JP2015174591A - 導風板一体型ロアアブソーバ - Google Patents

導風板一体型ロアアブソーバ Download PDF

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Abstract

【課題】歩行者の保護が充分に且つ確実に達成され得ると共に、走行風が車両後方側に効果的に導かれ得るようにした導風板一体型ロアアブソーバの改良された構造を提供すること、またそのような走行風を有利に冷却系部品へと導いて、その冷却効率を効果的に高め得る構造を有する導風板一体型ロアアブソーバを提供すること。
【解決手段】リブ又はビードからなる補強部が一体成形されてなる構造のロアアブソーバ本体と導風板部材とが連結部を介して一体的に連結されてなる構造の一体樹脂成形品にて構成されると共に、導風板部材を、連結部に車幅方向に延びるようにして設けられたヒンジ部を回動中心として回動せしめて、ロアアブソーバ本体の補強部に重ね合わせて、かかる補強部の所定領域を覆蓋するように構成した。
【選択図】図8

Description

本発明は、導風板一体型ロアアブソーバに係り、特に、車両後方側へ走行風を有利に導くために改良された構造を有する導風板一体型ロアアブソーバに関するものである。
従来から、自動車等の車両の前部においては、歩行者が衝突した際に歩行者を保護することを主たる目的として、ロアアブソーバである車両用歩行者保護装置が、設置されている。このようなロアアブソーバは、一般に、フロントバンパの内側やフロントバンパよりも下部側の部位等、車両前部の下部部位に設置されることとなる。そして、歩行者が車両前面に衝突したときに、前端において、歩行者の脚部に接触することにより、歩行者の脚部を払って(すくい上げて)、歩行者をボンネット等の衝撃吸収可能な部材側に転倒させ、以て、歩行者の損傷の軽減化や重大事故の発生の回避が図られ得るようになっている。
一方、よく知られているように、自動車では、その走行によって生ずる、車両前方から後方に向かう流れの走行風が、自動車前部のエンジンルーム内に取り入れられて、ラジエータや空調用コンデンサ等の冷却系部品の冷却に利用されている。そこで、従来から、走行風を冷却系部品に対して効率的に導くための構造が、種々、提案されている。例えば、特開2001−80371号公報(特許文献1)においては、エンジンルーム内におけるフロントバンパと冷却系部品(熱交換器)との間に介在せしめられる導風部材(車載用導風ダクト)が、車幅方向に所定距離を隔てて互いに対向しつつ、車両前後方向に延びるように配設された二つの導風板と、それら二つの導風板の下端部同士を相互に連結する導風板とにて構成されており、エンジンルーム内の下部においても、走行風がスムーズに導かれるようになっている。
かかる状況下、本願出願人は、先に、特開2013−18359号公報(特許文献2)において、歩行者の保護性能を十分に確保しつつ、車両下部の空力性能を有利に高め得る車両用歩行者保護装置(ロアアブソーバ)を明らかにした。そこでは、車両用歩行者保護装置からなるロアアブソーバの前側部分において、複数の縦リブと、その上端部に跨る上側連結板部と、それら縦リブの下端部に跨る下側連結板部とが、互いに一体的に連結されるようにして配置されて、かかるロアアブソーバの前側部分に、車両前後方向に延びる筒状構造が、車幅方向に並んで複数形成されている構成が開示されている。そして、これによって、ロアアブソーバの前側部分の、車両前側から後側に向かう荷重に対する変形強度が十分に大きくされると共に、有利には、そのような上側連結板部の上面が導風面とされて、エンジンルーム内に取り入れられた走行風が、ラジエータ等の冷却系部品の前面にスムーズに導かれるとされている。
しかしながら、そのようなロアアブソーバにあっては、その構造上において、それを成形するための金型の制約により、自由に形状を設定出来ないという問題を内在している。即ち、その車両前後方向の前側部分において、複数の縦リブと上側連結板部と下側連結板部とに囲まれた筒状構造を有するところから、抜き勾配やキャビティの深さ(コアの長さ)等といった製造上の制約があり、そのために、最適な導風面を設計することが困難となる場合がある。そして、その結果、ラジエータ等の冷却系部品に対して、目標となる通風量を確保することが出来ず、冷却効率が低下してしまうという問題を生じるようになるのである。
特開2001−80371号公報 特開2013−18359号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、歩行者の保護が充分に且つ確実に達成され得ると共に、走行風が車両後方側に効果的に導かれ得るようにした導風板一体型ロアアブソーバの改良された構造を提供することにあり、またそのような走行風を有利に冷却系部品へと導いて、その冷却効率を効果的に高め得る構造を有する導風板一体型ロアアブソーバを提供することにある。
そして、本発明にあっては、かかる課題を解決するために、車両前部の下部部位において、車両の前後方向及び幅方向にそれぞれ拡がるように配置されて、車両前後方向における後側部位で車両に固定せしめられる基板を有すると共に、該基板の車両前後方向の前側部位にはリブ又はビードからなる補強部が一体成形されてなる構造のロアアブソーバ本体と、該ロアアブソーバ本体の補強部の所定領域を覆うように位置せしめられて、走行風を車両後方側に導く平板状の導風板部材とを備えたロアアブソーバにおいて、該ロアアブソーバ本体と該導風板部材とが連結部を介して一体的に連結されてなる構造の一体樹脂成形品にて構成されると共に、該連結部に車幅方向に延びる少なくとも一つのヒンジ部を設けて、該ヒンジ部を回動中心として、該導風板部材を回動せしめることにより、該導風板部材を前記ロアアブソーバ本体の補強部に重ね合わせて、かかる補強部の所定領域を覆蓋するようにしたことを特徴とする導風板一体型ロアアブソーバを、その基本的構成とするものである。
なお、このような本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバの望ましい態様の一つによれば、前記ヒンジ部が、前記ロアアブソーバ本体及び前記導風板部材と同一の樹脂材料から形成されていると共に、それらロアアブソーバ本体及び導風板部材よりも薄肉のインテグラルヒンジ部とされている。
また、本発明にあっては、好ましくは、前記導風板部材と前記ロアアブソーバ本体との間に、それらの重ね合わせ状態を固定的に保持する保持機構が設けられており、更には、かかる保持機構が、前記ロアアブソーバ本体と前記導風板部材のうちの何れか一方に一体的に突設された係合突起と、該ロアアブソーバ本体と該導風板部材のうちの何れか他方に設けられた係合孔とからなり、それら係合突起と係合孔とが係合せしめられることによって、該ロアアブソーバ本体と該導風板部材との重ね合わせ状態が保持されていることが、望ましい。
加えて、本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバの有利な態様の一つによれば、前記ヒンジ部が、前記ロアアブソーバ本体の基板における後側部分の車両後方側端部に設けられている。
このように、本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバにあっては、平板状の導風板部材が、ヒンジ部を有する連結部を介して、ロアアブソーバ本体に連結され、かかるヒンジ部を回動中心として、導風板部材を、ロアアブソーバ本体に対して、車幅方向に延びる回動軸回りに回動させて、導風板部材がロアアブソーバ本体と重なり合うように配置せしめられるように構成されているところから、筒状構造の如き製造上の制約を受けることなく、最適な導風板部材を設計することが可能となるのであり、そしてそれによって、走行風を有利に車両後方側へと導いて、冷却系部品の冷却効率等を効果的に高めることが出来るのである。
また、ロアアブソーバ本体の前側部分においても、導風板部材の設計に関わらず、好適な補強部構造を採用することが出来るために、歩行者の保護を充分に且つ確実に達成することが出来ることとなるのである。
なお、本発明において、導風板部材とロアアブソーバ本体との重ね合わせ状態を保持するための保持機構を設けるようにすることによって、走行中の振動や風圧等により、導風板部材とロアアブソーバ本体との重ね合わせ状態が解除されてしまう恐れや、導風板部材とロアアブソーバ本体とが断続的に接触して異音が発生する等といった問題が、有利に解消される利点を享受することが出来る。
本発明に従う構造を有する導風板一体型ロアアブソーバの一実施形態を示す平面説明図であって、ロアアブソーバ本体と導風板部材とを重ね合わせた状態を示している。 図1におけるA−A断面説明図である。 図2におけるB−B断面部分説明図である。 図1に示された導風板一体型ロアアブソーバの、ロアアブソーバ本体と導風板部材とを重ね合わせる前の状態を示す平面説明図である。 図4におけるC−C断面説明図である。 図5におけるD部拡大断面説明図である。 図4に示された導風板一体型ロアアブソーバを射出成形する際の、成形用金型の構造の概略を示す断面部分説明図である。 図1に示された導風板一体型ロアアブソーバの自動車への設置状態の一例を示す断面部分説明図である。 本発明に従う構造を有する導風板一体型ロアアブソーバの別の実施形態を示す、図2に対応する断面説明図であって、(a)は、ロアアブソーバ本体と導風板部材とを重ね合わせる前の状態を示しており、(b)は、ロアアブソーバ本体と導風板部材とを重ね合わせた後の状態を示している。 本発明に従う構造を有する導風板一体型ロアアブソーバの更に別の実施形態を示す、図2に対応する断面説明図である。 本発明に従う構造を有する導風板一体型ロアアブソーバの他の実施形態を示す、図2に対応する断面説明図である。 本発明に従う構造を有する導風板一体型ロアアブソーバの更に他の実施形態を示す説明図であって、(a)は、図2に対応する断面説明図であって、(b)は、(a)におけるE部拡大断面説明図である。 本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバの他の異なる例を示す、図6に対応する断面拡大説明図である。 本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバにおける保持機構の別の例を示す、図2のF部拡大断面説明図である。 本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバにおける保持機構の他の例を示す、図14に対応する拡大断面説明図である。 本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバにおける保持機構の更に別の例を示す、図14に対応する拡大断面説明図である。 本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバの更に他の異なる例を示す説明図であって、(a)は、図1に対応する平面説明図であり、(b)は、(a)におけるG−G断面説明図であって、図3に対応する図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバの一実施形態として、自動車の前面に設置されたフロントバンパの内側に取り付けられるロアアブソーバが、その平面形態において示されている。かかる図1から明らかなように、本実施形態のロアアブソーバ10は、全体として、横長の矩形形状を呈する樹脂成形体にて構成されている。ここで、以下においては、自動車のフロントバンパ(12)の内側へのロアアブソーバ10の設置形態(図8参照)に基づいて、図1の紙面に垂直な方向となる、ロアアブソーバ10の厚さ(高さ)方向を、車両上下方向と言い、また図1の上下方向となる、ロアアブソーバ10の長手方向を、車幅方向又は車両左右方向と言い、更に図1の左右方向となる、ロアアブソーバ10の長手方向と厚さ方向の両方に直角な方向を、車両前後方向と言うこととする。
そして、図1とその断面図である図2及び図3に示されるように、本実施形態のロアアブソーバ10は、略平板状の基板14を有している。かかる基板14は、ロアアブソーバ10の自動車への設置状態下での車幅方向の寸法が、車幅よりも所定寸法だけ短く、且つ車両前後方向の寸法が、車幅方向の寸法よりも充分に短くされて、全体として、略横長矩形形状を呈している。そして、そのような基板14の後側部分14bには、大きな矩形形状の切欠部16が形成されており、それによって、基板14の全体が、車両後方に向かって開口するコ字状形状とされている。また、後述する連結部材(18)の水平板部(18a)の板厚分だけ肉厚とされた挿通孔形成部20を含む、基板14の後側部分14bの所定の部位には、ロアアブソーバ10を車両に固定するための所定の固定ボルト等が挿通可能な後側挿通孔22が、複数設けられている。
また、基板14の前側部分14aには、図2に示される如く、その中間部が、上方に向かって傾斜する傾斜板部24とされていると共に、その前端面の形状が、図1から明らかなように、フロントバンパ(12)の内面形状に対応した凸状湾曲面形状とされている。そして、かかる前側部分14a(基板14)の前端には、それら図1及び図2に示される如く、上方に所定高さで突出すると共に、基板14の前端縁に沿って、湾曲しつつ、車両左右方向に連続して全長に延びる湾曲板材からなる前側壁部26が、一体的に立設されている。
さらに、基板14の前側部分14aにおいて、前側壁部26の後方には、複数のリブ(28、30)からなる補強部32が、一体的に形成されている。この補強部32は、基板14上にそれぞれ立設された、車両前後方向に延びる複数(ここでは、14個)の縦リブ28と、車幅方向に延びる複数(ここでは、3個)の横リブ30とを、互いに交差して碁盤格子形状を与える形態において、一体的に有している。
ここで、複数の縦リブ28は、何れも、基板14(前側部分14a)の上面から前側壁部26と略同一の高さにまで延出すると共に、前側部分14aの車両前後方向全長に亘って延びる矩形の平板材からなっている。そして、そのような複数の縦リブ28が、車両左右方向において互いに一定の距離を隔てて対向するように配置されると共に、前側壁部26が、複数の縦リブ28の全ての前端部に跨るように配置されて、それら複数の縦リブ28の前端部同士が、前側壁部26にて相互に連結されるようにして、基板14に一体形成されているのである。
また、複数の横リブ30も、縦リブ28と同様に前側壁部26と略同一の高さまで延出し、且つ前側部分14aの車両左右方向において、両端に位置する2つの縦リブ28、28間に亘って延びる板材からなっている。そして、それら複数の横リブ30が、車両前後方向に互いに一定の距離を隔てて対向するように配置されると共に、最後方の横リブ30が、複数の縦リブ28の全ての後端部に跨るように配置されて、それら複数の縦リブ28の後端部同士が、かかる横リブ30にて相互に連結されるようにして、基板14に一体形成されているのである。なお、3つの横リブ30、30、30のうち、後方側の2つの横リブ30、30は、車両左右方向に真っ直ぐ延びる矩形の平板形状を呈しているが、残る最前方の横リブ30は、前側壁部26と並行するように湾曲した湾曲板形状を呈している。また、基板14(前側部分14a)の前側壁部26と最前方の横リブ30との間には、ロアアブソーバ10を車両に固定するための、所定のスクリュグロメット等が挿通可能な複数の前側挿通孔34が、設けられている。
かくして、基板14の前側部分14aには、複数の縦リブ28と、それら縦リブ28と互いに交差する複数の横リブ30とが設けられて、平面視で格子形状を呈する補強部32が、構成されているのである。従って、かかるロアアブソーバ10における補強部32の剛性(変形強度)、具体的には、車両前後方向に入力される衝撃荷重に対する剛性が、従来のロアアブソーバ(歩行者保護装置)における、リブ構造体からなる補強部や、複数の補強ビードと連結リブとを備えた補強部の剛性と略同程度の充分な大きさとされているのである。
また、そのような基板14の前側部分14aには、複数(ここでは、3個)の四角筒形状の係合孔形成部36が、補強部32(縦リブ28及び横リブ30)よりも上方に突出するように立設されている。かかる複数の係合孔形成部36の上底板部36aには、それぞれ、後に詳述する導風板部材(38)に一体的に形成された係合突起(40)と係合せしめられる矩形孔形状の係合孔42が形成されている。なお、係合孔形成部36の4つの側壁部36bの一部は、縦リブ28又は横リブ30と共有されており、後方側の側壁部36bは、前方に向かって上傾して延び出している。このように、上述の如き構造を有する基板14と補強部32とを含んで、ロアアブソーバ本体44が、構成されているのである。
さらに、かかるロアアブソーバ本体44の上方には、全体として、横長矩形状を呈する平板材からなる導風板部材38が、配設されるようになっている。より詳細には、導風板部材38は、その前端面の形状が、前側壁部26(最前方の横リブ30)の形状に対応した凸状湾曲面形状とされると共に、車両前後方向の寸法が、基板14の車両前後方向寸法よりも所定寸法だけ小さくされて、導風板部材38の前端が最前方の横リブ30より僅かに前方に突出するようにされている。なお、導風板部材38の車両左右方向寸法は、基板14の車両左右方向寸法より小さくされており、その厚さ(板厚)は基板14よりも薄くされている。また、導風板部材38のロアアブソーバ本体44との対向面(図2における下面)には、複数(ここでは、3個)の係合突起40が、それぞれ、前記した複数の係合孔42に対応する位置に突設形成されている。
すなわち、図1及び図2から明らかなように、導風板部材38が、ロアアブソーバ本体44の補強部32の所定領域、換言すれば走行風の流れに悪影響をもたらす領域を覆うように配置されているのである。また、そのような配置状態下で、導風板部材38は、基板14に立設された係合孔形成部36の上底板部36a上に載置されると共に、導風板部材38に形成された係合突起40が、係合孔42に対して、所謂スナップフィット機構にて、嵌入、係合せしめられることによって、ロアアブソーバ本体44と導風板部材38との重ね合わせ状態が、固定的に保持されるようになっている。
ところで、このような導風板部材38は、図2において、その後端部に一体的に形成された、断面L字状形状を呈する複数(ここでは、3個)の連結部材18により、ロアアブソーバ本体44に対して一体的に連結されているのである。なお、この連結部材18は、導風板部材38とロアアブソーバ本体44とが重ね合わされた状態において、車両前後方向に延びる矩形板形状の水平板部18aと、車両上下方向に延びる矩形板形状の立上げ板部18bとを有している。
そして、本実施形態では、連結部材18における水平板部18aのロアアブソーバ本体44側の端部、換言すればロアアブソーバ本体44の基板14における後側部分14bの後方側端部に、屈曲可能なヒンジ部を与える、薄肉のインテグラルヒンジ部46が、車幅方向に延びるように設けられており、導風板部材38が、連結部材18を介して、ロアアブソーバ本体44に対して回動可能に連結されてなる構造となっている。即ち、導風板部材38が、インテグラルヒンジ部46を回動中心として回動せしめられることにより、ロアアブソーバ本体44上に折り畳まれて、その補強部32に重ね合わされることによって、かかる補強部32の所定領域が覆蓋されるようになっているのである。
なお、図4乃至図6には、そのようなインテグラルヒンジ部46を回動中心として、導風板部材38を回動せしめる前の状態、即ち導風板部材38をロアアブソーバ本体44の補強部32に重ね合わせて、かかる補強部32の所定領域を覆蓋する前の状態が、示されている。ここでは、連結部材18及び導風板部材38が、平面視(図4参照)で、連結部材18(水平板部18a)のロアアブソーバ本体44側の端部に形成されたインテグラルヒンジ部46を介して、切欠部16の内部を含むロアアブソーバ本体44の後方側に配置されている。また、図5から明らかなように、導風板部材38は、ロアアブソーバ本体44を構成する基板14と略平行となるように配置されている。
また、インテグラルヒンジ部46は、より詳細には、図6に示される如く、車幅方向に沿う回動軸線方向に延びる断面楔形状の切込み(凹部)47が形成されることによって、構成されている。即ち、このようにして、インテグラルヒンジ部46の肉厚が、連結部材18(導風板部材38とロアアブソーバ本体44との連結)が破断しない範囲で、ロアアブソーバ本体44(基板14)及び導風板部材38の肉厚(板厚)よりも薄くされている。これにより、かかるインテグラルヒンジ部46を回転中心として、導風板部材38を上方へ容易に回動せしめることが出来ることとなるのであり、図5に細線矢印で示されるように、インテグラルヒンジ部46を回動中心として、連結部材18及び導風板部材38を回動せしめて、折り畳むようにすることによって、導風板部材38がロアアブソーバ本体44の補強部32に重ね合わせられることとなる。
そして、上述のような構造を有するロアアブソーバ10は、例えば、ポリプロピレンやABS樹脂等の合成樹脂材料を用いた射出成形操作によって、一体樹脂成形品として容易に形成され得るのである。ここで、図7に概略的に示されるように、本実施形態におけるロアアブソーバ10を射出成形する際には、図中に白抜き矢印で示される成形用金型48の抜き方向(割り方向)が、基板14や導風板部材38の板面に対して略垂直な方向となる。そのため、抜き勾配やキャビティの深さ(コアの長さ)等の金型構造上の制約を受けることなく、図中に二点鎖線で示されるようにして、導風板部材38の形成角度を変更したり、導風板部材38の一部を傾斜させたりすることが容易となるのである。また、成形用金型48の表面を適宜処理することで、導風板部材38に対して、直接、表面加工を施すことも容易となっている。
ここにおいて、かくの如き構成からなるロアアブソーバ10は、例えば、図8に示されるように、自動車の前部に位置するエンジンルーム:E内において、自動車の前面に設置されたフロントバンパ12の下部の後方側に取り付けられるようになっている。
すなわち、ロアアブソーバ10が内側に取り付けられるフロントバンパ12は、全体として、車幅方向に湾曲して延びる湾曲形態を呈していると共に、図示の如く、自動車前面から突出する上側突出部50と下側突出部52とを有している。また、それら上側突出部50と下側突出部52は、何れも、前方に向かって凸となる湾曲形状の鉛直方向断面を有する構造とされている。更に、フロントバンパ12の下側突出部52よりも上側の部位には、外部からエンジンルーム:E内に走行風を取り入れるための空気取入口54が、上側突出部50にまで達する大きさを有して、形成されている。そして、かかるフロントバンパ12は、自動車の前面部分を構成する、例えばフロントグリル56に対して、ボルト固定等により、配設されている。
また、フロントバンパ12の後方のエンジンルーム:E内には、ラジエータ58が、配置されている。このラジエータ58は、エンジンルーム:E内に固設された車体の一部であるラジエータサポート60上に、枠状乃至は筒状のシュラウド62内に収容された状態で支持されて、固定されている。なお、図8中、64は、ボンネットである。
そして、ロアアブソーバ10は、エンジンルーム:E内の下部部位において、フロントバンパ12とラジエータサポート60との間に、車両の前後方向及び車幅方向に延びるように配置されているのである。また、そのような状態において、補強部32を有するロアアブソーバ本体44の前端部が、フロントバンパ12の下側突出部52の内側に突入、位置せしめられると共に、複数の前側挿通孔34にそれぞれ挿通されたスクリュグロメット66により、フロントバンパ12(下側突出部52)の底板部68に固定されている。一方、ロアアブソーバ本体44(基板14)の後側部分14bが、ラジエータサポート60の下方に配置されると共に、複数の後側挿通孔22にそれぞれ挿通された取付ボルト70により、ラジエータサポート60の前面から一体で延び出す取付フランジ部72に固定されるようになっている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、ロアアブソーバ本体44(基板14)における前側部分14aの前側挿通孔34及び後側部分14bの後側挿通孔22の形成箇所が、それぞれ、ロアアブソーバ10の自動車(車両)への取付箇所とされているのである。
かくして、かかるロアアブソーバ10においては、自動車前部への設置状態下で、導風板部材38の後端部が、ラジエータサポート60上のシュラウド62やラジエータ58の前面部位に対して、僅かな距離を隔てて対向位置せしめてなる状態で、配置されると共に、その上面が、ラジエータ58の下端面及びシュラウド62の下部内周面と略面一となるように、換言すれば鉛直方向で略同一高さとなるように配置されることとなる。これにより、導風板部材38の上面が、上側導風面74として、エンジンルーム:E内の下部部位に位置するフロントバンパ12の下側突出部52(具体的には空気取入口54の下端部)からラジエータ58までの略全領域に亘って、水平方向に広がるように配置されるようになるのである。
このため、本実施形態のロアアブソーバ10にあっては、自動車前部に設置された状態下において、フロントバンパ12の空気取入口54から取り入れられた走行風を、図中に細線矢印にて示すように、導風板部材38の上側導風面74にて案内しつつ、ラジエータ58の前面にスムーズに導くことが出来ることとなる。
また、ロアアブソーバ10においては、そのロアアブソーバ本体44(基板14)の下面が、エンジンルーム:Eの外部において、水平方向に広がる下側導風面76となっている。これにより、フロントバンパ12の下側を通過する走行風を、下側導風面76にて案内しつつ、後方側に送り出すことが出来ることとなる。なお、本実施形態においては、傾斜板部24の存在によって、空力性能が有利に向上せしめられている。また、本実施形態では、係合孔形成部36が設けられていることにより、基板14の下面に複数の開口部が形成されているが、これらは面積が充分に小さく、しかも係合孔形成部36の後方側の側壁部36bが、後方に向かって下傾する形態を有しているため、走行風の流れを妨げるものとはなっていない。
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、導風板部材38が、連結部材18を介して、ロアアブソーバ本体44に連結され、そしてかかる連結部材18に形成されたインテグラルヒンジ部46を回動中心として、ロアアブソーバ本体44に対して、車幅方向に延びる回動軸回りに回動せしめられて、折り畳まれ、ロアアブソーバ本体44と重なり合うように配置せしめられるように構成されているところから、製造上の制約を受けることなく、最適な導風板部材38を設計することが可能となり、そのため、走行風を有利にラジエータ58等の冷却系部品へと導いて、その冷却効率を効果的に高めることが出来るようになるのである。
そして、このように、導風板部材38を回動せしめる際の回動中心となるインテグラルヒンジ部46が、ロアアブソーバ本体44及び導風板部材38、連結部材18と同一の樹脂材料を用いて、一体的に形成され得ることとなるところから、別途にヒンジ部を設ける必要がなく、部品点数の削減が可能となると共に、製造コストを低減することが出来る特徴を発揮することとなる。
また、導風板部材38とロアアブソーバ本体44との重ね合わせ状態が、係合突起40と係合孔42との係合によって保持せしめられているところから、走行中の振動や風圧等により、導風板部材38とロアアブソーバ本体44との重ね合わせ状態が自然に解除されてしまうことや、導風板部材38とロアアブソーバ本体44とが断続的に接触して異音が発生するといった問題が、有利に解消される利点も享受することが出来る。
しかも、ロアアブソーバ10にあっては、補強部32の所定領域が平板形状の導風板部材38によって覆われるようになっている。これによって、補強部32において左右に隣り合う縦リブ28及び横リブ30にて囲まれた空間の上方開口部が、かかる導風板部材38にて閉鎖されることとなる。このため、自動車前部の下部部位への設置状態下で、空気取入口54からエンジンルーム:E内に取り入れられた走行風が、互いに隣り合う縦リブ28及び横リブ30にて囲まれた空間の上方開口部に入り込んで、それらの走行風の流れが乱されたり、或いは遮られたりすることが有利に防止され得るのである。そして、その結果として、自動車下部での空力性能の向上が、より安定的に図られ得ることとなる。
なお、ロアアブソーバ10においては、ロアアブソーバ本体44(基板14の前側部分14a)の前端に、車両左右方向に延びる前側壁部26が設けられているが、ロアアブソーバ10の自動車への設置状態下で、かかる前側壁部26は、フロントバンパ12(下側突出部52)の内側に突入位置させられるため、そのような前側壁部26は、走行風に対して空力抵抗となるようなことはない。
また、このようなロアアブソーバ10を成形するための成形用金型48においては、連結部材18及び導風板部材38を成形するためのスペースとして、切欠部16を形成するためのスペースを利用することが出来る(図4等参照)。このため、連結部材18及び導風板部材38を成形するための、成形用金型48の拡大量を最小限に止めることが出来る利点がある。更に、金型の抜き方向(割り方向)が、導風板部材38の板面に対して略垂直な方向とされるため、かかる導風板部材38の表面に対して、シボ(梨地)加工等の表面加工を有利に施すことが出来る。従って、フロントバンパ12の開口部(空気取入口54)やフロントグリル56の隙間等を通じて、導風板部材38(上側導風面74)が視認される場合であっても、その意匠性を有利に向上させることが可能となっている。
ところで、このような構造を有するロアアブソーバ10にあっては、ロアアブソーバ本体44において、導風板部材38(上側導風面74)の設計に関わらず、好適な補強部32を設けることが出来るために、歩行者の保護を充分に且つ確実に達成出来ることとなるのである。
すなわち、ロアアブソーバ10が、自動車前部の下部部位において、フロントバンパ12の下側突出部52とラジエータサポート60との間に、補強部32を、車両前後方向、つまり、歩行者のフロントバンパ12への衝突に伴って生ずる衝撃荷重の入力方向に延びるように位置させた状態で、設置される。それ故、本実施形態のロアアブソーバ10にあっては、歩行者の脚部がフロントバンパ12に接触乃至は衝突せしめられた際に、その衝撃荷重に対する反力を、歩行者の脚部のすね付近の部分に対して、作用させ得るようになっている。このとき、ロアアブソーバ10の前側部分を形成する補強部32の剛性(変形強度)が充分に確保されているところから、ロアアブソーバ10が容易に変形しない。このため、フロントバンパ12に接触乃至は衝突した歩行者が、脚部のすね付近の部分がロアアブソーバ10にて払われて(すくい上げられて)、ボンネット64等の衝撃吸収可能な部材側に転倒せしめられるという、従来のロアアブソーバ(歩行者保護装置)と同等の歩行者の保護性能が発揮せしめられて、その安全が効果的に確保されるようになる。
なお、導風板部材38の板厚が、ロアアブソーバ本体44を構成する基板14の板厚に対して薄くされているところから、衝突時に、かかる導風板部材38が比較的低い荷重で速やかに座屈せしめられることとなり、ロアアブソーバ本体44による歩行者保護性能が悪影響を受けることが、有利に回避されている。
次に、図9乃至図12には、本発明に従う導風板一体型ロアアブソーバの別の実施形態としてのロアアブソーバ78、80、82、84が、それぞれ示されている。それら図9乃至図12に示されるロアアブソーバ78、80、82、84は、それぞれ、その一部が、前記第一の実施形態のロアアブソーバ10と同様の構造とされている。従って、以下の実施形態のロアアブソーバ78、80、82、84に関する説明では、前記第一の実施形態に係るロアアブソーバ10と同様な構造とされた部材及び部位について、図1乃至図8と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
先ず、図9に示されるように、第二の実施形態に係るロアアブソーバ78においては、連結部材18に複数(ここでは、3個)のインテグラルヒンジ部46、46、46が設けられている。即ち、ここでは、前記第一の実施形態において設けられていた、連結部材18の水平板部18aのロアアブソーバ本体44側の端部に加え、水平板部18aと立上り板部18bとの境界部分、及び立上り板部18bと導風板部材38との境界部分にも、インテグラルヒンジ部46が設けられているのである。これにより、図9の(a)に示されるように、導風板部材38をロアアブソーバ本体44に重ね合わせる前の状態において、連結部材18と導風板部材38とを略同一平面上にて形成可能となるため、ロアアブソーバ78の成形がより容易となる利点がある。なお、このような構造を有するロアアブソーバ78においては、導風板部材38とロアアブソーバ本体44との重ね合わせ状態や連結部材18の形態を保持するための機構を追加してもよい。ここでは、連結部材18の水平板部18aが、スクリュグロメット86によって、ロアアブソーバ本体44(基板14)に固定されて、連結部材18及び導風板部材38の所定の配設形態が、より有利に保持されるようになっている。
また、図10に示される如く、第三の実施形態に係るロアアブソーバ80においては、インテグラルヒンジ部46がロアアブソーバ本体44の基板14における、前側壁部26より前方に延出せしめられた前側部分14aの前方側端部に設けられている。即ち、連結部材18及び導風板部材38がロアアブソーバ本体44の前方に設けられ、かかる導風板部材38が、インテグラルヒンジ部46を回動中心として、図中に二点鎖線の矢印にて示されるように、反時計回りに回動せしめられて、前方側からロアアブソーバ本体44(補強部32)を覆うようにされている。なお、ここでは、連結部材18は立上げ板部18bのみからなっている。
このような形態は、ロアアブソーバ(80)の形状やそれを成形するための成形用金型(48)の制約等により、ロアアブソーバ本体44の後方に連結部材18及び導風板部材38を設けることが困難な場合において採用されることとなる。但し、このように、連結部材18及び導風板部材38を、ロアアブソーバ本体44の前方に設けた場合、前記した第一の実施形態の場合と比較して、成形用金型(48)のサイズが大きくなってしまう可能性がある。このため、かかる形態は、ロアアブソーバ本体44の後方に連結部材18及び導風板部材38を設けることが困難な場合に採用されることが、好ましい。
さらに、図11に示される、第三の実施形態に係るロアアブソーバ82においては、基板14の前側部分14aの一部が上方に凸となるように形成され、そのような基板14(前側部分14a)部分から、補強部32を構成する縦リブ28及び横リブ30が下方に向かって延出せしめられている。そして、そのような補強部32を下方から覆蓋するように、導風板部材38が配設されているのである。即ち、導風板部材38が、インテグラルヒンジ部46を回動中心として、図中に二点鎖線矢印にて示されるように時計回りに回動せしめられて、下方側からロアアブソーバ本体44(補強部32)を覆うようにされており、そのような導風板部材38の下面にて下側導風面76が形成されている。なお、ここでは、連結部材18は水平板部18aのみからなっており、導風板部材38の一部は傾斜板部とされている。
このような、本実施形態のロアアブソーバ82にあっては、自動車前部の下部部位への設置状態下で、フロントバンパ12の下側を通過する走行風により生じる、自動車前部の下部部位の空力抵抗を充分に低下させて、自動車下部の空力性能をも効果的に高めることが出来、それによって、燃費の向上を有利に達成出来るのである。また、ここでは、ロアアブソーバ82の上方、エンジンルーム:E内において、走行風をラジエータ58等の冷却系部品に導くための上側導風面74は、上方に凸となるように形成された基板14(前側部分14a)部分の上面にて形成されることとなる。
更にまた、図12に示されるように、本発明の第四の実施形態に係るロアアブソーバ84においては、導風板部材38に、車両左右方向に延びる切込み状のノッチ88が設けられている。これによって、自動車の衝突時に、導風板部材38が、かかるノッチ88を起点として、座屈し(折れ曲り)易くなる。即ち、歩行者等を保護するために必要なロアアブソーバ84の剛性は、ロアアブソーバ本体44(補強部32)において確保されているところ、衝突時に、導風板部材38が想定外の変形を生じて、ロアアブソーバ本体44の剛性、ひいてはロアアブソーバ84の歩行者等の保護性能に悪影響が生じることを有利に回避することが出来る。また、導風板部材38が座屈せず、そのまま後方に移動して、ラジエータ58等の車両部品と接触して、それら車両部品が破損してしまうといった問題も有利に解消される。
以上、本発明に従うロアアブソーバの具体的な構成について詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではないことが理解されるべきである。
例えば、インテグラルヒンジ部46の形状は、上記実施形態にて示されたように、断面楔形状乃至はV字状の切込み(凹部)47により局所的に薄肉とされたものに限られず、図13に示されるように、台形状断面の凹部90により所定幅の薄肉部92を有するようにして、形成されていてもよい。これにより、切込みの頂点部位に生じる応力集中を回避して、連結部材18及び導風板部材38の回動により生じる応力を効果的に分散させることが出来、インテグラルヒンジ部46において亀裂や破断が発生する恐れを、有利に軽減することが出来る。
また、導風板部材38とロアアブソーバ本体44との重ね合わせ状態を保持するための保持機構としては、各種の公知の機構を採用することが出来、例えば、図14及び図15に示されるような機構を挙げることが出来る。即ち、図14に示される係合突起40は、板状の基部40aの両側に可撓性を有する係合爪部40b、40bが一体的に形成されており、図15に示される係合突起40は、板状の基部40aが2つ形成され、それぞれの基部40aに、かかる基部40a、40aの対向方向とは反対側に向かって延びる可撓性の係合爪部40bが一体的に形成されている。なお、これら以外にも、グロメット(93;図16参照)やボルト及びナット、接着剤等を用いた保持機構が、適宜に採用可能である。
さらに、補強部32の形態についても、例示した、複数のリブ28、30によるものに何等限定されるものではない。例えば、図17の(a)に示されるように、基板14の前側部分14aにおいて、上方に突出して、車両の前後方向に真っ直ぐに延びる複数のビード94が一体的に形成されて、補強部32が構成されていても、何等差支えない。なお、ここでは、図17の(b)に示されるように、ビード94の断面が下方に開口するコ字状形状とされているところから、そのようなビード94の複数が形成された基板14の前側部分14aの断面は、略矩形波形構造(アングル構造)を呈するようになっている。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10、78、80、82、84 ロアアブソーバ
12 フロントバンパ 14 基板
14a 前側部分 14b 後側部分
18 連結部材 28 縦リブ
30 横リブ 32 補強部
38 導風板部材 40 係合突起
42 係合孔 44 ロアアブソーバ本体
46 インテグラルヒンジ部 48 成形用金型
54 空気取入口 58 ラジエータ
60 ラジエータサポート 74 上側導風面
76 下側導風面 94 ビード

Claims (5)

  1. 車両前部の下部部位において、車両の前後方向及び幅方向にそれぞれ拡がるように配置されて、車両前後方向における後側部位で車両に固定せしめられる基板を有すると共に、該基板の車両前後方向の前側部位にはリブ又はビードからなる補強部が一体成形されてなる構造のロアアブソーバ本体と、該ロアアブソーバ本体の補強部の所定領域を覆うように位置せしめられて、走行風を車両後方側に導く平板状の導風板部材とを備えたロアアブソーバにおいて、
    該ロアアブソーバ本体と該導風板部材とが連結部を介して一体的に連結されてなる構造の一体樹脂成形品にて構成されると共に、該連結部に車幅方向に延びる少なくとも一つのヒンジ部を設けて、該ヒンジ部を回動中心として、該導風板部材を回動せしめることにより、該導風板部材を前記ロアアブソーバ本体の補強部に重ね合わせて、かかる補強部の所定領域を覆蓋するようにしたことを特徴とする導風板一体型ロアアブソーバ。
  2. 前記ヒンジ部が、前記ロアアブソーバ本体及び前記導風板部材と同一の樹脂材料から形成されていると共に、それらロアアブソーバ本体及び導風板部材よりも薄肉のインテグラルヒンジ部とされている請求項1に記載の導風板一体型ロアアブソーバ。
  3. 前記導風板部材と前記ロアアブソーバ本体との間に、それらの重ね合わせ状態を固定的に保持する保持機構が設けられている請求項1又は請求項2に記載の導風板一体型ロアアブソーバ。
  4. 前記保持機構が、前記ロアアブソーバ本体と前記導風板部材のうちの何れか一方に一体的に突設された係合突起と、該ロアアブソーバ本体と該導風板部材のうちの何れか他方に設けられた係合孔とからなり、それら係合突起と係合孔とが係合せしめられることによって、該ロアアブソーバ本体と該導風板部材との重ね合わせ状態が保持されている請求項3に記載の導風板一体型ロアアブソーバ。
  5. 前記ヒンジ部が、前記ロアアブソーバ本体の基板における後側部分の車両後方側端部に設けられている請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の導風板一体型ロアアブソーバ。
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