JP6658169B2 - 電子写真感光体用導電性支持体、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び電子写真感光体用導電性支持体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体用導電性支持体、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び電子写真感光体用導電性支持体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体用導電性支持体、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び電子写真感光体用導電性支持体の製造方法に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置としては、電子写真感光体(以下、「感光体」と称する場合がある)を用いて帯電、露光、現像、転写、クリーニング等の工程を順次行う装置が広く知られている。
電子写真感光体としては、アルミニウム等の導電性を有する支持体上に、露光により電荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層を積層する機能分離型の感光体、電荷を発生する機能と電荷を輸送する機能を同一の層が果たす単層型感光体が知られている。
電子写真感光体の導電性支持体となる円筒状の基材を製造する方法としては、例えば、アルミニウム等の素管の外周面を切削して、厚み、表面粗さ等を調整する方法が知られている。
一方、厚みの薄い金属製の容器等を低コストで量産する方法として、雌型(凹状型)に配置した金属塊(スラグ)に対し、雄型(パンチ型)で衝撃(インパクト)を加えて筒状体に成形するインパクトプレス加工(インパクト加工とも称する)が知られている。
例えば、特許文献1には、「スラグ等の塑性材料をダイスのキャビティ内に装着し、前記ダイスに対して変位自在に設けられたパンチを前記スラグに押圧することにより有底状の容器に塑性変形せしめる有底容器の製造方法において、前記ダイスとパンチにて所定深さの中間容器に塑性変形せしめる第1工程と、第1工程で得た中間容器を加熱する第2工程と、該第2工程で加熱された中間容器を洗浄する第3工程と、第3工程で洗浄された中間容器に油類を塗布する第4工程と、第4工程で油類が塗布された中間容器を乾燥する第5工程と、第5工程で乾燥された中間容器を更に塑性変形せしめて最終深さの容器を形成せしめる第6工程とを備えたことを特徴とする有底容器の製造方法」が開示されている。
特開2008−132503号公報
本発明は、算術平均粗さRaが1.3μm超え、最大高さ粗さRzが5.0μm超え、又は軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm超えの導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成する場合に比べ、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られる電子写真感光体用導電性支持体を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。
に係る発明は、
アルミニウムを含む円筒部材で構成され、
前記円筒部材は、算術平均粗さRaが1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが80μm以上400μm以下である電子写真感光体用導電性支持体。
に係る発明は、
前記円筒部材の表面硬度が45HV以上60HV以下である、に記載の電子写真感光体用導電性支持体。
に係る発明は、
前記円筒部材はインパクトプレス管である、又はに記載の電子写真感光体用導電性支持体。
に係る発明は、
のいずれか1に記載の電子写真感光体用導電性支持体と、前記電子写真感光体用導電性支持体上に設けられた感光層と、を備える電子写真感光体。
に係る発明は、
に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。
に係る発明は、
に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
に係る発明は、
雌型に配置されたアルミニウムを含むスラグを、円柱状の雄型で加圧して、前記スラグを前記雄型の外周面に塑性変形させて円筒部材を成形するインパクト工程と、
成形された前記円筒部材を、当該円筒部材の外径よりも小さい内径を有する円環状の押付型の内部に通過させて、前記円筒部材の外周面をしごき加工するしごき工程と、
しごき加工された前記円筒部材の外周面に凹凸を付与するブラスト工程と、を有し、
算術平均粗さRaが1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが80μm以上400μm以下となる前記円筒部材で構成された電子写真感光体用導電性支持体を得る電子写真感光体用導電性支持体の製造方法。
に係る発明は、
雌型に配置されたアルミニウムを含むスラグを、円柱状の雄型で加圧して、前記スラグを前記雄型の外周面に塑性変形させて円筒部材を成形するインパクト工程と、
成形された前記円筒部材の外周面に凹凸を付与するブラスト工程と、
外周面に凹凸が付与された前記円筒部材を、当該円筒部材の外径よりも小さい内径を有する円環状の押付型の内部に通過させて、前記円筒部材の外周面をしごき加工するしごき工程と、を有し、
算術平均粗さRaが1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが80μm以上400μm以下となる前記円筒部材で構成された電子写真感光体用導電性支持体を得る電子写真感光体用導電性支持体の製造方法。
又はに係る発明によれば、算術平均粗さRaが1.3μm超え、最大高さ粗さRzが5.0μm超え、又は軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm超えの導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成する場合に比べ、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られる電子写真感光体用導電性支持体が提供される。
に係る発明によれば、アルミニウムの素管の外周面を切削して得た円筒部材に比べ、表面硬度が高い電子写真感光体用導電性支持体が提供される。
に係る発明によれば、算術平均粗さRaが1.3μm超え、最大高さ粗さRzが5.0μm超え、又は軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm超えの導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成する場合に比べ、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られる電子写真感光体が提供される。
又はに係る発明によれば、算術平均粗さRaが1.3μm超え、最大高さ粗さRzが5.0μm超え、又は軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm超えの導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成する場合に比べ、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られる電子写真感光体を備えるプロセスカートリッジ又は画像形成装置が提供される。
又はに係る発明によれば、算術平均粗さRaが1.3μm超え、最大高さ粗さRzが5.0μm超え、又は軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm超えの導電性支持体を製造する場合に比べ、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られる電子写真感光体用導電性支持体の製造方法が提供される。
(A)(B)(C)本実施形態におけるインパクト加工装置を示す概略図である。 本実施形態におけるしごき加工装置を示す概略図である。 本実施形態におけるブラスト装置を示す概略図である。 本実施形態における金型構造の断面図である。 本実施形態における金型構造の断面図である。 本実施形態における金型構造の断面図である。 本実施形態における金型構造の断面図である。 本実施形態における金型構造の断面図である。 本実施形態における金型構造の断面図である。 本実施形態における金型構造の断面図である。 本実施形態における金型構造の拡大断面図である。 本実施形態に係る感光体の構成の一例を示す概略部分断面図である。 本実施形態に係る感光体の他の構成例を示す概略部分断面図である。 本実施形態に係る感光体の他の構成例を示す概略部分断面図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
[電子写真感光体用導電性支持体]
本実施形態に係る電子写真感光体用導電性支持体(以下、「導電性支持体」と称する場合がある)は、アルミニウムを含む円筒部材で構成される。
そして、前記円筒部材は、算術平均粗さRaが1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSm(以下、単に「軸方向における平均長さRSm」又は「平均長さRSm」と称する場合がある)が80μm以上400μm以下である。
ここで、感光体の芯体として用いられる導電性支持体には、機械的強度(例えば、表面硬度)が求められる。また、低価格化及び低軽量化の観点から、薄肉化の要求もある。
しかし、導電性支持体の薄肉化に伴い、目的とする表面形状を得ることは困難となりやすい。通常、感光体は導電性支持体上への感光層などの成膜を経て得られるため、導電性支持体の表面形状は、感光体表面に反映されやすく、更に、感光体を用いて画像を形成した際に得られる画像にまで影響を及ぼすことがある。
例えば、インパクト加工により製造された導電性支持体は、機械的強度が強く、薄肉化が実現されるものの、表面に粗大な凹部(例えば、幅400μm以上、深さ5μm以上)が形成されやすい。このため、前記導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成すると、得られる画像(粗大な凹部に相当する箇所)に白点が生じやすくなる。
これに対し、本実施形態の導電性支持体は、算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び軸方向における平均長さRSmを上記範囲に制御したアルミニウムを含む円筒部材で構成される。これにより、前記導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成した場合に、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られる。
ここで、算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzが上記範囲であるとは、導電性支持体の表面に適度に凹凸が存在し、かつ表面における粗大な凹部及び粗大な凸部(例えば、幅400μm以上、深さ5μm以上)の存在が低減されている状態を意味する。つまり、算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzを上記範囲とすることで、導電性支持体上に形成される感光層の表面には、適度に凹凸が付与されるものの、粗大な凹部及び粗大な凸部が形成されにくくなると考えられる。
これにより、粗大な凹部に起因する白点、及び粗大な凸部に起因する色点の発生が抑制される。なお、導電性支持体の表面に粗大な凸部が存在すると、この凸部が起点となって感光体に電流が局所的に流れ、色点の画像が生じやすくなると考えられる。
また、本実施形態では、算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzを上記範囲とした上で、更に軸方向における平均長さRSmを上記範囲としている。
ここで、軸方向における平均長さRSmが上記範囲であるとは、導電性支持体の軸方向において、表面の凹凸の周期が一定に近い状態であることを意味する。
つまり、算術平均粗さRa及び最大高さ粗さRzに加え、軸方向における平均長さRSmを上記範囲とすることで、導電性支持体の表面に、凹凸が規則的に存在した状態となるため、導電性支持体上に形成される感光層の表面には、粗大な凹部及び粗大な凸部がより形成されにくくなると考えられる。
以上のことから、本実施形態の導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成すると、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られることとなる。
なお、上記導電性支持体において、軸方向における平均長さRSmが上記範囲を超える導電性支持体、即ち、平均長さRSmが400μm超えの導電性支持体としては、例えば、予め傷を付与したスラグを用いてインパクト加工により製造されるインパクトプレス管(以下、インパクトプレス管Cと称する)が挙げられる。インパクトプレス管Cは、具体的には、予め傷を付与したスラグを、円柱状の雄型(パンチ型)で加圧して、前記パンチ型の外周面にスラグを塑性変形させることで製造される。この方法で得られたインパクトプレス管Cでは、表面の凹部が、本実施形態の導電性支持体の表面の凹部に対して、周方向の幅に対して軸方向の幅が長いもの(軸方向に延びた凹部)になりやすい。このため、本実施形態の導電性支持体と、インパクトプレス管Cとは構成が異なるものである。
以下、本実施形態の導電性支持体について詳細に説明する。
導電性支持体はアルミニウムを含む円筒部材で構成される。「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることをいう。
−算術平均粗さRa−
本実施形態の導電性支持体(円筒部材)の算術平均粗さRaは、JIS B0601(2013)で規定されている、基準長さにおける粗さ曲線の高さの絶対値の平均であり、表面粗さ測定機(サーフコム、東京精密製)によって測定される値である。測定方法の詳細については後述する。
本実施形態の導電性支持体の算術平均粗さRaは、色点及び白点の発生が抑制された画像を得る観点から、1.3μm以下であり、好ましくは1.0μm以下、より好ましくは0.6μm以下である。なお、下限値は、感光体の干渉縞を抑制する観点から0.3μmであることが好ましい。
算術平均粗さRaを1.3μm以下とすることにより、表面における粗大な凹部及び粗大な凸部の存在が低減されやすくなる。これにより、導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成したときに、粗大な凹部に起因する白点、及び粗大な凸部に起因する色点の発生が抑制されやすくなる。
なお、導電性支持体(円筒部材)を備える感光体がレーザプリンターに使用される場合、レーザの発振波長としては350nm以上850nm以下のものが好ましく、短波長のものほど解像度に優れるため好ましい。この場合、円筒部材の表面は、レーザ光を照射する際に生じる干渉縞を抑制するために、円筒部材の表面を算術平均粗さRaで0.3μm以上1.3μm以下に粗面化することが好ましい。算術平均粗さRaが0.3μm以上であると、干渉防止効果が得られやすくなる。他方、算術平均粗さRaが1.3μm以下であれば、円筒部材を備える感光体を用いて画像を形成する際に、得られる画質が粗くなる傾向が効果的に抑制される。
−最大高さ粗さRz−
本実施形態の導電性支持体(円筒部材)の最大高さ粗さRzは、JIS B0601(2013)で規定されている、基準長さにおける粗さ曲線の山高さの最大値と谷深さの最大値との和であり、表面粗さ測定機(サーフコム、東京精密製)によって測定される値である。測定方法の詳細については後述する。
本実施形態の導電性支持体の最大高さ粗さRzは、色点及び白点の発生が抑制された画像を得る観点から、5.0μm以下であり、好ましくは4.0μm以下、より好ましくは3.0μm以下である。なお、下限値は、感光体の干渉縞を抑制する観点から1.0μmであることが好ましい。
最大高さ粗さRzを5.0μm以下とすることにより、表面における粗大な凹部及び粗大な凸部の存在が低減されやすくなる。これにより、導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成したときに、粗大な凹部に起因する白点、及び粗大な凸部に起因する色点の発生が抑制されやすくなる。
−軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSm−
本実施形態の導電性支持体(円筒部材)の軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmは、JIS B0601(2013)で規定されている、基準長さにおける粗さ曲線要素の長さの平均であり、表面粗さ測定機(サーフコム、東京精密製)によって測定される値である。測定方法の詳細については後述する。
本実施形態の導電性支持体の軸方向における平均長さRSmは、色点及び白点の発生が抑制された画像を得る観点から、100μm以上350μm以下であり、好ましくは150μm以上300μm以下、より好ましくは200μm以上250μm以下である。
軸方向における平均長さRSmを80μm以上とすることにより、導電性支持体の表面に凹凸が規則的に存在した状態となりやすくなる。これにより、導電性支持体上に形成される感光層の表面に、粗大な凹部及び粗大な凸部がより形成されにくくなる。
一方、軸方向における平均長さRSmを400μm以下とすることにより、粗大な凹部の形成が抑制されやすくなる。これにより、導電性支持体を備える感光体を用いて画像を形成したときに、得られる画像に白点が生じにくくなる。
−算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び軸方向における平均長さRSmの測定−
算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び軸方向における平均長さRSmの測定は以下のように行う。
導電性支持体(円筒部材)の軸方向において、一方の側から10mm位置から50mm位置までの40mmの領域と、他方の側から10mm位置から50mm位置までの40mmの領域と、支持体中央部の40mmの領域との計120mmの領域を軸方向に走査して表面形状(粗さ曲線)を測定する。なお、軸方向における走査は周方向に10°毎、計36回行う。
算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び軸方向における平均長さRSmは、上記走査により得られた粗さ曲線に基づき算出される。
具体的には、算術平均粗さRaは、上記36の粗さ曲線から「粗さ曲線の高さの絶対値の平均」を求めることで算出される。
最大高さ粗さRzは、上記36の粗さ曲線から「山高さの最大値と谷深さの最大値との和」を求めることで算出される。
軸方向における平均長さRSmは、上記36の粗さ曲線から「粗さ曲線要素の長さの平均」を求めることで算出される。
導電性支持体の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz及び軸方向における平均長さRSmを上記範囲に制御する方法は特に限定されず、例えば、円筒状に成形した金属製の円筒部材の表面(外周面)を、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、ブラスト処理(例えばサンドブラスト)、湿式ホーニングなどによって粗面化(表面に凹凸を付与)する方法が挙げられる。中でも、ブラスト処理によって円筒部材の表面を粗面化することが好ましい。なお、これらの粗面化方法は2種以上適用してもよい。
−表面硬度−
導電性支持体の表面硬度は、機械的強度を高める観点から、好ましくは45HV以上60HV以下、より好ましくは48HV以上58HV以下、更に好ましくは50HV以上55HV以下である。
表面硬度(ビッカース硬度)は、ビッカース硬度計(商品名:MVK−HVL、アカシ社製)を用いて、円筒部材の表面部から圧子を押し込み、押し込み加重:1kgf、押し込み時間:20秒の測定条件に基づいて測定する。測定箇所は、各サンプルについて、周方向4点、軸方向3点の計12点とする。本実施形態において、導電性支持体の表面硬度は、前記12点で測定された硬度の平均値とする。
算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz及び軸方向における平均長さRSmが上記範囲であり、好ましくは表面硬度が上記範囲である導電性支持体は、インパクト加工で製造されたインパクトプレス管であることが好ましい。
インパクトプレス管は一般的に加工硬化により高硬度(例えば45HV以上)となる。従って、本実施形態の導電性支持体として、インパクトプレス管を適用することにより、同種のアルミニウム製の円筒管(素管)の表面に切削加工を施した円筒部材に比べ、高硬度となる。また、インパクトプレス管によれば、円筒部材を薄膜化することも可能となる。インパクトプレス管の製造方法については後述する。
本実施形態の導電性支持体の肉厚は特に限定されないが、色点及び白点の発生が抑制された画像を得る観点から、好ましくは0.3mm以上0.7mm以下であり、より好ましくは0.35mm以上0.5mm以下である。
[電子写真感光体用導電性支持体の製造方法]
(第1実施形態)
第1実施形態に係る導電性支持体の製造方法は、雌型(以下、凹状型とも称する)に配置されたアルミニウムを含むスラグを、円柱状の雄型(以下、パンチ型とも称する)で加圧して、前記スラグを前記雄型の外周面に塑性変形させて円筒部材を成形するインパクト工程と、成形された前記円筒部材を、当該円筒部材の外径よりも小さい内径を有する円環状の押付型の内部に通過させて、前記円筒部材の外周面をしごき加工するしごき工程と、しごき加工された前記円筒部材の外周面に凹凸を付与するブラスト工程と、を有し、算術平均粗さRaが1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが80μm以上400μm以下となる前記円筒部材で構成された導電性支持体を得る導電性支持体の製造方法である。
第1実施形態の導電性支持体の製造方法によれば、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られる導電性支持体が製造される。
また、上記製造方法によれば、切削工程で製造された円筒部材に比べ、高い硬度の円筒部材(インパクトプレス管)が得られる。更に、粗大な凹部及び粗大な凸部の形成が抑制されるため、硬度以外の品質においても、切削工程で製造された導電性支持体(円筒部材)と品質同等以上の円筒部材を製造することが可能となる。これにより、円筒部材を量産する際の自動表面検査を省略し得る。
以下、図1〜図11を参照しながら、第1実施形態の導電性支持体の製造方法の一例について説明する。
以下の説明では、最終的に製造された円筒部材を「成形後の円筒部材」又は導電性支持体と称することにする。また、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明及び符号は省略する場合がある。なお図中に示す矢印UPは鉛直方向上方を示す。
先ず、円筒部材の製造装置70について説明し、その後に、円筒部材の製造装置70を用いて実施される導電性支持体(円筒部材)の製造方法について説明する。
<要部構成:円筒部材の製造装置>
円筒部材の製造装置70は、円筒状の円筒部材100を成形するインパクト加工装置72と、円筒部材100の形状を矯正するしごき加工装置74と、円筒部材100の外周面に凹凸を付与するブラスト装置76と、を備えている。
以下、インパクト加工装置72、しごき加工装置74、及びブラスト装置76の順に説明する。
(インパクト加工装置)
インパクト加工装置72は、図1(A)に示されるように、アルミニウムの塊であるスラグ102が収められる凹状型104と、凹状型104に収められたスラグ102を押圧してスラグ102を円筒状の部材(円筒部材)とする円柱状のパンチ型106とを備えている。
なお、インパクト加工装置72の各部の動作は後述する作用で説明するが、このインパクト加工装置72を用いることで、一端部100Aが開放され他端部に底板100Bを有する円筒部材100(図4(B)参照)が成形されるようになっている。
(しごき加工装置)
次に、しごき加工装置74について説明する。なお、しごき加工装置74については、しごき加工装置74に備えられた金型構造について主に説明する。
しごき加工装置74は、図2に示されるように、インパクト加工によって成形された円筒部材100の内部に先端側の部分が挿入される円柱状の円柱型80と、円筒部材100の一端部100Aの動きを抑制する抑制部材86とを備えている。さらに、しごき加工装置74は、円筒部材100を円柱型80の外周面に押し付ける押付型92と、円筒部材100を円柱型80から脱型させる脱型部材96(図9参照)とを備えている。
−円柱型−
円柱型80は、例えばダイス鋼(JIS−G4404:SKD11)を用いて成形され、図2に示されるように、上下方向に延びる円柱状とされている。また、円柱型80の外径(図5のD1)は、円筒部材100の内径(図5のD2)と比して小さくされている。
このため、図5に示されるように、先端側の部分(図中下側の部分)が円筒部材100の内部に挿入される円柱型80の先端部80Aと円筒部材100の底板100Bとを接触させた状態(以後「円柱型80に円筒部材100を装着させた状態」)で、円柱型80の外周面と円筒部材100の内周面との間には隙間が形成されるようになっている。
この構成において、円柱型80は、図示せぬ駆動源から駆動力が伝達されて、上下方向に移動するようになっている。
−押付型−
押付型92は、例えば超硬合金(JIS B 4053−V10)を用いて成形され、図2に示されるように、円環状とされている。そして、押付型92は、図5に示されるように、押付型92の中心線が円柱型80の中心線に重なるように配置されている。また、押付型92には、押付型92の径方向の内側に突出する突起部92Aが円環状に形成されている。
この突起部92Aの内径(図中D5)は、円柱型80の外径(図中D1)と比して大きくされ、かつ、インパクト加工によって成形された後の円筒部材100の外径(図中D3)と比して小さくされている。
この構成において、円柱型80に円筒部材100を装着させた状態の円柱型80を下方側へ移動させて円筒部材100が押付型92の内部を通過することで、押付型92は、円筒部材100を円柱型80の外周面に押し付けるようになっている。
−抑制部材−
抑制部材86は、例えばナイロン樹脂を用いて成形され、図2に示されるように、円環状とされている。また、抑制部材86は、図11に示されるように、内周面が円柱型80の外周面と接触している円筒部88と、円筒部88から下方側に突出する突出部90とを有している。具体的には、突出部90は、円筒部88において円筒部88の径方向の外側の部分から下方側に突出している。また、突出部90には、円柱型80に円筒部材100を装着させた状態で、円筒部材100の一端部100A側の外周面と対向する抑制面90Aが形成されている。そして、抑制面90Aは、上下方向(円柱型80の軸方向)から見て円形とされている。また、抑制部材86の抑制面90Aの内径(図中D4)は、インパクト加工によって成形された後の円筒部材100の外径(図中D3)と比して大きくされている。
この構成において、円柱型80に円筒部材100を装着させた状態で、抑制部材86は、円柱型80の径方向(図中左右方向)における円筒部材100の一端部100Aの動きを抑制するようになっている。さらに、抑制部材86に上下方向(円柱型80の軸方向)の力が負荷されると、抑制部材86は、円柱型80の外周面を摺動するようになっている。
−脱型部材−
脱型部材96は、例えば金属材料で成形され、図9に示されるように、押付型92に対して下方側で、かつ、押付型92に対して下方側に移動した部分の円柱型80を円柱型80の径方向から挟むように、2個設けられている。また、夫々の押付型92には、円柱型80の外周面に向けて突出する突起96Aが形成されている。
この構成において、夫々の脱型部材96は、図示せぬ駆動源から駆動力が伝達されて、円柱型80の軸方向に対して交差する方向(図中左右方向)に移動するようになっている。そして、夫々の脱型部材96は、突起96Aが円柱型80と接触する接触位置(図中実線)と、突起96Aが円柱型80と離間する離間位置(図中二点鎖線)との間を移動するようになっている。
なお、しごき加工装置74の各部の動作については、後述する作用と共に説明する。
(ブラスト装置)
次に、ブラスト装置76について説明する。本実施形態におけるブラスト装置76は、サンドブラスト装置である。
図3に示すように、ブラスト装置76は、圧縮空気を供給する圧縮機(コンプレッサー)41と、研磨材(不図示)を収容する容器(タンク)42と、タンク42から供給管44を経て供給される研磨材及びコンプレッサー41から供給される圧縮空気を混合する混合部48と、当該混合部48から研磨材を圧縮空気で噴射して円筒部材100に吹き付けるノズル46と、を備える。
<要部構成の作用>
次に、要部構成の作用を、円筒部材の製造装置70を用いて円筒部材100を製造する工程によって説明する。具体的には、インパクト工程と、しごき工程と、ブラスト工程によって説明する。
(インパクト工程)
先ず、図1、図4を参照して、インパクト加工装置72を用いて円筒部材100を成形するインパクト工程について説明する。
インパクト工程は、凹状型104に配置されたアルミニウムを含むスラグを、円柱状のパンチ型106で加圧して、スラグ102をパンチ型106の外周面に塑性変形させて円筒部材100を成形する工程である。
インパクト工程では、先ず、図1(A)に示されるように、スラグ102が凹状型104に収納され、さらに、パンチ型106が、凹状型104に対して上方側に配置される。
次に、図1(B)(C)に示されるように、パンチ型106が下方側に移動して、パンチ型106は、凹状型104に収納されたスラグ102を押し潰して変形させる。これにより、スラグ102は、パンチ型106の周面に沿うように底を有する円筒状の円筒部材100に変形する。
次に、パンチ型106が上方側に移動して、図4(A)に示されるように、パンチ型106に密着した円筒部材100が凹状型104から離間する。
次に、図4(B)に示されるように、一端部100Aが開放され他端部に底板100Bを有する円筒部材100が、パンチ型106から取り外される(脱型される)。
このようにして、円筒部材100が、インパクト加工装置72を用いて成形される。
(しごき工程)
次に、図2、図5〜図10を参照して、しごき加工装置74を用いて円筒部材100の形状を矯正するしごき工程ついて説明する。
しごき工程は、成形された円筒部材100を、円筒部材100の外径よりも小さい内径を有する円環状の押付型92の内部に通過させて、円筒部材100の外周面をしごき加工する工程である。
しごき工程では、先ず、図5に示されるように、円柱型80の先端側の部分が挿入される円柱型80の先端部80Aと円筒部材100の底板100Bとを接触させた状態で、円柱型80が、押付型92に対して上方側に配置されている。また、この状態で、抑制部材86の抑制面90Aは、円筒部材100の一端部100A側の外周面と対向している。さらに、脱型部材96は、離間位置に配置されている。
次に、図6に示されるように、円柱型80を下方側へ移動させ、押付型92の内部を円筒部材100が通過することで、押付型92は、円筒部材100を円柱型80の外周面に押し付ける。
これにより、円筒部材100において押付型92の内部を通過した部分は、塑性変形することで、円柱型80の外周面に接触する。
次に、図7に示されるように、さらに円柱型80を下方側へ移動させることで、抑制部材86は、押付型92に接触する。そして、さらに円柱型80を下方側へ移動させることで、図8に示されるように、抑制部材86は、円柱型80の外周面を摺動する。円筒部材100は、上下方向において脱型部材96の下方側に移動する。円筒部材100が上下方向において脱型部材96の下方側に移動すると、円柱型80の下方側への移動は、停止する。
次に、図9に示されるように、脱型部材96は、離間位置から接触位置へ移動する。
次に、図10に示されるように、円柱型80を上方側へ移動させることで、脱型部材96と円筒部材100の一端部100Aとが接触し、脱型部材96は、円筒部材100の上方側への移動を規制する。これにより、円筒部材100は、円柱型80から脱型され、しごき工程が終了する。
(ブラスト工程)
次に、図3を参照して、ブラスト装置76を用いて円筒部材100の表面(外周面)を粗面化するブラスト工程ついて説明する。
ブラスト工程は、しごき加工された円筒部材100の外周面に凹凸を付与する(表面を粗面化する)工程である。
ブラスト工程では、先ず、図3に示されるように、タンク42に貯蔵されている研磨材(不図示)が供給管44を経て混合部48に供給され、混合部48で研磨材とコンプレッサー41から供給される圧縮空気とが混合される。次に、前記混合部48からノズル46を経て研磨材が圧縮空気で噴射されて円筒部材100に吹き付けられる。これにより、円筒部材100の表面が粗面化される。なお、円筒部材100の表面を粗面化する際、円筒部材100は図示せぬ駆動源から駆動力が伝達されて回転する。
研磨材は特に限定されず、公知の研磨材を用いることができる。公知の研磨材としては、例えば金属(例えば、ステンレス、鉄、亜鉛)、セラミック(例えば、ジルコニア、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素)、樹脂(例えば、ポリアミド、ポリカーボネート)が挙げられる。
研磨材の大きさ、照射圧力及び照射時間は、円筒部材100の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz及び軸方向における平均長さRSmを特定の範囲に制御する観点から、以下の範囲であることがよい。なお、研磨材の照射圧力とは、研磨材が円筒部材100に吹き付けられるときの圧力を意味する。
研磨材の大きさは、例えば、好ましくは30μm以上300μm以下、より好ましくは60μm以上250μm以下である。
研磨材の照射圧力は、例えば、好ましくは0.1MPa以上0.5MPa以下、より好ましくは0.15MPa以上0.4MPa以下である。
研磨材の照射時間は、例えば、好ましくは5秒以上30秒以下、より好ましくは10秒以上20秒以下である。
なお、圧縮空気の供給源は特に限定されず、例えばコンプレッサー41でなく遠心送風機(ブロア)でもよいし、圧縮空気を使わなくてもよい。また、噴射媒体は空気以外の気体であってもよい。
さらに、ブラスト工程の終了後に、円筒部材100の底板100B(図4参照)を切り出し、第1実施形態の導電性支持体(成形後の円筒部材)が製造される。なお、底板100Bの切り出しは、インパクト工程後、又はしごき工程後に行ってもよい。
第1実施形態に係る導電性支持体の製造方法では、インパクト工程、しごき工程、及びブラスト工程の順に実施する、即ち、しごき工程を経た後にブラスト工程を実施するため、導電性支持体(成形後の円筒部材)の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz及び軸方向における平均長さRSmを特定の範囲に制御しやすくなる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る導電性支持体の製造方法は、雌型に配置されたアルミニウムを含むスラグを、円柱状の雄型で加圧して、前記スラグを前記雄型の外周面に塑性変形させて円筒部材を成形するインパクト工程と、成形された前記円筒部材の外周面に凹凸を付与するブラスト工程と、外周面に凹凸が付与された前記円筒部材を、当該円筒部材の外径よりも小さい内径を有する円環状の押付型の内部に通過させて、前記円筒部材の外周面をしごき加工するしごき工程と、を有し、算術平均粗さRaが1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが80μm以上400μm以下となる前記円筒部材で構成された導電性支持体を得る導電性支持体の製造方法である。
上記製造方法では、インパクト工程、ブラスト工程、及びしごき工程の順に実施する、即ち、ブラスト工程を経た後にしごき工程を実施する。
第2実施形態に係る導電性支持体の製造方法では、ブラスト工程を経た後にしごき工程を実施するため、ブラスト工程での表面粗さがしごき工程により均されることで白点の原因となる形状の凹みが残留しづらくなる。
従って、第2実施形態に係る導電性支持体の製造方法においても、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られる導電性支持体(成形後の円筒部材)が製造される。
また、上記製造方法によれば、切削工程で製造された円筒部材に比べ、高い硬度の円筒部材(インパクトプレス管)が得られる。更に、第1実施形態と同様に、粗大な凹部及び粗大な凸部の形成が抑制されるため、硬度以外の品質においても、切削工程で製造された導電性支持体(円筒部材)と品質同等以上の円筒部材を製造することが可能となる。これにより、円筒部材を量産する際の自動表面検査を省略し得る。
(他の実施形態)
以上、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。
例えば、上記実施形態では、しごき加工を一回行っているが、しごき加工を複数回に分けて行ってもよく、円筒部材の径を段階的に矯正してもよい。
また、しごき加工を施す前に、焼き鈍しを施して応力を開放してもよい。インパクト加工後の後処理として焼き鈍しを行ってもよい。
また、インパクト加工後、しごき加工後、ブラスト処理後、又は焼き鈍し後に、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、湿式ホーニングなどの方法を適用して円筒部材の表面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、及び軸方向における平均長さRSmを調整してもよい。
上記実施形態では、インパクト加工によって、一端部100Aが開放され他端部に底板100Bを有する円筒部材100が成形されたが、他の工法により円筒部材100を成形してもよい。
また、上記実施形態では、円柱型80を押付型92に対して移動させたが、押付型92を移動させてもよい。つまり、円柱型80と押付型92とを相対的に移動させればよい。
また、上記実施形態は、抑制部材86の抑制面90Aと円筒部材100の外周面との間に隙間が形成されたが、抑制部材86の抑制面90Aと円筒部材100の外周面とが接触(D4−D3=0)していてもよい。
次に、本実施形態に係る電子写真感光体について説明する。
[電子写真感光体]
本実施形態に係る電子写真感光体は、上記実施形態の導電性支持体と、前記導電性支持体上に設けられた感光層と、を備える。即ち、導電性支持体は、アルミニウムを含む円筒部材で構成され、前記円筒部材は、算術平均粗さRaが1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが80μm以上400μm以下である。
図12は、電子写真感光体7Aの層構成の一例を示す模式断面図である。図12に示す電子写真感光体7Aは、導電性支持体4上に、下引層1、電荷発生層2及び電荷輸送層3がこの順序で積層された構造を有し、電荷発生層2及び電荷輸送層3が感光層5を構成している。
図13及び図14はそれぞれ本実施形態に係る電子写真感光体の層構成の他の例を示す模式断面図である。
図13及び図14に示す電子写真感光体7B,7Cは、図12に示す電子写真感光体7Aと同様に、電荷発生層2と電荷輸送層3とに機能が分離された感光層5を備えるものであり、最外層として保護層6が形成されている。図13に示す電子写真感光体7Bは導電性支持体4上に下引層1、電荷発生層2、電荷輸送層3及び保護層6が順次積層された構造を有する。図14に示す電子写真感光体7Cは、導電性支持体4上に下引層1、電荷輸送層3、電荷発生層2、保護層6が順次積層された構造を有する。
なお、各電子写真感光体7A乃至7Cは、下引層1は必ずしも設けられなくともよい。また、各電子写真感光体7A乃至7Cは、電荷発生層2と電荷輸送層3との機能が一体化した単層型感光層であってもよい。
以下、電子写真感光体の各層について詳細に説明する。なお、符号は省略して説明する。
(下引層)
下引層は、例えば、無機粒子と結着樹脂とを含む層である。
無機粒子としては、例えば、粉体抵抗(体積抵抗率)10Ωcm以上1011Ωcm以下の無機粒子が挙げられる。
これらの中でも、上記抵抗値を有する無機粒子としては、例えば、酸化錫粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子がよく、特に、酸化亜鉛粒子が好ましい。
無機粒子のBET法による比表面積は、例えば、10m/g以上がよい。
無機粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2000nm以下(好ましくは60nm以上1000nm以下)がよい。
無機粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは40質量%以上80質量%以下である。
無機粒子は、表面処理が施されていてもよい。無機粒子は、表面処理の異なるもの、又は、粒子径の異なるものを2種以上混合して用いてもよい。
表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、界面活性剤等が挙げられる。特に、シランカップリング剤が好ましく、アミノ基を有するシランカップリング剤がより好ましい。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シランカップリング剤は、2種以上混合して使用してもよい。例えば、アミノ基を有するシランカップリング剤と他のシランカップリング剤とを併用してもよい。この他のシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
表面処理剤による表面処理方法は、公知の方法であればいかなる方法でもよく、乾式法又は湿式法のいずれでもよい。
表面処理剤の処理量は、例えば、無機粒子に対して0.5質量%以上10質量%以下が好ましい。
ここで、下引層は、無機粒子と共に電子受容性化合物(アクセプター化合物)を含有することが、電気特性の長期安定性、キャリアブロック性が高まる観点からよい。
電子受容性化合物としては、例えば、クロラニル、ブロモアニル等のキノン系化合物;テトラシアノキノジメタン系化合物;2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物;2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物;キサントン系化合物;チオフェン化合物;3,3’,5,5’テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物;等の電子輸送性物質等が挙げられる。
特に、電子受容性化合物としては、アントラキノン構造を有する化合物が好ましい。アントラキノン構造を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシアントラキノン化合物、アミノアントラキノン化合物、アミノヒドロキシアントラキノン化合物等が好ましく、具体的には、例えば、アントラキノン、アリザリン、キニザリン、アントラルフィン、プルプリン等が好ましい。
電子受容性化合物は、下引層中に無機粒子と共に分散して含まれていてもよいし、無機粒子の表面に付着した状態で含まれていてもよい。
電子受容性化合物を無機粒子の表面に付着させる方法としては、例えば、乾式法、又は、湿式法が挙げられる。
乾式法は、例えば、無機粒子をせん断力の大きなミキサ等で攪拌しながら、直接又は有機溶媒に溶解させた電子受容性化合物を滴下、乾燥空気や窒素ガスとともに噴霧させて、電子受容性化合物を無機粒子の表面に付着する方法である。電子受容性化合物の滴下又は噴霧するときは、溶剤の沸点以下の温度で行うことがよい。電子受容性化合物を滴下又は噴霧した後、更に100℃以上で焼き付けを行ってもよい。焼き付けは電子写真特性が得られる温度、時間であれば特に制限されない。
湿式法は、例えば、攪拌、超音波、サンドミル、アトライター、ボールミル等により、無機粒子を溶剤中に分散しつつ、電子受容性化合物を添加し、攪拌又は分散した後、溶剤除去して、電子受容性化合物を無機粒子の表面に付着する方法である。溶剤除去方法は、例えば、ろ過又は蒸留により留去される。溶剤除去後には、更に100℃以上で焼き付けを行ってもよい。焼き付けは電子写真特性が得られる温度、時間であれば特に限定されない。湿式法においては、電子受容性化合物を添加する前に無機粒子の含有水分を除去してもよく、その例として溶剤中で攪拌加熱しながら除去する方法、溶剤と共沸させて除去する方法が挙げられる。
なお、電子受容性化合物の付着は、表面処理剤による表面処理を無機粒子に施す前又は後に行ってよく、電子受容性化合物の付着と表面処理剤による表面処理と同時に行ってもよい。
電子受容性化合物の含有量は、例えば、無機粒子に対して0.01質量%以上20質量%以下がよく、好ましくは0.01質量%以上10質量%以下である。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等の公知の高分子化合物;ジルコニウムキレート化合物;チタニウムキレート化合物;アルミニウムキレート化合物;チタニウムアルコキシド化合物;有機チタニウム化合物;シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂、導電性樹脂(例えばポリアニリン等)等も挙げられる。
これらの中でも、下引層に用いる結着樹脂としては、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が好適であり、特に、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と硬化剤との反応により得られる樹脂が好適である。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
下引層には、電気特性向上、環境安定性向上、画質向上のために種々の添加剤を含んでいてもよい。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層に添加してもよい。
添加剤としてのシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ジルコニウムキレート化合物としては、例えば、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシド等が挙げられる。
チタニウムキレート化合物としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート等が挙げられる。
アルミニウムキレート化合物としては、例えば、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等が挙げられる。
これらの添加剤は、単独で、又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
下引層は、ビッカース硬度が35以上であることがよい。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/(4n)(nは上層の屈折率)から1/2までに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。また、表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等が挙げられる。
下引層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた下引層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥し、必要に応じて加熱することで行う。
下引層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、公知の有機溶剤、例えば、アルコール系溶剤、芳香族炭化水素溶剤、ハロゲン化炭化水素溶剤、ケトン系溶剤、ケトンアルコール系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤等が挙げられる。
これらの溶剤として具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。
下引層形成用塗布液を調製するときの無機粒子の分散方法としては、例えば、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェーカー等の公知の方法が挙げられる。
下引層形成用塗布液を導電性支持体上に塗布する方法としては、例えば、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
下引層の膜厚は、例えば、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上50μm以下の範囲内に設定される。
(中間層)
図示は省略するが、下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
これらの中でも、中間層は、ジルコニウム原子又はケイ素原子を含有する有機金属化合物を含む層であることが好ましい。
中間層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた中間層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥、必要に応じて加熱することで行う。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
中間層の膜厚は、例えば、好ましくは0.1μm以上3μm以下の範囲に設定される。なお、中間層を下引層として使用してもよい。
(電荷発生層)
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro−Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。
電荷発生材料としては、ビスアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料;ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料;ペリレン顔料;ピロロピロール顔料;フタロシアニン顔料;酸化亜鉛;三方晶系セレン等が挙げられる。
これらの中でも、近赤外域のレーザ露光に対応させるためには、電荷発生材料としては、金属フタロシアニン顔料、又は無金属フタロシアニン顔料を用いることが好ましい。具体的には、例えば、特開平5−263007号公報、特開平5−279591号公報等に開示されたヒドロキシガリウムフタロシアニン;特開平5−98181号公報等に開示されたクロロガリウムフタロシアニン;特開平5−140472号公報、特開平5−140473号公報等に開示されたジクロロスズフタロシアニン;特開平4−189873号公報等に開示されたチタニルフタロシアニンがより好ましい。
一方、近紫外域のレーザ露光に対応させるためには、電荷発生材料としては、ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料;チオインジゴ系顔料;ポルフィラジン化合物;酸化亜鉛;三方晶系セレン;特開2004−78147号公報、特開2005−181992号公報に開示されたビスアゾ顔料等が好ましい。
450nm以上780nm以下に発光の中心波長があるLED,有機ELイメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合にも、上記電荷発生材料を用いてもよいが、解像度の観点より、感光層を20μm以下の薄膜で用いるときには、感光層中の電界強度が高くなり、基体からの電荷注入による帯電低下、いわゆる黒点と呼ばれる画像欠陥を生じやすくなる。これは、三方晶系セレン、フタロシアニン顔料等のp−型半導体で暗電流を生じやすい電荷発生材料を用いたときに顕著となる。
これに対し、電荷発生材料として、縮環芳香族顔料、ペリレン顔料、アゾ顔料等のn−型半導体を用いた場合、暗電流を生じ難く、薄膜にしても黒点と呼ばれる画像欠陥を抑制し得る。n−型の電荷発生材料としては、例えば、特開2012−155282号公報の段落[0288]〜[0291]に記載された化合物(CG−1)〜(CG−27)が挙げられるがこれに限られるものではない。
なお、n−型の判定は、通常使用されるタイムオブフライト法を用い、流れる光電流の極性によって判定され、正孔よりも電子をキャリアとして流しやすいものをn−型とする。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択され、また、結着樹脂としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシラン等の有機光導電性ポリマーから選択してもよい。
結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノール類と芳香族2価カルボン酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。ここで、「絶縁性」とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上であることをいう。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
なお、電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、質量比で10:1から1:10までの範囲内であることが好ましい。
電荷発生層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。
電荷発生層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた電荷発生層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥し、必要に応じて加熱することで行う。なお、電荷発生層の形成は、電荷発生材料の蒸着により行ってもよい。電荷発生層の蒸着による形成は、特に、電荷発生材料として縮環芳香族顔料、ペリレン顔料を利用する場合に好適である。
電荷発生層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等が挙げられる。これら溶剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いる。
電荷発生層形成用塗布液中に粒子(例えば電荷発生材料)を分散させる方法としては、例えば、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、例えば、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式等が挙げられる。
なお、この分散の際、電荷発生層形成用塗布液中の電荷発生材料の平均粒径を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.15μm以下にすることが有効である。
電荷発生層形成用塗布液を下引層上(又は中間層上)に塗布する方法としては、例えばブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、例えば、好ましくは0.1μm以上5.0μm以下、より好ましくは0.2μm以上2.0μm以下の範囲内に設定される。
(電荷輸送層)
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。
電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物;テトラシアノキノジメタン系化合物;2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物;キサントン系化合物;ベンゾフェノン系化合物;シアノビニル系化合物;エチレン系化合物等の電子輸送性化合物が挙げられる。電荷輸送材料としては、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物も挙げられる。これらの電荷輸送材料は1種を単独で又は2種以上で用いられるが、これらに限定されるものではない。
電荷輸送材料としては、電荷移動度の観点から、下記構造式(a−1)で示されるトリアリールアミン誘導体、及び下記構造式(a−2)で示されるベンジジン誘導体が好ましい。
構造式(a−1)中、ArT1、ArT2、及びArT3は、各々独立に置換若しくは無置換のアリール基、−C−C(RT4)=C(RT5)(RT6)、又は−C−CH=CH−CH=C(RT7)(RT8)を示す。RT4、RT5、RT6、RT7、及びRT8は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
構造式(a−2)中、RT91及びRT92は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、又は炭素数1以上5以下のアルコキシ基を示す。RT101、RT102、RT111及びRT112は各々独立に、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、炭素数1以上2以下のアルキル基で置換されたアミノ基、置換若しくは無置換のアリール基、−C(RT12)=C(RT13)(RT14)、又は−CH=CH−CH=C(RT15)(RT16)を示し、RT12、RT13、RT14、RT15及びRT16は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。Tm1、Tm2、Tn1及びTn2は各々独立に0以上2以下の整数を示す。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
ここで、構造式(a−1)で示されるトリアリールアミン誘導体、及び前記構造式(a−2)で示されるベンジジン誘導体のうち、特に、「−C−CH=CH−CH=C(RT7)(RT8)」を有するトリアリールアミン誘導体、及び「−CH=CH−CH=C(RT15)(RT16)」を有するベンジジン誘導体が、電荷移動度の観点で好ましい。
高分子電荷輸送材料としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の電荷輸送性を有する公知のものが用いられる。特に、特開平8−176293号公報、特開平8−208820号公報等に開示されているポリエステル系の高分子電荷輸送材は特に好ましい。なお、高分子電荷輸送材料は、単独で使用してよいが、結着樹脂と併用してもよい。
電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーンアルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等が挙げられる。これらの中でも、結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂が好適である。これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上で用いる。
なお、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。
電荷輸送層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。
電荷輸送層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた電荷輸送層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥、必要に応じて加熱することで行う。
電荷輸送層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;アセトン、2−ブタノン等のケトン類;塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状又は直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤が挙げられる。これら溶剤は、単独で又は2種以上混合して用いる。
電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層の上に塗布する際の塗布方法としては、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
電荷輸送層の膜厚は、例えば、好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上30μm以下の範囲内に設定される。
(保護層)
保護層は、必要に応じて感光層上に設けられる。保護層は、例えば、帯電時の感光層の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度をさらに改善する目的で設けられる。
そのため、保護層は、硬化膜(架橋膜)で構成された層を適用することがよい。これら層としては、例えば、下記1)又は2)に示す層が挙げられる。
1)反応性基及び電荷輸送性骨格を同一分子内に有する反応性基含有電荷輸送材料を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり当該反応性基含有電荷輸送材料の重合体又は架橋体を含む層)
2)非反応性の電荷輸送材料と、電荷輸送性骨格を有さず、反応性基を有する反応性基含有非電荷輸送材料と、を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり、非反応性の電荷輸送材料と、当該反応性基含有非電荷輸送材料の重合体又は架橋体と、を含む層)
反応性基含有電荷輸送材料の反応性基としては、連鎖重合性基、エポキシ基、−OH、−OR[但し、Rはアルキル基を示す]、−NH、−SH、−COOH、−SiRQ1 3−Qn(ORQ2Qn[但し、RQ1は水素原子、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、RQ2は水素原子、アルキル基、トリアルキルシリル基を表す。Qnは1〜3の整数を表す]等の周知の反応性基が挙げられる。
連鎖重合性基としては、ラジカル重合しうる官能基であれば特に限定されるものではなく、例えば、少なくとも炭素二重結合を含有する基を有する官能基である。具体的には、ビニル基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、スチリル基(ビニルフェニル基)、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びそれらの誘導体から選択される少なくとも一つを含有する基等が挙げられる。なかでも、その反応性に優れることから、連鎖重合性基としては、ビニル基、スチリル基(ビニルフェニル基)、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びそれらの誘導体から選択される少なくとも一つを含有する基であることが好ましい。
反応性基含有電荷輸送材料の電荷輸送性骨格としては、電子写真感光体における公知の構造であれば特に限定されるものではなく、例えば、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の含窒素の正孔輸送性化合物に由来する骨格であって、窒素原子と共役している構造が挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン骨格が好ましい。
これら反応性基及び電荷輸送性骨格を有する反応性基含有電荷輸送材料、非反応性の電荷輸送材料、反応性基含有非電荷輸送材料は、周知の材料から選択すればよい。
保護層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。
保護層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた保護層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥し、必要に応じて加熱等の硬化処理することで行う。
保護層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル等のセロソルブ系溶剤;イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール系溶剤等が挙げられる。これら溶剤は、単独で又は2種以上混合して用いる。
なお、保護層形成用塗布液は、無溶剤の塗布液であってもよい。
保護層形成用塗布液を感光層(例えば電荷輸送層)上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
保護層の膜厚は、例えば、好ましくは1μm以上20μm以下、より好ましくは2μm以上10μm以下の範囲内に設定される。
(単層型感光層)
単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他周知の添加剤と、を含む層である。なお、これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様である。
そして、単層型感光層中、電荷発生材料の含有量は、全固形分に対して10質量%以上85質量%以下がよく、好ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、単層型感光層中、電荷輸送材料の含有量は、全固形分に対して5質量%以上50質量%以下がよい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下がよく、好ましくは10μm以上40μm以下である。
[画像形成装置(及びプロセスカートリッジ)]
本実施形態に係る画像形成装置は、上記実施形態に係る電子写真感光体と、電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。そして、電子写真感光体として、上記本実施形態に係る電子写真感光体が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置は、記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段を備える装置;電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー像の転写後、帯電前の電子写真感光体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー像の転写後、帯電前に電子写真感光体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置;電子写真感光体の温度を上昇させ、相対温度を低減させるための電子写真感光体加熱部材を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー像が転写される中間転写体と、電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置は、乾式現像方式の画像形成装置、湿式現像方式(液体現像剤を利用した現像方式)の画像形成装置のいずれであってもよい。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、電子写真感光体を備える部分が、画像形成装置に対して着脱されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る電子写真感光体を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。なお、プロセスカートリッジには、電子写真感光体以外に、例えば、帯電手段、静電潜像形成手段、現像手段、転写手段からなる群から選択される少なくとも一つを備えてもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図15は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置200は、図15に示すように、電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置9(静電潜像形成手段の一例)と、転写装置40(一次転写装置)と、中間転写体50とを備える。なお、画像形成装置200において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から電子写真感光体7に露光し得る位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。図示しないが、中間転写体50に転写されたトナー像を記録媒体(例えば用紙)に転写する二次転写装置も有している。なお、中間転写体50、転写装置40(一次転写装置)、及び二次転写装置(不図示)が転写手段の一例に相当する。
図15におけるプロセスカートリッジ300は、ハウジング内に、電子写真感光体7、帯電装置8(帯電手段の一例)、現像装置11(現像手段の一例)、及びクリーニング装置13(クリーニング手段の一例)を一体に支持している。クリーニング装置13は、クリーニングブレード(クリーニング部材の一例)131を有しており、クリーニングブレード131は、電子写真感光体7の表面に接触するように配置されている。なお、クリーニング部材は、クリーニングブレード131の態様ではなく、導電性又は絶縁性の繊維状部材であってもよく、これを単独で、又はクリーニングブレード131と併用してもよい。
なお、図15には、画像形成装置として、潤滑材14を電子写真感光体7の表面に供給する繊維状部材132(ロール状)、及び、クリーニングを補助する繊維状部材133(平ブラシ状)を備えた例を示してあるが、これらは必要に応じて配置される。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の各構成について説明する。
−帯電装置−
帯電装置8としては、例えば、導電性又は半導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が使用される。また、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
−露光装置−
露光装置9としては、例えば、電子写真感光体7表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、定められた像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体の分光感度領域内とする。半導体レーザの波長としては、780nm付近に発振波長を有する近赤外が主流である。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザや青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、カラー画像形成のためにはマルチビームを出力し得るタイプの面発光型のレーザ光源も有効である。
−現像装置−
現像装置11としては、例えば、現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置が挙げられる。現像装置11としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用いて電子写真感光体7に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。中でも現像剤を表面に保持した現像ローラを用いるものが好ましい。
現像装置11に使用される現像剤は、トナー単独の一成分系現像剤であってもよいし、トナーとキャリアとを含む二成分系現像剤であってもよい。また、現像剤は、磁性であってもよいし、非磁性であってもよい。これら現像剤は、周知のものが適用される。
−クリーニング装置−
クリーニング装置13は、クリーニングブレード131を備えるクリーニングブレード方式の装置が用いられる。
なお、クリーニングブレード方式以外にも、ファーブラシクリーニング方式、現像同時クリーニング方式を採用してもよい。
−転写装置−
転写装置40としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
−中間転写体−
中間転写体50としては、半導電性を付与したポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等を含むベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものを用いてもよい。
図16は、本実施形態に係る画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
図16に示す画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式の多色画像形成装置である。画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置200と同様の構成を有している。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」は、「質量部」を意味する。
<導電性支持体の作製>
(導電性支持体(1)の作製)
アルミニウム純度99.5%以上のJIS呼称1050合金の厚み15mmのアルミニウム板を打ち抜き加工して、直径34mm、厚み15mmのアルミニウム製の円柱状のスラグを用意した。前記スラグに潤滑剤を付与し、インパクト加工によって直径34mmの円筒部材に成形した。
次いで以下の条件でブラスト処理を施し、更に1回のしごき加工にて、直径30mm、長さ251mm、肉厚0.8mmのアルミニウム製の導電性支持体(1)(円筒部材)を作製した。
ブラスト処理条件 研磨材(メディア)の材質:ジルコニア、研磨材のサイズ:60μm、研磨材の照射圧力:0.15MPa、研磨材の照射時間:30秒
(導電性支持体(2)〜(19)、(1C)〜(5C)、(7C)、(8C)の作製)
導電性支持体(1)の作製において、表1、表2に従って、ブラスト処理条件(研磨材の照射圧力、研磨材の照射時間、及び工程順)を変更した以外は、導電性支持体(1)と同様にして、導電性支持体(2)〜(19)、(1C)〜(5C)、(7C)、(8C)、(9C)を作製した。
(導電性支持体(20)の作製)
従来の抽伸管で作製したアルミニウム製の円筒管(素管)の表面を切削し、直径30mm、長さ300mm、肉厚0.5mmのアルミニウム製の導電性支持体(20)を作製した。
(導電性支持体(6C)の作製)
予め傷を付与したスラグを用いたこと、及びブラスト処理を施さなかったこと以外は導電性支持体(1)と同様にして導電性支持体(6C)(円筒部材)を作製した。
(導電性支持体の特性)
導電性支持体(1)〜(20)、(1C)〜(8C)について、算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz、軸方向における平均長さRSm、及び表面硬度(ビッカース硬度)を既述の方法で測定した。結果を表1、表2に示す。
<感光体の作製>
(感光体(1)の作製)
酸化亜鉛(商品名:MZ 300、テイカ社製)100質量部、シランカップリング剤としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシランの10質量%のトルエン溶液を10質量部、トルエン200質量部を混合して攪拌を行い、2時間還流を行った。その後10mmHgにてトルエンを減圧留去し、135℃で2時間焼き付けて、シランカップリング剤による酸化亜鉛の表面処理を行った。
表面処理した酸化亜鉛:33質量部、ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製):6質量部、下記構造式(AK−1)で示される化合物:1質量部、メチルエチルケトン:25質量部を30分間混合し、その後ブチラール樹脂(商品名:エスレックBM−1、積水化学工業社製):5質量部、シリコーンボール(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製):3質量部、レベリング剤としてシリコーンオイル(商品名:SH29PA、東レダウコーニングシリコーン社製):0.01質量部を添加し、サンドミルにて3時間の分散を行い、下引層形成用塗布液を得た。
さらに、浸漬塗布法にて、下引層形成用塗布液を、上記で作製した導電性支持体(1)上に塗布し、180℃、30分の乾燥硬化を行い、膜厚30μmの下引層を得た。

次に、電荷発生材料としてのヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料「CuKα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するV型のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料(600nm以上900nm以下の波長域での分光吸収スペクトルにおける最大ピーク波長=820nm、平均粒径=0.12μm、最大粒径=0.2μm、比表面積値=60m/g)」、結着樹脂としての塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(商品名:VMCH、日本ユニカー社製)、およびn−酢酸ブチルからなる混合物を、容量100mLガラス瓶中に、充填率50%で1.0mmφガラスビーズと共に入れて、ペイントシェーカーを用いて2.5時間分散処理し、電荷発生層用塗布液を得た。ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂の混合物に対して、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の含有量を55.0体積%とし、分散液の固形分は6.0質量%とした。含有量は、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の比重を1.606g/cm、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂の比重1.35g/cmをとして計算した。
得られた電荷発生層形成用塗布液を、下引層上に浸漬塗布し、130℃で5分間乾燥して、膜厚0.20μmの電荷発生層を形成した。
次に、電荷輸送材料として、ブタジエン系電荷輸送材料(CT1A)8質量部と、ベンジジン系電荷輸送材料(CT2A)32質量部と、結着樹脂として、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZの単独重合型ポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量4万)58質量部と、酸化防止剤として、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(HP−1、分子量775)2質量部(全電荷輸送材料合計量100質量%に対して5質量%)とを、テトラヒドロフラン340質量部に加えて溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。
得られた電荷輸送層形成用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、145℃、30分の乾燥を行うことにより、膜厚30μmの電荷輸送層を形成した。
以上の工程を経て、感光体(1)を得た。
(感光体(2)〜(20)、(1C)〜(8C)の作製)
感光体(1)の作製において、表1、表2に従って、導電性支持体の種類を変更したこと以外は感光体(1)と同様にして、感光体(2)〜(20)、(1C)〜(8C)を作製した。
<実施例1〜20及び比較例1〜8>
表1、2に示す導電性支持体を備える感光体を実施例1〜実施例20、及び比較例1〜比較例8の感光体とした。
<画質評価>
各例の感光体を画像形成装置(富士ゼロックス社製、Docu Print C1100)に装着した。さらに、この画像形成装置を用いて、20℃、40%RHの環境下で、感光体の表面を負に帯電させ780nmの単色光で像を形成する方法により50%ハーフトーン画像を出力し、得られた画像について、色点及び白点の発生を評価した。結果を表1、2に示す。
なお、評価基準は表3の通りである。評価方法の詳細としては、得られた画像の点欠陥(色点、白点)を3つの大きさ(面積)で分類し、各々の大きさの点欠陥の個数が該当する基準のうち最も悪い基準(数値の大きい基準)の評価を与えることとした。具体的には、例えば、0.05mm未満が11個、0.05mm以上0.1mm未満が2個、0.1mm以上が0個の場合、評価は「8」である。なお、評価基準「4」以下であると実用上許容範囲であるとする。
上記結果から、本実施例は、比較例に比べ、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られることがわかる。
なお、インパクトプレス管を用いた実施例1〜19は、表面を切削して得た円筒部材(導電性支持体)を用いた実施例20に比べ、表面硬度が高いことがわかる。従って、インパクト加工によって導電性支持体を製造することにより、色点及び白点の発生が抑制された画像が得られ、かつ機械的強度に優れた導電性支持体が実現されることがわかった。
表1、2の略称の詳細は以下の通りである。
・「IP」とは、インパクトプレス管を意味する。
・「切削」とは、アルミニウム製の素管(円筒管)の表面を切削して得た導電性支持体を意味する。
電荷輸送層の形成に用いた電荷輸送材料、及び酸化防止剤の詳細は以下の通りである。
・ブタジエン系電荷輸送材料:下記構造式で示される化合物(CT1A)
・ベンジジン系電荷輸送材料:下記構造式で示される化合物(CT2A)
・ヒンダードフェノール系酸化防止剤:下記構造式で示される化合物(HP−1)

1 下引層、2 電荷発生層、3 電荷輸送層、4 導電性支持体、5 感光層、6 保護層、7 電子写真感光体、8 帯電装置、9 露光装置、11 現像装置、13 クリーニング装置、14 潤滑材、40 転写装置、50 中間転写体、200 画像形成装置、120 画像形成装置、131 クリーニングブレード、132 繊維状部材(ロール状)、133 繊維状部材(平ブラシ状)、300 プロセスカートリッジ、70 円筒部材の製造装置、72 インパクト加工装置、74 しごき加工装置、76 ブラスト装置、80 円柱型、86 抑制部材、92 押付型、100 円筒部材、100A 一端部、100B 底板、

Claims (10)

  1. アルミニウムを含む円筒部材で構成され、
    前記円筒部材は、算術平均粗さRaが0.3μm以上1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが80μm以上400μm以下である電子写真感光体用導電性支持体。
  2. 前記円筒部材の表面硬度が45HV以上60HV以下である、請求項1に記載の電子写真感光体用導電性支持体。
  3. 前記円筒部材はインパクトプレス管である、請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体用導電性支持体。
  4. 肉厚が0.3mm以上0.7mm以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子写真感光体用導電性支持体。
  5. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の電子写真感光体用導電性支持体と、前記電子写真感光体用導電性支持体上に設けられた感光層と、を備える電子写真感光体。
  6. 前記電子写真感光体用導電性支持体と前記感光層との間に、膜厚15μm以上の下引層を更に備える、請求項5に記載の電子写真感光体。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の電子写真感光体を備え、
    画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。
  8. 請求項5又は請求項6に記載の電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    を備える画像形成装置。
  9. 雌型に配置されたアルミニウムを含むスラグを、円柱状の雄型で加圧して、前記スラグを前記雄型の外周面に塑性変形させて円筒部材を成形するインパクト工程と、
    成形された前記円筒部材を、当該円筒部材の外径よりも小さい内径を有する円環状の押付型の内部に通過させて、前記円筒部材の外周面をしごき加工するしごき工程と、
    しごき加工された前記円筒部材の外周面に凹凸を付与するブラスト工程と、を有し、
    算術平均粗さRaが0.3μm以上1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが80μm以上400μm以下となる前記円筒部材で構成された電子写真感光体用導電性支持体を得る電子写真感光体用導電性支持体の製造方法。
  10. 雌型に配置されたアルミニウムを含むスラグを、円柱状の雄型で加圧して、前記スラグを前記雄型の外周面に塑性変形させて円筒部材を成形するインパクト工程と、
    成形された前記円筒部材の外周面に凹凸を付与するブラスト工程と、
    外周面に凹凸が付与された前記円筒部材を、当該円筒部材の外径よりも小さい内径を有する円環状の押付型の内部に通過させて、前記円筒部材の外周面をしごき加工するしごき工程と、を有し、
    算術平均粗さRaが0.3μm以上1.3μm以下であり、最大高さ粗さRzが5.0μm以下であり、かつ軸方向における粗さ曲線要素の平均長さRSmが80μm以上400μm以下となる前記円筒部材で構成された電子写真感光体用導電性支持体を得る電子写真感光体用導電性支持体の製造方法。
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