JP6569043B2 - 固定システム - Google Patents

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Description

本発明は固定システに関し、特にクリップの固定作業の作業性を向上できる固定システに関するものである。
シートパッドの表面に形成された溝部内にシートカバーの一部を吊り込み状態で保持して、余長によって生じるシワを伸ばした状態でシートカバーをシートパッドに取り付ける技術がある。例えば特許文献1には、ワイヤ等の線状体をシートパッドの溝部に設け、複数のクリップの基部側を線状体の複数箇所に固定し、先端側に爪部が形成されたクリップの延出片を溝部内に延出させる技術が開示されている。この技術では、シートカバーの裏面に設けられた係止部を、シートパッドの溝部内の複数箇所に設けられたクリップの爪部に係止することにより、溝部内にシートカバーの一部を吊り込み状態で保持できる。
特開2011−45424号公報
しかしながら上述した従来の技術では、シートパッドに設けられた線状体に複数のクリップを固定する作業が煩雑で多大な工数を要するという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、クリップの固定作業の作業性を向上できる固定システを提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載の固定システムは、シートカバーの一部が収容される溝部を有するシートパッドに一部が埋設されるクリップと、シートパッドの成形型内にクリップを固定する固定具とを備えている。クリップは、成形されたシートパッドに脚部が埋設され、脚部から溝部内に延出片が延出する。延出片の先端側から爪部が突出し、爪部はシートカバーの裏面に設けられた係止具を係止する。
固定具は、第1凸部および第2凸部が、互いに間隔をあけて底部に突設され、一対の延出片の間に挿入される縦壁部が、第1凸部と第2凸部との間に配置される。爪部が係合する係合部が縦壁部に設けられるので、固定具にクリップを固定できる。固定具を成形型内に配置しておくことで、クリップが一体化したシートパッドをインサート成形できるので、クリップの固定作業の作業性を向上できる効果がある。
第1凸部および第2凸部は、互いに対向する内側面が、底部に連続して縦壁部の高さ方向に沿って延び、内側面に連続する頂面が、クリップの爪部が係合部に係合した状態で脚部に当接するので、固定具の高さ方向に対してクリップを位置決めできる。クリップの延出片は、係合部に爪部が係合した状態で固定具の互いに対向する内側面に配置されるので、固定具の幅方向に対してクリップを位置決めできる。固定具の高さ方向および幅方向に対してクリップを位置決めできるので、成形後は、シートパッドの溝部の深さ方向および長さ方向に対してクリップを位置決めできる効果がある。
係合部に爪部が係合した状態で、底部から内側面に至るまでの曲面と延出片との隙間が、内側面と延出片との隙間より大きく設定される。クリップが固定具に装着されるときには縦壁部と干渉して延出片が弾性変形するので、底部から内側面に至るまでの曲面と延出片との隙間を大きくすることで、弾性変形した延出片とその曲面とが干渉することを抑制できる。その結果、固定具へのクリップの装着性を確保できる。
請求項2記載の固定システムによれば、第1凸部および第2凸部は、係合部に爪部が係合した状態で、延出片と内側面との隙間が片側0.15mm以下となる大きさに設定される。そのため、シートパッドの成形時に材料の一部が延出片と内側面との隙間に進入することを抑制できる。材料の一部が延出片と内側面との隙間に進入して延出片や爪部に付着すると、シートカバーの裏面に設けられた係止具を爪部に係止する作業(シートパッドにシートカバーを装着する作業)が困難になる場合がある。これを抑制できるので、請求項1の効果に加え、シートパッドにシートカバーを装着する作業性を確保できる効果がある。
請求項3記載の固定システムによれば、第1凸部および第2凸部は、係合部に爪部が係合した状態で、延出片と底部との隙間が0.15mm以下となる高さに設定される。そのため、シートパッドの成形時に材料の一部が延出片と底部との隙間に進入することを抑制できる。材料の一部が延出片と底部との隙間に進入して延出片や爪部に付着すると、シートカバーの裏面に設けられた係止具を爪部に係止する作業(シートパッドにシートカバーを装着する作業)が困難になる場合がある。これを抑制できるので、請求項1又は2の効果に加え、シートパッドにシートカバーを装着する作業性を確保できる効果がある。
請求項4記載の固定システムによれば、縦壁部は、係合部へ向かうにつれてテーパ部により次第に厚さが増加する。テーパ部は、厚さが、最も厚い部分が最も薄い部分の1.5〜2倍に設定されている。固定具にクリップを装着するときは、係合部へ向かうにつれて爪部とテーパ部との干渉が強まるので、請求項1から3のいずれかの効果に加え、固定具にクリップを装着するときの装着感を向上できる効果がある。
請求項5記載の固定システムによれば、第1凸部および第2凸部は、内側面が、底部へ向かうにつれて内側面間の間隔が次第に狭くなる傾斜面なので、固定具にクリップを装着するときに、内側面間にクリップの延出片を挿入し易くできる。よって、請求項1から4のいずれかの効果に加え、クリップの固定作業の作業性を向上できる効果がある。
車両用シートの斜視図である。 クリップが取り付けられたシートパッドの平面図である。 図2のIII−III線におけるシートパッドの断面図である。 クリップの斜視図である。 シートパッドの成形型の平面図である。 本発明の一実施の形態における固定具の斜視図である。 固定具の平面図である。 固定具の正面図である。 図7のIX−IX線における固定具の断面図である。 図7のX−X線における固定具の断面図である。 図7のXI−XI線における固定具の断面図である。 固定具にクリップが装着された固定システムの正面図である。 図12のXIII−XIII線における固定システムの断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は車両用シート1の斜視図であり、図2はクリップ7が取り付けられたシートパッド4の平面図であり、図3は図2のIII−III線におけるシートパッド4の断面図であり、図4はクリップ7の斜視図である。なお、図2ではクリップ7の延出片14等の図示が省略されている。
図1に示すように車両用シート1は、乗員が腰掛けるクッションパッド2と、乗員の背中を支えるバックパッド3とを備えている。クッションパッド2は、ポリウレタンフォーム等の発泡合成樹脂から構成されるシートパッド4(図3参照)と、シートパッド4の上面側の被装着面5に被せられるシートカバー6と、シートカバー6をシートパッド4に取り付けるクリップ7とを備えている。なお、図示は省略するが、バックパッド3もクッションパッド2とほぼ同様に構成されている。
図2に示すように、シートパッド4の被装着面5(図3参照)には溝部8が形成されている。本実施の形態では、溝部8は、シートパッド4の左右両側の土手部に沿ってそれぞれ前後方向に延在する2本の前後溝8aと、左右方向に延在する2本の左右溝8bとを備え、左右溝8bは両端が前後溝8aに連通する。前後溝8a及び左右溝8bは、それぞれ前後溝8a及び左右溝8b(溝部8)の長手方向に沿って互いに所定の間隔をあけてクリップ7が取り付けられている。なお、溝部8の配置はこれに限定されない。
図3に示すようにシートパッド4の被装着面5に形成された溝部8は、所定の深さを有している。溝部8は、シートカバー6の一部を収容するための部位である。シートカバー6のうち溝部8に沿う部分には、その部分を溝部8内に引き込んで係止するための係止具9が裏面に取り付けられている。係止具9は、シートカバー6に縫着または接着等により接続された接続部10と、接続部10からシートカバー6の裏面側に延出したフック部11とを備えている。フック部11の先端側には、互いに反対方向に張り出した一対の鉤12が設けられている。鉤12は、フック部11の基端側ほどフック部11からの張り出し幅が大きくなるテーパ形状に形成されている。
係止具9は、溝部8の延在方向と略平行方向に連続して延在する。即ち、フック部11の基端側は溝部8の延在方向と略平行方向に延在する垂壁状に形成されており、その一方の側面および他方の側面の先端縁に沿ってそれぞれ鉤12が連続して形成されている。
図4に示すようにクリップ7は、係止具9を係止することで溝部8内にシートカバー6の一部を吊り込み状態で保持するための部材である。クリップ7は、シートパッド4に埋設される脚部13と、脚部13から突設されると共に溝部8内に延在する一対の延出片14と、一対の延出片14のそれぞれ先端側から互いに接近する方向に突設される爪部15とを備え、それらが弾性を有する合成樹脂または金属により一体に構成される。クリップ7は、爪部15が形成された一対の延出片14が、互いに間隔をあけて2つ並んで設けられている。
脚部13は、クリップ7をシートパッド4の溝部8内に固定するための部位であり、略平板状に形成されると共に厚さ方向に貫通する複数の貫通孔(図示せず)が形成されている。脚部13は貫通孔(図示せず)が形成されているので、シートパッド4を構成する発泡合成樹脂が貫通孔内に入り込み、そのアンカー効果により脚部13がシートパッド4に強固に保持される。
延出片14は、脚部13の一面側から突設される一対の薄板状の部位であり、所定の間隔をあけて対向し、延出片14間の間隔が、先端側の方が基部側より大きくなるように湾曲して形成される。延出片14は、薄板状に形成されることで互いに接近する方向および離反する方向に弾性変形可能に構成される。
爪部15は、シートカバー6の裏面に設けられた係止具9の鉤12を係止するための部位であり、延出片14の長手方向(図3紙面垂直方向)に亘って設けられている。爪部15の上面(図3上側の面)は、爪部15の先端に向かうにつれて下位(溝部8の底側)となるように下降傾斜している。また、爪部15の下面(脚部13側の面)は、爪部15の基部(延出片14側)に近づくにつれて上位となるように(脚部13から離れるように)上昇傾斜している。
次に図5を参照して、シートパッド4を発泡成形するための成形型20について説明する。図5はシートパッド4の成形型20の平面図である。図5では、成形型20のうちシートパッド4の被装着面5が形成される下型を図示し、その下型との間でキャビティを形成する上型の図示は省略する。
図5に示すように成形型20は、内面がシートパッド4の被装着面5の成形面となる型底部21と、型底部21の外周縁に亘って立設される型壁部22と、型底部21の所定箇所に突条状に立設される突条部23とを備えて構成される。突条部23は、シートパッド4の溝部8を形成するための部位であり、固定具30が収容される収容部24が所定の間隔をあけて複数箇所に凹設されている。収容部24に収容された固定具30は、ビス等によって型底部21に固着される。
次に図6から図11を参照して固定具30について説明する。図6は本発明の一実施の形態における固定具30の斜視図であり、図7は固定具30の平面図であり、図8は固定具30の正面図である。図9は図7のIX−IX線における固定具30の断面図であり、図10は図7のX−X線における固定具30の断面図であり、図11は図7のXI−XI線における固定具30の断面図である。固定具30はシートパッド4のインサート成形前にクリップ7が装着される部材である。
図6から図8に示すように固定具30は正面視して横長の略直方体状に形成される部材である。本実施の形態では、固定具30は鉄鋼材料(本実施の形態ではステンレス鋼)から一体に構成されている。図6から図8に示すように固定具30は、底部31と、互いに間隔をあけて底部31に突設される第1凸部32及び第2凸部35と、第1凸部32と第2凸部35との間に配置される縦壁部39と、縦壁部39の底部31近くに設けられる係合部41とを備えている。
底部31は、固定具30の基盤となる部位であり、平面視が長方形の板状に形成されている。第1凸部32及び第2凸部35は、固定具30にクリップ7が装着された状態で脚部13を支持するための略直方体の部位であり、底部31の長辺に沿って互いに間隔をあけて底部31に設けられている。本実施の形態では、底部31の両端に設けられた第1凸部32,32の中間に第2凸部35が位置する。
第1凸部32及び第2凸部35は、縦壁部39より厚さ(底部31の短辺方向の寸法)が大きく設定されている。縦壁部39は、クリップ7(図4参照)の延出片14の間に挿入される部位であり、底部31の長辺に沿って配置されている。第1凸部32及び第2凸部35は、縦壁部39に延出片14が取り付けられたクリップ7の脚部13を支持する部位である。
第1凸部32は、底部31に連続して縦壁部39の高さ方向に延びる内側面33と、内側面33に連続する頂面34とを備えている。第2凸部35は、底部31に連続して縦壁部39の高さ方向に延びる内側面36と、内側面36に連続する頂面37とを備えている。内側面33,36は、第1凸部32及び第2凸部35の厚さ(底部31の短辺方向の寸法)と縦壁部39の厚さとの差によって、縦壁部39の厚さ方向の両側の2か所にそれぞれ形成される部位である。第2凸部35は、頂面37に高さ方向に沿って延びる貫通孔38が形成される。貫通孔38は、固定具30を成形型20に取り付けるためのビス(図示せず)が挿通される部位であり、第2凸部35及び底部31を貫通する。
図8及び図9に示すように第1凸部32及び第2凸部35の頂面34,37は、底部31に対して平行に形成されると共に同一の平面上に位置する。本実施の形態では、第1凸部32及び第2凸部35の頂面34,37と縦壁部39の先端とが同一の平面上に位置する。第1凸部32及び第2凸部35の内側面36,37は互いに対向する傾斜面であり、底部31へ向かうにつれて内側面36,37間の間隔が次第に狭くなるように設定されている。
縦壁部39は、第1凸部32及び第2凸部35に連接すると共に、底部31に連接して形成されている。底部31は、第1凸部32及び第2凸部35に対して高さ方向(図8上下方向)の寸法が小さく形成されるので、第1凸部32と第2凸部35との間で曲げ破壊するおそれがある。しかし、底部31、第1凸部32及び第2凸部35に縦壁部39が連接するので、縦壁部39がリブの機能を果たし、底部31の曲げ強さを確保できる。縦壁部39は、先端が、第1凸部32及び第2凸部35の頂面34,37と同一の平面上に位置するので、第1凸部32及び第2凸部35の頂面34,37より縦壁部39の高さが低い場合に比べて、第1凸部32と第2凸部35との間の底部31の曲げ強さを向上できる。縦壁部39により曲げ強さを確保できるので、底部31の厚さを薄くすることができ、固定具30を軽量化できる。また、固定具30を構成する材料の量を減らすことができるので、固定具30の材料費を軽減できる。
図10及び図11に示すように縦壁部39は、係合部41よりも底部31から離れた位置にテーパ部40が形成されている。テーパ部40は、係合部41へ向かうにつれて次第に厚さが増加する部位である。テーパ部40は、厚さが、最も厚い部分40a(係合部41に隣接する部分)が最も薄い部分40b(縦壁部39の先端)の1.5〜2倍に設定されている。そのため、クリップ7(図4参照)の爪部15の間隔にもよるが、固定具30にクリップ7(図4参照)を装着するときは、係合部41へ向かうにつれて爪部15とテーパ部40との干渉を強め、延出片14の弾性変形量を大きくすることができる。その結果、固定具30にテーパ部40が設けられていない場合に比べて、固定具30にクリップ7を装着するときの装着感を向上できる。
係合部41は、クリップ7の延出片14の先端に形成された爪部15が係合する部位であり、厚さ(底部31の短辺方向の寸法)が、テーパ部40の最も厚い部分40aより小さい窪み状に形成されている。また係合部41は、厚さが、縦壁部39の先端の厚さより大きく設定されている。クリップ7の爪部15が係合部41に係合した状態で、クリップ7の一対の延出片14を広げるように弾性変形させるためである。クリップ7の爪部15が係合部41に係合した状態で、延出片14の復元力で爪部15が係合部41を挟み付けるので、固定具30の短辺方向に位置ずれすることなくクリップ7を固定具30に固定できる。即ち、縦壁部39の厚さ方向にクリップ7を位置決め固定できる。なお、係合部41は、幅(底部31の長辺方向の寸法)が、その高さにおける内側面33,36(図8参照)間の間隔より小さく設定される。延出片14及び爪部15の大きさに合せるためである。
係合部41は、高さ方向における第1凸部32及び第2凸部35の頂面34,37と係合部41との距離が、クリップ7の脚部13から爪部15までの距離と同一に設定される。クリップ7の爪部15が係合部41に係合した状態で、クリップ7の脚部13を第1凸部32及び第2凸部35の頂面34,37に当接させるためである。これにより、固定具30の高さ方向に位置ずれすることなくクリップ7を固定具30に固定できる。即ち、固定具30の高さ方向にクリップ7を位置決め固定できる。
次に図12及び図13を参照して、クリップ7と固定具30とを備える固定システム50について説明する。図12は固定具30にクリップ7が装着された固定システム50(クリップ7及び固定具30)の正面図であり、図13は図12のXIII−XIII線における固定システム50の断面図である。
図12に示すように固定具30は、第1凸部32及び第2凸部35の互いに対向する内側面33,36が、クリップ7の延出片14の形に対応する形状に形成されている。クリップ7の延出片14は、係合部41に爪部15が係合した状態で固定具30の内側面33,36間に配置されるので、固定具30の幅方向(図12左右方向)に対してクリップ7を位置決めできる。
固定具30は、第1凸部32及び第2凸部35の内側面33,36が、底部31へ向かうにつれて内側面33,36間の間隔が次第に狭くなる傾斜面なので、固定具30にクリップ7を装着するときは、内側面33,36間にクリップ7の延出片14を挿入し易くできる。内側面33,36間がクリップ7の延出片14の挿入を案内するので、クリップ7を固定具30に固定する作業性を向上できる。
図13に示すように第1凸部32及び第2凸部35(図12参照)は、頂面34,37が、クリップ7の爪部15が係合部41に係合した状態で脚部13に当接するので、固定具30の高さ方向(図13上下方向)に対してクリップ7を位置決めできる。第1凸部32及び第2凸部35により、固定具30の高さ方向および幅方向(図12左右方向)に対してクリップを位置決めできるので、シートパッド4(図3参照)の成形後は、シートパッド4の溝部8の深さ方向(図3上下方向)及び長さ方向(図3紙面垂直方向)に対してクリップ7を位置決めできる。シートパッド4の溝部8の深さ方向および長さ方向にクリップ7の位置がずれると、シートカバー6(図3参照)の裏面に設けられた係止具9を爪部15に係止する作業(シートパッド4にシートカバー6を装着する作業)の作業性が低下するおそれがある。これを抑制できるので、シートパッド4にシートカバー6を装着する作業性を確保できる。
図12に戻って説明する。第1凸部32及び第2凸部35は、係合部41にクリップ7の爪部15が係合した状態で、クリップ7の延出片14と内側面33,36との隙間C1が片側0.15mm以下となる大きさに設定される。隙間C1が狭いので、シートパッド4の成形時に材料(液状の発泡合成樹脂)の一部が延出片14と内側面33,36との隙間C1に進入することを抑制できる。材料の一部が隙間C1に進入し、硬化して延出片14や爪部15に付着すると、シートカバー6(図3参照)の裏面に設けられた係止具9を爪部15に係止する作業(シートパッド4にシートカバー6を装着する作業)が困難になる場合がある。硬化した材料が、係止具9を爪部15に係止する作業の邪魔をするからである。これを抑制できるので、シートパッド4にシートカバー6を装着する作業性を確保できる。
固定具30は、底部31から内側面33,36に至るまでの円弧状の曲面31aの曲率が、曲面31aに面するクリップ7の延出片14の先端側の円弧の曲率より小さく設定される。これにより、クリップ7の延出片14と曲面31aとの隙間C2が、クリップ7の延出片14と内側面33,36との隙間C1より大きく設定される。クリップ7が固定具30に装着されるときには縦壁部39と干渉して延出片14が弾性変形するので、隙間C1より隙間C2を大きくすることで、弾性変形した延出片14と曲面31aとが干渉することを抑制できる。その結果、固定具30へのクリップ7の装着性を確保できる。
なお、クリップ7の延出片14と曲面31aとの隙間C2が大きくなると、シートパッド4の成形時に材料(液状の発泡合成樹脂)の一部が隙間C2に進入し易くなる。しかし、クリップ7の延出片14の先端側に爪部15(図13参照)が設けられており、爪部15が係合部41に係合(密着)するので、仮に、隙間C2に材料(液状の発泡合成樹脂)が進入しても、材料は爪部15を超えて延出片14の内面側に進入できない。よって、爪部15を超えて進入した材料が係止具9を爪部15に係止する作業の邪魔をすることを防ぎ、シートパッド4にシートカバー6を装着する作業性を確保できる。
図13に示すように第1凸部32及び第2凸部35は、係合部41にクリップ7の爪部15が係合した状態で、クリップ7の延出片14と底部31との隙間C2が0.15mm以下となる高さに設定される。隙間C3が狭いので、シートパッド4の成形時に材料(液状の発泡合成樹脂)の一部が延出片14と底部31との隙間C3に進入することを抑制できる。材料の一部が隙間C3に進入し、硬化して延出片14や爪部15に付着すると、シートカバー6(図3参照)の裏面に設けられた係止具9を爪部15に係止する作業(シートパッド4にシートカバー6を装着する作業)が困難になる場合がある。これを抑制できるので、シートパッド4にシートカバー6を装着する作業性を確保できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記実施の形態で挙げたクリップ7の脚部13や延出片14等の形状は一例であり、他の形状を採用することは当然可能である。
上記実施の形態では、クッションパッド2を構成するシートパッド4を成形する成形型20、固定具30及び固定システム50について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、バックパッド3を構成するシートパッドを成形する成形型に固定具30及び固定システム50を適用することは当然可能である。
上記実施の形態では、固定具30を成形型20と別部材にする場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、固定具30を成形型20と一体に形成することは当然可能である。なお、固定具30はステンレス鋼によって形成されているので、合成樹脂製や金属製のクリップ7の着脱によって摩耗し難くすることができ、耐久性を確保できる。
上記実施の形態では、脚部13に2組の延出片14が並んで設けられたクリップ7を採用したので、クリップ7を固定する固定具30は、縦壁部39が2つ設けられる場合について説明した。固定具30に設けられる縦壁部39の数は、クリップ7に設けられる延出片14の組の数に応じて適宜設定される。
上記実施の形態では、固定具30は、第1凸部32及び第2凸部35に縦壁部39が連接すると共に、底部31に縦壁部39が連接して形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第1凸部32及び第2凸部35の少なくとも片方に縦壁部39を繋げていれば、底部31から縦壁部39を離すことは当然可能である。また、底部31に縦壁部39を繋げていれば、第1凸部32及び第2凸部35から縦壁部39を離すことは当然可能である。
上記実施の形態では、縦壁部39の高さと第1凸部32及び第2凸部35の高さとが同一に設定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1凸部32及び第2凸部35の高さより縦壁部39を低くすることは当然可能である。クリップ7の爪部15が固定具30の係合部41に係合した状態で、クリップ7の脚部13が第1凸部32及び第2凸部35の頂面34,37に当接すれば、固定具30の高さ方向に対してクリップ7を位置決め固定できるからである。
4 シートパッド
6 シートカバー
7 クリップ
8 溝部
9 係止具
13 脚部
14 延出片
15 爪部
20 成形型
30 固定具
31 底部
31a 曲面
32 第1凸部
33 内側面
34 頂面
35 第2凸部
36 内側面
37 頂面
39 縦壁部
40 テーパ部
41 係合部
50 固定システム
C1,C2,C3 隙間

Claims (5)

  1. シートカバーの一部が収容される溝部を有するシートパッドに埋設される脚部、前記脚部から前記溝部内に延出する一対の延出片、及び、前記延出片の先端側から互いに近づく方向へ突出すると共に前記シートカバーの裏面に設けられた係止具を係止する爪部を備えるクリップと、
    前記クリップを前記シートパッドの成形型内に固定する固定具とを備え、
    前記固定具は、底部と、
    互いに間隔をあけて前記底部に突設される第1凸部および第2凸部と、
    前記第1凸部と前記第2凸部との間に配置される、前記一対の延出片の間に挿入される縦壁部と、
    前記縦壁部に設けられる、前記爪部が係合する係合部とを備え、
    前記第1凸部および前記第2凸部は、前記底部に連続して前記縦壁部の高さ方向に沿って延びる、互いに対向する内側面と、
    前記係合部に前記爪部が係合した状態で前記脚部に当接する、前記内側面に連続する頂面とを備え、
    前記係合部に前記爪部が係合した状態で前記延出片が、互いに対向する前記内側面に配置され
    前記係合部に前記爪部が係合した状態で、前記底部から前記内側面に至るまでの曲面と前記延出片との隙間が、前記内側面と前記延出片との隙間より大きく設定されることを特徴とする固定システム。
  2. 前記第1凸部および前記第2凸部は、前記係合部に前記爪部が係合した状態で、前記延出片と前記内側面との隙間が片側0.15mm以下となる大きさに設定されていることを特徴とする請求項1記載の固定システム。
  3. 前記第1凸部および前記第2凸部は、前記係合部に前記爪部が係合した状態で、前記延出片と前記底部との隙間が0.15mm以下となる高さに設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の固定システム。
  4. 前記縦壁部は、前記係合部へ向かうにつれて次第に厚さが増加するテーパ部を備え、
    前記テーパ部は、厚さが、最も厚い部分が最も薄い部分の1.5〜2倍に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の固定システム。
  5. 前記第1凸部および前記第2凸部は、前記内側面が、前記底部へ向かうにつれて前記内側面間の間隔が次第に狭くなる傾斜面であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の固定システム。
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