JP2008187418A - 積層型ローパスフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】直列に接続された2つのコイルを含み、且つ通過・減衰特性における阻止帯域に減衰極が現れる積層型ローパスフィルタにおいて、減衰極における減衰量を大きくする。
【解決手段】積層型ローパスフィルタは、直列に接続されて、回路構成上、入力端子と出力端子との間に設けられたコイル11,12と、回路構成上、コイル11,12の接続点とグランドとの間に設けられたキャパシタを備えている。回路構成上、コイル11とコイル12のうちコイル11の方が入力端子に近い位置に配置されている。コイル11,12はそれぞれ入力端と出力端を有している。積層型ローパスフィルタは、更に、少なくとも1つのスルーホールを用いて構成され、コイル11の出力端とキャパシタとを接続するために用いられる導電路51と、少なくとも1つのスルーホールを用いて構成され、コイル12の入力端とキャパシタとを接続するために用いられる導電路52とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、積層基板内に設けられ、直列に接続された2つのコイルを含む積層型ローパスフィルタに関する。
近年、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータに代表される携帯用の電子機器では、小型化、薄型化の要求が強いことから、それに用いられる電子部品の小型化、薄型化が要求されている。上記電子機器における電子部品の一つに、ローパスフィルタがある。このローパスフィルタにおいても、小型化、薄型化が要求されている。そこで、例えば特許文献1および2に示されるように、積層基板を用いてローパスフィルタを構成することが提案されている。このように積層基板を用いて構成されたローパスフィルタを、本出願において積層型ローパスフィルタと呼ぶ。
ローパスフィルタにおいて急峻な減衰特性を得るためには、ローパスフィルタの次数は5次以上であることが好ましい。5次のローパスフィルタは、例えば、直列に接続された第1および第2のコイルと、この2つのコイルの接続点とグランドとの間に設けられたキャパシタと、第1のコイルにおける上記接続点とは反対側の端部とグランドとの間に設けられたキャパシタと、第2のコイルにおける上記接続点とは反対側の端部とグランドとの間に設けられたキャパシタとを含んでいる。
また、より急峻な減衰特性を得ることのできるローパスフィルタとしてはエリプティック(連立チェビシェフ)型のローパスフィルタが知られている。エリプティック型のローパスフィルタでは、通過・減衰特性における阻止帯域に少なくとも1つの減衰極が現れる。特許文献1には、5次のエリプティック型のローパスフィルタの回路構成を有する積層型ローパスフィルタが記載されている。特許文献1に記載された積層型ローパスフィルタでは、通過・減衰特性における阻止帯域に2つの減衰極が現れる。
特許文献2には、ローパスフィルタ回路とトラップ回路とを備えた積層型LCフィルタが記載されている。この積層型LCフィルタにおいて、ローパスフィルタ回路は、入力端子と出力端子の間に直列に接続された2つのインダクタを有している。各インダクタは、ビアホールを用いて構成された柱状インダクタとコイル導体パターンとを直列に接続して構成されている。また、トラップ回路は、ローパスフィルタ回路の2つのインダクタの接続点とグランドの間に直列に接続されたインダクタとキャパシタとを有している。トラップ回路のインダクタはビアホールを用いて構成されている。
特開2002−204136号公報 特開2003−158437号公報
ところで、ローパスフィルタが使用される装置では、ローパスフィルタの通過信号に対する高調波等のスプリアスを低減することが要求される場合がある。この場合、ローパスフィルタに対して直列に、スプリアスを低減するためのノッチフィルタを設けることが考えられる。しかし、その場合には、ローパスフィルタの通過帯域における挿入損失が大きくなるという問題が生じる。
そこで、ローパスフィルタとして、例えばエリプティック型のように減衰極が現れるローパスフィルタを用い、その減衰極を利用してスプリアスを低減することが考えられる。しかしながら、これを、直列に接続された複数のコイルを有する積層型ローパスフィルタで実現しようとすると、以下のような問題が生じる。すなわち、特許文献1に記載されているように、直列に接続された複数のコイルを有する積層型ローパスフィルタではコイル間の結合が生じる。このコイル間の結合は磁界結合である。このようにコイル間の磁界結合が生じると、コイル間の磁界結合がない場合に比べて2つの減衰極が離れてしまう。すると、減衰量を大きくしたい周波数において、減衰量を大きくすることが難しくなる。
なお、特許文献2に記載された積層型LCフィルタでは、2つのコイル導体パターンが磁界結合すると考えられる。ただし、この積層型LCフィルタでは、2つの柱状インダクタの間には、グランドに接続されたコンデンサパターンが配置されているため、2つの柱状インダクタは磁界結合しないと考えられる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、直列に接続された2つのコイルを含み、且つ通過・減衰特性における阻止帯域に減衰極が現れる積層型ローパスフィルタであって、減衰極における減衰量を大きくすることができるようにした積層型ローパスフィルタを提供することにある。
本発明の積層型ローパスフィルタは、積層された複数の誘電体層を含む積層基板と、積層基板の外周部に配置され、信号が入力される入力端子と、積層基板の外周部に配置され、信号を出力する出力端子と、それぞれ積層基板内に設けられた少なくとも1つの導体層を用いて構成され、直列に接続されて、回路構成上、入力端子と出力端子との間に設けられた第1のコイルおよび第2のコイルと、積層基板内に形成され、回路構成上、第1のコイルと第2のコイルの接続点とグランドとの間に設けられたキャパシタとを備え、通過・減衰特性における阻止帯域に少なくとも1つの減衰極が現れるものである。回路構成上、第1のコイルと第2のコイルのうち第1のコイルの方が入力端子に近い位置に配置されている。また、第1および第2のコイルは、それぞれ、信号が入力される入力端と信号を出力する出力端とを有している。
本発明の積層型ローパスフィルタは、更に、積層基板内に設けられた少なくとも1つのスルーホールを用いて構成され、第1のコイルの出力端とキャパシタとを接続するために用いられる第1の導電路と、積層基板内に設けられた少なくとも1つのスルーホールを用いて構成され、第2のコイルの入力端とキャパシタとを接続するために用いられる第2の導電路とを備えている。第1の導電路と第2の導電路は、それらを流れる電流の方向が互いに逆方向になるように配置され、且つ磁界結合する。
本発明の積層型ローパスフィルタでは、磁界結合する第1の導電路と第2の導電路において、それらを流れる電流の方向は互いに逆方向になる。本発明の積層型ローパスフィルタでは、このような第1の導電路と第2の導電路を備えたことにより、第1の導電路と第2の導電路を介さずに第1のコイルと第2のコイルの接続点とキャパシタとが接続される場合に比べて、通過・減衰特性における阻止帯域に現れる減衰極における減衰量を大きくすることが可能になる。
本発明の積層型ローパスフィルタにおいて、第1のコイルと第2のコイルは、第1の導電路の中心軸方向および第2の導電路の中心軸方向に直交する方向に並べて配置され、それぞれ、入力端から出力端に向けて回転するように延び、第1のコイルにおける入力端から出力端に向けての回転方向と第2のコイルにおける入力端から出力端に向けての回転方向は、互いに逆方向であってもよい。
また、本発明の積層型ローパスフィルタにおいて、第1の導電路と第2の導電路の間には、それらに接続された導体層以外の導体層は配置されていないことが好ましい。
また、本発明の積層型ローパスフィルタは、更に、積層基板内に設けられた少なくとも1つのスルーホールを用いて構成され、第1の導電路と第2の導電路の各々におけるキャパシタに近い端部とキャパシタとを接続するために用いられる第3の導電路を備えていてもよい。この場合、第1の導電路の長さと第2の導電路の長さは等しく、第3の導電路の長さは第1および第2の導電路の長さの2分の1以下であってもよい。
また、本発明の積層型ローパスフィルタは、更に、第1のコイルの入力端とグランドとの間に設けられたキャパシタと、第2のコイルの出力端とグランドとの間に設けられたキャパシタと、第1のコイルに対して並列に接続されたキャパシタと、第2のコイルに対して並列に接続されたキャパシタとを備えていてもよい。
本発明の積層型ローパスフィルタでは、第1の導電路と第2の導電路を備えたことにより、通過・減衰特性における阻止帯域に現れる減衰極における減衰量を大きくすることが可能になるという効果を奏する。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図4を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの回路構成について説明する。図4に示したように、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1は、信号が入力される入力端子2と、信号を出力する出力端子3と、2つのコイル11,12と、5つのキャパシタ13〜17とを備えている。
コイル11,12は、直列に接続されて、回路構成上、入力端子2と出力端子3との間に設けられている。回路構成上、コイル11,12のうちコイル11の方が入力端子2に近い位置に配置されている。コイル11は本発明における第1のコイルに対応し、コイル12は本発明における第2のコイルに対応する。コイル11,12は、それぞれ、信号が入力される入力端と信号を出力する出力端とを有している。コイル11の入力端は入力端子2に接続されている。コイル11の出力端はコイル12の入力端に接続されている。コイル12の出力端は出力端子3に接続されている。なお、本出願において、「回路構成上」という表現は、物理的な構成における配置ではなく、回路図上での配置を指すために用いている。
回路構成上、キャパシタ13は、コイル11とコイル12の接続点とグランドとの間に設けられている。すなわち、キャパシタ13の一端はコイル11とコイル12の接続点に接続され、キャパシタ13の他端はグランドに接続されている。
キャパシタ14は、コイル11の入力端とグランドとの間に設けられている。すなわち、キャパシタ14の一端はコイル11の入力端に接続され、キャパシタ14の他端はグランドに接続されている。キャパシタ15は、コイル12の出力端とグランドとの間に設けられている。すなわち、キャパシタ15の一端はコイル12の出力端に接続され、キャパシタ15の他端はグランドに接続されている。
キャパシタ16は、コイル11に対して並列に接続されている。すなわち、キャパシタ16の一端はコイル11の入力端に接続され、キャパシタ16の他端はコイル11の出力端に接続されている。キャパシタ17は、コイル12に対して並列に接続されている。すなわち、キャパシタ17の一端はコイル12の入力端に接続され、キャパシタ17の他端はコイル12の出力端に接続されている。
積層型ローパスフィルタ1は、5次のエリプティック型のローパスフィルタの回路構成を有している。この積層型ローパスフィルタ1では、入力端子2に信号が入力されると、そのうちの所定の遮断周波数以下の周波数の信号が選択的に積層型ローパスフィルタ1を通過し、出力端子3から出力される。この積層型ローパスフィルタ1では、通過・減衰特性における阻止帯域に少なくとも1つの減衰極が現れる。
次に、図1および図2を参照して、積層型ローパスフィルタ1の構造の概略について説明する。図1は、積層型ローパスフィルタ1の主要部分を示す斜視図である。図2は、積層型ローパスフィルタ1の外観を示す斜視図である。
積層型ローパスフィルタ1は、積層型ローパスフィルタ1の構成要素を一体化するための積層基板20を備えている。後で詳しく説明するが、積層基板20は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含んでいる。コイル11,12は、いずれも、積層基板20内の少なくとも1つの導体層を用いて構成されている。キャパシタ13〜17は、いずれも、積層基板20内の少なくとも2つ導体層とそれらの間に配置された誘電体層とを用いて構成されて、積層基板20内に形成されている。
図2に示したように、積層基板20は、外周部として、上面と、底面と、4つの側面を有する直方体形状をなしている。積層基板20における1つの側面には入力端子22が配置され、この側面とは反対側の側面には出力端子23が配置されている。積層基板20における残りの2つの側面には、グランド用端子24,25が配置されている。入力端子22は図4における入力端子2に対応し、出力端子23は図4における出力端子3に対応する。グランド用端子24,25はグランドに接続される。積層基板20において、端子24が配置される側面と上面との間の稜線の長さは例えば0.8〜2.7mmの範囲内であり、端子22が配置される側面と上面との間の稜線の長さは例えば0.4〜2.2mmの範囲内であり、端子22が配置される側面と端子24が配置される側面との間の稜線の長さは例えば0.2〜1.2mmの範囲内である。
次に、図5ないし図8を参照して、積層基板20における誘電体層と導体層について詳しく説明する。図5において(a)〜(c)は、それぞれ、上から1層目ないし3層目の誘電体層の上面を示している。図6において(a)〜(c)は、それぞれ、上から4層目ないし6層目の誘電体層の上面を示している。図7において(a)〜(c)は、それぞれ、上から7層目ないし9層目の誘電体層の上面を示している。図8において(a)〜(c)は、それぞれ、上から10層目ないし12層目の誘電体層の上面を示している。
図5(a)に示した1層目の誘電体層31の上面には導体層は形成されていない。図5(b)に示した2層目の誘電体層32の上面には、図4におけるコイル11の一部を構成するコイル用導体層321と、図4におけるコイル12の一部を構成するコイル用導体層322とが形成されている。導体層321の一端部は入力端子22に接続される。この導体層321の一端部は、コイル11の入力端となる。導体層321は、上方から見たときに、一端部から他端部に向けて時計回り方向に回転するように延びている。導体層322の一端部は出力端子23に接続される。この導体層322の一端部は、コイル12の出力端となる。導体層322は、上方から見たときに、一端部から他端部に向けて時計回り方向に回転するように延びている。
また、誘電体層31には、導体層321における他端部の近傍の部分に接続されたスルーホール323と、導体層322における他端部の近傍の部分に接続されたスルーホール324とが形成されている。
図5(c)に示した3層目の誘電体層33の上面には、コイル11の他の一部を構成するコイル用導体層331と、コイル12の他の一部を構成するコイル用導体層332とが形成されている。導体層331における一端部の近傍の部分にはスルーホール323が接続されている。導体層331は、上方から見たときに、一端部から他端部に向けて時計回り方向に回転するように延びている。導体層332における一端部の近傍の部分にはスルーホール324が接続されている。導体層332は、上方から見たときに、一端部から他端部に向けて時計回り方向に回転するように延びている。
また、誘電体層32には、導体層331における他端部の近傍の部分に接続されたスルーホール333と、導体層332における他端部の近傍の部分に接続されたスルーホール334とが形成されている。導体層331においてスルーホール333に接続された部分は、コイル11の出力端となる。導体層332においてスルーホール334に接続された部分は、コイル12の入力端となる。
コイル11は、導体層321,331とスルーホール323とを用いて構成されている。このコイル11は、上方から見たときに、入力端から出力端に向けて時計回り方向に回転するように延びている。コイル12は、導体層322,332とスルーホール324とを用いて構成されている。このコイル12は、上方から見たときに、入力端から出力端に向けて反時計回り方向に回転するように延びている。従って、コイル11における入力端から出力端に向けての回転方向とコイル12における入力端から出力端に向けての回転方向は、互いに逆方向である。
図6(a)に示した4層目の誘電体層34の上面には、導体層341,342が形成されている。また、誘電体層34には、導体層341に接続されたスルーホール343と、導体層342に接続されたスルーホール344とが形成されている。スルーホール343,344は、それぞれスルーホール333,334に接続されている。
図6(b)に示した5層目の誘電体層35の上面には、導体層351,352が形成されている。また、誘電体層35には、導体層351に接続されたスルーホール353と、導体層352に接続されたスルーホール354とが形成されている。スルーホール353,354は、それぞれスルーホール343,344に接続されている。
図6(c)に示した6層目の誘電体層36の上面には、導体層361,362が形成されている。また、誘電体層36には、導体層361に接続されたスルーホール363と、導体層362に接続されたスルーホール364とが形成されている。スルーホール363,364は、それぞれスルーホール353,354に接続されている。
図7(a)に示した7層目の誘電体層37の上面には、キャパシタ用導体層371が形成されている。導体層371には、スルーホール363,364が接続されている。また、誘電体層37には、導体層371に接続されたスルーホール372が形成されている。
図7(b)に示した8層目の誘電体層38の上面には、キャパシタ用導体層381,382と、導体層383とが形成されている。導体層381は入力端子22に接続される。導体層382は出力端子23に接続される。また、誘電体層38には、導体層383に接続されたスルーホール384が形成されている。スルーホール384はスルーホール372に接続されている。
図7(c)に示した9層目の誘電体層39の上面には、キャパシタ用導体層391が形成されている。導体層391には、スルーホール384が接続されている。
図8(a)に示した10層目の誘電体層40の上面には、グランド用導体層401が形成されている。導体層401は、グランド用端子24,25に接続される。図8(b)に示した11層目の誘電体層41の上面には、キャパシタ用導体層411,412が形成されている。導体層411は入力端子22に接続される。導体層412は出力端子23に接続される。図8(c)に示した12層目の誘電体層42の上面には、グランド用導体層421が形成されている。導体層421は、グランド用端子24,25に接続される。
上述の1層目ないし12層目の誘電体層31〜42および導体層が積層されて、図1および図2に示した積層基板20が形成される。図2に示した端子22〜24は、この積層基板20の外周部に形成される。
なお、本実施の形態において、積層基板20としては、誘電体層の材料として樹脂、セラミック、あるいは両者を複合した材料を用いたもの等、種々のものを用いることができる。しかし、積層基板20としては、特に、高周波特性に優れた低温同時焼成セラミック多層基板を用いることが好ましい。
以下、図3を参照して、積層基板20の内部の構成について更に説明する。図3は、端子24が配置される側面から見た積層基板20の内部を示す説明図である。前述のように、コイル11は、導体層321,331とスルーホール323とを用いて構成されている。また、コイル12は、導体層322,332とスルーホール324とを用いて構成されている。
図7(b)に示した導体層381,382は、誘電体層37を介して導体層371に対向していると共に、誘電体層38を介して導体層391に対向している。導体層371,381,391と誘電体層37,38によって、図4におけるキャパシタ16が構成されている。また、導体層371,382,391と誘電体層37,38によって、図4におけるキャパシタ17が構成されている。
図7(c)に示した導体層391は、スルーホール372,384を介して導体層371に接続されている。この導体層371は、スルーホール333,343,353,363を介して導体層331に接続されている。また、導体層371は、スルーホール334,344,354,364を介して導体層332に接続されている。また、導体層391は、誘電体層39を介して導体層401に対向している。導体層391,401と、これらの間に配置された誘電体層39によって、図4におけるキャパシタ13が構成されている。
スルーホール333,343,353,363は、コイル11の出力端とキャパシタ13とを接続するために用いられる第1の導電路51を構成している。スルーホール334,344,354,364は、コイル12の入力端とキャパシタ13とを接続するために用いられる第2の導電路52を構成している。スルーホール372,384は、第1の導電路51と第2の導電路52の各々におけるキャパシタ13に近い端部とキャパシタ13とを接続するために用いられる第3の導電路53を構成している。コイル11,12は、導電路51,52の各中心軸方向に直交する方向に並べて配置されている。
図8(b)に示した導体層411,412は、誘電体層41を介して導体層421に対向している。導体層411,421と、これらの間に配置された誘電体層41によって、図4におけるキャパシタ14が構成されている。また、導体層412,421と、これらの間に配置された誘電体層41によって、図4におけるキャパシタ15が構成されている。
次に、図1および図3を参照して、積層型ローパスフィルタ1におけるコイル11,12と導電路51,52について更に詳しく説明する。図1における矢印はコイル11,12と導電路51,52を流れる電流の方向を表している。図3において、記号M1を付した矢印は、導電路51を流れる電流によって発生する磁界の方向を表し、記号M2を付した矢印は、導電路52を流れる電流によって発生する磁界の方向を表している。図3におけるその他の矢印はコイル11,12と導電路51,52を流れる電流の方向を表している。
図1および図3に示したように、導電路51,52は、それらの中心軸方向が平行になり、それらを流れる電流の方向が互いに逆方向になるように配置されている。従って、導電路51を流れる電流によって発生する磁界の方向(回転方向)と導電路52を流れる電流によって発生する磁界の方向(回転方向)は互いに逆方向になる。また、導電路51,52は磁界結合する。導電路51,52の磁界結合を妨げないように、導電路51と導電路52の間には、それらに接続された導体層以外の導体層は配置されていない。また、導電路51の長さと導電路52の長さは等しい。第3の導電路53の長さは、導電路51,52の長さの2分の1以下であることが好ましい。
以下、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1の作用、効果について説明する。始めに、積層型ローパスフィルタ1の特性について説明する。積層型ローパスフィルタ1は、図4に示したように、5次のエリプティック型のローパスフィルタの回路構成を有している。図4に示したローパスフィルタの回路構成は、図9に示した3次のローパスフィルタ101を2つ縦続接続したものに相当する。図9に示したローパスフィルタ101は、入力端102と、出力端103と、入力端102と出力端103の間に設けられたコイル111と、入力端102とグランドの間に設けられたキャパシタ112と、出力端103とグランドの間に設けられたキャパシタ113と、コイル111に対して並列に接続されたキャパシタ114とを備えている。図9に示したローパスフィルタ101では、通過・減衰特性における阻止帯域に1つの減衰極が現れる。このローパスフィルタ101を2つ縦続接続したものに相当する5次のエリプティック型のローパスフィルタでは、通常、通過・減衰特性における阻止帯域に2つの減衰極が現れる。この2つの減衰極の各々は、ローパスフィルタ101における1つの減衰極に対応する。従来、積層基板を用いて5次のエリプティック型のローパスフィルタを構成した場合、2つの減衰極の周波数を合わせて、2つの減衰極の代わりに1つの減衰極を形成させることは困難であった。その原因は、2つのコイル間の磁界結合が生じるためと考えられる。
次に、図10および図11を参照して、本実施の形態に対する比較例の積層型ローパスフィルタ201について説明する。図10は、比較例の積層型ローパスフィルタ201における主要部分を示す斜視図である。図11は、比較例の積層型ローパスフィルタ201における端子24が配置される側面から見た積層基板20の内部を示す説明図である。比較例の積層型ローパスフィルタ201は、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1における導体層331,332の代わりに、誘電体層33の上に形成された1つの導体層330を備えている。この導体層330は、導体層331に相当する部分と、導体層332に相当する部分と、これら2つの部分を連結する部分とを有している。積層型ローパスフィルタ201において、コイル11は、導体層321と、スルーホール323と、導体層330における導体層331に相当する部分とによって構成されている。また、積層型ローパスフィルタ201において、コイル12は、導体層322と、スルーホール324と、導体層330における導体層332に相当する部分とによって構成されている。
また、積層型ローパスフィルタ201は、積層型ローパスフィルタ1における導電路51,52の代わりに、導体層330と導体層371とを接続する1つの導電路50を備えている。導電路50は、誘電体層33,34,35,36に1つずつ形成されたスルーホールが直列に接続されて構成されている。また、導電路50は、導電路53に接続されている。積層型ローパスフィルタ201におけるその他の構成は、積層型ローパスフィルタ1と同様である。
図10における矢印はコイル11,12と導電路50を流れる電流の方向を表している。図11において、記号M0を付した矢印は、導電路50を流れる電流によって発生する磁界の方向を表している。図11におけるその他の矢印はコイル11,12と導電路50を流れる電流の方向を表している。図10、図11から分かるように、積層型ローパスフィルタ201では、コイル11,12とキャパシタ13との間に、電流の方向が互いに逆方向になる導電路51,52は存在しない。
次に、シミュレーションによって、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1と比較例の積層型ローパスフィルタ201とで通過・減衰特性を比較した結果について説明する。図12は、比較例の積層型ローパスフィルタ201の通過・減衰特性を示している。図13は、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1の通過・減衰特性を示している。なお、図12および図13に示した通過・減衰特性は、シミュレーションによって求めたものである。図12から分かるように、比較例の積層型ローパスフィルタ201では、通過・減衰特性における阻止帯域に2つの減衰極が現れている。これに対し、図13から分かるように、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1では、通過・減衰特性における阻止帯域に減衰極が1つだけ現れ、且つその減衰極における減衰量は、比較例の積層型ローパスフィルタ201における2つの減衰極における各減衰量よりも大きくなっている。
上記のシミュレーションの結果から分かるように、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1によれば、電流の方向が互いに逆方向になる2つの導電路51,52を備えたことにより、このような2つの導電路51,52を介さずに、1つの導電路50のみによってコイル11,12の接続点とキャパシタ13とが接続される場合に比べて、通過・減衰特性における阻止帯域に現れる減衰極における減衰量を大きくすることが可能になる。
また、本実施の形態によれば、積層型ローパスフィルタ1に対して直列にノッチフィルタを設けることなく、減衰極を利用して、積層型ローパスフィルタ1の通過信号に対する高調波等のスプリアスを効果的に低減することが可能になる。そのため、本実施の形態によれば、積層型ローパスフィルタ1の通過帯域における挿入損失が大きくなることを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、積層型ローパスフィルタ1の小型化、薄型化に伴って隣接するコイル11,12間の磁界結合が生じる場合であっても、減衰極における減衰量を大きくすることができるので、積層型ローパスフィルタ1の小型化、薄型化が容易になる。
次に、図14ないし図20を参照して、導電路51,52間の距離が積層型ローパスフィルタ1の通過・減衰特性に与える影響について調べた結果について説明する。ここでは、シミュレーションによって、積層型ローパスフィルタ1の第1ないし第3のモデルについて通過・減衰特性を比較した。第1ないし第3のモデルでは、互いに、導電路51,52間の距離が異なっている。
図14は、第1のモデルにおける主要部分を示す斜視図である。図15は、第1のモデルにおける端子24が配置される側面から見た積層基板20の内部を示す説明図である。図16は、第2のモデルにおける主要部分を示す斜視図である。図17は、第2のモデルにおける端子24が配置される側面から見た積層基板20の内部を示す説明図である。図18は、第3のモデルにおける主要部分を示す斜視図である。図19は、第3のモデルにおける端子24が配置される側面から見た積層基板20の内部を示す説明図である。
第1ないし第3のモデルでは、互いに、導電路51,52の位置が異なり、それに伴い、導電路51,52間の距離と、導体層331,332の長さも異なっている。第2のモデルでは、第1のモデルに比べて、導電路51,52間の距離は短くなり、導体層331,332は長くなっている。また、第3のモデルでは、第1のモデルに比べて、導電路51,52間の距離は長くなり、導体層331,332は短くなっている。
図20は、シミュレーションによって求めた第1ないし第3のモデルにおける通過・減衰特性を示している。図20において、符号61を付した実線は第1のモデルにおける通過・減衰特性を示し、符号62を付した点線は第2のモデルにおける通過・減衰特性を示し、符号63を付した破線は第3のモデルにおける通過・減衰特性を示している。図20から分かるように、第1ないし第3のモデルのいずれにおいても、通過・減衰特性における阻止帯域に減衰極が1つだけ現れている。ただし、第1ないし第3のモデルにおける減衰極の周波数は互いに異なっている。これは、第1ないし第3のモデルでは、互いに導体層331,332の長さが異なっていることに起因していると考えられる。
図20に示したシミュレーションの結果から分かるように、本実施の形態によれば、導電路51,52間の距離にかかわらずに、通過・減衰特性における阻止帯域に減衰極が1つだけ現れるようにし、且つその減衰極における減衰量を大きくすることが可能である。これは、導電路51,52が前述のような寸法の積層基板20内に配置される限り、導電路51,52間の距離にかかわらずに導電路51,52間の磁界結合が生じるためと考えられる。
また、本実施の形態では、コイル11における入力端から出力端に向けての回転方向とコイル12における入力端から出力端に向けての回転方向は互いに逆方向である。後で説明する第3の実施の形態では、コイル11における入力端から出力端に向けての回転方向とコイル12における入力端から出力端に向けての回転方向が同じ方向である。第3の実施の形態の説明において詳しく説明するが、本実施の形態のように、コイル11における入力端から出力端に向けての回転方向とコイル12における入力端から出力端に向けての回転方向が互いに逆方向である方が、両回転方向が同じ場合に比べて、減衰極における減衰量を大きくすることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタについて説明する。まず、図21ないし図23を参照して、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの構成について説明する。図21は、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの主要部分を示す斜視図である。図22は、本実施の形態における積層基板の内部を示す説明図である。図23は、本実施の形態における積層基板内の1つの誘電体層の上面を示す平面図である。なお、図22は、図3と同様の方向から見た積層基板の内部を示している。
本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ501は、以下の点で、第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1と異なっている。積層型ローパスフィルタ501は、図6(c)に示した導体層361,362およびスルーホール363,364の代わりに、図23に示した導体層365とスルーホール366とを備えている。導体層365は、誘電体層36の上に形成されている。導体層365における一端部の近傍の部分には、図6(b)に示したスルーホール353が接続されている。導体層365における他端部の近傍の部分には、図6(b)に示したスルーホール354が接続されている。スルーホール366は、誘電体層36に形成され、且つ導体層365に接続されている。また、スルーホール366は、図7(a)に示したスルーホール372に接続されている。
本実施の形態では、スルーホール333,343,353によって第1の導電路51が構成され、スルーホール334,344,354によって第2の導電路52が構成されている。導電路51の長さと導電路52の長さは等しい。また、本実施の形態では、第3の導電路53は、直列に接続された導電路53A,53Bを有している。導電路53Aはスルーホール366によって構成され、導電路53Bは直列に接続されたスルーホール372,384によって構成されている。
次に、シミュレーションによって、図22に示した導電路51,52の長さL1および導電路53の長さL2が積層型ローパスフィルタ501の通過・減衰特性に与える影響について調べた結果について説明する。ここでは、一例として、シミュレーションによって、積層型ローパスフィルタ501の第1ないし第6のモデルについて通過・減衰特性を比較した結果を示す。第1ないし第6のモデルでは、互いに、導電路51,52の長さL1および導電路53の長さL2が異なっている。第1ないし第6のモデルにおけるL1,L2の値と、L2/L1の値を下記の表1に示す。
Figure 2008187418
第1ないし第6のモデルについての通過・減衰特性を、それぞれ図24ないし図29に示す。図24ないし図29から分かるように、L2が小さくなるに従って、2つの減衰極が近づき、L2が60μm以下になると減衰極が1つになる。従って、減衰極を1つにするためには、L2は60μm以下であることが好ましい。また、L2が小さくなるに従って、各減衰極における減衰量が大きくなる。L2/L1が0.69である第3のモデルでは減衰極における減衰量は約35dBであり、L2/L1が0.47である第4のモデルでは減衰極における減衰量は約36dBである。表1に示したモデル以外のモデルについてもシミュレーションを行った結果、L2/L1を0.5以下とすることにより、減衰極における減衰量を35dB以上とすることができることが分かった。従って、減衰極における減衰量を35dB以上とするためには、L2はL1の2分の1以下であることが好ましい。なお、これらは、第1の実施の形態にも当てはまる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタについて説明する。まず、図30および図31を参照して、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの構成について説明する。図30は、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの主要部分を示す斜視図である。図31は、本実施の形態における積層基板の内部を示す説明図である。なお、図31は、図3と同様の方向から見た積層基板の内部を示している。
本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ601は、以下の点で、第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1と異なっている。まず、積層型ローパスフィルタ601では、導体層321,331の形状とスルーホール323の配置が積層型ローパスフィルタ1と異なっている。すなわち、本実施の形態では、導体層321,331は、導体層321,331と導体層322,332との中間に配置された仮想の平面を中心として、導体層322,332と対称となる形状を有している。また、本実施の形態では、スルーホール323は、上記仮想の平面を中心として、スルーホール324と対称となる位置に配置されている。従って、本実施の形態では、導体層321は、上方から見たときに、一端部から他端部に向けて反時計回り方向に回転するように延び、導体層331も、上方から見たときに、一端部から他端部に向けて反時計回り方向に回転するように延びている。スルーホール323は、導体層321における他端部の近傍の部分と導体層331における一端部の近傍の部分とを接続する。従って、本実施の形態では、導体層321,331とスルーホール323とを用いて構成されるコイル11は、上方から見たときに、入力端から出力端に向けて反時計回り方向に回転するように延びている。そのため、本実施の形態では、コイル11における入力端から出力端に向けての回転方向とコイル12における入力端から出力端に向けての回転方向は同じ方向である。また、本実施の形態では、導体層341,351,361およびスルーホール333,343,353,363は、導体層331の他端部の位置に対応するように配置されている。
図30における矢印はコイル11,12と導電路51,52を流れる電流の方向を表している。図31において、記号M1を付した矢印は、導電路51を流れる電流によって発生する磁界の方向を表し、記号M2を付した矢印は、導電路52を流れる電流によって発生する磁界の方向を表している。図31におけるその他の矢印はコイル11,12と導電路51,52を流れる電流の方向を表している。
次に、図32を参照して、本実施の形態に対する比較例の積層型ローパスフィルタ701について説明する。図32は、比較例の積層型ローパスフィルタ701における主要部分を示す斜視図である。比較例の積層型ローパスフィルタ701は、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ601における導体層331,332の代わりに、誘電体層33の上に形成された1つの導体層337を備えている。この導体層337は、導体層331に相当する部分と、導体層332に相当する部分と、これら2つの部分を連結する部分とを有している。積層型ローパスフィルタ701において、コイル11は、導体層321と、スルーホール323と、導体層337における導体層331に相当する部分とによって構成されている。また、積層型ローパスフィルタ701において、コイル12は、導体層322と、スルーホール324と、導体層337における導体層332に相当する部分とによって構成されている。
また、積層型ローパスフィルタ701は、積層型ローパスフィルタ601における導電路51,52の代わりに、導体層337と導体層371とを接続する1つの導電路50を備えている。導電路50は、誘電体層33,34,35,36に1つずつ形成されたスルーホールが直列に接続されて構成されている。また、導電路50は、導電路53に接続されている。積層型ローパスフィルタ701におけるその他の構成は、積層型ローパスフィルタ601と同様である。
図32における矢印はコイル11,12と導電路50を流れる電流の方向を表している。図32から分かるように、積層型ローパスフィルタ701では、コイル11,12とキャパシタ13との間に、電流の方向が互いに逆方向になる導電路51,52は存在しない。
次に、シミュレーションによって、図1ないし図3に示した第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1と、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ601と、比較例の積層型ローパスフィルタ701とで通過・減衰特性を比較した結果について説明する。図33は、積層型ローパスフィルタ1,601,701における通過・減衰特性を示している。図33において、符号71を付した実線は、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ601の通過・減衰特性を示し、符号72を付した点線は、比較例の積層型ローパスフィルタ701の通過・減衰特性を示し、符号73を付した破線は、第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1の通過・減衰特性を示している。
図33から分かるように、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ601と比較例の積層型ローパスフィルタ701では、通過・減衰特性における阻止帯域に2つの減衰極が現れている。本実施の形態では、比較例に比べて、2つの減衰極が近づき、且つ各減衰極における減衰量が大きくなっている。この結果から分かるように、本実施の形態によれば、電流の方向が互いに逆方向になる2つの導電路51,52を備えたことにより、このような2つの導電路51,52を介さずに、1つの導電路50のみによってコイル11,12の接続点とキャパシタ13とが接続される場合に比べて、通過・減衰特性における阻止帯域に現れる減衰極における減衰量を大きくすることが可能になる。
ただし、第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ1の通過・減衰特性では減衰極が1つだけ現れるのに対し、本実施の形態に係る積層型ローパスフィルタ601の通過・減衰特性では2つの減衰極が現れる。また、本実施の形態における2つの減衰極における各減衰量は、第1の実施の形態における1つの減衰極における減衰量よりも小さい。このことから、第1の実施の形態のようにコイル11における入力端から出力端に向けての回転方向とコイル12における入力端から出力端に向けての回転方向が互いに逆方向である方が、本実施の形態のようにコイル11における入力端から出力端に向けての回転方向とコイル12における入力端から出力端に向けての回転方向が同じ場合に比べて、減衰極における減衰量を大きくすることができる。従って、コイル11における入力端から出力端に向けての回転方向とコイル12における入力端から出力端に向けての回転方向は互いに逆方向である方が好ましい。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、本発明の積層型ローパスフィルタは、直列に接続された3つ以上のコイルを備えていてもよい。この場合、3つ以上のコイルのうち、少なくとも2つのコイルが本発明における第1および第2のコイルに相当するものであればよい。また、本発明において、各コイルは、1つの導体層を用いて構成されていてもよいし、スルーホールによって接続された3つ以上の導体層を用いて構成されていてもよい。また、本発明において、第1ないし第3の導電路は、それぞれ少なくとも1つのスルーホールを用いて構成されていればよく、各導電路を構成するスルーホールの数は任意である。
本発明の積層型ローパスフィルタは、例えば、1セグメント放送用の受信装置において用いられるローパスフィルタとして有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの主要部分を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの外観を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における積層基板の内部を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの回路構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態における積層基板の1層目ないし3層目の誘電体層の上面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における積層基板の4層目ないし6層目の誘電体層の上面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における積層基板の7層目ないし9層目の誘電体層の上面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における積層基板の10層目ないし12層目の誘電体層の上面を示す説明図である。 3次のローパスフィルタの回路構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に対する比較例の積層型ローパスフィルタにおける主要部分を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に対する比較例の積層型ローパスフィルタにおける積層基板の内部を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に対する比較例の積層型ローパスフィルタの通過・減衰特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの通過・減衰特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第1のモデルにおける主要部分を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第1のモデルにおける積層基板の内部を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第2のモデルにおける主要部分を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第2のモデルにおける積層基板の内部を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第3のモデルにおける主要部分を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第3のモデルにおける積層基板の内部を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第1ないし第3のモデルにおける通過・減衰特性を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの主要部分を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態における積層基板の内部を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態における積層基板内の1つの誘電体層の上面を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第1のモデルにおける通過・減衰特性を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第2のモデルにおける通過・減衰特性を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第3のモデルにおける通過・減衰特性を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第4のモデルにおける通過・減衰特性を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第5のモデルにおける通過・減衰特性を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの第6のモデルにおける通過・減衰特性を示す特性図である。 本発明の第3の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタの主要部分を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態における積層基板の内部を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に対する比較例の積層型ローパスフィルタにおける主要部分を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタと第3の実施の形態に係る積層型ローパスフィルタと第3の実施の形態に対する比較例の積層型ローパスフィルタの通過・減衰特性を示す特性図である。
符号の説明
1…積層型ローパスフィルタ、2…入力端子、3…出力端子、11,12…コイル、13〜17…キャパシタ、20…積層基板、22…入力端子、23…出力端子、24,25…グランド用端子、31〜42…誘電体層、51…第1の導電路、52…第2の導電路、53…第3の導電路。

Claims (6)

  1. 積層された複数の誘電体層を含む積層基板と、
    前記積層基板の外周部に配置され、信号が入力される入力端子と、
    前記積層基板の外周部に配置され、信号を出力する出力端子と、
    それぞれ前記積層基板内に設けられた少なくとも1つの導体層を用いて構成され、直列に接続されて、回路構成上、前記入力端子と出力端子との間に設けられた第1のコイルおよび第2のコイルと、
    前記積層基板内に形成され、回路構成上、前記第1のコイルと第2のコイルの接続点とグランドとの間に設けられたキャパシタとを備え、
    通過・減衰特性における阻止帯域に少なくとも1つの減衰極が現れる積層型ローパスフィルタであって、
    回路構成上、前記第1のコイルと第2のコイルのうち第1のコイルの方が前記入力端子に近い位置に配置され、
    前記第1および第2のコイルは、それぞれ、信号が入力される入力端と信号を出力する出力端とを有し、
    積層型ローパスフィルタは、更に、前記積層基板内に設けられた少なくとも1つのスルーホールを用いて構成され、前記第1のコイルの出力端と前記キャパシタとを接続するために用いられる第1の導電路と、前記積層基板内に設けられた少なくとも1つのスルーホールを用いて構成され、前記第2のコイルの入力端と前記キャパシタとを接続するために用いられる第2の導電路とを備え、
    前記第1の導電路と第2の導電路は、それらを流れる電流の方向が互いに逆方向になるように配置され、且つ磁界結合することを特徴とする積層型ローパスフィルタ。
  2. 前記第1のコイルと第2のコイルは、前記第1の導電路の中心軸方向および前記第2の導電路の中心軸方向に直交する方向に並べて配置され、それぞれ、入力端から出力端に向けて回転するように延び、第1のコイルにおける入力端から出力端に向けての回転方向と前記第2のコイルにおける入力端から出力端に向けての回転方向は、互いに逆方向であることを特徴とする請求項1記載の積層型ローパスフィルタ。
  3. 前記第1の導電路と第2の導電路の間には、それらに接続された導体層以外の導体層は配置されていないことを特徴とする請求項1または2記載の積層型ローパスフィルタ。
  4. 更に、前記積層基板内に設けられた少なくとも1つのスルーホールを用いて構成され、前記第1の導電路と第2の導電路の各々における前記キャパシタに近い端部と前記キャパシタとを接続するために用いられる第3の導電路を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の積層型ローパスフィルタ。
  5. 前記第1の導電路の長さと第2の導電路の長さは等しく、前記第3の導電路の長さは前記第1および第2の導電路の長さの2分の1以下であることを特徴とする請求項4記載の積層型ローパスフィルタ。
  6. 更に、前記第1のコイルの入力端とグランドとの間に設けられたキャパシタと、前記第2のコイルの出力端とグランドとの間に設けられたキャパシタと、前記第1のコイルに対して並列に接続されたキャパシタと、前記第2のコイルに対して並列に接続されたキャパシタとを備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の積層型ローパスフィルタ。
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