JP2000235921A - 複合部品およびその製造方法 - Google Patents

複合部品およびその製造方法

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JP2000235921A
JP2000235921A JP3667899A JP3667899A JP2000235921A JP 2000235921 A JP2000235921 A JP 2000235921A JP 3667899 A JP3667899 A JP 3667899A JP 3667899 A JP3667899 A JP 3667899A JP 2000235921 A JP2000235921 A JP 2000235921A
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capacitor
face
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Akihiko Ibata
昭彦 井端
Michihisa Oba
美智央 大庭
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は複合部品およびその製造方法に関
し、特に種々の複合部品を容易に得る構成を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 絶縁体層3と電極層5を交互に積層し、
しかも上下層には絶縁体層3からなるコンデンサを有す
る素体の内部にコンデンサを構成する電極層5を含まな
い位置の表面に、コイル用の導体4を有し、しかも素体
の対向する端面には前記コイル用の導体4の端子6と、
コンデンサの端子6とが接続された異なる端面電極を有
し、さらに素体の前記端面電極を設けた面に隣接した端
面に、他方のコイル用の導体4の端子6とコンデンサの
端子6とにそれぞれ接続された端面電極を設けた複合部
品としたものである。この構成により、種々のタイプの
複合部品を容易に製造可能な構造を有する複合部品とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器、通信
機器などに利用される複合部品およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】複合部品は各種電子機器、通信機器など
に多用されており、近年は小型あるいは薄型の複合部品
がますます要求されており、しかも、回路の高周波化や
デジタル化に伴ってノイズ対策部品としての複合部品も
ますます重要になってきている。
【0003】従来これらの要望を満たす複合部品として
は、フェライト磁性層とコイル用導体層を交互に積層し
て得られる積層型コイル部品(例えば特公昭57−39
521号公報)にさらに積層セラミックコンデンサを重
ねた複合部品(例えば特公昭59−24534号公報、
特公昭62−28891号公報など)がある。
【0004】コイルとコンデンサからなる複合部品では
これらを構成するコイルおよびコンデンサをいかに立体
的に配置するかで種々の複合部品(例えば特公昭62−
28891号公報、特開平1−192107号公報な
ど)がある。特に、ノイズ対策部品で用いられる複合部
品は複数のコイルおよびコンデンサを用いて、L型、T
型あるいはπ型などのフィルタを形成して用いるのが一
般的である。そのようなフィルタを構成しやすい配置あ
るいは整合性の確保が望ましい。しかし、これまで種々
の複合部品が提案されているが、いずれかのフィルタに
特化した構成であった。例えば、特公昭62−2889
1号公報に示しているものはT型フィルタに限定した複
合部品であり、コイル間の干渉低減やコイルとコンデン
サの整合性確保には問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、複数
のコイルおよびコンデンサから構成した複合部品は、L
型、T型あるいはπ型のいずれかに限定したものを具現
化するのが一般的であった。L型、T型あるいはπ型フ
ィルムなどをわずかな変更で種々のタイプを実現するに
は問題があった。しかも、コイルとコンデンサを一体化
するには十分な整合性確保が必要であった。
【0006】本発明は以上のような従来の欠点を除去
し、生産性に優れ、しかも種々のタイプのフィルタを極
力少ない小変更で、しかも容易に各タイプのフィルタを
実現できる構成の複合部品およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の複合部品は、絶縁体層と電極層を交互に積層
し、しかも上下層には絶縁体層からなるコンデンサを有
する素体の内部にコンデンサを構成する電極層を含まな
い位置の表面に、コイル用の導体を有した複合部品とし
たものである。
【0008】この本発明によれば、複合部品を優れた生
産性で実現でき、しかも容易に種々のタイプのフィルタ
を作り分けることが可能な複合部品となる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、絶縁体層と電極層を交互に積層し、しかも上下層に
は絶縁体層からなるコンデンサを有する素体の内部にコ
ンデンサを構成する電極層を含まない位置の表面に、コ
イル用の導体を有し、しかも素体の対向する端子には前
記コイル用の導体の端子と、コンデンサの端子とが接続
された異なる端面電極を有し、さらに素体の前記端面電
極を設けた面に隣接した端面に、他方のコイル用の導体
の端子とコンデンサの端子とにそれぞれ接続された端面
電極を設けた複合部品としたものであり、生産しやすく
しかも容易にL型フィルタを得ることができる構造とな
る。
【0010】請求項2に記載の発明は、絶縁体層と電極
層を交互に積層し、しかも上下層には絶縁体層からなる
コンデンサを有する素体の内部にコンデンサを構成する
電極層を含まない位置の表面に、中間端子を有するコイ
ル用の導体を有し、しかも素体の対向する端面には前記
コイル用の導体の端子と、コンデンサの端子とが接続さ
れた異なる端面電極を有し、素体の前記端面電極を設け
た面に隣接した端面に、他方のコイル用の導体の端子と
接続した端面電極を設け、さらに他方のコンデンサの端
子とコイルの中間端子とを接続した複合部品としたもの
であり、生産しやすくしかも容易にT型フィルタを得る
ことができる構造となる。
【0011】請求項3に記載の発明は、絶縁体層と電極
層を交互に積層し、しかも上下層には絶縁体層からなる
コンデンサを有する素体の内部にコンデンサを構成する
電極層を含まない部分を両端に設け、前記両端部の素体
表面にコイル用の導体を有し、しかも素体の対向する端
面には各コイルの一方の端子と接続した端面電極を設
け、各コイルの他方の端子はコンデンサの一方の端子と
接続し、他方のコンデンサの端子は、素体の前記端面電
極を設けた面に隣接した端面に設けた端面電極と接続し
た複合部品としたものであり、生産しやすくしかも容易
にT型フィルタを得ることができる構造となる。
【0012】請求項4に記載の発明は、絶縁体層と電極
層を交互に積層し、しかも上下層には絶縁体層からなる
独立した2つのコンデンサを有する素体の内部にコンデ
ンサを構成する電極層を含まない位置の表面に、コイル
用の導体を有し、しかも素体の対向する端面には前記コ
イル用の導体の端子と一方のコンデンサの端子に接続し
た端面電極と、他方のコンデンサの端子に接続した端面
電極とを有し、素体の前記端面電極を設けた面に隣接し
た端面に、コンデンサの共通電極の端子と接続した端面
電極を設け、さらに他方のコンデンサの端子とコイルの
端面電極に接続していない端子とを接続した複合部品と
したものであり、生産しやすくしかも容易にπ型フィル
ムを得ることができる構造となる。
【0013】請求項5に記載の発明は、絶縁体層と電極
層を交互に積層し、しかも上下層には絶縁体層からなる
独立した2つのコンデンサを素体の両端に有し、さらに
内部にコンデンサを構成する電極層を含まない位置の表
面に、コイル用の導体を有し、しかも素体の対向する端
面には2つのコンデンサのそれぞれの一方の端子と接続
した端面電極を設け、これらの端面電極と接続したそれ
ぞれの電極層とコイルの2つの端子を各々接続し、端面
電極と接続していない他方のそれぞれのコンデンサの端
子と、素体の前記端面電極を設けた面に隣接した端面に
設けた端面電極とを接続した複合部品としたものであ
り、生産しやすくしかも容易にπ型フィルムを得ること
ができる構造となる。
【0014】請求項6に記載の発明は、コイル用の導体
を螺旋状としたもので、優れた電気特性を実現できる。
【0015】請求項7に記載の発明は、素体にさらにコ
イル下地層を有する構成としたもので、優れた電気特性
を実現できる。
【0016】請求項8に記載の発明は、素体の表面の一
部に外装材を有するもので、絶縁性の確保などが可能な
構成となる。
【0017】請求項9に記載の発明は、絶縁体層を形成
する工程と、絶縁体層の表面にコイル用の導体を形成す
る工程と、絶縁体層の表面にコンデンサ用の電極層を形
成する工程と、コンデンサ用の電極層を形成した絶縁体
層ないしは形成していない絶縁体層を積層し、コンデン
サを形成する工程と、表面に端面電極を形成する工程と
からなる複合部品の製造方法であって、容易に種々のタ
イプの複合部品を形成できる。
【0018】請求項10に記載の発明は、絶縁体層を形
成する工程と、コイル下地層を形成する工程と、絶縁体
層の表面にコイル用の導体を形成する工程と、絶縁体層
の表面にコンデンサ用の電極層を形成する工程と、コン
デンサ用の電極層を形成した絶縁体層ないしは形成して
いない絶縁体層さらにはコイル下地層を積層し、コンデ
ンサを形成する工程と、表面に端面電極を形成する工程
とからなる複合部品の製造方法であって、容易に種々の
タイプの複合部品を形成できる。
【0019】請求項11に記載の発明は、素体表面に外
装を形成する工程をさらに付加した複合部品の製造方法
であって、容易に絶縁性などが優れた複合部品を形成で
きる。
【0020】以下、本発明の形態について図面を用いて
説明する。
【0021】まず、図1に本発明の複合部品の代表的な
一例の積層模式図を示す。図1はチップ状の本発明の複
合部品の積層状態を模式的に示しており、図1に示すよ
うに、コイル部1とコンデンサ部2から構成される。コ
イル部1は絶縁体層3と導体4で構成されており、コン
デンサ部2は絶縁体層3と電極層5で構成されている。
さらに、コイルを構成する導体4は2つの端子6を有
し、同様に、コンデンサを構成する電極層5にも2つの
端子6を有する。この端子6は導体4あるいは電極層5
と電気的に接続されたコイル部1あるいはコンデンサ部
2の表面に露出した導電性に優れたものである。
【0022】前述したように、図1の例ではコイル部1
は絶縁体層3の表面に存在する導体4で構成されている
が、例えば端子6以外の表面を絶縁性のある外装材など
で覆ってもよい。
【0023】図2は本発明の複合部品の外観を示す図で
ある。図2に示すように、表面には3つの端面電極7を
有する構成の複合部品である。さらに、図2の例では、
先にも述べたように、端面電極7以外の表面は絶縁性の
ある外装材8で覆われた構造である。
【0024】図1において、コイルを構成する導体4
は、絶縁体層3全体を束ねるようにその表面を螺旋状に
連ねた形状であり、これらの2つの端子はそれぞれ異な
る端面に存在する端子6に接続されている。コンデンサ
部2は絶縁体層3と電極層5を積層した構成である。電
極層5は異なる端面に存在する2つの端子6にそれぞれ
接続されている。さらに、図2に示したように、部品表
面に存在する3つの端面電極7に各端子6は接続されて
いる。コイル部1の1つの端子6とコンデンサ部2の1
つの端子6は互いに同一の端面電極7に接続されてい
る。
【0025】図1に示した例はL型フィルタの一例であ
るが、同様に図3にT型フィルタの例を示す。図4には
π型フィルタの一例を示した。
【0026】ノイズ対策部品としてのLC複合部品にお
いて、特にT型あるいはπ型フィルタの電気特性として
重要なものの1つにフィルタとしてのカットオフ周波数
がある。これは、一般にはローパスフィルタとして所定
の減衰量が得られる周波数として定義されており、この
周波数はフィルタを構成するコイルおよびコンデンサの
各特性、つまりインダクタンスないしは容量でほぼ決め
られる。図3あるいは図4に示すように同一の構成で
も、コンデンサを構成する電極層5を一部切断すること
によって容量を変更したり、あるいは絶縁体層3の厚み
を変更して容量を変更することが容易にできる。これら
によって、種々のカットオフ周波数を有するフィルタを
実現することができる。さらに、インダクタンスの変更
方法としては絶縁体層3の透磁率を変更する方法や導体
4の巻数やピッチを変更する、さらには絶縁体層3の断
面積を変更するなどの方法がある。
【0027】図1に示すように、3層の絶縁体層3の
内、中間の絶縁体層3はコンデンサの電気特性を左右す
る層であるが、上下に位置する2つの絶縁体層3はコン
デンサ特性に対して、影響をあまり与えない。つまり、
コンデンサからみれば無効層といえる。しかし、コイル
に対しては導体4と接触した層であり、コイルの電気特
性に密接に関係する。以上のことから、中央に位置する
絶縁体層3は一般には、誘電体層とも表現できる。一
方、上下に位置する絶縁体層3はコンデンサ特性に寄与
しない層で、コイル特性に寄与する層ということでコイ
ル下地層という表現で表すこともできる。
【0028】前述したように、コンデンサ特性に寄与し
ない絶縁体層3は非磁性体であっても磁性体であっても
よい。非磁性体としては、ガラスエポキシ、ポリイミド
などの有機系の絶縁材料、ガラス、ガラスセラミックス
あるいはセラミックスなどの無機系の絶縁材料などの電
気的に絶縁性があればどのようなものであってもよい。
【0029】磁性体としては、NiZn系やNiZnC
u系などの一般に知られる透磁率が大きいフェライト材
料であればよい。
【0030】コンデンサ特性に寄与しない絶縁体層3を
磁性体とした場合は、導体4で構成するコイルのインダ
クタンスを大きくすることができ、非磁性体とした場合
は大きなインダクタンスを得ることはできないが、自己
共振周波数が高くなる。前述したように、フィルタとし
てのカットオフ周波数を変化させることができる。さら
に、コンデンサ特性に寄与しない絶縁体層3の誘電率に
も注意が必要で、コイルの浮遊容量に影響を与える。
【0031】導体4あるいは電極層5の材料としては電
気的に良導体であれば何でもよいが、銅、銀とパラジウ
ム合金あるいは銀などが望ましい。
【0032】外装材8は絶縁性に優れたものであればよ
く、特に、絶縁性を有する磁性体を混合させるとコイル
の電気特性を変えることができる。
【0033】端面電極7としては導電性材料であればよ
いが、一般的には単一層でなく複数層から構成されるこ
とが望ましく表面実装用とした場合にはプリント配線板
への実装時の実装強度あるいは実装時の半田の濡れ性、
半田くわれなどを配慮する必要があり、具体的には最下
層は導体4あるいは電極層5と同じ導体材料を用い、中
間層には半田に対して耐性を有するニッケルを用い、最
外層には半田に対して濡れ性のよい半田あるいは錫を用
いる。
【0034】しかしながら、これは一例であり、必ずこ
の構成を採用する必要はなく、金属等の導電性に優れた
材料以外に導電性樹脂材料を含んでもよい。
【0035】また、アルミナやフェライトなどのセラミ
ック基板に所定の配線パターンを形成し、セラミック基
板に窓を設けて複合部品を挿入し、配線パターンと複合
部品の端面電極7を接触させ厚膜形成プロセスを用いて
焼成して電気的に接続するため、耐熱性を高め、この厚
膜形成プロセスに対応する構成とすることも考えられ
る。
【0036】以上の例で説明した通り、電極層5と絶縁
体層3を積層してなるコンデンサ部2と図1に示したよ
うな絶縁体層3を包むように位置した導体4で構成した
コイル部1を含んだ複合部品において、特定の端子6と
端面電極7の接続によって、複合部品とすることによっ
て、従来のものとは異なり、生産しやすく、しかも容易
に形成でき、さらに種々のタイプのLCフィルタをわず
かな変更で作り分けることが可能な構造の複合部品とす
ることができる。コイル部1とコンデンサ部2は分離し
ており、コイル部1の内部にはコンデンサを構成する電
極層5を含んでいない。
【0037】前記実施の形態においては、面実装タイプ
として両端等に端面電極7を設けたものについてのみ説
明してきたが、絶縁体にピン端子を植設したものや、端
面電極7の代わりに端子を有するキャップ状電極を部品
の両端に嵌合結合したリードタイプの複合部品とするこ
ともできる。
【0038】次に、本発明の複合部品の製造方法につい
て説明する。
【0039】本発明の複合部品の製造方法は、絶縁体層
3を形成する工程と、絶縁体層3の表面にコイル用の導
体4を形成する工程と、絶縁体層3の表面にコンデンサ
用の電極層5を形成する工程と、コンデンサ用の電極層
5を形成した絶縁体層3ないしは形成していない絶縁体
層3を積層し、コンデンサを形成する工程と、表面に端
面電極7を形成する工程とからなる。さらに、図2に示
したように、外装材8を形成する工程を付加してもよ
い。
【0040】次に、さらに詳細な本発明の複合部品の製
造方法について、図を参照しながら説明する。
【0041】図1は本発明の1つの複合部品の積層状態
を示す模式図であったが、この図を用いて製造方法をさ
らに説明する。まず、図1に示すように絶縁体層3を形
成する。さらに、図1に示すように絶縁体層3の表面に
電極層5を形成し、絶縁体層3を積層し、導体4を形成
して、コイル部1およびコンデンサ部2を作製する。積
層体の端面に図2に示すような端面電極7を形成する。
【0042】前記の導体4を形成するさらに具体的な方
法としては、絶縁体層3を積層してなる積層体の表面全
面に導体4をまず形成する。次に、レーザー、高圧水、
炭酸ガスあるいは砥粒などを用いる方法で螺旋状にパタ
ーンを形成する方法や砥石や刃物で全面に形成した導体
4にパターンを形成する方法などがある。さらに、別の
方法としては、積層した絶縁体の表面に直接螺旋状のパ
ターンを形成する方法でもよい。さらに具体的には、導
体材料を吹き付けたりして螺旋状を描くことが可能であ
る。
【0043】端面電極7は一般に知られるように複数層
で構成し、なんらかの導電性材料で構成した下地層、さ
らにニッケル層および半田あるいは錫層などである。
【0044】以上の絶縁体層3は一般に知られているグ
リーンシート成形法や印刷法が一般的であるが他にディ
ッピング法、粉末成型法あるいはスピンコート法などで
も形成できる。電極層5あるいは端面電極7は印刷法が
一般的であるが、レーザを用いたパターン形成、金型や
めっき等で所定形状に予め形成した導体を転写する方
法、滴下、ポッティングあるいは溶射法などの方法でも
よい。
【0045】本発明の製造方法で得られる電子部品は耐
熱性に優れた複合部品であるためモジュール化すること
が容易である。例えば、アルミナ基板あるいはフェライ
ト基板などのセラミック基板に所定の配線層を形成し、
基板の配線と複合部品の端面電極7との結線を同時に行
って、一体化あるいは組立が可能である。この場合、基
板の所定場所に窓をあけて複合部品の側面の端面電極7
とセラミック基板上の配線に結線することが可能になる
ため、薄型のモジュールが得られる。この場合は、一般
に知られているセラミック基板を用いた通常の厚膜形成
プロセスが適用できる。複合部品の端面電極7は半田づ
けを前提としたものでなく、焼成して電気的に接続する
ものにすればよい。
【0046】前記の各層を形成するためのペーストない
しスラリーは、各粉末とブチルカルビトール、テルピネ
オール、アルコールなどの溶剤、エチルセルロース、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリエチ
レンオキサイド、エチレン−酢酸ビニルなどの結合剤、
さらに、各種の酸化物あるいはガラス類などの焼結助剤
を添加し、ブチルベンジルフタレート、ジブチルフタレ
ート、グリセリンなどの可塑剤あるいは分散剤等を添加
してもよい。これらを混合した混練物を用いて各層を形
成する。これらを前述したような所定の構造に積層した
ものを焼成して複合部品を得る。グリーンシートを作製
する場合のスラリーとしては、前記の溶剤に替えて蒸発
性の優れた各種の溶剤、例えば酢酸ブチル、メチルエチ
ルケトン、トリエン、アルコールなどが望ましい。
【0047】焼成温度範囲としては約800℃から13
00℃の範囲である。特に導体材料によって異なり、例
えば、導体材料として銀を用いれば900℃前後にする
必要があり、銀とパラジウムの合金では950℃で、さ
らに高温で焼成するには導体材料にニッケル、パラジウ
ムなどを用いる。
【0048】次に本発明の更に具体的な実施例について
説明する。
【0049】(実施例1)酸化チタン粉末100gに対
してブチラール樹脂が8g、ブチルベンジルフタレート
が4g、メチルエチルケトンが24gおよび酢酸ブチル
を24g混合し、ポットミルを用いて混練して絶縁体ス
ラリーを作製した。
【0050】このスラリーを使い、コータを用いて乾燥
後厚み0.2mmの誘電体グリーンシートを作製した。
なおグリーンシートはPETフィルム上に形成した。
【0051】絶縁体グリーンシートを用いて、図1に示
すような絶縁体層3に電極層5を形成した。電極層5の
形成には市販の導体ペーストと印刷機を用いて形成し
た。なお、導体ペーストは銀ペーストである。
【0052】これらの誘電体層3を図1に示すように積
層した。積層には熱プレスを用い、熱プレスの定盤温度
は100℃に設定し、圧力は500kg/cm2であっ
た。
【0053】この積層体を900℃で2時間保持する条
件で焼成した。
【0054】以上の方法で得られたコイル部1とコンデ
ンサ部2を図1および図2に示すように、端面電極7を
形成した。端面電極7はまず銀粉末を有する乾燥硬化型
のペーストを用い、下地を形成し、メッキ法でニッケル
層さらに半田層を形成して作製した。
【0055】以上の方法で作製した本発明の複合部品を
インピーダンスアナライザあるいはネットワークアナラ
イザなどを用いて、各種の電気特性を測定したところ、
優れた特性を有する複合部品であった。
【0056】同様の方法で図3に示すT型フィルタ、図
4に示すπ型フィルタを先に作製したグリーンシートを
用いて作製した。
【0057】さらに、前記と同様の方法で得られた複合
部品をインピーダンスアナライザあるいはネットワーク
アナライザなどを用いて、各種の電気特性を測定したと
ころ、同様に優れた電気的特性を示す複合部品であっ
た。
【0058】(実施例2)NiZnCu系フェライト粉
末100gに対してブチラール樹脂が8g、ブチルベン
ジルフタレートが4g、メチルエチルケトンが24gお
よび酢酸ブチルを24g混合し、ポットミルを用いて混
練してフェライトスラリーを作製した。
【0059】このスラリーを使い、コータを用いて乾燥
後厚み0.2mmのフェライトグリーンシートを作製し
た。なおグリーンシートはPETフィルム上に形成し
た。
【0060】前述したコンデンサ特性に寄与しない絶縁
体層3の部分に前記のフェライトグリーンシートを用
い、コンデンサ特性に寄与する絶縁体層3の部分には実
施例1で作製した絶縁体グリーンシートを用いて、実施
例1と同様に積層した。さらに、実施例1と同様に本発
明の複合部品を作製し、電気特性などを測定した。
【0061】実施例1と同様に優れた電気特性を示す複
合部品であった。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
複合部品は、容易にコイル部とコンデンサ部を形成する
ことができ、しかも優れた電気特性を発揮する産業的価
値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合部品の一実施の形態を示す積層模
式図
【図2】本発明の複合部品の一実施の形態を示す外観斜
視図
【図3】さらに他の本発明の複合部品の一実施の形態を
示す積層模式図
【図4】さらに他の本発明の複合部品の一実施の形態を
示す積層模式図
【符号の説明】
1 コイル部 2 コンデンサ部 3 絶縁体層 4 導体 5 電極層 6 端子 7 端面電極 8 外装材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E070 AA05 AB01 BA01 BA12 CA02 CA13 CB02 CB13 DB08 EB03 5E082 AA01 AB03 BB02 BC40 DD09 EE02 EE13 EE27 EE35 FF05 FG04 FG27 FG54 GG08 LL02 MM24 5J024 AA01 DA04 DA25 DA35 EA08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体層と電極層を交互に積層し、しか
    も上下層には絶縁体層からなるコンデンサを有する素体
    の内部にコンデンサを構成する電極層を含まない位置の
    表面に、コイル用の導体を有し、しかも素体の対向する
    端面の一方には前記コイル用の導体の端子と、さらに他
    方にはコンデンサの端子に接続された端面電極を有し、
    さらに素体の前記端面電極を設けた面に隣接した端面
    に、他方のコイル用の導体の端子および他方のコンデン
    サの端子とにそれぞれ接続された端面電極を設けた複合
    部品。
  2. 【請求項2】 絶縁体層と電極層を交互に積層し、しか
    も上下層には絶縁体層からなるコンデンサを有する素体
    の内部にコンデンサを構成する電極層を含まない位置の
    表面に、中間端子を有するコイル用の導体を有し、しか
    も素体の体向する端面の一方には前記コイル用の導体の
    端子と、他方にはコンデンサの端子に接続された端面電
    極を有し、さらに素体の前記端面電極を設けた面に隣接
    した端面に、他方のコイル用の導体の端子と接続した端
    面電極を設け、さらに他方のコンデンサの端子とコイル
    の中間端子とを接続した複合部品。
  3. 【請求項3】 絶縁体層と電極層を交互に積層し、しか
    も上下層には絶縁体層からなるコンデンサを有する素体
    の内部にコンデンサを構成する電極層を含まない部分を
    両端に設け、前記両端部の素体表面にコイル用の導体を
    有し、しかも素体の体向する端面には各コイルの一方の
    端子と接続した端面電極を設け、各コイルの他方の端子
    はコンデンサの一方の端子と接続し、他方のコンデンサ
    の端子は、素体の前記端面電極を設けた面に隣接した端
    面に設けた端面電極と接続した複合部品。
  4. 【請求項4】 絶縁体層と電極層を交互に積層し、しか
    も上下層には絶縁体層からなる独立した2つのコンデン
    サを有する素体の内部にコンデンサを構成する電極層を
    含まない位置の表面に、コイル用の導体を有し、しかも
    素体の対向する端面には前記コイル用の導体の端子と一
    方のコンデンサの端子に接続した端面電極と、他方のコ
    ンデンサの端子に接続した端面電極とを有し、素体の前
    記端面電極を設けた面に隣接した端面に、コンデンサの
    共通電極の端子と接続した端面電極を設け、さらに他方
    のコンデンサの端子とコイルの端面電極に接続していな
    い端子とを接続した複合部品。
  5. 【請求項5】 絶縁体層と電極層を交互に積層し、しか
    も上下層には絶縁体層からなる独立した2つのコンデン
    サを素体の両端に有し、さらに内部にコンデンサを構成
    する電極層を含まない位置の表面に、コイル用の導体を
    有し、しかも素体の対向する端面には2つのコンデンサ
    のそれぞれの一方の端子と接続した端面電極を設け、こ
    れらの端面電極と接続したそれぞれの電極層とコイルの
    2つの端子を各々接続し、端面電極と接続していない他
    方のそれぞれのコンデンサの端子と、素体の前記端面電
    極を設けた面に隣接した端面に設けた端面電極とを接続
    した複合部品。
  6. 【請求項6】 コイル用の導体が螺旋状である請求項1
    から5のいずれかに記載の複合部品。
  7. 【請求項7】 素体にさらにコイル下地層を有する請求
    項1から5のいずれかに記載の複合部品。
  8. 【請求項8】 素体の表面の一部に外装材を有する請求
    項1から5のいずれかに記載の複合部品。
  9. 【請求項9】 絶縁体層を形成する工程と、絶縁体層の
    表面にコイル用の導体を形成する工程と、絶縁体層の表
    面にコンデンサ用の電極層を形成する工程と、コンデン
    サ用の電極層を形成した絶縁体層ないしは形成していな
    い絶縁体層を積層し、コンデンサを形成する工程と、表
    面に端面電極を形成する工程とからなる複合部品の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 絶縁体層を形成する工程と、コイル下
    地層を形成する工程と、絶縁体層の表面にコイル用の導
    体を形成する工程と、絶縁体層の表面にコンデンサ用の
    電極層を形成する工程と、コンデンサ用の電極層を形成
    した絶縁体層ないしは形成していない絶縁体層さらには
    コイル下地層を積層し、コンデンサを形成する工程と、
    表面に端面電極を形成する工程とからなる複合部品の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 素体表面に外装を形成する工程をさら
    に付加した請求項9または10に記載の複合部品の製造
    方法。
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