JP6158328B2 - スルホンイミド化合物およびその塩の製造方法 - Google Patents

スルホンイミド化合物およびその塩の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スルホンイミド化合物およびその塩、とりわけそのリチウム塩の製造方法に関する。
リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド((CFSONLiもしくはLiTFSI)またはリチウムビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド(CSONLi)などの、スルホンイミド塩は、特に興味のある化合物である。とりわけ、それらの特性により、純度および品質、たとえば、バッテリーまたは帯電防止剤市場において電荷の伝導および/または消散に関して要求が厳しい電子用途向けに有益な化合物である。これらの特性は、一方では、イミドの非常に高い酸性度であり、他方では、様々なカチオンに対するイミドの錯体形成力の不在である。これらの同じ特性は精製操作を、極めて困難で、かつ、複雑なものにする。高い酸性度は強い解離を暗示し、強い解離は、水などの極性媒体への高い溶解性を暗示する。その上に、これらのイミドは多くの場合、水との付加体を形成し、結果として、水から分離するのが困難である。結果として、(CFSONLiまたは((CSONLi)などの、スルホンイミド塩は、それらが無水形態にあろうと水溶液形態にあろうと、高純度を有することが好ましい。
とりわけ、ジオキサンなどの溶媒からの再結晶によってスルホンイミド塩を精製する工程を含む、スルホンイミド塩の製造方法は、先行技術に存在する。しかし、この精製工程は、有毒な、可燃性の溶媒の使用、スルホンイミド塩を、ジオキサンとの会合錯体から分離することの困難さ、および得られる純度の限定などの、いくつかの欠点を有する。その上に、そのような方法は多くの場合、着色した塩、したがって最適ではない純度を有する塩をもたらすことが観察されている。さらに、結果として生じる塩の精製工程が液/液抽出からなる、スルホンイミド塩の製造方法もまた存在する。しかし、一般に、この種の抽出は、ほとんど精製効果がなく、かつ、大量の溶媒の使用を伴う。
さらに、スルホンイミド塩は一般にスルホンイミドから製造される。しかし、スルホンイミドは典型的には、スルフィン酸もしくはスルホン酸またはスルホンアミドなどの有機不純物との混合物の形態で得られる。現在、これらの不純物は、スルホンイミドから分離することが困難である。結果として、生じるスルホンイミド塩は、最適純度を持たない。
スルホンイミド塩の、とりわけ(CFSONLiの技術的重要性を考慮すると、行うのが容易であり、上述の欠点を持たない製造方法を開発することが必要とされている。しかし、水中のスルホンイミドとの混合物としての有機不純物との間の様々な相互作用についての知識の不在を考慮すると、前記スルホンイミドの効率的な精製のための工程を開発することは特に困難である。したがって、高純度の、スルホンイミド、とりわけ(CFSONH、および相当するスルホンイミド塩、とりわけ(CFSONLiの製造方法を開発することが必要とされている。
本発明の目標は、高純度の、スルホンイミド、とりわけ(CFSONHの製造方法を提供することである。
本発明の別の目標は、高純度の、スルホンイミド塩、とりわけ(CFSONLiの製造方法を提供することにある。
本発明の別の目標は、行うのが容易である、スルホンイミド塩、とりわけ(CFSONLiの製造方法を提供することである。
水性(RfSO)(RfSO)NHの製造方法
本発明の一主題は、式(Rf−SO)(Rf−SO)NH(該式中、RfおよびRfは、互いに独立して、フッ素原子とパーフルオロアルキル、フルオロアルキル、フルオロアルケニル、フルオロアリールおよびフルオロアリル基から選択される1〜10個の炭素原子を含む基とからなる群から選択される)の水性スルホンイミド化合物を、(Rf−SO)(Rf−SO)NH、RfSOHおよび/またはRfSOH、RfSONHおよび/またはRfSONHを含む混合物M1から出発して製造する方法において、前記混合物M1を酸化剤で酸化して、(Rf−SO)(Rf−SO)NHと、RfSOHおよび/またはRfSOHと、RfSONHおよび/またはRfSONHを含む混合物M2を得る工程を含むことを特徴とする方法である。
本発明によれば、RfおよびRfは同一であっても異なってもよい。
一実施態様によれば、RfおよびRfは、互いに独立して、フッ素原子とパーフルオロアルキル、フルオロアルキル、フルオロアルケニルおよびフルオロアリル基から選択される、1〜10個の炭素原子を含む基とからなる群から選択される。
この酸化工程は、RfSOHおよび/またはRfSOHへRfSOHおよび/またはRfSOHを選択的に酸化することを、意外にも、可能にする。
本発明によれば、混合物M2は有利には、(Rf−SO)(Rf−SO)NHをRfSOHからおよび/またはRfSOHから、ならびにRfSONHおよび/またはRfSONHから分離するために水性媒体中での蒸留工程にかけられてもよい。したがって、得られる(Rf−SO)(Rf−SO)NHの純度は高い。
一実施態様によれば、(Rf−SO)(Rf−SO)NH、RfSOHおよび/またはRfSOH、RfSONHおよび/またはRfSONHを含む混合物M1からの、式(Rf−SO)(Rf−SO)NH(該式中、RfおよびRfは上に定義された通りである)の水性スルホンイミド化合物の製造方法は、
i)前記混合物M1を酸化剤で酸化して、(Rf−SO)(Rf−SO)NHと、RfSOHおよび/またはRfSOHと、RfSONHおよび/またはRfSONHとを含む混合物M2を得る工程と;
ii)混合物M2を水性媒体中で蒸留して、(Rf−SO)(Rf−SO)NHをRfSOHからおよび/またはRfSOHから、ならびにRfSONHおよび/またはRfSONHから分離する工程と
を含む。
本発明の主題はまた、(RfSO)(RfSO)NHと、RfSOHおよび/またはRfSOHとを含む混合物M1からの、式(RfSO)(RfSO)NH(該式中、RfおよびRfは上に定義された通りである)の水性スルホンイミド化合物の製造方法において、
i)前記混合物M1を酸化剤で酸化して、(RfSO)(RfSO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとを含む混合物M2を得るた工程と;
ii)混合物M2を水性媒体中で蒸留して、(RfSO)(RfSO)NHをRfSOHからおよび/またはRfSOHから分離する工程と
を含むことを特徴とする方法である。
本発明に従って、本発明による方法の実施後に得られる式(RfSO)(RfSO)NHのスルホンイミド化合物は、水溶液中に存在する。
一実施態様によれば、RfおよびRfが同一である場合、合成されるスルホンイミド化合物(RfSO)(RfSO)NHは「対称」スルホンイミドである。好ましくは、前記対称スルホンイミドは、(CFSONH、(CHFSONH、(CHFSONH、(CSONH、(CSONH、F(SONHおよび(CSONHからなる群から選択される。
一実施態様によれば、RfおよびRfが異なる場合、合成されるスルホンイミド化合物(RfSO)(RfSO)NHは、(FSO)(CFSO)NH、(FSO)(CSO)NH、(FSO)(CSO)NH、(FSO)(CSO)NH、(CFSO)(CSO)NH、(CFSO)(CSO)NH、(CFSO)(CSO)NH、(CSO)(CSO)NH、(CSO)(CSO)NHおよび(CSO)(CSO)NHからなる群から選択される。
本発明との関連で、特に明記しない限り、RfおよびRfが同一である場合、得られるスルホンイミド(またはその塩)は、対称スルホンイミド(またはその塩)である。
本発明との関連で、特に明記しない限り、RfおよびRfが異なる場合、得られるスルホンイミド(またはその塩)は、非対称スルホンイミド(またはその塩)である。
一実施態様によれば、RfおよびRfは同一である。
一実施態様によれば、RfおよびRfは、1〜10個の炭素原子、好ましくは1〜4個、さらにより優先的には1〜2個の炭素原子を含むパーフルオロアルキル基である。
一実施態様によれば、RfおよびRfはCFを表す。この場合には、上述の方法は、水性(CFSONH、すなわち、(CFSONHの水溶液を製造することを可能にする。
別の実施態様によれば、RfおよびRfはCを表す。この場合には、上述の方法は、水性(CSONH、すなわち、(CSONHの水溶液を製造することを可能にする。
一実施態様によれば、化合物RfSOHおよびRfSOHは、互いに独立して、CHFSOH、CHFSOH、CFSOH、CSOH、CSOH、FSOHおよびCSOHからなる群から選択される。
一実施態様によれば、化合物RfSOHおよびRfSOHは、互いに独立して、CHFSOH、CHFSOH、CFSOH、CSOH、CSOH、FSOHおよびCSOHからなる群から選択される。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「水性(RfSO)(RfSO)NH」は、(RfSO)(RfSO)NHの水溶液を意味する。
一実施態様によれば、RfSOHおよび/またはRfSOH、とりわけCFSOHは、混合物M1中の少量生成物であり、(RfSO)(RfSO)NH、とりわけ(CFSONHは、前記混合物中の主要生成物である。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「混合物中の少量生成物」は、前記混合物の他の成分に対して、前記混合物の20重量%以下、好ましくは10%以下、好ましくは5%以下を構成する生成物を意味する。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「混合物中の主要生成物」は、前記混合物の他の成分に対して、前記混合物の少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも50%を構成する生成物を意味する。
一実施態様によれば、混合物M1は、0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜2重量%のRfSOHおよび/またはRfSOHを含む。
一実施態様によれば、混合物M1は、30重量%〜95重量%、好ましくは50重量%〜95重量%、優先的には60重量%〜95重量%の(RfSO)(RfSO)NH、とりわけ(CFSONHを含む。
本発明によれば、混合物M1はまた、RfSONH、RfSONH、RfSOH、RfSOH、HF、HBrおよびHClからとりわけ選択される、他の化合物を含み得る。特に、これらの化合物は、混合物M1中の少量副生物である。本発明によれば、それらはまた、有機および無機性不純物とも言われる。
一実施態様によれば、化合物RfSONHおよびRfSONHは、互いに独立して、CHFSONH、CHFSONH、CFSONH、CSONH、CSONHおよびCSONHからなる群から選択される。特に、RfSONHおよび/またはRfSONHは、CFSONHを表す。
一実施態様によれば、混合物M1は、(RfSO)(RfSO)NH、とりわけ(CFSONHと、RfSOH、RfSOH、RfSONH、RfSONH、RfSOH、RfSOH、HF、HBrまたはHClなどの有機および無機性不純物とを含む。特に、M1は、(CFSONHと、CFSOH、CFSONH、CFSOH、HF、HBrおよびHClからなる群から選択される有機および無機性不純物とを含む。
一実施態様によれば、混合物M1は、0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜2重量%のRfSONHおよび/またはRfSONHを含む。
本発明による方法では、酸化工程i)の酸化剤は、過酸化水素、有機ヒドロペルオキシドおよびペルオキシド、漂白剤、過硫酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、Oxone、オゾンおよび亜酸化窒素からなる群から選択されてもよい。特に、酸化剤は、過酸化水素(H)、とりわけ30重量%でのHである。
一実施態様によれば、酸化工程i)は、20℃〜100℃、好ましくは50℃〜90℃、優先的には75℃〜85℃の範囲の温度で行われる。特に、酸化工程i)は80℃で行われる。
一実施態様によれば、酸化工程i)は、5〜120分間、好ましくは10〜60分間、優先的には20〜40分間行われる。
本発明によれば、混合物M2はまた、RfSONH、RfSONH、RfSOH、RfSOH、HF、HBrおよびHClからとりわけ選択される、他の化合物を含み得る。特に、これらの化合物は、混合物M2中の少量副生物である。本発明によれば、それらはまた、有機および無機性不純物とも言われる。
一実施態様によれば、混合物M2は、(RfSO)(RfSO)NHとRfSONH、RfSONH、RfSOH、RfSOH、HF、HBrおよびHClなどの有機および無機性不純物とを含む。特に、M2は、(CFSONHとCFSONH、CFSOH、HF、HBrおよびHClなどの有機および無機性不純物とを含む。
一実施態様によれば、混合物M2は、CFSOHなどの、いかなるRfSOHおよび/またはRfSOHをも含まないか、または非常に少量、すなわち、200ppm未満、好ましくは50ppm未満、好ましくは10ppm未満しか含まない。
一実施態様によれば、混合物M2は、0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜2重量%のRfSONHおよび/またはRfSONHを含む。
混合物M1の酸化工程は有利には、RfSOHおよび/またはRfSOHへ混合物M1中に存在するRfSOHおよび/またはRfSOHを酸化することを可能にすることが示された。特に、酸化工程i)は、(RfSO)(RfSO)NHに対してのならびにRfSONHおよび/またはRfSONHに対してのRfSOHおよび/またはRfSOHの選択的酸化である。特に、意外にも、RfSONHおよび/またはRfSONHは酸化工程i)中に酸化されなかった。
本発明との関連で、用語「別の化合物に対しての一化合物の選択的酸化」は、他の化合物に影響を及ぼすことがない1つの特有の化合物への酸化剤の作用を意味する。(RfSO)(RfSO)NHと、RfSONHおよび/またはRfSONHとが酸化されることなく、混合物M1中に存在するRfSOHおよび/またはRfSOHのRfSOHおよび/またはRfSOHへの選択的酸化がとりわけ言及されてもよい。特に、(CFSONHおよびCFSONHが酸化されることなく、混合物M1中に存在するCFSOHのCFSOHへの選択的酸化が言及されてもよい。
混合物M2の蒸留工程ii)は、(RfSO)(RfSO)NHの水溶液、とりわけ(CFSONHの水溶液を与えるために、水性媒体中で行われる。
本発明によれば、蒸留工程ii)は、(RfSO)(RfSO)NHの蒸留を行うのに十分な量の水の存在下で行われてもよい。特に、工程ii)の水性媒体の水は、酸化工程i)後に添加されたものである。特に、工程ii)の水性媒体の水はまた、先行酸化工程に、とりわけ30重量%での過酸化水素に由来する。
一実施態様によれば、40重量%〜95重量%、好ましくは60重量%〜80重量%、優先的には65重量%〜75重量%の(RfSO)(RfSO)NHを含む水溶液が酸化工程i)後に得られる。
本発明によれば、蒸留工程は、ボイラーおよび蒸留塔を備えた蒸留装置で行われてもよい。
一実施態様によれば、蒸留工程は、50℃〜300℃、好ましくは50℃〜200℃、優先的には80℃〜150℃の範囲のボイラー温度で行われる。特に、ボイラー温度は、80℃〜130℃の範囲である。蒸留工程は、たとえば、110℃〜130℃のボイラー温度で行われてもよい。
本発明との関連で、特に明記しない限り、ボイラー温度は、蒸留塔の塔底温度に相当する。
一実施態様によれば、蒸留工程は、塔頂温度が20℃〜180℃、好ましくは40℃〜150℃、優先的には40℃〜130℃の範囲である蒸留塔を備えた蒸留装置で行われる。特に、蒸留塔の塔頂温度は、40℃〜100℃の範囲である。特に、塔頂温度は、50℃〜80℃の範囲である。
一実施態様によれば、蒸留工程ii)は、蒸留塔で大気圧で行われる。別の実施態様によれば、混合物M2を蒸留する工程は、真空下に、とりわけ1〜1000ミリバール(0.1〜100kPa)、好ましくは5〜500ミリバール(0.5〜50kPa)、優先的には5〜200ミリバール(0.5〜20kPa)の範囲の塔圧力で行われる。特に、塔圧力は、5〜100ミリバール、好ましくは5〜60ミリバールの範囲である。特に、この圧力は20ミリバール〜60ミリバールの範囲である。
一実施態様によれば、蒸留工程は、様々な蒸留留分の回収を含み、前記留分は、様々な蒸留条件、すなわちボイラーでのおよび塔頂での様々な温度ならびに様々な圧力下で回収される。
したがって、特定の実施態様によれば、第1留分は、次の条件下に集められる:蒸留工程は、70℃〜130℃のボイラー温度で、20〜60ミリバールの範囲の塔圧力でおよび40℃〜100℃の範囲の塔頂温度で行われる。
次に、別の特定の実施態様によれば、第2留分は、次の条件下に集められる:蒸留工程は、50℃〜80℃の範囲の塔頂温度で、5〜15ミリバールの範囲の塔圧力でおよび90℃〜130℃の範囲のボイラー温度で行われる。
本発明によれば、蒸留塔は、所望の程度の純度に適合させることができ、蒸留塔は、蒸留される混合物の酸性条件に好適な材料からなることができる。
本発明によれば、ボイラーおよび蒸留塔を備えた蒸留装置は、蒸留される混合物の酸性条件に好適な材料からなり得る。特に、蒸留装置は、次の材料から選択される:ガラス、Teflon、黒鉛。
本発明によれば、蒸留工程は、水中の(RfSO)(RfSO)NHの蒸留を可能にするのに好適である理論段数を含む塔を用いて行われてもよい。
一実施態様によれば、蒸留は、2〜40理論段、好ましくは4〜20、優先的には5〜15理論段を含む蒸留塔を用いて行われる。特に、蒸留は、7〜14理論段を含む塔を用いて行われる。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「理論段」は、熱損失がゼロであり、そして熱力学的平衡が瞬時である理想段を意味する。
一実施態様によれば、蒸留工程ii)は、1〜50、好ましくは1〜40、優先的には5〜30の範囲の還流比で行われる。特に、還流比は5〜15の範囲である。
本発明との関連で、そして特に明記しない限り、用語「還流比」は、還流(塔頂にて戻される凝縮蒸気の画分)のモル流量(質量または容積による)と回収される純留出物のモル流量(それぞれ、質量または容積による)との間の比を意味する。
本発明の方法によれば、蒸留工程ii)は、連続的にまたは回分式で行われてもよい。
一実施態様によれば、混合物M2を蒸留する工程は、混合物M2中に含有される生成物に従って異なる留分を集めることを可能にする。RfSONHおよび/またはRfSONHならびにRfSOHのおよび/またはRfSOHの水和物などの、混合物M2中に含まれる有機不純物の一部は、塔底に留まる。こうして、本プロセス後に、高純度の、とりわけRfSOHおよび/またはRfSOHを、RfSOHおよび/またはRfSOHを、ならびにRfSONHおよび/またはRfSONHを含まない(RfSO)(RfSO)NHの水溶液が回収される。
本発明によれば、本方法は、RfSONHおよび/またはRfSONHをリサイクルする工程を含んでもよい。
一実施態様によれば、蒸留工程ii)後に、RfSONHおよび/またはRfSONHは、蒸留残留物の中和および抽出という様々な工程に供せられる。これらの工程後に、純粋なRfSONHおよび/またはRfSONHが回収される。
一実施態様によれば、純粋なRfSONHおよび/またはRfSONHは、本発明のプロセスへ、とりわけ本明細書で下に記載されるアンモノリシス工程へリサイクルされる。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「高純度の生成物」は、95%超、好ましくは99%超、優先的には99.5%以上の純度の生成物を意味する。
一実施態様によれば、40重量%〜95重量%、好ましくは60重量%〜80重量%、優先的には65重量%〜75重量%の(RfSO)(RfSO)NHを含む水溶液が、酸化および蒸留工程後に得られる。
したがって、(RfSO)(RfSO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOH、RfSOHおよび/またはRfSOH、ならびにRfSONHおよび/またはRfSONHなどの有機不純物とをとりわけ含む混合物M1の、酸化工程i)、後続の蒸留工程ii)は(RfSO)(RfSO)NHを精製することを可能にすることが発見された。
混合物M1中に含有されるRfSOHおよび/またはRfSOHはとりわけ、(RfSO)(RfSO)NHのそれに非常に近い沸点を有する(たとえばCFSOHは165℃の沸点を有し、CFSONHは164℃の沸点を有し、(CFSONHは167℃の沸点を有する)。その上に、RfSOHおよび/またはRfSOHは、水と水和物を形成しない。最後に、スルホンアミド誘導体RfSONHおよび/またはRfSONHは、スルホンイミドおよびそれらの塩の製造方法で典型的に存在する不純物であり、それらは前記スルホンイミドから分離するのが困難である。
したがって、これらの様々な因子は全体として、(RfSO)(RfSO)NHの精製が困難であるというようなものである。
本発明による酸化工程はとりわけ、蒸留工程中に(RfSO)(RfSO)NHからそのとき有利に分離され得る、RfSOHおよび/またはRfSOHへRfSOHおよび/またはRfSOHを選択的に酸化することを可能にする。
意外にも、この酸化工程は、酸化されない、スルホンアミド類RfSONHおよび/またはRfSONHという不純物を除去することを可能にしない。
還流比、理論段数、ボイラー温度、塔頂温度および蒸留塔圧力などの、様々な具体的な蒸留パラメーターの組み合わせは、生成物(RfSO)(RfSO)NHからのスルホンアミド不純物RfSONHおよび/またはRfSONHの特に効率的な分離を可能にする。したがって、非常に高純度の(RfSO)(RfSO)NHの水溶液が有利には得られる。
さらに、スルホンアミド不純物RfSONHおよび/またはRfSONHは有利には、本発明の方法において、たとえば試薬としてのスルホンアミドの導入中にリサイクルされ、再使用され得ることが示された。これはしたがって、少なくとも本プロセス内でリサイクルすることによって、スルホンアミド不純物RfSONHおよび/またはRfSONHをアップグレードする工程を有利には含む方法をもたらす。このリサイクリングは、工業的観点から特に有利である。
予備蒸留工程
本発明によれば、水性(RfSO)(RfSO)NHの製造方法は、混合物M1をもたらす、(RfSO)(RfSO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとを含む、混合物M’1を蒸留する予備工程を含んでもよい。典型的には、混合物M1をもたらすこの蒸留工程は、混合物M’1を粗雑に精製するための蒸留である。特に、水性(CFSONHの製造方法は、混合物M1をもたらす、(CFSONHとCFSOHとを含む、混合物M’1を蒸留する予備工程を含む。
一実施態様によれば、混合物M’1の蒸留は、(RfSO)(RfSO)NHから、第三級アミン硫酸水素塩NR’(R’は、1〜20個の炭素原子を含有する線状もしくは分岐アルキル基を表す)などの、ある種の不純物を分離することを可能にし得る。具体的には、この第三級アミン硫酸水素塩は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン硫酸水素塩である。したがって、混合物M1は、第三級アミン硫酸水素塩NR’をとりわけ含まない混合物M’1に相当する。
したがって、本発明は、(RfSO)(RfSO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとを含む混合物M’1からの水性(RfSO)(RfSO)NHの製造方法において、
− 前記混合物M’1を蒸留して、混合物M1を得る工程と;
− 前記混合物M1を酸化剤で酸化して、(RfSO)(RfSO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとを含む混合物M2を得る工程と;
− 混合物M2を水性媒体中で蒸留して、(RfSO)(RfSO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとの分離を可能にする工程と
を含むことを特徴とする方法に関する。
他の予備工程
一実施態様によれば、上述の混合物M’1中に存在するスルホンイミド(RfSO)(RfSO)NHは、錯体(RfSO)(RfSO)NH,NR’(ここで、R’は、1〜20個の炭素原子を含有する線状もしくは分岐アルキル基を表す)を含む有機相の酸性化の工程によって得られる。好ましくは、錯体(RfSO)(RfSO)NH,NR’は、(RfSO)(RfSO)NH,NEt(該式中、Etはエチル基Cを表す)または(RfSO)(RfSO)NH,NEt(i−Pr)(該式中、i−Prはイソプロピル基を表す)である。さらにより優先的には、錯体(RfSO)(RfSO)NH,NR’は、(CFSONH,NEtまたは(CFSONH,NEt(i−Pr)である。
一実施態様によれば、上述の錯体(RfSO)(RfSO)NH,NR’は、RfSOXのおよびRfSOXの(XはCl、BrまたはFを表し、RfおよびRfは場合により同一であるかまたは異なる)アンモノリシスの工程によって得られる。
別の実施態様によれば、上述の錯体(RfSO)(RfSO)NH,NR’は、RfSONHの存在下でのRfSOX(XはCl、BrまたはFを表し、RfおよびRfは場合により同一であるかまたは異なる)のアンモノリシスの工程によって得られる。
一実施態様によれば、RfSOXは、2相混合物M4を得るための、RfCO(Mはアルカリ金属を表す)とRfSOとを含む混合物M3の酸化の工程によって得られ、前記混合物M4は、RfSOXとRfCOとを含む。
本発明によれば、Mは、K、Li、Na、Csからとりわけ選択されるアルカリ金属を表す。
別の実施態様によれば、X=Fの、RfSOXは、RSOF(Rは、Rfのそれと同一の炭化水素ベースの鎖を表し、前記鎖はフッ素原子の代わりに水素原子を含み、RSOFは、W=Cl、BrまたはIの、RSOWから任意選択的に得られる)の電解フッ素化によって得られる。
好ましくは、WはClを表す。
一実施態様によれば、混合物M3は、
− 有機溶媒中で、RfCO、とりわけCFCOKをスルフィン化して、RfSO、とりわけCFSOKと、前記有機溶媒とを含む混合物Mを得る工程と;次いで
− 混合物Mから前記有機溶媒を蒸留して、前記溶媒なしの混合物Mを得る工程と;次いで
− 蒸留工程に由来する混合物Mの塩の分離の工程、とりわけ液/液抽出の工程と
によって得られる。
一実施態様によれば、RfCOは、RfCOHの、好ましくはCFCOHの塩化の工程によって得られる。
有利には、少なくとも塩化工程のためには、Mはカリウムである。
これらの様々な工程は、本明細書で以下の説明においてより正確に詳述される。
スルホンイミド塩(RfSO)(RfSO)NMの製造方法
本発明の主題はまた、上記のような(RfSO)(RfSO)NHの製造方法から出発する、(RfSO)(RfSO)NM(Mは、とりわけK、Li、NaおよびCsから選択される、アルカリ金属を表す)の製造である。
本発明の主題はまた、水性(RfSO)(RfSO)NHから出発する、(RfSO)(RfSO)NM、好ましくは(RfSO)(RfSO)NLiの製造方法であって、前記方法が、上記の方法に従った水性(RfSO)(RfSO)NHの製造を含む方法である。
一実施態様によれば、MはLiを表す。したがって、(RfSO)(RfSO)NMの製造方法は、(RfSO)(RfSO)NLiの製造方法に相当する。
一実施態様によれば、RfおよびRfが同一である場合、結果として生じるスルホンイミド塩は、対称であると言われ、とりわけ(CFSONM、(CHFSONM、(CHFSONM、(CSONM、(CSONM、(FSONM、(CSONMから選択される。特に、スルホンイミド塩は、(FSONLi(Rf=Rf=F)または(CFSONLi(Rf=Rf=CF)または(CSONLi(Rf=Rf=C)、好ましくは(CFSONLiおよび(CSONLiである。
一実施態様によれば、RfおよびRfが異なる場合、結果として生じるスルホンイミド塩は、非対称であると言われ、とりわけ(FSO)(CFSO)NM、(FSO)(CSO)NM、(FSO)(CSO)NM、(FSO)(CSO)NM、(CFSO)(CSO)NM、(CFSO)(CSO)NM、(CFSO)(CSO)NM、(CSO)(CSO)NM、(CSO)(CSO)NM、(CSO)(CSO)NMから選択される。
一実施態様によれば、同一であっても異なってもよい、RfおよびRfはパーフルオロアルキルである。
一実施態様によれば、(RfSO)(RfSO)NMは、(CFSONLiおよび(CSONLiから選択される。好ましくは、(RfSO)(RfSO)NMは(CFSONLiである。
一実施態様によれば、(RfSO)(RfSO)NMの製造方法は、上記のような方法に従っての(RfSO)(RfSO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとを含む混合物M1からの水性(RfSO)(RfSO)NHの製造を含み、かつ、、
i)前記混合物M1を酸化剤で酸化して、(RfSO)(RfSO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとを含む混合物M2を得る工程と;
ii)混合物M2を水性媒体中で蒸留して、(RfSO)(RfSO)NHをRfSOHからおよび/またはRfSOHから分離する工程と
を含むことを特徴とする。
一実施態様によれば、(RfSO)(RfSO)NM、とりわけ(RfSO)(RfSO)NLiの製造方法は、アルカリ金属塩基、とりわけリチウム化塩基の存在下での、上記の方法に従って得られる水性(Rf−SO)(Rf−SO)NHの中和の工程を含み、適切な場合には乾燥工程が続く。
本発明の主題はまた、次の工程:
− RfCOへのRfCOHの塩化の工程a)と;
− RfSOへのRfCOのスルフィン化の工程b)と;
− RfSOXへのRfSOの酸化の工程c)と;
− (RfSO)(Rf−SO)NH,NR’へのRfSOXのアンモノリシスの工程d)と;
− (RfSO)(RfSO)NHへの(RfSO)(RfSO)NH,NR’の酸性化の工程e)と;
− (Rf−SO)(Rf−SO)NMへの(RfSO)(RfSO)NHの、アルカリ金属塩基での中和の工程g)と;
− 適切な場合には、(RfSO)(RfSO)NMの乾燥の工程h)と
を含む、(RfSO)(RfSO)NM、好ましくは(CFSONLiの製造方法であって、
工程e)後に得られた(Rf−SO)(Rf−SO)NHが混合物の形態にあり、該混合物が、工程g)の前に、前記のような酸化工程i)および蒸留工程ii)に供されており、Rf、Rf、MおよびMが上に定義された通りである方法である。
特定の実施態様によれば、本発明は、下記の工程:
− CFCOKへのCFCOHの塩化の工程a)と;
− CFSOKへのCFCOKのスルフィン化の工程b)と;
− CFSOXへのCFSOKの酸化の工程c)と;
− (CFSONH,NR’へのCFSOXのアンモノリシスの工程d)と;
− (CFSONHへの(CFSONH,NR’の酸性化の工程e)と;
− (CFSONHLiへの(CFSONHの、リチウム化塩基での中和の工程g)と;
− 適切な場合には、(CFSONHLiの乾燥の工程h)と
を含む、(CFSONLiの製造方法であって、
工程e)後に得られた(CFSONHが、(CFSONHとCFSOHとを含む混合物の形態にあり、前記混合物が、工程g)の前に、前記のような酸化工程i)および蒸留工程ii)に供されている方法に関する。
本発明の主題はまた、次の工程:
− RSOW(ここで、WはBr、ClまたはIを表す)をRSOFへ転化する工程b’)と;
− RSOFへのRSOFの電解フッ素化の工程c’)と;
− (RfSO)(Rf−SO)NH,NR’へのRfSOFのアンモノリシスの工程d)と;
− (RfSO)(RfSO)NHへの(RfSO)(RfSO)NH,NR’の酸性化の工程e)と;
− (Rf−SO)(Rf−SO)NMへの(RfSO)(RfSO)NHの、アルカリ金属塩基での中和の工程g)と;
− 適切な場合には、(RfSO)(RfSO)NMの乾燥の工程h)と
を含む、(Rf−SO)(Rf−SO)NMの製造方法であって、
工程e)後に得られた、(Rf−SO)(Rf−SO)NHが混合物の形態にあり、前記混合物が、工程g)の前に、前に定義されたような酸化工程i)におよび蒸留工程ii)に供されており、Rf、R、Rf、Mが上に定義された通りである方法である。
本発明によれば、上述の、および下に詳述される本方法の様々な工程、とりわけスルフィン化、酸化およびアンモノリシス工程は、連続または回分反応器で行われてもよい。
本発明によれば、様々な反応は、ピストン−フロー反応器、たとえば単一管形反応器、またはカスケード式の完全攪拌反応器で行われてもよい。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「管形反応器」は、管形状の反応器を意味する。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「ピストン−フロー反応器」は、流れが一方向であり、流れに直交する平面において流体流れがすべて一様な速度で移動する反応器を意味する。そのようなフローでは、半径方向の混合は完璧であるが、軸方向の混合はまったくない。
様々な工程は、下で詳述される。
塩化工程a)
本発明との関連で、(RfSO)(RfSO)NMの製造方法は、RfCOへのRfCOHの塩化の工程a)を含んでもよい。
RfCOへのRfCOHの塩化の工程は、当業者に公知の方法に従って行われてもよい。
一実施態様によれば、Mは、K、Li、Na、Csからなる群から選択される。好ましくは、MはKを表す。
一実施態様によれば、RfCOHはCFCOHである。
一実施態様によれば、RfCOKはCFCOKである。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「塩化」は、酸RfCOHからのアルカリ金属塩RfCOの製造に対する反応を意味する。たとえば、トリフルオロ酢酸カリウムCFCOKへのトリフルオロ酢酸CFCOHの塩化またはCCOKへのCCOHの塩化が言及されてもよい。
一実施態様によれば、RfCOへのRfCOHの塩化の工程a)は、水性アルカリ溶液、とりわけ水性水酸化カリウム溶液へのRfCOHのゆっくりした添加からなる。この添加はとりわけ、反応媒体の温度が30℃〜80℃に留まるのに十分な時間で行われる。
塩化工程a)後に、水中のRfCO、好ましくはRfCOK、優先的にはトリフルオロ酢酸カリウムの溶液が得られ得る。
一実施態様によれば、RfCOの溶液を濃縮する工程が、反応中に生成された水を除去するために、塩化工程a)の終わりに行われる。その上に、この蒸留工程にまた、優先的には真空下で、とりわけ30℃〜100℃の温度でのオーブン中での、乾燥工程が続いてもよい。
好ましくは、濃縮後に得られたRfCOの溶液は、10000ppm未満、好ましくは1000ppm未満、優先的には500ppm未満の量の水を含む。
スルフィン化工程b)
本発明との関連で、(RfSO)(RfSO)NM、とりわけ(RfSO)(RfSONLiの製造方法は、RfSOへのRfCOのスルフィン化の工程b)を含んでもよい。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「スルフィン化」は、RfCOからのRfSOの製造に対する反応を意味する。たとえば、トリフリン酸カリウム(CFSOK)へのトリフルオロ酢酸カリウム(CFCOK)のスルフィン化反応またはCCOKからのCSOKへのスルフィン化反応が言及されてもよい。
一実施態様によれば、MはKを表す。したがって、好ましくは、RfSOはRfSOKである。
RfSOへのRfCOのスルフィン化の工程は、当業者に公知の方法に従って行われてもよい。本発明によるスルフィン化反応b)はとりわけ、仏国特許第2900403号、仏国特許第2732010号または仏国特許第2732016号に記載されている条件下に行われてもよい。
一実施態様によれば、本方法のスルフィン化工程b)は、RfCOを酸化硫黄と反応させることにある。
本発明によれば、酸化硫黄、好ましくは二酸化硫黄は、ガス状形態で使用されてもよい。それはまた、一般に1重量%〜10重量%、好ましくは3%〜6%の範囲の濃度での、この反応のために選択される有機溶媒(反応溶媒)中の、溶液形態で導入されてもよい。
好ましくは、スルフィン化反応は、ガス状形態のSOの存在下で行われる。
一実施態様によれば、酸化硫黄のモル数とRfCOの、とりわけCFCOKのモル数との間の比は、0.1〜5、好ましくは1〜3の範囲である。優先的には、この比は約2である。
本発明の方法のスルフィン化工程b)は、非プロトン性有機溶媒中で行われてもよい。好ましくは、スルフィン化工程に使用される溶媒は、極性の非プロトン性溶媒である。好ましくは、極性の非プロトン性溶媒は、酸性水素を有する非常に少ない不純物を含む。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「非プロトン性溶媒」は、Lewis理論で、放出するためのいかなるプロトンも持たない溶媒を意味する。
一実施態様によれば、使用される溶媒は、RfCOを少なくとも部分的に、好ましくは完全に溶解させることを可能にする。好ましくは、使用されてもよい極性の非プロトン性溶媒は、著しい双極子モーメントを有する。したがって、その比誘電率εは有利には、少なくとも約5に等しい。好ましくは、その誘電率は、50以下であり、5以上であり、そしてとりわけ30〜40である。
有機溶媒が上述の誘電率条件を満たすかどうかを測定するために、とりわけ、刊行物:Techniques of Chemistry,II−Organic solvents−p.536以下参照,第3版(1970)の表に言及することが可能である。
一実施態様によれば、スルフィン化工程用の有機溶媒は、カチオンを溶媒和させることができ、このことは、溶媒がLewis意味内で確かな塩基性特性を有することを意味する。溶媒がこの要件を満たすかどうかを決定するために、その塩基性は、「ドナー数」に言及することによって評価される。特に、使用される極性有機溶媒は、10よりも大きい、好ましくは20以上のドナー数を有する。好ましくは、この有機溶媒は、10〜30のドナー数を有する。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「ドナー数」は、省略形DNで、溶媒の求核性に関する指標を与え、その孤立電子対を与えるその能力を明らかにする数を意味する。
Christian REICHARDTによる刊行物[Solvents and Solvent Effects in Organic Chemistry−VCH p.19(1990)]において、「ドナー数」の定義は、ジクロロエタンの希薄溶液中での溶媒と五塩化アンチモンとの間の相互作用のエンタルピーの負数(−ΔH)(Kcal/モル)であるとして与えられている。
本発明のスルフィン化工程b)で、極性溶媒は、酸性水素を含まなくてよく;特に、溶媒の極性が電子吸引性基の存在によって得られる場合、電子吸引性官能基のα位の原子上にはいかなる水素も存在しないことが望ましい。
より一般的には、溶媒の第一酸性度に相当するpKaが少なくとも約20(「約」は、数十値の最初の桁のみが重要であるという事実を強調する)、有利には20〜35、好ましくは25〜35に等しいことが好ましい。
酸性はまた、Christian REICHARDT,[「Solvents and Solvent Effects in Organic Chemistry」,第2版,VCH(RFA),1990,ページ23−24]によって定義されているように、溶媒のアクセプター数ANによって表現されてもよい。
有利には、このアクセプター数ANは、20未満、特に18未満である。
様々な要件を満たし、スルフィン化工程b)において良好な結果を与える溶媒は、とりわけアミド型の溶媒であってもよい。アミドの中に、四置換尿素および一置換ラクタムなどの特定の性質のアミドがまた含められる。アミドは、好ましくは置換されている(普通のアミドについては二置換されている)。たとえば、N−メチルピロリドン(NMP)などの、ピロリドン誘導体、またはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)もしくはN,N−ジメチルアセトアミドが言及されてもよい。
別の特に有利なカテゴリーの溶媒は、それらが対称であろうと非対称であろうと、それらが開いていようと閉じていようと、エーテルからなる。様々なグライム、たとえばダイグライムなどの様々なグリコールエーテル誘導体が、エーテルカテゴリーに組み入れられるべきである。
優先的には、DMFがスルフィン化工程b)に使用される溶媒である。
本発明によれば、この実施は、回分式にまたは連続的に行われてもよい。
回分式実装実施態様においては、RfCOが有機溶媒中へ導入され、酸化硫黄が次に、全部でまたは分割して加えられる。
本発明によれば、スルフィン化反応は、加熱装置(熱交換器)および攪拌装置、たとえばインペラを用いる攪拌を備えた標準反応器で行われてもよい。反応混合物は次に加熱される。
連続実施態様においては、カスケード式のいくつかの反応器または、その特性が所望の反応温度に達することを可能にする熱交換流体が循環するジャケットを備えた管などの、連続的実施を可能にする装置が用いられる。
この場合には、装置は、有機溶媒との混合物としてRfCOを供給されてもよく、二酸化硫黄が次に導入されてもよい。後者は、RfCOと有機溶媒とを含む供給液に加えられてもよく、またはそれは、装置の異なるポイントへ導入されてもよく:この導入は、反応器のトップへまたは反応マスへ行われてもよい。
次に、加熱は、所望の程度の転化率が得られるまで行われてもよい。
一実施態様によれば、スルフィン化工程b)は、100℃〜200℃、好ましくは110℃〜180℃、優先的には120℃〜150℃の範囲の温度で行われてもよい。好ましくは、スルフィン化反応は、140℃で行われる。
スルフィン化反応は有利には大気圧で行われるが、より高い圧力がまた用いられてもよい。したがって、この反応は、1〜20バール(100〜2000kPa)、好ましくは1〜3バール(100〜300kPa)から選択される絶対全圧で行われてもよい。
加熱時間は、選択される反応温度の関数として広く変わってもよい。特に、反応は、約30分〜24時間、好ましくは2時間〜20時間未満、より優先的には4時間〜5時間行われる。
前記酸化硫黄が二酸化硫黄である場合、スルフィン化工程b)からの結果として生じる混合物は、2相:前記RfCOのおよび二酸化硫黄の少なくとも一部が前記溶媒中に溶解している、液相、ならびに二酸化硫黄と反応中に形成された二酸化炭素とを本質的に含有する気相を含んでもよい。
最終生成物の過度の分解を避けるために、そしてしたがって良好な反応選択性を確実にするために、出発RfCOを完全に転化させようとしないことが好ましい。反応の進行は、反応媒体中の消失したRfCOの量対RfCOの最初の量のモル比である、RfCOの転化率(DC)によって監視されてもよく、この転化率は、媒体中に残っている酸の分析後に容易に計算される。
好ましくは、スルフィン化反応は、所望の生成物RfSO/転化RfCOのモル比によって表される、30%超の転化率が得られるまで行われる。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「転化率(DC)」は、転化基質のモル数と関与基質のモル数との間の比を意味する。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「収率(RY)」は、形成生成物のモル数と関与基質のモル数との間の比を意味する。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「選択率(RC)」は、形成された生成物のモル数と反応中に転化した基質のモル数との間の比を意味する。
本発明との関連で、本方法は、スルフィン化工程b)後に減圧工程を含んでもよい。
一実施態様によれば、スルフィン化工程b)は、反応溶媒中の、とりわけDMF中の、未転化RfCOのおよび形成されたRfSOの溶液からとりわけなる混合物Mをもたらす。
一実施態様によれば、工程b)後に得られる混合物Mは、反応溶媒の、とりわけDMFの蒸留の工程にかけられる。有利には、留去された反応溶媒は、スルフィン化工程b)にリサイクルされ、再使用されてもよい。
塩の分離および有機溶媒のリサイクリングの工程b1)
本発明との関連で、本発明による方法は、スルフィン化工程b)後に、たとえば液/液抽出による、塩の分離および有機溶媒のリサイクリングの工程b1)を含んでもよい。
抽出工程b1)は、当業者に公知の方法に従って行われてもよい。
一実施態様によれば、工程b1)は、先行工程から結果として生じる反応媒体へ水と抽出溶媒とを加えることによって行われる。
好ましくは、抽出溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレンおよびパークロロエチレンからとりわけ選択される、塩素化溶媒、ならびにまた塩素化芳香族溶媒(クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼンおよび高級同族体)である。好ましくは、抽出溶媒はジクロロメタンである。
本発明との関連で、沈降による前記相の分離後に、有機相O3と塩水性相A3とを含有する2相媒体が得られ得る。
一実施態様によれば、相O3は、抽出溶媒、とりわけジクロロメタン、およびまたスルフィン化工程b)に使用された有機溶媒、とりわけDMFを含む。
本発明との関連で、相O3およびA3は、前記相の液/液抽出の工程b1)によって、相の沈降後に分離されてもよい。
好ましくは、相O3は、水性相A3のそれ未満の密度を有する。
本発明との関連で、相O3は、抽出溶媒、とりわけジクロロメタンと、スルフィン化工程b)に使用された有機溶媒、とりわけDMFとを別々に回収するための蒸留工程に供されてもよい。様々な溶媒が、それらの異なる沸点の結果として別々に集められ得る。
一実施態様によれば、水性相A3は、RfCOとRfSOとを含む混合物M3を含む。
本発明による方法は、相O3の蒸留によって得られる、スルフィン化工程b)に使用された溶媒、とりわけDMFをリサイクルする工程を含んでもよい。このようにリサイクルされる溶媒は、本プロセスへ、とりわけスルフィン化工程b)へ再注入されてもよい。
本発明による方法はまた、相O3の蒸留によって得られる、抽出溶媒、とりわけジクロロメタンをリサイクルする工程を含んでもよい。このようにリサイクルされる抽出溶媒は、本プロセスへ、すなわち工程b1)へ再注入されてもよい。
本発明との関連で、特に明記しない限り、用語「リサイクルされる溶媒」は、リサイクリング工程を受けている溶媒を意味する。
この工程b1)は有利には、水性相での、とりわけ水性相A3での、塩RfCO(スルフィン化工程で転化しなかった)とRfSO(形成された)との回収を可能にし得る。
その上に、抽出溶媒の使用は有利には、スルフィン化工程b)に使用された有機溶媒を除去することを可能にする。
本発明による(RfSO)(RfSO)NM、とりわけ(CFSONLiの製造方法は有利には、抽出工程b1)の抽出溶媒またはスルフィン化工程b)の反応溶媒などの、溶媒のリサイクリングの工程を含む。
酸化工程c)
本発明による(RfSO)(RfSO)NMの製造方法は、RfSOX(Xは、塩素、フッ素または臭素原子を表す)を与えるための、上に定義されたような水性相A3の酸化の工程c)を含んでもよい。
一実施態様によれば、RfSOXはCFSOX(Xは上に定義された通りである)である。
特に、水性相A3の酸化の工程は、RfCOとRfSOとを含む混合物M3の酸化に相当する。
酸化工程は、当業者に公知の方法に従って行われてもよい。
一実施態様によれば、水性相A3の酸化の工程は、SO、F、Cl、SOCl、BrおよびSOBrから選択される酸化剤の存在下で行われる。
一実施態様によれば、酸化剤がSOClまたはClである場合、形成される生成物は、RfSOCl、とりわけトリフルオロメタンスルホニルクロリドCFSOClである。
別の実施態様によれば、酸化剤がSOBrまたはBrである場合、形成される生成物は、RfSOBr、とりわけトリフルオロメタンスルホニルブロミドCFSOBrである。
別の実施態様によれば、酸化剤がSOまたはFである場合、形成される生成物は、RfSOF、とりわけトリフルオロメタンスルホニルフルオリドCFSOFである。
好ましくは、酸化剤はClであり、酸化工程c)で形成される生成物はRfSOClである。
本発明によれば、酸化工程は、−40℃〜20℃、好ましくは−20℃〜5℃、優先的には−5℃〜0℃の範囲の温度で行われてもよい。
一実施態様によれば、水性相A3の酸化の工程は、水性相A4を含む2相混合物M4をもたらす。
特定の実施態様によれば、酸化剤がSOおよびFから選択される場合、水性相A3の酸化の工程は、水性相A4と気相G4とを含む混合物M4をもたらす。特に、気相G4は、RfSOFを含み、優先的にはRfSOFからなる。
本発明によれば、ガス状RfSOFは、とりわけ、約−80℃〜−30℃の温度で凝縮させられてもよい。典型的には、凝縮したRfSOFは、低温蒸留(cryodistillation)によって精製されても、硫酸で処理されてもよい。
別の特定の実施態様によれば、酸化剤がCl、SOCl、BrおよびSOBrから選択される場合、水性相A3の酸化の工程は、沈降による相の分離後に、有機相O4と水性相A4とを含む混合物M4をもたらす。特に、有機相は、水性相A4のそれ未満の密度を有する。
好ましくは、有機相O4は、酸化工程c)後に形成された、RfSOX、とりわけRfSOClまたはRfSOBrを含み、それは、水−非混和性液体の形態で沈降によって分離する。相O4は、RfSOX、とりわけRfSOClを回収するために、蒸留工程に供されてもよい。
好ましくは、前記水性相A4は、RfCOと塩、とりわけハロゲン化物塩とを含む。特に、ハロゲン化物塩は、塩化カリウム、フッ化カリウムおよび臭化カリウムから選択される。これらのハロゲン化物塩の性質はとりわけ、使用された酸化剤の性質に依存する。相A4のRfCOは、酸化工程c)中に転化しなかった、水性相A3の、より特定的には混合物M3のRfCOに相当する。
本発明の方法によれば、相A4は、1重量%〜45重量%、好ましくは5重量%〜30重量%、優先的には10重量%〜25重量%のRfCOを含有してもよい。
典型的には、有機相O4は、相の沈降によって相A4から分離されてもよい。
本発明によれば、化合物RfSOFは、上に定義されたような、RfCOとRfSOとを含む、混合物M3の酸化によって、またはRSOF(Rは、Rfのそれと同一の炭化水素ベースの鎖を表し、該鎖はフッ素原子の代わりに水素原子を含み、RSOFは、RSOW(ここで、Wは、フッ素以外のハロゲン原子、すなわちBr、ClまたはI、好ましくは塩素を表す)から任意選択的に得られる]の電解フッ素化によって得られ得る。
本発明によれば、化合物RfSOFはまた、RfSOClから得られ得る。RfSOClはとりわけ、国際公開第2008/111418号パンフレット、国際公開第2009/060815号パンフレットおよび特開平2010−173959号公報(2010年12月8日)に記載されている方法に従って得られ得る。
典型的には、RSOFの電解フッ素化の工程は、当業者に公知の条件下に、とりわけ米国特許第4927962号に記載されている条件下に行われてもよい。
典型的には、化合物RSOFは、当業者に公知の条件下に、とりわけRSOW(Wはフッ素以外のハロゲン原子、好ましくは塩素を表す)を使用するハロゲン交換によって製造されてもよく、この交換条件はとりわけ米国特許第5540818号に記載されている。
特に、RSOFはCHSOFである。
特に、RSOWはCHSOClである。
一実施態様によれば、CFSOFは、米国特許第5540818号に記載されているように、CHSOF(CHSOFは、フッ素化水性媒体中でのCHSOClのハロゲン交換反応によって得られる)の電解フッ素化によって得られる。
本発明によれば、本発明による方法は、RfCOのリサイクリングを含んでもよい。具体的には、水性相A3の酸化の工程c)中に転化しなかったRfCOは、本プロセスでリサイクルされ、再使用されてもよい。
ClまたはFなどの酸化剤の使用は、RfCOに作用することなしに、RfSOとRfCOとを含有する混合物の化合物RfSOに選択的に作用することを可能にすることが有利には示された。したがって、RfCOは有利にはリサイクルされ得る。これは、本方法でRfCOをアップグレードすることを可能にし、全体としての節約を本方法に与える。
RfCOのリサイクリングの工程
典型的には、RfCOのリサイクリングの工程は、当業者に公知の条件下に、とりわけ仏国特許第2924116号に記載されている条件下に行われてもよい。
一実施態様によれば、RfCOのリサイクリングは、2相混合物M5を得るための、様々な工程、とりわけエーテル中での水性溶液A4の酸性化の工程を含む。
本発明によれば、このエーテルは、アニソール、ジイソプロピルエーテル(DIPE)、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、ジフェニルエーテルおよびn−ブチルエーテルなどのアルキルエーテルから選択されてもよい。好ましくは、このエーテルはMTBEである。
本発明によれば、酸性化工程は、塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸から選択される酸で行われてもよい。好ましくは、この酸は塩酸である。
一実施態様によれば、この酸は、RfCOを含有する水溶液A4を、0〜5、1〜3のpHまで、優先的には1に等しいpHまで酸性化するように加えられる。
一実施態様によれば、このエーテルは、酸性化された水溶液に加えられる。
本発明の方法によれば、酸性化工程後に得られた2相混合物M5は、エーテルを含む有機相O5と、塩、とりわけハロゲン化物塩を含む水性相A5とを含んでもよい。
好ましくは、有機相O5はまた、酸性化工程中に生成されたRfCOHを含む。特に、相O5は、エーテルとRfCOHとの間で形成された錯体を含む。
一実施態様によれば、相O5は、10重量%〜70重量%、好ましくは30重量%〜60重量%のRfCOHを含む。
好ましくは、相A5は、塩、とりわけKF、KBrまたはKClなどの、ハロゲン化物塩を含む。これらの塩の性質はとりわけ、上述の酸化工程に使用された酸化剤に依存する。
本発明によれば、相O5およびA5は、相の沈降によって分離されてもよい。好ましくは、相O5は、相A5のそれ未満の密度を有する。
錯体がエーテルと形成されたRfCOHとの間で生成し、それは沈降によって分離し、RfCOHの形成に向けて平衡をシフトさせることを可能にすることが示された。
この酸性化工程は有利には、水性相A5に残っているハロゲン化物塩からRfCOHを分離することによって、RfCOHを精製することを可能にする。
RfCOのリサイクリングの工程はまた、酸性化工程中に形成された、RfCOHをRfCOへ転化させる工程を含んでもよい。典型的には、RfCOHをRfCOへ転化させるこの工程は、塩基性化工程である。
一実施態様によれば、アルカリ金属水酸化物の水溶液、とりわけ水性KOHが、先行有機相O5に加えられる。
本発明によれば、アルカリ金属水酸化物、とりわけKOHの水溶液は、7.5超の最終pHが得られるまで相O5に加えられてもよい。
相O5を塩基性化する工程後に、2相混合物M6が得られ得る。
好ましくは、この混合物M6は、有機相O6と水性相A6とを含み、有機相O6は、先行酸性化工程に使用されたエーテルを含み、相A6は、形成されたRfCOと過剰のアルカリ金属水酸化物、とりわけKOHとを含む。典型的には、これらの2相は、沈降によって分離される。
本発明によれば、相O6はリサイクルされてもよい。好ましくは、エーテルを含む、相O6は、上に定義されたように酸性化工程にリサイクルされ、再使用される。
特に、相A6は、5重量%〜55重量%、好ましくは5重量%〜45重量%、優先的には10重量%〜40重量%のRfCOを含む。
本発明との関連で、RfCOのリサイクリングの工程は、相A6の中和の追加工程を含んでもよい。特に、この中和工程は、中性pHの水性相A7を与えるために、RfCOHを相A6に加えることにある。
一実施態様によれば、相A6に加えられるRfCOHの量は、前記相A6中に存在する、アルカリ金属水酸化物、とりわけKOHの量に等しい。
本発明との関連で、特に明記しない限り、相A7は、中和工程を受けている相A6に相当する。相A7は、RfCOHを相A6に加えることによって得られ得る。
一実施態様によれば、相A7はRfCOを含む。特に、相A7は、5重量%〜50重量%、好ましくは8重量%〜45重量%、優先的には10重量%〜40重量%のRfCOを含む。
本発明との関連で、RfCOのリサイクリングの工程は、RfCOを水性相A7から分離することを指向する工程を含んでもよい。
したがって、本方法は、水を相A7から蒸発させる工程を含んでもよい。
好ましくは、RfCOの沈澱物が得られ、前記沈澱物は、10重量%以下、好ましくは7重量%以下の水を含む。
一実施態様によれば、RfCOのリサイクリングの工程は、有機溶媒、好ましくは、DMFまたはNMPなどの、スルフィン化工程について前に定義されたような有機溶媒を加える工程を含んでもよい。特に、この有機溶媒はDMFである。典型的には、DMFの添加は、沈澱物中に残っている水の蒸発を容易にする。
特に、RfCOの沈澱物へのDMFの添加は、水をとりわけ含む混合物M8をもたらし得る。
一実施態様によれば、水を混合物M8から蒸発させる工程が行われる。
本発明との関連で、溶液O8が、水を混合物M8から蒸発させる工程後に得られ得る。
好ましくは、溶液O8は、有機溶媒中の、とりわけDMF中のRfCOの溶液である。特に、溶液O8は、10重量%〜60重量%、好ましくは20重量%〜50重量%のRfCOを含む。
本発明によれば、溶液O8は、500ppm未満、優先的には300ppm未満の量の水を含んでもよい。特に、溶液O8は、200ppm未満の量の水を含む。
本発明との関連で、有機溶媒、とりわけDMF中のRfCOの溶液O8は、(RfSO)(RfSO)NM、とりわけ(CFSONLiの製造方法へリサイクルされてもよい。特に、溶液O8は、スルフィン化工程b)に再使用されてもよい。
アンモノリシス工程d)
本発明との関連で、(RfSO)(RfSO)NMの製造方法は、前に定義されたようなRfSOXのアンモノリシスの工程d)を含んでもよい。
RfSOXのアンモノリシスの工程は、当業者に公知の方法に従って行われてもよい。
好ましくは、RfSOXは、Xがハロゲン原子、とりわけBr、ClまたはFを表すようなものである。特に、RfSOXは、RfSOClまたはRfSOFであり、優先的にはRfSOXはRfSOClである。
アンモノリシス反応はとりわけ、仏国特許第2763331号または仏国特許第2724380号に記載されている条件下に行われてもよい。
一実施態様によれば、アンモノリシス工程は、2つの方法のそれぞれが対称もしくは非対称スルホンイミドを場合によりもたらす、仏国特許第2724380号に記載されているものなどの、2つの異なる手順に従って行われる。
本発明によれば、アンモノリシス工程は、
iii)RfSOXおよびRfSOXの、NHのならびに第三級アミン、トリアルキルホスフィン、ヒンダードジアルキルホスフィン、水酸化ホスホニウム、ヒンダードジアルキルアミン、トリアルキルアミン、水酸化アンモニウム、ならびに好適な塩基性のリンを有するおよび窒素を有する環から選択される塩基の存在下か;
iv)RfSOXの、式RfSONHのスルホンアミドの(RfおよびRfは同一であっても異なってもよい)、ならびに方法iii)により上に定義されたような塩基の存在下かのどちらかで
行われてもよい。
本発明によれば、アンモノリシス工程は、次式:[(RfSO,R’NH]または[(RfSO)(RfSO)N,R’NH](式中、RfおよびRfは同一であっても異なってもよい)を有するトリフルイミドをもたらし得る。
使用されるRfSOXおよび塩基に関して、アンモノリシス反応の化学量論を考慮することが望ましい。それにもかかわらず、アンモノリシス反応は、過剰の塩基を使用して成功裡に行い得る。
本発明によれば、方法iii)に従ったアンモノリシス反応は、少なくとも3当量の塩基、ならびに
− 少なくとも2当量のRfSOX、とりわけRfSOClか、
− RfおよびRfが同一であるかまたは異なる、少なくとも1当量のRfSOXおよび少なくとも1当量のRfSOXかのどちらか
の存在下で行われてもよい。
本発明によれば、RfSOXは、上記のようにRfSOXを製造するために用いられるものと同じ条件下に得られ得る。
本発明によれば、RfSONHは、当業者に公知の方法に従って、とりわけForopoulosら(Inorganic Chemistry,1984,vol.23,No.23,pp.3720−3723)によって記載されている条件下に得られ得る。特に、RfSONHは有利には、RfSOX(X=ハロゲン、とりわけF、ClおよびBr)を−78℃でアンモニアと反応させることによって製造される。
したがって、少なくとも2当量のRfSOXの使用は、対称スルホンイミド塩(RfSONMをもたらし得る。反応の化学量論に依存して、機械的に少なくとも1当量のRfSOXのおよび少なくとも1当量のRfSOXの使用は、対称スルホンイミド塩(RfSO)(RfSO)NM(式中、RfおよびRfは同一である)を、または非対称スルホンイミド塩:(RfSO)(RfSO)NM(式中、RfおよびRfは異なる)をもたらし得る。
本発明によれば、その化学量論に依存して、方法iv)のアンモノリシス反応は、少なくとも1当量のRfSOX、とりわけRfSOClの、少なくとも1当量のRfSONHのおよび少なくとも2当量の塩基の存在下で行われてもよい。
したがって、アンモノリシス方法iv)は、対称スルホンイミド塩(RfSO)(RfSO)NM(もしくは(RfSONM)(式中、RfおよびRfは同一である)を、または非対称スルホンイミド塩(RfSO)(RfSO)NM(式中、RfおよびRfは異なる)をもたらし得る。
本発明によれば、方法iii)の条件下に行われるアンモノリシス工程は、次式[(RfSO,R’NH]を有する対称トリフルイミドを、または次式[(RfSO)(RfSO)N,R’NH]を有する非対称トリフルイミドをもたらし得る。
本発明によれば、方法iv)の条件下に行われるアンモノリシス工程は、式[(RfSO)(RfSO)N,R’NH]を有するトリフルイミドであって、前記トリフルイミドが対称(RfおよびRfが同一である場合)であるかまたは非対称(RfおよびRfが異なる場合)であるトリフルイミドをもたらし得る。
したがって、一般に、本発明によるアンモノリシス工程は、用いられる方法に関係なく、式[(RfSO)(RfSO)N,R’NH](式中、RfおよびRfは同一であるかまたは異なる)のトリフルイミドをもたらし得る。
本発明によれば、アンモノリシス反応は、用いられる方法(方法iii)またはiv))とは無関係に、有機溶媒中でまたは有機溶媒の不在下に行われてもよい。
一実施態様によれば、有機溶媒は有利には極性の小さい、塩素化溶媒、ニトリル、エーテルまたは芳香族溶媒などのタイプのものである。好ましくは、この溶媒はジクロロメタンである。
本発明によれば、アンモノリシス反応は、触媒の存在または不在下で行われてもよい。
一実施態様によれば、アンモノリシス工程が方法iii)の条件下に行われる場合、ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの、触媒が使用される。
一実施態様によれば、アンモノリシス工程が方法iv)の条件下に行われる場合、触媒はまったく使用されない。
本発明によれば、アンモノリシス反応は、大気圧でまたは圧力下で、とりわけ少なくとも液相および/または気相で行われてもよい。
一実施態様によれば、アンモノリシス反応は、圧力下の管形反応器で行われる。
本発明によれば、方法iii)またはiv)の1つを行うために優先的に使用される、NHは、ガス形態にあっても水溶液もしくは無水溶液の形態にあってもよい。
一実施態様によれば、塩基は、式NR’(該式中、R’は、1〜20個の炭素原子を含有する線状もしくは分岐アルキル基を表す)の第三級アミンである。好ましくは、第三級アミンは、トリエチルアミン(TEA)、トリイソプロピルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)から選択される。好ましくは、使用される塩基は、ジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミンである。
RfSOXがRfSOClまたはRfSOBr、好ましくはRfSOClである場合、ジイソプロピルエチルアミンが、RfSOXがRfSOFである場合、トリエチルアミンが特に使用される。
一実施態様によれば、アンモノリシス反応がジイソプロピルエチルアミンで行われる場合、アンモノリシス工程は、錯体[(RfSO,NEt(i−Pr)]をまたは錯体[(RfSO)(RfSO)N,NEt(i−Pr)]をもたらす。
別の実施態様によれば、アンモノリシス反応がトリエチルアミンで行われる場合、アンモノリシス工程は、次の錯体:[(RfSO,NEt]または[(RfSO)(RfSO)N,NEt]をもたらす。
一実施態様によれば、アンモノリシス反応は、次の通り行われる:ジクロロメタン中のRfSOClのおよびRfSOClの溶液が、ジイソプロピルエチルアミン、触媒、ジクロロメタンおよびアンモニアを含有する媒体に加えられる。特に、RfSOClのおよびRfSOClの溶液は、−20℃〜10℃の範囲の温度で加えられる。反応媒体は次に室温で最低1時間攪拌される。
本発明によれば、RfSOClは、上記のようなRfSOClについてと同じ条件下に、または当業者に公知の方法に従って製造されてもよい。
別の実施態様によれば、アンモノリシス反応は、次の通り行われる:RfSOFおよびRfSOFは、−80℃〜−30℃、好ましくは−60℃〜−40℃の範囲の温度で、優先的には約−50℃で、トリエチルアミンを含有する媒体へアンモニアとともに導入される。反応媒体は次に、反応が完了するのに必要な時間、20℃〜80℃、好ましくは50℃〜70℃の範囲の温度で攪拌される。特に、反応媒体は65℃で24時間攪拌される。
一実施態様によれば、アンモノリシス工程は、水で洗浄する少なくとも1つの工程を含む。反応がRfSOF、およびRfSOFで行われる場合には、ジクロロメタンなどの、有機溶媒が、水で洗浄する工程のために媒体に加えられる。
本発明によれば、RfSOFは、上記のようなRfSOFについてと同じ条件下に、または当業者に公知の方法に従って製造されてもよい。
したがって、アンモノリシス工程は、有機相O9と水性相A9とを含む、2相混合物M9をもたらし得る。
特に、有機相O9は、[(RfSO)(RfSO)NH,NEt(i−Pr)または[(RfSO)(RfSO)NH,NEtなどの、錯体[(RfSO)(RfSO)NH,R’N]、ジクロロメタン、また、スルフィン化工程b)、酸化工程c)および/またはアンモノリシス工程d)などの、本方法の様々な工程中に形成された有機不純物を含む。特に、有機相O9中に存在する有機不純物は、塩RfSONH,R’Nおよび/または(RfSO)NH,R’N、RfSOH,R’Nおよび/またはRfSOH,R’NならびにRfSOH,R’Nおよび/またはRfSOH,R’Nである。特に、トリエチルアミンが使用される場合、有機不純物は、RfSONH,NEt、(RfSO)NH,NEt、RfSOH,NEt、RfSOH,NEt、ならびにRfSOH,NEtおよびRfSOH,NEtである。特に、ジイソプロピルアミンが使用される場合、有機不純物は、RfSONH,NEt(i−Pr)、(RfSO)NH,NEt(i−Pr)、RfSOH,NEt(i−Pr)、RfSOH,NEt(i−Pr)、ならびにRfSOH,NEt(i−Pr)およびRfSOH,NEt(i−Pr)である。
洗浄工程は有利には、有機相O9中に存在するクロリド、ブロミドまたはフルオリドの量を低減することを可能にする。
一実施態様によれば、相A9は、アンモノリシス工程中に形成された、アンモニウムスルホニルイミド、とりわけアンモニウムパーフルオロアルキルスルホニルイミドとフッ素、臭素または塩素のアンモニウム塩とを含む。
特に、相A9は、ジイソプロピルアミンがアンモノリシス工程に使用された場合ジイソプロピルアミン塩酸塩をまたはトリエチルアミンが使用された場合トリエチルアミンフッ化水素酸塩を含む。
本発明による方法は、水性相A9を処理する工程を含んでもよい。特に、この処理工程は、30%水酸化ナトリウムの存在下で行われる。特に、この工程は、水性相A9中に含有されるジイソプロピルエチルアミン塩酸塩のまたはトリエチルアミンフッ化水素酸塩の水酸化ナトリウムでの中和によって、塩基R’N、とりわけジイソプロピルアミンまたはトリエチルアミンを回収することを可能にする。塩基、とりわけジイソプロピルアミンまたはトリエチルアミンは、したがって有利に回収され、本発明の方法で、とりわけアンモノリシス工程へリサイクルされてもよい。
一実施態様によれば、アンモノリシス工程は、反応溶媒、とりわけジクロロメタンの蒸留の工程を含んでもよい。特に、前記溶媒は、本プロセスへ、とりわけアンモノリシス工程d)へリサイクルされてもよい。
酸性化工程e)
本発明との関連で、(RfSO)(RfSO)NM、とりわけ(CFSONLiの製造方法は、酸性化の、とりわけ有機相O9の酸性化の工程e)を含んでもよい。
酸性化工程は、当業者に公知の方法に従って行われてもよい。
一実施態様によれば、酸性化工程e)は、有機溶媒の蒸留の予備工程を受けている有機相O9に関して行われる。
一実施態様によれば、酸性化工程は、塩酸、硫酸、リン酸および硝酸からなる群から選択される酸の存在下で行われてもよい。好ましくは、酸性化工程は、硫酸、とりわけ92%硫酸で行われる。
一実施態様によれば、酸性化工程は、上に定義されたような混合物M’1を与えるために、先行アンモノリシス工程後に形成された、(RfSO)(RfSO)NH,EtN(i−Pr)または(RfSO)(RfSO)NH,NEtなどの、錯体(RfSO)(RfSO)NH,NR’を中和することを可能にする。
特に、混合物M’1は、(RfSO)(RfSO)NHと、第三級アミン塩基の硫酸水素塩、RfSOHおよび/またはRfSOH、RfSOHおよび/またはRfSOH、RfSONHおよび/またはRfSONH、HCl、HBrまたはHFなどの副生物(有機および無機性不純物)とを含む。
好ましくは、第三級アミン塩基の硫酸水素塩は、ジイソプロピルエチルアミン硫酸水素塩(HSO,NEt(i−Pr))またはトリエチルアミン硫酸水素塩(HSO,NEt)である。
本発明の方法によれば、混合物M’1は、前に定義されたような蒸留工程に供されてもよい。特に、混合物M’1を蒸留する工程は、混合物M1を与える。
一実施態様によれば、蒸留工程を受けている混合物M’1はとりわけ、ジイソプロピルエチルアンモニウムまたはトリエチルアンモニウム硫酸水素塩を含む。この生成物は、水に希釈され、それぞれ、ジイソプロピルアミンまたはトリエチルアミンを形成するために水性水酸化ナトリウムで処理されてもよい。特に、回収されるジイソプロピルアミンまたはトリエチルアミンは、水性相と有機相とを含む2相混合物を形成するために、それと水との共沸混合物の形態で蒸留されてもよい。特に、有機相は、本プロセスへ、とりわけアンモノリシス工程d)へリサイクルされる、実質的に純粋なジイソプロピルアミンまたはトリエチルアミンを含む。
酸化工程f)
本発明による方法はまた、前に定義されたような混合物M1を酸化する工程を含んでもよい。特に、混合物M1を酸化する工程f)は、混合物M2を与え、これらの2つの混合物は、上に定義された通りである。
本発明によれば、酸化工程f)は、前記のような工程i)に相当する。
本発明に従って、本発明の方法は、混合物M2を蒸留する工程ii)であって、前記蒸留工程が、水性(RfSO)(RfSO)NHを与えるために、前に定義された通りである工程を含む。
中和工程g)
本発明による方法はまた、蒸留工程ii)後に、水性(RfSO)(RfSO)NHの中和の工程を含んでもよい。
中和工程は、当業者に公知の条件下に行われてもよい。
一実施態様によれば、中和工程は、(RfSO)(RfSO)NMの水溶液を与えるために、アルカリ性塩基の存在下で行われる。
一実施態様によれば、アルカリ性塩基は、リチウム、カリウム、ナトリウムまたはセシウム塩基である。
特に、アルカリ性塩基は、LiOH、LiH、LiOH・HOおよびLiCOからなる群から選択される、リチウム化塩基である。好ましくは、使用される塩基はLiOH・HOである。
一実施態様によれば、水性(RfSO)(RfSO)NHの中和の工程は、35℃よりも下の温度で行われる。
一実施態様によれば、(RfSO)(RfSO)NM、とりわけ(CFSONLiは、水溶液の形態で得られる。
乾燥工程h)
本発明による方法はまた、上に定義されたような(RfSO)(RfSO)NM、とりわけ(CFSOLiの水溶液を乾燥させる工程h)を含んでもよい。
乾燥工程は、当業者に公知の条件下に行われてもよい。
一実施態様によれば、(RfSO)(RfSO)NMの製造方法は、水溶液(RfSO)(RfSO)NMを乾燥させる工程を含む。したがって、(RfSO)(RfSO)NMは優先的には噴霧によって乾燥させられる。より厳密な乾燥は、真空下に、ロータリーエバポレーターを用いる、次に真空(5〜25ミリバール)下に100℃でのオーブン中での蒸発によって得られ得る。乾燥工程は、固体形態での(RfSO)(RfSO)NMを得ることを可能にする。
一実施態様によれば、(RfSO)(RfSO)NMは、99%超、好ましくは99.5%超の純度で、乾燥工程後に得られる。
有利には、本発明の方法は、高純度の、とりわけ99.5%超の(RfSO)(RfSO)NHの溶液を製造することを可能にすることが示されている。したがって、(RfSO)(RfSO)NHの水溶液は有利には、高純度の、とりわけ99.5%超の、(RfSO)(RfSO)NM、とりわけ(RfSO)(RfSO)NLiの製造を可能にする。
本発明による方法は有利には、RfSONHおよび/またはRfSONHなどの有機不純物を含まない(RfSO)(RfSO)NHの水溶液の製造を可能にする。その上に、本発明による方法は有利には、RfSONHおよび/またはRfSONHを本プロセスへリサイクルすることを可能にする。
本発明による方法は有利には、いかなる着色もない純(RfSO)(RfSO)NMの製造を可能にする。
本発明による方法は有利には、有毒な、可燃性の溶媒の使用を回避することができる。
次に来る実施例は、本発明を例示し得るが、それを限定しない。
省略形
[(CFSONH]:ビス(トリフルオロメタン)スルホンイミド(TFSIH)
[(CFSONLi]:リチウムビス(トリフルオロメタン)スルホンイミド(LiTFSI)
CFSONH:トリフルオロスルホンアミド(TFSAH)
CFSOF:トリフルオロメタンスルホニルフルオリド(TFSF)
CFSOCl:トリフルオロメタンスルホニルクロリド(TFSCl)
CFSOBr:トリフルオロメタンスルホニルブロミド(TFSBr)
CFCOK:トリフルオロ酢酸カリウム(TFAK)
CFSOK:トリフルオロメタンスルフィン酸カリウム(TFSK)
CFCOH:トリフルオロ酢酸(TFA)
CFSOH:トリフルオロメタンスルフィン酸(TFSH)
CFSOH:トリフルオロメタンスルホン酸(トリフリン酸、TA)
CHSOCl:塩化メシル(MsCl)
CHSOF:フッ化メシル(MsF)
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
TEA:トリエチルアミン
実施例1:
工程a:
TFAK(1.04kg)は、水性水酸化カリウム溶液で中和する(25℃未満の温度を維持しながら)こと、次いで相当する溶液の蒸発および得られた結晶の乾燥によって製造した。TFAKは、99%超の純度で得られた。
工程b:
DMF(5.22kg)中のTFAK(0.913kg、すなわち、6モル)の溶液を、あらかじめ洗浄し、乾燥させた15Lオートクレーブに入れた。SOを次に、スパージングすることによってTFAK/DMF溶液に加え、正確な導入量(0.768kg、すなわち、モルSO/TFAK約2 l)は、秤量することによって測定した。反応器を次に密閉し、攪拌しながら140℃で4〜5時間加熱した。室温に戻った後、反応器をガス抜きし、その内容物を10Lガラス容器へ移した。好適な希釈後に、反応マスのイオンクロマトグラフ分析は、次の結果を与えた:
・ 重量バランス:97%(集められた重量:6.7kg)
・ TFAKの転化率(モル):64%±2.5%(反応媒体中に分析されたTFAK:0.326kg)
・ TFSKの収率(モル):50%±2.5%(反応媒体中に分析されたTFSK:0.517kg)。
前粗反応生成物(TFAKとTFSKとの混合物)(6.5kg)を次に、真空下に濃縮して、次の操作へリサイクルされる、4.1kgのDMFを与え、残留物(2.02kg)を次の工程へと排出させた。
工程c:
水(2kg)を、先行工程(b)からの濃縮粗反応生成物(約2kg)に加え、結果として生じる溶液を次にジクロロメタンで抽出して下記を得た:
・ 0.236kgのTFAKおよび0.471kgのTFSKと1000ppm未満のDMFとを含有する水性相(2.4kg);ならびに
・ ジクロロメタンおよびDMFから本質的になる有機相であって、その蒸留が、本プロセスへリサイクルされる、ジクロロメタンおよび次にDMFを引き続いて回収することを可能にする有機相。
前水性相を、3Lガラス反応器に入れ、0℃に冷却し、次にガス状分子塩素を導入した。TFSClを、沈降による反応媒体の分離後に回収し、次に大気圧での蒸留によって精製して純TFSCl(0.422kg、91モル%のRY)を得た。
TFAKとKClとを本質的に含有する、得られた水性相を、DIPE(ジイソプロピルエーテル)/HCl混合物で抽出して、沈降による相の分離後に、TFA、水およびDIPEからなる有機相を得た。得られた有機相を次に、水性水酸化カリウムで逆抽出してTFAKの水溶液を得て、それを本プロセスへリサイクルした。
工程d:
下記を5Lガラス反応器に入れた:323g(2.5モル)のDIPEA(ジイソプロピルエチルアミン)、15.3g(0.125モル)のDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)および0.8Lのジクロロメタン。相当する反応媒体を−15℃に冷却し、アンモニアガス(25.5、1.5モル)を導入した。正確な導入量は、秤量によって測定した。CFSOClの溶液(CHCl中の50w/w%での674g(2モル))を次に、反応マスの温度を約0℃に保ちながら、シリンジプランジャーによって注入した。温度を次に20℃に上げた。反応マスを次に水で洗浄して、反応マスを安定化させ、そして2つの容易に分析可能な均一相を得た。約2.1kgの有機相と0.540kgの水性相とを回収した。
工程e:
先行工程(d)からの有機相を、ジクロロメタン(1.4kg)の蒸留によって濃縮し、ジクロロメタンを次に本プロセスへリサイクルした。蒸留残留物を次に、濃硫酸(0.920kg)で処理した。減圧下での蒸留は、92%のモル純度および約96%の質量純度での「粗」TFSIH(0.246kg)(トリフルオロメタンスルフィン酸(3.8モル%)およびトリフリン酸(3.5モル%)およびトリフルオロスルホンアミド(0.7モル%)入りの混合物M1に相当する)を単離することを可能にした。
工程f:
「粗」TFSIH中に含有されるトリフルオロメタンスルフィン酸TFSH(1.9w/w%)を、次の方法で30%過酸化水素水溶液で酸化してトリフリン酸(TA)にした:先行工程e)からの「粗」TFSIHを80℃にし、次に30%過酸化水素水溶液(3.15g)を加えた。分析は、TFSHが実質的にすべて(含有量:0.04w/w%)トリフリン酸(含有量:3.4w/w%)へ転化するが、TFSIH(含有量:96w/w%)とTFSAH(含有量:0.4w/w%)とは影響を受けないことを示した。
工程g:
先行工程f)からの反応媒体(0.246kg)(混合物M2)を、脱塩水(0.2kg)で補充し、次に、14の実段(physical plate)を含む蒸留塔が備えられた蒸留装置のボイラーに入れた。反応媒体を、20〜60ミリバール下に90℃にし、全還流にした。水を次に、5〜15の還流比および20℃〜45℃の塔頂温度で除去した。塔中段温度が20℃〜55℃の温度に達したときに、塔頂留分を、5〜15の還流比および40℃〜100℃の塔頂温度で別の容器へ取り出した。塔頂留分の量が出発TFSIH中に含まれる水の約90%に達したときに、抜き出し管および還流管を約60℃にし、塔頂留分を、蒸留液中のフッ化物含有量が20ppm未満になるまで集めた。圧力を次に、5〜15ミリバールの圧力に下げ、反応媒体を全還流にした。コア留分を次に、5〜15の還流比および50℃〜80℃の塔頂温度で集めた。コア留分の取り出しは、ボイラー温度が110℃〜130℃の温度に達したときに停止した。
分析後に、コア留分を一緒にし、水で希釈して、無水生成物に関して表される、20ppm未満のフッ化物、塩化物およびサルフェートと500ppm未満の累積有機不純物(TA:<50ppm、TFSHおよびTFSAH<100ppm)とを含む「純」TFSIHの水溶液(約70w/w%、0.315kg)を得た。
工程h:
先行工程g)からの反応媒体を、ジャケット付き1Lガラス反応器中で20℃にした。固体一水和物(LiOH,HO)の形態の、水酸化リチウム(33g)を、溶液が中性になるまで加えた。反応媒体の温度を35℃よりも下に維持し、最終溶液のpHを中性に調整した。
工程i:
先行工程h)からの水溶液を、真空下にロータリーエバポレーターで濃縮し、次に真空下のオーブン中で乾燥させて、LiTFSIの白色粉末(0.225kg)を得た。得られたLiTFSIの分析は、それが100ppm未満の水、20ppm未満のフッ化物およびサルフェート、15ppm未満の塩化物、10ppm未満のナトリウム、5ppm未満のカルシウム、カリウムおよびケイ素、2ppm未満の鉄ならびに1ppm未満のニッケル、ホウ素、アルミニウムおよびマグネシウムを含んでいることを示した。
工程j:
工程d)の反応媒体の洗浄からの水(0.540kg)を処理してDIPEA(0.310kg)を得て、それを本プロセスへリサイクルした。
錯体TFSIH−DIPEAを、工程e)の硫酸残渣(1.5kg)からジクロロメタンで抽出した。有機画分を次に、工程e)のジクロロメタン濃縮の工程へリサイクルした。DIPEAを、それと水との共沸混合物の形態で留去した。共沸混合物は沈降させると有機層(0.16kg)と水層(0.315kg)とへ分離する。実質的に純粋なDIPEAからなる、有機層は、本プロセスへリサイクルすることができた。
実施例2:
工程a’およびb’:実施例1の工程(a)および(b)と同一
工程c’:
酸化前の先行工程c)について記載されたものと同じ条件下に得られた、水性相(0.5kg)を、ジャケット付き1Lガラス反応器に入れた。反応媒体を−5℃に冷却し、希薄ガス状分子フッ素(窒素中5v/v%)を次に、−5℃よりも下の温度を同時に維持しながら一括して導入した。生成したガス状フッ化トリフリルを、アセトン/cardice混合物(約−50℃)で冷却されたガラス容器中に凝縮させた。回収されたTFSF(0.0450kg、モルRY52%)を、0.1Lの作業容量の316Lステンレス鋼オートクレーブ中へ移した。TFAKとKFとを本質的に含む、結果として生じる水性相を、DIPE(ジイソプロピルエーテル)/HCl混合物で抽出し、沈降による相の分離後に、TFA、水およびDIPEからなる有機相を得た。得られた有機相を次に、水性水酸化カリウムで逆抽出してTFAKの水溶液を得て、それを本プロセスへリサイクルした。
工程d’:
8g(0.079モル)のTEA(トリエチルアミン)を、25mlのC276 Hastelloy(登録商標)合金オートクレーブに入れた。オートクレーブを次に、約−50℃に冷却し、前に(工程c’)得られた2.5g(16ミリモル)のフッ化トリフリルと0.114g(6.7ミリモル)のアンモニアとを次に導入した。オートクレーブを次に密閉し、65℃で24時間維持した。20℃に戻した後、反応マスをジクロロメタンで希釈し、水で洗浄して2つの容易に分析可能な均一相を得た。計算されたモル収率は、
・ TFSI:74%
・ TFS:6%
・ TA:10%
・ TFSA:4%
である。
工程e’〜i’:実施例1の工程(e)〜(i)に記載されたものと同様の条件下での有機相のその後の処理は、高純度のLiTFSI(1.5g、モル収率:78%)を単離することを可能にする。
実施例3:
工程a”:
水(650ml)とフッ化カリウム(175g)とをジャケット付き1Lガラス反応器に入れた。反応媒体を10〜20℃にし、塩化メシル(MsCl:350g)を、反応媒体を30℃よりも下の温度に保ちながら加えた。フッ化メシル(MsF)を、沈降による分離によって集め、蒸留によって精製した。合計で、275gのMsFが得られた(94%)。
工程b”:
下記を、1050cmの全アノード表面積のニッケル電極を備えた2L電気化学セルに入れた:
・ HF:0.6L
・ CHSOF:100g(24時間にわたって)
電流を、9〜12.5mA/cmの電流密度で4.5〜6Vに調整した。生成したガスを水で、次に濃硫酸で洗浄し、フッ化トリフリルを−70℃に冷却したトラップに集めた。全収率は約80%である。
工程d”〜i”:実施例2の工程(d’)〜(i’)と同一

Claims (19)

  1. 式(Rf−SO)(Rf−SO)NH(該式中、RfおよびRfは、互いに独立して、フッ素原子とパーフルオロアルキル、フルオロアルキル、フルオロアルケニルおよびフルオロアリル基から選択される1〜10個の炭素原子を含む基とからなる群から選択される)の水性スルホンイミド化合物を、(Rf−SO)(Rf−SO)NH、RfSOHおよび/またはRfSOH、RfSONHおよび/またはRfSONHを含む混合物M1から出発して製造する方法において、前記混合物M1を酸化剤で酸化して、(Rf−SO)(Rf−SO)NHと、RfSOHおよび/またはRfSOHと、RfSONHおよび/またはRfSONHとを含む混合物M2を得る工程を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記混合物M2を水性媒体中での蒸留工程に供して、(Rf−SO)(Rf−SO)NHをRfSOHからおよび/またはRfSOHから、ならびにRfSONHおよび/またはRfSONHから分離することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 式(Rf−SO)(Rf−SO)NH(該式中、RfおよびRfは、互いに独立して、フッ素原子とパーフルオロアルキル、フルオロアルキル、フルオロアルケニルおよびフルオロアリル基から選択される1〜10個の炭素原子を含む基とからなる群から選択される)の水性スルホンイミド化合物を、(Rf−SO)(Rf−SO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとを含む混合物M1から出発して製造する製造方法において、
    i)前記混合物M1を酸化剤で酸化して、(Rf−SO)(Rf−SO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとを含む混合物M2を得る工程と;
    ii)前記混合物M2を水性媒体中で蒸留して、(Rf−SO)(Rf−SO)NHをRfSOHからおよび/またはRfSOHから分離する工程と
    を含むことを特徴とする方法。
  4. 前記蒸留工程が、ボイラー温度が50℃〜300℃の範囲であるボイラーを備えた蒸留装置で行われる、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記蒸留工程が、塔頂温度が20℃〜180℃の範囲である蒸留塔を備えた蒸留装置で行われる、請求項2〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記蒸留工程が、蒸留塔を備えた蒸留装置で行われ、前記蒸留塔での圧力が1〜1000ミリバールである、請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記混合物M1が、(Rf−SO)(Rf−SO)NHとRfSOHおよび/またはRfSOHとを含む混合物M’1の蒸留によって得られる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記混合物M’1中に存在する前記スルホンイミド(Rf−SO)(Rf−SO)NHが、錯体(Rf−SO)(Rf−SO)NH,NR’(R’は、1〜20個の炭素原子を含む線状もしくは分岐アルキル基を表す)を含む有機相の酸性化の工程によって得られる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記錯体(Rf−SO)(Rf−SO)NH,NR’が、RfSOXのおよびRfSOX(XはCl、BrまたはFを表し、RfおよびRfは請求項1に記載の通りである)のアンモノリシスの工程によって得られる、請求項8に記載の方法。
  10. RfSOXが、RfCO(Mはアルカリ金属を表す)とRfSOとを含む混合物M3を酸化して2相混合物M4(該混合物M4はRfSOXとRfCOとを含む)を得る工程によって得られる、請求項9に記載の方法。
  11. X=Fの、RfSOXが、RSOF(Rは、Rfのそれと同一の炭化水素ベースの鎖を表し、該鎖はフッ素原子の代わりに水素原子を含)の電解フッ素化によって得られる、請求項に記載の方法。
  12. 前記混合物M3が、
    − 有機溶媒中でRfCO スルフィン化して、RfSO 含む混合物Mを得る工程と;次に
    − 前記混合物Mからの前記有機溶媒を蒸留する工程と;次に
    記混合物Mの塩の分離の工程と
    によって得られ、請求項10に記載の方法。
  13. Rf CO が、Rf CO Hの塩化の工程によって得られる、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1〜13に記載の方法に従った水性(Rf−SO)(Rf−SO)NHの製造を含む、(Rf−SO)(Rf−SO)NM(Mはアルカリ金属を表す)の製造方法
  15. アルカリ金属塩基の存在下での水性(Rf −SO )(Rf −SO )NHの中和の工程を含む、請求項14に記載の方法。
  16. アルカリ金属塩基の存在下での水性(Rf −SO )(Rf −SO )NHの中和の工程に次いで乾燥工程を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 次の工程:
    − RfCOへのRfCOHの塩化の工程a)と;
    − RfSOへのRfCOのスルフィン化の工程b)と;
    − RfSOXへのRfSOの酸化の工程c)と;
    − (Rf SO)(Rf−SO)NH,NR’へのRfSOXのアンモノリシスの工程d)と;
    − (Rf SO)(Rf SO)NHへの(Rf SO)(Rf SO)NH,NR’の酸性化の工程e)と;
    − (Rf−SO)(Rf−SO)NMへの(Rf SO)(Rf SO)NHの、アルカリ金属塩基での中和の工程g)と
    含む、(Rf−SO)(Rf−SO)NMの製造方法であって、
    工程e)後に得られた、(Rf−SO)(Rf−SO)NHが混合物の形態にあり、該混合物が、工程g)の前に、酸化剤での、(Rf −SO )(Rf −SO )NHと、Rf SO Hおよび/またはRf SO Hとを含む混合物M1の酸化の工程i)に、および水性媒体中での、(Rf −SO )(Rf −SO )NHと、Rf SO Hおよび/またはRf SO Hとを含む混合物M2の蒸留の工程ii)に供されており、RfおよびRfが、互いに独立して、フッ素原子とパーフルオロアルキル、フルオロアルキル、フルオロアルケニルおよびフルオロアリル基から選択される1〜10個の炭素原子を含む基とからなる群から選択され;MおよびMが、互いに独立して、アルカリ金属を表す方法。
  18. 次の工程:
    − RSOW(WはBr、ClまたはIを表す)をRSOFへ転化する工程b’)と;
    − R SOFへのRSOFの電解フッ素化の工程c’)と;
    − (Rf SO)(Rf−SO)NH,NR’へのRfSOFのアンモノリシスの工程d)と;
    − (Rf SO)(Rf SO)NHへの(Rf SO)(Rf SO)NH,NR’の酸性化の工程e)と;
    − (Rf−SO)(Rf−SO)NMへの(Rf SO)(Rf SO)NHの、アルカリ金属塩基での中和の工程g)と
    含む、(Rf−SO)(Rf−SO)NMの製造方法であって、
    工程e)後に得られた、(Rf−SO)(Rf−SO)NHが混合物の形態にあり、該混合物が、工程g)の前に、酸化剤での、(Rf −SO )(Rf −SO )NHと、Rf SO Hおよび/またはRf SO Hとを含む混合物M1の酸化の工程i)に、および水性媒体中での、(Rf −SO )(Rf −SO )NHと、Rf SO Hおよび/またはRf SO Hとを含む混合物M2の蒸留の工程ii)に供されており、RfおよびRfが、互いに独立して、フッ素原子とパーフルオロアルキル、フルオロアルキル、フルオロアルケニルおよびフルオロアリル基から選択される1〜10個の炭素原子を含む基とからなる群から選択され;Mがアルカリ金属を表し、RがRfのそれと同一の炭化水素ベースの鎖を表し、該鎖がフッ素原子の代わりに水素原子を含む方法。
  19. (Rf −SO )(Rf −SO )NM の乾燥の工程h)を含む、請求項17又は18に記載の方法。
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