JP2012182285A - コイル部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コイル部品を構成する複数の材質の選択にかかわらず、焼成時に発生する応力分布を緩和し、特性の劣化や亀裂の発生を抑制すること
【解決手段】 非磁性体11a,…の上面に導体パターン12a,…が形成されるとともに、中央及び長辺に磁性体13a,…,14a,…が配置される。非磁性体の上面の所定位置に、導体パターンと同一材料(銀)からなるダミーパターン16a,…を形成する。ダミーパターンは、非磁性体の上面のうち導体パターンが未形成の領域で、導体パターンとダミーパターンを合わせたパターンが長手方向並びに短手方向の中心線L1,L2を中心に略線対称になるようにし、しかもできるだけ全体的に配置するようにする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、コモンモードチョークコイルその他の積層タイプのコイル部品に関する。
周知のように、チップ部品と呼ばれる電子部品は、面実装に使用するためリード端子を設けることなく小片形状に小型化しており、その一つにインダクタンス素子である積層インダクタがある。積層インダクタは、絶縁膜と導体パターンを適宜な順に積層することで当該内部に導体パターンが螺旋状に繋がったコイルを内蔵する矩形状のチップ本体を形成し、さらにそのチップ本体の対向2面に内蔵コイルの両端とそれぞれ接続する外部電極を設けた構成になっている。
最近のパーソナル・コンピュータなどのデジタル電子機器では、データ伝送について差動伝送方式が広く普及している。この差動伝送方式は、一対の伝送線路に逆位相の2種類の信号を一度に伝送する方式であり、外来ノイズに強くノイズ発生も少ないメリットがあって高速化データ伝送に適している。そのため、例えばUSB,IEEEl394,LVDSなどの多くの高速化デジタル通信に差動伝送方式が使われている。
しかし差動伝送方式では、一対の伝送線路のわずかな伝送特性の違いにより同相成分(コモンモード)が発生してノイズ電流となる問題がある。そこで、コモンモードノイズを効果的に除去するために、コモンモードチョークコイルを用いている。
コモンモードチョークコイルは、同一巻数とした2つのコイルからなり、通常の差動信号(ノーマルモード)に対しては2つのコイルに発生する磁束が打ち消し合って信号をそのまま通過させ、コモンモードに対しては2つのコイルに発生する磁束が強め合って大きなインピーダンスが生じ、このためコモンモードノイズを除去する動作となる。
このコモンモードチョークコイルとしては、コアに線材を巻く巻線タイプと、上述した積層インダクタと同様に積層体のチップ本体に所定パターンの2つのコイルを内蔵する積層タイプがある(特許文献1等参照)。この積層タイプは、巻線タイプのものに比べて小型化できることから好まれている。
図1は、積層タイプのコモンモードチョークコイルにおけるコイル部分の積層パターンの一例を示している。各層は、シート状の非磁性体1の上面に印刷積層法等により導体パターン2を形成するとともに、非磁性体1の中央及び両長辺に磁性体3,3′を配置する。磁性体3,3′の部分は、シートの上下(厚み)方向の全体に渡り形成される。
係る積層パターンが形成されたシートを用いてコモンモードチョークコイルを製造するには、当該シートと同一の平面形状からなる磁性体シートの上に図1(a)の第1層のシートを重ね、以後、順番に図1(b)〜(d)に示す各層を順番に積層し、最上層に磁性体シートを重ねることでチップ本体を製造し、そのチップ本体に対して焼成等の所定の工程を行う。また、図1(a)に示す第1層の2ターン分の導体パターン2と、図1(b)に示す第2層の1.5ターン分の導体パターン2は、スルーホールにより接続されてコイルAを構成する。同様に、図1(c)に示す第3層の2ターン分の導体パターン2と、図1(d)に示す第4層の1.5ターン分の導体パターン2は、スルーホールにより接続されてコイルBを構成する。
また、図2(a)は、コモンモードチョークコイル5の平面図を示しており、上方から見るため最上層に位置する磁性体シート6のみが露出した状態となっている。そして、図2(a)におけるA−A′,B−B′の部位の断面図が、図2(b),(c)に示すようになる。
また、各層に設けた磁性体3,3′は上下に接続され、中央に配置された磁性体3により中央ヨークが形成され、両長辺に配置された磁性体3′並びに磁性体シート6により外ヨークが形成される。
特開2007−27444号公報
積層タイプのコイル部品では、異なる複数の材質から構成され、これらを同時焼成するため、それら複数の材質の熱による収縮率や収縮率挙動が異なっていると、焼成時にチップ本体内で応力が発生し、亀裂を生じたり、磁気特性の劣化を招くおそれがある。そこで、通常、収縮率及び収縮率挙動が近い材質のものを選択し、コイル部品を製造するようにしている。
しかし、積層タイプのコモンモードチョークコイルは、導体パターン2を構成する銀と、非磁性体1と、磁性体3,3′の3つの材質から構成されるため、収縮率等が近いという条件を満たす3つの材質を選択するのが煩雑となる。しかも、コモンモードチョークコイルの特性は、コイルのインダクタンス(L)、コイル間の浮遊容量(C)、コイル間の結合により決定され、上述したコモンモードとノーマルモードで良好な特性を得るためには、大きいL値でコイル間の結合が良く、かつ、Cを小さくする必要がある。そのため、単純に収縮率及び収縮率挙動のみに着目して材質を選ぶと、コイルとしての所望の特性が得られなくなる。
さらにコモンモードチョークコイルは、上述したように2つのコイルA,Bから形成され、各層のコイルパタンの形状が異なることから、焼成時に発生する収縮率等の差に基づく応力の問題がより顕著に表れる。すなわち、図1を見ると明らかなように、各層に形成される導体パターン2が、面内で左右非対称であるため、収縮時に発生する応力の分布にばらつきが生じる。しかも、1つのコイルを構成する一方の導体パターン2が2ターンで他方の導体パターン2が1.5ターンと相違することから、非磁性体の割合が一部のみに多くなる(図2(b),(c)参照)。その結果、焼成時に生じる応力分布が不均一になり、特性の劣化並びに亀裂の発生がより生じやすくなる。
よって、収縮率等を合わせる方法ではなく、材質の選択にかかわらず、焼成時に発生する応力分布を緩和し、特性の劣化や亀裂の発生を抑制できるようにしたいという課題がある。
上記の課題を解決するため、本発明は、(1)絶縁層が複数積層されると共に、所定絶縁層の上面に内部コイルを形成するための導体パターンが形成されたコイル部品であって、前記導体パターンが形成された少なくとも一つの絶縁層の上面に、その導体パターンと収縮率が同等の材質からなるダミーパターンを、焼成の際の収縮に伴う応力分布を緩和するように配置した。
絶縁層は、実施形態では、非磁性体と磁性体により構成される。つまり、図3(a)〜(d)で示す第1層から第4層のそれぞれが、本発明で言う絶縁層とその絶縁層の上面に形成された導体パターンとなる。もちろん全ての絶縁層の上面に導体パターンを設ける必要はないので、変形例で説明するように導体パターンが形成されていない絶縁層を層間に介在させても良い。また、実施形態では、導体パターンを形成した全ての絶縁層(非磁性体)の上面にダミーパターンを形成したが導体パターンを形成した絶縁層の上面にダミーパターンを設けない箇所があっても良い。
導体パターンと同等の収縮率を持つ材質からなるダミーパターンが、絶縁層の上面に配置されることから、当該絶縁層の上面に導体パターンとダミーパターンを構成する同等の収縮率を持つ材質の存在比率が高くなる。よって、焼成時に生じる熱収縮に際し、特に面内方向での応力分布のばらつきが抑えられ、全体的に均一となり、亀裂の発生や特性の劣化が抑制できる。
係る機能を発揮するためのダミーパターンを構成する材質は、導体パターンと同様に、絶縁層を構成する材質よりも剛性があり、導体パターンとダミーパターンにおいて収縮の挙動を全体的に支配するようになるとよい。
(2)前記ダミーパターンは、前記導体パターンと同一の材質で形成されるとよい。同一の材質とすることで、収縮率が一致すると共に、剛性等も十分あり、さらに、導体パターンとダミーパターンを同時形成することができるという利便性がある。
(3)前記ダミーパターンは、前記絶縁層の周辺側に形成されるようにするとよい。絶縁層の周辺は、コイルを構成する導体パターンの存在割合が少なく、また、一般に絶縁層を構成する材質の方が導体パターンよりも収縮率が大きいため、周辺部分が大きく縮んで亀裂等を発生しやすくなるが、係る部位にダミーパターンを配置することで、周辺での収縮に伴う亀裂の発生等を効果的に抑制できる。
(4)前記ダミーパターンは、前記内部コイルの外側の領域に形成されるとよい。コイルの内側は、周回するコイルが存在するため当該コイルを構成する導体パターンにより収縮の挙動が支配できる。よって、コイルの外側の領域にダミーパターンを配置することで、コイルの外側での収縮に伴う亀裂の発生等を効果的に抑制できる。
(5)前記絶縁層は、非磁性体と、その非磁性体の少なくとも前記内部コイルの中心側に配置された磁性体とを備え、前記内部コイルは、コモンモードチョークコイルを形成する複数のコイルを備えるとよい。すなわち、本発明のコイル部品は、各種のタイプに適用できるが、特に実施形態で説明するようにコモンモードチョークコイルに適用すると、構成する複数の材質の収縮率を合わせにくいといった当該コイル固有の問題を効果的に解決できるので好ましい。
本発明では、コイル部品を構成する複数の材質の収縮率等が異なっていても、焼成時に発生する応力分布を緩和し、特性の劣化や亀裂の発生を抑制できる。
従来例を示す図である。 従来例を示す図である。 本発明の好適な一実施形態における積層パターン例を示す図である。 (a)は本実施形態の平面図であり、(b)は(a)図におけるA−A′断面図、(c)は(a)図におけるB−B′断面図である。
以下、図3,図4に基づいて本発明に係るコイル部品の一態様としてのコモンモードチョークコイルの好適な実施形態について説明する。本実施形態のコモンモードチョークコイルにおけるチョークコイルとして機能させるための構成は、基本的に従来のものを用いる。
すなわち、コモンモードチョークコイルは、全面が磁性体で形成された磁性体層の上に、図3(a)〜(d)に示す各積層パターンからなる層を順次積層し、図3(d)に示す第4層の上に全面が磁性体で形成された磁性体層を積層して構成される全体形状が直方体状のチップ本体を備える。磁性体層は、シート成形法により複数の磁性体シートを積層すると共に圧着させて所定厚の膜層に形成する。また、図4(a)は、コモンモードチョークコイルの平面図を示しており、上方から見るため最上層に位置する磁性体層のみが露出した状態となっている。そして、図4(a)におけるA−A′,B−B′の部位の断面図が、図4(b),(c)に示すようになる。各層の基本構成は、以下の通りである。
第1層は、図3(a)に示すように、矩形の非磁性体11aの上面に印刷積層法等により2ターン分の渦巻き状の導体パターン12aを形成するとともに、非磁性体11aの中央及び両長辺に磁性体13a,14aを配置する。
より具体的には、導体パターン12aは、その一端12a′が矩形状の非磁性体11aの一方の短辺の端部側に位置し、その一端12a′からクランク状に折り曲がりながら中央に向かって進み、さらに中央の磁性体13aの周囲を外側から内側に周回しながら進み、他端12a″が当該磁性体13aに近接するようなパターンに形成される。また、非磁性体11aの中央に貫通孔11a′が設けられ、その貫通孔11a′内に磁性材料が充填されて磁性体13aが形成される。さらに、非磁性体11aの両長辺の外側に、帯状の磁性体14aを隣接配置する。これにより、磁性体13a,14aの部分は、非磁性体11aのシートの上下(厚み)方向の全体に渡り形成される。
第2層は、図3(b)に示すように、矩形の非磁性体11bの上面に印刷積層法等により1.5ターン分の渦巻き状の導体パターン12bを形成するとともに、非磁性体11bの中央及び両長辺に磁性体13b,14bを配置する。より具体的には、導体パターン12bは、その一端12b′が矩形状の非磁性体11bの短辺(第1層の導体パターン12aの一端12a′が位置する短辺と反対側)の端部側に位置し、その一端12b′からクランク状に折り曲がりながら中央に向かって進み、さらに中央の磁性体13bの周囲を外側から内側に周回しながら進み、他端12b″が当該磁性体13bに近接するようなパターンに形成される。この他端12b″は、第1層の導体パターン12aの他端12a″の上方に重なるように配置される。そして他端12b″の形成位置に対応して非磁性体11bにスルーホール或いはビア(非磁性体11bの上下に貫通するホール内に導電体(ここでは銀)を充填)が形成される。これにより、第2層を第1層の上に積層して形成した際には、当該スルーホール(ビア)を介して第1層の導体パターン12aと第2層の導体パターン12bが導通し、3.5ターン分のコイルAを構成する。
また、非磁性体11bの中央に貫通孔11b′が設けられ、その貫通孔11b′内に磁性材料が充填されて磁性体13bが形成される。さらに、非磁性体11bの両長辺の外側に、帯状の磁性体14bを隣接配置する。これにより磁性体13b,14bの部分は、非磁性体11bのシートの上下(厚み)方向の全体に渡り形成される。これにより、第2層を第1層の上に積層して形成した際には、中央の磁性体13a,13b同士、並びに外側の磁性体14a,14b同士が接続される。
第3層は、図3(c)に示すように、矩形の非磁性体11cの上面に印刷積層法等により2ターン分の渦巻き状の導体パターン12cを形成するとともに、非磁性体11cの中央及び両長辺に磁性体13c,14cを配置する。導体パターン12cは、基本的に第1層に設けた導体パターン12aと同じパターン(特に、コイルの本体部分となる中央の磁性体13a,13cの周囲を周回する部分)に形成する。よって、導体パターン12cの他端12c″の形成位置も、導体パターン12aの他端12a″の形成位置に一致する。そして、外部の引き出しパターン部分となる導体パターン12cの一端12c′の形成位置が、導体パターン12aの一端の形成位置と同一の短辺における他端側にし、両一端12a′,12c′は、当該短辺の中点を基準に点対称の位置に設けられる。
磁性体13c,14cについては、各層に設けた磁性体13a,13b,14a,14bと同様である。これにより、第2層の上に第3層を形成した場合、中央の磁性体13b,13c同士、並びに外側の磁性体14b,14c同士が接続される。また、導体パターン12cの下側には、非磁性体11cが存在しているので、第2層の導体パターン12bと、第3層の導体パターン12cは非導通となる。
第4層は、図3(d)に示すように、矩形の非磁性体11dの上面に印刷積層法等により1.5ターン分の渦巻き状の導体パターン12dを形成するとともに、非磁性体11dの中央及び両長辺に磁性体13d,14dを配置する。導体パターン12dは、基本的に第2層に設けた導体パターン12bと同じパターン(特に、コイルの本体部分となる中央の磁性体13b,13dの周囲を周回する部分)に形成する。よって、導体パターン12dの他端12d″の形成位置も、導体パターン12aの他端12a″ひいては導体パターン12その他端12c″の形成位置に一致する。また、この他端12d″の形成位置の非磁性体11dには、スルーホール或いはビアを形成する。これにより、第4層を第3層の上に積層して形成した際には、当該スルーホール(ビア)を介して第3層の導体パターン12cと第4層の導体パターン12dが導通し、3.5ターン分のコイルBを構成する。
また、外部の引き出しパターン部分となる導体パターン12dの一端12d′の形成位置が、導体パターン12cの一端12c′の形成位置と同一の短辺における他端側にし、両一端12b′,12d′は、当該短辺の中点を基準に点対称の位置に設けられる。
磁性体13d,14dについては、各層に設けた磁性体13a〜13c,14a〜14cと同様である。これにより、第2層の上に第3層を形成した場合、中央の磁性体13c,13d同士、並びに外側の磁性体14c,14d同士が接続される。よって、4層分の中央の磁性体13a〜13dは全て繋がるため、図4に示すように中央ヨーク(中足磁性部)を構成する。また、4層分の外側の磁性体14a〜14dは全て繋がるため、外足磁性部を構成し、上下の磁性体層15と共に外ヨークを構成する。
ここで本発明では、各非磁性体11a〜11dの上面の所定位置に、ダミーパターン16a〜16dを形成する。ダミーパターン16a〜16dは、導体パターン12a〜12dを構成する材質(本実施形態では銀)の熱による収縮率や収縮率挙動と等しいか近い材質で構成する。本実施形態では、導体パターン12a〜12dとダミーパターン16a〜16dは同一の材質、すなわち、銀により形成している。
このように同一の材質のものを用いることで、導体パターン12a〜12dとダミーパターン16a〜16dは、印刷積層法により同時にパターン印刷して製造することができるため、使用するマスクパターンを変えるだけで従来と同じ工程で製造することができる。しかも、導体パターン12a〜12dとダミーパターン16a〜16dを同じ材質で形成すると、熱による収縮率等も同じになるので同時焼成時の熱による挙動も一致するので好ましい。また、ダミーパターン16a〜16dが導電性を有することになったため、導体パターン12a〜12dとダミーパターン16a〜16dは非接触・非導通状態にする。
ダミーパターン16a〜16dは、非磁性体11aの上面のうち、導体パターン12aが未形成の領域で、導体パターン12a〜12dとダミーパターン16a〜16dを合わせたパターンが長手方向並びに短手方向の中心線L1,L2を中心に線対称に近くなるようにし、しかもできるだけ全体的に配置するようにしている。さらに、ダミーパターン16a〜16dは、各層単位で上記の線対称等の条件を満たすとともに、各層同士もできるだけ等しいパターン配置となるようにしている。
また、本実施形態では非磁性体11a〜11dは矩形状とし、導体パターン12a〜12dの一端をコイルの中心から離しているため、非磁性体11a〜11dの短辺側近傍に導体パターン12a〜12dの未形成領域が存在する。そこで、係る未形成領域にダミーパターン16a〜16dが多く形成される。さらに、ダミーパターン16a〜16dは、長手方向に延びる帯状パターン形状としている。さらにまた、ダミーパターン16a〜16dは、非磁性体の外周縁に達しない配置とし、外部と導通することを抑制している。 これにより、図4(b),(c)から明らかなように、各層内での非磁性体に対する導体パターン及びダミーバターンを構成する部材の分布状態が均一になり、当該部材が全体的に存在することになる。その結果、焼成時に生じる熱収縮の応力分布が緩和され、亀裂の発生や特性の劣化を抑えることができる。すなわち、非磁性体・磁性体に比べて剛性の強い銀が全体的に配置されることで、焼成時のチップ部品全体の熱収縮・収縮挙動は、係る銀による影響が全体的に働く。よって、非磁性体を構成する材質及びまたは磁性体を構成する材質と、導体パターン・ダミーパターンを構成する銀の収縮率や収縮挙動が一致していなくても、特に面内方向の応力分布が緩和され、上述したように亀裂の発生や特性劣化を抑制することができる。
さらに、ダミーパターン16a〜16dは、長手方向に延びる帯状パターン形状としたため、非磁性体の収縮挙動によって係る長手方向に他の部位より大きく収縮するのを抑制する。
導体パターンは上述したものに限ることはなく、ターン数その他は要求される仕様に合わせて適宜変更できる。また、ダミーパターンの配置も適宜変更実施可能である。
<適用するコイル部品の変形例>
上述した実施形態のコモンモードチョークコイルは、第1層から第4層までを順に積層する例を説明したが、本発明のダミーパターンを用いるコモンモードチョークコイルの基本構成は、上記のものに限ることはなく各種のものに適用できる。例えば、各層の間に導体パターンが形成されていない絶縁層(非磁性層+磁性層)を介在させる構成を採ってもよい。
また、2つのコイルを構成する層を、特許文献1等に示すコイルのように交互に配置するものでも良い。すなわち、上述した実施形態では、第1層と第2層でコイルAを形成し、第3層と第4層でコイルBを形成したが、第1層と第3層でコイルAを形成し、第2層と第4層でコイルBを形成するようにしてもよい。
さらに、いずれの場合も、両長辺側に磁性体を配置し、外足磁性部を形成することで、図4(b),(c)から明らかなように中央の磁性体13a〜13d,磁性層15及び外側の磁性体14a〜14dで閉磁路を構成するタイプとしたが、外側の磁性体を設けない開磁路タイプのものでも良い。
もちろん、各層の平面形状も長方形に限ることはなく、正方形でも良い。さらには、コモンモードチョークコイルに限ることなく、通常の1つのコイルを備えた積層インダクタその他のコイル部品に適用することもできる。
11a〜11d 非磁性体
12a〜12d 導体パターン
13a〜13d 磁性体
14a〜14d 磁性体
15 磁性体層
16a〜16d ダミーパターン

Claims (5)

  1. 絶縁層が複数積層されると共に、所定絶縁層の上面に内部コイルを形成するための導体パターンが形成されたコイル部品であって、
    前記導体パターンが形成された少なくとも一つの絶縁層の上面に、その導体パターンと収縮率が同等の材質からなるダミーパターンを、焼成の際の収縮に伴う応力分布を緩和するように配置したことを特徴とするコイル部品。
  2. 前記ダミーパターンは、前記導体パターンと同一の材質で形成されることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記ダミーパターンは、前記絶縁層の周辺側に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のコイル部品。
  4. 前記ダミーパターンは、前記内部コイルの外側の領域に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコイル部品。
  5. 前記絶縁層は、非磁性体と、その非磁性体の少なくとも前記内部コイルの中心側に配置された磁性体とを備え、
    前記内部コイルは、コモンモードチョークコイルを形成する複数のコイルを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコイル部品。
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