JPH07100218A - 光化学治療診断装置 - Google Patents
光化学治療診断装置Info
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- JPH07100218A JPH07100218A JP5250467A JP25046793A JPH07100218A JP H07100218 A JPH07100218 A JP H07100218A JP 5250467 A JP5250467 A JP 5250467A JP 25046793 A JP25046793 A JP 25046793A JP H07100218 A JPH07100218 A JP H07100218A
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- light
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- irradiation light
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 レーザプローブの先端部から病巣部に照射さ
れる照射光の照射特性と照射エネルギー量とを管理し、
出射光の出力が低下したり、照射光の波長が使用する光
感受性物質の最適吸収波長からずれている場合でも、所
定の治療診断効果が得られる照射エネルギー量を得るこ
とができる光化学治療診断装置を提供する。 【構成】 照射光特性測定手段9と、照射エネルギー量
管理手段を含み、照射エネルギー量が所定量となるよう
制御する制御手段6を設けることにより、レーザプロー
ブの先端部13から病巣部14に照射される照射光15
の照射特性に換算される出射光出力から治療診断効果に
直接影響する照射エネルギー量を、所定の値に制御する
ことができる光化学治療診断装置を実現できる。また、
照射光15の波長により照射エネルギー量の制御目標値
を補正する波長補正手段17を設ける。
れる照射光の照射特性と照射エネルギー量とを管理し、
出射光の出力が低下したり、照射光の波長が使用する光
感受性物質の最適吸収波長からずれている場合でも、所
定の治療診断効果が得られる照射エネルギー量を得るこ
とができる光化学治療診断装置を提供する。 【構成】 照射光特性測定手段9と、照射エネルギー量
管理手段を含み、照射エネルギー量が所定量となるよう
制御する制御手段6を設けることにより、レーザプロー
ブの先端部13から病巣部14に照射される照射光15
の照射特性に換算される出射光出力から治療診断効果に
直接影響する照射エネルギー量を、所定の値に制御する
ことができる光化学治療診断装置を実現できる。また、
照射光15の波長により照射エネルギー量の制御目標値
を補正する波長補正手段17を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は腫瘍などの病巣部に親和
性のある光感受性物質があらかじめ集積させてある腫瘍
などの病巣部に、光感受性物質の吸収波長に適合した光
を照射して光感受性物質を励起し、病巣部を診断および
治療する光化学治療診断装置に関する。
性のある光感受性物質があらかじめ集積させてある腫瘍
などの病巣部に、光感受性物質の吸収波長に適合した光
を照射して光感受性物質を励起し、病巣部を診断および
治療する光化学治療診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子医療技術の進歩にともなって
レーザ光を用いた光化学診断(Photo-dynamic Diagno
sis 、以下PDDと記す)および光化学治療(Photodyn
amicTherapy 、以下PDTと記す)が急速に発展しつつ
ある。このPDDおよびPDTとは、癌など腫瘍に親和
性を有し、かつ光により励起されたときに蛍光発光や殺
細胞作用などの光化学反応を有する光感受性物質をあら
かじめ腫瘍の病巣部に集積させておき、この病巣部に光
を照射することにより光感受性物質を励起して、その発
光蛍光の測定による病巣部の診断(PDD)や、殺細胞
効果による病巣部の治療(PDT)を行なうものであ
る。光感受性物質を効率良く励起するには、照射光の波
長が光感受性物質の吸収波長に合致していることが必要
なので、照射光の光源としては使用する光感受性物質の
吸収波長に適合した波長のレーザ光を発振するレーザが
使用される。
レーザ光を用いた光化学診断(Photo-dynamic Diagno
sis 、以下PDDと記す)および光化学治療(Photodyn
amicTherapy 、以下PDTと記す)が急速に発展しつつ
ある。このPDDおよびPDTとは、癌など腫瘍に親和
性を有し、かつ光により励起されたときに蛍光発光や殺
細胞作用などの光化学反応を有する光感受性物質をあら
かじめ腫瘍の病巣部に集積させておき、この病巣部に光
を照射することにより光感受性物質を励起して、その発
光蛍光の測定による病巣部の診断(PDD)や、殺細胞
効果による病巣部の治療(PDT)を行なうものであ
る。光感受性物質を効率良く励起するには、照射光の波
長が光感受性物質の吸収波長に合致していることが必要
なので、照射光の光源としては使用する光感受性物質の
吸収波長に適合した波長のレーザ光を発振するレーザが
使用される。
【0003】従来、この種の腫瘍の診断・治療装置とし
ては、特公昭63−2633号公報、および特公昭63
−9464号公報によって開示されたエキシマ・ダイレ
ーザを用いる装置がよく知られている。また、本発明者
らは、特願平5−209325号で開示した半値幅が狭
く、発振波長を可変とした半導体レーザを用いる光化学
治療診断装置を提案している。
ては、特公昭63−2633号公報、および特公昭63
−9464号公報によって開示されたエキシマ・ダイレ
ーザを用いる装置がよく知られている。また、本発明者
らは、特願平5−209325号で開示した半値幅が狭
く、発振波長を可変とした半導体レーザを用いる光化学
治療診断装置を提案している。
【0004】以下、この特願平5−209325号によ
って開示した従来の光化学治療診断装置について図面を
参照しながら説明する。
って開示した従来の光化学治療診断装置について図面を
参照しながら説明する。
【0005】図4は従来のレーザ光を用いた光化学治療
診断装置の構成を示すブロック図である。図4におい
て、14は病巣部でその周辺部を含む治療部位にあらか
じめ投与された光感受性物質は病巣部14に集積されて
いる。31は半値幅が狭く、発振波長を制御できる半導
体レーザを用いた医療用レーザ光源である。32はレー
ザ光源31から出射されるレーザ光を治療部位に導く光
伝送路、33は病巣部14に集積された光感受性物質が
照射光38により励起されて発する蛍光を導く画像伝送
路で、34は光伝送路32および画像伝送路33を内蔵
して治療部位に導く導光器である。35は撮像・解析手
段で、画像伝送路33を通して得られる治療部位の蛍光
画像を撮像して解析処理し、この結果は画像表示手段3
6に表示される。37は誘電体多層膜で構成された指定
波長に対して±3nm程度の極めて狭いバンド幅のバン
ドパスフィルタで、使用する光感受性物質が発する蛍光
波長付近の光だけを照射光38の波長と区別して透過す
ることができるもので、画像伝送路33と撮像・解析手
段35を結ぶ光路上に配置されている。
診断装置の構成を示すブロック図である。図4におい
て、14は病巣部でその周辺部を含む治療部位にあらか
じめ投与された光感受性物質は病巣部14に集積されて
いる。31は半値幅が狭く、発振波長を制御できる半導
体レーザを用いた医療用レーザ光源である。32はレー
ザ光源31から出射されるレーザ光を治療部位に導く光
伝送路、33は病巣部14に集積された光感受性物質が
照射光38により励起されて発する蛍光を導く画像伝送
路で、34は光伝送路32および画像伝送路33を内蔵
して治療部位に導く導光器である。35は撮像・解析手
段で、画像伝送路33を通して得られる治療部位の蛍光
画像を撮像して解析処理し、この結果は画像表示手段3
6に表示される。37は誘電体多層膜で構成された指定
波長に対して±3nm程度の極めて狭いバンド幅のバン
ドパスフィルタで、使用する光感受性物質が発する蛍光
波長付近の光だけを照射光38の波長と区別して透過す
ることができるもので、画像伝送路33と撮像・解析手
段35を結ぶ光路上に配置されている。
【0006】以上のように構成された光化学治療診断装
置について、その動作を説明する。まず、レーザ光源3
1から出射されるレーザ光は光伝送路32を介して、治
療部位に照射光38として照射される。このとき、照射
光38の波長は、使用している光感受性物質に対応して
治療診断効果が最適となる光感受性物質の吸収波長帯の
中心波長となるように制御される。また、照射光38の
出力は、治療診断効果が高く、かつ、安全である出力強
度となるように制御される。
置について、その動作を説明する。まず、レーザ光源3
1から出射されるレーザ光は光伝送路32を介して、治
療部位に照射光38として照射される。このとき、照射
光38の波長は、使用している光感受性物質に対応して
治療診断効果が最適となる光感受性物質の吸収波長帯の
中心波長となるように制御される。また、照射光38の
出力は、治療診断効果が高く、かつ、安全である出力強
度となるように制御される。
【0007】治療部位に照射光38が照射されると、あ
らかじめ集積させた光感受性物質の作用により、病巣部
14が選択的に治療されるとともに、病巣部14に集積
された光感受性物質が励起されその光感受性物質により
特定される波長の蛍光を発する。この蛍光による画像を
撮像して解析することにより、治療部位の診断を行う
が、この蛍光の波長は照射光38の波長と近似している
うえ強度が弱いため、照射光38の散乱光の影響を強く
受け画像の撮像と解析は一般には困難である。したがっ
て、この蛍光を画像伝送路33で導いた後、使用してい
る光感受性物質の発する蛍光の波長だけを透過して照射
光38の波長を遮断するバンドパスフィルタ37を通す
ことにより、照射光38の散乱光の影響を排除して蛍光
画像のみを撮像・解析手段35に入力することを可能に
している。撮像・解析手段35はこの蛍光による画像情
報を撮像して解析処理し、その解析結果が画像表示手段
36に表示される。この表示を観察することにより治療
中にも治療部位をリアルタイムで診断することができ
る。このとき、蛍光(S)と照射光38の散乱光(N)
の分離(S/N比)をより改善する目的で、照射光38
の波長を蛍光の波長から離す方向に、数nm程度ずらす
制御も行なわれていた。
らかじめ集積させた光感受性物質の作用により、病巣部
14が選択的に治療されるとともに、病巣部14に集積
された光感受性物質が励起されその光感受性物質により
特定される波長の蛍光を発する。この蛍光による画像を
撮像して解析することにより、治療部位の診断を行う
が、この蛍光の波長は照射光38の波長と近似している
うえ強度が弱いため、照射光38の散乱光の影響を強く
受け画像の撮像と解析は一般には困難である。したがっ
て、この蛍光を画像伝送路33で導いた後、使用してい
る光感受性物質の発する蛍光の波長だけを透過して照射
光38の波長を遮断するバンドパスフィルタ37を通す
ことにより、照射光38の散乱光の影響を排除して蛍光
画像のみを撮像・解析手段35に入力することを可能に
している。撮像・解析手段35はこの蛍光による画像情
報を撮像して解析処理し、その解析結果が画像表示手段
36に表示される。この表示を観察することにより治療
中にも治療部位をリアルタイムで診断することができ
る。このとき、蛍光(S)と照射光38の散乱光(N)
の分離(S/N比)をより改善する目的で、照射光38
の波長を蛍光の波長から離す方向に、数nm程度ずらす
制御も行なわれていた。
【0008】このように、従来の光化学治療診断装置
は、出射するレーザ光の波長や出力の制御を行なう制御
手段を備えて、所定のレーザ光を出射するとともに、レ
ーザの異常を検出して警告し、または発振停止や出射禁
止を行なう保護手段なども有していた。
は、出射するレーザ光の波長や出力の制御を行なう制御
手段を備えて、所定のレーザ光を出射するとともに、レ
ーザの異常を検出して警告し、または発振停止や出射禁
止を行なう保護手段なども有していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の光化学治療診断装置では、照射光が病巣部に到達した
ときの病巣部への透過率や、光感受性物質の励起効率特
性を介して治療効果に直接関係する照射光の照射エネル
ギー量の管理がなされていないという問題点を有してい
た。すなわち、光感受性物質が発する蛍光による診断用
画像をより鮮明に得るために、光感受性物質の最適吸収
波長からずれた波長の照射光を照射するときに、光感受
性物質の励起効率の低下によって、同一出力強度の照射
光では光化学反応量が低下してしまうという問題点や、
レーザの異常により、設定した所定の出力が得られない
ときには、保護手段が働き、治療不能となるという問題
点を有していた。
の光化学治療診断装置では、照射光が病巣部に到達した
ときの病巣部への透過率や、光感受性物質の励起効率特
性を介して治療効果に直接関係する照射光の照射エネル
ギー量の管理がなされていないという問題点を有してい
た。すなわち、光感受性物質が発する蛍光による診断用
画像をより鮮明に得るために、光感受性物質の最適吸収
波長からずれた波長の照射光を照射するときに、光感受
性物質の励起効率の低下によって、同一出力強度の照射
光では光化学反応量が低下してしまうという問題点や、
レーザの異常により、設定した所定の出力が得られない
ときには、保護手段が働き、治療不能となるという問題
点を有していた。
【0010】また、光化学治療診断装置本体に接続して
使用するレーザプローブの種類、各プローブの伝達特性
のばらつきおよび経時劣化等により、同一出力(出力強
度や強度分布)の出射レーザ光に対応して、同一出力の
照射光が得られないという問題点も有していた。
使用するレーザプローブの種類、各プローブの伝達特性
のばらつきおよび経時劣化等により、同一出力(出力強
度や強度分布)の出射レーザ光に対応して、同一出力の
照射光が得られないという問題点も有していた。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、レーザプローブの先端部から照射される照射光のエ
ネルギー量を管理することのできる光化学治療診断装置
を提供することを第1の目的とする。
で、レーザプローブの先端部から照射される照射光のエ
ネルギー量を管理することのできる光化学治療診断装置
を提供することを第1の目的とする。
【0012】本発明はまた、照射光の波長が使用する光
感受性物質の最適吸収波長からずれている場合でも、最
適吸収波長で照射したときと同様の治療効果が得られる
照射光の照射エネルギー量を得ることのできる光化学治
療診断装置を提供することを第2の目的とする。
感受性物質の最適吸収波長からずれている場合でも、最
適吸収波長で照射したときと同様の治療効果が得られる
照射光の照射エネルギー量を得ることのできる光化学治
療診断装置を提供することを第2の目的とする。
【0013】本発明はまた、光源の一部に異常が発生し
ても所定の照射エネルギー量を得ることのできる光化学
治療診断装置を提供することを第3の目的とする。
ても所定の照射エネルギー量を得ることのできる光化学
治療診断装置を提供することを第3の目的とする。
【0014】本発明はさらに、レーザプローブの先端部
から照射される照射光の照射特性を管理することができ
る光化学治療診断装置を提供することを第4の目的とす
る。
から照射される照射光の照射特性を管理することができ
る光化学治療診断装置を提供することを第4の目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の光化学治療診断装置は、照射光の照射エネル
ギー量管理手段を含み、照射光の照射エネルギー量が所
定量となるようレーザを制御する制御手段を備えてい
る。
に本発明の光化学治療診断装置は、照射光の照射エネル
ギー量管理手段を含み、照射光の照射エネルギー量が所
定量となるようレーザを制御する制御手段を備えてい
る。
【0016】また、光源からの光を病巣部に伝達する光
伝送路から照射する照射光の照射特性を測定する照射光
特性測定手段を備えている。
伝送路から照射する照射光の照射特性を測定する照射光
特性測定手段を備えている。
【0017】また、光源として複数個のレーザと、これ
ら複数個のレーザを個別に制御することにより全体の発
振特性を制御する発振制御手段を備えている。
ら複数個のレーザを個別に制御することにより全体の発
振特性を制御する発振制御手段を備えている。
【0018】さらに、照射光の波長により照射エネルギ
ー量の制御目標値を補正する波長補正手段を備えてい
る。
ー量の制御目標値を補正する波長補正手段を備えてい
る。
【0019】
【作用】これらの構成によって、照射中に既に照射した
照射光の照射エネルギー量の積算値が所定の値になるよ
うに管理される。
照射光の照射エネルギー量の積算値が所定の値になるよ
うに管理される。
【0020】また、光伝送路の伝達特性が確認され、出
射光の出力制御で照射光の照射エネルギー量が制御され
る。
射光の出力制御で照射光の照射エネルギー量が制御され
る。
【0021】また、レーザの一部に異常が生じた場合に
残りの他のレーザが協動して所定の照射エネルギー量を
出射する。
残りの他のレーザが協動して所定の照射エネルギー量を
出射する。
【0022】また、照射光の波長が光感受性物質の最適
吸収波長からずれているとき、最適吸収波長で照射した
ときと同様の治療効果を得る照射エネルギー量を出射す
る。
吸収波長からずれているとき、最適吸収波長で照射した
ときと同様の治療効果を得る照射エネルギー量を出射す
る。
【0023】
【実施例】以下本発明の光化学治療診断装置の一実施例
について、図面を参照しながら説明する。
について、図面を参照しながら説明する。
【0024】図1は本実施例の光化学治療診断装置の構
成を示すブロック図である。図1において、1a、1b
はそれぞれ半導体レーザと、その半導体レーザの温度を
制御することにより出射光の波長を制御する波長制御部
と、その出射光の波長、出力強度、発振効率等の出力特
性の検出部(いずれも図示せず)からなる2個の半導体
レーザユニットで、それぞれのユニットから出射される
出射レーザ光2a、2bは、シャッタ3a、3bと半透
過鏡4a、全反射鏡4bとを介して一つの出射口5へと
導光される。6は制御手段で、図2に示すように設定条
件記憶部16、波長補正部17、発振制御部18、計時
部19、エネルギー量管理部20、出射制御部21、表
示制御部22および異常検出手段23などで構成されて
いる。発振制御部18は半導体レーザユニット1a、1
bを個別に制御する機能を有し、発振・停止制御部、波
長管理部、出力強度制御部および照射光換算部(いずれ
も図示せず)などからなる。なお、通常の光化学治療診
断装置が持つ制御部の通常の機能部やCPUなどについ
ては、図示と説明を省略した。7は各種動作条件を入力
する入力部、8は表示部、9は照射光特性測定手段でレ
ーザプローブ10の先端部13を接続する照射口と測定
部(いずれも図示せず)からなる。レーザプローブ10
は、出射口5に接続するコネクタ11、光ファイバ1
2、先端部13で構成されている。14は病巣部でその
周辺部を含む治療部位にあらかじめ投与された光感受性
物質が集積されている。15は先端部13から治療部位
に照射される照射光である。
成を示すブロック図である。図1において、1a、1b
はそれぞれ半導体レーザと、その半導体レーザの温度を
制御することにより出射光の波長を制御する波長制御部
と、その出射光の波長、出力強度、発振効率等の出力特
性の検出部(いずれも図示せず)からなる2個の半導体
レーザユニットで、それぞれのユニットから出射される
出射レーザ光2a、2bは、シャッタ3a、3bと半透
過鏡4a、全反射鏡4bとを介して一つの出射口5へと
導光される。6は制御手段で、図2に示すように設定条
件記憶部16、波長補正部17、発振制御部18、計時
部19、エネルギー量管理部20、出射制御部21、表
示制御部22および異常検出手段23などで構成されて
いる。発振制御部18は半導体レーザユニット1a、1
bを個別に制御する機能を有し、発振・停止制御部、波
長管理部、出力強度制御部および照射光換算部(いずれ
も図示せず)などからなる。なお、通常の光化学治療診
断装置が持つ制御部の通常の機能部やCPUなどについ
ては、図示と説明を省略した。7は各種動作条件を入力
する入力部、8は表示部、9は照射光特性測定手段でレ
ーザプローブ10の先端部13を接続する照射口と測定
部(いずれも図示せず)からなる。レーザプローブ10
は、出射口5に接続するコネクタ11、光ファイバ1
2、先端部13で構成されている。14は病巣部でその
周辺部を含む治療部位にあらかじめ投与された光感受性
物質が集積されている。15は先端部13から治療部位
に照射される照射光である。
【0025】以上のように構成された光化学治療診断装
置についてその動作を説明する。まず、操作者が、使用
する光感受性物質の種類と励起効率特性、病巣部の大き
さ、深さや組織成分などに依存する照射光透過率などを
考慮して、治療または診断に最適の効果を得る照射光1
5の波長とエネルギー量および照射強度分布を設定し
て、入力部7から制御手段6へ入力する。このとき、後
述するように、光感受性物質の最適波長からずらした波
長を使用するときなどには、光感受性物質の種類と励起
効率の波長特性をも入力する。また、使用するレーザプ
ローブ10の伝達率や照射光強度分布などの伝達特性も
入力する。
置についてその動作を説明する。まず、操作者が、使用
する光感受性物質の種類と励起効率特性、病巣部の大き
さ、深さや組織成分などに依存する照射光透過率などを
考慮して、治療または診断に最適の効果を得る照射光1
5の波長とエネルギー量および照射強度分布を設定し
て、入力部7から制御手段6へ入力する。このとき、後
述するように、光感受性物質の最適波長からずらした波
長を使用するときなどには、光感受性物質の種類と励起
効率の波長特性をも入力する。また、使用するレーザプ
ローブ10の伝達率や照射光強度分布などの伝達特性も
入力する。
【0026】入力されたこれら設定値とレーザプローブ
10の伝達特性は設定条件記憶部16に記憶される。こ
の設定値のうち照射エネルギー量を決める出力強度と照
射時間は、必要に応じて波長補正部17によって後述す
るような補正が加えられて照射条件が決定される。つぎ
に制御手段6は、シャッタ3a、3bを閉じたままで、
発振制御部18により短時間の間レーザ光2a、2bを
発振し、半導体レーザユニット1a、1bの出力特性検
出部の検出結果により、所定の波長と出力強度が得られ
ているかどうか確認する。この時、必要な出力強度が得
られないときは、照射に当たっては、後述するように照
射時間を変更して出力変動を補う照射エネルギー量制御
が行なわれる。また、設定された波長が得られない場合
は、その旨を表示・警告して、使用可能な波長範囲内で
の照射条件の再設定を促す。このとき、許容の範囲を越
えた波長の変動や出力強度の低下が検出された場合に
は、レーザの異常として発振停止や異常表示・警告が行
われる。
10の伝達特性は設定条件記憶部16に記憶される。こ
の設定値のうち照射エネルギー量を決める出力強度と照
射時間は、必要に応じて波長補正部17によって後述す
るような補正が加えられて照射条件が決定される。つぎ
に制御手段6は、シャッタ3a、3bを閉じたままで、
発振制御部18により短時間の間レーザ光2a、2bを
発振し、半導体レーザユニット1a、1bの出力特性検
出部の検出結果により、所定の波長と出力強度が得られ
ているかどうか確認する。この時、必要な出力強度が得
られないときは、照射に当たっては、後述するように照
射時間を変更して出力変動を補う照射エネルギー量制御
が行なわれる。また、設定された波長が得られない場合
は、その旨を表示・警告して、使用可能な波長範囲内で
の照射条件の再設定を促す。このとき、許容の範囲を越
えた波長の変動や出力強度の低下が検出された場合に
は、レーザの異常として発振停止や異常表示・警告が行
われる。
【0027】次に、レーザプローブ10のコネクタ11
を出射口5に、また、先端部13を照射光特性測定手段
9の照射口に接続した状態で入力部7でプローブテスト
を選択すると、制御手段6は、先端部13が照射光特性
測定手段9に接続されていることを確認した後、シャツ
タ3a、3bを開いてレーザ光を出射する。この時、先
端部13から実際に照射する照射光15の波長、総出力
強度および強度分布を照射光特性測定手段9の測定部が
測定して、その結果を制御手段6へ伝達する。制御手段
6の発振制御部18は、この照射光特性測定手段9の測
定結果と、その時の半導体レーザユニット1a、1bの
出力特性検出部の検出結果からレーザプローブ10の伝
達特性を算出して、以後照射中にはこの時の算出値をレ
ーザプローブ10の伝達特性値として用いて、出射レー
ザ光の出力から照射光15の出力への換算を行ない、エ
ネルギー量管理部20へ伝達する。また、この算出した
伝達特性は、初めに設定したレーザプローブ10の伝達
特性とともに異常検出手段23にも伝達され、レーザプ
ローブ10に劣化等の異常が無いかどうかが判断され
る。異常検出手段23が異常があると判断したら、その
内容を表示制御部22に伝達して表示部8に表示・警告
してプローブの交換を促す。このようなプローブテスト
は必要に応じて何段階かの出力強度・波長に対して行な
う。また、本実施例の光化学治療診断装置は、電源の投
入後プローブテストをいったん実施しないと、照射がで
きないよう禁止手段をもっている。
を出射口5に、また、先端部13を照射光特性測定手段
9の照射口に接続した状態で入力部7でプローブテスト
を選択すると、制御手段6は、先端部13が照射光特性
測定手段9に接続されていることを確認した後、シャツ
タ3a、3bを開いてレーザ光を出射する。この時、先
端部13から実際に照射する照射光15の波長、総出力
強度および強度分布を照射光特性測定手段9の測定部が
測定して、その結果を制御手段6へ伝達する。制御手段
6の発振制御部18は、この照射光特性測定手段9の測
定結果と、その時の半導体レーザユニット1a、1bの
出力特性検出部の検出結果からレーザプローブ10の伝
達特性を算出して、以後照射中にはこの時の算出値をレ
ーザプローブ10の伝達特性値として用いて、出射レー
ザ光の出力から照射光15の出力への換算を行ない、エ
ネルギー量管理部20へ伝達する。また、この算出した
伝達特性は、初めに設定したレーザプローブ10の伝達
特性とともに異常検出手段23にも伝達され、レーザプ
ローブ10に劣化等の異常が無いかどうかが判断され
る。異常検出手段23が異常があると判断したら、その
内容を表示制御部22に伝達して表示部8に表示・警告
してプローブの交換を促す。このようなプローブテスト
は必要に応じて何段階かの出力強度・波長に対して行な
う。また、本実施例の光化学治療診断装置は、電源の投
入後プローブテストをいったん実施しないと、照射がで
きないよう禁止手段をもっている。
【0028】このようにして、半導体レーザユニット1
a、1bの出力特性を制御することによって、使用する
レーザプローブ10の実際の伝達特性を介して、照射光
15の波長、総出力強度および強度分布が制御される。
a、1bの出力特性を制御することによって、使用する
レーザプローブ10の実際の伝達特性を介して、照射光
15の波長、総出力強度および強度分布が制御される。
【0029】以上の動作でこの光化学治療診断装置の照
射準備が完了し、治療部位への照射光15の照射を開始
することができる。以下、照射中の制御動作について説
明する。
射準備が完了し、治療部位への照射光15の照射を開始
することができる。以下、照射中の制御動作について説
明する。
【0030】照射光15の照射中は、前述の通り発振制
御部18が半導体レーザユニット1a、1bの出力特性
を制御することによって、使用するレーザプローブ10
の実際の伝達特性を介して、照射光15の波長、総出力
強度および強度分布を制御するが、これと同時にエネル
ギー量管理部20が発振制御部18から伝達される換算
して得た照射光15の出力強度を計時部19の計時信号
により既に照射した照射エネルギー量として逐次積算す
る。また、この積算した照射エネルギー量を、始めに設
定した照射すべき照射エネルギー量の設定値と比較し
て、必要となる残りの照射エネルギー量、照射時間を算
出する。そしてこの間、逐次照射光の波長と出力強度に
ついては設定値と現在値が、また照射時間と照射エネル
ギー量については設定値、既照射分および残り照射分
が、表示制御部22から表示部8に伝達され表示され
る。そして、設定値に等しい照射エネルギー量を照射す
ると、出射制御部21がシャッタ3a、3bを閉じ照射
光15の照射を終了し、正常終了したことを表示部8に
表示し、待機状態となる。なお、照射中においても、操
作者が照射の停止操作ができることはいうまでもない。
御部18が半導体レーザユニット1a、1bの出力特性
を制御することによって、使用するレーザプローブ10
の実際の伝達特性を介して、照射光15の波長、総出力
強度および強度分布を制御するが、これと同時にエネル
ギー量管理部20が発振制御部18から伝達される換算
して得た照射光15の出力強度を計時部19の計時信号
により既に照射した照射エネルギー量として逐次積算す
る。また、この積算した照射エネルギー量を、始めに設
定した照射すべき照射エネルギー量の設定値と比較し
て、必要となる残りの照射エネルギー量、照射時間を算
出する。そしてこの間、逐次照射光の波長と出力強度に
ついては設定値と現在値が、また照射時間と照射エネル
ギー量については設定値、既照射分および残り照射分
が、表示制御部22から表示部8に伝達され表示され
る。そして、設定値に等しい照射エネルギー量を照射す
ると、出射制御部21がシャッタ3a、3bを閉じ照射
光15の照射を終了し、正常終了したことを表示部8に
表示し、待機状態となる。なお、照射中においても、操
作者が照射の停止操作ができることはいうまでもない。
【0031】次に、照射中にレーザ光の出力変動がある
場合の照射光15の照射エネルギー量の制御動作を説明
する。例えば、レーザユニット1aの出力強度が低下し
たとき、発振制御部18はレーザユニット1aの入力を
増大してその出力強度を保持しようとするが、それでも
所定の出力強度が得られない場合、発振制御部18はレ
ーザユニット1aが所定の波長で安定して得られる最高
出力強度を求め、これをレーザユニット1aの出力強度
とする。このとき、レーザユニット1aでの出力強度低
下分を他のレーザユニット1bの出力強度を増大して補
い、照射を続行する。レーザユニット1aの出力強度低
下が大きくてレーザユニット1bで補いきれず出力強度
不足となる場合は、照射光の出力強度が低下するが、照
射時間を延長することによって、始めに設定した照射エ
ネルギー量を得る。この場合表示部8には前述した出力
強度の設定値と現在値に加えて、出力強度低下の警告を
も表示する。
場合の照射光15の照射エネルギー量の制御動作を説明
する。例えば、レーザユニット1aの出力強度が低下し
たとき、発振制御部18はレーザユニット1aの入力を
増大してその出力強度を保持しようとするが、それでも
所定の出力強度が得られない場合、発振制御部18はレ
ーザユニット1aが所定の波長で安定して得られる最高
出力強度を求め、これをレーザユニット1aの出力強度
とする。このとき、レーザユニット1aでの出力強度低
下分を他のレーザユニット1bの出力強度を増大して補
い、照射を続行する。レーザユニット1aの出力強度低
下が大きくてレーザユニット1bで補いきれず出力強度
不足となる場合は、照射光の出力強度が低下するが、照
射時間を延長することによって、始めに設定した照射エ
ネルギー量を得る。この場合表示部8には前述した出力
強度の設定値と現在値に加えて、出力強度低下の警告を
も表示する。
【0032】なお、この出力強度低下が過大であったり
出力が不安定である場合は、異常故障として発振制御部
18がレーザの発振を停止するが、出力強度低下が許容
範囲にあっても操作者が低下出力強度での照射の続行を
望まない場合は、操作により照射を停止することができ
ることは前述のとおりである。
出力が不安定である場合は、異常故障として発振制御部
18がレーザの発振を停止するが、出力強度低下が許容
範囲にあっても操作者が低下出力強度での照射の続行を
望まない場合は、操作により照射を停止することができ
ることは前述のとおりである。
【0033】次に、光感受性物質の最適波長からずらし
た波長のレーザ光を使用する場合の照射光15の照射エ
ネルギー量の制御動作について説明する。光感受性物質
は照射光15のエネルギーにより励起されるが、この励
起効率は照射光15の波長により異なる。1例として、
光感受性物質としてクロリン系のNPe6(商品名)を
使用した場合の励起効率εと波長λの関係を式1および
図3に示す。
た波長のレーザ光を使用する場合の照射光15の照射エ
ネルギー量の制御動作について説明する。光感受性物質
は照射光15のエネルギーにより励起されるが、この励
起効率は照射光15の波長により異なる。1例として、
光感受性物質としてクロリン系のNPe6(商品名)を
使用した場合の励起効率εと波長λの関係を式1および
図3に示す。
【0034】 ε=f(λ) …式1 ただし、励起効率εは、PDTに最適な波長λ0 =66
4nmの照射光15に対する励起効率をε=1として正
規化している。
4nmの照射光15に対する励起効率をε=1として正
規化している。
【0035】この図3によれば、例えば波長λ=652
nmの照射光15に対する励起効率は、0.5しかな
い。このように、励起効率が低下するとしても、特願平
5−209325号によって開示したように、治療部位
を診断する蛍光画像をより鮮明に得るために、最適波長
664nmからずらして652nmの波長15の照射光
を使用することもある。また、半導体レーザユニット1
a、1bの温度制御が不調で、最適波長664nmから
ずれた波長の照射光15を使用せざるを得ないこともあ
る。このとき、照射光15の波長が664nmで300
Jの照射エネルギーで行なったPDTと同等の治療効果
を得るためには、照射光15の波長が652nmの場合
には、照射エネルギー量は600J必要となる。よっ
て、通常は照射光15の出力強度を2倍にするが、前述
のように本実施例では照射エネルギー量に着目して、照
射光15の出力強度を2倍にできなくても、照射時間を
長くすることにより、出力強度の時間積分値である照射
エネルギー量が2倍となるよう補正して制御する。この
ように、最適吸収波長からずれた波長λの照射光15を
使用するときには、波長補正部17が式1で与えられる
光感受性物質の励起効率εに基づき照射エネルギー量の
制御目標値を補正して照射条件を決定する。
nmの照射光15に対する励起効率は、0.5しかな
い。このように、励起効率が低下するとしても、特願平
5−209325号によって開示したように、治療部位
を診断する蛍光画像をより鮮明に得るために、最適波長
664nmからずらして652nmの波長15の照射光
を使用することもある。また、半導体レーザユニット1
a、1bの温度制御が不調で、最適波長664nmから
ずれた波長の照射光15を使用せざるを得ないこともあ
る。このとき、照射光15の波長が664nmで300
Jの照射エネルギーで行なったPDTと同等の治療効果
を得るためには、照射光15の波長が652nmの場合
には、照射エネルギー量は600J必要となる。よっ
て、通常は照射光15の出力強度を2倍にするが、前述
のように本実施例では照射エネルギー量に着目して、照
射光15の出力強度を2倍にできなくても、照射時間を
長くすることにより、出力強度の時間積分値である照射
エネルギー量が2倍となるよう補正して制御する。この
ように、最適吸収波長からずれた波長λの照射光15を
使用するときには、波長補正部17が式1で与えられる
光感受性物質の励起効率εに基づき照射エネルギー量の
制御目標値を補正して照射条件を決定する。
【0036】また、照射中に照射光15の波長変動があ
った場合にも同様に波長によるエネルギー量の制御目標
値の補正を行うが、この補正は、波長変動があった時点
で、前述したエネルギー量管理部20が算出する残りの
照射エネルギー量について適用する。
った場合にも同様に波長によるエネルギー量の制御目標
値の補正を行うが、この補正は、波長変動があった時点
で、前述したエネルギー量管理部20が算出する残りの
照射エネルギー量について適用する。
【0037】次に、レーザのバックアップ動作を説明す
る。本実施例の光化学治療診断装置は、光源として十分
な出力が得られる2個の半導体レーザユニット1a、1
bを備えており、これらの半導体レーザユニット1a、
1bを制御手段6の発振制御部18が個別に制御するこ
とにより全体の発振特性を制御している。それによって
前述のように、例えばレーザユニット1aの出力強度が
低下した場合には、残りのレーザユニット1bの出力強
度を上げることで全体の出力強度を所定の値に保持して
いる。また、レーザユニット1aが故障して完全に停止
し、レーザユニット1bだけでは所定の出力強度が得ら
れないときにも、照射時間を延長することにより所定の
照射エネルギー量を得ている。
る。本実施例の光化学治療診断装置は、光源として十分
な出力が得られる2個の半導体レーザユニット1a、1
bを備えており、これらの半導体レーザユニット1a、
1bを制御手段6の発振制御部18が個別に制御するこ
とにより全体の発振特性を制御している。それによって
前述のように、例えばレーザユニット1aの出力強度が
低下した場合には、残りのレーザユニット1bの出力強
度を上げることで全体の出力強度を所定の値に保持して
いる。また、レーザユニット1aが故障して完全に停止
し、レーザユニット1bだけでは所定の出力強度が得ら
れないときにも、照射時間を延長することにより所定の
照射エネルギー量を得ている。
【0038】以上のように本実施例によれば、PDTの
所定の治療効果を得るために、実際に照射する照射光1
5の照射エネルギー量に着目して、2個の半導体レーザ
ユニット1a、1bと、照射光特性測定手段9と、設定
条件記憶部16、波長補正部17、発振制御部18、計
時部19、エネルギー量管理部20、出射制御部21、
表示制御部22および異常検出手段23からなる制御手
段6を設けることにより、使用するレーザプローブの実
際の伝達特性が確認でき、これにより、出射レーザ光2
a、2bの出力を照射光15の出力に換算できるほか、
レーザプローブの異常を検出することができる。また、
1個の半導体レーザユニット1aの出力強度が低下した
場合でも、他の半導体レーザユニット1bの出力強度増
大で補うことができる。また、照射光15の照射エネル
ギー量の積算・制御ができるので、出射レーザ光の総合
出力強度が低下したときは照射時間を延長することで照
射光15の照射エネルギー量を所定の値に保つよう制御
することができ、また、光感受性物質の最適波長からず
れた波長の照射光15を照射する場合にも、所定の治療
診断効果が得られる照射エネルギー量を得ることができ
る。
所定の治療効果を得るために、実際に照射する照射光1
5の照射エネルギー量に着目して、2個の半導体レーザ
ユニット1a、1bと、照射光特性測定手段9と、設定
条件記憶部16、波長補正部17、発振制御部18、計
時部19、エネルギー量管理部20、出射制御部21、
表示制御部22および異常検出手段23からなる制御手
段6を設けることにより、使用するレーザプローブの実
際の伝達特性が確認でき、これにより、出射レーザ光2
a、2bの出力を照射光15の出力に換算できるほか、
レーザプローブの異常を検出することができる。また、
1個の半導体レーザユニット1aの出力強度が低下した
場合でも、他の半導体レーザユニット1bの出力強度増
大で補うことができる。また、照射光15の照射エネル
ギー量の積算・制御ができるので、出射レーザ光の総合
出力強度が低下したときは照射時間を延長することで照
射光15の照射エネルギー量を所定の値に保つよう制御
することができ、また、光感受性物質の最適波長からず
れた波長の照射光15を照射する場合にも、所定の治療
診断効果が得られる照射エネルギー量を得ることができ
る。
【0039】なお、本実施例では、半導体レーザユニッ
トの数は2個としたが、より大きな出力強度が必要であ
ったり、高い信頼性が必要なときは3個あるいは、それ
以上の複数個の半導体レーザユニットを備えてもよいこ
とはいうまでもない。このように複数個の半導体レーザ
を備えても、エキシマ・ダイレーザと比較して十分に小
型・軽量であり、また安価である。
トの数は2個としたが、より大きな出力強度が必要であ
ったり、高い信頼性が必要なときは3個あるいは、それ
以上の複数個の半導体レーザユニットを備えてもよいこ
とはいうまでもない。このように複数個の半導体レーザ
を備えても、エキシマ・ダイレーザと比較して十分に小
型・軽量であり、また安価である。
【0040】また、使用するレーザプローブ10の伝達
率や照射光強度分布等の伝達特性は、操作者が入力する
としたが、レーザプローブ10のコネクタ11を出射口
5に接続すると、コネクタ11に記録されたレーザプロ
ーブ10の初期伝達特性が出射口5により読取られ、設
定条件記憶部16へ伝達されるようにしてもよい。
率や照射光強度分布等の伝達特性は、操作者が入力する
としたが、レーザプローブ10のコネクタ11を出射口
5に接続すると、コネクタ11に記録されたレーザプロ
ーブ10の初期伝達特性が出射口5により読取られ、設
定条件記憶部16へ伝達されるようにしてもよい。
【0041】また、照射光15の波長変動による照射エ
ネルギー量の制御目標値の補正は、光感受性物質の波長
に対する励起効率特性に基づいて制御を行なうとした
が、式1を用いて必要となる照射エネルギー量の波長に
対する補正率特性をあらかじめめ算出しておき、この補
正率特性に基づいて照射エネルギー量の制御目標値を補
正してもよい。
ネルギー量の制御目標値の補正は、光感受性物質の波長
に対する励起効率特性に基づいて制御を行なうとした
が、式1を用いて必要となる照射エネルギー量の波長に
対する補正率特性をあらかじめめ算出しておき、この補
正率特性に基づいて照射エネルギー量の制御目標値を補
正してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明は、照射光の照射エ
ネルギー量管理手段を含み、この照射エネルギー量が所
定量となるよう制御する制御手段を設けることにより、
治療効果に直接影響するレーザプローブの先端部から照
射される照射光のエネルギー量を、所定の値に制御する
ことができる光化学治療診断装置を実現できる。
ネルギー量管理手段を含み、この照射エネルギー量が所
定量となるよう制御する制御手段を設けることにより、
治療効果に直接影響するレーザプローブの先端部から照
射される照射光のエネルギー量を、所定の値に制御する
ことができる光化学治療診断装置を実現できる。
【0043】また、照射光の波長により照射エネルギー
量の制御目標値を補正する波長補正手段を設けることに
より、照射光の波長が使用する光感受性物質の最適吸収
波長からずれている場合でも、最適吸収波長と同様の治
療効果が得られる照射エネルギー量を得ることのできる
光化学治療診断装置を実現できる。
量の制御目標値を補正する波長補正手段を設けることに
より、照射光の波長が使用する光感受性物質の最適吸収
波長からずれている場合でも、最適吸収波長と同様の治
療効果が得られる照射エネルギー量を得ることのできる
光化学治療診断装置を実現できる。
【0044】さらにまた、光源となる複数個のレーザ
と、これら複数個のレーザを個別に制御することにより
全体の発振特性を制御する発振制御手段を設けることに
より、光源の一部に異常が発生しても所定の照射エネル
ギー量を得ることができる光化学治療診断装置を実現で
きる。
と、これら複数個のレーザを個別に制御することにより
全体の発振特性を制御する発振制御手段を設けることに
より、光源の一部に異常が発生しても所定の照射エネル
ギー量を得ることができる光化学治療診断装置を実現で
きる。
【0045】したがって、本発明によれば、多角的に最
適制御が行われ、常に適正なエネルギー量の照射光が照
射され、的確な診断と効果的な治療を行うことができる
優れた光化学治療診断装置を提供することが可能とな
る。
適制御が行われ、常に適正なエネルギー量の照射光が照
射され、的確な診断と効果的な治療を行うことができる
優れた光化学治療診断装置を提供することが可能とな
る。
【図1】本発明の1実施例における光化学治療診断装置
のブロック図
のブロック図
【図2】本発明の1実施例における光化学治療診断装置
の制御手段の詳細ブロック図
の制御手段の詳細ブロック図
【図3】光感受性物質の1例における波長と励起効率の
関係図
関係図
【図4】従来の光化学治療診断装置のブロック図
1a、1b 半導体レーザユニット(光源) 6 制御手段 9 照射光特性測定手段 10 レーザプローブ(光伝送路) 15 照射光 17 波長補正部(波長補正手段) 18 発振制御部(発振制御手段) 20 エネルギー量管理部(照射エネルギー量管理手
段) 23 異常検出手段
段) 23 異常検出手段
Claims (8)
- 【請求項1】 腫瘍に親和性のある光感受性物質があら
かじめ集積させてある病巣部に光源からの光を照射して
光感受性物質を励起することにより、癌などの病巣部を
診断または治療を行なう光化学治療診断装置であって、
照射光の照射エネルギー量管理手段を含み、照射光の照
射エネルギー量が所定量となるよう制御する制御手段を
備えた光化学治療診断装置。 - 【請求項2】 制御手段が、照射光の少なくとも出力強
度または照射時間のいずれかを制御することにより照射
光の照射エネルギー量が所定量となるように制御する制
御手段である請求項1記載の光化学治療診断装置。 - 【請求項3】 光源からの光を病巣部に伝達する光伝送
路から照射する照射光の照射特性を測定する照射光特性
測定手段を備えた請求項1または2に記載の光化学治療
診断装置。 - 【請求項4】 照射光特性測定手段による測定結果から
異常を検出・報知する異常検出手段を備えた請求項3記
載の光化学治療診断装置。 - 【請求項5】 照射光の光源として複数個のレーザと、
これら複数個のレーザを個別に制御することにより全体
の発振特性を制御する発振制御手段を備えた請求項1、
2、3、4のいずれかに記載の光化学治療診断装置。 - 【請求項6】 照射光の波長により照射エネルギー量の
制御目標値を補正する波長補正手段を備えた光化学治療
診断装置。 - 【請求項7】 波長補正手段が、光感受性物質の波長に
対する光励起効率特性に基づき照射光の照射エネルギー
量の制御目標値を補正する波長補正手段である請求項6
記載の光化学治療診断装置。 - 【請求項8】 光化学治療診断装置において照射光の照
射エネルギー量の制御手段として前記請求項1または2
に記載の制御手段を備えた光化学治療診断装置であっ
て、請求項6または7のいずれかに記載の照射光の照射
エネルギー量の制御目標値を補正する波長補正手段を備
えた光化学治療診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5250467A JPH07100218A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 光化学治療診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5250467A JPH07100218A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 光化学治療診断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07100218A true JPH07100218A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=17208308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5250467A Pending JPH07100218A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 光化学治療診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07100218A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2003010127A (ja) * | 2001-06-29 | 2003-01-14 | Canon Inc | 眼科装置 |
JP2003305056A (ja) * | 2002-04-16 | 2003-10-28 | Nidek Co Ltd | レーザ治療装置 |
JP2009536718A (ja) * | 2006-02-01 | 2009-10-15 | ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション | 複数の電磁放射をサンプルに照射する装置 |
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WO2014192267A1 (ja) * | 2013-05-27 | 2014-12-04 | パナソニックヘルスケア株式会社 | レーザ治療装置 |
WO2015033555A1 (ja) * | 2013-09-03 | 2015-03-12 | パナソニックヘルスケアホールディングス株式会社 | レーザ治療装置 |
JPWO2014049984A1 (ja) * | 2012-09-28 | 2016-08-22 | パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカPanasonic Intellectual Property Corporation of America | 生体情報取得端末、情報管理方法及び情報表示方法 |
WO2017046873A1 (ja) * | 2015-09-15 | 2017-03-23 | 三菱電機株式会社 | レーザ光源 |
JP2018065058A (ja) * | 2014-11-19 | 2018-04-26 | シャープ株式会社 | 光線力学治療装置 |
-
1993
- 1993-10-06 JP JP5250467A patent/JPH07100218A/ja active Pending
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