JP4591689B2 - Lc複合部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チップ型ノイズフィルタ等のLC複合部品の製造方法に係り、とくに100MHz以上の高周波領域での使用に適したチップ型のLC複合部品の製造方法に関する。
従来、信号線路等に挿入される高周波ノイズフィルタ用のLC複合部品としては、(1)焼結フェライトのドラムコアに巻線を施したインダクタとチップコンデンサとの組み合わせ、(2)基材に焼結フェライト又は誘電体を用い、基材上に単層又は積層導体パターンを設けたチップインダクタとチップコンデンサとの組み合わせ、(3)フェライト基板上の薄膜コイルとチップコンデンサとの組合せ等がある。例えば、下記特許文献1ではフェライト基板に厚膜によるコンデンサと電気配線孔によるインダクタとを設けた構成が、下記特許文献2には、複合フェライト基板上の薄膜コイルとチップコンデンサとの組合せが開示されている。また、下記特許文献3には、フェライト基板の両面の導体をフェライト基板を貫通する接続導体で接続してインダクタを構成することが開示されている。
特開平6−168846号公報 特開平8−167522号公報 特開2004−72815号公報
ところで、上記従来技術の場合、インダクタンス(L)とキャパシタンス(C)を一体化することは可能であっても、製造工程の制約から大きなL、Cを有する素子作成は困難であった。このためフィルタ等を構成する場合にその特性が制限されていた。
本発明は、上記の点に鑑み、大きなL、Cを共に有する高性能LC複合部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
上記目的を達成するために、の発明に係るLC複合部品の製造方法は、
熱間等方圧加圧法で成形された焼結フェライト基板上に無機酸化物の表面平滑層を基板ポア深さの1〜5倍の膜厚で形成し、前記表面平滑層に鏡面研磨処理を行う平滑層形成工程と、
第1又は第1群の電極層、第2又は第2群の電極層、及び前記第1又は第1群の電極層と第2又は第2群の電極層との間に介在する薄膜誘電体層を有する薄膜コンデンサ素子を前記表面平滑層上に形成するコンデンサ素子形成工程と、
前記コンデンサ素子形成工程で前記薄膜コンデンサ素子を形成後に、導体コイルを前記焼結フェライト基板に設けるインダクタンス素子作製工程とを備えることを特徴としている。
の発明に係るLC複合部品の製造方法は、
熱間等方圧加圧法で成形された第1の焼結フェライト基板上に無機酸化物の表面平滑層を基板ポア深さの1〜5倍の膜厚で形成し、前記表面平滑層に鏡面研磨処理を行う平滑層形成工程と、
第1又は第1群の電極層、第2又は第2群の電極層、及び前記第1又は第1群の電極層と第2又は第2群の電極層との間に介在する薄膜誘電体層を有する薄膜コンデンサ素子を前記表面平滑層上に形成するコンデンサ素子形成工程と、
第2の焼結フェライト基板に導体コイルを設けるインダクタンス素子作製工程と、
前記薄膜コンデンサ素子が設けられた第1の焼結フェライト基板と、前記インダクタンス素子が設けられた第2の焼結フェライト基板とを貼り合わせる一体化工程とを備えることを特徴としている。
の発明に係るLC複合部品の製造方法は、前記第1又は第2の発明において、前記表面平滑層がSiO 層であることを特徴としている。
の発明に係るLC複合部品の製造方法は、前記第1から第3のいずれかの発明において、前記鏡面研磨処理がCMP法によるものであることを特徴としている。
の発明に係るLC複合部品の製造方法は、前記第の発明において、前記インダクタンス素子作製工程を行う前に、前記薄膜コンデンサ素子を覆う保護膜を形成する保護膜形成工程を行うことを特徴としている。
の発明に係るLC複合部品の製造方法は、前記第の発明において、前記保護膜形成工程の後に、前記焼結フェライト基板に貫通孔を形成する孔あけ工程を行うことを特徴としている。
本発明に係るLC複合部品の製造方法によれば、インダクタンス値の大きなインダクタンス素子及びキャパシタンス値の大きな薄膜コンデンサ素子を共に備えるフィルタ等の回路素子を高い歩留まりで能率的に作製可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、LC複合部品の製造方法の実施の形態を図面に従って説明する。
実施の形態1
図1〜図5を用いて本発明に係るLC複合部品の製造方法の実施の形態1を説明する。この実施の形態1は図4の回路図に示すように、2個のインダクタンス素子L1,L2の接続点に薄膜コンデンサ素子C1を接続したT型フィルタを構成するものである。図1〜図3のように薄膜コンデンサ素子C1は焼結フェライト基板1の片面に形成され、インダクタンス素子L1は焼結フェライト基板1の両面に形成されたスパイラル状コイル導体層11a,11bが焼結フェライト基板1を貫通する貫通導電部としての導通ビア11dで直列接続されたものであり、同様にインダクタンス素子L2は焼結フェライト基板1の両面に形成されたスパイラル状コイル導体層12a,12bが焼結フェライト基板1を貫通する貫通導電部としての導通ビア12dで直列接続されたものである。2個のインダクタンス素子L1,L2の直接続の両端は焼結フェライト基板1の両端部の端子電極T1,T2に導出されている。薄膜コンデンサ素子C1の一端は導通ビア13d,14dを通してインダクタンス素子L1,L2に接続されており(薄膜コンデンサ素子C1の最下層の電極がインダクタンス素子L1,L2を相互に接続する導体層を兼ねており)、薄膜コンデンサ素子C1の他端は端子電極T3に導出されている(T3はグランド電極として2箇所設けられている)。なお、後述するが、各端子電極T1,T2,T3に接続する外部電極が焼結フェライト基板1の縁部における表裏面及び側面にわたって導電ペースト等で設けられる。
本実施の形態では焼結フェライト基板1としてNiZn系フェライト基板を用いる。例えば、Fe :40〜55mol%、NiO:5〜35mol%、ZnO:10〜40mol%、及びBi :150〜750ppmのフェライト組成、又はFe :40〜55mol%、NiO:5〜35mol%、ZnO:10〜40mol%、CuO :5〜10mol%、及びMnO:0.5〜2mol%のフェライト組成を含む。NiZn系フェライトは、高周波特性が優れており、さらに比抵抗が1×1010Ωcm以上と高いことから貫通導体を形成するにあたって特別な絶縁層が不要である。
またNiZn系フェライトは、熱膨張係数が9.5ppm/Kであり、誘電体であるBST(バリウム・ストロンチウム・チタン・オキサイド)の10ppm/Kと近似しているため、高温の熱処理を行っても熱応力による膜剥離が生じにくいという利点を有している。ちなみに、熱膨張係数に関して、シリコン:3.5ppm/K、アルミナ:8.0ppm/Kである。
焼結フェライト基板1は焼結体であるため鏡面研磨加工を行った後でも、微細なポア(欠陥に起因する凹部)が表面に残存する。このポアは基板1上にコンデンサ電極層、薄膜誘電体層の順に積層形成される薄膜コンデンサC1の電極間短絡の原因となる。このため、特に熱間等方圧加圧法(以下HIPと略す)により作製された焼結フェライト基板を用いることが好ましい。ポアを大幅に低減することが可能となるからである。薄膜コンデンサ素子C1においては、従来の厚膜コンデンサの誘電体膜厚が1〜100μmなのに対して、薄膜誘電体膜厚0.05〜0.5μmと非常に薄いために、基板上のポアは微細なポアであっても短絡の原因となる。すなわち本発明における薄膜誘電体層とは膜厚が0.05〜0.5μmの強誘電体からなる層をいい、前記範囲未満では短絡が発生しやすく、前記範囲を超えるとコンデンサの容量が小さくなる。
HIPはアルゴンガスを圧力媒体とするものであり、好ましくは、0.5t/cm以上の圧力と1200℃以上の条件で、焼成後のフェライト基板を処理することで、基板表面が緻密となりポアを大幅に低減させることができる。例えば、HIPによる焼結フェライト基板をHIP品、HIPを用いない焼結フェライト基板を通常品としたとき、焼結フェライト基板上に形成された薄膜コンデンサの短絡率は以下のようになる。
HIP品:SiO膜厚5μmでコンデンサ短絡率 0/10
通常品 :SiO膜厚5μmでコンデンサ短絡率 8/10
(但しSiO膜は基板表面に形成された表面平滑層である)
また、高い誘電率を得るためには400〜1000℃の温度での誘電体の熱処理が不可欠である。この熱処理温度に耐熱性を有する表面平滑層を焼結フェライト基板に設けることが好ましい。このため、表面平滑層としては、広く使用されているポリイミド等の有機物は用いることができず、無機酸化物を用いる。本発明における無機酸化物層とは、その構成元素に炭素を含まず400〜1000℃の酸化性雰囲気下熱処理においても耐熱性を有する酸化物であり、好ましくは、酸化シリコン、アルミナ等が用いられ、CVD、ゾルゲル、スパッタ等の公知の方法で形成でき、基板ポア深さの1〜5倍程度の膜厚が好ましい。例えば、焼結フェライト基板1のポア深さが2μm程度の場合、表面平滑層としてのSiO膜厚とコンデンサ短絡率との関係は以下の通りとなる。
HIP品:SiO膜厚1μmで コンデンサ短絡率 5/10
HIP品:SiO膜厚2.5μmで コンデンサ短絡率 1/10
HIP品:SiO膜厚5μmで コンデンサ短絡率 0/10
焼結フェライト基板1の片面には、インダクタンス素子L1,L2より先に薄膜コンデンサ素子C1が形成される。薄膜コンデンサ素子C1は、単層の場合、表面平滑層上に形成される最下層となる第1の電極層、薄膜誘電体層、これを介して積層形成される第2の電極層とで構成される。また、薄膜コンデンサ素子C1が、多層の場合、表面平滑層上に形成される最下層となる電極層を含む第1群の電極層とこれと対向する第2群の電極層と、前記第1群の電極層と第2群の電極層との間にそれぞれ介在する薄膜誘電体層とで構成される。なお、薄膜コンデンサ素子C1の各電極層及び薄膜誘電体層はスパッタ等の乾式薄膜形成法で形成される。
一方、インダクタンス素子L1,L2は、焼結フェライト基板1の両面に形成した電気めっき下地膜をフォトリソグラフィー技術によりパターニングし、電気めっきにより所要厚みの銅等のスパイラル状コイル導体層11a,11b及びスパイラル状コイル導体層12a,12bを形成する。なお、焼結フェライト基板1を貫通して表裏のコイル導体層同士を接続したり、コイル導体層端部と薄膜コンデンサ素子C1の電極層とを接続したりする貫通導電部はレーザー加工やマイクロドリリング等で焼結フェライト基板1に貫通孔を形成後に導体ペーストを充填して形成する。
前記端子電極T1,T2,T3は、コイル導体層と同時にパターニングし、電気めっきにより所要厚みの銅等の導体層とすることができる。
以下、製造手順の一例を図2等を用いて説明する。実際の製造においては、LC複合部品を多数個形成可能な寸法に切断加工された焼結フェライト基板(ウェハ)に対して多数個のLC複合部品を同時に形成するが、ここでは1個のLC複合部品について図示して説明している。
最初に、焼結フェライト基板1(HIP品)に対して平滑層形成工程で表面平滑層を形成する。すなわち、図2(A),(B)の焼結フェライト基板1(C1形成前)を、コロイダルシリカを用い鏡面研磨処理し、900℃熱処理後に、CVD法により表面平滑層15としてのSiO層を10μm成膜した。その後、CMP法により鏡面研磨処理を行った。
次に、コンデンサ素子形成工程で図2(A),(B)のように薄膜コンデンサ素子C1を形成する。このコンデンサ素子の形成は、まず、下部電極下地層20として、TiOをスパッタ法により10nm成膜した後、TiO層の安定化のため900℃、酸素雰囲気下で15分間の熱処理を行った。その後、第1の電極層21として白金をスパッタ法により200nm成膜し、600℃にて熱処理後、下部電極形状にパターニングした。下地層20は表面平滑層15と電極層21との密着性向上のための層であり、酸化チタンの他に、酸化タンタル、アルミナ等を用いることができる。なお、表面平滑層として酸化チタン、酸化タンタル、アルミナを用いた場合には下地層20を省くことが可能である。すなわち表面平滑層が下地層を兼ねることとなり、工程簡略化が可能となり特に好ましい。
薄膜コンデンサ素子の電極層には白金、金、ニッケル、銅、又は、これらを主成分とする合金を用い、特に好ましくは、耐熱性に優れた白金である。また、金の上に白金を成膜した多層膜や、酸化イリジウム等の導電性酸化物を形成した多層膜を用いることも可能である。電極層成膜後に、後工程の薄膜誘電体層の成膜温度、あるいは誘電体層成膜後の熱処理温度以上の温度で熱処理を行う。これは電極層に用いる白金の構造の熱処理による変化、あるいは膜からのガス放出を予め行っておくためである。
第1の薄膜誘電体層31として、BST(Ba、Sr)TiO、をスパッタ法により、550℃にて、200nm成膜し、パターニングした。誘電体層としては、BST以外にも公知の高誘電率材料、SrTiO、BaTiO、等を用いることができるが、鉛を含まず高誘電率であることから特にBSTが好ましい。
上部電極層となる第2の電極層22として白金等(第1の電極層21と同様)をスパッタ法により200nm成膜し、パターニングし、600℃で熱処理した。
上記と同様に、更に、第2の薄膜誘電体層32、第3の電極層23、第3の薄膜誘電体層33、第4の電極層24を形成した。第1の電極層21と第3の電極層23は電気的に接続されて第1群の電極層を構成し、第2の電極層22と第4の電極層24は電気的に接続されて第2群の電極層を構成しており、誘電体層3層構造の多層薄膜コンデンサ構造となっている。
その後、薄膜誘電体層の特性向上のため、600℃、酸素雰囲気化で20分間の熱処理を行った。
インダクタンス素子L1,L2のコイル導体層11a,11b,12a,12bを焼結フェライト基板1に形成するためのインダクタンス素子作製工程に先立って、貫通導電部形成工程を行う。
まず、レーザー加工による焼結フェライト基板1への貫通孔形成前に、保護膜形成工程において、基板全面に保護膜(下層)35を構成する下地層として図2(B)のようにアルミナ膜をスパッタ法により0.1μm形成し、さらに保護膜(上層)36としてポリイミド膜を4μmスピンコートし、パターニングし、硬化処理することで、薄膜コンデンサ構造の部分を保護した。前記アルミナ膜はポリイミド膜と白金膜(薄膜コンデンサ素子の電極層)の密着性改善のための下地層であると同時に、ポリイミドに比べて水分透過性が少ないため保護膜としても機能する。なお、レーザー加工前に形成するのは、レーザー加工時に加工残渣が基板(ウェハ)表面に飛び散ることから生じるコンデンサ部分の短絡を防止するためである。すなわち本発明における保護層とは、主としてはレーザーによる加工工程における薄膜コンデンサ構造部分の保護のための層であり、この目的のためには、柔軟性のある有機物保護膜、好ましくはポリイミド膜、が1〜10μm形成されていることが好ましい。前記範囲未満では薄膜コンデンサ構造が短絡を起こす場合があり前記範囲を超えると保護膜の応力により剥離が生じる。本発明においては薄膜コンデンサ構造を形成し薄膜誘電体膜の特性改善のための高温熱処理後に保護膜を形成するため、保護膜に高温酸化雰囲気での耐熱性は不要となる。このため前記のような有機物保護膜を使用することが可能である。なお、無機物保護層は硬く柔軟性に乏しいためレーザー加工時における加工残さによる衝撃を吸収できす薄膜コンデンサ構造部分にダメージを引き起こすことがあり、また厚く成膜するには時間がかかりさらに応力が高い。
図2(C),(D)のように、孔あけ工程ではレーザー加工により焼結フェライト基板1の所定位置に貫通孔40を形成した。実施の形態1では、図3に示すように、表側のコイル導体層11a,12aと裏側のコイル導体層11b,12b同士を接続する位置、裏側のコイル導体層11b,12b端部と薄膜コンデンサ素子C1の最下層電極層21とを接続する位置に、貫通孔40がそれぞれ形成される。この場合、例えば、基板裏面よりレーザーにて貫通孔40を形成する。形成された各貫通孔40に、主に基板裏面から銀(Ag)ペーストをフィリング(充填)し焼成することで導通ビア(貫通導電部となる)を作製する。
前記貫通孔を作製するレーザー加工機は、ESI社製UV LASERを用い、裏面よりスパイラル方式にて加工した。レーザー出力1.8Wの条件で、入射孔径110μm、出射口径60μmの貫通孔を得た。
これらの貫通孔はマイクロドリリングなどの方法でも作成できるが、位置精度、加工時間からレーザー加工が好ましい。
なお、フェライト基板の焼結前に貫通孔さらには貫通孔内部の導電体化をしておくことも可能ではあるが、焼結の際に収縮し、貫通孔の位置精度が劣化する。このため、薄膜コンデンサ素子の電極層との位置ずれを生じるため、また、コンデンサ特性向上のための高温熱処理で貫通孔の変形、導電性が劣化するため、コンデンサ素子形成後に貫通孔を形成することが好ましい。
貫通孔を通じて基板両面の電気的接続を得るための導電性材料の例としては、銀や銅を挙げることができる。導電性材料は、貫通孔を完全に充填してもよいし、貫通孔の内面に付着しているだけでもよい。ペーストのフィリング方法としては、スキージングによる方法が最も簡便である。洗浄、1次フィリング、追加フィリング、仮硬化、最終フィリング、本硬化の手順で進める。レーザー加工後の基板は、純水中超音波洗浄後、表裏面に付着した加工残滓を拭き取り、洗浄を行う。
ペーストのフィリング方法の具体例を説明すると、例えば、基板裏面の貫通孔のある部分にAgペーストを塗布して、スキージングによりペーストを充填していく。数回スキージ後、ホットプレート上で裏面を上にして、45℃30秒間乾燥する。すぐに今度は基板表面を上にして30秒間乾燥する。この操作を4回繰り返す。次に、同様なAgペースト充填を再度行った後、50℃温風乾燥を10分行い、その後120℃まで昇温して10分間乾燥する。以上が1次フィリングである。表裏面の状態を顕微鏡にて観察して、必要に応じAgペーストを追加フィリングし、硬化させる前までに、表裏面ともビア以外に付着したペーストを除去する。ドライ(Dry)拭き取りにて多くは除去されるが、必要に応じて水又はIPAを使い拭き取る。これを230℃10分で仮硬化し、再度表裏面の観察を行う。状況に応じAgペーストを充填し、最終フィリングとする。これを230℃50分間硬化させる。なお、フィリングは、銅めっきによることも可能である。
前記貫通導電部形成工程において焼結フェライト基板1に貫通導電部を形成した後、インダクタンス素子作製工程を行う。インダクタンス素子L1,L2の薄膜銅コイル層作製のための電気めっき下地膜として、基板両面に、厚さ5nmのチタン、厚さ200nmの銅を順にスパッタ法により全面に成膜した。フォトレジストを10μm塗布し、めっきコイルパターンのフォトマスクを用い露光、現像した。電気めっき法により、硫酸銅めっき浴を用い、両面のコイル導体層となるパターン部分に銅めっき膜を10μm厚に成膜した。さらに、前記フォトレジストの剥離、イオンミリングにより、不要な下地スパッタ膜を取り去る。これにより、図2(E)(並びに図1(A),(B)参照)のように所望コイルパターンのコイル導体層11a,11b及びコイル導体層12a,12bを有するインダクタンス素子L1,L2が基板両面に形成される。なお、端子電極T1,T2,T3は、コイル導体層と同時にパターニングすることで、電気めっきにより所要厚みの導体層として形成される。
以後、焼結フェライト基板(ウェハ)に対して多数個のLC複合部品を同時に形成している場合、1個のLC複合部品に相当する寸法に基板を切断し、切断して得られた1個のLC複合部品チップの端部(端子電極T1,T2,T3が位置する基板の縁部)に図2(F)のように導電ペーストを塗布、焼き付けして外部電極50が形成される。
この実施の形態1によれば、次の通りの効果を得ることができる。
(1) 焼結フェライト基板1の両面にスパイラル状コイル導体層を形成してなるインダクタンス素子L1,L2と、焼結フェライト基板1上に表面平滑層15を介して薄膜コンデンサ素子C1とを形成したので、インダクタンス値の大きなインダクタンス素子及びキャパシタンス値の大きな薄膜コンデンサ素子を共に備えるフィルタ等の回路素子を実現できる。例えば、0.5μFの薄膜コンデンサ素子1個と、2μHのインダクタンス素子2個を、2012(長さ2mm、幅1.2mm)形状のチップ部品の中に、作りこむことができる。
(2) 焼結フェライト基板1として表面が緻密なHIP品を用い、かつ適切な厚み(基板ポア深さの1〜5倍の膜厚)の表面平滑層15を形成しておくことで、薄膜コンデンサ素子C1の短絡率を大幅に低減、乃至短絡率を零にすることができ、製品歩留まりの向上、信頼性の向上を図ることができる。
(3) 薄膜コンデンサ素子C1は多層構造とすることで、キャパシタンス値の大幅増大を図ることができる。図5は薄膜コンデンサ素子C1の薄膜誘電体層が3層であり、第1の電極層21、第1の薄膜誘電体層31、第2の電極層22、第2の薄膜誘電体層32、第3の電極層23、第3の薄膜誘電体層33、及び第4の電極層24を順次積層した場合の写真図であり、各薄膜誘電体層の膜厚は180nmで結晶化処理されている。このときの、容量密度(μF/cm)は約12μF/cmであり、従来に無い相当大きな値となっている。
実施の形態2
図6〜図8を用いて本発明の実施の形態2を説明する。この実施の形態2は図8の回路図に示すように、相互に結合した2個のインダクタンス素子L3,L4(すなわちトランス)の4つの端部のうちの3つに薄膜コンデンサ素子C2,C3,C4を接続した共振回路又はフィルタ回路を構成するものである。図6(A),(B)のように薄膜コンデンサ素子C2,C3,C4は焼結フェライト基板1の片面に形成され、図7(図7ではコンデンサ素子の図示省略)のようにインダクタンス素子L3は焼結フェライト基板1の両面に形成されたコイル導体層13a,13bが焼結フェライト基板1を貫通する貫通導電部としての導通ビア13eで直列接続され、基板1の所定領域を周回するソレノイド状コイル導体を構成したものであり、同様にインダクタンス素子L4は基板1の両面に形成されたコイル導体層14a,14bが基板1を貫通する導通ビア14eで直列接続され、前記所定領域を周回するソレノイド状コイル導体を構成したものである。
相互に結合した2個のインダクタンス素子L3,L4の両端はそれぞれ焼結フェライト基板1の両端部の端子電極T4,T5,T6,T7に導出されている。薄膜コンデンサ素子C2,C3,C4の一端は端子電極T4,T6,T7に接続されており(薄膜コンデンサ素子の最下層の電極が端子電極に接続しており)、薄膜コンデンサ素子C2,C3,C4の他端は2箇所のグランド端子電極GNDに導出されている。各端子電極T4,T5,T6,T7及びグランド端子電極GNDに接続する外部電極が焼結フェライト基板1の縁部における表裏面及び側面にわたって導電ペースト等で設けられる。
なお、その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態2では、相互に結合した2個のインダクタンス素子L3,L4を焼結フェライト基板1の所定領域を周回するソレノイド状コイル導体として形成するため、インダクタンス値が大きく、結合度の高いトランスを有する回路を実現できる。また、各薄膜コンデンサ素子C2,C3,C4は実施の形態1と同様の製法で形成することで、大きなキャパシタンスで信頼性の高いコンデンサが得られる。
実施の形態3
図9及び図10を用いて本発明の実施の形態3を説明する。この実施の形態3は図10の回路図に示すように、相互に結合した2個のインダクタンス素子L5,L6(すなわちトランス)にそれぞれ薄膜コンデンサ素子C5,C6を直列接続した共振回路又はフィルタ回路を構成するものである。図9(A)のように薄膜コンデンサ素子C5,C6は焼結フェライト基板1の片面に形成され、インダクタンス素子L5,L6も同じ面にダブルスパイラル状コイル導体層15,16として形成される。この場合、コイル導体層15,16の間隔が狭いため、所要の結合度を得ることができる。図9(B)の焼結フェライト基板1の裏面に形成された接続導体層17,18は貫通ビアを通してコイル導体層15,16と薄膜コンデンサ素子C5,C6とを接続するものである。
相互に結合した2個のインダクタンス素子L3,L4と薄膜コンデンサ素子C5,C6との直列接続はそれぞれ焼結フェライト基板1の両端部の端子電極T8,T9,T10,T11に導出されている。これらの端子電極に接続する外部電極は焼結フェライト基板1の縁部における表裏面及び側面にわたって導電ペースト等で設けられる。
なお、その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態3では、相互に結合した2個のインダクタンス素子L5,L6を、焼結フェライト基板1の片面に形成されたダブルスパイラル状コイル導体層を有する構成とするため、貫通ビアの個数が少なくて製造容易である。また、各薄膜コンデンサ素子C5,C6は実施の形態1と同様の製法で形成することで、大きなキャパシタンスで信頼性の高いコンデンサが得られる。
実施の形態4
図11は本発明の実施の形態4を示す。この実施の形態4も図10の回路図に示すように、相互に結合した2個のインダクタンス素子L5,L6(すなわちトランス)にそれぞれ直接に薄膜コンデンサ素子C5,C6を接続した共振回路又はフィルタ回路を構成するものである。但し、インダクタンス素子L5は焼結フェライト基板1の両面に形成されたコイル導体層15a,15bが焼結フェライト基板1を貫通する導通ビアで直列接続され、基板1の所定領域を周回するソレノイド状コイル導体を構成したものであり、同様にインダクタンス素子L6は基板1の両面に形成されたコイル導体層16a,16bが基板1を貫通する導通ビアで直列接続され、前記所定領域を周回するソレノイド状コイル導体を構成したものである。
その他の構成及び製法は前述した実施の形態3と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態4では、相互に結合した2個のインダクタンス素子L5,L6が、焼結フェライト基板1の所定領域を周回するソレノイド状コイル導体を有するため、インダクタンス値が大きく、結合度の高いトランスを有する回路を実現できる。
実施の形態5
図12及び図13を用いて本発明の実施の形態5を説明する。この実施の形態5は図13の回路図に示すように、インダクタンス素子L7の一端に薄膜コンデンサ素子C7を接続したL型フィルタを構成するものである。図12(A)のように薄膜コンデンサ素子C7は焼結フェライト基板1の片面に形成され、インダクタンス素子L7は焼結フェライト基板1の両面に形成されたコイル導体層17a,17bが焼結フェライト基板1を貫通する導通ビアで直列接続され、基板1の所定領域を周回するソレノイド状コイル導体を構成したものである。
インダクタンス素子L7の両端は焼結フェライト基板1の両端部の端子電極T12,T13に導出されている。薄膜コンデンサ素子C7の一端はインダクタンス素子L7に接続されており、薄膜コンデンサ素子C7の他端は端子電極T14に導出されている(T14はグランド電極として2箇所設けられている)。
なお、その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態5では、インダクタンス素子L7が、焼結フェライト基板1の所定領域を周回するソレノイド状コイル導体を有するため、インダクタンス値を大きくできる。また、薄膜コンデンサ素子C7は実施の形態1と同様の製法で形成することで、大きなキャパシタンスで信頼性の高いコンデンサが得られる。
実施の形態6
図14は本発明の実施の形態6を説明する。この実施の形態6も図13の回路図に示すように、インダクタンス素子L7の一端に薄膜コンデンサ素子C7を接続したL型フィルタを構成するものである。図14(A)のように薄膜コンデンサ素子C7は焼結フェライト基板1の片面に形成され、図14(A),(B)のようにインダクタンス素子L7は焼結フェライト基板1の両面に形成されたスパイラル状コイル導体層17c,17dが焼結フェライト基板1を貫通する導通ビア(17c,17dの中心部同士を接続する)で直列接続されたものである。
その他の構成及び製法は前述した実施の形態5と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態6では、インダクタンス素子L7が、焼結フェライト基板1の両面に形成されたスパイラル状コイル導体層17c,17dの直列接続を有するため、インダクタンス値を大きくできる。また、薄膜コンデンサ素子C7は実施の形態1と同様の製法で形成することで、大きなキャパシタンスで信頼性の高いコンデンサが得られる。
実施の形態7
図15〜図17を用いて本発明の実施の形態7を説明する。この実施の形態7は図17の回路図に示すように、2個のインダクタンス素子L8,L9の接続点に薄膜コンデンサ素子C8を接続したT型フィルタを構成するものである。この場合、図15(A)のように焼結フェライト基板1の一方の面(表側)に薄膜コンデンサ素子C8が、図15(B)のように他方の面(裏側)にそれぞれスパイラル状コイル導体層18,19を有するインダクタンス素子L8,L9が形成されている。
スパイラル状コイル導体層18,19は、図16に示すように、焼結フェライト基板1に形成された導通ビア18a,19aで薄膜コンデンサ素子C8の最下層の電極層21にそれぞれ接続しているが、最下層の電極層21は膜厚が薄く、直流抵抗が比較的高い場合があるため、さらに薄膜コンデンサ素子C8の上層の電極層22,24を非接触で貫通するように前記導通ビア18a,19aを延長し、コイル導体層18,19の形成と同時に両導通ビア18a,19aを接続する接続導体層50(コイル導体層と同様の厚みを確保できる)を形成している。これにより、インダクタンス素子L8,L9を相互に充分低い直流抵抗の接続導体で接続可能であり、電流容量の増大に寄与できる。
なお、インダクタンス素子L8,L9が焼結フェライト基板1の裏面のみのスパイラル状コイル導体層18,19で形成されている場合、比較的インダクタンス値が小さいが、磁性材のフェライトペーストを各コイル導体層表面に5μm程度塗布し、別の磁性材の焼結フェライト基板をフェライトペーストを介して接着する構造として、インダクタンス値の増大を図る構成としてもよい。前記フェライトペーストとしては、NiZn系フェライトを粉砕した粉末に、結合剤(ポリビニルブチラール)、溶剤(エチルセロソルブ)をスパイラルミキサーを用いて混合し、さらにビーズミルにて混練分散したもの等を使用できる。
さらに、別の焼結フェライト基板を貼り付ける代わりに、フェライトペーストの肉厚を充分大きくして各コイル導体層を覆うように塗布する構造であってもよい。
その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態7では、インダクタンス素子L8,L9相互の接続を低い直流抵抗で接続でき、電流容量の増大を図り得る。また、コイル導体層上への別の焼結フェライト基板の貼り付けやフェライトペーストの塗布により、基板1の片面のみに形成されたコイル導体層18,19であっても必要なインダクタンス値を確保できる。薄膜コンデンサ素子C8は実施の形態1と同様の製法で形成することで、大きなキャパシタンスで信頼性の高いコンデンサが得られる。
実施の形態8
図18は本発明の実施の形態8を示す。この実施の形態8は前述の実施の形態1と同様回路のT型フィルタを構成するものである。但し、図18(A)のようにインダクタンス素子L10,L11は焼結フェライト基板1の片面(表側)に形成されたスパイラル状コイル導体層10c,11cでそれぞれ形成されており、図18(B)のように基板1の裏側には薄膜コンデンサ素子C1と接続するための接続導体層51が形成されている。
なお、インダクタンス素子L10,L11が焼結フェライト基板1の片面のみのスパイラル状コイル導体層10c,11cで形成されている場合、比較的インダクタンス値が小さいが、フェライトペーストを各コイル導体層表面に5μm程度塗布し、別の焼結フェライト基板をフェライトペーストを介して接着する構造として、インダクタンス値の増大を図る構成としてもよいし、別の焼結フェライト基板を貼り付ける代わりに、フェライトペーストの肉厚を充分大きくして各コイル導体層を覆うように塗布する構造であってもよい。
その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態8では、インダクタンス素子L10,L11がそれぞれ片側スパイラル状コイル導体層を有すれば足り、製造が容易である。また、コイル導体層上への別の焼結フェライト基板の貼り付けやフェライトペーストの塗布により、基板1の片面のみに形成されたコイル導体層であっても必要なインダクタンス値を確保できる。薄膜コンデンサ素子C1は実施の形態1と同様の製法で形成することで、大きなキャパシタンスで信頼性の高いコンデンサが得られる。
実施の形態9
図19は本発明の実施の形態9を示す。この実施の形態9は前述の実施の形態1と同様回路のT型フィルタを構成するものである。但し、インダクタンス素子L12は図19(A),(B)のように焼結フェライト基板1の両面(表裏面)に形成されたコイル導体層61a,61bが焼結フェライト基板1を貫通する導通ビアで直列接続され、基板1の第1の領域を周回するソレノイド状コイル導体を構成したものであり、同様にインダクタンス素子L13は基板1の両面に形成されたコイル導体層62a,62bが基板1を貫通する導通ビアで直列接続され、基板1の第2の領域を周回するソレノイド状コイル導体を構成したものである。
その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態9では、インダクタンス素子L12,L13がそれぞれ基板の一部を周回するソレノイド状コイル導体を有するため、充分大きなインダクタンス値を実現できる。また、薄膜コンデンサ素子C1は実施の形態1と同様の製法で形成することで、大きなキャパシタンスで信頼性の高いコンデンサが得られる。
実施の形態10
図20は本発明の実施の形態10を示す。この実施の形態10は前述の実施の形態1と同様回路のT型フィルタを構成するものである。但し、薄膜コンデンサ素子C9を設ける焼結フェライト基板1とは別にインダクタンス素子L14,L15を設ける焼結フェライト基板2を用い、両焼結フェライト基板1,2を一体化工程において貼り合わせる構成である。
図20(A)に示すように、焼結フェライト基板1の片面には前述の実施の形態1と同様の薄膜コンデンサ素子C9が形成され、この薄膜コンデンサ素子C9の最上層の電極層24に接続用バンプ65a,65bが設けられている。一方、図20(B)に示すように、焼結フェライト基板2の片面にはスパイラル状コイル導体層14c,15cを有するインダクタンス素子L14,L15がそれぞれ形成されている。そして、図20(C)の一体化工程にて接続用バンプ65a,65bがスパイラル状コイル導体層14c,15cの中心部に当接する状態で接続用バンプ65a,65bをスパイラル状コイル導体層14c,15cの中心部に電気的、機械的に接合し、両焼結フェライト基板1,2を貼り合わせる。貼り合わせ後、フェライトペーストを両焼結フェライト基板間の隙間に充填する。
その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態10では、インダクタンス素子L14,L15のスパイラル状コイル導体層が焼結フェライト基板1,2で挟まれるため、インダクタンス値を充分大きくすることができる。また、焼結フェライト基板1,2に貫通ビアを設ける必要がない利点がある。
実施の形態11
図21(A),(B),(C)は本発明の実施の形態11を示す。この実施の形態11は前述の実施の形態1と同様回路のT型フィルタを構成するものである。但し、薄膜コンデンサ素子C10及びその保護層37を設けた焼結フェライト基板1の周囲を周回するように絶縁被覆銅線等の巻線によりインダクタンス素子L16,L17のコイル導体71,72が形成されている。コイル導体71,72の接続点に相当する巻線部分は絶縁被覆が剥離されて、薄膜コンデンサ素子C10の最上層の電極層24上に設けられた接続導体凸部73に接続されている。
その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態11では、インダクタンス素子L16,L17が焼結フェライト基板1の周囲を周回する線材の巻線構造を持つため、インダクタンス値を充分大きくすることができる。また、焼結フェライト基板1に貫通ビアを設ける必要がない利点がある。
実施の形態12
図22(A),(B)は本発明の実施の形態12を示す。この実施の形態12は前述の実施の形態1と同様回路のT型フィルタを構成するものである。但し、薄膜コンデンサ素子C11、インダクタンス素子L18,19のスパイラル状コイル導体層74,75は焼結フェライト基板1の片側の同じ面上に形成されている。そして、薄膜コンデンサ素子C11の最上層の電極層24上に設けられた接続導体凸部76と、スパイラル状コイル導体層74,75の中心部に設けられた接続導体凸部74a,75aとを、コイル導体層74,75を覆う絶縁層77(フェライトペーストを使用する場合もある)上に設けた接続導体層78にて接続している。さらに、接続導体層78を覆うように絶縁層79(フェライトペーストを使用する場合もある)を設ける。
その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態12では、薄膜コンデンサ素子C11、インダクタンス素子L18,19のスパイラル状コイル導体層74,75が焼結フェライト基板1の片側の同じ面上に形成されており、焼結フェライト基板1に貫通ビアを設ける必要がないので、製造容易であり、安価に製造可能である。
実施の形態13
図23(A),(B),(C)は本発明の実施の形態13を示す。この実施の形態13は前述の実施の形態1と同様回路のT型フィルタを構成するものである。この場合、図23(A)のように焼結フェライト基板1の一方の面(表側)に薄膜コンデンサ素子C12が、図23(B)のように他方の面(裏側)にそれぞれスパイラル状コイル導体層80,81を有するインダクタンス素子L20,L21が形成されている。
図23(C)に示すように、スパイラル状コイル導体層80,81は焼結フェライト基板1に形成された導通ビア80a,81aで薄膜コンデンサ素子C12の最下層の電極層21にそれぞれ接続している。
なお、インダクタンス素子L20,L21が焼結フェライト基板1の裏面のみのスパイラル状コイル導体層80,81で形成されている場合、比較的インダクタンス値が小さいが、フェライトペーストを各コイル導体層表面に5μm程度塗布し、別の焼結フェライト基板をフェライトペーストを介して接着する構造として、インダクタンス値の増大を図る構成としてもよい。さらに、別の焼結フェライト基板を貼り付ける代わりに、フェライトペーストの肉厚を充分大きくして各コイル導体層を覆うように塗布する構造であってもよい。
その他の構成及び製法は前述した実施の形態1と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態13では、インダクタンス素子L20,L21のコイル導体層上への別の焼結フェライト基板の貼り付けやフェライトペーストの塗布により、基板1の片面のみに形成されたコイル導体層80,81であっても必要なインダクタンス値を確保できる。薄膜コンデンサ素子C12は実施の形態1と同様の製法で形成することで、大きなキャパシタンスで信頼性の高いコンデンサが得られる。
なお、各実施の形態において、薄膜コンデンサ素子を設ける焼結フェライト基板はHIP品であることが望ましいが、薄膜コンデンサ素子を設けていない貼り合わせのための焼結フェライト基板はHIP品である必要はない。
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
本発明の実施の形態1であって、(A)はLC複合部品の表側パターンの平面図、(B)は前記LC複合部品の底面側パターンを示す透視図である。 実施の形態1の場合の製造工程の説明図である。 実施の形態1のLC複合部品の上面側及び底面側素子配置を示す斜視図である。 実施の形態1のLC複合部品の回路図である。 実施の形態1における薄膜コンデンサ素子の断面構造を示す写真図である。 本発明の実施の形態2であって、(A)はLC複合部品の表側パターンの平面図、(B)は前記LC複合部品の底面側パターンを示す透視図である。 実施の形態2におけるインダクタンス素子の構造を示す斜視図である。 実施の形態2のLC複合部品の回路図である。 本発明の実施の形態3であって、(A)はLC複合部品の表側パターンの平面図、(B)は前記LC複合部品の底面側パターンを示す透視図である。 実施の形態3のLC複合部品の回路図である。 本発明の実施の形態4であって、(A)はLC複合部品の表側パターンの平面図、(B)は前記LC複合部品の底面側パターンを示す透視図である。 本発明の実施の形態5であって、(A)はLC複合部品の表側パターンの平面図、(B)は前記LC複合部品の底面側パターンを示す透視図である。 実施の形態5のLC複合部品の回路図である。 本発明の実施の形態6であって、(A)はLC複合部品の表側パターンの平面図、(B)は前記LC複合部品の底面側パターンを示す透視図である。 本発明の実施の形態7であって、(A)はLC複合部品の表側パターンの平面図、(B)は前記LC複合部品の底面側パターンを示す透視図である。 実施の形態7における焼結フェライト基板表側の要部拡大断面図である。 実施の形態7のLC複合部品の回路図である。 本発明の実施の形態8であって、(A)はLC複合部品の表側パターンの平面図、(B)は前記LC複合部品の底面側パターンを示す透視図である。 本発明の実施の形態9であって、(A)はLC複合部品の表側パターンの平面図、(B)は前記LC複合部品の底面側パターンを示す透視図である。 本発明の実施の形態10であって、(A)はLC複合部品の薄膜コンデンサ素子を設けた焼結フェライト基板の平面図、(B)は前記LC複合部品のインダクタンス素子を設けた焼結フェライト基板の平面図、(C)は両焼結フェライト基板を貼り合わせる状態を説明する側面図である。 本発明の実施の形態11であって、(A)はLC複合部品の平面図、(B)は同底面図、(C)は同側断面図である。 本発明の実施の形態12であって、(A)はLC複合部品の平面図、(B)は同側断面図である。 本発明の実施の形態13であって、(A)はLC複合部品の平面図、(B)は同底面図、(C)は同側断面図である。
符号の説明
1,2 焼結フェライト基板
10c,11a,11b,11c,12a,12b,13a,13b,14a,14b,14c,15,15a,15b,15c,16,16a,16b,17a,17b,17c,17d,18,19,61a,61b,62a,62b,74,75,80,81 コイル導体層
11d,12d,13d,13e,14d,14e,18a,19a,80a,81a 導通ビア
15 表面平滑層
17,18,78 接続導体層
20 下部電極下地層
21,22,23,24 電極層
31,32,33 薄膜誘電体層
35,36 保護膜
37 保護層
40 貫通孔
50 外部電極
65a,65b 接続用バンプ
71,72 コイル導体
73,76 接続導体凸部
77,79 絶縁層
C1〜C12 薄膜コンデンサ素子
L1〜L21 インダクタンス素子
T1〜T14 端子電極

Claims (6)

  1. 熱間等方圧加圧法で成形された焼結フェライト基板上に無機酸化物の表面平滑層を基板ポア深さの1〜5倍の膜厚で形成し、前記表面平滑層に鏡面研磨処理を行う平滑層形成工程と、
    第1又は第1群の電極層、第2又は第2群の電極層、及び前記第1又は第1群の電極層と第2又は第2群の電極層との間に介在する薄膜誘電体層を有する薄膜コンデンサ素子を前記表面平滑層上に形成するコンデンサ素子形成工程と、
    前記コンデンサ素子形成工程で前記薄膜コンデンサ素子を形成後に、導体コイルを前記焼結フェライト基板に設けるインダクタンス素子作製工程とを備えることを特徴とするLC複合部品の製造方法。
  2. 熱間等方圧加圧法で成形された第1の焼結フェライト基板上に無機酸化物の表面平滑層を基板ポア深さの1〜5倍の膜厚で形成し、前記表面平滑層に鏡面研磨処理を行う平滑層形成工程と、
    第1又は第1群の電極層、第2又は第2群の電極層、及び前記第1又は第1群の電極層と第2又は第2群の電極層との間に介在する薄膜誘電体層を有する薄膜コンデンサ素子を前記表面平滑層上に形成するコンデンサ素子形成工程と、
    第2の焼結フェライト基板に導体コイルを設けるインダクタンス素子作製工程と、
    前記薄膜コンデンサ素子が設けられた第1の焼結フェライト基板と、前記インダクタンス素子が設けられた第2の焼結フェライト基板とを貼り合わせる一体化工程とを備えることを特徴とするLC複合部品の製造方法。
  3. 前記表面平滑層がSiO 層である請求項1又は2記載のLC複合部品の製造方法。
  4. 前記鏡面研磨処理がCMP法によるものである請求項1から3のいずれか記載のLC複合部品の製造方法。
  5. 前記インダクタンス素子作製工程を行う前に、前記薄膜コンデンサ素子を覆う保護膜を形成する保護膜形成工程を行う請求項記載のLC複合部品の製造方法。
  6. 前記保護膜形成工程の後に、前記焼結フェライト基板に貫通孔を形成する孔あけ工程を行う請求項記載のLC複合部品の製造方法。
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