JP6612974B2 - 表皮材止着用クリップ - Google Patents

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Description

この発明は、椅子や座席等の表面を覆う表皮材の止着に用いられる表皮材止着用クリップに関する。
従来、室内で利用される椅子や車両の座席等では、座面や背当てなど人体に触れる部分にクッション材や柔軟なパッドを設置し、その表面を表皮材で被覆したものが多く用いられている。このような表皮材の固定には様々な構造が採用されており、表皮材を固定しつつ外観的に隠蔽できる構造として、クッション材の溝内に被係止部材であるワイヤを配置し、表皮材の端縁にクリップを配列し、これらのクリップをワイヤに係合させて表皮材を止着する構造が知られている。クリップは、表皮材に取り付けられた係止用端部に係着させる係止部であるチャック部と、クッション材の溝内に設けられたワイヤに掛けられて係止されるフック部とを有し、フック部にはワイヤに掛ける操作を容易にするため、種々の形状のものがある。
例えば、特許文献1に開示されている止着用クリップは、クッションカバーの吊込み部に結合されるチャック部と、クッションパッドの吊込み溝内の止着用ワイヤに引っ掛けられるフック部とを有する。フック部は、鉤形状のフック片と、フック片に対向して配置されたガイド片とを有する。ガイド片は、その自由状態時にはフック片の開口に蓋をし、止着用ワイヤに押し込まれることで撓み、止着用ワイヤをフック片に引掛けられる位置に導いて自由状態に戻される。このガイド片は、フック片に向かって延びる形状とされ、止着用ワイヤに押し込まれることでその延びる方向とは垂直な方向に押し撓まされるものである。
また、特許文献2に開示されている表皮材止着用クリップは、表皮材の端縁に設けられた係止用端部材に係止する係止部と、クッション材に配置されたワイヤに係止されるフックが設けられている。フックは係止部の下方側に設けられ、フックには、係止部から下方に延出する延出部と、この延出部の先端から側方に延びる爪状部が設けられている。係止部には、ワイヤガイド片が設けられ、ワイヤガイド片は係止部から下方に向かって延出し、途中に折曲部が設けられて前記爪状部の先端部に向かって屈曲して延び、爪状部の先端部との間にワイヤの径よりも狭いワイヤ挿通口を開けて位置している。ワイヤに係止する時は、ワイヤ挿通口にワイヤを押し付け、ワイヤガイド片とフックの延出部や爪状部が弾性変形してワイヤ挿通口が広がってワイヤを通過させ、通過後は弾性変形が復元してワイヤが通過できなくなり、確実に係止される。
特開2014−204780号公報 WO2015/063944号公報
上記背景技術の場合、特許文献1の場合は、その自由状態時にはガイド片とフック片がほぼ面一となって開口に蓋をしているため、ワイヤに取り付ける際は正確な位置決めが必要であり、作業効率が良くないものである。特許文献2の場合は、ワイヤ挿通口に向かって一対のガイド面が三角形の斜辺状に導入通路が形成されているため、正確なワイヤの位置決めが不要であり、作業性がよい。しかし、ワイヤへの取付時には、ワイヤガイド片が撓むとともに、ワイヤを支えるために剛性を持たせて撓みにくいフックも弾性変形させなければならない。そのため、フックの弾性変形が操作の抵抗となり、ワイヤを通過させるために大きい力が必要である。また、ワイヤガイド片は、弾性変形させたときに先端が係止爪の下面に当接して弾性変形量が制限されるため、ワイヤ挿通口をワイヤが通過可能な十分な幅に広げるためには、フックを弾性変形させることが必要であり、ワイヤへの取り付けの際に強い力が必要である。この問題を解決するために、ワイヤガイド片とフックを長くしてワイヤガイド片の可動範囲を広くすることも考えられるが、表皮材止着用クリップが大きくなるという問題がある。クリップが大きくなるとクッション材に設ける溝も大きくする必要があり、部品の占有空間が増大し、設計の自由度やクッション性向上の妨げとなる。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な操作で弱い力によりクッション材内等にある被係止部材に係止することができて作業効率が良好であり、取り付け強度は高い表皮材止着用クリップを提供することを目的とする。
本発明は、表皮材の端縁に設けられた係止用端部材に係止する係止部と、クッション材に配置された被係止部材に係止されるフックが設けられ、前記表皮材と前記クッション材を連結する表皮材止着用クリップにおいて、前記フックは前記係止部の下方側に設けられ、前記フックには、前記係止部から下方に延出する延出部と、この延出部の先端から側方に延びる先端部が設けられ、前記係止部にガイド片が設けられ、前記ガイド片は、前記係止部から下方に向かって延出し、途中に折曲部が設けられて前記フックの前記先端部に向かって屈曲して延び、前記折曲部と前記先端部との間に、前記被係止部材が挿通される所定間隔の挿通口を開けて位置し、前記ガイド片の前記折曲部から先端部分は、弾性変形し前記先端部から離れて前記挿通口を広げる弾性片部であり、前記弾性片部が弾性変形して移動する範囲に位置した前記係止部には、前記弾性片部が位置する逃げ空間が設けられている。
前記係止部は、一対の係止爪と、前記係止爪の基端部に連結する係止爪基部を有し、前記一対の係止爪の一方には前記ガイド片が設けられ、前記係止爪基部の、前記係止爪が設けられた上面とは反対側の下面には前記フックが設けられ、前記逃げ空間は、前記係止爪基部の前記下面の、前記フックよりも前記ガイド片に近い位置に設けられた溝部により形成されている。
または、前記係止部は、一対の係止爪と、前記係止爪の基端部に連結する係止爪基部を有し、前記一対の係止爪の一方には前記ガイド片が設けられ、前記係止爪基部の、前記係止爪が設けられた上面とは反対側の下面には前記フックが設けられ、前記逃げ空間は、前記係止爪基部の前記フックよりも前記ガイド片に近い位置に、前記上面と前記下面を貫通して設けられた透孔により形成されている。
前記係止部は、一対の係止爪と、前記係止爪の基端部に連結する係止爪基部を有し、前記一対の係止爪の一方には前記ガイド片が設けられ、前記係止爪基部の、前記係止爪が設けられた上面とは反対側の下面には前記フックが設けられ、前記係止爪基部に前記逃げ空間が設けられ、前記逃げ空間に隣接した前記係止爪基部に補強部が設けられている。
前記フックの延出部には、補強板や幅広部が設けられている。
本発明の表皮材止着用クリップは、簡単な操作で弱い力によりクッション材内等にある被係止部材に係止することができて作業効率が良好である。特に、撓みやすくしたガイド片のみを弾性変形させて被係止部材に取り付けることができ、被係止部材を支える爪状部は補強されて高い剛性を有する設計にすることができ、取り付け強度が高く耐久性もある。さらに、表皮材の端縁に設けられた係止用端部材に係止する係止部の形状と爪状部の形状を変えることがないため、従来と同様の係止用端部材とクッション材に取り付けることができる。
この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップの斜視図である。 この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップの使用方法を示す斜視図である。 この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップの使用方法を示す正面図である。 この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップの平面図である。 この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップの底面図である。 この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップの左側面図である。 この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップの右側面図である。 この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップの背面図である。 この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップのワイヤへの取付方法を示す正面図である。 この発明の第一実施形態の表皮材止着用クリップのワイヤへの取付方法を示す正面図である。 この発明の第二実施形態の表皮材止着用クリップの斜視図である。 この発明の第二実施形態の表皮材止着用クリップの正面図である。 この発明の第二実施形態の表皮材止着用クリップの平面図である。 この発明の第三実施形態の表皮材止着用クリップの左側面図である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、この表皮材止着用クリップ10の説明において、図2に示す互いに直交するXYZ軸方向を基準として、方向を示す。ここでは、X軸方向を前後方向とし、例えば、後述するクッション材44の溝48の深部にある被係止部材であるワイヤ50の長手方向、即ちクッション材44中に挿通されたワイヤ50の挿通方向に一致し、表皮材46の端縁が延びる方向とも一致する。さらに、後述する係止用端部材56の端縁が延びる方向に一致する。係止用端部材56をクッション材44の溝48に挿入して、ワイヤ50に係止する方向を上下方向とし、上下方向は、X軸方向と直交するZ軸方向であり、クッション材44の深さ方向と一致する。さらに、クッション材44上に張られた後述する表皮材46の外側面に対して垂直な方向に一致する。また、前後方向であるX軸方向、及び上下方向であるZ軸方向と直交する方向をY軸方向とし、左右方向と称する。この左右方向に平行な方向を側方ともいう。
図1〜図8はこの発明の第一実施形態を示すもので、この実施形態の表皮材止着用クリップ10は、合成樹脂で一体に成形されたものであり、一対の係止爪12を有し、係止爪12は互いに対向して形成されるアーム部12dを有し、アーム部12dの基端部(係止爪12の基端部でもある)は、係止爪基部14の上面14a(係止爪基部14の一面とも言う)の両側から、一体に形成されている。換言すると、アーム部12dの基端部に、係止爪基部14が、一体に形成されている。係止爪12は、上面14aから図3において上方に突出し、上方へ行くにつれて互いの左右方向の間隔が広がるように形成されている。この係止爪12と係止爪基部14とで係止部11が形成される。
係止爪12の先端部12aはそれぞれ内側、つまり互いに向かい合って近づく方向に向けて屈曲している。先端部12aは、それぞれ係止爪基部14と対向し、かつ係止用端部材56に係止する係止面12bを有し、係止面12bは、係止爪基部14の上面14aとほぼ平行に形成されている。この一対の係止爪12と係止爪基部14とで囲まれる空間に、係止用端部材56が収容されて係止される。
一対の係止爪12のアーム部12dの互いに対向する内側面12cには、ストッパ16が設けられている。ストッパ16は、係止爪12の互いに向き合う方向に交差するX軸方向である厚み方向の中間の位置に設けられた突条であり、係止爪12の係止面12bから始まり、内側面12cの途中に達する長さである。ストッパ16の厚み方向の幅は、ほぼ一定である。
なお、表皮材止着用クリップ10は、X軸方向が幅方向となり、表皮材止着用クリップ10の幅方向の中心線Sを挟んで全体的にほぼ対称な形状である。係止爪基部14の、上面14aと反対側の下面14b(係止爪基部14の他面とも言う)は、中心線Sで区切られた一方は、他方よりも下に突出する補強部15となっている。補強部15は係止爪基部14の半分の幅を有するYZ面に沿う略矩形の薄板状であり、補強部15の上端縁部は係止爪基部14に連続し、下端縁部15aは、係止爪基部14の下面14bより少し下で上面14aに対して平行に位置し、下端縁部15aに交差する一方の側縁部15bは、係止爪12の外側面より少し外側で係止爪12に対して平行に位置し、下端縁部15aに交差する他方の側縁部15bは、後述するフック18の延出部18aに連続している。中心線Sで区切られた他方は、下面14bに溝部17が設けられている。
溝部17は、係止爪基部14の上下方向の幅を、下方から半分程度に切り欠く深さであり、Y軸方向の幅は、係止爪基部14の半分程度であり、係止爪基部14のY軸方向の中心を通過し、X軸方向に沿って設けられている。溝部17の、X軸方向の一端部は係止爪基部14の外側に開口し、他方の端部は補強部15が位置して閉鎖されている。溝部17の内側は、後述するガイド片26の弾性片部26cが弾性変形可能な範囲に形成され、弾性片部26cの一部である先端部が挿入可能な逃げ空間19となる。なお、下面14bは、溝部17よりも延出部18aに近い部分は、反対側の部分よりも下方に位置し、係止爪基部14の厚みが大きい。
係止爪基部14の下面14bには、フック18が設けられている。フック18は、下面14bの、一対の係止爪12が向かい合うY軸方向の一方の端部に設けられ、Z軸方向に延びている。フック18は、下面14bに対してほぼ直角に下方に延出する延出部18aと、延出部18aの先端から図3における左方向に屈曲して、下面14bに対してほぼ平行に突出する爪状部18cとを有する。爪状部18cには、中心線Sで区切られた一方の、補強部15が設けられている側に、先端部18dが設けられている。先端部18dは、爪状部18cのX軸方向に半分の幅を有し、係止爪基部14の、延出部18aに繋がる端部とは反対の端部に向かって張り出すように突出し、先端の形状は外側に膨出する湾曲面で形成されている。延出部18aと爪状部18c及び先端部18dとで囲まれたU字状の溝部は、X軸方向に連通して形成され、後述するワイヤ50が挿通される保持空間18fとなっている。
表皮材止着用クリップ10は、X軸方向が幅方向となり、表皮材止着用クリップ10の幅方向の中心線Sを挟んで全体的にほぼ対称な形状であり、フック18のX軸方向の形状は、係止爪12の幅よりも少し短い一定幅で形成されている。フック18の、延出部18aと爪状部18cは、同じ幅であり、先端部18dは、図6において中心線Sから左側半分の幅を有して、補強部15に対面して設けられている。
フック18の、延出部18aの先端には、爪状部18cの延出方向と反対方向(図3の右方向)に向けて延出するフランジ部18bを有する。フランジ部18bは、延出部18aの延出方向に対して略直角に、図3のY軸方向右に向かって設けられている。延出部18aとフランジ部18bの間の角部には、図示しない治具を受ける治具受け部20が設けられている。治具受け部20は、延出部18aの長手方向に対して鈍角に交差する溝であり、フランジ部18bの端縁部あるいは爪状部18cの端縁部に達しない位置で止められている。
一対の係止爪12のうち、治具受け部20が形成される側の係止爪12(後述するガイド片26が形成される部分とは反対側の係止爪12)には、その係止爪12と一体に治具ガイド片22が設けられている。治具ガイド片22は、係止爪12の折り曲げられた角部付近に設けられ、Z軸方向に沿って下方に延出し、係止爪基部14の側方に達している。治具ガイド片22の下端部は、XZ面の形状が、中心線Sが一番下方に位置する湾曲線で形成されている。治具ガイド片22とフック18は、図7に示すようにX軸方向が同じ幅で設けられている。治具ガイド片22とフック18のX軸方向の中間、つまり中心線S上には、YZ面に沿って補強板24が設けられている。補強板24は、X軸方向に一定の厚みで形成され、治具ガイド片22とフック18に連続した略矩形の薄板状であり、治具ガイド片22の外側面に側縁部24aが連続し、側縁部24aは、延出部18aに沿って平行な直線で形成され、フランジ部18bに連続する部分は、丸められてフランジ部18bの下側面に連続している。
一対の係止爪12のうち、治具ガイド片22が形成される側の係止爪12とは反対側の係止爪12には、その係止爪12と一体にガイド片26が設けられている。ガイド片26は、係止爪12の折り曲げられた角部付近に設けられ、係止爪12から離れるにつれて下方に向かう傾斜方向に延出し、係止爪基部14の側方付近で第1折曲部26aが設けられ、第1折曲部26aで折り曲げられて係止爪12に対して略平行に下方に延出している。そして、係止爪基部14の少し下方の付近で第2折曲部26bが設けられ、フック18の延出部18aの中間付近に向かって延出し、延出部18aから少し間隔を開けた位置に達している。
ガイド片26のX軸方向の形状は、図6に示すように、基端部から第1折曲部26aまでのアーム部26dは、係止爪12の、中心線Sから右側半分に、係止爪12の半分の幅を有して設けられている。第2折曲部26bから先端部分はそれよりも細くなり、一方の端部は中心線Sに沿って形成され、他方の端部は係止爪12の端部よりも中心線Sに近い位置で、中心線Sに対して平行に設けられている。第2折曲部26bから先端部分は直線の棒状の弾性片部26cとなる。弾性片部26cの下面側は、後述するガイド面34となる。
ガイド片26の弾性片部26cと、フック18の先端部18dは、ワイヤ50の挿通方向、つまりX軸方向と平行な方向に沿って互いに離間して設けられている。ここで、離間とは、X軸方向に位置がずれている状態であり、X軸方向と直交する方向、例えばXZ面に一方を投影した場合、他方とは接することはあっても重ならない状態をいう。ガイド片26とフック18は、基端部付近はX軸方向に一致して設けられているが、ガイド片26の弾性片部26cは図6において中心線Sから右側分に位置し、フック18の先端部18dは、中心線Sから左半分に位置し、互いに離間し、互い違いに位置している。つまり、ガイド片26の弾性片部26cの中心線と、フック18の先端部18dの中心線は、ワイヤ50の挿通方向、つまりX軸方向と平行な方向に沿って互いに離間するとともに互いに平行に位置している。また、ガイド片26の弾性片部26cのガイド面34は、フック18の溝状の保持空間18fが延びる方向(X軸方向)と平行に形成されている。
ガイド片26とフック18の間の隙間は、ワイヤ50が挿入される挿通口28となる。挿通口28は、X軸方向から見ると、図3に示すように、ワイヤ50の直径と比較して小さい間隔aとなり、ワイヤ50を通過させた後は抜けることを防ぎ、確実に保持空間18fに保持するものである。挿通口28は、Y軸方向から見ると、図6に示すように、表皮材止着用クリップ10のX軸方向の中心線S付近で一番細く、間隔aとなっている。
図6において、表皮材止着用クリップ10の中心線SよりX軸方向右側の部分は、フック18の爪状部18cが下方に位置しているため、間隔aより大きく離間し、広い空隙を有している。表皮材止着用クリップ10の中心線SよりX軸方向左側の部分は、ガイド片26が設けられていないため、間隔aより大きく離間し、広い空隙を有している。中心線Sの両側に広い空隙が設けられているため、製造に使用する金型のこの空隙部分の厚さよりも間隔aを大幅に狭く設定することができる。
ガイド片26の第2折曲部26bと、係止爪12の係止爪基部14に繋がるアーム部26dには、X軸方向に厚く形成された幅広部32が設けられている。幅広部32は、幅広部32の中心付近がガイド片26に向かう半円形状に湾曲している。幅広部32のX軸方向の幅は、ガイド片26の弾性片部26cと同じであり、弾性片部26cのX軸方向に位置する2つの側面に、面一に連続する。
ガイド片26と、係止爪12、幅広部32で囲まれた部分には、補強板30がYZ面に沿って設けられている。補強板30は幅広部32よりもX軸方向の幅が薄く一定の厚みで形成され、補強板30は、係止爪12のX軸方向の中間に隣接して設けられ、つまりガイド片26と幅広部32の一方の側面に面一に設けられ、図8に示すようにX軸方向の一方から見ると、ガイド片26と補強板30、幅広部32が一枚の板体となる。
ガイド片26の弾性片部26cの下側面は、挿通口28に向かうガイド面34となる。先端部18dの外側面も、挿通口28に向かうガイド面36となる。ガイド面34,36は、挿通口28に向かってその間隔は徐々に狭くなり、三角形の斜辺状の導入通路が形成される。また、ガイド片26の弾性片部26cはフック18の先端部18dを超えて延出部18a側に位置し、保持空間18fの上方に位置する。これにより、ワイヤ50を挿入した際に、保持空間18fに円滑に案内することができる。
次に、この実施形態の表皮材止着用クリップ10の使用方法について図2、図3に基づいて説明する。表皮材止着用クリップ10は、図2に示すように、車両用の座席のクッション材44の表面の所定位置に表皮材46を張るために用いられる。ここで、クッション材44と表皮材46について説明する。クッション材44は、座席の形状に成形された発泡ポリウレタン等の合成樹脂フォーム材である。クッション材44には表皮材止着用の溝48が形成され、溝48内にはワイヤ50が設置されている。ワイヤ50は金属製の線材であり、クッション材44の成型時にインサート成形で組み込むことができる。
表皮材46は、クッション材44の表面を覆う合成樹脂シート等であり、クッション材44の溝48に対応する部位に縫合部52を有する。縫合部52は、一対の表皮材46端縁を中表となるように合わせ、係止用テープ54を重ね合わせて縫合したものである。係止用テープ54の、縫合部52と反対側の辺縁には、係止用端部材56が一体に設けられている。係止用端部材56は、合成樹脂により成形され、断面形状が略V字状で係止用テープ54の長手方向に沿って形成されている。係止用端部材56は、係止用テープ54の一方の辺縁をインサート成型することで係止用テープ54に装着される。係止用端部材56は、表皮材止着用クリップ10の一対の係止爪12の内側に嵌合される大きさであり、係止用テープ54の長手方向に沿って等間隔に係止溝58が形成されている。係止溝58は、表皮材止着用クリップ10のストッパ16が差し込まれる幅と深さに設定されている。
クッション材44に表皮材46を張る際には、まず、表皮材46に取り付けられた係止用テープ54の係止用端部材56の任意の位置に、表皮材止着用クリップ10を取り付ける。表皮材止着用クリップ10は、係止用端部材56の長手方向に沿って複数個が互いに所定間隔に取り付けられ、一対の係止爪12の間に係止用端部材56を押し込むと、一対の係止爪12が弾性変形して広がり、係止用端部材56が通過する。通過すると係止爪12の弾性変形が復元し、一対の係止爪12の先端部12aが係止用端部材56の縫合部52側の端部を覆い、係止用端部材56が一対の係止爪12間に嵌合され、抜けることがない。この時、係止用端部材56の係止溝58には、係止爪12のストッパ16が差し込まれ、表皮材止着用クリップ10は、係止用端部材56の長手方向に移動することがなく、所定の位置で止まる。
そして、表皮材止着用クリップ10を取り付けた表皮材46の縫合部52を、目的のクッション材44の溝48に一致させ、表皮材止着用クリップ10のフック18をワイヤ50に当てて指等で押す。この時、ワイヤ50がワイヤ挿通口28に一致するように、表皮材止着用クリップ10を左右に動かすと良い。この状態で、表皮材止着用クリップ10をさらに押し込むと、ワイヤ50は、挿通口28に向かうガイド面34,36の導入通路にワイヤ50が位置し、挿通口28に誘導される。挿通口28は、一番狭い中心線S付近の幅がaでありワイヤ50の直径よりも小さく、そのままではワイヤ50が通過できないが、さらにこの状態で表皮材止着用クリップ10を上方から押し付けると、ガイド片26の弾性片部26cが弾性変形して挿通口28がワイヤ50の直径よりも広がり、挿通口28を通過して保持空間18fに入る。このときワイヤ50は、通過した勢いでフック18の延出部18aに当たり、ワイヤ50が通過した後、弾性片部26cの弾性変形が復元し、クリック感が出る。挿通口28は、中心線S付近の幅が間隔aに戻り、ワイヤ50が抜けることを防ぐ。これにより、表皮材止着用クリップ10がワイヤ50に係止され、表皮材止着用クリップ10に取り付けられた表皮材46は、端縁部が溝48に潜り込んだ状態で、クッション材44の表面に取り付けられる。弾性片部26cは、弾性変形する時に係止爪基部14の下面14bに向かって移動するが、下面14bには溝部17が設けられ、溝部17の内側である逃げ空間19内を移動するため、係止爪基部14に当接せず、干渉されることがない。弾性片部26cを必要な変形量で弾性変形させることができ、ワイヤ50を通過するために十分な間隔に挿通口28を広げることができる。なお、弾性片部26cのみ弾性変形させてワイヤ50を通過させて係止することができ、フック18を弾性変形させることが不要である。
また図9に示すように、表皮材止着用クリップ10を指先に保持して取り付ける際に、表皮材止着用クリップ10が傾いていて、ワイヤ50が二点鎖線で示すように挿通口28よりも図面上の右または左にあるときでも、表皮材止着用クリップ10を左右方向に移動させることにより、ワイヤ50は、ガイド面36,34にガイドされて挿通口28に誘導され、ワイヤ50の位置に来る。この状態で表皮材止着用クリップ10を上方から押し付けることにより、図10に示すように弾性片部26cが第2折曲部26bから係止爪基部14に近づくように弾性変形し、弾性片部26cが逃げ空間19に入り、大きく撓んで弾性変形し、挿通口28が広がり、ワイヤ50が保持空間18fに容易且つ確実に入り、係止される。このとき、指先で表皮材止着用クリップ10を押し込む際に、治具ガイド片22があることで、指先で押しやすい。
表皮材止着用クリップ10をワイヤ50から外すときは、図示しない長い棒状の治具を使用する。治具の先端には表皮材止着用クリップ10の治具受け部20と治具ガイド片22に係止される係止部が設けられている。治具を、クッション材44の溝48の、表皮材止着用クリップ10の治具受け部20側に差し込み、治具ガイド片22との間に差し込んで押し付ける。すると、治具の先端の係止部が治具受け部20に係止される。
次に、治具を引き上げると、表皮材止着用クリップ10にはワイヤ50を中心に反時計回りに回転するようにモーメントが作用する。ワイヤ50は、フック18の先端部18dと、ガイド片26の弾性片部26cにガイドされて挿通口28に位置する。この状態で、さらに表皮材止着用クリップ10を引き上げると、ワイヤ50が弾性片部26cに当たり、係止爪基部14に近づく方向に弾性変形し挿通口28が広がる。やがてワイヤ50が、広げられた挿通口28を通過する。これにより、表皮材止着用クリップ10はワイヤ50から外れ、表皮材46がクッション材44から外れる。この時も、弾性片部26cは、弾性変形する時に係止爪基部14の溝部17に差し込まれ、係止爪基部14に当接せず、必要な変形量で弾性変形し、容易に挿通口28を広げて取り外すことができる。
この実施形態の表皮材止着用クリップ10によれば、簡単な操作で弱い力でクッション材44内等にあるワイヤ50に係止することができて作業効率が良好である。特に、ガイド片26の弾性片部26cを容易に弾性変形させてワイヤ50に取り付けることができ、ワイヤ50を支えるフック18を、高い剛性を有する設計にすることができ、取り付け強度が高く耐久性もある。表皮材46の端縁に設けられた係止用端部材56に係止する係止部11の形状と、ワイヤ50に係止するフック18の形状を変えることがないため、従来と同様の形状の係止用端部材56とクッション材44に、取り付けることができる。ガイド片26の弾性片部26cが弾性変形して移動する範囲には、係止爪基部14の下面14bに溝部17が形成され、逃げ空間19が設けられているため、弾性片部26cを必要な変形量に弾性変形させることができ、ワイヤ50を容易且つ確実に係止部11に係止させることができる。
ガイド片26は、係止爪12の半分の幅であり、第2折曲部26bはさらに細く形成されているため、弾性変形による撓みやすさが得られるようになっている。ガイド片26は、第1折曲部34aと第2折曲部34bが設けられてフック18の延出部18aから離間しており、これにより弾性片部26cの長さを増すことができ、弾性変形による撓みやすさが得られるようになっている。このため、同じ材質と同じ断面形状であっても弾性片部26cの弾性変形が容易であり、ワイヤ50の通過が容易となる。弾性片部26cが長く形成されているが、係止爪基部14の下面14bには溝部17による逃げ空間19が設けられているため、弾性片部26cの先端が係止爪基部14に当接して変形が制されることがなく、円滑に挿通口28を広くすることができる。
フック18の基端部は先端部18dの倍の太さに形成され、ガイド片26の基端部は弾性片部26cよりも太く形成され、高い強度を有するものである。また、フック18の保持空間18fは、ワイヤ50の挿通方向に対して直角なY軸方向に延出部18aと先端部18dが対向して設けられ、ワイヤ50を両側から挟持して高い取り付け強度にすることができる。さらに、表皮材止着用クリップ10は、補強部15、補強板24,30、幅広部32が設けられ高い剛性を有して設けられ、耐久性があり、取り付け強度が高い。表皮材止着用クリップ10の弾性片部26c以外の部分は、ワイヤ50を取り付ける際に弾性変形する必要がなく、高い剛性を有する形状にすることができる。
表皮材止着用クリップ10をワイヤ50に取り付ける時は、表皮材止着用クリップ10を指で保持して、治具受け部20側を押してクッション材44の溝48に差し込むと、表皮材46に引っ張られる力に抗して押し下げるために表皮材止着用クリップ10全体が傾く場合がある。しかし、傾いた状態でも挿通口28が下方を向き、挿通口28に向かうガイド面34とガイド面36の三角形の斜辺状の導入通路が下方に向かって広がって形成されているため、表皮材止着用クリップ10を、おおよそ挿通口28付近でワイヤ50に押し付けるだけで容易にワイヤ50に係止することができる。ワイヤ50が挿通口28からずれていても、図9に示すような広い範囲に押し付けて、表皮材止着用クリップ10を左右に動かすだけで、ワイヤ50はガイド面34,36に誘導されて挿通口28に一致するため、係止作業が簡単である。さらに、正確に位置決めする必要がないため、クッション材44の溝48内で簡単に操作することができ、例えばクッション材44を押して変形させてワイヤ50が見えるようにする必要がなく、弱い力で効率よく作業を行うことができ、熟練が不要で、誰にでも簡単に取り付けることができる。また、簡単な操作で治具により表皮材止着用クリップ10をワイヤ50から外すことができ、弾性片部26cが逃げ空間19の内側を移動するため弱い力で行うことができ、作業効率が良い。
係止爪12にはストッパ16が設けられ、ストッパ16が係止用端部材56の係止溝58に差し込まれることにより、表皮材止着用クリップ10は所定の位置に係止され、係止用テープ54の長手方向に移動することがない。このため、表皮材46がクッション材44に対してずれることがなく、表皮材46にしわやたるみが発生せず、きれいに取り付けることができ外観が良好となる。係止用端部材56には係止溝58が等間隔に設けられていることで柔軟性が高くなり、作業が容易となる。
表皮材止着用クリップ10は、表皮材46の端縁に設けられた係止用端部材56に係止する係止部11の形状と爪状部18cの形状を変えることがないため、従来と同様の形状の係止用端部材56とクッション材44に取り付けることができる。しかも、ガイド片26とフック18を長くせずに、弾性片部26cの可動範囲を広くすることができ、表皮材止着用クリップ10をコンパクトな大きさに維持することができる。
また、ガイド片26の弾性片部26cは、フック18の先端部18dを超えて延出し、フック18の延出部18aの近傍に達し、保持空間18fの底部に対して平行に近い角度で突出して位置しているため、保持空間18fに入ったワイヤ50が挿通口28側に移動する時に当接し、不用意に表皮材止着用クリップ10からワイヤ50が外れることがなく、ワイヤ50が不用意に外れることを防止することができる。
弾性片部26cの先端部付近は、フック18の延出部18aに対して略直角な直線形状であり、挿通口28を通過したワイヤ50は弾性片部26cの先端部にガイドされて延出部18aに略直角方向から勢いよく当たり、保持空間18fに入った時に確実にクリック感が発生し、ワイヤ50に表皮材試着用クリップ10が取り付けられたことを確認することができる。表皮材止着用クリップ10をワイヤ50から外すときは、弾性片部26cの先端部の延出方向に対して交差する方向にワイヤ50を当接し、容易に弾性片部26cを弾性変形させて外すことができる。弾性片部26cは細いため、この点からも容易に弾性変形する。
挿通口28は、中心線SのX軸方向の両側に広い空隙が設けられているため、製造に使用する金型の厚さよりも挿通口28の中心線S付近の幅aを狭く設定することができ、ワイヤ50を外れにくくして確実に保持することができる。ガイド片26の弾性片部26cと、フック18の先端部18dを互い違いに設けて一定以上に広い空隙を異なる方向に設けることで、金型を異なる方向に外すことができ、なおかつ挿通口28を狭くすることができる。これにより挿通口28を金型の影響を受けることなく狭くすることができる。金型の耐久性を高くするため金型の厚みを増やすことができ、耐久性の高い金型を使用することができる。
また、ワイヤ50には、クッション材44の材料であるウレタンが付着しやすく、表皮材止着用クリップ10を係止するときに邪魔になることがあるが、挿通口28の周囲には空隙が広く設けられているため、表皮材止着用クリップ10を強くワイヤ50に押し付ければ、ウレタンが隙間に逃げて確実に係止することができる。挿通口28は、中心線S付近で一番狭く、ウレタンとの接触面が少ないため、ウレタンをワイヤ50から引き剥がしながら表皮材止着用クリップ10を取り付けることもできる。従って、ワイヤ50に付着したウレタンを予め除去する手間がかからず、作業効率が良い。
次にこの発明の第二実施形態について図11〜図13に基づいて説明する。なお、ここで、上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態の表皮材止着用クリップ60も、係止爪基部14の、中心線Sで区切られた一方は、他方よりも下に突出する補強部15となっている。中心線Sで区切られた他方は、係止爪基部14を上下に貫通する透孔62が設けられている。透孔62のY軸方向の幅は、係止爪基部14の半分程度であり、係止爪基部14のY軸方向の中心を通過し、係止爪基部14のX軸方向の外側面に連通している。透孔62の内側は、後述するガイド片26の弾性片部26cが弾性変形されて差し込まれる逃げ空間19となる。なお、下面14bは、透孔62よりも延出部18aに近い部分は、反対側の部分よりも下方に位置し、係止爪基部14の厚みが大きい。
この実施形態の表皮材止着用クリップ60は、上記実施の形態と同様の使用方法であり、同様の効果を有するものであり、特に、透孔62は上面14aに貫通しているため、逃げ空間19を大きくすることができる。
次に、この発明の第三実施形態について図14に基づいて説明する。なお、ここで、上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態の表皮材止着用クリップ64は、フック18の先端部18dが、X軸方向に、爪状部18cと同じ幅に設けられている。先端部18dのYZ面の断面形状はほぼ一定であり、延出部18aに繋がる端部とは反対の端部に向かって張り出すように突出し、先端の形状は外側に膨出する湾曲面で形成されている。延出部18aと先端部18dとで囲まれたU字状の溝部は、X軸方向に延びて形成され、ワイヤ50が挿通される保持空間18fとなっている。
先端部18dのX軸方向の幅は、この実施形態に限定されず、自由に設定可能である。また、先端部18dは爪状部18cの、X軸方向のどこの位置に設けられてもよい。先端部18dとガイド片26の弾性片部26cは、X軸方向から見て互いに重なる位置に達してもよく、一部が重なるものでもよく全体が重なるものでもよい。
この実施形態の表皮材止着用クリップ64は、上記実施の形態と同様の使用方法であり、同様の効果を有するものである。
なお、この発明の表皮材止着用クリップは、上記各実施の形態に限定されるものではなく、細部形状や寸法等、適宜変更することができる。表皮材止着用クリップの材質や表面の仕上げ、色彩等は自由に選択することができる。表皮材止着用クリップは、一対の係止爪の互いに向かい合う方向に交差する厚み方向の幅は、係止爪と係止爪基部を比較的広くし、ガイド片は比較的狭くし、弾性片部はそれよりもさらに狭くして形成されているが、これらは同じ幅であってもよく、あるいは逆でもよい。ただし、ガイド片は、変形性能を確保するために幅を狭くする方が好適である。ガイド片と弾性片部の位置は、中心線Sに隣接する位置に設けられているが、中心線Sから離れた位置に設けられてもよい。また、係止部の形状は確実に係止用端部材に取り付けられるものであれば良く、実機の形態では係止爪の先端部を面取りした形状に形成したが、矩形状でもよい。ただし、面取りした形状により係止用端部材との引っ掛かりを軽減することができる。また、被係止部材は、ワイヤ以外に、係止部が係止可能であれば、材料及び形状は問わない。例えば、樹脂製で、表皮材止着用クリップのフックが引っかかる形状を備えたものでも良い。
10,60,64 表皮材止着用クリップ
11 係止部
12 係止爪
14 係止爪基部
14a 上面
14b 下面
15 補強部
17 溝部
18 フック
18a 延出部
18d 先端部
19 逃げ空間
24,30 補強板
26 ガイド片
26a 第1折曲部
26b 第2折曲部
26c 弾性片部
26d アーム部
28 挿通口
32 幅広部
44 クッション材
46 表皮材
48 溝
50 ワイヤ
56 係止用端部材

Claims (4)

  1. 表皮材(46)の端縁に設けられた係止用端部材(56)に係止する係止部(11)と、クッション材(44)に設置された被係止部材(50)に係止されるフック(18)が設けられ、前記表皮材(46)と前記クッション材(44)を連結する表皮材止着用クリップ(10,60,64)において、
    前記フック(18)は前記係止部(11)の下方側に設けられ、前記フック(18)には、前記係止部(11)から下方に延出する延出部(18a)と、この延出部(18a)の先端から側方に延びる先端部(18d)が設けられ、
    前記係止部(11)は、一対の係止爪(12)と、前記係止爪(12)の基端部に連結する係止爪基部(14)を有し、前記一対の係止爪(12)の一方にガイド片(26)が設けられ、前記係止爪基部(14)の、前記係止爪(12)が設けられた上面(14a)とは反対側の下面(14b)には、前記フック(18)が設けられ、
    前記ガイド片(26)は、前記係止部(11)から下方に向かって延出し、途中に折曲部(26b)が設けられて前記フック(18)の前記先端部(18d)に向かって屈曲して延び、前記折曲部(26b)と前記先端部(18d)との間に、前記被係止部材(50)が挿通される所定間隔の挿通口(28)を開けて位置し、
    前記ガイド片(26)の前記折曲部(26b)から先端部分は、弾性変形し前記先端部(18d)から離れて前記挿通口(28)を広げる弾性片部(26c)であり、
    前記弾性片部(26c)が弾性変形して移動する範囲に位置した前記係止部(11)には、前記弾性片部(26c)が位置する逃げ空間(19)が設けられ、前記逃げ空間(19)は、前記係止爪基部(14)の前記下面(14b)の、前記フック(18)よりも前記ガイド片(26)に近い位置に設けられた溝部(17)により形成されていることを特徴とする表皮材止着用クリップ。
  2. 表皮材(46)の端縁に設けられた係止用端部材(56)に係止する係止部(11)と、クッション材(44)に設置された被係止部材(50)に係止されるフック(18)が設けられ、前記表皮材(46)と前記クッション材(44)を連結する表皮材止着用クリップ(10,60,64)において、
    前記フック(18)は前記係止部(11)の下方側に設けられ、前記フック(18)には、前記係止部(11)から下方に延出する延出部(18a)と、この延出部(18a)の先端から側方に延びる先端部(18d)が設けられ、
    前記係止部(11)は、一対の係止爪(12)と、前記係止爪(12)の基端部に連結する係止爪基部(14)を有し、前記一対の係止爪(12)の一方にガイド片(26)が設けられ、前記係止爪基部(14)の、前記係止爪(12)が設けられた上面(14a)とは反対側の下面(14b)には前記フック(18)が設けられ、
    前記ガイド片(26)は、前記係止部(11)から下方に向かって延出し、途中に折曲部(26b)が設けられて前記フック(18)の前記先端部(18d)に向かって屈曲して延び、前記折曲部(26b)と前記先端部(18d)との間に、前記被係止部材(50)が挿通される所定間隔の挿通口(28)を開けて位置し、
    前記ガイド片(26)の前記折曲部(26b)から先端部分は、弾性変形し前記先端部(18d)から離れて前記挿通口(28)を広げる弾性片部(26c)であり、
    前記弾性片部(26c)が弾性変形して移動する範囲に位置した前記係止部(11)には、前記弾性片部(26c)が位置する逃げ空間(19)が設けられ、前記逃げ空間(19)は、前記係止爪基部(14)の前記フック(18)よりも前記ガイド片(26)に近い位置に、前記上面(14a)と前記下面(14b)を貫通して設けられた透孔(62)により形成されていることを特徴とする表皮材止着用クリップ。
  3. 前記係止部(11)は、一対の係止爪(12)と、前記係止爪(12)の基端部に連結する係止爪基部(14)を有し、前記一対の係止爪(12)の一方には前記ガイド片(26)が設けられ、前記係止爪基部(14)の、前記係止爪(12)が設けられた上面(14a)とは反対側の下面(14b)には前記フック(18)が設けられ、前記係止爪基部(14)に前記逃げ空間(19)が設けられ、前記逃げ空間(19)に隣接した前記係止爪基部(14)に補強部(15)が設けられている請求項1又は2記載の表皮材止着用クリップ。
  4. 前記フック(18)の延出部(18a)には、補強板(24)が設けられている請求項1又は2記載の表皮材止着用クリップ(10,60,64)。
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