JP5274829B2 - 非侵襲生体計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体を撮像して得られた生体画像を解析することにより、生体情報を計測するための非侵襲生体計測装置に関する。
従来、撮像手段を用いて生体を撮像し、生体画像中の血管を解析することにより、血液の成分を測定するものとして、例えば下記特許文献1(特開2004―242859号公報)に開示されているような非侵襲生体計測装置が知られている。この非侵襲生体計測装置は、光源によって血管(静脈)を含む手首を照明し、照明された手首を撮像して得られた画像から血液成分を計測するものである。
この非侵襲生体計測装置は、ヒトの腕に装着される検出部と、検出部に接続される解析部とを備えている。この検出部は、支持台と、支持台の中央開口に垂直に挿入されて回転可能に支持される回転台と、回転台の中央開口に装着されたハウジングと、支持台を手首に固定するための一対の挟持片を備えている。支持台は底部に円形の開口部を有しており、この開口部の周囲には、開口部と同心円周上に配置された6つの発光ダイオードからなる光源部が設けられている。ハウジングの内部には撮像部が収容されており、光源部によって照明された生体上の撮像領域を撮像する。
この非侵襲生体計測装置により測定を行う際は、検出部を手首に装着し、解析部に設けられた出力部のモニター画像を観察しながら、ハウジングを回転させて撮像領域の位置を調整する。
特開2004―242859号公報
しかしながら、特許文献1に記載の非侵襲生体計測装置は、撮像部を含むハウジングを回転させることはできるが、検出部を手首に固定した位置によって撮像部の位置が決定される構成であるため、一旦検出部を腕に固定したのちは撮像部だけを移動させることはできない。したがって、例えば撮像部が計測対象の血管を撮像できる位置にない場合には、撮像部そのものの位置を変更するために装置本体ごと移動させる必要があり、操作が煩雑であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、本体そのものを移動させることなく撮像部の位置調整を可能とした非侵襲生体計測装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点による非侵襲生体計測装置は、生体を撮像するための撮像部と、撮像部が撮像することにより得られた画像を解析して生体情報を取得するための解析部を備える装置本体と、装置本体を生体に対して固定するための固定部と、装置本体が生体に対して固定された状態で、生体に対する撮像部の位置を調整するための撮像部位置調整部と、撮像部による撮像に適した領域と撮像部の位置との位置関係を取得する位置関係取得手段と、位置関係取得手段によって取得された位置関係に基づいて、撮像部を移動すべき方向を示唆する示唆手段と、を備え、撮像部位置調整部は、一端において撮像部を保持し、他端において固定部又は装置本体に回転可能に接続されており、位置関係取得手段は、所定期間毎に位置関係を取得し、示唆手段は、位置関係取得手段が位置関係を取得する毎に、撮像部を移動すべき方向を更新するように構成されていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、非侵襲生体計測装置を腕に固定したのち、装置本体を移動させることなく、撮像部の位置を容易に調整することができる。


また、非侵襲生体計測装置は、さらに前記撮像部を収容するための収容部を備え、前記収容部は、前記撮像部位置調整部を介して前記固定部または前記装置本体に接続されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、撮像部と、固定部又は装置本体と、撮像部位置調整部とを簡単な構造で接続することができる。
また、撮像部位置調整部は、前記収容部を、前記固定部または前記装置本体に対して回転可能に接続することが好ましい。
このような構成とすることにより、撮像部位置調整部によって収容部を回転させることによって撮像部の位置を調整することができる。
また、非侵襲生体計測装置は、さらに前記撮像部を前記収容部内で回転させるための撮像部回転部を備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、撮像部回転部によって撮像部を回転させることが可能となり、撮像部による撮像に適した領域に血管が位置するよう、撮像領域の調整を行なうことができる。
また、前記撮像部により撮像された生体画像を表示する表示部をさらに備え、前記撮像部による撮像に適した領域を示す指標が生体画像とともに前記表示部に表示され、又は前記表示部に生体画像が表示されるとともに前記撮像部による撮像に適した領域を示す指標部材が前記表示部の画面上に設けられていることが好ましい。
このような構成とすることにより、使用者は、表示部の画面に表示された指標にしたがって、又は表示部の画面上に設けられた指標部材にしたがって位置調整することで、撮像部による撮像に適した領域に撮像部が位置するように位置調整を簡単に行うことが可能となる。
また、装置本体は、表面側と背面側とを有し、表示部は、装置本体の表面側に設けられており、固定部は、装置本体の背面側に設けられていることが好ましい。
このような構成とすることにより、使用者は、表示部の画面を見ながら撮像部の位置調整を行なうことができる。
また、前記固定部は、生体の腕を挟持するための第1の固定部材と、前記第1の固定部材と所定の間隔をあけて配置された第2の固定部材とを備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、第1の固定部材と第2の固定部材とによって腕を挟持することができ、簡単な構成によって装置本体を生体に固定することができる。
また、前記第2の固定部材は、前記装置本体に対して摺動可能に担持され、前記第1の固定部材と前記第2の固定部材との間隔が調整可能であることが好ましい。
このような構成とすることにより、装置本体の腕への取り付け及び取り外しが容易となる。さらに、第1の固定部材と第2の固定部材との間隔を調整して腕を挟持することにより、使用者毎に異なる腕の太さに対応することができる。
また、前記第1の固定部材及び前記第2の固定部材のうち少なくとも一方は、互いに間隔が狭まる方向に付勢されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、第1の固定部材と第2の固定部材とによって腕を押圧しながら挟持することができ、装置本体が腕から外れにくくなる。
また、前記第1の固定部材及び前記第2の固定部材のうち少なくとも一方は、前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とによって挟持された腕の離脱を防止するための離脱防止部材をさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、離脱防止部材によって腕の離脱が防止されるため、装置本体が腕からより外れにくくなる。
また、前記固定部は、前記第1の固定部材及び前記第2の固定部材とによって、掌側と手の甲側とを挟持するよう構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、次のような効果を奏する。すなわち、掌側と手の甲側の太さは個人差が小さいため、使用者ごとに異なる腕の太さに対応しやすくなる。また、腕の掌側と手の甲側を挟む構成としたことにより、第1の固定部材及び第2の固定部材と、腕との接触面積を大きく確保することができ、装置本体が腕から外れにくくなる。
また、前記撮像部による撮像に適した領域と前記撮像部の位置との関係を取得する位置関係取得手段と、前記位置関係取得手段によって取得された前記領域と前記撮像部の位置との関係に基づいて、前記撮像部を移動すべき方向を示唆する示唆手段と、をさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、使用者は、示唆手段によって示唆される方向に従って撮像部を移動させることができ、撮像に適した領域に撮像部を移動させることが容易になる。
また、前記位置関係取得手段は、所定期間毎に前記領域と前記撮像部の位置との関係を取得し、前記示唆手段は、前記位置関係取得手段が前記領域と前記撮像部の位置との関係を取得する毎に、前記撮像部を移動すべき方向を更新することが好ましい。
このような構成とすることにより、使用者は、所定期間毎に随時更新される撮像部を移動すべき方向を確認しながら、撮像部が撮像に適した領域に位置するよう位置調整することができる。
また、前記位置関係取得手段による前記領域と前記撮像部の位置との関係の取得を指示する取得指示手段をさらに備え、前記位置関係取得手段は、前記取得手段によって前記取得が指示されると、前記領域と前記撮像部の位置との関係を取得し、前記示唆手段は、前記位置関係取得手段が前記領域と前記撮像部の位置との関係を取得する毎に、前記撮像部を移動すべき方向を更新することが好ましい。
このような構成とすることにより、使用者は、示唆手段によって示唆される方向に従って撮像部を移動させたのち、取得指示手段によって撮像に適した領域と撮像部の位置との関係の取得を指示することにより、任意のタイミングで撮像部を移動すべき方向を更新することができる。
本発明が上記構成を備えることにより、非侵襲生体計測装置を腕に固定したのち、装置本体を移動させることなく、撮像部の位置を容易に調整することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の非侵襲生体計測装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る非侵襲生体計測装置の外観を示す斜視図である。非侵襲生体計測装置1は、使用者の腕に装着されて、腕から手首にかけて存在する血管を撮像し、撮像された画像に基づいてヘモグロビン濃度を計測するための血液成分計測装置である。非侵襲生体計測装置1は、主に装置本体2と、スライド部材4と、収容部5と、撮像部6(図2参照)と、撮像部位置調整部7と、表示部8と、操作部9と、制御部10と、離脱防止部材11とを備えている。
装置本体2は、撮像部6によって撮像された生体画像を解析するための制御部10と、撮像部6によって撮像された生体画像や、撮像部6の位置調整を示す指標、あるいは計測結果などを表示するための表示部8と、非侵襲生体計測装置1を操作するための操作部9を備えている。
さらに、装置本体2には第1固定部材25が付設されている。この第1固定部材25は、スライド部材4に設けられた第2固定部材43とによって使用者の腕を挟持して、装置本体2を腕に固定するためのものである。第1固定部材25には、撮像部位置調整部7を介して収容部5が接続されており、この収容部5に撮像部6が収容されている。収容部5には、撮像部6を回転させるための撮像部回転部55が設けられている。
スライド部材4は、装置本体2の側部を取り囲むように設けられたフレーム41と、連結部42と、連結部42によってフレーム41に連結された第2固定部材43とを備えており、装置本体2によってY1方向、Y2方向にスライド可能に担持されている。第2固定部材43には、装置本体2が腕に固定されたときに、使用者の腕の離脱を防止するための離脱防止部材11が設けられている。
非侵襲生体計測装置1の構成部材
図2は本実施の形態に係る非侵襲生体計測装置の分解斜視図である。以下、図2を参照しながら、非侵襲生体計測装置の構成部材について説明したのち、構成部材の組み立てについて説明する。
装置本体2は、液晶カバー23と、上側ハウジング21とバッテリカバー24と、下側ハウジング22と表示部8と、操作キー91及びスイッチ基板92とからなる操作部9と、制御部10と、バッテリ13とから構成されている。
液晶カバー23は、略正方形状の透明な部材からなり、装置本体2の内部に収容される表示部8の表示面を保護するためのものである。
上側ハウジング21は、下側ハウジング22に取り付けられて装置本体2の筐体を構成する部材である。上側ハウジング21の上面には液晶カバー23が嵌め込まれる窪み部21aが設けられている。窪み部21aの中央には下側に取り付けられた表示部8の表示面に対応する第1開口21bが設けられている。さらに窪み部21aに隣接して、操作キー91とスイッチ基板92とが嵌め込まれる第2開口21cが設けられている。
操作部9は、操作キー91と、スイッチ基板92とから構成されている。操作キー91は、「開始/終了」キー91aと、「測定/記録」キー91bとから構成され、これらと対応して設けられたスイッチ基板92と電気的に接触するようになっている。スイッチ基板92はさらに後述する制御部10と電気的に接続される。
表示部8は、液晶パネルからなり、制御部10から出力される画像信号に基づいて血管画像や計測結果を表示するものである。表示は、非侵襲生体計測装置1の状態に応じて切り替えられ、例えば、スタンバイ状態、血管位置合わせ時、測定終了状態に対応した画面が表示部8に表示される。
制御部10は、アナログ基板及びデジタル基板とから構成されており、後述するCPU100aが各部の動作を制御する。制御部10の具体的な構成については後述する。
バッテリ13は、リチウムイオン二次電池、ニッケル・カドミウム蓄電池などからなる二次電池であって、表示部8、制御部10、撮像部6に電力を供給する。
下側ハウジング22は、前方枠部22aと、後方枠部22bと、前方枠部22aと後方枠部22bとを連結する側方端部22cと、側方端部22cの下方に連設された箱型のバッテリ収容部220と、前方枠部22aの下方に付設された第1固定部材25と、を備えている。
後方枠部22bの両端は内側に折り曲げられており、その端部にはY1方向に水平に延びるバネ支持体22dが設けられている。バネ支持体22dは円筒状に形成されており、後述するように、このバネ支持体22dにスプリング15が装着される。箱型のバッテリ収容部220には、バッテリ13が収容される。バッテリ収容部220の後方には開口240が設けられており、バッテリ収容部220にバッテリ13が収容されたのちバッテリカバー24が取り付けられる。
第1固定部材25は、枠体25aと、バッテリ収容部220の底部から連設された後方壁部25bとを有している。第1固定部材25の前面には、カバー部材26が取り付けられる。カバー部材26は、下側が丸みを帯びて形成された板状の部材からなる。
スライド部材4は、スライド部材本体40と、背面カバー部材47とからなる。スライド部材本体40は、左右側壁部材41a、41bと、左右側壁部材41aと41bとを連結する連結壁部41cとを備えたフレーム部材41と、左右側壁部材41a、41bから段部45を介して下方に延びる連結部42と、連結部42によってフレーム部材41と連結される板状の第2固定部材43と、を備えている。第2固定部材43は、連結部42に対して垂下面をなす板状部材であり、中央に矩形状の窓部430を有している。また第2固定部材43は後方が段部を介して肉薄に形成されており、背面カバー部材47が取り付けられたときの厚みが連結部42の幅と同じになるようにされている。
フレーム部材41の左右側壁部材41a、41bの内側には、垂下片部44aと、垂下片部44aの上端からY2方向に延びる水平片部44bと、垂下片部44aの壁面からY2方向に、側壁と平行に延びるバネ支持体44cとが設けられている。
背面カバー部材47は、第2固定部材43の背面に形成された肉薄部分に取り付け可能な形状及び大きさからなる部材であって、その内側には離脱防止部材11に設けられた支軸111を保持するため軸受け部47aと、スプリング113の一端を保持する一対のバネ収容部47bとが設けられている。
離脱防止部材11は、第2固定部材43に設けられた窓部430に嵌合しうる大きさからなり、前方の壁部が上端から下端にかけて傾斜面を形成している。離脱防止部材11の側面には棒状の支軸111と、係止部材112が設けられている。
収容部5は、撮像部6を収容するための部材であり、内側ハウジング51と、タレット52と、弾性部材53と、外側ハウジング54と、撮像部回転部55とから構成される。
内側ハウジング51は、撮像部6が収容される円筒部511と、円筒部511から側方に延びる延在部512と、延在部512に設けられた円状の開口部514と、開口部514の開口縁に設けられた円筒状の嵌合部513とを備えている。タレット52は円筒状の枠体からなり、中央には後述する撮像部6の撮像面が嵌め込まれる窓部520が設けられている。外側ハウジング54は、内側ハウジング51の円筒部511に対応して設けられた円筒部541と、延在部542とを備える。撮像部回転部55は、円形状の基部551と、基部551より小径に形成されており、外側ハウジング54の開口540に嵌入する嵌入部552と、基部551の内側に設けられ、撮像部6に付設された複数の圧縮スプリング63を支持するための複数のバネ支持体553とを備える。
収容部5に収容される撮像部6は、生体を照明する光源部61と、光源部61によって照明された生体部位を撮像するCCD撮像素子62とを備える。
図3は光源部61の構成を示す平面図である。光源部61は、略長方形状であって短辺が丸みを帯びて形成された保持板61aと、この保持板61aに保持された4つの発光ダイオードR1、R2、L1、L2とから構成されている。保持板61aの中央には、CCD撮像素子62へ入射する光を通過させるための円形の開口部61bが設けられており、この開口部61bの周囲に沿って、前述した発光ダイオードが配置されている。
図4は、保持板61aに設けられた4つの発光ダイオードの位置関係を示す図である。発光ダイオードR1、R2、L1、L2は、開口部61bの中心を通り互いに直交する第1軸AYと第2軸AXにそれぞれ対称に配置されている。非侵襲生体計測装置1が手首に装着された状態において、手首表面の撮像領域CRは、CCD撮像素子62により撮像され、表示部8に表示される領域である。発光ダイオードL1およびL2(第2光源部)側の指標線401aと、発光ダイオードR1およびR2(第1光源部)側の指標線401bとの間の領域401cが、CCD撮像素子62による撮像に適した領域、即ち撮像の際に血管を位置させる領域である。なお、指標線401aおよび401bは、後述するように、制御部10により表示部8に表示される。血液成分の分析を行う際には、手首の任意の血管が、前記領域401c内に位置するように装置本体2の装着位置を調整する。そして、血管は、発光ダイオードR1、R2、L1、L2によって、両側から近赤外光(中心波長=805nm)で照明される。
CCD撮像素子62は、撮像領域CRの画像を撮像することが可能なように、保持板61aの裏側に配置されている。保持板61aの中央に設けられた開口部61bとCCD撮像素子62との間には図示しないレンズが設けられており、CCD撮像素子62はレンズを介して結像した生体画像を撮像し、画像信号を制御部10に送信する。
撮像部位置調整部7は、装置本体2の第1固定部材25に取り付けられるカバー部材26と、弾性部材17と、内側ハウジング51の延在部512に設けられた嵌合部513とから構成される。
次に、制御部10の構成について説明する。図5は、制御部10の構成を示すブロック図である。制御部10は、CPU100aと、メインメモリ100bと、フラッシュメモリカードリーダ100cと、光源部入出力インタフェース100dと、フレームメモリ100eと、画像入力インタフェース100fと、入力インタフェース100gと、通信インタフェース100hと、画像出力インタフェース100iとを備えている。CPU100aと、メインメモリ100b、フラッシュメモリカードリーダ100c、光源部入出力インタフェース100d、フレームメモリ100e、画像入力インタフェース100f、入力インタフェース100g、通信インタフェース100h、及び画像出力インタフェース100iとは、相互にデータ伝送が可能であるようにデータ伝送線を介して接続されている。この構成により、CPU100aは、メインメモリ100b、フラッシュメモリカードリーダ100c、及びフレームメモリ100eに対するデータの読み出し、書込み、並びに、光源部入出力インタフェース100d、画像入力インタフェース100f、入力インタフェース100g、画像出力インタフェース100i、及び通信インタフェース100hに対するデータの送受信が可能となる。
CPU100aは、メインメモリ100bにロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、後述するようなコンピュータプログラムをCPU100aが実行することにより、本装置が非侵襲生体計測装置として機能する。
メインメモリ100bは、SRAM又はDRAM等によって構成されている。メインメモリ100bは、フラッシュメモリカード100jに記憶されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU100aの作業領域として利用される。
フラッシュメモリカードリーダ100cは、フラッシュメモリカード100jに記憶されたデータの読み出しに使用される。フラッシュメモリカード100jは、フラッシュメモリ(図示せず)を有しており、外部から電力を供給されなくても、データを保持することができる。また、フラッシュメモリカード100jには、CPU100aに実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータ等が記憶されている。
また、フラッシュメモリカード100jには、例えばTRON仕様準拠のオペレーティングシステムがインストールされている。なお、オペレーティングシステムは、これに限定されるものではなく、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)等のグラフィカル被験者インターフェース環境を提供するオペレーティングシステムであってもよい。以下の説明においては、本実施の形態に係るコンピュータプログラムはこれらオペレーティングシステム上で動作するものとしている。
光源部入出力インタフェース100dは、D/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェースから構成されている。光源部入出力インタフェース100dは、光源部61に設けられた4つの発光ダイオードR1、R2、L1、L2と夫々電気信号線によって電気的に接続されており、かかる発光ダイオードの動作制御を行うことが可能である。かかる光源部入出力インタフェース100dは、後述するようなコンピュータプログラムに基づいて、発光ダイオードR1、R2、L1、L2に与える電流を制御する。
フレームメモリ100eは、SRAM又はDRAM等によって夫々構成されている。フレームメモリ100eは、後述する画像入力インタフェース100fが画像処理を実行するときに、データの格納用に利用される。
画像入力インタフェース100fは、A/D変換器を含むビデオデジタイズ回路(図示せず)を備えている。画像入力インタフェース100fは、CCD撮像素子62に電気信号線によって電気的に接続されており、当該CCD撮像素子62から、画像信号が入力されるようになっている。CCD撮像素子62から入力された画像信号は、画像入力インタフェース100fでA/D変換される。このようにデジタル変換された画像データは、フレームメモリ100eに格納される。
入力インタフェース100gは、A/D変換器からなるアナログインタフェースから構成されている。入力インタフェース100gには、「開始/終了」キー91aと「測定/記録」キー91bが電気的に接続されている。この構成により、使用者は、「測定/記録」キー91bを使用することにより、装置の動作項目の選択を行い、「開始/終了」キー91aを使用することにより、装置の電源のON/OFF及び「測定/記録」キー91bにより選択を行った動作を装置に実行させることが可能である。
通信インタフェース100hは、例えばUSB、IEEE1394、RS232C等のシリアルインタフェース、又は、SCSI等のパラレルインタフェースから構成されている。制御部10は、当該通信インタフェース100hにより、所定の通信プロトコルを使用して、モバイルコンピュータ・携帯電話等の外部接続機器との間でデータの送受信が可能である。これにより、制御部10は、かかる通信インタフェース100hを介して、測定結果データを当該外部接続機器へ送信する。
画像出力インタフェース100iは、表示部8に電気的に接続されており、CPU100aから与えられた画像データに基づいた映像信号を表示部8に出力する。
非侵襲生体計測装置1の組み立て
装置本体2の組み立てについて図2を参照して説明する。まず、表示部8が上側ハウジング21の上面に設けられた窪み21aに嵌め込まれる。上側ハウジング21の上面に設けられた開口部21cには下側から操作キー91が嵌め込まれ、さらに操作キー91の下部にスイッチ基板92が接続される。次に、表示部8及び制御部10が上側ハウジング21に取り付けられる。
次に、図2に点線で示したように、スプリング15の一端が下側ハウジング22に設けられたバネ支持体22dに、他端がスライド部材4の左右側壁部材41a、41bの内側に設けられたバネ支持体44cにそれぞれ装着されるように、下側ハウジング22がスライド部材4の連結部42によって囲まれる中空部49に挿入される。このとき、下側ハウジング22の側方端部22cが、左右側壁部材41a、41bと連結部42との間に設けられた段部45に載置される。
下側ハウジング22とスライド部材4とによって担持されるスプリング15は、下側ハウジング22aとスライド部材4とに対して押圧力を付与し、下側ハウジング22はスライド部材4に対してY2方向に、スライド部材4は下側ハウジング22に対してY1方向に、それぞれ押圧される。このとき、下側ハウジング22の前方枠部22aの端部22eが、スライド部材4の垂下片部44aに当接することにより、Y2方向へ押圧される下側ハウジング22の移動が一定の位置で停止する。さらに、左右側壁部材41a、41bの内側に設けられた水平片部44bは、バネ支持体44cに取り付けられたスプリング15の上方への離脱を防止する。また、左右側壁部材41a、41bの内側に設けられた段部45に下側ハウジング22の側方端部22cが載置されることにより、下側ハウジング22の脱落が防止されるとともに、下側ハウジング22のY1、Y2方向のスライド移動がガイドされるようになっている。
下側ハウジング22とスライド部材4とがスプリング15によって接続された状態で、液晶カバー23、操作キー91、スイッチ基板92、表示部8、制御部10が取り付けられた上側ハウジング21が設置され、下側ハウジング22の下方から挿入されたネジによって上側ハウジング21と下側ハウジング22とがネジ固定される。下側ハウジング22のバッテリ収容部220に、後方窓部240を介してバッテリ13が収容され、後方窓部240がバッテリカバー24により閉じられる。
次に、スライド部材4に離脱防止部材11及び背面カバー部材47が取り付けられる。まず、離脱防止部材11の背面に設けられたバネ保持部にスプリング113の一端が保持され、他端が背面カバー部材47のバネ収容部47bに保持される。背面カバー部材47の軸受け部47aには離脱防止部材11の側面に設けられた支軸111が係止する。そして、離脱防止部材11が第2固定部材43の開口430に嵌め込まれるとともに、背面カバー部材47が第2固定部材43に取り付けられる。背面カバー部材47は、第2固定部材43の後方に設けられた肉薄部分に取り付けられ、第2固定部材43と背面カバー部材47とがネジ固定される。このとき、離脱防止部材11の下側が一対のスプリング113によって第2固定部材43に向かって押圧されるが、離脱防止部材11の側壁に設けられた係止部材112が開口430の外縁に係止するため、離脱防止部材11は下端が開口430から突出した状態で保持される。また、離脱防止部材11はスプリング113の弾性力によって、出し入れ自在になっている。
次に、収容部5の組み立てについて説明する。まず、内側ハウジング51の円筒状の開口510にタレット52が挿入され、タレット52の窓部520に撮像部6の保持板61aが嵌め込まれる。次に、外側ハウジング54が内側ハウジング51にネジ固定され、撮像部回転部55が外側ハウジング4bの円筒状の開口に挿入される。このとき、撮像部回転部55に設けられた複数のバネ支持体553が、撮像部6に設けられた複数の圧縮スプリング63に装着されるとともに、撮像部回転部55の嵌入部552に、弾性部材53が捲回されて外側ハウジング54に挿入される。弾性部材53は、撮像部回転部55が回転する際に、嵌入部552と外側ハウジング54との介面において適度な摩擦力を付与するとともに、撮像部回転部55の抜け止めとして機能する。また、撮像部回転部55と撮像部6とが圧縮スプリング63を介して連結されることにより、撮像部回転部55と撮像部6とを一体に回転させることが可能となる。さらに、圧縮スプリング63の弾性力によって、撮像部6の撮像面が生体に当接したとき、撮像部6の撮像面が生体表面を適当な圧力で押圧する。
図6は撮像部回転部55を回転させた状態を示す図である。図6(a)に示す状態から撮像部6をA方向、B方向に回転させた状態を、それぞれ図6(b)、図6(c)に示している。このように、撮像部6は、収容部5内において内側ハウジング51の開口510の中心を軸に回転させることが可能である。使用者は、CCD撮像素子62による撮像に適した領域401c(図4参照)に測定対象の血管が位置するよう、撮像部6を回転させることにより位置調整を行なう。
次に、装置本体2と収容部5との接続について図7を用いて説明する。図7は撮像部位置調整部7の構造を示す概略断面図である。カバー部材26は、開口260と、開口260の周囲に設けられた円形凸部261とを備えており、この開口260に、内側ハウジング51の嵌合部513が挿入される。開口260に嵌合部513が挿入されたのち、嵌合部513に弾性部材17が取り付けられる。嵌合部513に弾性部材17が取り付けられることにより、嵌合部513と円形凸部261との介面において、弾性部材17が収容部5の回動に際して適度な摩擦力を付与するとともに、嵌合部513の抜け止めとしても機能する。そして、カバー部材26が第1固定部材25の前面に取り付けられて、装置本体2と収容部5とが接続される。
図8は、撮像部位置調整部7によって収容部5を移動させた状態を示す図である。図8(a)に示す状態から、収容部5をA方向、B方向に移動させた状態を、それぞれ図8(b)、図8(c)に示している。このように、撮像部6を保持する収容部5は、カバー部材26に設けられた開口260の中心を軸に、約180度回転させることが可能である。使用者は、非侵襲生体計測装置1を腕に装着したあとで、例えば、撮像部6による撮像領域CR(図4参照)に測定対象の血管が位置していない場合や、撮像部6の生体に当接する部位を微調整したい場合などに、非侵襲生体計測装置1そのものを移動させることなく、撮像部6の位置を容易に調整することができる。
非侵襲生体計測装置の装着
このような構成の非侵襲生体計測装置1は、以下のようにして使用者の腕に装着される。まず、図1に示す状態からスライド部材4の連結壁部41cと装置本体2とを手で掴んで握ると、スライド部材4が装置本体2に対してY2方向にスライド移動し、同時に第2固定部材43と第1固定部材25との間隔が広がる。この状態の非侵襲生体計測装置1を図9に示す。
使用者は、スライド部材4の連結壁部41cと装置本体2の後方壁部22bを握った状態のまま、第2固定部材43と第1固定部材25との間に腕を差し込み、握っていた前方壁部41cと装置本体2を離す。握力が付加されなくなると、装置本体2とスライド部材4とを接続するスプリング15が自身の弾性力によって元の状態に復帰しようとして、装置本体2をY1方向に、スライド部材4をY2方向にそれぞれ押しやる。すると、第1固定部材25と第2固定部材43との間隔が狭まり、第1固定部材25と第2固定部材43との間に挿入されていた腕が弾性的に押圧されて挟まれ、非侵襲生体計測装置1が腕に固定される。
図10は、非侵襲生体計測装置1を腕に装着した状態を示す図である。なお、非侵襲生体計測装置1を腕に装着する際には、撮像部6が撮像部位である手首に当接するよう装着する必要があるため、図10に示すように、撮像部6を保持する第1固定部材25が掌側にくるように、掌側と手の甲側とを挟んで装着する。
図10からも明らかなように、撮像部6が手首に当接するように非侵襲生体計測装置1を一方の腕(図10においては左腕)に装着し、肘を90度曲げた状態で掌を他方の腕(右腕)に向けると、表示部8の表示画面は上向きになる。これにより、使用者は表示部8の表示画面に表示された位置決め画面(図16参照)を確認しながら、撮像部6の位置調整を行なうことができる。さらにこのとき、離脱防止部材11は下側が弾性的に押圧された状態で突出している。これにより、離脱防止部材11は、第1個体部材3と第2固定部材43との間に挟まれた腕を下方から支えるように機能し、非侵襲生体計測装置1の腕からの脱落が防止される。
このように、本実施の形態に係る非侵襲生体計測装置1は、連結壁部41cと装置本体2とを片手で握って離すという操作のみで腕に装着することが可能であり、腕への装着がきわめて容易となっている。
また、第2固定部材43と第1固定部材25との距離を調節可能にしたことにより、使用者ごとに異なる腕の太さにも対応することができる。加えて、一般に、腕の厚さ(腕の掌側と手の甲側の間の厚さ)は、腕の幅(腕の厚さ方向と直交する方向の長さ)に比べて個人差が小さいため、本実施形態に係る非侵襲生体計測装置1のように、腕を厚さ方向に挟んで固定する構成としたことで、使用者ごとに異なる腕の太さに、より幅広く対応することができるようになっている。また、腕の掌側と手の甲側を挟む構成としたことにより、第1固定部材25及び第2固定部材43と、腕との接触面積を大きく確保することができ、非侵襲生体計測装置1が腕から外れにくくなるという効果も備えている。
また、使用者の腕は、第1固定部材25と第2固定部材43とによって所定の圧力で加圧されることになるため、撮像部位である手首周辺の血流が阻害され、手首の血管が膨張する。これにより非侵襲生体計測装置1が加圧帯としても機能するため、加圧帯を用いなくとも、良好な血管画像を撮像し、ヘモグロビン濃度を計測することができる。
なお、図10においては、非侵襲生体計測装置1を左腕に装着した状態を図示しているが、勿論右腕に装着することも可能である。上記のとおり、収容部5は撮像部位置調整部7によって180度回転させることができるから(図8参照)、図10に示した状態から収容部5を180度回転させ、撮像部6が手首に当接するように、非侵襲生体計測装置1を右腕に装着すればよい。このように、本実施形態に係る非侵襲生体計測装置1は、撮像部位置調整部7を備えることにより右腕又は左腕のいずれにも装着可能となっており、使用者の利き腕が右利き、左利きのいずれであっても装着が容易である。
非侵襲生体計測装置1の測定動作
次に、非侵襲生体計測装置1の測定動作について説明する。図11は、非侵襲生体計測装置1による測定動作を示すフローチャートである。まず図10に示すようにして、使用者の腕に非侵襲生体計測装置1が装着され、さらに、撮像部6が手首に当接するように、撮像部6の位置が撮像部位置調整部7によって粗調整される。次に、使用者が、非侵襲生体計測装置1に設けられた「開始/終了」キー91aを押して、非侵襲生体計測装置1の電源を入れると、ソフトウェアの初期化が行われるとともに各部の動作チェックがおこなわれ(ステップS1)、装置はスタンバイ状態となり、表示部8にスタンバイ状態のスタンバイ画面が表示される(ステップS2)。
図12は、非侵襲生体計測装置1がスタンバイ状態にある場合に表示される画面の一例を示す図である。非侵襲生体計測装置1がスタンバイ状態にある場合、表示部8の画面中央には、日付・時刻が表示される。また、表示部8の画面右下は、メニュー表示領域8aとなっており、使用者に開始/終了キー91aを押下するよう指示するために「開始/終了キーを押してください」とのメッセージが表示される。
ついでステップS3の処理において、CPU100aは開始/終了キー91aが押下されるまで待機し、スタンバイ状態の画面が表示部8に表示されているときに、使用者によって「開始/終了」キー91aが押されると(ステップS3でYes)、ステップS4の処理に進む。
ついで、CPU100aは、まず光源部61に設けられた発光ダイオードR1、R2、L1、L2を夫々所定の光量で点灯させ、撮像領域CR(図4参照)を照明し、照明された撮像領域CRを撮像部6によって撮像する処理を実行する。撮像された画像はフレームメモリ100eに記憶される。(ステップS4)。
図13は、撮像領域CRを含む長方形の領域を0≦x≦640、0≦y≦480の範囲でx、yの2次元の座標に座標分割した図である。CPU100aは撮像領域CRの画像を含む長方形の領域Aの最も左上の画素の座標を(0、0)として、領域Aをx、yの2次元の座標に座標分割し、座標分割した点の中から(240、60)、(400、60)、(240、420)、(400、420)の4点を選択し、この4点で囲んだ領域Bの平均輝度を求める(ステップS5)。なお、この平均輝度を求める領域Bの点は、これに限定されることはなく、他の座標でもよいことは言うまでもない。また、領域Bは、四角形以外の多角形、又は円であってもよい。
次に、CPU100aは、領域Bの輝度が目標範囲内であるか否かを判定する(ステップS6)。領域Bの輝度が目標範囲外である場合は、光源部入出力インタフェース100dを用いて、発光ダイオードR1、R2、L1、L2に流れる電流量を調整し、これらの光量調整を行い(ステップS7)、処理をステップS4に戻す。領域Bの輝度が目標範囲内であった場合には(ステップS6でYes)、CPU100aは、後述する輝度プロファイルの算出対象のy座標値を初期値(40)に設定する(ステップS8)。そして設定されたy座標値(40)におけるx座標の端から端までの画素の輝度を求める。
図14は所定のy座標におけるx方向の画素の輝度プロファイル(輝度プロファイルPF)の一例を示す図である。上記の処理により輝度が求められると、所定のy座標におけるx方向の画素の輝度プロファイル(輝度プロファイルPF)が求められる(ステップS9)。さらに、CPU100aは、設定したy座標値が終値(440)であるかを判定する(ステップS11)。y座標値が終値(440)でない場合(ステップS10でNo)、CPU100aは、y座標値を所定値(20)だけインクリメントし(ステップS11)、ステップS10に処理を戻す。y座標値が終値(440)である場合(ステップS10でYes)、CPU100aは、抽出された各輝度プロファイルの中で、最も輝度が低い点(以下、「輝度最下点」とする)を抽出し、フレームメモリ100eに記憶する(ステップS12)。
図15は、血管の位置を求める方法を示す説明図である。血管の位置を求めるために、CPU100aは、撮像領域CRの画像の中心付近の輝度最下点(a1,b1)と、この輝度最下点(a1,b1)の縦方向に隣り合った輝度最下点(a2,b2)及び(a3,b3)とをそれぞれ連結する。次に、CPU100aは、輝度最下点(a2,b2)と縦方向に隣り合った点とを連結し、また、輝度最下点(a3,b3)と縦方向に隣り合った点とを連結する。CPU100aは、この動作を画像の全領域において繰り返し、血管を線分列として抽出し、血管パターン401を形成する(ステップS13)。
図16は、血管の位置決め画面の一例を示す図である。図16に示すように、CPU100aは、ステップS4において取り込んだ撮像領域CRの画像と、ステップS5において形成された血管パターン401と、フラッシュメモリカード100jに記憶された指標線401a及び指標線401bを表示部8に表示する(ステップS14)。また指標線401a、401bの周囲には、使用者に撮像部6の位置を移動させる方向を指示するための矢印402a〜402dが表示される。表示部8の右下にはメニュー表示領域403が表示される。
次いでCPU100aは、血管パターン401が領域401c(図13参照)に位置しているか否かを判定する(ステップS15)。ここで領域401cは、既述のとおり、光源部61の発光ダイオードL1およびL2(第2光源部)側の指標線401aと、発光ダイオードR1およびR2(第1光源部)側の指標線401bとの間の領域であって、CCD撮像素子62による撮像に適した領域である。CPU100aは、血管パターン401が領域401c内に位置していないと判断した場合には(ステップS15でNo)、ステップS16の処理に進み、使用者が撮像部6を動かすべき方向を示唆する処理を実行する。
図17は、図11に示されるフローチャートのステップS16で実行される撮像部6を移動すべき方向を指示する処理の詳細を示すフローチャートである。
CPU100aは、ステップS15の判定処理において、血管パターン401が領域401c内に位置していないと判断すると、ステップS161において、血管パターン401と領域401cとの位置関係を取得する処理を実行する。ここでいう位置関係とは、例えば、血管パターン401が領域401cの左右のどちらに位置しているか、又は血管パターン401が部分的に領域401c内に位置しているかどうか、撮像部6を回転させれば血管パターン401全体が領域401c内に収まるかどうか、などに関する情報である。
次いでCPU100aは、ステップS161において取得した血管パターン401と領域401cとの位置関係に基づいて、撮像部6を移動すべき方向を決定し(ステップS162)、表示部8に撮像部6を移動すべき方向を示唆するための矢印402a〜402dを表示する処理を実行する(ステップS163)。このステップS162、S163の処理について、図18を参照して説明する。図18は撮像部の移動方向を示唆する際の表示部8の表示画面の一例を示したものである。
例えば、図18(a)に示すように、血管パターン401が領域401cより右側に位置している場合、CPU100aは、まずステップS162の処理において撮像部6を移動すべき方向を「右」と決定する。次に、CPU100aは、ステップS163の処理において撮像部6を右方向へ移動させるように示唆するための矢印402c、402dを領域401cの左側に表示させるとともに、メニュー表示領域403に「位置を調整してください」などの位置調整を促すメッセージを表示させる処理を実行する。
同様に、図18(b)に示すように、血管パターン401が領域401cより左側に位置している場合には、CPU100aは、まずステップS162の処理において撮像部6を移動すべき方向を「左」と決定する。次に、CPU100aは、ステップS163の処理において撮像部6を左方向へ移動させるよう示唆するための矢印402a、402bを領域401cの右側に表示させるとともに、メニュー表示領域403に位置調整を促すメッセージを表示させる処理を実行する。
このように、撮像部6を横方向へ移動させるよう示唆する表示がされた場合には、使用者は矢印402a〜402dの方向にしたがって、血管パターン401が領域401c内に収まるように撮像部位置調整部7によって撮像部6を移動し、位置を調整する。
一方、例えば図18(c)に示すように、血管パターン401の一部が領域401c内に位置しており、撮像部6を時計回りに回転させれば血管パターン401全体が領域401c内に収まるような場合には、CPU100aは、ステップS162の処理において撮像部6を移動すべき方向を「時計回り」と決定する。次に、CPU100aは、ステップS163の処理において、撮像部6を時計回りに回転させるように示唆するための矢印402b、402cを領域401cの左上方向と右下方向に表示させる処理を実行する。
このように、撮像部6を回転させるよう示唆する表示がされた場合には、使用者は矢印402a〜402dの方向にしたがって、血管パターン401が領域401c内に収まるよう、撮像部回転部55によって撮像部6を時計回り又は反時計回りに回転させ、撮像部6の撮像方向を調整する。
ステップS163の処理において撮像部6を移動すべき方向を表示すると、CPU100aは、処理を主ルーチンに戻す。
ステップS16の処理が終了すると、CPU100aはステップS4に処理を戻し、CPU100aは再び撮像領域CRの撮像画像を取り込み、ステップS4〜S15の処理を実行する。ステップS4における撮像領域CRの撮像画像の取り込みからステップS15の判定処理までは1/100秒で行なわれ、表示部8の表示も1/100秒単位で更新される。これらの処理は使用者によって撮像部6の位置調整が行なわれている間も繰り返し実行され、使用者は随時更新される表示部8の表示を確認しながら撮像部6の位置を調整する。使用者によって位置調整が行なわれ、ステップS15の判定処理において血管パターン401が領域401c内に位置していると判定されるまでステップS4〜S16の処理が繰り返される。
使用者によって位置調整が行なわれた結果、ステップS15において血管パターン401が領域401c内に位置すると判定された場合は(ステップS15でYes)、CPU100aは、「開始/終了」キー91aを有効化して、測定を続行可能にする(ステップS17。このとき、CPU100aは、図16に示すように矢印402a〜402dを全て点滅表示するとともに、メニュー表示領域403に「測定/記録キーを押してください」とのメッセージを表示することにより、位置調整が終了し、「開始/終了」キー91aが有効化されたことを使用者に報知する(ステップS18)。次に、CPU100aは、使用者によって「測定/記録」キー91bが押下されたか否かを判定する(ステップS19)。ここで「測定/記録」キー91bが押下されていないと判断すると、CPU100aは、処理をステップS4に戻し、ステップS4〜S14の処理を実行し、ステップS15の処理において再び血管パターン401が領域401c内に位置しているか否かを判定する。このような構成とすることにより、例えば、一旦は血管パターン401が領域401c内に位置するように位置調整が行なわれたものの、その後何らかの操作により、撮像に適した領域に撮像部6が位置しなくなってしまった場合でも、そのまま測定を続行することなく、再度位置調整を行なうよう使用者に指示することができる。
ステップS19の処理において、「測定/記録」キー91bが押下されたと判断すると(ステップS19でYes)、CPU100aは、ヘモグロビンの濃度測定を行い(ステップS20)、測定が終了すると図19に示されるような測定結果表示画面を表示部8に表示する(ステップS21)。
図19は、非侵襲生体計測装置1による測定が終了した場合の画面の一例を示す図である。血液成分であるヘモグロビン濃度の測定結果は、「15.6g/dl」と、使用者に見易いようにデジタル表示で表示部8に表示される。このとき、メニュー表示領域403には、「測定が終了しました」とのメッセージが表示され、一連の測定処理が終了した旨が使用者に報知される。
図20は、図11に示されるフローチャートのステップS20で実行されるヘモグロビン濃度の計測処理の詳細を示すフローチャートである。CPU100aは「測定/記録」キー91bが操作されると、光源部入出力インタフェース100dを制御し、血管を挟んで両側に配設された光源のうち、一方の光源である発光ダイオードR1、R2(第1光源部)によって血管を含む生体を適切な光量で照明し(ステップS101)、これをCCD撮像素子62で撮像する(ステップS102)。さらに、CPU100aは、領域Bの平均輝度が100を超えているか否かを判定し(ステップS103)、輝度が100を超えない場合は、光源部入出力インタフェース100dを用いて、発光ダイオードR1、R2に流れる電流量を調整し、これらの光量調整を行い(ステップS104)、処理をステップS102に戻す。
なお、ここでいう輝度の値は、本実施の形態においては、使用されている画像入力インタフェース100fが有する8ビットのA/D変換器のデジタル変換値(0〜255まで変化する)のことである。これは、画像の輝度とCCDカメラ52cから入力された画像信号の大きさとは、比例関係にあるため、画像信号のA/D変換値(0〜255)を輝度の値としたためである。
領域Bの平均輝度が100を超える場合は(ステップS103でYes)、CPU100aは、ステップS102によって得られた画像について輝度プロファイルPF1及び入射光量に依存しない濃度プロファイルNP1を得る(ステップS105)。さらに、CPU100aは、光源部入出力インタフェース100dを制御し、血管を挟んで両側に配設された光源のうち、他方の光源である発光ダイオードL1、L2(第2光源部)によって、血管を含む生体を適切な光量で照明し(ステップS106)、これをCCD撮像素子62で撮像する(ステップS107)。さらに、CPU100aは、領域Bの平均輝度が100を超えているか否かを判定し(ステップS108)、輝度が100を超えない場合は、光源部入出力インタフェース100dを用いて、発光ダイオードL1、L2に流れる電流量を増加させ、これらの光量調整を行い(ステップS109)、ステップS107に処理を戻す。
領域Bの平均輝度が100を超える場合は(ステップS108でYes)、CPU100aはステップS107によって得られた画像についてステップS105と同様の処理を行い、輝度プロファイルPF2及び入射光量に依存しない濃度プロファイルNP2を得る(ステップS110)。
図21は、位置Xに対する輝度Bの分布を示す図であり、ステップS105により輝度プロファイルPF1、ステップS110により輝度プロファイルPF2が形成される。図22は、位置Xに対する濃度Dの分布を示す図であり、ステップS105により濃度プロファイルNP1、ステップS110により濃度プロファイルNP2が形成される。
CPU100aは、ステップS105により得られた濃度プロファイルNP1からピーク高さh1及び重心座標cg1と、ステップS110により得られた濃度プロファイルNP2からピーク高さh2及び重心座標gc2とをそれぞれ導出し、これらを用いて、次の算出式(1)により血管深さ指標Sを算出する。さらに、CPU100aは、この算出結果をフレームメモリ100eに記憶する(ステップS111)。
S=(cg2−cg1)/{(h1+h2)/2}……(1)
また、CPU100aは、ステップS105により得られた輝度プロファイルPF1、ステップS110により得られた輝度プロファイルPF2に基づいて、血管の左右の光源(発光ダイオードR1、R2、及び発光ダイオードL1、L2)の光量比及び光量を算出し(ステップS112)、得られた結果に基づいて両光源の光量調整を行う(ステップS113)。
ついで、CPU100aは光源部入出力インタフェース100dを制御し、光量調整された発光ダイオードR1、R2、L1、L2によって撮像領域CR(図13参照)を照明し、これをCCD撮像素子62で撮像する(ステップS114)。次に、CPU100aは図13に示される領域Bの平均輝度を求め、求めた領域Bの平均輝度が150を超えるか否かを判定する(ステップS115)。輝度が150を超えない場合は、エラー表示を行う(ステップS116)。
領域Bの平均輝度が150を超える場合は(ステップS115でYes)、CPU100aが、撮像領域CR(図13参照)中の軸AXに対する、第1輝度分布を示す輝度プロファイル(位置Xに対する輝度Bの分布)PF(図14)を作成し、高速フーリエ変換等の手法を用いてノイズ成分を減少させる。さらに、CPU100aは、この輝度プロファイルPFをベースラインBLで規格化する。当該ベースラインBLは、血管による吸収部分の輝度プロファイルの形状を基に求める。このようにすることにより、入射光量に依存しない濃度プロファイル(位置Xに対する濃度Dの分布)NPを得ることができる(ステップS117)。
図23は、位置Xに対する濃度Dの分布を示す図であり、図に示されるような濃度プロファイルNPが作成される。次にCPU100aは、作成された濃度プロファイルNPに基づいてピーク高さh及び血管径に対応する分布幅として半値幅wを算出する。半値幅wとは、濃度プロファイルNPのピーク高さの50%における分布幅である。ここで得たhは計測対象の血管(血液)により吸収された光強度と組織部分を通過してきた光強度の比を表し、wは撮像方向に直交する方向の血管径に相当する長さを表す。さらに、CPU100aは、次の算出式(2)により無補正ヘモグロビン濃度Dを算出し、結果をフレームメモリ100eに記憶する。(ステップS118)。
D=h/w……(2)
ただし、nは、散乱による半値幅の広がりの非線形を表す定数である。光散乱のない場合は、n=1、散乱のある場合はn>1である。
次に、CPU100aはステップS101において得られた生体画像中の血管周辺組織像に基づいて、当該周辺組織中に含まれる血液量を表す組織血液量指標Mを算出する。具体的には、生体画像中の血管像から所定の距離(例えば、2.5mm)にある当該生体画像中の血管周辺組織像に、前記血管像に沿って分布する第2輝度分布を抽出する。生体画像には、目的とする血管だけでなく当該血管の周辺の組織も撮像されている。そして組織中の血液量に比例して光が減衰することから、当該周辺組織の光の減衰率を算出することで、周辺組織中の血液量を推定することができる。CPU100aはかかる算出結果をフレームメモリ100eに記憶する(ステップS119)。
CPU100aは、ステップS111で算出した血管深さ指標Sに基づいて補正計数fs、ステップS120で算出した組織血液量指標Mに基づいて補正係数fmを導出し、これらを用いて、次の算出式(7)からなる補正ヘモグロビン濃度Doを算出する(ステップS121)。
Do=D×fs×fm……(7)
CPU100aは、ステップS121での算出結果をフレームメモリ100eに記憶し(ステップS122)、主ルーチンに戻る。
図24は、複数の被験者のヘモグロビン濃度について、血球計数装置などから得られた実測値と本実施形態にかかる非侵襲生体計測装置1による算出値とをプロットしたグラフである。図24に示されるように、実測値と非侵襲生体計測装置1による算出値とが傾き1の直線の近傍に存在しており、実測値と算出値とが乖離していないので、非侵襲生体計測装置1がヘモグロビン濃度を高精度で計測できていることが分かる。
なお、本実施形態においては、ヘモグロビン濃度を計測するための非侵襲生体計測装置について説明したが、これに限らず、手首部位を撮像することにより得られる画像に基づいて生体情報を計測する装置であれば種々変更を伴い得るものである。例えば生体画像を連続撮影することにより血流速を計測する構成であってもよい。
また、本実施形態においては、撮像部位置調整部7によって収容部5を回転させる構成としたが、このような構成に限られず、種々の構成を採用することが可能である。例えば、収容部5を第1固定部材25にピボット回転可能に接続してもよいし、あるいは収容部5を雌型部材と、雌型部材にスライド挿入可能な雄型部材とによって構成し、伸縮自在に構成してもよい。
また、本実施形態においては、収容部5を撮像部位置調整部7を介して第1固定部材25に接続した構成としたが、これに限らず、収容部5は撮像部位置調整部7を介して装置本体2に接続されていてもよい。
また、本実施形態においては、離脱防止部材11を第2固定部材43にのみ設けた構成としたが、これに限らず、離脱防止部材11は第1固定部材25に設けられていてもよく、あるいは第1固定部材25及び第2固定部材43の両方に設けられていてもよい。
また、本実施形態においては、撮像部6の位置決め画面(図16参照)において指標線401a、401bを表示部8によって表示する構成としたが、これに限らず、例えば指標線401a、401bに対応する指標部材を表示画面上に設けておいてもよい。
また、本実施形態においては、図11のステップS15の判定処理において領域401c内に血管パターン401が位置していると判定されるまで、CPU100aがステップS4〜S16の処理を、所定期間(1/100秒間隔)毎に自動的に繰り返すように構成したが、このような構成に限らず、例えば次のような構成であっても構わない。
図25は、非侵襲生体計測装置1の測定動作の他の一例を示すフローチャートである。例えば、ステップS15の判定処理において領域401c内に血管パターン401が位置していないと判定された場合(ステップS15においてNo)には、まずステップS16の処理において、撮像部6を移動させる方向を指示する。このとき、メニュー表示領域403には、例えば「位置を調整し、開始/終了キーを押してください」といったメッセージを表示する。ついでステップS22において、CPU100aは「開始/終了」キー91aが押下されたか否かを判定する処理を実行する。開始/終了キー91aが押下されていなければ(ステップS22においてNo)処理を戻して、ステップS22の判定処理を開始/終了キー91aが押下されるまで繰り返す。
使用者は、ステップS16において表示部8に表示された矢印402a〜402dの表示にしたがって撮像部6を移動または回転させ、領域401c内に血管パターン401が位置するように撮像部6の位置を調整する。使用者は位置の調整が完了したと判断したら開始/終了キー91aを押下し、CPU100aは、使用者によって開始/終了キー91aが押下されると(ステップS22においてYes)、処理をステップS4に戻して再びステップS4〜15の処理を実行する。そしてステップS15の処理において、血管パターン401が領域401c内に位置しているか否かを判定し、血管パターン401が領域401c内に位置していると判定されなければ、CPU100aは再びステップS16の処理に進んで撮像部6を移動させる方向を指示する処理を実行する。ステップS16の詳細処理は、図17、18を参照して説明したものと同様にして行われる。この処理を血管パターン401が領域401c内に位置していると判定されるまで繰り返す。
このように構成すれば、使用者は撮像部6の位置調整を行なったのち、任意のタイミングで血管パターン401が領域401c内に位置しているか否かを知ることができる。また非侵襲生体計測装置1としても撮像画像の取り込み及び解析をし続ける必要がなく、消費電力が小さくて済む点で好適である。
本実施形態に係る非侵襲生体計測装置の外観を示す斜視図である。 本実施の形態に係る非侵襲生体計測装置の分解斜視図である。 光源部の構成を示す平面図である。 保持板に設けられた4つの発光ダイオードの位置関係を示す図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 撮像部回転部を回転させた状態を示す図である。 撮像部位置調整部の構造を示す概略断面図である。 撮像部位置調整部によって収容部を移動させた状態を示す図である。 本実施の形態に係る非侵襲生体計測装置の使用状態の一例を示す斜視図である。 非侵襲生体計測装置を腕に装着した状態を示す図である。 非侵襲生体計測装置による測定動作を示すフローチャートである。 非侵襲生体計測装置がスタンバイ状態にある場合に表示される画面の一例を示す図である。 撮像領域CRを含む長方形の領域を0≦x≦640、0≦y≦480の範囲でx、yの2次元の座標に座標分割した図である。 所定のy座標におけるx方向の画素の輝度プロファイル(輝度プロファイルPF)の一例を示す図である。 血管の位置を求める方法を示す説明図である。 血管の位置決め画面の一例を示す図である。 図11に示されるフローチャートのステップS16で実行される撮像部を移動すべき方向を示唆する処理の詳細を示すフローチャートである。 撮像部の移動方向を指示する際の表示部8の表示画面の一例を示したものである。 非侵襲生体計測装置1による測定が終了した場合の画面の一例を示す図である。 図11に示されるフローチャートのステップS20で実行されるヘモグロビン濃度の計測処理の詳細を示すフローチャートである。 位置Xに対する輝度Bの分布を示す図である。 位置Xに対する濃度Dの分布を示す図である。 位置Xに対する濃度Dの分布を示す図である。 複数の被験者のヘモグロビン濃度について、血球計数装置などから得られた実測値と本実施形態にかかる非侵襲生体計測装置1による算出値とをプロットしたグラフである。 非侵襲生体計測装置の測定動作の他の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 非侵襲生体計測装置
2 装置本体
21 上側ハウジング
22 下側ハウジング
23 液晶カバー
24 バッテリカバー
25 第1固定部材
26 カバー部材
4 スライド部材
40 スライド部材本体
41 フレーム部材
42 連結部
43 第2固定部材
47 背面カバー
5 収容部
51 内側ハウジング
52 タレット
54 外側ハウジング
55 撮像部回転部
6 撮像部
61 保持板
62 CCD撮像素子
7 撮像部位置調整部
8 表示部
9 操作部
10 制御部

Claims (10)

  1. 生体を撮像するための撮像部と、
    撮像部が撮像することにより得られた画像を解析して生体情報を取得するための解析部を備える装置本体と、
    装置本体を生体に対して固定するための固定部と、
    装置本体が生体に対して固定された状態で、生体に対する撮像部の位置を調整するための撮像部位置調整部と、
    撮像部による撮像に適した領域と撮像部の位置との位置関係を取得する位置関係取得手段と、
    位置関係取得手段によって取得された位置関係に基づいて、撮像部を移動すべき方向を示唆する示唆手段と、を備え、
    撮像部位置調整部は、一端において撮像部を保持し、他端において固定部又は装置本体に回転可能に接続されており、
    位置関係取得手段は、所定期間毎に位置関係を取得し、
    示唆手段は、位置関係取得手段が位置関係を取得する毎に、撮像部を移動すべき方向を更新するように構成されている非侵襲生体計測装置。
  2. 撮像部を収容するための収容部をさらに備え、
    収容部は、撮像部位置調整部を介して固定部または装置本体に接続されている請求項1に記載の非侵襲生体計測装置。
  3. 撮像部を収容部内で回転させるための撮像部回転部をさらに備える請求項1に記載の非侵襲生体計測装置。
  4. 撮像部により撮像された生体画像を表示する表示部をさらに備え、
    撮像部による撮像に適した領域を示す指標が生体画像とともに表示部に表示され、又は表示部に生体画像が表示されるとともに撮像部による撮像に適した領域を示す指標部材が表示部の画面上に設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の非侵襲生体計測装置。
  5. 装置本体は、表面側と背面側とを有し、
    表示部は、装置本体の表面側に設けられており、
    固定部は、装置本体の背面側に設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載の非侵襲生体計測装置。
  6. 固定部は、腕を挟持するための第1の固定部材と、第1の固定部材と所定の間隔をあけて配置された第2の固定部材とを備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の非侵襲生体計測装置。
  7. 第2の固定部材は、装置本体に対して摺動可能に担持され、
    第1の固定部材と第2の固定部材との間隔が調整可能であることを特徴とする請求項6に記載の非侵襲生体計測装置。
  8. 第1の固定部材及び第2の固定部材のうち少なくとも一方は、互いに間隔が狭まる方向に付勢されている請求項7に記載の非侵襲生体計測装置。
  9. 第1の固定部材及び第2の固定部材のうち少なくとも一方は、第1の固定部材と第2の固定部材とによって挟持された腕の離脱を防止するための離脱防止部材をさらに備える請求項6〜8のいずれか一項に記載の非侵襲生体計測装置。
  10. 位置関係取得手段による位置関係の取得を指示する取得指示手段をさらに備え、
    位置関係取得手段は、取得指示手段によって位置関係の取得が指示されると、位置関係を取得し、
    示唆手段は、位置関係取得手段が位置関係を取得する毎に、撮像部を移動すべき方向を更新する請求項1〜9のいずれか一項に記載の非侵襲生体計測装置。
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