JP2005261606A - 紫外レーザ用保護具及び紫外レーザ用保護具セット - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業時の視認性を確保しつつ紫外レーザ光がそのままの波長で散乱された散乱光だけでなく近紫外線領域から青色の波長領域にわたる波長成分の散乱光についても確実に遮光することができる紫外レーザ用保護具及び紫外レーザ用保護具セットを提供する。
【解決手段】 波長領域100〜315nmの紫外レーザ光を遮光し且つ可視光を透過させる特性を有する材料を用いて形成された遮光部材12を有する紫外レーザ用保護具1において、遮光部材12の表面に、波長領域315〜400nmの光を遮光するとともに可視光領域の光に対しては70%以上の透過率を示す特性を有する遮光フィルム14を取り付ける。遮光フィルム14は、遮光部材12の光通過下流側の表面に取り付けるのが好ましい。紫外レーザ用保護具1は、遮光頭巾部材2、遮光腕抜き部材3及び遮光手袋4とともに、紫外レーザ用保護具セットを構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、波長領域100〜315nmの紫外レーザ光の光軸調整等の作業時に装着する紫外レーザ用保護具及び紫外レーザ用保護具セットに関するものである。
従来、エキシマレーザ等の紫外レーザのレーザ光を扱うときに用いる紫外レーザ用保護具として、紫外レーザ光を遮光する材料からなる板状の遮光部材を有するものが知られている。この遮光部材は、目に見えない紫外レーザ光が目に直接入ったり顔面に直接当たったりするのを防止するために、顔面全体を覆うように成形されている。この遮光部材の材料としては、紫外レーザ光を遮光する特性を有する樹脂材料が用いられている。そして、紫外レーザ光の光軸調整等の作業を行うためには、その手作業の様子を目で見て確認する必要があるため、上記遮光部材の樹脂材料は可視光を透過させる特性を有する透明材料であった。
ところが、上記従来の紫外レーザ用保護具を装着して実際に紫外レーザ光の光軸調整等の作業を続けていると、目の痛みを感じたり日焼けをしたりする場合があった。この目の痛みや日焼けの原因を調べるために、本発明者らが紫外レーザ光照射時の環境測定実験を行ったところ、次に示すように紫外レーザ光が散乱したときの散乱光が原因であることがわかった。
図5(a)及び(b)は上記紫外レーザ光照射時の環境測定実験の構成を示す説明図である。レーザー光源100としては、KrFエキシマレーザー(波長:248nm、1パルス当りの出力エネルギー:380mJ、繰り返し周波数:100Hz)を用いた。このレーザー光源100からの紫外レーザ光を、加工装置200内に導いて直接照射対象物としてのレンガ201に照射した。このパルス状の紫外レーザ光を連続照射したレンガ201で散乱した散乱光の強度を、所定の光学フィルターを通して紫外線強度計203(トプコン社製、型式:UVR−2)により測定した。この紫外線強度計203の最小測定値は、1μW/cm(=0.001mW/cm=μJ/(秒・cm))である。図6は互いに異なる透過特性を有する3種類のフィルター(UD−40:透過波長域360〜470nm,UD−36:透過波長域310〜400nm,UD−25:透過波長域220〜300nm)を用いたときの紫外線強度計203の分光感度特性である。ここで、例えばフィルタUD−40を用いるとUV−A紫外線領域(波長:315〜400nm)についての測定を行うことができ、フィルターUD−25を用いるとUV−C紫外線領域(波長:100〜280nm)についての測定を行うことができる。測定は、レンガ201からの散乱光を紫外線強度計203で直接受ける場合のほか、図5(b)に示すようにレンガ201と紫外線強度計203との間に従来のレーザ保護具等の遮光物202を置いた場合についても行った。
また、照射対象物として紫外レーザ光軸調整用ペーパー(ザップイット社製)を用いた場合についても測定を行った。この場合の測定には、KrFエキシマレーザー(波長:248nm、1パルス当りの出力エネルギー:350mJ、繰り返し周波数:50Hz)を用いた。
表1は上記環境測定実験の測定結果である。なお、表1中の許容作業時間は、日本作業環境測定協会のTLV値(8時間/日、40時間/週の以内であれば人体に問題がない値)を安全基準として算出した。表1中の従来レーザ保護具は、エキシマレーザ用として市販されているフルフェイス型の保護面である。また、表1中のエキシマ用ゴーグルはエキシマレーザ用として市販されているゴーグル(眼鏡)である。
Figure 2005261606
上記表1の環境測定実験の結果から、KrFエキシマレーザーのレーザー光がそのままの波長で散乱された遠紫外線領域UV−Cの散乱光については、従来の紫外レーザ用保護具で十分に遮光できていることがわかる。また、中紫外線領域UV−Bについては散乱光自体が発生していないことがわかる。一方、近紫外線領域UV−Aについては、レーザー光に起因した比較的強い散乱光が存在することがわかった。この散乱光は、特に照射対象物が加工されているときに発生しやすく、蛍光等の現象で発生しているものと考えられる。そして、この散乱光を肉眼で確認すると青色の光も含まれていることから、近紫外線領域UV−Aから青色の波長領域にわたる波長成分を含む散乱光であると考えられる。しかも、上記表1の環境測定実験の結果から、この近紫外線領域UV−Aの散乱光は従来の紫外レーザ用保護具で遮光できず、十分な許容作業時間を確保できないことがわかる。この近紫外線領域UV−Aの散乱光が上記目の痛みや日焼けの原因になっていたものと考えられる。
以上の結果は、従来のエキシマ用の紫外レーザ用保護具とゴーグルとを組み合わせた場合も同様であった。
本発明は以上の背景の下でなされたものである。その目的は、作業時の視認性を確保しつつ紫外レーザ光がそのままの波長で散乱された散乱光だけでなく近紫外線領域UV−Aから青色の波長領域にわたる波長成分の散乱光についても確実に遮光することができる紫外レーザ用保護具及び紫外レーザ用保護具セットを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、波長領域100〜315nmの紫外レーザ光を遮光し且つ可視光を透過させる特性とを有する材料を用いて形成された遮光部材を有する紫外レーザ用保護具であって、上記遮光部材の表面に、波長領域315〜400nmの光を遮光するとともに可視光領域の光に対しては70%以上の透過率を示す特性を有する遮光フィルムを取り付けたことを特徴とするものである。
請求項1の紫外レーザ用保護具では、遮光部材が波長領域100〜315nmの紫外レーザ光を遮光する特性を有しているので、当該波長の紫外レーザ光の直接光とその紫外レーザ光がそのままの波長で散乱された散乱光を遮光できる。しかも、上記遮光部材の材料は可視光を透過させる特性を有する透明材料であるので、この遮光部材自体が、紫外レーザ光の光軸調整等の作業時における視認性を阻害することがない。
また、波長領域100〜315nmの紫外レーザ光が何らの物体に当ると、その一部は散乱光となる。この散乱光は、紫外レーザ光よりも波長の短い近紫外線の波長領域315〜400nmから青色の波長領域にわたる波長成分の光成分を含み、しかも紫外レーザ光の反射光より弱いものの日焼けを起こす等無視できない程度の強度を有する。この散乱光を、上記遮光部材の表面に取り付けた遮光フィルムによって確実に遮光することができる。しかも、上記遮光フィルムは、可視光領域の光に対しては70%以上の透過率を示す特性を有するので、この遮光フィルムが、紫外レーザ光の光軸調整等の作業時における視認性を阻害することがない。
また、請求項2の発明は、請求項1の紫外レーザ用保護具において、上記遮光部材の光通過下流側の表面に上記遮光フィルムを取り付けたことを特徴とするものである。
請求項2の紫外レーザ用保護具では、波長領域100〜315nmの強い紫外レーザ光の直接光及び反射光については前面の遮光部材で遮光できるので、直接光及び反射光による遮光フィルムの損傷を防止できる。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の紫外レーザ用保護具と、上記紫外レーザ用保護具で保護されていない作業者の頭部、顔面露出部及び首露出部を覆って保護する遮光頭巾部材と、作業者の腕を保護するための遮光腕抜き部材と、作業者の手を保護する遮光手袋とを用いて構成し、上記遮光頭巾部材、上記遮光腕抜き部材及び上記遮光手袋が、紫外線領域の光を遮光する特性を有することを特徴とするものである。
請求項3の紫外レーザ用保護具セットでは、上記紫外レーザ用保護具を装着することにより、作業者の顔面及び目を、紫外レーザ光の直接光、反射光及び散乱光から保護することができる。更に、上記遮光頭巾部材を装着することにより、上記紫外レーザ用保護具で保護されない作業者の頭部、顔面露出部及び首露出部を、紫外レーザ光の直接光、反射光及び散乱光から保護することができる。また、上記遮光腕抜き部材及び上記遮光手袋を装着することにより、作業者の腕及び手を紫外レーザ光の直接光、反射光及び散乱光から保護することができる。
また、請求項4の発明は、請求項3の紫外レーザ用保護具セットにおいて、上記遮光腕抜き部材の材料がフッ素樹脂繊維であり、上記遮光手袋が溶接用手袋であることを特徴とするものである。
請求項4の紫外レーザ用保護具セットでは、紫外レーザ光の直接光が当る可能性が高い遮光腕抜き部材の材料に、紫外レーザ光の直接光による損傷が発生しにくいフッ素樹脂繊維を用いているので、遮光腕抜き部材の耐久性が向上する。また、上記紫外レーザ光の直接光が当る可能性が高い遮光手袋として、紫外レーザ光の直接光による損傷が発生しにくい溶接用手袋を用いることにより、遮光手袋の耐久性が向上する。
また、請求項5の発明は、請求項3又は4の紫外レーザ用保護具セットにおいて、上記遮光頭巾部材の材料が、紫外線領域において遮光率99.99%以上の遮光性を有する遮光カーテン生地であることを特徴とするものである。
請求項5の紫外レーザ用保護具セットでは、上記遮光頭巾部材の材料が紫外線領域において遮光率99.99%以上の遮光性を有するので、上記紫外レーザ用保護具で保護されない作業者の頭部、顔面露出部及び首露出部を、上記紫外線領域の光から確実に保護することができる。しかも遮光頭巾部材の材料はカーテン生地であるので、縫製により頭部や首筋に合った形状に加工しやすい。
請求項1乃至5の発明によれば、作業時の視認性を確保しつつ紫外レーザ光がそのままの波長で散乱された散乱光だけでなく近紫外線領域UV−Aから青色の波長領域にわたる波長成分の散乱光についても確実に遮光することができるという効果がある。
特に、請求項2の発明によれば、紫外レーザ光の直接光及び反射光による遮光フィルムの損傷を防止できるという効果がある。
特に、請求項3の発明によれば、作業者の顔面及び目だけでなく、紫外レーザ用保護具で保護されない作業者の頭部、顔面露出部及び首露出部、並びに作業者の腕及び手を、紫外レーザ光の直接光、反射光及び散乱光から保護できるという効果がある。
特に、請求項4の発明によれば、遮光腕抜き部材及び遮光手袋の耐久性が向上するという効果がある。
特に、請求項5の発明によれば、上記紫外レーザ用保護具で保護されない作業者の頭部、顔面露出部及び首露出部を紫外レーザ光に起因した紫外線領域の光から確実に保護できるとともに、頭部や首筋に合った形状の遮光頭巾部材の製造が容易になるという効果がある。
以下、本発明をKrFエキシマレーザ(波長:248nm)の光軸調整等の作業時に用いる紫外レーザ用保護具(保護面)及びそれを含む紫外レーザ用保護具セットに適用した実施形態について説明する。
図1(a)及び(b)はそれぞれ本実施形態に係る紫外レーザ用保護具1の概略構成を示す側面図及び正面図である。この紫外レーザ用保護具1は、頭部固定部材11と遮光部材12と頭部固定ベルト13とを備えたフルフェイス型の保護具である。
上記頭部固定部材11は、紫外線領域及び可視光領域の光に対して不透明なプラスチック等の材料で形成され、前頭保護部111と頭頂アーム部112とを有している。前頭保護部111は、紫外レーザ光の直接光、反射光及び散乱光から作業者の前頭部を保護するものである。頭頂アーチ部112は、作業者の頭頂部の表面に沿ったアーチ状に形成され、作業時に紫外レーザ用保護具がずり落ちないようにするためのものである。
上記遮光部材12は、作業者の顔の前面から両側面の耳あたりまでの全体を覆うような曲面形状の板状部材であり、その上端部が頭部固定部材11に取り付けられている。そして、この遮光部材12の内側の表面(作業者の顔面側の表面)には、後述の遮光フィルムが取り付けられている。
上記頭部固定ベルト13は、作業者の後頭部の表面に沿うように頭部固定部材11に取り付けられた弾性体からなるベルトであり、頭部固定部材11が作業者の前頭部に密着するように紫外レーザ用保護具1を頭部に装着するためのものである。
図2は紫外レーザ用保護具1を構成する遮光部材12及び遮光フィルム14の断面図である。図中の矢印Lは紫外レーザ光の直接光、反射光及び散乱光が入射する方向である。
上記遮光部材12は、波長領域100〜315nm(UV−C,UV−B)の紫外レーザ光を遮光し且つ可視光を透過させる特性を有する材料を用いて形成されている。この遮光部材12の材料としては、メタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等を挙げることができる。この材料は紫外レーザ光の波長に応じて直接光を十分に遮光できるものが選択される。特に、遮光部材12の材料としてメタクリル樹脂を用いた場合は、波長領域100〜315nmの紫外レーザ光を遮光し且つ可視光を透過させるという光特性を実現しつつ、機械的な強度も確保できる。
上記遮光フィルム14は、波長領域315〜400nm(UV−A)の光を遮光するとともに可視光領域の光に対しては70%以上の透過率を示す特性を有するフィルムである。この遮光フィルム14としては、例えば車両窓用等として市販されている比較的安価で入手可能な合成樹脂性のスモークフィルムを用いることができる。
表2は、上記構成の紫外レーザ用保護具1を構成する遮光部材12及び遮光フィルム14を遮光物として用いた場合の環境測定実験を行ったときの測定結果を示している。実験条件は、前述の図5及び図6で示した環境測定実験と同様な条件に設定した。また、表2では、参考のため、次の(1)乃至(4)の場合について測定した結果もあわせて表示した。
(1)レンガ照射時の散乱光を直接測定した場合
(2)従来のエキシマレーザ用保護具(保護面)について測定した場合
(3)従来のエキシマレーザ用保護具(保護面)とエキシマレーザ用ゴーグルとを組み合わせたものについて測定した場合
(4)従来のエキシマレーザ用保護具(保護面)とアルゴンレーザ用ゴーグルとを組み合わせたものについて測定した場合
なお、表2中の太線で囲んだ部分が、本実施形態の紫外レーザ用保護具1を用いた場合の測定結果である。
Figure 2005261606
上記表2の環境測定実験の結果から、本実施形態の紫外レーザ用保護具1を用いることにより、従来のエキシマ用の紫外レーザ用保護具やゴーグルでは遮光できなかった近紫外線領域UV−A(315〜400nm)の散乱光を十分に遮光できることがわかる。また、本実施形態の紫外レーザ用保護具1を用いた場合は、従来のエキシマレーザ用保護具(保護面)とアルゴンレーザ用ゴーグルとを組み合わせ場合に比較しても、近紫外線領域UV−A(315〜400nm)の散乱光に対する遮光特性が優れていることがわかる。
図3は上記本実施形態の紫外レーザ用保護具1と組み合わせて用いる遮光頭巾部材2、遮光腕抜き部材3及び遮光手袋4の正面外観図である。図4は、紫外レーザ用保護具1及び遮光頭巾部材2を装着したときの作業者頭部の様子を示す説明図である。図中の一点鎖線は作業者10を示している。これらの紫外レーザ用保護具1と遮光頭巾部材2と遮光腕抜き部材3と遮光手袋4とにより、紫外レーザ用保護具セットが構成される。
上記遮光頭巾部材2の材料としては、テフロン(登録商標)等のフッ素樹脂繊維や遮光カーテン生地等を用いることができる。紫外線領域の遮光特性はフッ素樹脂繊維のほうが優れているが、紫外レーザ光の直接光ではなく散乱光を遮光する程度であれば、フッ素樹脂繊維よりも安価な遮光カーテン生地で十分である。遮光カーテン生地を使用する場合は、紫外線領域において遮光率99.99%以上の遮光性を有するものが好ましい。ここで、上記遮光率は、遮光性試験方法(JIS−L1055A法、10ルクス)に基づいて測定した値である。このような遮光性を有する遮光カーテン生地としては、例えば社団法人インテリアファブリックス協会が採用している表示が「1級」である遮光カーテン生地が挙げられる。
上記遮光腕抜き部材3は紫外レーザ光の直接光があたる可能性が高いので、その材料としては耐久性に優れたテフロン(登録商標)等のフッ素樹脂繊維が好ましい。
また、上記遮光手袋4は、紫外レーザ光の直接光があたる可能性が高くしかも作業性に優れたものがよい。このような遮光手袋4としては、例えば豚皮等からなる溶接用手袋が挙げられる。
表3は、上記1級遮光カーテン生地と上記テフロン(登録商標)繊維製の遮光腕抜き部材と溶接用手袋とについて耐久性を調べた結果を示している。照射レーザとしては、KrFエキシマレーザー(波長:248nm、1パルス当りの出力エネルギー:350mJ、繰り返し周波数:50Hz,100Hz)をを用いた。表3中で、「×」は3秒未満でダメージが発生し、「△」は、3秒以上5秒未満でダメージが発生し、「○」は5秒以上10秒未満でダメージが発生した結果をを示している。表3には、参考のために、クリーンルーム用防塵衣及び白衣に照射した場合の結果についても示している。
Figure 2005261606
表3の測定結果から、KrFエキシマレーザーの紫外レーザ光に対する耐久性は、上記テフロン(登録商標)繊維の遮光腕抜き部材及び溶接用手袋が一番優れていることがわかる。また、上記遮光カーテン生地(1級)は、上記テフロン(登録商標)繊維製の遮光腕抜き部材及び溶接用手袋ほどではないが、クリーンルーム用防塵衣や白衣よりも耐久性が優れていることがわかる。
以上、本実施形態によれば、上記紫外レーザ用保護具(保護面)1を装着することにより、作業時の視認性を確保しつつ紫外レーザ光(KrFエキシマレーザ光)がそのままの波長で散乱された散乱光だけでなく近紫外線領域UV−Aから青色の波長領域にわたる波長成分の散乱光についても確実に遮光することができる。
また、本実施形態によれば、遮光部材12の作業者側の表面に遮光フィルム14を貼り付けているので、紫外レーザ光(KrFエキシマレーザ光)の直接光及び反射光によって遮光フィルム14が損傷を受けるのを防止できる。
また、本実施形態によれば、紫外レーザ用保護具(保護面)1を含む紫外レーザ用保護具セットを装着することにより、作業者の顔面及び目だけでなく、紫外レーザ用保護具1で保護されない作業者の頭部、顔面露出部及び首露出部、並びに作業者の腕及び手を、紫外レーザ光(KrFエキシマレーザ光)の直接光、反射光及び散乱光から保護できる。
また、本実施形態によれば、紫外レーザ光(KrFエキシマレーザ光)の直接光が当る可能性が高い遮光腕抜き部材3の材料に、紫外レーザ光の直接光による損傷が発生しにくいフッ素樹脂繊維を用いているので、遮光腕抜き部材3の耐久性が向上する。また、紫外レーザ光(KrFエキシマレーザ光)の直接光が当る可能性が高い遮光手袋4として、紫外レーザ光の直接光による損傷が発生しにくい溶接用手袋を用いることにより、遮光手袋の耐久性が向上する。
また、本実施形態によれば、遮光頭巾部材2の材料が紫外線領域において遮光率99.99%以上の遮光性を有するので、紫外レーザ用保護具1で保護されない作業者の頭部、顔面露出部及び首露出部を紫外レーザ光(KrFエキシマレーザ光)に起因した各紫外線領域(UV−A,B,C)の光から確実に保護できる。しかも、遮光頭巾部材2の材料はカーテン生地であるので、縫製により頭部や首筋に合った形状に加工しやく、頭部や首筋に合った形状の遮光頭巾部材2の製造が容易になる。
なお、本実施形態では、紫外レーザ光がKrFエキシマレーザからのレーザ光である場合について説明したが、本発明は、波長領域100〜315nm内にある他の種類の紫外レーザ光について用いる紫外レーザ用保護具及び紫外レーザ用保護具セットにも適用できるものである。
(a)は本実施形態に係る紫外レーザ用保護具の概略構成を示す側面図。(b)は同紫外レーザ用保護具の正面図。 同紫外レーザ用保護具を構成する遮光部材及び遮光フィルムの断面図。 同紫外レーザ用保護具と組み合わせて用いる遮光頭巾部材、遮光腕抜き部材及び遮光手袋の正面外観図。 紫外レーザ用保護具及び遮光頭巾部材を装着したときの作業者頭部の様子を示す説明図。 (a)及び(b)は紫外レーザ光照射時の環境測定実験の構成を示す説明図。 同環境測定実験に用いた紫外線強度計の分光感度特性図。
符号の説明
1 紫外レーザ用保護具
2 遮光頭巾部材
3 遮光腕抜き部材
4 遮光手袋
11 頭部固定部材
12 遮光部材
13 頭部固定ベルト
14 遮光フィルム

Claims (5)

  1. 波長領域100〜315nmの紫外レーザ光を遮光し且つ可視光を透過させる特性を有する材料を用いて形成された遮光部材を有する紫外レーザ用保護具であって、
    上記遮光部材の表面に、波長領域315〜400nmの光を遮光するとともに可視光領域の光に対しては70%以上の透過率を示す特性を有する遮光フィルムを取り付けたことを特徴とする紫外レーザ用保護具。
  2. 請求項1の紫外レーザ用保護具において、
    上記遮光部材の光通過下流側の表面に上記遮光フィルムを取り付けたことを特徴とする紫外レーザ用保護具。
  3. 請求項1又は2の紫外レーザ用保護具と、上記紫外レーザ用保護具で保護されていない作業者の頭部、顔面露出部及び首露出部を覆って保護する遮光頭巾部材と、作業者の腕を保護するための遮光腕抜き部材と、作業者の手を保護する遮光手袋とを用いて構成し、
    上記遮光頭巾部材、上記遮光腕抜き部材及び上記遮光手袋が、紫外線領域の光を遮光する特性を有することを特徴とする紫外レーザ用保護具セット。
  4. 請求項3の紫外レーザ用保護具セットにおいて、
    上記遮光腕抜き部材の材料がフッ素樹脂繊維であり、上記遮光手袋が溶接用手袋であることを特徴とする紫外レーザ用保護具セット。
  5. 請求項3又は4の紫外レーザ用保護具セットにおいて、
    上記遮光頭巾部材の材料が、紫外線領域において遮光率99.99%以上の遮光性を有する遮光カーテン生地であることを特徴とする紫外レーザ用保護具セット。
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