JP6220053B2 - 太陽電池モジュールパッケージ - Google Patents

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Description

関連出願の説明
本出願は2013年4月29日に出願された米国仮特許出願第61/817052号の米国特許法第119条の下の優先権の恩典を主張する。本明細書は上記仮特許出願の明細書の内容に依存し、上記仮特許出現の明細書の内容はその全体が本明細書に参照として含められる。
実施形態はガラス組成に関し、特に、薄膜太陽電池(PV)モジュールに有用なガラス組成に関する。
フュージョン形成プロセスは一般に、多くのエレクトロニクス用途に有用な、例えばエレクトロニクス用途に用いられる基板に有用な、最適な表面及び形状寸法特性をもつ平ガラス、例えばLCDテレビジョン用ディスプレイガラスを生産し、ここで、太陽電池モジュール用の特殊ガラスには高い表面品質が必要である。
太陽電池モジュールは太陽光を電気に変換するために用いられる。今日用いられているかまたは開発中の2つの主要なタイプは、相互に接続された複数枚のシリコンウエハを用いるウエハモジュール及び、テルル化カドミウム(CdTe)、二セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)または薄膜(非晶質または多結晶)シリコンのような、様々な無機物薄膜材料内の1つを用いる薄膜モジュールである。薄膜モジュールのための代表的なパッケージは、ソーダ石灰ガラスのような、ガラス基板、裏面コンタクト、1つまたは複数の、CIGSのような、半導体層、前面透明コンタクト層(TCO)及び、ガラス基板のような、保護カバー層を有する。モジュールは、縁端シール、金属フレーム及び電気コンタクトをさらに有することができる。
PV技術を発電産業における既存の発電方法、例えば、水力発電、石炭火力発電、原子力発電、風力発電、等と競合可能にするため、継続的な努力がはらわれている。そうなるためには、製造コスト、変換効率及び効率低下が、対処が必要な設計課題のいくつかである。ソーダ石灰ガラスは、低コストであること及び、CIGS PV素子の開路電圧をかなり高めることが示されている、ナトリウムを含むという事実のため、一般的なCIGS用基板であった。
しかし、ソーダ石灰ガラスはPVモジュールに理想的ではない−ナトリウムの輸送は、制御が困難であり得るし、あまりにも迅速におこるし、あるいは量が多すぎる。さらに、ソーダ石灰ガラスは環境条件によっておこるナトリウム放出問題を有し得る。ソーダ石灰ガラスは、温度及び湿度の環境条件内での時間の経過につれて、CIGS薄膜被着中の空間的に非一様なナトリウム放出が生じる態様で表面の化学的性質が変化する。これらの問題は、剥離問題及び効率低下をおこさせ得る。明らかに、薄膜PV素子に最適な基板を提供するガラス組成を見いだすことが必要であり、これは未だに満たされていない。
第1の態様はSiO,Al及びNaOを含むガラスを含み、ガラスは、緩衝水中放出試験において10ppmより大きいナトリウム放出及び緩衝水中放出試験において50ppmより小さい総[ナトリウム+カリウム]放出を有し、Tmargin=Tbreakdown−T35kP>10℃である。いくつかの実施形態において、[Na+K]放出は30ppmより小さい。いくつかの実施形態において、ガラスは6ppm/℃より大きい熱膨張係数を有する。いくつかの実施形態において、ガラスは565℃より高いひずみ点を有する。いくつかの実施形態において、ガラスは585℃より高いひずみ点を有する。いくつかの実施形態において、ガラスは130kPより大きい液相粘度を有する。
いくつかの実施形態において、ガラスはさらに、少なくとも1つのアルカリ土類金属酸化物及び、必要に応じて、B,ZnOまたはKOを含む。別の実施形態において、ガラスはさらにB及びKOを含む。
別の態様はSiO,Al及びNaOを含むガラスを有する電子デバイスを含み、ガラスは、緩衝水中放出試験において10ppmより大きいナトリウム放出及び緩衝水中放出試験において50ppmより小さい総[ナトリウム+カリウム]放出を有し、Tmargin=Tbreakdown−T35kP>10℃である。いくつかの実施形態において、デバイスは太陽電池モジュールを含む。
別の態様は、SiO,Al,NaO,B,KO及び少なくとも1つのアルカリ土類金属酸化物を含有するガラスを含み、ガラスは、緩衝水中放出試験において10ppmより大きいNa放出及び緩衝水中放出試験において50ppmより小さい総[Na+K]放出を有し、Tmargin=Tbreakdown−T35kP>10℃であり、6ppm/℃より大きい熱膨張係数及び565℃より高いひずみ点を有する。
別の態様は、モル%で、
65〜80:SiO
3〜13:Al
0〜5.5:B
>0〜10:MgO
0〜10:CaO
0〜10:SrO
1〜12:Na
を含み、R’O=MgO+CaO+SrO+BaOとして、1≦R’O≦15である、ガラスを含む。
いくつかの実施形態において、ガラスは、モル%で、
65〜80:SiO
3〜13:Al
0〜5:B
2〜7:MgO
>0〜7:CaO
0〜6:SrO
1〜12:Na
を含み、4.5≦R’O≦12である。
いくつかの実施形態において、上記のガラスは0≦KO≦10をさらに含み、RO=KO+NaOとして、2≦RO≦13.1である。
いくつかの実施形態において、ガラスは、モル%で、
70〜77:SiO
4.5〜10.5:Al
>0〜5:B
3〜5:MgO
>0〜5:CaO
0〜5:SrO
1.8〜11.8:Na
>0〜9:K
を含み、2.3≦RO≦13.1及び4.5≦R’O≦12である。
別の態様は上記のガラスの内の1つを有する電子デバイスを含む。いくつかの実施形態において、デバイスは太陽電池モジュールを含む。
別の態様は、モル%で、
65〜80:SiO
3〜13:Al
0〜5.5:B
>0〜10:MgO
0〜10:CaO
0〜10:SrO
1〜12:Na
を含み、R’O=MgO+CaO+SrO+BaOとして、1≦R’O≦15である、ガラスを含み、ガラスは、緩衝水中放出試験において10ppmより大きいNa放出及び緩衝水中放出試験において50ppmより小さい総[Na+K]放出を有する。いくつかの実施形態において、ガラスはTmargin=Tbreakdown−T35kP>10℃を有する。いくつかの実施形態において、[Na+K]放出は30ppmより小さい。いくつかの実施の形態において、ガラスは、6ppm/℃より大きい熱膨張係数を有する。いくつかの実施形態において、ガラスは565℃より高いひずみ点を有する。いくつかの実施形態において、ガラスは585℃より高いひずみ点を有する。いくつかの実施形態において、ガラスは130kPより大きい液相粘度を有する。
別の態様は、モル%で、
65〜80:SiO
3〜13:Al
0〜5.5:B
>0〜10:MgO
0〜10:CaO
0〜10:SrO
1〜12:Na
を含み、R’O=MgO+CaO+SrO+BaOとして、1≦R’O≦15である、ガラスを有する電子デバイスを含み、ガラスは、緩衝水中放出試験において10ppmより大きいNa放出及び緩衝水中放出試験において50ppmより小さい総[Na+K]放出を有する。いくつかの実施形態において、ガラスはTmargin=Tbreakdown−T35kP>10℃を有する。いくつかの実施形態において、デバイスは太陽電池モジュールを含む。
別の態様は、モル%で、
70〜77:SiO
4.5〜10.5:Al
>0〜5:B
3〜5:MgO
>0〜5:CaO
0〜5:SrO
1.8〜11.8:Na
>0〜9:K
を含み、2.3≦RO≦13.1及び4.5≦R’O≦12である、ガラスを含み、ガラスは、緩衝水中放出試験において10ppmより大きいNa放出及び緩衝水中放出試験において50ppmより小さい総[Na+K]放出を有し、Tmargin=Tbreakdown−T35kP>10℃であり、6ppm/℃より大きい熱膨張係数及び565℃より高いひずみ点を有する。いくつかの実施形態において、ガラスは130kPより大きい液相粘度を有する。
別の態様において、上に挙げられたガラス板は≦20Å、好ましくは≦10Åの、平均表面粗さ(Ra)を有し、ガラス板は研磨されていない。上に挙げられたガラスを有する太陽電池モジュールの別の態様において、ガラス基板の内の少なくとも1枚は3mmより薄い厚さを有し、ガラス基板は、0.5μm/cmより小さい、式:W=D/Lで表されるような、反り変形,Wを有する。ここで、Dはガラス基板の最大反り(単位:μm)であり、Lはガラス基板の対角長(単位:cm)である。
上に挙げられたガラスの別の態様において、少なくとも1枚のガラス板は1.8mm以下の厚さを有する。上に挙げられたガラスを有する太陽電池モジュールの別の態様において、ガラス板の内の少なくとも1枚は0.5mm以下の厚さを有する。いくつかの実施形態において、0.5mm以下の厚さを有するガラス板は、ロールツウロール条件下で処理することができる。上に挙げられたガラスを有する太陽電池モジュールの別の態様において、モジュールは1.5mmより厚い厚さを有するNa含有構造ガラス板をさらに有する。上に挙げられたガラスを有する太陽電池モジュールの別の態様において、ガラスは>0〜1モル%のCeO,FeまたはTiOをさらに含有する。
別の態様において、上に挙げられたガラスを有する太陽電池モジュールは、少なくとも1枚の結晶シリコン太陽電池ウエハを含む気密封止キャビティを形成するため、縁端に沿う、及び第1及び第2の保護層の間の、気密/水密シールをさらに有する。
上記及びその他の態様、利点及び顕著な特徴は以下の詳細な説明、添付図面及び添付される特許請求の範囲から明らかになるであろう。
以下の詳細な説明においては、本発明の実施形態の完全な理解を提供するため、多くの特定の詳細が述べられ得る。しかし、本発明の実施形態がこれらの特定な詳細のいくつかまたは全てを用いずに実施され得る状況が当業者には明らかであろう。別の例において、本発明を不必要に曖昧にしないように、既知の特徴またはプロセスは説明されないことがあり得る。さらに、同様のまたは同じ参照数字が共通であるかまたは同様の要素を識別するために用いられ得る。さらに、別途に定められない限り、本明細書に用いられる全ての技術用語及び科学用語は本発明が属する技術分野の一技術者に普通に理解される意味と同じ意味を有する。紛糾が生じた場合、本明細書における定義を含む、本明細書が優先する。
本発明の実施または検証には別の方法が用いられ得るが、いくつかの適する方法及び材料が本明細書に説明される。
開示される方法及び組成に用いることができる、それらとともに用いることができる、それらの準備/作製に用いることができる、またはそれらの実施形態である、材料、化合物、組成及びコンポーネント/成分が開示される。上記及びその他の材料が本明細書に開示され、これらの材料の組合せ、サブセット、相互作用、群、等が開示されている場合、これらの化合物の様々な個別的及び総括的な組合せ及び置換のそれぞれの特定の関係が明示的に開示されていなくとも、本明細書においてそれぞれは特定的に考えられ、説明されていると了解される。
すなわち、一類の置換A,B及びCが、また一類の置換D,E及びFも、開示され、組合せ実施形態の一例A−Dが開示されていれば、それぞれは個別的及び総括的に考えられている。すなわち、この例においては、組合せA−E,A−F,B−D,B−E,B−F,C−D,C−E及びC−Fのそれぞれも特定的に考えられていて、A,B及び/またはCとD,E及び/またはF並びに組合せ例A−Dの開示により、開示されていると見なされるべきである。同様に、これらのいかなるサブセットまたは組合せも特定的に考えられ、開示されている。すなわち、例えば、A−E,B−F及びC−Eからなる部分群が、A,B及び/またはCとD,E及び/またはF並びに組合せ例A−Dの開示によって、特定的に考えられていて、開示されていると見なされるべきである。この概念は、開示される構成/組成の作製及び使用の方法における構成/組成のいかなるコンポーネント/成分及び工程も含むがこれらには限定されない、本開示の全ての態様に適用される。すなわち、実施することができる様々な付加工程があれば、そのような付加工程のそれぞれが開示される方法の実施形態のいずれか特定の実施形態または組合せとともに実施することができ、そのような組合せのそれぞれが特定的に考えられていて、開示されていると見なされるべきであると、了解される。
さらに、本明細書に、上限及び下限を含む、数値の範囲が挙げられている場合、特定の状況において別途に言明されない限り、その範囲の端点並びにその範囲内の全ての整数及び少数を含むとされる。ある範囲を定める場合に挙げられる特定の値に本発明の範囲が限定されるとはされていない。さらに、量、濃度あるいはその他の値またはパラメータがある範囲、1つ以上の好ましい範囲または上端の好ましい値と下端の好ましい値のリストとして与えられる場合、これはいかなる上限値または好ましい値といかなる下限値または好ましい値のいかなる対からもなる全ての範囲を、そのような対が個別に開示されているか否かにかかわらず、特定的に開示されていると了解されるべきである。最後に、ある範囲の値または端点を表す際に語「約」が用いられる場合、本開示は挙げられている特定の値または端点を含むと了解されるべきである。
本明細書に用いられるように、語「約」は、大きさ、寸法、配合、パラメータ及びその他の量及び特性値が正確ではないかまたは正確である必要はないが、近似とすることができ、及び/または、許容量、変換係数、丸め、測定誤差等、及び当業者には既知のその他の因子を反映して、所望に応じて、より大きくまたはより小さくなり得ることを意味する。一般に、大きさ、寸法、配合、パラメータ及びその他の量及び特性値は、そのようであると明白に言明されているか否かにかかわらず、「約」または「ほぼ」である。
語「または」は、本明細書に用いられるように、包括的である。さらに詳しくは、句「AまたはB」は「A,BまたはAとBの両方」を意味する。排他的な「または」は本明細書によって、例えば、「AまたはBのいずれか」及び「AまたはBの一方」のような表現によって指定される。
名詞は、本発明の要素/素子及びコンポーネント/成分を説明するために用いられる。これらの名詞の使用は、これらの要素/素子またはコンポーネント/成分の内の少なくとも1つが存在することを意味する。本明細書に用いられるように、名詞は、特定の場合に別途に言明されない限り、複数も含む。
実施形態を説明する目的のため、パラメータまたは別の変数の「関数」である変数への本明細書における言及は、その変数が排他的に挙げられたパラメータまたは変数の関数であることを表すとはされていないことに注意されたい。むしろ、上げられたパラメータの「関数」である変数への本明細書における言及は、その変数が単一のパラメータまたは複数のパラメータの関数であり得るように、無制約とされる。
「好ましくは」、「普通に」及び「一般に」のような語は、本明細書に用いられる場合、特許請求される本発明の範囲を限定するため、あるいは特許請求される本発明の構造または機能にある特徴が必須であるか、肝要であるかまたは重要であることさえも意味するためには用いられていないことに注意されたい。むしろ、これらの語は、本開示の実施形態の態様を識別すること及び、本開示の特定の実施形態に用いられても用いられなくとも差し支えない、代わりのまたは追加の特徴を強調することが意図されているに過ぎない。
1つ以上の特許請求項が語「〜を特徴とする(wherein)」を転換句として用いていることに注意されたい。本発明を定める目的のため、この語は構造の一連の特徴の叙述を導入するために用いられる無制約の転換句として特許請求項に導入されており、より普通に用いられる無制約の前置句「含む」と同様の態様で解されるべきであることに注意されたい。
本発明のガラス組成を作製するために用いられる原材料及び/または装置の結果として、意図的に添加されるのではないいくつかの不純物または成分が最終ガラス組成に存在し得る。そのような材料はガラス組成内に少量で存在し、本明細書においては「混入材料」と称される。
本明細書に用いられるように、0モル%の化合物を有するガラス組成は、その化合物、分子または元素が組成に意図的に加えられてはいないが、それでも組成はその化合物を一般に混入または痕跡レベルの量で含み得ることを意味すると定義される。同様に、「無鉄」、「無アルカリ土類金属」、「無重金属」等は、化合物、分子または元素が組成に意図的に加えられてはいないが、それでも組成は鉄、アルカリ土類金属または重金属等を、ただしほぼ混入または痕跡レベルの量で、含み得ることを意味すると定義される。
本明細書に説明されるガラスは、ナトリウム含有アルミノケイ酸ガラス(または、Bが存在すればアルミノホウケイ酸ガラス)として包括的に説明され、SiO,Al及びNaOを含有する。ガラスはさらに、MgO,BaO,SrOまたはCaOのような、アルカリ土類金属塩を、またKO,B及び、以下で説明されるような、多くのその他の成分も、含有することができる。いくつかの実施形態において、ガラスは指定された量のナトリウムを放出するように設計されている(本明細書に用いられるように、語「ナトリウム」または「Na」は、ナトリウムイオン、ナトリウム金属、ナトリウム酸化物を、その他のナトリウム含有材料とともに含む。さらに、本明細書に用いられるように、「ナトリウム」の放出または拡散はガラス内のナトリウム金属、ナトリウム酸化物またはその他のナトリウム含有材料の移動をともなうナトリウムイオンの移動を称し、そのようなナトリウムイオンの移動を含む)。これは、いくつかの実施形態において、CIGS薄膜のような、半導体薄膜で利用される。いくつかの実施形態において、ガラスの設計は組成の成分及びそれらの相対量を組み入れた計算に基づくナトリウム放出のモデル化によって最適化された。そのようなモデルにより、薄膜系に適切な放出または拡散の速度を与えるガラス組成のターゲット限定設計が可能になった。
CIGS薄膜内へのナトリウム拡散が電池効率を向上させることが示されている。本明細書に説明される、ナトリウムを含有するアルミノケイ酸ガラス及びアルミノホウケイ酸ガラスは薄膜太陽電池用途に特に有用である。さらに詳しくは、これらのガラスは、電池効率の最適化に必要なナトリウムの内の少なくともいくらかが基板ガラスから得られることになるCIGS太陽電池モジュールにおける使用に理想的である。これらのプロセスにおいて、効率を高めるため、最小量のナトリウムがガラスからCIGS膜内に放出されなければならないが、放出ナトリウム量が多すぎるとガラス基板への劣った膜接着のような問題をプロセスに生じさせ得るから、放出ナトリウム量は理想的には厳密に制御されるべきである。さらに、最適CIGS基板はCIGS層との熱膨張不整合を軽減するに十分に高いCTEを有するべきであり、より薄い基板及び/またはより高い処理温度の使用を可能にするに十分に高いひずみ点を有するべきである。
したがって、本明細書に説明されるガラスは、(以下で定義される)「緩衝水中放出」試験で測定されるような制御されたナトリウム放出率、CIGS薄膜に密に整合されたCTE、または高温処理を可能にするに十分に高いひずみ点を有する。さらに、ガラスは(粘度が400Pである温度で定められるような)融解温度を妥当な温度に保つことによって製造容易性を維持するように設計される。本明細書に説明されるガラスは多くのプロセスのいずれによるガラス板の形成にも理想的であるが、特に、130kPをこえるガラス液相粘度が必要になる、フュージョンプロセスでのガラス板の形成に理想的である。最後に、ガラスはフュージョンプロセスによる形成に理想的であるだけでなく、フュージョンプロセスによる形成に用いられる従来材料である、ジルコンアイソパイプと完全に適合する。
SiOは、ガラスの配合に含められる酸化物であり、ガラスのネットワーク構造を安定化するために機能する。いくつかの実施形態において、ガラス組成は65〜約80モル%のSiOを含む。いくつかの実施形態において、ガラス組成は70〜約77モル%のSiOを含む。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約65から約80モル%、約65から約77モル%、約65から約75モル%、約65から約70モル%、約68から約80モル%、約68から約77モル%、約65から約75モル%、約68から約70モル%、約70から約80モル%、約70から約77モル%、約70から約75モル%、約75から約80モル%、約75から約77モル%、約77から約80モル%のSiOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,77,78,79または80モル%のSiOを含む。
Alは、a)可能な最低の液相温度の維持、b)熱膨張係数の低下またはc)ひずみ点の上昇を与えることができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約3から約13モル%のAlを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約4.5から約10.5モル%のAlを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約3から約13モル%、約3から約11.5モル%、約3から約10.5モル%、約3から約9モル%、約3から約5モル%、約5から約13モル%、約5から約11.5モル%、約5から約10.5モル%、約5から約9モル%、約9から約13モル%、約9から約11.5モル%、約9から約10.5モル%、約10.5から約13モル%、約10.5から約11.5モル%または約11.5から約13モル%のAlを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約3,3.5,4,4.5,5,5.5,6,7,8,9,9.5,10,10.5,11,11.5,12,12.5または13モル%のAlを含むことができる。
先述したように、ガラス組成は薄膜半導体のためのソースとしてナトリウムを含む。ナトリウム含有量は、接着またはその他の問題をおこさない触媒効果の適切なバランスを可能にするため、ガラス組成内で一意的に調整される。いくつかの実施形態において、ガラスは約1から約12モル%のNaOを含むことができる。別の実施形態において、ガラスは約1.8から約11.8モル%のNaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約1から約12モル%、約1から約11.8モル%、約1から約11モル%、約1から約10.5モル%、約1から約10モル%、約1から約9モル%、約1から約8モル%、約1から約7モル%、約1から約6.5モル%、約1から約6モル%、約1から約5.5モル%、約1から約5モル%、約1から約4モル%、約1から約3モル%、約1から約1.8モル%、約1.8から約12モル%、約1.8から約11.8モル%、約1.8から約11モル%、約1.8から約10.5モル%、約1.8から約10モル%、約1.8から約9モル%、約1.8から約8モル%、約1.8から約7モル%、約1.8から約6.5モル%、約1.8から約6モル%、約1.8から約5.5モル%、約1.8から約5モル%、約1.8から約4モル%、約1.8から約3モル%、約3から約12モル%、約3から約11.8モル%、約3から約11モル%、約3から約10.5モル%、約3から約10モル%、約3から約9モル%、約3から約8モル%、約3から約7モル%、約3から約6.5モル%、約3から約6モル%、約3から約5.5モル%、約3から約5モル%、約3から約4モル%、約4から約12モル%、約4から約11.8モル%、約4から約11モル%、約4から約10.5モル%、約4から約10モル%、約4から約9モル%、約4から約8モル%、約4から約7モル%、約4から約6.5モル%、約4から約6モル%、約4から約5.5モル%、約4から約5モル%、約5から約12モル%、約5から約11.8モル%、約5から約10.5モル%、約5から約10モル%、約5から約9モル%、約5から約8モル%、約5から約7モル%、約5から約6.5モル%、約5から約6モル%、約5から約5.5モル%、約5.5から約12モル%、約5.5から約11.8モル%、約5.5から約10.5モル%、約5.5から約10モル%、約5.5から約9モル%、約5.5から約8モル%、約5.5から約7モル%、約5.5から約6.5モル%、約5.5から約6モル%、約6から約12モル%、約6から約11.8モル%、約6から約10.5モル%、約6から約10モル%、約6から約9モル%、約6から約8モル%、約6から約7モル%、約6.5から約12モル%、約6.5から約11.8モル%、約6.5から約10.5モル%、約6.5から約10モル%、約6.5から約9モル%、約6.5から約8モル%、約6.5から約7モル%、約7から約12モル%、約7から約11.8モル%、約7から約10.5モル%、約7から約10モル%、約7から約9モル%、約7から約8モル%、約8から約12モル%、約8から約11.8モル%、約8から約10.5モル%、約8から約10モル%、約8から約9モル%、約9から約12モル%、約9から約11.8モル%、約9から約10.5モル%、約9から約10モル%、約10から約12モル%、約10から約11.8モル%、約10から約10.5モル%、約10.5から約12モル%、約10.5から約11.8モル%または約11.8から約12モル%のNaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラスは、約1,1.8,2,3,4,4.5,5,5.5,6,6.5,7,8,9,10,10.5,11,11.8,12モル%のNaOを含むことができる。
はガラスを軟化し、ガラスの融解を容易にするためのフラックスとして用いられ得る。Bは非架橋酸素原子(NBO)と反応して、BO四面体の形成によってNBOを架橋酸素原子に転換することもでき、これは脆弱なNBOの数を最小化することでガラスの靱性を高める。Bはガラスの硬度も低め、これは、より高い靱性と組み合わされると、脆性を減じ、よって、太陽電池用途に用いられる基板について有利であり得る、機械的に耐久性のあるガラスが得られる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は0から約5モル%のBを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、0より多く、約5モル%までのBを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、0から約5モル%、0から約4モル%、0から約3モル%、0から約2モル%、0から約1モル%、>0から約5モル%、>0から約4モル%、>0から約3モル%、>0から約2モル%、>0から約1モル%、約1から約5モル%、約1から約4モル%、約1から約3モル%、約1から約2モル%、約2から約5モル%、約2から約4モル%、約2から約3モル%、約3から約5モル%、約3から約4モル%または約4から約5モル%のBを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約0,>0,1,2,3,4または5モル%のBを含むことができる。
MgO,CaO,SrO及びBaOは、ガラスからのナトリウムの放出を抑制し、液相粘度を調整し、ひずみ点を高めるために用いることができる。さらに、アルカリ土類金属酸化物は、高温におけるガラスの粘度を低め、低温におけるガラスの粘度を高めるに有効であり、ガラスの融解特性の改善に有用であり得る。しかし、過剰な量のMgO及びCaOのいずれもが用いられると、ガラスが相分離及び失透する傾向が高まる。本明細書に定義されるように、R’Oはモル%のMgO,CaO,SrO及びBaOを含む。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約1から約15モル%のR’Oを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約4.5から約12モル%のR’Oを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約1から約15モル%、約1から約13モル%、約1から約12モル%、約1から約10モル%、約1から約8モル%、約1から約6モル%、約1から約4.5モル%、約4.5から約15モル%、約4.5から約13モル%、約4.5から約12モル%、約4.5から約10モル%、約4.5から約8モル%、約4.5から約6モル%、約6から約15モル%、約6から約13モル%、約6から約12モル%、約6から約10モル%、約6から約8モル%、約8から約15モル%、約8から約13モル%、約8から約12モル%、約8から約10モル%、約10から約15モル%、約10から約13モル%、約10から約12モル%、約12から約15モル%、約12から約13モル%または約13から約15モル%のR’Oを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約3,4,4.5,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14または15モル%のR’Oを含むことができる。
いくつかの実施形態において、MgOはひずみ点を維持しながら高温粘度を低めるためにガラスに添加することができる。MgOは他のアルカリ土類化合物(例えば、CaO,SrO及びBaO)とともに用いられる場合に、融解温度を低め、ひずみ点を高め、あるいはCTEを調節するに有用である。いくつかの実施形態において、ガラスは>0から約10モル%のMgOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約2から約7モル%のMgOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約3から約5モル%のMgOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、>0から約10モル%、>0から約9モル%、>0から約8モル%、>0から約7モル%、>0から約6モル%、>0から約5モル%、>0から約4モル%、>0から約3モル%、>0から約2モル%、>0から約1モル%、約1から約10モル%、約1から約9モル%、約1から約7モル%、約1から約5モル%、約1から約4モル%、約1から約3モル%、約1から約2モル%、約2から約10モル%、約2から約9モル%、約2から約7モル%、約2から約5モル%、約2から約4モル%、約2から約3モル%、約3から約10モル%、約3から約8モル%、約3から約7モル%、約3から約5モル%、約3から約4モル%、約4から約10モル%、約4から約8モル%、約4から約7モル%、約4から約5モル%、約5から約10モル%、約5から約9モル%、約5から約7モル%、約7から約10モル%、約7から約9モル%または約9から約10モル%のMgOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、0,>0,1,2,3,4,5,6,7,8,9または10モル%のMgOを含むことができる。
いくつかの実施形態において、CaOは、ナトリウム放出を抑制する、ひずみ点を高める、密度を低める、または融解温度を低めることができる。より一般には、CaOはいくつかの生じ得る失透相、特にアノーサイト(CaAlSi)の成分になることができ、この相は同様のナトリウム相のアルバイト(NaAlSi)との完全な固溶体を有する。CaO源には、安価な材料の、石灰岩があり、ある程度までは量及び低コストが要件になるから、いくつかの実施形態において、CaOの含有量を他のアルカリ土類酸化物に対して妥当な範囲で達成され得る限り高くすることが有用であり得る。いくつかの実施形態において、ガラス組成は0から約10モル%のCaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は>0から約10モル%のCaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は>0から約6モル%のCaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は>0から約5モル%のCaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、0から約10モル%、0から約8モル%、0から約6モル%、0から約5モル%、0から約4モル%、0から3モル%、0から2モル%、0から約1モル%、>0から約10モル%、>0から約8モル%、>0から約6モル%、>0から約5モル%、>0から約4モル%、>0から3モル%、<0から2モル%、>0から約1モル%、1から約10モル%、約1から約8モル%、約1から約6モル%、約1から約5モル%、約1から約4モル%、約1から3モル%、約1から2モル%、約2から約10モル%、約2から約8モル%、約2から約6モル%、約2から約5モル%、約2から約4モル%、約2から3モル%、約3から約10モル%、約3から約8モル%、約3から約6モル%、約3から約5モル%、約3から約4モル%、約4から約10モル%、約4から約8モル%、約4から約6モル%、約4から約5モル%、約5から約10モル%、約5から約8モル%、約5から約6モル%、約6から約10モル%、約6から約8モル%または約8から約10モル%のCaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約0,>0,1,2,3,4,5,6,7,8,9または10モル%のCaOを含むことができる。
いくつかの実施形態において、ガラスは0から10モル%のSrOを含むことができる。SrOはナトリウム放出を抑制することができる。さらに、SrOはより高い熱膨張係数に寄与することができ、液相温度、したがって液相粘度を改善するためにSrOとCaOの相対比を操作することができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は0から約10モル%のSrOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は0から約6モル%のSrOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は0から約5モル%のSrOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は>0から約4モル%のSrOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、0から約10モル%、0から約8モル%、0から約6モル%、0から約5モル%、0から約4モル%、0から3モル%、0から2モル%、0から約1モル%、>0から約10モル%、>0から約8モル%、>0から約6モル%、>0から約5モル%、>0から約4モル%、>0から3モル%、>0から2モル%、>0から約1モル%、1から約10モル%、約1から約8モル%、約1から約6モル%、約1から約5モル%、約1から約4モル%、約1から3モル%、約1から2モル%、約2から約10モル%、約2から約8モル%、約2から約6モル%、約2から約5モル%、約2から約4モル%、約2から3モル%、約3から約10モル%、約3から約8モル%、約3から約6モル%、約3から約5モル%、約3から約4モル%、約4から約10モル%、約4から約8モル%、約4から約6モル%、約4から約5モル%、約5から約10モル%、約5から約8モル%、約5から約6モル%、約6から約10モル%、約6から約8モル%または約8から約10モル%のSrOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約0,>0,1,2,3,4,5,6,7,8,9または10モル%のSrOを含むことができる。
BaOはナトリウム放出を抑制することができ、ガラス密度を高めることもできる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は0から約10モル%のBaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は0から約6モル%のBaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は0から約5モル%のBaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は>0から約4モル%のBaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、0から約10モル%、0から約8モル%、0から約6モル%、0から約5モル%、0から約4モル%、0から3モル%、0から2モル%、0から約1モル%、>0から約10モル%、>0から約8モル%、>0から約6モル%、>0から約5モル%、>0から約4モル%、>0から3モル%、>0から2モル%、>0から約1モル%、1から約10モル%、約1から約8モル%、約1から約6モル%、約1から約5モル%、約1から約4モル%、約1から3モル%、約1から2モル%、約2から約10モル%、約2から約8モル%、約2から約6モル%、約2から約5モル%、約2から約4モル%、約2から3モル%、約3から約10モル%、約3から約8モル%、約3から約6モル%、約3から約5モル%、約3から約4モル%、約4から約10モル%、約4から約8モル%、約4から約6モル%、約4から約5モル%、約5から約10モル%、約5から約8モル%、約5から約6モル%、約6から約10モル%、約6から約8モル%または約8から約10モル%のBaOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約0,>0,1,2,3,4,5,6,7,8,9または10モル%のBaOを含むことができる。
一般に、アルカリ陽イオンはCTEを急峻に高めることができるが、ひずみ点を低めることもでき、どれだけ添加されるかに依存して、融解温度を高めることができる。CTEを高めるに最も効果が小さいアルカリ酸化物はLiOであり、CTEを高めるに最も効果が大きいアルカリ酸化物はCsOである。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約1から約13.1モル%のROを含むことができる。ここでRは、アルカリ陽イオンNa及びKの内の1つ以上である。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約2から約13.1モル%のROを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約2.3から約13.1モル%のROを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は1から約18モル%のMOを含むことができる。ここでMはアルカリ陽イオン、Na,Li,K,Rb及びCsの内の1つ以上である。いくつかの実施形態において、ROまたはMOはNaOを極微量しか含むことができない。いくつかの実施形態において、ROまたはMOはKOを極微量しか含むことができない。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約2から約13.1モル%、約2から約12モル%、約2から約11モル%、約2から約10モル%、約2から約7モル%、約2から約5モル%、約2から約4モル%、約2から約3モル%、約2.3から約13.1モル%、約2.3から約12モル%、約2.3から約11モル%、約2.3から約10モル%、約2.3から約7モル%、約2.3から約5モル%、約2.3から約4モル%、約2.3から約3モル%、約3から約13.1モル%、約3から約12モル%、約3から約11モル%、約3から約10モル%、約3から約7モル%、約3から約5モル%、約3から約4モル%、約4から約13.1モル%、約4から約12モル%、約4から約11モル%、約4から約10モル%、約4から約7モル%、約4から約5モル%、約5から約13.1モル%、約5から約12モル%、約5から約11モル%、約5から約10モル%、約5から約7モル%、約7から約13.1モル%、約7から約12モル%、約7から約11モル%、約7から約10モル%、約10から約13.1モル%、約10から約12モル%、約10から約11モル%、約11から約13.1モル%、約11から約12モル%または約12から約13.1モル%のROを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12または13.1モル%のROを含むことができる。
いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約1から約18モル%、約1から約16モル%、約1から約14モル%、約1から約10モル%、約1から約7モル%、約1から約5モル%、約1から約3モル%、約3から約18モル%、約3から約16モル%、約3から約14モル%、約3から約10モル%、約3から約7モル%、約3から約5モル%、約5から約18モル%、約5から約16モル%、約5から約14モル%、約5から約10モル%、約5から約7モル%、約7から約18モル%、約7から約16モル%、約7から約14モル%、約7から約10モル%、約10から約18モル%、約10から約16モル%、約10から約14モル%、約14から約18モル%、約14から約16モル%または約16から約18モル%のMOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,または18モル%のMOを含むことができる。
カリウムは本明細書に説明される組成に見ることができ、ナトリウムとよく似て、かなりの易動度を有することができ、ガラスから流れ出ることができる。いくつかの実施形態において、KOは、CTE及びひずみ点を高めるため、あるいはナトリウム放出の抑制を保持するために存在する。いくつかの実施形態において、ガラスは0から約10モル%のKOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、0より多く、約9モル%までのKOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約0.5から約9モル%のKOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、0から約10モル%、0から約8モル%、0から約6モル%、0から約5モル%、0から約4モル%、0から3モル%、0から2モル%、0から約1モル%、>0から約10モル%、>0から約8モル%、>0から約6モル%、>0から約5モル%、>0から約4モル%、>0から3モル%、>0から2モル%、>0から約1モル%、1から約10モル%、約1から約8モル%、約1から約6モル%、約1から約5モル%、約1から約4モル%、約1から3モル%、約1から2モル%、約2から約10モル%、約2から約8モル%、約2から約6モル%、約2から約5モル%、約2から約4モル%、約2から3モル%、約3から約10モル%、約3から約8モル%、約3から約6モル%、約3から約5モル%、約3から約4モル%、約4から約10モル%、約4から約8モル%、約4から約6モル%、約4から約5モル%、約5から約10モル%、約5から約8モル%、約5から約6モル%、約6から約10モル%、約6から約8モル%または約8から約10モル%のKOを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約0,>0,1,2,3,4,5,6,7,8,9または10モル%のKOを含むことができる。
いくつかの実施形態において、ガラスはさらに化学清澄剤を含む。そのような清澄剤にはSnO,As,Sb,F,Cl及びBrがあるが、これらには限定されない。いくつかの実施形態において、化学清澄剤の濃度は、3,2,1または0.5モル%ないしさらに少ないレベルに保たれる。化学清澄剤は、CeO,Fe及びその他の、MnOのような、遷移金属の酸化物も含むことができる。これらの酸化物は、ガラス内のそれぞれの最終原子価状態における可視吸収によってガラスに色を着けることができ、したがって、これらの濃度は、0.5,0.4,0.3または0.2モル%ないしさらに少ないレベルに保たれる。
AsはAMLCDガラスに対して有効な高温清澄剤であり、本明細書に説明されるいくつかの態様において、Asは、その優れた清澄化特性のため、清澄化に用いられる。しかし、Asは有毒であり、ガラス製造プロセス中に特別な取扱いが必要である。したがって、いくつかの態様において、清澄化は実質的な量のAsを用いずに実施される。すなわち、完成ガラスはAsを多くとも0.05モル%しか有していない。一態様において、ガラスの清澄化にAsが意図的に用いられることはない。そのような場合、完成ガラスは一般に、バッチ材料及び/またはバッチ材料の融解に用いられる装置に存在する汚染物の結果として、多くとも0.005モル%のAsを有するであろう。
Asほどの毒性はないが、Sbも有毒であり、特別な取扱いが必要である。さらに、Sbは、清澄剤として、AsまたはSnOを用いるガラスに比較して、密度を高め、CTEを高め、アニール点を低める。したがって、いくつかの態様において、清澄化は実質的な量のSbを用いずに実施される。すなわち、完成ガラスはSbを多くとも0.05モル%しか有していない。別の態様において、ガラスの清澄化にSbが意図的に用いられることはない。そのような場合、完成ガラスは一般に、バッチ材料及び/またはバッチ材料の融解に用いられる装置に存在する汚染物の結果として、多くとも0.005モル%のSbを有するであろう。
As清澄化及びSb清澄化に比較して、スズ清澄化(すなわち、SnO清澄化)は有効性が劣るが、SnOは、既知の有害な特性を全く有していない、遍在する材料である。スズ清澄化は単独で、あるいは、望ましければ他の清澄化手法と組み合わせて用いることができる。例えば、スズ清澄化はハロゲン化物清澄化、例えば臭素清澄化と組み合わせることができる。他の可能な組合せには、スズ清澄化に加えて、硫酸塩、硫化物、酸化セリウム、機械的バブリング及び/または真空清澄化があるが、これらには限定されない。これらの他の清澄化手法は単独で用い得ると考えられる。米国特許第5785726号、同第6128924号、同第5824127号及び、同時係属の、米国特許出願第11/116669号の各明細書は無ヒ素ガラスを作製するための方法を開示している。これらの明細書は全てそれぞれの全体が本明細書に参照として含められる。米国特許第7696113号の明細書は、気体包有物を最小限に抑えるために鉄及びスズを用いる、無ヒ素ガラス及び無アンチモンガラスを製造するためのプロセスを開示している。この明細書はその全体が本明細書に参照として含められる。
ガラスは、酸化スズ電極を用いるジュール融解の結果として、スズ含有材料、例えば、SnO,SnO,SnCO,SnC,等のバッチ添加により、または、様々な物理的、融解及び形成属性を調節するための作用剤としてのSnOの添加により、SnOも含むことができる。ガラスは、0から約3モル%、0から約2モル%、0から約1モル%、0から0.5モル%または0から0.1モル%のSnOを含むことができる。
いくつかの実施形態において、ガラスはSb,Asまたはこれらの組合せを実質的に含まないでいることができる。例えば、ガラスはSb,Asまたはこれらの組合せを0.05重量%以下で含むことができ、ガラスはSb,Asまたはこれらの組合せをゼロ重量%で含むことができ、あるいは、例えば意図的に添加されたSb,Asまたはこれらの組合せを含まないでいることができる。
さらなる利点を与えるため、別の成分をガラス組成に組み入れることができる。例えば、様々な物理的、融解及び形成属性を調節するために別の成分を添加することができる。いくつかの実施形態において、ガラスは紫外光吸収材として有用な1つ以上の化合物を含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラスは3モル%以下の、TiO,MnO,ZnO,Nb,MoO,Ta,WO,ZrO,Y,La,HfO,CdO,Fe,CeOまたはこれらの組合せを含むことができる。いくつかの実施形態において、ガラスは、0から約3モル%、0から約2モル%、0から約1モル%、0から0.5モル%、0から0.1モル%、0から0.05モル%または0から0.01モル%のTiO,MnO,ZnO,Nb,MoO,Ta,WO,ZrO,Y,La,HfO,CdO,SnO,Fe,CeO,As,Sbまたはこれらの組合せを含むことができる。いくつかの組合せにおいて、ガラスは、0から約3モル%、0から約2モル%、0から約1モル%または0から約0.5モル%のTiOを含むことができる。
ガラスは、いくつかの実施形態にしたがい、市販のガラスに一般に見られる汚染物をさらに含むことができる。さらに、またはあるいは、ガラス組成の融解特性または形成特性を犠牲にせずに、他のガラス成分への調節とは無関係に、様々な他の酸化物(例えば、TiO,MnO,ZnO,Nb,MoO,Ta,WO,ZrO,Y,La,P,等)を添加することができる。ガラスが、いくつかの実施形態にしたがい、そのような他の酸化物をさらに含む場合、そのような他の酸化物のそれぞれは一般に約3モル%、約2モル%、約1モル%、約0.5モル%、約0.25モル%または約0.1モル%をこえない量で存在し、これらの総組合せ濃度は一般に、約4モル%以下、約3モル%以下、約2モル%以下、約1モル%以下、約0.5モル%以下または約0.25モル%以下である。いくつかの状況において、用いられる量が組成を上述した範囲の外に出さない限り、より多くの量を用いることができる。ガラスは、いくつかの実施形態にしたがい、バッチ材料に付随する様々な汚染物及び/またはガラスの作製に用いられる融解、清澄化及び/または形成装置によってガラスに導入される様々な汚染物(例えば、ZrO)を含むことができる。
表1はガラスの例をガラス特性とともに示す。数値(例えば、量、温度、等)に関して正確さを保証するための努力はしたが、いくらかの誤差及び偏差は考慮されるべきである。別途に示されない限り、温度は℃単位であるか、または室温であり、圧力は大気圧またはその近傍である。組成自体は酸化物ベースのモル%で与えられ、100%に規格化されている。反応条件、例えば、成分濃度、温度、圧力及びその他の、説明されるプロセスから得られる製品の純度及び収率を最適化するために用いられ得る、その他の反応範囲及び条件の数多くの変形及び組合せがある。そのようなプロセス条件の最適化には、妥当で日常的な実験しか必要ではないであろう。
表1に示されるガラス特性はガラス技術で通常の手法にしたがって決定した。すなわち、Tstr(℃)は、ビームベンディングまたはファイバ延伸によって測定されるような、粘度が1014.7Pに等しいときのひずみ点である。線膨張係数(CTE)は、25〜300℃の温度範囲にかけてASTM E228-85を用いて測定し、×10−7/℃単位で表わしている。アニール点は℃単位で表され、ファイバ延伸法(ASTM C336)から決定した。g/cm単位の密度はアルキメデス法(ASTM C693)によって測定した。(ガラス融液が400ポアズの粘度を示す温度として定義される)℃単位の融解温度は回転円柱粘度測定法(ASTM C965-81)によって測定した高温粘度へのフルヒャー(Fulcher)式フィッティングを用いて計算した。
liq(℃)は液相温度−標準勾配ボート液相測定(ASTM C829-81)において最初の結晶が見られる温度−である。これは、粉砕したガラス粒子を白金ボートに入れる工程、温度勾配領域を有する炉内にボートを置く工程、ボートを適切な温度領域で24時間加熱する工程、及びガラス内部に結晶が現れる最高温度を顕微鏡検査によって決定する工程を含む。さらに詳しくは、ガラス試料を一体でPtボートから取り出し、Pt及び空気界面に接して、試料内部に、形成された結晶の位置及び性質を識別するため、偏光顕微鏡を用いて検査する。炉の温度勾配は非常によくわかっているから、温度対位置は十分よく、5〜10℃以内で、推定することができる。試料内部に結晶が見られる温度が(対応する試験時間に対する)ガラスの液相を表すとされる。より緩やかに成長する相を見るため、より長い時間(例えば、72時間)かけて試験を行うこともある。ポアズ単位の液相粘度は液相温度及びフルヒャー式の係数から決定した。
ジルコンアイソパイプ内のジルコンが分解してジルコニア及びシリカを形成する温度は本明細書において「分解温度」または「Tbreakdown」と称される。この温度がアイソパイプに見られるいかなる温度よりも高ければ、フュージョンドローガラス内のジルコニア包有物(「フュージョンラインジルコニア」とも称される)の問題はおこらないであろう。フュージョンは基本的に等粘性プロセスであるから、ガラスが受ける最高温度はガラスの特定の粘度に対応する。技術上既知の標準フュージョンドロー作業において、この粘度は約35000ポアズ(「35kポアズ」または「35kP」)であるが、アイソパイプが初めにガラスで濡らされている短い時間の間、粘度は16000ポアズほどに低くなり得る。発明者等は分解温度と35000ポアズの粘度に対応する温度の間の差を、分解余裕Tmarginと定義する。すなわち:
margin=Tbreakdown−T35kP
である。ここで、T35kPはガラスの粘度が35000ポアズにある温度である。
分解余裕Tmarginが負であれば、ジルコンが分解してアイソパイプのどこかの場所にジルコニア欠陥を生じるであろう。Tmarginがゼロであれば、温度サイクルがジルコン分解をおこさせ得ることが未だ可能である。したがって、分解余裕を正にするだけでなく、最終ガラス製品において維持されなければならないその他の属性の全てを変えないまま、Tmarginを可能な限り最大化することが望ましい。
ナトリウム及びカリウムの放出率は以下で説明される緩衝水中試験によって決定した。計算したナトリウム放出(表1の「Na放出モデル」)は、ガラスからのナトリウムの放出を促進するかまたは抑制し得るであろう理論的ガラス構造単位を表す様々な化学成分に重みが与えられる、内部モデルに基づいている。
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ガラスが表面からアルカリイオンを放出する性向を評価するため、粉砕されたガラス粉末から緩衝水溶液中へのアルカリイオンの放出を測定する、(「緩衝水中放出」と称される)試験方法を開発した。バルクガラスをボールミルで粉砕し、−230/+325メッシュのふるいにかける(粒径45〜63μm)。粉砕した粉末を次いで、微細粒子を除去するため、アセトン中で数回超音波洗浄し、50℃で一晩乾燥させた。この結果、ほぼ0.1m/g±20%のBET比表面積が得られる。5gの洗浄した粉末を前もって洗浄した250mLフッ素化エチレンプロピレン(FEP)ボトルに入れ、95℃に予備加熱された75mLの0.05M TRIS緩衝溶液(pH7.5)を注ぎ込む。この特定の緩衝溶液は、その極めて低いナトリウム及びカリウムの濃度により、またpHが中性であることにもよって、選択した。ボトルに蓋をし、95℃の乾燥オーブンに入れて、撹拌せずに、48時間保持する。この保持時間が終わると、溶液の20mLアリコートをガラス粉末床から抽出して、ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分光法)により、金属イオン濃度を分析する。それぞれの試験に対し、ベースライン照合基準としてガラス粉末を全く入れていない「ブランク」溶液を含める。それぞれのガラス組成はブランク溶液で検出されたいかなる溶液汚染物からもナトリウム及びカリウムの絶対濃度を差し引いてガラス組成間で直接比較する。一般に、それぞれのガラス組成を二回繰り返して試験し、平均濃度値を報告する。
ナトリウム放出試験はCIGSプロセスにおけるガラスの性能間の相関を示し、水溶液中に放出されるナトリウムが10ppmより少ないガラスには、プロセス中にCIGS膜に送り込まれるナトリウムが不十分であり、その後のCIGS膜の効率を最適より低くする傾向があることがわかった。さらに、ナトリウム放出の最大化がCIGSプロセスに有益であると考えていたから、これまでの研究はナトリウム放出の限界を押し上げることに集中していた。驚くべき結果は、水中放出試験において40ppmより多くのナトリウムを放出するガラスが、CIGSプロセス中に、膜剥離のような、問題を有するガラスと同じガラスであったことである。
表1に示される特定の実施形態例に加えて、本明細書に開示される属性、特性または所望の特徴をも提供することができる組成範囲がある。本明細書に具現化される組成範囲の例を表2に示す(全ての値はモル%単位で与えられている)。
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いくつかの実施形態において、本明細書に説明されるガラスは、米国特許第3338696号及び第3682609号の明細書に説明されているように、ダウンドロープロセスまたはフュージョンドロープロセスによってシートにつくることができる。これらの明細書はいずれもそれぞれの全体が本明細書に参照として含められる。フュージョンドロープロセスは溶融ガラス原材料を受け入れるためのチャネルを有するアイソパイプを用いる。チャネルはチャネルの両側に、チャネルの長さに沿って上面で開口する、堰を有する。チャネルが溶融ガラスで一杯になると、溶融ガラスは堰をこえて流れる。重力により、溶融ガラスはアイソパイプの外表面を流下する。これらの外表面は、外表面がドロー槽の下側の末端で合一するように、下方に及び内向きに延びる。2つの流下しているガラス表面はこの末端で合一して、融合し、一枚の流下するシートを形成する。フュージョンドロー法は、チャネルをこえて流れる2枚のガラスフィルムが融合し、得られるガラス板の外表面のいずれもが装置のいずれの部分とも接触していないという利点を提供する。したがって、表面特性はそのような接触による影響を受けない。
フュージョンドロープロセスの結果、表板または基板に用いられるガラス板の表面媒介ひずみを減じる、清純なファイアポリッシュガラス表面が得られる。フロートプロセスのような、他の形成プロセスと比較して、フュージョンドロープロセスはいくつかの利点を提供する。第1に、フュージョンドロープロセスでつくられたガラス基板には研磨の必要がない。現行のガラス基板研磨は、原子間力顕微鏡法で測定されるような、約0.5nmより大きい平均表面粗さ(Ra)を有するガラス基板を作製することができる。フュージョンドロープロセスで作成されたガラス基板は0.5nmより小さい原子間力顕微鏡法で測定されるような平均表面粗さを有する。基板は、150psi(約1.03MPa)以下の、光遅延によって測定されるような平均内部応力も有する。
ガラスはフュージョンドロープロセスに適合するが、スロットドロープロセス、フロートプロセス、ロールプロセス及び、当業者には既知の、その他のシート形成プロセスのような、要求がそれほど厳しくない製造プロセスによってシートまたはその他の形状につくることもできる。あるいは、ガラス組成は技術上既知のフロートプロセスまたはロールプロセスによる形成が可能である。例えば、いくつかの実施形態において、スロットドロープロセスを用いることができる。スロットドロー法はフュージョンドロー法と全く異なる。スロットドロー法では、溶融ガラス原材料がコンジットに供給される。コンジットの底には一つの次元において他の次元より広い開口スロットがあり、スロットはスロットの長さに沿って延びるノズルを有する。溶融ガラスはスロット/ノズルを流過し、スロット/ノズルを通る連続シートとして下方に引かれてアニール領域に入る。フュージョンドロープロセスと比較すると、スロットドロープロセスは、フュージョンダウンドロープロセスにおけるように2枚のシートが融合しているのではなく、1枚のシートしかスロットを通して引かれないから、より薄いガラス板を提供する。
ガラス板を形成するための上記の別法に対し、上で論じたようなフュージョンドロープロセスは、清純な表面を有する、非常に薄く、非常に平坦で、非常に一様なガラス板を形成することができる。スロットドロープロセスでも清純な表面を得ることができるが、時間の経過にともなうオリフィス形状の変化、オリフィス−ガラス界面における揮発性屑の蓄積及び真に平坦ガラスを送り出すためのオリフィスの形成という難題により、スロットドローされたガラスの寸法一様性及び表面品質はフュージョンドローされたガラスより劣る。フロートプロセスは非常に大きく、一様なガラス板を送り出すことができるが、一方の表面でのフロート浴との接触及び他方の表面におけるフロート浴からの凝縮生成物への曝露により、表面がかなり汚される。
ダウンドロープロセスへの適合のため、本明細書に説明されるガラス組成は高い液相粘度を有することができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は約100kPから約3MPの液相粘度を有することができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1200,1500,2000,2500,3000kPの液相粘度を有することができる。いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約100kP以上、約110kP以上、約120kP以上、約130kP以上、約140kP以上、約150kP以上、約160kP以上、約170kP以上、約180kP以上、約200kP以上、約225kP以上、約250kP以上、約300kP以上、約350kP以上、約400kP以上、約450kP以上、約500kP以上、約750kP以上、約1MP以上または約2MP以上の液相粘度を有することができる。
いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約540℃以上、約550℃以上、約560℃以上、約570℃以上、約580℃以上、約590℃以上、約600℃以上、約610℃以上、約620℃以上または約630℃以上のひずみ点を有することができる。
いくつかの実施形態において、ガラス組成は、約60×10−7以上、約61×10−7以上、約62×10−7以上、約63×10−7以上、約64×10−7以上、約65×10−7以上、約66×10−7以上、約67×10−7以上、約68×10−7以上、約69×10−7以上、約70×10−7以上、約71×10−7以上、約72×10−7以上、約73×10−7以上、約74×10−7以上、約75×10−7以上、約76×10−7以上、約77×10−7以上、約78×10−7以上、約79×10−7以上または約80×10−7以上の熱膨張係数を有することができる。
いくつかの実施形態において、ガラス板は、≧565℃のひずみ点及び6.5から10.5ppm/℃の熱膨張係数を有することを、また100,000ポアズをこえる液相粘度を有することも、特徴とすることができる。したがって、ガラスはフュージョンドロープロセスによるガラス板への形成に理想的に適している。
外面保護層に用いられるガラス板は、説明される実施形態に合理的に有用ないかなる厚さにもすることができる。しかし、PVモジュールを可能な限り軽くし、それでも構造剛性を保持することが理想的であることが多い。さらに、使用するガラスを薄くするほど材料内の光損失が少なくなる。いかなる適するガラス厚も用いることができる。ガラス板実施形態は、約4mm以下、約3mm以下、約2.9mm以下、約2.8mm以下、約2.7mm以下、約2.6mm以下、約2.5mm以下、約2.4mm以下、約2.3mm以下、約2.2mm以下、約2.1mm以下、約2.0mm以下、約1.9mm以下、約1.8mm以下、約1.7mm以下、約1.6mm以下、約1.5mm以下、約1.4mm以下、約1.3mm以下、約1.2mm以下、約1.1mm以下、約1.0mm以下、約0.9mm以下、約0.8mm以下、約0.7mm以下、約0.6mm以下、約0.5mm以下、約0.4mm以下、約0.3mm以下、約0.2mm以下、約0.1mm以下、約900μm以下、約800μm以下、約700μm以下、約600μm以下、約500μm以下、約400μm以下、約300μm以下、約200μm以下、約100μm以下、約90μm以下、約80μm以下、約70μm以下、約60μm以下または約50μm以下の厚さを有することができる。いくつかのガラス実施形態は、約200μmから約3mm、約500μmから約3mm、約200μmから約2mm、約200μmから約1mm、約400μmから約2.5mm、約400μmから約2mm、約400μmから約1mm、約600μmから約1.5mm、約3mmから約1mm、2.5mmから約1mm、2.0mmから約1.0mm、2.0mmから約1.5mm、約1.2mmから約3.5mm、約1.5mmから約3.5mm、約1.5mmから約3.0mm、約1.5mmから約2.5mmまたは約1.5mmから約2.0mmの厚さを有することができる。
β-OHは、本明細書に用いられるように、赤外分光法で測定されるようなガラス内の水酸基含有量の尺度であり、ガラスについでの基礎水酸基吸収を用いて決定される(米国特許第6128924号明細書。この明細書はその全体が本明細書に参照として含められる)。β-OHはガラス内の水含有量を測定する一方法である。水含有量はガラス組成特性において役割を果たすことができ、おそらくはデバイス性能にも影響を与えることができる。ガラス組成は、0.1から約1,0.1から0.9,0.1から0.8,0.1から0.7,0.1から0.6,0.1から0.5,0.1から0.4,0.1から0.3,0.1から0.2,0.2から0.10,0.2から0.9,0.2から0.8,0.2から0.7,0.2から0.6,0.2から0.5,0.2から0.4,0.2から0.3,0.3から約1,0.3から0.9,0.3から0.8,0.3から0.7,0.3から0.6,0.3から0.5,0.3から0.4,0.4から約1,0.4から0.9,0.4から0.8,0.4から0.7,0.4から0.6,0.4から0.5,0.5から約1,0.5から0.9,0.5から0.8,0.5から0.7,0.5から0.6,0.6から約1,0.6から0.9,0.6から0.8,0.6から0.7,0.7から約1,0.7から0.9,0.7から0.8,0.8から約1,0.8から0.9または0.9から約1のβ-OH値を有する。いくつかの実施形態において、β-OH値は、0.1,0.2,0.3,0.4,0.5,0.6,0.7,0.8,0.9または1である。
さらに、全ての組成は技術上広く知られている方法によるイオン交換が可能である。イオン交換プロセスにおいては、ガラス内のより小さい金属イオンが、ガラスの外表面に近接している層内で、同じ原子価をもつより大きな金属イオンで置換される、または「交換」される。より小さなイオンのより大きなイオンによる置換は、層内に圧縮応力を生成する。一実施形態において、金属イオンは一価のアルカリ金属イオン(例えば、Na,K,Rb,等)であり、イオン交換は、ガラス内のより小さい金属イオンを置換することになる、少なくとも1つのより大きな金属イオンの溶融塩を含む浴にガラスを浸漬することで達成される。あるいは、Ag,Tl,Cu,等のような他の一価イオンで、一価イオンを交換することができる。ガラスを強化するために用いられる1つまたは複数のイオン交換プロセスには、単一の浴内への浸漬または、同様かまたは異なる組成の浴内への、浸漬間の洗浄工程及び/またはアニール工程をともなう、浸漬を含めることができるが、これらには限定されない。例えば、実施形態は、410℃の温度で8時間、溶融KNOにさらすことでイオン交換して、ガラスの表面に少なくとも20μmの深さ(「層深さ」とも称される)及び少なくとも350MPaの最大圧縮応力を有する圧縮応力層を形成することができる。別の実施形態において、ガラスは少なくとも10MPaの中央張力を達成するようにイオン交換される。
術語「太陽電池」、「光電池」、「PVモジュール」、「太陽電池モジュール」、「光電モジュール」、「PVモジュール」、「太陽電池デバイス」、「光電デバイス」、「PVデバイス」または「デバイス」は、本明細書に用いられるように、光を電気エネルギーに変換できるいかなる物品も指す。適する太陽電池には、CIGS,CdTe,CdS,非晶質シリコンまたは薄膜シリコン、色素増感太陽電池、等のような、薄膜太陽電池がある。太陽電池アセンブリは1つまたは複数の太陽電池を含むことができる。複数の太陽電池は電気的に相互接続することができ、あるいは平坦面上に配列することができる。加えて、太陽電池アセンブリは太陽電池上に被着された導電ペーストまたは電気配線をさらに有することができる。
外面保護層は少なくとも1枚のガラス板を含み、必要に応じて、ポリマー、金属あるいは有機または無機のコーティングをともなう金属シート、表面改質、または保護層を太陽電池用途での使用に適するようにするためのその他の改変をさらに含むことができる。その他の改変には、縁端調製、縁端封止のための穴またはスロット、接続箱、ブラケットまたはフレーム、等を含めることができる。
光電モジュールの実施形態はさらに、封止剤、封入材、フィラー、乾燥剤、紫外光吸収材及びその他の材料を含むことができる。いくつかの実施形態において、PVモジュールはさらに、封止剤、封入材、フィラー、乾燥剤及び紫外光吸収材としてはたらくことができるポリマー材料及びその他の材料を含むことができる。いくつかの実施形態において、水分侵入を防止するためにはたらくポリマーは、PVモジュールがさらされるであろう全ての温度においてそれぞれのガラス転移温度より低い。いくつかの実施形態において、封入材、封止剤、またはフィラーを含むポリマー材料は、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、90℃または95℃よりも高い、ガラス転移温度を有する。例えば、酢酸内に水が存在すると劣化し得るポリ(酢酸エチレンビニル)のような、PVモジュールに用いられるポリマーのいくつかは劣化して、おそらくはデバイスに有害であり得る生成物を形成し得る。いくつかの実施形態において、用いられるポリマーは、デバイスに有害になり得るであろう、腐食性またはその他の材料への熱誘起分解またはUV光誘起分解を軽減する材料を含むことができる。
実施形態は、例えば、コポリマー、ポリ(酢酸エチレンビニル)(EVA)、ポリ(ビニルアセタール)(例えば、ポリ(ビニルブチラール)(PVB))、ポリウレタン、ポリ(塩化ビニル)、ポリエチレン(例えば、直鎖低密度ポリエチレン)、ポリオレフィンブロックコポリマーエラストマー、□-オレフィンと□□□-エチレン不飽和カルボン酸エステルのコポリマー(例えば、エチレンメチルアクリレートコポリマー及びエチレンブチルアクリレートコポリマー)、シリコーンエラストマー、エポキシ樹脂及びこれらのポリマー材料の2つ以上の組合せ、及び、デュポン(DePont(登録商標))社のPV5400,PV5300,PV5200またはPV8600のような、イオノマー、のような封入材を含むことができる。実施形態は、モジュールの周縁または接続箱における水分の侵入を低減または防止するための、ブチル封止剤またはシリコーン封止剤のような、封止剤も含むことができる。実施形態は、液体形態、ペースト形態または、ロールまたはテープのような、固体形態で施すことができる、エポキシまたはシリコーンのような、接着剤または固着剤も有することができる。
いくつかの実施形態において、第1の外面保護層のガラス基板上に機能層を配することができる。機能層は、防眩層、汚れ防止層、自浄層、反射防止層、指紋防止層、紫外線保護層、光散乱層及びこれらの組合せから選ぶことができる。
いくつかの実施形態において、太陽電池ウエハとは逆の側の外層保護層の内の1つの面上に1枚以上の追加のガラス板を組み込むことができる。追加のガラス板は構造コンポーネントとして有用であり、組成にナトリウムを含んでいてもいなくても差し支えない。追加のガラス板はデバイスに構造安定性を付加するに十分な厚さを有することができる。いくつかの実施形態において、追加のガラス板は、約1.2mmから約3.5mm、約1.5mmから約3.5mm、約1.5mmから約3.0mm、約1.5mmから約2.5mmまたは約1.5mmから約2.0mmの厚さを有することができる。いくつかの実施形態において、追加のガラス板は、約1.5mm、約1.6mm、約1.7mm、約1.8mm、約1.9mm、約2.0mm、約2.1mm、約2.2mm、約2.3mm、約2.4mm、約2.5mm、約2.6mm、約2.7mm、約2.8mm、約2.9mm、約3.0mm、約3.1mm、約3.2mm、約3.3mm、約3.4mmまたは約3.5mmの厚さを有することができる。

Claims (6)

  1. ル%で、
    70〜77:SiO
    4.5〜10.5:Al
    >0〜5:B
    3〜5:MgO
    >0〜5:CaO
    0〜5:SrO
    1.8〜11.8:Na
    >0〜9:K
    を含むガラスであって
    O=K O+Na Oとし、R’O=MgO+CaO+SrO+BaOとしたとき、式:2.3≦RO≦13.1及び式:4.5≦R’O≦12を満足し
    前記ガラスが、緩衝水中放出試験において10ppmより大きいNa放出及び緩衝水中放出試験において50ppmより小さい総[Na+K]放出を有し、式:T margin =T breakdown −T 35kP >10℃を満足し、130kPより大きな液相粘度を有すること、を特徴とするガラス。
  2. 前記[Na+K]放出が30ppmより小さいことを特徴とする請求項に記載のガラス。
  3. 前記ガラスが、6ppm/℃よりも大きな熱膨張係数を有することを特徴とする、請求項1記載のガラス。
  4. 前記ガラスが、585℃よりも高い歪点を有することを特徴とする請求項2または3に記載のガラス。
  5. ル%で、
    70〜77:SiO
    4.5〜10.5:Al
    >0〜5:B
    3〜5:MgO
    >0〜5:CaO
    0〜5:SrO
    1.8〜11.8:Na
    >0〜9:K
    を含むガラスであって
    O=K O+Na Oとし、R’O=MgO+CaO+SrO+BaOとしたとき、式:2.3≦RO≦13.1及び式:4.5≦R’O≦12を満足し
    前記ガラスが、緩衝水中放出試験において10ppmより大きいNa放出及び緩衝水中放出試験において50ppmより小さい総[Na+K]放出を有し、Tmargin=Tbreakdown−T35kP>10℃であり、6ppm/℃より大きい熱膨張係数及び565℃より高いひずみ点を有する、
    ことを特徴とするガラス。
  6. 電子デバイスにおいて、請求項1から5のいずれかに記載のガラスを有することを特徴とする電子デバイス。
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