第一のシステムが提供される。第一のシステムは、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターを含む。Cu−ポルフィリン化合物は、式Iの構造を有する。
Figure 0006753783
(式I),
もしくは塩、又はそれらの互変異性体の構造を有し、ここで、Xは炭素又は窒素であり、
からRのそれぞれは独立してH、Cl、Br、F、I、Me、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の分岐アルキル、又は−L−Pで表される部分であり;
からR28のそれぞれは独立してH、F、Br、Cl、I、CH、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の分岐アルキル、ニトロ、スルホン酸、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、チオール、アミド、もしくは−L−Pで表される部分であるか、又は隣接するRからR28の2つは芳香族もしくは非芳香族の環構造を形成し;
ここでR100は結合、−(CH−又は炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の分岐アルキルであり、ここでnは1から20(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)であり;
110、R111、R112およびR200はそれぞれ独立してH、Me、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の分岐アルキル又は−L−Pで表される部分であり;
ここでPはポリマー部分又は重合性基であり、Lはなし又は結合基であり;ただし、Xが窒素のとき、R11、R16、R21およびR26はそれぞれ独立して孤立電子対又は上記で定義された通りである。
いくつかの実施形態では、Xは炭素である。いくつかの実施形態では、Xは窒素であり、R11、R16、R21、およびR26はそれぞれ独立して孤立電子対である。いくつかの実施形態では、Xは窒素であり、R11、R16、R21、およびR26はそれぞれ独立してMeである。
いくつかの実施形態では、RからRのそれぞれは独立してH、Cl、Br、F、I、Me、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の分岐アルキルである。いくつかの実施形態では、RからRのそれぞれはHである。いくつかの実施形態では、RからRのそれぞれは独立してH、Cl、Br、F、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の分岐アルキルである。
いくつかの実施形態では、RからR28のそれぞれは独立してH、F、Br、Cl、I、CH、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20)の分岐アルキル、ニトロ、スルホン酸、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、チオール、またはアミドである。いくつかの実施形態では、RからR28のそれぞれは独立してH、F、Br、CH、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタアクリレート、メタアクリルアミド、チオール、又はアミドである。いくつかの実施形態では、R11、R16、R21およびR26のそれぞれはClである。いくつかの実施形態では、R11、R16、R21およびR26のそれぞれは独立してO−R200(例えば、OH、OMe、OEtなど)である。いくつかの実施形態では、R11、R16、R21およびR26のそれぞれは独立して、炭素数2〜20の直鎖または分枝アルキル(例えば、tert−ブチル)である。いくつかの実施形態では、R11、R16、R21およびR26のそれぞれは、スルホン酸である。いくつかの実施形態では、R11、R16、R21およびR26のそれぞれは、Brである。いくつかの実施形態では、R11、R16、R21およびR26のそれぞれは、COOHである。いくつかの実施形態では、R11およびR21の一方は、NHであり、R11およびR21の他方はCOOHである。いくつかの実施形態では、RからR28のそれぞれは、Fである。いくつかの実施形態では、R10、R12、R15、R17、R20、R22、R25およびR27のそれぞれは、炭素数2から20の直鎖または分枝アルキル(例えば、tert−ブチル)である。いくつかの実施形態では、R11は−R100−N(R110111)(例えば、N(R110111)、例えばNH)である。いくつか実施形態では、R11およびR21はそれぞれ独立して、−R100−N(R110111)(例えば、N(R110111)、例えばNH)であり、R16およびR26はそれぞれCOOHである。
いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つが環を形成する。例えば、RおよびR10(および/または隣接するRからR28の他の2つ、例えば、R10およびR11、R11およびR12、R12およびR13、R14およびR15、R15およびR16、R16およびR17、R17およびR18、R19およびR20、R21およびR22、R22およびR23、R24およびR25、R25およびR26、R26およびR27、R27およびR28など)はそれらが結合するフェニル環(またはXが窒素であればピリジン環)と一緒になって二環式芳香族環、例えば、ナフチル環、キノリン環、またはイソキノリン環を形成することができる。いくつかの実施形態では、R11およびR12、R15およびR16、R20およびR21、ならびにR25およびR26は、それらが結合しているそれらのそれぞれのフェニル環と一緒になって、ナフチル環を形成することができる。例えば式I−7参照。いくつかの実施形態では、RおよびR10、R14およびR15、R19およびR20、並びにR24およびR25は、それらが結合しているそれぞれのフェニル環と一緒になって、ナフチル環を形成することができる。例えば式I−15参照。いくつかの実施形態では、R10およびR11、R16およびR17、R20およびR21、並びにR25およびR26は、それらが結合するそれぞれのフェニル環と一緒になって、キノリン環を形成することができる。例えば式I−9参照。いくつかの実施形態では、キノリンは、N−メチル化キノリン塩であり、場合により置換されていてもよい。
Figure 0006753783
いくつかの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−1からI−16の構造を有する。
Figure 0006753783
(式I−1)
Figure 0006753783
(式I−2)
Figure 0006753783
(式I−3)
Figure 0006753783
(式I−4)
Figure 0006753783
(式I−5)
Figure 0006753783
(式I−6)
Figure 0006753783
(式I−7)
Figure 0006753783
(式I−8)
Figure 0006753783
(式I−9)
Figure 0006753783
(式I−10)
Figure 0006753783
(式I−11)
Figure 0006753783
(式I−12)
Figure 0006753783
(式I−13)
Figure 0006753783
(式I−14)
Figure 0006753783
(式I−15)
Figure 0006753783
(式I−16)
もしくは塩、またはそれらの互変異性体であり、ここでRからR28、R100、R111、R120、R121、R200−R203、R300−R315、R400−R411、R500−R515は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからRの各々は独立してH、Cl、Br、F、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、RからR28、R300からR315、R400からR411、R500からR515の各々は独立してH、F、Br、CH、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。いくつかの実施形態では、R100は、結合、−(CH−または2から20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20)の炭素原子を有する分岐アルキル、ここでnは1から20(例えば、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19または20)である。いくつかの実施形態では、R110、R111、R120、R121、R200からR203は、それぞれ独立して、H、Me、2から20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19または20)の炭素原子を有する直鎖アルキル、2から20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19または20)の炭素原子を有する分岐アルキル、または−L−Pで表される部分である。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−1の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−1)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−2の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−2)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−3の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−3)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28およびR200からR203は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。いくつかの実施形態では、R200からR203は、独立して、H、Me、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキルである。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−4の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−4)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−5の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−5)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−6の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−6)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−7の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−7)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28およびR300からR315は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28およびR300からR315は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−8の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−8)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−9の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−9)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28およびR400からR411は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28およびR400からR411は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−10の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−10)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからRは本明細書に記載したとおりである。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−11の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−11)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−12の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−12)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−13の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−13)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−14の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−14)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28、R110およびR111は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−15の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−15)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28およびR500からR515は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28およびR500からR515は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I−16の構造を有する:
Figure 0006753783
(式I−16)
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、RからR28、R110、R111、R120およびR121は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからR28は、独立して、H、F、Br、CH、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素を有する分岐アルキル、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。いくつかの実施形態では、R110、R111、R120およびR121は、それぞれ独立して、H、Me、2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、又は2〜20(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19又は20)の炭素原子を有する分岐アルキルである。
第一のシステムの光学フィルターに使用することができるCu−ポルフィリン化合物には、先に議論したCu−ポルフィリン化合物(例えば、式Iおよび式I−1から1−16の化合物のいずれか)のいずれかが含まれる。1つ実施形態では、Cu−ポルフィリン化合物は、式I及び式I−1からI−16のいずれかの構造を有し、上記で議論したRからR28、R110からR112、R120、R121、R200からR203、R300からR315、R400からR411、R500からR515のそれぞれはHである。いくつか実施形態では、Cu−プロフィリン化合物は式Iの構造を有し、ここでXが窒素であり、RからR28の各々がHであるが、但しR11、R16、R21、およびR26はそれぞれ孤立電子対である。言い換えれば、これらのCu−ポルフィリン化合物は、式Iおよび式I−1から1−16に示されたものを超えてさらに置換されず、式中のそれぞれのR基は、Hまたは孤立電子対のいずれかである。
本明細書に開示されるCu−ポルフィリン化合物の調製に様々な方法を用いることができる。ほんの一例として、いくつかのCu−ポルフィリン化合物を、それらの化学構造、溶液中のそれらのUV−可視吸収ピーク、およびそれらを作るために使用することができる例示的な合成手順と共に以下に示す:
Figure 0006753783
FS−201:Cu(II)メソ−テトラフェニルポルフィンは、Inorganic Chemistry Communications、14(9)、1311−1313;2011に記載の手順を用いてメソ−テトラフェニルポルフィンから合成することができる。UV−vis(CHCl):572,538,414。
Figure 0006753783
FS−202:Cu(II)meso−テトラ(4−クロロフェニル)ポルフィンは、Journal of Porphyrins and Phthalocyanines、11(2)、77−84;2007に記載されている手順を用いて、メソ−テトラ(4−クロロフェニル)ポルフィンからを合成することができる。UV−vis(CHCl):538,415。
Figure 0006753783
FS−203:Cu(II)メソ−テトラ(4−メトキシフェニル)ポルフィンは、Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters、16(11)、3030−3033;2006に記載されている手順を用いて、メソ−テトラ(4−メトキシフェニル)ポルフィンから合成することができる。UV−vis(CHCl):578,541,419。
Figure 0006753783
FS−204:Cu(II)メソ−テトラ(4−tert−ブチルフェニル)ポルフィンは、Journal of Organometallic Chemistry、689(6)、1078−1084;2004に記載の手順を用いて、メソ−テトラ(4−tert−ブチルフェニル)ポルフィンから合成することができる。UV−vis(CHCl):541,504,418。
Figure 0006753783
FS−205:Cu(II)メソ−テトラ(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ポルフィンは、Journal of Organometallic Chemistry、689(6)、1078−1084;2004に記載の手順を用いて、メソ−テトラ(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ポルフィンから合成することができる。UV−vis(CHCl):575,540,501,418。
Figure 0006753783
FS−206:Cu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィンは、Polyhedron、24(5)、679−684;2005に記載されている手順を用いて、メソ−テトラ(4−クロロフェニル)ポルフィンからを合成することができる。UV−vis(CHCl):541,420。
Figure 0006753783
FS−207:Cu(II)メソ−テトラ(N−メチル−4−ピリジル)ポルフィン四塩化物は、Journal of Porphyrins and Phthalocyanines、11(8)、549−555;2007に記載されている手順を用いて、メソ−Tetra(N−メチル−4−ピリジル)ポルフィン四塩化物から合成することができる。UV−vis(1N HC1):550、430。
Figure 0006753783
FS−208:Cu(II)メソ−テトラ(N−メチル−6−キノリニル)ポルフィリン四塩化物は、Polyhedron 9巻、20号、2527から2531頁;1990に記載されている手順を用いて、メソ−テトラ(N−メチル−6−キノリニル)ポルフィン四塩化物から合成することができる。UV−vis(CHCl):572,538,414。
Figure 0006753783
FS−209:Cu(II)メソ−テトラ(1−ナフチル)ポルフィン。
Figure 0006753783
FS−210:Cu(II)メソ−テトラ(4−ブロモフェニル)ポルフィン。
Figure 0006753783
Cu1:Cu(II)メソ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリン。
Figure 0006753783
Cu2:Cu(II)メソ−テトラ(4−スルホナートフェニル)ポルフィリン(酸性型)。
Figure 0006753783
Cu3:Cu(II)メソ−テトラ(N−メチル−4−ピリジル)ポルフィリン四酢酸塩。
Figure 0006753783
Cu4:Cu(II)メソ−テトラ(4−ピリジル)ポルフィリン。
Figure 0006753783
Cu5:Cu(II)メソ−テトラ(4−カルボキシフェニル)ポルフィリン。
本明細書に記載されるように、有用なCu−ポルフィリン化合物はまた、式Iおよび式I−1から1−16の化合物を含み、式中のそれぞれのR基の全てがHまたは孤立電子対ではない。言い換えれば、これらのCu−ポルフィリン化合物は、1つ以上の様々な基(例えば、本明細書に記載の様々なR基)でさらに置換されている。いくつかの実施形態では、これらのさらに置換されたCu−ポルフィリン化合物は、所望のフィルタリング能力を有する。化合物が所望のフィルタリング能力を有するか否かを決定する1つの方法は、化合物またはその特定の化合物を含むシステムの透過スペクトルを測定することができる。さらに、デルタE、デルタ彩度、および類似の値のような他の値も、本明細書の他の場所で説明されるように、使用されてもよい。
1つの実施形態では、式Iおよび式I−1から1−16のCu−ポルフィリン化合物は、ポリマーではなく、ポリマーに結合している。いくつかの実施形態では、RからRのそれぞれは独立して、H、Cl、Br、F、I、CH、2から20個の炭素原子を有する直鎖アルキルまたは2から20個の炭素原子を有する分岐アルキルである。いくつかの実施形態では、RからR28のそれぞれは独立して、H、F、Br、Cl、I、CH、2から20個の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2から20個の炭素原子を有する分枝アルキル、ニトロ、スルホン酸、カルボン酸、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオールまたはアミドである。いくつかの実施形態では、R100は、結合、−(CH)n−、または2から20個の炭素原子を有する分枝アルキルであり、nは1から20であり;R110、R111、R112及びR200は、それぞれ独立して、H、Me、2から20の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖又は2から20炭素原子を有する分岐アルキルである。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。
1つの実施形態では、式Iおよび式I−1からI−16のCu−ポルフィリン化合物は、1つまたはそれ以上の重合性基を含む。これらの重合性基(アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、アミン、アミド、チオール、カルボン酸などの重合性基を含むが、これらに限定されない)を追加して光学フィルターを官能化し、例えば、フリーラジカル重合などにより重合可能である。これらの重合性基は、ポルフィリン環に既に存在するペンダントに、または直接ポルフィリン環に結合することができる。反応性ポルフィリンは、UV光、電子線、熱および/またはそれらの組合せによって、それらが分散されたポリマーマトリックスへの化学結合を可能にする。
1つの実施形態では、式Iおよび式I−1からI−16のRからR28、R110からR112、R120、R121、R200からR203、R300からR315、R400からR411、R500からR515の少なくとも1つは−L−Pである。1より多い−L−Pが存在する場合、各−L−Pは同じでも異なっていてもよい。1つの実施形態では、RからR28、R100からR112、R120、R121、R200からR203、R300からR315、R400からR411、R500からR515の1から8(例えば、1,2,3,4,5,6,7又は8)は−L−Pである。それぞれの−L−Pは同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、式Iおよび式I−1からI−16の構造中には、ただ1つの−L−Pが存在する。いくつかの実施形態では、式Iおよび式I−1からI−16の構造中には、2つの−L−Pが存在する。いくつかの実施形態では、R〜Rの1つは−L−P基である。いくつかの実施形態では、RからR28のうちの1つは、−L−P基である。いくつかの実施形態では、R110からR112、R120、R121、R200からR203、R300からR315、R400からR411、R500からR515の1つは−L−P基である。
1つの実施形態では、Pは重合性基である。有用な重合性基には、当技術分野で公知のもののいずれかが含まれる。例えば、重合性基は、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、カルボン酸、チオール、アミド、末端または内部アルキニル基、末端または内部アルケニル基、ヨウ化物、臭化物、塩化物、アジド、カルボン酸エステル、アミン、アルコール、エポキシド、イソシアネート、アルデヒド、酸塩化物、シロキサン、ボロン酸、スタンナンおよびベンジルハライドからなる群から選択される。これらのグループのうちのいくつかを図28Aに示す。本明細書に記載の実施形態のいずれかにおいて、重合性基は、総炭素数20未満を有する(例えば、16未満、12未満、8未満、4未満、2未満または炭素原子を有さない)。いくつかの実施形態では、重合性基はCOOHである。いくつかの実施形態では、重合性基は、以下のうちの1つである:
Figure 0006753783
いくつかの実施形態では、Cu−ポルフィリン化合物は、式I−1の構造を有するか、または式I−1の単量体構造を有することを特徴とするホモポリマーもしくはコポリマーであり、
Figure 0006753783
もしくは塩、又はそれらの互変異性体の構造を有し、ここで、RからRのそれぞれはHであり、R、R10、R12からR15、R17からR20、R22からR25、R27およびR28はそれぞれFであり、R26は以下から選択される。
Figure 0006753783
図28Bも参照。いくつかの実施形態では、R11、R16、R21およびR26は同一である。
いくつかの実施形態では、Cu−ポルフィリン化合物は、式I−15の構造を有するか、または式I−15の単量体構造を有することを特徴とするホモポリマーもしくはコポリマーであり、
Figure 0006753783
もしくは塩、又はそれらの互変異性体の構造を有し、ここで、RからRのそれぞれはHであり、R11からR13およびR500からR503のそれぞれ、R16からR18およびR504からR507のそれぞれ、R21からR23およびR508からR511のそれぞれ、ならびにR26からR28およびR512からR515のそれぞれは、独立してHであるか、または以下から選択される。
Figure 0006753783
いくつかの実施形態では、4個のナフチル環の置換パターンは同じであり、すなわち、ナフチル環上の対応するR基は同じである。いくつかの実施形態では、R11からR13およびR500からR503の少なくとも1つ、R16からR18およびR504からR507の少なくとも1つ、R21からR23およびR508からR511の少なくとも1つ、並びにR26からR28およびR512からR515の少なくとも1つは、以下から選択される。
Figure 0006753783
図28Cを参照。
いくつかの実施形態では、Cu−ポルフィリン化合物は、式I−7の構造;
Figure 0006753783
を有するか、もしくは塩、又はそれらの互変異性体の構造を有し、
ここで、RからRのそれぞれはHであり、R、R10、R13およびR300からR303のそれぞれ、R14、R17、R18およびR304からR307のそれぞれ、R19、R22、R23およびR308からR311のそれぞれ、R24、R27、R28およびR312からR315のそれぞれは、独立してHであるか、以下から選択される。
Figure 0006753783
いくつかの実施形態では、4個のナフチル環の置換パターンは同じであり、すなわち、ナフチル環上の対応するR基は同じである。いくつかの実施形態では、R、R10、R13およびR300からR303の少なくとも1つ、R14、R17、R18およびR304からR307の少なくとも1つ、R19、R22、R23およびR308からR311の少なくとも1つ、R24、R27、R28およびR312からR315のすくなくとも1つは、以下から選択される。
Figure 0006753783
図28Dを参照。
本明細書に記載されるCu−ポルフィリン化合物のポリマー形態は、非ポリマーのCu−ポルフィリン化合物と比較して有利であり得る。例えば、重合可能な光学フィルターは、(分子レベルで)分散し、それらの非重合可能な対応物よりもポリマーマトリックス中に良好に混合する。これらの化合物は、フィルターが製品内に適用され、コーティングとして適用されない用途において特に有用である。例えば、アクリレート官能基を有する重合可能な吸収性染料は、染料とマトリックスとの間の類似の化学構造に起因して、コンタクトレンズまたは眼内レンズ(IOL)を製造するために使用されるアクリレート系のマトリックス中に良好に分散されることが期待される。ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタン(PU)、ポリ(エチレン−酢酸ビニル)(EVA)中間層材料を製造するために使用される原料に添加される重合性染料は、それらの非重合性部分よりも良好に分散することが期待される。別の可能性は、シート/層への押出の前に、PVB、PUまたはEVA材料に重合性染料を添加することであり、押出中に染料の熱重合が起こることが予想される。
1つの実施形態では、Pはポリマー部分である。ポリマー部分は、生体高分子、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリアミン、ポリエポキシド、ポリオレフィン、ポリ無水物、ポリエステルおよびポリエチレングリコールから選択することができる。いくつかの実施形態では、PはPVB、PUまたはEVAであってもよい。
本明細書に記載される実施形態のいずれかにおいて、Lは、無しまたはリンカーであり得る。いくつかの実施形態では、Lは無しである。いくつかの実施形態では、Lはリンカーである。有用なリンカーとしては、当該分野で公知の任意のリンカーが挙げられる。例えば、リンカーは、−C(O)−、−O−、−O−C(O)O−、−C(O)CHCHC(O)−、−S−S−、−NR130−、−NR130C(O)O−、−OC(O)NR130−、−NR130C(O)−、−NR130C(O)NR130−、−アルキレン−NR130C(O)O−、−アルキレン−NR130C(O)NR130−、−アルキレン−OC(O)NR130−、−アルキレン−NR130−、−アルキレン−O−、−アルキレン−NR130C(O)−、−アルキレンC(O)NR130−、−NR130C(O)O−アルキレン−、−NR130C(O)NR130−アルキレン−、−OC(O)NR130−アルキレン−、−NR130−アルキレン−、−O−アルキレン−、−NR130C(O)−アルキレン−、−C(O)NR130−アルキレン−、−アルキレン−NR130C(O)O−アルキレン−、−アルキレン−NR130C(O)NR130−アルキレン−、−アルキレン−OC(O)NR130−アルキレン−、−アルキレン−NR130−アルキレン−、−アルキレン−O−アルキレン−、−アルキレン−NR130C(O)−アルキレン−、−C(O)NR130−アルキレン−であることができ、R130は水素または場合により置換されたアルキルである。
いくつかの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I(m)
Figure 0006753783
もしくは塩、又はそれらの互変異性体のモノマー構造を有することを特徴とするホモポリマー又はコポリマーとすることができ、XおよびRからR28は本明細書に記載されるとおりであり、ただし、式I(m)中に1から8(例えば、1,2,3,4,5,6,7または8)の−Lm−Pmが存在し、−Lm−Pmは同じであっても異なっていてもよく、Pmは重合性基であり、Lmは無しまたはリンカーである。いくつかの実施形態では、RからRの1つは、−Lm−Pm基である。いくつかの実施形態では、RからR28のうちの1つは、−Lm−Pm基である。いくつかの実施形態では、RからR28のうちの1つは、−Lm−Pm基を含む。いくつかの実施形態では、RからRのそれぞれは、独立して、H、Cl、Br、F、I、CH、炭素原子数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、または−Lm−Pmで表される部分である。いくつかの実施形態では、RからR28のそれぞれは独立して、H、F、Br、Cl、I、CH、2〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20個の炭素原子を有する分枝アルキル、ニトロ、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、チオエーテル、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。いくつかの実施形態では、R100は、結合、−(CH)n−、または2から20個の炭素原子を有する分枝アルキルであり、nは1から20であり;R110、R111、R112及びR200は、それぞれ独立して、H、Me、2から20の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2から20炭素原子を有する分岐アルキル、又は−Lm−Pmで表される部分である。いくつかの実施形態では、Xは炭素または窒素であり、但し、Xが窒素である場合、R11、R16、R21およびR26はそれぞれ独立して孤立電子対または上記定義の通りである。好適なリンカーおよび重合性基は、本明細書に記載されている。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I(m)の構造を有する:
Figure 0006753783
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、XおよびRからR28は本明細書に記載したとおりである。
いくつかの実施形態では、RからRのそれぞれは、独立して、H、Cl、Br、F、I、CH、炭素原子数2から20の直鎖アルキル鎖、または炭素数2から20の分岐アルキルであり;RからR28のそれぞれは独立して、H、F、Br、Cl、I、CH、2〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20個の炭素原子を有する分枝アルキル、ニトロ、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、チオエーテル、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、またはアミドであり;隣接するRからR28のうちの2つは、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。いくつかの実施形態では、R100は、結合、−(CH)n−、または2から20個の炭素原子を有する分枝アルキルであり、nは1から20であり;R110、R111、R112及びR200は、それぞれ独立して、H、Me、2から20の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、又は2から20炭素原子を有する分岐アルキルである。いくつかの実施形態では、Xは炭素または窒素であり、但し、Xが窒素である場合、R11、R16、R21およびR26はそれぞれ独立して孤立電子対または上記定義の通りである。
1つの実施形態では、銅−ポルフィリン化合物は、式I(m)の構造を有する:
Figure 0006753783
もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、XおよびRからR28は本明細書に記載したとおりであり、ただし、式I(m)中に1から4(例えば、1,2,3または4)の−Lm−Pmが存在し、−Lm−Pmは同じであっても異なっていてもよく、Lmは無しであり、それぞれのPmは同一又は異なる重合性基であり、重合性基は、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、カルボン酸、チオール、アミド、炭素数2から20の末端または内部アルキニル基、炭素数2から20の末端または内部アルケニル基、ヨウ化物、臭化物、塩化物、アジド、カルボン酸エステル、アミン、アルコール、エポキシド、イソシアネート、アルデヒド、酸塩化物、シロキサン、ボロン酸、スタンナンおよびベンジルハライドからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、RからR28のうちの1つは、−Lm−Pm基である。いくつかの実施形態では、RからR28のうちの1つは、−Lm−Pm基を含む。
いくつかの実施形態では、RからRのそれぞれは、独立して、H、Cl、Br、F、I、CH、炭素原子数2から20の直鎖アルキル鎖、炭素数2から20の分岐アルキル、または−Lm−Pmで表される部分であり;RからR28のそれぞれは独立して、H、F、Br、Cl、I、CH、2〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2〜20個の炭素原子を有する分枝アルキル、ニトロ、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、チオエーテル、カルボン酸エステル、−R100−OH、−O−R200、−R100−N(R110111)、−R100−N(R110111112)、アリール、ヘテロアリール、アクリレート、アクリロイル、アクリルアミド、メタクリレート、メタクリルアミド、チオール、アミド、または−L−Pで表される部分である。いくつかの実施形態では、隣接するRからR28のうちの2つは、例えば、本明細書に記載のように、芳香環構造または非芳香族環構造を形成する。いくつかの実施形態では、R100は、結合、−(CH)n−、または2から20個の炭素原子を有する分枝アルキルであり、nは1から20であり;R110、R111、R112及びR200は、それぞれ独立して、H、Me、2から20の炭素原子を有する直鎖アルキル鎖、2から20炭素原子を有する分岐アルキル、又は−Lm−Pmで表される部分である。いくつかの実施形態では、Xは炭素または窒素であり、但し、Xが窒素である場合、R11、R16、R21およびR26はそれぞれ独立して孤立電子対または上記定義の通りである。
本明細書中で使用されているように、当業者は、示されたモノマー構造を有することによって特徴付けられるポリマーまたはポリマー部分が、示されたモノマー又は共重合体の場合には1種以上の他の単量体との混合物を用いて、ポリマーを合成または調製することができることを容易に理解する。使用されるモノマーに依存して、最終ポリマーの構造は、当業者によって容易に確認され得る。本明細書で使用するポリマーという用語は、2つ以上の繰り返し構造単位を有する化合物または化合物の混合物を広く意味する。
ポリマー性Cu−ポルフィリン化合物の調製のための種々の方法が知られている。例えば、ある種のポリホフリンの合成は、米国特許第6,429,310号に記載されている。1つ以上の同一または異なる重合性基を含む式I(m)を有するモノマーからホモ−またはコポリマーを調製するための他の方法が知られている。例えば、このような方法は、種々のラジカル重合、光誘導重合、熱誘導重合、カチオン重合、アニオン重合、金属触媒重合などを含むことができる。一般的に、Odian、George G. 2004. Principles of Polymerization 第4版、Hoboken、N.J.:Wiley and Hiemenz、Paul C、Timothy Lodge、Polymer Chemistry、第2版、Boca Raton:CRC Pressを参照。
ポリマー化可能なCu−ポルフィリン化合物の一例は、図1Dに示すCu5である。このCu5化合物はカルボキシル基を有する。
他の例を図28Bから28Dに示。それらの化学構造上のRの番号付けは、本出願の他の箇所で使用されるRの番号付けに対応しないことに留意されたい。図28Aはテトラフルオロアクリレートを示す。図28Bは、1−ナフチルアクリレートを示す。そして、図28Cは、2−ナフチルアクリレートを示す。
図1Aから3Bは、本明細書に開示される光学フィルターに使用され得るポルフィリン染料化合物の非限定的な化学構造を示す。
図1A、1B、1C、および1Dは、FS−染料化合物シリーズおよびCu−染料化合物系シリーズの例を示す。これらはすべて、ポルフィリン環の内部のコア金属としての銅を有し、すなわちCu−ポルフィリンのカテゴリに属する。
図2Aから2Bは、異なるコア金属およびフェニルペンダントのみを有するポルフィリン染料が存在するTPP−染料化合物シリーズの例を示す。TPP染料化合物シリーズと類似の構造を有するため、FS−201染料を比較のために図2に示す。
図3Aから3Bは、ペンタフルオロフェニルペンダントおよび異なるコア金属を有するポルフィリンに関連する、PF−染料化合物シリーズの例を示す。比較目的のために、そしてPF−染料化合物カテゴリと同様の構造のために、Cu1−染料化合物も図3に示す。
上述のCu−ポルフィリン化合物は、システム内の光学フィルター中の染料として使用することができる。1つの実施形態では、光学フィルターは、システムの表面上に配置されたコーティングを含む。非限定的な例として、CR39半完成レンズ素材の表面は未仕上げの面と完成した面の両方を含む。表面の他の例には、レンズ素材の面、ミラーの反射面、および電子デバイス内のスクリーンが含まれる。
このような構成では、Cu−ポルフィリン化合物を含むコーティングがシステムの表面上に配置される。
別の実施形態では、Cu−ポルフィリン染料を含む光学フィルターは、第一のシステムの基材を通して分散される。
本明細書に開示される化合物は、多くの用途に適用可能である。これらの用途のいくつかには、眼科システム、非眼科的眼用システム、および非眼用システムが含まれるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、システムは眼科的システムである。一般的な眼科的システムは、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、角膜インレー、および角膜オンレーを含み得る。
有害な高エネルギー可視光波長およびUV光および任意にIR光の両方へのヒトの眼の保護をさらに保護するために、非眼科用途もまた想定される。
したがって、1つの実施形態では、システムは眼科的眼用システムではない。これには、光が眼科的システムではないユーザの眼に向かって通過するシステムが含まれる。一般的で非限定的な例には、窓(航空機の窓を含む);自動車(自動車、トラック、バスを含む)のフロントガラス;自動車のサイドウィンドウ。自動車のリアウィンドウ。サンルーフウィンドウ。トラック、バス、電車、飛行機、ヘリコプター、ボート、オートバイ、レクリエーション用車両、農業トラクター、建設車両または装備、宇宙船、軍用機の鏡;商業用ガラス;住宅用ガラス;スカイライト;カメラフラッシュバルブおよびレンズ;人工照明器具;拡大鏡(市販品を含む)。蛍光灯または拡散器;医療器具(眼科医および他の眼科医療専門家が患者の眼を検査するために使用する装置を含む);望遠鏡;手術器具;ライフル、ショットガン、ピストルの狩猟用スコープ;双眼鏡;コンピュータモニタ;テレビ画面;明かりのサイン;可視光を放射または透過する任意の電子デバイス;パティオの備品が含まれる。他の実施形態では、光学フィルターは、手持ち式でも手持ち式でもない可視光を放出する任意の電子装置に組み込むことができる。単なる例として、電子装置は、コンピュータモニタ(上記)、ラップトップ、iPad(登録商標)、任意の電話または他の電気通信装置、タブレット、ビジュアルゲームシステム、表面、もしくはGPSまたは他のナビゲーション装置を含むことができる。
1つの実施形態では、システムは非眼科的眼用システムであり、光学フィルターは、図1に示す第一のシステム2500の第一の表面251Aと第二の表面251Bとの間に配置することができる。1つの実施形態では、第一および第二の表面はガラスであってもよい。光学フィルターは、中間層252に含まれていてもよい。いくつか実施形態では、中間層252は、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、もしくはコポリマーの1つがポリウレタン(PU)または、PVB、PVA、EVAもしくはPUである共重合体。列挙したポリマーと類似の特性を有する他の好適なポリマーも想定される。図26は、これらの中間層を形成するために使用され得る化学物質の化学構造を示す。この実施形態は、自動車のフロントガラスとして特に有用であり得る。自動車用フロントガラスは、しばしば、図25に示す構造を有する。銅ポルフィリン染料のような光学フィルターは、構造のような中間層に組み込まれてもよい。
別の実施形態では、第一のシステムは非眼用システムである。用語集で定義されているように、非眼用システムは、光をユーザの眼に通さないシステムを含む。単なる例として、非眼用システムは、シャンプー、サンタンおよびサンスクリーン製品、老化防止用皮膚製品、オイル、リップスティック、リップクリーム、リップグロス、アイシャドウ、アイライナー、アイプライマーもしくはアクネ製品もしくは皮膚がんを処置するための製品などの任意のタイプの皮膚または毛髪製品、プライマー、ファンデーション、モイスチャライザー、パウダー、ブロンザー、ブラッシュ、スキンカラーエンハンサー、ローション(皮膚または皮膚科学)などのスキンケア製品、または任意のタイプの皮膚科学的製品を含む。したがって、実施形態は、健康または美容の利益のいずれかのための任意のタイプの皮膚または毛髪製品を含む。上記に列挙したCu−ポルフィリン化合物または他のポルフィリンまたは他のポルフィリンの誘導体と組み合わせたこれらのタイプの非眼用システムへの添加は、人体における癌の検出または治療のために使用することができる。例えば、これらの化合物をスキンローション、スキンクリームまたは日焼け止めに添加すると、癌を引き起こすことが知られている有害な波長を抑制するための選択的なブルーライトフィルターを追加するかもしれない。
さらに、本明細書に開示されたシステムは、高エネルギー可視光線、UVおよびIRへの急性および/または慢性の暴露が潜在的に兵士および宇宙飛行士に有害な影響を及ぼす可能性があるため、軍事および宇宙用途も含む。
本明細書に開示されたシステムは、システムが、有害で望ましくない青色波長をブロックし、ブロックされた青色波長の外側の波長にわたって比較的高い透過率を有することができるような透過スペクトルを有する。本明細書で使用されるように、抑制、ブロックおよびフィルター(動詞として使用される場合)は、同じことを意味する。
460nmから700nmの波長範囲にわたって、第一のシステムの透過スペクトルは、51%、54%、57%、60%、63%、66%、69%、72%、75%、78%、80%、85%、90%または95%以上の平均透過率(TSRG)を有する。この波長範囲にわたるシステムの平均透過率は、システムの用途に依存する。例えば、眼科的システムにおいては、いくつかの用途において少なくとも95%の平均透過率を有することが望ましい場合がある。しかしながら、いくつかの非眼科的システムでは、自動車のフロントガラスなどのように、460nmから700nmの波長範囲にわたってより低い平均透過率を有することが望ましい場合がある。好ましい1つの実施形態では、TSRGは80%以上である。
400nmから460nmの波長範囲にわたって、第一のシステムは、TSBlueとして定義される平均透過率を有する。TSBlueは、TSRG−5%未満である。したがって、例えばTSRGが85%の場合、TSBlueは80%未満である。波長範囲にわたるスペクトルの平均透過率は、用語集で定義されているように計算することができる。
図41から48は、光学フィルターを含む異なるシステムの例示的な透過スペクトルを示す。図41は、5つの眼科的システムの透過スペクトルを示す。各システムは、40%のブルーライト遮断を有するCu−ポルフィリン化合物FS−206を含有する光学フィルターで被覆されたCR39レンズ素材を含む。
図42は、5つの眼科的システムの透過スペクトルを示す。各システムは、30%のブルーライト遮断を有するCu−ポルフィリン化合物FS−206を含有する光学フィルターで被覆されたCR39レンズ素材を含む。
図43は、5つの眼科的システムの透過スペクトルを示す。各システムは、40%のブルーライト遮断を有するCu−ポルフィリン化合物FS−206を含有する光学フィルターで被覆された中間屈折率1.55素材を含む。
図44は、5つの眼科的システムの透過スペクトルを示し、各システムは、30%のブルーライト遮断を有するCu−ポルフィリン化合物FS−206を含有する光学フィルターで被覆された中間屈折率1.55素材を含む。
図45は、3つの眼科的システムの透過スペクトルを示す。システム1は、15%のブルーライト遮断を有するFS−206を含む光学フィルターで被覆されたCR39表面レンズを含む。システム2は、20%のブルーライト遮断を有するFS−206を含む光学フィルターで被覆されたCR39表面レンズを含む。システム3は、25%のブルーライト遮断を有するFS−206を含む光学フィルターで被覆されたCR39表面レンズを含む。
図46は、15%青色遮断を有するFS−206を含む光学フィルターで被覆されたポリカーボネートレンズを含むシステムの透過スペクトルを示す。
図47は、5つのシステムの透過スペクトルを示す。各システムは、20%ブルーライト遮断を有するFS−206を含む光学フィルターを含浸させたPVB中間層を含む。図48に5つのシステムの透過スペクトルを示す。各システムは、25%のブルーライト遮断を有するFS−206を含む光学フィルターを含浸させたPVB中間層を含む。
1つの実施形態では、指定された波長範囲にわたって平均を有することに加えて、システムの透過スペクトルは、特定の波長範囲内の各波長において特定の値を有する。1つの実施形態では、第一のシステムは、460nmから700nmの範囲にわたるあらゆる波長において、少なくとも51%、54%、57%、60%、63%、66%、69%、72%、75%、78%、80%、85%、90%又は95%透過させる。好ましい実施形態では、システムは、460nmから700nmのあらゆる波長範囲で少なくとも80%の光を透過させる。
システムの光学フィルターはまた、それ自身の透過スペクトルを有する。光学フィルターの透過スペクトルおよびシステムの透過スペクトルは、互いに異なっていてもよく、または類似していてもよい。好ましい実施形態では、2つのスペクトルは互いに異なる。
460nmから700nmの波長範囲にわたって、光学フィルターの透過スペクトルは、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%以上の平均透過率(TFRG)を有する。システムに関して上述したように、この範囲に亘ってフィルターの平均透過率は、システムの用途にも依存し得る。好ましい実施形態では、TFRGは80%以上である。
400nmから460nmの波長範囲にわたって、光学フィルターはまた、TFBlueとして定義される平均透過率を有する。TFBlueはTFRG−5%未満である。波長範囲にわたるスペクトルの平均透過率は、用語集で定義されているように計算される。
光学フィルターの透過スペクトルはまた、400から500nmの波長範囲内、好ましくは400から460nmの波長範囲内、より好ましくは405から440nmの波長範囲内の第一波長での透過において第一の極小値を有する。
第一波長は、420nmの2nm内、409nmの2nm内、425nmの10nm内、425nmの5nm内、および430nmの30nm内を含むがこれらに限定されない任意の波長であり得る。好ましくは、第一波長は、420nmの10nm以内である。第一波長の位置は、システムの特定の用途に基づいて決定される。これは、フィルターに使用されているCu−ポルフィリン染料の影響を受ける。例えば、図19に示すように、FS−206は420nm付近の第一波長での透過率において局所的な最小値を有し、Culは420nmより低い第一波長における透過率における局所透過率を有する。当業者は、この開示に基づいて、所望の透過スペクトルを得るためにどのCu−ポルフィリン化合物を使用するかを決定することができるであろう。
1つの実施形態では、フィルターは、70%以下、65%以下、55%以下、50%以下、45%以下、40%以下、好ましくは、第一波長における光の60%以下の光を透過させる。光学フィルターに使用される特定のCu−ポルフィリン化合物およびその化合物の濃度を変えることによって、第一波長においてフィルターが透過する光の量(またはフィルタが阻害する光の量)を調整することができる。例えば、図15は、12の異なる光学フィルターの透過スペクトルを示す。光学フィルターの各々は、異なる濃度のFS−206Cu−ポルフィリン染料化合物を含有する。別の例として、図16は、5つの異なる光学フィルターの透過スペクトルを示す。各光学フィルタ(またはコーティング)は、異なる濃度のFS−207Cu−ポルフィリン染料化合物を含有する。
第一のシステムにおいて第一波長で最終的に透過される光の量は、限定されないが、光学フィルターが適用される場所、それがどのように適用されるか、およびそれがどのようなものになるかなどの他の変数に依存する適用される。ほんの一例として、眼科的システムのレンズの両側が、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターを含むコーティングでコーティングされている場合、ブルーライト遮断%が両方のレンズ面の遮断の加算であるため、コーティング配合物はより少ない化合物を含むことができる。レンズ素材が両面にコーティングされている場合には、レンズ素材の裏面が表面仕上げ工程によって引き続き除去され、最終コーティング製品のみに表面コーティングが残るので、より濃厚なコーティング配合物が調製される。また、最終レンズが片面にスピンコーティング、スプレーまたは他の方法でコーティングされる場合、より濃縮された製剤が必要である。
システムの透過スペクトルは、光学フィルターの透過スペクトルによって影響を受けるが、システムの透過スペクトルと同じである必要はないことにも留意されたい。例えば、システムの透過スペクトルは、光学フィルターの透過スペクトルと同じ波長で極小値を持たないことがある。1つの実施形態では、第一波長の負側の10nm内の少なくとも1つの波長に対して、第一のシステムの透過スペクトルの勾配は、第三の波長における透過スペクトルの勾配の絶対値よりも小さい絶対値を有する。第三の波長は、第一波長の負の側から10nmよりも大きい。したがって、例えば、第一のシステムは、極小ではなく、第一波長で「肩」を有することができる。
したがって、コーティング中の化合物濃度、染料パッケージを含むコーティングの厚さ、またはコーティングパラメータは、所望のブルーライト遮断を達成するように調整され得る。これらのパラメータおよびそのような他のパラメータを使用して、本開示の利益を享受して所望の透過スペクトルを達成することができるであろう。
第一波長における光学フィルターの透過スペクトルを特徴付ける別の方法は、第一波長における透過値を、第一波長の周りの波長における透過値と比較することである。1つの実施形態では、フィルターは、第一波長の5nm下から第一波長の5nm上の波長範囲内の平均透過率を有する。この平均送信値はT5とラベル付けされている。例えば、第一波長が420nnである場合、T5の範囲は415nmから425nm(これを含む)である。光学フィルターの透過スペクトルはまた、第一波長より5nm下から5nm上の範囲を除いて、400nmから460nmの波長範囲の平均透過率を有する。この平均送信値は、T6によって定義される。420nmにおける第一波長範囲を用いて上述した例では、400nmから414nmおよび426nmから460mmの波長範囲に対してT6が計算される。T5はT6より少なくとも5%低い。
同じ計算が、第一波長の上下2nm、第一波長の上下7nm、第一波長の上下10nm、および第一波長の上下15nmを含む、より狭い範囲およびより広い範囲について行うことができることに留意されたい。したがって、別の非限定的な例として、第一波長より下の10nmから第一波長より10nm上の波長範囲におけるフィルターの平均透過率は、T7によって規定される。第一波長より下の10nmから第一波長より10nm上の範囲を除外する400nmから460nmの波長範囲におけるフィルターの平均透過率はT8である。この実施形態では、波長が420nmである場合、波長範囲410nmから0nmについてT7が計算され、波長範囲400nmから409nmおよび431nmから460nmについてT8が計算される。T7はT8より少なくとも5%低い。
1つの実施形態では、光学フィルターは、第一波長とは異なる第二波長で第二の極小値を有することができる。この第二波長は、400nmから460nm、460から500nm、または500nmから700nmであり得る。光学フィルターが第二の極小を有するか否かは、光学フィルターにどのようなCu−ポルフィリン化合物が使用されるかに依存する。第一の極小値および第二の極小値を有する光学フィルターは、その透過スペクトルに2つの極小値を独立に有する1つのCu−ポルフィリン化合物または一緒になって2つの極小値を示す2,3,4またはそれ以上のCu−ポルフィリン化合物の混合物を用いることによって得ることができる。
光学フィルターを組み込んだシステムは、一般に、持続するUV曝露を受ける。この曝露からのUV放射は、化合物が経時的に分解する原因となる可能性がある。したがって、経時的に、化合物の能力、ひいては光透過を阻害するフィルターの能力が低下する。これらのシステムはまた、急速に変動する気温にさらされてもよい。これらの急激に変動する温度はまた、化合物を劣化させ、所望の光量を阻害する光学フィルターの能力を低下させる。
本明細書で述べたCu−ポルフィリン化合物は、光学フィルターに使用される他の化合物よりも、長時間のUVおよび天候暴露に対するその安定性のために優れている。したがって、これらのCu−ポルフィリン染料化合物およびこれらの染料化合物を含む光学フィルターは、光安定性および熱安定性を有する。
Cu−ポルフィリン化合物を含有する光学フィルターの安定性、特に光安定性を評価するために、Cu−ポルフィリン染料化合物を含有する光学フィルターについていくつかのUV曝露および加速耐候性試験を行った。比較として、Cu−ポルフィリン化合物ではない他のポルフィリン染料化合物を含有する光学フィルターについても、UV曝露および加速耐候性試験を行った。これらの非Cu−ポルフィリン化合物はまた、400nmから460nmの波長範囲において透過率に極小値を有し、Frontier Scientificから入手可能である。これらの非Cu−ポルフィリン化合物のいくつかは以下を含む:
Figure 0006753783
TPP1:メソ−テトラフェニルポルフィン(1から3%塩素)[Frontier ID:NT614]
Figure 0006753783
TPP2:Ni(II)メソ − テトラフェニルポルフィン(1−3%塩素)[Frontier ID:T614]
Figure 0006753783
TPP3:Pt(II)メソ−テトラフェニルポルフィン[Frontier ID:T40548]
Figure 0006753783
TPP4:Zn(II)メソ−テトラフェニルポルフィン(1−3%塩素)[Frontier ID:T40942]
Figure 0006753783
TPP5:Pd(II)メソ−テトラフェニルポルフィン[Frontier ID:T40372]
Figure 0006753783

TPP6:Co(II)メソ−テトラフェニルポルフィン(1〜3%クロリン含有)[フロンティア ID:T40823]
Figure 0006753783
TPP7:バナジルメソ−テトラフェニルポルフィン(1−3%塩素)[Frontier ID:VOT614]
Figure 0006753783
PFl(または5F):メソ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィン(塩素フリー)[Frontier ID:T975]
Figure 0006753783
4F:メソ−テトラ(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ポルフィン[フロンティア ID:T14199]
Figure 0006753783
3F:メソ−テトラ(2,3,4−トリフルオロフェニル)ポルフィン[フロンティア ID:T14198]
Figure 0006753783
PF2:Ni(II)−メゾ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリン[Frontier ID:T40274]
Figure 0006753783
PF3:Mg(II)−メゾ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィン[Frontier ID:T40900]
Figure 0006753783
PF4:Pt(II)−メソ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィン[フロンティア ID:PtT975]
Figure 0006753783
PF5:Zn(II)−メソ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィン[フロンティア ID:T40728]
Figure 0006753783
PF6:Pd(II)−メソ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィン[フロンティア ID:PdT975]
Figure 0006753783
PF7:Mn(III)−メソ−テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリンクロライド[フロンティア ID:T40169]
Figure 0006753783
PF8:Fe(III) − メソ − テトラ(ペンタフルオロヘニル)塩化物[Frontier ID:T41158]
Figure 0006753783
PF9:Ru(II) − カルボニルメソ − テトラ(ペンタフルオロフェニル)ポルフィン[フロンティアID:T14557]
光学フィルターで実施されたUV曝露および加速耐候性試験は以下の通りである:
(A)実験室のUV可視暴露試験は、BlueWave200ランプ(Dymax)を用いて実施し、その光出力は以下のようである。
280から450nmスペクトル範囲の全光線:
・可視(400から450nm)−41.5%
・UVA(320から395nm)−41.5%および
・UVB(280から320nm)−17%
UV透過性の予備洗浄されたガラス顕微鏡スライド(Corningから入手可能)上にコーティングされた選択的な青色遮断コーティングの試料を、7J/cm、14J/cm、21J/cm、および28J/cmにの総光束にそれぞれ対応する、30分間、60分間、90分間、および120分間でのUV可視露光に供した。試験された青色遮断コーティングは、プライマーマトリックス(SDC Technologiesから入手可能)を含み、試験されるCu−ポルフィリン染料化合物は、適切な溶媒(例えば、塩素系溶媒)を介してプライマーに添加される。スライドは、先に調製した染色プライマー組成物をディップコーティング法でコーティングした。プライマーコーティングを周囲温度で15分間乾燥させた後、耐引掻性ハードコーティング(SDC Technologies)をディップコーティングにより塗布し、110℃、空気中で2時間焼成した。試料は試験期間中モニターされ、その透過スペクトルおよびCIE座標が評価された。この試験の結果を、FS−およびCu−化合物シリーズについては図19Aから19Dに示す。上述のように、FS−およびCu−化合物シリーズはすべてCu−ポルフィリンである。比較例として、このUV試験を非Cuポルフィリン化合物であるTPP−ポルフィリンシリーズについても行った。また、この試験の結果を図18Aから18Bに示す。図18Bはまた、比較としてのFS−201のUV試験結果を示す。一般に、TPP−ポルフィリン系のフィルタリング能力は試験方法で使用されたUV波長に暴露された後に著しく低下したが、FS−およびCu−染料シリーズのフィルタリング能力は有意な安定性を示した。
(B)屋外の耐候性試験は、バージニア州(北緯37°5’28”、西経80°24’28”)の10月から12月の気象条件に曝露することによって行われ、昼夜の温度変化が大きい場合、約70°Fから氷点下の温度まで、日光曝露、雨および雪の曝露と組み合わせた。試料は、実験室のUV−可視曝露試験の試料と同じ方法で調製された:ガラス顕微鏡スライドガラスを、染料を含有するプライマー試験の対象となる化合物、次いで耐スクラッチ性の硬質被膜で被覆した。試験期間中に試料を監視し、それらの透過率およびCIE座標を評価した。この試験の結果をCuシリーズおよびFSシリーズについて図22Aから22Dに示した。比較の目的でTPPシリーズ、PFシリーズ、およびFシリーズのポルフィリン染料の化合物についても同様に耐候性試験を行った。結果を図20Aから20Bおよび21Aから21Dに示す。簡単な比較として、FS−201の試験結果も図20Bに同様に示す。一般に、耐候性試験後にTPP、PFおよびFシリーズ染料のフィルタリング能力は著しく低下したが、FSおよびCu染料シリーズのフィルタリング能力は有意な安定性を示した。
実験室UV−可視光暴露試験および屋外対候性試験の両方の試験により、最も安定な選択的青色遮断コーティングが得られた。フェニルペンダントおよび異なるコア金属元素を有するポルフィリン染料を含むコーティングを試験したとき(TPP−染料化合物シリーズ、図2に構造を示す)、染料化合物は異なる安定性を示し、それらの光安定性に従って分類した。PF−染料化合物シリーズ(構造が図3に与えられている)の試験は、同様の結果を生じた。下記のリストは、最も安定な金属(位置#1)から出発して、異なるコア金属およびフェニルペンダントを有するポルフィリン染料化合物を与える:
金属−ポルフィリンリスト:
1)銅
2)ニッケル、バナジウム
3)無金属
4)コバルト
5)白金、パラジウム、ルテニウム
6)鉄、マンガン、マグネシウム
7)亜鉛
Cu>Ni;V>無金属>Co>Pt;Pd;Ru>Fe;Mn;Mg>Zn
これらの結果を概略的に図23にも示す。
一旦、最も安定なポルフィリン芯金が銅(Cu)であると決定されると、ポルフィリン環中のコア金属としてCuと種々のペンダントを有する染料化合物(すなわち、図1に提示されるFS−染料シリーズおよびCu−染料シリーズ)を、実験室UV−可視光曝露試験および屋外対候性試験の両方の試験に付した。試験の結果は、Cu−ポルフィリンに対して最も安定したペンダントをもたらし、それらは、最も安定したペンダント(位置#1)から出発して、以下のリストに示されている:
異なるペンダントを有する銅−ポルフィリン化合物:
1)ペンタフルオロフェニル
2)カルボキシフェニル
3)フェニル;スルフォナト−フェニル;クロロ−フェニル;ジブチルフェニル
4)1−ナフチル;2−ナフチル;メトキシ−フェニル;ブロモ−フェニル
5)ピリジル;N−メチル−ピリジル;N−メチル−キノリニル
これらの結果を概略的に図24にも示す。
上記の両方の試験は、以下の観察結果をもたらした:コア金属は、染料化合物の光安定性に主要な効果を有し、ペンダントは二次的効果を有する。TPP染料で行われた試験の比較により、Cu−ポルフィリンが最も安定であるが、ペンダントはすべての染料(フェニルペンダント)で同じであることが確認された。最も安定した金属が決定されると、ペンダントの光安定性の評価が行われた。この評価により、Cu−ポルフィリン(FS−染料およびCu−化合物シリーズ)を試験したとき、ペンタフルオロフェニルが最も安定なペンダントであることが判明した。これにより、ペンタフルオロフェニルペンダントを有する化合物が使用され、異なるコアメタルを有するPF化合物シリーズの試験が開始された。ここでもまた、このシリーズは、ペンダントではなく、金属が化合物の光安定性に最も寄与するという上記の結果をもたらした。実施された全ての試験において、Cu1化合物は絶対的な「勝者」(最も安定な染料)であった。
図22Aから図22Dから分かるように、Cu1、Cu2、Cu5、FS−201、FS−202およびFS−205染料化合物は、屋外の耐候性試験において最も安定性を示した。したがって、これらの化合物を含有する光学フィルターについてさらなる試験を行った。図22Eから22Gは、これらのCuポルフィリン化合物を含む光学フィルターの屋外空気中での60日間の耐候性試験前と試験中の透過スペクトルを示す。これらの化合物セットは、コア金属として銅(Cu)を有するポルフィリンに結合した最も安定なペンダントを決定するために、このカテゴリについての試験のために選択された。
(C)熱安定性試験
いくつかのシステムへの光学フィルターの組み込みは高温で行われるので、これらのシステムで使用される化合物(染料)もまた高温に耐えることができなければならない。例えば、PVB中間層中へのCu−ポルフィリン染料化合物の組み込みは、180℃で10分間行われる処理工程(押出)を含むことができる。したがって、FS−206、FS−209、Cu1およびCu5を含む特定のCu−ポルフィリン染料化合物について熱安定性試験もを行った。光学フィルターは、染色プライマー(Cu−ポルフィリン化合物を含むプライマー)およびハードコート(110℃で3時間焼き付け)で被覆されたガラススライドで作製した。スライドを180℃(約40分かかった)の加熱工程に曝した。次いで、スライドを180℃で異なる時間(5分、10分、15分および30分)加熱した。その結果を図50Aから50Dに示す。図に示すように、試験された光学フィルターの能力は低下しなかった。従って、試験した染料化合物は、試験した時間にわたって180℃で優れた熱安定性を示した。実際には、図50Aは、FS−205の第一波長におけるフィルタリングの増加を示す。これは、コーティングが行われたときに染料が溶媒に完全に溶解していないという事実のためである。したがって、180℃に加熱すると、溶解していない材料のクラスターは解離し、より単量体になった
さらに、工業用ガラス加速対候性試験を行った。この試験は、異なるタイプのシステムのすべてに適用可能であるが、特に非眼科的眼用システムに適用可能である。
(A)工業用ガラス加速耐候性試験は、340nm中心、強度0.73W/mので2000時間までUV露光を用いて45℃のチャンバー内で行った。試料は、光学フィルターを含むPVB中間層を有する積層ガラスであった。
積層ガラスは、自動車および建築用途において、主に、自動車用フロントガラス、安全窓、ハリケーン防護建築物などのための安全ガラスとして使用される。これは、図25に示すように、ガラスの2つのパネル251Aと251Bの間に接合された、通常は強靭で延性のポリマーである保護中間層を含む。接合工程は、熱および圧力下で行われる。これらの条件下で積層すると、中間層はガラスの2枚の窓ガラスを一緒に結合する。積層ガラス用途に最も使用されるポリマーは、その強い結合能、光学的透明性、多くの表面への接着性、靭性および柔軟性のためにポリビニルブチラール(すなわちPVB)であった。積層ガラスの主な用途は、自動車のフロントガラス、安全窓、ハリケーン防止建造物などである。PVBフィルムの商品名は、限定されないが、Saflex(米国イーストマン)、Butacite(DuPont、USA)、WinLite(Chang、 (台湾のChung Petrochemicals Co.、Ltd)、S−Lec(日本の積水)、Trosifol(ドイツのKuraray Europe GmbH) Duraflex熱可塑性ポリウレタン(バイエルマテリアルサイエンス、ドイツ)を含む。Duraflex熱可塑性ポリウレタン(バイエルマテリアルサイエンス、ドイツ)、エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)などのポリウレタンを含む他の種類の中間層材料が使用されている。いくつかの中間層材料の化学構造を図26に示す。
加速耐候性試験の目的のために、まず最初に、PVBシートの含浸は、特定量のFS−206染料化合物を含有する予め調製されたプライマー配合物中で行われ、20%、25%および33%のブルーライトを遮断するブルーライトフィルタリングPVBシートが形成される。次いで、PVBシートを乾燥させ、2つのガラスパネルの間で高温(例えば、135℃)および圧力下で積層した。積層された試料を試験前に特徴付けし、それらの透過およびCIE La座標の変化について上記の条件に500時間、1000時間および2000時間暴露した後で調べた。すべての試験試料は、2000時間の曝露後において、デルタaおよびデルタbが1未満、デルタEが2.0未満、透過率>70%および透過率の変化が1.5%未満である。
試験された構成品の輝度および他のパラメータは、道路車両−安全ガラス材料−自動車用安全ガラス材料の直接および全太陽透過率を決定する試験方法であり、道路車両用安全ガラス材料の直接および全太陽透過率を決定するための試験方法を規定するISO 13837に従って測定された。現在の国際的必要性と実用性に合致する2つの計算上の慣習(慣習「A」と慣例「B」と示される)が含まれる。どちらの慣例も使用できるが、本明細書に記載の結果は方法「A」を使用する。このISO規格は、安全ガラス材料のモノリシックまたはラミネート、透明または着色された試料に適用される。
試験の前、試験中および試験後に監視および測定されたすべてのパラメータを表2および3に示す。
表2は、ガラス/PVB−A/ガラス(20%青色ブロッキング)、ガラス/PVB−B/ガラス(25%青色ブロッキング)、ガラス/PVB−C/ガラス、および対照試料(非青色フィルタリング試料)としてのガラス/PVB/ガラスのすべての試験された積層ガラスの構成についての透過率の値を示し、試験前に約86から89%の範囲内であり、2000時間の試験後にこの範囲にとどまっていた。L、aおよびb座標も、表2に示され、試験したすべての試料(青色ブロッキング試料および対照試料)について同様であり、試験条件への2000時間の曝露の間に著しく変化しない。

表2.加速対候性試験の試験前、500時間、1000時間および2000時間後の試験された青色ブロッキング積層ガラス試料の光透過率およびCIE La色座標。
Figure 0006753783

表3.500時間、1000時間および2000時間の加速耐候性試験後の試験した青色ブロッキング積層ガラス試料の光透過率の変化およびCIE La色座標の変化。デルタEパラメータもCIE La座標の変化から計算した。
Figure 0006753783

注:試験された構成は、2枚のガラスパネルの間にPVBシートを積層したものである。PVB−Aは、20%ブルーライト遮断を有するFS−206染料化合物を含浸させたPVBシートである。PVB−Bは、25%ブルーライト遮断を有するFS−206を含浸させたPVBシートである。PVB−Cは、33%のブルーライト遮断を有するFS=206で含浸されたPVBシートである。
表3において、ガラス/PVB−A/ガラス(20%青色ブロッキング)、ガラス/PVB−B/ガラス(25%青色ブロッキング)、ガラス/PVB−C/ガラス、対照試料(非青色フィルタリング試料)としてのガラス/PVB/ガラスのすべての試験された構成は、500時間、1000時間および2000時間後の試料について計算された全色差パラメータであるデルタEについて、最初の試料の状態(計算の「標準」として使用される)に対して、同様の値を示した。青色ブロッキング試料および非青色ブロッキング試料についてのデルタEの同様の値は、ポルフィリン染料化合物を含有するPVB層が、高温で長時間かつ強力なUV光暴露の間に変化(分解)しないことを意味する。
別の実施形態では、積層ガラスを作製するために使用され、その構造がは図26に示されているPVB、PVA、PUまたはEVA中間層は、選択的ブルーライトフィルタリングコーティングでコーティングすることができる。
別の実施形態では、中間層(PVB、PVA、EVA、PU)の合成工程の間にブルーライト遮断染料パッケージを添加することができる。
フリーラジカル(R・)が生成されると、有機染料材料の光または熱誘起劣化(主に酸化)は複雑なラジカルプロセスである。したがって、その安定性を改善するために、紫外線吸収剤および/またはラジカル捕捉剤(酸化防止剤、光安定剤)をコーティングに添加することができる。このような添加剤はBASFからTinuvin(登録商標)およびChimassorb(登録商標)UV吸収剤シリーズ、ヒンダードアミン(光安定剤HALS等の商品名で購入することができる。
1つの実施形態では、UV安定剤/UVブロッカーを選択的ブルーライトコーティングに加えて、そのUVおよび熱安定性をさらに改善することができる。UV安定剤および/またはUVブロッカーの添加を概略的に図27に示す。最も簡単な方法は、青色遮断フィルターコーティングの上にUV遮断層を加えることである(図27a)。したがって、この実施形態では、UV遮断要素がフィルター上に配置される。別の方法は、青色遮断コーティングをUV遮断染料浴に浸漬することであり、ここで選択的ブルーライトフィルタリングコーティングへのUV遮断剤の拡散が起こる(図27b)。もう1つの方法は、UVブロッカーおよび/または安定剤を、青色ブロッキング染料とともにプライマーまたはハードコート配合物に添加することである(図27c)。さらに別の選択肢は、図27dに概略的に示すように、それらが染料に化学的に結合されることである。
本明細書に開示される全てのCu−ポルフィンは、高温で何時間も熱的に安定である。大気中110℃で実施された試験では、Cu−ポルフィリンの熱劣化の兆候は見られなかった(酸化、染料漂白など)。
強いUVおよび可視光(Dymax BlueWave200光源によって供給される)を空気中で実施した強烈なUV暴露試験は、すべてのCu−ポルフィンの満足できる光安定性を示している。
本開示におけるポルフィリン染料を含むコーティングは、黄色度指数(YIパラメータ、実際には、無色(または好ましい白色)から黄色への、試料の色ずれの程度を示す比色または分光光度データから計算された数である)。YIの負の値も可能であり、試料の青色への色ずれを示す。ASTM方法E313に従う黄色度指数を以下のように計算した:
Figure 0006753783
ここでC係数は光源(光源種)と観察者に依存し、X、Y、Zは三刺激値であり、その計算は図4に概略的に示されている。特定の光源によって照射される所与の物体の三刺激値X、YおよびZは、典型的には380nmから780nmの波長範囲にわたって、これらの分布のすべての積(光源スペクトル、物体スペクトルおよび標準観察者についてのCIE色調整関数)を合計することで、CIE標準観察者について計算される。
本明細書で論じられる第一のシステムは、低い黄色度指数を有し、低い色シフトを示す。1つの実施形態では、第一のシステムは、30以下、27.5以下、25以下、22.5以下、20以下、17.5以下、15以下、12.5以下、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、2以下、および1以下のYIを有する。好ましくは、眼科的システムでは、用途がシステムの外見に対して感度がより高い場合があり、システムは、15以下のYIを有する。好ましくは、非眼科的システムでは、システムの外観が要因ではない場合があり、システムは、35以下のYIを有する。
本明細書で論じる光学フィルターはまた、低い黄色度指数を有する。1つの実施形態では、フィルターは、30以下、27.5以下、25以下、22.5以下、20以下、17.5以下、15以下、12.5以下、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、2以下、および1以下のYIを有する。好ましくは、眼科的システムでは、用途がシステムの外観に対する感度がより高い場合があり、フィルターは15以下のYIを有する。好ましくは、非眼科システムでは、システムの外観が要因ではない場合があり、フィルターは、35以下のYIを有する。光学フィルターの黄色度指数は、システムの黄色度指数と同じでも異なっていてもよい。
YI値に加えて、本明細書で開示されるシステムおよび光学フィルター(例えば、選択的青色遮断コーティングまたは他の種類の選択的青色遮断フィルター)を特徴付けるために、他の色パラメータおよび色空間系を使用することができる。それらは以下に示される:
(B)CIE LAB 色空間(図5A及び5B):3つのパラメータL、a及びbは、CIE LAB色空間における試料(例えば、コーティング)を以下のように表す。

− L−CIE LAB色空間における明度軸上の試料の位置を表す;
− a−CIE LAB色空間の緑色/赤色軸上の試料の位置を表し、緑色は負の方向にあり、赤色は正の方向にある;そして
− b−CIE LAB色空間における青色/黄色軸上の試料の位置を表し、青色は負の方向にあり、黄色は正の方向にある。
CIE LAB色空間に関する詳細は、用語集に記載されている。試料のCIE LAB座標は、試料の透過スペクトルを使用して用語集で説明した方法で計算できる。試料の透過スペクトルを測定するために使用される光源は、光源が広域スペクトル光源である限り、一般に重要ではない。
この透過スペクトルが決定すると、それを用いて試料のCIE LAB座標を計算する。用語集で詳細に説明しているが、一般的な問題として、CIE LAB座標は、試料の透過スペクトルと参照光源のスペクトルを使用して計算される。この第二の参照光源は、試料の透過スペクトルを決定するために使用される光源と同じでも異なっていてもよい。好ましい実施形態では、参照光源はD65である。
(C)CIE LCH色空間(図6):L、Cおよびhの3つのパラメータは、CIE LCH色空間で試料(コーティング)を以下のように表す:
− L軸は明度を表す。
− C軸はクロマすなわち「彩度」を表す。これは、完全に不飽和(ニュートラルグレー、黒または白)である円の中心の0から、非常に高い彩度(彩度)または「色純度」である円の外縁の100以上までの範囲にある。
− hは色相角を表す。0から360の範囲である。
CIE LABの色座標をCIE LCH座標に容易に変換することができ、その逆も可能である。例えば、Cとh座標はaとbから以下の式を使って計算できる:
CIE 1976a,b(CIELAB)クロマ: C ab=(a*2+b*21/2
CIE 1976a,b(CIELAB)色相角: hab=arctan(b/a

(C)CIE 1931色度図(又はCIExy色空間、図7):CIE色度図またはCIE色空間は、1931年および1976年とともに何年にもわたっていくつかの変更を加えたものが最もよく使われている。CIE色度座標(x、y、z)は、三刺激値(X、Y、Z)から導かれる:
Figure 0006753783

(D)CIE 1976色空間(又はL’u’v’色空間又はCIE LUV色空間、図8)CIE 1976色度図は、CIE 1931色度図よりも均一な色空間である。これは、横軸をu’、縦軸をv’としてプロットすると得られ、u’とv’は次のように計算されます:
Figure 0006753783
ここでX、YおよびZは三刺激値である。第三の色度座標w’は(1−u’−v’)に等しい。なぜなら:
Figure 0006753783

(E)色パラメータの差と色差(デルタE):
(i)CIE LAB空間における色パラメータの差:CIE LAB中の与得られた試料(コーティング)の位置は、標準に対するLAB−座標の差によっても表すことができる。
・デルタLが正の場合;試料は標準より明るい。負の場合;それは標準よりも暗い。
・デルタaが正の場合;試料は標準よりも赤が強い(または緑がより弱い)。負の場合;より緑が強い(または赤がより弱い)。
・デルタb*が正の場合;試料は標準よりも黄色が強い(または青色がより弱い)。負の場合;青色が強い(または黄色が弱い)。
(ii)総色差、ΔEまたはDEまたはデルタEは、2つの色刺激の間において、CIE LABまたはCIE LCH空間でそれらを表す点間のユークリッド距離として計算される。
CIE LAB総色差デルタEは、デルタL、デルタaおよびデルタbの関数であり、図a)に示される。一方、CIE LCH全色差デルタEは、デルタL、デルタC及びデルタhの関数であり、図9に示される。
CIE LABおよびCIE LCH空間におけるデルタEの計算式は、以下の通り:
Figure 0006753783
および
Figure 0006753783
すべてのこれらの色差(色座標の差および総色差デルタE)の意味は、以下に与えられる:
ΔL = 明度/暗度値の差
+ = より明るい − = より暗い
Δa = 赤色/緑色軸における差
+ = より赤色 − = より緑色
Δb = 黄色/青色軸における差
+ = より黄色 − = より青色
ΔC = 彩度における差
+ = より高彩度 − = より無彩色
ΔH = 色相における差
Figure 0006753783
デルタEは、試料の色ずれを決定するために使用されるパラメータの1つであってもよい。デルタE値の意味の詳細な説明を以下に示す:
色差方程式は、それらの単位がちょうど顕著な差JNDに対応するように設定されているので、1ユニット以下の色差は、並べて見られる試料に対して知覚できないと予測されると一般的に言われている。
ある研究では、JNDがΔE*=2.3であることが分かった(M.Mahy、L.Van Eycken、およびA.Oosterlinck、”CIELABおよびCIELUVの採用後に開発された均一色空間の評価”、Color Research and Application、第19巻、2、pp.105−121、1994)。
Schlapferは、2つのカラーサンプルについて、以下の分類を並べて表示することを示唆している:
ΔE<0.2 ”視認できない”
ΔEが0.2と1.0の間 ”非常に小さい”
ΔEが1.0と3.0の間 ”小さい”
ΔEが3.0と6.0の間 ”中程度”
ΔE>6.0 ”大きい”
(K. Schlapfer、Farbmetrik in der Reproduktionstechnik und im Mehrfarbendruck、第2版:UGRA、1993)。
Hardebergは、ΔEの実用的な解釈のための良い経験則を提案している:
ΔE<3は、「ほとんど知覚できない」と分類され、
ΔE<6は「知覚的であるが許容できる」と定義され、
ΔE>6を「不合格」とする
(J.Y.Hardeberg、Acquisition and Reproduction of Color Images, Colorimetric and Multispectral Approaches Dissertation.com、2001)。
他の研究は、4と8との間のΔEは、一般的に許容可能であるとみなされると述べている。(A.Sharma、Understanding Color Management。Thompson Delmar Learning:New York、2004)。Stokesらによる研究では、実験的な画像および観察者のために、およそΔE=6の値が許容可能であることが見出された(M.Stokes、M.FairchildおよびR.Berns、” Colorimetrically quantified visual tolerances for pictorial images,” in Proc.TAGA − Technical Association of the Graphic Arts、第44回年次総会の議事録、米国バージニア州ウィリアムズバーグ、1992年、第757〜777頁)。
これらの異なる研究を通してデルタEの意味の矛盾は、主に色受容性の評価が非常に主観的であり、観察者の経験および期待ならびに試料が意図される用途に大きく依存するためである。しかし、人間の目は他よりも特定の色に対してより敏感であるため、JNDまたはデルタEについて話すときは、それらを考慮する必要がある。デルタEやJNDなどのカラーパラメータが意味を持つようにするには、これを考慮する必要があります。例えば、あるΔE値は、目が非感受性である2つの色の間では重要ではないが、人間の目がより敏感であるスペクトルの別の部分では非常に重要であり得る。
図10から14は、本明細書に開示された実施形態と一致する選択的青色遮断コーティングについて測定および計算されるいくつかの色パラメータを示す。図10は、10%から40%の範囲のブルーライト遮断を有するFS−206染料を含む選択的青色遮断コーティングのaおよびb座標(CIE LAB表色系における)を示す。図11は、10%から40%の範囲のブルーライト遮断を有するFS−206染料を含む選択的青色遮断コーティングのデルタaおよびデルタb座標(CIE LABカラーシステム)を示す。図12は、FS−206染料を含む選択的青色遮断コーティングのYI対デルタEを示す。各記号は測定されたコーティングを示す;全ての提示されたコーティングは、10から40%の範囲のブルーライト遮断を提供し、2と8の間のYIを示した。図12に示すように、色差(デルタE)は、標準として使用されたポリカーボネート表面レンズを用いたLa(試料)−La(標準)として計算された。これは、フィルターの効果をどのように分離するかの例です。
図13は、青色遮断コーティングの黄色度指数対彩度を示す。図中の記号は、約20%のブルーライト遮断を有するコーティングを示し、破線の楕円は、10から40%のブルーライト遮断を有するコーティングの範囲を示す。イチジク。図14は、光学フィルターコーティングのための色相対クロマを示す。記号は約20%のブルーライト遮断を有するコーティングを示し、破線の楕円は10から40%ブルーライト遮断を有するコーティングの範囲を示す。
図15および図16は、それぞれ、ガラス基板上にコーティングされたFS−206およびFS−207染料についての染料濃度の関数としてのブルーライト遮断%の調整可能性を示す。所定のコーティング厚さで増加した染料濃度は、光遮断の増加およびより高いYI値をもたらす。ブルーライト遮断率およびYIの正確な調整可能性は、コーティング中の染料濃度を調整することによって達成することができる。ここで、フィルターはガラス基板上にコーティングされているが、ガラス基板は透過スペクトルまたはYIに寄与しないことに留意されたい。図15は、異なる濃度のCu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィン染料(FS−206)を含むガラス基板上の選択的フィルタリングコーティングの透過スペクトルを示す。一般に、図15は、染料濃度が増加するにつれて、透過される光の量が減少することを示している。例えば、染料濃度0.1の透過スペクトルは、図15において、波長420nmで最も低い透過率を有する線で表され、染料濃度0.091の透過スペクトルは、波長420nmで2番目に低い透過率を有する線で表される。下記の表7は、FS−206染料を含有するコーティングの染料濃度、YIおよび%ブルーライト遮断の依存性をさらに説明する。図16は、異なる濃度のFS−207染料を含むガラス基板上の選択的濾過コーティングの透過スペクトルを示す。図16のグラフの線は、グラフの上から下へ順に、以下のYIを示す:YI=10.61、YI=14.03、YI=15.51、YI=17.58およびYI=19.57。一般に、図16から、YIを大きくすると透過率が低下することがわかる。下記の表8は、FS−207染料を含有する塗料の染料濃度YIと青色遮断率との間の関係をさらに説明する。
図17Aから17Fは、YIの関数としてのブルーライト遮断%に関連するが、計算が行われるスペクトル範囲に依存して、遮断率のわずかな変動も観察される。図17Aから17Fは、異なる濃度のFS−206染料を含むガラス基板上のコーティングの異なるスペクトル範囲について計算された黄色度指数(YI)対%ブルーライト遮断を示す。注:ガラス基板は、最終の/報告されたYI(ガラスのYIは0)に寄与しない。図17Aは、420nmから425nmの波長範囲に対するものである。図17Bは、420nmから425nmの波長範囲に対するものである。図17Bは、420nmから430nmの波長範囲に対するものである。図17Cは、波長範囲415nmから435nmに対するものである。図17Dは、波長範囲420nmから440nmに対するものである。図17Eは、410nmから430nmの波長範囲に対するものである。図17Fは、410nmから450nmの波長範囲に対するものである。
したがって、本明細書で開示されるシステムは、透過率および反射率の両方において非常に低い色シフトを有する。上述のいくつかのパラメータを使用して、この低い色シフトは、システムが特定の参照光源をどのように透過または反射するかによって特徴付けられる。CIE標準光源D65光源は、(a ,b ,L )で表されるCIE LAB座標を有する。1つの実施形態では、このCIE D65光源が第一のシステムを透過または反射されると、結果として生じる光は(a ,b ,L )で表されるCIE LAB座標を有する。(a ,b ,L )と(a ,b ,L )との間の総色差ΔEは、6.0未満、好ましくは5.0未満、さらにより好ましくは4.0又は3.0未満である。(a ,b ,L )と(a ,b ,L )との間の全彩度差は、6.0未満、好ましくは5.0未満、さらにより好ましくは4.0又は3.0未満である。
本明細書に開示されたシステムの透過率および反射率の両方の低い色シフトは、光学フィルターが特定の参照光源をどのように透過および反射するかを特徴とすることもできる。
システム上の光学フィルターの効果を特徴付ける1つの方法は、光学フィルターを含む第一のシステムが基準光源をどのように透過して反射するかを測定することである。次に、同じ参照光源は、第二のシステムを通して透過され、および/または第二のシステムで反射されるべきである。第二のシステムは、光学フィルターを含まないことを除いて、あらゆる点で第一のシステムと同一である。第一のシステムおよび第二のシステムについて得られた数を使用して、光学フィルターのカラーシフトを決定することができる。例えば、1つの実施形態では、CIE標準光源D65光源は、(a ,b ,L )によって表されるCIE LAB座標を有していた。このCIE D65光源が第一のシステムを透過または反射した場合、結果として生じる光は(a ,b ,L )で表されるCIE LAB座標を有する。このCIE D65光源は、次に第二のシステムを透過または反射する。第二のシステムは、光学フィルターを含まないことを除いて、あらゆる点で第一のシステムと同一である。CIE D65光源が第二のシステムを透過または反射した場合、得られる光は(a ,b ,L )で表されるCIE LAB座標を有する。(a ,b ,L )と(a ,b ,L )との間の総色差ΔEは、6.0未満、好ましくは5.0未満、さらにより好ましくは4.0又は3.0未満である。(a ,b ,L )と(a ,b ,L )との間の全彩度差は、6.0未満、好ましくは5.0未満、さらにより好ましくは4.0または3.0未満である。
したがって、本明細書で開示された光学フィルターは、色のシフトが小さいために少なくとも部分的に他の光学フィルターより優れている。表4から6には、FS−206染料化合物を含み、20%のブルーライト遮断を提供する光学フィルターコーティングの測定され、計算された色パラメータおよび色座標の例が示されている。注目すべきことは、広帯域フィルタリングコーティングと比較して、コーティングの低い「カラー」値である。例えば、他の色パラメータの中でも、彩度Cは1.98と測定され、YIは3.5と計算され、総色差デルタEはわずか3.91であり、これはJND約1.7に相当し、平均及び視感透過率は90%より大きい。また、他のポルフィリン染料を含む他の全てのコーティングは、「低色」値で特徴付けられた。これは図10から14、ブルーライトフィルタリングコーティングの場合、最大40%のブルーライト遮断を提供することができる:
表4.20%のブルーライト遮断を有するFS−206染料を含む選択的青色遮断コーティングのための、カラーパラメータC、YI、色相、a*、b*、デルタEおよびJND
Figure 0006753783

表5.ブルーライト遮断率が20%のFS−206染料を含む選択的青色遮断コーティングの平均透過率Tavg、視感透過率TvおよびCIE LAB明度L
Figure 0006753783
表6.ブルーライト遮断率が20%のFS−206染料を含む選択的青色遮断コーティングのCIE 1931 xおよびy色座標およびCIE 1976 uおよびv色座標
Figure 0006753783
したがって、1つの実施形態では、第一のシステムは以下を有する:
− 彩度Cが5.0未満
− |a|と|b|がそれぞれ2および4未満であり、
− YIは8.0未満であり、
− デルタEは5.0未満であり、
− JNDは2単位未満であり、
明度Lおよび透過率値(Tavg、Tv)は90%以上である。
表7には、ガラス基板上のCu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィン(FS−206染料)を含むコーティングの異なるスペクトル範囲(全て前述の「網膜に危険な」青色波長領域内にある)で計算されたブルーライト遮断%の値が与えられる。コーティング中の染料濃度は、染料/プライマーの重量%として与えられる。ブルーライト遮断値の%およびYIは、両面が染料を含むコーティングで被覆されているガラス基板について与えられている。ガラス基板は、最終的に報告されたYI値に寄与しない(すなわち、使用されたガラス基板のYIは0である)。FS−206染料を含むコーティングのブルーライト遮断%およびYIが、コーティング中の染料濃度および厚さコーティングによって正確に調整され得ることは明らかである。表7において、コーティングの厚さは一定に保たれた。すなわち、全てのコーティングは同じ条件(浸漬速度、引き上げ速度、周囲温度、配合物粘度)でディップコーティング法によって行われ、したがって報告された青色遮断%およびYIは、コーティング中の染料濃度によってのみ制御された。

表7.Cu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィン染料(FS−206)を含む選択的ブルーライトコーティングで被覆されたガラス基板の染料濃度、黄色度指数(YI)およびブルーライト遮断率
Figure 0006753783
*報告されたYI値は、ディップコーティングされたガラス基板上のコーティングについて測定され、基材は最終(報告された)YI値に寄与しない[ガラスのYI=0]。
表8は、ガラス基板上にコーティングされたFS−207染料を含むコーティングに関する同様のデータを示す。ガラス基板は、最後に報告されたYI値に寄与しない(すなわち、使用されたガラス基板のYIは0である)。FS−207の吸収ピークがFS−206のそれと比較して赤色にシフトするため、FS−207を含むコーティングのYIは、同じ%遮断レベルでFS−206染料を用いたコーティングのYIよりも高い。表8において、コーティングの厚さは一定に保たれた。すなわち、全てのコーティングは、同じ条件(浸漬速度、引き上げ速度、周囲温度、配合物粘度)でディップコーティング法によって行われ、したがって報告された青色遮断%およびYIは、コーティング中の染料濃度によってのみ制御された。

表8.FS−207染料を含む選択的ブルーライトコーティングで被覆されたガラス基板に対する染料濃度、黄色度指数(YI)および%ブルーライト遮断。

*報告されたYI値は、ディップコーティングされたガラス基板上のコーティングについて測定され、基材は最終(報告された)YI値に寄与しない[ガラスのYI=0]。
Figure 0006753783
FS−208染料は、FS−206染料のものと比較してより広いピークおよびより赤色シフトを有し、したがって、FS−206よりも同じ%遮断を提供するコーティングについてはるかに高いYI値を示した。
表9に、表面の平面レンズ素材について測定したYIを示す。これらの値は一例として示す。表面レンズ素材の値は、実際のレンズ材料、最終レンズ素材厚さ、レンズ光学パワー等の製造業者によって大きく異なる可能性がある。

表9.表面の平面レンズ素材について測定されたYI。
Figure 0006753783
ほんの一例として、表10は、FS−206染料を含むブルーライト選択性コーティングで被覆された表面の平面レンズ素材の近似YI値を示す。コーティングされた表面レンズ素材のYIの最終報告値は、YI(コーティング)とYI(基材)の合計である。

表10:FS−206染料を含むブルーライト選択性コーティングで被覆された表面を平面レンズの近似YI値。
Figure 0006753783
表7並びに図15および17Aから17Fから、コーティングのYIおよび選択的なブルーライトフィルタリング性能は、コーティング中のFS−206染料濃度を調整することによって正確に調整することができることが注目される。さらに、この染料は、特に塩素化溶剤において良好な溶解性を有する。
最後に、溶媒は本明細書に開示される方法において特定の役割を果たすことができることに留意されたい。これについては以下で説明する。溶媒の役割の特定の例は、追加の実施形態との関連で以下に記載される。
a)FS−206染料を塩化メチレンに溶解し、1重量%染料/プライマーの濃度でプライマーに加える。次いで、溶液を、新しいプライマーで所定の用途に必要な濃度までさらに希釈する。濾過後、溶液を塗布して光学フィルターを形成する。例えば、レンズのディップコーティングに使用することができる。その後、透明なハードコートをレンズにコーティングすることができる。最終レンズは、420nm付近のスペクトル範囲において約30から35%のブルーライト遮断を示し、レンズ材料に依存してYI=5.0から6.0を示す。
b)FS−206染料をクロロホルムに溶解し、1重量%染料/プライマーの濃度でプライマーに添加する。溶液を50℃で1時間超音波処理する。次に、溶液を、新しいプライマーで所定の用途に必要な最終濃度までさらに希釈する。濾過後、この溶液をレンズのディップコーティングに使用し、続いて透明なハードコートを使用する。最終レンズは、420nm付近のスペクトル範囲において約30から35%のブルーライト遮断を示し、レンズ材料に依存してYI=5.0から6.0を示す。クロロホルムは、上記の例(a)と比較して、より良いFS−206染料用の溶媒のようである。クロロホルム中で、より低い染料濃度で、約420nm付近のスペクトル範囲における同じレベルの遮光が達成される。
別の実施形態では、選択的青色ブロッキングフィルタは、色中和成分を含み、例えば、ピグメント・ブルー15(Sigma Aldrich)を以下に示す:
Figure 0006753783
銅(II)フタロシアニン[546682 Aldrich]。同義語:CuPc、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー15。コーティングは、黄変を隠蔽して、コーティングの外観を明るくするまたは増強するための他の蛍光増白剤(例えば、BASFライトナー Tinopal(登録商標))を含み得る。
眼科的システムでは、選択的な青色ブロッキングフィルタリングを様々な方法でレンズシステムに組み込むことができる。ほんの一例として、フィルターは以下に配置できる:1つ以上のプライマーコート、1つ以上のハードコート、1つ以上の疎水性コート、1つ以上の反射防止コート、フォトクロミックレンズ内、レンズ基材内、コンタクトレンズの可視性着色、しわ寄り、妨害、バンドパス、バンドブロック、ノッチ、二色性、様々な濃度、および1以上のピークのフィルタリング、またはそれらの任意の組合せ。
1つの実施形態では、選択フィルターは、交通信号の認識規格を通過するサングラス(処方または非処方)に組み込まれ、または他の実施形態では、交通信号の認識規格に合格しない。さらにUV遮断および/またはIR遮断がサングラスに組み込まれる。
1つの実施形態では、選択的青色遮断フィルターは、例えば、ルテイン、ゼアキサンチンなどのカロテノイド、メラニン、またはそれらの組み合わせを含む。別の実施形態では、選択的青色遮断フィルターは、天然、合成、または誘導体の形態またはそれらの任意の組み合わせのルテイン、ゼアキサンチン、またはメラニンを含み得る。さらに、他の実施形態では、ルテイン、ゼアキサンチン、およびメラニンまたはそれらの任意の組み合わせを、ヒト組織に吸収されるようにシステム外に浸出するように設計することができる。例えば、健康上の利益を提供するために、ルテインが目の中に意図的に放出されるように、コンタクトレンズを設計することができる。
別の実施形態では、選択的な青色遮断フィルターは、PVA、PVB、ゾルゲル、または任意のタイプのフィルムまたはラミネート、またはそれらの任意の組み合わせを組み込むことができる。
他の実施形態では、UVおよび/またはIR光が遮断または阻害される。
別の実施形態では、フィルターは、製品全体に組み込むことができ、または製品全体、環状、層状もしくは帯状またはそれらの任意の組合せで組み込むことができる。例えば、直径14.2mmのコンタクトレンズである。選択的な青色遮断フィルターは、合計14.2mm以内、または14.2mm未満、または環状、層状もしくは帯状またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。これは、前記フィルターを組み込んだ製品にも当てはまる。
実施形態は、一例として、以下を含む:任意のタイプの窓またはガラスシート、または任意の透明材料、自動車用フロントガラス、航空機窓、カメラフラッシュバルブおよびレンズ、任意の種類の人工照明器具(フィクスチャーまたはフィラメントのいずれか、または蛍光灯、LED照明または任意のタイプの拡散器、医療機器、外科用器具、ライフルスコープ、双眼鏡、コンピュータモニタ、テレビスクリーン、照明付き標識もしくは任意の物品、又は光が放射されるか、透過され、フィルターを通して又は通さずに通過させるシステム。
実施形態は、非眼科的システムを可能にすることができる。光が非眼科的システムを介して、または非眼科的システムから透過する非眼科的システムも想定される。単なる例として、非眼科的システムは、自動車窓およびフロントガラス、航空機窓およびフロントガラス、任意のタイプの窓、コンピュータモニタ、テレビ、医療器具、診断器具、照明製品、蛍光灯、または任意のタイプの照明製品または拡散器を含む。
網膜に到達する任意の量の光は、フィルタリングすることができ、眼科的、非眼科的、皮膚科的、または工業の任意のタイプのシステムに含めることができる。
別の実施形態では、染料パッケージを、レンズ素材の製造中またはコンタクトレンズまたは眼内レンズの製造中にレンズ材料に添加することができる。 さらに、上に与えられた染料、重合可能なおよび他のタイプの反応性染料を用いて、染料システムを周囲のレンズ材料に化学的に結合させることができる。
1つの実施形態では、黄色度指数、システムの光透過性、網膜を保護するためおよび/またはコントラストを改善するための光の選択的フィルタリング、染料形成、染料安定性、コーティングの厚さ、適用される基材への適合性、樹脂への溶解性、染料の屈折率、UV光からの保護、並びに通常の磨耗および裂けからの保護の相乗的バランスを組み合わせる製造プロセスが提供される。
選択的フィルターは、レンズの前面(レンズの反対側の眼球から最も遠い面)に適用される引っ掻き抵抗性コーティングとともに、レンズの裏面(眼に最も近い面)に適用されるプライマー内に、レンズの前面または場合により、前面および後面の両方に適用されるUV抑制剤とともに位置する。UV抑制剤は、眼へのUV線量を減少させるとともに、UV分解から染料を保護するように機能する。
FS−206またはFS−209またはCu1またはCu2またはCu5染料を利用して選択的な高エネルギー可視光線コーティングを作製することは、以下のように概説される:
コーティングの製造において、UVコーティングは、レンズの前面、ポリマーおよび/または選択的フィルター内、またはレンズの裏面上、またはそれらの任意の可能な組合せ上にあってもよい。しかし、1つの実施形態では、UVブロッキングは、眼の最も遠いレンズの前面にある。これにより、プライマーおよび/または染料ならびに眼を保護することが可能になる。別の実施形態では、眼の最も近くにあるレンズの後部にUVブロッキングを適用することにより、レンズの裏面からの光の反射によって眼に入るUV光をさらに低減することができる。
他の実施形態では、空気乾燥および/またはオーブン乾燥による製造プロセス中にレンズ表面上で染料を乾燥させる。この段階ではUV光を避けるべきである。
他の実施形態では、染料をレンズに適用する前に濾過してもよい。
他の実施形態では、ディップコーティングプロセスの間に、レンズの前面および裏面がプライマーおよび染料でコーティングされる。この場合、UV光から保護されていないフロントプライマーコーティングへのUV光の暴露のために、前面上の染料が時間の経過とともに退色する。この退色は、染料の約20%が2年間にわたって退色することを可能にする。したがって、裏面はフロントプライマーよりも+20%以上の遮断を有するようにコーティングすることができる。この実施形態は、最初は人為的に目の保護を高める黄色度指数を上昇させるが、経時的に退色が生じると、黄色度指数は低下する。
本明細書で開示される実施形態は、目的とされる用途に応じて可変であるYIを提供する。ほんの一例として、眼鏡レンズのような眼科用途は、YIが5.0である最適な網膜保護および美容を提供することができ、それにより、家庭または商業用建物の窓のような眼科的でない用途は、美容が眼科用眼鏡レンズよりも重要でないより高い網膜保護レベルで、全体の光透過率を低減するように、15.0よりずっと大きいYIを有することができる。
実施形態は、高エネルギーのブルーライト波長をフィルタリングするように設計された1つ以上の染料を含む。これらの染料は、ポルフィリンまたはソーレー帯を有するか有さない誘導体を含み得る。染料は、目的とする標的波長に基づく1つ以上のピークを含み得る。染料はまた、傾きが変化し得る。さらなる環状、層状、または帯状のフィルタリングを、本明細書に開示するシステムに組み込むことができる。ほんの一例として、自動車用フロントガラスの非眼科用途では、フロントガラスの上部水平面にフィルタリング層を組み込むことが賢明であり、太陽からのグレアを低減し、風防の他の部分より高い網膜保護を提供する。
1つの実施形態では、第一のシステムは、UVおよび/またはIR(赤外線)ブロッキングを含む。したがって、第一のシステムは、上述したように、IR遮断要素またはUV遮断要素をさらに含むことができる。本明細書で開示される実施形態は、変更不可能な色を含む静的フォーカスレンズ、例えばトランジッションのようなフォトクロミックレンズのような変更可能な色を含む静的フォーカスレンズ、例えばトランジション(Transitions)のようなフォトクロミックレンズのような変更可能な色を含むダイナミックフォーカスレンズに適用することができる。
また、図29から37は、非UV遮断およびUV遮断眼用レンズ材料基材から始まる選択的青色遮断眼用レンズの製作ステップの様々なバージョンの例を示している。選択的な青色フィルターコーティングの適用の柔軟性が提示されている:これは、レンズ基材として使用されるレンズ材料のUV遮断特性に応じて、表面レンズ(処方ありまたはなし)の製造の異なる段階に適用することができる。一般に、Cu−ポルフィリン化合物は、まず溶媒に溶解されて溶液となる。次いで、溶液をプライマーで希釈し、ろ過して、塵、汚染物質および染料の未溶解凝集物を除去する。次いで、溶液を適用して光学フィルターを形成する。
図29Aには、CR39レンズの製造工程が示されている。ステップ1では、UV遮断要素がCR39半完成レンズに加えられる。ステップ2において、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターは、ディップコーティング、スピンコーティング、またはスプレーコーティングによって塗布される。ステップ3では、CR39半完成レンズを表面仕上げし、研削し、および/または研磨する。工程4では、ハードコートが付与される。
図29Bには、CR39レンズを製造する別の方法が示されている。ステップ1では、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターは、ディップコーティング、スピンコーティング、またはスプレーコーティングによってCR39レンズ上にコーティングされる。ステップ2では、CR39半完成レンズが表面仕上げされ、研磨され、および/または研磨される。ステップ3では、ハードコートが付与される。ステップ4では、UV遮断要素がCR39半完成レンズに加えられる。
図29Cには、CR39レンズを製造する別の方法が示されている。ステップ1では、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターを、ディップコーティング、スピンコーティング、またはスプレーコーティングによってCR39レンズ上にコーティングする。ステップ2では、CR39半完成レンズを表面仕上げし、研磨し、および/または研磨する。ステップ3では、ハードコートが付与される。ステップ4では、UV遮断ARコーティングがCR39半完成レンズに加えられる。
図30には、PCレンズを製造する1つの方法が示されている。ステップ1では、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターを、ディップコート法、スピンコート法、、またはスプレーコーティングによってPCレンズ上にコーティングする。ステップ2では、PCレンズを表面仕上げし、研磨し、および/または研磨する。ステップ3では、ハードコートが付与される。
図31には、MR8レンズを製作する1つの方法が示されている。ステップ1では、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターは、ディップコーティング、スピンコーティングまたはスプレーコーティングによってMR8レンズ上にコーティングされる。ステップ2では、MR8レンズを表面仕上げし、および/または研磨する。ステップ3では、ハードコートが付与される。
図32Aには、追加のUVブロッカーを備えたMR8レンズを製造する1つの方法が示されている。この方法は、UV遮断要素を追加する追加のステップ4を有することを除いて、図31に示す方法と同様である。図32Bは、追加のUVブロッカーを有するMR8レンズを製造する別の方法を示す。これは、UV遮断要素を加えることを含む前のステップがステップ1の前に加えられている点を除いて、図31に示す方法と同様である。図32Cは、追加のUV遮断ARコーティングを有するMR−8レンズを製造する1つの方法を示す。これは、ステップ3がUV遮断ARコーティングを使用することを含むことを除いて、図31に示す方法と同様である。
図33には、MR−7レンズの製造工程の1つの実施形態が示されている。これらのステップは、図31に示すステップと同様である。図34には、MR−10レンズの製造工程の1つの実施形態が示されている。これらのステップは、図31に示すステップと同様である。
図35は、除去可能な保護層が使用される製造の実施形態を示す。ステップ1では、レンズ素材を表面仕上げし、研削し、および/または研磨する。ステップ2では、除去可能層を使用してレンズブランクの一方の表面を保護する。ステップ3では、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターは、ディップコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティングまたは同様のプロセスによってコーティングされる。ステップ4では、保護層を剥離、洗浄等の工程により除去する。ステップ5では、ハードコートが付与される。
図36は、本質的に非UV遮断レンズ基材上に光学フィルターで被覆された両面の例を示す。ステップ1では、レンズ素材を表面仕上げし、研削し、および/または研磨する。ステップ2では、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターは、ディップコーティング、スピンコーティング、またはスプレーコーティングによってレンズ上にコーティングされる。ステップ3では、ハードコートが付与される。ステップ4では、UV遮断要素が付与される。
図37は、本質的にUV遮断レンズ基材上の光学フィルターで被覆された両面の例を示す。ステップ1では、レンズ素材を表面仕上げし、研削し、および/または研磨する。ステップ2では、Cu−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターは、ディップコーティング、スピンコーティング、またはスプレーコーティングによってレンズ上にコーティングされる。ステップ3では、ハードコートが付与される。
図38は、両面が選択的な青色ブロックコーティング(HPOコーティング)でコーティングされたレンズの透過スペクトルと、例えばいわゆる表面仕上げステップによって、裏面コーティングされた表面を除去したときのレンズの透過スペクトルとを示す。表面仕上げ(レンズ後面の除去)された時のブルーライト遮断%は、初期の%遮断の約半分であることに留意されたい。
図39は、眼科的産業で使用される様々な素材(半仕上げ、厚い、薄い)およびレンズの概略断面図を示す。
図40は、異なる濃度のFS−206染料を含むガラス基板上のコーティングの異なるスペクトル範囲について計算された黄色度指数(YI)対%ブルーライト遮断を示す。注:ガラス基板は、最終/報告されたYI(ガラスのYIは0)に寄与しないだけでなく、ブルーライト遮断%は、それが計算されるスペクトル範囲に応じてわずかに変化し得る。
図51は、スライドガラスの透過スペクトルの一例を示す。
図52は、プライマーおよびハードコートで被覆された図51のスライドガラスの例示的な透過スペクトルを示す。
図53は、(1)約20%のブルーライト遮断を有するHPO選択的フィルターと、(2)図52に使用されるハードコートとで被覆された図51で使用したガラススライドの透過スペクトルを示す。図53で使用されるHPO選択的フィルターは、FS−206染料化合物と、図52で使用したプライマーとを含む。
図54は、約30%のブルーライト遮断を有するHPO選択的フィルターと図52に使用されるハードコートとで被覆された図51で使用したガラススライドの透過スペクトルを示す。図54で使用される光学HPO選択的フィルターは、FS−206染料化合物と、図52で使用したプライマーとを含む。
図55は、約40%のブルーライト遮断を有するHPO選択的フィルターと図52に使用されるハードコートとで被覆された図51で使用したガラススライドの透過スペクトルを示す。図55で使用されるHPO選択的フィルターは、FS−206染料化合物と、図52で使用したプライマーとを含む。図53、図54および図55で使用されるシステムは、FS−206染料化合物の添加を除いて図52で使用されるシステムと同一である。したがって、図53、図54および図55のシステムでは、図52のスペクトルと比較することにより、染料単独の透過スペクトルを決定することができる。
1つの実施形態では、システムは、1つ以上の反射防止(AR)コーティングを含むことができる。その主な目的に加えて、ARコーティングは、400から460nmのスペクトル範囲のブルーライトを著しく遮断(反射)することができる。
1つの実施形態では、システムは、選択的青色遮断コーティングおよび1つ以上のARコーティングを含むことができる。システムによる総青色遮断率は、選択的なブルーライト吸収コーティングによってのみもたらされ得るか、または選択的な青色遮断コーティングによって提供される遮断(吸収による)とARコーティングによる遮断(反射)との合計であり得る。
本開示は多くの実施形態を記載しているが、そのいくつかは特定の層および層配置を示しているが、これらの特定の層および層配置は非限定的である。当業者であれば、開示された前述の特定の層および層構成を特に使用することなく、本明細書に開示された教示を用いて、光を透過するデバイスに選択的な青色ブロッキング層および/または構成要素を提供することが達成できることを容易に理解する。
さらに、本明細書での「1つの実施形態」、「実施形態」、「例示的実施形態」、または同様の語句による言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示しているが、すべての実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を必ずしも含むわけではない。さらに、そのような表現は必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関連して記載されている場合、そのような特徴、構造、または特性を他の実施形態に組み込むことは、本明細書において明示的に言及または記載されているか否かに関わらず、当業者の知識の範囲内である。本発明の範囲および広がりは、上記の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物に従ってのみ規定されるべきである。

Claims (23)

  1. 銅−ポルフィリン化合物を含む光学フィルターを備える第一のシステムであり、
    銅−ポルフィリン化合物が、
    Figure 0006753783
    (式I),
    の構造を有するか、もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、
    ここで、Xは炭素であり、
    からRのそれぞれは、Hであり;
    からR28のそれぞれは独立してH、Br、Cl、スルホン酸、カルボン酸、もしくはカルボン酸エステルであるか;
    又は隣接するRからR28の2つは芳香族の環構造を形成し;
    からR28のすべてが、Hであるものは除かれ、
    前記光学フィルターが選択的にブルーライトをフィルターする、システム。
  2. 銅−ポルフィリン化合物が、
    Figure 0006753783

    Figure 0006753783

    Figure 0006753783

    Figure 0006753783

    Figure 0006753783
    からなる群から選択されるか、もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、
    からR28、R300からR315、R500からR515の各々は独立してH、Br、カルボン酸、もしくはカルボン酸エステルであるか;又は隣接するRからR28のうちの2つは芳香環構造を形成する、請求項1の第一のシステム。
  3. 銅−ポルフィリン化合物が構造:
    Figure 0006753783
    を有するか、もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、
    からR28は独立してH、Br、カルボン酸、もしくはカルボン酸エステルであるか;
    又は隣接するRからR28のうちの2つは、芳香環構造を形成する、請求項1に記載の第一のシステム。
  4. 銅−ポルフィリン化合物が構造:
    Figure 0006753783
    を有するか、もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、
    からR28およびR300からR315は独立してH、Br、カルボン酸、もしくはカルボン酸エステルであるか;
    又は隣接するRからR28のうちの2つは、芳香環構造を形成する、請求項1に記載の第一のシステム。
  5. 銅−ポルフィリン化合物が構造:
    Figure 0006753783
    を有するか、もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、
    からR28は独立してH、Br、カルボン酸、もしくはカルボン酸エステルであるか;
    又は隣接するRからR28のうちの2つは、芳香環構造を形成する、請求項1に記載の第一のシステム。
  6. 銅−ポルフィリン化合物が構造:
    Figure 0006753783
    を有するか、もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、
    からR28およびR500からR515は独立してH、Br、カルボン酸、もしくはカルボン酸エステルであるか;
    又は隣接するRからR28のうちの2つは、芳香環構造を形成する、請求項1に記載の第一のシステム。
  7. 銅−ポルフィリン化合物において、RからR28はそれぞれ独立して、H、カルボン酸、又はカルボン酸エステルである、請求項1に記載の第一のシステム。
  8. 銅−ポルフィリン化合物において、RからR28はそれぞれ独立して、H、又はカルボン酸である、請求項7に記載の第一のシステム。
  9. 銅−ポルフィリン化合物において、RからR28はそれぞれ独立して、H、又はカルボン酸エステルである、請求項7に記載の第一のシステム。
  10. 銅−ポルフィリン化合物が、Cu(II)メソ−テトラ(2−ナフチル)ポルフィリンである、請求項1に記載の第一のシステム。
  11. 銅−ポルフィリン化合物が、Cu(II)メソ−テトラ(4−カルボキシフェニル)ポルフィリンである、請求項1に記載の第一のシステム。
  12. 表面をさらに含み、
    光学フィルターが表面に配置されるコーティングであり、
    コーティングが銅ポルフィリン化合物を含むか、
    あるいは
    基材をさらに含み、
    光学フィルターが銅ポルフィリン化合物を含み、銅ポルフィリン化合物が基材を通して分散されている、
    請求項1から11のいずれかの第一のシステム。
  13. 第一のシステムは、眼科的システムであり、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、角膜インレー、および角膜アンレーからなる群から選択される、請求項1から12のいずれかの第一のシステム。
  14. 第一のシステムは、非眼科的眼用システムであり、窓、自動車のフロントガラス、自動車のサイドウィンドウ、自動車のリアウィンドウ、サンルーフウィンドウ、商業ガラス、住宅ガラス、天窓、カメラのフラッシュバルブおよびレンズ、人工照明器具、蛍光灯又は拡散器、医療機器、手術器具、ライフルスコープ、双眼鏡、コンピュータモニタ、テレビスクリーン、照明付きサイン、電子デバイススクリーン、およびパティオ器具からなる群から選択される、請求項1から12のいずれかの第一のシステム。
  15. 光学フィルターが、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレンビニルアセテート(EVA)又はポリウレタン(PU)の層に組み込まれる、請求項14の第一のシステム。
  16. TSRGは、460nmから700nmの波長範囲にわたる第一のシステムの平均透過率であり;
    TSBlueは、400nmから460nmの波長範囲にわたる第一のシステムの平均透過率であり;
    TSRG>=80%、かつ
    TSBlue<TSRG−5%
    であるか、
    あるいは、
    TFRGは、460nmから700nmの波長範囲にわたるフィルターの平均透過率であり;
    TFBlueは、400nmから460nmの波長範囲にわたるフィルターの平均透過率であり;
    TFRG>=80%、かつ
    TFBlue<TFRG−5%であり;
    フィルターが、400nmから460nmの波長範囲内の第一の波長において、透過率の第一の極小値を有する、請求項1から15のいずれかの第一のシステム。
  17. 第一の波長から短波長側に10nm以内の少なくとも1つの波長に対して、第一のシステムの透過スペクトルの勾配は、第三の波長における透過スペクトルの勾配の絶対値よりも小さい絶対値を有し、
    第三の波長は、第一波長より10nm短波長側の波長よりも大きい、請求項16の第一のシステム。
  18. CIE LAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムを透過すると、CIE LAB座標(a ,b ,L )を有する透過光となり、
    (a ,b ,L )と(a ,b ,L )との間の総色差ΔEが5.0未満であるか、
    あるいは、
    CIE LAB座標(a ,b ,L )を有するCIE標準光源D65の光は、第一のシステムを透過すると、CIE LAB座標(a ,b ,L )を有する透過光となり、
    (a ,b ,L )と(a ,b ,L )との間の総彩度差が5.0未満である、請求項1から17のいずれかの第一のシステム。
  19. 第一のシステムは、35以下、30以下、25以下、もしくは20以下のYIを有するか、又は
    フィルターが35以下、30以下、25以下、もしくは20以下のYIを有する、請求項1から18のいずれかの第一のシステム。
  20. 方法であって、
    Cu−ポルフィリン化合物を溶媒に溶解して溶液とすること;
    プライマーで溶液を希釈すること;
    溶液を濾過すること;そして
    溶液を塗布して光学フィルターを形成すること、
    を含み、
    銅−ポルフィリン化合物が、
    Figure 0006753783
    式(I)
    の構造を有するか、もしくは塩、又はそれらの互変異性体であり、
    ここで、Xは炭素であり、
    からRのそれぞれはHであり;
    からR28のそれぞれは独立してH、Br、Cl、スルホン酸、カルボン酸、もしくはカルボン酸エステルであるか;
    又は隣接するRからR28の2つは芳香族の環構造を形成し;
    からR28のすべてが、Hであるものは除かれ、
    光学フィルターが選択的にブルーライトをフィルターする、方法。
  21. 第一のシステムは非眼科的システム、又は皮膚科学的製品である、請求項1から11のいずれかの第一のシステム。
  22. 皮膚科学的製品が、皮膚用製品又はヘア用製品であり、皮膚科学的製品が、リップスティック、リップクリームもしくはリップグロス、サンタンもしくはサンスクリーン製品、又はシャンプーである、請求項21の第一のシステム。
  23. 請求項1から11のいずれかの第一のシステムを含む、皮膚ガン処置用の皮膚科学的製品。
JP2016566942A 2014-05-05 2015-05-04 選択的ブルーライトフィルターされた光学レンズ用の光安定性および熱安定性の染料化合物 Active JP6753783B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201461988360P 2014-05-05 2014-05-05
US61/988,360 2014-05-05
US14/702,551 US9683102B2 (en) 2014-05-05 2015-05-01 Photo-stable and thermally-stable dye compounds for selective blue light filtered optic
US14/702,551 2015-05-01
PCT/US2015/029073 WO2015171507A1 (en) 2014-05-05 2015-05-04 Photo-stable and thermally-stable dye compounds for selective blue light filtered optic

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017515822A JP2017515822A (ja) 2017-06-15
JP2017515822A5 JP2017515822A5 (ja) 2018-06-14
JP6753783B2 true JP6753783B2 (ja) 2020-09-09

Family

ID=54355129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016566942A Active JP6753783B2 (ja) 2014-05-05 2015-05-04 選択的ブルーライトフィルターされた光学レンズ用の光安定性および熱安定性の染料化合物

Country Status (9)

Country Link
US (1) US9683102B2 (ja)
EP (1) EP3140306B1 (ja)
JP (1) JP6753783B2 (ja)
CN (1) CN106715442B (ja)
AU (1) AU2015256283B2 (ja)
BR (1) BR112016025859B1 (ja)
CA (1) CA2947865C (ja)
SG (1) SG11201609140SA (ja)
WO (1) WO2015171507A1 (ja)

Families Citing this family (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107002957B (zh) * 2014-12-16 2021-03-12 飞利浦灯具控股公司 照明设备、照明系统及其使用
WO2017077357A1 (en) * 2015-11-06 2017-05-11 Essilor International (Compagnie Générale d'Optique) Optical article protecting from blue light
EP3371646A1 (en) * 2015-11-06 2018-09-12 Essilor International Optical article protecting from blue and uv light
US20180321510A1 (en) * 2015-11-06 2018-11-08 Essilor International Optical Article Cutting Blue Light
ES2927849T3 (es) 2015-11-25 2022-11-11 Jins Holdings Inc Elemento óptico
JP2017165941A (ja) * 2015-12-25 2017-09-21 日東電工株式会社 有機el表示装置用粘着剤組成物、有機el表示装置用粘着剤層、有機el表示装置用粘着剤層付き偏光フィルム、及び有機el表示装置
TWI559043B (zh) * 2016-03-16 2016-11-21 Extinction lenses and their production methods
CN105762262A (zh) * 2016-04-21 2016-07-13 常州市友晟电子有限公司 一种提高出光效率的降眩光防蓝光led光学结构
KR102385559B1 (ko) * 2017-07-20 2022-04-12 동우 화인켐 주식회사 청색 착색 경화성 수지 조성물, 컬러 필터 및 표시 장치
JP6962862B2 (ja) * 2017-07-20 2021-11-05 東友ファインケム株式会社Dongwoo Fine−Chem Co., Ltd. カラーフィルタ
JP6273064B1 (ja) * 2017-10-03 2018-01-31 日本板硝子株式会社 光学フィルタ及び撮像装置
US20200371381A1 (en) * 2017-11-22 2020-11-26 Nec Corporation Colored contact lens, manufacturing method of colored contact lens, and iris recognition system
US11993037B1 (en) 2018-03-02 2024-05-28 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Contact lens displaying improved vision attributes
US11543683B2 (en) * 2019-08-30 2023-01-03 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Multifocal contact lens displaying improved vision attributes
US10935695B2 (en) 2018-03-02 2021-03-02 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Polymerizable absorbers of UV and high energy visible light
EP3564286A1 (en) * 2018-04-30 2019-11-06 Essilor International Blue light cutting optical material having a bluish appearance
JP6439893B1 (ja) * 2018-05-25 2018-12-19 千住金属工業株式会社 ハンダボール、ハンダ継手および接合方法
JP7144227B2 (ja) * 2018-07-23 2022-09-29 三井化学株式会社 レンズ、組成物およびレンズの製造方法
US20220113559A1 (en) * 2018-09-27 2022-04-14 Essilor International Ophthalmic Lens for Improving Vision
JP7442521B2 (ja) 2018-11-08 2024-03-04 トランジションズ オプティカル リミテッド フォトクロミック物品
KR102001548B1 (ko) 2018-11-14 2019-07-19 지엘비텍 주식회사 노광 공정 조명용 백색 광원 및 조명 장치
WO2020119877A1 (en) 2018-12-10 2020-06-18 Transitions Optical, Ltd. Mesogen compounds
KR102317173B1 (ko) * 2018-12-13 2021-10-22 삼성에스디아이 주식회사 화합물, 이를 포함하는 조성물, 이를 이용한 막, 컬러필터 및 편광판
CN114207050A (zh) * 2019-05-24 2022-03-18 史密斯实验室公司 包含疏水染料和两亲嵌段共聚物的复合颗粒及其在光学应用中的用途
WO2020239235A1 (en) 2019-05-31 2020-12-03 Transitions Optical, Ltd. Multi-stage optical article
US11958824B2 (en) 2019-06-28 2024-04-16 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Photostable mimics of macular pigment
CN114174467B (zh) 2019-07-30 2024-02-23 光学转变有限公司 介晶化合物
EP4011983A4 (en) * 2019-08-06 2023-10-18 Mitsui Chemicals, Inc. OPTICAL MATERIAL
JP7402449B2 (ja) * 2019-08-29 2023-12-21 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 樹脂組成物及び遮光レンズの製造方法
WO2021190765A1 (en) 2020-03-27 2021-09-30 Transitions Optical, Ltd. Mesogen compounds
CN115215963B (zh) * 2021-04-19 2023-06-13 江苏海伦隐形眼镜有限公司 一种抗蓝光角膜接触镜及其制备方法
CN115215874B (zh) * 2021-04-19 2023-05-16 江苏海伦隐形眼镜有限公司 一种含烯酸酯的四芳基卟啉类化合物及用途
US11914120B2 (en) * 2021-08-06 2024-02-27 GM Global Technology Operations LLC Windshield corrective optic for forward facing cameras
WO2023031818A1 (en) 2021-09-01 2023-03-09 Alcon Inc. A method for producing wettable silicone hydrogel contact lenses
TW202406713A (zh) 2022-05-23 2024-02-16 瑞士商愛爾康公司 用於製造hevl過濾性接觸鏡片之方法
WO2023228055A1 (en) 2022-05-23 2023-11-30 Alcon Inc. Uv/hevl-filtering contact lenses
CN115710277B (zh) * 2022-11-03 2023-12-08 江苏海伦隐形眼镜有限公司 含乙二醇单元的烯基封端的四芳基卟啉类化合物及其制备方法和应用

Family Cites Families (170)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL300132A (ja) 1962-11-19
US3687863A (en) * 1970-05-25 1972-08-29 Gen Telephone & Elect Optical filters containing tetraphenyl-porphins and method of making same
US4043637A (en) 1973-06-15 1977-08-23 American Optical Corporation Photochromic light valve
US4017292A (en) 1975-11-28 1977-04-12 Corning Glass Works Process for making multifocal photochromic ophthalmic lens
US5054902B1 (en) 1975-12-29 1998-06-23 William J King Light control with color enhancement
US4390676A (en) 1976-11-15 1983-06-28 Schering Corporation Ultraviolet absorbing lenses
US4247177A (en) 1979-01-15 1981-01-27 Marks Alvin M 3D Multichrome filters for spectacle frames
US4952046A (en) 1982-02-26 1990-08-28 Stephens James B Optical lenses with selective transmissivity functions
US4581288A (en) 1983-10-20 1986-04-08 Corning Glass Works Composite photochromic lenses
US4698374A (en) 1984-06-08 1987-10-06 Gallas James M Optical lens system incorporating melanin as an absorbing pigment for protection against electromagnetic radiation
US4679918A (en) 1984-10-23 1987-07-14 Ace Ronald S Ophthalmic glass/plastic laminated lens having photochromic characteristics and assembly thereof
US4656186A (en) 1985-04-30 1987-04-07 Nippon Petrochemicals Co., Ltd. Tetrapyrrole therapeutic agents
DE3544627A1 (de) 1985-12-17 1987-06-19 Rodenstock Optik G Brillenglas aus einem kunststoffmaterial mit einer fluoreszierenden markierung
JP2501326B2 (ja) 1986-10-16 1996-05-29 サンタイガー インコーポレーテッド 紫外線放射及び青色光阻子光学透明体
US4878748A (en) 1987-02-26 1989-11-07 Suntiger, Inc. Ultraviolet radiation and blue light blocking polarizing lens
US5177509A (en) 1987-02-26 1993-01-05 Suntiger, Inc. Ultraviolet radiation and blue light blocking polarizing lens
WO1989000779A1 (en) 1987-07-17 1989-01-26 Kabushiki Kaisha Komatsu Seisakusho Apparatus for controlling laser wavelength
US4793669A (en) 1987-09-11 1988-12-27 Coherent, Inc. Multilayer optical filter for producing colored reflected light and neutral transmission
US5172256A (en) 1988-01-19 1992-12-15 Sethofer Nicholas L Liquid crystal variable color density lens and eye protective devices incorporating the same
JPH0824694B2 (ja) 1988-02-09 1996-03-13 ホーヤ株式会社 青視症補正用コンタクトレンズ
US5374663A (en) 1988-03-03 1994-12-20 Hoya Corporation Process for producing cyanopsia-correctable intraocular lens
US4826286A (en) 1988-05-06 1989-05-02 Thornton Jr William A Filter with three-band transmission for good seeing
DE3828382A1 (de) 1988-08-20 1990-02-22 Zeiss Carl Fa Sonnenschutzfilter
DE3837884A1 (de) 1988-11-08 1990-05-10 Mutzhas Maximilian F Lichtfilter zur verbesserung des sehens
JPH02238061A (ja) * 1989-03-13 1990-09-20 Mitsubishi Kasei Corp ヒドロキシフロリン系化合物及びこれを用いた光吸収材料
US5200443A (en) 1991-03-29 1993-04-06 Kimberly-Clark Corporation Radiation stabilized fabric having improved odor characteristics containing an hindered amine compound
JP3188050B2 (ja) 1993-05-17 2001-07-16 ダイセル網干産業株式会社 メガネレンズ
US5470932A (en) 1993-10-18 1995-11-28 Alcon Laboratories, Inc. Polymerizable yellow dyes and their use in opthalmic lenses
JPH07113710A (ja) 1993-10-19 1995-05-02 Asatsuku Giken Kk 圧力センサ
US5512371A (en) 1994-03-18 1996-04-30 Innotech, Inc. Composite lenses
FR2717385B1 (fr) 1994-03-21 1996-04-19 Oreal Composition cosmétique contenant en association une superoxyde dismutase et une porphyrine.
JPH07306387A (ja) 1994-05-12 1995-11-21 Tokai Kogaku Kk 遮光用レンズ
US5694240A (en) 1994-06-24 1997-12-02 Bausch & Lomb Incorporated Multilayer anti-reflective and ultraviolet blocking coating for sunglasses
US5521765A (en) 1994-07-07 1996-05-28 The Boc Group, Inc. Electrically-conductive, contrast-selectable, contrast-improving filter
US5729379A (en) 1994-10-26 1998-03-17 Donnelly Corporation Electrochromic devices
US5617154A (en) 1994-10-28 1997-04-01 Flexlens Light filtering contact lens
US5846457A (en) 1994-10-28 1998-12-08 Hoffman; William C. Light filtering contact lens method
US5534041A (en) 1994-11-07 1996-07-09 Corning Incorporated Method of making laser eyewear protection
JPH08254603A (ja) 1995-03-15 1996-10-01 Mizunokaku Megane Kk ハーフ調光プラスチックレンズおよびその製造方法
EP0763754B1 (en) 1995-09-13 2003-01-08 Seikagaku Kogyo Kabushiki Kaisha (Seikagaku Corporation) Photocured crosslinked-hyaluronic acid contact lens
JP4006039B2 (ja) 1995-09-13 2007-11-14 生化学工業株式会社 光架橋ヒアルロン酸コンタクトレンズ
US5891229A (en) 1996-03-29 1999-04-06 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Colorant stabilizers
SK67499A3 (en) * 1996-11-27 2000-07-11 Kimberly Clark Co Sets of colorants, colorant compositions and substrates for intake of colorants containing colorant stabilizers, methods for making a set of colorants and methods for stabilizing colorant compositions
JP2001506012A (ja) 1996-12-12 2001-05-08 ジェイ・ポール・ムーア レクリエーション活動及びスポーツ活動において、選択された物体の視覚的認識を高めるための装置
JPH10186291A (ja) 1996-12-26 1998-07-14 Toray Ind Inc プラスチックレンズ
JPH1152101A (ja) 1997-08-01 1999-02-26 Seiko Epson Corp プラスチックレンズの製造方法
US6524379B2 (en) * 1997-08-15 2003-02-25 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Colorants, colorant stabilizers, ink compositions, and improved methods of making the same
US6326448B1 (en) 1997-08-20 2001-12-04 Menicon Co., Ltd. Soft intraocular lens material
US6277940B1 (en) 1997-08-20 2001-08-21 Menicon Co. Ltd Material for a soft intraocular lens
JPH11101901A (ja) 1997-09-26 1999-04-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd レンズ
US6793339B1 (en) 1997-10-21 2004-09-21 Sola-International Holdings, Ltd. Coated sunglass lens
US6158862A (en) 1997-12-04 2000-12-12 Alcon Laboratories, Inc. Method of reducing glare associated with multifocal ophthalmic lenses
US6145984A (en) 1997-12-23 2000-11-14 Maui Jim, Inc. Color-enhancing polarized lens
US6334680B1 (en) 1998-02-23 2002-01-01 Optimieyes Limited Partnership Polarized lens with oxide additive
US6604824B2 (en) 1998-02-23 2003-08-12 Charles P. Larson Polarized lens with oxide additive
US5926248A (en) 1998-06-26 1999-07-20 Bausch & Lomb, Incorporated Sunglass lens laminate
US6306316B1 (en) 1998-07-23 2001-10-23 Optische Werke G. Rodenstock Photochromic plastic object
US6021001A (en) 1998-07-30 2000-02-01 Raytheon Company Rugate induced transmission filter
JP3503053B2 (ja) 1998-11-06 2004-03-02 伊藤光学工業株式会社 プラスチックレンズ
EP1047962A1 (de) 1998-11-16 2000-11-02 Optische Werke G. Rodenstock Neutralfarbener grauer photochromer kunststoffgegenstand
US6554424B1 (en) 1999-03-01 2003-04-29 Boston Innovative Optices, Inc. System and method for increasing the depth of focus of the human eye
JP2000277262A (ja) * 1999-03-29 2000-10-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 注入形電場発光デバイス
JP3449406B2 (ja) 1999-04-07 2003-09-22 Hoyaヘルスケア株式会社 新規ピラゾロン化合物およびそれを用いた眼用プラスチックレンズ
US6986579B2 (en) 1999-07-02 2006-01-17 E-Vision, Llc Method of manufacturing an electro-active lens
US6231183B1 (en) 1999-07-06 2001-05-15 Stephen M. Dillon Optical lens structure and method of fabrication thereof
US6220703B1 (en) 1999-12-29 2001-04-24 Younger Manufacturing Co., Inc. Ophthalmic lenses utilizing polyethylene terephthalate polarizing films
US20020042653A1 (en) 1999-11-23 2002-04-11 Copeland Victor L. Blue blocking intraocular lens implant
US6305801B1 (en) 1999-12-02 2001-10-23 Peakvision, Llc Contact lens with filtering for outdoor sporting and recreational activities
ATE308593T1 (de) * 2000-01-12 2005-11-15 Univ North Carolina State Neue farbstoffe, stabilisatoren für farbstoffe, tintenzusammensetzungen und herstellungsverfahren dafür
JP2001200058A (ja) 2000-01-19 2001-07-24 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 光学材料の製造方法
JP3303053B2 (ja) 2000-01-28 2002-07-15 奈良先端科学技術大学院大学長 イミダゾリルポルフィリン金属錯体を構成単位とするポリ(ポルフィリン)
AU2001274827A1 (en) 2000-05-09 2001-11-20 The Regents Of The University Of California Porphyrin-based neutron capture agents for cancer therapy
DE10026717A1 (de) 2000-05-30 2001-12-13 Rodenstock Optik G Photochromer Kunststoffgegenstand mit permanent gesteigertem Kontrast
JP4524877B2 (ja) 2000-07-17 2010-08-18 コニカミノルタホールディングス株式会社 眼鏡用レンズ
US8500274B2 (en) 2000-11-03 2013-08-06 High Performance Optics, Inc. Dual-filter ophthalmic lens to reduce risk of macular degeneration
US20040070726A1 (en) 2000-11-03 2004-04-15 Andrew Ishak Waterman's sunglass lens
US7066596B2 (en) 2001-11-02 2006-06-27 Andrew Ishak Rugate lens for glasses
US8403478B2 (en) 2001-11-02 2013-03-26 High Performance Optics, Inc. Ophthalmic lens to preserve macular integrity
JP4202137B2 (ja) 2001-01-23 2008-12-24 ナイキ・インコーポレーテッド 特定の活動のための光学フィルター及び当該フィルターを用いるアイウェアー
US20030105130A1 (en) 2001-03-30 2003-06-05 Hurley Laurence H. Thiaporphyrin, selenaporphyrin, and carotenoid porphyrin compounds as c-myc and telomerase inhibitors
US6851074B2 (en) 2001-04-30 2005-02-01 Hewlett-Packard Development Company System and method for recovering from memory failures in computer systems
US20020159026A1 (en) 2001-04-30 2002-10-31 Bernheim Edward A. Optical medium with tailored electromagnetic spectrum transmission
US6411450B1 (en) 2001-09-07 2002-06-25 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Method of assessing the effectiveness of a laser eye protection device
US7029758B2 (en) 2001-10-04 2006-04-18 James Gallas Melanin polyvinyl alcohol plastic laminates for optical applications
US6641261B2 (en) 2001-10-06 2003-11-04 Stryker Corporation Lens for vision enhancement
US6955430B2 (en) 2001-12-11 2005-10-18 Pratt Steven G Blue blocking lens
US7255435B2 (en) 2001-12-11 2007-08-14 Pratt Steven G Blue blocking tens
EP1480638A2 (en) 2002-01-08 2004-12-01 Emory University Porphyrins with virucidal activity
JP2003215302A (ja) 2002-01-21 2003-07-30 Nikon-Essilor Co Ltd 着色されたプラスチックレンズおよびその製造方法
US20030148391A1 (en) 2002-01-24 2003-08-07 Salafsky Joshua S. Method using a nonlinear optical technique for detection of interactions involving a conformational change
AU2003212458A1 (en) 2002-02-26 2003-09-09 Board Of Regents, The University Of Texas System Cyclo(n)pyrroles and methods thereto
ES2298514T3 (es) 2002-04-15 2008-05-16 Solvay Advanced Polymers, Llc Composiciones de polisulfona que presentan muy poco color y propiedades de transmitancia de luz elevada y articulos obtenidos a partir de ellas.
ES2346648T3 (es) 2002-08-28 2010-10-19 Melcort Inc. Uso de un filtro optico para la prevencion de la supresion de melatonina por la luz en la noche.
US6863848B2 (en) 2002-08-30 2005-03-08 Signet Armorlite, Inc. Methods for preparing composite photochromic ophthalmic lenses
JP4023329B2 (ja) 2003-02-13 2007-12-19 松下電工株式会社 光フィルタ及びそれを用いる照明器具
US7166357B2 (en) 2003-03-20 2007-01-23 Transitions Optical, Inc. Photochromic articles that activate behind ultraviolet radiation blocking transparencies and methods for preparation
US6926405B2 (en) 2003-06-06 2005-08-09 Younger Mfg. Co. Eyewear lens having selective spectral response
US6960231B2 (en) 2003-07-14 2005-11-01 Alcon, Inc. Intraocular lens system
US7276544B2 (en) 2003-09-08 2007-10-02 Bausch & Lomb Incorporated Process for manufacturing intraocular lenses with blue light absorption characteristics
US6918931B2 (en) 2003-09-08 2005-07-19 Bausch & Lomb Incorporated Prepolymers with yellow dye moiety
US7098283B2 (en) 2003-09-08 2006-08-29 Bausch & Lomb Incorporated Reactive yellow dyes useful for ocular devices
US20050055091A1 (en) 2003-09-08 2005-03-10 Yu-Chin Lai Process for making silicone intraocular lens with blue light absorption properties
US7033391B2 (en) 2003-09-08 2006-04-25 Bausch & Lomb Incorporated High refractive index silicone-containing prepolymers with blue light absorption capability
JP4896737B2 (ja) 2003-12-29 2012-03-14 アボット・メディカル・オプティクス・インコーポレイテッド 可視光選択的透過領域を有する眼内レンズ
US7645397B2 (en) 2004-01-15 2010-01-12 Nanosys, Inc. Nanocrystal doped matrixes
WO2005070400A1 (en) 2004-01-15 2005-08-04 Mount Sinai School Of Medicine Methods and compositions for imaging
US7275822B2 (en) 2004-03-18 2007-10-02 Essilor International (Compagnie Generale D'optique) Progressive addition lenses with adjusted image magnification
JP2005261606A (ja) 2004-03-18 2005-09-29 Ricoh Microelectronics Co Ltd 紫外レーザ用保護具及び紫外レーザ用保護具セット
EP2574976B1 (en) 2004-04-30 2021-08-11 Johnson & Johnson Surgical Vision, Inc. Ophthalmic devices having a highly selective violet light transmissive filter
US20050248752A1 (en) 2004-04-30 2005-11-10 Hall Gary W Solar rating system for intraocular lens implants
US20070159594A9 (en) 2004-05-13 2007-07-12 Jani Dharmendra M Photochromic blue light filtering materials and ophthalmic devices
WO2005116138A1 (ja) 2004-05-27 2005-12-08 Teijin Chemicals Ltd. 眼鏡レンズ
TWI242092B (en) 2004-06-10 2005-10-21 Hannstar Display Corp Repairing method of a liquid crystal display panel
US8133274B2 (en) 2004-06-18 2012-03-13 Medennium, Inc. Photochromic intraocular lenses and methods of making the same
JP2006091532A (ja) 2004-09-24 2006-04-06 Toshiba Lighting & Technology Corp 紫外線カット部材、ランプ及び照明器具
KR20070085429A (ko) 2004-10-25 2007-08-27 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 광학 필터 및 그 용도, 및 광학 필터에 사용되는 포르피린화합물
CN101048411A (zh) * 2004-10-25 2007-10-03 三井化学株式会社 滤光片及其用途、以及滤光片所使用的卟啉化合物
US20060126019A1 (en) 2004-12-10 2006-06-15 Junzhong Liang Methods and systems for wavefront analysis
US7429275B2 (en) 2004-12-23 2008-09-30 L'oreal S.A. Use of at least one compound chosen from porphyrin compounds and phthalocyanin compounds for dyeing human keratin materials, compositions comprising them, a dyeing process, and compounds therefor
JP4811701B2 (ja) 2004-12-28 2011-11-09 山本光学株式会社 保護眼鏡用レンズ
US7713452B2 (en) 2004-12-30 2010-05-11 Essilor International Compagnie Generale D'optique Compounds that absorb ultraviolet light, methods of their preparation and optical lenses containing them
JP2006265532A (ja) 2005-02-28 2006-10-05 Toray Ind Inc 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
US20060197067A1 (en) 2005-03-04 2006-09-07 Erning Xia Radiation-absorbing materials, ophthalmic compositions containing same, and method of treating ophthalmic devices
JP4716249B2 (ja) 2005-03-24 2011-07-06 三菱瓦斯化学株式会社 重合性組成物
JP4606918B2 (ja) 2005-03-25 2011-01-05 三井化学株式会社 安定化された脂肪族及び/または脂環族イソシアナートを含有する組成物
US7279538B2 (en) 2005-04-01 2007-10-09 Bausch & Lomb Incorporated Aromatic-based polysiloxane prepolymers and ophthalmic devices produced therefrom
US20060235428A1 (en) 2005-04-14 2006-10-19 Silvestrini Thomas A Ocular inlay with locator
ES2247946B2 (es) 2005-04-19 2006-10-01 Universidad Complutense De Madrid Lente de contacto terapeutica para ojos pseudo-afaquicos y/o en proceso de neurodegeneracion.
US7842367B2 (en) 2005-05-05 2010-11-30 Key Medical Technologies, Inc. Ultra violet, violet, and blue light filtering polymers for ophthalmic applications
CN1332947C (zh) 2005-08-03 2007-08-22 浙江医药股份有限公司新昌制药厂 一种从植物油树脂中分离提纯叶黄素晶体的方法
TWI279165B (en) 2005-08-09 2007-04-11 Au Optronics Corp White organic light emitting diode
US20070092831A1 (en) 2005-10-24 2007-04-26 Bausch & Lomb Incorporated Radiation-absorbing polymeric materials and ophthalmic devices comprising same
US7703917B2 (en) 2006-01-10 2010-04-27 Universidad Complutense De Madrid Therapeutic prophylactic ophthalmologic lens for pseudoaphakic eyes and/or eyes suffering neurodegeneration
US20070195262A1 (en) 2006-02-23 2007-08-23 Herbert Mosse Method for providing a polarizing layer on an optical element
US8360574B2 (en) 2006-03-20 2013-01-29 High Performance Optics, Inc. High performance selective light wavelength filtering providing improved contrast sensitivity
US7520608B2 (en) 2006-03-20 2009-04-21 High Performance Optics, Inc. Color balanced ophthalmic system with selective light inhibition
US20070216861A1 (en) 2006-03-20 2007-09-20 Andrew Ishak Ophthalmic system combining ophthalmic components with blue light wavelength blocking and color-balancing functionalities
US9377569B2 (en) 2006-03-20 2016-06-28 High Performance Optics, Inc. Photochromic ophthalmic systems that selectively filter specific blue light wavelengths
US20120075577A1 (en) 2006-03-20 2012-03-29 Ishak Andrew W High performance selective light wavelength filtering providing improved contrast sensitivity
US8882267B2 (en) * 2006-03-20 2014-11-11 High Performance Optics, Inc. High energy visible light filter systems with yellowness index values
US8113651B2 (en) 2006-03-20 2012-02-14 High Performance Optics, Inc. High performance corneal inlay
US7701641B2 (en) 2006-03-20 2010-04-20 Ophthonix, Inc. Materials and methods for producing lenses
MX2008015845A (es) 2006-06-12 2009-02-05 High Performance Optics Inc Sistema oftalmico de color balanceado con inhibicion selectiva de luz.
US7364291B2 (en) 2006-06-29 2008-04-29 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Contact lenses with light blocking rings
US20080241951A1 (en) 2006-07-20 2008-10-02 Visigen Biotechnologies, Inc. Method and apparatus for moving stage detection of single molecular events
CA2661465C (en) 2006-08-23 2015-05-19 High Performance Optics, Inc. System and method for selective light inhibition
EP2089016A4 (en) 2006-10-03 2014-10-08 Univ Pennsylvania METHOD FOR TREATING MACULAR AGENCY
FR2907922B1 (fr) 2006-10-30 2009-02-13 Essilor Int Procede de fabrication d'une serie de verres ophtalmiques et feuille de film utilisee dans un tel procede.
US7914177B2 (en) 2006-11-07 2011-03-29 Universidad Complutense De Madrid Prophylaxic/therapeutic vehicle filter component for healthy eyes, pseudoaphakic eyes or eyes suffering neurodegeneration
US7832903B2 (en) 2006-11-07 2010-11-16 Universidad Complutense De Madrid Illumination system fitted with a therapeutic/prophylactic filter for healthy eyes, pseudoaphakic eyes or eyes suffering neurodegeneration
FR2908899B1 (fr) 2006-11-17 2009-02-06 Essilor Int Lentilles ophtalmiques multi-teintes pour la vision nocturne
FR2908897B1 (fr) 2006-11-17 2009-03-06 Essilor Int Lentilles ophtalmiques colorees multi-teintes.
FR2908898B1 (fr) 2006-11-17 2009-02-06 Essilor Int Lentilles ophtalmiques colorees pour dyslexiques.
FR2908896B1 (fr) 2006-11-17 2009-02-06 Essilor Int Lentilles ophtalmiques colorees multi-teintes pour myopes.
CA2670789C (en) 2006-11-28 2016-06-07 Andrew W. Ishak High performance selective light wavelength filtering providing improved contrast sensitivity
WO2008106449A1 (en) 2007-02-26 2008-09-04 High Performance Optics, Inc. High performance corneal inlay
ES2296552B1 (es) 2007-06-01 2009-08-25 Universidad Complutense De Madrid Elemento de prevencion sobre superficies transparentes de edificios para la proteccion y terapia de ojos.
ES2312284B1 (es) 2007-10-26 2010-01-08 Universidad Complutense De Madrid Gafas de seguridad y prevencion con superficie tratada para la proteccion y terapia de ojos en oficios y deportes.
US7688524B2 (en) 2008-04-24 2010-03-30 Sperian Eye & Face Protection, Inc. Laser protective eyewear having improved glare protection
KR101681657B1 (ko) 2008-06-13 2016-12-12 군나르 옵틱스, 엘엘씨 컴퓨터 시각 증후군의 증상들을 감소시키기 위한 저배율 아이웨어
US20100004330A1 (en) 2008-07-02 2010-01-07 Li Lin Huang Anti-oxidative content material used in drink and food manufacturing method
TWI379834B (en) 2008-11-17 2012-12-21 Univ Nat Chiao Tung Porphyrin-based photosensitizer dyes for dye-sensitized solar cells
SG172126A1 (en) 2008-12-16 2011-07-28 Quadra Logic Tech Inc Combination of photodynamic therapy and anti-vegf agents in the treatment of unwanted choroidal neovasculature
WO2010111499A1 (en) 2009-03-25 2010-09-30 High Performance Optics, Inc. Photochromic ophthalmic systems that selectively filter specific blue light wavelengths
CN101840124B (zh) * 2010-05-06 2011-12-14 宁波大学 一种卟啉偶合二氧化硅有机-无机非线性光学材料的制备方法
EP2602655B1 (en) 2011-12-08 2024-04-03 Essilor International Ophthalmic filter
US20140093661A1 (en) * 2012-10-02 2014-04-03 High Performance Optics, Inc. Selective Blue Light Filtered Optic
AU2013409186B2 (en) 2013-12-23 2019-10-24 Essilor International Transparent optical article having a reduced yellowness appearance
EP2887129B1 (en) 2013-12-23 2020-04-22 Essilor International Transparent optical article having a colorless appearance
TWI644980B (zh) 2014-08-28 2018-12-21 九揚貿易有限公司 Composition for preparing anti-blue-violet contact lens and anti-blue-violet contact lens

Also Published As

Publication number Publication date
AU2015256283B2 (en) 2019-12-05
US9683102B2 (en) 2017-06-20
CN106715442B (zh) 2020-01-31
JP2017515822A (ja) 2017-06-15
EP3140306A1 (en) 2017-03-15
CA2947865C (en) 2023-01-24
BR112016025859B1 (pt) 2021-08-24
AU2015256283A1 (en) 2016-11-24
WO2015171507A1 (en) 2015-11-12
BR112016025859A2 (pt) 2018-09-25
CN106715442A (zh) 2017-05-24
EP3140306A4 (en) 2017-12-13
SG11201609140SA (en) 2016-11-29
EP3140306B1 (en) 2021-11-17
US20150316688A1 (en) 2015-11-05
CA2947865A1 (en) 2015-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6753783B2 (ja) 選択的ブルーライトフィルターされた光学レンズ用の光安定性および熱安定性の染料化合物
US11701315B2 (en) High energy visible light filter systems with yellowness index values
US20200150459A1 (en) High performance selective light wavelength filtering providing improved contrast sensitivity
US20210026054A1 (en) Photo-stable and thermally-stable dye compounds for selective blue light filtered optic
JP6710177B2 (ja) 改良型コントラスト感度を提供する高性能選択型光波長フィルタリング
US9377569B2 (en) Photochromic ophthalmic systems that selectively filter specific blue light wavelengths
US20140093661A1 (en) Selective Blue Light Filtered Optic
AU2010229849B2 (en) Photochromic ophthalmic systems that selectively filter specific blue light wavelengths
US8360574B2 (en) High performance selective light wavelength filtering providing improved contrast sensitivity
WO2014055513A1 (en) Selective blue light filtered optic

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180423

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200114

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6753783

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250