上記の課題を解決するために、本生体情報取得端末は、生体情報を取得する生体情報取得端末であって、前記生体情報取得端末は、風呂装置を含み、入浴中の使用者の生体情報を測定する生体情報測定部と、前記使用者を特定する使用者特定部とを備えることを特徴とする。
これにより、測定された生体情報を用いて日常生活における日々の使用者の健康状態の変化を容易に管理することができる。
また、前記生体情報測定部は、浴槽内に設けられた、前記使用者の心電図を計測する心電図計測部を含むことを特徴としてもよい。
また、前記生体情報測定部は、浴槽内に設けられた、前記使用者の心音を計測する心音計測部を含むことを特徴としてもよい。
また、前記生体情報測定部は、浴槽に設けられた、前記使用者の血液中の酸素飽和度、又は前記使用者の脈拍数を計測するパルスオキシメータを含むことを特徴としてもよい。
また、前記生体情報測定部は、浴槽に設けられた、浴槽内の水に含まれる前記使用者の汗の成分を分析する成分分析部を含むことを特徴としてもよい。
また前記生体情報測定部は、入浴前及び入浴後の前記使用者の体表温度を計測する体表温度計測部を含むことを特徴としてもよい。
また、前記生体情報測定部は、入浴前及び入浴後の浴槽内の水の温度を測定する水温測定部と、前記水温測定部によって測定された入浴前及び入浴後の浴槽内の水の温度変化と、前記使用者の熱容量と、前記体表温度計測部によって計測された前記入浴前の体表温度とに基づいて、前記使用者の深部体温を算出する深部体温算出部とを含むことを特徴としてもよい。
また、前記生体情報測定部は、前記使用者の体重を計測する体重計測部を含むことを特徴としてもよい。
また、前記生体情報測定部は、前記使用者の体積を計測する体積計測部と、前記体積計測部によって計測された前記使用者の体積と前記体重計測部によって計測された前記使用者の体重とに基づいて前記使用者の密度を算出し、前記使用者の密度から体脂肪率を算出する体脂肪率算出部とを含むことを特徴としてもよい。
また、前記生体情報測定部は、前記使用者が浴槽内にいる状態で、所定時間内における前記浴槽内の水の水位の変化を計測する水位計測部と、前記水位計測部によって計測された前記所定時間内の水位の変化に基づいて、前記使用者の前記所定時間内の呼吸数を算出する呼吸数算出部とを含むことを特徴としてもよい。
また、別の一態様として、ネットワークを介して生体情報取得端末から収集した生体情報を管理する情報管理システムにおける情報管理方法であって、前記生体情報取得端末は、風呂装置を含み、前記ネットワークを介して、入浴中の使用者の前記生体情報と、前記使用者を特定する使用者特定情報とを前記生体情報取得端末から収集し、前記生体情報取得端末から収集した前記生体情報と前記使用者特定情報とを対応付けて記憶することを特徴としてもよい。
また、別の一態様として、ネットワークを介して複数の生体情報取得端末から生体情報を収集し、前記収集した生体情報を取得したサービスプロバイダが前記生体情報を基にサービスを提供するサービス提供システムにおいて、前記収集した生体情報に基づいて生成される情報を表示装置に表示する情報表示方法であって、前記表示装置の使用者が所有する一または複数の前記生体情報取得端末を表示し、前記生体情報取得端末が収集した各々の前記生体情報を、(i)複数の前記生体情報取得端末ごとに紐付けて表示し、(ii)前記サービスプロバイダに公開するか否かによって表示方法を変化させて表示する、ことを特徴としてもよい。
また、別の一態様として、上記に記載の情報表示方法であってさらに、各々の前記生体情報を、前記生体情報取得端末に記憶しておくか否かによって表示方法を変化させて表示する、ことを特徴としてもよい。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(提供するサービスの全体像)
まず、本実施の形態における情報管理システムが提供するサービスの全体像について説明する。
図1(A)は、本実施の形態における情報管理システムが提供するサービスの全体像を示す図である。情報管理システムは、グループ100、データセンタ運営会社110及びサービスプロバイダ120を備える。
グループ100は、例えば企業、団体又は家庭等であり、その規模を問わない。グループ100は、機器101a及び機器101bを含む複数の機器101およびホームゲートウェイ102を備える。複数の機器101は、インターネットと接続可能な機器(例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ(PC)又はテレビ等)、及びそれ自身ではインターネットと接続不可能な機器(例えば、照明、洗濯機又は冷蔵庫等)を含む。複数の機器101は、それ自身ではインターネットと接続不可能であっても、ホームゲートウェイ102を介してインターネットと接続可能となる機器を含んでもよい。また、使用者10は、グループ100内の複数の機器101を使用する。
データセンタ運営会社110は、クラウドサーバ111を備える。クラウドサーバ111は、インターネットを介して様々な機器と連携する仮想化サーバである。クラウドサーバ111は、主に通常のデータベース管理ツール等で扱うことが困難な巨大なデータ(ビッグデータ)等を管理する。データセンタ運営会社110は、データの管理、クラウドサーバ111の管理、及びそれらを行うデータセンタの運営等を行っている。データセンタ運営会社110が行っている役務の詳細については後述する。
ここで、データセンタ運営会社110は、データの管理又はクラウドサーバ111の管理のみを行っている会社に限らない。例えば、図1(B)に示すように、複数の機器101のうちの一つの機器を開発又は製造している機器メーカが、データの管理又はクラウドサーバ111の管理等を行っている場合は、機器メーカがデータセンタ運営会社110に該当する。また、データセンタ運営会社110は一つの会社に限らない。例えば、図1(C)に示すように、機器メーカ及び管理会社が共同又は分担してデータの管理又はクラウドサーバ111の管理を行っている場合は、両者又はいずれか一方がデータセンタ運営会社110に該当する。
サービスプロバイダ120は、サーバ121を備える。ここで言うサーバ121とは、その規模は問わず、例えば、個人用PC内のメモリ等も含む。また、サービスプロバイダ120がサーバ121を備えていない場合もある。
なお、上記の情報管理システムにおいて、ホームゲートウェイ102は必須ではない。例えば、クラウドサーバ111が全てのデータ管理を行っている場合等は、ホームゲートウェイ102は不要となる。また、家庭内の全ての機器がインターネットに接続されている場合のように、それ自身ではインターネットと接続不可能な機器は存在しない場合もある。
次に、上記の情報管理システムにおける情報の流れを説明する。
まず、グループ100の機器101a又は機器101bは、各ログ情報をデータセンタ運営会社110のクラウドサーバ111にそれぞれ送信する。クラウドサーバ111は、機器101a又は機器101bのログ情報を集積する(図1(A)の矢印131)。ここで、ログ情報とは、複数の機器101の例えば運転状況又は動作日時等を示す情報である。例えば、ログ情報は、テレビの視聴履歴、レコーダーの録画予約情報、洗濯機の運転日時、洗濯物の量、冷蔵庫の開閉日時、又は冷蔵庫の開閉回数などを含むが、これらの情報に限らず、種々の機器から取得が可能な種々の情報を含んでもよい。なお、ログ情報は、インターネットを介して複数の機器101自体から直接クラウドサーバ111に提供されてもよい。また、ログ情報は、複数の機器101から一旦ホームゲートウェイ102に集積され、ホームゲートウェイ102からクラウドサーバ111に提供されてもよい。
次に、データセンタ運営会社110のクラウドサーバ111は、集積したログ情報を一定の単位でサービスプロバイダ120に提供する。ここで、一定の単位とは、データセンタ運営会社110が集積した情報を整理してサービスプロバイダ120に提供することの出来る単位でもよいし、サービスプロバイダ120が要求する単位でもよい。また、一定の単位で提供するとしているが、一定の単位でなくてもよく、状況に応じて提供する情報量が変化してもよい。ログ情報は、必要に応じてサービスプロバイダ120が保有するサーバ121に保存される(図1(A)の矢印132)。
そして、サービスプロバイダ120は、ログ情報を使用者に提供するサービスに適合する情報に整理し、使用者に提供する。情報が提供される使用者は、複数の機器101を使用する使用者10でもよいし、外部の使用者20でもよい。使用者10,20への情報提供方法としては、例えば、サービスプロバイダ120から直接使用者10,20へ情報が提供されてもよい(図1(A)の矢印133,134)。また、使用者10への情報提供方法としては、例えば、データセンタ運営会社110のクラウドサーバ111を再度経由して、使用者10に情報が提供されてもよい(図1(A)の矢印135,136)。また、データセンタ運営会社110のクラウドサーバ111は、ログ情報を使用者に提供するサービスに適合する情報に整理し、サービスプロバイダ120に提供してもよい。
なお、使用者10は、使用者20と異なっていても同一であってもよい。
本発明の実施の形態に係る情報管理システムは生体情報取得部を備えた生体情報取得端末を備える。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
実施の形態1〜3では、生体情報取得端末について説明し、実施の形態4では、実施の形態1〜3にて示した生体情報取得端末を用いた情報管理システムについて説明する。
また、同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する場合もある。
(実施の形態1)
図2は、本実施の形態1における生体情報取得端末の一例を示す概略図である。
本実施の形態1において、風呂装置300は、生体情報取得部を備えた生体情報取得端末の一例である。本実施の形態において、心電図計測部301は、入浴中の使用者の心電図を計測する。また、受音部304a,304bは、入浴中の使用者の心音を計測する。
使用者は、入浴行為を風呂装置300にて日常的に実施する。その際に、心電図計測部301は、使用者の心電図を計測する。得られた心電図に関する情報は、記憶部を備えた制御部302に記憶される。また、受音部304a,304bは、使用者の心音を計測する。得られた心音に関する情報は、記録部を備えた制御部302に記憶される。
以下、本実施の形態の生体情報取得端末の詳細について説明する。
図3は、本実施の形態1における風呂装置の構成を示すブロック図である。
風呂装置300は、生体情報測定部320、制御部302、指紋認証部303、ネットワーク接続部315及び表示部316を備える。生体情報測定部320は、入浴中の使用者の生体情報を測定する。生体情報測定部320は、心電図計測部301、受音部304a,304b、パルスオキシメータ305、成分分析部306、体表温度計測部307、水温計測部308、深部体温算出部309、体重計測部310、水位計測部311、体積計測部312、体脂肪率算出部313及び呼吸数算出部314を備える。
図2、図3は本実施の形態の一例であって、図2、図3に備えるすべての構成要素が必須ではなく、いくつかの構成要素が欠けた風呂装置であっても、各構成要素は下記に示す効果を発現する。
本実施の形態において、心電図計測部301は、例えば、電極で構成され、入浴中の使用者の心電図を計測する。例えば、心電図計測部301は、浴槽330の内側に配置され、特に、使用者の背中が接触する位置に配置される。また、心電図計測部301は、使用者の脈波を計測してもよい。心電図計測部301によって計測された脈波の波形から使用者の動脈硬化に対するスクリーニングが可能となる。
心電図を計測する場合、制御部302は、心電図計測部301によって得られた心電図の電気信号を周波数分離してもよい。これにより、複数の使用者が同時に浴槽330に入浴した場合であっても、それぞれの使用者の心拍数の違いを利用し、使用者ごとの心電図波形に分離することが可能となり、使用者ごとの健康を管理することが可能となる。
また、上記では、入浴中の使用者の心電図を計測する例について説明したが、本実施の形態において、生体情報測定部320は、別の生体情報を計測する計測部を備えてもよく、また、複数の計測部を備えてもよい。
図2に示すように、受音部304a,304bは、可動コイルと磁石とを組み合わせたマイク、コンデンサ型マイク又は圧電素子などで構成され、入浴中の使用者の心音を計測する。例えば、受音部304a,304bは、浴槽330の内側に配置される。受音部304a,304bによって、より安価に使用者の心拍数の変化を検出することが可能となる。なお、受音部304a,304bが心音計測部の一例に相当する。
このように、風呂装置300は、異なる位置に配置された複数の受音部304a,304bを備える。これにより、複数の使用者が同時に浴槽330に入浴した場合でも、それぞれの使用者の心臓と受音部304a,304bとの距離が異なることで、各使用者の心臓から各受音部に音波が到達する時間が異なるため、使用者ごとの心音を分離して、個別に検出することが可能となり、使用者ごとの健康を管理することが可能となる。
複数の受音部304a,304bの設置位置は、浴槽330内の側面のうちの最も離れた2面に設置されることが望ましい。これにより、高精度に使用者ごとの心音を検出することが可能となる。
また、風呂装置300は、3つ以上の受音部を備えてもよい。複数の受音部が3箇所以上に設置されることにより、複数の使用者の位置関係にかかわらず、高精度に使用者ごとの心音を検出することが可能となる。
また、3つ以上の受音部を備えることで、使用者の心臓と受音部の距離を把握することが可能となる。これによって、心音(音圧)の大きさを計測することが可能となる。これによって、より使用者の健康状態を多方面から推定することが可能となるため望ましい。
また、受音部304a,304bは、水面より下に設置されることが望ましい。風呂装置300は、水面が受音部304a,304bより下である場合に、使用者に水面が低く心音の計測が出来ていないことを伝えるアラームを備えていてもよい。また、風呂装置300は、水面が受音部304a,304bより下である場合に、「水面が低く心音が計測できていません」などの文章をディスプレイ又は音声出力部を使って通知する通知部を備えていてもよい。これにより、より高感度に心音を計測することが可能となり、使用者が入浴中に大音量で(浴室内に設置された)テレビを視聴していても容易に心音を計測することができる。
また、受音部304a,304bは、使用者の肺音を計測してもよい。同様に複数の受音部304a,304bによって、使用者の肺音を計測することが可能となる。これにより、喘息発作の早期発見が可能となる。
また、本実施の形態では、生体情報測定部320は、2つの受音部304a,304bを備えているが、本発明は特にこれに限定されず、1つの受音部304aのみを備えてもよい。
動脈硬化のスクリーニング検査を行う目的においては、心電図を用いることが望ましい。これにより、より高精度に動脈硬化のスクリーニング検査が行える。
また、風呂装置300は、心電図計測部301及び受音部304a,304b以外に、パルスオキシメータ305を備えてもよい。パルスオキシメータ305は、使用者の血液中の酸素飽和度、又は使用者の脈拍数を計測する。
心電図計測部301及び受音部304a,304bは、パルスオキシメータ305に比べて安価に心拍数を計測することが可能である。しかしながら、パルスオキシメータ305は、心拍数に加えて、酸素飽和度を計測することも可能となるため、使用者の疲労をモニタリングする目的において、より望ましい構成となる。
また、生体情報測定部320は、浴槽330に複数のパルスオキシメータ305を設置してもよく、複数の使用者が入浴する場合は、使用者ごとに異なるパルスオキシメータ305を利用して各自の心拍数を計測してもよい。また、パルスオキシメータ305は、指紋認証、または、指の静脈認証が可能な認証部を備えてもよい。これにより、更に簡便に使用者ごとの心拍数のモニタリングが可能となる。
また、生体情報測定部320は、使用者が入浴中の浴槽内の水の導電率を計測する導電率計測部を備えてもよい。制御部302は、導電率計測部によって計測された浴槽内の水の導電率に基づいて、入浴中の使用者の発汗量を算出する。発汗量も生体情報の一つとして、使用者の体温調節機能などの健康状態の把握に有用であるため、より広範囲に病状把握が可能となる。
また、生体情報測定部320は、使用者が入浴中の浴槽内の水の成分を分析する成分分析部306を備えてもよい。成分分析部306は、浴槽内の水に含まれる使用者の汗の成分を分析する。これにより、浴槽内の水に含まれる汗の成分を分析することも可能となる。そのため、上記と同様に、得られる生体情報の種類が増えることよって、より広範囲に病状把握が可能となる。
成分分析部306は、被検物質による近赤外光又は遠赤外光の吸光スペクトルを計測する吸光スペクトル計測部、被検物質の旋光性を計測する旋光性計測部、被検物質の旋光分散を計測する旋光分散計測部、又は被検物質によるラマン散乱光の散乱スペクトルを計測するラマン分光計測部であってもよい。これらの場合、消耗品が無く、安価に生体情報を取得することが可能となる。
本実施の形態の風呂装置300は、使用者の体温を高精度に制御することが可能であるため生体情報取得端末として望ましい。風呂装置300は、日々の健康状態の変化を同じ体温で計測可能となるため、高精度な健康状態の計測が可能となる。
更に、生体情報測定部320は、使用者の入浴中に生体情報を複数回数取得してもよい。これにより、使用者の体温変化による生体情報の変化を計測することが可能となる。
例えば、心電図計測部301は、入浴直後の心電図波形と、入浴指定から任意の時間経過後の心電図波形との両方を計測することが望ましく、両者を比較することで使用者の体温調節機能の状態を推定することが可能となる。
また、発汗量が複数回数計測されることにより、入浴してから発汗するまでの時間を元に使用者の発汗温度を推定することが可能となる。これにより、上記と同様に、使用者の体温調節機能の状態を推定することが可能となる。
また、生体情報測定部320は、使用者の体表温度を計測する体表温度計測部307を備えてもよい。体表温度計測部307は、入浴前及び入浴後の使用者の体表温度を計測する。これにより、日々の健康状態の変化を記録する場合に、計測時の体温による影響(ノイズ)を軽減することが可能となるため、より高精度に使用者の健康状態を把握することが可能となる。
図4は、本実施の形態1における体表温度計測部の構成を示す図である。体表温度計測部307は、例えばサーモグラフィ装置などで構成される。
また、使用者の体表温度を計測する体表温度計測部307の撮像エリア内の壁面331は、放射率が異なる複数の部材からなることが望ましい。図4に示すように、壁面331は、第1の部材332aと、第1の部材332aとは放射率が異なる第2の部材332bとで構成され、第1の部材332aと第2の部材332bとが格子状に配置される。これにより、壁面331と体表温度計測部307との間に使用者10が居る場合、使用者10の体表温度が壁面331の表面温度と同程度の温度になっていても、壁面331と使用者10との境界が明確となるため、より正確に使用者10の体表温度を計測することが可能となる。すなわち、体表温度計測部307は、放射率が異なる第1の部材332aと第2の部材332bとで構成された壁面331のパターンを認識できるので、使用者10を表す画像と、壁面331を表す画像とを識別することができる。
また、壁面331の裏(浴室の外側)には、熱伝導率が高い金属(銅又はアルミニウム)又はグラファイトシートが形成されていることが望ましい。これにより、壁面331を構成する異なる種類の部材の温度が一定となり、より壁面331のパターンが明確になる。そのため、更に壁面331と使用者10との境界が明確になることにより、使用者10の体表温度をより高精度に計測することができる。
また、壁面331を構成する第1の部材332a及び第2の部材332bは、表面の撥水性が異なっていることが望ましい。これにより、浴室内を乾燥させることが可能となるため、カビなどの発生による計測機器の測定精度の低下を防止することが可能となる。また、撥水性が低い部材は、水滴が残るので、気化熱が奪われ続ける。そのため、撥水性が低い部材の表面温度は、撥水性が高い部材の表面温度よりも低くなる。したがって、壁面331が、撥水性が異なる第1の部材332a及び第2の部材332bで構成されることにより、使用者10を表す画像と、壁面331を表す画像とを識別することができる。
また、体表温度計測部307の撮像エリア内に設置されている壁面331の少なくとも一部は、放射率が小さい(例えば、0.5以下)金属であってもよい。これにより、壁面331と水滴との放射率の差によって、壁面331に水滴がついているかどうかを検出することが可能となるため、より正確に浴室の乾燥状態を把握し、カビの発生を抑制することが可能となる。
また、体表温度計測部307は、レンズ又は窓材など、人体から放射される赤外線を取込むための部材を加熱する加熱部を備えていることが望ましい。レンズ又は窓材を加熱することで結露を防止し、高精度に使用者の体表温度を計測することが可能となる。
また、発明者らの独自の検討の結果、体内の脂肪が分厚い部分ほど体表温度が低く、筋肉が多い部分ほど体表温度が高いことが分かった。このため、体表温度計測部307によって計測した使用者の体表温度の分布から、制御部302は、使用者の筋力量、脂肪量、又は脂肪の分布を把握することが可能となる。また、制御部302は、筋力量又は脂肪量に基づいて、メタボ指数又はロコモ指数などを算出し、健康管理に用いることが可能となる。
また、体表温度計測部307は、入浴前、入浴直後、及び入浴後数分経過した後など複数回体表温度を計測してもよい。使用者の体の各部位の温度変化の時定数を基に、血行状態又は脂肪(セルライト)の量を推定することが可能となり、健康管理に用いることが可能となる。
また、同様に、上述のような体温変化による生体情報の変化を基に健康管理を行う場合にも、高精度化が可能となるため望ましい。
上記の体表温度計測部307は、浴槽外に設置され、入浴前の使用者の体表温度を計測するサーモパイル又はボロメータなどからなる非接触温度計測部であることが望ましく、より安価に使用者の体表温度を計測することが可能となる。
また、体表温度計測部307は、入浴中の使用者の体表温度を計測することが望ましく、より正確に生体情報の日々の変化を記録することが可能となる。
また、生体情報測定部320は、使用者が入浴する前の浴槽内の湯の温度と、使用者が入浴した後の浴槽内の湯の温度とを計測し、使用者が入浴する前後の浴槽内の湯の温度変化を計測する水温計測部308をさらに備えてもよい。水温計測部308は、計測された温度変化を記憶してもよい。さらに、生体情報測定部320は、水温計測部308によって測定された湯の温度変化と、予め記憶されている使用者の熱容量と、体表温度計測部307によって計測された入浴前の体表温度とに基づいて、使用者の深部体温を算出する深部体温算出部309を備えてもよい。
より具体的には、深部体温算出部309は、使用者入浴前の浴槽内熱容量(湯温度×湯熱容量)と、使用者入浴中の浴槽内熱容量(湯温度×湯熱容量+湯温度×使用者熱容量)を算出する。両者の差を計算することによって、入浴前の使用者の熱量(使用者熱容量×使用者体内平均温度)が算出される。使用者の体表温度を計測する手段を用いることで、平均温度と体表温度から逆算することで深度温度が推定される。より正確に計算するためには、体内平均温度と体表温度と深度温度の関係について、使用者ごとのデータベースを用いることが望ましいが、例えば、体内平均温度×2−体表温度=深度温度としてもよい。このように、算出することにより、使用者の深部体温を算出する。使用者の熱容量は日々大きく変化することが無いため、日々の浴槽内の湯の温度変化を比較することで、使用者の体内温度(深部体温)が計算される。
体内温度を計測することで、風邪又はインフルエンザの早期発見が可能となる。
例えば、実施の形態4で後述するが、風呂装置300をネットワークに接続し、処理サーバが、各家庭の各使用者の体内温度の平均値に関する情報を収集することにより、各使用者の風邪などの病気の状態管理が可能となる。また、処理サーバは、地域ごとの住人(使用者)の体内温度の変化を収集することにより、各地のインフルエンザの発症率などの把握も可能となるため望ましい。この目的においては、処理サーバは、地域ごとの住人(使用者)の入浴の有無についての情報も収集してもよい。これにより、地域ごとの使用者の入浴の有無についての情報を、地域ごとの風邪又はインフルエンザの発症率の把握に用いることが可能となる。
また、風呂装置300は、浴槽内の湯をかき混ぜる攪拌部を備えることがより望ましい。これにより、浴槽内の湯の温度が均一となるため、より正確に浴槽内の湯の温度変化を計測することが可能となる。つまり、より正確に使用者の体内温度を求めることが可能となる。
また、攪拌部による浴槽内の湯の温度の均一化は、使用者が入浴中に自動で実施されることが望ましい。これにより、使用者の健康管理のための煩わしさを更に軽減することが可能となる。このため、風呂装置300は、使用者が入浴しているか否かを検知する入浴検知部を備えることが望ましく、攪拌部は、入浴検知部によって使用者の入浴が検知された後、一定時間毎に浴槽内の湯をかき混ぜることが望ましい。
また、水温計測部308は、使用者が入浴している際に湯の温度を複数回計測してもよい。これにより、湯の温度の時間変化を計測することが可能となるため、使用者の体の熱容量と、使用者の体内温度とを分離して算出することが可能となる。
また、攪拌部は、浴槽内の湯を複数回かき混ぜることが望ましい。これにより、使用者が入浴している際に湯の温度が複数回計測される場合に、計測精度を向上させることが可能となる。
また、生体情報測定部320は、浴槽内の湯の表面温度を計測する水面温度計測部をさらに備えていてもよい。水面温度計測部は、浴室内に設置され、例えばサーモグラフィで構成される。これにより、湯の表面から放射される輻射熱を計測することが可能となるため、より正確に使用者の体内温度を算出することが可能となる。
また、浴槽内の湯の表面温度を計測する水面温度計測部と、使用者の体表温度を計測する体表温度計測部307とを併せて用いることで、使用者の深部体温が算出される。これにより、使用者の健康状態をより高精度に把握できるため望ましい。
また、浴槽内に湯を供給する供給口と、浴槽内から湯を排出する排水口とは、互いに離れた位置に設置されていることが望ましい。例えば、供給口と排水口とは、浴槽内の互いに対向する面に設置されていることが望ましい。または、供給口と排水口とは、1m以上離れた位置に設置されていることが望ましい。これにより、風呂装置300が攪拌部を備えない場合であっても、より高精度に深部体温を計測することが可能となる。
また、風呂装置300は、使用者が入浴中に浴槽内の湯の温度が低下するのを防ぐため、浴槽内に湯を追加する湯追加部を備えていてもよい。
また、生体情報測定部320は、湯追加部によって追加される湯の温度を計測する追加湯温度計測部を備えていてもよい。これにより、使用者入浴前と使用者入浴中の浴槽内の熱量変化から、浴槽に追加された湯の熱量を除算することにより、湯追加を実施した場合であっても入浴前と入浴中の使用者熱量をより高精度に算出し、深部体温を計測することが可能となる。
また、風呂装置300は、追加される湯の温度の計測精度を高めるため、湯を貯蔵する湯貯蔵タンクを備えることが望ましく、追加湯温度計測部は、湯貯蔵タンク内の湯の温度を計測してもよい。これにより、追加される湯温度を、より高精度に計測することが可能となるので、さらに高精度に深部体温を計測することが可能となる。
また、生体の体内深部から体表までの熱伝導度は、血流量に依存するため、生体情報測定部320は、心音、脈波又は心電図など血流量に依存する生体情報を取得してもよい。生体の熱伝導は9割程度が血流によって行われるため、血流量によって、熱伝導度は大きく変化する。予め各使用者の血流量と熱伝導度の関係性(関数)を計測し、関数として記憶させておくことにより、入浴時の体内の熱伝導度を算出することが可能となり、より高精度に使用者の入浴前の体内温度を求めることが可能となる。
また、生体情報測定部320は、浴室内の室温を計測する室温計測部、浴室内の湿度を計測する湿度計測部又は浴室内の気圧を計測する気圧計測部などを備えていてもよい。この場合、浴室内の室温、湿度、気圧から湯表面の蒸気圧が算出され、湯の蒸発量、気化熱を算出することが可能となることにより、より正確に入浴前後の浴槽内の湯の温度変化から、入浴前と入浴中の浴槽内の熱量変化を算出することが可能となり、使用者の深部体温を算出することが可能となる。
また、風呂装置300は、浴室の温度を浴槽の温度に近づけ、浴室の湿度を高めることが望ましい。これにより、気化熱による湯の温度変化の影響が軽減されるので、より正確に使用者の体内温度を算出することが可能となる。
また、風呂装置300は、浴室の照明の色を調節する照明調節部を備えてもよい。照明調節部によって浴室の照明の色を、例えばリラクゼーション効果の高い色に調節することにより、使用者の体調快復を促すことが可能となる。
また、生体情報測定部320は、使用者の体重を計測する体重計測部310を備えてもよい。体重計測部310は、例えば、浴槽の重さを計測する。体重計測部310は、浴槽に使用者が入る前の浴槽の重さを計測するとともに、浴槽に使用者が入ったときの浴槽の重さを計測し、計測された浴槽の重さの変化から使用者の体重を計測する。また、体重計測部310は、入浴中の使用者の体重の時間変化を計測することができる。
また、生体情報測定部320は、浴槽内の水の水位を計測する水位計測部311と、水位計測部311によって計測された水位の変化に基づいて使用者の体積を計測する体積計測部312とを備えてもよい。さらに、生体情報測定部320は、体積計測部312によって計測された使用者の体積と体重計測部310によって計測された使用者の体重とに基づいて使用者の密度を算出し、使用者の密度から体脂肪率を算出する体脂肪率算出部313を備えてもよい。使用者の体重と体積とから使用者の密度が算出されるため、体脂肪の推定が可能となる。
また、使用者の体積を個人認証として用いることも可能となる。例えば、風呂装置300は、使用者の体積と、名前などの使用者に関するユーザ情報とを対応付けて予め記憶しておき、使用者が入浴した際に体積計測部312によって計測された体積に対応する使用者を特定する。
また、使用者の体重と体積とが計測されることにより、複数の使用者が同時に入浴していることも検出することが可能となり、使用者ごとの生体情報をより正確に計測することが可能となる。
体積計測部312は、入浴前後の水位の変化量を検出し、検出した変化量に水面の面積を乗算することにより、使用者の体積を計測する。体脂肪率算出部313は、体積計測部312によって計測された体積に基づいて、体脂肪率を算出する。また、水面より上に存在することが考えられる頭部の体積は入浴中に計測してもよい。また、制御部302は、予め計測した使用者の体積と、使用者の個人認証情報とを関連させて記憶してもよい。
また、生体情報測定部320は、音声又は文字などにより、入浴中の使用者に体勢を指示する体勢指示部を備えていてもよい。入浴中の使用者の体勢を体勢指示部によって指示することにより、入浴中の使用者の体勢を変えて、水中内にある使用者の体の特定の部位の体積を計測することが可能となる。例えば、体積計測部312は、腕が水中に入っている状態と、腕が水中から出ている状態とで、水位の変化量を計測し、計測した変化量に水面の面積を乗算することにより、腕の体積を算出する。言うまでも無く、体積計測部312は、右腕だけ、左腕だけ、又は腕を含めた上半身など、体の任意の部分ごとの体積を算出することが可能である。そのため、使用者の体の部分ごとの体脂肪の量をより正確に推定することができる。
また、生体情報測定部320は、使用者の体内の導電率分布を計測するため、浴槽内に複数の電極を備えることが望ましく、計測された体の部分ごとの導電率と、体の部分ごとの体積の情報とを用いることにより、より正確に体の部位ごとの体脂肪の量を推定することができる。
また、風呂装置300は、音声又は文字などにより、入浴中の使用者に呼吸状態を指示する呼吸指示部を備えていてもよい。例えば、体積計測部312は、使用者が息を吐ききった状態で使用者の体積を計測することにより、肺の中の空気の量に影響されることなく、より正確に体積を計測し、体脂肪率算出部313は、体積計測部312によって計測された体積に基づいて、体脂肪率をより正確に推定することが可能となる。
また、体積計測部312は、使用者が息を吐ききった状態と息を吸い込んだ状態との両方で使用者の体積を計測することにより、肺活量を計測することも可能となるため、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの進行状態を計測することも可能となる。
また、体積計測部312は、呼吸をしている状態で体積の時間変化を計測することで、呼吸時の平均体積及び体積の変動幅から、平均肺内空気量及び呼吸時の空気の出入りの量を計測してもよい。これにより、日々の平均肺内空気量及び呼吸時の空気の出入りの量を記憶することが可能となる。
さらに、水位計測部311は、使用者が浴槽内にいる状態で、所定時間内における浴槽内の水の水位の変化を計測してもよい。また、生体情報測定部320は、水位計測部311によって計測された所定時間内の水位の変化に基づいて、使用者の所定時間内の呼吸数を算出する呼吸数算出部314を備えてもよい。
また、浴槽は、水面との距離が異なる複数の座面を備えていてもよい。使用者は、浴槽内の複数の座面に座ることで、容易に複数の姿勢を再現することが可能となる。このため、より高精度に体の部分ごとの生体情報(体積)を取得することが可能となる。
また、同様に、浴槽は、腕を置くための複数の腕置き台又は足を置くための複数の足置き台を備えていてもよい。これによって、使用者は、容易に複数の姿勢を再現することが可能となる。このため、より高精度に体の部分ごとの生体情報(体積)を取得することが可能となる。
また、体積計測部312は、給水又は排水により水位を変えて、使用者の体積を計測してもよい。これにより、使用者に体勢の変更を強いることなく使用者の体の部分ごとの体積を算出することができる。
例えば、風呂装置300には、全身を浴槽内の湯に浸した状態で体積を計測するモードが用意されていることが望ましい。これにより、より高精度に使用者の全身の体積が計測され、より正確に体脂肪率が推定される。
また、風呂装置300には、水面が首の辺りとなる状態で体積を計測するモードが用意されていることが望ましい。日々の姿勢が若干異なり水面の位置が多少上下した場合にも、首のように断面積が小さい部位であれば、より高精度に体積を計測することができる。
また、風呂装置300には、水面が腰の辺りとなる状態で体積を計測するモードが用意されていることが望ましい。これにより、呼吸により肺内部の空気の量が変動し、体積の計測精度に影響することを避けることが可能となるため、下半身のみの体積又は体脂肪をより高精度に計測することが可能となる。
また、同様に、使用者の熱容量、熱伝導率及び体内温度を求める場合にも、使用者の体の部分ごとの熱容量、熱伝導率及び体内温度が得られることが望ましい。これによって、使用者の体の部分ごとの生体情報を取得することが可能となる。このため、上記の体積の計測と同様に、所望の体の部分の生体情報を測定することができるように体の姿勢を変えて、水温計測部308は、湯の温度変化を計測してもよい。
また、体表温度計測部307は、例えばパターンマッチングにより体の各部分を検出し、検出した体の部分ごとの体表温度を計測してもよい。
体の部分ごとの熱容量、熱伝導率、体表温度及び体内温度が計測されることにより、使用者の体の部分ごとの筋肉疲労又は血流量を把握することが可能となる。そのため、実施の形態4に示すように、ネットワークを介して、入浴後にマッサージチェアなどの疲労回復を促進するための機器に、重点的にマッサージするべき体の部分を提示することが可能となるため、効率的な疲労回復が可能となる。
また、生体情報測定部320は、体内の部分ごとの音速を計測する音速計測部を備えていてもよい。これにより、体内の部分ごとの深部体温を計測し、体内の各部の発熱状態を把握することが可能となる。そのため、入浴後にマッサージチェアなどの疲労回復を促進するための機器に、重点的にマッサージするべき体の部分を提示することが可能となるため、より効率的な疲労回復が可能となる。
音速計測部は、浴槽内の側面に設けられた、音を使用者の体の一部に向けて発生させる音源と、浴槽内の音源に対向する側面に設けられた、音源によって発生させた音を受音する受音部と、音源で音が発生してから受音部で音が受音されるまでの時間を計測し、音速を算出する音速算出部とを含む。深部体温が異なると、音速も異なる。そのため、深部体温算出部は、予め音速と深部体温とを対応付けたテーブルを記憶しておき、音速算出部によって算出された音速に対応する深部体温をテーブルから読み出す。
ここで、音源及び受音部は、使用者の体に接触している必要はなく、音速算出部は、音源から使用者の体の一部を介して受音部に到達するまでの音の伝搬時間を計測すればよい。
また、生体情報測定部320は、体内の部分ごとの光の吸収率を計測する光吸収率計測部を備えていてもよい。これにより、体内の部分ごとの深部体温を計測し、体内の各部の発熱状態を把握することが可能となる。
光吸収率計測部は、浴槽内の側面に設けられた光を使用者の体の一部に向けて照射させる光源と、浴槽内の光源に対向する側面に設けられた光源によって照射された光を受光する受光部と、受光部で受光された光の強度から使用者の体の一部による光の吸収率を算出する光吸収率算出部とを含む。光吸収率算出部は、使用者の体の一部を透過しない場合の光の強度を予め記憶しており、使用者の体の一部を透過した光の強度と、予め記憶されている使用者の体の一部を透過しない場合の光の強度とに基づいて、使用者の体の一部による光の吸収率を算出する。
深部体温が異なると、光の吸収率も異なる。そのため、深部体温算出部は、予め光の吸収率と深部体温とを対応付けたテーブルを記憶しておき、光吸収率算出部によって算出された光の吸収率に対応する深部体温をテーブルから読み出す。
ここで、光の吸収率は、体の成分によって異なる。そのため、光の吸収率に基づいて、使用者の体の成分を計測することが可能となる。
また、本実施の形態の風呂装置300は、浴室内全体を洗浄する浴室洗浄部を備えていてもよい。これにより、使用者の生体情報を取得する各センサの洗浄も可能となり、より高精度な計測が可能となり、適切な健康管理が可能となる。
更に、風呂装置300は、浴室内に紫外線を照射する光源を備えていてもよい。これにより、浴室内の殺菌が可能となるため、より高精度な計測が可能となり、適切な健康管理が可能となる。
また、同様に、風呂装置300は、雑菌の繁殖を防ぐため、浴室内を乾燥させる浴室乾燥部又は浴室内を換気する浴室換気部を備えていてもよい。
また、風呂装置300は、磁気共鳴又は電磁誘導により、無線で浴室内の機器に対して電力を供給する電力供給部を備えていてもよい。これにより、浴室内の機器に対して無線で電力を給電することが可能となる。
また、電力供給部は、浴室全体を周回するように巻かれたコイルを含むことが望ましい。これにより、浴室内に設置された機器の位置に関係なく、機器への電力供給が可能となる。
また、脂肪と筋肉とでは、温度変化による音速の変化率が異なる。そのため、使用者の深部体温を算出する深部体温算出部と音速を計測する音速計測部とを併用することにより、使用者の体脂肪率を計測することが可能となる。また、より望ましくは、使用者の体の部分ごとの脂肪率を計測することにより、入浴後に振動又は電磁波を用いたダイエット機器などで、脂肪率が高い部分を重点的にダイエットすることが可能となる。このように、より効率的なダイエットにより健康改善が可能となる。
また、風呂装置300は、指紋、虹彩又は静脈などにより使用者の認証を行う個人認証部を備える。個人認証部によって得られた個人認証情報は、心電図などの生体情報と共に制御部302に記憶される。これにより、複数の使用者によって風呂装置300が使用される場合にも使用者を特定することが可能となるため、使用者ごとの健康管理が可能となる。
図2及び図3では、風呂装置300は、個人認証部の一例として指紋認証部303を備える。指紋認証部303は、例えば、浴室のドアノブ、浴槽330又は浴室の壁面に設置される。指紋認証部303は、指紋により使用者を特定する。これにより、使用者の健康管理のための煩わしさを軽減するだけでなく、確実に指紋情報を取得することが可能となる。なお、指紋認証部303が使用者特定部の一例に相当する。
また、風呂装置300は、認証された使用者と、入浴している使用者とが同一であるか否かを確認する使用者確認部を備えていてもよい。使用者確認部は、例えば、音声又は文字で入浴している使用者を確認するユーザインターフェースで構成される。これにより、より正確に使用者ごとの健康管理を行うことが可能となる。
また、風呂装置300は、浴室内又は浴槽内の使用者の数を検出する使用者数検出部を備えていてもよい。これにより、認証された使用者とは異なる他の使用者の生体情報を誤って収集することを防止することが可能となる。
また、風呂装置300は、インターネットなどのネットワークに接続するためのネットワーク接続部315を備えていてもよい。これによる効果については、実施の形態4にて説明する。また、本実施の形態の風呂装置300(生体情報取得端末)は、ネットワーク接続部315を備えていても、制御部302を備えていてもよい。これにより、より送信する情報量を小さくすることが可能となり、より安価なネットワーク接続部を選択することが可能となる。
また、風呂装置300は、種々の情報を表示する表示部316を備えてもよい。
図5は、風呂装置の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。図5に示すように、表示部316には、入浴している使用者の名前、年齢及び性別が表示される。なお、入浴している使用者の名前、年齢及び性別に関する情報は、予め使用者によって入力され、記憶されている。
また、表示部316には、入浴している使用者の生体情報が表示される。図5では、生体情報として、心拍数、呼吸数、酸素飽和度、体重、体脂肪率及び深部体温が表示されている。なお、図5に示す生体情報は一例であり、心拍数、呼吸数、酸素飽和度、体重、体脂肪率及び深部体温以外の生体情報が表示されてもよい。
さらに、表示部316には、入浴している使用者に対して提示される指示が表示される。例えば、図5では、使用者の体積を測定するために、「肺内の空気を出し切った状態で全身(頭部含む)を水中に沈めてください」という文字情報321と、全身を水中に沈めた状態の使用者の体勢を示す体勢情報322とが、表示部316に表示される。
本実施の形態のような風呂装置300を用いて、日々の身体状態の変化を計測する場合には、計測する毎に同一の条件で計測することが好ましい。すなわち、ある計測時には頭部だけが水中に浸かっていない状態で計測し、別の計測時には胸から上だけが水中に浸かっていない状態で計測をしたとしても、日々の身体変化の計測には好ましくない。そこで、図5に示すように、計測時の使用者の体勢を指示する画面が表示されることで、常に同一の計測条件(例えば全身が水中に沈んだ状態など)での計測が可能となり、身体状態の変化の計測精度が向上する。
なお、図5に示す表示方法以外の表示方法によって、計測時ごとの計測条件を合わせるようにしてもよい。例えば、水中に浸かっている使用者の体積を計測時毎に固定することで、計測時ごとの計測条件を合わせてもよい。表示部316は、体積計測部312によって計測される体積が予め設定された固定値になる深さまで、使用者に水中に浸かることを指示する画像を表示する。これにより、計測時ごとに水中に浸かっている使用者の体積を合わせることができる。
この際、風呂装置300は、表示部316以外に指示情報出力部(図示せず)を備えてもよく、指示情報出力部は、使用者に浸かる深さを指示してもよい。例えば、指示情報出力部は、浴槽内部の所定の高さの位置に、指示光(可視光)を照射する指示光出力部を含んでもよい。この場合、使用者が入浴してから指示光の高さと水面の高さとが一致するまでの間、表示部316は、「水面と光が同じ高さになるまで浸かってください」又は「水面と光が同じ高さになるまで水中から体を出してください」などの説明画像を表示する。指示光の高さと水面の高さとが一致した場合には、表示部316は、「現在の状態で計測を開始します。体を動かさないでください」などの説明画像を表示して、指示情報出力部は、指示光の色を変化させる又は指示光の出力を停止してもよい。その後、生体情報測定部320は、生体情報(体積)の計測を開始してもよい。
また、上述した使用者への指示又は状態提示は、表示部316による表示に限らず、音声出力部(図示せず)により音声によって行うことも可能である。
(実施の形態2)
図6は、本実施の形態2における生体情報取得端末の一例を示す概略図である。
本実施の形態2において、トイレ装置200は、生体情報取得部を備えた生体情報取得端末の一例である。本実施の形態において、例えば、排泄物成分計測部205は、排泄物の成分量又は成分濃度を計測する。
使用者は、排泄行為をトイレ装置200にて実施する。その際に、排泄物成分計測部205は、排泄物の成分量又は成分濃度を計測する。得られた排泄物の成分量又は成分濃度に関する情報は、記憶部を備えた制御部206に記憶される。
以下、本実施の形態の生体情報取得端末の詳細について説明する。
図7は、本実施の形態2におけるトイレ装置の構成を示すブロック図である。
トイレ装置200は、生体情報測定部220、制御部206、指紋認証部207及びネットワーク接続部212を備える。生体情報測定部220は、使用者の排泄物から当該使用者の生体情報を測定する。生体情報測定部220は、排泄物成分計測部205、排泄物温度計測部209、体重計測部210及び血圧計測部211を備える。また、トイレ装置200は、使用者の排泄物を受ける便器202と、便器202で受けた排泄物を排泄物成分計測部205に搬送する排水パイプ204とを備える。
排泄物成分計測部205は、便器202で受けた排泄物を搬送する排水パイプ204内に設けられ、排泄物の成分を計測する。排泄物成分計測部205は、排泄物に含まれる尿糖又は尿蛋白を計測する。また、排泄物成分計測部205は、排泄物に含まれる血液成分を計測する。
排泄物成分計測部205は、尿又は便などの排泄物に含まれる成分量又は成分濃度を計測する。例えば、排泄物成分計測部205は、排泄された尿又は便に対して、近赤外光又は遠赤外光を照射し、吸光スペクトルを計測することで成分濃度を分析する。これにより、消耗品が不要で多成分分析が可能となり、より簡便に多くの病状管理が可能となる。
また、排泄物成分計測部205は、上記と同様に、近赤外光を用いて尿の旋光性又は旋光分散を計測することで成分濃度を分析してもよい。これにより、消耗品が不要で、尿糖又は尿蛋白などの有機系成分の濃度を高精度に計測することが可能となり、糖尿病又は腎疾患などのスクリーニング検査又は予後管理の精度が向上する。
また、排泄物成分計測部205は、ラマン分光分析技術を用いて排泄物の成分濃度を計測してもよい。これにより、より多くの種類の成分濃度を計測することが可能となるため、より多くの種類の病状検査が可能となる。
また、排泄物成分計測部205は、少なくとも、排泄物の旋光性と、赤外分光又はラマン分光との両方を用いて成分濃度を検出してもよい。旋光性によって、尿に含まれる尿糖と尿蛋白とを足し合わせた成分の濃度が求められ、赤外分光又はラマン分光によって、尿糖と尿蛋白との分離が可能となる。
また、吸光スペクトル、旋光性、旋光分散又はラマン分光などの原理を用いた成分分析では、温度変化により計測結果にノイズが発生する。そのため、生体情報測定部220は、排水パイプ204内に温度を計測するパイプ温度計測部を備えていてもよい。これにより、より高精度に成分濃度を計測することが可能となる。
また、生体情報測定部220は、パイプ温度計測部によって計測された排泄前後の排水パイプ204内の温度変化に基づいて、排泄物の温度又は使用者の体内温度を算出する温度算出部を備えてもよい。また、トイレ装置200は、算出された排泄物の温度又は使用者の体内温度を使用者に提示する提示部を備えていてもよい。これによって、使用者は、より簡便に日々の体内温度を管理することが可能となる。なお、提示部は、例えば液晶モニタなどの表示部であることが好ましい。
また、パイプ温度計測部としては、サーミスタ又は熱電対が用いられる。
また、生体情報測定部220は、便器202内部に5μm〜20μmの波長の赤外光を計測することにより、排泄中の排泄物の温度を非接触で計測する排泄物温度計測部209を備えてもよい。排泄物温度計測部209は、排泄物の温度を計測する。これにより、排泄物の温度を計測し、使用者の直腸温を推定することが可能となる。排泄前後の排水パイプ204内の温度を計測する方法より高価となるが、より正確に直腸温を計測し使用者の健康管理に用いることが可能となる。
なお、排泄物温度計測部209としては、サーモパイル、ボロメータ又はフォトダイオードが用いられる。
また、生体情報測定部220は、硬便、普通便又は軟便などの排泄物の種類を判定する排泄物種類判定部を備えていてもよい。これにより、使用者ごとの便秘又は下痢の状態を把握し、排泄の周期などを記録することも可能となる。
また、生体情報測定部220は、便座201に配置され、使用者の太ももの温度を計測する便座温度計測部を備えていてもよい。これにより、太ももの温度が計測されるので、体温と太ももの温度との温度差を検出することで、血液の循環状態を推定することが可能となる。
また、トイレ装置200は、太ももの温度が所定の温度より低い場合に、ふくらはぎに向けて遠赤外線を照射して加熱するヒータを備えてもよい。
また、吸光スペクトルや、旋光性、旋光分散又はラマン分光などの原理を用いた成分分析は、排泄物以外にも唾液、呼気、汗又は血液などの成分濃度を取得することも可能である。そのため、排泄物成分計測部205は、排泄物以外の唾液、呼気、汗又は血液などの成分分析も可能であってもよい。これにより、より安価で多くの病状の健康管理が可能となる。
例えば、排泄物以外の唾液、呼気、汗又は血液などを格納するセルが、排泄物成分計測部205内に挿入され、排泄物成分計測部205は、セルに格納された唾液、呼気、汗又は血液などの成分を計測してもよい。
また、排泄物成分計測部205としては、酸素法又はイオン選択電極法などの生化学的手法が用いられてもよい。この場合、より安価に生体情報を取得することが可能となる。
また、排泄物成分計測部205は、電極で構成され、排泄物に含まれる塩分濃度を計測してもよい。これにより、排泄物に含まれる塩分濃度の管理が可能となり、高血圧症の予防又は予後管理などに用いることが可能となる。
また、本実施の形態において、生体情報測定部220は、排泄物の体積を計測する排泄物体積計測部を備えてもよい。また、生体情報測定部220は、排泄物の質量を計測する排泄物質量計測部を備えてもよい。これにより、上記の排泄物成分計測部205と併せて、各種成分量を算出することが可能となるため、より多くの病状についてモニタリングが可能となる。例えば、後述する腎疾患のスクリーニング又は予後管理に用いられるクレアチニンクリアランスの算出には、排泄物である尿の体積の情報が必要である。そのため、排泄物の体積が計測されることにより、腎疾患のスクリーニング又は予後管理が可能となる。
また、排泄物成分計測部205によって塩分濃度が計測される場合は、排泄物の体積及び質量が計測されることにより、24時間の塩分量が算出できる。そのため、排泄物に含まれる塩分量の管理が可能となるため、より高血圧症の予防又は予後管理に有用な生体情報取得端末となる。
排泄物体積計測部は、排水パイプ204内の水の中に排泄物が存在する場合と存在しない場合との水位を計測することにより、排泄物の体積を算出することができる。また、排泄物体積計測部は、排水パイプ204内に設けられた流量計によって計測された流量に基づいて、排泄物の体積を計測してもよい。この場合、より高精度に排泄物の体積を求めることが可能となる。また、トイレ装置200は、使用者が排泄行為に至る前に排水パイプ204内の水などを除去する水除去部を備えていてもよい。これにより、より高精度に排泄物の体積を計測することが可能となる。
また、排泄物質量計測部は、例えば、トイレ装置200の全質量の変化をモニタリングすることにより、排泄物の質量を計測する。また、排泄物質量計測部は、使用者の排泄前後の体重を計測することにより、排泄物の質量を計測してもよい。トイレ装置200の全質量の変化をモニタリングする方式は、より高精度に排泄物の質量が計測可能となるため望ましい。また、使用者の排泄前後の体重を計測する方法は、使用者の体重に関する情報を生体情報として健康管理に用いたり、使用者の体重に関する情報を後述する個人認証に用いたりすることが可能となるため望ましい。
本実施の形態において、排泄物成分計測部205は、排泄物の潜血を検出してもよい。これにより、尿路系の悪性腫瘍のスクリーニングに適用可能となる。また、前述のように、排泄物成分計測部205は、尿糖の濃度を計測することが望ましく、糖尿病のスクリーニングに適用可能となる。また、排泄物成分計測部205は、尿蛋白の濃度を計測することが望ましく、腎不全などの腎疾患のスクリーニングに適用可能となる。
また、トイレ装置200は、使用者が着座する便座201を備えていてもよい。これにより、使用者は楽な姿勢で排泄行為を行うことが可能となる。
また、生体情報測定部220は、使用者が着座する便座201に設けられた、使用者の体重を計測する体重計測部210を備えてもよい。体重計測部210は、便座201に加わる力から使用者の排泄前後の体重を計測する。この場合、立位で使用者の体重を計測するより高精度に使用者の体重を求めることが可能となる。また、使用者の排泄前の体重から排泄後の体重が減算されることにより、排泄物の重さを計測することが可能となる。
このため、便座201は、使用者の足が床に着かない高さに設計されていることが望ましい。これにより、より正確に使用者の体重を計測することが可能となる。
また、便座201には、使用者の体温を計測する体温計測部が配置されていることが望ましい。これにより、使用者の日々の体温の変化を記録することが可能となる。
また、生体情報測定部220は、排泄時の使用者の血圧を計測する血圧計測部211を備えていてもよい。これにより、力みすぎによって使用者が痔になるのを防止することが可能となる。
血圧計測部211としては、例えば便座201に設けられた受音部が用いられる。受音部により、心音の大きさを計測することにより血圧を推定することが可能となる。
また、同様に、生体情報測定部220は、使用者の血流量を計測する血流量計測部を備えていてもよい。血流量計測部は、例えば、光源と受光部とからなるパルスオキシメータが用いられる。これにより、肛門部周辺の静脈の圧迫が計算されるため、上述と同様に使用者が痔になるのを防止することが可能となる。
また、血圧計測部211又は血流量計測部は、排泄物内の潜血と、痔による出血とを分離して検出する際にも用いることが可能となる。
また、トイレ装置200は、便器202を洗浄する洗浄機能を備えていてもよい。これにより、より高精度に排泄物の成分を検査することが可能となるため、精度の高い健康状態のモニタリングが可能となる。
なお、洗浄機能としては、例えば、水を貯める給水タンク203と、給水タンク203から便器202へ水を供給する給水パイプ208とからなる給水部が用いられる。給水タンク203に水道水が使用され、排泄後に便器202へ給水パイプ208を通して給水されることで、安価に便器202を洗浄することが可能となる。
また、トイレ装置200は、指紋、虹彩又は静脈などにより使用者の認証を行う個人認証部を備える。個人認証部によって得られた個人認証情報は、排泄物の成分濃度などの生体情報と共に制御部206に記憶される。これにより、複数の使用者によってトイレ装置200が使用される場合にも使用者を特定することが可能となるため、使用者ごとの健康管理が可能となる。
図6及び図7では、トイレ装置200は、個人認証部の一例として指紋認証部207を備える。指紋認証部207は、トイレのドアノブ又は給水タンク203から便器202へ給水する給水スイッチなどに設置される。指紋認証部207は、指紋により使用者を特定する。これにより、使用者の健康管理のための煩わしさを軽減するだけでなく、確実に指紋情報を取得することが可能となる。なお、指紋認証部207が使用者特定部の一例に相当する。
また、個人認証部は、虹彩認証、網膜認証又は顔認証などの非接触で認証を行ってもよい。これにより、複数の使用者が利用する場合にも不快感無く個人認証を行うことが可能となる。特に、虹彩認証であってもよく、より正確に使用者を認証することが可能となる。
また、トイレ装置200は、同室内の使用者の数を検出する使用者数検出部を備えていてもよい。これにより、認証された使用者とは異なる他の使用者の生体情報を誤って収集することを防止することが可能となる。
また、トイレ装置200は、インターネットなどのネットワークに接続するためのネットワーク接続部212を備えていてもよい。これによる効果については、実施の形態4にて説明する。また、本実施の形態のトイレ装置200(生体情報取得端末)は、ネットワーク接続部212を備えていても、制御部206を備えていてもよい。これにより、より送信する情報量を小さくすることが可能となり、より安価なネットワーク接続部を選択することが可能となる。
(実施の形態3)
図8は、本実施の形態3における生体情報取得端末の一例を示す概略図である。
本実施の形態3において、口腔検査端末400は、生体情報取得部を備えた生体情報取得端末の一例である。本実施の形態において、体液成分計測部401は、口腔内の体液の成分濃度を計測する。口腔検査端末400は、取手部406及び口腔挿入部407を備える。取手部406は、使用者によって把持される。口腔挿入部407は、取手部406の端部に接続され、口腔内に挿入される。体液成分計測部401は、口腔挿入部407に設けられている。
本実施の形態では、体液成分計測部401は、使用者の口腔内に挿入され、口腔内の体液の成分を計測する。体液成分計測部401は、例えば、唾液又は歯肉溝液などの成分を計測してもよい。得られた体液成分に関する情報は、記憶部を備えた制御部402に記憶される。
また、本実施の形態においても、口腔検査端末400は、指紋認証部403などの個人認証部を備えていてもよい。指紋認証部403は、指紋により使用者を特定する。制御部402は、個人認証情報と生体情報とを対応付けて記憶することにより、口腔検査端末400を複数の使用者が使用した場合にも使用者ごとの健康管理が可能となる。なお、指紋認証部403が使用者特定部の一例に相当する。
図9は、本実施の形態3における口腔検査端末の構成を示すブロック図である。
口腔検査端末400は、生体情報測定部420、制御部402、指紋認証部403及びネットワーク接続部410を備える。生体情報測定部420は、使用者の口腔内において当該使用者の生体情報を測定する。生体情報測定部420は、体液成分計測部401、口腔温度計測部408及び体温計測部409を備える。
また、体液成分計測部401は、口腔内の血液の成分濃度を計測してもよい。これにより、より多くの病状を対象とした健康管理が可能となる。
また、口腔検査端末400は、少なくとも一つの突起部404を備えていてもよい。少なくとも一つの突起部404により、口腔内において出血させることが可能となるため、より高精度に口腔内の血液の成分濃度を計測することが可能となる。
また、突起部404は、柔軟性を有してもよい。これにより、出血に伴う痛みを軽減することが可能となる。
また、口腔検査端末400は、複数の突起部404を備えていてもよい。これにより、口腔内においてより複数箇所で出血を促すことが可能となるため、より短時間で高感度に血液の成分濃度を計測することが可能となる。
また、口腔検査端末400は、突起部404に振動などの運動エネルギーを与える駆動部405を備えていてもよい。駆動部405は、口腔挿入部407を振動させることにより、口腔挿入部407に設けられた突起部404を振動させる。これにより、より短時間で口腔内の出血を促すことが可能となるため、より短時間で血液の成分濃度を計測することが可能となる。
また、突起部404が口腔内に接触する力が強くなりすぎることを防止するために、口腔検査端末400は、口腔挿入部407と取手部406とを接続する接続部にかかる力を抑制する抑制部を備えていてもよい。これにより、口腔内を必要以上に傷つけることを防止することが可能となる。
なお、抑制部としては、柔軟性を有する部材が用いられる。また、抑制部は、接続部に所定の力以上の力がかかった場合に、使用者に警告を発してもよい。
また、駆動部405は、接続部に所定の力以上の力がかかった場合に、駆動を停止してもよい。これにより、口腔内を必要以上に傷つけることを防止することが可能となる。
また、本実施の形態で示した口腔検査端末400は、複数の突起部404を備え、複数の突起部404は、歯の表面等に付着した食べ糟などを除去し、口腔内を洗浄するブラシとして機能させてもよい。これにより、口腔内の洗浄と口腔内の体液の成分検査とを同時に行うことが可能となるため、健康管理のための使用者の煩わしさをより軽減することが可能となる。
また、本実施の形態で示した口腔検査端末400は、突起部404を備え、突起部404は、隣接する歯の間に挿入することで隣接する歯の間を洗浄する歯間ブラシとして機能させてもよい。これにより、より高感度な血液の成分分析が可能となる。
また、本実施の形態では、体液成分計測部401が口腔挿入部407に設けられている例について示したが、体液成分計測部401は口腔挿入部407に設けられていなくてもよい。使用者は、口腔挿入部407を口腔内に挿入した後取り出し、口腔挿入部407とは異なる場所に設置した体液成分計測部401を用いる。体液成分計測部401は、口腔挿入部407に付着した体液の成分を検査する。これにより、口腔挿入部407を軽量化することが可能となる。
また、口腔検査端末400の取手部406は、口腔挿入部407に着脱可能であってもよい。これにより、取手部406を複数の使用者で共同利用することが可能となるため、より安価な生体情報取得端末を提供することができる。
また、体液成分計測部401は、実施の形態1,2に示したように、被検物質の吸光スペクトルを計測する吸光スペクトル計測部、被検物質の旋光性を計測する旋光性計測部、又は被検物質によるラマン散乱光の散乱スペクトルを計測するラマン分光計測部であってもよい。これにより、消耗品が不要となり、安価に成分濃度を計測することが可能となる。
また、口腔挿入部407と取手部406とが着脱可能な構成の場合、口腔挿入部407は光源と受光部とを備えていてもよい。これにより、取手部406と口腔挿入部407とを接続する接続部において、光を導光する導光経路を接合する必要がないため、より高感度な計測が可能となる。
また、取手部406が光源又は受光部を備えてもよい。これにより、口腔挿入部407をより小型で安価に構成することが可能となる。
また、光源又は受光部は、口腔挿入部407の外部に設置され、光ファイバなどの導光部により口腔挿入部407に光を導く構成であってもよい。これにより、より小型な口腔検査端末が可能となるため、使用者の腕の負担を軽減することが可能となる。
また、光源としては、レーザー光源又はスーパールミネッセントダイオードであってもよい。これにより、光源を小型化することができる。また、光ファイバを用いた場合に高効率に光を伝送することが可能となるため、省電力化することも可能となる。
また、光源は波長可変光源であってもよい。これにより、小型で、より多くの種類の体液成分を分析することが可能な口腔検査端末を実現することが可能となる。
また、光源は、波長の異なる光を出射する広帯域光源であり、受光部は、波長に応じて分光する分光部を備えていることが望ましい。これにより、更に多くの種類の体液成分を分析することが可能な口腔検査端末を実現することが可能となる。
また、取手部406が光源又は受光部を備え、取手部406と口腔挿入部407とが着脱可能であり、駆動部405が突起部404に振動を与えて口腔内の出血を促す場合は、駆動部405は、振動を停止させる振動停止期間を設けることが望ましく、体液成分計測部401は、振動停止期間に口腔内の体液の成分濃度を計測してもよい。
これにより、より高精度に口腔内の体液の成分濃度を計測することが可能となり、より適切な健康管理が可能となる。
また、光源から光ファイバを通して、口腔内に光を照射する構成では、少なくとも一つの突起部404の先端から光を照射してもよい。これにより、より高精度に体液成分を分析することが可能となる。
また、同様に、照射した光が口腔内で散乱した後、口腔挿入部407に設置した光ファイバに入射し、受光部に導かれる構成とする場合、上記と同様に、突起部404の先端から光を取り込むことが望ましい。これによって、更に高精度に体液成分を分析することが可能となる。
口腔検査端末400がいわゆる歯ブラシとして、口腔内の日々の洗浄に用いられる場合は、複数の突起部404の少なくとも一つが光ファイバであってもよい。これにより、日々、高感度に生体情報を取得することが可能となる。
また、複数の突起部404の少なくとも一つが光ファイバである場合、光ファイバはプラスチックファイバであってもよい。これにより、より耐久性の高い口腔検査端末を実現することが可能となる。
また、複数の突起部404は、先端から光を照射する、又は、先端から光を受光することがより望ましい。これにより、より耐久性の高い口腔検査端末を実現することが可能となる。
また、口腔検査端末400が歯ブラシとして口腔内の洗浄に用いられる場合は、複数の突起部404が光ファイバであることが望ましく、更には、複数の光ファイバがプラスチックファイバであってもよい。これにより、更に耐久性を高くし、高感度に生体情報を取得することが可能となる。
また、口腔検査端末400が歯ブラシとして口腔内の洗浄に用いられる場合は、光ファイバである突起部404は、光ファイバではない他の突起部404に比べて短いことが望ましい。これにより、更に耐久性の高い口腔検査端末を実現することが可能となる。
また、口腔検査端末400が歯ブラシとして口腔内の洗浄に用いられる場合は、光ファイバである突起部404は、光ファイバではない他の突起部404と同じ長さであってもよく、また、光ファイバではない他の突起部404より長くてもよい。これにより、高感度に口腔内を検査することが可能となる。
また、体液成分計測部401は、口腔挿入部407が口腔内に挿入されていない状態で、光源を発光させて受光部で得られる光量を計測してもよい。これにより、十分な感度が得られているか否か、口腔検査端末400内の光路の透過率、及び透過率の波長依存性などを確認することが可能となる。
また、口腔検査端末400は、口腔挿入部407が口腔内に挿入されていない状態で得られた感度又は光路の透過率が任意の閾値より低い場合に、光路の洗浄又は口腔挿入部407の取替えを促す取替通知部を備えていてもよい。なお、取替通知部は、光又は音を用いて通知する。これにより、より高感度に口腔内を検査することが可能となる。
また、口腔検査端末400は、血液成分の分析完了を使用者に通知する血液成分分析完了通知部を備えていてもよい。これにより、血液成分の分析のために、使用者が必要以上に出血することを抑制することが可能となる。
上記の血液成分分析完了通知部としては、例えば、取手部406に設置されたLED(Light Emitting Diode)などの発光部、又は取手部406に設置された音を出力する音声出力部で構成される。また、生体情報測定部420は、血液成分の分析が完了したことを検出する検出部を備えてもよい。この場合、検出部は、例えば、唾液には含まれず血液のみに含まれる成分の濃度が所定の閾値以上であることを検出することで、血液成分の分析が完了したことを検出する。検出部は、例えば、赤血球に含まれるヘモグロビンの濃度が所定の閾値以上となった場合に血液成分の分析が完了したと判断することができる。
また、口腔検査端末400が口腔内の洗浄に使用される場合、口腔検査端末400は、口腔内の洗浄が完了したことを使用者に通知する洗浄完了通知部を備えてもよい。これにより、使用者は、より短時間で口腔内の洗浄を完了することが可能となる。洗浄完了通知部は、例えば、上記の血液成分分析完了通知部と同様に、光又は音により使用者に通知する。
洗浄完了通知部は、例えば、口腔内の歯垢の量を検出し、検出した歯垢の量が所定の閾値以下である場合に口腔内の洗浄が完了したと判断し、使用者に通知する。なお、洗浄完了通知部は、口腔内の血液成分が検出された場合、洗浄が完了したと判断し、使用者に通知してもよい。
また、同様に、口腔検査端末400は、唾液成分の分析が完了したことを使用者に通知する唾液成分分析完了通知部を備えてもよい。これにより、より短時間で唾液成分を分析することが可能となる。
また、体液成分計測部401を用いて血液の成分濃度を計測する際、体液成分計測部401は、ヘモグロビンの濃度と比較して目的成分の濃度を計測してもよい。これにより、より正確に血液の成分濃度を計測することが可能となる。例えば、血液に含まれるグルコースの濃度を計測する場合は、体液成分計測部401は、ヘモグロビンの濃度とグルコースの濃度とを比較する。ヘモグロビンの濃度は、血液中ではほぼ一定であるため、ヘモグロビンの濃度とグルコースの濃度とを比較することによりグルコースの濃度を高精度に分析することが可能となる。
また、体液成分計測部401は、出血前の目的成分(例えば、グルコース)の濃度を計測した後、出血を検出し、出血時の目的成分の濃度を計測してもよい。これにより、唾液に含まれる目的成分の濃度と血液に含まれる目的成分の濃度とをそれぞれ計測することが可能となる。
また、生体情報測定部420は、口腔挿入部407に設けられた、口腔内の温度を計測する口腔温度計測部408を備えてもよい。
これにより、口腔内の温度を日々計測することが可能となり、日々の体温を記録することが可能となる。ここで、口腔温度計測部408は、たとえば、サーミスタ、熱電対、サーモパイル、ボロメータ又はフォトダイオードで構成される。サーミスタは、より安価であるため望ましい。また、サーモパイル、ボロメータ、又はインジウムアンチモンからなるフォトダイオードは、より高速に計測することが可能であるため望ましい。
また、生体情報測定部420は、取手部406の使用者の指が接触する位置に設けられた、使用者の指の温度を計測する体温計測部409を備えてもよい。口腔内の温度と指の温度との両方を計測し比較することで、使用者の体幹から末端部にかけての血流量又は冷え性などを把握することが可能となる。
また、口腔検査端末400において、指紋認証部403は、取手部406に設けられることが望ましい。これにより、口腔検査端末400の使用中に自動的に使用者の特定が可能となるため、使用者の個人認証情報がより高い確率で取得することができる。
また、口腔検査端末400は、取手部406に静脈により使用者を認証する静脈認証部を備えてもよい。このように、指紋認証部403又は静脈認証部が取手部406に設けられる場合は、取手部406の形状は、使用者がある特定の持ち方をするように誘導する形状であってもよい。
また、静脈認証部又は指紋認証部403などの個人認証部は、取手部406及び口腔挿入部407の外部に設けてもよい。個人認証部は、例えば、口腔検査端末400を収納する収納台、又は口腔検査端末400を充電する充電台などに設けられてもよい。これにより、口腔検査端末400をより小型化することが可能となる。
また、口腔挿入部407と取手部406とが着脱可能である場合、口腔挿入部407ごとに識別情報(ID)を付与し、識別情報と使用者とを対応付けて登録してもよい。これにより、口腔挿入部407が取手部406に装着されると同時に、使用者を特定することが可能となる。
また、口腔検査端末400は、口腔挿入部407の使用者が予め登録されている使用者であることを確認する使用者確認部を備えることがより望ましい。使用者確認部は、例えば、予め登録されている使用者の名前を音声出力し、確認のためのボタンの使用者による押下を受け付ける。このように、使用者確認部により、より正確に使用者ごとの生体情報を取得することが可能となる。
また、口腔検査端末400は、インターネットなどのネットワークに接続するためのネットワーク接続部410を備えていてもよい。これによる効果については、実施の形態4にて説明する。また、ネットワーク接続部410は、口腔検査端末400を収納する収納台、又は口腔検査端末400を充電する充電台に備えてもよい。また、本実施の形態の口腔検査端末400(生体情報取得端末)は、ネットワーク接続部410を備えていても、制御部402を備えていてもよい。これにより、より送信する情報量を小さくすることが可能となり、より安価なネットワーク接続部を選択することが可能となる。
また、本実施の形態では、体液成分計測部401は、使用者の口腔内の血液の成分濃度を計測しているが、体液成分計測部401は、使用者の排泄物に混じった血液の成分濃度を計測してもよく、また、髭剃りシェーバに付着した血液の成分濃度を計測してもよい。排泄又は髭剃りは、健康管理の目的以外の実施目的があるため、健康管理のために使用者に与える煩わしさを、より軽減することができる。
口腔内の洗浄も兼ねた生体情報取得端末は、より高頻度に血液の成分濃度の計測が可能となるため望ましい。また、排泄物に混じった血液の成分濃度を計測する生体情報取得端末は、尿、便及び血液など多くの種類の成分濃度を計測することが可能な生体情報取得端末として望ましく、当該生体情報取得端末を備えた健康管理システムも、より安価にシステムを構成することが可能となるため望ましい。
本実施の形態の生体情報取得端末は、使用者の健康状態を記録し、使用者の健康状態を管理し、使用者に健康状態を提示し、使用者に健康状態の改善を助言してもよい。ネットワークに接続されていない生体情報取得端末でも、使用者の健康状態を記録し、使用者の健康状態を管理し、使用者に健康状態を提示し、使用者に健康状態の改善を助言することなどが可能となる。
ただし、本実施の形態に示すように、生体情報取得端末は、ネットワークに接続されていることが望ましく、ネットワークに接続されることにより、実施の形態4に示すような効果を実現することが可能となる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4における健康管理システムの一例を示す概略図である。
本実施の形態の健康管理システム1では、ネットワーク13を介して、生体情報取得端末11aが処理サーバ14に接続されている。生体情報取得端末11aにて取得された生体情報及び個人認証情報は、ネットワーク13を介して処理サーバ14に送信されて記憶される。
健康管理システム1は、生体情報取得端末11a,11b,11c、健康改善装置12、処理サーバ14、情報表示端末15、情報入力端末16、及び補正情報取得端末17を備える。生体情報取得端末11a,11b,11c、健康改善装置12、情報表示端末15、情報入力端末16、及び補正情報取得端末17は、それぞれネットワーク13を介して処理サーバ14と通信可能に接続されている。ネットワーク13は、例えばインターネットである。
生体情報取得端末11a,11b,11cは、使用者の生体情報及び個人認証情報を取得し、取得した生体情報及び個人認証情報を処理サーバ14へ送信する。生体情報取得端末11a,11b,11cは、例えば、実施の形態1の風呂装置300、実施の形態2のトイレ装置200、又は実施の形態3の口腔検査端末400である。
情報入力端末16は、使用者による生体情報及び個人認証情報の入力を受け付ける。情報入力端末16は、受け付けた生体情報を個人認証情報とともに処理サーバ14へ送信する。なお、情報入力端末16は、例えば、携帯電話機などの携帯通信端末、タブレット型コンピュータ又はパーソナルコンピュータなどである。
補正情報取得端末17は、生体情報取得端末11a,11b,11cによって取得された生体情報を補正するための補正情報を取得する。補正情報取得端末17は、取得した補正情報を個人認証情報とともに処理サーバ14へ送信する。なお、補正情報取得端末17は、例えば、活動量計又は歩数計などの筋肉の活動量を計測する装置、温度計、湿度計、照明装置又は照度計などの使用者の起床時刻及び就寝時刻を推定可能な装置、又はGPS(Global Positioning System)などの使用者の位置情報を取得する位置情報取得装置である。
処理サーバ14は、生体情報取得端末11a,11b,11cによって送信された生体情報及び個人認証情報を受信し、受信した生体情報を使用者毎に対応付けて記憶する。また、処理サーバ14は、受信した使用者の生体情報に基づいて使用者の健康状態を改善するように健康改善装置12の動作を制御する制御情報を生成し、生成した制御情報を健康改善装置12へ送信する。
また、処理サーバ14は、生体情報を表示するための表示画面の取得要求を情報表示端末15から受信し、受信した取得要求に応じて使用者の生体情報を表示するための表示画面を生成し、生成した表示画面を情報表示端末15へ送信する。
また、処理サーバ14は、情報入力端末16によって送信された生体情報及び個人認証情報を受信し、受信した生体情報を使用者毎に対応付けて記憶する。
また、処理サーバ14は、補正情報取得端末17によって送信された補正情報及び個人認証情報を受信し、受信した補正情報に基づいて、生体情報を補正する。
なお、処理サーバ14は、例えば、図1に示すクラウドサーバ111又はサーバ121である。
健康改善装置12は、処理サーバ14によって送信された制御情報を受信し、受信した制御情報に応じて動作する。なお、健康改善装置12は、例えば、マッサージ装置などである。
情報表示端末15は、使用者の生体情報を表示するための表示画面の取得要求を処理サーバ14へ送信し、使用者の生体情報を表示するための表示画面を処理サーバ14から受信し、受信した表示画面を表示する。なお、情報表示端末15は、例えば、携帯電話機などの携帯通信端末、タブレット型コンピュータ又はパーソナルコンピュータなどである。
なお、健康管理システム1は、健康改善装置12、情報表示端末15、情報入力端末16及び補正情報取得端末17を全て備えていなくてもよい。また、健康管理システム1は、健康改善装置12、情報表示端末15、情報入力端末16及び補正情報取得端末17のうちの少なくとも1つを備えてもよい。
ここで、本実施の形態4における健康管理システム1の処理の流れについて説明する。図11は、本実施の形態4における健康管理システムの処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図11では、生体情報取得端末11a、処理サーバ14及び情報表示端末15の処理を示す。また、図11において、生体情報取得端末11aは、図3に示す風呂装置300を例に説明する。
まず、ステップS1において、生体情報取得端末11a(風呂装置300)の指紋認証部303は、使用者の認証を行い、使用者を特定するための個人認証情報を取得する。
次に、ステップS2において、生体情報測定部320は、使用者の生体情報を測定する。
次に、ステップS3において、ネットワーク接続部315は、指紋認証部303によって取得された個人認証情報と、生体情報測定部320によって測定された生体情報とを処理サーバ14へ送信し、処理サーバ14は、生体情報取得端末11aから送信された個人認証情報と生体情報とを受信する。
次に、ステップS4において、処理サーバ14は、受信した生体情報を、受信した個人認証情報に対応付けて記憶部に記憶する。
次に、ステップS5において、情報表示端末15は、生体情報を表示するための表示画面の取得要求を処理サーバ14へ送信し、処理サーバ14は、情報表示端末15によって送信された取得要求を受信する。なお、取得要求には、使用者を特定するための情報が含まれる。
次に、ステップS6において、処理サーバ14は、受信した取得要求に応じて使用者の生体情報を表示するための表示画面を生成する。処理サーバ14は、取得要求に含まれる使用者を特定するための情報に対応する生体情報を記憶部から読み出し、読み出した生体情報を表示するための表示画面データを生成する。
次に、ステップS7において、処理サーバ14は、生成した表示画面データを情報表示端末15へ送信し、情報表示端末15は、処理サーバ14によって送信された表示画面データを受信する。
次に、ステップS8において、情報表示端末15は、受信した表示画面データに基づいて、生体情報を表示する。
なお、本実施の形態の健康管理システム1において、処理サーバ14は必須ではないが、ネットワーク13に接続された処理サーバ14にて、使用者の健康状態(生体情報)を記録してもよい。これにより、例えば、同じくネットワーク13に接続された情報表示端末15にて使用者の健康状態(生体情報)が表示され、使用者は健康状態(生体情報)を確認することが可能となる。
また、使用者の健康状態について、使用者自身が情報表示端末15を用いて確認するだけでなく、例えば、病院、介護施設又は健康施設などの職員が情報表示端末15を用いて確認できることが望ましい。これにより、病院、介護施設又は健康施設などの職員が使用者の病状を確認することが可能となる。
また、同様に、使用者の家族が情報表示端末15を用いて使用者の健康状態を確認できることが望ましい。ネットワーク13に接続されている情報表示端末15が用いられることにより、遠隔地に居住する使用者の家族が使用者の健康状態を容易に確認することができる。
また、複数の使用者の生体情報について、ネットワーク13を介して特定の企業が収集することにより、収集した複数の生体情報をビッグデータとして活用することも可能となる。
本発明の健康管理システム1における生体情報取得端末11aは、実施の形態2に示すようなトイレ装置200であってもよい。これによって、排泄物の成分に基づいて使用者の健康管理が可能となる。実施の形態2にて記載したように、例えば、トイレ装置200が尿蛋白の濃度を生体情報として取得することにより、腎疾患の早期発見及び予後管理が可能となる。また、例えば、トイレ装置200が尿糖の濃度を生体情報として取得することにより、糖尿病の早期発見が可能となり、トイレ装置200が尿に含まれる塩分量を生体情報として取得することにより、高血圧症の予後管理が可能となる。
また、生体情報取得端末11aは、実施の形態1に示すような風呂装置300であってもよい。これによって、例えば、風呂装置300が心電図を生体情報として取得することにより、動脈硬化のスクリーニングが可能となる。また、風呂装置300が体内温度の変化を生体情報として取得することにより、風邪などの病状の早期発見が可能となる。
また、生体情報取得端末11aは、実施の形態3に示すような口腔検査端末400であってもよい。これによって、例えば、口腔検査端末400が血液に含まれる中性脂肪の値、悪玉コレステロールの値又は善玉コレステロールの値を生体情報として取得することにより、高脂血症の予後管理が可能となる。また、口腔検査端末400が血糖値又はHbA1c値を生体情報として取得することにより、糖尿病の予後管理が可能となる。また、口腔検査端末400がPSA(前立腺特異抗原)値を生体情報として取得することにより、前立腺癌の早期発見が可能となる。
また、生体情報取得端末11aは、実施の形態1〜3には示していないが、涙に含まれる成分の濃度を検査する検査端末であってもよい。涙の成分濃度と血液の成分濃度とは類似している。そのため、涙の成分濃度が計測されることにより、例えば、血液に含まれる上述の成分濃度を推定することが可能となる。涙による血液の計測精度は血液を直接計測する場合に比べて劣るが、より簡易に非侵襲な生体情報の計測が可能となる。
また、生体情報取得端末11aは、実施の形態1〜3には示していないが、活動量計、体組成計、体温計、血圧計又はパルスオキシメータであってもよく、使用者ごとに日単位、月単位又は年単位で時間変化する生体情報を取得してもよい。
ただし、生体情報取得端末11aは、実施の形態1〜3に示すように、排泄、入浴又は口腔内の洗浄(歯磨き)などの日常的に使用する装置であることがより望ましい。これにより、使用者の健康管理のための煩わしさをより軽減することが可能となる。
また、本実施の形態の健康管理システム1は、ネットワーク13を介して接続される複数の生体情報取得端末11a,11b,11c,…を備えていてもよい。
例えば、生体情報取得端末11aは、使用者の自宅に設置したトイレ装置であり、生体情報取得端末11bは、使用者の勤務先に設置したトイレ装置であり、生体情報取得端末11cは、コンビニエンスストアに設置したトイレ装置であってもよい。この場合、健康管理システム1は、設置場所がそれぞれ異なる複数のトイレ装置により構築されることが望ましい。それぞれのトイレ装置は、得られた生体情報及び個人認証情報を処理サーバ14へ送信してもよい。
これにより、使用者は必ずしも自宅のトイレ装置のみで排泄物の成分検査を実施する必要はなく、健康管理のための煩わしさがより軽減される。また、より高頻度に生体情報(排泄物成分)の取得が可能となるため、より適切な健康管理が可能となる。
特に、健康管理システム1は、複数個所に設置された複数の生体情報取得端末を備えることが望ましく、24時間分の塩分排出量を計測することが可能となる。これにより、例えば、より適切に使用者の塩分摂取量を管理することが可能になり、使用者に減塩を促すことが可能となる。
また同様に、例えば、生体情報取得端末11aは、使用者の自宅に設置した血圧計であり、生体情報取得端末11bは、使用者の勤務先に設置した血圧計であり、生体情報取得端末11cは、レストランに設置した血圧計であってもよい。この場合、健康管理システム1は、設置場所がそれぞれ異なる複数の血圧計により構築されることが望ましい。それぞれの血圧計は、得られた生体情報及び個人認証情報を処理サーバ14へ送信してもよい。
これにより、使用者は必ずしも自宅の血圧計のみで血圧を計測する必要はなく、健康管理のための煩わしさがより軽減される。また、より高頻度に生体情報(血圧)の取得が可能となるため、より適切な健康管理が可能となる。
特に、起床時、就寝時、昼食前及び昼食後の血圧を計測することにより、使用者の血圧日内変動を把握することが可能となり、循環器系の疾患の早期発見及び予後管理をより適切に行うことができる。
また、本実施の形態の健康管理システム1は、それぞれ異なる種類の生体情報を取得する複数の生体情報取得端末11a,11b,11c,…を備えてもよい。
例えば、生体情報取得端末11aは、血液の成分を計測する血液成分計測端末(口腔検査端末400)であり、生体情報取得端末11bは、排泄物の成分を計測する排泄物成分計測端末(トイレ装置200)であってもよい。この場合、使用者の血液成分と尿成分との両方を把握し、使用者の健康状態をより詳細に管理することが可能となる。尿成分と血液成分との両方の生体情報を得ることにより、尿中クレアチニン濃度と血清クレアチニン濃度とを比較して、クレアチニンクリアランスを算出することが可能となる。ここで、クレアチニンクリアランスCrClは、下記の式で算出される。
CrCl=CrU×VolU/CrB
なお、上記の式において、CrClは、クレアチニンクリアランス[ml/min]であり、CrUは、尿中クレアチニン濃度[mg/dl]であり、VolUは、単位時間あたりの尿体積[ml/min]であり、CrBは、血清クレアチニン濃度[ml/dl]である。
このように、クレアチニンクリアランスが算出されることにより、腎疾患のスクリーニング又は予後管理が可能となる。
また、例えば、生体情報取得端末11aは、心電図を計測する心電図計測端末(風呂装置300)であり、生体情報取得端末11bは、血液の成分を計測する血液成分計測端末(口腔検査端末400)であってもよい。血液成分計測端末によって計測される心臓トロポニン及びH−FABP(ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白)と、心電図計測端末によって計測される心電図の波形との両方がモニタリングされ、総合的に急性心筋梗塞及び慢性心筋梗塞の早期発見又は病状把握が可能となる。
また、例えば、生体情報取得端末11aは、涙に含まれる成分を計測する涙成分計測端末であり、生体情報取得端末11bは、血液に含まれる成分を計測する血液成分計測端末(口腔検査端末400)であってもよい。
処理サーバ14は、血液成分計測端末によって血液の成分情報が得られない場合に、涙成分計測端末によって得られた涙の成分情報を、血液の成分情報の代替生体情報として使用することも可能である。例えば、処理サーバ14は、血液に含まれるグルコースの成分濃度が得られない場合に、涙に含まれるグルコースの成分濃度を代替生体情報として使用することが可能となる。
また、例えば、生体情報取得端末11aは、排泄物の成分を計測する排泄物成分計測端末(トイレ装置200)であり、生体情報取得端末11bは、血液に含まれる成分を計測する血液成分計測端末(口腔検査端末400)であってもよい。処理サーバ14は、排泄物成分計測端末によって尿の成分情報が得られない場合に、血液成分計測端末によって得られた血液の成分情報を、尿の成分情報の代替生体情報として使用することが可能とある。
また、同じ使用者が使用する口腔検査端末、風呂装置、トイレ装置及び体組成計は、それぞれ、ネットワーク13に接続するためのネットワーク接続部と、体の各部位の温度を計測するための温度計測部とを備えてもよい。これにより、処理サーバ14は、口腔検査端末で計測された口腔内の温度及び手の温度、風呂装置で計測された深部体温、トイレ装置で計測された直腸温及び太ももの温度、及び体組成計で計測された足裏の温度を併せて記憶することが可能となる。
上記により、より正確に、体の温度分布、体内の血液循環の状況及び冷え性の状態などを把握することが可能となる。
このように、処理サーバ14は、生体情報取得端末から得られない生体情報がある場合、他の生体情報取得端末から得られた生体情報を、得られない生体情報の代替生体情報として使用することにより、より生体情報に抜けの少ない健康状態のモニタリングが可能となる。
また、言うまでも無く、上記で示した複数の生体情報取得端末を備えた健康管理システム1は、上記で示した生体情報取得端末以外の生体情報取得端末を備えてもよく、より多くの生体情報取得端末による、より適切な健康管理が可能となる。
ここで、本実施の形態4において情報表示端末15に表示される表示画面の例について図12〜図19を用いて説明する。
図12は、情報表示端末に表示される第1の表示画面の一例を示す図である。情報表示端末15は、表示部161を備える。表示部161には、使用者を特定するためのユーザ名162、生体情報取得端末を特定するための機器名163、機器ID164、生体情報取得端末によって取得された生体情報165が表示される。機器名163、機器ID164及び生体情報165は、生体情報取得端末ごとに表示されるとともに、生体情報取得端末の設置場所ごとに表示される。
図12では、情報表示端末15に複数の生体情報取得端末11から取得した情報が、生体情報取得端末11の設置場所ごとにまとめて表示されている。これにより、使用者は自分の健康管理に使われている機器及び生体情報を容易に確認することができる。
また、情報表示端末15は、図12に示す画面から、生体情報取得端末11が取得した各々の生体情報165をサービスプロバイダ120に提供するか否かの情報公開制限に関する入力を受け付ける。生体情報取得端末11が受け付けた情報公開制限に関する入力は、情報表示端末15に色分けされて表示される。例えば、サービスプロバイダ120に生体情報を提供しても良い場合は、白色で生体情報165が表示され、サービスプロバイダ120に生体情報を提供せずに、計測結果を残す場合は、灰色で生体情報165が表示され、サービスプロバイダ120に生体情報を提供せずに、計測結果を残さない場合は、黒色で生体情報165が表示される。このように、生体情報165は、情報公開制限に応じて色分けして表示される。
これにより、ユーザは、所有する生体情報取得端末11及び各々の生体情報取得端末11によって取得した生体情報165を一覧で確認できる。また、生体情報165をサービスプロバイダ120に提供するか否か又は計測結果を残すか否かを容易に確認及び管理できる。なお、現在サービスプロバイダ120に提供している生体情報165から、サービス提供できるサービスを情報表示端末15に表示してもよい。
図13は、情報表示端末に表示される第2の表示画面の一例を示す図である。情報表示端末15は、表示部161を備える。
図13では、情報表示端末15には、複数の生体情報取得端末11から取得した生体情報を基に、想定される使用者の疾病が、使用者の専用ページに表示されている。サービスプロバイダ120の処理サーバ14は、図11のステップS6において、ステップS2で取得した生体情報を基に使用者に提示する情報を分析し、図13に示す表示データを生成する。
図13では、推定される疾患の名称を表す疾患名170が表示されている。また、推定される疾患の進行速度171が点数化されて表示されている。なお、図13における進行速度171は、過去1ヶ月の状態悪化速度を表しており、5点満点で表される。また、推定される疾患の状況に相当する年齢172が表示されている。これにより、使用者は現状を把握し、実年齢と比較することができる。なお、推定される疾患の状況に相当する年齢は、処理サーバ14が、他の使用者が使用する情報表示端末15から過去に取得した大量の情報を蓄積し、蓄積された大量の情報から算出した情報であってもよい。
また、推定される疾患の状況を基に、将来的に予想される生涯医療費173が算出され、表示されている。これにより、ユーザの健康改善に対するモチベーションを向上させることができる。また、表示部161には、推定される疾患の状況を基に算出された寿命予測結果174が表示されている。また、重症度が高い疾患ほど背景色が濃く表示されている。
図14は、情報表示端末に表示される第3の表示画面の一例を示す図である。情報表示端末15は、表示部161を備える。
図14では、情報表示端末15には、複数の生体情報取得端末11から取得した生体情報と、サービスプロバイダ120が管理している使用者の病院への通院履歴とに基づいて作成された通院予定に関する通院情報181及び近隣の病院に関する病院情報182が表示されている。図14では、図13に表示されている各疾患に関する情報に重畳されて、通院情報181及び病院情報182が表示されている。
サービスプロバイダ120が通院情報181及び病院情報182を取得する方法は限定しない。使用者が通院情報181及び病院情報182を情報表示端末15に入力することで、サービスプロバイダ120に通知してもよいし、情報表示端末15に内蔵されているGPS(図示せず)等から取得される位置情報を用いてサービスプロバイダ120が自動的に通院情報181及び病院情報182を作成してもよい。また、サービスプロバイダ120の処理サーバ14が、各病院に配置されているサーバ装置と連携することで、通院情報181及び病院情報182を作成してもよい。図14では、通院中の病院に関する情報及び次回の通院予約情報を含む通院情報181が表示されている。
また、図14では、使用者の通院履歴に基づいて近隣の病院に関する病院情報182が表示されている。なお、病院情報182は、使用者が一定期間以上通院していないときに表示される。また、病院情報182は、選択された疾患に対して通院管理されていない場合は、初診を勧めるメッセージを含んでもよい。また、処理サーバ14は、予め登録されている使用者の住所又はGPSにより取得された使用者の位置情報に基づいて近隣の病院を検索してもよい。
このように、本健康管理システムによれば、近隣の病院に関する病院情報182等を表示することができる。ユーザへ通院を促すことができるので、病院及び会社などのサービスプロバイダ120にとっても広告促進等の効果がある。
また、表示部161には、表示された病院情報182に対応する予約ボタン183が表示される。使用者は、情報表示端末15を用いて、表示された病院情報182に対応する予約ボタン183を押下(クリック又はタッチ)することで、近隣の病院での診察を予約することができる。
図15は、情報表示端末に表示される第4の表示画面の一例を示す図である。情報表示端末15は、表示部161を備える。
図15では、情報表示端末15には複数の生体情報取得端末11から取得した生体情報と、サービスプロバイダ120が管理している広告情報とに基づいて選択された広告情報184が表示されている。図15では、図13に表示されている各疾患に関する情報に重畳されて、広告情報184が表示されている。図15では、処理サーバ14は、生体情報取得端末11の計測精度に関する情報を取得し、当該情報から対応する生体情報取得端末11を提供する広告情報184が選択され、選択された広告情報184が表示されている。
また、表示部161には、表示された広告情報184に対応する購入ボタン185が表示される。使用者は、情報表示端末15を用いて、表示された広告情報184に対応する購入ボタン185を押下(クリック又はタッチ)することで、広告対象となる商品を購入することができる。このように、生体情報の計測精度が低い場合には、計測精度を高めるため、より計測機能が多い生体情報取得端末の購入が提案される。
図16は、情報表示端末に表示される第5の表示画面の一例を示す図である。情報表示端末15は、表示部161を備える。
図16では、情報表示端末15には、複数の生体情報取得端末11から取得した生体情報を基に想定される使用者の疾病の詳細情報186が表示されている。図16では、図13に表示されている各疾患に関する情報に重畳されて、詳細情報186が表示されている。図16では、表示される疾患名170をユーザが押下(クリック又はタッチ)した際に、詳細情報186が表示される。詳細情報186は、対応する疾患情報の基となった、各生体情報取得端末11から取得された詳細な生体情報を含む。これによって、使用者は、複数の生体情報取得端末11のうちのどの生体情報取得端末11からどの生体情報が取得されているかを確認することができる。
また、図16の詳細情報186では、生体情報取得端末11が取得した生体情報が、取得した日付ごとにグラフ化されて表示されている。ここで、図16に表示されているグラフ187では、使用者の平均取得データから一定値以上相違するデータを取得した日のデータ188は、参考値として通常の表示態様とは異なる表示態様で表示される。また、生体情報が、生体情報取得端末11から取得されるのではなく、使用者から入力された場合には、使用者によって入力された日のデータ189は、参考値として通常の表示態様とは異なる表示態様で表示される。
図17は、情報表示端末に表示される第6の表示画面の一例を示す図である。情報表示端末15は、表示部161を備える。
図17では、情報表示端末15には、複数の生体情報取得端末11から取得した生体情報を基に、使用者に提示する提案情報190が表示されている。図17では、図13に表示されている各疾患に関する情報に重畳されて、提案情報190が表示されている。図17では、表示される疾患名170を使用者が押下(クリック又はタッチ)した際に、疾患名170に対応する疾患に対して実施すべき対処方法を表す提案情報190が表示されている。提案情報190は、例えば図17に示すように、取得した生体情報を基に作成可能な、ユーザの健康改善に繋がる種々の情報を含む。
なお、処理サーバ14は、使用者の食事の内容を管理し、使用者の食事メニューの中から、使用者の現在の疾患を悪化させる食事メニューを提案情報190に含めて提示してもよい。また、使用者の現在の疾患を悪化させる食事メニューについては、当該食事メニューにより生涯医療費がいくら増えるか、又は寿命がどれだけ短くなるかを合わせて表示してもよい。さらに、表示部161は、使用者の現在の疾患を改善することが可能な食事メニューを提案情報190に含めて表示してもよい。
図18は、情報表示端末に表示される第7の表示画面の一例を示す図である。情報表示端末15は、表示部161を備える。
図18では、図17と同様に、情報表示端末15には、複数の生体情報取得端末11から取得した生体情報を基に、使用者に提示する提案情報191が表示されている。図18では、表示される疾患名170を使用者が押下(クリック又はタッチ)した際に、疾患名170に対応する疾患に対して実施すべき対処方法を表す提案情報191が表示されている。
図18では、さらに、表示された提案情報191に基づいて機器を制御するための制御ボタン192が表示される。使用者は、制御ボタン192を押下(クリック又はタッチ)することで、処理サーバ14に接続された各機器(他の生体情報取得端末11を含む)を制御できる。例えば、図18では、「湯温度を1℃上げる?」と記載された制御ボタン192が表示されており、使用者が制御ボタン192を押下(クリック又はタッチ)することで、処理サーバ14に接続された風呂装置300(浴槽330内の水温)が制御される。
また、提案情報191は、生体情報取得端末11から取得した生体情報と、他の機器(他の生体情報取得端末11を含む)から取得された種々の情報とに基づいて作成されてもよい。例えば、図18に示すように、疾患名170が高血圧であるときに、他の機器から取得された睡眠時間に関する情報をその原因の一部として、睡眠不足の改善を促すような提案情報191が作成されて表示される。その他、他の機器(他の生体情報取得端末11を含む)から取得された種々の情報としては、外気温又は天気に関する情報等が考えられ、特に限定されない。
図19は、情報表示端末に表示される第8の表示画面の一例を示す図である。情報表示端末15は、表示部161を備える。
図19では、情報表示端末15には、複数の生体情報取得端末11から取得した生体情報193が、人の体の部位ごとに表示されている。図19では、体の部位ごとに、温度を表す生体情報、生体情報を取得した日時、及び生体情報を取得した生体情報取得端末11を特定するための情報が表示されている。例えば、額温度、口腔内温度、手温度、直腸温度及び足温度が、複数の生体情報取得端末11から取得され、取得した日時及び取得した生体情報取得端末11とともに表示される。
なお、図19において、「SU01」は、枕元に設置された睡眠計を表し、「EA01」は、使用者の職場に設置されたエアコンを表し、「EA02」は、使用者の自宅に設置されたエアコンを表し、「HA01」は、使用者の職場に設置された歯ブラシ(口腔検査端末)を表し、「HA02」は、使用者の自宅に設置された歯ブラシ(口腔検査端末)を表し、「TO01」は、使用者の職場に設置されたトイレ装置を表し、「TO02」は、使用者の自宅に設置されたトイレ装置を表し、「TA01」は、使用者の自宅に設置された体組成計を表し、「FU01」は、使用者の自宅に設置された風呂装置を表している。
また、表示部161は、人体を表す人体画像194を表示してもよい。表示部161は、体の部位ごとに計測された温度に応じて人体画像194上の各部位の色又は濃淡を変化させて、使用者の体温の温度分布を表示する。例えば、人体画像194において、体温の低い部位は薄く表示し、体温の高い部位は濃く表示する。
また、これらの複数の生体情報を基に体温に関連する健康状態(例えば、冷え性のタイプ)を表す診断結果195が表示されている。また、診断結果195は、健康状態に対する改善アドバイスを含む。改善アドバイスは、生体情報取得端末11から取得した生体情報と、他の機器(他の生体情報取得端末11を含む)から取得されたあらゆる情報とに基づいて作成されてもよい。例えば、気温又は曜日等に関する情報、及び室内照明がONされている時間から算出した睡眠時間に関する情報などに基づき、「土日の夜更かしは控えましょう」などの改善アドバイスが作成される。
また、本実施の形態の健康管理システム1は、補正情報取得端末17を備えていてもよい。処理サーバ14は、補正情報取得端末17から得られる補正情報を用いて生体情報取得端末11aから得られる生体情報を補正することにより、より正確な健康状態のモニタリングが可能となる。
例えば、生体情報取得端末11aが血液成分計測端末であり、生体情報取得端末11bが排泄物成分計測端末であり、処理サーバ14がクレアチニンクリアランスをモニタリングする場合について説明する。この場合、血清クレアチニン濃度は筋肉の活動量に依存する。そのため、補正情報取得端末17は、例えば、活動量計又は歩数計などで構成され、筋肉の活動量を補正情報として計測する。補正情報取得端末17から得られる補正情報は、クレアチニンクリアランスから健康状態(腎臓の状態)を算出する際の補正情報として用いることができる。
また、補正情報取得端末17は、ネットワーク13を介して、処理サーバ14と接続されていることが望ましい。補正情報取得端末17は、補正情報と共に個人認証情報を取得し、取得した補正情報及び個人認証情報を処理サーバ14へ送信してもよい。これにより、容易に補正情報を用いた健康管理が可能となる。
また、補正情報取得端末17は、温度計又は湿度計であってもよく、室温、外気温又は湿度を補正情報として取得してもよい。これにより、室温、外気温又は湿度による生体情報の影響を補正することが可能となるため、より適切な健康管理が可能となる。
また、補正情報取得端末17は、寝室に配置された照明装置であってもよく、照明装置の使用履歴から使用者の起床時刻及び就寝時刻を推定し、推定した起床時刻及び就寝時刻を補正情報として取得してもよい。これにより、就寝時刻及び起床時刻による生体情報への影響を補正することが可能となるため、より適切な健康管理が可能となる。
例えば、インピーダンス法により体脂肪が計測される場合、起床してからの時間が長いほど体脂肪は高めに算出されるが、処理サーバ14は、就寝時刻及び起床時刻を基に体脂肪を補正することができる。また、複数の計測機器を用いて、体の複数の部位(口腔内、手、足裏、深部、又は太ももなど)の温度を計測し比較する際においても、処理サーバ14は、各部位の温度を計測した時刻と就寝時刻及び起床時刻とを基に、一日の温度変動の影響を考慮して生体情報を補正することが可能となる。
また、補正情報取得端末17は、寝室に設置された照度計を備えたエアコンであってもよく、照度計によって計測された寝室の明るさの情報から使用者の就寝時刻及び起床時刻を推定し、推定した起床時刻及び就寝時刻を補正情報として取得してもよい。これにより、就寝時刻及び起床時刻による生体情報への影響を補正することが可能となるため、より適切な健康管理が可能となる。
また、補正情報取得端末17は、使用者が常時携帯するGPSなどの位置情報取得部を備えた機器であってもよく、使用者の日々の移動範囲又は移動距離などの位置情報を補正情報として取得してもよい。これにより、使用者の運動量、活動環境(使用者がいた場所の気温、湿度又は大気中有害物質)、又は使用者が受けた紫外線量などによる生体情報への影響を補正することが可能となるため、より適切な健康管理が可能となる。
また、本実施の形態の健康管理システム1は、ネットワーク13を介して処理サーバ14に接続された情報入力端末16を備えていることが望ましい。
例えば、使用者は、記憶された生体情報の信頼性に関する情報を、情報入力端末16を用いて入力してもよい。すなわち、情報入力端末16は、記憶された生体情報の信頼性に関する情報の使用者による入力を受け付ける。これにより、より適切な健康管理が可能となる。
また、生体情報取得端末11a、補正情報取得端末17及び情報表示端末15などの他の端末は、情報入力端末16の機能を備えてもよい。
例えば、生体情報取得端末11aは、情報を入力することが可能な機能を備えてもよい。情報を入力することが可能な機能としては、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス、又は入力された情報を表示するディスプレイなどが用いられる。
ここで、生体情報取得端末11aが血液成分計測端末であり、生体情報取得端末11bが排泄物成分計測端末であり、処理サーバ14がクレアチニンクリアランスをモニタリングする場合について説明する。従来、クレアチニンクリアランスを計測する場合、使用者は前日の食事におけるタンパク質の摂取量を抑える必要があった。これに対し、本実施の形態では、使用者は、情報入力端末16を用いて前日のタンパク質の摂取量を入力してもよい。処理サーバ14は、タンパク質の摂取量が多い日のクレアチニンクリアランスのデータを除外する(健康管理に採用しない)ことが可能となる。これにより、より適切に使用者の腎臓機能の管理が可能となる。
また、処理サーバ14は、タンパク質の摂取量が多い日のクレアチニンクリアランスのデータを除外せずに、参考情報として、データごとの重み付けの判定に用いてもよい。
このように、情報入力端末16によって入力された情報を用いて、信頼性の低いエラーデータ(ノイズ)を省くことが望ましい。これにより、より適切な健康管理が可能となる。
また、使用者は健康管理のために食事制限を行う必要が無く、更に、健康管理のための煩わしさを軽減することが可能となる。
また、同様に、生体情報取得端末11aが血液成分計測端末であり、生体情報取得端末11bが排泄物成分計測端末であり、処理サーバ14がクレアチニンクリアランスをモニタリングする場合、情報入力端末16は、使用者による一日の運動量の入力を受け付けることが望ましい。これにより、処理サーバ14は、運動量の変化による尿中クレアチニン濃度の変化の影響を考慮し、クレアチニンクリアランスのデータの補正又はデータの重み付けが可能となる。そのため、より適切な腎疾患の予後管理が可能となる。
特に、処理サーバ14は、運動量が多かった日のクレアチニンクリアランスのデータを信頼性の低いデータとして省くことも可能となる。
また、生体情報取得端末11aが排泄物成分計測端末であり、排泄物成分計測端末が排泄塩分量と同時に尿中クレアチニン濃度を計測し、処理サーバ14が1度の排尿成分計測で24時間分の排泄塩分量を推定する場合においても、情報入力端末16は、使用者による一日の運動量の入力を受け付けることが望ましい。これにより、より適切な高血圧症の予後管理が可能となる。
また、例えば、情報入力端末16は、血液成分計測端末によって計測された血液検査情報のうち、信頼性が低い日の血液検査情報の使用者による選択を受け付け、処理サーバ14は、情報入力端末16によって選択された血液検査情報を削除してもよい。
例えば、アルコールを摂取した日の血液検査情報などの信頼性が低い血液検査情報を省いて、健康管理に採用しないように、使用者が設定できることで、より適切に血液成分分析による健康管理が可能となる。
また、その他の場合においても、情報入力端末16は、生体情報取得端末によって取得された生体情報のうち、信頼性が低い生体情報の使用者による選択を受け付け、処理サーバ14は、情報入力端末16によって選択された生体情報を削除してもよい。使用者は、自らの判断により信頼性が低い生体情報を省くことが可能となる。これにより、健康管理システム1が補正情報取得端末17を備えていない場合であっても、信頼性が低い生体情報を省くことが可能となり、より適切な健康管理が可能となる。
また、複数の生体情報取得端末の一つは、使用者がアルコールを摂取したことを自動的に検出してもよい。これにより、使用者の手間を省き、且つ、より正確に使用者がアルコールを摂取したことを検出し、適切な健康管理が可能となる。
例えば、排泄物成分計測端末は、尿中のアルコール濃度を計測し、処理サーバ14は、排泄物成分計測端末によって計測された尿中のアルコール濃度が予め設定された閾値を超えた日については、他の生体情報取得端末(例えば、風呂装置)によって取得された心電図又は心拍数などの飲酒の影響を受けやすい生体情報を削除してもよい。これにより、信頼性が低い生体情報を省くことが可能となる。
また、使用者が、健康管理システム1外のトイレ装置又は風呂装置を用いて、排泄又は入浴などの日常行為を実施した場合、情報入力端末16は、当該日常行為の実施履歴の入力を受け付けてもよい。これにより、より適切な健康管理が可能となる。
例えば、使用者の尿に含まれる塩分量が計測され、使用者の塩分排出量に基づいて健康管理が行われる場合、使用者が前回排尿してからの経過時間が分かることで、より適切な健康管理が可能となる。このため、使用者が処理サーバ14に接続されていないトイレ装置(生活端末)を使用して排尿した場合に、情報入力端末16は、使用者が処理サーバ14に接続されていないトイレ装置(生活端末)を使用して排尿した時刻情報の入力を受け付け、受け付けた時刻情報を処理サーバ14へ送信してもよい。これにより、より適切な健康管理が可能となる。
また、使用者が処理サーバ14に接続されていない風呂装置に入浴した場合に、情報入力端末16は、使用者が処理サーバ14に接続されていない風呂装置に入浴した時刻情報、入浴時のお湯の温度情報、及び入浴していた時間情報などの入力を受け付け、受け付けた時刻情報、温度情報及び時間情報を処理サーバ14へ送信してもよい。これにより、使用者が、健康管理システム1で管理された風呂装置以外の風呂装置に入浴する場合も、入浴による尿又は血液の成分濃度の変化の影響を考慮し、より適切な健康管理が可能となる。
また、使用者が、健康管理システム1外の処理サーバ14に接続されていない血圧計又は排泄物成分計測端末(トイレ装置)などの生体情報取得端末を使用した場合、情報入力端末16は、取得した生体情報又は生体情報を取得した時刻を表す取得時刻情報の入力を受け付け、受け付けた生体情報又は取得時刻情報を処理サーバ14へ送信してもよい。これにより、より適切な健康管理が可能となる。
情報入力端末16は、例えば、ネットワーク13に接続されていない血圧計の計測結果、又は健康管理システム1へ自動的に情報が提供されない医療機関での血液検査の結果の入力を受け付けてもよい。これにより、より高頻度に生体情報を取得することが可能となり、より適切な健康管理が可能となる。
また、健康管理システム1は、生体情報取得端末11a,11b,11c、補正情報取得端末17、又は情報入力端末16によって得られた使用者の生体情報を基に、使用者の健康状態を改善する健康改善装置12を備えていてもよい。これにより、使用者の健康状態を改善させることが可能となる。
例えば、トイレ装置(排泄物成分計測端末)、口腔検査端末又は風呂装置などを生体情報取得端末とし、生活習慣病の病状進行が管理される健康管理システム1の場合、健康改善装置12は、使用者ごとに健康状態を改善させるために効果的な食事メニューを提示してもよい。すなわち、処理サーバ14は、生体情報と、生体情報に応じた食事メニューに関する情報とを対応付けて記憶しており、生体情報取得端末によって取得された生体情報に対応する食事メニュー情報を読み出し、健康改善装置12へ送信する。健康改善装置12は、処理サーバ14によって送信された食事メニュー情報を受信し、受信した食事メニュー情報を表示する。これにより、使用者の健康状態を改善することが可能となる。
また、健康改善装置12は、家庭に保存されている食材に関する情報又は近隣の食品販売店の特売情報と、使用者の生体情報(健康状態)との両方を考慮した食事メニューを提示してもよい。これにより、より使用者の健康状態を改善することが可能となる。
また、健康管理システム1は、提示した食事メニューに必要な食材を、使用者の許可のもとに宅配するサービスに応用してもよい。これにより、更に、使用者は健康状態を改善する手間を軽減することが可能となる。また、このとき、使用者が摂取した食事のメニューと、生体情報との両方の記録が可能となるため、使用者ごとに最適な食事のメニューの提案が可能となる。これにより、より使用者の健康状態の改善効果が見込まれる健康管理システムを提供することが可能となる。
また、実施の形態1にも示したように、生体情報取得端末11aが風呂装置である場合、体の部分ごとの熱容量、熱伝導率、体表温度、体内温度、及び音速の生体情報により、使用者の体の部分ごとの筋肉疲労又は血流量を把握することが可能となる。そのため、使用者の筋肉疲労又は血流量に関する情報が入浴後にネットワーク13を介してマッサージチェアなどの健康改善装置12に送信され、健康改善装置12は、疲労の度合いに応じた最適なマッサージ動作を実現することが可能となる。このため、より効率的に使用者の疲労回復が可能となる。
また、情報入力端末16は、使用者が摂取した食事のメニューに関する情報と、生体情報と共に、天気、湿度又は室内の温度などに関する情報の入力を受け付けてもよい。これにより、健康改善装置12は、使用者ごとに、その日の天気又は湿度を考慮した最適な食事メニューを提示することが可能となり、更に、健康状態の改善効果が見込まれる健康管理システムを提供することが可能となる。
また、上記のように取得した使用者の起床時刻及び就寝時刻が、使用者が摂取した食事のメニューに関する情報と、生体情報と共に処理サーバ14に記録されることにより、健康改善装置12は、使用者の起床時刻及び就寝時刻も考慮した最適な改善策を提供することが可能となる。
また、健康改善装置12は、使用者の健康状態にあわせて、家庭環境(室温、湿度、照明装置の輝度、又は照明装置の発光色)を調整してもよい。これにより、より使用者の健康状態を改善させることが可能となる。
また、健康改善装置12は、風呂装置であってもよい。例えば、生体情報取得端末が活動量計であり、健康改善装置12が風呂装置である場合、風呂装置は、活動量計によって計測された一日の活動量を基に、湯の温度を調整する。これにより、より効果的に使用者の疲労回復を実現することが可能となる。
また、健康改善装置12は、入浴前の食事の時刻又は現在時刻から就寝時刻までの時間を基に、湯の温度を調整することがより望ましい。これにより、より効果的に使用者の疲労回復を実現することが可能となる。なお、入浴前の食事の時刻は、調理家電などの使用状況などにより推定することが可能である。また、就寝時刻は、予め記憶されている日々の就寝時刻を基に予測することが可能である。ただし、情報入力端末16は、食事の時刻又は就寝時刻の使用者による入力を受け付けることがより望ましい。これにより、特に就寝時刻が普段と異なる場合であっても、使用者は最適な湯の温度で入浴することができ、効果的に使用者の疲労回復を実現することが可能となる。
また、健康管理システム1において、処理サーバ14は、健康管理システム1内のネットワーク13に接続された生体情報取得端末11a,11b,11c、情報表示端末15、情報入力端末16及び補正情報取得端末17のいずれかに内蔵されていてもよい。
また、処理サーバ14は、使用者の自宅に設置されていることが望ましい。これにより、大規模災害などにより、家庭外のネットワークが遮断された場合でも、家庭内のネットワークを通じて家庭内の生体情報取得端末と家庭内の処理サーバとによる健康管理システム1の継続的利用が可能となる。
また、同様に、健康管理システム1の生体情報取得端末11a,11b,11c、情報表示端末15、情報入力端末16及び補正情報取得端末17は、地震警報システムなどの情報発信源から家庭外のネットワークが遮断されうるという警報を受けて、ネットワークの接続遮断に備えた設定変更が可能であってもよい。これにより、家庭外のネットワークが遮断された場合にも、健康管理システム1の継続的利用が容易となる。
また、健康管理システム1の生体情報取得端末11a,11b,11c、情報表示端末15、情報入力端末16及び補正情報取得端末17は、家庭外からの電力供給が遮断された場合にも使用できるように、それぞれ電力供給源を備えていることが望ましい。これにより、家庭外からの電力供給が遮断された場合にも健康管理システム1の継続的利用が可能となる。
上述のように、ネットワーク13を介して接続された複数の生体情報取得端末を用いて健康管理が行われる場合、各生体情報取得端末が備える個人認証部は規格化され統一されていることが望ましい。これにより、処理サーバ14は、使用者が初めて訪れた場所のトイレ装置又は使用者が初めて使用する血圧計などで取得された生体情報を容易に記録することができる。
また、個人認証部は、虹彩認証、網膜認証又は顔認証などの非接触式の個人認証部であってもよい。これにより、複数の使用者が生体情報取得端末を利用する場合にも不快感無く個人認証を行うことが可能となる。特に、個人認証部は、虹彩認証により個人認証を行うことが望ましく、より正確に個人認証を行うことが可能となる。
また、健康管理システム1の生体情報取得端末11a,11b,11c、情報表示端末15、情報入力端末16及び補正情報取得端末17は、上述のように個人認証情報を取得し、取得した個人認証情報を処理サーバ14へ送信する。例えば、指紋認証により個人認証が行われる場合、生体情報取得端末11a,11b,11c、情報表示端末15、情報入力端末16及び補正情報取得端末17は、指紋画像、又は任意の法則に基づいて暗号化又は圧縮した指紋画像を処理サーバ14へ送信してもよい。処理サーバ14は、受信した指紋画像から使用者を特定することで、生体情報取得端末11a,11b,11c、情報表示端末15、情報入力端末16及び補正情報取得端末17に、全ての使用者の指紋画像を登録する処理を省くことができ、使用者が、個人認証用テンプレート(使用者と指紋画像とを対応付けた情報)を記憶したIDカードなどを携帯する手間を省くことができる。
また、情報表示端末15は、上記の指紋画像から使用者を特定する処理を行ってもよい。これにより、処理サーバ14は、使用者ごとの指紋情報のデータベースを記憶する必要がないため、より確実且つより簡単に個人情報を保護することが可能となる。このため、情報表示端末15は、使用者に関する情報と、参照用の個人認証情報とを対応付けたデータベースを記憶してもよい。
また、本明細書において、健康管理システム1は、使用者の健康状態を把握し、使用者の健康維持、健康管理、病気の早期発見、又は病気の予後管理を目的として説明したが、健康管理システム1は、得られた生体情報と個人認証情報とを第三者に提供する事業(サービス)を行ってもよい。その際、生体情報は、個人認証情報を省いた状態で、提供されることが望ましい。これにより、使用者の個人情報を確実に保護することができる。
例えば、処理サーバ14は、上述のように、風呂装置から取得した地域ごとの複数の使用者の体内温度変化を基に、インフルエンザの流行を予測するサービスが可能となる。
また、処理サーバ14は、各使用者の食事内容などの補足情報と、各使用者の生体情報とを併せて収集し、収集した補足情報及び生体情報を研究機関に提供してもよい。これにより、例えば、食事と健康との関係性の解明に繋がる情報を収集することが可能となる。
また、処理サーバ14は、各使用者が服用している薬に関する情報と、各使用者の生体情報とを併せて収集し、収集した薬に関する情報及び生体情報を製薬メーカなどに提供してもよい。これにより、例えば、薬の効果及び副作用などの解明が容易となる。
また、同様に、処理サーバ14は、各使用者が使用している健康機器に関する情報と、各使用者の生体情報とを併せて収集し、収集した健康機器に関する情報及び生体情報を健康機器メーカに提供してもよい。これにより、例えば、健康機器の健康改善効果を容易に証明することが可能となる。
上記、使用者が服用している薬又は使用者が使用している健康機器に関する情報については、情報入力端末16を用いて入力されることが望ましい。これにより、より早期に且つ簡便に多くの薬又は健康機器の改善に有用な情報を収集することが可能となる。
また、使用者は、自身の生体情報及び個人認証情報を提供する企業に対して、性別、年齢、健康診断結果、DNA情報、及び血縁関係などの情報を予め登録してもよい。これにより、第三者に販売される生体情報の価値が向上する。
また、本実施の形態の健康管理システム1を用いて得られた使用者の生体情報(健康状態)を基に、処理サーバ14は、使用者の健康改善に効果がある運動施設の営業時間、所在地及び割引サービスなどに関する情報を提供してもよい。これにより、より使用者の健康状態を改善することが可能となる。
また、生体情報取得端末11aが口腔検査端末である場合、処理サーバ14は、使用者の住居の近隣にある歯科医院の名称、営業時間及び所在地などに関する情報を提供してもよい。これにより、更に使用者の健康状態を改善することが可能となる。
また、生体情報取得端末11aがトイレ装置(排泄物成分計測端末)である場合、トイレ装置は、いうまでもなく個室内に設置されることが望ましい。また、トイレ装置は、トイレ装置が設置された室内における使用者の数を検出する使用者数検出部を備えていてもよい。これにより、認証された使用者とは異なる他の使用者の生体情報を誤って収集することを防止することが可能となる。
また、複数の使用者が使用する生体情報取得端末は、使用後に生体情報を消去する生体情報消去部を備えていてもよい。これにより、使用者の生体情報が他の使用者に漏れることを防止することが可能となる。
また、本明細書に記載した「より適切な健康管理」とは、病状の進行度をより正確に把握できている状態を示す。これにより、病状の早期発見及び予後管理が可能となる。
以上、本実施の形態の健康管理システムについて示したが、本明細書にて示した構成は一例であって、本発明の主旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能であることは言うまでもない。
なお、上記態様において説明された技術は、例えば、以下のクラウドサービスの類型において実現されうる。しかし、上記態様において説明された技術が実現されるクラウドサービスの類型はこれらに限られるものでない。
(サービスの類型1:自社データセンタ型クラウドサービス)
図20は、サービスの類型1(自社データセンタ型クラウドサービス)における情報管理システムが提供するサービスの全体像を示す図である。本類型では、サービスプロバイダ120がグループ100から情報を取得し、使用者に対してサービスを提供する。本類型では、サービスプロバイダ120が、データセンタ運営会社の機能を有している。すなわち、サービスプロバイダ120が、ビッグデータを管理するクラウドサーバ111を保有している。したがって、データセンタ運営会社は存在しない。
本類型では、サービスプロバイダ120は、データセンタ(クラウドサーバ)503を運営及び管理している。また、サービスプロバイダ120は、オペレーティングシステム(OS)502及びアプリケーション501を管理する。サービスプロバイダ120は、サービスプロバイダ120が管理するOS502及びアプリケーション501を用いてサービスを提供する(矢印504)。
(サービスの類型2:IaaS利用型クラウドサービス)
図21は、サービスの類型2(IaaS利用型クラウドサービス)における情報管理システムが提供するサービスの全体像を示す図である。ここで、IaaSとは、インフラストラクチャー・アズ・ア・サービスの略であり、コンピュータシステムを構築および稼動させるための基盤そのものを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
本類型では、データセンタ運営会社110が、データセンタ(クラウドサーバ)503を運営及び管理している。また、サービスプロバイダ120は、OS502及びアプリケーション501を管理する。サービスプロバイダ120は、サービスプロバイダ120が管理するOS502及びアプリケーション501を用いてサービスを提供する(矢印504)。
(サービスの類型3:PaaS利用型クラウドサービス)
図22は、サービスの類型3(PaaS利用型クラウドサービス)における情報管理システムが提供するサービスの全体像を示す図である。ここで、PaaSとは、プラットフォーム・アズ・ア・サービスの略であり、ソフトウェアを構築および稼動させるための土台となるプラットフォームを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
本類型では、データセンタ運営会社110は、OS502を管理し、データセンタ(クラウドサーバ)503を運営及び管理している。また、サービスプロバイダ120は、アプリケーション501を管理する。サービスプロバイダ120は、データセンタ運営会社110が管理するOS502及びサービスプロバイダ120が管理するアプリケーション501を用いてサービスを提供する(矢印504)。
(サービスの類型4:SaaS利用型クラウドサービス)
図23は、サービスの類型4(SaaS利用型クラウドサービス)における情報管理システムが提供するサービスの全体像を示す図である。ここで、SaaSとは、ソフトウェア・アズ・ア・サービスの略である。SaaS利用型クラウドサービスは、例えば、データセンタ(クラウドサーバ)を保有しているプラットフォーム提供者が提供するアプリケーションを、データセンタ(クラウドサーバ)を保有していない会社又は個人などの利用者がインターネットなどのネットワーク経由で使用できる機能を有するクラウドサービス提供モデルである。
本類型では、データセンタ運営会社110は、アプリケーション501を管理し、OS502を管理し、データセンタ(クラウドサーバ)503を運営及び管理している。また、サービスプロバイダ120は、データセンタ運営会社110が管理するOS502及びアプリケーション501を用いてサービスを提供する(矢印504)。
以上、いずれのクラウドサービスの類型においても、サービスプロバイダ120がサービスを提供する。また、例えば、サービスプロバイダ又はデータセンタ運営会社は、OS、アプリケーション又はビックデータのデータベース等を自ら開発してもよいし、また、第三者に外注させてもよい。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明の一局面に係る生体情報取得端末は、生体情報を取得する生体情報取得端末であって、前記生体情報取得端末は、風呂装置を含み、入浴中の使用者の生体情報を測定する生体情報測定部と、前記使用者を特定する使用者特定部とを備える。
この構成によれば、生体情報取得端末は、風呂装置を含む。生体情報測定部によって、入浴中の使用者の生体情報が測定され、使用者特定部によって、使用者が特定される。
したがって、入浴中の使用者の生体情報が測定されるので、測定された生体情報を用いて日常生活における日々の使用者の健康状態の変化を容易に管理することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、浴槽内に設けられた、前記使用者の心電図を計測する心電図計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、浴槽内に設けられた心電図計測部によって、使用者の心電図が計測されるので、計測された心電図に基づいて使用者の動脈硬化に対するスクリーニングが可能となる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、浴槽内に設けられた、前記使用者の心音を計測する心音計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、浴槽内に設けられた心音計測部によって、使用者の心音が計測されるので、計測された心音に基づいて使用者の心拍数の変化を検出することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、浴槽に設けられた、前記使用者の血液中の酸素飽和度、又は前記使用者の脈拍数を計測するパルスオキシメータを含むことが好ましい。
この構成によれば、浴槽に設けられたパルスオキシメータによって、使用者の血液中の酸素飽和度、又は使用者の脈拍数が計測されるので、計測された使用者の血液中の酸素飽和度に基づいて、使用者の疲労度をモニタリングすることができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、浴槽に設けられた、浴槽内の水に含まれる前記使用者の汗の成分を分析する成分分析部を含むことが好ましい。
この構成によれば、浴槽に設けられた成分分析部によって、浴槽内の水に含まれる使用者の汗の成分が分析されるので、より多くの種類の生体情報を取得することができ、より多くの種類の病状を把握することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、入浴前及び入浴後の前記使用者の体表温度を計測する体表温度計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、体表温度計測部によって、入浴前及び入浴後の使用者の体表温度が計測されるので、体温の変化による他の生体情報への影響を考慮することができ、高精度に健康状態を計測することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、入浴前及び入浴後の浴槽内の水の温度を測定する水温測定部と、前記水温測定部によって測定された入浴前及び入浴後の浴槽内の水の温度変化と、前記使用者の熱容量と、前記体表温度計測部によって計測された前記入浴前の体表温度とに基づいて、前記使用者の深部体温を算出する深部体温算出部とを含むことが好ましい。
この構成によれば、水温測定部によって、入浴前及び入浴後の浴槽内の水の温度が測定される。そして、深部体温算出部によって、水温測定部によって測定された入浴前及び入浴後の浴槽内の水の温度変化と、使用者の熱容量と、体表温度計測部によって計測された入浴前の体表温度とに基づいて、使用者の深部体温が算出される。
したがって、使用者の深部体温を算出することができるので、使用者の健康状態をより高精度に把握することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、前記使用者の体重を計測する体重計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、体重計測部によって、使用者の体重が計測されるので、計測された使用者の体積を利用して種々の健康状態を把握することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、前記使用者の体積を計測する体積計測部と、前記体積計測部によって計測された前記使用者の体積と前記体重計測部によって計測された前記使用者の体重とに基づいて前記使用者の密度を算出し、前記使用者の密度から体脂肪率を算出する体脂肪率算出部とを含むことが好ましい。
この構成によれば、体積計測部によって、使用者の体積が計測され、体脂肪率算出部によって、体積計測部によって計測された使用者の体積と体重計測部によって計測された使用者の体重とに基づいて使用者の密度が算出され、使用者の密度から体脂肪率が算出される。
したがって、使用者の体脂肪率を使用者に提示するとともに、日々の使用者の体脂肪率を記憶することができ、使用者の健康状態を管理することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、前記使用者が浴槽内にいる状態で、所定時間内における前記浴槽内の水の水位の変化を計測する水位計測部と、前記水位計測部によって計測された前記所定時間内の水位の変化に基づいて、前記使用者の前記所定時間内の呼吸数を算出する呼吸数算出部とを含むことが好ましい。
この構成によれば、水位計測部によって、使用者が浴槽内にいる状態で、所定時間内における浴槽内の水の水位の変化が計測され、呼吸数算出部によって、水位計測部によって計測された所定時間内の水位の変化に基づいて、使用者の所定時間内の呼吸数が算出される。
したがって、所定時間内の水位の変化を計測することにより、使用者の所定時間内の呼吸数を容易に算出することができる。
本発明の他の局面に係る情報管理方法は、ネットワークを介して生体情報取得端末から収集した生体情報を管理する情報管理システムにおける情報管理方法であって、前記生体情報取得端末は、風呂装置を含み、前記ネットワークを介して、入浴中の使用者の前記生体情報と、前記使用者を特定する使用者特定情報とを前記生体情報取得端末から収集し、前記生体情報取得端末から収集した前記生体情報と前記使用者特定情報とを対応付けて記憶する。
この構成によれば、生体情報取得端末は、風呂装置を含む。ネットワークを介して、入浴中の使用者の生体情報と、使用者を特定する使用者特定情報とが生体情報取得端末から収集され、生体情報取得端末から収集した生体情報と使用者特定情報とが対応付けて記憶される。
したがって、入浴中の使用者の生体情報が測定されるので、測定された生体情報を用いて日常生活における日々の使用者の健康状態の変化を容易に管理することができる。
本発明の他の局面に係る生体情報取得端末は、生体情報を取得する生体情報取得端末であって、前記生体情報取得端末は、トイレ装置を含み、使用者の排泄物から当該使用者の生体情報を測定する生体情報測定部と、前記使用者を特定する使用者特定部とを備える。
この構成によれば、生体情報取得端末は、トイレ装置を含む。生体情報測定部によって、使用者の排泄物から当該使用者の生体情報が測定され、使用者特定部によって、使用者が特定される。
したがって、使用者の排泄物から使用者の生体情報が測定されるので、測定された生体情報を用いて日常生活における日々の使用者の健康状態の変化を容易に管理することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、便器で受けた前記排泄物を搬送する排水パイプ内に設けられた、前記排泄物の成分を計測する排泄物成分計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、便器で受けた排泄物を搬送する排水パイプ内に設けられた排泄物成分計測部によって、排泄物の成分が計測されるので、多くの種類の生体情報を取得することができ、多くの種類の病状を把握することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記排泄物成分計測部は、前記排泄物に含まれる尿糖又は尿蛋白を計測することが好ましい。
この構成によれば、排泄物成分計測部によって、排泄物に含まれる尿糖又は尿蛋白が計測されるので、糖尿病又は腎疾患などのスクリーニング検査又は予後管理の制度を向上させることができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記排泄物成分計測部は、前記排泄物に含まれる血液成分を計測することが好ましい。
この構成によれば、排泄物成分計測部によって、排泄物に含まれる血液成分が計測されるので、より多くの種類の生体情報を取得することができ、より多くの種類の病状を把握することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、前記排泄物の温度を計測する排泄物温度計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、排泄物温度計測部によって、排泄物の温度が計測されるので、排泄物の温度から使用者の直腸温を推定することができ、推定した使用者の直腸温を健康管理に用いることができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、前記使用者が着座する便座に設けられた、前記使用者の血圧を計測する血圧計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、使用者が着座する便座に設けられた血圧計測部によって、使用者の血圧が計測されるので、容易に血圧を測定することができ、測定された血圧に関する情報を用いて日常生活における日々の使用者の健康状態の変化を容易に管理することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、前記使用者が着座する便座に設けられた、前記使用者の体重を計測する体重計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、使用者が着座する便座に設けられた体重計測部によって、使用者の体重が計測されるので、容易に体重を計測することができ、計測された体重に関する情報を用いて日常生活における日々の使用者の健康状態の変化を容易に管理することができる。
本発明の他の局面に係る情報管理方法は、ネットワークを介して生体情報取得端末から収集した生体情報を管理する情報管理システムにおける情報管理方法であって、前記生体情報取得端末は、トイレ装置を含み、前記ネットワークを介して、使用者の排泄物から得られる使用者の前記生体情報と、前記使用者を特定する使用者特定情報とを前記生体情報取得端末から収集し、前記生体情報取得端末から収集した前記生体情報と前記使用者特定情報とを対応付けて記憶する。
この構成によれば、生体情報取得端末は、トイレ装置を含む。ネットワークを介して、使用者の排泄物から得られる使用者の生体情報と、使用者を特定する使用者特定情報とが生体情報取得端末から収集され、生体情報取得端末から収集した生体情報と使用者特定情報とが対応付けて記憶される。
したがって、使用者の排泄物から使用者の生体情報が測定されるので、測定された生体情報を用いて日常生活における日々の使用者の健康状態の変化を容易に管理することができる。
本発明の他の局面に係る生体情報取得端末は、生体情報を取得する生体情報取得端末であって、使用者の口腔内において当該使用者の生体情報を測定する生体情報測定部と、前記使用者を特定する使用者特定部とを備える。
この構成によれば、生体情報取得端末は、トイレ装置を含む。生体情報測定部によって、使用者の口腔内において当該使用者の生体情報が測定され、使用者特定部によって、使用者が特定される。
したがって、使用者の口腔内において使用者の生体情報が測定されるので、測定された生体情報を用いて日常生活における日々の使用者の健康状態の変化を容易に管理することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、前記使用者の口腔内に挿入される、前記口腔内の体液の成分を計測する体液成分計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、使用者の口腔内に挿入される体液成分計測部によって、口腔内の体液の成分が計測されるので、多くの種類の生体情報を取得することができ、多くの種類の病状を把握することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記体液成分計測部は、前記口腔内の唾液又は歯肉溝液の成分を計測することが好ましい。
この構成によれば、体液成分計測部によって、口腔内の唾液又は歯肉溝液の成分が計測されるので、より細かく使用者の健康状態を管理することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記口腔内において出血させるための突起部をさらに備え、前記体液成分計測部は、前記突起部により出血された血液の成分を計測することが好ましい。
この構成によれば、突起部によって、口腔内において出血させ、体液成分計測部によって、突起部により出血された血液の成分が計測されるので、より多くの種類の生体情報を取得することができ、より多くの種類の病状を把握することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記使用者が持つための取手部をさらに備え、前記生体情報測定部は、前記取手部の前記使用者の指が接触する位置に設けられた、前記使用者の前記指の体温を計測する体温計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、使用者が持つための取手部の前記使用者の指が接触する位置に設けられた体温計測部によって、使用者の指の温度が計測されるので、使用者の体温を容易に計測することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記生体情報測定部は、前記口腔内の温度を計測する口腔温度計測部を含むことが好ましい。
この構成によれば、口腔温度計測部によって、口腔内の温度が計測されるので、使用者の体温を正確に計測することができる。
また、上記の生体情報取得端末において、前記口腔内を洗浄するための複数の突起部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、複数の突起部によって、口腔内が洗浄されるので、口腔内を洗浄しながら、容易に生体情報を取得することができる。
本発明の他の局面に係る情報管理方法は、ネットワークを介して生体情報取得端末から収集した生体情報を管理する情報管理システムにおける情報管理方法であって、前記ネットワークを介して、使用者の口腔内において使用者の前記生体情報と、前記使用者を特定する使用者特定情報とを前記生体情報取得端末から収集し、前記生体情報取得端末から収集した前記生体情報と前記使用者特定情報とを対応付けて記憶する。
この構成によれば、ネットワークを介して、使用者の口腔内において使用者の生体情報と、使用者を特定する使用者特定情報とが生体情報取得端末から収集され、生体情報取得端末から収集した生体情報と使用者特定情報とが対応付けて記憶される。
したがって、使用者の口腔内において使用者の生体情報が測定されるので、測定された生体情報を用いて日常生活における日々の使用者の健康状態の変化を容易に管理することができる。
なお、発明を実施するための形態の項においてなされた具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と特許請求事項との範囲内で、種々変更して実施することができるものである。