JP2738390B2 - 診断・治療装置 - Google Patents

診断・治療装置

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JP2738390B2
JP2738390B2 JP8161367A JP16136796A JP2738390B2 JP 2738390 B2 JP2738390 B2 JP 2738390B2 JP 8161367 A JP8161367 A JP 8161367A JP 16136796 A JP16136796 A JP 16136796A JP 2738390 B2 JP2738390 B2 JP 2738390B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は腫瘍に親和性のある
光感受性物質があらかじめ集積させてある癌など腫瘍の
病巣部に、光感受性物質の吸収波長に合致した光を照射
して光感受性物質を励起し、病巣部を診断および/また
は治療する診断・治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子医療技術の進歩にともなっ
て、レーザ光を用いた光化学診断(Photodynamic Diag
nosis 、以下PDDと記す)および光化学治療(Photod
ynamicTherapy 、以下PDTと記す)が急速に発展しつ
つある。このPDDおよびPDTとは、腫瘍に親和性を
有し、かつ光により励起されたときに蛍光発光や殺細胞
作用などの光化学反応を有する光感受性物質をあらかじ
め癌など腫瘍の病巣部に集積させておき、この病巣部に
光を照射することにより光感受性物質を励起して、その
発光蛍光の測定による病巣部の診断(PDD)や、殺細
胞効果による病巣部の治療(PDT)を行なうものであ
る。光感受性物質を効率良く励起するには、照射光の波
長が光感受性物質の吸収波長に合致している方が良いの
で、照射光の光源としては使用する光感受性物質の吸収
波長に適合した波長のレーザ光源が使用される。
【0003】従来、この種の癌の診断・治療装置として
は、特公昭63−2633号公報および特公昭63−9
464号公報によって開示された、光感受性物質として
ヘマトポルフィリン誘導体を用い、レーザ光源としてエ
キシマレーザを用いて励起されるダイレーザ(以下エキ
シマ・ダイレーザという)を用いる装置がよく知られて
いる。以下、特公昭63−2633号公報および特公昭
63−9464号公報によって開示された従来のレーザ
装置を用いた癌の診断・治療装置について図面を参照し
ながら説明する。
【0004】図4は従来のレーザ装置を用いた癌の診断
・治療装置の概略構成図を示すものである。図4におい
て、Aは癌病巣部、Bはその周辺部で、あらかじめ光感
受性物質としてヘマトポルフィリン誘導体を吸収させて
ある。31は診断に用いる第1のパルス光源、32は治
療に用いる第2のパルス光源で、いずれもエキシマ・ダ
イレーザで構成されている。この2つのダイレーザを励
起するエキシマレーザは発振波長308nm、パルス幅
30ns、エネルギーは数mJ〜100mJの範囲に可
変して繰り返し発振する。第1のパルス光源1の発振波
長は405nm、第2のパルス光源32の発振波長は6
30nmである。33は第1のパルス光源1と第2のパ
ルス光源32とを切換える切換え部、34は光伝送路、
35はテレビカメラ、36はテレビモニタ、37はハー
フミラー、38は分光器、39はスペクトラム解析部、
40は表示器である。
【0005】以上のように構成された癌の診断・治療装
置について、以下その動作を説明する。まず、癌の診断
を行うときは、診断用の第1のパルス光源31によって
発生させた波長405nmのレーザ光を切換え部33お
よび光伝送路34を介して癌病巣部Aおよびその周辺部
Bに照射し、波長405nmのレーザ光によって励起さ
れる波長630nmおよび690nmの蛍光像をテレビ
カメラ35によって撮像し、テレビモニタ36の画面上
に表示して観察する。また、ハーフミラー37によって
取り出された蛍光像を分光器38で分光し、スペクトラ
ム解析部39でスペクトル分析して表示器40にスペク
トラム波形を表示する。つぎに、癌の治療を行うとき
は、治療用の第2のパルス光源32によっ発生させた波
長630nmのレーザ光を切換え部33および光伝送路
34を介して癌病巣部Aに照射する。その後、ふたたび
診断モードに切換えて治療の結果を確認する。この切換
えを繰り返して癌の診断・治療を行うことができる。
【0006】診断用の第1のパルス光源31の波長を4
05nmとしたのは、ヘマトポルフィリン誘導体特有の
蛍光を最も効率よく励起することができ、その蛍光波長
630nmおよび690nmとは離れているので散乱光
の影響が小さいためであり、治療用の第2のパルス光源
32の波長を630nmにしたのは、この波長のレーザ
光が組織透過性がよく、ヘマトポルフィリン誘導体に効
率よく吸収されるからである。
【0007】以上の従来例のほか、PDDおよびPDT
に用いられる光感受性物質として例えば(表1)に示し
たものが提案され、それぞれPDT用のレーザ光源とし
て同じく(表1)に示したレーザを用いることが検討さ
れている。
【0008】
【表1】
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の癌の診断・治療装置では、出射するレーザ光の波長を
制御することが困難であるという問題点を有していた。
【0010】すなわち、光感受性物質を効率良く励起す
るには、レーザ光の波長を光感受性物質の吸収波長帯に
合致させる必要があり、通常、ガスレーザでは(表1)
の複数の光感受性物質の吸収波長帯に対応することがで
きないばかりでなく、一つの光感受性物質に対しても、
その最大吸収波長に合致させることは困難である。そこ
で、従来例に示したようにダイレーザが使用されるが、
ダイレーザの発振波長を変えるには色素溶液を交換する
必要がある。そのため、使用する光感受性物質を変えた
り、同じ光感受性物質でも診断時と治療時で異なる波長
のレーザ光を照射する場合など、照射するレーザ光の波
長を変える必要があるときには、必要な波長ごとに異な
る複数の色素溶液を備えたダイレーザを用意し、これら
を切換える必要がある。
【0011】このように、ダイレーザを用いる場合に
は、第1に複数種類の色素溶液と、その切換え部を備え
るため装置が大型化するという問題点を有している。
【0012】第2に、ダイレーザの色素溶液は劣化しや
すく、この劣化に伴い得られるレーザ光の波長が変化し
たり出力が低下したりする。PDDや、とくにPDTに
おいては、その効果を確実なものにするためには照射す
るレーザ光の安定性が必須条件となるので、ダイレーザ
においては色素溶液の交換や色素循環装置の洗浄などの
メンテナンスを頻繁に行なう必要があるという問題点を
有している。また、劣化の早い色素溶液を使用したダイ
レーザにおいてはレーザ光照射中に波長が変化したり出
力が落ちたりすることもあり、これらの変化を見込んだ
照射条件の設定やレーザ光の変化の検出の必要があると
いう問題点も有している。
【0013】第3に、ダイレーザによって波長変換を行
なうと、得られるレーザ光の波長の半値幅は少なくとも
10nm程度に広がってしまう。レーザ光の半値幅が広
いと光感受性物質の吸収波長帯をはずれるエネルギーが
増え、光感受性物質の励起効率が悪くなるという問題点
を有している。なお、バントパスフィルターや回折格子
などを用いてダイレーザの半値幅を狭くすることは可能
であるが、これは余分な波長成分をカットするだけであ
り、励起効率の改善にはならない。
【0014】第4に、ダイレーザによる波長変換のエネ
ルギー変換効率は非常に悪いので、波長変換後のレーザ
光のエネルギーを十分に得るためにはダイレーザを励起
する光源として用いられるエキシマレーザなどは高出力
である必要がある。そのため、従来の医療用レーザ装置
およびこの装置を用いた癌の診断・治療装置は大型・高
価であるという問題点を有している。
【0015】第5に、診断用と治療用の二つの光源とこ
れを切換える切換え部を必要とするため、大型・高価で
あるとともに、診断・治療時の切換え操作が不便である
ばかりでなく誤操作の危険もあるという問題点を有して
いる。
【0016】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、光源の切り換え部を不要として装置の小型化をはか
り、治療中の同時診断をも可能とする診断・治療装置を
提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の診断・治療装置は、腫瘍に親和性のある光感
受性物質があらかじめ集積させてある病巣部に光源から
の光を照射して前記光感受性物質を励起することで、癌
などの病巣部を診断および/または治療する装置におい
て、治療に用いるレーザ光と略同一波長のレーザ光で診
断を行うものである。
【0018】
【発明の実施の形態】上記構成によって、本発明の診断
・治療装置は、光源の切り換え部を不要とすることがで
き、もって装置の小型化を図ることができるとともに、
治療中の同時診断をも可能とすることができる。
【0019】以下、本発明の一実施の形態について図面
を参照しながら説明する。図1は本実施の形態の診断・
治療装置に用いられる医療用レーザ装置の構成を示すブ
ロック図である。図1において、1は半導体レーザで、
0℃における動作時の発振波長が664nm、半値幅が
±1nm、発振波長の温度特性が0.2nm/deg、
動作可能温度範囲が−100〜+80℃の特性を持って
いる。2は半導体レーザ1から出射されたレーザ光3を
照射用レーザ光3aと波長検出用レーザ光3bに分岐す
る光学系、4は光ファイバ、5は病巣部Aとその周辺部
Bを含む治療部位であらかじめ光感受性物質6が投与さ
れて集積されている。7は制御手段、8は温度制御装
置、9は波長検出用レーザ光3bの波長を検出する波長
検出手段、10は波長表示手段、11はシャッタで制御
手段7と協調し自動照射禁止手段を構成する。
【0020】以上のように構成された医療用レーザ装置
についてその動作を説明する。半導体レーザ1が出射す
るレーザ光3の波長は、半導体レーザ1の温度によって
決定する。すなわち、半導体レーザ1の温度を、温度制
御装置8により−100〜+80℃の範囲に可変制御す
ることによってレーザ光3の波長を644〜680nm
の範囲で変化させることができる。これにより、使用す
る光感受性物質6の吸収波長と施術目的に適合した波長
のレーザ光3を得ることができる。
【0021】本実施の形態では、光感受性物質6として
(表1)のクロリン系のNPe6(商品名)を用いて吸
収波長帯の中心波長664nmのレーザ光3を得るとき
は温度を0℃に、後述する目的で吸収波長帯の中で短波
長側である660nmの波長をもつレーザ光3を得ると
きは温度を−15℃に制御した。また、フェオホルバイ
ト系のPH−1126(商品名)を用いて同じく吸収波
長帯の中心波長650nmのレーザ光3を得るときは温
度を−70℃に、吸収波長帯の中で短波長側である64
4nmの波長をもつレーザ光3を得るときは温度を−1
00℃に制御した。
【0022】また、前記0℃、−20℃、−70℃およ
び−100℃に温度制御したときに半導体レーザ1が出
射するレーザ光3の波長は、半値幅が±1nmであるか
らそれぞれ663〜665nm、659〜661nm、
649〜651nmおよび643〜645nmで、レー
ザ光3のエネルギーは使用している光感受性物質6の吸
収波長帯にあった。
【0023】このようにして温度を制御した半導体レー
ザ1より出射されるレーザ光3の一部は、光学系2によ
り分岐されて波長検出用レーザ光3bとして波長検出手
段9に導かれて所定の波長制御条件に適合しているかど
うかが検出される。波長検出結果は波長表示手段10に
表示されるとともに、適合状態でない場合には自動照射
禁止手段が働き照射用レーザ光3aをシャッタ11によ
り遮断する。
【0024】レーザ光3が所定の波長制御条件に適合し
ている場合にはシャッタ11が開き照射用レーザ光3a
は光ファイバ4に集光して照射され、光ファイバ4の先
端から治療部位5に照射される。
【0025】以上のように本実施の形態によれば、レー
ザの発振波長を制御して複数種類の光感受性物質の吸収
波長と施術目的に適合し、半値幅の狭い波長をもつレー
ザ光を得ることができ、効率良く光感受性物質を励起す
ることができる。また、メンテナンスもほとんど不要と
なり小型化および低価格化も実現できる。
【0026】次に診断・治療装置について、図面を参照
しながら説明する。図2は本実施の形態における癌の診
断・治療装置の構成を示すブロック図である。図2にお
いて、21はレーザ光源で、上記に説明した半導体レー
ザを用いた医療用レーザ装置である。22はレーザ光源
21からの照射用レーザ光3aを病巣部付近に導く光伝
送路、23は病巣部およびその周辺を観察するための蛍
光による画像伝送路で、24は光伝送路22および画像
伝送路23を内蔵して病巣部付近に導く導光器である。
25は撮像・解析手段で、画像伝送路23を通して得ら
れる病巣部付近の画像を撮像して解析処理し、この結果
は画像表示手段26に表示される。27は誘電体多層膜
で構成された指定波長に対して±3nm程度の極めて狭
いバンド幅のバンドパスフィルタ(たとえば、図3に示
した特性をもつ日本真空光学株式会社の全誘電体干渉フ
ィルターDIF型など)で、使用する光感受性物質の蛍
光波長(クロリン系光感受性物質の場合約670nm,
フェオホルバイド系光感受性物質の時は約654nm)
付近の光だけを照射用レーザ光3aの波長と区別して透
過することのできるもので、画像伝送路23と撮像・解
析手段25を結ぶ光路上に配置されている。なおバンド
パスフィルタ27は複数種類の光感受性物質にそれぞれ
適応する複数種類のバンドパスフィルタを有しその切換
え手段(図示せず)を備えている。なお、図2の治療部
位5などの符号は図1と同様である。
【0027】以上のように構成された癌の診断・治療装
置について、その動作を説明する。まず、レーザ光源2
1から出射される照射用レーザ光3aは光伝送路22を
介して、あらかじめ光感受性物質を集積させた治療部位
5に照射される。このとき、照射用レーザ光3aの波長
は使用している光感受性物質に対応して治療効果が最適
となる光感受性物質の吸収波長帯の中心波長となるよう
温度制御装置を用いて制御する。すなわち、光感受性物
質がクロリン系のNPe6の場合は664nm、フェオ
ホルバイド系のPH−1126の場合は650nmに制
御する。この波長制御の動作は既に記述した。
【0028】そして、治療部位5に照射用レーザ光3a
が照射されると、あらかじめ集積させた光感受性物質の
作用により病巣部Aが選択的に治療されるとともに、病
巣部Aの光感受性物質が励起され前述した特定の波長の
蛍光を発する。この蛍光による画像を撮像して解析する
ことにより治療部位5の診断を行うが、この蛍光の波長
は、照射用レーザ光3aの波長と近似しているうえ強度
が弱いため、照射用レーザ光3aの散乱光の影響を強く
受け画像の撮像と解析は一般には困難である。
【0029】しかし、この蛍光を画像伝送路23で導い
た後、図3にその1例を示したような特性を持ち、使用
している光感受性物質の発する蛍光の波長だけを透過し
て照射用レーザ光3aの波長を遮断するバンドパスフィ
ルタ27を通すことにより、照射用レーザ光3aの散乱
光の影響を排除して蛍光画像のみが撮像・解析手段25
に入力される。撮像・解析手段25はこの蛍光による画
像情報を撮像して解析処理し、その解析結果が画像表示
手段26に表示される。この表示を観察することで治療
中にも病巣部Aをリアルタイムで診断することができ
る。
【0030】蛍光(S)と照射用レーザ光3aの散乱光
(N)の分離(S/N比)をより改善する目的で、照射
用レーザ光3aの波長を蛍光の波長から離す方向にずら
す制御を行うこともできる。すなわち、照射用レーザ光
3aの波長を使用している光感受性物質の吸収波長帯の
中心波長(例えば、NPe6の場合は664nm、PH
−1126の場合は650nm)から、吸収波長帯の範
囲で蛍光波長から遠ざかるよう(例えば、NPe6の場
合は660nm、PH−1126の場合は644nm)
にずらすように波長制御する。このように制御すると蛍
光と照射用レーザ光3aの散乱光のS/N比が改善さ
れ、同時に実施例1ですでに説明したごとく照射用レー
ザ光3aのエネルギーは使用している光感受性物質の吸
収波長帯にあり、治療効果の低下はほとんどない。
【0031】ここで述べたことを実現するために、特定
の光感受性物質のみ(例えばNPe6またはPH−11
26など)を使用する診断・治療装置にあってもレーザ
光3の発振波長をその光感受性物質の有効吸収波長の範
囲(例えばクロリン系のNPe6の場合は664±5n
m、またフェオホルバイト系のPH−1126の場合は
650±10nmなど)に可変とした。
【0032】また、本実施の形態における医療用レーザ
装置は照射用レーザ光3aの波長を簡単に制御できるの
で、治療中の同時診断が不要になった場合には、照射用
レーザ光3aの波長を治療に最適な光感受性物質の吸収
波長帯の中心波長に戻すこともできる。また、本実施の
形態における医療用レーザ装置は出射しているレーザ光
3の波長値または波長制御条件に適合したかどうかが表
示され、あるいは、レーザ光3の波長が波長制御条件に
適合していないときはレーザ光は照射されないこともす
でに述べた。
【0033】以上のように本実施の形態によれば、レー
ザ光により光感受性物質が発する蛍光の波長を透過し、
レーザ光の波長を遮断するバンドパスフィルタを備える
ことにより、単一のレーザ光源で治療と診断ができる。
また、波長制御手段がレーザ光の波長を、光感受性物質
の吸収波長帯の中でこの光感受性物質が発する蛍光波長
から遠ざかるようにずらすことにより、治療中の同時診
断においても画像の安定したS/N比を確保することが
できる。
【0034】なお、上記説明において、レーザは半導体
レーザとしたが、レーザはレーザ光の半値幅が狭く、レ
ーザ光の発振波長が可変である他のレーザとしてもよ
い。また、半導体1は上記実施の形態にあげた特性を有
するものに限定するものでないことは言うまでもない。
【0035】なおまた、本実施の形態では温度制御とし
て波長検出手段9を用いてフィードバック制御を行う例
を示したが、使用する半導体レーザの温度と発振波長の
関係をあらかじめ記憶した記憶手段を備えて、この関係
に基づいて半導体の温度を制御することによっても、正
確な波長制御が可能である。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の診断・治療装置は、光源の切り換え部を不要とするこ
とができ、もって装置の小型化を図ることができるとと
もに、治療中の同時診断をも可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における医療用レーザ装
置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態における診断・治療装置
の構成を示すブロック図
【図3】同診断・治療装置で使用したバンドパスフィル
タの特性図
【図4】従来のレーザ装置を用いた癌の診断・治療装置
の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 半導体レーザ(レーザ) 3 レーザ光 5 治療部位(病巣部) 6 光感受性物質 8 温度制御装置(波長制御手段) 21 レーザ光源(医療用レーザ装置) 22 光伝送路 23 画像伝送路 25 撮像・解析手段 26 画像表示手段 27 バンドパスフィルタ(蛍光分離手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 敏義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 加藤 治文 東京都新宿区北新宿1−30−15−305 (72)発明者 會沢 勝夫 神奈川県横浜市金沢区富岡西6−26−20 (56)参考文献 特開 平6−105921(JP,A) 特開 平6−63164(JP,A) 特開 平6−70939(JP,A) 特開 平5−38369(JP,A) 特開 平6−222(JP,A) 特開 平4−291778(JP,A) 特開 平4−2370(JP,A) 特開 平3−162825(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】腫瘍に親和性のある光感受性物質があらか
    じめ集積させてある病巣部に光源からの光を照射して前
    記光感受性物質を励起することで、癌などの病巣部を診
    断および/または治療する装置において、 治療に用いるレーザ光と略同一波長のレーザ光で診断を
    行う診断・治療装置。
  2. 【請求項2】治療と診断を同時に行う請求項1記載の診
    断・治療装置。
  3. 【請求項3】治療に用いるレーザ光の波長および診断に
    用いるレーザ光の波長のいずれもが光感受性物質の吸収
    波長帯内にある請求項1または2記載の診断・治療装
    置。
  4. 【請求項4】治療用のレーザ光と診断用のレーザ光とを
    照射するために単一のレーザ光源を備えた請求項1また
    は2または3記載の診断・治療装置。
  5. 【請求項5】治療用のレーザ光と診断用のレーザ光の半
    値幅が光感受性物質の吸収波長帯の内治療時に選択する
    吸収波長帯の幅よりも狭いとともに、前記治療用のレー
    ザ光および前記診断用のレーザ光と、前記光感受性物質
    が発する蛍光とを分離する蛍光分離手段を備えた請求項
    1または2または3記載の診断・治療装置。
  6. 【請求項6】レーザ光を病巣部付近に導く光伝送路と、
    前記レーザ光により励起された光感受性物質が発する蛍
    光を導く画像伝送路と、前記蛍光のみを分離する蛍光分
    離手段と、前記蛍光分離手段により得られた蛍光像を撮
    像し解析処理する撮像・解析手段と、前記蛍光像の解析
    処理結果を表示する画像表示手段とを備え、前記蛍光像
    を前記病巣部の治療中にも前記画像表示手段で表示する
    請求項2または3記載の診断・治療装置。
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