JP6507233B2 - 表皮材止着用クリップ - Google Patents

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Description

この発明は、椅子や座席等の表面を覆う表皮材の止着に用いられる表皮材止着用クリップに関する。
従来、室内で利用される椅子や車両の座席等では、座面や背当てなど人体に触れる部分にクッション材や柔軟なパッドを設置し、その表面を表皮材で被覆したものが多く用いられている。このような表皮材の固定には様々な構造が採用されており、表皮材を固定しつつ外観的に隠蔽できる構造として、クッション材の溝内にワイヤを配置し、表皮材の端縁にクリップを配列し、これらのクリップをワイヤに係合させて表皮材を止着する構造が知られている。クリップは、表皮材に取り付けられた係止用端部に係着させるチャック部と、クッション材の溝内に設けられたワイヤに掛けられて係止されるフック部とを有し、フック部にはワイヤに掛ける操作を容易にするために、いろいろな形状のものがある。
例えば、特許文献1に開示されている表皮材止着用クリップは、ワイヤを挟む一対の脚部が形成されている。この発明の第2実施形態では、一対の脚部はそれぞれ切り欠きを有して長さ方向に短くワイヤ方向に互い違いに配置されており、導入路の実質的な空間が広くなっている。このため、ワイヤをクリップ部材の係止空間内に容易に導入することができ、ワイヤの係止を簡易に行うことができる。
また、特許文献2に開示されている表皮材止着用クリップは、ワイヤを挟む一対の立ち上がり片が形成され、立ち上がり片の上端にワイヤを抱え込むための引っ掛け爪が形成されている。一対の左右の立ち上がり片は、ワイヤの軸線方向に、左右の立ち上がり片の幅と同等の間隔を設けて互い違いに立設されている。左右の立ち上がり片の間隔は、少なくともワイヤの太さより広い間隔で適宜の間隙に形成されている。これにより、引っ掛け爪を強い力でワイヤを押圧することなく、ワイヤが左右の引っ掛け爪の間の間隙を通過するようにワイヤに対して角度をつけて差し入れ、そののち左右の引っ掛け爪をワイヤと平行になるように捻じって、ワイヤを引っ掛けることにより、強い力を加えなくても、容易にワイヤに装着することができる。
また、特許文献3,4に開示されている表皮材止着用クリップは、互いに横並び状に対向配置されたガイド片とフックとを有し、ガイド片はチャック部に連続しフックの先端近傍に達する長いものである。これらの間にワイヤが差し込まれることで、ガイド片がフックとの間の隙間を広げるように外側に撓み、さらに差し込むと、同隙間内に差し込まれたワイヤにフックが掛けられて係止する構成となっている。
このようなガイド片を有する表皮材止着用クリップの一例を図12に示す。図12に示す表皮材止着用クリップ1は、表皮材に取り付けられた係止用端部に係着させる一対の係止爪からなる係止部2と、クッション材の溝内に設けられたワイヤ6に掛けられて係止されるフック3と、フック3の横並び状に対向配置されたガイド片4を有している。フック3は、図面下方に延出する延出部3aと、延出部3aの先端から図面左方向に屈曲して、わずかに上方に向くように傾斜する爪状部3cと、爪状部3cの延出方向と反対方向(図12の右方向)に向けて延出するフランジ部3bを有している。フランジ部3bは、その先端が下方に向くように傾斜し、フランジ部3bの先端にはフック3をワイヤ6から外すための治具を係止する治具受け部5が設けられている。ガイド片4は、湾曲して図面下方に延出しフック3の爪状部3cの側方を通過してフランジ部3bの下端部とほぼ同じ位置の側方に達している。表皮材止着用クリップ1は、ガイド片4とフック3の間にワイヤ6が挿し込まれることで、ガイド片4がフック3との間の隙間を広げるように外側に撓み、さらに差し込むと、隙間内にさしこまれたワイヤ6にフック3が掛けられて係止されるものである。
その他に、ワイヤにフックが掛けられて係止する構成として、特許文献5に示すものがあり、これは、フックの上部に設けられた開口部に、弾性変形可能な片持ち状の閉鎖片が設けられたものである。
特開2007−275557号公報 特開2011−224241号公報 特開2012−235911号公報 WO2012/017986号公報 USP4691416号公報
上記背景技術の特許文献1,2に開示された表皮材試着用クリップは、ワイヤをガイドしながら容易に弾性変形するようなガイド片が設けられていないものであり、ワイヤに取り付ける操作が十分に容易ではない。また、図12に示す表皮材止着用クリップ1は、係止するためにワイヤ6に近づける際に傾いていると、ガイド片4がフック3の下方に延出しているため、図12に示すように、ワイヤ6がガイド片4の外側に出て、フック3にかからない場合があった。このような場合、フック3の姿勢を直して再度挿入する必要があり、フック3の係止作業が面倒なものであった。さらに、フック3にワイヤ6を入れる範囲が狭く、正確に入れるために周囲のクッション材等を押し広げて変形させ、ワイヤ6が見えるようにする必要があり、強い力で作業を行わなければならず、作業が容易ではなかった。特に、表皮材止着用クリップ1を指で押してワイヤ6に掛けようとすると、図12に示すようにガイド片4が下方に下がるように傾きやすく、ワイヤ6がガイド片4の外側に位置することが多くなり、ワイヤ6がフック3に係合しにくいものであった。
特許文献3,4に開示された表皮材止着用クリップも同様に、ガイド片が長く延出しているため、ワイヤにかけにくいものである。
また、特許文献5に開示されたフック部材は、フックの上部に開口部が設けられているため、ワイヤの係止と解除を行うためにフックをワイヤの下方まで押し下げなければならず、力が必要であり使いにくいものである。さらに、開口部は閉鎖片で閉鎖されているため、ワイヤを外す際は閉鎖片を開いた状態で保持しながら操作するため、作業しにくいものである。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な操作でクッション材内等にあるワイヤに係止することができ、作業効率が良好な表皮材止着用クリップを提供することを目的とする。
本発明は、表皮材の端縁に設けられた係止用端部材に係止する係止部と、クッション材に挿通されて設置されたワイヤに係止されるフックが設けられ、前記表皮材と前記クッション材を連結する表皮材止着用クリップにおいて、前記ワイヤの挿通方向を前後方向とし、この前後方向と直交し前記表皮材を前記ワイヤに向けて係止する方向を上下方向とし、前後方向及び上下方向と直交する方向を左右方向とすると、前記フックは前記係止部の下方側に設けられ、前記フックには、前記係止部から下方に延出する延出部と、この延出部の先端から左右方向に延びる爪状部が設けられ、前記爪状部と前記延出部により囲まれる溝部が、前記ワイヤの挿通方向に沿って前後方向に延びて、ワイヤ保持空間が形成され、前記係止部にワイヤガイド片が設けられ、前記ワイヤガイド片は、前記係止部から下方に向かって延出し、途中に折曲部が設けられて前記フックの前記爪状部の先端部に向かって屈曲して延び、前記ワイヤガイド片の先端部と、前記爪状部の先端部とは、前後方向には互いに離間し、前後方向と直交する面に投影した状態で、前記ワイヤガイド片の前記先端部と前記爪状部の先端部との間に、前記ワイヤが挿される所定間隔のワイヤ挿通口が設けられて離間し、前記ワイヤガイド片と前記爪状部の、前記ワイヤ挿通口に向かう部分は、各々ガイド面を形成して成る表皮材止着用クリップである。
前記ワイヤガイド片の折曲部から前記先端部までの弾性片部と、前記爪状部の前記先端部とは、前記溝部が延びる前後方向に沿って、互いに離間するとともに、前記ワイヤガイド片の前記ガイド面は、前記溝部が延びる前後方向と平行である。さらに、前記ワイヤガイド片は、前記弾性片部の前記ガイド面に沿う前後方向の太さが、前記係止部から前記折曲部までの基部の前記ガイド面に沿う前後方向の太さよりも細く形成されてなるものである。
前記フックの前記爪状部の前記先端部は、前記係止部に向けて突出する第1端部と、前記係止部に向けて突出するとともに、前記ワイヤガイド片の前記ガイド面と対向する第2端部が、前後方向に並んで形成されているものである。
前記ワイヤガイド片と前記爪状部の、各々ガイド面の間隔は、前記ワイヤ挿通口に向かって徐々に狭くなるように形成されている。さらに、前記ワイヤガイド片の先端部は、前記爪状部の前記先端部よりも上方に位置するものでも良い。また、前記ワイヤガイド片の前記先端部は、前記爪状部の前記先端部を超えて左右方向に延出し、前記フックの前記延出部側に位置しても良い。
前記ワイヤガイド片は、前記係止部から下方に向かうに従って前記延出部から離れる方向に延出し、前記折曲部が設けられて前記フックの前記爪状部の先端部に向かって左右方向に屈曲して延びている。
また、前記フックは、前記延出部の前記爪状部の延出方向と反対方向に向けて延出するフランジ部を有し、このフランジ部には、その先端が前記係止部から離間する方向に傾斜して形成され、前記フランジ部の先端に前記フックを前記ワイヤから外すための治具を係止する治具受け部が設けられている。
前記係止部、前記フック、及び前記ワイヤガイド片は、合成樹脂による一体成形により形成されている。
本発明の表皮材止着用クリップによれば、簡単な操作でクッション材内等にあるワイヤにフックを容易に係止することができ、容易で確実に表皮材をクッション材に取り付けることができる。係止作業の際に、表皮材止着用クリップを指で上から押し込んで表皮材止着用クリップが傾いても、傾いた状態で確実にワイヤをフックに掛けることができ、指で容易に係止することができ作業効率が良好である。また、ワイヤ挿通口に向かって一対のガイド面が三角形の斜辺状に導入通路が形成されているため、正確なワイヤの位置決めが不要であり、広い範囲でワイヤをガイドすることができ、確実にワイヤ挿通口にワイヤが誘導されて係止することができる。
さらに、ワイヤガイド片の先端部が、爪状部の先端部よりも上方に位置することにより、ワイヤ挿通口までのガイド面を長くすることができ、ワイヤを挿入する際の案内が行われやすい。また、ワイヤガイド片の先端部は、爪状部の先端部を超えて延出し、フックの延出部側に位置することにより、ワイヤを爪状部にて係止する位置まで確実に案内することができ、係止状態にて、ワイヤの移動範囲を少なくでき、係止が維持されやすい。
そして、ワイヤガイド片の先端部と、フックの先端部を互い違いに設けて一定以上に広い間隔を異なる方向に設けることで、金型を異なる方向に容易に外すことができ、ワイヤ挿通口を狭く形成することができ、係止状態にあるワイヤの移動を抑制することができる。
この発明の一実施形態の表皮材止着用クリップの斜視図である。 この実施形態の表皮材止着用クリップの使用方法を示す斜視図である。 この実施形態の表皮材止着用クリップの斜視図である。 この実施形態の表皮材止着用クリップの他の方向から見た斜視図である。 この実施形態の表皮材止着用クリップの使用方法を示す正面図である。 この実施形態の表皮材止着用クリップの左側面図である。 図6のA−A線縦断面図である。 図6のB−B線縦断面図である。 この実施形態の表皮材止着用クリップのワイヤへの取付方法を示す正面図である。 この実施形態の表皮材止着用クリップのワイヤへの取付方法を示す正面図である。 この実施形態の表皮材止着用クリップのワイヤへのその他の取付方法を示す正面図である。 従来の表皮材止着用クリップのワイヤへの取付方法を示す正面図である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、この表皮材止着用クリップ10の説明において、図2に示す互いに直交するXYZ軸方向を基準として、方向を示す。ここでは、X軸方向を前後方向とし、例えば、後述するクッション材44の溝48の深部にあるワイヤ50の長手方向、即ちクッション材44中に挿通されたワイヤ50の挿通方向に一致し、表皮材46の端縁が延びる方向とも一致する。さらに、後述する係止用端部材56の端縁が延びる方向に一致する。係止用端部材56をクッション材44の溝48に挿入して、ワイヤ50に係止する方向を上下方向とし、上下方向は、X軸方向と直交するZ軸方向であり、クッション材44の深さ方向と一致する。さらに、クッション材44上に張られた後述する表皮材46の外側面に対して垂直な方向に一致する。また、前後方向であるX軸方向、及び上下方向であるZ軸方向と直交する方向をY軸方向とし、左右方向と称する。この左右方向に平行な方向を側方ともいう。
図1、図3、図4はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の表皮材止着用クリップ10は、合成樹脂で一体に成形されたものであり、一対の係止爪12を有し、係止爪12は互いに対向して形成されるアーム部12dを有し、アーム部12dの基端部(係止爪12の基端部でもある)は、係止爪基部14の上面14a(係止爪基部14の一面とも言う)の両側から、一体に形成され、係止爪12は上面14aから図1において上方に突出し、上方へ行くにつれて互いの左右方向の間隔が広がるように形成されている。この係止爪12と係止爪基部14とで係止部11が形成される。
係止爪12の先端部12aはそれぞれ内側、つまり互いに向かい合って近づく方向に向けて屈曲している。先端部12aは、それぞれ係止爪基部14と対向し、かつ係止用端部材56に係止する係止面12bを有し、係止面12bは、係止爪基部14の上面14aとほぼ平行に形成されている。この一対の係止爪12と係止爪基部14とで囲まれる空間に、係止用端部材56が収容されて係止される。
一対の係止爪12のアーム部12dの互いに対向する内側面12cには、ストッパ16が設けられている。ストッパ16は、係止爪12の互いに向き合う方向に交差するX軸方向である厚み方向の中間の位置に設けられた突条であり、係止爪12の係止面12bから始まり、内側面12cの途中に達する長さである。ストッパ16の厚み方向の幅は、ほぼ一定である。
係止爪基部14の、上面14aと反対側の下面14b(係止爪基部14の他面とも言う)には、フック18が設けられている。フック18は、下面14bの、一対の係止爪12が向かい合う方向の一方の端部に設けられ、下面14bに対してほぼ直角に下方に延出する延出部18aと、延出部18aの先端から図5における左方向に屈曲して、係止部11に向けて傾斜する爪状部18cとを有する。爪状部18cは、係止爪基部14に向けて上方に向くように傾斜している。爪状部18cの先端部18eは、爪状部18cの下面である傾斜面18dに対してほぼ直角な平面に沿って屈曲した形状であり、係止爪基部14に向かって張り出すように突出し、先端に向かってやや細くなるように形成されている。延出部18aと爪状部18c及びその先端部18eとで囲まれたU字状の溝部18fは、X軸方向に延びて形成され、後述するワイヤ50が挿通されるワイヤ保持空間17となっている。なお、図5に示すY−Z平面視にて、傾斜面18dは直線状に限らず、下方に凸状または上方に凹状の曲面状であってもよい。
表皮材試着用クリップ10は、X軸方向が幅方向となり、表皮材止着用クリップ10の幅方向の中心線Sを挟んで全体的にほぼ対称な形状であり、フック18のX軸方向の形状は、係止爪12の幅よりも少し短い一定幅で形成されている。フック18の爪状部18cは、爪状部18cの突出方向の途中から先端部18eまでの部分で、図6において中心線Sから左側半分が所定の深さで切り欠かれて、逃げ面19が形成されている。逃げ面19は、先端部18eの幅方向(X軸方向)に沿って延びた右側半分の端面18gよりも、Z軸方向下方に位置している。ここで、フック18における幅方向に沿って延びる端面18gを、第1端部21aと称し、その第1端面21aよりも下方に位置する逃げ面19を、第2端部21bと称す。フック18の外側面は、図6において、中心線Sから右側半分が、フック18の約半分の幅に形成され、後述するガイド面42となる。
フック18の、延出部18aの先端には、爪状部18cの延出方向と反対方向(図5の右方向)に向けて延出するフランジ部18bを有する。フランジ部18bは、爪状部18cとは反対側の端部に向かって下方に傾斜するように設けられ、下方に傾斜した端部には、図示しない治具を受ける治具受け部20が設けられている。
治具受け部20は、フランジ部18bの先端部から延出部18aに対して間隔を開けてほぼ平行に係止爪12側に延びて、先端部20aが延出部18aの長手方向の中間付近に達し、延出部18aの側方に位置している。治具受け部20の先端部20aは、延出部18aから離れるに従って上方に向かう傾斜した面が形成されている。延出部18aとフランジ部18bと、治具受け部20とで囲まれたU字状の溝部は、治具が挿入される治具保持空間26となっている。
治具受け部20の延出部18aに対向する内側面には、先端部20aに隣接する係合突部24が設けられている。係合突部24は、延出部18aに向かって三角形状に形成された突条であり、下方に向かうに従って延出部18aに近づくように突出している。つまり、係合突部24は、フランジ部18bに近い面は、治具受け部20の突出方向に対してほぼ直角に位置し、フランジ部18bと反対側の面は治具受け部20の延出方向に対して鋭角に交差している。これにより、治具が治具保持空間26に挿入された際に、治具の一部が鈍角に交差する面を乗り越えることで係合突部24に係合し、治具保持空間26に保持される。
一対の係止爪12のうち、治具受け部20が形成される側の係止爪12(後述するワイヤガイド片34が形成される部分とは反対側の係止爪12)には、その係止爪12と一体に治具ガイド片28が設けられている。治具ガイド片28は、係止爪12の先端部12aの折り曲げられた角部付近に設けられ、係止爪12から離れるにつれて下方に向う傾斜方向に延出している。さらに、治具ガイド片28は、係止爪基部14の下面14bの側方付近で折曲部28aが設けられ、折曲部28aでフック18の延出部18aに向けて折り曲げられて、延出部18aの中間付近の近傍に達している。折り曲げられた治具ガイド片28の先端部28bは、治具受け部20の先端部20aの延長線上を越えて延出部18aに近い位置に達し、延出部18aに対して所定の間隔を空けて位置している。治具受け部20の先端部20aと、治具ガイド片28の折曲部28aと先端部28bの間の部分は、互いに略平行となり、治具受け部20の先端部20aと、治具ガイド片28との間の隙間は、図示しない治具が挿入される治具挿入口30となる。
フック18の延出部18aの、治具挿入口30に対向する位置に、治具保持用突起32が設けられている。治具保持用突起32は、治具ガイド片28の先端部28bに向かって突出する三角形状に形成された突条であり、治具挿入口30に差し込まれた治具が治具保持空間26に向かうようにガイドする傾斜面が設けられている。
一対の係止爪12のうち、治具ガイド片28が形成される側の係止爪12と反対側の係止爪12には、その係止爪12と一体にワイヤガイド片34が設けられている。ワイヤガイド片34は、係止爪12の突出方向の中間付近に設けられ、係止爪12から離れるにつれて下方に向かう傾斜方向に延出し、係止爪基部14の下面14bの側方付近で第1折曲部34aが設けられ、第1折曲部34aで折り曲げられてフック18の延出部18aに対して平行に垂直方向下方に延出している。そしてフック18の延出部18aの中間付近の位置で、第2折曲部34bが設けられ、第2折曲部34bで略90°に折り曲げられ、折り曲げられたワイヤガイド片34の先端部34cはフック18の延出部18aに向かい、延出部18aの長手方向に対して略直角に、延出部18aの近傍に達している。
ワイヤガイド片34のX軸方向の形状は、係止爪12の幅より少し短い一定幅で形成され、さらにフック18の幅より短い幅で形成されている。ワイヤガイド片34の、第2折曲部34bから先端部34cまでの部分は、図6において中心線Sから右側半分が切り欠かれて、左半分が弾性片部34dとなり、第2折曲部34bのX軸方向の右側半分は、切り欠かれた空間の縁部36となる。ワイヤガイド片34の先端部34cに近い左側半分弾性片部34dは、ワイヤガイド片34の約半分の細さに切り残され、下面側が後述するガイド面40となる。即ち、ワイヤガイド片34は、弾性片部34dの後述するガイド面40に沿う方向の太さが、係止部11から折曲部34bまでの基部34eのガイド面40に沿う方向の部分の太さよりも細く形成されている。
ワイヤガイド片34の弾性片部34d及び先端部34cと、フック18の先端部18eは、ワイヤ50の挿通方向、つまりX軸方向と平行な方向に沿って互いに離間して設けられている。ここで、離間とは、X軸方向に位置がずれている状態であり、X軸方向と直交する方向に一方を投影した場合、他方とは接することはあっても重ならない状態をいう。ワイヤガイド片34とフック18は、基端部付近はX軸方向に一致して設けられているが、ワイヤガイド片34の先端部34c側は、図6において右側半分が切り欠かれ、フック18の先端部18eは、左側半分が切り欠かれ、互いに離間し、互い違いに位置している。つまり、ワイヤガイド片34の、第2折曲部34bから先端部34cまでの弾性片部34dの中心線と、フック18の先端部18eの突出方向の途中から端面18g(第1端部21a)までの部分の中心線は、ワイヤ50の挿通方向、つまりX軸方向と平行な方向に沿って互いに離間するとともに互いに平行に位置している。また、ワイヤガイド片34の弾性片部34dのガイド面40は、フック18の溝部18fが延びる方向(X軸方向)と平行に形成されている。
ワイヤガイド片34とフック18の間の隙間は、ワイヤ50が挿入されるワイヤ挿通口38となる。ワイヤ挿通口38は、Y軸方向から見ると、図6に示すように、表皮材止着用クリップ10のX軸方向の中心線S付近で一番細くなり、ワイヤ50の直径と比較して小さい間隔aとなり、ワイヤ50を通過させた後は抜けることを防ぎ、確実にワイヤ保持空間17に保持するものである。
図6において、表皮材止着用クリップ10の中心線SよりX軸方向右側の部分は、図7に示すA―A線断面図のように、ワイヤガイド片34の、フック18の先端部18eに対向する部分が切り欠かれ、ワイヤガイド片34の下端部である縁部36とフック18先端部18eはY軸方向にずれていて互いに間隔aより長く離間し、広い空隙を有している。表皮材止着用クリップ10の中心線SよりX軸方向左側の部分は、図8に示すB―B線断面図のように、フック18の先端部18eが切り欠かれて互いに間隔aより長く離間し、広い空隙を有している。さらに、中心線Sの両側に広い空隙が設けられているため、製造に使用する金型のこの空隙部分の厚さよりも間隔aを狭く設定することができる。
ワイヤガイド片34の、第2折曲部34bと先端部34cの間の切り残された部分の下側面は、ワイヤ挿通口38に向かうガイド面40となる。爪状部18cの先端部18eの外側面も、ワイヤ挿通口38に向かうガイド面42となる。ガイド面40,42は、ワイヤ挿通口38に向かってその間隔は徐々に狭くなり、三角形の斜辺状の導入通路が形成される。また、ワイヤガイド片34の先端部34cはフック18の先端部18eを超えて延出部18a側に位置し、ワイヤ保持空間17の上方に位置する。これにより、ワイヤ50を挿入した際に、ワイヤ50をワイヤ保持空間17に円滑に案内することができる。
次に、この実施形態の表皮材止着用クリップ10の使用方法について図2、図5に基づいて説明する。表皮材止着用クリップ10は、図2に示すように、車両用の座席のクッション材44の表面の所定位置に表皮材46を張るために用いられる。ここで、クッション材44と表皮材46について説明する。クッション材44は、座席の形状に成形された発泡ポリウレタン等の合成樹脂フォーム材である。クッション材44には表皮材止着用の溝48が形成され、溝48内には、ワイヤ50が設置されている。ワイヤ50は金属製の線材であり、クッション材44の成形時にインサート成形で組み込むことができる。
表皮材46は、クッション材44の表面を覆う合成樹脂シート等であり、クッション材44の溝48に対応する部位に縫合部52を有する。縫合部52は、一対の表皮材46端縁を中表となるように合わせ、係止用テープ54を重ね合わせて縫合したものである。係止用テープ54の、縫合部52と反対側の辺縁には、係止用端部材56が一体に設けられている。係止用端部材56は、合成樹脂により成形され、断面形状が略V字状で係止用テープ54の長手方向に沿って形成されている。係止用端部材56は、係止用テープ54の一方の辺縁をインサート成型することで係止用テープ54に装着される。係止用端部材56は、表皮材止着用クリップ10の一対の係止爪12の内側に嵌合される大きさであり、係止用テープ54の長手方向に沿って等間隔に係止溝58が形成されている。係止溝58は、表皮材止着用クリップ10のストッパ16が差し込まれる幅と深さに設定されている。
クッション材44に表皮材46を張る際には、まず、表皮材46に取り付けられた係止用テープ54の係止用端部材56の任意の位置に、表皮材止着用クリップ10を取り付ける。表皮材止着用クリップ10は、係止用端部材56の長手方向に沿って複数個が互いに等間隔に取り付けられ、一対の係止爪12の間に係止用端部材56を押し込むと、一対の係止爪12が弾性変形して広がり、係止用端部材56が通過する。通過すると係止爪12の弾性変形が復元し、一対の係止爪12の先端部12aが係止用端部材56の縫合部52側の端部を覆い、係止用端部材56が一対の係止爪12間に嵌合され、抜けることがない。この時、係止用端部材56の係止溝58には、係止爪12のストッパ16が差し込まれ、表皮材止着用クリップ10は、係止用端部材56の長手方向に移動することがなく、所定の位置で止まる。
そして、表皮材止着用クリップ10を取り付けた表皮材46の縫合部52を、目的のクッション材44の溝48に一致させ、表皮材止着用クリップ10のフック18をワイヤ50に当てて指等で押す。この時、ワイヤ50がワイヤ挿通口38に一致するように、表皮材止着用クリップ10を左右に動かすと良い。この状態で、表皮材止着用クリップ10をさらに押し込むと、ワイヤ50は爪状部18cの傾斜面18dに沿ってガイドされ、ワイヤ挿通口38側のガイド面40,42に導かれる。さらに表皮材止着用クリップ10を押してクッション材44の溝48に差し込むと、ワイヤ挿通口38に向かうガイド面40,42の導入通路にワイヤ50が位置し、ワイヤ挿通口38に誘導される。ワイヤ挿通口38は、一番細い中心線S付近の幅がaでありワイヤ50の直径よりも小さく、そのままではワイヤ50が通過できないが、さらにこの状態で表皮材止着用クリップ10を上方から押し付けると、ワイヤガイド片34が弾性変形してワイヤ挿通口38がワイヤ50の直径よりも広がり、ワイヤ挿通口38を通過してワイヤ保持空間17に入る。このときワイヤ50は、通過した勢いでフック18の延出部18aに当たり、ワイヤ50が通過した後、ワイヤガイド片34の弾性変形が復元し、クリック感が出る。ワイヤ挿通口38は、中心線S付近の幅が間隔aに戻り、ワイヤ50が抜けることを防ぐ。これにより、表皮材止着用クリップ10がワイヤ50に係止され、表皮材止着用クリップ10に取り付けられた表皮材46は、端縁部が溝48に潜り込んだ状態で、クッション材44の表面に取り付けられる。
また図9に示すように、表皮材止着用クリップ10を指先に保持して取り付ける際に、ワイヤ50がワイヤ挿通口38よりも図面上の右にあり、表皮材止着用クリップ10が傾いていて、ワイヤ50がフック18のフランジ部18bに当たるときでも、表皮材止着用クリップ10を右方向に移動させることにより、ワイヤ50は、ガイド面40,42にガイドされてワイヤ挿通口38に誘導され、二点鎖線で示すワイヤ50の位置に来る。この状態で表皮材止着用クリップ10を上方から押し付けることにより、図10に示すようにワイヤガイド片34が第2折曲部34bから係止爪基部14に近づくように弾性変形してワイヤ挿通口38が広がり、ワイヤ50がワイヤ保持空間17に入り係止される。このとき、指先で表皮材止着用クリップ10を押し込む際に、治具ガイド片28があることで、指先で押しやすい。
また、図11に示すようにワイヤ50がワイヤ挿通口38よりも図面上の左にある時は、ワイヤ50はワイヤガイド片34の第2折曲部34b付近に当たり、表皮材止着用クリップ10を左に移動させることによりワイヤ挿通口38付近に一致させ、上記と同様の動作でワイヤ50をワイヤ保持空間17に入れて係止することができる。
表皮材止着用クリップ10をワイヤ50から外すときは、図示しない長い棒状の治具を使用する。治具の先端には係止部が設けられ、係止部は治具ガイド片28と治具受け部20の間の治具挿入口30の間隔よりも太く設けられている。治具を、クッション材44の溝48の、表皮材止着用クリップ10の治具受け部20側に差し込み、治具ガイド片28と治具受け部20の間に差し込んで押し付ける。すると、治具の先端の係止部が治具受け部20の係合突部24に当接し、さらに押し付けると治具受け部20が弾性変形して広がり、係止部が通過すると治具受け部20の形状は復元し、係止部は係合突部24の下方の治具保持空間26に入れられて出ることがない。なお、係止部が治具挿入口30を通過するとき、治具保持用突起32に当接してガイドされ、治具保持空間26に確実に入る。
次に、治具を引き上げると、表皮材止着用クリップ10にはワイヤ50を中心に反時計回りに回転するようにモーメントが作用する。ワイヤ50は、フック18の爪状部18c先端部18eと、ワイヤガイド片34の先端部34cにガイドされてワイヤ挿通口38に位置する。この状態で、さらに表皮材止着用クリップ10を引き上げると、ワイヤ50がワイヤガイド片34の先端部34c付近に当たり、先端部34cが係止爪基部14に近づく方向に弾性変形しワイヤ挿通口38が広がる。やがてワイヤ50が、広げられたワイヤ挿通口38を通過する。これにより、表皮材止着用クリップ10はワイヤ50から外れ、表皮材46がクッション材44から外れる。
この実施形態の表皮材止着用クリップ10によれば、簡単な操作でクッション材44のワイヤ50に係止することができ、容易で確実に表皮材46をクッション材44に取り付けることができる。特に、表皮材止着用クリップ10を指で保持して、治具受け部20側を押してクッション材44の溝48に差し込むと、表皮材46に引っ張られる力に抗して押し下げるために表皮材止着用クリップ10全体が傾く場合がある。しかし、傾いた状態でもワイヤ挿通口38が下方を向き、ワイヤ挿通口38に向かうガイド面40とガイド面42の三角形の斜辺状の導入通路が下方に向かって広がって形成されているため、表皮材止着用クリップ10を、おおよそワイヤ挿通口38付近でワイヤ50に押し付けるだけで容易にワイヤ50に係止することができる。ワイヤ50がワイヤ挿通口38からずれていても、図9、図11に示すような広い範囲に押し付けて、表皮材止着用クリップ10を左右に動かすだけで、ワイヤ50はガイド面40,42に誘導されてワイヤ挿通口38に一致するため、係止作業が簡単である。さらに、正確に位置決めする必要がないため、クッション材44の溝48内で簡単に操作することができ、例えばクッション材44を押して変形させてワイヤ50が見えるようにする必要がなく、弱い力で効率よく作業を行うことができ、熟練が不要で、誰にでも簡単に取り付けることができる。また、簡単な操作で治具により表皮材止着用クリップ10をワイヤ50から外すことができ、取り外しの際の作業効率も良い。
係止爪12にはストッパ16が設けられ、ストッパ16が係止用端部材56の係止溝58に差し込まれることにより、表皮材止着用クリップ10は所定の位置に係止され、係止用テープ54の長手方向に移動することがない。このため、表皮材46がクッション材44に対してずれることがなく、表皮材46にしわやたるみが発生せず、きれいに取り付けることができ外観が良好となる。係止用端部材56には係止溝58が等間隔に設けられていることで柔軟性が高くなり、作業が容易となる。
また、ワイヤガイド片34の先端部34cは、フック18の先端部18eを超えて延出し、フック18の延出部18aの近傍に達し、先端部34cがワイヤ保持空間17の底部に対して平行に近い角度で突出して位置しているため、ワイヤ保持空間17に入ったワイヤ50がワイヤ挿通口38側に移動する時に当接し、不用意に表皮材止着用クリップ10からワイヤ50が外れることがなく、ワイヤ50が不用意に外れることを防止することができる。ワイヤガイド片34は途中に第1折曲部34aと第2折曲部34bが設けられ、これによりワイヤガイド片34の長さを増すことができ、弾性変形による撓みやすさが得られるようになっている。ワイヤガイド片34は係止爪12に接続されているため、係止爪基部14に接続される場合よりも長さを増やすことができる。このため、同じ材質と同じ断面形状であってもワイヤガイド片34の弾性変形が容易であり、ワイヤ50の通過が容易となる。ワイヤガイド片34の先端部34c付近は、フック18の延出部18aに対して略直角な直線形状であり、ワイヤ挿通口38を通過したワイヤ50は先端部34cにガイドされて延出部18aに略直角方向から勢いよく当たり、ワイヤ保持空間17に入った時に確実にクリック感が発生し、ワイヤ50に表皮材試着用クリップ10が取り付けられたことを確認することができる。表皮材止着用クリップ10をワイヤ50から外すときは、ワイヤガイド片34の先端部34cの延出方向に対して交差する方向にワイヤ50を当接し、容易にワイヤガイド片34を弾性変形させて外すことができる。ワイヤガイド片34の先端部34c付近は切り欠かれて細くなっているため、この点からも容易に弾性変形する。
ワイヤ挿通口38は、中心線SのX軸方向の両側に広い空隙が設けられているため、製造に使用する金型の厚さよりもaを狭く設定することができ、ワイヤ50を外れにくくして確実に保持することができる。ワイヤガイド片34の先端部34cと、フック18の先端部18eを互い違いに設けて一定以上に広い空隙を異なる方向に設けることで、金型を異なる方向に外すことができ、なおかつワイヤ挿通口38を狭くすることができる。これによりワイヤ挿通口38を金型の影響を受けることなく狭くすることができる。金型の耐久性を高くするため金型の厚みを増やすことができ、耐久性の高い金型を使用することができる。
フック18の基端部は先端部18eの倍の太さに形成され、ワイヤガイド片34の基端部は弾性片部34d及び先端部34cの倍の太さに形成され、高い強度を有するものである。また、ワイヤ50の挿通方向に対して直角なY軸方向に互いに一致して設けられ、ワイヤ50を両側から挟持して高い取り付け強度にすることができる。
また、ワイヤ50には、クッション材44の材料であるウレタンが付着しやすく、表皮材止着用クリップ10を係止するときに邪魔になることがあるが、ワイヤ挿通口38の周囲には空隙が広く設けられているため、表皮材止着用クリップ10を強くワイヤ50に押し付ければ、ウレタンが隙間に逃げて確実に係止することができる。ワイヤ挿通口38は、中心線S付近で一番狭く、ウレタンとの接触面が少ないため、ウレタンをワイヤ50から引き剥がしながら表皮材止着用クリップ10を取り付けることもできる。従って、ワイヤ50に付着したウレタンを予め除去する手間がかからず、作業効率が良い。
なお、この発明の表皮材止着用クリップは、上記実施の形態に限定されるものではなく、細部形状や寸法等、適宜変更することができる。フックの先端部とワイヤガイド片の先端部付近は、X軸方向から見て互いに重なる位置に達して設けられてもよい。表皮材止着用クリップの材質や表面の仕上げ、色彩等は自由に選択することができる。表皮材止着用クリップは、一対の係止爪の互いに向かい合う方向に交差する厚み方向の幅は、係止爪と係止爪基部を比較的広くし、フックと治具受け部、ワイヤガイド片、治具ガイド片は比較的狭くしたが、これらは同じ幅であってもよく、或いは逆でもよい。ただし、ワイヤガイド片や治具ガイド片は、変形性能を確保するために幅を狭くする方が好適である。係止爪の先端部を面取りした形状に形成したが、矩形状でもよい。ただし、面取りした形状により係止用端部材との引っ掛かりを軽減することができる。
10 表皮材止着用クリップ
12 係止爪
14 係止爪基部
16 ストッパ
17 ワイヤ保持空間
18 フック
18a 延出部
18b フランジ部
18c 爪状部
18d 傾斜面18e 先端部
18f 溝部
18g 端面
20 治具受け部
21a 第1端部
21b 第2端部
34 ワイヤガイド片
34a 第1折曲部
34b 第2折曲部
34c 先端部
34d 弾性片部
38 ワイヤ挿通口
40,42 ガイド面
44 クッション材
46 表皮材
48 溝
50 ワイヤ
56 係止用端部材
58 係止溝

Claims (10)

  1. 表皮材(46)の端縁に設けられた係止用端部材(56)に係止する係止部(11)と、クッション材(44)に挿通されて設置されたワイヤ(50)に係止されるフック(18)が設けられ、前記表皮材(46)と前記クッション材(44)を連結する表皮材止着用クリップ(10)において、
    前記ワイヤ(50)の挿通方向を前後方向とし、この前後方向と直交し前記表皮材(46)を前記ワイヤ(50)に向けて係止する方向を上下方向とし、前後方向及び上下方向と直交する方向を左右方向とすると、
    前記フック(18)は前記係止部(11)の下方側に設けられ、前記フック(18)には、前記係止部(11)から下方に延出する延出部(18a)と、この延出部(18a)の先端から左右方向に延びる爪状部(18c)が設けられ、前記爪状部(18c)と前記延出部(18a)により囲まれる溝部(18f)が、前記ワイヤ(50)の挿通方向に沿って前後方向に延びて、ワイヤ保持空間(17)が形成され、
    前記係止部(11)にワイヤガイド片(34)が設けられ、
    前記ワイヤガイド片(34)は、前記係止部(11)から下方に向かって延出し、途中に折曲部(34b)が設けられて前記フック(18)の前記爪状部(18c)の先端部(18e)に向かって屈曲して延び、
    前記ワイヤガイド片(34)の先端部(34c)前記爪状部(18c)の先端部(18e)とは、前記溝部(18f)が延びる前後方向には互いに離間し、前記溝部(18f)が延びる前後方向と直交する面に投影した状態で、前記ワイヤガイド片(34)の前記先端部(34c)と前記爪状部(18c)の先端部(18e)との間に、前記ワイヤ(50)が挿される所定間隔のワイヤ挿通口(38)が設けられて離間し、
    前記ワイヤガイド片(34)と前記爪状部(18c)の、前記ワイヤ挿通口(38)に向かう部分は、各々ガイド面(40,42)を形成して成ることを特徴とする表皮材止着用クリップ。
  2. 前記ワイヤガイド片(34)の折曲部(34b)から前記先端部(34c)までの弾性片部(34d)と、前記爪状部(18c)の前記先端部(18e)とは、前記溝部(18f)が延びる前後方向に沿って、互いに離間するとともに、前記ワイヤガイド片(34)の前記ガイド面(40)は、前記溝部(18f)が延びる前後方向と平行である請求項1記載の表皮材止着用クリップ。
  3. 前記ワイヤガイド片(34)は、前記弾性片部(34d)の前記ガイド面(40)に沿う前後方向の太さが、前記係止部(11)から前記折曲部(34b)までの基部(34e)の前記ガイド面(40)に沿う前後方向の太さよりも細く形成されてなる請求項2記載の表皮材止着用クリップ。
  4. 前記フック(18)の前記爪状部(18c)、前記係止部(11)に向けて突出する前記先端部(18e)である第1端部(21a)と、前記係止部(11)に向けて突出するとともに、前記ワイヤガイド片(34)の前記ガイド面(40)と対向する第2端部(21b)が、前後方向に並んで形成されてなる請求項1乃至3のいずれか記載の表皮材止着用クリップ。
  5. 前記ワイヤガイド片(34)と前記爪状部(18c)の、各々ガイド面(40,42)の間隔は、前記ワイヤ挿通口(38)に向かって徐々に狭くなる請求項1記載の表皮材止着用クリップ。
  6. 記ワイヤガイド片(34)の先端部(34c)は、前記爪状部(18c)の前記先端部(18e)よりも上方に位置する請求項1記載の表皮材止着用クリップ。
  7. 前記ワイヤガイド片(34)の前記先端部(34c)は、前記爪状部(18c)の前記先端部(18e)を超えて左右方向に延出し、前記フック(18)の前記延出部(18a)側に位置する請求項6記載の表皮材止着用クリップ。
  8. 前記ワイヤガイド片(34)は、前記係止部(11)から下方に向かうに従って前記延出部(18a)から離れる方向に延出し、前記折曲部(34b)が設けられて前記フック(18)の前記爪状部(18c)の先端部(18e)に向かって左右方向に屈曲して延びている請求項7記載の表皮材止着用クリップ。
  9. 前記フック(18)は、前記延出部(18a)の前記爪状部(18c)の延出方向と反対方向に向けて延出するフランジ部(18b)を有し、このフランジ部(18b)には、その先端が前記係止部(11)から離間する方向に傾斜して形成され、前記フランジ部(18b)の先端に前記フック(18)を前記ワイヤ(50)から外すための治具を係止する治具受け部(20)が設けられている請求項1記載の表皮材止着用クリップ。
  10. 前記係止部(11)、前記フック(18)、及び前記ワイヤガイド片(34)は、合成樹脂による一体成形により形成されている請求項1記載の表皮材止着用クリップ。
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