JP6727887B2 - 電子写真用ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

電子写真用ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ等の電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」とも称す)において使用される電子写真用ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関する。
電子写真画像形成装置は、主に、電子写真感光体(以降、「感光体」ともいう)、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置及び定着装置からなる。
帯電装置としては、感光体の表面に当接または近接配置された帯電ローラに電圧を印加することによって感光体の表面を帯電する方式が多く採用されている。また、感光体の表面と当接して感光体を帯電させる帯電ローラは、感光体に対して従動回転していることが多い。
特許文献1には、粗大セルおよび微小セルを多数分布させてなる導電性発泡弾性層と、その外周に抵抗調整層と、該抵抗調整層の外周に形成された誘電保護層と、を備えた帯電ローラが開示されている。かかる帯電ローラによれば、低硬度化により感光ドラムとのニップ幅を広げ、放電幅を狭くし、感光ドラムの削れを抑制できることが記載されている。
また、特許文献2には、ローラ基材上に少なくとも一層の半導電性のエラストマー層が形成され、かつ、半導電性の電子線照射チューブにより外層が形成されている半導電性ローラが開示されている。そして、エラストマー層が、材料自体の柔軟性では規定の硬度が確保できない場合には、有機マイクロバルーンを添加することで所定の硬度を達成できることが記載されている。
特開2008−275656号公報 特開2001−254725号公報
近年の電子写真画像形成装置のプロセススピードの高速化に伴って、電子写真用ローラに接する他部材からの振動が増大している。ここで、本発明者らは、特許文献1に係る帯電ロール、および特許文献2に係る、有機マイクロバルーンを含むエラストマー層を備えた半導電性ローラを、プロセススピードの速い電子写真画像形成装置の帯電ローラとして適用してみた。その結果、帯電ローラが振動し、スティックスリップと呼ばれる現象が発生する場合があった。スティックスリップとは、帯電ローラの、当該帯電ローラと当接している電子写真感光体に対する従動回転性が低下し、従動回転時に帯電ローラと電子写真感光体との間で回転の周速が異なる状態が不規則に出現する現象である。スティックスリップは、電子写真画像に横スジ状の欠陥が発生させる場合がある。
すなわち、電子写真画像形成装置のプロセススピードのより一層の高速化によって、スティックスリップに起因する横スジ状の画像欠陥が、より生じやすくなってきている。そこで、本発明者らは、スティックスリップの発生原因の一つである帯電ローラの振動の抑制は、より安定して高品位な電子写真画像を形成するうえで解決すべき課題であると認識した。
本発明は、プロセススピードの速い電子写真画像形成装置に帯電部材として適用した場合においても振動が生じ難い電子写真用ローラの提供に向けたものである。
また、本発明は、高品位な電子写真画像の形成に資するプロセスカートリッジ、及び電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明の一形態によれば、軸芯体および弾性層を有する電子写真用ローラであって、該弾性層は、該弾性層の表面から深さ100μmまでの領域に、下記の条件(i)、(ii)及び(iii)を満たす中空粒子を含む電子写真用ローラが提供される:
(i)該電子写真用ローラを、該軸芯体の軸方向に直交し、かつ、該中空粒子が中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の重心に対応する該中空粒子の内部の点を通る第1の平面で切断したとき、該中空粒子の切断面の形状が長軸および短軸を有する扁平な形状であり、
該長軸を通る直線が、該中空粒子の内部の該点と第1の平面における該軸芯体の回転中心とを通る直線と交点を有し、かつ、
該第1の平面における該中空粒子の切断面の該長軸の長さに対する該短軸の長さの比が、1.2以上、1.9以下である;
(ii)該電子写真用ローラを、該軸芯体の軸を含み、該中空粒子の内部の該点を通る第2の平面で切断したとき、該中空粒子の切断面の形状が長軸および短軸を有する扁平な形状であり、
該長軸を通る直線が、該中空粒子の内部の該点を通り該軸芯体の軸に垂直な直線と交点を有し、かつ、
該第2の平面における該中空粒子の切断面の該長軸の長さに対する該短軸の長さの比が、1.2以上、1.9以下である
(iii)該第1の平面において、該軸芯体の回転中心と該点とを通る直線に対する、該長軸の方向に延びる直線の傾きが、40°以上90°以下であり、
該第2の平面において、前記点を通りかつ該軸芯体の軸と直交する直線と、該長軸の方向に延びる直線との傾きが、50°以上90°以下である
また、本発明の他の形態によれば、電子写真画像形成装置に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、上記の電子写真用ローラを具備しているプロセスカートリッジが提供される。
また、本発明のさらに他の形態によれば、上記の電子写真用ローラを具備している電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一形態によれば、プロセススピードの速い電子写真画像形成装置に帯電部材として適用した場合においても振動が生じ難い電子写真用ローラを得ることができる。
また、本発明の他の形態によれば、高品位な電子写真画像の形成に資するプロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置を得ることができる。
本発明の一形態に係る電子写真用ローラの一形例の概略断面図である。 本発明の一形態に係る電子写真用ローラの弾性層の一例の概略断面図である。 直線の交点を説明する図である。 扁平な中空粒子の変形について説明する図である。 扁平な中空粒子の交差角を説明する図である。 ボウル形状の樹脂粒子の模式図である。 押圧回転加熱装置の模式図である。 本発明の一形態に係る電子写真画像形成装置の一例の概略断面図である。 本発明の一形態に係るプロセスカートリッジの一例の概略断面図である。 電子写真用ローラの変形量の測定装置の概略図である。 扁平な中空粒子のSEM観察画像である。
以下、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
<電子写真用ローラ>
図1(a)及び(b)はそれぞれ、本発明の一形態に係る電子写真用ローラの一例の概略断面図である。図1(a)に示すように、電子写真用ローラは、導電性の軸芯体1と、軸芯体1の表面(外周面)を被覆している弾性層2から構成されている。また、図1(b)に示すように、弾性層2の表面にさらに表面層3を1層配置した2層構造であっても良い。さらにまた、各層の間に接着層を有することも可能である。
(軸芯体)
軸芯体1は、軸芯体1を介して電子写真用ローラの表面に給電するために導電性を有することが好ましい。軸芯体1の電気抵抗値は導電性導電層より低いことが好ましく、軸芯体1の体積抵抗率は10Ω・cm以下であることが好ましい。導電性の軸芯体1は、電子写真用ローラの分野で公知なものから適宜選択して用いることができ、例えば、炭素鋼合金の表面に5μm程度の厚さのニッケルメッキを施した中実円柱状の軸芯体1を用いることが可能である。
(弾性層)
弾性層は、弾性層の表面から深さ100μmまでの領域に中空粒子を含んでおり、該中空粒子が、下記の条件(i)及び(ii)を満たしている。
(i)電子写真用ローラを、軸芯体1の軸方向(長手方向)に直交し、かつ、該中空粒子が中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の重心に対応する該中空粒子の内部の点を通る第1の平面で切断したとき、該第1の平面における該中空粒子の切断面の形状が、長軸及び短軸を有する扁平な形状であり、
該長軸を通る線は、該中空粒子の内部の該点と第1の平面における該軸芯体の回転中心とを通る直線と交点を有し、かつ、
該第1の平面における該中空粒子の切断面の該長軸の長さに対する該短軸の長さの比が、1.2以上、1.9以下である;
(ii)電子写真用ローラを、軸芯体1の軸を含み、該中空粒子の内部の該点を通る第2の平面で切断したとき、該第2の平面における該中空粒子の切断面の形状が、長軸及び短軸を有する扁平な形状であり、
該長軸を通る直線が、該中空粒子の内部の該点を通り、該軸芯体1の軸に垂直な直線と交点を有し、かつ、
該第2の平面における該中空粒子の切断面の該長軸の長さに対する該短軸の長さの比が、1.2以上、1.9以下である。
図2は、本発明の一形態に係る電子写真用ローラの弾性層の一例の概略断面図である。図2の(a)は電子写真用ローラを軸芯体1の軸方向(長手方向)に垂直な面で切断したときの電子写真用ローラの断面を示している。また、図2(b)は電子写真用ローラの軸方向(長手方向)の断面を示している。図2において、弾性層2には、弾性層2の表面から深さ100μmまでの領域に、上記した条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な中空粒子4が配置されている。
上記の条件(i)及び上記条件(ii)を満たす扁平な中空粒子4について図3を用いて説明する。図3(a)は、軸芯体1の軸方向(長手方向)に直交し、中空粒子が中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の重心に対応する該中空粒子の内部の点を通る第一の平面で切断したときの電子写真用ローラの切断面を示している。また、図3(b)は、軸芯体1の軸を含み、かつ、中空粒子が中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の重心に対応する該中空粒子の内部の点を通る第2の平面で切断したときの電子写真用ローラの切断面を示している。
図3において、中空粒子4は、上記の条件(i)及び(ii)を満たしている扁平な中空粒子である。図3(a)に示す第1の平面において、軸芯体1の回転中心Dと扁平な中空粒子4の内部の点Eとを通る直線Fと、扁平な中空粒子4の長軸の方向に延びる直線Gとが交点を有する。ここでは、具体的には、直線Fと直線Gとが直交している。ここで、点Eは、該中空粒子が中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の重心に対応する該中空粒子の内部の点である。
また、図3(b)に示す第2の平面において、扁平な中空粒子4の内部の点Eを通り、かつ軸芯体1の軸と直交する直線Hと、扁平な中空粒子4の長軸の方向に延びる直線Gとが交点を有する。ここでは、具体的には、直線Hと直線Gとが直交している。
一方、図3において、中空粒子5は、上記条件(i)及び(ii)を共に満たさない中空粒子である。図3(a)に示す第1の平面において、軸芯体1の回転中心Dと中空粒子5の内部の点Eとを通る直線Fの方向と、中空粒子5の長軸の方向に延びる直線の方向とが同じであり、両者が交点を有していない。同様に、図3(b)に示す第2の平面においても、中空粒子5の内部の点Eを通り、かつ軸芯体1の軸と直交する直線Hの方向と、中空粒子5の長軸の方向に延びる直線の方向とが同じであり、両者は交点を有していない。
ここで、各平面における中空粒子の長軸とは、各平面において、中空粒子の内部の点Eを通り、中空粒子の空隙の輪郭線上の任意の2点を結ぶ線分のうち、その長さが最大になるように選択したときの線分をいう。長軸の長さとはその線分の長さをいう。また、各平面における中空粒子の短軸とは、各平面において、中空粒子の内部の点Eを通り、中空粒子の空隙の輪郭線上の任意の2点を結ぶ線分のうち、その長さが最小になるように選択したときの線分をいう。短軸の長さとはその線分の長さをいう。
このような構成を有する電子写真用ローラにおいては、当接する他部材からの振動が伝達された場合にも振動が生じ難く、その結果として、スティックスリップが有効に抑制される理由を、本発明者らは以下のように推測している。
電子写真用ローラが他部材との当接による圧力を受けて、弾性層に含まれる中空粒子が変形する。
図4は、扁平な中空粒子の変形についての説明図である。図4(a)は、扁平な中空粒子が長軸と垂直な方向から圧力を受けて圧縮される場合を示している。図4(b)は、扁平な中空粒子が長軸方向から圧力を受けて圧縮される場合を示している。
図4(a)に示すように、長軸と垂直な方向から圧力を受ける場合の方が、図4(b)に示すように、長軸方向から圧力を受ける場合と比較して、扁平な中空粒子がより広い面積で圧力を受ける。つまり、長軸と垂直な方向から圧力を受ける場合の方が扁平な中空粒子に加わる圧力が大きい。そのため、扁平な中空粒子が変形しやすい。中空粒子が変形するほど、振動エネルギーが弾性変形や熱エネルギーに変換されるため、振動が速やかに減衰する。そのため、扁平な中空粒子は、長軸と垂直な方向から圧力を受ける方が、長軸方向から圧力を受けるよりも振動の抑制効果は高い。
上記の条件(i)を満たす中空粒子は、図5に示すように、軸芯体1の回転中心から中空粒子の内部の点Eを通って弾性層2表面まで伸ばした直線Fが、中空粒子の長軸を通る直線Gと交差している。そのため、弾性層2表面と他部材が当接したときに、第1の平面側において中空粒子が、図4(b)に示されるように、長軸方向から圧縮されることがない。同様に、上記の条件(ii)を満たす中空粒子は、軸芯体1の軸と直交し、中空粒子の内部の点Eを通って弾性層2表面まで伸ばした直線Hが、中空粒子の長軸を通る直線Gと交差している。そのため、弾性層2表面と他部材とが当接したときに、第2の平面側において中空粒子が、図4(b)に示すように、長軸方向から圧縮されることがない。そのため、上記の条件(i)及び(ii)を満たす扁平な中空粒子4は、振動を抑制する効果が高い。
また、上記の条件(i)及び(ii)を満たす扁平な中空粒子4は、第1の平面及び第2の平面の各々において扁平な形状を有するため、中空粒子自体の振動が抑制されている。扁平な中空粒子は、前述したように長軸側と短軸側とで変形量が異なるため、振動の周波数も長軸側と短軸側とで異なる。一つの中空粒子内で振動の周波数に異方性があると、中空粒子の一方から伝わった振動が、中空粒子内で他方へ伝播しにくいため、中空粒子全体が振動することを抑制することができる。その結果、中空粒子内で振動が減衰するため、一つの中空粒子に加わった振動が弾性層内の他の粒子や樹脂へと伝播しにくい。一方、球状の中空粒子の場合、一つの中空粒子内で振動の周波数に異方性がないため、一方から伝わった振動が中空粒子内で他方へと伝播しやすく、中空粒子全体が振動する。中空粒子の振動は中空粒子内で減衰することなくバインダーを通じて隣接する球状の中空粒子に伝播するため、振動が抑制されにくい。
中空粒子が上記の条件(i)及び(ii)を満たすか否かは次のようにして確認することができる。3次元透過型電子顕微鏡やX線CTで弾性層を3次元計測し、取得した3次元像のデ−タから3D−CADソリッドモデルを作成する。次に、弾性層を軸方向(長手方向)に10等分して得られる10領域の各領域で、弾性層の表面から深さ100μm、縦横各5mm四方の範囲を周方向に4点(0°、90°、180°と270°)選択する。その範囲に存在する中空粒子について、該中空粒子が中実粒子であると仮定した場合における該中実粒子の重量重心を3D−CADで計算して求める。それらの中空粒子について、当該中実粒子の重量重心に相当する中空粒子の内部の点を通るように第1の平面及び第2の平面を2次元像で切り出す。得られた第1の平面において、その中空粒子の切断面の形状が長軸及び短軸を有する扁平な形状であり、かつ、軸芯体1の回転中心と該点とを通る直線と長軸の方向に延びる直線とが交点を有するか(条件(i)を満たすか)を確認する。また、第2の平面において、中空粒子が、長軸及び短軸を有する扁平な形状を有し、かつ、該中空粒子内部の該点を通り該軸芯体1の軸と直交する直線と長軸の方向に延びる直線とが交点を有するか(条件(ii)を満たすか)を確認する。
第1の平面における、中空粒子の長軸の長さに対する短軸の長さの比(長軸の長さ/短軸の長さ)は、1.2以上1.9以下である。また、第2の平面における、中空粒子の長軸の長さに対する短軸の長さの比(長軸の長さ/短軸の長さ)も、1.2以上1.9以下である。
第1の平面および第2の平面において、中空粒子の(長軸の長さ/短軸の長さ)が、1.2以上であると、中空粒子が十分な扁平形状を有しており、振動の抑制効果が高い。また、中空粒子の形状の異方性が高まるほど振動の抑制効果が高いため、第1の平面および第2の平面のいずれにおいても、中空粒子の(長軸の長さ/短軸の長さ)は、好ましくは、1.3以上、1.9以下、より好ましくは、1.5以上、1.9以下である。
中空粒子の長軸の長さに対する短軸の長さの比(長軸の長さ/短軸の長さ)とは、上記の全ての領域の、条件(i)及び(ii)を満たすと判断された全ての扁平な中空粒子4における、長軸の長さ/短軸の長さの算術平均値とする。扁平な中空粒子4の各平面における長軸の長さ及び短軸の長さは、3D−CADで求めることができる。
扁平な中空粒子4の大きさとしては、第1の平面および第2の平面における短軸の長さが10μm以上130μm以下、特には20μm以上50μm以下であることが好ましい。扁平な中空粒子4の大きさがこの範囲であると、電子写真用ローラと他部材との当接において均一なニップを確保することができる。
第1の平面において、軸芯体1の回転中心Dと扁平な中空粒子4の内部の点Eを通る直線Fに対する、扁平な中空粒子4の長軸の方向に延びる直線Gの傾きθ1は、45°以上90°以下であることが好ましい。また、第2の平面において、扁平な中空粒子4の内部の点Eを通り、かつ軸芯体1の軸と直交する直線Hに対する、長軸の方向に延びる直線Gの傾きθ2は、45°以上90°以下であることが好ましい。θ1及びθ2は、それぞれさらに好ましくは60°以上90°以下である。θ1及びθ2が45°以上90°以下であると、扁平な中空粒子4のより短軸方向から扁平な中空粒子4が圧縮されるため、振動の減衰効果が高い。なお、θ1及びθ2は、図5に示すように、交差する2本の直線の交差角のうち、90°以下の方の交差角である。
扁平な中空粒子4の含有量は所望の弾性率や硬度に応じて適宜調整することができる。扁平な中空粒子4の含有量が多くなれば弾性率が上がり振動の抑制効果がより一層高くなる。その一方で、電子写真用ローラの硬度は低下する。そのため、電子写真用ローラを例えば帯電ローラとして使用する場合は、弾性層2の表面から深さ100μmの領域中の、単位体積(100μm×100μm×100μm)あたりの扁平な中空粒子4の個数が、5個以上150個以下であることが好ましい。
弾性層2の表面から深さ100μmまでの領域には、条件(i)及び条件(ii)を満たさない中空粒子を含んでいてもよい。
弾性層2の表面から深さ100μmより深い領域においては、中空粒子が含まれていなくてもよい。但し、当該領域にも、中空粒子を含有させた場合、振動の抑制効果がより高まるため好ましい。また、表面から深さ100μmより深い領域に含まれる中空粒子の形状は、球状でも扁平でもよい。すなわち、表面から深さ100μmより深い領域に含まれる中空粒子は、条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な中空粒子であっても、これらの条件を満たさない中空粒子であってもよい。
弾性層2の表面から深さ100μmまでの領域に含まれる扁平な中空粒子4は、シェルを有する樹脂バルーンである。樹脂バルーンは、弾性層と空隙との間にシェルによる界面を形成するため、振動エネルギーを減衰させることができる。また、樹脂バルーンによって空隙を形成している弾性層は、化学発泡によって形成した発泡弾性層に比べて、弾性層が圧力を受けて変形した後に元の形状に回復するのが早い。つまり、電子写真用ローラが高速で回転する、高速プロセス機の場合でも、電子写真用ローラが他部材と当接してから離れたときに、電子写真用ローラの弾性層が元の形状にすぐ戻る。そのため、電子写真用ローラと他部材との間に十分なニップ幅を安定して確保することができる。
扁平な中空粒子4のシェルの厚さとしては、電子写真用ローラを帯電ローラとして使用する場合は、0.2μm以上5.0μm以下であることが好ましい。シェルの厚さがこの範囲内であると、電子写真用ローラが電子写真感光体の如き他部材と当接したときに扁平な中空粒子4が容易に弾性変形できるため、振動の抑制効果が一層高まる。
〔中空粒子〕
条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な中空粒子4となる樹脂粒子としては、熱膨張性マイクロカプセルを例示することができる。熱膨張性マイクロカプセルは、粒子の内部に、弾性層2中のバインダーを乾燥、硬化、または架橋する時の熱で膨張する物質(内包物質)を含む樹脂粒子である。内包物質の膨張によって、熱膨張性マイクロカプセルはシェルを有する中空粒子となる。
熱膨張性マイクロカプセルを構成する樹脂、すなわち、扁平な中空粒子4においてシェルを構成する材料としては、熱可塑性樹脂を用いることが重要である。熱可塑性樹脂としては以下のものが挙げられる。アクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル酸樹脂、スチレン樹脂、ブタジエン樹脂、ウレタン樹脂、アミド樹脂、メタクリロニトリル樹脂、アクリル酸樹脂、アクリル酸エステル樹脂類、メタクリル酸エステル樹脂類。この中でも特に、ガス透過性が低く、高い反発弾性を示すため、アクリロニトリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂及びメタクリロニトリル樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。これらの熱可塑性樹脂は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これら熱可塑性樹脂の単量体を共重合させた共重合体を用いてもよい。
熱膨張マイクロカプセルを構成する樹脂は、後述するように弾性層2のバインダーとは通常異なるものが用いられる。シェルを構成する材料が弾性層2のバインダーと異なると、その硬度や弾性率も異なるため、弾性層2が受けた振動をシェルによって減衰させやすい。
熱膨張性マイクロカプセルの内包物質としては、前記熱可塑性樹脂の軟化点以下の温度でガスになって膨張するものが好ましく、以下のものが挙げられる。プロパン、プロピレン、ブテン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタンの如き低沸点液体、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、イソオクタン、ノルマルデカン、イソデカンの如き高沸点液体。
熱膨張性マイクロカプセルは、懸濁重合法、界面重合法、界面沈降法、液中乾燥法といった公知の製法によって製造することができる。懸濁重合法においては、重合性単量体、内包物質及び重合開始剤を混合し、この混合物を、界面活性剤や分散安定剤を含有する水性媒体中に分散させた後、懸濁重合させる方法を例示することができる。尚、重合性単量体の官能基と反応する反応性基を有する化合物、有機フィラーを添加することもできる。
重合性単量体としては、下記のものを例示することができる。アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、塩化ビニリデン、酢酸ビニル。アクリル酸エステル(メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート)、メタクリル酸エステル(メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート)。スチレン系モノマー、アクリルアミド、置換アクリルアミド、メタクリルアミド、置換メタクリルアミド、ブタジエン、εカプロラクタム、ポリエーテル、イソシアネート。これらの重合性単量体は単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、重合性単量体に可溶の開始剤が好ましく、公知のパーオキサイド開始剤及びアゾ開始剤を使用できる。これらのうち、アゾ開始剤が好ましい。アゾ開始剤の例を以下に挙げる。2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル。中でも、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルが好ましい。重合開始剤を用いる場合、重合開始剤の使用量は、重合性単量体100重量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
界面活性剤としてはアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子型分散剤を使用できる。界面活性剤を使用する場合、界面活性剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましい。分散安定剤としては以下のものが挙げられる。有機微粒子(ポリスチレン微粒子、ポリメタクリル酸メチル微粒子、ポリアクリル酸微粒子及びポリエポキシド微粒子)、シリカ(コロイダルシリカ)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸バリウム、及び、水酸化マグネシウム等。分散安定剤を使用する場合、分散安定剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましい。
懸濁重合は、耐圧容器を用い、密閉下で行うことが好ましい。また、分散機等で懸濁してから、耐圧容器に移して懸濁重合してもよく、耐圧容器内で懸濁しても良い。重合温度は50℃〜120℃が好ましい。重合は、大気圧で行っても良いが、上記熱膨張性マイクロカプセルに内包させる物質を気化させないようにするため、加圧下、特には、大気圧に0.1〜1.0MPaを加えた圧力下で行うことが好ましい。重合終了後は、遠心分離や濾過によって、固液分離及び洗浄を行っても良い。固液分離や洗浄する場合、この後、熱膨張性マイクロカプセルを構成する樹脂の軟化温度以下にて乾燥や粉砕を行っても良い。乾燥及び粉砕は、既知の方法により行うことができ、気流乾燥機、順風乾燥機及びナウターミキサーを使用できる。また、乾燥及び粉砕は、粉砕乾燥機によって同時に行うこともできる。界面活性剤及び分散安定剤は、製造後に洗浄濾過を繰り返すことにより除去できる。
熱膨張性マイクロカプセルの含有量は、特に制限されることはないが、例えば帯電ローラとして使用する場合は、バインダー樹脂に対して2質量%以上30質量%以下であることが好ましい。熱膨張性マイクロカプセルの含有量を2質量%以上30質量%以下にすることで、画像特性について良好な結果が得られる。
熱膨張性マイクロカプセルの体積平均粒径は、特に制限されることはないが、5μm以上50μm以下であることが好ましい。粒径がこの範囲となるように狙って製造すると、個体間の内包物質の充填量のばらつきが少ない熱膨張マイクロカプセルを容易に得ることができ、電子写真用ローラの製造時に均一な大きさに膨張させることができる。
〔バインダー〕
弾性層2を構成するバインダーとしては、公知のゴムを用いることができる。ゴムとしては、天然ゴム、天然ゴムの加硫物、および合成ゴムを挙げることができる。
合成ゴムとしては以下のものが挙げられる。エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプロピレンゴム(IR)、ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム及びフッ素ゴム。これらの中でも、バインダーはNBRまたはSBRであることが好ましい。
〔弾性層を構成するその他の成分〕
電子写真用ローラを帯電ローラとして使用する場合は、弾性層2に導電剤を添加し、弾性層2を所望の体積抵抗にすることが好ましい。
弾性層2の体積抵抗は、温度23℃、湿度50%RH環境において、1×10Ωcm以上、1×1016Ωcm以下とすることが好ましい。弾性層2の体積抵抗が上記範囲内であると、帯電ローラとして用いた場合、放電により感光体を適切に帯電することがより容易になる。
導電性を発現するために弾性層2中に公知の電子導電剤またはイオン導電剤を添加することができる。
電子導電剤としては例えば以下のものが挙げられる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系微粒子若しくは金属系繊維。酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物。前記金属系微粒子、金属系繊維や金属酸化物の表面を電解処理、スプレー塗工、混合振とう等により表面処理した複合粒子。ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン、ピッチ系カーボンの如きカーボン粉。これらは単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
イオン導電剤としては、イオン導電性を示すイオン導電剤であれば特に制限されるものではない。イオン導電剤としては例えば以下のものが挙げられる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム等の無機イオン物質、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等の陽イオン性界面活性剤、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ジメチルアルキルラウリルベタイン等の両性イオン界面活性剤、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウム等の第四級アンモニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等の有機酸リチウム塩。これらは単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
弾性層2には、上記の他に、絶縁性粒子や、硬度を調整するために、軟化油及び可塑剤の如き添加剤を添加しても良い。可塑剤としては高分子タイプのものを用いることが好ましく、その重量平均分子量は好ましくは2000以上、より好ましくは4000以上である。さらに、種々な機能を付与する材料として、老化防止剤、充填剤、加工助剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分散剤、粗し粒子、上記した扁平な中空粒子4以外の樹脂粒子を含有させてもよい。扁平な中空粒子4以外の樹脂粒子としては、以下のものが挙げられる。ポリメタクリル酸メチル粒子、ポリエチレン粒子、シリコーンゴム粒子、ポリウレタン粒子、ポリスチレン粒子、アミノ樹脂粒子、またはフェノール樹脂粒子。
〔弾性層の形成方法〕
まず、軸芯体1の周面上に未硬化の弾性層を形成する。軸芯体1の周面上に未硬化の弾性層を形成する方法としては、予め所定の膜厚に成膜したシートあるいはチューブを軸芯体1に被覆する方法や、クロスヘッドを備えた押出し機を用いて軸芯体1と弾性層の材料を一体的に押出して作製する方法が挙げられる。
続いて、この様にして軸芯体1上に被覆した未硬化の弾性層を熱硬化させる。
熱膨張性マイクロカプセルは、バインダーを熱硬化させる時の熱で膨張する。通常、熱膨張性マイクロカプセルを大気圧下で加熱すると、熱膨張性マイクロカプセルは均等に膨張し、扁平な形状ではなく球状の中空粒子となる。
そして、条件(i)及び(ii)を満たす扁平な中空粒子4を含む弾性層2を形成するためには、バインダーを熱硬化させると共に、球状の中空粒子を形成させた後に、熱硬化した弾性層を、再度、大気圧下で加熱処理をすることが好ましい(以下「再加熱処理」と称す)。熱硬化した弾性層を再加熱処理すると、バインダーの収縮と、熱硬化によって形成された球状の中空粒子の収縮とが生じ、球状の中空粒子は圧縮されて扁平な形状となる。
再加熱処理によって、扁平な中空粒子4を得られる推定メカニズムを以下に説明する。
未硬化の弾性層を加熱すると、バインダーの熱硬化と熱膨張性マイクロカプセルの膨張とが競争的に起こる。その結果、熱硬化したバインダー中に球状の中空粒子が含まれてなる熱硬化した弾性層が得られる。その後、熱硬化した弾性層を、さらに温度を上げて加熱すると、バインダー成分の分解と再結合が起こり、再結合することができなかった低分子量のバインダー成分が揮発してバインダーが収縮していく。
一方、球状の中空粒子中の内包物質は、更なる加熱によって中空粒子の外へ透過し始めるようになる。そのため、球状の中空粒子の内圧よりもバインダーの収縮による外圧が勝るようになって、球状の中空粒子は収縮する。
球状の中空粒子は、主に、弾性層の厚さ方向へ圧縮されることが判明している。これは、バインダーの主な収縮方向が弾性層の厚さ方向であるためと考えられる。そのため、扁平な中空粒子4の長軸の方向に延びる直線の傾きθ1及びθ2は、いずれも90°に近い値となる。
しかし、バインダーの種類によっては、ローラの周方向や長手方向にもバインダーが収縮することがあり、その結果、θ1またはθ2が〜40°程度まで傾くことがある。
例えば、バインダーとしてアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)やエピクロルヒドリンゴムを用いてローラを作製した場合は、ローラを再加熱処理したときのバインダーの収縮方向は、弾性層の厚さ方向が支配的である。その結果、θ1及びθ2はいずれも90°に比較的近い値となる。一方、スチレンブタジエンゴム(SBR)を用いて同様に再加熱処理をした場合は、ローラの周方向及び長手方向へもバインダーが収縮し、θ1及びθ2はそれぞれ40°〜80°の範囲まで傾く。
バインダーの収縮は主に弾性層の表面のごく近傍で起こる。これは、弾性層の表面が外気に触れており、表面近傍が容易に加熱されるためであると考えられる。そのため、特に弾性層表面近傍、特に弾性層の表面から深さ100μmまでの領域に存在している中空粒子が収縮しやすい。
バインダーの熱硬化条件と再加熱処理時の加熱条件は、バインダーの種類、バインダーの硬化に用いる加硫剤の種類、及び熱膨張性マイクロカプセル中の内包物質の種類等に応じて適宜調整することが可能である。例えば、熱膨張性マイクロカプセル中の内包物質がヘキサンであり、バインダーがNBRまたはSBRであり、硫黄系の加硫剤を用いてバインダーを硬化させる場合、バインダーの熱硬化条件は150℃以上160℃以下で30分以上2時間以内、再加熱時の加熱条件は170℃以上200℃以下、特には180℃以上200℃以下で30分以上2時間以内であることが好ましい。バインダーの熱硬化と再加熱は連続的に行ってもよく、バインダーの熱硬化後に、熱硬化後の弾性層を空冷させてから再加熱してもよい。
なお、再加熱時の加熱条件によって、扁平な中空粒子4の長軸の長さと短軸の長さの比(長軸の長さ/短軸の長さ)を調整することができる。再加熱処理温度を高く、または、再加熱処理時間を長くするほどバインダーの収縮が進むため、扁平な中空粒子4の長軸の長さと短軸の長さの比(長軸の長さ/短軸の長さ)は大きくなる。
扁平な中空粒子4を形成する方法は、上述した再加熱処理の他に、クロスヘッドを備えた押出し機を用いて軸芯体1と弾性層の材料を一体的に押出した後、得られたローラを圧接部材に圧接させた状態で回転しながら加熱硬化する方法がある(以下、「押圧加熱処理」と称す)。この方法では、硬化時にローラが押圧されているので、熱膨張性マイクロカプセルは球状に膨らまずにそのまま扁平な形状になる。図7に押圧加熱処理に用いることができる押圧加熱回転装置の一形態の模式図を示す。軸芯体と弾性層の材料が一体的に押し出されたローラ101に対し、回転可能な押圧ローラを有する圧接部材6が所定の押圧荷重にて圧接する。圧接部材6は、ローラ101の長手方向Pに所定の移動速度にて移動可能である。押圧回転加熱装置は、ローラ101の中央部とローラ101の両端部間の押圧荷重、施工時間、及び加熱温度を自在に変更することが可能である。ローラ101への加熱方法は、熱風炉に投入して所望の雰囲気下で行う方法の他に、圧接部材6にヒーターを設置して行う方法も可能である。加熱条件としては、再加熱処理における熱硬化の条件と同様で、バインダーの硬化と熱膨張性マイクロカプセルの膨張が競争的に起こり得る、比較的マイルドな加熱条件であればよい。
押圧加熱処理においては、ローラの表面からローラを押圧するため、θ1及びθ2は90°に近い値になる。
再加熱処理及び押圧加熱処理のいずれの場合でも、熱硬化させた後の弾性層は、形状を整える目的で表面を研磨しても良い。電子写真用ローラを帯電ローラとして使用する場合、帯電ローラと感光体とのニップ幅が帯電ローラの軸芯体1の長手方向で均一になるように、帯電ローラの中央部の外径が端部よりも大きくなっていることが好ましい。そのため、熱硬化させた後の弾性層の表面を研磨して、帯電ローラを所望の形状に調整してもよい。研磨方法としては、円筒研磨方法やテープ研磨法を使用できる。円筒研磨機としては、トラバース方式のNC円筒研磨機、プランジカット方式のNC円筒研磨機が例示できる。なお、再加熱処理後に研磨すると表面近傍の扁平な中空粒子4が削られてしまうので、熱硬化後に研磨することがよい。
弾性層の表面を研磨すると、図6に示すように、開口部が弾性層の表面に露出した、ボウル形状の樹脂粒子Jを形成することができる。このボウル形状の樹脂粒子Jは、弾性層の表面近傍に存在していた中空粒子の一部が研磨によって削られてできたものである。ボウル形状の樹脂粒子Jは、中空粒子と比較して、他部材との当接により圧縮された際の変形量が大きいため、電子写真用ローラにおいて振動の減衰速度が速く、振動の抑制効果が良好である。そのため、電子写真用ローラはボウル形状の樹脂粒子Jを有することが好ましい。
弾性層2の厚さは、電子写真用ローラの用途に応じて適宜調整することができる。特には1mm以上10mm以下であることが好ましい。
(表面層)
弾性層2の表面には、必要に応じて表面層3を設けることもできる。表面層3を形成する材料としては、樹脂、天然ゴム、及び合成ゴムを挙げることができる。樹脂としては、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が使用できる。特に、塗料の粘度の制御が容易であるため、樹脂としてはフッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、またはブチラール樹脂が好ましい。これらの樹脂は、単独または2種以上を組み合わせて用いてもよく、また共重合体であっても良い。
表面層3には、電子写真用ローラの電気抵抗を調整するために導電剤を配合することができる。表面層3の体積抵抗率は、イオン導電剤や電子導電剤により調整することができる。
イオン導電剤としては以下のものが挙げられる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム等の無機イオン物質。ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等の陽イオン性界面活性剤。ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ジメチルアルキルラウリルベタイン等の両性イオン界面活性剤。過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウム等の四級アンモニウム塩。トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等の有機酸リチウム塩。これらを単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
電子導電剤としては以下のものが挙げられる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の微粒子や繊維。酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物。前記金属系微粒子、繊維や金属酸化物の表面を電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより表面処理した複合粒子。ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン、ピッチ系カーボンの如きカーボン粉。
表面層3には、本発明の効果を損なわない範囲で他の粒子を含有させることができる。他の粒子としては、絶縁性粒子を挙げることができる。絶縁性粒子としては以下のものが挙げられる。ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、エポキシ樹脂、これらの共重合体や変性物、誘導体。エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エピクロルヒドリンゴム等のゴム、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー。これらの中でも、特に、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好ましい。
これらの表面層3を構成する材料は、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、またはパールミルのビーズを利用した従来公知の分散装置を使用して分散させることができる。得られた分散液を塗工する方法は特に限定されないが、操作が簡便なことからディッピング法が好適である。
なお、電子写真用ローラは、表面層3を有さず、弾性層2が最表面である構成が好ましい。前述したように、弾性層2の表面近傍に存在する扁平な中空粒子4が、共振の抑制と、振動エネルギーの他エネルギーへの変換を発現しているので、扁平な中空粒子4は、電子写真用ローラにおいて、他部材と接する表面近傍にあるほど振動の抑制効果が高くなるためである。
<電子写真画像形成装置>
本発明の一形態に係る電子写真用ローラを具備する電子写真画像形成装置の一例の概略構成を図8に示す。
図8において、電子写真画像形成装置は、電子写真感光体7、電子写真感光体7を帯電する帯電装置、露光を行う潜像形成装置、トナー像に現像する現像装置、転写材に転写する転写装置、電子写真感光体7上の転写残トナーを回収するクリーニング装置、トナー像を定着する定着装置を含んで構成されている。
電子写真感光体7は、導電性基体上に感光層を有する回転ドラムである。電子写真感光体7は矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
帯電装置は、電子写真感光体7に所定の押圧力で当接されることにより接触配置される接触式の帯電ローラ8を有する。帯電ローラ8は、電子写真感光体7の回転に従い回転している。帯電ローラ8は、帯電用電源9から所定の直流電圧を印加することにより、電子写真感光体7を所定の電位に帯電する。
電子写真感光体7に静電潜像を形成する潜像形成装置(不図示)には、レーザービームスキャナーの如き露光装置が用いられる。潜像形成装置は、一様に帯電された電子写真感光体7に画像情報に対応した露光光10を照射することにより、静電潜像を形成する。
現像装置は、電子写真感光体7に近接又は当接して配設される現像スリーブ11(又は現像ローラ11)を有する。現像スリーブ11は、静電潜像を、電子写真感光体7の帯電極性と同極性に静電的処理されたトナーを用いて、反転現像により現像して、電子写真感光体7上にトナー像を形成する。
転写装置は、接触式の転写ローラ12を有する。転写ローラ12は、電子写真感光体7からトナー像を普通紙の如き転写材に転写する。なお、転写材は、搬送部材を有する給紙システム(不図示)により搬送される。
クリーニング装置は、ブレード型のクリーニング部材13、及び回収容器14を有している。クリーニング装置は、トナー像を転写材に転写した後に、電子写真感光体7上に残留している転写残トナーを機械的に掻き落とし回収する。
ここで、現像装置にて転写残トナーを回収する現像同時クリーニング方式を採用することにより、クリーニング装置を省くことも可能である。
定着ローラ15は、加熱されたロールで構成され、転写材上に転写されたトナー像を転写材に定着し、転写材を機外に排出する。
電子写真画像形成装置において、上記した電子写真用ローラは、帯電ローラ8として好適に使用することができる。
<プロセスカートリッジ>
本発明の一形態に係るプロセスカートリッジの一形態の概略構成を図9に示す。プロセスカートリッジは、感光体7、帯電ローラ8、現像ローラ11、クリーニング部材13を一体化し、電子写真画像形成装置に着脱可能に構成されている。プロセスカートリッジは、上記した本発明の一形態に係る電子写真用ローラを具備しており、かかる電子写真用ローラは特に帯電ローラ8として好適に使用することができる。なお、電子写真用ローラを帯電ローラとして具備する場合、クリーニング部材13及び現像ローラ11は、プロセスカートリッジに必ずしも含まれていなくてもよい。
以上述べた通り、本発明の一形態によれば、プロセススピードの速い電子写真画像形成装置に帯電部材として適用した場合においても振動が生じ難く、スティックスリップに起因する横スジ状の画像欠陥の発生を有効に抑制し得る電子写真用ローラが提供される。また、本発明の他の形態によれば、高品位な電子写真画像に形成に資するプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置が提供される。
以下に実施例を挙げて本発明の態様をさらに具体的に説明する。しかし、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
<樹脂粒子(熱膨張性マイクロカプセル)の作製>
〔樹脂粒子No.1〕
イオン交換水4000質量部と、分散安定剤としてコロイダルシリカ9質量部及びポリビニルピロリドン0.15質量部を混合し、水性混合液を調製した。次いで、重合性単量体としてアクリロニトリル50質量部、メタクリロニトリル45質量部、及びメチルメタクリロレート5質量部と、内包物質としてのノルマルヘキサン12.5質量部と、重合開始剤としてのジクミルパーオキシド0.75質量部とを混合し、油性混合液を調製した。油性混合液を水性混合液に添加し、さらに水酸化ナトリウム0.4質量部を添加することにより、分散液を調製した。
得られた分散液を、ホモジナイザーを用いて3分間攪拌混合し、窒素置換した重合反応容器内へ仕込み、400rpmの攪拌下、60℃で20時間反応させた。得られた反応生成物について、濾過と水洗を繰り返した後、80℃で5時間乾燥することで樹脂粒子を作製した。得られた樹脂粒子を音波式分級機により解砕して分級することによって、樹脂粒子No.1を得た。
〔樹脂粒子No.2〕
樹脂粒子No.1の製造例において、分級条件を変更した以外は同様の方法で樹脂粒子2を作製した。
〔樹脂粒子の体積平均粒径の測定〕
作製した樹脂粒子No.1〜2の体積平均粒径を、レーザー回折型粒度分布計(商品名:コールターLS−230、ベックマン・コールター株式会社製)により測定した。
測定には、水系モジュールを用い、測定溶媒として純水を使用した。まず、純水にて粒度分布計の測定系内を約5分間洗浄し、消泡剤として測定系内に亜硫酸ナトリウムを10mg〜25mg加えて、バックグラウンドファンクションを実行した。次に、純水50ml中に界面活性剤3滴〜4滴を加え、さらに樹脂粒子を1mg〜25mg加えて樹脂粒子を懸濁した水溶液を調製した。この水溶液に対して、超音波分散器で1分間〜3分間の分散処理を行い、被験試料液とした。そして、粒度分布計の測定系内に被験試料液を徐々に加えて、装置の画面上のPIDS(偏光散乱強度差)で測定した値が45%以上55%以下になるように測定系内の被験試料濃度を調整して測定を行った。得られた体積基準の粒子径分布から体積平均粒子径を算出した。
上記で得られた樹脂粒子No.1と樹脂粒子No.2の体積平均粒径を測定したところ、樹脂粒子No.1は30μm、樹脂粒子No.2は15μmであった。
<弾性層用材料の作製>
〔弾性層用材料No.1〕
アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)(商品名:N230SV、JSR株式会社製)100質量部に対し、下記4成分を加えて、50℃に調節した密閉型ミキサーにて15分間混練した。
・カーボンブラック(商品名:トーカブラック#7360SB、東海カーボン株式会社製):48質量部
・酸化亜鉛(商品名:亜鉛華2種、堺化学工業株式会社製):5質量部
・ステアリン酸亜鉛(商品名:SZ−2000、堺化学工業株式会社製):1質量部
・炭酸カルシウム(商品名:ナノックス#30、丸尾カルシウム株式会社製):20質量部
これに、樹脂粒子No.1を12質量部、加硫剤として硫黄1.2質量部、加硫促進剤としてテトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)(商品名:パーカシットTBzTD、フレキシス株式会社製)4.5質量部を添加した。次いで、温度25℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練し、弾性層用材料No.1を得た。
〔弾性層用材料No.2〕
樹脂粒子として樹脂粒子No.2を4質量部用いたこと以外は弾性層用材料No.1と同様にして弾性層用材料No.2を作製した。
〔弾性層用材料No.3〕
スチレンブタジエンゴム(SBR)(商品名:タフデン2003、旭化成株式会社製)100質量部に対し、下記5成分を加えて、80℃に調節した密閉型ミキサーにて15分間混練した。
・酸化亜鉛(商品名:亜鉛華2種、堺化学工業株式会社製):5質量部
・ステアリン酸亜鉛(商品名:SZ−2000、堺化学工業株式会社製):1質量部
・カーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC600JD、ライオン株式会社製):8質量部
・カーボンブラック(商品名:シースト5、東海カーボン株式会社製):40質量部
・炭酸カルシウム(商品名:ナノックス#30、丸尾カルシウム株式会社製):15質量部
これに、樹脂粒子No.1を12質量部、加硫剤として硫黄1質量部、加硫促進剤としてジベンゾチアジルジスルフィド(DM)(商品名:ノクセラーTS、大内新興化学工業社製)1質量部、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)(商品名:ノクセラーTS、大内新興化学工業社製)1質量部を添加した。次いで、温度25℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練し、弾性層用材料No.3を得た。
〔弾性層用材料No.4〕
樹脂粒子として、樹脂粒子No.2を4質量部用いたこと以外は弾性層用材料No.3と同様にして弾性層用材料No.4を作製した。
〔弾性層用材料No.5〕
化学発泡剤としてアゾジカルボンアミド(商品名:ユニフォームAZ、大塚化学株式会社)15質量部を追加した以外は、弾性層用材料No.1と同様にして弾性層用材料No.5を作製した。
<実施例1>
〔電子写真用ローラNo.1の作製〕
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス鋼製基体に、カーボンブラックを10質量%含有させた熱硬化性樹脂を塗布し、乾燥したものを軸芯体として使用した。
クロスヘッドを具備する押出成形装置を用いて、軸芯体を中心軸として、同軸上に円筒状に弾性層用材料No.1を被覆した。弾性層用材料No.1の層の厚みは、1.75mmに調整した。
押出し後のローラを熱風炉にて温度160℃で1時間加熱し、弾性層用材料No.1の層を加硫して弾性層を形成した。そして、弾性層の端部を除去して長さを224.2mmとした。
得られたローラの外周面をプランジカット式の円筒研磨機を用いて研磨し、弾性層の厚みを1.5mmに調整した。なお、研石にはピトリファイド砥石を用い、砥粒には粒度が100メッシュの緑色炭化珪素(GC)を用いた。また、ローラの回転数を350rpm、研磨砥石の回転数を2050rpmとし、切り込み速度を20mm/min、スパークアウト時間(切り込み0mmでの時間)を0秒とした。このローラのクラウン量(中央部と中央部から90mm離れた位置との外径差)は120μmであった。
研磨後、ローラに対して、熱風炉にて温度200℃で1時間再加熱することにより、電子写真用ローラNo.1を得た。
得られた電子写真用ローラNo.1について、以下の測定と評価を行った。測定結果と評価結果を表2に示す。弾性層の表面には開口部が露出したボウル形状の樹脂粒子が存在し、かつ弾性層の表面から深さ100μmより深い領域には中空粒子が存在していた。
〔扁平な中空粒子〕
X線CT検査装置(商品名:TUX−3200N、株式会社東研製)を用いて、電子写真用ローラNo.1の3次元計測を行い、3D−CADソリッドモデルのファイルを出力した。3D−CAD(商品名:NX、シーメンスPLMソフトウェア製)を用いて、得られた3D−CADソリッドモデルから中空粒子が中実粒子であると仮定した場合における該中実粒子の重量重心を求めた。次に、電子写真用ローラNo.1を長手方向に10等分して得られる10領域の各領域で、周方向に4点(0°、90°、180°と270°)ずつ、弾性層の表面から深さ100μm、縦横各5mm四方の範囲を観察領域として選択した。なお、弾性層の表面からの深さは、上記縦横5mm四方の範囲の弾性層の表面の凹凸の高さを測定し、その平均高さを基準(深さ0μm)とした。その観察領域に存在する中空粒子を1つ選択し、軸芯体の軸方向(長手方向)に直交し、その中空粒子が中実粒子であると仮定した場合における該中実粒子の重量重心に対応する、該中空粒子内部の点を通る第1の平面で切断した。また、軸芯体の軸を含み、その中空粒子の該点を通る第2の平面で切断した。そして、その中空粒子が第1の平面において条件(i)を満たすか否かを確認し、また、第2の平面において条件(ii)を満たすか否かを確認した。そして、この作業を、観察領域に存在する中空粒子の全てについて行い、観察領域に存在する、条件(i)及び(ii)を満たす扁平な中空粒子の個数を求めた。また、全ての観察領域(長手方向10点×周方向4点の計40点)において、条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な中空粒子が存在するか否かを確認した。なお、表面から深さ100μmまでの領域と表面から深さ100μmより深い領域にまたがる中空粒子も観察対象に含めた。
〔中空粒子のシェルの確認〕
3次元画像を観察した結果、条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な中空粒子であると判断された中空粒子について、その断面をSEMで観察し、その中空粒子がシェルを含むか否か確認した。まず、電子写真用ローラNo.1から、その中空粒子の断面が観察できるように弾性層の切片をカッターの刃で切り出した。SEM(商品名:S−4800、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、加速電圧3.0kVで中空粒子の断面を倍率1000倍で撮影した。撮影した画像から、中空粒子のシェル(熱膨張性マイクロカプセルを形成していた樹脂)が厚みを持って存在しているか確認した。これを条件(i)及び(ii)を満たす扁平な中空粒子であると判断された中空粒子全てについて行い、全ての観察領域(長手方向10点×周方向4点の計40点)において、シェルを有している扁平な中空粒子があることを確認した。なお、偏平な中空粒子の断面のSEM観察画像の一例を図11に示す。偏平な中空粒子の断面のSEM観察画像において、偏平な中空粒子のシェル111は、図11に示したように観察できる。
〔中空粒子の長軸の方向に延びる直線の傾き〕
3次元画像を観察した結果、条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な中空粒子であると判断された全て中空粒子について、第1の平面において、軸芯体の回転中心と扁平な中空粒子の内部の点Eを通る直線に対する、扁平な中空粒子の長軸の方向に延びる直線の傾きを3D−CADから求めた。また、同様に、第2の平面において、扁平な中空粒子の内部の点Eを通り、かつ軸芯体の軸と直交する直線に対する、長軸の方向に延びる直線の傾きを3D−CADから求めた。そして、全ての条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な中空粒子の傾きの算術平均値を、平面ごとにθ1及びθ2とした。評価結果を表2に示す。
〔中空粒子の長軸の長さと短軸の長さの比〕
3次元画像を観察した結果、条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な形状を有する中空粒子であると判断された全ての中空粒子について、第1の平面及び第2の平面における長軸の長さと短軸の長さを3D−CADから求めた。そして、第1の平面における長軸の長さの算術平均をa1、第1の平面における短軸の長さの算術平均をb1とし、a1/b1(長軸の長さ/短軸の長さ)を求めた。また、第2の平面における長軸の長さの算術平均をa2、第2の平面における短軸の長さの算術平均をb2とし、a2/b2(長軸の長さ/短軸の長さ)を求めた。評価結果を表2に示す。
〔電子写真用ローラの振動〕
図8に示す構成を有する電子写真画像形成装置であるモノクロレーザープリンタ(商品名:LBP6700、キヤノン株式会社製)と、そのプロセスカートリッジを用意した。プロセスカートリッジから付属の帯電ローラを取り外し、作製した電子写真用ローラNo.1を帯電ローラとして組み込んだ。また、帯電ローラは感光体に対し、一端で4.9N、両端で合計9.8Nのバネによる押し圧力で当接させた。モノクロレーザープリンタは、プロセススピードが370mm/secとなるように改造し、さらに、外部より帯電ローラに電圧を印加した。印加電圧は、交流電圧としてピーク−ピーク電圧(Vpp)を1800V、周波数(f)を1350Hz、直流電圧(Vdc)を−600Vとした。
感光体の回転に従動して回転している帯電ローラの振動の大きさ(振幅)を、レーザードップラー振動計(商品名:LV−1710、株式会社小野測器社製)により測定した。測定位置は、帯電ローラの長手中央で、感光体との当接位置と逆の位置とした。モノクロレーザープリンタを稼働させたときの振動を測定し、周波数解析したところ、2700Hzの振幅が最も大きかった。そこで、2700Hzの振動の大きさ(振幅)を帯電ローラの振動の大きさとした。評価結果を表3に示す。
〔弾性層の変形回復の速度〕
弾性層の変形回復の速度は、回転前と回転中の外径の差(変形量)で評価した。測定は、図10に示す、電子写真用ローラの変形量を測定する装置を用いて行った。測定にあたり、電子写真用ローラNo.1及び測定装置を、あらかじめ温度23℃、相対湿度50%の環境に24時時間以上放置した。
電子写真用ローラの変形量の測定は具体的には以下のようにして行った。まず、軸芯体1の両端に、軸受け18により荷重を各4.9Nずつ付加し、電子写真用ローラ102を直径30mmの円柱形金属ローラ19と平行になるように当接させた。また、レーザー変位計20(商品名:LK−H085、株式会社キーエンス製)を、電子写真用ローラ102の表面において、電子写真用ローラ102と円柱形金属19のニップ部中心から回転方向Rに270°回転させた位置に、レーザーが当たるように設置した。先ず、電子写真用ローラ102を回転させる前に、レーザー変位計20から電子写真用ローラ102の表面までの距離を測定した。次に、モータ(不図示)で円柱形金属19を周速370mm/secで回転させ、電子写真用ローラ102が従動回転を始めて3分後に、レーザー変位計と電子写真用ローラ102の表面間の距離を同様に測定した。回転前と回転中のレーザー変位計20と電子写真用ローラ102の表面間の距離の差を変形量とした。評価結果を表3に示す。
〔電子写真用ローラの画像評価〕
振動測定で使用したモノクロレーザープリンタ(商品名:LBP6700、キヤノン株式会社製)と、電子写真用ローラNo.1を帯電ローラとして組み込んだプロセスカートリッジとを、温度23℃/湿度50%RHの環境に24時間馴染ませた後、以下の画像評価を行った。
具体的には、ハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に延びる、幅1ドットの線が、2ドットの間隔で描かれた画像)を出力し、得られた画像を目視にて観察して、ポチ状画像と横スジ状画像とについて下記基準により評価した。評価結果を表3に示す。
横スジ状画像の評価
ランクA:横スジ状の画像欠陥が認められない。
ランクB:横スジ状の画像欠陥がわずかに認められる。
ランクC:横スジ状の画像欠陥が一部の領域に認められる。
ランクD:横スジ状の画像欠陥が広範囲に認められ、目立つ。
ポチ状画像の評価
ランクA:ポチ状の画像欠陥が認められない。
ランクB:ポチ状の画像欠陥がわずかに認められる。
ランクC:ポチ状の画像欠陥が一部の領域に認められる。
ランクD:ポチ状の画像欠陥が広範囲に認められ、目立つ。
<実施例2〜10>
弾性層用材料の種類、及び再加熱処理時の温度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真用ローラNo.2〜10を作製した。得られた電子写真用ローラNo.2〜10の測定結果と評価結果を表2及び表3に示す。
<実施例11〜12>
弾性層用材料として、弾性層用材料No.1と弾性層用材料No.3を質量で1:1混合した弾性層用材料を用い、再加熱処理の温度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真用ローラNo.11〜12を作製した。
得られた電子写真用ローラ11〜12の測定結果と評価結果を表2及び表3に示す。
<実施例13>
〔表面層用塗工液の作製〕
ε−カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業社製)にメチルイソブチルケトン(MIBK)を加え、固形分が19質量%となるように希釈した。この希釈溶液526.3質量部(アクリルポリオール固形分100質量部)に対して、カーボンブラック(商品名:MA100、三菱化学株式会社製)45質量部、変性ジメチルシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.08質量部、ブロックイソシアネート混合物80.14質量部を混合した。なお、ブロックイソシアネート混合物は、ヘキサメチレンジイソシアネート(商品名:デュラネートTPA−B80E、旭化成工業株式会社製)とイソホロンジイソシアネート(商品名:ベスタナートB1370、デグサ・ヒュルス社製)の7:3混合物である。
上記混合溶液200gを分散メディアとして、平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gと共に容積450mLのガラス瓶に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて100時間分散した。分散後、ガラスビーズを除去して表面層用塗工液を得た。
〔表面層用塗工液の塗工〕
実施例1と同様にして得られた弾性層の外周に、表面層用塗工液をディッピング法で塗工した。浸漬時間は9秒、引き上げ速度は初期速度が20mm/秒、最終速度は2mm/秒、その間は時間に対して直線的に速度を変化させた。
得られた塗工物を、常温で30分間以上風乾した後、熱風循環乾燥機にて温度80℃で1時間加熱した。さらに熱風循環乾燥機にて温度160℃で1時間加熱して電子写真用ローラNo.13を得た。
得られた電子写真用ローラNo.13の測定結果と評価結果を表2及び表3に示す。
<実施例14>
弾性層用材料の種類、及び再加熱処理時の温度を表1に示すように変更した以外は、実施例13と同様にして電子写真用ローラNo.14を作製した。得られた電子写真用ローラNo.14の測定結果と評価結果を表2及び表3に示す。
<実施例15>
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス鋼製基体に、カーボンブラックを10質量%含有させた熱硬化性樹脂を塗布し、乾燥したものを軸芯体として使用した。
クロスヘッドを具備する押出成形装置を用いて、軸芯体を中心軸として、同軸上に円筒状に弾性層用材料No.2を被覆した。弾性層用材料No.2の層の厚みは、1.75mmに調整した。
押出し後のローラを、図7に示したような押圧回転加熱装置を使って回転させながら、弾性層用材料No.2の層を加熱硬化させた。押圧加熱条件として、押圧荷重を2.94N(300gf)、圧接部材6の移動速度を0.4mm/秒、押圧面温度を160℃、ローラの回転速度を90rpmに設定した。押圧回転加熱後のローラを熱風炉にて温度160℃で1時間加硫した後、弾性層の端部を除去して長さを224.2mmにし、電子写真用ローラNo.15を作製した。
なお、電子写真用ローラNo.15の表面は研磨しなかったので、弾性層の表面には開口部が露出したボウル形状の樹脂粒子は存在しなかった。得られた電子写真用ローラNo.15の測定結果と評価結果を表2及び表3に示す。
<実施例16〜22>
弾性層用材料の種類、及び押圧荷重を表1に示すように変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真用ローラNo.16〜22を作製した。得られた電子写真用ローラNo.16〜22の測定結果と評価結果を表2及び表3に示す。
<比較例1>
樹脂粒子No.1の代わりに化学発泡剤としてアゾジカルボンアミド(商品名:ユニフォームAZ、大塚化学株式会社)15質量部を追加した以外は、弾性層用材料No.1と同様にして弾性層用材料No.5を作製した。
弾性層用材料を弾性層用材料No.5に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真用ローラNo.23を作製した。
得られた電子写真用ローラNo.23の測定結果と評価結果を表2及び表3に示す。
<比較例2>
押圧荷重を表1に示すように変更した以外は、実施例19と同様にして電子写真用ローラNo.24を作製した。得られた電子写真用ローラNo.24の測定結果と評価結果を表2及び表3に示す。
実施例1〜22に係る電子写真ローラは、条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な中空粒子4が弾性層の表面近傍に配置されているため、振動が小さく、横スジ状画像の評価について良好な結果が得られた。また、条件(i)及び条件(ii)を満たす扁平な中空粒子4は、シェルを有する樹脂バルーンであるため、高速回転時の変形量が小さく(変形回復の速度が速く)、画像評価も良好であった。
一方、比較例1に係る電子写真ローラNo.23は、中空粒子を含有するローラではなく発泡ローラであるため、電子写真用ローラの振動と変形量が大きく、横スジ状画像とポチ状画像の評価が良好でなかった。また、比較例2に係る電子写真ローラNo.24は、中空粒子の長軸の長さに対する短軸の長さの比(長軸の長さ/短軸の長さ)が小さいために、振動がより大きかった。

Claims (10)

  1. 軸芯体および弾性層を有する電子写真用ローラであって、
    該弾性層は、該弾性層の表面から深さ100μmまでの領域に、下記の条件(i)、(ii)及び(iii)を満たす中空粒子を含むことを特徴とする電子写真用ローラ:
    (i)
    該電子写真用ローラを、該軸芯体の軸方向に直交し、かつ、該中空粒子が中実粒子であると仮定したときの該中実粒子の重心に対応する該中空粒子の内部の点を通る第1の平面で切断したとき、該中空粒子の切断面の形状が長軸および短軸を有する扁平な形状であり、
    該長軸を通る直線が、該中空粒子の内部の該点と第1の平面における該軸芯体の回転中心とを通る直線と交点を有し、かつ、
    該第1の平面における該中空粒子の切断面の該長軸の長さに対する該短軸の長さの比が、1.2以上、1.9以下である;
    (ii)
    該電子写真用ローラを、該軸芯体の軸を含み、該中空粒子の内部の該点を通る第2の平面で切断したとき、該中空粒子の切断面の形状が長軸および短軸を有する扁平な形状であり、
    該長軸を通る直線が、該中空粒子の内部の該点を通り該軸芯体の軸に垂直な直線と交点を有し、かつ、
    該第2の平面における該中空粒子の切断面の該長軸の長さに対する該短軸の長さの比が、1.2以上、1.9以下である
    (iii)
    該第1の平面において、該軸芯体の回転中心と該点とを通る直線に対する、該長軸の方向に延びる直線の傾きが、40°以上90°以下であり、
    該第2の平面において、該点を通りかつ該軸芯体の軸と直交する直線と、該長軸の方向に延びる直線との傾きが、50°以上90°以下である。
  2. 前記中空粒子の、前記第1の平面における、前記軸芯体の回転中心と前記点とを通る直線に対する、前記長軸の方向に延びる直線の傾きが、45°以上90°以下であ請求項1に記載の電子写真用ローラ。
  3. 前記中空粒子の、前記第1の平面における前記長軸の長さに対する前記短軸の長さの比(長軸の長さ/短軸の長さ)が、1.3以上、1.9以下であり、
    前記中空粒子の、前記第2の平面における前記長軸の長さに対する前記短軸の長さの比(長軸の長さ/短軸の長さ)が、1.3以上、1.9以下である請求項1または2に記載の電子写真用ローラ。
  4. 前記弾性層に含まれるバインダーが、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)またはスチレンブタジエンゴム(SBR)である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用ローラ。
  5. 前記領域中の、単位体積(100μm×100μm×100μm)あたりの前記中空粒子の個数が、5個以上150個以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真用ローラ。
  6. 前記中空粒子の、前記第1の平面における短軸の長さおよび前記第2の平面における短軸の長さが、それぞれ10μm以上130μm以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真用ローラ。
  7. 前記弾性層の表面から深さ100μmより深い領域に中空粒子が含まれている請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子写真用ローラ。
  8. 前記電子写真用ローラが、帯電ローラである請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子写真用ローラ。
  9. 電子写真画像形成装置に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子写真用ローラを具備していることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子写真用ローラを具備していることを特徴とする電子写真画像形成装置。
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