JP6364003B2 - 緑茶の茶葉の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、硬葉臭を低減した緑茶の茶葉の製造方法に関する。
緑茶の茶葉は、通常、1)荒茶加工工程と2)仕上げ加工工程を経て製造される。三番茶以降の茶期(すなわち、三番茶・四番茶・秋冬番茶など)の茶葉や、一番茶や二番茶の中で摘採適期を過ぎて硬葉化した生葉(硬葉)から製造された茶葉は、硬葉臭と呼ばれる特有の不快臭を有している。この硬葉を原料とした場合、荒茶加工工程と仕上げ加工工程を経ても硬葉臭が残り、この仕上茶を抽出して得られる緑茶飲料(急須で淹れた緑茶や、容器に充填され流通されている容器詰緑茶飲料)にまで引き継がれてしまう。
そこで、茶葉の硬葉臭を低減させる種々の方法が提案されている。例えば、荒茶加工工程において、従来の蒸熱工程に代えて過熱水蒸気や加湿熱風を利用する方法(非特許文献1)、蒸熱処理を繰り返し行う方法(特許文献1)、蒸熱工程の前に生葉の切断や熱湯浸せきを行う方法(非特許文献2)が提案されている。
一方、カテキンやアミノ酸などの有効成分を茶葉に多く含ませ、これら有効成分の煎出を行い易くすることを目的として、荒茶製造工程で揉まれた茶葉に対し、別途茶葉から抽出したエキス(例えば茶葉28kgに対してエキス1000ccの割合)を撒布して、その茶葉を焙煎温度55℃〜220℃、焙煎時間3〜100分程度の条件下(実施例は92℃、25分)で乾燥させる方法が提案されている(特許文献2)。また、従来にない香りや味を有する茶葉を得ることを目的として、ロイシン、バリン及びイソロイシンからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のアミノ酸を含有するアミノ酸水溶液に、荒茶等の原料茶葉を含浸させる工程と、100〜200℃の温度で火入れ乾燥する工程を含む茶葉の製造方法が報告されている(特許文献3)。
特開2001−54354号公報 特開2005−204527号公報 特開2012−183064号公報
茶業研究報告106号、p.81−90、2008 静岡県茶業試験場研究報告18号、p.37−41、1994
上記の通り、荒茶加工工程において硬葉臭を低減する方法が種々提案されているが、これらの方法で得られる荒茶の硬葉臭の低減度合いは必ずしも十分に満足しうるものではなく、新たな方法の開発が望まれていた。
本発明は、硬葉臭を低減した茶葉の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、乾燥茶葉の製造時に、茶葉全体に均一に水を付着させた状態とし(加水処理)、次いで加水処理前の略同一の水分となるまで低温下で乾燥処理を行うことにより、効果的に茶葉の硬葉臭を低減させることができることを見出した。
すなわち、本発明は、以下に関する。
1.(A)緑茶の茶葉に水を加える工程、及び、
(B)前記水を加えた茶葉を、茶葉品温が85℃を超えない条件下で乾燥させる工程、
を含む、茶葉の製造方法。
2.(A)工程における緑茶の茶葉が、荒茶である、上記1記載の方法。
3.さらに、(C)前記乾燥させた茶葉に火入れ処理を行う工程、
を含む、上記1又は2に記載の方法。
4.(A)工程における緑茶の茶葉が荒茶であり、(B)工程において茶葉の水分含量が4〜5%になるまで乾燥を行う、上記1〜3のいずれか1に記載の方法。
5.(A)工程における加水量が、茶葉に対して5〜120重量%である、上記1〜4のいずれか1に記載の方法。
6.(A)工程における加水を、2回以上に分けて実施する、上記1〜5のいずれか1に記載の方法。
7.(A)工程における加水を、茶葉の撹拌下で行う、上記1〜6のいずれか1に記載の方法。
8.(A)工程における水が、水道水、脱イオン水、蒸留水、又は天然水である、上記1〜7のいずれか1に記載の方法。
本発明によれば、緑茶の茶葉に含まれる硬葉臭を低減させることができ、仕上茶や緑茶飲料における硬葉臭を低減させることができる。
本発明は、硬葉臭の少ない茶葉の製造方法に関する。本発明の製造方法では、荒茶及び/又は仕上茶に水を添加した後に、水を添加する前と略同一の水分となるまで乾燥処理を行うと、水溶性区分の香気成分である硬葉臭が効率的に低減できるという知見に基づいてなされたものである。香気が品質の重要な因子で、茶葉の持つ香気をできるだけ水へ浸出させてその香気を愉しむという考えが一般的である緑茶飲料において、その茶葉に加水して水溶性区分を低減または除去することは、当業者が通常想起しないことであると考えられる。
ここで、本明細書でいう「硬葉臭」とは、緑茶の香気の一種であり、特に一定水準以下の低級品に多く含まれる香気で、独特の鼻につく青臭い不快な臭いをいう。また、本発明でいう「荒茶」とは、茶樹(学名:Camellia sinensis)から摘採した生葉を荒茶加工工程に付して得られる茶加工品をいい、「仕上茶」とは、前記荒茶を火入れや選別などの仕上げ加工工程付して得られる茶葉をいう。
以下、本発明の実施の態様についてさらに詳しく説明する。
(加水及び乾燥処理工程)
本発明の製造方法では、硬葉臭を有する茶葉(以下、「対象茶葉」という)に対して、適当量の水分を添加する工程(加水処理工程)と、この添加された水分を乾燥除去する工程(乾燥処理工程)を含む。対象茶葉に対し公知の香気成分の分離除去技術(例えばエバポレーターによる減圧処理など)を単に適用しても硬葉臭は一向に変化せず、対象茶葉から硬葉臭を低減することはできないが、本発明では、硬葉臭を有する対象茶葉に適当量の水分を含ませることにより、硬葉臭の原因成分(以下、硬葉臭成分と表記することもある)と水との親和性を利用して、簡便に硬葉臭を分離除去できるものである(後述の実施例参照)。
本発明において添加する水とは、単なる水道水、脱イオン水、蒸留水、天然水などをいい、アミノ酸や茶葉抽出物などの水以外の成分を含まない水をいう。本発明は、乾燥処理で添加された水が失われるのと同時に水溶性区分である硬葉臭成分を除去することを期待するものである。水以外の成分を含むことで、硬葉臭の水への親和性が変化したり、茶葉が有する好ましい香気バランスを変化させたりするなど、想定外の反応が起こる可能性がある。なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、水に糖類、乳化剤類、塩酸や酢酸などの酸類、重曹などのアルカリ類、アスコルビン酸などの抗酸化剤類などや、水に易混合性の液体(例えば、酢酸、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、グリセリンなど)を適宜添加してもよい。
添加する水の温度が高すぎると、茶葉中の可溶性成分が溶出しやすくなり、また、硬葉臭成分以外の茶葉の好ましい香気成分が飛散しやすくなることから、加水処理工程で添加する水は、40℃以下、好ましくは30℃以下のものを使用する。
本発明においては、茶葉に水を添加した後に、その水を乾燥させるとことで水溶性区分である硬葉臭成分を除去するものであるが、茶葉全体が湿潤する程度に加水することが必要である。このためには、加水量としては、対象茶葉に対して5〜120重量%が適量であり、好ましくは10〜110重量%程度、より好ましくは20〜100重量%がよい。対象茶葉に対して5重量%未満の加水では、硬葉臭成分を効果的に除去できないことがある。また、対象茶葉に対して120重量%を超える加水では、対象茶葉に含まれる可溶性成分が水中に溶け出したり、フレーバーロスを招いたりして、所望する茶葉の香味が得られないことがある。
添加方法は特に限定されないが、例えば、対象茶葉にスプレー、漏斗、スポイト等の噴霧又は散水手段を用い、水を滴下させながら混合、吸水させる方法が考えられる。対象茶葉と添加した水とを混合させる手段としては、容器回転式混合機、撹拌式混合機、ドラム式混合機などの各種攪拌装置を使用することができる。
本発明の加水処理工程においては、一度に添加する加水量が多いと対象茶葉に含まれる可溶性成分が水中に溶け出してしまうことがある。また、加えた水が、茶葉に付着し蒸発して硬葉臭を除去するという本来期待した役割を十分に果たさずに、ドラム壁面に付着してドラムの温度を下げるに留まってしまう恐れがある。また、水が一部分に偏って品質にムラが出る、加えた水が乾燥時に装置の壁面に付着して歩留まりを低下させたり焦げの原因になる、対象茶葉同士がくっついた状態で表面が乾いて内部に水分を閉じ込めて結果的に腐敗の原因となる等の可能性がある。一度に添加する加水量は、対象茶葉に対して5〜20重量程度とするのが適量であり、より好ましい一度に添加する加水量は対象茶葉に対して5〜15重量%程度である。すなわち、対象茶葉に対して5〜20重量%(好ましくは5〜15重量%)の水を、加水量の合計が対象茶葉に対して10〜120重量%程度になるように、複数回に分けて段階的に添加するのが好ましく、対象茶葉全体に均一に水分を添加するために、加水と混合とを繰り返しながら添加する又は攪拌下で加水を行うのが好ましい。
本発明では、対象茶葉に添加された水分を乾燥処理により除去することで、水分と同時に硬葉臭を対象茶葉から分離して除去する。焙煎(火入れ)のような高温条件ではなく、低温で穏やかな乾燥処理を行うことで効果的に硬葉臭の低減除去ができる。本発明の処理後に、任意の仕上げ加工を行うことができ、任意の火入れ強度とすることができる。
乾燥処理装置としては、減圧乾燥装置、凍結乾燥装置、ドラム式食品乾燥装置等のいずれを用いてもよい。特に、ドラム式食品乾燥装置を用いた場合、加水された対象茶葉が回転により熱風に接触しやすく、茶葉全体が均質に、比較的短時間で乾燥されるというメリットがあることから好ましい。また、既に実用化されている所定量の水を散布又は噴霧するためのノズルを設置したドラム式火入れ装置を、本発明の乾燥処理装置として代用できる。
乾燥処理は、茶葉に含まれる良質な香気や色調を保持するため、低温下で行うことが好ましい。具体的には、対象茶葉の品温が85℃以下、好ましくは80℃以下となるような乾燥条件とするのが好ましい。ここで、本明細書で茶葉の品温をいうときは、茶葉の表面温度を表わすものとする。例えば、エバポレーター等の減圧乾燥装置を用いる場合、サンプルを入れた容器を加熱する湯浴の温度は、真空度によっても異なるが、40〜80℃程度、好ましくは50±10℃程度に加熱する。湯浴の温度を高くすると、一般に乾燥速度は上昇するが、そのとき真空度が低いと茶葉品温が高くなり、茶葉の褐変や香気の劣化等を生じるので、注意を要する。ドラム式乾燥装置等の熱風式等の加温により乾燥を行う装置を用いる場合には、対象茶葉の品温が85℃、好ましくは80℃達温となるような条件になるように、ドラム内温度又はドラムの釜の表面温度を設定するのが好ましい。
本発明における乾燥処理は、対象茶葉中の水分含量が、加水処理を行う前と同程度の水分含量になるまで行う。ここで、加水処理を行う前と同程度の水分含量とは、乾燥処理後の茶葉重量と、加水処理前の対象茶葉重量との差が2%未満(好ましくは1.5%未満)程度の差である状態をいう。たとえば、水分含量が5%程度の一般的な荒茶を対象茶葉とした場合には、3〜7%程度、好ましくは3.5〜6.5%程度の水分含量となるまで乾燥処理を行う。この場合、最も好ましくは、5%以下、より詳細には、4〜5%程度の水分含量である。
後述する実施例に記載のとおり、乾燥処理を繰り返すことで硬葉臭が効果的に除去できる。本発明では、加水処理及び乾燥処理を一連の処理として、これを複数回実施することが好ましい。すなわち、対象茶葉に対して1回あたり5〜20重量%(好ましくは5〜15重量%)の加水を行う工程1と乾燥処理する工程2とを、加水量の全量が対象茶葉に対して10〜120重量%(好ましくは20〜100重量%)程度になるまで工程1及び2の一連の処理を繰り返し行う態様は、本発明の好適な態様の一つである。
抽出に供して飲用される茶飲料用の茶葉の製造工程には、通常、1)荒茶加工工程と2)仕上げ加工工程が含まれる。1)荒茶の製造工程では、(i)生茶の摘採、(ii)送風、(iii)蒸熱、(iv)冷却、(v)葉打ち、(vi)粗揉、(vii)揉稔、(viii)中揉み、(ix)中揉、(x)精揉、(xi)乾燥といった工程を経て荒茶が得られる。ここで、(ii)送風工程では、生茶の品質劣化防止、鮮度維持のために、湿度の高い空気を送って、水分の保持と呼吸熱の低下を図り、(iii)蒸熱工程では、茶葉を蒸すことによって茶葉を酸化させる酸化酵素の働きを止め、茶葉の色を緑色に保たせながら青臭みが取り除かれる。(iv)冷却工程は、高温になった茶葉に風を送り込んで室温程度までムラのないように急速冷却することで、茶葉の色沢と香味の保持を図る工程であり、(v)葉打ち工程は、茶葉の色沢・香味の向上と次の粗揉工程の時間を短縮するために、乾燥した熱風を送り込んで茶葉を打ち、茶葉についた蒸し露を取り除いて乾燥効果を高める工程である。(vi)粗揉工程では、茶葉を揉むことによって柔らかくし、内部の水分を低下させるため乾燥した熱風を送り込みながら、打圧を加え、適度に摩擦・圧迫をしながら茶葉を揉み、(vii)揉稔工程では、茶葉をひとかたまりにして、加熱せずに強い圧力をかけて揉む(これによりお茶の葉の組織を破壊してお茶の旨みなどの成分を出やすくすると同時に、水分の均一化を図る)。さらに、(viii)中揉み工程では、揉捻の工程でかたまりになった茶葉を乾燥した熱風を送りながら揉みほぐし、(ix)中揉工程では、中揉みよりも風量をやや絞り、熱風を送りながら揉みほぐして次の工程で整形しやすいようにヨリを入れて乾燥させ、(x)精揉工程では、茎の水を葉に移しながら茶葉全体を乾燥させて水分を取り除きながら、人の手で揉むように一定方向にだけ揉み、緑茶独自の細く伸びた形に茶葉が整えられ、最後に、(xi)乾燥工程で、精揉工程を得た茶葉の水分含有量(約10〜13%)を熱風乾燥により5%程度にまで下げる。また、2)仕上げ加工工程としては、先火方式(火入れ乾燥をしてから分別・整形を行う方式)又は後火方式(分別・整形をしてから火入れ乾燥を行う方式)があり、仕上げ加工工程を経て「仕上茶」が得られる。
本発明の加水処理及び乾燥処理工程に供される茶葉(対象茶葉)は、荒茶であってもよいし、仕上茶であってもよい。また、荒茶加工工程の任意のタイミングの茶葉であってもよい。乾燥処理におけるフレーバーロスを少なくする、すなわち茶葉の良質な香気を残して硬葉臭を選択的に除去するという目的や、品質の制御しやすさという観点からは、工程(xi)を経た荒茶(水分含量:5%程度)を対象茶葉として用いるのがよい。
以下では、本発明の好適な態様の一つである、荒茶加工工程を経て製造された荒茶に対し加水処理及び乾燥処理を行い、次いで仕上げ加工工程に供して茶葉を製造する方法ついて詳述するが、上述の通り、本発明はこれに限定されるものではない。
(荒茶加工工程)
荒茶の製造に用いられる生葉は、茶の生葉であればその品種、産地などは限定されない。例えば、品種としては、やぶきた、ゆたかみどり、おくみどり、さやまかおり、かなやみどり、さえみどり、あさつゆ等が挙げられる。産地としては、例えば、静岡県、鹿児島県、三重県、熊本県、福岡県、京都府、宮崎県、埼玉県等が挙げられる。
本発明の目的は、硬葉臭を有する茶葉から硬葉臭を効率よく除去して、香気の優れた茶葉を得ることにある。この観点から、本発明には、三番茶、四番茶、秋冬番茶などの収穫時期の遅い茶葉、或いは一番茶や二番茶の中でも新芽がある程度生長してから収穫した茶葉自体が硬葉化した茶葉(いわゆる「硬葉」)が用いられる。具体的には、近赤外線分光分析法により得られる茶葉の成分である全窒素(アミノ酸、アミド、蛋白質、カフェイン、核酸に由来する窒素の総量)の含量が、4.5重量%以下、好ましくは4.4重量%以下、より好ましくは4.3重量%以下の茶葉が対象となる。
摘採方法は、特に限定されず、手摘み、鋏摘み、機械摘み等の慣行の方法を用いることができる。
このような摘採した生葉を荒茶に加工する。荒茶の加工工程は、上述のとおり、(i)生茶の摘採、(ii)送風、(iii)蒸熱、(iv)冷却、(v)葉打ち、(vi)粗揉、(vii)揉稔、(viii)中揉み、(ix)中揉、(x)精揉、(xi)乾燥の工程を含む。当業者が通常行う荒茶の製造方法であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、これらの工程のうち1つ又は複数の工程が省略されていてもよく、例えば、精揉を省略して中揉後に乾燥させても良い。また、碾茶に加工してもよい。すなわち、摘採した生葉(硬葉)を蒸した後、散茶機、碾茶炉、乾燥機を経て、碾茶の荒茶を得ることもできる。この碾茶の荒茶に、上述の加水処理及び乾燥処理を施した後、石臼等の粉砕処理を行えば、硬葉臭が低減された抹茶を製造することができる。
このように、本発明において荒茶加工方法は特に限定されない。本発明の加水及び乾燥処理の対象となる荒茶には、硬葉臭を有する荒茶であれば、普通煎茶の他、深蒸し茶、釜炒り茶、玉緑茶、手揉み茶等に用いられる荒茶が含まれる。
(仕上げ加工工程)
荒茶を加工して仕上茶が得られる。本発明の好適な態様では、仕上げ加工工程の前処理として、水分含量が5%程度である荒茶に対して上述の加水処理及び乾燥処理を行った後、仕上げ加工工程に付す。
仕上げ加工工程には、先火方式又は後火方式があるが、本発明では特に限定されない。加水処理及び乾燥処理が行われた荒茶に対して、篩い分け、大きい茶の切断、粉や木茎の分離、火入れ、合組などの工程からなる仕上げ加工工程に供される。仕上げ加工工程における火入れ処理では、本発明の加水処理後の乾燥処理よりも強い熱が与えられ、茶葉の水分含量は、通常、5%未満、好ましくは1%以下程度となるように、火入れ処理される。本発明において火入れ温度は特に限定されないが、90〜220℃程度、好ましくは100〜200℃程度が適当であろう。
火入れ方法は特に制限されず、例えば、直火方式、遠赤外線方式等いずれの方式の火入れ装置でもよく、その形状もドラム式、プレート式等問わない。所定量の水を散布又は噴霧するためのノズルを設置したドラム式火入れ装置内に、所定量の荒茶を投入した後、荒茶を適度に攪拌しながら荒茶に対して所定割合の水分をノズルから添加し、荒茶の表面全体に均一に水を付着させた状態とし(加水処理)、次いで、攪拌状態の荒茶にその品温が85℃を超えないようにしながら熱風を供給して加水処理前の略同一の水分となるまで乾燥処理を行い、そのまま仕上げ加工工程の火入れ処理に付せば、新たな設備や煩雑な工程を必要とすることなく、簡便に硬葉臭が低減された茶葉を製造することができる。ただし、このような、火入れ用のドラム内に荒茶を投入して、次いで、火入れ装置のノズルから水を散布し、続いて、茶葉の到達品温が85℃以下(好ましくは80℃以下)で元の重量と同じくらいになるまで乾燥を行い、その後に、ドラム内の温度を上げて「火入れ処理」を行うという連続処理を行う方法では、火入れ処理温度に到達するまで時間を要し、装置内の茶葉が褐変したり、風味が劣化したり、細かく粉砕されたりする等の問題が発生する可能性があることから、本発明の乾燥処理において火入れ用ドラムを用いた場合にも、乾燥処理を終えた後に一旦茶葉を取り出して、火入れ処理温度に設定してから、再度茶葉を投入する方法を採用するのが品質の観点からは好ましい。
(容器詰め緑茶飲料)
近年、容器詰め緑茶飲料の市場が拡大しており、茶葉の安定供給のために多様な原料を使いこなすことが必要となっている。本発明によると、天候不良やその他外的要因により高級な茶葉の安定供給が困難になった場合にも、所望のレベルに硬葉臭を抑制することが可能であり、一定品質以上の容器詰め緑茶飲料を提供することに有意に役立つ。また、容器詰め緑茶飲料の製造時における加熱処理工程が、硬葉臭をより助長して顕著になる傾向があるが、本発明により得られる茶葉を用いると硬葉臭が知覚されにくいという利点がある。このような観点から、本発明により得られる茶葉は、容器詰め飲料用の原料茶葉として好適に用いられる。
容器詰め緑茶飲料を得る工程は一般的に、仕上茶を加温水などで抽出する抽出工程、抽出液から抽出残渣を取り除く粗濾過工程、抽出液を冷却する冷却工程、抽出液から細かな固形分を取り除く濾過工程、抽出液に水や緑茶抽出物、酸化防止剤、pH調整剤などを加えて調合液を得る調合工程、調合液を殺菌する殺菌工程、殺菌された調合液を容器に充填する容器充填工程からなる。ただし、前記工程はあくまで一例であり、これに限定するものではなく、例えば、工程の順序を入れ替えたり、別工程を付加したりすることもできる。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、本明細書において特記しない限り、濃度等は重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
(実施例1)
対象茶葉として、定法により製造された静岡県産の秋冬番茶の荒茶(全窒素:3.1%、水分含量:4.6%)100gを用いた。市販の霧吹きを用いて、表1に示す分量の水(イオン交換水)が均一に茶葉全体に付着するように、対象茶葉をよくかき混ぜながら、少量ずつ加水した。
その後、エバポレーター(BUCHI社製R−210)により減圧脱気処理(乾燥処理)を行い、茶葉の水分含量が4〜5%程度になるまで乾燥させた(減圧度:15〜40hPa程度)。エバポレーターの条件は、湯浴温度:50℃又は80℃、冷媒温度:−5℃とし、溶媒溜めを氷冷した(本発明品1〜3)。
また、比較品として、加水処理を行わずに減圧脱気処理のみを行ったものを調製した(比較品1)。加水処理及び減圧脱気処理を行わないものを対照品とし、本発明品1〜3と比較品について、硬葉臭の低減度合いを検討した。具体的には、得られた各種茶葉(荒茶)を2.0gずつ計量し、200gの熱湯で5分間抽出して茶葉抽出液を得、これらを次の基準で官能評価した。
++++ : 硬葉臭が大変強く感じられる
+++ : 硬葉臭が強く感じられる
++ : 硬葉臭が感じられる
+ : 硬葉臭がわずかに感じられる
− : 硬葉臭が感じられない
表1に結果を示す。加水処理及び乾燥処理を行わない荒茶(対照品)は、硬葉臭は大変強く感じられた。また、加水処理を行わずに乾燥処理のみを行った場合、20hPa以下に減圧して120分間処理しても硬葉臭に変化はなかった(比較例1)。一方、加水処理及び乾燥処理を施した荒茶(本発明品1〜3)は、対照品に比べ大きく硬葉臭が低減された。これより、硬葉臭を有する茶葉に対して加水処理を行い、その加水した水分を乾燥する程度の乾燥処理を行うことで、効果的かつ効率的に硬葉臭が除去できることが示唆された。なお、硬葉臭のレベル「++」は品質的に望ましいレベルである。
Figure 0006364003
(実施例2)
対象茶葉として、実施例1と同じ茶葉100gを用い、乾燥処理装置をドラム式乾燥装置(寺田製作所製、小型火入機「めいか」)で、攪拌翼(ファン)の回転数が20rpmにセットされた装置に変えて茶葉を製造した。具体的には、市販の霧吹きを用いて、実施例1と同様に対象茶葉をよくかき混ぜながら、水(イオン交換水)20gを少量ずつ加水した後、ドラム式乾燥装置(釜の表面温度:120℃)に投入し、茶葉の水分含量が4〜5%程度になるまで乾燥処理を行ったもの(本発明品4)、霧吹きをスポイトに変えて、静置状態で対象茶葉に水20gを滴下し、茶葉に水分を十分に吸収させてから、ドラム式乾燥装置(釜の表面温度:120℃)に投入し、茶葉の水分含量が4〜5%程度になるまで乾燥処理を行ったもの (本発明品5)、まず対象茶葉をドラム式乾燥装置(釜の表面温度:120℃)に投入し、直後にスポイトで水20gを滴下した後、茶葉の水分含量が4〜5%程度になるまで乾燥処理を行ったもの(本発明品6)をそれぞれ製造した。また、滴下する水を10g+5g+5gの3回に分割して添加する(2回目以降の添加では茶葉品温が約65℃まで上がったタイミングで加水する)こと以外は、本発明品6と同様にしたものも製造した(本発明品7)。いずれの場合も、茶葉品温が75℃に到達した時点で乾燥終了とし、ドラムから茶葉を取り出した。得られた茶葉(対照品及び本発明品4〜7)について、実施例1と同様に硬葉臭の程度を官能評価した。
表2に結果を示す。加水処理及び乾燥処理を行わない荒茶(対照品)に比べると、加水処理及び乾燥処理を施した本発明品は、硬葉臭が低減された。茶葉全体に水分が均一に付着していなかったもの(本発明品5)では、硬葉臭の低減度合いが少なかった。また、加水回数を1回としたもの(本発明品6)も、硬葉臭の低減度合いが少なかった。一方、加温されたドラム式乾燥装置内で回転(攪拌)する対象茶葉に対して、分割して水を添加した場合には、効果的に硬葉臭が低減した(本発明品7)。これより、対象茶葉に対して均一に水分が付着するように攪拌下で水分を添加することが好ましいこと、加水処理及び乾燥処理を繰り返し行うことが好ましいことが示唆された。
Figure 0006364003
(実施例3)
実施例2と同様の対象茶葉、加水方法(スポイト)及び乾燥処理装置(ドラム式乾燥装置)を用いて茶葉を製造した。具体的には、実施例2の本発明品6及び7と同じ要領で、対象茶葉をドラム式乾燥装置(釜の表面温度:120℃)に投入し、直後にスポイトで所定量の水を一括して、又は複数回に分割して滴下し、茶葉の水分含量が4〜5%程度になるまで乾燥処理を行った(本発明品8〜12)。いずれの場合も、ドラム式乾燥装置から取り出した茶葉品温は、75℃であった。また、ドラム式乾燥装置の釜の表面温度を150℃に変えること以外は、本発明品7及び10と同様にして茶葉を製造した(本発明品13,14)。いずれの場合も、分割して加水する際には、1回目に約10gを加水し、その後2回目以降には、茶葉品温が約65℃まで上がったタイミングで約5gずつ加水した。茶葉品温が75℃に達したタイミングで乾燥完了とした。さらに、比較品として、加水を行わずにドラム式乾燥装置で茶葉品温が75℃になるまで加温処理したものを製造した(比較品2)。得られた茶葉(対照品、比較品2及び本発明品8〜14)について、実施例1と同様に硬葉臭の程度を官能評価した。
表3に結果を示す。加水処理を行わずに乾燥処理のみを行った場合、茶葉品温が75℃に到達するまで加温しても硬葉臭に変化はなかった(比較例2)。一方、100gの対象茶葉に対して10〜100g(茶葉に対して10〜100重量%)の加水処理を行い、乾燥処理を行った本発明品は、全ての処理区において硬葉臭が低減された。加水量が多いほど、硬葉臭の低減度合いは大きくなるが、一度に加水を行うよりも分割して加水を行う方が効果的であり、加水の合計量が80gまたは100gで複数回に分けて加水した場合には、硬葉臭はわずかに感じられる「+」レベルにまで低減させることができた。
Figure 0006364003
本発明によれば、緑茶の茶葉に含まれる硬葉臭を低減することができる。ひいては、仕上茶や緑茶飲料における硬葉臭を低減させることができる。多様な茶葉を用いても、香味品質に優れた仕上茶や緑茶飲料を提供することができる。

Claims (8)

  1. (A)緑茶の茶葉に水を加える工程、及び、
    (B)前記水を加えた茶葉を、茶葉品温が85℃を超えない条件下で乾燥させる工程、
    を含み、(A)工程及び(B)工程を一連の処理として複数回実施することを含む、茶葉の製造方法であって、
    (A)工程における緑茶の茶葉が、荒茶であり、
    加水量の全量が、茶葉に対して5〜120重量%である、
    上記製造方法
  2. (A)工程において40℃以下の水を添加する、請求項1に記載の方法。
  3. さらに、(C)前記乾燥させた茶葉に火入れ処理を行う工程、
    を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 葉の水分含量が4〜5%になるまで(B)工程を行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. (A)工程における加水を、水を滴下させながら行う、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. (A)工程における加水を、茶葉と混合しながら行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. (A)工程における加水を、茶葉の撹拌下で行う、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. (A)工程における水が、水道水、脱イオン水、蒸留水、又は天然水である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
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