JP6432821B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では、帯電装置によって感光体表面を一様に帯電させ、画像情報に基づいて露光装置により感光体表面を露光して潜像を形成し、現像装置によって潜像に現像剤中のトナーを付着させて現像する。そして、現像によって感光体表面に形成されたトナー像を、直接または中間転写体を介して記録材に転写し、記録材に転写されたトナー像を定着装置によって記録材に定着させる。また、転写後の感光体表面に付着した転写残トナーは、クリーニング装置によって感光体表面から除去される。
特許文献1に記載の画像形成装置では、前記帯電装置としてコロナ帯電装置が用いられている。このコロナ帯電装置は、高電圧が印加されるコロナ放電電極と、そのコロナ放電電極に対向したグリッド電極との間に発生する強い電界によりコロナ放電を生じさせる。そして、そのコロナ放電で発生した電荷を利用して、感光体表面を一様に帯電させる。
コロナ放電電極等の放電部材の表面には静電的な集塵作用が働くため、画像形成装置内で浮遊するトナーが放電部材の表面に付着しやすい。そのため、帯電装置を長期的に使用すると、その放電部材の表面にトナーが堆積し、これにより放電分布が不均一となって局部的な放電等が生じ、放電ムラが発生する。
特許文献1に記載の画像形成装置では、帯電装置を通るように排気ファンによって画像形成装置内に気流を発生させて、帯電装置から飛散トナーを排出し放電部材の表面に付着するトナーを低減させている。これにより、経時で放電部材の表面にトナーが堆積して放電ムラが発生するのを抑制できるとされている。
感光体表面からクリーニング装置によって除去されたトナーの大部分は、クリーニング装置に回収される。ところが、一部のトナーはクリーニング装置に回収されず飛散トナーとなって画像形成装置内を浮遊する。
写真画像などの高画像面積率のトナー像を感光体表面に形成するときには、感光体表面に付着させるトナーが多くなるので、その分、感光体表面からクリーニング装置に回収されずに飛散するトナーの量も多くなる傾向にある。そのため、気流によって効率良く帯電装置から飛散トナーを排出できないと、放電部材の表面に多くのトナーが付着してしまい前記放電ムラが生じ易くなってしまい、感光体表面で帯電ムラが発生して、これが画像濃度ムラとなり異常画像となってしまう。
そこで、飛散トナーが多くなる場合を想定して、排気ファンを高速回転させて気流の流速を高めれば、その分、気流により効率良く帯電装置から飛散トナーを排出することができ、放電部材の表面に付着するトナーを低減させることができる。
しかしながら、排気ファンを常に高速回転させて気流の流速を高めると、写真画像などの高画像面積率のトナー像を感光体表面に形成しないときには、飛散トナーが少ないにもかかわらず、必要以上に高速で排気ファンを回転させることになる。そのため、排気ファンの回転音や気流の排出音などの無駄に大きな騒音を発生させてしまうといった問題が生じる。
また、放電部材としての帯電ローラによる放電によって、感光体表面を帯電するローラ帯電方式の帯電装置においても、上述したのと同様の問題が生じる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、無駄に大きな騒音が発生するのを抑えつつ、放電ムラに起因した異常画像が生じるのを抑制できる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体と、放電部材で放電を発生させて像担持体表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体表面に形成された前記潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像とする現像手段と、少なくとも前記帯電手段を通るように装置内に気流を発生させる気流発生手段とを備えた画像形成装置において、前記トナー像の画像面積率に関する情報を取得する画像面積率情報取得手段を有しており、前記画像面積率に応じて前記気流の流速を変化させるように、前記気流発生手段を制御する制御手段を有し、前記気流発生手段は吸気ファンと排気ファンとで構成されており、前記吸気ファンと前記排気ファンそれぞれ変更される前記吸気ファン前記排気ファンの出力の組み合わせを、前記画像面積率に応じて異ならせて流速を制御するための複数の流速パターンを有することを特徴とするものである。
以上、本発明によれば、無駄に大きな騒音が発生するのを抑えつつ、放電ムラに起因した異常画像が生じるのを抑制できるという優れた効果がある。
吸気ファン及び排気ファンの流速制御の一例を示すフローチャート。 実施形態に係る帯電装置を備えた画像形成装置の全体構成図。 図2の画像形成装置の要部を背面(後)から見た図であり、吸気・排気ファンとそのダクト経路を示した図。 帯電装置に配置された吸気・排気ファンと帯電ダクトを含むダクト経路を示す要部の斜視図。 感光体ドラムを中心とした帯電装置内部の正面側のレイアウト配置を一部断面にして示す図。 帯電チャージャを斜め上方から見た斜視図。 帯電ダクトの構成部品を説明する分解斜視図。 帯電装置内の上気流経路を流れる気流を説明するための斜視図。 (a)帯電装置及び帯電ダクトを前側から見た斜視図、(b)図9(a)のC−C断面の形状と気流の流れを示す断面図。 画像情報に基づいて判断された画像面積率に応じて行われる吸気ファン及び排気ファンの流速制御の説明図。 吸気ファン及び排気ファンの流速制御を複数の流速パターンを用いて行う場合の説明図。 トナー濃度検知センサの検知結果に基づいて判断された画像面積率に応じて行われる吸気ファン及び排気ファンの流速制御の説明図。
図2を参照して、本発明の実施形態の帯電装置を備えた画像形成装置の全体構成を説明する。図2は、実施形態に係る帯電装置を備えた画像形成装置の全体構成図である。
図2において、符号50は、電子写真方式の画像形成装置の装置本体(以下、「画像形成装置本体」という)を示す。画像形成装置本体50内には、像担持体の一例としてのドラム状の感光体ドラム2が配置されている。感光体ドラム2の周りには、感光体ドラム2の回転方向(矢印で示す反時計回り)に順に、帯電装置100、現像装置3、一次転写ローラ61、クリーニング装置60が配置されている。
作像ユニット4は、感光体ドラム2、帯電装置100、後述する露光装置、現像装置3で主に構成されている。一次転写ローラ61は、中間転写ベルト62を挟んで感光体ドラム2の下方に配置されている。なお、帯電装置100は、後述の図3等に示すように帯電器とも呼ばれる帯電チャージャ1および帯電ダクト7を備えている。
上記各装置の上部には、露光装置としてのレーザ書込装置52が配置されている。レーザ書込装置52には、それぞれ図示しない、レーザダイオード等の光源、走査用の回転多面鏡、ポリゴンモータ、fθレンズを含む走査レンズ等の走査光学系などの周知の構成部品が備えられている。
画像形成装置本体50内の上部には、原稿読取装置53が配置されている。原稿読取装置53には、それぞれ図示しない、光源、複数のミラー、結像レンズ、CCD等のイメージセンサなどの周知の構成部品が備えられている。
感光体ドラム2の下方近傍には、中間転写装置が配置されている。中間転写装置は、支持ローラ63、支持ローラ64、二次転写ローラ65に巻き掛けられた無端状の中間転写ベルト62が図中矢印方向(時計回り)に走行・回転可能に設けられている。
支持ローラ63と支持ローラ64と二次転写ローラ65とのうちの何れか1つが駆動ローラとして構成され、他は従動ローラとして構成されている。中間転写ベルト62は、逆バイアス(+)電圧を印加し、感光体ドラム表面に形成された潜像に付着したトナー像を転写・搬送する機能を有する。二次転写ローラ65は、中間転写ベルト62を二次転写装置67に押し付けて二次転写ニップ部を形成する。二次転写ローラには、二次転写装置67により二次転写バイアスが印加される。
二次転写装置67の図中左側には、ベルト式の搬送装置68と定着装置80が配置されている。定着装置80には、ヒータを内蔵する加熱ローラ81と、定着ローラ82と、加熱ローラ81と定着ローラ82とに巻き掛けられた無端状の定着ベルト83と、定着ベルト83を介して定着ローラ82に下方から押し当てる加圧ローラ84とが設けられている。
画像形成装置本体50内の下部には、両面ユニット88を備える。両面ユニット88には、二次転写装置67へと延長された給紙路75に連通する再給紙路87が設けられている。両面ユニット88は、定着装置80の出口から延長された排紙路85途中から分岐して反転路86が形成されている。なお、給紙路75には、手差し給紙トレイ(図示せず)から水平方向に延びた手差し給紙路が接続されている。
画像形成装置本体50の上面には、コンタクトガラス54が設置されている。コンタクトガラス54を被うように、画像形成装置本体50上には、自動原稿搬送装置(ADF)51が開閉自在に取り付けられている。
自動原稿搬送装置51の右側には、トナーボトル78を搭載するトナー補給装置77が設けられている。さらに、トナー補給装置77の上部には、画像形成装置を操作するための操作パネル79が設けられている。トナー補給装置77には、トナーボトル78が2本搭載されており、トナー補給装置77によってトナーボトル78から現像装置3にトナーが供給される。なお、一方のトナーボトル78内のトナーを消費したときに、他方のトナーボトル78に切り替わるようになっている。
現像装置3には、現像剤を収容する現像剤収容部の下壁に透磁率センサからなるトナー濃度検知手段としての不図示のトナー濃度検知センサが設けられており、現像剤のトナー濃度を検知して検知結果に応じた電圧を出力する。そして、図示しない制御部は、トナー濃度検知センサからの出力電圧値に基づいて、必要に応じてトナー補給装置77を駆動することで、適量のトナーを前記現像剤収容部に補給する。これにより、現像に伴ってトナー濃度を低下させた現像剤のトナー濃度が、予め設定された所定濃度まで回復させることができる。
画像形成装置本体50は、給紙テーブル69上に載置されるようになっている。給紙テーブル69内には、給紙部70として、シート状の記録媒体の一例としての用紙Sを収納・積載した給紙カセット71が多段(本実施形態例では3段)に装備されている。各給紙カセット71には、それぞれに対応して給紙ローラ72が設けられている。給紙ローラ72は、繰り出した用紙Sを、給紙路75に接続された搬送路73に導入するようになっている。搬送路73には、複数対の搬送ローラ74が設けられている。
給紙テーブル69の図において右側には、使用済みのトナーを溜めて破棄するための廃トナータンク89が配置されている。
上記構成を備えたレーザ複写機を用いてコピーを取るときは、自動原稿搬送装置51に原稿をセットし、または自動原稿搬送装置51を開いてコンタクトガラス54上に直接原稿をセットする。そして、不図示のスタートスイッチを押し、自動原稿搬送装置51を駆動してコンタクトガラス54上に搬送した原稿を、またはあらかじめコンタクトガラス54上にセットしてある原稿を、原稿読取装置53で画素単位で読み取る。
原稿読み取り動作に合わせて給紙テーブル69内の適宜の給紙カセット71の給紙ローラ72が回転され、対応する給紙カセット71内から用紙Sを搬送路73に繰り出す。そして、搬送路73に繰り出された用紙Sを搬送ローラ74で搬送し、給紙路75に入れてレジストローラ76に突き当てて止める。その後、中間転写ベルト62に転写されたトナー像の回転にタイミングを合わせて該レジストローラ76を回転し、中間転写ベルト62と二次転写ローラ65とのニップ部へとシートが送り込まれる。
操作パネル79に設けられたスタートスイッチが押されたとき、同時に感光体ドラム2が図中反時計方向に回転するとともに、中間転写ベルト62が図中矢印方向に走行・回転する。そして、その感光体ドラム2の回転とともに、先ず帯電装置100内の帯電チャージャ1で感光体ドラム2の表面を一様に帯電する。次いで、上述した原稿読取装置53で読み取った読取り内容に応じてレーザ光Lを照射してレーザ書込装置52で書込みを行い、感光体ドラム2の表面に潜像を形成し、その後、現像装置3で現像剤中のトナーで潜像を現像しトナー像として可視像化する。
感光体ドラム2の表面に形成したトナー像は、一次転写ローラ61によって中間転写ベルト62に一次転写される。中間転写ベルト62に転写されたトナー像は、中間転写ベルト62と二次転写装置67とのニップ部へ送り込まれたシートに対して、二次転写装置67の二次転写ローラ65でそのトナー像を一括転写する。
画像転写後の感光体ドラム表面は、残留トナーをクリーニング装置60で除去して清掃し、図示しない除電装置で除電して、その後の再度の画像形成に備える。また、画像転写後の中間転写ベルト表面は、残留トナーや紙粉をベルトクリーニング装置66で除去して清掃し、その後の再度の画像形成に備える。
一方、画像転写後のシートは、ベルト式の搬送装置68で搬送して定着装置80に入れ、定着ベルト83を介して定着ローラ82と加圧ローラ84とで熱と圧力とを加えて転写画像(トナー像)を定着する。その後、排紙路85を通して、例えば画像形成装置本体50に取り付けた不図示の排紙トレイ上に排出する。
なお、この画像形成装置を用いて用紙Sの裏面にも画像形成を行うときには、片面に画像形成後、反転路86を通して両面ユニット88へと用紙Sを入れ、そこで用紙Sの表裏を反転して再給紙路87を搬送して給紙路75に導く。そして、再び中間転写ベルト62と二次転写ローラ65とのニップ部へと送り込み、別途感光体ドラム2上に形成し中間転写ベルト62上に一次転写したトナー像を、用紙Sの裏面にも二次転写してから、例えば不図示の排紙トレイ上に排出する。
図3及び図4を参照して、帯電装置100周りの吸排気経路を説明する。図3は、図2の画像形成装置の要部を背面(後)から見た図であり、吸気・排気ファンとそのダクト経路を示した図である。図4は、帯電装置に配置された吸気・排気ファンと帯電ダクトを含むダクト経路を示す要部の斜視図である。
図3や図4において、符号5は、画像形成装置本体50の後側に配置される帯電ダクト7内に導かれる吸気流を生成する吸気手段の一例としての吸気ファンを示す。吸気ファン5は、単一で設けられ、生成された吸気流(以下、単に「気流」ともいう)を帯電ダクト7に導くために吸気ダクト部材としての吸気ファンダクト6に連通・接続されている。
帯電ダクト7は、排気ダクト部材としての排気ファンダクト8に連通・接続されている。排気ファンダクト8の最下流側には、帯電ダクト7内に導かれた気流(吸気流)を排気する排気手段の一例としての単一の排気ファン9が配置されている。
吸気ファン5の作動により生成された吸気流15は吸気ファンダクト6を介して帯電ダクト7内に導かれる。帯電ダクト7内に導かれた吸気流15は排気ファン9の作動によって排気流15’となり、この排気流15’は排気ファンダクト8を介して画像形成装置本体50の外部に排出・排気される。排気ファンダクト8には、オゾンを除去するフィルタなどが適宜配設(配置して設けること、位置を決めて設けることを意味する。以下同じ)される。
なお、吸気ファン5及び排気ファン9としては、PWM制御が可能なシロッコファンを用いており、吸気ファン5及び排気ファン9への電流値を変えることで、流速を自由に変えることができる。
図5を参照して、帯電装置100と感光体ドラム2のレイアウト配置および構成について説明する。図5は、感光体ドラム2を中心とした帯電装置100内部の正面側のレイアウト配置を一部断面にして示す図である。
本実施形態の帯電装置100は、上述した帯電ダクト7と、この帯電ダクト7の中に配置され、感光体ドラム2の外周表面を帯電させる放電ワイヤ30を備えた帯電チャージャ1とから主に構成されている。
帯電チャージャ1は、感光体ドラム2の上部近傍に配置されている。帯電チャージャ1は、帯電ダクト7に保持されている。帯電ダクト7は、帯電チャージャ1の全体を上方から囲むように配置され、吸気ファン5から送られてきた吸気流を帯電チャージャ1へ分流して流す役割をしている。
帯電ダクト7は、適宜の樹脂で一体的に形成されている他、一部が金属製の薄板である板金で形成されており、画像形成装置本体50に対して着脱自在に構成されている。帯電ダクト7の上部は、画像形成装置本体50に配設された薄板状の部材である本体板金24により蓋をされた状態で取り付けられている。なお、本体板金24としては、具体的には図2に示すレーザ書込装置52の天板(レーザ書込装置52の底壁部)を利用している。
また、帯電ダクト7と本体板金24との取り付けにおいて、シール性が要求される部位は、ポリウレタンスポンジ等のシール材からなる隙間シール46が両面テープで貼り付けられシールされている。
帯電チャージャ1は、帯電ダクト7に対して着脱自在に構成されている。すなわち、後述する図9において、帯電チャージャ1は、帯電ダクト7の保持部26a、26bにチャージャ本体1Aの被保持部28a,28bが保持されることで、帯電ダクト7に対して放電ワイヤ30の長手方向(紙面を貫通する方向)に着脱自在となっている。これにより、帯電チャージャ1を帯電ダクト7から引き出して帯電チャージャ1の交換や保守清掃作業などを容易に行える。
放電ワイヤ30に付着したトナーなどの付着物を除去するために放電ワイヤ表面を清掃する、図5に示す放電ワイヤ30の長手方向に沿って延びる送りネジ25に移動可能に設けられたパッド状の清掃部材である不図示の清掃パッドを備えている。この清掃パッドは、放電ワイヤ表面と摺擦しながら送りネジ25の長手方向で往復移動可能に設けられており、放電ワイヤ表面を清掃パッドで擦ることで清掃する。このように、放電ワイヤ表面に付着したトナーなどの付着物を除去することで放電ムラを抑制することができる。
図6を参照して、帯電チャージャ1の細部構成を説明する。図6は、帯電チャージャ1を斜め上方から見た斜視図である。
帯電チャージャ1は、図6等に示すように、チャージャ本体1Aと、放電ワイヤ30と、グリッド電極43と、絶縁性支持部材27とを有するスコロトロン型の帯電器である。チャージャ本体1Aは、各放電ワイヤ30を仕切るように放電ワイヤ30の長手方向に渡って設けられている。放電ワイヤ30は、感光体ドラム2の表面を一様に帯電させる放電電極の一例として機能し、複数本(本実施形態では3本)配設されている。
チャージャ本体1Aの両端部は、絶縁性支持部材27で支持・固定されている。各放電ワイヤ30の端部は、絶縁性支持部材27内に設けられた給電子(図示せず)に係わり合って止められている。各放電ワイヤ30には、上記図示しない給電子を介して高圧電源(図示せず)により高電圧が印加される。なお、帯電チャージャ1は帯電装置とも呼ばれる。
グリッド電極43は、板厚0.1[mm]のステンレススチールでメッシュ状に形成されており、放電電流制御部材として機能する。すなわち、グリッド電極43は、放電ワイヤ30からの放電を均一にして感光体ドラム2の外表面を帯電させる働きがある。グリッド電極43は、感光体ドラム2の外周面と所定の隙間を以って湾曲して形成され、各放電ワイヤ30の下方を仕切るチャージャ本体1Aの下部に一体的に取り付けられている。
各放電ワイヤ30の下方を仕切っているチャージャ本体1Aの上方は、開口穴41を形成しており、チャージャ本体1Aの下方は、気流通過可能なメッシュ状のグリッド電極43で開口部31が形成されている。すなわち、チャージャ本体1Aの上方に形成された開口穴41と、チャージャ本体1Aの下方に取り付けられたメッシュ状のグリッド電極43とは連通している。
図7を参照して、帯電ダクト7の構成部品を説明する。図7は、帯電ダクト7の構成部品を説明する分解斜視図である。同図に示すように、帯電ダクト7は、後述する3つの構成部品を収容するダクト本体55と、それぞれ3つの構成部品を構成する、排気ダクト56、吸気ダクト57、仕切り板58の4つの部品構成で成り立っている。
帯電ダクト7は、第一ガイド板48が下気流経路36側のダクト本体55に一体的に形成されている。帯電ダクト7の長手方向に渡り上気流経路37(括弧を付して示す)には、板金製の3枚の仕切り板58−1,58−2,58−3を備えた仕切り板58が設けられている。さらに、仕切り板58−2は、流速バランス改善および逆流防止用の第二ガイド板49を備えている。
図8及び図9を参照して、帯電装置100内の気流経路および気流の流れを説明する。
図8は、帯電装置100内の上気流経路37を流れる気流18を説明するための斜視図であり、同図には図5に示した本体板金24の図示を省略した状態の帯電ダクト7が示されている。図9(a)は、帯電装置100及び帯電ダクト7を前側から見た斜視図である。図9(b)は、図9(a)のC−C断面の形状と気流の流れを示す要部の断面図である。
図8及び図9に示すように、吸気ファン5の作動により生成された吸気流15は吸気ファンダクト6を介して帯電ダクト7内に導かれる。帯電ダクト7の吸気口11に導かれた気流は、2分化された下吸気口34と上吸気口35とによって、下気流経路36を通り気流壁(エアバリア)29を形成する気流17と、上気流経路37を通り放電ワイヤ30へ送られる気流18とに分流される。この際、気流18は吸気穴20によって逆流を防止されつつ送られる。
下吸気口34から送り出される気流17は、下気流経路36のダクト高さh1,h2の違い、ひいては断面積の違いにより流速V1が増す。さらに、吸気出口32より送り出される気流17は開口部31における感光体ドラム回転方向(図9中反時計回り)の上流端の吸気出口32から下流端の排気入口33までの開口部31の全体を覆う気流壁(エアバリア)29を形成することとなる。これらの気流17は帯電ダクト7の長手方向で同様の流れを形成する。
一方、上吸気口35から送り出される気流18は、上気流経路37の仕切り板16の傾斜によって流速V2(気流17の流速V1よりも小さい)が増す。これとともに、各仕切り板58−1,58−2,58−3の吸気入口幅およびスリット穴19a,19b,19cの上記設定により放電ワイヤ30の長さ方向に行き渡るようになる。これらの気流18は帯電ダクト7の長手方向で同様の流れを形成する。
帯電ダクト7は、図9に示すように、チャージャ本体1Aの開口部31における感光体ドラム2の表面と対向した対向開口部を除くチャージャ本体1Aの開口部31の全体を囲み、その囲んだ範囲内で吸気流を導入し排気することが可能に構成されている。帯電ダクト7は、チャージャ本体1Aの開口部31における感光体ドラム回転方向(図9中時計回り)の上流端から下流端までの開口部31の全体を気流17の気流壁(エアバリア)29で覆う気流壁形成手段(エアバリア形成手段)を有する。
気流壁形成手段は、開口部31における感光体ドラム回転方向(図6中時計回り)の上流端部側のチャージャ本体1Aと帯電ダクト7との間に形成された吸気出口32と、下流端部側のチャージャ本体1Aと帯電ダクト7との間に形成された排気入口33とを有する。
吸気出口32及び排気入口33は、放電ワイヤ30および開口部31の長さ方向に渡り形成されている。
帯電ダクト7の吸気流の入口である吸気口11は、仕切り板16により、第一の吸気口としての下吸気口34と第二の吸気口としての上吸気口35とに2分化されている。下吸気口34には図3に示した吸気ファン5により生成された吸気流15の一部である気流17(以下、「気流17」ともいう)が送り込まれ、上吸気口35には図3に示した吸気ファン5により生成された吸気流15の一部である気流18が送り込まれる。下吸気口34及び上吸気口35は、帯電ダクト7内において独立して形成された独立気流経路にそれぞれ連通している。
帯電ダクト7の仕切り板16の上部は、複数枚(本実施形態では3枚)の仕切り板58−1,58−2,58−3で仕切られている。3枚の仕切り板58−1,58−2,58−3は、上吸気口35から送り込まれた気流18を放電ワイヤ30の長手方向に均一に行き渡らせるように分配するために設けられている。
帯電ダクト7内は、中央壁23により、吸気エリアと排気エリアとに仕切られている。さらに排気エリアは、仕切り板14により仕切られている。
帯電ダクト7の上部は、図5等に示したように、本体板金24に密着させて取り付けられており、カバー(蓋)の役目を果たしている。専用のカバーを帯電ダクト7の上部に設けることも可能であるが、本実施形態ではレイアウト上のスペース確保の点やコストアップを避ける点から本体板金24を利用している。本体板金24の取り付け面には気流が漏れないようシールがされている。
上述のとおり、帯電ダクト7は、吸気口11、吸気出口32、排気入口33を除きほぼ密閉されている。
下吸気口34は、図9において、気流17の流れで示すように、帯電ダクト7内において独立して形成された一方の独立気流経路(もしくは第一の独立気流経路)としての、図9に括弧を付して示す下気流経路36に連通している。すなわち、下気流経路36は、下吸気口34から下側ダクト壁に形成された開口穴38を通り吸気出口32、気流壁29、排気入口33から排気口12に至る経路で形成されている。下気流経路36は、気流壁29を形成すべく感光体ドラム2の表面側寄りに形成されている。
下気流経路36は、チャージャ本体1Aの外壁面39と帯電ダクト7の内壁面40とを利用して形成されている。チャージャ本体1Aの外壁面39と帯電ダクト7の内壁面40とは、気流壁29が確実に形成できるよう感光体ドラム2表面に対して鈍角に傾斜して設けられている。
上吸気口35は、図9において、気流18の流れで示すように、帯電ダクト7内において独立して形成された他方の独立気流経路(もしくは第二の独立気流経路)としての、図9に括弧を付して示す上気流経路37に連通している。すなわち、上気流経路37は、上吸気口35から仕切り板58−1,58−2,58−3に分配・導入されて上側ダクトに形成されたスリット穴19a,19b,19cを通る。そして、チャージャ本体1Aの上部壁に形成された各開口穴41から各放電ワイヤ30を経由し、気流壁29と合流し、排気入口33から排気口12に至る経路で形成されている。
図9において、下気流経路36を流れる気流17の流速V1の大きさは、上気流経路37を流れる気流18の流速V2よりも大きく設定されている。気流18の流速V2は、放電ワイヤ30で発生するオゾンを除去できる最低限の気流が確保されていれば問題ない。逆に、気流17は、外部からの異物、特には感光体ドラム2の回転などにより運ばれてくるクリーニング装置60などからの紙粉等の異物や、現像装置3からの飛散トナー等がチャージャ本体1A内に浸入してこないように流速を高めておく必要性がある。
図9を参照して、帯電ダクト7の上記構成により各気流17,18の動作について説明する。
下吸気口34から送り出される気流17は下気流経路36のダクト高さh1,h2の違い、ひいては断面積の違いにより流速V1が増す。さらに、吸気出口32より送り出される気流17は、開口部31における感光体ドラム回転方向(図6中時計回り)の上流端の吸気出口32から下流端の排気入口33までの開口部31の全体を覆う気流壁(エアバリア)29を形成することとなる。
この際、特には感光体ドラム2の回転により生じる層流(感光体ドラム表面に沿った気流)などにより運ばれてくる異物が、気流壁(エアバリア)29によって遮られることで、外部の異物の浸入を防ぐことができる。なお、前記異物としては、クリーニング装置60から飛散したトナーや紙粉、感光体ドラム表面を保護するステアリン酸亜鉛、現像装置3からの飛散トナー等が挙げられる。
一方、上吸気口35から送り出される気流18は、上気流経路37の仕切り板16の傾斜によって流速V2(気流17の流速V1よりも小さい)が増す。これととともに、各仕切り板58−1,58−2,58−3の吸気入口幅およびスリット穴19a,19b,19cの上記設定により放電ワイヤ30の長さ方向に均一に行き渡るようになる。
上記した事項および図9から、下気流経路36の流路断面積は、上気流経路37の流路断面積よりも小さくなっている。
放電ワイヤ30部分に送られる気流18の流速V2よりも、気流壁29を形成する気流17の流速V1が速いことで、ベルヌーイの定理によって気流18側から気流17側へ負圧が生じることとなる。そのため、気流18によって放電ワイヤ30の周囲で発生したオゾンを感光体ドラム2側へ移動させるとともに、気流17によって外部の異物が放電ワイヤ30に付着することを抑制することが可能となる。
本実施形態の画像形成装置のおいては、通紙時(画像形成動作時)に、気流18及び気流17の流速を画像面積率に応じて制御することが可能となっている。図10は、画像情報に基づいて判断された画像面積率に応じて行われる吸気ファン5及び排気ファン9の流速制御の説明図である。
図10に示すように、パーソナルコンピュータなどの外部機器から読み込んだ印刷画像データまたは印刷画像などの画像情報に基づいて、画像形成装置内に設けられた不図示の制御部により画像面積率を求める。そして、その求めた画像面積率に応じて、吸気ファン5及び排気ファン9により発生させる気流の流速を変化させる。なお、この気流の流速を変化させる気流制御は、吸気ファン5及び排気ファン9の出力値(PWM値)を変更することで行う。
例えば、画像面積率が予め設定された所定範囲内の場合での、前記気流の流速を第一気流速度とする。そして、画像面積率が前記所定範囲よりも高い高画像面積率の場合に、第一気流速度よりも高速の第二気流速度となるように、吸気ファン5及び排気ファン9の出力値(PWM値)を変更する。
これにより、通常時よりも気流の流速を高めることで、飛散トナーが多くても、効率良く飛散トナーを排出することができ、帯電装置100へのトナーの進入を抑制し、放電ワイヤ30に付着するトナーを低減させることができる。よって、経時で放電ワイヤ30にトナーが堆積することで生じ得る放電ムラに起因した異常画像の発生を抑制することができる。
ここで、放電ワイヤ30の表面に付着したトナーが多くなると、清掃パッドによる放電ワイヤ表面の清掃を繰り返していく中で、放電ワイヤ表面に固着したトナーと清掃パッドとが擦れることにより放電ワイヤ表面のメッキが剥がれ落ちるおそれがある。そして、このように放電ワイヤ表面のメッキが剥がれ落ちると、帯電能力が失われ放電ワイヤ30の寿命が短くなってしまう。
これに対して、高画像面積率の画像を形成したときに、通常時よりも気流の流速を高めることで、放電ワイヤ30に付着するトナーを低減させ、清掃パッドによる放電ワイヤ表面の清掃でメッキが剥がれ落ち放電ワイヤ30の寿命が短くなってしまうのを抑制できる。
一方、画像面積率が前記所定範囲よりも低い低画像面積率の場合に、第一気流速度よりも低速の第三気流速度となるように、吸気ファン5及び排気ファン9の出力値(PWM値)を変更する。これにより、必要以上に吸気ファン5及び排気ファン9を高速で回転させて、無駄に大きな騒音が発生するのを抑制することができる。
図11は、吸気ファン5及び排気ファン9の流速制御を複数の流速パターンを用いて行う場合の説明図である。なお、ここでは、吸気ファン5及び排気ファン9の出力値(PWM値)が最大のときにおける吸気ファン5及び排気ファン9の出力を100[%]とする。
本実施形態の画像形成装置においては、画像面積率に応じて吸気ファン5及び排気ファン9の出力値(PWM値)の組み合わせを異ならせた、複数の流速パターンを有している。例えば、標準流速パターンと低流速パターンと高流速パターンとの3つの流速パターンが設定されている。そして、これらの流速パターンは、高流速パターンから低流速パターン、低流速パターンから高流速パターン、低流速パターンから標準流速パターンなど、画像面積率に応じて自由に流速パターンの切り替えが可能となっている。
標準流速パターンは、画像面積率が5[%]〜7[%]の範囲内で極端に変動しない場合に採用する流速パターンである。この標準流速パターンでは、吸気ファン5の出力を50[%]とし、排気ファン9の出力を70[%]とする。
低流速パターンは、画像面積率が5[%]よりも低い場合に採用する流速パターンである。この低流速パターンでは標準流速パターンに対して、吸気ファン5の出力を50[%]から30[%]に下げ、排気ファン9の出力は70[%]のまま変更しない。
高流速パターンは、画像面積率が7[%]よりも高い場合に採用する流速パターンである。この高流速パターンでは標準流速パターンに対して、吸気ファン5の出力を50[%]から70[%]に上げ、排気ファン9の出力を70[%]から100[%]に上げる。これにより、全体的に気流の流速を高め、帯電装置100への異物(トナー)の進入を抑制する。
このように、複数の流速パターンを有することで、画像面積率に応じて気流の流速を最適化することができ、吸気ファン5及び排気ファン9を回転駆動させるための電流値を無駄なく適切に設定できるため、省エネルギー化を図ることができる。
また、画像情報により画像面積率を求めることで、通紙中(画像形成動作中)の気流の流速を自由に変更することができる。また、複数枚の用紙Sに連続して画像形成動作を行う連続画像形成動作中に画像面積率が変更になった場合でも、画像面積率に応じた気流の流速への変更に対応が可能となる。
なお、吸気ファン5及び排気ファン9によって発生させる気流の流速を制御するための画像面積率に関する情報としては、印刷画像や印刷画像データなどの画像情報によるものに限るものではない。例えば、現像装置3に設けられた不図示のトナー濃度検知センサによって検知された、現像装置3内に収容された現像剤のトナー濃度の検知結果を、画像面積率に関する情報として用いても良い。
図12は、現像装置3に設けられたトナー濃度検知センサの検知結果に基づいて判断された画像面積率に応じて行われる吸気ファン5及び排気ファン9の流速制御の説明図である
高画像面積率の画像が形成されると、現像装置3内に収容された現像剤のトナー消費量が多くなり、現像装置3内のトナー濃度が大きく低下するため、トナー補給装置77により現像装置3へ補給されるトナー量が多くなる。
そのため、トナー濃度検知センサの検知結果に基づいてトナー濃度が予め設定された所定濃度よりも大きく低下し、現像装置3内に補給するトナー量が予め設定された所定量よりも多く必要と判断した場合には、高画像面積率の画像が形成されたと判断する。そして、吸気ファン5及び排気ファン9の出力を標準時よりも高める。例えば、上記標準流速パターンから上記高流速パターンのファン出力に、吸気ファン5及び排気ファン9の出力を変更する。
逆に、低画像面積率の画像が形成されると、現像装置3内に収容された現像剤のトナー消費量が少ないため、現像装置3内のトナー濃度の低下が小さく、トナー補給装置77による現像装置3へのトナー補給がほとんどない。
そのため、トナー濃度検知センサの検知結果に基づいて前記所定濃度に対しトナー濃度の低下が小さく、現像装置3内に補給するトナー量が前記所定量よりも少ないと判断した場合には、低画像面積率の画像が形成されたと判断する。そして、吸気ファン5及び排気ファン9の出力を最低限にする。例えば、上記標準流速パターンから上記低流速パターンのファン出力に、吸気ファン5及び排気ファン9の出力を変更する。
このように、現像装置3内に収容された現像剤のトナー濃度により画像面積率を求めることでも、通紙中(画像形成動作中)の気流の流速を自由に変更することができる。また、複数枚の用紙に連続して画像形成動作を行う連続画像形成動作中に画像面積率が変更になった場合でも、画像面積率に応じた気流の流速への変更に対応が可能となる。
次に、図1を用いて、吸気ファン5及び排気ファン9の流速制御の一例を説明する。
まず、印刷画像や印刷画像データなどの画像情報を取得し(S1)、その画像情報に基づいて画像面積率を求める(S2)。そして、その求めた画像面積率が5[%]〜7[%]の範囲内にあるか判断する(S3)。画像面積率が5[%]〜7[%]の範囲内であれば(S3でYES)、上述した標準流速パターンのファン出力で吸気ファン5及び排気ファン9を回転させる(S4)。
一方、画像面積率が5[%]〜7[%]の範囲内でなければ(S3でNO)、画像面積率が7[%]よりも高いか判断する(S5)。画像面積率が7[%]よりも高ければ(S5でYES)、上述した高流速パターンのファン出力で吸気ファン5及び排気ファン9を回転させる(S6)。
画像面積率が7[%]よりも高くなければ(S5でNO)、画像面積率が5[%]よりも低いとして(S7)、上述した低流速パターンのファン出力で吸気ファン5及び排気ファン9を回転させる(S8)。
以上、本実施形態の画像形成装置においては、放電部材として放電ワイヤなどを用いたコロナ帯電方式の帯電装置を用いた場合について説明したが、放電部材として帯電ローラを用いた非接触ローラ帯電方式の帯電装置においても、本発明は適用可能である。
すなわち、感光体ドラムに微小間隔をあけて近接させた帯電ローラによる放電によって感光体表面を帯電する帯電装置を通るように、吸気ファン5及び排気ファン9によって発生させる気流の流速を、上述したように画像面積率に応じて変更する。これにより、帯電ローラの表面に経時でトナーが堆積し、放電ムラが生じて異常画像が発生するのを抑制することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体ドラム2などの像担持体と、放電ワイヤ30などの放電部材で放電を発生させて像担持体表面を帯電する帯電装置100などの帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像担持体表面に潜像を形成するレーザ書込装置52などの潜像形成手段と、前記像担持体表面に形成された前記潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像とする現像装置3などの現像手段と、少なくとも前記帯電手段を通るように装置内に気流を発生させる吸気ファン5及び排気ファン9などの気流発生手段とを備えた画像形成装置において、前記トナー像の画像面積率に関する情報を取得する画像面積率情報取得手段を有しており、前記画像面積率に応じて前記気流の流速を変化させるように、前記気流発生手段を制御する制御手段を有する。
(態様A)においては、画像面積率に応じて気流発生手段が発生させる気流の流速を変化させる。これにより、飛散トナーが多くなるような高画像面積率のトナー像を像担持体表面に形成した場合に、通常時よりも気流の流速を高めることで効率良く帯電手段から飛散トナーを排出することができる。よって、帯電手段の放電部材に付着するトナーを低減させることができ、経時で放電部材にトナーが堆積することで生じ得る放電ムラに起因した異常画像の発生を抑制することができる。
また、画像面積率に応じて気流の流速を変化させるので、画像面積率によらず常に気流の流速を高めることで、気流発生手段の動作音や気流の排出音などの無駄に大きな騒音が発生するのを抑制することができる。
(態様B)
(態様A)において、前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置60などのクリーニング手段を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、クリーニング手段に回収されずに飛散したトナーを、前記気流によって適切に排出することができる。
(態様C)
(態様A)または(態様B)において、前記画像面積率が予め設定された所定範囲内の場合での前記気流の流速を第一気流速度としたとき、前記画像面積率が前記所定範囲よりも高い画像面積率の場合に、前記第一気流速度よりも高速の第二気流速度となるように、前記制御手段が前記気流発生手段を制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、飛散トナーが多くても、帯電手段へのトナーの進入を抑制し、放電部材に付着するトナーを低減させることができる。
(態様D)
(態様C)において、前記画像面積率が前記所定範囲よりも低い画像面積率の場合に、前記第一気流速度よりも低速の第三気流速度となるように、前記制御手段が前記気流発生手段を制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、無駄に大きな騒音が発生するのを抑制することができる。
(態様E)
(態様A)、(態様B)、(態様C)または(態様D)において、前記画像面積率情報取得手段が取得する前記情報は、前記トナー像の画像情報であり、該画像情報に基づいて画像面積率を求める。これによれば、画像情報により画像面積率を求めることで、通紙中(画像形成動作中)の気流の流速を自由に変更することができる。また、複数枚の用紙に連続して画像形成動作を行う連続画像形成動作中に画像面積率が変更になった場合でも、画像面積率に応じた気流の流速への変更に対応が可能となる。
(態様F)
(態様A)、(態様B)、(態様C)または(態様D)において、前記画像面積率情報取得手段が取得する前記情報は、前記現像手段に収容された現像剤のトナー濃度である。これによれば、現像手段に収容された現像剤のトナー濃度により画像面積率を求めることで、通紙中(画像形成動作中)の気流の流速を自由に変更することができる。また、複数枚の用紙に連続して画像形成動作を行う連続画像形成動作中に画像面積率が変更になった場合でも、画像面積率に応じた気流の流速への変更に対応が可能となる。
(態様G)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)または(態様F)において、前記気流発生手段は吸気ファン5などの吸気ファンと排気ファン9などの排気ファンとで構成されており、前記吸気ファン及び前記排気ファンの出力の組み合わせを、前記画像面積率に応じて異ならせて流速を制御するための複数の流速パターンを有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、省エネルギー化を図ることができる。
(態様H)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)または(態様G)において、前記制御手段は、画像形成動作中に前記画像面積率に応じて前記気流の流速を変化させるよう前記気流発生手段を制御する。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成動作中に前記気流の流速を画像面積率に応じて最適化させることができる。
1 帯電チャージャ
1A チャージャ本体
2 感光体ドラム
3 現像装置
4 作像ユニット
5 吸気ファン
6 吸気ファンダクト
7 帯電ダクト
8 排気ファンダクト
9 排気ファン
11 吸気口
12 排気口
14 仕切り板
15 吸気流
15’ 排気流
16 仕切り板
17 気流
18 気流
19a スリット穴
19b スリット穴
19c スリット穴
20 吸気穴
23 中央壁
24 本体板金
26a 保持部
27 絶縁性支持部材
28a 被保持部
28b 被保持部
29 気流壁
30 放電ワイヤ
31 開口部
32 吸気出口
33 排気入口
34 下吸気口
35 上吸気口
36 下気流経路
37 上気流経路
38 開口穴
39 外壁面
40 内壁面
41 開口穴
43 グリッド電極
46 隙間シール
48 第一ガイド板
49 第二ガイド板
50 画像形成装置本体
51 自動原稿搬送装置
52 レーザ書込装置
53 原稿読取装置
54 コンタクトガラス
55 ダクト本体
56 排気ダクト
57 吸気ダクト
58 仕切り板
60 クリーニング装置
61 一次転写ローラ
62 中間転写ベルト
63 支持ローラ
64 支持ローラ
65 二次転写ローラ
66 ベルトクリーニング装置
67 二次転写装置
68 搬送装置
69 給紙テーブル
70 給紙部
71 給紙カセット
72 給紙ローラ
73 搬送路
74 搬送ローラ
75 給紙路
76 レジストローラ
78 トナーボトル
79 操作パネル
80 定着装置
81 加熱ローラ
82 定着ローラ
83 定着ベルト
84 加圧ローラ
85 排紙路
86 反転路
87 再給紙路
88 両面ユニット
89 廃トナータンク
100 帯電装置
特開2014−77975号公報

Claims (7)

  1. 像担持体と、
    放電部材で放電を発生させて像担持体表面を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記像担持体表面に形成された前記潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像とする現像手段と、
    少なくとも前記帯電手段を通るように装置内に気流を発生させる気流発生手段とを備えた画像形成装置において、
    前記トナー像の画像面積率に関する情報を取得する画像面積率情報取得手段を有しており、
    前記画像面積率に応じて前記気流の流速を変化させるように、前記気流発生手段を制御する制御手段を有し、
    前記気流発生手段は吸気ファンと排気ファンとで構成されており、
    前記吸気ファンと前記排気ファンそれぞれ変更される前記吸気ファン前記排気ファンの出力の組み合わせを、前記画像面積率に応じて異ならせて流速を制御するための複数の流速パターンを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    前記画像面積率が予め設定された所定範囲内の場合での前記気流の流速を第一気流速度としたとき、
    前記画像面積率が前記所定範囲よりも高い画像面積率の場合に、前記第一気流速度よりも高速の第二気流速度となるように、前記制御手段が前記気流発生手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記画像面積率が前記所定範囲よりも低い画像面積率の場合に、前記第一気流速度よりも低速の第三気流速度となるように、前記制御手段が前記気流発生手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1、2、3または4に記載の画像形成装置において、
    前記画像面積率情報取得手段が取得する前記情報は、前記トナー像の画像情報であり、該画像情報に基づいて画像面積率を求めることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1、2、3または4に記載の画像形成装置において、
    前記画像面積率情報取得手段が取得する前記情報は、前記現像手段に収容された現像剤のトナー濃度であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、画像形成動作中に前記画像面積率に応じて前記気流の流速を変化させるよう前記気流発生手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
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