JP6333787B2 - 内燃機関のブリーザ室構造 - Google Patents

内燃機関のブリーザ室構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6333787B2
JP6333787B2 JP2015187770A JP2015187770A JP6333787B2 JP 6333787 B2 JP6333787 B2 JP 6333787B2 JP 2015187770 A JP2015187770 A JP 2015187770A JP 2015187770 A JP2015187770 A JP 2015187770A JP 6333787 B2 JP6333787 B2 JP 6333787B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
breather chamber
crankcase
cylinder
chamber
breather
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015187770A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017061893A (ja
Inventor
井元 豊
豊 井元
小林 宏治
宏治 小林
正純 内藤
正純 内藤
慶多 重松
慶多 重松
土屋 粒二
粒二 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2015187770A priority Critical patent/JP6333787B2/ja
Priority to EP16182970.0A priority patent/EP3153679B1/en
Priority to US15/265,542 priority patent/US10329974B2/en
Publication of JP2017061893A publication Critical patent/JP2017061893A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6333787B2 publication Critical patent/JP6333787B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M13/00Crankcase ventilating or breathing
    • F01M13/04Crankcase ventilating or breathing having means for purifying air before leaving crankcase, e.g. removing oil
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K11/00Motorcycles, engine-assisted cycles or motor scooters with one or two wheels
    • B62K11/02Frames
    • B62K11/04Frames characterised by the engine being between front and rear wheels
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/02Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving cycles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M13/00Crankcase ventilating or breathing
    • F01M2013/0038Layout of crankcase breathing systems
    • F01M2013/005Layout of crankcase breathing systems having one or more deoilers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M13/00Crankcase ventilating or breathing
    • F01M13/04Crankcase ventilating or breathing having means for purifying air before leaving crankcase, e.g. removing oil
    • F01M2013/0461Crankcase ventilating or breathing having means for purifying air before leaving crankcase, e.g. removing oil with a labyrinth
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M13/00Crankcase ventilating or breathing
    • F01M13/04Crankcase ventilating or breathing having means for purifying air before leaving crankcase, e.g. removing oil
    • F01M2013/0488Crankcase ventilating or breathing having means for purifying air before leaving crankcase, e.g. removing oil with oil trap in the return conduit to the crankcase
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F11/00Arrangements of sealings in combustion engines 
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F7/00Casings, e.g. crankcases or frames
    • F02F7/006Camshaft or pushrod housings
    • F02F2007/0063Head bolts; Arrangements of cylinder head bolts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F7/00Casings, e.g. crankcases or frames
    • F02F7/0002Cylinder arrangements
    • F02F7/0007Crankcases of engines with cylinders in line

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、内燃機関におけるブリーザ室構造に関する。
車両に搭載された内燃機関において、シリンダボディの後方で、クランクケースの上面に、クランクケース内のオイルミストを液体と気体に分離するブリーザ室が配置される構造が、例えば下記特許文献1に示されている。
しかしながら、下記特許文献1に示されるもののように、ブリーザ室をクランクケースの上面に配置してしまうと、その容量を確保するために、クランクケースの上方に突出するものとなるため、内燃機関に係る他の部品をブリーザ室を避けて配置する必要が生じる。また、ブリーザ室に接続されるブリーザホースも突出するため、周囲に部品を配置する際には制約となっていた。
特開平6−264759号公報(図1、図2)
本発明は、かかる従来技術に鑑み、内燃機関において、ブリーザ室をコンパクトに配置でき、内燃機関に係る部品レイアウトの自由度を増すことのできる内燃機関のブリーザ室構造を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
クランクケースを有しクランク軸(31)を車幅方向に配して車両に搭載され、前記クランクケースの車両前方側の上方に前傾したシリンダボディを備えるとともに、同シリンダボディの上方には、シリンダヘッドが配置され、前記クランクケース内のオイルミストからオイルを分離するブリーザ室を有する内燃機関のブリーザ室構造において、
前記ブリーザ室は、前記シリンダボディのシリンダボアより車両後方側の前記クランクケースの上面内に気筒位置の左右幅に亘って横長に設けられ同クランクケースと前記シリンダボディとの接合面に開口するクランクケース側ブリーザ室と、前記接合面に開口して前記シリンダボアより車両後方側の前記シリンダボディ内に設けられるシリンダ側ブリーザ室とを備えて形成され
前記シリンダ側ブリーザ室は、前記接合面に開口し前記クランクケース側ブリーザ室と対峙する下室と、前記シリンダボディと前記シリンダヘッドとの上部接合面に開口する上室と、前記シリンダ側ブリーザ室の左右中央寄りに、その間をつなぐ上下連通孔とを有し、
前記シリンダヘッドの後部には、前記シリンダ側ブリーザ室の前記上室に連通するシリンダヘッド連通路が形成されるとともに、同シリンダヘッド連通路に連通して、エアクリーナと連通するためのブリーザ開口部が配置され、
前記クランクケース側ブリーザ室のブリーザ室底壁には、前記クランクケースの内部と連通するブリーザ入口開口が設けられ、前記接合面には、前記クランクケース側ブリーザ室と前記シリンダ側ブリーザ室とを仕切るガスケットが配置されるとともに、同ガスケットには、前記クランクケース側ブリーザ室と前記シリンダ側ブリーザ室とを連通するガスケット連通口がクランクケース側ブリーザ室の左右端側に位置して形成され、
前記クランクケース側ブリーザ室は、前記ブリーザ入口開口と前記ガスケット連通口との間にクランクケース側ブリーザ室内に突設されたリブ部によって形成されたクランクケース側ラビリンス状流路を備え、前記シリンダ側ブリーザ室は、前記ガスケット連通口と前記上下連通孔との間に前記下室内に突設されたリブ部によって形成されたシリンダ側ラビリンス状流路を備えたことを特徴とする内燃機関のブリーザ室構造である
請求項に記載の発明は、請求項に記載の内燃機関のブリーザ室構造において、
前記クランクケースの側面には、前記クランクケース側ブリーザ室から伸びるオイル戻し通路の出口開口が形成され、同出口開口は側面視で、前記クランク軸と変速機のメイン軸との間に配置され、前記オイル戻し通路は上面視で前記クランクケース側ブリーザ室から斜め後外方に伸びるように配置されたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の内燃機関のブリーザ室構造において、
前記クランク軸の、車幅方向において前記出口開口と同じ側の、一端部にはACジェネレータが設けられ、同ACジェネレータの車幅方向内端部は、上面視で前記出口開口の周囲のボス部よりも車幅方向外側に配置されたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の内燃機関のブリーザ室構造において、
前記クランクケースは、前記変速機を収容するためのミッション室を有し、前記ブリーザ室底壁は、前記ミッション室と前記クランクケース側ブリーザ室とを区画するように形成され、前記オイル戻し通路の出口開口の最下部は前記ブリーザ室底壁よりも低く位置していることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項ないし請求項のいずれか一項に記載の内燃機関のブリーザ室構造において、
前記内燃機関は複数の気筒を備え、前記ブリーザ開口部は、前記シリンダヘッドに形成された複数の吸気ポートの間に配置されたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明の内燃機関のブリーザ室構造によれば、ブリーザ室が、クランクケースの上面内に設けられたクランクケース側ブリーザ室とシリンダボディ内に設けられたシリンダ側ブリーザ室とに跨って形成されるので、クランクケース内とシリンダボディ内にブリーザ室をコンパクトに配置でき、ブリーザ室のレイアウトおよびクランクケースの上面側の内燃機関に係る部品レイアウトの自由度を増すことができる。
また、クランクケース、シリンダボディという主要な部品内にブリーザ室が構成されたので、ブリーザ室を構成するための部品点数を削減できる。
そして、シリンダ側ブリーザ室が、クランクケース側ブリーザ室に連通する下室とそれに連なる上下連通孔と上室とを有し、上室に連通して、シリンダヘッドにブリーザ室の延長部を形成するシリンダヘッド連通路を設けることで、実質的にブリーザ室の容量を大きく確保しながらブリーザ室をコンパクトに配置することができ、併せ、シリンダ側ブリーザ室からシリンダヘッド連通路に至るブローバイガスの移動行程により、ブローバイガス中のオイルミストの気液分離性能を高めることができる。
また、ブリーザ開口部がクランクケースよりも上方に位置して配置されることとなり、クランクケースの上面に内燃機関に係る他の部品を配置するための自由度が確保される。
リーザ室をコンパクトに配置することができ、気液分離性能を高めることができる。
また、ガスケットにガスケット連通口が形成され、オイルミストがガスケット連通口を通して前記クランクケース側ブリーザ室から前記シリンダ側ブリーザ室へと移動するため、その移動行程において気液分離性能が高まる。
そして、クランクケース側ブリーザ室はクランクケースの上面内に気筒位置の左右幅に亘って横長に設けられ、ガスケット連通口がクランクケース側ブリーザ室の左右端側に位置して形成され、クランクケース側ブリーザ室のブリーザ入口開口と左右端側のガスケット連通口との間に、クランクケース側ブリーザ室内に突設されたリブ部によってクランクケース側ラビリンス状流路が形成され、
シリンダ側ブリーザ室は、ガスケット連通口と下室の左右中央寄りの上下連通孔との間に、下室内に突設されたリブ部によってシリンダ側ラビリンス状流路が形成されたので、
気液分離性能がより高まるとともに、前傾したシリンダボディ後方にスペースの無駄なく容量の大きいブリーザ室が得られる。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、
ブリーザ室で分離されたオイルミスト中のオイルが、クランクケースの側面で、クランク軸とメイン軸の間に滴下するように、出口開口が配置されたので、滴下したオイルがクランク軸やメイン軸上に流下せず、それらのフリクションになり難い。
また、上面視でオイル戻し通路の斜め後方に出口開口が配置されたことで、車両の加速走行時にオイルの排出を促し、効率的にオイルを滴下することができる。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、
ACジェネレータの車幅方向内端部よりも内側に出口開口の周囲のボス部が配置されたので、オイルが滴下された場合でも回転しているACジェネレータに当たり難く、フリクションの発生が回避される。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、
オイルミストから分離しブリーザ室底壁上に流下したオイルが、ブリーザ室底壁よりも低いオイル戻し通路の出口開口へと溜まることなく流れるので、迅速なオイル還流を促すことができる。
請求項の発明によれば、請求項ないし請求項のいずれか一項の発明の効果に加え、
シリンダヘッドの複数の吸気ポート間のデッドスペースを有効活用しつつ、吸気ポートと接続するエアクリーナの近くにブリーザ開口部を配置することもできるので、ブリーザ開口部とエアクリーナとを接続するブリーザホースの距離を短くすることができる。
ザ開口部とエアクリーナとを接続するブリーザホースの距離を短くすることができる。
本発明の一実施形態に係るブリーザ室構造を備えた内燃機関を搭載した自動二輪車の左側面図である。 図1中II−II矢視による、内燃機関の断面展開図である。 図2中III−III矢視による、内燃機関のクランクケースの左側面図である。 図1中IV矢視による内燃機関のシリンダボディ、シリンダヘッドの後面図である。 図4中V−V矢視による、内燃機関の左立面断面図である。 図5中VI−VI矢視による、クランクケースの上クランクケース半体の上面図である。 図5中VII−VII矢視による、ガスケットの上面図である。 図5中VIII−VIII矢視による、シリンダボディの下面図であり、図示下方が前方となる。 図5中IX−IX矢視による、シリンダボディの上面図である。 図5中X−X矢視による、シリンダヘッドの下面図であり、図示下方が前方となる。 図3中XI−XI矢視による、上クランクケース半体の部分平面断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る内燃機関のブリーザ室構造について図1ないし図11に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るブリーザ室構造を備えた内燃機関を搭載した車両である鞍乗型車両、具体的には自動二輪車1の左側面図である。
本明細書および特許請求の範囲において、前後左右の向きは、本実施形態に係る自動二輪車1の直進方向を前方とする通常の基準に従うものとし、図面において矢印UPは上方を、矢印FRは前方を、矢印LHは左方を、矢印RHは右方を、それぞれ示すものとする。
なお、図中に添記した黒小矢印は、本実施形態における本発明に係るブローバイガスの流れを、白抜き小矢印はブローバイガスのオイルミストから分離されたオイルの流れを、模式的に示すものである。
図1に示されるように、自動二輪車1の車体フレーム2は、ヘッドパイプ20からそれぞれ左右一対の上側メインフレーム21と下側メインフレーム22が、後方斜め下向きに延びており、上側メインフレーム21と下側メインフレーム22の後端はセンタフレーム23に結合している。
そして、上側メインフレーム21と下側メインフレーム22の後部からは、後方に斜め上向きにシートレール24が延びており、シートレール24とセンタフレーム23とを補助フレーム25が連結している。
下側メインフレーム22の前部からは、下方に分岐してダウンフレーム26が下方に斜め後方に延びている。
ヘッドパイプ20には、下方へ延びるフロントフォーク11が転舵可能に支承されている。
フロントフォーク11の下端には前輪12が回転自在に支持されている。
フロントフォーク11の上端には、操向ハンドル13が一体に結合されている。
本実施形態において自動二輪車1に搭載される内燃機関3は、水冷式二気筒の4ストロークサイクル内燃機関であり、車体フレーム2のセンタフレーム23に突設された支持ブラケット23aやダウンフレーム26の下端26aに支持されて懸架される。
内燃機関3は、クランクケース30に回転自在に軸支されるクランク軸31を車幅方向、すなわち車体の左右幅方向に指向させて所謂横置きに車体フレーム2に搭載される。
本実施形態の内燃機関3のクランクケース30は、クランク軸31の後方に変速機5を収容する、所謂パワーユニットを構成する構造であり、図1中II−II矢視による内燃機関3の断面展開図である図2に示されるように、変速機5の互いに噛み合う駆動ギヤ群Gmと被動ギヤ群Gcとからなる変速ギア群をそれぞれ軸支するメイン軸51とカウンタ軸52のうちカウンタ軸52が出力軸となり、カウンタ軸52のクランクケース30の左側壁31Lを貫通して外部に突出した端部に駆動チェーンスプロケット53が嵌着されている。
一方で、車体フレーム2のセンタフレーム23に前端をピボット軸14により軸支されたスイングアーム15が上下に揺動可能に後方に延びており、スイングアーム15の後端には後輪17が後車軸16により軸支されて設けられている。
後車軸16に嵌着される被動チェーンスプロケット54と駆動チェーンスプロケット53との間に、無端状の駆動チェーン55が架渡されている(図1参照)。
図3は、図2中III−III矢視による内燃機関3のクランクケース30の左側面図であり、クランク軸31に取付けられたACGジェネレータ45、クランクケース30の上面に取付けられたスタータモータ47、カウンタ軸52の取付けられた駆動チェーンスプロケット53も示される。
クランクケース30は、上下割りの上クランクケース半体30Aと下クランクケース半体30Bを締結合体したものであり、上クランクケース半体30Aと下クランクケース半体30Bの互いの割り面30aに、前方から順に、クランク軸31、変速機5のメイン軸51、カウンタ軸52が平行に配列される。
クランクケースの左側面には、後述のブリーザ室7から伸びるオイル戻し通路70の出口開口70aが形成され、出口開口70aは側面視で、クランク軸30と変速機5のメイン軸51との間の上方に位置して配置されている。
図2に示されるように、上クランクケース半体30Aの上部には、二つのシリンダボア32aが左右方向に直列に配列されるシリンダボディ32が、前方に傾いて重ねられ、シリンダボディ32の上にはシリンダヘッド33が重ねられて一体に締結されている。
シリンダヘッド33の上にはヘッドカバー34が被せられて、下クランクケース半体30Bの下部には、オイルパン35が取付けられている(図1参照)。
シリンダボディ32の2つのシリンダボア32aには、それぞれピストン36が往復摺動可能に嵌合されている。シリンダボディ32の上部に重なるシリンダヘッド33には、各シリンダボア32aに対応して燃焼室33aが形成されている。
ピストン36は、コネクティングロッド37を介してクランク軸31に連結されている。
図1を参照して、シリンダヘッド33の後部には、各シリンダボア32aに対応して2つの吸気ポート60が開口してスロットルボディ61、エアクリーナ62等の吸気系と接続し、シリンダヘッド33の前部には、各シリンダボア32aに対応する2つの排気ポート63が開口し排気管64に接続している。
また、図3を参照して、上クランクケース半体30Aから前傾して上方に突出するシリンダボディ32の付け根部分の後方に付け根部分に近接してスタータモータ47が配設される。
図2に示されるように、クランク軸31は、クランクケース30の互いに対向する左、右側壁30L、30Rとその中間の中央壁30Cに、それぞれ左、右、中央軸受38a、38b、38cを介して回転自在に軸支され、クランク軸31の後方の変速機5のメイン軸51とカウンタ軸52は、クランクケース30の左右側壁30L、30Rに、それぞれ左、右軸受39a、39b、左、右軸受40a、40bを介して回転自在に軸支される。
なお、クランクケース30の左側壁30Lは、上クランクケース半体30Aの左側壁と下クランクケース半体30Bの左側壁とが割り面30aで合わされて形成されるものであり、同様に、クランクケース30の右側壁30Rも、上クランクケース半体30Aの右側壁と下クランクケース半体30Bの右側壁とが割り面30aで合わされて形成されるものである。
そして、クランク軸31、変速機5のメイン軸51とカウンタ軸52は、ともに上クランクケース半体30Aと下クランクケース半体30Bとの割り面30aにおいて、前方から順にそれぞれ上記の左、右、中央軸受38a、38b、38c、左、右軸受39a、39b、左、右軸受40a、40bによって支持される。
クランク軸31は、クランクケース30の左側壁30Lから左軸受38aを貫通して左外側に左端部31a(本発明の「一端部」)を突出しており、始動用被動ギヤ44、ACジェネレータ45が順次設けられている。
ACジェネレータ45には、左側からACGカバー46が被せられている。
始動用被動ギヤ44は、クランク軸31に軸受44aを介して回転自在に支持されるとともに、クランク軸31に嵌着されているACジェネレータ45のアウタロータ45rに一方向クラッチ45aを介して連結されている。
始動用被動ギヤ44は、スタータモータ47の駆動軸47aに形成された駆動ギヤ47gとの間に介装される図示されない中間ギヤを介してスタータモータ47の駆動が伝達される。
ACジェネレータ45におけるアウタロータ45rの内側に配置されるインナステータ45sは、ACGカバー46に固定支持される。
また、クランク軸31は、クランクケース30の右側壁30Rから右軸受28bを貫通して右外側に右端部31bを突出しており、プライマリ駆動ギヤ48、カムチェーン駆動スプロケット49が順次嵌着されている。
カムチェーン駆動スプロケット49には、動弁機構65のカム軸66(図5参照)に嵌着される図示されないカムチェーン被動スプロケットとの間に、クランクケース30、シリンダボディ32、シリンダヘッド33の右側に設けられたカムチェーンチャンバ30b、32b、33b内を通してタイミングチェーン49aが架け渡され、動弁機構65がクランク軸31の回転に同期して駆動される。
内燃機関3の駆動力を所定の変速段に変速する変速機5は、常時噛合い式変速機であり、メイン軸51に軸支された1速から6速までの駆動ギヤ群Gmとカウンタ軸52に軸支された1速から6速までの被動ギヤ群Gcとが、各速ごと対応して噛合しており、図示しない変速機構により各速のギヤ切り替えが行われる。
メイン軸51のクランクケース30の右側壁30Rより右方に突出した右側部には、多板摩擦式の変速クラッチ57が設けられている。
変速クラッチ57のクラッチアウタ57aは、メイン軸51に回転自在に軸支されたプライマリ被動ギヤ58に緩衝部材を介して支持されており、メイン軸51に一体に嵌合されたクラッチインナ57bとの間に複数のクラッチ板が介装され、圧縮部材57cの駆動により断接が行われる。
プライマリ被動ギヤ58は、クランク軸31に嵌着されたプライマリ駆動ギヤ48と噛合しており、クランク軸31の回転動力は、クランク軸31側のプライマリ駆動ギヤ48、変速クラッチ57側のプライマリ被動ギヤ58を介して変速クラッチ57に伝達されるが、変速クラッチ57は、変速機5のギヤ切換え中にはクランク軸31の回転動力を変速機5に伝達せず、変速機5のギヤ切換えが終了するとともにクランク軸31の回転動力を変速機5のメイン軸51に伝達するように構成されている。
なお、前述のように、カウンタ軸52の左端部はクランクケース30の左側壁30Lを左方に貫通して外部に突出して、内燃機関3の最終の出力軸52となる。
図4は、図1中IV矢視による内燃機関3のシリンダボディ32、シリンダヘッド33の後面図であり、シリンダヘッド33の後部には、2つの吸気ポート60の入り口部と、その間に位置して後述のブリーザ室7のブリーザ開口部75が設けられていることが示される。
図5は、図4中V−V矢視による、内燃機関3の左立面断面図である。
図5に示されるように、クランクケース30の上クランクケース半体30Aの上方にシリンダボディ32が設けられ、シリンダボディ32の上方にはシリンダヘッド33が配置され、シリンダボディ32とシリンダヘッド33は、上クランクケース半体30Aにやや前傾して立設されるようにスタッドボルト41によって共締めで締結され.ている。
シリンダヘッド33の上方には、シリンダヘッド33に設けられた動弁機構65を覆うようにヘッドカバー34が取り付けられている。
本実施形態の内燃機関3には、クランクケース30内のブローバイガスのオイルミストからオイルを分離するブリーザ室7が設けられている。
ブリーザ室7は、クランクケース30の上クランクケース半体30Aの上面内に設けられたクランクケース側ブリーザ室71と、シリンダボディ32内に設けられたシリンダ側ブリーザ室72とを備えて形成されている。
クランクケース側ブリーザ室71は、クランクケース30の上クランクケース半体30Aとシリンダボディ32との接合面42に開口し、シリンダ側ブリーザ室72もクランクケース側ブリーザ室71と対峙するように接合面42に開口して、ブリーザ室7は、クランクケースとシリンダボディとに跨って形成されたので、クランクケース30内とシリンダボディ32内にブリーザ室7をコンパクトに配置でき、ブリーザ室7のレイアウトおよびクランクケースの上面側の内燃機関3に係る部品レイアウトの自由度が増している。
また、クランクケース30、シリンダボディ32という主要な部品内にブリーザ室7が構成されたので、ブリーザ室7を構成するための部品点数が削減されている。
クランクケース30は、変速機5を収容するためのミッション室50を有しており、クランクケース側ブリーザ室71のブリーザ室底壁71aは、ミッション室50とクランクケース側ブリーザ室71とを区画するように形成されるが、ブリーザ入口開口71bが設けられており、ブリーザ入口開口71bはミッション室50、すなわちクランクケース30内と連通している。
また、ブリーザ室底壁71aの左端側には、クランクケース30内方に向け深く形成された底壁最深部71cが形成されており、後述のオイル戻し通路70に連通している(図3、図6、図11参照)。
なお、クランクケース30の上クランクケース半体30Aとシリンダボディ32との接合面42にはガスケット73が挟設されており、ガスケット73は、クランクケース側ブリーザ室71とシリンダ側ブリーザ室72とを仕切るように形成されて配置されているが、ガスケット73には、クランクケース側ブリーザ室71とシリンダ側ブリーザ室72とを連通するガスケット連通口73aが形成されている。
そのため、ブローバイガスのオイルミストは、ガスケット連通口73aを通してクランクケース側ブリーザ室71からシリンダ側ブリーザ室72へと移動するため、その移動行程においてブローバイガスのオイルミストの気液分離性能が高まる。
シリンダ側ブリーザ室72は、クランクケース30とシリンダボディ32との接合面42に開口しクランクケース側ブリーザ室71と対峙する下室72aと、シリンダボディ32とシリンダヘッド33との上部接合面43に開口する上室72bと、その間をつなぐ上下連通孔72cとにより形成される。
シリンダヘッド33側には、上部接合面43においてシリンダ側ブリーザ室72の上室72bと対峙するように開口し、シリンダ側ブリーザ室72の上室72bと連通し、ブリーザ室7の延長部を構成するシリンダヘッド連通路74が形成されており、シリンダヘッド33の後部には、シリンダヘッド連通路74に連通して、ブリーザ開口部75が配設されている。
ブリーザ開口部75は、装着されるブリーザホース76を介して、後方のエアクリーナ62と連通しており、ブリーザ室7中のブローバイガスは、エアクリーナ62に送られ、吸気とともに再燃焼に供される。
したがって、ブリーザ室7は、シリンダ側ブリーザ室72に連通して、シリンダヘッド33にシリンダヘッド連通路74が設けられているので、シリンダヘッド連通路74によって実質的にブリーザ室7の容量を大きく確保しながら、ブリーザ室7をコンパクトに配置することができるとともに、シリンダ側ブリーザ室72からシリンダヘッド連通路74に至るブローバイガスの移動行程により、ブローバイガス中のオイルミストの気液分離性能を高めることができる。
また、図5に示されるように、ブリーザ開口部75がシリンダボディ32の上方のシリンダヘッド33に設けられ、クランクケース30よりも上方に位置して配置されるので、クランクケース30の上面に、スタータモータ47等の他の部品を配置するための自由度が確保されている。
図6は、図5中VI−VI矢視による、クランクケース30の上クランクケース半体30Aの上面図である。図6において、クランクケース30とシリンダボディ32との接合面42はやや前傾して投影されているが、図示のように、クランクケース側ブリーザ室71は、2気筒が並ぶ気筒位置Cの左右幅に亘って横長に、2気筒の配置される気筒位置Cの後方に形成され、接合面42に開口している。
ブリーザ入口開口71bは左右2気筒の配置される各気筒位置Cの後方に位置して2個所設けられ、下方のミッション室50、すなわちクランクケース30内部に向け開通している。
接合面42に挟設されるガスケット73において、そのガスケット連通口73aは、図6中に2点鎖線で示すように、クランクケース側ブリーザ室71の左右端側に位置して2個所設けられており、ブリーザ入口開口71bを通りクランクケース30内部から流入したブローバイガスは、クランクケース側ブリーザ室71内に突設されたリブ部71dによって形成されたクランクケース側ラビリンス状流路71eを迂回移動しながらガスケット連通口73aに至り、ガスケット連通口73aを通してブローバイガスのオイルミストがシリンダ側ブリーザ室72へと移動するので、その移動行程において気液分離性能が高まるものとなっている。
一方、クランクケース側ブリーザ室71のブリーザ室底壁71aは左方に向かって深く形成され、左端側のリブ部71dに沿って底壁最深部71cが設けられている(図3参照)。
底壁最深部71cには、クランクケース30の左側壁30L内に設けられたオイル戻し通路70の一端側が連通開口しており、その他端側は連通部より斜め後外方へ、かつ下がるよう(図3参照)に配設され、その端部は左側壁30Lに出口開口70aとして開口している。
すなわち、オイル戻し通路70の出口開口70aの最下部70b(図3参照)はブリーザ室底壁71aの底壁最深部71cよりも低く位置している。
そのため、オイルミストから分離されたオイルは、ブリーザ室底壁71aを流れ、底壁最深部71cに至り、オイル戻し通路70に流入し、その出口開口70aから左側壁30Lの外側(左側)、ACジェネレータ45(図2参照)の内側(右側)に流出して、その後図示しないオイル流路を経てクランクケース30内へ流入し、オイルパン35内に還流する。
したがって、オイルミストから分離しブリーザ室底壁71a上に流下したオイルが、ブリーザ室底壁71aよりも低いオイル戻し通路70の出口開口70aへと溜まることなく流れるので、迅速なオイル還流を促すことができる。
図7は、図5中VII−VII矢視による、ガスケット73の上面図である。
ガスケット73は、クランクケース側ブリーザ室71とシリンダ側ブリーザ室72とを仕切り、2点鎖線で示すように、下方に位置するクランクケース側ブリーザ室71を覆って位置し、その2個所のガスケット連通73aのみで、上方に位置するシリンダ側ブリーザ室72と連通せしめている。
図8は、図5中VIII−VIII矢視による、シリンダボディ32の下面図であり、図示下方が前方となる。
2点鎖線で示されるガスケット73の2個所のガスケット連通73aは、シリンダ側ブリーザ室72の下室72aの左右端側に位置しており、シリンダ側ブリーザ室72の2個所の上下連通孔72cは左右中央寄りに配置されている。
口ガスケット連通73aからシリンダ側ブリーザ室72の下室72aに流入したブローバイガスは、下室72a内に突設されたリブ部72dによって形成されたシリンダ側ラビリンス状流路72eを迂回移動しながら上下連通孔72cに至り、上下連通孔72cを通してブローバイガスのオイルミストが上室72bへと移動するので、その移動行程において気液分離性能が高まるものとなっている。
分離されたオイルは、上下連通孔72c、ガスケット連通73aを逆流してクランクケース側ブリーザ室71のブリーザ室底壁71aに至り、その底壁最深部71cからオイル戻し通路70の出口開口71aを経由して排出され、オイルパン35内に還流する。
図9は、図5中IX−IX矢視による、シリンダボディ32の上面図である。
シリンダ側ブリーザ室72の上室72bにおいて、左右中央寄りの2つの上下連通孔72cは合流し、且つ上室72bは、上部接合面43において対峙するシリンダヘッド連通路74と略一致する開口を形成している。
なお、図4、図5に示されるように、ブリーザ開口部75はシリンダヘッド33に取付けられ、シリンダボディ32の後部には、クランクケース30の上面に向けて特段の突出部分が形成されていないので、スタータモータ47等の内燃機関3に係る部品のクランクケース30の上面における配置の自由度が大きくなっている。
図10は、図5中X−X矢視による、シリンダヘッド33の下面図であり、図示下方が前方となる。
シリンダボディ32とシリンダヘッド33との上部接合面43において、シリンダヘッド33のシリンダヘッド連通路74は、対峙するシリンダ側ブリーザ室72の上室72bと略同位置、同形状の開口を形成している。
したがって、シリンダヘッド連通路74に連通して、エアクリーナ62(図1参照)と連通するためのブリーザ開口部75は、シリンダヘッド33の左右中央に位置し、2つの吸気ポート60の中間に位置して配置されている。(図4も参照)
そのように、本実施形態では、シリンダヘッド33の2つの吸気ポート60間のデッドスペースを有効活用しつつ、吸気ポート60と接続するエアクリーナ62の近くにブリーザ開口部75を配置することができるので、ブリーザ開口部75とエアクリーナ62とを接続するブリーザホース76の距離を短くすることができる。
図11は、図3中XI−XI矢視による、上クランクケース半体30Aの部分平面断面図であり、クランクケース30の上クランクケース半体30A内に設けられ、クランクケース側ブリーザ室71のブリーザ室底壁71aの底壁最深部71cに一端側が開口連通するオイル戻し通路70の断面が示される。
オイル戻し通路70の他端側は、図6にも示されるように、上面視でクランクケース側ブリーザ室71のブリーザ室底壁71aの底壁最深部71cから斜め後外方に伸びるように配置され、クランクケース30の左側壁30Lの側面に開口して出口開口70aを形成している。
そのように、上面視でオイル戻し通路70の斜め後方に出口開口70aが配置されたことで、自動二輪車1の加速走行時にオイルの排出が促され、効率的にオイルを排出、滴下することができ、迅速なオイル還流を促すことができる。
またさらに、図3に示されるように、オイル戻し通路70の出口開口70aの最下部70bはブリーザ室底壁71aの底壁最深部71cよりも低く位置しており、ブローバイガスのオイルミストから分離されブリーザ室底壁71a上に流下したオイルが、ブリーザ室底壁71aの底壁最深部71cよりも低いオイル戻し通路70の出口開口70aへと溜まることなく流れるので、迅速なオイル還流を促すことができる。
また、図3に示されるように、出口開口70aは側面視で、クランク軸31と変速機5のメイン軸51との間の上方に位置して配置されており、ブリーザ室7で分離されたブローバイガスのオイルミスト中のオイルが、クランクケース30の側方で、クランク軸31とメイン軸51の間に滴下するので、滴下したオイルがクランク軸31やメイン軸51上に流下せず、それらのフリクションになり難くなっている。
そして、クランク軸31の、車幅方向において出口開口70aと同じ側の、左端部31aにはACGジェネレータ45が設けられ、ACGジェネレータ45はクランクケース30の左側壁30Lの左方に位置しているが、図11に示されるように本実施形態において、ACジェネレータ45の車幅方向内端部45xは、オイル戻し通路70の出口開口70aの周囲のクランクケース30の左側壁30Lに形成されたボス部70cよりも、上面視で車幅方向外側に配置されている。
そのように、ACジェネレータ45の車幅方向内端部45xよりも内側に出口開口70aの周囲のボス部70cが配置されたので、出口開口70aからのオイルがボス部70cを伝って滴下された場合でも、回転しているACジェネレータ45にオイルが当たり難く、フリクションの発生が回避される。
以上、本発明に係る一実施形態に係る内燃機関のブリーザ室構造について説明したが、本発明の態様は、上記実施形態に限定されず、本発明の各請求項の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。
例えば、「車両」は実施形態に示される自動二輪車に限定されず、請求項1の要件を備える内燃機関を搭載する車両であれば、3輪、4輪のバギー車等の多様な車両であってよい。
また、内燃機関は上記実施形態の2気筒に限定されず、請求項における「複数の気筒」は3気筒以上を含む。
なお、上記実施形態において、説明の便宜上、内燃機関の左右の配置を特定して記載したが、左右反対に配置されたものであってもよい。
1…自動二輪車(本発明における「車両」)、2…車体フレーム、3…内燃機関、5…変速機、7…ブリーザ室、30…クランクケース、30a…割り面、30A…上クランクケース半体、30B…下クランクケース半体、30L…左側壁、30R…右側壁、31…クランク軸、31a…左端部(本発明における「一端部」)、32…シリンダボディ、33…シリンダヘッド、38a…左軸受、38b…右軸受、42…接合面、43…上部接合面、45…ACジェネレータ、45x…車幅方向内端部、47…スタータモータ、50…ミッション室、51…メイン軸、52…カウンタ軸、57…変速クラッチ、60…吸気ポート、62…エアクリーナ、70…オイル戻し通路、70a…出口開口、70b…最下部、70c…ボス部、71…クランクケース側ブリーザ室、71a…ブリーザ室底壁、71b…ブリーザ入口開口、71c…底壁最深部、71d…リブ部、71e…クランクケース側ラビリンス状流路、72…シリンダ側ブリーザ室、72a…下室、72b…上室、72c…上下連通孔、72d…リブ部、72e…シリンダ側ラビリンス状流路、73…ガスケット、73a…ガスケット連通口、74…シリンダヘッド連通路、75…ブリーザ開口部、76…ブリーザホース

Claims (5)

  1. クランクケース(30)を有しクランク軸(31)を車幅方向に配して車両(1)に搭載され、前記クランクケース(30)の車両前方側の上方に前傾したシリンダボディ(32)を備えるとともに、同シリンダボディ(32)の上方には、シリンダヘッド(33)が配置され、
    前記クランクケース(30)内のオイルミストからオイルを分離するブリーザ室(7)を有する内燃機関(3)のブリーザ室構造において、
    前記ブリーザ室(7)は、前記シリンダボディ(32)のシリンダボア(32a)より車両後方側の前記クランクケース(30)の上面内に気筒位置(C)の左右幅に亘って横長に設けられ同クランクケース(30)と前記シリンダボディ(32)との接合面(42)に開口するクランクケース側ブリーザ室(71)と、前記接合面(42)に開口して前記シリンダボア(32a)より車両後方側の前記シリンダボディ(32)内に設けられるシリンダ側ブリーザ室(72)とを備えて形成され
    前記シリンダ側ブリーザ室(72)は、前記接合面(42)に開口し前記クランクケース側ブリーザ室(71)と対峙する下室(72a)と、前記シリンダボディ(32)と前記シリンダヘッド(33)との上部接合面(43)に開口する上室(72b)と、前記シリンダ側ブリーザ室(72)の左右中央寄りに、その間をつなぐ上下連通孔(72c)とを有し、
    前記シリンダヘッド(33)の後部には、前記シリンダ側ブリーザ室(72)の前記上室(72b)に連通するシリンダヘッド連通路(74)が形成されるとともに、同シリンダヘッド連通路(74)に連通して、エアクリーナ(62)と連通するためのブリーザ開口部(75)が配置され、
    前記クランクケース側ブリーザ室(71)のブリーザ室底壁(71a)には、前記クランクケース(30)の内部と連通するブリーザ入口開口(71b)が設けられ、前記接合面(42)には、前記クランクケース側ブリーザ室(71)と前記シリンダ側ブリーザ室(72)とを仕切るガスケット(73)が配置されるとともに、同ガスケット(73)には、前記クランクケース側ブリーザ室(71)と前記シリンダ側ブリーザ室(72)とを連通するガスケット連通口(73a)がクランクケース側ブリーザ室(71)の左右端側に位置して形成され、
    前記クランクケース側ブリーザ室(71)は、前記ブリーザ入口開口(71b)と前記ガスケット連通口(73a)との間にクランクケース側ブリーザ室(71)内に突設されたリブ部(71d)によって形成されたクランクケース側ラビリンス状流路(71e)を備え、前記シリンダ側ブリーザ室(72)は、前記ガスケット連通口(73a)と前記上下連通孔(72c)との間に前記下室(72a)内に突設されたリブ部(72d)によって形成されたシリンダ側ラビリンス状流路(72e)を備えたことを特徴とする内燃機関のブリーザ室構造
  2. 前記クランクケース(30)の側面には、前記クランクケース側ブリーザ室(71)から伸びるオイル戻し通路(70)の出口開口(70a)が形成され、
    同出口開口(70a)は側面視で、前記クランク軸(31)と変速機(5)のメイン軸(51)との間に配置され、
    前記オイル戻し通路(70)は上面視で前記クランクケース側ブリーザ室(71)から斜め後外方に伸びるように配置されたことを特徴とする請求項に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
  3. 前記クランク軸(31)の、車幅方向において前記出口開口(70a)と同じ側の、一端部(31a)にはACジェネレータ(45)が設けられ、
    同ACジェネレータ(45)の車幅方向内端部(45x)は、上面視で前記出口開口(70a)の周囲のボス部(70c)よりも車幅方向外側に配置されたことを特徴とする請求項に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
  4. 前記クランクケース(30)は、前記変速機(5)を収容するためのミッション室(50)を有し、
    前記ブリーザ室底壁(71a)は、前記ミッション室(50)と前記クランクケース側ブリーザ室(71)とを区画するように形成され、前記オイル戻し通路(70)の出口開口(70a)の最下部(70b)は前記ブリーザ室底壁(71a)よりも低く位置していることを特徴とする請求項に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
  5. 前記内燃機関(3)は複数の気筒を備え、前記ブリーザ開口部(75)は、前記シリンダヘッド(33)に形成された複数の吸気ポート(60)の間に配置されたことを特徴とする請求項ないし請求項のいずれか一項に記載の内燃機関のブリーザ室構造。
JP2015187770A 2015-09-25 2015-09-25 内燃機関のブリーザ室構造 Active JP6333787B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015187770A JP6333787B2 (ja) 2015-09-25 2015-09-25 内燃機関のブリーザ室構造
EP16182970.0A EP3153679B1 (en) 2015-09-25 2016-08-05 Breather chamber structure for internal combustion engine
US15/265,542 US10329974B2 (en) 2015-09-25 2016-09-14 Breather chamber structure for internal combustion engine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015187770A JP6333787B2 (ja) 2015-09-25 2015-09-25 内燃機関のブリーザ室構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017061893A JP2017061893A (ja) 2017-03-30
JP6333787B2 true JP6333787B2 (ja) 2018-05-30

Family

ID=56693964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015187770A Active JP6333787B2 (ja) 2015-09-25 2015-09-25 内燃機関のブリーザ室構造

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10329974B2 (ja)
EP (1) EP3153679B1 (ja)
JP (1) JP6333787B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7189718B2 (ja) * 2018-09-28 2022-12-14 ダイハツ工業株式会社 スラント型内燃機関
WO2020202282A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 本田技研工業株式会社 内燃機関
JP7344024B2 (ja) 2019-07-02 2023-09-13 カワサキモータース株式会社 ハイブリッド車両
JP7382163B2 (ja) * 2019-07-02 2023-11-16 カワサキモータース株式会社 ハイブリッド車両
CN110939527A (zh) * 2019-12-13 2020-03-31 重庆隆鑫机车有限公司 可实现油气分离的离合器盖组件及发动机
JP7315611B2 (ja) * 2021-03-31 2023-07-26 本田技研工業株式会社 ブリーザ構造

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5979511U (ja) * 1982-11-18 1984-05-29 本田技研工業株式会社 内燃エンジンのブロ−バイガス通路
US4825818A (en) * 1987-03-30 1989-05-02 Suzuki Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Breather apparatus and cam chain tensioner adjuster apparatus in four-cycle engine
JPH079171B2 (ja) * 1987-03-30 1995-02-01 スズキ株式会社 4サイクルエンジンのブリ−ザ装置
JPH081127B2 (ja) * 1991-03-26 1996-01-10 ヤマハ発動機株式会社 エンジンのブローバイガス用油分離装置
JPH04365915A (ja) * 1991-06-13 1992-12-17 Honda Motor Co Ltd 内燃機関のクランク室ブリーザ装置
JPH0577523U (ja) * 1992-03-24 1993-10-22 いすゞ自動車株式会社 エンジンのブローバイガス通路構造
JP3067449B2 (ja) 1993-03-10 2000-07-17 スズキ株式会社 自動二輪車用4サイクルエンジン
JP3631863B2 (ja) * 1996-11-19 2005-03-23 本田技研工業株式会社 内燃機関
JP3911950B2 (ja) 2000-02-25 2007-05-09 スズキ株式会社 自動二輪車
JP3986760B2 (ja) * 2001-02-02 2007-10-03 本田技研工業株式会社 自動二輪車用エンジン
JP3689373B2 (ja) * 2002-02-08 2005-08-31 川崎重工業株式会社 頭上弁型4サイクルエンジン
JP3975150B2 (ja) * 2002-10-09 2007-09-12 本田技研工業株式会社 頭上弁式内燃機関のブリーザ構造
TW200726698A (en) * 2005-09-30 2007-07-16 Honda Motor Co Ltd Scooter type vehicle
JP4688636B2 (ja) * 2005-10-28 2011-05-25 川崎重工業株式会社 4サイクルエンジン
JP2007120480A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Honda Motor Co Ltd 2次空気供給装置とブリーザ装置とを備える内燃機関
JP4732325B2 (ja) * 2006-12-26 2011-07-27 川崎重工業株式会社 エンジンのブリーザ装置
JP4698623B2 (ja) * 2007-02-09 2011-06-08 本田技研工業株式会社 内燃機関のブリーザ装置
JP2014077364A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Honda Motor Co Ltd 内燃機関
EP2865934B1 (en) * 2013-10-28 2016-04-06 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Internal combustion engine and separator structure thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017061893A (ja) 2017-03-30
EP3153679A1 (en) 2017-04-12
US20170089237A1 (en) 2017-03-30
EP3153679B1 (en) 2019-10-02
US10329974B2 (en) 2019-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6333787B2 (ja) 内燃機関のブリーザ室構造
CA2599820C (en) Pump drive structure of water-cooled internal combustion engine
JP3911950B2 (ja) 自動二輪車
CA2599824C (en) Oil filter mounting structure in internal combustion engine
JP3907903B2 (ja) 内燃機関の冷却水循環構造
JP2004218453A (ja) エンジンのブリーザ装置
US9200549B2 (en) Internal combustion engine and motorcycle equipped with the engine
JP2017125467A (ja) 内燃機関の冷却構造
JP5079925B2 (ja) エンジン及び鞍乗型車両
JP4580856B2 (ja) スクータ型車両
JP2019214978A (ja) 車両
JP3979415B2 (ja) 自動二輪車
JP6299422B2 (ja) 内燃機関のクランクケース及び内燃機関
JP2009074677A (ja) エンジン及び鞍乗型車両
JP2011190787A (ja) 内燃機関のブローバイガス換気構造
JP7019831B2 (ja) 内燃機関
JP7022219B2 (ja) 内燃機関
JP7402259B2 (ja) 内燃機関
JP7326589B2 (ja) パワーユニット
JP6205974B2 (ja) エンジンのオイルストレーナ構造
EP2031275B1 (en) Engine and straddle type vehicle
JP2017122420A (ja) 内燃機関のクランク室内圧低減機構
JP2007278107A (ja) 鞍乗型車両
JP6485221B2 (ja) 内燃機関のブリーザー装置
JP2012062839A (ja) 可変流量オイルポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170321

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180417

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6333787

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150