JP6418134B2 - 電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、コモンモードフィルタを備えた電子部品に関する。
従来のコモンモードフィルタに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルが知られている。図10は、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイル510の断面構造図である。
コモンモードチョークコイル510は、積層体512、コイル514,516,518を備えている。コイル514,516,518は、上側から見たときに、時計回りに周回しながら外周側から内周側へと向かう渦巻状をなしており、互いに重なり合っている。また、コイル518は、コイル514とコイル516とにより上下両側から挟まれている。このようなコモンモードチョークコイル510では、コイル514,516に高周波信号が伝送され、コイル518に接地電位が接続される。
特許第4209851号公報
ところで、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイル510では、以下に説明するように、コイル514,516,518間の差動インピーダンスにばらつきが生じる。
図10に示すように、コイル514とコイル518とが対向し、コイル516とコイル518とが対向している。一方、コイル514とコイル516との間にはコイル518が存在しているので、コイル514とコイル516とは大きく離れて対向していない。そのため、コイル514とコイル516との間に発生する容量は、コイル514とコイル518との間に発生する容量及びコイル516とコイル518との間に発生する容量よりも小さくなる。そのため、コイル514とコイル516との間の差動インピーダンスは、コイル514とコイル518との間の差動インピーダンス及びコイル516とコイル518との間の差動インピーダンスよりも大きくなる。
ここで、コイル514とコイル518との間の差動インピーダンスとコイル516とコイル518との間の差動インピーダンスとが等しい。そのため、前記の通り、コイル514,516に高周波信号として差動信号が伝送され、コイル518に接地電位が接続された場合には、差動信号の波形が崩れる可能性は低い。
これに対し、本願発明者は、コモンモードチョークコイル510のコイル514,516,518のそれぞれに高周波信号を伝送し、3つの高周波信号からコモンモードノイズを除去することを検討した。しかしながら、コイル514とコイル516との間の差動インピーダンスは、コイル514とコイル518との間の差動インピーダンス及びコイル516とコイル518との間の差動インピーダンスよりも大きくなる。そのため、例えば、高周波信号として差動信号が伝送されると、差動信号の波形が崩れるという問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、3つのコイルを備えたコモンモードフィルタにおいて、各コイル間の差動インピーダンスのばらつきを低減することである。
本発明の一形態に係る電子部品は、複数の絶縁体層が積層方向に積層されて構成されている積層体と、n個(nは自然数)の1次コイル導体層及び並列1次コイル導体層を含む1次コイルと、n個の2次コイル導体層を含む2次コイルと、n個の3次コイル導体層を含む3次コイルと、を備えており、前記1次コイル、前記2次コイル及び前記3次コイルは、互いに実質的に等しい電流経路の長さを有し、かつ、コモンモードフィルタを構成しており、前記1次コイル導体層、前記2次コイル導体層及び前記3次コイル導体層が1つずつ前記積層方向の一方側から他方側へとこの順に並ぶことにより1つのコイル導体層群が構成されており、n個の前記コイル導体層群が前記積層方向の一方側から他方側へと並んでおり、前記並列1次コイル導体層は、前記n個の1次コイル導体層の内の所定の1次コイル導体層と同じ形状をなしていると共に、該所定の1次コイル導体層に対して電気的に並列に接続されており、かつ、前記積層方向の最も他方側に設けられている前記3次コイル導体層に対して該積層方向の他方側に設けられており前記所定の1次コイル導体層の断面積及び前記並列1次コイル導体層の断面積の合計は、前記2次コイル導体層の断面積と前記3次コイル導体層の断面積と実質的に等しいこと、を特徴とする。
本発明によれば、3つのコイルを備えたコモンモードフィルタにおいて、各コイル間の差動インピーダンスのばらつきを低減することができる。
電子部品10,10a〜10dの外観斜視図である。 図1の電子部品10の分解斜視図である。 図1の電子部品10のA−Aにおける断面構造図である。 第1のモデルのシミュレーション結果を示したグラフである。 第2のモデルのシミュレーション結果を示したグラフである。 電子部品10のコイル導体層30a,32a,34a及び並列コイル導体層36の位置関係を示した模式図である。 電子部品10aのコイル導体層30a,32a,34a,30b,32b,34b及び並列コイル導体層36の位置関係を示した模式図である。 電子部品10aの積層体22の分解斜視図である。 図1の電子部品10aのA−Aにおける断面構造図である。 電子部品10bのコイル導体層30a−1,30a−2,32a,34a,30b,32b−1,32b−2,34b−1,34b−2及び並列コイル導体層36の位置関係を示した模式図である。 図1の電子部品10bのA−Aにおける断面構造図である。 図1の電子部品10cのA−Aにおける断面構造図である。 図1の電子部品10dのA−Aにおける断面構造図である。 特許文献1に記載のコモンモードチョークコイル510の断面構造図である。
以下に、本発明の実施形態に係る電子部品について説明する。
(電子部品の構成)
まず、本発明の一実施形態に係る電子部品10の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、電子部品10,10a〜10dの外観斜視図である。図2は、図1の電子部品10の分解斜視図である。図3は、図1の電子部品10のA−Aにおける断面構造図である。以下では、電子部品10の積層方向を上下方向と定義し、上側から見たときに、長辺が延在している方向を前後方向と定義し、短辺が延在している方向を左右方向と定義する。また、上下方向、前後方向及び左右方向は互いに直交している。なお、積層方向とは、後述する絶縁体層が積み重ねられる方向である。
電子部品10は、図1ないし図3に示すように、本体12、外部電極14a〜14f、接続部16a〜16f、引き出し部50〜57、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3を備えている。
本体12は、図1及び図2に示すように、直方体状をなしており、磁性体基板20a,20b、積層体22及び磁性体層24を含んでいる。磁性体基板20a、磁性体層24、積層体22及び磁性体基板20bは、上側から下側へとこの順に積み重ねられている。
磁性体基板20a,20bは、上側から見たときに長方形状をなす板状部材である。以下では、磁性体基板20a,20bの上側の主面を表面と呼び、磁性体基板20a,20bの下側の主面を裏面と呼ぶ。磁性体基板20bには、上側から見たときに、4つの角及び2本の長辺の中央が切り欠かれている。より詳細には、磁性体基板20bの4つの角のそれぞれには、上側から見たときに、中心角が90度である扇形をなす切り欠きが設けられている。磁性体基板20bの2本の長辺の中央のそれぞれには、上側から見たときに、半円をなす切り欠きが設けられている。6つの切り欠きは、磁性体基板20bの表面から裏面まで到達するように、磁性体基板20bの側面を上下方向に延在している。
磁性体基板20a,20bは、焼結済みのフェライトセラミックスが削り出されて作製される。また、磁性体基板20a,20bは、フェライト仮焼粉末及びバインダーからなるペーストがアルミナ等のセラミックス基板に塗布されることによって作製されてもよいし、フェライト材料のグリーンシートが積層及び焼成されて作製されてもよい。
外部電極14a〜14fは、磁性体基板20bの裏面上に設けられており、長方形状をなしている。より詳細には、外部電極14aは、磁性体基板20bの裏面の左後ろに位置する角に設けられている。外部電極14bは、磁性体基板20bの裏面の左側に位置する長辺の中央に設けられている。外部電極14cは、磁性体基板20bの裏面の左前に位置する角に設けられている。外部電極14dは、磁性体基板20bの裏面の右後ろに位置する角に設けられている。外部電極14eは、磁性体基板20bの裏面の右側に位置する長辺の中央に設けられている。外部電極14fは、磁性体基板20bの裏面の右前に位置する角に設けられている。外部電極14a〜14fは、Au膜、Ni膜、Cu膜、Ti膜がスパッタ法により重ねて成膜されることによって作製されている。なお、外部電極14a〜14fは、AgやCu等の金属を含有するペーストが印刷及び焼き付けされて作製されてもよいし、AgやCu等が蒸着やめっき工法によって成膜されることによって作製されてもよい。
接続部16a〜16fはそれぞれ、磁性体基板20bに設けられた6つの切り欠きに設けられている。接続部16aは、磁性体基板20bの左後ろに位置する切り欠きに設けられており、その下端において外部電極14aに接続されている。接続部16bは、磁性体基板20bの左側の長辺の中央に位置する切り欠きに設けられており、その下端において外部電極14bに接続されている。接続部16cは、磁性体基板20bの左前に位置する切り欠きに設けられており、その下端において外部電極14cに接続されている。接続部16dは、磁性体基板20bの右後ろに位置する切り欠きに設けられており、その下端において外部電極14dに接続されている。接続部16eは、磁性体基板20bの右側の長辺の中央に位置する切り欠きに設けられており、その下端において外部電極14eに接続されている。接続部16fは、磁性体基板20bの右前に位置する切り欠きに設けられており、その下端において外部電極14fに接続されている。接続部16a〜16fは、Cuを主成分とする導体膜がめっき法により成膜されることによって作製されている。なお、接続部16a〜16fは、Ag、Au等の電気伝導性の高い材料により作製されてもよい。
積層体22は、磁性体基板20bの表面上に積層されている絶縁体層26a〜26f(複数の絶縁体層の一例)を含んでおり、上側から見たときに長方形状をなしている。絶縁体層26a〜26fは、上側から下側へとこの順に並ぶように積層されており、磁性体基板20bの表面と略同じサイズを有している。ただし、上側から見たときに、絶縁体層26b〜26fの4つの角及び2本の長辺の中央が切り欠かれている。
絶縁体層26a〜26fは、ポリイミドにより作製されている。また、絶縁体層26a〜26fは、ベンゾシクロブテン等の絶縁性樹脂により作製されていてもよいし、ガラスセラミックス等の絶縁性無機材料で作製されていてもよい。以下では、絶縁体層26a〜26fの上側の主面を表面と呼び、絶縁体層26a〜26fの下側の主面を裏面と呼ぶ。
磁性体層24は、積層体22と磁性体基板20aとの間に設けられており、積層体22の表面を平坦化するとともに、積層体22と磁性体基板20aとを接合する。磁性体層24は、例えば、磁性体材料の粉末と樹脂との混合物により作製される。
1次コイルL1は、積層体22内に設けられており、コイル導体層30aを含んでいる。コイル導体層30aは、絶縁体層26fの表面上に設けられており、上側から見たときに、時計回りに周回しながら外周側から内周側に向かう渦巻状をなしている。本実施形態では、コイル導体層30aは、約4周分の長さを有している。コイル導体層30aの中心は、上側から見たときに、電子部品10の中心(対角線交点)と略一致している。
引き出し部50(引き出し部の一例)は、1次コイルL1の一端(コイル導体層30aの外周側の端部)と外部電極14aとを接続するとともに、図2に示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部50は、引き出し導体層40a及び接続導体70aを含んでいる。接続導体70aは、絶縁体層26b〜26fの左後ろに位置する角に設けられた三角柱状の導体である。なお、図2では、理解の容易のために、接続導体70aは、5つに分割して記載されている。後述する接続導体70b〜70fも、接続導体70aと同様に、5つに分割して記載した。接続導体70aは、絶縁体層26bの表面から絶縁体層26fの裏面まで上下方向に延在しており、その下端において接続部16aに接続されている。
引き出し導体層40aは、絶縁体層26fの表面上に設けられており、コイル導体層30aの外周側の端部に接続されていると共に接続導体70aに接続されている。引き出し導体層40aは、上側から見たときに、渦巻状をなしておらず、コイル導体層30aの外周側の端部から左側に向かって延在している。コイル導体層30aと引き出し導体層40aとの境界は、図2の拡大図に示すように、コイル導体層30aが形成している渦巻状の軌跡から引き出し導体層40aが離脱する位置である。これにより、1次コイルL1の一端(コイル導体層30aの外周側の端部)と外部電極14aとが引き出し部50(引き出し導体層40a及び接続導体70a)及び接続部16aを介して接続されている。
引き出し部53(引き出し部の一例)は、1次コイルL1の他端(コイル導体層30aの内周側の端部)と外部電極14dとを接続すると共に、図2に示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部53は、層間接続導体v1、引き出し導体層60及び接続導体70dを含んでいる。接続導体70dは、絶縁体層26b〜26fの右後ろに位置する角に設けられた三角柱状の導体である。接続導体70dは、絶縁体層26bの表面から絶縁体層26fの裏面まで上下方向に延在しており、その下端において接続部16dに接続されている。
層間接続導体v1は、絶縁体層26b〜26fを上下方向に貫通している導体であり、上側から見たときに、左右方向に延在する線状をなしている。層間接続導体v1は、上側から見たときに、絶縁体層26b〜26fの後ろ半分の領域に設けられており、コイル導体層30aの内周側の端部に接続されている。
引き出し導体層60は、絶縁体層26bの表面上に設けられており、層間接続導体v1に接続されていると共に接続導体70dに接続されている。これにより、1次コイルL1の他端(コイル導体層30aの内周側の端部)と外部電極14dとが引き出し部53(層間接続導体v1、引き出し導体層60及び接続導体70d)及び接続部16dを介して接続されている。
2次コイルL2は、積層体22内に設けられており、コイル導体層32a(2次コイル導体層の一例)を含んでいる。コイル導体層32aは、絶縁体層26eの表面上に設けられており、上側から見たときに、時計回りに周回しながら外周側から内周側に向かう渦巻状をなしている。本実施形態では、コイル導体層32aは、約4周分の長さを有している。コイル導体層32aの中心は、上側から見たときに、電子部品10の中心(対角線交点)と略一致している。
また、コイル導体層32aは、図2及び図3に示すように、上側から見たときに、略全長にわたってコイル導体層30aと重なっている。そのため、コイル導体層30aに囲まれた領域(1次コイルL1の内磁路)とコイル導体層32aに囲まれた領域(2次コイルL2の内磁路)とが、上側から見たときに重なる。これにより、コイル導体層30a(1次コイルL1)とコイル導体層32a(2次コイルL2)とは、磁気的に結合している。ただし、引き出し部50,53と後述する引き出し部51,54とが干渉しないように、コイル導体層30aの両端の位置とコイル導体層32aの両端の位置とは異なっている。具体的には、コイル導体層32aの外周側の端部は、コイル導体層30aの外周側の端部よりも時計回り方向の上流側に位置している。コイル導体層32aの内周側の端部は、コイル導体層30aの内周側の端部よりも時計回り方向の上流側に位置している。これにより、コイル導体層30aの長さとコイル導体層32aの長さとは実質的に等しくなっている。なお、コイル導体層30aとコイル導体層32aとは、磁気的に結合していればよいので、必ずしも、互いに全長にわたって重なっていなくてもよく、前後方向又は左右方向に僅かにずれていてもよい。すなわち、コイル導体層32aがコイル導体層30aに対して上側に設けられていればよい。
引き出し部51は、2次コイルL2の一端(コイル導体層32aの外周側の端部)と外部電極14bとを接続するとともに、図2に示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部51は、引き出し導体層42a及び接続導体70bを含んでいる。接続導体70bは、絶縁体層26b〜26fの左側に位置する長辺の中央に設けられた四角柱状の導体である。接続導体70bは、絶縁体層26bの表面から絶縁体層26fの裏面まで上下方向に延在しており、その下端において接続部16bに接続されている。
引き出し導体層42aは、絶縁体層26eの表面上に設けられており、コイル導体層32aの外周側の端部に接続されていると共に接続導体70bに接続されている。引き出し導体層42aは、上側から見たときに、渦巻状をなしておらず、コイル導体層32aの外周側の端部から左側に向かって延在している。これにより、2次コイルL2の一端(コイル導体層32aの外周側の端部)と外部電極14bとが引き出し部51(引き出し導体層42a及び接続導体70b)及び接続部16bを介して接続されている。
引き出し部54は、2次コイルL2の他端(コイル導体層32aの内周側の端部)と外部電極14eとを接続すると共に、図2に示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部54は、層間接続導体v2、引き出し導体層62及び接続導体70eを含んでいる。接続導体70eは、絶縁体層26b〜26fの右側に位置する長辺の中央に設けられた四角柱状の導体である。接続導体70eは、絶縁体層26bの表面から絶縁体層26fの裏面まで上下方向に延在しており、その下端において接続部16eに接続されている。
層間接続導体v2は、絶縁体層26b〜26eを上下方向に貫通している導体であり、上側から見たときに、左右方向に延在する線状をなしている。層間接続導体v2は、上側から見たときに、絶縁体層26b〜26eの中央に設けられており、コイル導体層32aの内周側の端部に接続されている。
引き出し導体層62は、絶縁体層26bの表面上に設けられており、層間接続導体v2に接続されていると共に接続導体70eに接続されている。これにより、2次コイルL2の他端(コイル導体層32aの内周側の端部)と外部電極14eとが引き出し部54(層間接続導体v2、引き出し導体層62及び接続導体70e)及び接続部16eを介して接続されている。
3次コイルL3は、積層体22内に設けられており、コイル導体層34a(3次コイル導体層の一例)を含んでいる。コイル導体層34aは、絶縁体層26dの表面上に設けられており、上側から見たときに、時計回りに周回しながら外周側から内周側に向かう渦巻状をなしている。本実施形態では、コイル導体層34aは、約4周分の長さを有している。コイル導体層34aの中心は、上側から見たときに、電子部品10の中心(対角線交点)と略一致している。
また、コイル導体層34aは、図2及び図3に示すように、上側から見たときに、略全長にわたってコイル導体層30a,32aと重なっている。そのため、コイル導体層30aに囲まれた領域(1次コイルL1の内磁路)とコイル導体層32aに囲まれた領域(2次コイルL2の内磁路)とコイル導体層34aに囲まれた領域(3次コイルL3の内磁路)とが、上側から見たときに重なる。これにより、コイル導体層30a(1次コイルL1)とコイル導体層32a(2次コイルL2)とコイル導体層34a(3次コイルL3)とは、磁気的に結合している。ただし、引き出し部50,53と引き出し部51,54と引き出し部52,55とが干渉しないように、コイル導体層30aの両端の位置とコイル導体層32aの両端の位置とコイル導体層34aの両端の位置とは異なっている。具体的には、コイル導体層34aの外周側の端部は、コイル導体層30a,32aの外周側の端部よりも時計回り方向の上流側に位置している。コイル導体層34aの内周側の端部は、コイル導体層30a,32aの内周側の端部よりも時計回り方向の上流側に位置している。これにより、コイル導体層30aの長さとコイル導体層32aの長さとコイル導体層34aの長さとは実質的に等しくなっている。なお、コイル導体層30aとコイル導体層32aとコイル導体層32aは、磁気的に結合していればよいので、必ずしも、互いに全長にわたって重なっていなくてもよく、前後方向又は左右方向に僅かにずれていてもよい。すなわち、コイル導体層34aがコイル導体層30a,32aに対して上側に設けられていればよい。
引き出し部52は、3次コイルL3の一端(コイル導体層34aの外周側の端部)と外部電極14cとを接続するとともに、図2に示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部52は、引き出し導体層44a及び接続導体70cを含んでいる。接続導体70cは、絶縁体層26b〜26fの左前に位置する角に設けられた三角柱状の導体である。接続導体70cは、絶縁体層26bの表面から絶縁体層26fの裏面まで上下方向に延在しており、その下端において接続部16cに接続されている。
引き出し導体層44aは、絶縁体層26dの表面上に設けられており、コイル導体層34aの外周側の端部に接続されていると共に接続導体70cに接続されている。引き出し導体層44aは、上側から見たときに、渦巻状をなしておらず、コイル導体層34aの外周側の端部から前側に向かって延在している。これにより、3次コイルL3の一端(コイル導体層34aの外周側の端部)と外部電極14cとが引き出し部52(引き出し導体層44a及び接続導体70c)及び接続部16cを介して接続されている。
引き出し部55は、3次コイルL3の他端(コイル導体層34aの内周側の端部)と外部電極14fとを接続すると共に、図2に示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部55は、層間接続導体v3、引き出し導体層64及び接続導体70fを含んでいる。接続導体70fは、絶縁体層26b〜26fの右前に位置する角に設けられた三角柱状の導体である。接続導体70fは、絶縁体層26bの表面から絶縁体層26fの裏面まで上下方向に延在しており、その下端において接続部16fに接続されている。
層間接続導体v3は、絶縁体層26b〜26dを上下方向に貫通している導体であり、上側から見たときに、左右方向に延在する線状をなしている。層間接続導体v3は、上側から見たときに、絶縁体層26b〜26dの前半分の領域に設けられており、コイル導体層34aの内周側の端部に接続されている。
引き出し導体層64は、絶縁体層26bの表面上に設けられており、層間接続導体v3に接続されていると共に接続導体70fに接続されている。これにより、3次コイルL3の他端(コイル導体層34aの内周側の端部)と外部電極14fとが引き出し部55(層間接続導体v3、引き出し導体層64及び接続導体70f)及び接続部16fを介して接続されている。
ところで、1次コイルL1は、並列コイル導体層36(並列1次コイル導体層の一例)を更に含んでいる。並列コイル導体層36は、コイル導体層30aと同じ形状をなしていると共に、コイル導体層30aに対して電気的に並列に接続されており、かつ、コイル導体層30a,32a,34aの内の最も上側に設けられているコイル導体層34aに対して上側に設けられている。並列コイル導体層36は、絶縁体層26cの表面上に設けられており、上側から見たときに、時計回りに周回しながら外周側から内周側に向かう渦巻状をなしている。本実施形態では、並列コイル導体層36は、約4周分の長さを有している。並列コイル導体層36の中心は、上側から見たときに、電子部品10の中心(対角線交点)と略一致している。
引き出し部56は、並列コイル導体層36の外周側の端部と外部電極14aとを接続するとともに、図2に示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部56は、引き出し導体層46及び接続導体70aを含んでいる。引き出し導体層46は、絶縁体層26cの表面上に設けられており、並列コイル導体層36の外周側の端部に接続されていると共に接続導体70aに接続されている。引き出し導体層46は、上側から見たときに、渦巻状をなしておらず、並列コイル導体層36の外周側の端部から左側に向かって延在している。これにより、並列コイル導体層36の外周側の端部と外部電極14aとが引き出し部56(引き出し導体層46及び接続導体70a)及び接続部16aを介して接続されている。
引き出し部57は、並列コイル導体層36の内周側の端部と外部電極14dとを接続すると共に、図2に示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部57は、層間接続導体v1、引き出し導体層60及び接続導体70dを含んでいる。層間接続導体v1、引き出し導体層60及び接続導体70dについてはすでに説明したので、これ以上の説明を省略する。これにより、並列コイル導体層36の内周側の端部と外部電極14dとが引き出し部57(層間接続導体v1、引き出し導体層60及び接続導体70d)及び接続部16dを介して接続されている。よって、並列コイル導体層36は、コイル導体層30aに対して電気的に並列に接続されている。
コイル導体層30a,32a,34a、並列コイル導体層36、引き出し導体層40a,42a,44a,46,60,62,64及び接続導体70a〜70fは、Agがスパッタ法で成膜されることにより作製される。また、コイル導体層30a,32a,34a、並列コイル導体層36、引き出し導体層40a,42a,44a,46,60,62,64及び接続導体70a〜70fは、Cu、Au等の電気伝導性の高い材料によって作製されてもよい。
以上のように、1次コイルL1では、コイル導体層30aと並列コイル導体層36とが同じ形状をなすと共に互いに並列に接続されている。また、コイル導体層30aの長さ、コイル導体層32aの長さ、コイル導体層34aの長さ及び並列コイル導体層36の長さは、互いに実質的に等しい。そのため、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3は、互いに実質的に等しい電流経路の長さを有している。電流経路の長さが実質的に等しいとは、引き出し導体層40a,42a,44a,46の位置及び層間接続導体v1〜v3が互いに干渉しないように配置されることによって、コイル導体層30a,32a,34a,36の長さに生じる僅かな差については実質的な差ではないとする意味である。
更に、コイル導体層30aの断面積と並列コイル導体層36の断面積との合計が、コイル導体層32aの断面積やコイル導体層34aの断面積と実質的に等しくなるように、コイル導体層30a,32a,34a及び並列コイル導体層36が構成されている。より詳細には、図3に示すように、コイル導体層30aの線幅、コイル導体層32aの線幅、コイル導体層34aの線幅及び並列コイル導体層36の線幅は、線幅w1であり互いに実質的に等しい。ただし、コイル導体層32a,34aの厚みは厚みd1であり、コイル導体層30a及び並列コイル導体層36の厚みは厚みd2である。厚みd2は、厚みd1の半分である。従って、コイル導体層30a及び並列コイル導体層36の断面積は、互いに実質的に等しく、コイル導体層32a,34aの断面積の半分である。すなわち、コイル導体層30aの断面積と並列コイル導体層36の断面積との合計が、コイル導体層32aの断面積やコイル導体層34aの断面積と実質的に等しくなっている。このとき、コイル導体層30a及び並列コイル導体層36の抵抗値は、コイル導体層32a,34aの抵抗値の2倍である。そこで、コイル導体層30aと並列コイル導体層36とは電気的に並列に接続されている。これにより、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3の各電流経路において、1次コイルL1の断面積と、2次コイルL2の断面積と、3次コイルL3の断面積とは、実質的に等しくなる。よって、1次コイルL1の抵抗値と2次コイルL2の抵抗値と3次コイルL3の抵抗値とは互いに実質的に等しくなる。
上記説明におけるコイル導体層の断面積とは、コイル導体層の延在方向に直交する断面における断面積を意味している。また、コイル導体層の厚みとは、コイル導体層の上下方向における厚みである。また、コイル導体層の線幅とは、コイル導体層の延在方向に直交する断面において、コイル導体層の上下方向に直交する方向における幅である。
また、コイル導体層30aとコイル導体層32aとの間隔、コイル導体層32aとコイル導体層34aとの間隔、コイル導体層34aと並列コイル導体層36との間隔は、互いに実質的に等しい。すなわち、コイル導体層30a,32a,34a及び並列コイル導体層36の隣り合うもの同士の上下方向の間隔は、実質的に等しい。なお、コイル導体層の間隔とは、2つのコイル導体層の互いに対向する面の間の距離である。
以上のように構成された電子部品10の動作について以下に説明する。外部電極14a〜14cは、入力端子として用いられる。外部電極14d〜14fは、出力端子として用いられる。また、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3は磁気的に結合している。
外部電極14a,14b,14cにはそれぞれ、第1の信号S1、第2の信号S2及び第3の信号S3が入力される。仮に、次のような第1の信号S1、第2の信号S2及び第3の信号を考える。第1の信号S1、第2の信号S2及び第3の信号S3は、それぞれハイ(H)、ミドル(M)、ロー(L)の互いに異なる任意の3値の電圧値を取り、かつ同一のクロックの下でH、M、Lの3値間を遷移する。更に、ある信号がHの値を取るタイミングでは、残り2つの信号のうち、一方はMの値、他方はLの値を取る。すなわち、第1の信号S1、第2の信号S2は排他的にH、M、Lの3値を遷移する。このとき、第1の信号S1、第2の信号S2の電圧値の総和はほぼ常に一定(H+M+L)であり、遷移による電圧の「総」変化量はほぼ0となる。よって、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3に発生する電流の「総」変化量もほぼ0となり、電子部品10に発生する磁束の変化量はほぼ「0」となる(1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3単独では発生磁束は変化するが、これらの変化が打ち消しあう)。このように、磁束の変化が略ない場合は、実質的に電子部品10にインピーダンスは発生しないため、電子部品10は、第1の信号S1、第2の信号S2及び第3の信号S3に対して影響を与えない。
一方、コモンモードノイズ、すなわち第1の信号S1、第2の信号S2及び第3の信号S3に含まれる同相のノイズに対しては、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3のそれぞれが発生する磁束変化は同方向であり、これらの磁束変化が互いに打ち消さない。そのため、電子部品10はコモンモードノイズに対して大きなインピーダンスを有する。よって、電子部品10はコモンモードノイズを低減することができる。以上のように、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3はコモンモードフィルタを構成しており、電子部品10は第1の信号S1、第2の信号S2及び第3の信号S3には影響を与えず、コモンモードノイズを低減することができ、第1の信号S1、第2の信号S2及び第3の信号S3に対して、コモンモードフィルタとして機能する。
(電子部品の製造方法)
以下に、電子部品10の製造方法について図面を参照しながら説明する。以下では、一つの電子部品10が製造される場合を例に挙げて説明するが、実際には、大判のマザー磁性体基板及びマザー絶縁体層が積み重ねられてマザー本体が作製され、マザー本体がカットされることにより、複数の電子部品10が同時に形成される。
まず、磁性体基板20bの表面上の全面に感光性樹脂であるポリイミド樹脂を塗布する。次に、絶縁体層26fの4つの角及び2つの長辺の中央に対応する位置を遮光し、露光を行う。これにより、遮光されていない部分のポリイミド樹脂が硬化する。この後、フォトレジストを有機溶剤により除去すると共に、現像を行って、未硬化のポリイミド樹脂を除去し、熱硬化する。これにより、絶縁体層26fが形成される。
次に、絶縁体層26f及び絶縁体層26fから露出する磁性体基板20b上にスパッタ法によりAg膜を成膜する。次に、コイル導体層30a、引き出し導体層40a、接続導体70a〜70f及び層間接続導体v1が形成される部分の上にフォトレジストを形成する。そして、エッチング工法により、コイル導体層30a、引き出し導体層40a、接続導体70a〜70f及び層間接続導体v1が形成される部分(すなわち、フォトレジストで覆われている部分)以外のAg膜を除去する。この後、フォトレジストを有機溶剤により除去することによって、コイル導体層30a、引き出し導体層40a、接続導体70a〜70fの一部(1層分)及び層間接続導体v1が形成される。
以上の工程と同じ工程を繰り返すことにより、絶縁体層26a〜26e及びコイル導体層32a,34a、並列コイル導体層36、引き出し導体層42a,44a,46,60,62,64、接続導体70a〜70fの残余の部分及び層間接続導体v2,v3を形成する。
次に、積層体22上に磁性体層24となる磁性体ペーストを塗布し、磁性体層24上に磁性体基板20aを圧着する。
次に、サンドブラスト工法によって、6つの切り欠きを磁性体基板20bに形成する。なお、切り欠きは、サンドブラスト工法以外に、レーザ加工法によって形成されてもよいし、サンドブラスト工法及びレーザ加工法の組み合わせによって形成されてもよい。
最後に、電界めっき法及びフォトリソグラフィ工法の組み合わせにより、磁性体基板20bの切り欠きの内周面に導体層を形成して、接続部16a〜16f及び外部電極14a〜14fを形成する。
(効果)
本実施形態に係る電子部品10によれば、1次コイルL1〜3次コイルL3間の差動インピーダンスのばらつきを低減することができる。より詳細には、差動インピーダンスは、測定電流(又は差動信号)が流れた際に、コイルを含めた電子部品10全体のインダクタンス値をL、容量値をCとした場合に、√L/Cで表される。Cは、コイル導体層間の容量(寄生容量)を含んでいる。電子部品10では、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3の各電流経路において、1次コイルL1の断面積と、2次コイルL2の断面積と、3次コイルL3の断面積とは、実質的に等しい。更に、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3は、互いに実質的に等しい電流経路の長さを有し、かつ、互いに実質的に等しいターン数を有している。よって、1次コイルL1〜3次コイルL3のインダクタンス値は互いに実質的に等しい。
そこで、電子部品10では、並列コイル導体層36は、コイル導体層30a,32a,34aの内の最も上側に設けられているコイル導体層34aに対して上側に設けられている。これにより、コイル導体層34aと並列コイル導体層36との間に容量を発生させている。そのため、1次コイルL1と2次コイルL2との間の容量は、主にコイル導体層30aとコイル導体層32aとの間の容量により形成される。2次コイルL2と3次コイルL3との間の容量は、主にコイル導体層32aとコイル導体層34aとの間の容量により形成される。3次コイルL3と1次コイルL1との間の容量は、主に並列コイル導体層36とコイル導体層30aとの間の容量により形成される。すなわち、各差動インピーダンス間においてCを近づけることができる。その結果、1次コイルL1と2次コイルL2との間、2次コイルL2と3次コイルL3との間、及び、3次コイルL3と1次コイルL1との間のそれぞれの差動インピーダンスが近づくようになる。更に、1次コイルL1と2次コイルL2との間、2次コイルL2と3次コイルL3との間、及び、3次コイルL3と1次コイルL1との間のそれぞれの結合度も近づくようになる。
また、電子部品10によれば、前記の通り、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3の各電流経路において、1次コイルL1の断面積と、2次コイルL2の断面積と、3次コイルL3の断面積とは、実質的に等しい。その結果、1次コイルL1の抵抗値と2次コイルL2の抵抗値と3次コイルL3の抵抗値とは互いに実質的に等しくなる。よって、1次コイルL1〜3次コイルL3に流れる電流量を近づけることが可能となり、1次コイルL1〜3次コイルL3の発熱量を近づけることが可能となる。
また、1次コイルL1の抵抗値と2次コイルL2の抵抗値と3次コイルL3の抵抗値とが互いに実質的に等しくなると、電子部品10の方向性がなくなる。外部電極14a〜14cが入力端子として用いられ、外部電極14d〜14fが出力端子として用いられてもよいし、外部電極14a〜14cが出力端子として用いられ、外部電極14d〜14fが入力端子として用いられてもよい。その結果、電子部品10において、実装時に電子部品10の方向を識別する必要がなくなり、方向識別マークが不要となる。また、1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3の特性が実質的に等しくなるので、3つの信号をいずれの1次コイルL1、2次コイルL2及び3次コイルL3に入力させてもよい。その結果、電子部品10が実装される回路基板の配線レイアウトが電子部品10によって制限されない。
また、電子部品10によれば、コイル導体層30aの発熱量と並列コイル導体層36の発熱量とを近づけることができる。より詳細には、コイル導体層30aの断面積と並列コイル導体層36の断面積とが実質的に等しい。また、コイル導体層30aの長さと並列コイル導体層36の長さとは実質的に等しい。よって、コイル導体層30aの抵抗値と並列コイル導体層36の抵抗値とが実質的に等しくなる。また、コイル導体層30aと並列コイル導体層36とは電気的に並列に接続されているので、コイル導体層30aと並列コイル導体層36とにかかる電圧は実質的に等しく、コイル導体層30aと並列コイル導体層36とに流れる電流も実質的に等しい。よって、コイル導体層30aの発熱量と並列コイル導体層36の発熱量とを近づけることができる。
本願発明者は、電子部品10において、1次コイルL1〜3次コイルL3間の差動インピーダンスのばらつきが低減されることを明らかにするために、以下に説明するコンピュータシミュレーションを行った。より詳細には、実施例に係る第1のモデルとして、電子部品10と同じ構造を有するモデルを作成した。また、また、比較例に係る第2のモデルとして、電子部品10において並列コイル導体層36が設けられていないモデルを作成した。そして、第1のモデル及び第2のモデルにおいて、1次コイルL1〜3次コイルL3間の差動インピーダンスを演算した。演算にあたって、例えば、1次コイルL1と2次コイルL2との間の差動インピーダンスを演算する際には、1次コイルL1と2次コイルL2とに差動信号を入力し、3次コイルL3を接地電位に対して50Ωで終端した。
図4は、第1のモデルのシミュレーション結果を示したグラフである。図5は、第2のモデルのシミュレーション結果を示したグラフである。図4及び図5において、縦軸は差動インピーダンスを示し、横軸は周波数を示す。
図5に示すように、第2のモデルでは、3次コイルL3と1次コイルL1との間の差動インピーダンスは、1次コイルL1と2次コイルL2との間の差動インピーダンス及び2次コイルL2と3次コイルL3との間の差動インピーダンスよりも大きくなっていることが分かる。
一方、図4に示すように、第1のモデルでは、1次コイルL1と2次コイルL2との間の差動インピーダンスと、2次コイルL2と3次コイルL3との間の差動インピーダンスと、3次コイルL3と1次コイルL1との間の差動インピーダンスとは、比較的に近い値が得られていることが分かる。よって、電子部品10では、1次コイルL1〜3次コイルL3間の差動インピーダンスのばらつきが低減されることが分かる。
(第1の変形例)
以下に、第1の変形例に係る電子部品10aの構成について図面を参照しながら説明する。図6Aは、電子部品10のコイル導体層30a,32a,34a及び並列コイル導体層36の位置関係を示した模式図である。図6Bは、電子部品10aのコイル導体層30a,32a,34a,30b,32b,34b及び並列コイル導体層36の位置関係を示した模式図である。
電子部品10では、1次コイルL1が1個のコイル導体層30a及び1個の並列コイル導体層36を含み、2次コイルL2が1個のコイル導体層32aを含み、3次コイルL3が1個のコイル導体層34aを含んでいる。一方、電子部品10aでは、1次コイルL1が2個のコイル導体層30a,30b及び1個の並列コイル導体層36を含み、2次コイルL2が2個のコイル導体層32a,32bを含み、3次コイルL3が1個のコイル導体層34a,34bを含んでいる。従って、以下に説明するように、コイル導体層30a,32a,34a,30b,32b,34b及び並列コイル導体層36の配置において、電子部品10と電子部品10aとの間には相違点が存在する。
電子部品10では、図6Aに示すように、コイル導体層30a、コイル導体層32a及びコイル導体層34aが1つずつ下側から上側へとこの順に並ぶことにより1つのコイル導体層群Gaが構成されている。そして、並列コイル導体層36は、コイル導体層30aと同じ形状をなしていると共に、コイル導体層30aに対して電気的に並列に接続されており、かつ、最も上側に設けられているコイル導体層34aに対して上側に設けられている。
一方、電子部品10aは、図6Bに示すように、コイル導体層30a、コイル導体層32a及びコイル導体層34aが1つずつ下側から上側へとこの順に並ぶことにより1つのコイル導体層群Gaが構成され、コイル導体層30b、コイル導体層32b及びコイル導体層34bが1つずつ下側から上側へとこの順に並ぶことにより1つのコイル導体層群Gbが構成されている。コイル導体層群Ga,Gbは、下側から上側へと並んでいる。そして、並列コイル導体層36は、コイル導体層30bと同じ形状をなしていると共に、コイル導体層30bに対して電気的に並列に接続されており、かつ、最も上側に設けられているコイル導体層34bに対して上側に設けられている。
以下に、電子部品10aの構成について図面を参照しながらより詳細に説明する。図7Aは、電子部品10aの積層体22の分解斜視図である。ただし、図7Aにおいて、絶縁体層26aについては省略した。図7Bは、図1の電子部品10aのA−Aにおける断面構造図である。電子部品10aの外観斜視図については、図1を援用する。
電子部品10aの外部電極14a〜14f、接続部16a〜16f、磁性体基板20a,20b及び磁性体層24については、電子部品10の外部電極14a〜14f、接続部16a〜16f及び磁性体基板20a,20bと同じであるので説明を省略する。
積層体22は、絶縁体層26a〜26hを含んでおり、上側から見たときに長方形状をなしている。電子部品10aの絶縁体層26a〜26hの形状や材料は、電子部品10の絶縁体層26a〜26fの形状や材料と同じであるので説明を省略する。
1次コイルL1は、積層体22内に設けられており、コイル導体層30a、コイル導体層30b及び層間接続導体v11を含んでいる。電子部品10aのコイル導体層30a(第1の1次コイル導体層の一例)は、絶縁体層26hの表面上に設けられている点以外は、電子部品10のコイル導体層30aと同じであるので説明を省略する。また、電子部品10aの引き出し部50は、引き出し導体層40aが絶縁体層26hの表面上に設けられている点以外は、電子部品10の引き出し部50と同じであるので説明を省略する。
コイル導体層30b(第2の1次コイル導体層の一例)は、絶縁体層26eの表面上に設けられており、上側から見たときに、時計回り(所定方向の一例)に周回しながら内周側から外周側に向かう渦巻状をなしている。本実施形態では、コイル導体層30bは、約4周分の長さを有している。コイル導体層30bの中心は、上側から見たときに、電子部品10の中心(対角線交点)と略一致している。
層間接続導体v11は、絶縁体層26b〜26hを上下方向に貫通している導体であり、上側から見たときに、左右方向に延在する線状をなしている。層間接続導体v11は、上側から見たときに、絶縁体層26b〜26hの後ろ半分の領域に設けられており、コイル導体層30aの内周側の端部とコイル導体層30bの内周側の端部とを接続している。
引き出し部53'は、1次コイルL1の他端(コイル導体層30bの外周側の端部)と外部電極14dとを接続すると共に、図7Aに示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部53'は、引き出し導体層40b及び接続導体70dを含んでいる。接続導体70dは、絶縁体層26b〜26fの右後ろに位置する角に設けられた三角柱状の導体である。接続導体70dは、絶縁体層26bの表面から絶縁体層26hの裏面まで上下方向に延在しており、その下端において接続部16dに接続されている。
引き出し導体層40bは、絶縁体層26eの表面上に設けられており、コイル導体層30bの外周側の端部に接続されていると共に接続導体70dに接続されている。引き出し導体層40bは、上側から見たときに、渦巻状をなしておらず、コイル導体層30bの外周側の端部から右側に向かって延在している。これにより、1次コイルL1の他端(コイル導体層30bの外周側の端部)と外部電極14dとが引き出し部53'(引き出し導体層40b及び接続導体70d)及び接続部16dを介して接続されている。
2次コイルL2は、積層体22内に設けられており、コイル導体層32a、コイル導体層32b及び層間接続導体v12を含んでいる。電子部品10aのコイル導体層32aは、絶縁体層26gの表面上に設けられている点以外は、電子部品10のコイル導体層32aと同じであるので説明を省略する。また、電子部品10aの引き出し部51は、引き出し導体層42aが絶縁体層26gの表面上に設けられている点以外は、電子部品10の引き出し部51と同じであるので説明を省略する。
コイル導体層32bは、絶縁体層26dの表面上に設けられており、上側から見たときに、時計回りに周回しながら内周側から外周側に向かう渦巻状をなしている。本実施形態では、コイル導体層32bは、約4周分の長さを有している。コイル導体層32bの中心は、上側から見たときに、電子部品10の中心(対角線交点)と略一致している。
また、コイル導体層32bは、図7Aに示すように、上側から見たときに、略全長にわたってコイル導体層30bと重なっている。これにより、コイル導体層30b(1次コイルL1)とコイル導体層32b(2次コイルL2)とは、電磁気的に結合している。ただし、引き出し部50,53'と後述する引き出し部51,54'とが干渉しないように、コイル導体層30bの両端の位置とコイル導体層32bの両端の位置とは異なっている。具体的には、コイル導体層32bの外周側の端部は、コイル導体層30bの外周側の端部よりも時計回り方向の下流側に位置している。コイル導体層32bの内周側の端部は、コイル導体層30bの内周側の端部よりも時計回り方向の下流側に位置している。これにより、コイル導体層30bの長さとコイル導体層32bの長さとは実質的に等しくなっている。
層間接続導体v12は、絶縁体層26d〜26gを上下方向に貫通している導体であり、上側から見たときに、左右方向に延在する線状をなしている。層間接続導体v12は、上側から見たときに、絶縁体層26d〜26gの中央に設けられており、コイル導体層32aの内周側の端部とコイル導体層32bの内周側の端部とを接続している。
引き出し部54'は、2次コイルL2の他端(コイル導体層32bの外周側の端部)と外部電極14eとを接続すると共に、図7Aに示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部54'は、引き出し導体層42b及び接続導体70eを含んでいる。接続導体70eは、絶縁体層26b〜26fの右側に位置する長辺の中央に設けられた四角柱状の導体である。接続導体70eは、絶縁体層26bの表面から絶縁体層26hの裏面まで上下方向に延在しており、その下端において接続部16eに接続されている。
引き出し導体層42bは、絶縁体層26dの表面上に設けられており、コイル導体層32bの外周側の端部に接続されていると共に接続導体70eに接続されている。引き出し導体層42bは、上側から見たときに、渦巻状をなしておらず、コイル導体層32bの外周側の端部から右側に向かって延在している。これにより、2次コイルL2の他端(コイル導体層32bの外周側の端部)と外部電極14eとが引き出し部54'(引き出し導体層42b及び接続導体70e)及び接続部16eを介して接続されている。
3次コイルL3は、積層体22内に設けられており、コイル導体層34a、コイル導体層34b及び層間接続導体v13を含んでいる。電子部品10aのコイル導体層34aは、絶縁体層26fの表面上に設けられている点以外は、電子部品10のコイル導体層34aと同じであるので説明を省略する。また、電子部品10aの引き出し部52は、引き出し導体層44aが絶縁体層26fの表面上に設けられている点以外は、電子部品10の引き出し部52と同じであるので説明を省略する。
コイル導体層34bは、絶縁体層26cの表面上に設けられており、上側から見たときに、時計回りに周回しながら内周側から外周側に向かう渦巻状をなしている。本実施形態では、コイル導体層34bは、約4周分の長さを有している。コイル導体層34bの中心は、上側から見たときに、電子部品10の中心(対角線交点)と略一致している。
また、コイル導体層34bは、図7Aに示すように、上側から見たときに、略全長にわたってコイル導体層30b,32bと重なっている。これにより、コイル導体層30b(1次コイルL1)とコイル導体層32b(2次コイルL2)とコイル導体層34b(3次コイルL3)とは、電磁気的に結合している。ただし、引き出し部50,53'と引き出し部51,54'と引き出し部52,55'とが干渉しないように、コイル導体層30bの両端の位置とコイル導体層32bの両端の位置とコイル導体層34bの両端の位置とは異なっている。具体的には、コイル導体層34bの外周側の端部は、コイル導体層30b,32bの外周側の端部よりも時計回り方向の下流側に位置している。コイル導体層34bの内周側の端部は、コイル導体層30b,32bの内周側の端部よりも時計回り方向の下流側に位置している。これにより、コイル導体層30bの長さとコイル導体層32bの長さとコイル導体層34bの長さとは実質的に等しくなっている。
層間接続導体v13は、絶縁体層26c〜26fを上下方向に貫通している導体であり、上側から見たときに、左右方向に延在する線状をなしている。層間接続導体v13は、上側から見たときに、絶縁体層26c〜26fの前半分の領域に設けられており、コイル導体層34aの内周側の端部とコイル導体層34bの内周側の端部とを接続している。
引き出し部55'は、3次コイルL3の他端(コイル導体層34bの外周側の端部)と外部電極14fとを接続すると共に、図7Aに示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部55'は、引き出し導体層44b及び接続導体70fを含んでいる。接続導体70fは、絶縁体層26b〜26fの右前に位置する角に設けられた三角柱状の導体である。接続導体70fは、絶縁体層26bの表面から絶縁体層26hの裏面まで上下方向に延在しており、その下端において接続部16fに接続されている。
引き出し導体層44bは、絶縁体層26cの表面上に設けられており、コイル導体層34bの外周側の端部に接続されていると共に接続導体70fに接続されている。引き出し導体層44bは、上側から見たときに、渦巻状をなしておらず、コイル導体層34bの外周側の端部から前側に向かって延在している。これにより、3次コイルL3の他端(コイル導体層34bの外周側の端部)と外部電極14fとが引き出し部55'(引き出し導体層44b及び接続導体70f)及び接続部16fを介して接続されている。
ところで、1次コイルL1は、並列コイル導体層36(並列1次コイル導体層の一例)を更に含んでいる。並列コイル導体層36は、コイル導体層30bと同じ形状をなしていると共に、コイル導体層30bに対して電気的に並列に接続されており、かつ、コイル導体層30a,32a,34a,30b,32b,34bの内の最も上側に設けられているコイル導体層34bに対して上側に設けられている。並列コイル導体層36は、絶縁体層26bの表面上に設けられており、上側から見たときに、時計回りに周回しながら内周側から外周側に向かう渦巻状をなしている。本実施形態では、並列コイル導体層36は、約4周分の長さを有している。並列コイル導体層36の中心は、上側から見たときに、電子部品10の中心(対角線交点)と略一致している。
並列コイル導体層36の内周側の端部は、層間接続導体v11を介してコイル導体層30a,30bの内周側の端部に接続されている。
引き出し部56'は、並列コイル導体層36の外周側の端部と外部電極14dとを接続するとともに、図7Aに示すように、上側から見たときに、渦巻状をなしていない。引き出し部56'は、引き出し導体層46'及び接続導体70dを含んでいる。引き出し導体層46'は、絶縁体層26bの表面上に設けられており、並列コイル導体層36の外周側の端部に接続されていると共に接続導体70dに接続されている。引き出し導体層46'は、上側から見たときに、渦巻状をなしておらず、並列コイル導体層36の外周側の端部から右側に向かって延在している。これにより、並列コイル導体層36の外周側の端部と外部電極14dとが引き出し部56'(引き出し導体層46'及び接続導体70d)及び接続部16dを介して接続されている。よって、並列コイル導体層36は、コイル導体層30bに対して電気的に並列に接続されている。
また、図7Bに示すように、コイル導体層30a,32a,34a,30b,32b,34bの線幅及び並列コイル導体層36の線幅は、線幅w1であり互いに等しい。ただし、コイル導体層30a,32a,34a,32b,34bの厚みは厚みd1であり、コイル導体層30b及び並列コイル導体層36の厚みは厚みd2である。厚みd2は、厚みd1の半分である。したがって、コイル導体層30b(所定の1次コイル導体層の一例)の断面積及び並列コイル導体層36の断面積の合計は、コイル導体層30a(所定の1次コイル導体層以外の1次コイル導体層の一例)の断面積やコイル導体層32a,32bの断面積やコイル導体層34a,34bの断面積と実質的に等しい。
以上のように構成された電子部品10aにおいても、電子部品10と同様の作用効果を奏することができる。
また、電子部品10aでは、以下の理由により、高いインダクタンス値を得つつ、低背化を図ることができる。以下に、1次コイルL1を例に挙げて説明する。1次コイルL1は、コイル導体層30a,30b及び層間接続導体v11を含んでいる。コイル導体層30aは、時計回りに周回しながら外周側から内周側に向かう渦巻状をなしている。コイル導体層30bは、時計回りに周回しながら内周側から外周側に向かう渦巻状をなしている。そして、層間接続導体v11は、コイル導体層30aの内周側の端部とコイル導体層30bの内周側の端部とを接続している。これにより、電子部品10aの1次コイルL1は、2つのコイル導体層30a,30bが直列に接続されて構成されているので、電子部品10の1次コイルL1に比べて、高いインダクタンス値を有するようになる。
更に、コイル導体層30aの内周側の端部とコイル導体層30bの内周側の端部とが層間接続導体v11により接続されている。そのため、コイル導体層30aの外周側の端部は、コイル導体層30aと同じ絶縁体層26hに設けられている引き出し導体層40aを介して接続導体70aに接続される。コイル導体層30bの外周側の端部は、コイル導体層30bと同じ絶縁体層26eに設けられている引き出し導体層40bを介して接続導体70dに接続される。よって、電子部品10aでは電子部品10のように、絶縁体層26e,26hとは異なる絶縁体層26bに設けられた引き出し導体層60が不要である。その結果、電子部品10aの低背化が図られる。
なお、電子部品10aは、2つのコイル導体層群Ga,Gbを有しているが、2つ以上のコイル導体群を有していてもよい。以下に、電子部品10aがn個(nは自然数)のコイル導体層群Ga,Gb…を有している場合について説明する。
電子部品10aがn個のコイル導体層群Ga,Gb…を有している場合には、1次コイルL1は、n個のコイル導体層30a,30b…及び並列コイル導体層36を含み、2次コイルL2は、n個のコイル導体層32a,32b…を含み、3次コイルL3は、n個のコイル導体層34a,34b…を含んでいる。そして、コイル導体層30a,32a,34aが1つずつ下側から上側へとこの順に並ぶことにより1つのコイル導体層群Gaが構成されている。コイル導体層30b,32b,34bが1つずつ下側から上側へとこの順に並ぶことにより1つのコイル導体層群Gbが構成されている。コイル導体層群Ga,Gbと同じように、コイル導体層群Gc以降のコイル導体層群が構成されている。そして、n個のコイル導体層群Ga,Gb…は、下側から上側へとこの順に並んでいる。
並列コイル導体層36は、n個のコイル導体層30a,30b…の内の所定のコイル導体層(所定の1次コイル導体層の一例)と同じ形状をなしていると共に、該所定のコイル導体層に対して電気的に並列に接続されている。更に、並列コイル導体層36は、n個のコイル導体層34a,34b…の内の最も上側に設けられているコイル導体層に対して上側に設けられている。
また、nが偶数である場合について説明する。この場合には、1次コイルL1に含まれるn個のコイル導体層30a,30b…は、上側から見たときに時計回り方向に周回しながら外周側に向かう渦巻状をなすn/2個のコイル導体層30a,30c,30e…、及び、上側から見たときに時計回り方向に周回しながら内周側から外周側に向かう渦巻状をなすn/2個のコイル導体層30b,30d,30f…を含んでいる。そして、1次コイルL1は、n/2個のコイル導体層30a,30c,30e…とn/2個のコイル導体層30b,30d,30f…とが交互に電気的に直列に接続されて構成されている。これにより、引き出し導体層60が不要となる。
(第2の変形例)
以下に、第2の変形例に係る電子部品10bの構成について図面を参照しながら説明する。図8Aは、電子部品10bのコイル導体層30a−1,30a−2,32a,34a,30b,32b−1,32b−2,34b−1,34b−2及び並列コイル導体層36の位置関係を示した模式図である。
電子部品10aでは、図6Bに示すように、コイル導体層30bと並列コイル導体層36とが電気的に並列に接続されている。一方、電子部品10bでは、図8Aに示すように、コイル導体層30a−1とコイル導体層30a−2とが電気的に並列に接続されており、コイル導体層32b−1とコイル導体層32b−2とが電気的に並列に接続されており、コイル導体層34b−1とコイル導体層34b−2とが電気的に並列に接続されている。このように、複数個所においてコイル導体層が並列に接続されていてもよい。
以下に、電子部品10bの構成について図面を参照しながらより詳細に説明する。図8Bは、図1の電子部品10bのA−Aにおける断面構造図である。電子部品10bの外観斜視図については、図1を援用する。
1次コイルL1は、コイル導体層30a−1,30a−2,30b及び並列コイル導体層36を含んでいる。2次コイルL2は、コイル導体層32a,32b−1,32b−2を含んでいる。3次コイルL3は、コイル導体層34a,34b−1,34b−2を含んでいる。コイル導体層30a−1,32a,34a,30a−2,32b−1,34b−1,30b,32b−2,34b−2及び並列コイル導体層36は、積層体22において下側から上側へとこの順に並ぶように配置されている。
電子部品10bのコイル導体層30a−1,30a−2は、電子部品10aのコイル導体層30aと同じ形状である。電子部品10bのコイル導体層32aは、電子部品10aのコイル導体層32aと同じ形状である。電子部品10bのコイル導体層34aは、電子部品10aのコイル導体層34aと同じ形状である。電子部品10bのコイル導体層32b−1,32b−2は、電子部品10aのコイル導体層32bと同じ形状である。電子部品10bのコイル導体層34b−1,34b−2は、電子部品10aのコイル導体層34bと同じ形状である。電子部品10bの並列コイル導体層36は、電子部品10aの並列コイル導体層36と同じ形状である。
すなわち、電子部品10bでは、電子部品10aのコイル導体層30aが2つのコイル導体層30a−1,30a−2に分割されると共に、コイル導体層30a−1とコイル導体層30a−2とが並列接続されている。また、電子部品10bでは、電子部品10aのコイル導体層32bが2つのコイル導体層32b−1,32b−2に分割されると共に、コイル導体層32b−1とコイル導体層32b−2とが並列接続されている。電子部品10bでは、電子部品10aのコイル導体層34bが2つのコイル導体層34b−1,34b−2に分割されると共に、コイル導体層34b−1とコイル導体層34b−2とが並列接続されている。
また、図8Bに示すように、コイル導体層30a−1,30a−2,32a,34a,30b,32b−1,32b−2,34b−1,34b−2及び並列コイル導体層36の線幅は、線幅w1である。一方、コイル導体層32a,34aの厚みは、厚みd1であり、コイル導体層30a−1,30a−2,30b,32b−1,32b−2,34b−1,34b−2及び並列コイル導体層36の厚みは、厚みd2である。厚みd2は、厚みd1の半分である。これにより、電子部品10bにおいて、1次コイルL1の抵抗値と2次コイルL2の抵抗値と3次コイルL3の抵抗値とが実質的に等しくなっている。
以上のような電子部品10bにおいても、電子部品10,10aと同じ作用効果を奏することができる。
(第3の変形例)
以下に、第3の変形例に係る電子部品10cの構成について図面を参照しながら説明する。図9Aは、図1の電子部品10cのA−Aにおける断面構造図である。電子部品10cの外観斜視図及び分解斜視図については、図1及び図2を援用する。
電子部品10cは、コイル導体層30a,32a,34a及び並列コイル導体層36の厚みにおいて、電子部品10と相違する。より詳細には、電子部品10では、図3に示すように、コイル導体層30a及び並列コイル導体層36の厚みは厚みd2であり、コイル導体層32a,34aの厚みは厚みd1である。そして、厚みd2は、厚みd1の半分である。これにより、コイル導体層30aの断面積と並列コイル導体層36の断面積との合計が、コイル導体層32aの断面積及びコイル導体層34aの断面積と実質的に等しくなっている。
一方、電子部品10cでは、図9Aに示すように、コイル導体層32a,34aの厚みは厚みd1であり、コイル導体層30aの厚みは厚みd3であり、並列コイル導体層36の厚みは厚みd4である。図9Aでは、厚みd3は、厚みd1の2/3程度であり、厚みd4は、厚みd3の1/3程度である。このように、コイル導体層30aの厚みと並列コイル導体層36の厚みは等しくなくてもよい。また、厚みd3と厚みd4との合計は、厚みd1と実質的に等しい。これにより、コイル導体層30aの断面積と並列コイル導体層36の断面積との合計が、コイル導体層32aの断面積及びコイル導体層34aの断面積と実質的に等しくなっている。
以上のような電子部品10cにおいても、電子部品10と同じ作用効果を奏することができる。
なお、電子部品10cにおいて、厚みd4が厚みd3よりも大きくてもよい。
(第4の変形例)
以下に、第4の変形例に係る電子部品10dの構成について図面を参照しながら説明する。図9Bは、図1の電子部品10dのA−Aにおける断面構造図である。電子部品10dの外観斜視図及び積層体22の分解斜視図については、図1及び図7Aを援用する。
電子部品10dは、1次コイルL1の抵抗値が2次コイルL2の抵抗値や3次コイルL3の抵抗値と異なる点において、電子部品10aと相違する。そこで、電子部品10aでは、図7Bに示すように、コイル導体層30aの厚みは厚みd1であり、コイル導体層30bの厚み及び並列コイル導体層36の厚みは厚みd2である。
一方、電子部品10dでは、図9Bに示すように、コイル導体層30a,30bの厚み及び並列コイル導体層36の厚みは、互いに実質的に等しく、厚みd5である。厚みd5は、例えば、1次コイルL1の導体の体積と2次コイルL2の導体の体積と3次コイルL3の導体の体積とが等しくなるように設計される。従って、厚みd5は、厚みd1の2/3である。
以上のような電子部品10dにおいても、電子部品10,10aと同様に、1次コイルL1〜3次コイルL3間の差動インピーダンスのばらつきを低減することができる。
また、電子部品10dでは、コイル導体層30a,30bの厚み及び並列コイル導体層36の厚みが互いに実質的に等しい。そのため、コイル導体層30a,30b及び並列コイル導体層36に使用する材料の量を近づけることができると共に、コイル導体層30a,30b及び並列コイル導体層36の形成条件を均一化できるので、電子部品10dの製造工程の合理化が図られる。更に、電子部品10d内において、コイル導体層30a,30bの厚み及び並列コイル導体層36の厚みの差に起因する応力集中が軽減され、電子部品10dの信頼性が向上する。
(その他の実施形態)
本発明に係る電子部品は、電子部品10,10a〜10dに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、電子部品10,10a〜10dの構成を任意に組み合わせてもよい。
なお、電子部品10において、コイル導体層30aと並列コイル導体層36とは、接続導体70a,70d、引き出し導体層60及び層間接続導体v1により電気的に並列に接続されているが、例えば、層間接続導体のみによって並列接続されていてもよいし、層間接続導体が用いられることなく、接続導体70a,70b及び接続導体層の組み合わせによって電気的に並列に接続されてもよい。なお、他のコイル導体層又は並列コイル導体層の電気的な並列接続についても同様である。
なお、電子部品10aでは、並列コイル導体層36がコイル導体層30bに並列に接続されているが、例えば、並列コイル導体層36がコイル導体層30aに並列に接続されていてもよい。
なお、電子部品10,10a〜10dは、フォトリソグラフィ工法により作製されているが、例えば、コイル導体層が印刷された絶縁体層を積層する積層工法により作成されてもよい。
以上のように、本発明は、電子部品に有用であり、特に、3つのコイルを備えたコモンモードフィルタにおいて、各コイル間の差動インピーダンスのばらつきを低減することができる点において優れている。
10,10a〜10d:電子部品
12:本体
14a〜14f:外部電極
16a〜16f:接続部
20a,20b:磁性体基板
22:積層体
24:磁性体層
26a〜26h:絶縁体層
30a,30a−1,30a−2,30b,32a,32b,32b−1,32b−2,34a,34b,34b−1,34b−2:コイル導体層
36,36:並列コイル導体層
40a,40b,42a,42b,44a,44b,46,46',60,62,64:引き出し導体層
50,51,52,53,53',54,54',55,55',56,56',57:引き出し部
70a〜70f:接続導体
Ga〜Gc:コイル導体層群
L1:1次コイル
L2:2次コイル
L3:3次コイル
v1〜v3,v11〜v13:層間接続導体

Claims (9)

  1. 複数の絶縁体層が積層方向に積層されて構成されている積層体と、
    n個(nは自然数)の1次コイル導体層及び並列1次コイル導体層を含む1次コイルと、
    n個の2次コイル導体層を含む2次コイルと、
    n個の3次コイル導体層を含む3次コイルと、
    を備えており、
    前記1次コイル、前記2次コイル及び前記3次コイルは、互いに実質的に等しい電流経路の長さを有し、かつ、コモンモードフィルタを構成しており、
    前記1次コイル導体層、前記2次コイル導体層及び前記3次コイル導体層が1つずつ前記積層方向の一方側から他方側へとこの順に並ぶことにより1つのコイル導体層群が構成されており、
    n個の前記コイル導体層群が前記積層方向の一方側から他方側へと並んでおり、
    前記並列1次コイル導体層は、前記n個の1次コイル導体層の内の所定の1次コイル導体層と同じ形状をなしていると共に、該所定の1次コイル導体層に対して電気的に並列に接続されており、かつ、前記積層方向の最も他方側に設けられている前記3次コイル導体層に対して該積層方向の他方側に設けられており
    前記所定の1次コイル導体層の断面積及び前記並列1次コイル導体層の断面積の合計は、前記2次コイル導体層の断面積と前記3次コイル導体層の断面積と実質的に等しいこと、
    を特徴とする電子部品。
  2. 前記所定の1次コイル導体層の断面積及び前記並列1次コイル導体層の断面積の合計は、該所定の1次コイル導体層以外の前記1次コイル導体層の断面積と実質的に等しいこと、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記所定の1次コイル導体層の断面積と前記並列1次コイル導体層の断面積とが実質的に等しいこと、
    を特徴とする請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記所定の1次コイル導体層の断面積及び前記並列1次コイル導体層の断面積の合計は、該所定の1次コイル導体層以外の前記1次コイル導体層の断面積と前記2次コイル導体層の断面積と前記3次コイル導体層の断面積と実質的に等しいこと、
    を特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の電子部品。
  5. 前記1次コイルを構成する導体の体積と、前記2次コイルを構成する導体の体積と、前記3次コイルを構成する導体の体積とは、互いに実質的に等しいこと、
    を特徴とする請求項4に記載の電子部品。
  6. 前記n個の1次コイル導体層の厚み及び前記並列1次コイル導体層の厚みは互いに実質的に等しいこと、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  7. 前記1次コイル導体層、前記2次コイル導体層、前記3次コイル導体層及び前記並列1次コイル導体層の隣り合うもの同士の前記積層方向の間隔は、実質的に等しいこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子部品。
  8. 前記n個の1次コイル導体層は、前記積層方向の一方側から見たときに、渦巻状をなしており、
    前記電子部品は、
    外部電極と、
    前記1次コイルの一端と前記外部電極とを接続するとともに、前記積層方向の一方側から見たときに、渦巻状をなしていない引き出し部と、
    を更に備えていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電子部品。
  9. nは偶数であり、
    前記n個の1次コイル導体層は、前記積層方向の一方側から見たときに所定方向に周回しながら外周側から内周側に向かう渦巻状をなすn/2個の第1の1次コイル導体層、及び、該積層方向の一方側から見たときに該所定方向に周回しながら内周側から外周側に向かう渦巻状をなすn/2個の第2の1次コイル導体層を含んでおり、
    前記1次コイルは、前記n/2個の第1の1次コイル導体層と前記n/2個の第2の1次コイル導体層とが交互に電気的に直列に接続されて構成されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子部品。
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