JP7144227B2 - レンズ、組成物およびレンズの製造方法 - Google Patents

レンズ、組成物およびレンズの製造方法 Download PDF

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本発明は、ポルフィリン系化合物を含むレンズまたは組成物、さらに当該レンズの製造方法に関する。
従来から、眼が紫外線に暴露することによる悪影響が問題視されている。さらに、近年、自然光、オフィス機器の液晶ディスプレイや、スマートフォンまたは携帯電話等の携帯機器のディスプレイ等からの発光に含まれる青色光により、眼の疲れや痛みを感じるなど、眼への影響が問題となってきている。そのため、眼が紫外線から420nm程度の比較的短波長の青色光に暴露する量を低減させることが望まれてきている。
さらに、紫外線により角膜炎や白内障を誘発する可能性が示唆されており、紫外線から目を保護する為に、紫外線吸収能を賦与したレンズの開発が望まれている。波長420nm程度の短波長青色光の眼への影響については、非特許文献1に記載されている。
非特許文献1では、411nmと470nmのピーク波長の異なる青色LED光を網膜神経細胞(ラットの培養網膜神経R28細胞)に照射し、青色LED光の網膜神経細胞へのダメージを検証している。その結果、411nmにピーク波長を有する青色光を照射(4.5w/m)した場合、24時間以内に網膜神経細胞の細胞死を引き起こすのに対し、470nmにピーク波長を有する青色光では、同じ量の照射でも細胞に変化は起こらないことが示されている。つまり、400~420nmの波長の光による暴露を抑えることが目の障害防止に重要であることが示されている。
また、長い間、眼に青色光の照射を浴びることは、眼精疲労やストレスを受けることが懸念されており、加齢黄斑変性を引き起こす要因と考えられている。
特許文献1には、所定のポルフィリン化合物を含有してなる眼鏡レンズが開示されている。そして、当該ポルフィリン化合物は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂に対し、0.0002~0.05重量%の量で用いることができると記載されている。
特許文献2には、銅-ポルフィリン化合物を含む光学フィルターを備えるシステムが開示されている。当該光学フィルターは光安定性に優れると記載されている。なお、非Cu-ポルフィリン化合物は好ましくない旨記載されている。
特許文献3には、波長400~460nmの青色光を遮断するフィルターと、UV光波長範囲を最大限カットするとともに波長400~500nmの青色光を遮断するフィルターとを備える、透明光学物品が開示されている。当該光学物品は、波長範囲350~410nmの光の少なくとも66%を遮断すると記載されている。透明光学物品は、ポルフィリン化合物を含むことが記載されている。
特開2011-237730号公報 特表2017-515822号公報 EP3296799号公報
The European journal of euroscience,vol.34,iss.4,548-558(2011)
これら特許文献に記載の技術は以下の点で解決すべき課題があった。
ポルフィリン化合物を含む従来のレンズは、波長420nm程度の短波長青色光の抑制効果が低いため、眼精疲労やストレスの軽減効果が十分ではなく、さらにレンズが黄変することがあった。また、耐光性にも改善の余地があった。
また、樹脂等に対するポルフィリン化合物の分散性が低く、製品の歩留まりが低下することがあった。
本発明者らは前記目的を達成するため、ポルフィリン化合物に関して鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下に示すことができる。
(1) 樹脂と、下記一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物と、を含むレンズ。
Figure 0007144227000001
(式中、X~Xはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、メチル基、炭素数2から20の直鎖または分岐アルキル基を表し、R~R20はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基を表し、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、フッ素原子、臭素原子または塩素原子で3つ以上置換されるか、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、カルボン酸基で1つ以上置換されるか、または、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基の2位と6位が塩素原子で置換される。)
(2) 前記樹脂100質量部に対し、前記ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部含む、(1)に記載のレンズ。
(3) さらに、一般式[1]で表される前記ポルフィリン系化合物以外の紫外線吸収剤を含有する(1)または(2)に記載のレンズ。
(4) X~Xがすべて水素原子であり、R~R20は水素原子、フッ素原子、塩素原子、カルボン酸基から選択される基である、(1)~(3)のいずれかに記載のレンズ。
(5) 厚さ2mmにおいて、波長420nm以下の分光透過率が0~20%である、(1)~(4)のいずれかに記載のレンズ。
(6) 厚さ2mmにおいて、波長420nm以下の分光透過率が0~20%であり、波長450nmの分光透過率が50%以上である、(1)~(5)のいずれかに記載のレンズ。
(7) さらに色調調整用の染料を含有する(1)~(6)のいずれかに記載のレンズ。
(8) 前記樹脂が熱可塑性樹脂である(1)~(7)のいずれかに記載のレンズ。
(9) 前記樹脂が熱硬化性樹脂である(1)~(7)のいずれかに記載のレンズ。
(10) 熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマーと、下記一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物と、を含む組成物。
Figure 0007144227000002
(式中、X~Xはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、メチル基、炭素数2から20の直鎖または分岐アルキル基を表し、R~R20はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基を表し、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、フッ素原子、臭素原子または塩素原子で3つ以上置換されるか、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、カルボン酸基で1つ以上置換されるか、または、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基の2位と6位が塩素原子で置換される。)
(11) 前記熱可塑性樹脂または前記熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して、前記ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部含む、(10)に記載の組成物
(12) 下記一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物と熱可塑性樹脂粉体とを粉体ブレンドし、その後溶融混合してマスターバッチを調製する工程と、
前記マスターバッチと熱可塑性樹脂ペレットとを溶融混合して樹脂組成物を調製する工程と、
前記樹脂組成物を射出成型する工程と、
を含む、レンズの製造方法。
Figure 0007144227000003
(式中、X~Xはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、メチル基、炭素数2から20の直鎖または分岐アルキル基を表し、R~R20はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基を表し、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、フッ素原子、臭素原子または塩素原子で3つ以上置換されるか、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、カルボン酸基で1つ以上置換されるか、または、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基の2位と6位が塩素原子で置換される。)
(13) 前記熱可塑性樹脂粉体および前記熱可塑性樹脂ペレットの合計100質量部に対し、前記ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部用いる、(12)に記載のレンズの製造方法。
(14) 前記熱可塑性樹脂粉体の平均粒径が0.2~1mmである、(12)または(13)に記載のレンズの製造方法。
(15) 前記熱可塑性樹脂粉体の嵩密度が0.5~0.8g/cmである、(12)~(14)のいずれかに記載のレンズの製造方法。
(16) 前記熱可塑性樹脂粉体が、下記Rosin-Rammlerの式における分布定数nが1~3.5である、(12)~(15)のいずれかに記載のレンズの製造方法。
Rosin-Rammlerの式:R=100exp(-bDp
〔Rは篩上(重量%)、Dpは粒子径(mm)、bは定数、nは分布定数を示す。〕
(17) 前記熱可塑性樹脂がポリカーボネートである、(12)~(16)のいずれかに記載のレンズの製造方法。
(18) 熱硬化性樹脂モノマーと、下記一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物とを混合し、組成物を調製する工程と、
前記組成物を硬化成形する工程と、を含むレンズの製造方法。
Figure 0007144227000004
(式中、X~Xはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、メチル基、炭素数2から20の直鎖または分岐アルキル基を表し、R~R20はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基を表し、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、フッ素原子、臭素原子または塩素原子で3つ以上置換されるか、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、カルボン酸基で1つ以上置換されるか、または、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基の2位と6位が塩素原子で置換される。)
(19) 前記熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して、前記ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部用いる、(18)に記載のレンズの製造方法。
本発明によれば、耐光性、透明性に優れており、さらに波長420nm程度の短波長青色光の抑制効果に優れているため、眼精疲労やストレスが軽減されるとともに黄変が抑制されたレンズを提供することができる。
また、所定のポルフィリン化合物は樹脂等に対する分散性に優れており、製造安定性に優れたレンズを提供することができる。
以下、本発明を実施の形態により説明する。
本実施形態のレンズは、樹脂と、ポルフィリン系化合物と、を含む。以下、各成分について説明する。
[ポルフィリン系化合物]
本実施形態におけるポルフィリン系化合物は、下記一般式[1]で表される。
Figure 0007144227000005
式中、X~Xはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、メチル基、炭素数2から20の直鎖または分岐アルキル基を表す。
~Xは、好ましくは、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子であり、より好ましくは水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子であり、さらに好ましくは水素原子である。
~R20はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基を表す。
~R20は、好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基であり、より好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、カルボン酸基である。
式中の4つのフェニル基は、以下の(a)~(c)何れかの構成とすることができる。
構成(a):少なくとも1つのフェニル基が、フッ素原子、臭素原子または塩素原子で3つ以上置換される。
構成(b):式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、カルボン酸基で1つ以上置換される。
構成(c):式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基の2位と6位が塩素原子で置換される。
構成(a)~(c)の何れにおいても、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基、好ましくは、少なくとも2つのフェニル基、より好ましくは、4つ全てのフェニル基が置換される。
構成(a)におけるR~R20は、具体的には、下記条件(a1)~(a4)から選択される1つ以上、好ましくは、2つ以上、より好ましくは、4つ全てを満たすことができる。
(a1)R~Rの少なくとも3つが、フッ素原子、臭素原子または塩素原子であり、好ましくは、フッ素原子である。
(a2)R~R10の少なくとも3つが、フッ素原子、臭素原子または塩素原子であり、好ましくは、フッ素原子である。
(a3)R11~R15の少なくとも3つが、フッ素原子、臭素原子または塩素原子であり、好ましくは、フッ素原子である。
(a4)R16~R20の少なくとも3つが、フッ素原子、臭素原子または塩素原子であり、好ましくは、フッ素原子である。
構成(b)におけるR~R20は、具体的には、下記条件(b1)~(b4)から選択される1つ以上、好ましくは、2つ以上、より好ましくは、4つ全てを満たすことができる。
(b1)R~Rの少なくとも1つがカルボン酸基である。
(b2)R~R10の少なくとも1つがカルボン酸基である。
(b3)R11~R15の少なくとも1つがカルボン酸基である。
(b4)R16~R20の少なくとも1つがカルボン酸基である。
構成(c)におけるR~R20は、具体的には、下記条件(c1)~(c4)から選択される1つ以上、好ましくは、2つ以上、より好ましくは、4つ全てを満たすことができる。
(c1)R~Rのうち、RおよびRが塩素原子である。
(c2)R~R10のうち、RおよびR10が塩素原子である。
(c3)R11~R15のうち、R11およびR15が塩素原子である。
(c4)R16~R20のうち、R16およびR20が塩素原子である。
ポルフィリン系化合物が当該構造を備えることにより、耐光性、透明性に優れており、さらに波長420nm程度の短波長青色光の抑制効果に優れているため、眼精疲労やストレスが軽減されるとともに黄変が抑制されたレンズを提供することができる。
本実施形態においては、本発明の効果の観点から、X~Xがすべて水素原子であり、R~R20は水素原子、フッ素原子、塩素原子、カルボン酸基から選択される基であることがより好ましい。
[樹脂]
本実施形態において、樹脂としては熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、具体的にはポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
ポリカーボネート樹脂としては、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン「ビスフェノールAとも呼ばれる」から製造されたポリカーボネート樹脂、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンから製造されたポリカーボネート樹脂、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンから製造されたポリカーボネート樹脂、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンから製造されたポリカーボネート樹脂、9,9-ビス〔4-(2-ヒドロキシエチル)フェニル〕フルオレンから製造されたポリカーボネート樹脂および、上記ジヒドロキシ化合物の混合物から製造された共重合ポリカーボネート樹脂であってもよく、上述のポリカーボネート樹脂の混合物であってもよい。
汎用性の点からビスフェノールAから製造されたポリカーボネートが好ましい。
ポリアミド樹脂としては、トリメチル-1,6-ヘキシルジアミンと、テレフタル酸から製造されたポリアミド樹脂(トロガミド T5000)、ドデカン二酸とビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンから製造されたポリアミド樹脂(トロガミドCX7323)、アルケマ社製リルサンクリアー(G170、G350、G830)あるいはEMSケミー社製グリルアミドTRなどを挙げることができ、これらの混合物であってもよい。
ポリエステル樹脂としては、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレート、およびそれらのシクロヘキサンジメタノール変性品、シクロヘキサンジメタノールと1,3-ジヒドロキシ-2,2,4,4-テトラメチルシクロブタンとテレフタル酸から製造されたポリエステル樹脂(イーストマンケミカル社製Tritan)、エチレングリコールと3,9-ビス(1,1-ジメチルー2-ヒドロキシエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとテレフタル酸から製造されたポリエステル樹脂などを挙げることができ、これらの混合物であってもよい。
熱硬化性樹脂としては、ウレタン系熱硬化性樹脂、チオウレタン系熱硬化性樹脂、(メタ)アクリル系熱硬化樹脂等が挙げることができる。
<組成物>
本実施形態の組成物は、前述の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマーと、一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物と、を含む。
熱硬化性樹脂モノマーとしては、ポリイソ(チオ)シアネート化合物、二官能以上の活性水素化合物およびポリ(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げることができる
ポリイソ(チオ)シアネート化合物としては、イソシアナート基またはイソチオシアナート基を合わせて2個以上有する化合物であり、例えば、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、ビス(イソシアンアトメチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトメチル)ジスルフィド、ジチオランジイソシアネート、イソホロンジイソチオシアネート、ビス(イソチオシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソチオシアナトメチル)ノルボルナン、ビス(イソチオシアナトシクロヘキシル)メタン、トリス(イソシアナトペンチル)イソシアヌレート、トリス(イソシアナトヘキシル)イソシアヌレート等を挙げることができる。
2官能以上の活性水素化合物としては、ヒドロキシ基、メルカプト基、およびアミノ基から選択される官能基を2つ以上有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、チオグリセリン等のヒドロキシ基を有する2官能以上の活性水素化合物、
トリチオグリセリン、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、トリメチロールプロパン(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3-メルカプトプロピオネート)、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド、4-メルカプトメチル-3,6-ジチアオクタン-1,8-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチル)-2-チアプロパン、1,4-ジチアン-2,5-ジチオール、2,5-ビス(メルカプトメチル)-1,4-ジチアン、キシリレンジチオール等のメルカプト基を有する2官能以上の活性水素化合物、
キシリレンジアミン、α、α、α'、α'-テトラメチル-キシリレンジアミン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、ジアミノポリプロピレン、ジアミノポリエチレン、イソホロンジアミン、ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン等のアミノ基を有する2官能以上の活性水素化合物等が挙げられる。
ポリ(メタ)アクリル酸エステル類としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ-ルジ(メタ)アクリレ-ト、ジプロピレングリコ-ルジ(メタ)アクリレ-ト、トリプロピレングリコ-ルジ(メタ)アクリレ-ト、ポリプロピレングリコ-ルジ(メタ)アクリレ-ト、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等の脂肪族型ジ(メタ)アクリレート;
2、2-ビス[4-(メタ)アクリロイルオキシフェニル]プロパン、2、2-ビス[4-(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]プロパン、2、2-ビス[4-(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル]プロパン、2、2-ビス[4-(メタ)アクリロイルオキシプロピルオキシフェニル]プロパン、2、2-ビス[4-(メタ)アクリロイルオキシジプロピルオキシフェニル]プロパン、2、2-ビス[4-(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル]プロパン、2、2-ビス[4-(メタ)アクリロイルオキシポリプロピルオキシフェニル]プロパン、2、2-ビス[4-(メタ)アクリロイルオキシ(2’-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]プロパン、等の芳香族含有型ジ(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)クリレート、等のトリ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート誘導体やジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル基が4個以上置換された多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本実施形態の組成物は、本発明の効果の観点から、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して、ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部、好ましくは、0.0001~0.01質量部、より好ましくは、0.0005~0.005質量部含むことができる。一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物は上記のように少量であっても本発明の効果を発揮することができる。
また、本実施形態に係る組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で各種特性を付与するために、各種添加剤を使用することができる。添加剤としては、一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物以外の紫外線吸収剤、色調調整用の染料、酸化防止剤、加工熱安定剤、離型剤、本発明の紫外線吸収剤以外の紫外線吸収剤、ブルーイング剤、重合金属不活性化剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、熱線遮蔽剤、蛍光染料(蛍光増白剤含む)、顔料、光散乱剤、強化充填剤、界面活性剤、抗菌剤、可塑剤、相溶化剤等を挙げることができる。
紫外線吸収剤としては、一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物以外に、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、環状イミノエステル系紫外線吸収剤およびシアノアクリレート系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収剤を含むことができる。以下に挙げる紫外線吸収剤は、いずれかを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3-tert-ブチル-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2,2'-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール]、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2,2'-メチレンビス(4-クミル-6-ベンゾトリアゾールフェニル)、2,2'-p-フェニレンビス(1,3-ベンゾオキサジン-4-オン)、2-[2-ヒドロキシ-3-(3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドメチル)-5-メチルフェニル]ベンゾトリアゾ-ル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホキシトリハイドライドレイトベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシ-5-ソジウムスルホキシベンゾフェノン、ビス(5-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-2-メトキシフェニル)メタン、2-ヒドロキシ-4-n-ドデシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2'-カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[(n-ヘキシル)オキシ]-フェノール、2-(4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[(n-オクチル)オキシ]-フェノール等が挙げられる。
環状イミノエステル系紫外線吸収剤としては、例えば、2,2'-ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2'-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2'-m-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2'-(4,4'-ジフェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2'-(2,6-ナフタレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2'-(1,5-ナフタレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2'-(2-メチル-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2'-(2-ニトロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)および2,2'-(2-クロロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)等が挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、1,3-ビス-[(2'-シアノ-3',3'-ジフェニルアクリロイル)オキシ]-2,2-ビス[(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル)プロパン、および1,3-ビス-[(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリロイル)オキシ]ベンゼン等が挙げられる。
一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物以外の紫外線吸収剤としては、好ましくは、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤あるいはトリアジン系紫外線吸収剤であり、より好ましくは、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤またはトリアジン系紫外線吸収剤であり、さらに好ましくは、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である。
一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物以外の紫外線吸収剤の含有量は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して、好ましくは0.01~1.0質量部であり、より好ましくは0.02~0.8質量部であり、さらに好ましくは0.05~0.8質量部である。かかる配合量の範囲であれば、レンズに十分な耐候性を付与することが可能である。
色調調整用の染料としては、後述するブルーイング剤等を挙げることができる。
色調調整用の染料の含有量は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して、好ましくは、0.0001~0.004質量部であり、より好ましくは、0.0001~0.002質量部であり、さらに好ましくは、0.0001~0.001質量部である。かかる配合量の範囲であれば、色調を十分に調整することが可能である。
酸化防止剤としては、例えば、トリエチレングリコール-ビス[3-(3-tert-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6-ヘキサンジオール-ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール-テトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナマイド)、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジルホスホネート-ジエチルエステル、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレートおよび3,9-ビス{1,1-ジメチル-2-[β-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等が挙げられる。
組成物中の酸化防止剤の含有量は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して0.001~0.3質量部であることが好ましい。
加工熱安定剤としては、例えば、リン系加工熱安定剤、硫黄系加工熱安定剤等が挙げられる。
リン系加工熱安定剤としては、例えば、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステル等が挙げられる。具体的には、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、トリn-デシルホスファイト、トリn-オクチルホスファイト、トリn-オクタデシルホスファイト、ジn-デシルモノフェニルホスファイト、ジn-オクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノn-ブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノn-オクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(n-ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリn-ブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、ジn-ブチルホスフェート、ジn-オクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、ベンゼンホスホン酸ジプロピル、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,3'-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-3,3'-ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4-フェニル-フェニルホスホナイトおよびビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-3-フェニル-フェニルホスホナイト等が挙げられる。
組成物中のリン系加工熱安定剤の含有量は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して0.001~0.2質量部が好ましい。
硫黄系加工熱安定剤としては、例えば、ペンタエリスリトール-テトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール-テトラキス(3-ミリスチルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール-テトラキス(3-ステアリルチオプロピオネート)、ジラウリル-3,3'-チオジプロピオネート、ジミリスチル-3,3'-チオジプロピオネート、ジステアリル-3,3'-チオジプロピオネート等が挙げられる。
組成物中の硫黄系加工熱安定剤の含有量は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して0.001~0.2質量部が好ましい。
離型剤としては、その90質量%以上がアルコールと脂肪酸とのエステルからなるものが好ましい。アルコールと脂肪酸とのエステルとしては、具体的には一価アルコールと脂肪酸とのエステルや、多価アルコールと脂肪酸との部分エステルあるいは全エステルが挙げられる。上記一価アルコールと脂肪酸とのエステルとしては、炭素原子数1~20の一価アルコールと炭素原子数10~30の飽和脂肪酸とのエステルが好ましい。また、上記多価アルコールと脂肪酸との部分エステルあるいは全エステルとしては、炭素原子数1~25の多価アルコールと炭素原子数10~30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルが好ましい。
一価アルコールと飽和脂肪酸とのエステルとしては、例えば、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、n-ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート等が挙げられる。多価アルコールと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとしては、例えば、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、カプリン酸モノグリセリド、ラウリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラペラルゴネート、プロピレングリコールモノステアレート、ビフェニルビフェネ-ト、ソルビタンモノステアレート、2-エチルヘキシルステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサステアレート等のジペンタエリスルトールの全エステルまたは部分エステル等が挙げられる。
これら離型剤の含有量は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して0.005~2.0質量部の範囲が好ましく、0.01~0.6質量部の範囲がより好ましく、0.02~0.5質量部の範囲がさらに好ましい。
ブルーイング剤としては、例えば、バイエル社のマクロレックスバイオレットBおよびマクロレックスブルーRR並びにクラリアント社のポリシンスレンブルーRLS、紀和化学社のK.P.Plast Violet 2R、有本化学社のPlast Blue 8540(C.I.SolventBlue 63)、有本化学社のPlastGreen 8620(C.I.Solvent Green 28)、三井化学ファイン社のMitsui PS Green B(C.I.Solvent Green 3)等が挙げられる。
ブルーイング剤は、樹脂組成物の黄色味を消すために有効である。特に耐候性を付与した樹脂組成物の場合は一定量の紫外線吸収剤が配合されるため、「紫外線吸収剤の作用や色」によって樹脂成型品が黄色味を帯びやすい傾向があり、特にシートやレンズに自然な透明感を付与するためにはブルーイング剤の配合は有効である。
ブルーイング剤の配合量は、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマーに対して、好ましくは、1~40ppmであり、より好ましくは、1~20ppm、さらに好ましくは、1~10ppmである。
<レンズの製造方法>
本実施形態のレンズの製造方法を、熱可塑性樹脂を含む組成物を用いた第1実施形態と、熱硬化性樹脂モノマーを含む組成物を用いた第2実施形態により説明する。
[第1実施形態]
本実施形態においては、一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物と熱可塑性樹脂とを混合して樹脂組成物を調製することができる。混合方法は特に限定されるものではないが、溶融押し出し機(短軸もしくは2軸)により溶融混練することにより混合することができる。
樹脂組成物の成形方法としては、射出成型法、押出成形法、インサート成形、圧縮成形法、トランスファー成形法等を挙げることができ、所望のレンズ形状となるように成形することができる。
なお、本実施形態においては、以下の工程を備える方法にてレンズを製造方することが好ましい。
工程1:一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物と熱可塑性樹脂粉体とを粉体ブレンドし、その後溶融混合してマスターバッチを調製する。
工程2:前記マスターバッチと熱可塑性樹脂ペレットとを溶融混合して樹脂組成物を調製する。
工程3:前記樹脂組成物を射出成型する。
(工程1)
まず、ポルフィリン系化合物を熱可塑性樹脂粉体に高濃度に粉体混合する。混合方法は特に限定されるものではなく、各成分を均一に混合することができれば特に限定されず、公知の方法で行うことができる。
熱可塑性樹脂粉体の平均粒径は、好ましくは、0.2~3mm、より好ましくは、0.3~2mm、さらに好ましくは、0.3~1mmである。これにより、樹脂に対するポルフィリン化合物の分散性がより優れることになり、ポルフィリン化合物の添加効果を効果的に発現させることができる。つまり、上記範囲の平均粒径を有する熱可塑性樹脂粉体を用いることにより、レンズの製造安定性に優れる。なお、平均粒径は、メッシュサイズの異なる篩を用いて、篩上重量が50重量%となるときの篩のメッシュサイズから求めた。
また、熱可塑性樹脂粉体の嵩密度は、好ましくは、0.5~0.8g/cm、より好ましくは、0.6~0.7g/cmである。
これにより、樹脂に対するポルフィリン化合物の分散性がより優れることになり、ポルフィリン化合物の添加効果を効果的に発現させることができる。また、溶融混合させる場合に混錬機への樹脂の導入の効率を上げることができる。つまり、上記範囲の嵩密度を有する熱可塑性樹脂粉体を用いることにより、レンズの製造安定性に優れる。なお、嵩密度は JIS-R-6126の方法に従い求めた。
さらに、熱可塑性樹脂粉体が、下記Rosin-Rammlerの式における分布定数nが1~3.5であることが好ましい。
Rosin-Rammlerの式:R=100exp(-bDp
〔Rは篩上(重量%)、Dpは粒子径(mm)、bは定数、nは分布定数を示す。〕
これにより、樹脂に対するポルフィリン化合物の分散性がより優れることになり、ポルフィリン化合物の添加効果を効果的に発現させることができる。また、溶融混合させる場合に混練機への樹脂の導入の効率を上げることができる。つまり、上記範囲の分布定数を有する熱可塑性樹脂粉体を用いることにより、レンズの製造安定性に優れる。
粉体混合後、例えば、溶融押し出し機(短軸もしくは2軸)により溶融混練することによりマスターバッチを調製することができる。
(工程2)
次いで、マスターバッチと熱可塑性樹脂ペレットとを、溶融押し出し機(短軸もしくは2軸)により溶融混合して樹脂組成物を調製する。
本実施形態に係る樹脂組成物は、異物含有量が極力少ないことが望まれ、樹脂組成物のポリマーフィルターによる濾過が好適に実施される。ポリマーフィルターのメッシュは、100μm以下であることが好ましく、より好ましくは30μm以下である。また、樹脂ペレットを採取する工程は、当然低ダスト環境であることが好ましく、クラス1000以下のクリーン度であることがより好ましい。
本実施形態において、ポルフィリン系化合物は、熱可塑性樹脂粉体および熱可塑性樹脂ペレットの合計100質量部に対し、0.0001~0.02質量部、好ましくは、0.0001~0.01質量部、より好ましくは、0.0005~0.005質量部となるように用いることができる。
(工程3)
本工程においては、樹脂組成物を射出成型により成型し、その後離型することでレンズを製造することができる。
当該工程は、射出成形法および射出圧縮成形法等の射出成型方法により行うことができる。射出成型工程は従来公知の条件で行うことができる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、成形性に優れ、金型表面の汚染を抑制することができるため、射出成型工程を含む製造方法により、所望のレンズを歩留まりよく得ることができる。
[第2実施形態]
本実施形態のレンズの製造方法は以下の工程を含む。
工程a:熱硬化性樹脂モノマーと、下記一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物とを混合し、組成物を調製する。
工程b:前記組成物を硬化成形する。
(工程a)
本実施形態の組成物は、熱硬化性樹脂モノマーと一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物とを混合して得ることができる。混合方法は特に限定されるものではなく、各成分を均一に混合することができれば特に限定されず、公知の方法で行うことができる。
ポルフィリン系化合物は、熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対し、0.0001~0.02質量部、好ましくは、0.0001~0.01質量部、より好ましくは、0.0005~0.005質量部となるように用いることができる。
(工程b)
工程aで得られた重合性組成物を硬化(たとえば加熱硬化)させ、レンズを得ることができる。たとえば、重合性組成物を注型重合する方法によりレンズを得ることができる。
具体的には、ガスケットまたはテープ等で保持された成型モールドのキャビティ内に重合性組成物を注入する。この時、得られるプラスチックレンズに要求される物性によっては、必要に応じて、減圧下での脱泡処理や加圧、減圧等の濾過処理等を行うこともできる。
そして、組成物が注入された後、レンズ注型用鋳型をオーブン中または水中等の加熱可能装置内で所定の温度プログラムにて加熱して硬化成型する。離型後に得られたレンズは、必要に応じて、アニール等の処理を行ってもよい。
<レンズ>
本実施形態のレンズは、本発明の効果の観点から、樹脂100質量部に対し、ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部、好ましくは、0.0001~0.01質量部、より好ましくは、0.0005~0.005質量部含むことができる。一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物は上記のように少量であっても本発明の効果を発揮することができる。
本実施形態のレンズを用いて、紫外・可視光線吸収眼鏡レンズを得ることができる。なお、必要に応じて、片面又は両面にコーティング層を施して用いてもよい。
コーティング層として、具体的には、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、防曇コート層、防汚染層、撥水層等が挙げられる。これらのコーティング層はそれぞれ単独で用いることも複数のコーティング層を多層化して使用することもできる。両面にコーティング層を施す場合、それぞれの面に同様なコーティング層を施しても、異なるコーティング層を施してもよい。
これらのコーティング層はそれぞれ、本発明に係る一般式(1)および/または一般式(2)で表されるインドール系化合物以外の公知の紫外線吸収剤、赤外線から目を守る目的で赤外線吸収剤、レンズの耐候性を向上する目的で光安定剤や酸化防止剤、レンズのファッション性を高める目的で染料や顔料、さらにフォトクロミック染料やフォトクロミック顔料、帯電防止剤、その他、レンズの性能を高めるための公知の添加剤を併用してもよい。塗布によるコーティングを行う層に関しては塗布性の改善を目的とした各種レベリング剤を使用してもよい。
プライマー層は通常、後述するハードコート層とレンズとの間に形成される。プライマー層は、その上に形成するハードコート層とレンズとの密着性を向上させることを目的とするコーティング層であり、場合により耐衝撃性を向上させることも可能である。プライマー層には得られたレンズに対する密着性の高いものであればいかなる素材でも使用できるが、通常、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ポリビニルアセタールを主成分とするプライマー組成物などが使用される。プライマー組成物は組成物の粘度を調整する目的でレンズに影響を及ぼさない適当な溶剤を用いてもよい。無論、無溶剤で使用してもよい。
プライマー層は塗布法、乾式法のいずれの方法によっても形成することができる。塗布法を用いる場合、プライマー組成物を、スピンコート、ディップコートなど公知の塗布方法でレンズに塗布した後、固化することによりプライマー層が形成される。乾式法で行う場合は、CVD法や真空蒸着法などの公知の乾式法で形成される。プライマー層を形成するに際し、密着性の向上を目的として、必要に応じてレンズの表面は、アルカリ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの前処理を行っておいてもよい。
ハードコート層は、レンズ表面に耐擦傷性、耐摩耗性、耐湿性、耐温水性、耐熱性、耐候性等機能を与えることを目的としたコーティング層である。
ハードコート層は、一般的には硬化性を有する有機ケイ素化合物とSi,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In及びTiの元素群から選ばれる元素の酸化物微粒子の1種以上および/またはこれら元素群から選ばれる2種以上の元素の複合酸化物から構成される微粒子の1種以上を含むハードコート組成物が使用される。
ハードコート組成物には上記成分以外にアミン類、アミノ酸類、金属アセチルアセトネート錯体、有機酸金属塩、過塩素酸類、過塩素酸類の塩、酸類、金属塩化物および多官能性エポキシ化合物の少なくともいずれかを含むことが好ましい。ハードコート組成物にはレンズに影響を及ぼさない適当な溶剤を用いてもよいし、無溶剤で用いてもよい。
ハードコート層は、通常、ハードコート組成物をスピンコート、ディップコートなど公知の塗布方法で塗布した後、硬化して形成される。硬化方法としては、熱硬化、紫外線や可視光線などのエネルギー線照射による硬化方法等が挙げられる。干渉縞の発生を抑制するため、ハードコート層の屈折率は、レンズとの屈折率の差が±0.1の範囲にあるのが好ましい。
反射防止層は、通常、必要に応じて前記ハードコート層の上に形成される。反射防止層には無機系および有機系があり、無機系の場合、SiO、TiO等の無機酸化物を用い、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビ-ムアシスト法、CVD法などの乾式法により形成される。有機系の場合、有機ケイ素化合物と、内部空洞を有するシリカ系微粒子とを含む組成物を用い、湿式により形成される。
反射防止層は単層および多層があり、単層で用いる場合はハードコート層の屈折率よりも屈折率が少なくとも0.1以上低くなることが好ましい。効果的に反射防止機能を発現するには多層膜反射防止膜とすることが好ましく、その場合、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に積層する。この場合も低屈折率膜と高屈折率膜との屈折率差は0.1以上であることが好ましい。高屈折率膜としては、ZnO、TiO、CeO、Sb、SnO、ZrO、Ta等の膜があり、低屈折率膜としては、SiO膜等が挙げられる。
反射防止層の上には、必要に応じて防曇層、防汚染層、撥水層を形成させてもよい。防曇層、防汚染層、撥水層を形成する方法としては、反射防止機能に悪影響をもたらすものでなければ、その処理方法、処理材料等については特に限定されずに、公知の防曇処理方法、防汚染処理方法、撥水処理方法、材料を使用することができる。例えば、防曇処理方法、防汚染処理方法では、表面を界面活性剤で覆う方法、表面に親水性の膜を付加して吸水性にする方法、表面を微細な凹凸で覆い吸水性を高める方法、光触媒活性を利用して吸水性にする方法、超撥水性処理を施して水滴の付着を防ぐ方法などが挙げられる。また、撥水処理方法では、フッ素含有シラン化合物等を蒸着やスパッタによって撥水処理層を形成する方法や、フッ素含有シラン化合物を溶媒に溶解したあと、コーティングして撥水処理層を形成する方法等が挙げられる。
本実施形態のレンズは、厚さ2mmにおいて、420nm以下の紫外・可視光線の分光透過率が好ましくは0~20%であり、より好ましくは0~15%であり、さらに好ましくは0~10%である。紫外・可視光線の分光透過率が当該範囲であると、眼精疲労やストレスが軽減されるとともにレンズの黄変を抑制することができる。
さらに、本実施形態のレンズは、厚さ2mmにおいて、450nm、550nmおよび650nmの分光透過率が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。
レンズとしての機能性付与の観点から、上記450nm、550nmおよび650nmの分光透過率はすべてにおいて50%以上である必要はなく、求める機能に応じて、それぞれ、450nmの分光透過率のみが50%以上、または550nmの分光透過率のみが50%以上、650nmの分光透過率のみが50%以上であってもよく、それらから選ばれる2種以上の波長の分光透過率が50%以上であってもよい。好ましくは、一種以上の波長における分光透過率が50%以上であり、より好ましくは、二種以上の波長における分光透過率が50%以上であり、さらに好ましくは、三原色の波長における分光透過率が50%以上である。
本実施形態のレンズは、本発明の観点から、厚さ2mmにおいて、420nm以下の紫外・可視光線の分光透過率が0~20%であり、かつ波長450nmの分光透過率が50%以上であることが好ましい。
また、本発明のレンズは、好ましくは、全光線透過率が75%以上であり、より好ましくは、全光線透過率が80%以上であり、さらに好ましくは、全光線透過率が85%以上である。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の様々な構成を採用することができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
ポリカーボネート樹脂製レンズに関する実施例Aにおいて用いた材料・評価方法は以下のとおりである。
〔1〕ポリカーボネート樹脂-1:帝人株式会社製、パンライト L-1225WP、ビスフェノールA型ポリカーボネート:平均粒径0.5mm:嵩密度0.64g/cm3、Rosin-Rammlerの式においてn=1.445、b=0.801
〔2〕ポリカーボネート樹脂―2:帝人株式会社製、パンライト L-1250を20重量%のジクロロメタン溶液とし、ジクロロメタン溶液と同量のトルエンおよびジクロロメタン溶液の3倍量の水を添加し、内温が96℃になるまで加熱粉砕して、ポリカーボネートのスラリーを得た。このスラリーから、固体のポリカーボネートを濾別し、真空乾燥して、ポリカーボネートの粉体を得た。平均粒径:1mm、嵩密度0.69g/cm3、Rosin-Rammlerの式においてn=3.012、b=0.090
〔3〕ポリカーボネート樹脂-3:帝人株式会社製、パンライト L-1250Z100
〔4〕下記構造のテトラフェニルポルフィリン(富士フィルム和光純薬社製)
Figure 0007144227000006
以下、PFTPPと略記する場合がある。
〔5〕下記構造のテトラフェニルポルフィリン(東京化成社製)
Figure 0007144227000007
以下、TCTPPと略記する場合がある。
〔6〕下記構造のテトラフェニルポルフィリン(東京化成社製)
Figure 0007144227000008
以下、DCTPPと略記する場合がある。
〔7〕下記構造のテトラフェニルポルフィリン(Aldrich社製)
Figure 0007144227000009
以下、CuTPPと略記する場合がある。
〔8〕下記構造のテトラフェニルポルフィリン(富士フィルム和光純薬社製)
Figure 0007144227000010
以下、TPPと略記する場合がある。
〔9〕下記構造のテトラフェニルポルフィリン(Aldrich社製)
Figure 0007144227000011
以下、FeClPFTPPと略記する場合がある。
〔10〕下記構造のテトラフェニルポルフィリン(東京化成社製)
Figure 0007144227000012
以下、CoMeOTPPと略記する場合がある。
〔11〕下記構造のテトラフェニルポルフィリン(山本化成社製)
Figure 0007144227000013
以下、化合物1-1と略記することがある。
〔12〕紫外線吸収剤-A(以下、UVA-Aと略記する場合がある):BASF社製 Tinuvin326
〔13〕加工熱安定剤A:テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4’-ビフェニレンジホスホナイト:〔Hostanox P-EPQ〕
〔14〕ブルーイング剤A:1-ヒドロキシ-4-(p-トリルアミノ)アントラセン-9,10-ジオン〔マクロレックスバイオレットB〕
〔15〕ブルーイング剤B:C.I.Solvent Green 28 CAS番号:4851-50-7
〔分光透過率の測定〕
2mm厚のプラノーレンズを用いて、(株)島津製作所社製、分光光度計Multispecにより紫外・可視光スペクトルを測定した。
〔YI値の測定〕
2mm厚のプラノーレンズを用いてスガ試験機株式会社製色彩色差計Cute-iにて測定した。
〔全光線透過率・Haze〕
2mm厚のプラノーレンズを用いて日本電色株式会社製NDH2000にてJIS K 7136に準拠して測定した。
[実施例A1]
ポリカーボネート樹脂-1を100質量部、PFTPP 0.03質量部(300ppm)およびUVA-A 0.4質量部をタンブラーミキサーに装入し、粉体状態で混合した。その後、該混合物を溶融フラスコに装入し、外温320℃で25分間加熱攪拌して溶融樹脂を作成し、フラスコ下部を切断して、ストランド状の樹脂を取り出し、ペレタイザーにより切断しマスターバッチのペレットを得た。次いでポリカーボネート樹脂-3を90質量部および上記で得られたマスターバッチ10質量部を混合し、定量フィーダーにより2軸押し出し機〔(株)東芝機械製TEM-35、シリンダー設定温度290℃〕に供給し、フィルターを通して異物をろ過した後、ダイからストランド状に排出し、水冷、固化させた後回転式カッターでペレット化しPFTPPを30ppm含有するポリカーボネート樹脂組成物を得た。その後、該ポリカーボネート樹脂組成物をクリーンオーブンにて120℃で5時間乾燥させた。
該ポリカーボネート樹脂組成物を射出成型機〔住友重工業株式会社製 SE-180DU〕にて樹脂温度280℃、金型温度110℃で射出成型し、直径75mm、厚さ2mmのレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
このレンズは室温にて3か月保管した後も表面に物質の析出等が認められず、表面の状態に変化は認められなかった。
[比較例A1]
比較のため、ポリカーボネート樹脂-3を100質量部およびCuTPP 0.003質量部(30ppm) を定量フィーダーにより2軸押出機〔(株〕東芝機械製TEM-35、シリンダー設定温度290℃〕に供給し、フィルターを通して異物をろ過した後、ダイからストランド状に排出し、水冷固化させた後回転式カッターでペレット化しポリカーボネート樹脂組成物を得た。その後、該ポリカーボネート樹脂組成物をクリーンオーブンにて120℃で5時間乾燥させた。
該ポリカーボネート樹脂組成物を射出成型機〔住友重工業株式会社製 SE-180DU〕にて樹脂温度280℃、金型温度110℃で射出成型し、直径75mm、厚さ2mmのレンズを成型した。このレンズを目視にて観察したところ、CuTPPが完全に均一には分散しておらず、ところどころ色の濃淡が生じている状態であった。
[実施例A2]
ポリカーボネート樹脂-2を100質量部、PFTPP 0.03質量部(300ppm)、UVA-A 0.4質量部およびブルーイング剤B 0.004質量部(40ppm)をタンブラーミキサーに装入し、粉体状態で混合した。その後、該混合物を溶融フラスコに装入し、外温320℃で25分間加熱攪拌して溶融樹脂を作成し、フラスコ下部を切断して、ストランド状の樹脂を取り出し、ペレタイザーにより切断しマスターバッチのペレットを得た。次いでポリカーボネート樹脂-3を90質量部および上記で得られたマスターバッチ10質量部を混合し、定量フィーダーにより2軸押し出し機〔(株)東芝機械製TEM-35、シリンダー設定温度290℃〕に供給し、フィルターを通して異物をろ過した後、ダイからストランド状に排出し、水冷、固化させた後回転式カッターでペレット化しPFTPPを30ppm、ブルーイング剤Bを4ppm含有するポリカーボネート樹脂組成物を得た。その後、該ポリカーボネート樹脂組成物をクリーンオーブンにて120℃で5時間乾燥させた。
該ポリカーボネート樹脂組成物を射出成型機〔住友重工業株式会社製 SE-180DU〕にて樹脂温度280℃、金型温度110℃で射出成型し、直径75mm、厚さ2mmのレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
このレンズは室温にて3か月保管した後も表面に物質の析出等が認められず、表面の状態に変化は認められなかった。
[実施例A3]
ポリカーボネート樹脂-1を100質量部、PFTPP 0.003質量部(30ppm)、UVA-A 0.4質量部およびブルーイング剤B 0.0004質量部(4ppm)をタンブラーミキサーに装入し、粉体状態で混合した。その後、定量フィーダーにより2軸押し出し機〔(株)東芝機械製TEM-35、シリンダー設定温度290℃〕に供給し、フィルターを通して異物をろ過した後、ダイからストランド状に排出し、水冷、固化させた後回転式カッターでペレット化しPFTPPを30ppm、ブルーイング剤Bを4ppm含有するポリカーボネート樹脂組成物を得た。その後、該ポリカーボネート樹脂組成物をクリーンオーブンにて120℃で5時間乾燥させた。
該ポリカーボネート樹脂組成物を射出成型機〔住友重工業株式会社製 SE-180DU〕にて樹脂温度280℃、金型温度110℃で射出成型し、直径75mm、厚さ2mmのレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
このレンズは室温にて3か月保管した後も表面に物質の析出等が認められず、表面の状態に変化は認められなかった。
[実施例A4]
実施例A1において、PFTPP 0.03質量部を使用する代わりにTCTPP 0.02質量部を使用した以外は実施例A1に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
[実施例A5]
実施例A2において、PFTPP 0.03質量部およびブルーイング剤B 0.004質量部を使用する代わりにTCTPP 0.02質量部およびブルーイング剤B 0.002質量部を使用した以外は実施例A2に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
[実施例A6]
実施例A3において、PFTPP 0.03質量部およびブルーイング剤B 0.004質量部を使用する代わりにTCTPP 0.02質量部およびブルーイング剤B 0.002質量部を使用した以外は実施例A3に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
[実施例A7]
実施例A1において、PFTPP 0.03質量部を使用する代わりにDCTPP 0.03質量部を使用した以外は実施例A1に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
[実施例A8]
実施例A2において、PFTPP 0.03質量部を使用する代わりにDCTPP 0.03質量部を使用した以外は実施例A2に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
[実施例A9]
実施例A3において、PFTPP 0.03質量部を使用する代わりにDCTPP 0.02質量部を使用した以外は実施例A3に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
〔実施例A10〕
ポリカーボネート樹脂-2を100質量部、PFTPP 0.003質量部(30ppm)、UVA-A 0.4質量部、加工熱安定剤A0.1質量部およびブルーイング剤A 0.0004質量部(4ppm)をタンブラーミキサーに装入し、粉体状態で混合した。その後、定量フィーダーにより2軸押し出し機〔(株)東芝機械製TEM-35、シリンダー設定温度290℃〕に供給し、フィルターを通して異物をろ過した後、ダイからストランド状に排出し、水冷、固化させた後回転式カッターでペレット化しPFTPPを30ppm、ブルーイング剤Aを4ppm含有するポリカーボネート樹脂組成物を得た。その後、該ポリカーボネート樹脂組成物をクリーンオーブンにて120℃で5時間乾燥させた。
該ポリカーボネート樹脂組成物を射出成型機〔住友重工業株式会社製 SE-180DU〕にて樹脂温度280℃、金型温度110℃で射出成型し、直径75mm、厚さ2mmのレンズを成型した。このレンズは目視による観察で色の濃淡は認められなかった。またこの際、射出成型機の金型には汚染物質等の付着は認められなかった。
得られたレンズの400nm、420nmおよび450nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表1にまとめた。
このレンズは室温にて3か月保管した後も表面に物質の析出等が認められず、表面の状態に変化は認められなかった。
[比較例A2]
比較例A1において、CuTPP 0.003質量部使用する代わりに、TPP 0.003質量部を使用した以外は比較例A1に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズを目視にて観察したところ、TPPが完全に均一には分散しておらず、ところどころ色の濃淡が生じている状態であった。
[比較例A3]
比較例A1において、CuTPP 0.003質量部使用する代わりに、FeClPFTPP 0.003質量部を使用した以外は比較例A1に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズを目視にて観察したところ、FeClPFTPPが完全に均一には分散しておらず、ところどころ色の濃淡が生じている状態であった。
[比較例A4]
比較例A1において、CuTPP 0.003質量部使用する代わりに、CoMeOTPP 0.003質量部を使用した以外は比較例A1に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズを目視にて観察したところ、CoMeOTPPが完全に均一には分散しておらず、ところどころ色の濃淡が生じている状態であった。
[比較例A5]
比較例A1において、CuTPP 0.003質量部使用する代わりに、化合物1-1 0.003質量部を使用した以外は比較例A1に記載の操作に従いレンズを成型した。このレンズを目視にて観察したところ、化合物1-1が完全に均一には分散しておらず、ところどころ色の濃淡が生じている状態であった。また、レンズが全体的にピンクに着色しておりレンズとしての魅力が低いものであった。
Figure 0007144227000014
チオウレタン樹脂製レンズに関する実施例Bにおいて用いた材料・評価方法は以下のとおりである。
なお、テトラフェニルポルフィリンとして、実施例Aに記載のPFTPP、TCTPPを用いた。
屈折率、アッベ数、全光線透過率、濁り、YI値、および分光透過率を評価した。具体的には、これら各パラメータは下記の通り測定した。
〔屈折率(ne)およびアッベ数(ν)〕
屈折計KPR-20(カルニュー光学工業社製)を用いて20℃で測定した。
〔全光線透過率(Tt)、濁り(Haze)〕
2mm厚の平板をHaze Meter NDH 2000(日本電色工業社製)を用いて測定した。
〔YI値(ASTM E313-73)〕
2mm厚の平板を分光測色計CM-5(コニカミノルタ社製)を用いて測定した。
〔分光透過率〕
2mm厚の平板を分光光度計UV-1800(島津製作所社製)を用いて各吸収波長の透過率を測定した。
[実施例B1]
2,5(2,6)-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン50.6質量部を三ツ口フラスコに入れ、触媒としてジブチル錫ジクロライド0.035質量部、離型剤としてMR用内部離型剤(リン酸エステル、三井化学社製)0.1質量部、PFTPPを0.003質量部(30 ppm)添加し、室温で約10分間撹拌して、均一溶液を得た。続いてペンタエリトリトールテトラ(3-メルカプトプロピオネート) 23.9質量部、4-メルカプトメチル-3,6-ジチアオクタン-1,8-ジチオール25.5質量部を添加し、混合して均一溶液を得た。この混合物を20 ℃以下で撹拌し、400 Pa以下の減圧下で30分間以上脱ガスした。この混合物を1 ?m径のテフロン製フィルタでろ過し、ガラス製モールド内に注型し、20~120 ℃に徐々に加熱した。重合反応を21時間進行させ、冷却後、モールドからレンズを離型した。
得られたレンズの屈折率、アッベ数、400 nm、420 nm、および450 nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表2にまとめた。
[実施例B2]
実施例B1において、PFTPP 0.003質量部(30 ppm)を使用する代わりに、TCTPPを0.003質量部(30 ppm)添加した以外は、実施例B1と同様の操作を行ってレンズを得た。得られたレンズの屈折率、アッベ数、400 nm、420 nm、および450 nmの分光透過率、全光線透過率、Haze、YI値を測定し、表2にまとめた。
Figure 0007144227000015

Claims (16)

  1. 樹脂と、下記一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物と、を含み、
    前記樹脂100質量部に対し、前記ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部含むレンズ。
    Figure 0007144227000016
    (式中、X~Xはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、メチル基、炭素数2から20の直鎖または分岐アルキル基を表し、R~R20はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基を表し、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、フッ素原子、臭素原子または塩素原子で3つ以上置換されるか、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、カルボン酸基で1つ以上置換されるか、または、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基の2位と6位が塩素原子で置換される。)
  2. さらに、一般式[1]で表される前記ポルフィリン系化合物以外の紫外線吸収剤を含有する請求項1に記載のレンズ。
  3. ~Xがすべて水素原子であり、R~R20は水素原子、フッ素原子、塩素原子、カルボン酸基から選択される基である、請求項1または2に記載のレンズ。
  4. 厚さ2mmにおいて、波長420nm以下の分光透過率が0~20%である、請求項1~のいずれかに記載のレンズ。
  5. 厚さ2mmにおいて、波長420nm以下の分光透過率が0~20%であり、波長450nmの分光透過率が50%以上である、請求項1~のいずれかに記載のレンズ。
  6. さらに色調調整用の染料を含有する請求項1~のいずれかに記載のレンズ。
  7. 前記樹脂が熱可塑性樹脂である請求項1~のいずれかに記載のレンズ。
  8. 前記樹脂が熱硬化性樹脂である請求項1~のいずれかに記載のレンズ。
  9. 熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂モノマーと、下記一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物と、を含み、
    前記熱可塑性樹脂または前記熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して、前記ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部含む組成物。
    Figure 0007144227000017
    (式中、X~Xはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、メチル基、炭素数2から20の直鎖または分岐アルキル基を表し、R~R20はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基を表し、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、フッ素原子、臭素原子または塩素原子で3つ以上置換されるか、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、カルボン酸基で1つ以上置換されるか、または、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基の2位と6位が塩素原子で置換される。)
  10. 下記一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物と熱可塑性樹脂粉体とを粉体ブレンドし、その後溶融混合してマスターバッチを調製する工程と、
    前記マスターバッチと熱可塑性樹脂ペレットとを溶融混合して樹脂組成物を調製する工程と、
    前記樹脂組成物を射出成型する工程と、
    を含む、レンズの製造方法。
    Figure 0007144227000018
    (式中、X~Xはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、メチル基、炭素数2から20の直鎖または分岐アルキル基を表し、R~R20はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基を表し、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、フッ素原子、臭素原子または塩素原子で3つ以上置換されるか、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、カルボン酸基で1つ以上置換されるか、または、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基の2位と6位が塩素原子で置換される。)
  11. 前記熱可塑性樹脂粉体および前記熱可塑性樹脂ペレットの合計100質量部に対し、前記ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部用いる、請求項10に記載のレンズの製造方法。
  12. 前記熱可塑性樹脂粉体の平均粒径が0.2~1mmである、請求項10または11に記載のレンズの製造方法。
  13. 前記熱可塑性樹脂粉体の嵩密度が0.5~0.8g/cmである、請求項1012のいずれかに記載のレンズの製造方法。
  14. 前記熱可塑性樹脂粉体が、下記Rosin-Rammlerの式における分布定数nが1~3.5である、請求項1013のいずれかに記載のレンズの製造方法。
    Rosin-Rammlerの式:R=100exp(-bDp
    〔Rは篩上(重量%)、Dpは粒子径(mm)、bは定数、nは分布定数を示す。〕
  15. 前記熱可塑性樹脂がポリカーボネートである、請求項1014のいずれかに記載のレンズの製造方法。
  16. 熱硬化性樹脂モノマーと、下記一般式[1]で表されるポルフィリン系化合物とを混合し、組成物を調製する工程と、
    前記組成物を硬化成形する工程と、を含み、
    前記熱硬化性樹脂モノマー100質量部に対して、前記ポルフィリン系化合物を0.0001~0.02質量部用いるレンズの製造方法。
    Figure 0007144227000019
    (式中、X~Xはそれぞれ独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、メチル基、炭素数2から20の直鎖または分岐アルキル基を表し、R~R20はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基を表し、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、フッ素原子、臭素原子または塩素原子で3つ以上置換されるか、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基が、カルボン酸基で1つ以上置換されるか、または、式中の4つのフェニル基のうち、少なくとも1つのフェニル基の2位と6位が塩素原子で置換される。)
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