JP6991074B2 - 内容物を計量して塗布する塗布容器 - Google Patents
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Description
本発明に係る塗布容器は、被塗布部に塗布する内容物が収容される有底筒状の容器本体と、前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する連通孔が形成された中栓部材と、前記中栓部材との間に、前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、頂部に前記計量室に連通する吐出孔が形成された計量筒部材と、前記計量室に設けられるとともに、先端部が前記吐出孔から前記計量室の外部に突出される塗布栓と、を備え、前記塗布栓は、前記吐出孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ前記計量室と前記連通孔とを連通させる計量位置と、前記計量位置よりも容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置するとともに、前記計量室と前記連通孔との連通を遮断し、かつ前記吐出孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を容器軸方向に移動自在に配設され、前記塗布栓の外周面に、前記塗布栓が塗布位置に位置したときに、前記吐出孔の内周面に径方向で当接若しくは近接するガイド突起が形成され、前記吐出孔の内周面、および前記ガイド突起のうちの少なくとも一方に、前記塗布栓が塗布位置に位置した状態で、前記計量室から容器外部に向けて内容物が流通可能な連通溝が形成されていることを特徴とする。
また、塗布栓が塗布位置に位置したときに、ガイド突起が、吐出孔の内周面に径方向で当接若しくは近接するので、塗布位置に位置する塗布栓に、塗布栓を計量筒部材に対して径方向に位置ずれさせる外力が加えられても、ガイド突起を、吐出孔の内周面に径方向で当接させることができる。したがって、塗布位置に位置する塗布栓の先端部を被塗布部に当接したときに、塗布栓が計量筒部材に対して傾くのを抑制することが可能になり、大量の内容物が不意に吐出孔から被塗布部に流出するのを確実に抑えることができる。
なお、本実施形態では、中栓部材4のシリンダ筒12、支持体11、主嵌合筒13および外嵌合筒17が一体に形成されている。
案内軸11aは、シリンダ筒12における径方向の内側に配置され、案内軸11aの上端部は、シリンダ筒12および主嵌合筒13よりも上側に突出している。
なお、規制部11bとして、容器軸O方向に延びる縦長のリブ状体が周方向に間隔をあけて複数配置されてなる構成を採用してもよい。また、規制部11bは、案内軸11aおよびシリンダ筒12と別体に形成されてもよい。
シリンダ筒12の周壁の内周面のうち、連通孔5より上側に位置する部分に、塗布栓9の下端部が上下摺動可能に嵌合している。
外嵌合筒17は、主嵌合筒13の上部の外周面に連結され、その下端縁が容器本体2の口部3の上端開口縁に当接している。外嵌合筒17の外周面には、径方向の外側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状または円弧状の突起が形成されている。
図示の例では、計量筒部材7は下側から上側へ向かって、装着筒部18、連結筒部20、および頂部19の順に段階的に縮径している。
頂部19は、円筒状に形成されるとともに、連結筒部20の天壁の内周縁部から上側に向けて突出している。なお、頂部19は例えば角筒状に形成してもよい。また、頂部19を設けずに、連結筒部20の環状の天壁の内周縁を吐出孔8としてもよい。つまり、計量筒部材7の頂部を、連結筒部20の天壁としてもよい。
本実施形態では、計量筒部材7の連結筒部20と、中栓部材4の主嵌合筒13と、により画成される空間が計量室6とされている。すなわち、計量室6の内周面は、中栓部材4の主嵌合筒13の内周面と、計量筒部材7の連結筒部20の周壁の内周面と、により構成される。
図示の例では、塗布栓9が塗布位置に位置した状態で、塗布栓9の外周面と吐出孔8の内周面との間の隙間を通して、計量室6の内容物が吐出可能とされている。
このようなシール筒24の下端部は、塗布位置に位置するときに、シリンダ筒12内に嵌合し計量室6と連通孔5との連通を遮断する一方、計量位置に位置するときに、シリンダ筒12内から上方に離脱し計量室6と連通孔5とを連通させる。
ここで、シール筒24の上部における外周面には、径方向の外側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状または円弧状の第1係合突部24aが形成されている。第1係合突部24aは、後述するガイド突起21と嵌合部24bとの接続部分に配置されている。この第1係合突部24aは、塗布栓9が塗布位置から計量位置に移動したときに、吐出孔8の内周面に形成された第2係合突部8aを上方に乗り越え、第2係合突部8aに第1係合突部24aの下側から係合する。なお、第1係合突部24aおよび第2係合突部8aは、互いに全周にわたって連続して係合しなくてもよい。
先端部26の上端部における内周面には、径方向の内側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状または円弧状の被係合部26aが形成されている。
キャップ体10は、有頂筒状をなしており、その周壁の下部における内周面に、口部3の雄ねじ部に螺着する雌ねじ部が形成されている。雌ねじ部は、例えば二条ねじであってもよい。
なお、キャップ体10が、口部3に着脱可能に螺着されるのに代えて例えば、キャップ体10の平滑な内周面に、口部3の平滑な外周面を着脱可能に嵌合したり、あるいはキャップ体10が口部3に着脱可能にアンダーカット嵌合したりする等、適宜変更してもよい。また、キャップ体10を、口部3に装着するのに代えて例えば、計量筒部材7に装着してもよい。
しかしながら、前述したように、塗布栓9の第1係合突部24aが、計量筒部材7の第2係合突部8aに、第1係合突部24aの下側から係合しているので、塗布栓9の計量位置から下方に向けた移動を規制することができる。
キャップ体10は、計量筒部材7の頂部19にその上方から当接する当接部27を備える。当接部27は、キャップ体10の天壁から下方に向けて突出している。当接部27は、キャップ体10の天壁において、外嵌筒28の内側に位置する部分に配置されている。当接部27は、周方向に間隔をあけて複数配置され、外嵌筒28の内周面と一体に形成されている。当接部27の下端縁は、外嵌筒28の下端開口縁より上方に位置している。当接部27の下端縁が、計量筒部材7の頂部19の上端開口縁に当接している。なお、当接部27は環状に形成されてもよい。
ガイド突起21は、嵌合部24bに嵌合部24bの上方から連なって配置されている。ガイド突起21は、シール筒24の上端部に配置されている。ガイド突起21は、シール筒24の外周面に全周にわたって形成されている。ガイド突起21の外周面は、嵌合部24bの外周面よりわずかに径方向の内側に位置し、かつ先端部26の外周面より径方向の外側に位置している。なお、ガイド突起21および嵌合部24bそれぞれの外周面の径方向の位置を互いに同等にしてもよい。ガイド突起21の外周面と吐出孔8の内周面との間は、内容物が流通できないようになっている。ガイド突起21の上端縁は、径方向の内側に向かうに従い漸次、上方に向けて延び、塗布栓9の先端部26の下端部の外周面に連なっている。なお、ガイド突起21の上端縁は、径方向に真直ぐ延びてもよい。
ここで、先端部26の外周面に、容器軸O方向に延びる縦溝が形成されており、縦溝および連通溝22それぞれの周方向の位置が互いに異なっている。これにより、計量室6から被塗布部Sに向かう内容物の勢いを抑えることができる。なお、縦溝および連通溝22それぞれの周方向の位置を互いに一致させてもよいし、先端部26に縦溝を形成しなくてもよい。
容器本体2内の内容物を被塗布部Sに塗布するには、まず、キャップ体10を上側へ移動させて容器本体2の口部3から離脱させ、吐出孔8および塗布栓9の先端部26を容器外部に露出させる。ここで、キャップ体10が離脱される際には、引き上げ筒31の引き上げ突起31aと、塗布栓9の先端部26の被係合部26aと、が互いに容器軸O方向に係合することで、キャップ体10により塗布栓9が引き上げられて計量位置に移動する。この際、口部3の雄ねじ部、およびキャップ体10の雌ねじ部は、二条ねじであるため、一条ねじである構成と比較して、ねじのリードが大きくなる。このため、キャップ体10の周方向の回転量に対する容器軸O方向の変位量を大きくすることができる。これにより、塗布栓9を速やかに上側に移動させることができるとともに、キャップ体10を容器本体2の口部3から速やかに離脱させることができる。
次いで、図5に示すように、計量位置に位置する塗布栓9の先端部26を、被塗布部Sに押し付けると、塗布栓9は、塗布位置に向けて移動する。この過程において、塗布栓9の先端部26の外周面と吐出孔8の内周面との間の隙間を容器外部に開口させるとともに、外挿筒25を中栓部材4の規制部11bに突き当て、また、シール筒24の下端部をシリンダ筒12の周壁の内側に嵌合させる。さらにこの際、ガイド突起21が吐出孔8内に配置される。
これにより、塗布容器1は、計量室6と連通孔5との連通が遮断されるとともに、吐出孔8と計量室6とが連通し、ガイド突起21の連通溝22、並びに、吐出孔8の内周面と塗布栓9の先端部26の外周面との間の隙間を通して内容物を被塗布部Sに塗布することができる。
また、連通溝22が、ガイド突起21に形成されるとともに、上方に向けて開口しているので、塗布栓9が塗布位置に位置した状態で、計量室6から容器外部に向かう内容物の流路を安定して確保することができる。
2 容器本体
2a 底部
3 口部
4 中栓部材
5 連通孔
6 計量室
7 計量筒部材
8 吐出孔
9 塗布栓
19 頂部
21 ガイド突起
22 連通溝
24b 嵌合部
26 先端部
O 容器軸
S 被塗布部
Claims (4)
- 被塗布部に塗布する内容物が収容される有底筒状の容器本体と、
前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する連通孔が形成された中栓部材と、
前記中栓部材との間に、前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、頂部に前記計量室に連通する吐出孔が形成された計量筒部材と、
前記計量室に設けられるとともに、先端部が前記吐出孔から前記計量室の外部に突出される塗布栓と、を備え、
前記塗布栓は、
前記吐出孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ前記計量室と前記連通孔とを連通させる計量位置と、
前記計量位置よりも容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置するとともに、前記計量室と前記連通孔との連通を遮断し、かつ前記吐出孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を容器軸方向に移動自在に配設され、
前記塗布栓の外周面に、前記塗布栓が塗布位置に位置したときに、前記吐出孔の内周面に径方向で当接若しくは近接するガイド突起が形成され、
前記吐出孔の内周面、および前記ガイド突起のうちの少なくとも一方に、前記塗布栓が塗布位置に位置した状態で、前記計量室から容器外部に向けて内容物が流通可能な連通溝が形成されていることを特徴とする塗布容器。 - 前記塗布栓は、計量位置に位置したときに、前記吐出孔内に嵌合される嵌合部を備え、
前記ガイド突起は、前記嵌合部に前記嵌合部の上方から連なって配置されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布容器。 - 前記連通溝は、前記ガイド突起に形成されるとともに、上方に向けて開口していることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布容器。
- 前記連通溝は、前記吐出孔の内周面に形成されるとともに、下端が下方に向けて開口し、
前記塗布栓が塗布位置に位置した状態で、前記連通溝の上端が前記ガイド突起の外周面の上端より上方に位置することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の塗布容器。
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