JP2007278107A - 鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】4サイクルエンジンを有するユニットスイング式動力ユニットを備える鞍乗型車両において、ポンピングロスを低減する。
【解決手段】4サイクルエンジン3及びこの4サイクルエンジン3の動力を従動軸19に伝達する伝動装置21を有するユニットスイング式動力ユニット2と、4サイクルエンジン3のクランクウェブ12が収容されるクランクウェブ収容空間S1と、伝動装置21が収容される伝動装置収容空間S2とを備える鞍乗型車両1であって、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とが連通する構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクータ、自動二輪車、スノーモビル、バギー等の鞍乗型車両に関し、更に詳しくは、後輪と共に4サイクルエンジン及び伝動装置が揺動するユニットスイング式動力ユニットを備える鞍乗型車両に関する。
従来、ユニットスイング式動力ユニットを備える鞍乗型車両がある。このユニットスイング式動力ユニットは、エンジン、このエンジンの動力を従動軸に伝達する伝動装置及び後輪が一体化してなる。そのため、エンジン及び伝動装置は、悪路等による後輪の上下動と共に揺動する。
上記のユニットスイング式動力ユニットは、実開昭60−188690号公報(特許文献1)に記載されるように、クランク軸のプーリと従動軸のプーリとがスチールのVベルト等で接続された無段変速機(CVT:continuously variable transmission)及び燃費の良好な4サイクルエンジンを備えているのが一般的になっている。
上記のCVTは、クランク軸と従動軸とをベルトで結ぶため、オイルが存在すると円滑な伝動が妨げられる。そのため、クランク軸のクランクウェブが収容される空間と伝動装置が収容される伝動装置収容空間との間には隔壁を配置している。更には、この隔壁におけるクランク軸周りのスペースをオイルシール等で密閉している。
実開昭60−188690号公報
ところで、エンジンのピストンの往復運動は、シリンダ内を摺動するものである。そのため、上記のクランクウェブ収容空間と伝動装置収容空間とが密閉されたユニットスイング式動力ユニットは、ピストンがクランクウェブ収容空間という限られた空間内を摺動することになる。このようにピストンが密閉された空間内で摺動すると、密閉空間内の空気圧は、ピストンが上死点から下死点に移動する際には高まり、下死点から上死点に移動する際には低くなる。このような空気圧の変化は、ピストンの往復運動の抵抗となり、いわゆるポンピングロスが発生する。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、4サイクルエンジンを有するユニットスイング式動力ユニットを備える鞍乗型車両において、ポンピングロスを低減することである。
上記課題を解決するために、本発明の鞍乗型車両は、4サイクルエンジン及びこの4サイクルエンジンの動力を従動軸に伝達する伝動装置を有するユニットスイング式動力ユニットと、上記4サイクルエンジンのクランクウェブが収容されるクランクウェブ収容空間と、上記伝動装置が収容される伝動装置収容空間とを備える鞍乗型車両であって、上記クランクウェブ収容空間と上記伝動装置収容空間とが連通する構成とする。
好ましくは、上記伝動装置収容空間にはオイルが貯留され、上記4サイクルエンジンが停止し且つ上記鞍乗型車両が静止した状態における上記伝動装置収容空間内のオイルの油面より上方に位置する通風口において、上記クランクウェブ収容空間と上記伝動装置収容空間とが連通する構成とする。
好ましくは、上記通風口は、気体と共に霧状のオイルも通す構成とする。
好ましくは、上記クランクウェブ収容空間と上記伝動装置収容空間とが、上記通風口に加え、上記伝動装置収容空間内のオイルの油面より下方に位置する通油口においても連通する構成とする。
好ましくは、上記クランクウェブ収容空間には、上記4サイクルエンジンのシリンダヘッドが収容され、上記クランクウェブ収容空間又は上記伝動装置収容空間の一方のみにブリーザパイプが接続される構成とする。
好ましくは、上記ブリーザパイプと接続されるエアクリーナを更に備え、上記ブリーザパイプは、上記クランクウェブ収容空間及び上記伝動装置収容空間のうち上記エアクリーナにより近い空間に接続される構成とする。
好ましくは、上記ユニットスイング式動力ユニットは、後輪の車軸周辺のギヤが収容されるギヤ収納空間を更に有し、上記クランクウェブ収容空間及び上記伝動装置収容空間からなる空間と、上記ギヤ収納空間とが連通する構成とする。
好ましくは、上記クランクウェブ収容空間には、上記4サイクルエンジンのシリンダヘッドが収容され、上記クランクウェブ収容空間、上記伝動装置収容空間又は上記ギヤ収納空間のいずれか1つのみにブリーザパイプが接続される構成とする。
好ましくは、上記ブリーザパイプと接続されるエアクリーナを更に備え、上記ブリーザパイプは、上記クランクウェブ収容空間、上記伝動装置収容空間及び上記ギヤ収納空間のうち上記エアクリーナに最も近い空間に接続される構成とする。
本発明では、4サイクルエンジン及び伝動装置を有するユニットスイング式動力ユニットを備える鞍乗型車両において、クランクウェブ収容空間と伝動装置収容空間とが連通している。ここで、クランクウェブ収容空間と伝動装置収容空間とが連通していると、エンジンのピストンがより広い空間において摺動できる。このようにピストンがより広い空間において摺動すると、ピストンの摺動に際しての上記空間内における空気圧の変化が抑えられ、ポンピングロスが低減する。よって、本発明によれば、クランクウェブ収容空間と伝動装置収容空間とが連通しているため、4サイクルエンジンを有するユニットスイング式動力ユニットを備える鞍乗型車両において、ポンピングロスを低減することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る鞍乗型車両について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るスクータの内部構成を示す左側面図である。
同図において、鞍乗型車両としてのスクータ1は、ユニットスイング式動力ユニット2、フレーム40等を備えている。このフレーム40は、ヘッドパイプ41、このヘッドパイプ41から後方に向かって下方に延びるダウンチューブ42、このダウンチューブ42の下端に接続され後方に延びる左右一対のサイドフレーム43等からなる。ヘッドパイプ41の下部には、アンダブラケット44を介して、前輪45を挟持して対向する左右一対のフロントフォーク46が設けられている。サイドフレーム43は、ダウンチューブ42との接続位置から後方に向かって上方に湾曲しながら、シート47の後端部近傍まで延びている。
ユニットスイング式動力ユニット2は、詳しくは後述するが、エンジン3、後輪22、伝動装置を内蔵する収容伝動ケース48等を備えている。また、ユニットスイング式動力ユニット2は、後端がサスペンション49を介して上記のサイドフレーム43に支持され、エンジン3の下方に位置するピポット軸50を中心に上下に揺動する。このピポット軸50は、図では定かには見えないが、一対のサイドフレーム43間に配設されるブラケットに設けられている。
なお、シート47を開放することによりヘルメット等を収容可能な物収容部51と、ユニットスイング式動力ユニット2との間には、後述するエアクリーナ27及びキャブレタ28等が配設されている。
図2は、上記スクータのユニットスイング式動力ユニットの内部構成を示す横断面図である。
同図において、ユニットスイング式動力ユニット2は、エンジン3、後輪22、エンジン3の動力を後輪22に伝達する伝動装置21等を備えている。エンジン3は、4サイクルエンジンであり、ここでは単気筒の空冷式である。このエンジン3は、ピストン4がシリンダ5内を摺動することにより、コンロッド6を介してクランク軸7を回転させている。クランク軸7及びカム軸8には、それぞれスプロケット7a,8aが設けられている。これらスプロケット7a,8aには、クランク軸7の動力をカム軸8に伝達するカムチェーン9が装着されている。
エンジン3の外側周囲には冷却フィン3aが形成され、シリンダ5には不図示の排気ポート及び吸気ポートが形成されている。これら排気ポート及び吸気ポートは、カム軸8に駆動される不図示の排気バルブ及び吸気バルブにより適宜開閉されている。なお、シリンダ5の燃焼室5a上方には、シリンダヘッド10が形成されている。また、上記の吸気ポートから供給される混合気は、シリンダヘッド10を貫通して配置されるスパークプラグ11により燃焼室5aにおいて点火される。
クランク軸7には、コンロッド6を挟持して対向する一対のクランクウェブ12が設けられている。このクランクウェブ12は、クランクウェブ収容空間S1に収容されている。クランクウェブ収容空間S1は、クランク軸8の右側に位置する外気取込口13、冷却ファン14及び発電機15を含む空間とは、オイルシール等により独立した空間となっている。
また、クランク軸7の左側には、スタータ16、いわゆる湿式の遠心クラッチ17及び駆動スプロケット7bが配設されている。スタータ16は、セルスタータであるが、エンジン3の始動に際してはキックペダル18も併用可能となっている。なお、遠心クラッチ17は、ユニットスイング式動力ユニット2の幅(同図における左右方向)、ひいては上記のスクータ1の車幅を小さくするため、従動軸19上ではなくクランク軸7上に配設されている。
駆動スプロケット7bは、スタータ16と遠心クラッチ17との間であってクランク軸7上に設けられている。この駆動スプロケット7b及び従動軸19の従動スプロケット1
9aには、チェーン20が装着されている。これら駆動スプロケット7b、従動軸19、
従動スプロケット19a、チェーン20等から伝動装置21が構成されている。ここで、
伝動装置21は、不図示のオイルが貯留されている伝動装置収容空間S2に収容されている。そして、詳しくは後述するが、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とは連通している。
従動軸19と後輪22の後輪軸23との間には、中間軸24が介在する。中間軸24は、従動軸19のギヤ19bと噛合する従動軸側ギヤ24aと、後輪軸23のギヤ23aと噛合する後輪軸側ギヤ24bとを有している。ここで、これらギヤ(後輪の車軸周辺のギヤ)が収容されるギヤ収容空間S3は、伝動装置収容空間S2との間に隔壁がなく、連通した状態となっている。したがって、本実施の形態では、クランクウェブ収容空間S1
、伝動装置収容空間S2及びギヤ収容空間S3は、連通した一体の空間となっている。
ここで、クランクウェブ収容空間S1に収容されるシリンダヘッド10の一側に形成されたブリーザ室25は、カム軸8を収容するカム軸室52、及びカムチェーン9を収容するカムチェーン室53と連通している。そのため、クランクウェブ収容空間S1には、伝動装置収容空間S2に加え、ブリーザ室25、カム軸室52及びカムチェーン室53が連通していることになる。なお、クランクウェブ収容空間S1は、ブリーザ室25、カム軸室52及びカムチェーン室53を含むものとする。
ブリーザ室25は、カム軸8の回転により、クランクウェブ収容空間S1、更には伝動装置収容空間S2及びギヤ収容空間S3のオイル混じりの気体からオイルを抜き出し、後述するオイルパンに戻している。一方、オイルが抜き出された気体は、ブリーザ室25(クランクウェブ収容空間S1)に接続されるブリーザパイプ26により後述するエアクリーナ27に送られる。このブリーザパイプ26は、クランクウェブ収容空間S1及び伝動装置収容空間S2の一方のうちエアクリーナ27により近い空間としてクランクウェブ収容空間S1に接続されている。
また、クランクウェブ収容空間S1、伝動装置収容空間S2及びギヤ収容空間S3が連通しているため、ブリーザパイプ26は、伝動装置収容空間S2又はギヤ収容空間S3のみに設けてもよいが、ここではクランクウェブ収容空間S1、伝動装置収容空間S2及びギヤ収容空間S3のいずれか1つのうちエアクリーナ27に最も近い空間としてクランクウェブ収容空間S1に接続されている。
図3A及び図3Bは、上記ユニットスイング式動力ユニットの内部構成を示す左側面図である。図4は、図3AのIV−IV断面図であり、図5は、図3BのV−V断面図である。なお、ユニットスイング式動力ユニット2については、上述したため、詳細な説明は省略する。
図3A及び図3Bにおいて、ユニットスイング式動力ユニット2の上方には、エアクリーナ27及びキャブレタ28が配設されている。エアクリーナ27は、塵埃の除去等により外気を浄化している。このように浄化された空気は、キャブレタ28に送られる。
キャブレタ28は、不図示の燃料タンクから供給されるガソリンを霧化させ、エアクリーナ27から送られる浄化された空気と混ぜて混合気を生成する。この混合気は、キャブレタ28から吸気ポート等を経て図2に示すエンジン3の燃焼室5aに供給され、スパークプラグ11により点火されて爆発する。これによりピストン4がシリンダ5内を摺動するようになっている。
一方、クランク軸7の下方には、図2に示すエンジン3のオイルパン29が位置する。このオイルパン29には、クランクウェブ収容空間S1のオイルが貯留されている。オイルパン29のオイルは、図4(図3AのIV−IV断面図)に示すオイルポンプ31が駆動されるとオイルストレーナ30から吸われて、クランクウェブ収容空間S1内を循環する。なお、オイルポンプ31は、図では定かには見えないが、そのギヤがクランク軸7のギヤ7dと噛合してクランク軸7に駆動されている。
図5(図3BのV−V断面図)に示すように、上記のクランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とは、通風口32において連通している。この通風口32は、エンジン3が停止し且つ前輪45及び後輪22が接地した状態におけるスクータ1の静止時において、図3Bに示す伝動装置収容空間S2内の許容最小量のオイルの油面L1より上方に位置する構成となっている。なお、ここでの通風口32は、上記の状態におけるスクータ1の静止時において、伝動装置収容空間S2内の許容最大量のオイルの油面L2より上方に位置しており、クランクウェブ収容空間S1内の気体は、伝動装置収容空間S2内の油面の高さによらず、伝動装置収容空間S2へ有効に通過することができるようになっている。
ここで、上記の通風口32は、気体と共に霧状のオイルを通す程度の大きさに形成されているとよい。また、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とは、隔壁等に形成される通風口32ではなく、一定高さまでしか形成されていない隔壁の上方等で連通していてもよい。
更に、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とは、通風口32に加え、図3Bに示すように、伝動装置収容空間S2内の許容最小量のオイルの油面L1より下方に位置する通油口54においても連通している。これにより、クランクウェブ収容空間S1のオイルは、伝動装置収容空間S2へ移動可能となっている。
本実施の形態では、4サイクルエンジン3及び伝動装置21を有するユニットスイング式動力ユニット2を備えるスクータ(鞍乗型車両)1において、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とが連通している。ここで、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とが連通していると、ピストン4がより広い空間において摺動できる。このようにピストン4がより広い空間において摺動すると、ピストン4の摺動に際しての空気圧の変化が抑えられ、ポンピングロスが低減する。よって、本実施の形態によれば、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とが連通しているため、4サイクルエンジン3を有するユニットスイング式動力ユニット2を備えるスクータ(鞍乗型車両)1において、ポンピングロスを低減することができる。
また、本実施の形態では、エンジン3が停止し且つスクータ1が静止した状態における伝動装置収容空間S2内の許容最小量のオイルの油面L1より上方に位置する通風口32において、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とが連通している。これにより、ピストン4が上死点から下死点へ移動する際に、クランクウェブ収容空間S1内の気体が伝動装置収容空間S2へ有効に通過することができる。したがって、ポンピングロスをより低減することができる。
更に、本実施の形態では、エンジン3が停止し且つスクータ1が静止した状態における伝動装置収容空間S2内の許容最大量のオイルの油面L2よりも上方に位置する通風口32において、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とが連通している。そのため、クランクウェブ収容空間S1内の気体は、伝動装置収容空間S2内のオイルの油面によらず、伝動装置収容空間S2へ有効に通過することができる。したがって、ポンピングロスをより有効に低減することができる。
また、本実施の形態では、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とが、伝動装置収容空間S2内の許容最小量のオイルの油面L1より下方に位置する通油口54において連通している。そのため、オイルパン29のオイルが伝動装置収容空間S2へも移動可能となる。これにより、伝動装置収容空間S2は、クランクウェブ収容空間S1よりもオイルが冷やされやすい。よって、通油口54を設けることで、オイルの劣化を抑えることができる。
更に、上記の通油口54を設けることで、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2との間におけるクランク軸7上に、オイルシールを用いない構成又は緊迫力の弱いオイルシールを用いる構成とすることができる。これにより、オイルシールを用いることによるクランク軸7の摺動ロスを低減することもできる。
また、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とが連通しているため、クランクウェブ収容空間S1又は伝動装置収容空間S2の一方(本実施の形態ではクランクウェブ収容空間S1)のみにブリーザパイプ26が接続される構成とすることで、ブリーザパイプ26を複数配置しなくてよいため、スクータ(鞍乗型車両)1の小型化を図ることができる。
また、ブリーザパイプ26は、クランクウェブ収容空間S1及び伝動装置収容空間S2のうちエアクリーナ27により近い空間(本実施の形態ではクランクウェブ収容空間S1)に接続されているため、ブリーザパイプ26を短くしてスクータ(鞍乗型車両)1の小型化を図ることができる。
また、クランクウェブ収容空間S1及び伝動装置収容空間S2からなる空間と、ギヤ収納空間S3とが連通しているため、ピストン4がより広い空間において摺動できる。これにより、ピストン4の摺動に際しての抵抗がより有効に抑えられ、ポンピングロスをより一層低減することができる。
更に、伝動装置収容空間S2とギヤ収納空間S3とが隔壁を隔てず連通しているため、伝動装置収容空間S2内のオイルとギヤ収納空間S3内のオイルとが自由に往来できる。そのため、伝動装置収容空間S2とギヤ収容空間S3の間における従動軸19上などに、オイルシールを用いない構成又は緊迫力の弱いオイルシールを用いる構成とすることができる。これにより、オイルシールを用いることによる従動軸19等の摺動ロスを低減することもきる。
また、クランクウェブ収容空間S1、伝動装置収容空間S2及びギヤ収納空間S3が連通しているため、これら3つの空間S1,S2,S3のうちいずれか1つ(本実施の形態ではクランクウェブ収容空間S1)のみにブリーザパイプ26が接続される構成とすることで、ブリーザパイプ26を複数配置しなくてよいため、スクータ(鞍乗型車両)1の小型化を図ることができる。
また、ブリーザパイプ26は、クランクウェブ収容空間S1、伝動装置収容空間S2及びギヤ収容空間S3のうちエアクリーナ27に最も近い空間(本実施の形態ではクランクウェブ収容空間S1)に接続されているため、ブリーザパイプ26をより短くしてスクータ(鞍乗型車両)1の小型化をより一層図ることができる。
図6は、上記実施の形態の第1変形例に係るユニットスイング式動力ユニットの内部構成を示す左側面図であり、図7は、図6のVII−VII断面図である。本変形例では、ブリーザパイプ26を伝動装置収容空間S2に接続した点のみ上記実施の形態と異なるため、重複する部分についての説明は同一の符号を付して省略する。
図6に示すチェーン20の上方に位置するブリーザパイプ33は、図2に示す伝動装置収容空間S2に接続されている。このブリーザパイプ33は、例えばラビリンス状のブリーザ部等により既に伝動装置収容空間S2内のオイル混じりの気体からオイルを抜き出した空気を、エアクリーナ27に送っている。なお、クランクウェブ収容空間S1と伝動装置収容空間S2とが連通しているため、クランクウェブ収容空間S1にはブリーザパイプが接続されていなくともよい。
ここで、ブリーザパイプ33は、図7(図6のVII−VII断面図)に示すように、伝動装置収容空間S2から水平方向に角部33aまで延び、そこから下方に折れ曲がった形状を呈している。なお、エアクリーナ27は、ブリーザパイプ33の角部33aよりも更に上方に位置するため、ブリーザパイプ33は、不図示の部分で上方に延びてエアクリーナ27に接続されている。
本変形例によれば、伝動装置収容空間S2のみにブリーザパイプ33が接続される構成としても、クランクウェブ収容空間S1、伝動装置収容空間S2及びギヤ収容空間S3が連通しているため、ブリーザパイプ33を複数配置しなくてよい。よって、スクータ(鞍乗型車両)1の小型化を図ることができる。
図8は、上記実施の形態の第2変形例に係るユニットスイング式動力ユニットの内部構成を示す左側面図である。本変形例では、伝動装置としてチェーン20に代えて複数の平歯車を用いた点のみ上記実施の形態と異なるため、重複する部分についての説明は同一の符号を付して省略する。
同図において、クランク軸7と中間軸24との間には、平歯車軸34,35,36,37が介在している。各平歯車軸には、それぞれ平歯車34a,35a,36a,37aが設けられている。また、クランク軸7には、平歯車34aと噛合する平歯車7cが設けられている。そして、中間軸24に隣接する平歯車軸37には、平歯車36aと噛合する平歯車37aに加え、中間軸24のギヤ24aと噛合するギヤ37bが設けられている。
伝動装置としてこのような複数の平歯車を用いることでも、上記のチェーン20と同様に、クランクウェブ収容空間S1と伝道装置収容空間S2との間に形成される通風口32や通油口からのオイルの浸入を有効に利用できる。ここで、本発明に係る、伝動装置から動力を伝達される従動軸とは、本変形例の場合には平歯車軸37又は中間軸24をいうものとする。
なお、クランクウェブ収容空間S1からのオイルの浸入を有効に利用するには、例えば、伝動装置としてシャフトを用いる構成としてもよい。その場合には、クランク軸7及び中間軸24に傘歯車を設け、シャフトで結ぶ構成とするとよい。
以上の説明では、エンジン3を空冷式として説明したが、本発明の1つの特徴は、ピストンの摺動に際しての抵抗を抑えてポンピングロスを低減するものであるため、エンジン3が水冷式や油冷式であっても問題ない。
本発明の一実施の形態に係るスクータの内部構成を示す左側面図である。 上記スクータのユニットスイング式動力ユニットの内部構成を示す横断面図である。 上記ユニットスイング式動力ユニットの内部構成を示す左側面図(その1)である。 上記ユニットスイング式動力ユニットの内部構成を示す左側面図(その2)である。 図3AのIV−IV断面図である。 図3BのV−V断面図である。 上記実施の形態の第1変形例に係るユニットスイング式動力ユニットの内部構成を示す左側面図である。 図6のVII−VII断面図である。 上記実施の形態の第2変形例に係るユニットスイング式動力ユニットの内部構成を示す左側面図である。
符号の説明
1 スクータ(鞍乗型車両)
2 ユニットスイング式動力ユニット
3 エンジン
3a 冷却フィン
4 ピストン
5 シリンダ
5a 燃焼室
6 コンロッド
7 クランク軸
7a スプロケット
7b 駆動スプロケット
7c 平歯車
7d ギヤ
8 カム軸
8a スプロケット
9 カムチェーン
10 シリンダヘッド
11 スパークプラグ
12 クランクウェブ
13 外気取込口
14 冷却ファン
15 発電機
16 スタータ
17 遠心クラッチ
18 キックペダル
19 従動軸
19a 従動スプロケット
19b ギヤ
20 チェーン
21 伝動装置
22 後輪
23 後輪軸
23a ギヤ
24 中間軸
24a 従動軸側ギヤ
24b 後輪軸側ギヤ
25 ブリーザ室
26 ブリーザパイプ
27 エアクリーナ
28 キャブレタ
29 オイルパン
30 オイルストレーナ
31 オイルポンプ
32 通風口
33 ブリーザパイプ
33a 角部
34 平歯車軸
34a 平歯車
40 フレーム
41 ヘッドパイプ
42 ダウンチューブ
43 サイドフレーム
45 前輪
48 伝動ケース
49 サスペンション
50 ピポット軸
52 カム軸室
53 カムチェーン室
54 通油口
S1 クランクウェブ収容空間
S2 伝動装置収容空間
S3 ギヤ収容空間
L1 許容最小量のオイルの油面
L2 許容最大量のオイルの油面

Claims (9)

  1. 4サイクルエンジン及び該4サイクルエンジンの動力を従動軸に伝達する伝動装置を有するユニットスイング式動力ユニットと、
    前記4サイクルエンジンのクランクウェブが収容されるクランクウェブ収容空間と、
    前記伝動装置が収容される伝動装置収容空間と
    を備える鞍乗型車両であって、
    前記クランクウェブ収容空間と前記伝動装置収容空間とが連通することを特徴とする鞍乗型車両。
  2. 前記伝動装置収容空間にはオイルが貯留され、
    前記4サイクルエンジンが停止し且つ前記鞍乗型車両が静止した状態における前記伝動装置収容空間内のオイルの油面より上方に位置する通風口において、前記クランクウェブ収容空間と前記伝動装置収容空間とが連通することを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両。
  3. 前記通風口は、気体と共に霧状のオイルも通すことを特徴とする請求項2記載の鞍乗型車両。
  4. 前記クランクウェブ収容空間と前記伝動装置収容空間とが、前記通風口に加え、前記伝動装置収容空間内のオイルの油面より下方に位置する通油口においても連通することを特徴とする請求項2記載の鞍乗型車両。
  5. 前記クランクウェブ収容空間には、前記4サイクルエンジンのシリンダヘッドが収容され、
    前記クランクウェブ収容空間又は前記伝動装置収容空間の一方のみにブリーザパイプが接続されることを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両。
  6. 前記ブリーザパイプと接続されるエアクリーナを更に備え、
    前記ブリーザパイプは、前記クランクウェブ収容空間及び前記伝動装置収容空間のうち前記エアクリーナにより近い空間に接続されることを特徴とする請求項5記載の鞍乗型車両。
  7. 前記ユニットスイング式動力ユニットは、後輪の車軸周辺のギヤが収容されるギヤ収納空間を更に有し、
    前記クランクウェブ収容空間及び前記伝動装置収容空間からなる空間と、前記ギヤ収納空間とが連通することを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両。
  8. 前記クランクウェブ収容空間には、前記4サイクルエンジンのシリンダヘッドが収容され、
    前記クランクウェブ収容空間、前記伝動装置収容空間又は前記ギヤ収納空間のいずれか1つのみにブリーザパイプが接続されることを特徴とする請求項7記載の鞍乗型車両。
  9. 前記ブリーザパイプと接続されるエアクリーナを更に備え、
    前記ブリーザパイプは、前記クランクウェブ収容空間、前記伝動装置収容空間及び前記ギヤ収納空間のうち前記エアクリーナに最も近い空間に接続されることを特徴とする請求項8記載の鞍乗型車両。
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