JP6637728B2 - 内容物を計量して塗布する塗布容器 - Google Patents
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この塗布容器では、塗布栓が塗布位置に位置するときに、下筒部のシールフランジ部が、中栓部材の弁座部に対して容器軸方向に沿う容器本体の口部側から当接することで連通孔を閉塞し、容器本体内と計量室との連通を遮断する。
本発明に係る塗布容器は、被塗布部に塗布する内容物が収容される有底筒状の容器本体と、前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する連通孔が形成された中栓部材と、前記中栓部材との間に、前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、頂部に前記計量室に連通する吐出孔が形成された計量筒部材と、前記計量室に設けられるとともに、先端が前記吐出孔から前記計量室の外部に突出される塗布栓と、を備え、前記塗布栓は、前記吐出孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ前記計量
室と前記連通孔とを連通させる計量位置と、前記計量位置よりも容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置するとともに、前記計量室と前記連通孔との連通を遮断し、かつ前記吐出孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を容器軸方向に移動自在に配設され、前記中栓部材は、内側が、底壁に形成された前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する有底筒状のシリンダ筒と、前記シリンダ筒の前記底壁に直接、立設されて前記シリンダ筒における径方向の内側に配置され容器軸方向に延びる案内軸と、を備え、前記塗布栓は、内側に前記案内軸が容器軸方向に移動自在に挿入された外挿筒と、前記外挿筒を径方向の外側から囲繞するとともに、前記塗布位置に位置するときに、前記シリンダ筒内に嵌合し前記計量室と前記連通孔との連通を遮断する一方、前記計量位置に位置するときに、前記シリンダ筒内から離脱し前記計量室と前記連通孔とを連通させるシール筒と、を備え、前記外挿筒のうち、前記容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置する開口縁は、前記シール筒のうちの前記底部側に位置する開口縁よりも、前記底部側に配置され、前記案内軸には、前記塗布位置に位置する前記塗布栓の前記外挿筒の前記開口縁を、その容器軸方向の前記容器本体の底部側から支持する規制部が形成され、前記塗布栓が前記規制部に対して当接したときに、前記塗布栓のそれ以上の容器軸方向の前記容器本体の底部側へ向けた移動が規制されることを特徴とする。
また前述のように、塗布栓が塗布位置に位置している状態で、塗布栓において計量室と連通孔との連通を遮断する部材と、塗布栓の移動を規制する部材と、を異ならせることで、塗布栓の容器軸方向の位置を安定させつつ、計量室と連通孔との連通を遮断する部材であるシール筒の消耗を抑えることができる。これにより、例えば、計量室による計量を長期にわたって高精度に実施することができるとともに、この塗布容器の耐久性を向上させること等ができる。
さらに、規制部が案内軸と一体に形成されているので、規制部と案内軸との相対的な変位を防止することができる。これにより、例えば、外挿筒が案内軸に対して容器軸方向に移動するときに径方向にがたつく等しても、規制部によって外挿筒を確実に支持することができる。
また、移行中栓によって、塗布栓が、計量室と連通孔との連通を遮断する位置に位置させられるので、前記計量塗布具が、内容物の充填された容器本体の口部に装着された状態で、内容物が計量室に進入するのを防ぐことが可能になり、オーバーキャップを移行中栓とともに離脱したときに、不用意に内容物が吐出孔から外部に漏出するのを防止することができる。
なお、前記塗布栓の先端が軟質端部により構成されていてもよい。
また、容器本体2における口部3と肩部との連結部分には、径方向外側へ向けて突出するとともに容器軸O方向に沿って延びる回り止めリブ3bが形成されている。
なお、本実施形態では、中栓部材4の受け筒12、支持体11、主嵌合筒13、フランジ部14、内嵌合筒15、鍔部16及び外嵌合筒17が、一体に形成されている。
また、受け筒12の周壁の内周面のうち、連通孔5より上側に位置する部位は、塗布栓9の下端部が摺動可能に嵌合する中栓シール部となっている。
内嵌合筒15は、主嵌合筒13の上端部から上側へ向けて突設されており、図示の例では、内嵌合筒15の内周面が、上側へ向かうに従い漸次拡径するテーパ状に形成されている。
外嵌合筒17は、鍔部16の外周縁部から上側へ向けて突設されている。外嵌合筒17の外周面には、径方向外側へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状又は円弧状の突起17aが形成されている。
図示の例では、計量筒部材7は下側から上側へ向かって、装着筒部18、連結筒部20、吐出筒部19の順に段階的に縮径している。
装着筒部18の周壁は、容器本体2の口部3の上端部、及び中栓部材4の外嵌合筒17に対して外嵌している。装着筒部18の周壁の内周面には、径方向内側へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状又は円弧状の突起18aと、突起18aより上側に位置して径方向内側へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状又は円弧状の突起18bと、が形成されている。突起18a,18bのうち、下側に位置する突起18aは、口部3の突起3aにその下側から係止されており、上側に位置する突起18bは、外嵌合筒17の突起17aにその下側から係止されている。これにより、装着筒部18と口部3、及び、装着筒部18と中栓部材4の外嵌合筒17が、それぞれアンダーカット嵌合されている。
垂下筒部21は、内嵌合筒15及び外嵌合筒17の少なくともいずれか一方に嵌合し、計量室6における中栓部材4と計量筒部材7との連結部分の液密性を確保している。
連結筒部20の周壁は、装着筒部18の天壁の内周縁部から上側へ向けて突設されている。連結筒部20の周壁の内径は、内嵌合筒15の内径より大きくされており、図示の例では、内嵌合筒15の外径と略同一となっている。
また、連結筒部20の天壁は、径方向内側へ向かうに従い漸次上側へ向けて傾斜している。
吐出筒部19の周壁は、連結筒部20の天壁の内周縁部から上側へ向けて突設されている。吐出筒部19の周壁の内部が、吐出孔8となっている。
本実施形態では、計量筒部材7の連結筒部20と、中栓部材4の内嵌合筒15、主嵌合筒13の上部、フランジ部14及び受け筒12と、により画成される空間(室)が、計量室6とされている。
このような下筒部24は、前記塗布位置に位置するときに、受け筒12内に嵌合し計量室6と連通孔5との連通を遮断する一方、前記計量位置に位置するときに、受け筒12内から離脱し計量室6と連通孔5とを連通させる。
ストッパー突起24cは、図3に示すように、塗布栓9が計量位置に位置するときに、計量筒部材7の吐出孔8の開口周縁部に対して、下側から当接可能である。本実施形態では、周壁24bのうち、上端部と下端部との間に位置する中間部分に、径方向外側へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状のストッパー突起24cが形成されている。ストッパー突起24cは、計量筒部材7のうち連結筒部20の天壁の内周縁部に対して、その下側から当接可能となっている。
また上筒部26の内周面のうち、上端部には、径方向内側へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状又は円弧状の突起26b(係合部)が形成されている。
外筒部41の外周面には、径方向外側へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状又は円弧状の突起41aが形成されている。外筒部41の突起41aは、引き上げ筒31の突起31aに係止されている。外筒部41は、吐出筒部19に対して着脱自在に、かつ液密に嵌合している。
接続筒部43は、外筒部41よりも小径に形成されている。接続筒部43の周壁の下端開口縁は、吐出筒部19の上端開口縁に上側から当接している。接続筒部43の周壁の下端部には、その外側から外筒部41の上端部が接続している。
図2に示すように、塗布容器1の使用前において、容器本体2の口部3にオーバーキャップ10が装着された状態では、移行中栓40が計量筒部材7の頂部に装着されている。
このとき、塗布栓9の前記塗布栓下シール部(周壁24bの下端部)が受け筒12の周壁の内側に嵌合して、計量室6と連通孔5との連通が遮断されている。
次いで、図4に示すように、計量位置に位置する塗布栓9の先端を、被塗布部Sに押し付けると、塗布栓9は、塗布位置に向けて移動する。この過程において、塗布栓9の外周と吐出孔8の内周との間を開口させるとともに、ガイド筒部25を中栓部材4の支持リブ11bに突き当てる。
これにより、塗布容器1は、計量室6と連通孔5との連通が遮断されるとともに、吐出孔8と計量室6とが連通し、吐出孔8と塗布栓9の先端(上筒部26)の外周との間を通して内容物を被塗布部Sに塗布することができる。このとき、塗布栓9の外周と吐出孔8の内周との間に隙間が形成されている場合には、内容物の塗布後に負圧となった容器本体2内へ外気をスムーズに導入することができる。なお、図4及び図5に示すように、内容物の塗布に際して、被塗布部Sに対する塗布栓9の先端の接近、離間を繰り返すなどしてもよい。
このような状態からオーバーキャップ10及び移行中栓40が下側へ向けて移動することで、内筒部42の突起42aは、塗布栓9の突起26bを下側へ向けて乗り越えて、図2に示す状態となる。このとき、塗布栓9は、移行中栓40によって、計量室6と連通孔5との連通を遮断する位置(本実施形態では、塗布位置)に位置させられていることになる。
また、オーバーキャップ10が容器本体2の口部3に着脱自在に装着されているが、これに限定されず、計量筒部材に着脱自在に装着される構成であってもよい。
さらに、オーバーキャップ10がなくてもよい。
このような塗布容器の一例として、図6に示す塗布容器50が挙げられる。塗布容器50では、塗布栓9に、前記栓本体22に加え、軟質端部51が備えられている。軟質端部51は、塗布栓9の先端を構成している。軟質端部51は、栓本体22の上端(先端)に固着されている。軟質端部51は、前記上筒部26内に充填され、前記天壁24aの上面、上筒部26の内面および前記軸部27の外面に一体に固着されている。軟質端部51の上端(先端)は、上筒部26から上方に向けて突出している。軟質端部51の上端面(先端面)は、曲面状(凸球面状)に形成されている。軟質端部51は、栓本体22を形成する材質よりもやわらかい材質、例えばニトリルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、エラストマー等の軟材質で形成されている。
このような塗布栓9は、例えば栓本体22をインサート品として軟質端部51を射出成型するいわゆるインサート成形により形成することができる。また、インサート成形に代えて、栓本体22及び軟質端部51を各別に形成した後、互いに組み付けることにより形成してもよい。この場合、軟質端部51を有頂筒状に形成した上で、軟質端部51を上筒部26内に嵌合する構成を採用することができる。
なお図6に示す塗布容器50では、移行中栓40が備えられておらず、前記引き上げ筒31が、上筒部26に外側から嵌合されている。引き上げ筒31の突起31aは、上筒部26に設けられた突起26cに離脱可能に係止されている。突起26cは、径方向外側へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状又は円弧状とされており、前記突起26bと同様の機能を有する。上筒部26は、オーバーキャップ10の離脱時に、引き上げ筒31によって直接、引き上げられ、突起26cは、上筒部26が引き上げられた後、突起31aとの係止が解除されて突起31aを乗り越える。
2 容器本体
3 口部
4 中栓部材
5 連通孔
6 計量室
7 計量筒部材
8 吐出孔
9 塗布栓
10 オーバーキャップ
11a 軸部(案内軸)
11b 支持リブ(規制部)
12 受け筒(シリンダ筒)
12a 底壁
24 下筒部(シール筒)
25 ガイド筒部(外挿筒)
40 移行中栓
O 容器軸
S 被塗布部
Claims (4)
- 被塗布部に塗布する内容物が収容される有底筒状の容器本体と、
前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する連通孔が形成された中栓部材と、
前記中栓部材との間に、前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、頂部に前記計量室に連通する吐出孔が形成された計量筒部材と、
前記計量室に設けられるとともに、先端が前記吐出孔から前記計量室の外部に突出される塗布栓と、を備え、
前記塗布栓は、
前記吐出孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ前記計量室と前記連通孔とを連通させる計量位置と、
前記計量位置よりも容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置するとともに、前記計量室と前記連通孔との連通を遮断し、かつ前記吐出孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を容器軸方向に移動自在に配設され、
前記中栓部材は、
内側が、底壁に形成された前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する有底筒状のシリンダ筒と、
前記シリンダ筒の前記底壁に直接、立設されて前記シリンダ筒における径方向の内側に配置され容器軸方向に延びる案内軸と、を備え、
前記塗布栓は、
内側に前記案内軸が容器軸方向に移動自在に挿入された外挿筒と、
前記外挿筒を径方向の外側から囲繞するとともに、前記塗布位置に位置するときに、前記シリンダ筒内に嵌合し前記計量室と前記連通孔との連通を遮断する一方、前記計量位置に位置するときに、前記シリンダ筒内から離脱し前記計量室と前記連通孔とを連通させるシール筒と、を備え、
前記外挿筒のうち、前記容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置する開口縁は、前記シール筒のうちの前記底部側に位置する開口縁よりも、前記底部側に配置され、
前記案内軸には、前記塗布位置に位置する前記塗布栓の前記外挿筒の前記開口縁を、その容器軸方向の前記容器本体の底部側から支持する規制部が形成され、
前記塗布栓が前記規制部に対して当接したときに、前記塗布栓のそれ以上の容器軸方向の前記容器本体の底部側へ向けた移動が規制されることを特徴とする塗布容器。 - 前記シリンダ筒の前記底壁および前記案内軸にわたって前記規制部が一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の塗布容器。
- 前記計量筒部材の頂部に着脱自在に装着され、前記塗布栓を、前記計量室と前記連通孔との連通を遮断する位置に位置させる移行中栓と、
内側に前記移行中栓が固着されるとともに、前記計量筒部材もしくは前記容器本体の口部に着脱自在に装着されるオーバーキャップと、を備え、
前記移行中栓及び前記塗布栓にはそれぞれ、互いが容器軸方向に係合することで、前記オーバーキャップの離脱時に、前記塗布栓を前記計量位置に移動させる係合部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布容器。 - 前記塗布栓の先端が軟質端部により構成されている請求項1から3のいずれか1項に記載の塗布容器。
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