JPH11329852A - 複合部品およびその製造方法 - Google Patents

複合部品およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11329852A
JPH11329852A JP11030943A JP3094399A JPH11329852A JP H11329852 A JPH11329852 A JP H11329852A JP 11030943 A JP11030943 A JP 11030943A JP 3094399 A JP3094399 A JP 3094399A JP H11329852 A JPH11329852 A JP H11329852A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
coil
electrode
layer
external electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11030943A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Ibata
昭彦 井端
Michihisa Oba
美智央 大庭
Toshihiro Yoshizawa
俊博 吉澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP11030943A priority Critical patent/JPH11329852A/ja
Priority to DE69936827T priority patent/DE69936827T2/de
Priority to PCT/JP1999/001179 priority patent/WO1999046784A1/ja
Priority to US09/423,806 priority patent/US6825748B1/en
Priority to EP99909182A priority patent/EP0982742B1/en
Priority to CNB99800278XA priority patent/CN100378877C/zh
Publication of JPH11329852A publication Critical patent/JPH11329852A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は複合部品およびその製造方法に関
し、特に小型化が容易で、優れた特性の複合部品を提供
することを目的とする。 【解決手段】 電極層と誘電体層を積層したコンデンサ
と、あるいはさらにコイル下地層を設けた素体1の表面
に、螺旋状の導体からなるコイル2と、電極層あるいは
コイル2と接続した外部電極3を有する複合部品とした
ものである。この構成により、小型化が容易で、種々の
タイプあるいは周波数特性の複合部品を容易に得ること
が可能な構造となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器、通信
機器などに利用される複合部品およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】複合部品は各種電子機器、通信機器など
に多用されており、近年は小型あるいは薄型の複合部品
がますます要求されており、しかも、回路の高周波化や
デジタル化に伴ってノイズ対策部品としての複合部品も
ますます重要になってきている。
【0003】従来これらの要望を満たす複合部品として
は、フェライト磁性層とコイル用導体層を交互に積層し
て得られる積層型コイル部品(例えば特公昭57−39
521号公報)にさらに積層セラミックコンデンサを重
ねた複合部品(例えば特公昭59−24534号公報、
特公昭62−28891号公報など)などがある。
【0004】コイルとコンデンサからなる複合部品では
これらを構成するコイルおよびコンデンサをいかに立体
的に配置するか、つまりいかに積層するかで種々の複合
部品(例えば特公昭62−28891号公報、特開平1
−192107号公報など)がある。特に、ノイズ対策
部品で用いられる複合部品は複数のコイルおよびコンデ
ンサを用いて、L型、T型あるいはπ型などのフィルタ
を形成して用いるのが一般的である。積層型では小型化
に対して限界があった。
【0005】一方、コンデンサの表面に被覆銅線を用い
て、巻線を行い複合部品を得る方法も提案されている
が、巻線によってコイルを形成するため、コイル特性の
バラツキが大きくなり、複合部品としての性能あるいは
特性命中率などに問題があった。しかも複合部品にする
ときにはコイルの端子とコンデンサの端子の接続やさら
には端面電極との接続が難しいものであった。さらには
小型化やチップ部品化に対しても大きな問題であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、複数
のコイルおよびコンデンサから構成した複合部品は、コ
イルおよびコンデンサを共に積層型で具現化するのが一
般的であり、そのため小型化には限界があった。さら
に、コンデンサに巻線による方法でも同様に小型化やチ
ップ化に課題があった。さらに、一般にはコイルは磁性
体と導体で構成し、コンデンサは誘電体と電極層で構成
する。前述した積層型においては、つまり積層一体化し
た複合部品は性質の異なる磁性体と誘電体を一体化する
難しさも有しており、欠陥のない一体ものを得るには両
者の整合性を確保することが優先され、個々の特性を犠
牲にせざるを得ない一面もあった。また、コンデンサに
巻線をする方法では、コイル特性のバラツキが大きくな
り、複合部品としての特性、例えばLCの共振周波数な
どが大きくばらついたり、端子処理が困難を極め、特に
チップ化が困難であったり、小型化や複合化にも大きな
課題があった。
【0007】本発明は以上のような従来の欠点を除去
し、コイルおよびコンデンサを共に積層して得る構造で
はなく、さらにコイルも巻線によらないため、生産性に
優れ、しかも種々のタイプおよび周波数特性の複合部品
を容易に実現できる構成の複合部品およびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の複合部品は、導体の一部からなる螺旋状のコ
イルと、前記導体の残りの部分からなる外部電極と、前
記コイルの内側に配置したコンデンサあるいはコンデン
サの表面の一部に下地層を有する構成の複合部品とした
ものである。
【0009】この本発明によれば、巻線や積層でないコ
イルの構成であるため、複合部品でありながらコンデン
サとコイルの特性を個々に優先した構成が可能となり、
しかも種々のタイプあるいは周波数特性のフィルタを容
易に得ることが可能な複合部品となる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、誘電体層を有するとともに少なくとも2つの電極層
からなるコンデンサと、コンデンサの表面の一部または
全部を覆う低誘電率層と、コンデンサおよび低誘電率層
の外周に設けたコイルと、コンデンサおよび低誘電率層
の表面の一部に設けるとともに、コンデンサまたはコイ
ルと電気的に接続した外部電極とからなる複合部品とし
たものであり、コンデンサとコイルの特性を個々に優先
した形成が可能となり、しかも種々のタイプあるいは周
波数特性のフィルタを容易に得ることが可能な構造とな
る。
【0011】請求項2に記載の発明は、コンデンサの電
極層は、低誘電率層に隣接している構成としたもので、
無駄のない構成の優れた複合部品となる。
【0012】請求項3に記載の発明は、誘電体層を有す
るとともに少なくとも2つの電極層からなるコンデンサ
と、コンデンサの表面の一部または全部を覆う絶縁体層
と、コンデンサおよび絶縁体層の外周に設けたコイル
と、コンデンサおよび絶縁体層の表面の一部に設けると
ともに、コンデンサまたはコイルと電気的に接続した外
部電極とからなる複合部品としたものであり、コンデン
サとコイルの特性を個々に優先した形成が可能となり、
しかも種々のタイプあるいは周波数特性のフィルタを容
易に得ることが可能な構造となる。
【0013】請求項4に記載の発明は、コンデンサの電
極層は、絶縁体層に隣接している構成としたもので、無
駄のない構成の優れた複合部品となる。
【0014】請求項5に記載の発明は、コイルが、螺旋
状の導体からなるようにしたもので、優れた特性を示す
複合部品となる。
【0015】請求項6に記載の発明は、コイルの軸方向
と、コンデンサの電極層の面内方向とが平行である構成
とすることによって、より小型化が可能になる。
【0016】請求項7に記載の発明は、外部電極の一部
とコイルとが一体である構成としたもので、電極の接続
信頼性がさらに優れた複合部品になる。
【0017】請求項8に記載の発明は、導体の一部から
なるコイルと、導体の残りの部分からなる外部電極と、
コイルの内側に配置したコンデンサとからなる複合部品
としたものであり、コンデンサとコイルの特性を個々に
優先した形成が可能となり、しかも種々のタイプあるい
は周波数特性のフィルタを容易に得ることが可能な構造
となる。
【0018】請求項9に記載の発明は、コイルが、螺旋
状の導体からなるようにしたもので、優れた特性を示す
複合部品となる。
【0019】請求項10に記載の発明は、コンデンサの
電極層は、コイルの軸方向とが平行である構成とするこ
とによって、より小型化が可能になる。
【0020】請求項11に記載の発明は、表面の一部を
覆う外装材を設けた構成にすることによって、複合部品
の絶縁性が向上し、実装に対する信頼性も優れたものに
なる。
【0021】請求項12に記載の発明は、外装材が、絶
縁体で構成したもので、絶縁性が優れたものになる。
【0022】請求項13に記載の発明は、外装材が、絶
縁体と磁性体の混合体で構成することによって、漏洩磁
束が低減し、高密度実装が可能になる。
【0023】請求項14に記載の発明は、外装材が、セ
ラミック絶縁粉末を含んだものにすることによって、部
品強度が向上する。
【0024】請求項15に記載の発明は、外部電極に
は、コイルの一端およびコンデンサの一方の電極層と接
続する第1の外部電極と、コイルの他端およびコンデン
サの他方の電極層と接続する第2の外部電極である構成
にすることによって、並列型のフィルタを得ることがで
きる。
【0025】請求項16に記載の発明は、外部電極に
は、コイルの一端と接続する第1の外部電極と、コンデ
ンサの一方の電極層と接続する第2の外部電極と、コイ
ルの他端およびコンデンサの他方の電極層と接続する第
3の外部電極とすることによって、L型のフィルタを得
ることができる。
【0026】請求項17に記載の発明は、コイルは第1
のコイル部と第2のコイル部を電気的に直列に接続した
ものからなり、第1のコイル部の一端は第1の外部電極
に接続され、第2のコイル部の一端は第2の外部電極に
接続され、第1のコイル部と第2のコイル部の接続端は
コンデンサの一方の電極層と接続され、コンデンサの他
方の電極層は第3の外部電極と接続することによって、
T型のフィルタを得ることができる。
【0027】請求項18に記載の発明は、第1のコイル
部と第2のコイル部の接続端に接続したコンデンサの電
極層が、第1のコイル部と第2のコイル部を接続する部
分の一部とすることによって、無駄の少ない構成のT型
フィルタとなる。
【0028】請求項19に記載の発明は、コンデンサは
第1のコンデンサ部と第2のコンデンサ部からなり、第
1のコンデンサ部の一方の電極層とコイルの一端は第1
の外部電極に接続され、第2のコンデンサ部の一方の電
極層とコイルの他端とは第2の外部電極に接続され、第
1のコンデンサ部および第2のコンデンサ部の他方の電
極層は互いに第3の外部電極とに接続した構成にするこ
とによって、π型フィルタを得ることができる。
【0029】請求項20に記載の発明は、第1のコンデ
ンサ部および第2のコンデンサ部の第3の外部電極に接
続した電極層が一体である構成にすることによって、優
れた構成のπ型フィルタになる。
【0030】請求項21に記載の発明は、コイルは第2
の絶縁体層を介して2層からなる構成としたもので、小
型ながらも大きなインダクタンスを確保できる。
【0031】請求項22に記載の発明は、誘電体と少な
くとも2つの電極層とを有するコンデンサを形成する第
1の工程と、コンデンサの外周を下地層で覆う第2の工
程と、前記下地層の外周を導体で覆う第3の工程と、前
記導体において外部電極およびコイルを構成する部分以
外を取り去る第4の工程とからなる複合部品の製造方法
としたもので、小型で優れた特性の複合部品を得ること
ができる。
【0032】請求項23に記載の発明は、前記の第4の
工程をレーザー加工で行う複合部品の製造方法としたも
ので、容易に外部電極やコイル形成が可能になる。
【0033】請求項24に記載の発明は、前記の第4の
工程を切削加工で行う複合部品の製造方法としたもの
で、容易に外部電極やコイルを形成できる。
【0034】請求項25に記載の発明は、前記の第4の
工程は、外部電極およびコイルを形成する部分にマスキ
ングを施す工程と、マスキングを施していない部分を除
去する工程とからなる複合部品の製造方法としたもの
で、容易に外部電極とコイルを形成できる。
【0035】請求項26に記載の発明は、誘電体と少な
くとも2つの電極層とを有するコンデンサを形成する第
1の工程と、コンデンサの外周を下地層で覆う第2の工
程と、前記下地層の外周に外部電極およびコイルを形成
しない部分にマスキングを施す第5の工程と、前記マス
キングを施していない部分に導体を形成する第6の工程
とからなる複合部品の製造方法としたもので、小型で優
れた特性の複合部品を得ることができる。
【0036】請求項27に記載の発明は、誘電体と少な
くとも2つの電極層とを有するコンデンサを形成する第
1の工程と、コンデンサの外周を下地層で覆う第2の工
程と、前記下地層の外周に外部電極およびコイルが形成
される部分にのみ導体を形成する第7の工程とからなる
複合部品の製造方法としたもので、小型で優れた特性の
複合部品を得ることができる。
【0037】請求項28に記載の発明は、誘電体と少な
くとも2つの電極層とを有するコンデンサを形成する第
1の工程と、コンデンサの外周を下地層で覆う第2の工
程と、前記下地層の外周に第1の導体を形成する第3の
工程と、前記導体を第2の下地層で覆う第8の工程と、
前記第2の下地層の表面に第2の導体を形成する第9の
工程とからなる複合部品の製造方法としたもので、小型
で優れた特性の複合部品を得ることができる。
【0038】請求項29に記載の発明は、本発明の複合
部品を用いたノイズ低減装置とすることで、優れたノイ
ズ低減効果を発揮する装置となる。
【0039】請求項30に記載の発明は、本発明の複合
部品を用いた電子機器とすることによって、優れたノイ
ズ対策を施した電子機器となる。
【0040】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明する。
【0041】まず、図1に本発明の複合部品の代表的な
一例の模式的な外観斜視図を示す。図1はチップ状の本
発明の複合部品の外観イメージを模式的に示しており、
図1に示すように、素体1の表面に螺旋状の導体からな
るコイル2を有する構成である。さらに、素体1の表面
には2つの外部電極3を有する。素体1は誘電体層と少
なくとも独立した2つの電極層からなるコンデンサから
なるか、あるいは素体1はコンデンサの少なくとも一部
の表面を覆う低誘電率層または絶縁体層をさらに有する
ものからなる。
【0042】図2は図1に示した素体1の内部を表すた
めに分解した積層模式図である。つまり、素体1は誘電
体層4と少なくとも独立した2つの電極層5を積層して
なるコンデンサを有し、さらにコイル下地層6を積層し
た構成である。つまり、コンデンサは誘電体層4と電極
層5で構成されている。さらにコンデンサの最上下層に
は、コイル下地層6を有する構造である。図2に示した
コイル下地層6は必ずしも必要ではない。しかし、この
場合は電極層5と隣接するコイル下地層6は電極層5に
挟まれた誘電体層4と同一体で必要となる。また、コイ
ル下地層6は低誘電率層あるいは絶縁体層からなる。
【0043】コンデンサを構成する誘電体層4と電極層
5は必要不可欠で、少なくともこれらによって素体1を
構成する。この場合は、螺旋状の導体からなるコイル2
の下地は、誘電体層4になる。コイルの特性を変えるた
めにコイル下地層6を活用する。特に非磁性体か磁性体
かさらには低誘電率の絶縁体かを適宜選択することによ
ってコイルの特性を変えることが可能である。コンデン
サを構成する誘電体層4は、必ずしも誘電体である必要
はなく、絶縁体であればよい。前述したように、電極層
5に挟まれない隣接した層をコイル下地層6として低誘
電率層や絶縁体層にすることによって、低背で優れた特
性の複合部品とすることができる。コンデンサの形成性
を優先させるなら、前記の隣接した層を誘電体層4とす
る構成にすればよい。
【0044】図3は図1に示した本発明の複合部品の外
部電極3以外の表面をさらに外装材7でコートしたもの
を示す。外装材7は必ずしも必要ではないが、コイル2
の絶縁性を十分確保したい場合やあるいはコイルの電気
特性を変化させたいときに、この外装材7を適宜選択す
ることによって可能となる。磁性体を混合させることに
よって、コイル2の漏洩磁束を低減でき、さらにコイル
2の電気特性を変えることができる。さらに、セラミッ
ク絶縁粉末を混合することによって、外装材7の強度が
向上し、実装時の欠陥発生などを回避できる。さらに、
外装材7の表面にさらに導体層を設けて、シールドを行
うことも可能である。
【0045】図4から図5は素体1を構成する誘電体層
4と電極層5の代表的なパターンを示した図である。つ
まり、図2に示す素体1は全部で7枚の誘電体層4また
はコイル下地層6と2つの電極層5を積層してなる構造
である。この電極層5を図4または図5に示したパター
ンにすることによって、π型フィルタやT型フィルタに
することが容易にできる。この場合は、素体のほぼ中央
に第3の外部電極3を新たに設ける必要がある。同様
に、コイル2および電極層5と外部電極3との接続を変
更することによって、前述したπ型、T型以外に図2に
示したLとCを並列に接続したものや直列に接続したも
の、L型などのフィルタを容易に得ることが可能であ
る。図2のコンデンサを構成する電極層5と外部電極3
との接続は、図に示すように積層断面から露出した電極
層5の部分と外部電極3とを接続しているが、他の方法
として例えば電極層5と接続したスルーホールを素体1
の表面まで配置し、そのスルーホールを介して外部電極
3と接続する方法でもよい。
【0046】図2,図4,図5は必要最低限のコンデン
サ用の電極層5の構成およびパターンを示したもので、
コンデンサを構成する誘電体層4と電極層5を多くし
て、コンデンサの容量を大きくしてもよい。なお、図4
では1つの面のコンデンサ用の電極層5を2つのパター
ンに分けて、複数のコンデンサを形成する例を示した
が、積層方向にコンデンサを積み重ねて、2つ以上のコ
ンデンサを有する構成でもよい。
【0047】ノイズ対策部品としての複合部品におい
て、特にT型あるいはπ型フィルタの電気特性として重
要なものの1つにフィルタとしてのカットオフ周波数が
ある。これは、一般にはローパスフィルタとして所定の
減衰量が得られる周波数として定義されており、この周
波数は所定のインピーダンスにおいてはフィルタを構成
するコイルおよびコンデンサの各容量値でほぼ決められ
る。図1に示すように同一の構成でも、螺旋状の導体か
らなるコイル2のパターンニングを一部変更することに
よって容易に特性を変更することができる。これによっ
て、種々のカットオフ周波数を有するフィルタを実現す
ることができる。コイル2のパターン変更以外にもコイ
ル下地層6の厚みや特性を変更する方法などもある。
【0048】誘電体層4が十分大きな誘電率を必要とす
る場合の材料としては、一般に知られる誘電体材料であ
ればよい。例えば、TiO2系、BaTiO3系、CaT
iO 3系、MgTiO3系あるいはSrTiO3系などが
代表的な材料である。
【0049】コイル下地層6や外装材7は、非磁性体で
あっても磁性体であってもいずれでもよく、絶縁性のみ
が最低限要求される。しかし、前述したようにコイルの
電気特性を制御するために、磁性や誘電性を適宜選択す
ればよい。非磁性体あるいは低誘電率体としては、ガラ
スエポキシ、ポリイミドなどの有機系の絶縁材料、ガラ
ス、ガラスセラミックス、CuZn系フェライトあるい
はセラミックスなどの無機系の絶縁材料などの電気的に
絶縁性があれば、比透磁率や比誘電率が小さいものであ
ればどのようなものであってもよい。磁性体としては、
NiZn系やNiZnCu系、MnZn系などの一般に
知られる透磁率が大きいフェライト材料であればよい。
特に、外装材7に関しては、有機物に無機粒子を混合し
たものでもよく、無機粒子の物性を適宜選択すればよ
い。
【0050】コイル下地層6や外装材7を磁性体とした
場合は、コイルのインダクタンス値を大きくすることが
でき、非磁性体とした場合はインダクタンス値を小さく
することができる。前述したように、フィルタとしての
カットオフ周波数を変化させることができる。さらに
は、コイルの抵抗成分も制御可能となる。
【0051】コイル下地層6を低誘電率体で構成するこ
とによって、コイル2の浮遊容量を低減することがで
き、コイル2の自己共振周波数を高めることができる。
低誘電率体としては一般に知られる比誘電率の小さいも
のであればよい。コイル2のパターンや必要な自己共振
周波数などから適宜材質を選択すればよい。
【0052】コイル2あるいは電極層5の材料としては
電気的に良導体であれば何でもよいが、銅、銀とパラジ
ウム合金あるいは銀などが望ましい。
【0053】外部電極3としては導電性材料であればよ
いが、一般的には単一層でなく複数層から構成されるこ
とが望ましく表面実装用とした場合にはプリント配線板
への実装時の実装強度あるいは実装時の半田の濡れ性、
半田くわれなどを配慮する必要があり、具体的には最下
層はコイル2あるいは電極層5と同じ導体材料を用い、
中間層には半田くわれを防止するニッケルを用い、最外
層には半田に対して濡れ性の良い半田あるいは錫を用い
る。
【0054】しかしながら、これは一例であり、必ずこ
の構成を採用する必要はなく、金属等の導電性に優れた
材料以外に導電性樹脂材料を含んでもよい。
【0055】コイル2と外部電極3の一部の層を一体も
のにすることによって、コイル2と外部電極3の接続信
頼性を優れたものにすることができる。例えば、素体1
の表面に一体ものの導体、銅で構成し、コイル2は銅単
一で構成されるが、外部電極3は銅を下地にして、さら
にNi層とSn層の積層構造とすることによって、接続
信頼性を高めるとともに、チップ部品としての実装性も
優れたものになる。
【0056】また、アルミナやフェライトなどのセラミ
ック基板に所定の配線パターンを形成し、セラミック基
板に窓を設けて複合部品を挿入し、配線パターンと複合
部品の外部電極3を接触させ厚膜形成プロセスを用いて
焼成して電気的に接続するため、耐熱性を高め、この厚
膜形成プロセスに対応する構成としてもよい。
【0057】以上の例で説明した通り、電極層5と誘電
体層4を積層してなるコンデンサを有し、あるいはさら
に低誘電率層や絶縁体層からなるコイル下地層6を有す
る素体1の表面にコイル2を有する構造の複合部品とす
ることによって、従来のコイルも積層タイプのものとは
異なり、小型化が可能で、生産しやすく、しかも種々の
タイプのフィルタあるいは種々の周波数特性のフィルタ
を容易に得ることができる複合部品とすることができ
る。
【0058】さらに、コンデンサに巻線による複合部品
では、コイル特性の安定性を確保するのは困難であり、
外部電極やコンデンサとの接続が極めて困難で、小型化
や複合化が難しかったが、本発明では容易に達成でき
る。さらに、寄生成分も安定しており、優れた複合部品
が可能となる。
【0059】上記実施の形態においては、面実装タイプ
として両端等に外部電極3を設けたものについてのみ説
明してきたが、絶縁体にピン端子を植設したものや、外
部電極3の代わりに端子を有するキャップ状電極を素体
1の両端に嵌合結合したリードタイプの複合部品とする
ことも容易にできる。
【0060】図6は図1と同様に本発明の複合部品の外
観を模式的に示した外観斜視図である。図6に示すよう
に、素体1の形状は図1に示したように必ずしもほぼ直
方体状でなくてもよい。図6に示したものは螺旋状の導
体からなるコイル2の位置する部分が細くなったくびれ
た形状になっており、外部電極3を形成する部分は断面
が大きくなった、つまりくびれていない部分になり、コ
イルを構成するコイル2はくびれた部分に存在する。こ
の場合、外装材7が存在しなくてもある程度の接触によ
るショートの回避は可能となる。また、外装材7を形成
する場合は、この凹部に充填することになり、容易に形
成できる。
【0061】以上、いくつかの具体例で説明したよう
に、本発明の複合部品は、電極層5と誘電体層4を積層
したコンデンサと、あるいはさらにコイル下地層6を設
けた素体1の表面に、螺旋状の導体からなるコイル2
と、電極層5あるいはコイル2と接続した外部電極3を
有し、あるいはさらに外装材7を有する複合部品であ
る。図2に示した例では、電極層5がコイル2の内部に
完全に含まれた位置の例を示したが、コイル軸方向に対
して電極層5とコイル2の相対位置がずれていてもよ
い。コイル2は、被覆銅線を巻いたものではなく素体1
の表面に直接形成された導電性材料からなる。
【0062】次に、本発明の複合部品の製造方法につい
て説明する。
【0063】本発明の複合部品の製造方法の1つは、誘
電体層4と少なくとも2つの電極層5とを有するコンデ
ンサを形成する第1の工程と、コンデンサの外周をコイ
ル下地層6で覆う第2の工程と、前記コイル下地層6の
外周を導体で覆う第3の工程と、前記導体において外部
電極3およびコイル2を構成する部分以外を取り去る第
4の工程とからなる。
【0064】次に、さらに詳細な本発明の複合部品の製
造方法について、図を参照しながら説明する。
【0065】図2は本発明の1つの複合部品の構成を模
式的に示す斜視図であったが、この図2と図1および図
3を用いて製造方法をさらに説明する。
【0066】まず、誘電体層4あるいはさらにコイル下
地層6を形成する。次に、図2に示すように誘電体層4
およびコイル下地層6に図2に示すようなそれぞれ所定
のパターンの電極層5を形成する。誘電体層4、コイル
下地層6および電極層5を形成した誘電体層4またはコ
イル下地層6を順次積層する。積層して得られた積層
体、つまり素体1の表面に導体を形成する。素体1の表
面に形成した導体を図1に示すような螺旋状にパターン
ニングしてコイル2および外部電極3を形成する。さら
に図3に示すように外部電極3以外の表面に外装材7を
形成する。以上の方法で、図3に示したような本発明の
複合部品を得ることができる。
【0067】前記の素体1の表面全面に形成した導体を
コイル2と外部電極3を形成する方法としては、特に、
図1に示すような、コイル2を螺旋状にパターンニング
する方法としては、レーザー加工で行う方法、切削加工
で行う方法あるいはマスキングとマスキングを施してい
ない部分の導体を除去する方法などがある。さらに、別
の方法としては、外部電極およびコイルを形成しない部
分にマスキングし、マスキングを施していない部分に導
体を形成する方法や外部電極およびコイルが形成される
部分にのみ導体を形成する方法などもある。
【0068】以上の方法で本発明の複合部品を得ること
ができる。焼成は図2に示した誘電体層4、電極層5お
よびコイル下地層6を積層した状態で行ってもよいし、
積層した素体1に導体を形成した後やあるいはさらに外
装材7を形成した後に行ってもよい。つまり、構成材料
や生産性等を考慮して適宜決めればよい。また、外部電
極3を形成していないものを焼成し、焼成後に外部電極
3を形成する方法でもよい。その形成法の一例を説明す
ると、外部電極3と同様の形状に導体を形成し一度焼成
する。この導体は外部電極3の下地層となる。次に、こ
の導体を電極にしてニッケルめっきおよび半田あるいは
錫めっきを行う。最終的には、外部電極3は焼成によっ
て形成した端面電極の下地層の導体と電気めっきによっ
て形成したニッケルおよび半田ないしは錫の3層構造と
なる。
【0069】以上の誘電体層4あるいはコイル下地層6
は一般に知られているグリーンシート成形法や印刷法が
一般的であるが他にディッピング法、粉末成型法あるい
はスピンコート法などでも形成できる。特に、ディッピ
ング法などでコイル下地層6を形成すると図2に示した
ような積層方向の最上下面だけでなく、コイル2の下地
全面にコイル下地層6を形成できる。
【0070】コイル2、電極層5あるいは外部電極3は
印刷法や塗布法が一般的であるが、レーザを用いたパタ
ーン形成あるいは水、炭酸ガス、砥粒などを吹き付けて
のパターン形成あるいは刃物や砥石を用いたパターン形
成などや、金型やめっき等で所定形状に予め形成した導
体を転写する方法、滴下、ポッティングあるいは溶射法
などの方法などでもよい。特に、螺旋状の導体からなる
コイル2はめっき、蒸着、スパッタ、描画、転写、印
刷、ディッピングなどで形成し、螺旋状へのパターンニ
ングにはカット、マスキング、エッチングなどを用いて
行うことができる。さらには、素体1の表面形状をねじ
状にし、その表面に導体を形成し、ねじ山を排除する程
度落すことによって、素体1の表面に螺旋状の導体から
なるコイル2を形成することも可能である。
【0071】また、コイル2のパターンとしては螺旋状
が一般的であるが、例えば図1に示すようなチップ部品
の4つの側面につづら折れ状またはスパイラル状にして
もよい。この場合も1面だけの利用でも4面利用しても
よく、必要なコイル特性によって、適宜選択すればよ
い。さらに、並列の導体からなるコイル2としてもよ
い。例えば、各面に独立したコイル2を形成し、両端面
に存在する外部電極3にそれぞれの端部を接続すること
によって、4本の独立した導体でコイル2を構成でき、
直流抵抗や耐電流の向上あるいは直流重畳特性の改善が
可能となる。直流抵抗のみ下げる場合は、素体1の全面
に形成したままのコイル2でもよい。
【0072】本発明の製造方法で得られる複合部品は耐
熱性に優れた複合部品であるためモジュール化すること
が容易である。例えば、アルミナ基板あるいはフェライ
ト基板などのセラミック基板に所定の配線層を形成し、
基板の配線と複合部品の外部電極3との結線を同時に行
って、一体化あるいは組立が可能である。この場合、基
板の所定場所に窓をあけて複合部品の側面の外部電極3
とセラミック基板上の配線に結線するあるいは複合部品
の側面の外部電極3部にさらに端子ピンを有し、そのピ
ンとセラミック基板状の配線とを結線することなどが可
能になるため、薄型のモジュールが得られる。この場合
は、一般に知られているセラミック板を用いた通常の厚
膜形成プロセスが適用できる。複合部品の外部電極3は
半田づけを前提としたものでなく、焼成して電気的に接
続するものにすればよい。
【0073】前記の各層を形成するためのペーストない
しスラリーは、各粉末とブチルカルビトール、テルピネ
オール、アルコールなどの溶剤、エチルセルロース、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリエチ
レンオキサイド、エチレン−酢酸ビニルなどの結合剤、
さらに、各種の酸化物あるいはガラス類などの焼結助剤
を添加し、ブチルベンジルフタレート、ジブチルフタレ
ート、グリセリンなどの可塑剤あるいは分散剤等を添加
してもよい。これらを混合した混練物を用いて各層を形
成する。これらを前述したような所定の構造に積層した
ものを焼成して複合部品を得る。グリーンシートを作製
する場合のスラリーとしては、前記の溶剤に替えて蒸発
性の優れた各種の溶剤、例えば酢酸ブチル、メチルエチ
ルケトン、トルエン、アルコールなどが望ましい。
【0074】焼成温度範囲としては約800℃から13
00℃の範囲である。特に導体材料によって異なり、例
えば、導体材料として銀を用いれば900℃前後にする
必要があり、銀とパラジウムの合金では950℃で、さ
らに高温で焼成するには導体材料にニッケル、パラジウ
ムなどを用いる。
【0075】
【実施例】次に本発明の更に具体的な実施例について説
明する。
【0076】(実施例1)酸化チタン粉末100gに対
してブチラール樹脂が8g、ブチルベンジルフタレート
が4g、メチルエチルケトンが24gおよび酢酸ブチルを
24g混合し、ポットミルを用いて混練して誘電体スラ
リーを作製した。
【0077】このスラリーを使い、コータを用いて乾燥
後厚み0.2mmの誘電体グリーンシートを作製した。
なおグリーンシートはPETフィルム上に形成した。
【0078】誘電体グリーンシートを用いて、図1およ
び図2に示すような積層体からなる素体1を得るため
に、電極層5を形成した。電極層5の形成には市販の銀
からなる導体ペーストと印刷機を用いて形成した。
【0079】これらの誘電体グリーンシートを図1およ
び図2に示すような状態に積層した。積層には熱プレス
を用い、熱プレスの定盤温度は100℃に設定し、圧力
は500kg/cm2であった。
【0080】この積層体を900℃で2時間保持する条
件で焼成した。
【0081】焼成した積層体の全面に導体を形成し、さ
らにコイル2を図1に示すような螺旋状のパターンにし
た。なお、コイル2には銅を用い、さらにコイル2を螺
旋状に形成するのにレーザーを用いて導体を切断して螺
旋状にした。さらに、図1に示したような外部電極3を
形成した。
【0082】以上の方法で得られた本発明の複合部品に
は剥離、割れ、反りなどの欠陥は認められなかった。
【0083】次に、インピーダンスアナライザあるいは
ネットワークアナライザなどを用いて、各種の電気特性
を測定したところ、優れた特性を有する複合部品であっ
た。
【0084】同様の方法で図4に示すπ型フィルタおよ
び図5に示すT型フィルタを先に作製したグリーンシー
トの大部分を共用して作製した。
【0085】さらに、前記と同様の方法で得られた複合
部品をインピーダンスアナライザあるいはネットワーク
アナライザなどを用いて、各種の電気特性を測定したと
ころ、同様に優れた電気特性を示す複合部品であった。
【0086】(実施例2)NiZnCu系フェライト粉
末100gに対してブチラール樹脂が8g、ブチルベンジ
ルフタレートが4g、メチルエチルケトンが24gおよび
酢酸ブチルを24g混合し、ポットミルを用いて混練し
てフェライトスラリーを作製した。
【0087】このスラリーを使い、コータを用いて乾燥
後厚み0.2mmのフェライトグリーンシートを作製し
た。なおグリーンシートはPETフィルム上に形成し
た。
【0088】実施例1で作製した誘電体グリーンシート
を用いて、図1および図2に示すような積層体を得るた
めに、電極層5を実施例1と同様に形成した。
【0089】これらの誘電体グリーンシートを誘電体層
4とし、フェライトグリーンシートをコイル下地層6と
して、図1および図2に示すような状態に積層した。積
層には熱プレスを用い、熱プレスの定盤温度は100℃
に設定し、圧力は500kg/cm2であった。
【0090】この積層体を900℃で2時間保持する条
件で焼成した。
【0091】焼成した積層体の表面に実施例1と同様の
方法で螺旋状の導体と端面電極を形成した。
【0092】以上の方法で得られた本発明の複合部品に
は剥離、割れ、反りなどの欠陥は認められなかった。
【0093】次に、インピーダンスアナライザあるいは
ネットワークアナライザなどを用いて、各種の電気特性
を測定したところ、優れた特性を有する複合部品であっ
た。
【0094】同様の方法で図4に示すπ型フィルタおよ
び図5に示すT型フィルタを先に作製したグリーンシー
トの大部分を共用して作製した。
【0095】さらに、前記と同様の方法で得られた複合
部品をインピーダンスアナライザあるいはネットワーク
アナライザなどを用いて、各種の電気特性を測定したと
ころ、同様に優れた電気特性を示す複合部品であった。
【0096】(実施例3)実施例2で作製した素体1の
表面にさらに図3に示すような外装材7を形成し、素体
1の外部電極3以外の表面は外装材7で覆った。
【0097】得られた複合部品は絶縁性にも優れた複合
部品となった。
【0098】なお、外装材7としては熱硬化性の樹脂を
用いたものとこの熱硬化性の樹脂にフェライト粉末を含
有した2種類を用いた。
【0099】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
複合部品は、電極層と誘電体層を積層したコンデンサ
と、あるいはさらにコイル下地層を設けた素体の表面
に、螺旋状の導体からなるコイルと、電極層あるいはコ
イルと接続した外部電極を有し、あるいはさらに外装材
を有する構成とし、種々のタイプあるいは周波数特性の
複合部品を容易に得ることができる産業的価値の大なる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合部品の一実施の形態を示す模式的
な外観斜視図
【図2】本発明の複合部品の一実施の形態を示す積層状
態を模式的に表す斜視図
【図3】本発明の複合部品の他の実施の形態を示す模式
的な外観斜視図
【図4】本発明の複合部品の一実施の形態を示すコンデ
ンサ用の電極パターンを示す模式図
【図5】さらに他の本発明の複合部品の一実施の形態を
示すコンデンサ用の電極パターンを示す模式図
【図6】さらに他の本発明の複合部品の一実施の形態を
示す模式的な外観斜視図
【符号の説明】
1 素体 2 コイル 3 外部電極 4 誘電体層 5 電極層 6 コイル下地層 7 外装材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H03H 7/01 H01G 4/40 321A

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体層を有するとともに少なくとも2
    つの電極層からなるコンデンサと、前記コンデンサの表
    面の一部または全部を覆う低誘電率層と、前記コンデン
    サおよび前記低誘電率層の外周に設けたコイルと、前記
    コンデンサおよび前記低誘電率層の表面の一部に設ける
    とともに、前記コンデンサまたは前記コイルと電気的に
    接続した外部電極とからなる複合部品。
  2. 【請求項2】 前記コンデンサの電極層は、前記低誘電
    率層に隣接している請求項1に記載の複合部品。
  3. 【請求項3】 誘電体層を有するとともに少なくとも2
    つの電極層からなるコンデンサと、前記コンデンサの表
    面の一部または全部を覆う絶縁体層と、前記コンデンサ
    および前記絶縁体層の外周に設けたコイルと、前記コン
    デンサおよび前記絶縁体層の表面の一部に設けるととも
    に、前記コンデンサまたは前記コイルと電気的に接続し
    た外部電極とからなる複合部品。
  4. 【請求項4】 前記コンデンサの電極層は、前記絶縁体
    層に隣接している請求項3に記載の複合部品。
  5. 【請求項5】 前記コイルは、螺旋状の導体からなる請
    求項1または3に記載の複合部品。
  6. 【請求項6】 前記コイルの軸方向と、前記コンデンサ
    の電極層の面内方向とが平行である請求項1または3に
    記載の複合部品。
  7. 【請求項7】 前記外部電極の一部と前記コイルとが一
    体である請求項1または3に記載の複合部品。
  8. 【請求項8】 導体の一部からなるコイルと、前記導体
    の残りの部分からなる外部電極と、前記コイルの内側に
    配置したコンデンサとからなる複合部品。
  9. 【請求項9】 前記コイルは、螺旋状である請求項8に
    記載の複合部品。
  10. 【請求項10】 前記コンデンサの電極層は、前記コイ
    ルの軸方向とが平行である請求項8に記載の複合部品。
  11. 【請求項11】 表面の一部を覆う外装材を設けた請求
    項1,3または8に記載の複合部品。
  12. 【請求項12】 前記外装材が、絶縁体で構成している
    請求項11に記載の複合部品。
  13. 【請求項13】 前記外装材が、絶縁体と磁性体の混合
    体で構成している請求項11に記載の複合部品。
  14. 【請求項14】 前記外装材が、セラミック絶縁粉末を
    含んだ請求項11に記載の複合部品。
  15. 【請求項15】 前記外部電極には、前記コイルの一端
    および前記コンデンサの一方の電極層と接続する第1の
    外部電極と、前記コイルの他端および前記コンデンサの
    他方の電極層と接続する第2の外部電極である請求項
    1,3または8に記載の複合部品。
  16. 【請求項16】 前記外部電極には、前記コイルの一端
    と接続する第1の外部電極と、前記コンデンサの一方の
    電極層と接続する第2の外部電極と、前記コイルの他端
    および前記コンデンサの他方の電極層と接続する第3の
    外部電極である請求項1,3または8に記載の複合部
    品。
  17. 【請求項17】 前記コイルは第1のコイル部と第2の
    コイル部を電気的に直列に接続したものからなり、前記
    第1のコイル部の一端は第1の外部電極に接続され、前
    記第2のコイル部の一端は第2の外部電極に接続され、
    前記第1のコイル部と前記第2のコイル部の接続端は前
    記コンデンサの一方の電極層と接続され、前記コンデン
    サの他方の電極層は第3の外部電極と接続した請求項
    1,3または8に記載の複合部品。
  18. 【請求項18】 前記第1のコイル部と前記第2のコイ
    ル部の接続端に接続した前記コンデンサの電極層が、前
    記第1のコイル部と前記第2のコイル部を接続する部分
    の一部である請求項17に記載の複合部品。
  19. 【請求項19】 前記コンデンサは第1のコンデンサ部
    と第2のコンデンサ部からなり、前記第1のコンデンサ
    部の一方の電極層とコイルの一端は第1の外部電極に接
    続され、前記第2のコンデンサ部の一方の電極層とコイ
    ルの他端とは第2の外部電極に接続され、前記第1のコ
    ンデンサ部および前記第2のコンデンサ部の他方の電極
    層は互いに第3の外部電極とに接続した請求項1,3ま
    たは8に記載の複合部品。
  20. 【請求項20】 前記第1のコンデンサ部および第2の
    コンデンサ部の第3の外部電極に接続した電極層が一体
    である請求項19に記載の複合部品。
  21. 【請求項21】 前記コイルは第2の絶縁体層を介して
    2層からなる請求項1,3または8に記載の複合部品。
  22. 【請求項22】 誘電体と少なくとも2つの電極層とを
    有するコンデンサを形成する第1の工程と、コンデンサ
    の外周を下地層で覆う第2の工程と、前記下地層の外周
    を導体で覆う第3の工程と、前記導体において外部電極
    およびコイルを構成する部分以外を取り去る第4の工程
    とからなる複合部品の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第4の工程をレーザー加工で行う
    請求項22に記載の複合部品の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記第4の工程を切削加工で行う請求
    項22に記載の複合部品の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第4の工程は、外部電極およびコ
    イルを形成する部分にマスキングを施す工程と、マスキ
    ングを施していない部分を除去する工程とからなる請求
    項22に記載の複合部品の製造方法。
  26. 【請求項26】 誘電体と少なくとも2つの電極層とを
    有するコンデンサを形成する第1の工程と、コンデンサ
    の外周を下地層で覆う第2の工程と、前記下地層の外周
    に外部電極およびコイルを形成しない部分にマスキング
    を施す第5の工程と、前記マスキングを施していない部
    分に導体を形成する第6の工程とからなる複合部品の製
    造方法。
  27. 【請求項27】 誘電体と少なくとも2つの電極層とを
    有するコンデンサを形成する第1の工程と、コンデンサ
    の外周を下地層で覆う第2の工程と、前記下地層の外周
    に外部電極およびコイルが形成される部分にのみ導体を
    形成する第7の工程とからなる複合部品の製造方法。
  28. 【請求項28】 誘電体と少なくとも2つの電極層とを
    有するコンデンサを形成する第1の工程と、コンデンサ
    の外周を下地層で覆う第2の工程と、前記下地層の外周
    に第1の導体を形成する第3の工程と、前記導体を第2
    の下地層で覆う第8の工程と、前記第2の下地層の表面
    に第2の導体を形成する第9の工程とからなる複合部品
    の製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項1,3または8に記載の複合部
    品を用いたノイズ低減装置。
  30. 【請求項30】 請求項1,3または8に記載の複合部
    品を用いた電子機器。
JP11030943A 1998-03-13 1999-02-09 複合部品およびその製造方法 Pending JPH11329852A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11030943A JPH11329852A (ja) 1998-03-13 1999-02-09 複合部品およびその製造方法
DE69936827T DE69936827T2 (de) 1998-03-13 1999-03-11 Baugruppe und verfahren zur herstellung
PCT/JP1999/001179 WO1999046784A1 (fr) 1998-03-13 1999-03-11 Module et procede de fabrication correspondant
US09/423,806 US6825748B1 (en) 1998-03-13 1999-03-11 Module and method of manufacture
EP99909182A EP0982742B1 (en) 1998-03-13 1999-03-11 Module and method of manufacture
CNB99800278XA CN100378877C (zh) 1998-03-13 1999-03-11 复合元件及其制造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6280498 1998-03-13
JP10-62804 1998-03-13
JP11030943A JPH11329852A (ja) 1998-03-13 1999-02-09 複合部品およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11329852A true JPH11329852A (ja) 1999-11-30

Family

ID=26369388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11030943A Pending JPH11329852A (ja) 1998-03-13 1999-02-09 複合部品およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11329852A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007005370A (ja) * 2005-06-21 2007-01-11 Tokyo Coil Engineering Kk 光源励起用回路素子
JP2007221472A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Tdk Corp ノイズフィルタ及びノイズフィルタの実装構造
JP4612970B2 (ja) * 2001-07-24 2011-01-12 双信電機株式会社 積層電子部品
CN109524195A (zh) * 2017-09-19 2019-03-26 株式会社村田制作所 共模扼流圈以及无线充电用电路
JP2019075402A (ja) * 2017-10-12 2019-05-16 株式会社村田製作所 巻線用コアおよびその製造方法ならびに巻線付き電子部品

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4612970B2 (ja) * 2001-07-24 2011-01-12 双信電機株式会社 積層電子部品
JP2007005370A (ja) * 2005-06-21 2007-01-11 Tokyo Coil Engineering Kk 光源励起用回路素子
JP2007221472A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Tdk Corp ノイズフィルタ及びノイズフィルタの実装構造
CN109524195A (zh) * 2017-09-19 2019-03-26 株式会社村田制作所 共模扼流圈以及无线充电用电路
JP2019054192A (ja) * 2017-09-19 2019-04-04 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイルおよびワイヤレス充電用回路
US11139096B2 (en) 2017-09-19 2021-10-05 Murata Manufacturing Co., Ltd. Common mode choke coil and wireless charging circuit
JP2019075402A (ja) * 2017-10-12 2019-05-16 株式会社村田製作所 巻線用コアおよびその製造方法ならびに巻線付き電子部品
US11657948B2 (en) 2017-10-12 2023-05-23 Murata Manufacturing Co., Ltd. Wire-wound core, wire-wound core manufacturing method, and wire-wound-equipped electronic component

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6825748B1 (en) Module and method of manufacture
JP3197022B2 (ja) ノイズサプレッサ用積層セラミック部品
KR100216095B1 (ko) Lc노이즈 필터 및 그 제조방법
US6534842B2 (en) Composite components and the method of manufacturing the same
JPH11329852A (ja) 複合部品およびその製造方法
EP1089302A1 (en) Substrate-mounted common mode choke coil and method of manufacture thereof
JP3337713B2 (ja) ノイズサブレッサ
JPH11317311A (ja) 複合部品およびその製造方法
JP2000235921A (ja) 複合部品およびその製造方法
JPH11260647A (ja) 複合部品およびその製造方法
JP3320096B2 (ja) 積層型インダクタおよびその製造方法
JPH09260144A (ja) コイル部品およびその製造方法
JPH0963845A (ja) 積層部品およびその製造方法
JPH05121240A (ja) インダクタンス部品およびその製造方法
JP2000151104A (ja) 多層基板
JP2001358020A (ja) 複合部品およびその製造方法
JP2002203721A (ja) コイル部品、その製造方法およびそのコイル部品を用いた電子機器
JP3948269B2 (ja) コイル部品の製造方法
JP2000235936A (ja) 複合部品およびその製造方法
JPH08236409A (ja) 積層複合部品およびその製造方法
JPH11195537A (ja) 複合部品およびその製造方法
JPH11251152A (ja) 複合部品およびその製造方法
JPS6028113Y2 (ja) トリミングが可能な複合部品
JPH09199331A (ja) コイル部品およびその製造方法
JP2003297636A (ja) コイル部品