JP7155882B2 - 導風板 - Google Patents
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Description
本発明は上述の問題点を解決し、衝撃吸収力の悪化を防止することが可能な導風板の提供を目的とする。
車体2の前部には、一対のヘッドライト5,5、ボンネット6、バンパ7等が設けられており、ヘッドライト5間には車体2の内部に空気を取り入れるための空気取り入れ口8が3箇所設けられ、バンパ7には2箇所の空気取り入れ口9が設けられている。
インタークーラ10は、図2に示すように空気取り入れ口9の直後であって車体2の最前部に配置されており、車体2を構成する骨格部品11に複数のボルト12によって固定されている。なお、図2ではインタークーラ10の一部のみを示しており、実際のインタークーラ10は図2において手前方向、すなわち車両1の幅方向に延在している。
斜視図である図3及び平面図である図4(b)に示すように、車幅方向に延在する平板状のロアガイド16には、走行風の取り入れを補助すると共に走行風による自身の変形を抑制するための凹面部16aが2箇所形成されている。
ロアガイド16の車両後方側には、後述する衝撃緩和部材に対して自身を固定するための取付部16cが3箇所形成されている。さらにロアガイド16の両側部には、後述するサイドガイド14,15が取り付けられる被接続点が設けられている。
図3、図4、図5に示すように、サイドガイド15は板金を折り曲げて形成、または高強度の樹脂によって形成されており、直立に起立した縦壁部15aと、ロアガイド15が接続される底面部15bとを有している。
また縦壁部15aの突条部15cの上方には、その一部を突出する方向に膨出させた膨出部15iが形成されている。この膨出部15iを設けることにより、サイドガイド15を後述する車体2に取り付けた際に、車体2側から突出している部材との干渉が防止されている。
図6に示すように、取付穴15jはロアガイド16に形成された取付穴16dに位置合わせされた状態で用いられる。位置決めピン15kは、各取付穴15j,16dの位置合わせを行うために用いられ、ロアガイド16に形成された凹部16eに位置決めピン15kが挿入されることにより各取付穴15j,16dの位置が整合される。凸部である位置決めピン15kと凹部16eとは、共に位置決め部として機能する。
なお、本実施形態では凸部である位置決めピン15kをサイドガイド15側に、凹部16eを接続部材であるロアガイド16側にそれぞれ設ける構成としたが、凸部を接続部材側に凹部をサイドガイド側に設ける構成としてもよい。
軸部18bには、アウターブッシュ17内に挿入された際に、軸部18によって拡開されたアウターブッシュ17の各脚部17bが自身の弾性によって閉塞方向へ移動した際に係合可能な係合部18cが径を縮小することによって形成されており、また鍔部18aの直下方に位置する部位には径を縮小することによって脆弱部18dが形成されている。
アウターブッシュ17にインナーピン18が挿入されることにより、各サイドガイド14,15とロアガイド16とが接続される。この接続力は、車両1が通常の走行を行っている場合には解除されない程度の強度を有している。
バンパービーム20には、車体2の前部に物体が衝突した際にこの衝突による物体への衝撃値を緩和させる衝撃緩和部材としての足払いバー21が取り付けられている。足払いバー21は、図8において矢印で示す方向である車体後方側に向けて揺動可能となるようにバンパービーム20に取り付けられており、車体2の前部に物体が衝突した場合には、最初に物体が衝突する足払いバー21が車体後方側に揺動することによって物体に付与される衝撃値を緩和している。
足払いバー21には、3本のボルト19によってロアガイド16が固定されている。このように、各サイドガイド14,15がバンパービーム20に、ロアガイド16が足払いバー21にそれぞれ固定されることにより、導風板13の車体2への取り付けが完了する。
また、上述の構成より導風板13に対して車両前方より外力が加わると、外力によって各インナーピン18の係合部18cまたは脆弱部18dが折損して各インナーピン18が各アウターブッシュ17から外れ、各サイドガイド14,15とロアガイド16との接続状態が解除されるので、導風板13が分解することにより衝撃吸収力の悪化を防止することができる。
また、各サイドガイド14,15及びロアガイド16がインタークーラ10よりも車両1の前後方向において前方に配置されると共に、インタークーラ10の車幅方向外側に各サイドガイド14,15が配置されるので、インタークーラ10に対する外気の導入を効率的よく行うことができ、インタークーラ10の冷却効率を向上することができる。
さらに、後側接続点を位置決めピン15kとしているので、各サイドガイド14,15とロアガイド16との接続時における位置決めを容易に行うことができ、組立工程を容易化して作業効率を向上することができる。
これにより、衝撃吸収力の悪化を防止することができると共に、接続解除によって各サイドガイド14,15から脱落したロアガイド16が足払いバー21に固定されていることからロアガイド16が車体2から脱落することが防止され、ロアガイド16の車体2からの脱落により生じる、ロアガイド16が他の物体に衝突したり路上に残存することにより後続車に接触したりするといった不具合の発生を防止することができる。
この構成により、車体2の前面に物体が衝突して外力が作用した際に、各ねじ穴15f,15hを固定する各ボルト19には剪断方向の荷重が作用しないが、各取付穴15jを固定するインナーピン18には剪断方向の荷重が作用することとなる。
このため、車体2の前面に物体が衝突して外力が作用した際に、各サイドガイド14,15は車体2からの脱落が防止されると共に、各サイドガイド14,15とロアガイド16との接続状態が解除され、衝撃吸収力の悪化を抑制することができる。
サイドガイド22は板金を折り曲げて形成、または高強度の樹脂によって形成されており、サイドガイド15と同様に縦壁部22aと底面部22bとを有している。縦壁部22aには、サイドガイド15と同様に変形防止部としての突条部22c,22d、段部22e、固定部として機能するねじ穴22fが形成されており、各突条22c,22d間には平面部22g及び固定部として機能するねじ穴22hが形成されている。さらに突条部22cの上方には膨出部22iが形成されている。
各爪部材22jは、ロアガイド16に形成された、各爪部材22jが係合可能な図示しない係合穴部にそれぞれ係合されることにより、サイドガイド22とロアガイド16との接続が行われる。位置決め部材22kは、ロアガイド16に形成された図示しない穴部に嵌合されることにより、上述した各係合穴部と各爪部材22jとの位置合わせが行われる。
また、サイドガイド22とロアガイド16とを他の部材を用いることなく接続可能であるので、第1の実施形態に比して構成の簡素化及びコストダウンを図ることができる。
上述した実施形態では、車両の前部空間としてバンパ7の車体後方側を示したが、車両の前部空間としてはこの他に、エンジンルーム、前方トランクルーム、EV車の場合にはモータやインバータを配置する空間等であってもよい。
また、上述した実施形態では、接続部材として各サイドガイド14,15をそれぞれの最下段で接続するロアガイド16を示したが、接続部材はこれに限られず、各サイドガイド14,15をそれぞれの中段や上段において接続する部材であってもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
Claims (7)
- 車両の前部空間に外気を導入する導風板であって、
車体前部に配置され、前記車両の上下方向に延在する一対のサイドガイドと、
車幅方向に延在して前記一対のサイドガイドを接続する接続部材とを備え、
前記前部空間には内部に冷媒が流れる冷却機器が配設され、前記接続部材及び前記サイドガイドは前記冷却機器よりも前記車両の前後方向において前方に配置されると共に、前記冷却機器の車幅方向外側に前記サイドガイドが配置され、
前記サイドガイドは、前記前後方向における後方側に位置して前記車体前部に固定される固定部と、前記接続部材に対して分離可能に接続される接続部とを有し、
前記接続部は、前記固定部より前記前後方向における前方であって、前記前後方向の前方に位置する前側接続部と前記前後方向の後方に位置する後側接続部とを有し、
前記後側接続部の接続力に比して前記前側接続部の接続力が高いことを特徴とする導風板。 - 請求項1記載の導風板において、
前記後側接続部は、前記接続部材と前記サイドガイドとの何れか一方から突出する凸部が、前記接続部材と前記サイドガイドとの何れか他方に形成された凹部に挿入されることで、前記接続部材と前記サイドガイドとの位置決めを行う位置決め部を有することを特徴とする導風板。 - 請求項1または2記載の導風板において、
前記前側接続部においてクリップ部材により前記接続部材と前記サイドガイドとが接続されることを特徴とする導風板。 - 請求項1ないし3の何れか一つに記載の導風板において、
前記車体前部には前記車両に衝突した物体の衝撃を緩和する衝撃緩和部材が設けられ、前記接続部材は前記衝撃緩和部材に固定されていることを特徴とする導風板。 - 請求項1ないし4の何れか一つに記載の導風板において、
前記サイドガイドの上部には前記サイドガイドの変形を防止する変形防止部が設けられていることを特徴とする導風板。 - 請求項1ないし5の何れか一つに記載の導風板において、
前記サイドガイドは前記前後方向における前方側に向かうに連れて前記車幅方向の外側に向かうように傾斜して形成されていることを特徴とする導風板。 - 請求項1ないし6の何れか一つに記載の導風板において、
前記固定部は前記車体前部の端面に前記前後方向に固定されており、前記接続部は前記端面とは直交する面内に前記車両の上下方向に接続されていることを特徴とする導風板。
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