JP6175019B2 - 吸気装置 - Google Patents

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本発明は、自動車用エンジンの吸気装置に関し、特に前方衝突時の衝突相手に対する衝撃力を緩和し得る吸気装置に関するものである。
自動車用エンジンの吸気装置において、エンジンにより暖められたエンジンルーム内の熱気を取り込まないようにするために、エンジンルーム内の車体前側部分にフロントバルクヘッドによって支持されるラジエータよりも車体前側に吸気口が位置するように設けられているものがある。
一方、自動車と歩行者とが衝突した際の歩行者に対する衝撃力を緩和するために、衝突時における衝撃吸収構造を設けることが要望されている。そのような衝撃吸収構造として、例えば車体の前後方向に延在する吸気ダクトを、車体前後方向に延在する接合ラインにより接合した分割パーツにより構成し、吸気ダクトの車体後方端部に相対するように楔型の剛体をボディ側に設け、衝突時の吸気ダクトの車体後方への相対変位により吸気ダクトの車体後方端部が楔型の剛体に衝当し、吸気ダクトを拡開させて破壊することにより、衝突時のクラッシュストロークを確保して衝突安全性の向上を図るものがあった(例えば特許文献1参照)。
特開2005−299443号公報
しかしながら、上記特許文献1のものでは、吸気ダクトの破壊された分割パーツが他の部品に衝当すると、その部品を破損する虞がある。例えばラジエータや空調装置のコンデンサが損傷を受けると、フロントバンパやフロントグリルの修理の他にこれらの部品を交換する必要も生じ、修理代が増大するという問題が生じる。
また、上記特許文献1のものでは、吸気ダクトを破壊するための専用の部品(上記楔型の剛体)が必要になるため、部品コストの高騰化や、重量増になるという問題があった。
本発明は、以上の背景に鑑み、フロントバルクヘッドよりも車体前側に吸気口が位置するように設けられた吸気装置において、車体前部の軽衝突時に吸気ダクトの破損により他の部品を損傷してしまうことを防止することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、車体(1)の前部に設けられたエンジンルーム(2)に配置され、吸入空気を内燃機関(3)に導入する吸気装置であって、前記エンジンルームの前部に設けられたフロントバルクヘッド(11)の上方を通過して当該フロントバルクヘッドよりも前方に突出するように設けられた吸気ダクト(23)を有し、前記吸気ダクトにおける前記フロントバルクヘッドの前端近傍に脆弱部(32)が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、吸気ダクトを、エンジンルームの前部に設けられたフロントバルクヘッドより前方に突出させることにより、エンジンルーム内の熱気を避けた吸入空気を内燃機関に導入することができる。その吸気ダクトにおけるフロントバルクヘッドの前端近傍に脆弱部が設けられていることから、車両前側の軽衝突時に、フロントバンパやフロントグリルが変形し、フロントバルクヘッドより前方に突出する吸気ダクトの突出部分に衝突荷重が加わった場合に、フロントバルクヘッドの前端近傍で吸気ダクトの突出部分が折れ曲がるようになることから、吸気ダクトを破壊する構造においてその破壊された部品がラジエータや空調装置のコンデンサ等のフロントバルクヘッドに支持された部品に衝当するということがなく、軽衝突時の部品交換点数を少なくすることができる。
また、上記の発明において、前記吸気ダクト(23)は、前記フロントバルクヘッドの上方から前方に斜め下方に突出しているとよい。
この構成によれば、車両前側の衝突時に前側から加わる荷重により吸気ダクトの前方突出部分を確実に車体下方に折り曲げることができ、衝突時における吸気ダクトの挙動を把握でき、対策が容易になる。
また、前記吸気ダクトにおける前記フロントバルクヘッドよりも前方に突出する突出部分(23b)は、突出方向に沿う面で上下に分割された上側分割体(24)および下側分割体(25)を有し、前記上側分割体は、軟質材により形成され、前記下側分割体は、硬質樹脂材により形成され、前記脆弱部が、前記下側分割体に設けられているとよい。
この構成によれば、吸気ダクトの突出部分における下側を構成する下側分割体に脆弱部が設けられていることから、車両前側の衝突時に吸気ダクトの突出部分が下向きに折れ曲がるようになり、それにより軟質材からなる上側分割体が車体前側に位置し、軽衝突時に車体前側(斜め上方)から荷重が加わった場合に、軟質材からなる上側分割体の変形により衝撃を吸収することができ、衝撃吸収を好適に行うことができる。また、フロントバルクヘッドより前方に突出することにより長尺に形成された吸気ダクトの形状を維持する保形性を硬質樹脂材からなる下側分割体により確保することができる。
また、前記上側分割体は、前記下側分割体よりも前方に突出し、吸気口を形成するダクト前端部(24a)を有し、前記ダクト前端部は、フロントグリルに固定された部材(26)の上に載置されているとよい。
この構成によれば、上側分割体の突出端部に吸気口を形成するダクト前端部を設けることにより、軟質材の形状追従性により、フロントグリルに固定された部材の上にダクト前端部を載置するのみで、上側分割体の突出部分の密閉性を確保できる。さらに、ファスナやねじ止めをしなくても軟質材の密着性により固定状態が保持されるため、固定構造を簡略化し得ることから、ねじ止め作業がし難いフロントグリルに近接した位置に吸気口を配置することができ、エンジンルームの熱気の吸入をより一層抑制し得る。
また、前記脆弱部は、前記下側分割体の外周面の周方向に延在する溝(32・33)を含むとよい。
この構成によれば、車体前側の衝突時に下側分割体を下方に折り曲げ易くする構造を容易に実現することができる。
このように本発明によれば、吸気ダクトにおけるフロントバルクヘッドの前端近傍に脆弱部が設けられていることから、車両前側の軽衝突時に、フロントバンパやフロントグリルが変形し、フロントバルクヘッドより前方に突出する吸気ダクトの突出部分に衝突荷重が加わった場合に、フロントバルクヘッドの前端近傍で吸気ダクトの突出部分が折れ曲がるようになることから、吸気ダクトを破壊する構造においてその破壊された部品がラジエータや空調装置のコンデンサ等のフロントバルクヘッドに支持された部品に衝当するということがなく、軽衝突時の部品交換点数を少なくすることができる。
本発明が適用された自動車の前部のエンジンルームを、エンジンフードを取り除いて示す斜視図 図1のII−II線に沿う断面を矢印方向に見た要部断面図 吸気ダクトにおける前側ダクトの分解組立側面図 (a)は図1のIVa−IVa線に沿う断面を矢印方向に見た断面図、(b)は図3のIVb−IVb線に沿う断面を矢印方向に見た断面図 吸気ダクトを車両の斜め前方から見た斜視図 吸気ダクトを車両の斜め後方から見た斜視図 前方軽衝突による吸気ダクトの折れ曲がり状態を示す側面図 脆弱部の他の例を示す図4(b)に対応する図
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明が適用された自動車の前部のエンジンルームを、エンジンフードを取り除いて示す斜視図である。なお、以下の説明において前後・左右・上下を用いる場合には、車体1における図の矢印にて示される方向とする。
図1に示されるように、車体1の前部に設けられたエンジンルーム2内には内燃機関としてのエンジン3が横置きに搭載されている。車体1の前部には、バンパフェイス4と、フロントグリル5と、左右のヘッドライト6とが配設されている。バンパフェイス4とフロントグリル5とは、合成樹脂製であり、互いの合わせ面の適所に設けられたファスナ等により一体的に結合されている。なお、バンパフェイス4は、車体フレーム(図示省略)にエクステンション(図示省略)を介して結合されたバンパビーム(図示省略)により支持され、フロントグリル5もバンパビームにより支持されていてよく、また、ヘッドライト6は車体1に固定されている。
図2は、図1のII−II線に沿う断面を矢印方向に見た要部断面図である。なお、図における二点鎖線はエンジンフード7を示している。図2に示されるように、エンジンルーム2における車体1の前部には、フロントバルクヘッド11が設けられている。フロントバルクヘッド11は、例えば鋼板を凹状にプレス加工した部材を接合し、強度に応じて矩形閉断面形状に形成した部材を組み合わせて、車体1の前方視で矩形状の枠部分を有する形状に形成されている。なお、フロントバルクヘッド11の枠部分の左右側(車体幅方向両側)で上下方向に延在する左右のサイド部材(図示省略)が左右のフロントサイドフレーム(図示省略)と結合されて、車体フレームによりフロントバルクヘッド11が支持される。
フロントバルクヘッド11の枠部分の内側には、ラジエータ12と、空調装置のコンデンサ13とが配設されている。フロントバルクヘッド11の枠部分にラジエータ12及びコンデンサ13の各外周部の適所が固定されており、フロントバルクヘッド11における前側にコンデンサ13が配置され、後側にラジエータ12が配置され、ラジエータ12の後面にはラジエータファン14が取り付けられている。
フロントバルクヘッド11の枠部分の上部を形成する上側クロス部材11aは、下側に開放されたコ字状断面形状のプレス鋼板により形成されており、上側クロス部材11aの車両前後方向の幅内にラジエータ12及びコンデンサ13が収まるようにされている。これにより、車体1の前方衝突時に、フロントバルクヘッド11の前方に配設されている部材がフロントバルクヘッド11に衝当し、その衝撃力がフロントバルクヘッド11を変形させる程ではない場合には、ラジエータ12及びコンデンサ13の損傷を防止することができる。
次に、図1及び図2を参照し、本発明が適用された吸気装置の概略を説明する。エンジン3に取り付けられた吸気マニホールド21の上流側には吸気集合管22が設けられており、吸気集合管22には、エアクリーナ20を介して車両前方に延出された吸気ダクト23が結合されている。吸気ダクト23は、エアクリーナ20、上記吸気集合管22及び吸気マニホールド21を介してエンジン3に吸入空気を導入するためのものであり、エンジンルーム2内の熱気を取り入れないように、吸入空気を取り入れる吸気口23aを車体1の前面側となるフロントグリル5の近傍に位置させている。このようにして、吸気口23aから取り入れた吸入空気をエンジン3に導入する吸気装置が構成されている。
エンジンルーム2内で、吸気集合管22はフロントバルクヘッド11の上側クロス部材11aより下方に位置しており、吸気ダクト23は、上側クロス部材11aの上方を乗り越えるようにして前側へ延出している。なお、図示例の吸気ダクト23は、上側クロス部材11aからフロントグリル5側に突出する前側ダクト23bと、上側クロス部材11aからエアクリーナ20との結合部に至る後側ダクト23cとを連結して形成されている。この前側ダクト23bが、フロントバルクヘッド11より前方に突出する突出部分を構成する。
図3及び図4に示されるように、前側ダクト23bは、車体1の上下方向に分割可能な上側分割体24と下側分割体25とを重ね合わせることにより形成される。上側分割体24は下方に向けて開放された凹状断面形状を有し、下側分割体25は、上側分割体24に対向するように上側に向けて開放された凹状断面形状を有し、互いに重ね合わされることにより凹状断面同士による略矩形閉断面形状の吸気導入路が形成される。
下側分割体25は硬質樹脂材として例えばPP材により形成され、上側分割体24は、軟質材として例えば熱可塑性エラストマにより形成されるとよい。なお、上側分割体24及び下側分割体25の材質として合成樹脂材が好適であるが、合成樹脂材の種類は上記例に限定されるものではなく、下側分割体25は保形性の高い硬質樹脂材であるとよく、上側分割体24は、走行時の振動等では変形しないが、外力により変形容易な柔らかい軟質樹脂材であるとよい。
下側分割体25は、上側クロス部材11a側で略矩形閉断面形状に形成された胴部25aと、胴部25aの下半部と連続する凹状面形状を有しかつ車体1の前側に延出された下側延出部25bとを有する。胴部25aの左右両側の下部には、胴部25aの左右両側に延出する一対のリブの延出端間に形成された板状の固定板部25cが左右一対設けられている。固定板部25c及び上側クロス部材11aにはそれぞれクリップ挿通孔が設けられており、クリップ挿通孔に挿通されたクリップ31により胴部25aが上側クロス部材11aの上面に固定される(図2・図4参照)。下側延出部25bは、上述したように胴部25aの下半部と連続する凹状断面形状を有し(図4参照)、胴部25aが上側クロス部材11aの上面に固定された状態で、上側クロス部材11aから車体1の前方へ斜め下方に向けて延出するようにされている(図2参照)。
上側分割体24は、下側延出部25bの前方に延出するように形成されたダクト前端部24aと、ダクト前端部24aから後方に向けて延出されかつ下側延出部25bに上側から重ね合わせられる上側延出部24bとを有する。上側延出部24bは、下側延出部25bの凹状に対向する凹状断面形状を有し、下側延出部25bとの間に吸入空気の導入路を形成すると共に、下側分割体25の胴部25aの上半部に接合される。なお、上側分割体24と下側分割体25との結合は合成樹脂材同士を組み付ける場合の公知の構造であってよい。図示例では、下側延出部25bの左右の側壁に設けられた係合突片を、上側延出部24bの左右の側壁に設けられた係合凹部に弾性復元力により係合させる構造である。
図5及び図6に示されるように、上側分割体24には、上側延出部24bにおけるダクト前端部24aの近傍部分に、右側方に延出する一対のリブの延出端間に形成された板状の固定板部24cが設けられている。固定板部24cは、一対の固定板部25cから前側ダクト23bの軸線方向に離間し、かつ一対の固定板部25cの固定面に直交する固定面を有する。また、フロントグリル5の後面には、例えばクリップやタッピングビスで結合された軟質合成樹脂(例えばTPO)製の導風ダクト26が固定されており、導風ダクト26に一体に形成された支持片26aが、前側ダクト23bの右側方にて壁状に設けられている。上記固定板部25cと同様に、固定板部24c及び支持片26aにはそれぞれクリップ挿通孔が設けられており、クリップ挿通孔に挿通されたクリップ31により上側分割体24が支持片26aに固定される。なお、導風ダクト26は、フロントグリル5から入り込む新気をラジエータ12(コンデンサ13)に向けてガイドするように、新気の流路部分の上側にて流れ方向に延在する部分を有し、それによりさらに、エンジンルーム2内の熱気がエンジンフード7側からフロントグリル5へ回り込んで新気に混入することも防止される。このようにして設けられた導風ダクト26により、ラジエータ12(コンデンサ13)の冷却効率を効果的に向上することができる。
このようにして、互いに一体的に結合された上側分割体24及び下側分割体25からなる前側ダクト23bが車体1に固定される。また、下側分割体25が硬質樹脂材からなることから、車両前方へ長く延出された前側ダクト23bの全体の強度を確保し得る。
ダクト前端部24aは導風ダクト26における新気の流れをガイドする部分の上面に載置される。前側ダクト23bは、車両後部側となる胴部25aをフロントバルクヘッド11の上側クロス部材11aに固定する2箇所と合わせて三角形を形成する3箇所で固定されていることから、前側ダクト23bの走行時における振動は問題無く防止されるため、ダクト前端部24aを導風ダクト26の上面に載置状態にしても何等問題はない。
吸気口23aは、前側ダクト23bの組み付け状態で前方及び下方に開口するようにダクト前端部24aにより形成されている。また、導風ダクト26には、吸気口23aの下方に開口する部分に対応する開口26bが設けられている。これにより、フロントグリル5側から流入する空気を車両前方及び下方から前側ダクト23bに取り入れることができる。
ダクト前端部24aは導風ダクト26の上面に載置されているだけであるが、ダクト前端部24aを含む上側分割体24は軟質材(本実施形態ではエラストマ)により形成されている。これにより、例えば導風ダクト26の上面が多少の波形になっていたとしても、軟質材の変形による形状追従性があり、ダクト前端部24aを導風ダクト26に載置するだけで、何等問題無く開口26bの縁における密閉性が確保される。
例えば上側分割体24も下側分割体25と同じ硬質樹脂材で形成した場合には、フロントバルクヘッド11及び導風ダクト26の組み付け精度を要求せずに、長尺の前側ダクト23bの先端となるダクト前端部24aを開口26bに位置合わせするためにはダクト前端部24aをファスナやねじ等を用いて固定する必要が生じる。一方、エンジンルーム2の熱気をできるだけ取り入れないようにするべく吸気口23a(ダクト前端部24a)をフロントグリル5に近接させると、フロントグリル5の上方からの作業スペースを確保することが難しくなり、ダクト前端部24aの固定作業がし難くなる。それに対して本発明によれば、上側分割体24を軟質材により形成したことから、その密着性によりダクト前端部24aを導風ダクト26に載置するだけで固定状態が確保されるため、図示例のように3点でクリップ止めすることができ、吸気ダクト23の固定構造を簡略化し得る。
図3及び図4に示されるように、下側分割体25の胴部25a近傍(上側クロス部材11a(フロントバルクヘッド11)の近傍)には、下側分割体25の外周面に周方向に延在するように形成された周方向溝32が設けられている。周方向溝32は、凹状断面形状の下側延出部25bの外周面に、その周方向の全長に亘って設けられており、吸気ダクト23を構成する前側ダクト23bの下側半周分に設けられている。
このようにして吸気ダクト23が構成されることにより、前側ダクト23bがフロントバルクヘッド11より前方に延出され、ダクト前端部24aにより形成される吸気口23aがフロントバルクヘッド11(ラジエータ12)より前方においてフロントグリル5の直近の後方に開口する。これにより、エンジンルーム2内の熱気が吸入空気としてエンジン3に導入されることがなく、好適な吸気導入を行うことができる。
一方、フロントグリル5の近くまで吸気ダクト23が延出されていると、車体1の前方軽衝突時の荷重Fが、図7の矢印に示されるようにフロントグリル5を介して吸気ダクト23の前側ダクト23bに加わる虞がある。
本発明によれば、上記荷重Fの入力に対して、柔らかな軟質材の上側分割体24は自由に変形し、略抵抗無く圧潰状態になり得る。なお、ダクト前端部24aが載置される導風ダクト26も軟質材であり、同様に略抵抗無く圧潰状態になり得る。それに対して、硬質樹脂材の下側分割体25は、変形し難いが、上記したようにフロントバルクヘッド11の上側クロス部材11aの近傍に周方向溝32が設けられており、車両前方から加わる荷重Fにより下側分割体25が図7の矢印Aに示されるように下向きに曲がろうとすると、周方向溝32の上部が破断し得る。すなわち、下側分割体25における周方向溝32を形成することにより薄肉になった部分が脆弱部となっている。周方向溝32の破断は一度上部が破断すると下部まで一気に破断し、図7に示されるように下側分割体25は、底部の周方向溝32の部分を薄肉ヒンジ部として下向きに折れ曲がった状態になる。なお、周方向溝32を設けた部分の破断強度は、3kg重の荷重Fの力で破断する程度であるとよい。
これにより、前方衝突時に、吸気ダクト23の前側ダクト23bに前方から荷重が加わった場合に、軟質樹脂材からなる柔らかな上側分割体24は破壊するような変形にはならず、また硬質樹脂材からなる下側分割体25は容易に折れ曲がることにより破片が生じるような変形が防止されるため、破片の飛散によりコンデンサ13等を損傷してしまうことがない。したがって、修理箇所を低減でき、修理費用を抑制し得る。
上記実施形態では周方向溝32における下側分割体25の底部に設けられた部分が上側クロス部材11aの前端近傍に(車両前側の角に合わせるように)位置している。これにより、下側分割体25は、周方向溝32の部分が上側クロス部材11aの車両前側の角を支点として折れ曲がるようになり、より一層確実に折れ曲がり得る。
また、図2に示されるように、前側ダクト23bは上側クロス部材11aから前方に向けて斜め下向きに曲成されている。これにより、荷重Fが図7の矢印に示されるように前方から加わった場合に、前側ダクト23bは下向きに折れ曲がり易く、下側分割体25における周方向溝32による薄肉部分を確実に破断させることができる。
また、本発明による脆弱部としての溝は上記周方向溝32に限られず、脆弱部の他の例を図8に示す。図8の例では、下側分割体25の外周面に、その周方向に長い複数の長孔状溝33が周方向に連なるように配設されている。これにより、上記図示例の周方向溝32と同様に、長孔状溝33を設けた部分が薄肉部分となり、前方衝突時に下側分割体25における長孔状溝33による薄肉部分が破断し、複数の長孔状溝33が連なる周方向に切断され得るため、上記図示例と同様の作用効果を奏し得る。なお、図8の例では薄肉部分を底壁とする長孔状溝33を示したが、下側分割体25の周壁を貫通する長孔としてもよい。
なお、上記実施形態では、吸気ダクト23の配管において、上側クロス部材11a側と下方の吸気集合管22側との間の引き回しを容易にするために蛇腹状部分を有する後側ダクト23cを別部品として用いたが、前側ダクト23bと後側ダクト23cとを1本化して形成してもよい。
以上、本発明を、その好適実施形態の実施例について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、周方向溝32を下側分割体25の周方向全長に亘って設けたが、上側分割体24との合わせ面側近傍部分に部分的に設けるものであってもよい。下側分割体25の下向きへの折れ曲がりにより下側分割体25の上部に大きな張力が作用するため、その張力により下側分割体25の上部に設けた周方向溝部分が破断し、それをトリガーとして下側分割体25の下部まで破断し得る。また、前側ダクト23bを上下に分割した上側分割体24と下側分割体25とにより構成したが、分割方向は上下方向に限られず、左右方向であってもよい。その場合でも、左右いずれかの方向に折れ曲がることにより、上記実施形態と同様の作用効果を奏し得る。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
1 車体
2 エンジンルーム
3 エンジン(内燃機関)
11 フロントバルクヘッド
11a 上側クロス部材(フロントバルクヘッド)
23 吸気ダクト
23b 前側ダクト
24 上側分割体
24a ダクト前端部
25 下側分割体
26 導風ダクト(フロントグリルに固定された部材)
32 周方向溝(脆弱部)
33 長孔状溝(脆弱部)

Claims (4)

  1. 車体の前部に設けられたエンジンルームに配置され、吸入空気を内燃機関に導入する吸気装置であって、
    前記エンジンルームの前部に設けられたフロントバルクヘッドの上方を通過して当該フロントバルクヘッドよりも前方に突出するように設けられた吸気ダクトを有し、
    前記吸気ダクトにおける前記フロントバルクヘッドよりも前方に突出する突出部分は、突出方向に沿う面で上下に分割された上側分割体および下側分割体を有し、
    前記上側分割体は、軟質材により形成され、
    前記下側分割体は、硬質樹脂材により形成され、
    前記下側分割体に周方向に延在する薄肉部分による脆弱部が設けられていることを特徴とする吸気装置。
  2. 前記吸気ダクトは、前記フロントバルクヘッドの上方から前方に斜め下方に突出していることを特徴とする請求項1に記載の吸気装置。
  3. 前記上側分割体は、前記下側分割体よりも前方に突出し、吸気口を形成するダクト前端部を有し、
    前記ダクト前端部は、フロントグリルに固定された部材の上に載置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸気装置。
  4. 前記脆弱部は、前記下側分割体の外周面の周方向に延在する溝を含むことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の吸気装置。
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