JP6446848B2 - 電子写真感光体用導電性支持体、電子写真感光体、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
電子写真感光体用導電性支持体、電子写真感光体、画像形成装置およびプロセスカートリッジ Download PDFInfo
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Description
特許文献3には、感光体の作製において、インパクト加工した薄肉円筒管の加工時のビレットが残存した側を把持して表面塗料の浸漬塗布を実施することが開示されている。
特許文献4には、感光体基材として、スラグをインパクト加工した円筒管であり、プロセス部材軸線中心が基材軸線中心に対してスラグが配置された側とは反対にシフトしている円筒管が開示されている。
特許文献5には、感光体基材として、スラグをインパクト加工した円筒管であり、一端部側から他端部側へテーパー状に肉厚な円筒管が開示されている。
特許文献6には、感光体基材として、リチウムが添加されたアルミニウム合金からなるスラグをインパクト加工した円筒管が開示されている。
特許文献7には、感光体基材として、表面が非切削加工(精密抽伸加工、しごき加工、インパクト加工)の円筒管が開示されている。
特許文献8には、感光体基材として、衝撃押し出し加工、絞り加工により形成された有底円筒管が開示されている。
特許文献9には、感光体基材として、衝撃押し出し加工し、次にしごき加工後、切削することにより形成された有底円筒管が開示されている。
特許文献10には、感光体基材として、衝撃押し出し加工により形成され、底部に駆動用加工を施した有底円筒管が開示されている。
アルミニウムを含み、X線回折における結晶吸収の半値幅が5mm以上30mm以下であり、厚みが、0.2mm以上0.9mm以下である電子写真感光体用導電性支持体である。
アルミニウムを含み、X線回折における結晶吸収の半値幅が10mm以上30mm以下であり、厚みが、0.2mm以上0.9mm以下である電子写真感光体用導電性支持体である。
アルミニウム含有率が、90.0%以上である<1>又は<2>に記載の電子写真感光体用導電性支持体である。
<1>〜<3>のいずれか1項に記載の電子写真感光体用導電性支持体と、
前記電子写真感光体用導電性支持体上に配置された感光層と、
を有する電子写真感光体である。
<4>に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジである。
<4>に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置である。
<1>、又は<2>に係る発明によれば、結晶吸収の半値幅が5mm未満又は30mm超えの場合に比べ、厚みが上記範囲内であっても、円筒度が高く、且つ外部衝撃による永久変形が抑制される電子写真感光体用導電性支持体が提供される。
<4>に係る発明によれば、導電性支持体における結晶吸収の半値幅が5mm未満又は30mm超えの場合に比べ、導電性支持体の円筒度が高く、且つ導電性支持体の外部衝撃による永久変形が抑制される電子写真感光体が提供される。
<5>、又は<6>に係る発明によれば、導電性支持体における結晶吸収の半値幅が5mm未満又は30mm超えの電子写真感光体を備える場合に比べ、導電性支持体の円筒度の悪化、および外部衝撃による永久変形に起因する画像欠陥の発生が抑制されるプロセスカートリッジ、又は画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る電子写真感光体用導電性支持体(単に「導電性支持体」と称する場合がある。)は、アルミニウムを含み、アルミニウムを含み、X線回折における結晶吸収の半値幅が5mm以上30mm以下である。
本実施形態に係る導電性支持体は、上記構成により、円筒度が高く、且つ外部衝撃による永久変形が抑制される。その理由は以下のように推測される。
しかしながら、薄肉で高強度を狙い加工硬化した高硬度のアルミニウム合金を使用して導電性支持体を作製すると、加工時の残留歪みにより導電性支持体自体が変形し、円筒度が低下してしまうことがある。
更に、高精度を狙い高硬度のアルミニウム合金を使用して導電性支持体を作製すると、高硬度を有するが故に輸送中の落下等において導電性支持体に接する他の部材の衝撃により導電性支持体自体が変形してしまうことがある。
また、強度を保つ点からも導電性支持体の薄肉化ができず、アルミニウム使用量の低減を図ることが困難である。
本実施形態に係る電子写真感光体は、本実施形態に係る前記導電性支持体と、前記導電性支持体上に配置された感光層と、を有して構成される。
図1は、本実施形態に係る電子写真感光体7Aの層構成の一例を示す模式断面図である。図1に示す電子写真感光体7Aは、導電性支持体4上に、下引層1、電荷発生層2及び電荷輸送層3がこの順序で積層された構造を有し、電荷発生層2及び電荷輸送層3が感光層5を構成している。
図2及び図3に示す電子写真感光体7B,7Cは、図1に示す電子写真感光体7Aと同様に、電荷発生層2と電荷輸送層3とに機能が分離された感光層5を備えるものであり、最外層として保護層6が形成されている。図2に示す電子写真感光体7Bは導電性支持体4上に下引層1、電荷発生層2、電荷輸送層3及び保護層6が順次積層された構造を有する。図3に示す電子写真感光体7Cは、導電性支持体4上に下引層1、電荷輸送層3、電荷発生層2、保護層6が順次積層された構造を有する。
導電性支持体は、アルミニウムを含む支持体である。導電性支持体は、アルミニウム単体で構成されていてもよいし、アルミニウム合金で構成されていてもよい。
ここで、「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることを意味する。
導電性支持体を構成するアルミニウム合金は、いわゆる1000系合金が好ましい。
そして、結晶吸収の半値幅は、理学電機社製 X線回折装置(RD)によって、回折ピークチャートを得て、この回折ピークチャートに現れる結晶吸収のピークから求める。なお、半値幅は、ピーク高さの1/2の高さにおける拡がり幅である。
具体的には、結晶吸収の半値幅は、(株)リガク製 X線残留応力測定装置 AutoMATE IIを用いて、X線源:CuKα、ゴニオメーター半径:R=300mm、検出器:シンチュレーションカウンター SC−70、管電圧/管電流:40kV/30mA、走査軸:θ/2θ反射法、走査速度:10deg/minの条件で測定を実施する。
まず、潤滑材を塗布したアルミニウム又はアルミニウム合金のスラグ30を用意し、図4(A)に示すようにダイ(雌型)20に設けられている円形孔24にセットする。次いで、図4(B)に示すように、ダイ20にセットしたスラグ30を円柱状のパンチ(雄型)21によりプレスする。これによりスラグ30がダイ20の円形孔からパンチ21の周囲を覆うように円筒状に伸びて成形される。成形後、図4(C)に示すように、パンチ21を引き上げてストリッパー22の中央孔23を通すことによりパンチ21が引き抜かれて円筒状の成形体4Aが得られる。
成形体4Aの厚みは特に限定されないが、電子写真感光体用導電性支持体としての硬度を保ちつつ、後のしごき加工によって例えば0.2mm以上0.9mm以下の厚みに加工する観点から、インパクトプレス加工により成形する成形体4Aの厚みは、0.4mm以上0.8mm以下であることが好ましく、0.4mm以上0.6mm以下であることがより好ましい。
次に、図5(A)に示すように、必要に応じて、インパクトプレス加工によって成形した円筒状の成形体4Aを、内部から円柱状のパンチ31によりダイス32に押し込んで絞り加工を施して径を小さくした後、図5(B)に示すように、さらに径を小さくしたダイス33間に押し込んでしごき加工を施す。
なお、しぼり加工を経ずにしごき加工を施してもよいし、しごき加工を複数段階に分けて行ってもよい。しごき加工の回数によって、成形体4Bの厚み及び結晶吸収の半値幅が調整される。
また、しごき加工を施す前に、焼き鈍しを施して応力を開放してもよい。
このように、インパクトプレス加工により成形体4Aを成形した後、しごき加工を施すことで、厚みが薄く、軽量である上、硬度が高い導電性支持体が得られる。
特に、上記範囲の薄肉の導電性支持体は、円筒度の低下、及び永久変形が生じ易いが、結晶吸収の半値幅を上記範囲に調整することにより、円筒度の向上、及び永久変形の抑制が図られる。
なお、非干渉光を光源に用いる場合には、干渉縞防止の粗面化は特に必要なく、導電性支持体の表面の凹凸による欠陥の発生が防げるため、より長寿命化に適する。
酸性処理液による処理は、リン酸、クロム酸及びフッ酸からなる酸性処理液を用いて以下の様に実施される。酸性処理液におけるリン酸、クロム酸及びフッ酸の配合割合は、リン酸が10質量%以上11質量%以下の範囲、クロム酸が3質量%以上5質量%以下の範囲、フッ酸が0.5質量%以上2質量%以下の範囲であって、これらの酸全体の濃度は13.5質量%以上18質量%以下の範囲が好ましい。処理温度は、42℃以上48℃以下であるが、処理温度を高く保つことにより、一層速く、かつ厚い被膜が形成される。被膜の膜厚は、0.3μm以上15μm以下が好ましい。
下引層は、例えば、無機粒子と結着樹脂とを含む層である。
これらの中でも、上記抵抗値を有する無機粒子としては、例えば、酸化錫粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子がよく、特に、酸化亜鉛粒子が好ましい。
無機粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2000nm以下(好ましくは60nm以上1000nm以下)がよい。
特に、電子受容性化合物としては、アントラキノン構造を有する化合物が好ましい。アントラキノン構造を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシアントラキノン化合物、アミノアントラキノン化合物、アミノヒドロキシアントラキノン化合物等が好ましく、具体的には、例えば、アントラキノン、アリザリン、キニザリン、アントラルフィン、プルプリン等が好ましい。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂、導電性樹脂(例えばポリアニリン等)等も挙げられる。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/4n(nは上層の屈折率)から1/2λまでに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。また、表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等が挙げられる。
これらの溶剤として具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。
図示は省略するが、下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro−Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。
結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノール類と芳香族2価カルボン酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。ここで、「絶縁性」とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上であることをいう。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
なお、この分散の際、電荷発生層形成用塗布液中の電荷発生材料の平均粒径を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.15μm以下にすることが有効である。
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。
なお、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。
。
保護層は、必要に応じて感光層上に設けられる。保護層は、例えば、帯電時の感光層の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度をさらに改善する目的で設けられる。
そのため、保護層は、硬化膜(架橋膜)で構成された層を適用することがよい。これら層としては、例えば、下記1)又は2)に示す層が挙げられる。
2)非反応性の電荷輸送材料と、電荷輸送性骨格を有さず、反応性基を有する反応性基含有非電荷輸送材料と、を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり、非反応性の電荷輸送材料と、当該反応性基含有非電荷輸送材料の重合体又は架橋体と、を含む層)
なお、保護層形成用塗布液は、無溶剤の塗布液であってもよい。
単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他周知の添加剤と、を含む層である。なお、これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様である。
そして、単層型感光層中、電荷発生材料の含有量は、全固形分に対して10質量%以上85質量%以下がよく、好ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、単層型感光層中、電荷輸送材料の含有量は、全固形分に対して5質量%以上50質量%以下がよい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下がよく、好ましくは10μm以上40μm以下である。
本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真感光体と、電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。そして、電子写真感光体として、上記本実施形態に係る電子写真感光体が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図7に示すように、電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置9(静電潜像形成手段の一例)と、転写装置40(一次転写装置)と、中間転写体50とを備える。なお、画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から電子写真感光体7に露光し得る位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。図示しないが、中間転写体50に転写されたトナー像を記録媒体(例えば用紙)に転写する二次転写装置も有している。なお、中間転写体50、転写装置40(一次転写装置)、及び二次転写装置(不図示)が転写手段の一例に相当する。
帯電装置8としては、例えば、導電性又は半導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が使用される。また、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
露光装置9としては、例えば、電子写真感光体7表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、定められた像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体の分光感度領域内とする。半導体レーザの波長としては、780nm付近に発振波長を有する近赤外が主流である。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザや青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、カラー画像形成のためにはマルチビームを出力し得るタイプの面発光型のレーザ光源も有効である。
現像装置11としては、例えば、現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置が挙げられる。現像装置11としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用いて電子写真感光体7に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。中でも現像剤を表面に保持した現像ローラを用いるものが好ましい。
クリーニング装置13は、クリーニングブレード131を備えるクリーニングブレード方式の装置が用いられる。
なお、クリーニングブレード方式以外にも、ファーブラシクリーニング方式、現像同時クリーニング方式を採用してもよい。
転写装置40としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
中間転写体50としては、半導電性を付与したポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等を含むベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものを用いてもよい。
図8に示す画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式の多色画像形成装置である。画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同様の構成を有している。
潤滑剤を塗布したJIS呼称1050アルミニウム合金(アルミニウム純度(Al純度):99.5%)製のスラグを用意し、このスラグを用いて、ダイ(雌型)とパンチ(雄型)によりインパクトプレス加工にて底面の有する直径34mmの円筒管を作製し、その後、1回のしごき加工にて、直径30mm、長さ251mm、肉厚0.8mmの円筒状のアルミニウム製の導電性支持体を作製した。その後、導電性支持体に対して、280℃で1時間の熱処理(焼き鈍し処理)を行って、導電性支持体(1)を得た。
表1に従って、使用したアルミニウム合金製のスラグのAl純度、しごき加工の回数、熱処理(焼き鈍し処理)の条件、支持体の肉厚を変更した以外は、導電性支持体(1)と同様にして、各導電性支持体(2)〜(12)を作製した。
表2に従って、使用したアルミニウム合金製のスラグのAl純度、しごき加工の回数、熱処理(焼き鈍し処理)の条件、支持体の肉厚を変更した以外は、導電性支持体(1)と同様にして、各導電性支持体(13)〜(18)を得た。
抽伸加工により、JIS呼称1050アルミニウム合金製で、直径28mmの円筒管を作製し、この円筒管の表面に対して切削加工を施し、表1に示す肉厚の導電性支持体(19)〜(20)を得た。
なお、導電性支持体(20)は、切削加工後に、400℃で2時間の熱処理(焼き鈍し処理)を行った。
JIS呼称1070アルミニウム合金(Al純度=99.7%)製のスラグを準備し、これに220℃、10時間で均質化処理を施し、均質化した。次に、インパクトプレス加工により、均質化したスラグを円筒管に成型し、外径42mm、厚み0.7mmの円筒管を得た。次に、円筒管に対して、しごき加工を4回施して、外径40mm、厚み0.55mmの導電性支持体(21)を得た。但し、しごき加工後の熱処理(焼き鈍し処理)は行わなかった。
また、表3従って、加工条件、支持体の肉厚を変更した以外は、導電性支持体(21)と同様にして、導電性支持体(22)〜(28)を作製した。
潤滑剤を塗布したJIS呼称1050アルミニウム合金(Al純度:99.5%)製のスラグを用意し、450℃で40分間の均質化処理を行った。均質化処理を行ったスラグを用いて、ダイ(雌型)とパンチ(雄型)によりインパクトプレス加工にて底面の有る円筒管を作製し、その後、しごき加工にて、直径24mm、長さ251mm、厚み0.5mmの導電性支持体(29)を作製した。但し、導電性支持体(29)に対して、熱処理(焼き鈍し処理)は施さなかった。
そして、表4に従って、加工条件、支持体の肉厚を変更した以外は、導電性支持体(29)と同様にして、導電性支持体(30)〜(37)を作製した。
潤滑材を塗布したJIS呼称1050アルミニウム合金(Al純度:99.5%)製のスラグを用意し、ダイ(雌型)とパンチ(雄型)によりインパクトプレス加工にて底面の有る円筒管を作製し、その後しごき加工にて、直径24mm、長さ251mm、厚み0.5mmの導電性支持体(38)を作製した。但し、導電性支持体(38)に対して、熱処理(焼き鈍し処理)は施さなかった。
そして、表5に従って、加工条件、支持体の肉厚を変更した以外は、導電性支持体(29)と同様にして、導電性支持体(39)〜(44)を作製した。
潤滑材を塗布したJIS呼称1050アルミニウム合金(Al純度:99.5%)製のスラグを用意し、ダイ(雌型)とパンチ(雄型)によりインパクトプレス加工にて底面の有る円筒管を作成し、その後しぼり加工を行い、150℃で1時間熱処理を実施し、直径24mm、長さ251mm、厚み0.5mmの導電性支持体(45)を作製した。
JIS呼称1050アルミニウム合金(Al純度:99.5%)製の引き抜き管の作製後に表面切削を実施し、200℃で1時間の熱処理を実施し、直径24mm、長さ251mm、厚み0.5mmの導電性支持体(46)を作製した。
そして、表5に従って、加工条件、支持体の肉厚を変更した以外は、導電性支持体(46)と同様にして、導電性支持体(47)〜(48)を作製した。
潤滑材を塗布したJIS呼称1050アルミニウム合金(Al純度:99.5%)製のスラグを用意し、ダイ(雌型)とパンチ(雄型)によりインパクトプレス加工にて底面の有る円筒管を作製し、その後しごき加工にて寸法精度向上を行い、直径24mm、長さ251mm、厚み0.9mmの導電性支持体(49)を作製した
JIS呼称1050アルミニウム合金(Al純度:95.5%)製の引き抜き管の作製後に、開口先端部の加工、しぼり加工及び表面切削を実施し、200℃で1時間の熱処理を実施し、直径24mm、長さ251mm、厚み0.9mmの導電性支持体(50)を作製した。
JIS呼称1050アルミニウム合金(Al純度:99.5%)製のスラグを用い、インパクトプレス+しごき加工(しごき回数:3回)により導電性支持体(51)を作製した。
そして、表6に従って、加工条件、支持体の肉厚を変更したこと以外は、導電性支持体(51)と同様にして、導電性支持体(52)〜(62)を作製した。
但し、導電性支持体(54)は、スラグとしてJIS呼称A3003アルミニウム合金を用いて作製した。また、導電性支持体(60)は、従来の抽伸管で作製したアルミ製円筒管を表面切削して作製した。
(結晶吸収の半値幅の測定)
各例で得られた導電性支持体からサンプルを取得し、既述の方法に従って、結晶吸収の半値幅の測定を実施した。その結果を表1〜表6に示す。
各例で得られた導電性支持体の円筒度は、東京精密社製ロンコム60Aを用いて、倍率:x200、測定速度:(回転)6°/min、(上下移動)3mm/sec、フィルター:デジタルフィルター 2RC の条件で測定した。
各例で得られた導電性支持体を用いて、以下に示す方法により電子写真感光体を作製した。
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製:比表面積値15m2/g)100質量部をトルエン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学工業(株)製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛を得た。
このアリザリン付与酸化亜鉛60質量部と硬化剤(ブロック化イソシアネート スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製):13.5質量部とブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水化学工業(株)製)15質量部をメチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液:38質量部とメチルエチルケトン:25質量部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い、分散液を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート:0.005質量部、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製):45質量部を添加し、下引層用塗布液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にて上記、導電性支持体上に塗布し、180℃、30分の乾燥硬化を行い厚さ23μmの下引層を得た。
次に、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強い回折ピークを持つヒドロキシガリウムフタロシアニン1質量部を、ポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学工業(株)製)1質量部及び酢酸n−ブチル80質量部と混合し、これをガラスビーズと共にペイントシェーカーで1時間分散処理することにより電荷発生層形成用塗布液を調製した。得られた塗布液を下引層が形成された導電性支持体上に浸漬塗布し、100℃で10分間加熱乾燥して膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(CT−1)で表されるベンジジン化合物2.6質量部、及び下記式(B−1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物(粘度平均分子量:79,000)3質量部をクロロベンゼン25質量部に溶解させて電荷輸送層形成用塗布液を調製した。得られた塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布法で塗布し、130℃、45分の加熱を行い膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
作製した各感光体をカラー画像形成装置(富士ゼロックス社製、Docu Print C1100)のプロセスカートリッジに搭載し、床面から2.0mの高さから自由落下させ床に衝突させた。
落下後、導電性支持体の変形量を東京精密社製ロンコム60Aにて測定を行い、変形の有無を確認し、以下の基準により評価した。
A:問題なし
B:実使用上問題なし(真円度に変化あり)
C:真円度の悪化確認(画質への影響が有るレベル)
D:目視で見て解る塗膜浮きあり
これにより、本実施例の導電性支持体は、円筒度が高く、且つ外部衝撃による永久変形が抑制されていることがわかる。
Claims (6)
- アルミニウムを含み、X線回折における結晶吸収の半値幅が5mm以上30mm以下であり、円筒度が25μm以上45μm以下であり、厚みが、0.2mm以上0.9mm以下である電子写真感光体用導電性支持体。
- アルミニウムを含み、X線回折における結晶吸収の半値幅が10mm以上30mm以下であり、円筒度が25μm以上45μm以下であり、厚みが、0.2mm以上0.9mm以下である電子写真感光体用導電性支持体。
- アルミニウム含有率が、90.0%以上である請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体用導電性支持体。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子写真感光体用導電性支持体と、
前記電子写真感光体用導電性支持体上に配置された感光層と、
を有する電子写真感光体。 - 請求項4に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。 - 請求項4に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
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