JP6068757B2 - 吸気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気装置に関し、特にエンジンルームの前部にて車体前後方向に延在するように設けられた吸気ダクトを有する吸気装置に関するものである。
自動車用エンジンの吸気装置において、エンジンにより暖められたエンジンルーム内の熱気を取り込まないようにするために、エンジンルーム内の車体前側部分にフロントバルクヘッドによって支持されるラジエータよりも車体前側に吸気口が位置するように設けられているものがある。
一方、エンジンルームを覆うボンネットに障害物が衝突した場合に、ボンネットを変形させて衝撃を吸収するために、ボンネットの下側に配置されている吸気ダクトによりボンネットの変形が阻害されることを回避するようにしたものがある。例えば、ボンネット側に第1分体を設け、第1分体の中間部分に下半分を取り除いた形状の開口を設け、その開口を半円筒状の第2分体により覆うように、両分体を接合一体化して筒状の吸気ダクトを形成し、第1分体の中間部分の上半分に、開口における吸気ダクトの軸線方向両端に対応する位置に周方向に延在する脆弱部(溝)を設けたものがある(例えば特許文献1参照)。それによれば、上からの荷重によりボンネットが変形して吸気ダクトに荷重が加わり、脆弱部が破断すると、第1分体がその中間部分と軸線方向両側部分とに三分割されるように吸気ダクトが変形することにより、ボンネットの変形を阻害しないようにすることができる。
特開2006−306165号公報
しかしながら、上記特許文献1の吸気ダクトでは、脆弱部は第1分体の上半分に設けられ、脆弱部としてV字溝が設けられていることから、V字溝の開口は上方及び両側方に向いている。そのため、第1分体の中間部分に上方から荷重が加わってその中間部分が下方に変位すると、上側のV字溝の開口が閉じるようになる。吸気ダクトは、V字溝が閉じるまでの変形は容易であるが、V字溝の両対向斜面同士が当接した後にはV字溝の閉じる方向へは変形し難くなるため、V字溝で破断されない場合には予期せぬ位置(V字溝以外の所)で破壊される虞がある。そのため、吸気ダクトを確実に設計通りに変形させることができないという問題がある。
また、車体前部が障害物に軽衝突し、フロントグリル側から荷重が加わるような場合にも、フロントグリル等の変形に対して抵抗とならないように吸気ダクトを容易に変形させることが望まれる。しかしながら、車体前部の軽衝突時には概ね車体前後方向に延在する吸気ダクトの軸線方向に荷重が加わることになるため、特許文献1のように吸気ダクトの外周にV字溝の脆弱部を設けた場合には、吸気ダクトの軸線方向荷重は吸気ダクトをV字溝で折り曲げる方向の荷重とはならず、脆弱部を確実に破断させることは困難である。
本発明は、以上の背景に鑑み、車体前部の軽衝突時に車体前側から荷重を受けたときに、車体前後方向に延在する吸気ダクトが確実に所定箇所で折れ曲がるようにすることを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、車体(1)の前部に設けられたエンジンルーム(2)に配置され、吸入空気を内燃機関(3)に導入する吸気装置であって、前記エンジンルームの前部にて車体前後方向に延在するように設けられた吸気ダクト(23)を有し、前記吸気ダクトは、吸気口(23a)を有する上流側ダクト(27)と、前記上流側ダクトの下流側に設けられた下流側ダクト(26)と、前記上流側ダクト及び前記下流側ダクトを互いに結合する結合部(31a・31b・32)とを有し、前記上流側ダクトが少なくとも両側面(27d)及び下面(27c)で前記下流側ダクトよりも拡開するように、前記結合部は形成され、前記結合部は、前記上流側ダクト及び前記下流側ダクトの上部を互いに結合する可撓部(31a)と、前記上流側ダクト及び前記下流側ダクトの両側面(27d・26e)及び下面(27c・26c)を互いに結合し、前記可撓部よりも脆弱にされた脆弱部(31b・32)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、上流側ダクト及び下流側ダクトの上部を可撓部により互いに結合し、両側面及び下面を脆弱部により互いに結合するようにしたことから、車体前部の衝突時に前方からの荷重が上流側ダクトに加わると脆弱部が先に破断し、上流側ダクトは下流側ダクトに対して可撓部をヒンジとして折れ曲がる。上流側ダクトが下流側ダクトよりも拡開するように結合部が形成されていることから、上流側ダクトは下流側ダクトとは干渉することなく下流側ダクト側である下方に傾動することができるため、上流側ダクトを設計通りの位置(可撓部をヒンジとする位置)で折り曲げることができる。また、上流側ダクトが下流側ダクト側に逃げるように傾動し得ることから、吸気ダクトの前側部分に大きなスペースが確保され、フロントグリル等の変形を阻害することがない。
また、上記の発明において、前記下面(27c・26c)側の脆弱部(32)が前記両側面(27d・26e)側の脆弱部(32)よりも上流側にオフセットしているとよい。
この構成によれば、脆弱部が破断して上流側ダクトが傾動するときに、上部の可撓部から下面側の脆弱部までの距離が上流側ダクトの傾動時の回転半径となり、両側面側の脆弱部よりも下面側の脆弱部が上流側にオフセットしていることにより回転半径が大きくなるため、上流側ダクトの折れ曲がり時の傾動範囲が増大し、上流側ダクトをより一層下流側ダクト側に折り曲げることができる。
また、前記脆弱部が、断続的に延在するスリット(32)を含むとよい。
この構成によれば、上流側ダクトと下流側ダクトとが、スリットが延在する部分では確実に分断されており、脆弱部の破断により、上流側ダクトと下流側ダクトとは上部の可撓部を除いて確実に分離することができ、上流側ダクトは、他の部位で折り曲がることなく、確実に設計通りの位置で折り曲げられる。
また、前記下流側ダクト(26)の少なくとも前記結合部の近傍が一定断面形状部分(24・26d)をなし、前記上流側ダクトが前方から加わる力を受けて、前記脆弱部が破断することにより、前記上流側ダクトが下方に傾動したときに、前記上流側ダクトの前記脆弱部側の部分が、前記下流側ダクトの前記一定断面形状部分に衝当するとよい。
この構成によれば、下流側ダクトにおける結合部の近傍の一定断面形状部分は、結合部の拡開形状を介して結合されている上流側ダクトに対して縮小されている。これにより、上流側ダクトに前方から加わる力を受けて脆弱部が破断して上流側ダクトが下方に傾動したときに、上流側ダクトの脆弱部側の部分が下流側ダクトの一定断面形状部分に衝当するに至る傾動範囲を大きくする、すなわち上流側ダクトをより一層下流側ダクト側に折り曲げることができ、上流側ダクトの折れ曲がりにより生じるスペースを大きくすることができる。
また、前記上流側ダクト(27)が、上方に開放されたU字型断面状に形成されているとよい。
この構成によれば、上流側ダクト及び下流側ダクトの結合部を挟んで対峙する部分が簡単な形状のU字型断面形状となり、上流側ダクトを下流側ダクト側に傾動させる場合の干渉を回避する構造が簡単になる。
このように本発明によれば、上流側ダクトが下流側ダクトよりも拡開するように結合部が形成されていることから、上流側ダクトは下流側ダクトとは干渉することなく下流側ダクト側である下方に傾動することができるため、上流側ダクトを設計通りの位置(可撓部をヒンジとする位置)で折り曲げることができる。
本発明が適用された自動車の前部のエンジンルームを、エンジンフードを取り除いて示す斜視図 図1のII−II線に沿う断面を矢印方向に見た要部断面図 本発明に基づく吸気ダクトを示す側面図 吸気ダクトの組立分解斜視図 図3の矢印V線方向に上側分割体を除いて見た要部拡大平面図 図5のVI−VI線に沿う断面を矢印方向に見た要部拡大断面図 図3の矢印VII線方向から見た要部拡大斜視図
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明が適用された自動車の前部のエンジンルームを、エンジンフードを取り除いて示す斜視図である。なお、以下の説明において前後・左右・上下を用いる場合には、車体1における図の矢印にて示される方向とする。
図1に示されるように、車体1の前部に設けられたエンジンルーム2内には内燃機関としてのエンジン3が横置きに搭載されている。車体1の前部には、バンパフェイス4と、フロントグリル5と、左右のヘッドライト6とが配設されている。バンパフェイス4とフロントグリル5とは、合成樹脂製であり、互いの合わせ面の適所に設けられたファスナ等により一体的に結合されている。なお、バンパフェイス4は、車体フレーム(図示省略)にエクステンション(図示省略)を介して結合されたバンパビーム(図示省略)により支持され、フロントグリル5もバンパビームにより支持されていてよく、また、ヘッドライト6は車体1に固定されている。
図2は、図1のII−II線に沿う断面を矢印方向に見た要部断面図である。なお、図における二点鎖線はエンジンフード7を示している。図2に示されるように、エンジンルーム2における車体1の前部には、フロントバルクヘッド11が設けられている。フロントバルクヘッド11は、例えば鋼板を凹状にプレス加工した部材を接合し、強度に応じて矩形閉断面形状に形成した部材を組み合わせて、車体1の前方視で矩形状の枠部分を有する形状に形成されている。なお、フロントバルクヘッド11の枠部分の左右側(車体幅方向両側)で上下方向に延在する左右のサイド部材(図示省略)が左右のフロントサイドフレーム(図示省略)と結合されて、車体フレームによりフロントバルクヘッド11が支持される。
フロントバルクヘッド11の枠部分の内側には、ラジエータ12と、空調装置のコンデンサ13とが配設されている。フロントバルクヘッド11の枠部分にラジエータ12及びコンデンサ13の各外周部の適所が固定されており、フロントバルクヘッド11における前側にコンデンサ13が配置され、後側にラジエータ12が配置され、ラジエータ12の後面にはラジエータファン14が取り付けられている。
フロントバルクヘッド11の枠部分の上部を形成する上側クロス部材11aは、下側に開放されたコ字状断面形状のプレス鋼板により形成されており、上側クロス部材11aの車体前後方向の幅内にラジエータ12及びコンデンサ13が収まるようにされている。これにより、車体1の前方衝突時に、フロントバルクヘッド11の前方に配設されている部材がフロントバルクヘッド11に衝当し、その衝撃力がフロントバルクヘッド11を変形させる程ではない場合には、ラジエータ12及びコンデンサ13の損傷を防止することができる。
次に、図1及び図2を参照し、本発明が適用された吸気装置の概略を説明する。エンジン3に取り付けられた吸気マニホールド21の上流側には吸気集合管22が設けられており、吸気集合管22には、エアクリーナ20を介して車両前方に延出された吸気ダクト23が結合されている。吸気ダクト23は、エアクリーナ20、上記吸気集合管22及び吸気マニホールド21を介してエンジン3に吸入空気を導入するためのものであり、エンジンルーム2内の熱気を取り入れないように、吸入空気を取り入れる吸気口23aを車体1の前面側となるフロントグリル5の近傍に位置させている。このようにして、吸気口23aから取り入れた吸入空気をエンジン3に導入する吸気装置が構成されている。
エンジンルーム2内で、吸気集合管22はフロントバルクヘッド11の上側クロス部材11aより下方に位置しており、吸気ダクト23は、上側クロス部材11aの上方を乗り越えるようにして前側へ延出している。なお、図示例の吸気ダクト23は、上側クロス部材11aからフロントグリル5側に突出する前側ダクト23bと、上側クロス部材11aからエアクリーナ20との結合部に至る後側ダクト23cとを連結して形成されている。この前側ダクト23bが、フロントバルクヘッド11より前方に突出し、前後方向に直線状に延在するように設けられている。
図3及び図4に示されるように、前側ダクト23bは、車体1の上下方向に分割可能な上側分割体24と下側分割体25とを重ね合わせることにより形成される。下側分割体25は、上方に向けて開放された凹状断面形状を有し、上側分割体24は、下側分割体25に対向するように下側に向けて開放された扁平凹状断面形状を有し、互いに重ね合わされることにより凹状断面同士による略矩形閉断面形状の吸気導入路が形成される。
なお、上側分割体24及び下側分割体25は、硬質樹脂材として例えばPP材により形成され、ダクトを形成する周壁部の肉厚は同一であってよい。また、上側分割体24と下側分割体25との結合は合成樹脂材同士を組み付ける場合の公知の構造であってよい。図示例では、下側分割体25の上側分割体24との接合面(左右側壁の上側端面)に立設された係合突片を、上側分割体24の左右側壁に設けられた係合凹部に弾性復元力により係合させる構造である。
図5に併せて示されるように、下側分割体25は、上側分割体24の全長(吸気流れ方向の長さ)に亘って延在する胴部26と、胴部26及び上側分割体24の前端よりも前方に延出され、胴部26のダクト径よりも拡径された大きさの拡頭部27とを有する。拡頭部27は、上方に開放されたU字型断面形状に形成され、本発明における上流側ダクトを構成する。胴部26は、上側分割体24と協働して管状の下流側ダクトを構成する。
また、図1及び図2に示されるように、フロントグリル5の後面には、例えばクリップやタッピングビスで結合された軟質合成樹脂(例えばTPO)製の導風ダクト28が固定されている。なお、導風ダクト28は、フロントグリル5から入り込む新気をラジエータ12(コンデンサ13)に向けてガイドするように、新気の流路部分の上側にて流れ方向に延在するガイド部28aを有する。さらに、ガイド部28aにより、エンジンルーム2内の熱気がエンジンフード7側からフロントグリル5へ回り込んで新気に混入することも防止される。このようにして設けられた導風ダクト28により、ラジエータ12(コンデンサ13)の冷却効率を効果的に向上することができる。
図2に示されるように、導風ダクト28の上面には、凹状断面形状の拡頭部27の上側開口面を覆うように形成された吸気ガイド29が取り付けられている。上述した下流側ダクトを構成する胴部26は、この上流側ダクトを構成する拡頭部27よりも縮径された形状に形成されている。
図4〜図6に示されるように、胴部26と拡頭部27とは、下側分割体25の凹状断面形状における左右の上端部に設けられた左右一対の可撓部31aと、下側分割体25の凹状断面形状における底壁部に設けられた一対の連結部31bとにより互いに4箇所で結合されている。可撓部31aは弾性変形し得る可撓部として設けられている。このようにして結合されている胴部26と拡頭部27との間には、下側分割体25の周方向に延在し、可撓部31a及び連結部31bにより区切られた3本のスリット32が断続的に連設されている。また、連結部31bは、可撓部31aよりも小さな力で破断するように、可撓部31aよりも薄肉または細径に形成されている。なお、胴部26と拡頭部27との壁部の肉厚においては、例えば胴部26の肉厚を2tとすると、拡頭部27の肉厚を1.5tとするとよいが、その関係に限定されるものではない。
胴部26の下流側端部には、胴部26の左右両側に延出する左右一対の板状の固定脚部26aが設けられている。固定脚部26aにはクリップ挿通孔26bが設けられており、クリップ挿通孔26bに挿通したクリップ33を、上側クロス部材11aに設けられたクリップ挿通孔(図示省略)に挿通して固定脚部26aを上側クロス部材11aに固定することにより、胴部26が上側クロス部材11aの上面に固定される(図2・図4参照)。
拡頭部27の両側部27dの前側部分において、図示例では右側(車体1の幅方向中央側)が狭められており、その狭められた部分の側部(右側壁)27dの上端部から右方に張り出す鍔部27aが形成されている。鍔部27aは、吸気ダクト23の組み付け状態で導風ダクト28の上面に載置される。鍔部27aにはクリップ挿通孔27bが設けられており、クリップ挿通孔27bに挿通したクリップ33を、導風ダクト28に設けられたクリップ挿通孔(図示省略)に挿通して鍔部27aを導風ダクト28に固定することにより、拡頭部27が導風ダクト28に固定される。
また、スリット32において、吸気ダクト23の底壁部に設けられた部分は、図5のaにより示されるように吸気ダクト23における両側壁部に設けられた部分よりも前側に偏倚するように、拡頭部27の底壁部27cで前方にオフセットしている。吸気ダクト23の両側壁部におけるスリット32は、上下方向に延在するように設けられている。なお、図6に示される吸気ダクト23の右側壁側におけるスリット32において、側面視で拡頭部27側から胴部26側に斜めに入り込むクランク状をなす部分は、拡頭部27の右側の側部27dが内側に狭められている形状によるものである。
図6及び図7に示されるように、胴部26の下面を形成する底壁部は、拡頭部27の底壁部27cに対してスリット32を介して一段(例えば底壁部27cの肉厚分)ダクト径側(上方)に縮小された第1段部26cと、第1段部26cの後方で第1段部26cに対してさらに一段(例えば第1段部26cの肉厚分)ダクト径側(上方)に縮小された第2段部26dとを有するように形成されている。胴部26の第2段部26dを底壁とする部分において、上側分割体24と胴部26の両側部26eとにより画定された管状部分が、スリット32及び連結部31bによる結合部よりも縮小された一定断面形状部分をなす。
また、胴部26の下面には、胴部26の軸線方向に延在する左右一対のリブ34が第1段部26cから第2段部26dに至るように形成されている。なお、第2段部26dに設けられたリブ34は、後側ダクト23cとの結合部に至るまで延在している。リブ34により、第1段部26cと第2段部26dとの段差部分における曲げ強度が補強され、胴部26の後側ダクト23cに至る延在部分の強度も補強される。
このようにして吸気ダクト23が構成されることにより、拡頭部27がフロントバルクヘッド11より前方に延出され、拡頭部27により形成される吸気口23aがフロントバルクヘッド11(ラジエータ12)より前方においてフロントグリル5の直近の後方に開口する。これにより、エンジンルーム2内の熱気が吸入空気としてエンジン3に導入されることがなく、好適な吸気導入を行うことができる。
一方、フロントグリル5の近くまで吸気ダクト23が延出されていると車体1の前方軽衝突時に、図6の矢印に示されるように前方からの荷重Fがフロントグリル5を介して吸気ダクト23の拡頭部27に加わる虞がある。荷重Fによる前方からの力を受けた場合、下側分割体25は、吸気ダクト23の形状維持のために硬質樹脂材により形成されているため変形し難い。
本発明によれば、胴部26と拡頭部27との間にスリット32を設け、スリット32により分離された形態の胴部26と拡頭部27とは、可撓部31aと連結部31bとにより結合されている。本発明における結合部は、図示例では、左右一対の可撓部31aの一方からスリット32及び連結部31bを介して他方に至る半周部分である。連結部31bを可撓部31aよりも例えば薄肉や細く形成することにより、上記荷重Fの入力により連結部31bが可撓部31aよりも先に破断する。このようにして、左右一対の可撓部31a間となる周方向に断続的に延在するスリット32及び連結部31bにより脆弱部が構成されている。
荷重Fによる前方からの力を受けて連結部31bが破断すると、連結部31bよりも強度が高い可撓部31aは破断が回避されるため、胴部26と拡頭部27とは可撓部31aがヒンジとなり、拡頭部27は、図6の矢印Bに示されるように後側である胴部26側の下方に傾動し得る。このように、連結部31bが可撓部31aよりも先に破断することから、拡頭部27が、胴部26に対して確実に可撓部31aをヒンジとする位置、すなわち所定箇所で折り曲げられる。
また、拡頭部27は、両側面(側部27dの面)及び下面(底壁部27cの面)で胴部26の対応する両側面(側部26eの面)及び下面(第1段部26cの面)よりもダクト径方向に拡径された形状に形成されている。具体的には、図5に示される上面視において、スリット32を挟んで胴部26と対峙する拡頭部27の両側部27dの内側となる両側面の幅dが胴部26側の対応する両側部26eの外側となる両側面の幅cよりも大きく、また図6に示される側面視においても、上述したようにスリット32及び連結部31bを挟んで対峙する拡頭部27側の底壁部27cの上面が胴部26側の第1段部26cの下面よりも下方に位置するようにされている。このようにして、拡頭部27の内周面が胴部26の外周面より外方に位置するように、スリット32及び連結部31bを挟んで拡頭部27が胴部26よりも拡開している。これにより、拡頭部27は、胴部26側への傾動において、両側及び下側部分が胴部26と干渉することなく、図の二点鎖線に示されるように折れ曲がった状態になり得る。
また、拡頭部27が上方に開放されたU字型断面形状に形成され、そのU字形状の両上端部が可撓部31aにより胴部26と結合され、結合部(スリット32・連結部31b)を挟んで拡頭部27と対峙する胴部26の対向部分もU字型断面形状に形成されている。これにより、拡頭部27の胴部26の下方への傾動において拡頭部27及び胴部26間における干渉を回避する形状を、例えばU字型断面形状の相似形とするように簡単にすることができる。
このように車体前側からの荷重Fに対して、拡頭部27が、胴部26の前端に衝当することなく、可撓部31aをヒンジとして胴部26側に折れ曲がることができるため、荷重Fにより破片が生じるような拡頭部27の変形が防止される。したがって、破片の飛散によりコンデンサ13等を損傷してしまうことがなく、車体前部の軽衝突時において、修理箇所を低減でき、修理費用を抑制し得る。
また、上述したように拡頭部27の底壁部27cに設けられたスリット32が、胴部26及び拡頭部27の両側部(26e・27d)間に設けられたスリット32に対して拡頭部27側に偏倚(図5のa)していることから、可撓部31aをヒンジ(支点)として拡頭部27が傾動する場合に、胴部26(リブ34)に衝当する底壁部27cの回転半径は図6のR1に示されるようになる。例えば、両側部(26e・27d)間に設けられたスリット32に対して、底壁部27cに設けられたスリット32が前後方向に同じ位置で設けられている場合には、その回転半径は図のR2に示されるようになる。すなわち、底壁部37cに設けるスリット32を前側に偏倚させることにより、回転半径R1が大きくなり(R1>R2)、拡頭部27をより一層大きく傾動させることができるため、フロントグリル5等の変形に対してより広いスペースを確保し得る。
また、エンジンフード7側からの荷重が加わって拡頭部27に下向きの荷重が加わった場合に、可撓部31aと連結部31bとに略同じせん断力が生じることにより連結部31bが先に破断し得るため、上述したように図6の矢印Bの方向へ拡頭部27が傾動し得る。この場合も、胴部26の下側に入り込むように拡頭部27が傾動するため、エンジンフード7の大きな変形スペースが確保され、エンジンフード7の変形による衝撃吸収力が阻害されることがない。
以上、本発明を、その好適実施形態の実施例について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、連結部31bを2箇所に設けたが、2箇所に限られず、1箇所または3箇所以上の適所に設けるものであってもよい。また、胴部26と拡頭部27との間には、可撓部31a及び連結部31b以外の部分をスリット32としたが、スリット32の部分に連結部31bよりも小さな引っ張り荷重で破断する薄膜を設け、薄膜を介して胴部26及び拡頭部27が接続されているようにしてもよい。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
1 車体
2 エンジンルーム
3 内燃機関
23 吸気ダクト
23a 吸気口
24 上側分割体(一定断面形状部分)
26 下流側ダクト
26c 第1段部(下面)
26d 第2段部(一定断面形状部分)
26e 側部(側面)
27 上流側ダクト
27c 底壁部(下面)
27d 側部(側面)
31a 可撓部
31b 連結部(脆弱部)
32 スリット(脆弱部)

Claims (5)

  1. 車体の前部に設けられたエンジンルームに配置され、吸入空気を内燃機関に導入する吸気装置であって、
    前記エンジンルームの前部にて車体前後方向に延在するように設けられた吸気ダクトを有し、
    前記吸気ダクトは、吸気口を有する上流側ダクトと、前記上流側ダクトの下流側に設けられた下流側ダクトと、前記上流側ダクト及び前記下流側ダクトを互いに結合する結合部とを有し、
    前記上流側ダクトが少なくとも両側面及び下面で前記下流側ダクトよりも拡開するように、前記結合部は形成され、
    前記結合部は、前記上流側ダクト及び前記下流側ダクトの上部を互いに結合する可撓部と、前記上流側ダクト及び前記下流側ダクトの両側面及び下面を互いに結合し、前記可撓部よりも脆弱にされた脆弱部とを有することを特徴とする吸気装置。
  2. 前記下面側の脆弱部が前記両側面側の脆弱部よりも上流側にオフセットしていることを特徴とする請求項1に記載の吸気装置。
  3. 前記脆弱部が、断続的に延在するスリットを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸気装置。
  4. 前記下流側ダクトの少なくとも前記結合部の近傍が一定断面形状部分をなし、前記上流側ダクトが前方から加わる力を受けて、前記脆弱部が破断することにより、前記上流側ダクトが下方に傾動したときに、前記上流側ダクトの前記脆弱部側の部分が、前記下流側ダクトの前記一定断面形状部分に衝当することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の吸気装置。
  5. 前記上流側ダクトが、上方に開放されたU字型断面状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の吸気装置。
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