JP2016509996A - イオン液体を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、揮発性溶剤及び/又は水を使用することなくイオン液体を製造する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明の方法は、イオン液体を製造する連続プロセスを可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、揮発性溶剤及び/又は水を使用することなくイオン液体を製造する方法に関する。幾つかの実施形態では、本発明の方法を連続プロセスで使用することができる。
典型的なイオン液体は不揮発性及び不燃性である。加えて、それらのイオン液体は、広い範囲の電気化学的安定性(wide electrochemical stability window)及び高いイオン伝導率を有する。これらの特性は、イオン液体(例えば、100℃を下回る融点を有する塩)を、蓄電池(batteries)、コンデンサ(capacitors:キャパシタ)及び太陽電池における電解液を含む多種多様な用途に有用なものとする。電気化学的用途では、極めて高い純度のイオン液体が必要とされる。
イオン液体を製造する従来方法は、バッチプロセスを使用し、また、イオン液体を電解液として使用するために最終的に除去しなければならない有機溶剤を利用するものである。イオン液体を製造する典型的な方法は、必要とされるカチオンを生成するような四級化工程に続いて、必要とされるアニオンを置換する複分解工程を伴う。多くの場合、四級化工程により生成される塩は、室温で固体であり、このことが取扱いを複雑なものとし、かつ連続プロセスを利用することも難しくしている。
連続プロセスは、イオン液体を製造する効率を大幅に高めると考えられるため、イオン液体を製造する連続的な方法を開発することに対して強い関心が存在する。その上、イオン液体を製造する方法において溶剤の使用を排除することができれば、それは、溶剤を分離及び/又は廃棄する必要性を排除することによって、イオン液体を製造する方法を更に向上させるとともに全体の時間及びコストを大幅に減らせると考えられる。
本発明の幾つかの態様は、揮発性溶剤を使用することなくイオン液体を製造する方法を提供する。このような方法は典型的には、
式Qの化合物を、式R1Xの四級化剤と、揮発性溶剤の非存在下、式:
[R1Q]+X-
の四級塩を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
上記四級塩を、式HRFのイオン液体対アニオン化合物の酸性形態と、式[R1Q]+RF -の上記イオン液体及び式HXの揮発性酸を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
(式中、Qは、アミン、ホスフィン又はアルシンであり、R1は、[R1Q]+がイオン液体カチオンを形成するような四級化部位であり、Xは脱離基であり、RFはイオン液体のアニオン部位である)を含む。
幾つかの実施の形態では、Qが、環系中に3個〜6個の炭素原子を有するアミン複素環部位である。これらの実施の形態において、幾つかの場合では、Qが、ピロリジン、イミダゾール、ピリジン及びピペリジンからなる群から選択され、それらが各々任意に置換される。
また、別の実施の形態では、上記イオン液体を製造する方法の間に、固体が生成されない。
更に別の実施の形態では、式Qの上記化合物を、式R1Xの上記四級化剤と反応させる上記工程の反応温度が、約50℃〜約200℃の範囲にある。
別の実施の形態では、上記方法が上記揮発性酸を上記イオン液体から分離する工程を更に含む。
また更に別の実施の形態では、上記方法が連続プロセスである。
1つの特定の実施形態では、上記イオン液体のアニオン部位が、式[YS02]2N-(式中、各Yは独立してF又はフッ化炭化水素である)を有する。幾つかの場合では、Yの各々が独立してF又はペルフルオロ炭化水素である。更に別の場合では、Yの各々が独立してF又はトリフルオロメチルである。1つの特定の場合では、イオン液体のアニオンが、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド又はビス(フルオロスルホニル)イミドである。
また更に別の実施の形態では、式Qの上記化合物を、式R1Xの上記四級化剤と反応させる上記工程を、不揮発性溶剤中で行う。幾つかの場合では、上記不揮発性溶剤がイオン液体溶剤である。幾つかの場合では、上記イオン液体溶剤が、式[R1Q]+RF -(式中、R1、Q及びRFは本明細書で規定されるものである)を有する。
本発明の別の態様は、式[R1Q1]+R1 F -のイオン液体を製造する方法を提供する。このような方法は概して、
式Q1の窒素原子を含有する複素環化合物を、式R1Xの四級化剤と、揮発性溶剤の非存在下、式:
[R1Q1]+X-
の四級塩を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
上記四級塩を、式HR1 Fのイオン液体対アニオン化合物のフッ化酸性形態と、式[R1Q1]+R1 F -の上記イオン液体及び式HXの揮発性酸を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
(式中、Q1は、窒素原子を含有する複素環であり、R1は、[R1Q1]+が窒素原子を含有する複素環イオン液体カチオンを形成するような四級化部位であり、Xは脱離基であり、R1 Fは、イオン液体のフッ化アニオン部位である)を含む。
幾つかの実施の形態では、上記窒素原子を含有する複素環化合物が、環系中に3個〜6個の炭素原子を有する。幾つかの場合では、上記窒素原子を含有する複素環化合物が、ピロリジン、イミダゾール、ピリジン及びピペリジンからなる群から選択され、それらが各々任意に置換される。
また、別の実施の形態では、上記イオン液体のアニオン部位が、式[YS02]2N-(式中、各Yは独立してF又はフッ化炭化水素である)を有する。幾つかの場合では、Yの各々が独立してF又はペルフルオロ炭化水素である。また、別の場合では、Yの各々が独立してF又はトリフルオロメチルである。1つの特定の実施の形態では、上記イオン液体のアニオンが、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド又はビス(フルオロスルホニル)イミドである。
本発明のまた別の態様は、僅か100重量パーツパーミリオン(parts per million by weight)の水、僅か100重量パーツパーミリオンのハロゲン化物、及び/又は100重量パーツパーミリオン未満の溶剤を有する、イオン液体を提供する。
本発明の更に別の態様は、式[R1Q1]+R1 F -の塩を製造する方法を提供する。このような方法は典型的には、
式Q1の化合物を、式R1Xの四級化剤と、揮発性溶剤の非存在下、式:
[R1Q1]+X-
の四級塩を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
上記四級塩を、式HR1 Fのフッ化酸と、式[R1Q]+R1 F -の上記塩及び式HXの揮発性酸を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
(式中、Q1は、第三級アミン、ホスフィン又はアルシンの化合物であり、R1は、[R1Q1]+が窒素原子を含有する複素環カチオンを形成するような四級化部位であり、Xは脱離基であり、R1 F -は、フッ化アニオンである)を含む。
幾つかの実施の形態では、上記フッ化アニオンが、式[YSO2]2N-(式中、各Yは独立してF又はペルフルオロ化炭化水素基である)を有する。
また、別の実施の形態では、上記方法が連続プロセスである。
本発明の更に別の態様は、式[R1Q1]+R1 F -のイオン液体を製造する方法を提供する。本発明のこの態様では、上記(said)方法が、
式Q1の、窒素原子を含有する複素環化合物(heterocycle compound)を、式R1Xの四級化剤と、イオン液体溶剤の存在下、式:
[R1Q1]+X-
の四級塩を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
上記四級塩を、式HR1 Fのイオン液体対アニオン化合物のフッ化酸性形態(acidic form)と、上記イオン液体溶剤の存在下、式[R1Q]+R1 F -の上記イオン液体及び式HXの揮発性酸を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
(式中、Q1は、窒素原子を含有する複素環であり、R1は、[R1Q1]+が窒素原子を含有する複素環イオン液体カチオンを形成するような四級化部位であり、Xは脱離基であり、R1 Fは、イオン液体のフッ化アニオン部位である)を含み、
上記イオン液体溶剤が、式[R1Q1]+R1 F -の上記イオン液体である。
幾つかの実施の形態では、イオン液体溶剤の少なくとも一部を再循環させる。本明細書中で使用される場合、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、「再循環」という用語は、同一プロセスにおいてイオン液体溶剤を回収及び再使用することを指す。
更に別の実施の形態では、生成される上記イオン液体の少なくとも一部を、上記方法においてイオン液体溶剤として使用する。それ故、該方法において生成されるイオン液体が、反応で使用されるイオン液体溶剤と同じであることから、本発明の幾つかの実施の形態では、生成される生成物の少なくとも一部が溶剤として利用される。
反応において生成される揮発性酸(HX)は、当業者に既知の分離方法のいずれかによって除去することができる。一実施の形態において、揮発性酸は、上記イオン液体を不活性ガス流と接触させることによって除去される。かかる実施の形態では、不活性ガス流をイオン液体中に泡立たせるか、又は不活性ガスの気流を、イオン液体の表面上又は表面近くに単に付して、揮発性酸を除去することができる。
代替的に、揮発性酸は、イオン液体を減圧に曝すことによって除去することができる。本明細書中で使用される場合、「減圧」という用語は、周囲圧力未満、典型的には100 mm Hg(mm of Hg)以下、大抵50 mm Hg以下、大抵10 mm Hg以下、殆どの場合1 mm Hg以下の圧力を指す。概して、減圧条件は、真空ポンプ又は何らかの他の類似の手段を用いて実現される。
当然のことながら、イオン液体は塩であるため、それらは、揮発性酸に比べて著しく小さい蒸気圧を有する。したがって、生成物を不活性ガス流又は減圧に曝しても、イオン液体の重量損失は、5%未満、典型的には1%未満、大抵0.5%未満となる。
本発明の幾つかの態様は、高純度のイオン液体を製造する連続プロセスを提供する。幾つかの実施の形態では、本発明の方法は、固体の中間体を生成することを回避する。更に別の実施の形態では、本発明の方法は、従来方法よりも優れた純度のイオン液体及び/又はより低い全体コストをもたらす。本発明の大きな違い及び利点の1つは、本発明の方法が揮発性溶剤の使用を必要としない点である。
連続プロセスにおいてイオン液体を製造する本発明の特定の一実施形態の概略図である。
本発明の幾つかの態様は、揮発性溶剤を使用することなくイオン液体を製造する方法を提供する。本明細書中で使用される場合、「揮発性溶剤」という用語は、純成分の蒸気圧が、標準温度、すなわち20℃で1 mm Hg以上、典型的には20mm Hg以上、大抵100 mm Hg以上である液体化合物を指す。それ故、従来方法で使用される典型的な溶剤、例えば、ジメチルホルムアミド(dimethylformamide)(DFM)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、エチルエーテル、アセトニトリル及びメタノールが、揮発性溶剤の全例である。揮発性溶剤の他の例としては、水が挙げられるが、これに限定されず、ペルフルオロ化炭化水素及び超臨界二酸化炭素も揮発性溶剤である。
本発明の特定の一態様は、式[R1Q]+RF -(式中、Qは、アミン、ホスフィン又はアルシンの部位であり、R1は、[R1Q]+がイオン液体のカチオン部位を形成するような四級化部位であり、RFはイオン液体のアニオン部位である)のイオン液体を製造する方法を提供する。典型的に、Qは、R1がQと結合するときに、得られるR1Q+がイオン液体のカチオン性部分を形成するような、第三級アミン、ホスフィン又はアルシンの部位である。「第三級アミン」、及び対応するホスフィン及びアルシンという用語は、式RaRbRcM(式中、MはそれぞれN、P又はAsであり、Ra、Rb及びRcの各々は独立して、任意に置換される非環式又は環式炭化水素である)のアミノ化合物、ホスフィノ化合物及びアルシノ化合物を指す。そうでなければ、2つ以上のRa、Rb及びRcがMと一緒に、環式のアミノ化合物、ホスフィノ化合物又はアルシノ化合物を形成する。また、Ra及びRbがMと一緒に、不飽和環式の環系、例えば、芳香族のアミノ化合物、ホスフィノ化合物又はアルシノ化合物を形成する場合には、Rcが存在しないことに留意されたい。同様に、Raが非環式化合物中においてMと二重結合を形成する場合にも、Rcが存在しない。例示のために、第三級アミンとしては、トリアルキルアミン(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジエチルメチルアミン等)、並びに、任意に置換された二環式及び三環式複素環を含む、環構造中に合計5個〜9個の原子を有する複素環式化合物(heterocyclic compounds)が挙げられる。
イオン液体は、100℃以下の温度で液体である塩である。そのため、イオン液体は、カチオン部位及びアニオン部位を含む。本開示全体を通じて、(R及び/又はQの上付き数字にかかわらず)式[RQ]+の部位は、イオン液体のカチオン部位部分を表し、RF -部位は、イオン液体のアニオン性部位部分を表す。
本発明の方法は典型的に、式Qの化合物を、式R1Xの四級化剤と、揮発性溶剤の非存在下、式[R1Q]+X-の四級塩を生成するのに十分な条件の下で反応させることを含む(式中、R1及びQは、本明細書中で規定されるものであり、Xは脱離基である)。「四級化剤」という用語は、第三級でありかつ少なくとも1つの孤立電子対を有する化合物Qと反応させたときに、Qと結合を形成して、例えばQが合計4つの結合を含有する、第四級カチオン部位[RQ]+を生成する、(R及び/又はXの上付き数字にかかわらず)一般式RXの化合物を指す。「脱離基」という用語は、従来、有機合成化学における脱離基、すなわち、求核試薬によって取って代わられ得る原子又は基に付随する意味を有し、ハロ、アセトキシ、メシルオキシ、トシルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、2,4-ジニトロフェノキシ、メトキシ、N,O-ジメチルヒドロキシルアミノ、及び有機化学の分野における当業者に既知の他の脱離基を含む。「ハロ」及び「ハロゲン化物」という用語は、本明細書中で交換可能に使用され、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを指す。「揮発性溶剤の非存在下」という語句は、従来の分析装置を用いて、25重量%以下、典型的には10重量%以下、大抵5重量%以下の揮発性溶剤を有すること、殆どの場合、揮発性溶剤の目立った検出がないことを指す。化学反応を説明する際に、「処理」、「接触」及び「反応」という用語は、本明細書中で交換可能に使用され、適切な条件下で2つ以上の試薬を添加又は混合して、指定及び/又は所望の生成物を生成することを指す。当然のことながら、指定及び/又は所望の生成物を生成する反応は必ずしも、初めに添加した試薬の組合せに直接起因するものでなくてもよい、すなわち、最終的に指定及び/又は所望の生成物の形成をもたらす混合物中に生成される1つ以上の中間体が存在していてもよい。
式[R1Q]+X-の四級塩を生成するための典型的な反応条件は、反応混合物を少なくとも20℃、典型的には少なくとも50℃、大抵少なくとも100℃に加熱することを含む。反応混合物は概して、少なくとも約1分間、典型的には少なくとも30分間、大抵少なくとも48時間加熱される。当然のことながら、本発明の範囲は、これらの特定の反応温度及び時間に限定されるものではない。かかる反応温度及び/又は時間は、反応物の特有の性質に応じて変更することができる。
幾つかの実施形態では、四級塩の形成を不揮発性溶剤中で行う。溶剤の使用は、固体の生成物又は中間体の沈殿を回避することを助けることができ、また発熱反応の場合には温度上昇を制御することを助けることができる。「不揮発性溶剤」という用語は、純成分の蒸気圧が、標準温度で1 mm Hg以下、典型的には0.1 mm Hg以下、大抵0.01 mm Hg以下である溶剤を指す。特定の一実施形態では、不揮発性溶剤がイオン液体である。溶剤を使用する場合、大抵、イオン液体溶剤は、本発明の方法によって生成されるイオン液体と同じ化合物である。このようにして精製工程を省くことができる。その上、全過程を連続的に行うことができる。実際に、幾つかの実施形態では、生成されるイオン液体の少なくとも一部が、更なる反応のための溶剤として使用される。
揮発性溶剤を使用しないため、精製又は揮発性溶剤の廃棄にかかる時間及びコストが省かれる。したがって、本発明の方法は、イオン液体を製造するための全体のコスト及び時間を大幅に減らすものである。
本発明の方法はまた、式[R1Q]+X-の四級塩を、式HRFのイオン液体対アニオン化合物の酸性(すなわち、プロトン化)形態と、式[R1Q]+RF -の上記イオン液体及び式HXの揮発性酸を生成するのに十分な条件の下で反応させることを含む。「揮発性酸」という用語は、純成分の蒸気圧が、標準温度で10 mm Hg以上、典型的には760 mm Hg以上、大抵33000 mm Hg以上である酸性化合物を指す。代替的に、「揮発性酸」という用語は、真空下で反応混合物から比較的容易に除去することができる酸を指す。例示的な揮発性酸としては、全てのハロ酸(haloacids)(例えば、HF、HCl、HBr及びHI)、及びメタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、カルボン酸、例えばギ酸、酢酸等、並びに少なくとも99%が真空(例えば、10 mm Hg未満の圧力)下で24時間以内に除去され得る他の酸が挙げられる。
概して、四級塩と、イオン液体対アニオン化合物の酸性形態との反応は、少なくとも約-25℃、典型的には少なくとも約20℃、大抵少なくとも約100℃の温度で行う。四級塩と、イオン液体対アニオン化合物の酸性形態との間の反応時間は典型的に、少なくとも1時間、大抵少なくとも8時間、場合によっては少なくとも48時間である。しかしながら、本発明の範囲は、これらの反応温度及び反応時間に限定されない。実際に、反応温度及び/又は反応時間は、四級塩及び/又はイオン液体対アニオン化合物の性質に応じて大幅に変更することができる。
反応において生成される揮発性酸は、所望のイオン液体から容易に除去又は分離することができる。例えば、イオン液体は、揮発性酸に比べて極めて低い蒸気圧を有するため、反応混合物から単に揮発性酸を蒸発させるか、又は減圧法を用いて揮発性酸を除去することができる。
四級塩と、イオン液体対アニオン化合物の酸性形態との反応はまた、イオン液体等の不揮発性溶剤中で行うこともできる。溶剤を使用する場合、大抵、イオン液体溶剤は、本発明の方法によって生成されるイオン液体と同じ化合物である。このようにして精製工程を省くことができる。その上、全過程を連続的に行うことができる。幾つかの実施形態では、該方法によって生成されるイオン液体の少なくとも一部が、更なる反応のための溶剤として使用される。
特定の一実施形態では、イオン液体のアニオン部位が、式[YS02]2N-(式中、各Yは独立してF又はフッ化炭化水素である)を有する。「フッ化炭化水素」という用語は、1つ以上の水素原子がフッ素で置き換えられた炭化水素部位を指す。幾つかの実施形態では、各Yは独立してF又はペルフルオロ炭化水素である。「ペルフルオロ炭化水素」という用語は、水素原子が全てフッ素で置き換えられた炭化水素部位を指す。
幾つかの実施形態では、イオン液体のアニオンが、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(「TFSI」)又はビス(フルオロスルホニル)イミド(「FSI」)である。
本発明の連続プロセスの特定の一実施形態を図1に例示する。図1に示されるように、四級化反応を起こして、それによって中間体カチオン塩を生成する工程は、リアクタ1において行う。この反応は、溶剤としてのイオン液体の存在下で、又は溶剤を何ら添加することなく行うことができる。図1は、該プロセスにおいて生成されるイオン液体の少なくとも一部を、溶剤として使用することを図示している。図1のリアクタ2では、リアクタ1で生成される四級塩を、所望のアニオンの酸形態(acid form)と組み合わせて、イオン液体を生成する。
イオン液体を溶剤として使用することによって、中間体カチオン塩が固体として沈殿することが防げられる。反応で使用されるイオン液体溶剤の量は、生成される中間体四級塩の溶解度に応じて決まる。図1に図示されるプロセスの利点の1つは、反応に使用される溶剤が所望の最終生成物であるために、他のいずれかの溶剤を使用する場合に必要となるような、後のプロセス処理において溶剤を除去する必要性がないことである。
四級化プロセスへの入口、すなわちリアクタ1において所望の温度をもたらすために、再循環流を加熱又は冷却してもよい。四級化リアクタ(リアクタ1)及び複分解リアクタ(リアクタ2)をともに、加熱又は冷却して、反応混合物を所望の温度範囲に維持してもよい。幾つかの実施形態では、リアクタ1における温度範囲が典型的に、20℃〜200℃、大抵50℃〜100℃で維持される。より低い温度では、中間体カチオン塩の沈殿を回避するために高い再循環率(又は大量のイオン液体溶剤)が必要とされることがあり、より高い温度では、この中間体塩が分解するおそれがある。反応は、当業者に既知のいずれのリアクタ形状でも行うことができる。幾つかの実施形態では、反応物を所望の温度範囲に維持するような熱交換手段がリアクタに備え付けられる。四級化リアクタ(すなわち、リアクタ1)に有益な1つの形状はプラグフロー型リアクタである。他の実施形態では、再循環率及び再循環流体の導入温度を調節することによって、外的な熱交換を伴うことなく、リアクタの入口温度及び出口温度を、所望の範囲に維持することができる。
一実施形態において、四級化剤は、所望のカチオン中間体のハロゲン化物塩を生成するハロゲン化アルキルである。所望のアニオンの酸形態を四級塩と接触させた場合、複分解副生成物は、簡単に除去することができる揮発性のハロゲン化物酸である。
本発明の方法は、イオン液体を製造する従来方法に比べて多くの利点を有する。例えば、本発明の幾つかの実施形態では、揮発性溶剤を使用することがなく、固体の中間体が生成されることもない。加えて、本発明の方法は、連続的な製造に簡単に適合させることができる。さらに、本発明の方法は水を全く必要としない。
本発明の幾つかの実施形態では、揮発性の反応生成物を除去する分離工程を用いて、粗製イオン液体を更にプロセス処理にかける。この分離工程は、当業者に既知のいずれの分離プロセスであってもよい。1つの特定のプロセスは、粗製イオン液体を不活性ガスと接触させて、揮発性の反応生成物を不活性ガス流に移行させるストリッピング塔を使用することである。代替的な実施形態では、粗製イオン液体を低圧に曝すことによって揮発分を除去する。イオン液体が低い蒸気圧を有するため、如何なる揮発性の不純物も簡単に除去される。
本発明の方法は、バッチモード又は連続モードのいずれにも適するものである。連続プロセスでは、生成されるイオン液体のごく一部を再循環させて、反応溶剤として使用することができる。
本発明の方法によって生成されるイオン液体は、従来方法を用いて生成されるものよりもかなり少ない水及び/又は不純物(例えばハロゲン化物)の含有量を有する。幾つかの実施形態では、本発明の方法によって生成されるイオン液体が、1000パーツパーミリオン(ppm)以下、概して100 ppm以下、典型的には20 ppm以下、大抵3 ppm以下の含水量を有する。他の実施形態では、本発明の方法によって生成されるイオン液体中の不純物、例えばハロゲン化物の含有量が、約1000 ppm以下、概して100 ppm以下、典型的には約10 ppm以下、大抵1 ppm以下である。
以下のスキームIは、イオン液体1-プロピル-1-ブチル-ピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、すなわちPYR13FSI(下付き数字1及び3は、ピロリジンと結合するメチル基及びプロピル基を表す)の典型的な従来技術の合成を示すものである。この合成では、1-メチルピロリジンを1-ブロモプロパンと混合させて、1-プロピル-1-ブチル-ピロリジニウムブロミド(PYR13Br)を生成する。この反応は典型的に、有機溶剤中で行われ、固体PYR13Brが溶剤から沈殿する。PYR13Br塩をその後分離し、乾燥させて、所望のアニオンを含有する塩、この場合リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド、すなわちLiFSIの水溶液と混合させる。ピロリジニウム塩とリチウム塩との間の複分解によって、所望のイオン液体PYR13FSIがもたらされる。複分解の生成物は、有機イオン液体(「IL」)相と、LiBrを含有する水性相とを有する、二相性混合物である。必要であれば、水によるIL相の抽出を実施して、如何なる残留するLiBrも除去することができる。IL相は、数パーセントの水を含有することがあり、これは乾燥によって除去しなければならない。
スキームI.PYR13FSIの従来技術の合成
Figure 2016509996
スキームIのプロセスは、イオン液体の工業生産に関して幾つかの欠点を有する。例えば、四級化工程における有機溶剤の使用は、溶剤を除去するとともに、廃液流及び揮発性有機化合物(「VOC」)の放出源(emission source)をもたらすエネルギー集約型の工程を必要とする。加えて、スキームIの第2の工程における水の存在により、生成されるイオン液体の乾燥が必要とされる。この乾燥工程は、典型的にイオン液体中の含水量を100 ppm以下とする必要がある電気化学的用途において特に重要となる。
以下のスキームIIは、本発明の特定の一実施形態に従って、室温におけるイオン液体PYR14FSIの生成を図示するものである。スキームIで図示される従来技術の方法とは対照的に、アニオンの交換が、塩(例えばLiFSI)ではなく酸(例えばHFSI)によって行われ、全反応が、生成物であるイオン液体(PYR14FSI)を溶剤として使用して行われる。
スキーム2.本発明の特定の一実施形態を用いたPYR14FSIイオン液体の合成
Figure 2016509996
本発明の更なる目的、利点及び新規な特徴は、それらの下記の実施例の試験により当業者に明らかとなると考えられるが、これらの実施例は限定することを意図するものではない。実施例中、実際の使用に際して建設的に削除される手順は現在形で説明し、実験室において実行した手順は過去形で記載する。
実施例1:PYR14Brの合成
撹拌子、滴下漏斗及びアルゴン吸気口を備え付けた三ツ口丸底フラスコ内に、N-メチル-N-ブチルピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド(50.5 g、0.156モル)を室温で入れた。この混合物に、N-メチルピロリジン(5.15 g、0.0605モル)を添加した。1-ブロモブタン(8.29 g、0.0605モル)を滴下漏斗に入れた。このフラスコを、油浴により加熱して、溶液温度を75℃にした。1-ブロモブタンを5分かけて徐々に滴加した。その後、混合物を2時間及び38分間の間85℃に加熱した後、室温まで冷却して、200 mTorrで30分間排気させた。N-メチル-N-ブチルピロリジニウムブロミドの収率は13.16 g(98%)であった。
実施例2:水を用いたPYR14Brの単離
上記の実施例1から、85℃における6.10 gの均一な液体(PYR14BrとPYR14FSIとの混合物)を分液漏斗に入れ、室温まで冷却させた。それを6.10 mLの脱イオン水と混合させた。得られる混合物を30分かけて分離させた。2つの相を2つの異なるフラスコに取り分けた。下相がPYR14FSIであったのに対し、水性の上相はPYR14Brを含有していた。水を真空中で除去すると、1.15 gのPYR14Brが白色固体として得られた(収率92.5%)。分離されたPYR14FSIの収率は4.56 g(95%)であった。
実施例3:水を用いないPYR14FSIの合成
上記の実施例1から、85℃における3.09 g(PYR14Br 2.78 mmol)の均一な液体(20%のPYR14Brと、80%のPYR14FSIとの混合物)を、マグネチックスターラ及びアルゴン吸気口アダプタを備える25 mL容の丸底フラスコに入れ、室温まで冷却させた。ビス(フルオロスルホニル)イミド(500mg、2.76 mmol)を、水で希釈することなく徐々に添加した。得られる混合物を室温で20分間撹拌させた。反応において生成されるHBrを減圧で除去すると、0.88 g(2.73 mmol)の更なるPYR14FSIが得られた。このため、元の溶液から2.47 g及び本反応から0.88 gの合計3.32 gのPYR14FSIが得られた。
実施例4.水中におけるPYR14FSIの合成
上記の実施例1から、85℃における40 gの均一な液体(PYR14BrとPYR14FSIとの混合物、PYR14Br 0.036 mol)を、マグネチックスターラを備える25 mL容の丸底フラスコに入れ、室温まで冷却させた。それを40 gの水と混合させた後、ビス(フルオロスルホニル)イミド(6.85 g、0.037 mol)を添加した。得られる溶液を分液漏斗内で十分に混合させ、30分かけて分離させた。イオン液体を分離し、更に30 mLの水で洗浄すると、43.31 gのPYR14FSI(初めの溶液から32 g及び本反応から11.31 g)が得られた。
本発明の上記の記述は例示及び説明のために提示されている。上記の記載は本明細書において開示されている形態(単数又は複数)に本発明を限定する意図はない。本発明の記載には1つ又は複数の実施形態並びに幾つかの変形形態及び変更形態の記載が含まれているが、例えば本開示を理解した後に当業者の技術及び知識内にあり得るような他の変形形態及び変更形態も本発明の範囲内である。許容される程度まで代替的な実施形態(特許請求されるものに対して代替的な、交換可能な及び/又は均等な構造、機能、範囲又は工程が含まれる)を含む権利を、かかる代替的な、交換可能な及び/又は均等な構造、機能、範囲又は工程が本明細書に開示されているか否かにかかわらず、また任意の特許可能な主題を公衆に捧げる意図なく取得することが意図される。

Claims (27)

  1. 式[R1Q]+RF -のイオン液体を製造する方法であって、
    式Qの化合物を、式R1Xの四級化剤と、揮発性溶剤の非存在下、式:
    [R1Q]+X-
    の四級塩を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
    前記四級塩を、式HRFのイオン液体対アニオン化合物の酸性形態と、式[R1Q]+RF -の前記イオン液体及び式HXの揮発性酸を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
    (式中、Qは、アミン、ホスフィン又はアルシンであり、R1は、[R1Q]+がイオン液体カチオンを形成するような四級化部位であり、Xは脱離基であり、RFはイオン液体のアニオン部位である)を含む、式[R1Q]+RF -のイオン液体を製造する方法。
  2. Qが、環系中に3個〜6個の炭素原子を有するアミン複素環部位である、請求項1に記載の方法。
  3. Qが、ピロリジン、イミダゾール、ピリジン及びピペリジンからなる群から選択され、それらが各々任意に置換される、請求項2に記載の方法。
  4. Qが、第三級アミン、ホスフィン又はアルシンである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記イオン液体を製造する方法の間に、固体が生成されない、請求項1に記載の方法。
  6. 式Qの前記化合物を、式R1Xの前記四級化剤と反応させる工程の反応温度が、約50℃〜約200℃の範囲にある、請求項1に記載の方法。
  7. 前記揮発性酸を前記イオン液体から分離する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  8. 連続プロセスである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記イオン液体のアニオン部位が、式[YS02]2N-(式中、各Yは独立してF又はフッ化炭化水素である)を有する、請求項1に記載の方法。
  10. Yの各々が独立してF又はペルフルオロ炭化水素である、請求項9に記載の方法。
  11. Yの各々が独立してF又はトリフルオロメチルである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記イオン液体のアニオンが、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド又はビス(フルオロスルホニル)イミドである、請求項9に記載の方法。
  13. 式Qの前記化合物を、式R1Xの前記四級化剤と反応させる工程を、不揮発性溶剤中で行う、請求項1に記載の方法。
  14. 前記不揮発性溶剤がイオン液体溶剤である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記イオン液体溶剤が、式[R1Q]+RF -(式中、R1、Q及びRFは請求項1で規定されるものである)を有する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記イオン液体溶剤の少なくとも一部を再循環させる、請求項14に記載の方法。
  17. 製造される前記イオン液体の少なくとも一部を、前記方法における前記イオン液体溶剤として使用する、請求項14に記載の方法。
  18. 前記イオン液体を不活性ガス流と接触させることによって前記揮発性酸を除去する、請求項1に記載の方法。
  19. 前記イオン液体を減圧に曝すことによって前記揮発性酸を除去する、請求項1に記載の方法。
  20. 式[R1Q1]+R1 F -のイオン液体を製造する方法であって、
    式Q1の化合物を、式R1Xの四級化剤と、揮発性溶剤の非存在下、式:
    [R1Q1]+X-
    の四級塩を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、
    前記四級塩を、式HR1 Fのイオン液体対アニオン化合物のフッ化酸性形態と、式[R1Q1]+R1 F -の前記イオン液体及び式HXの揮発性酸を生成するのに十分な条件の下で反応させることと、(式中、Q1は、第三級アミン、ホスフィン又はアルシンの化合物であり、R1は、[R1Q1]+がイオン液体の第四級カチオンを形成するような四級化部位であり、Xは脱離基であり、R1 Fは、イオン液体のフッ化アニオン部位である)を含む、式[R1Q1]+R1 F -のイオン液体を製造する方法。
  21. Q1が、環系中に3個〜6個の炭素原子を有する、窒素を含有する複素環を含む第三級アミン化合物である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記窒素原子を含有する複素環化合物が、ピロリジン、イミダゾール、ピリジン及びピペリジンからなる群から選択され、それらが各々任意に置換される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記イオン液体のアニオン部位が、式[YS02]2N-(式中、各Yは独立してF又はフッ化炭化水素である)を有する、請求項20に記載の方法。
  24. Yの各々が独立してF又はペルフルオロ炭化水素である、請求項23に記載の方法。
  25. Yの各々が独立してF又はトリフルオロメチルである、請求項24に記載の方法。
  26. 前記イオン液体のアニオンが、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド又はビス(フルオロスルホニル)イミドである、請求項23に記載の方法。
  27. 僅か100重量パーツパーミリオンの水と、僅か100重量パーツパーミリオンのハロゲン化物とを有する、イオン液体。
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