以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係るハンドラ装置100の構成例を、テストヘッド110、試験モジュール130、デバイストレイ10、および調整用トレイ20と共に示す。ここで、テストヘッド110および試験モジュール130は、被試験デバイス12を試験する試験装置の一部である。ハンドラ装置100は、テストヘッド110と接続される。ハンドラ装置100は、複数の被試験デバイス12をテストヘッド110に設けられた試験用ソケット122に搬送して電気的に接続する。
テストヘッド110は、ソケットボード120を備える。ソケットボード120は、複数の試験用ソケット122を有する。テストヘッド110は、当該複数の試験用ソケット122を介して複数の被試験デバイス12のそれぞれと電気的に接続される。テストヘッド110は、複数の試験用ソケット122に接続された複数の被試験デバイス12と、試験モジュール130とを電気的に接続する。
試験モジュール130は、テストヘッド110を介して被試験デバイス12を試験する。試験モジュール130は、複数の被試験デバイス12を試験するための試験パターンに基づく試験信号を複数の被試験デバイス12のそれぞれに入力する。試験モジュール130は、試験信号に応じてそれぞれの被試験デバイス12が出力する出力信号に基づいて複数の被試験デバイス12の良否を判定する。
試験装置は、アナログ回路、デジタル回路、アナログ/デジタル混載回路、メモリ、およびシステム・オン・チップ(SOC)等の複数の被試験デバイス12を試験する。ここで、被試験デバイス12を、DUT(Device Under Test)または単にデバイスと表現する場合があるが、特に断りの無い限り、これらの表現が示す内容は略同一である。複数の被試験デバイス12のそれぞれは、BGA(Ball Grid Array)またはLGA(Land Grid Array)等の電極を有してよい。
これに代えて、被試験デバイス12は、SOJ(Small Outline J−leaded)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、またはSOP(Small Outline Package)等の端子を有してよい。ソケットボード120は、試験すべき被試験デバイス12が有する電極または端子等と電気的に接続できる試験用ソケット122を有する。
ハンドラ装置100は、デバイストレイ10および調整用トレイ20を内部にそれぞれ搬入する。ハンドラ装置100は、搬入されたデバイストレイ10に搭載された被試験デバイス12の位置を調整しつつ、当該被試験デバイス12を対応する試験用ソケット122に接続するように搬送する。また、ハンドラ装置100は、搬送した被試験デバイス12を試験装置が試験した後、当該被試験デバイス12をハンドラ装置100の外部へと搬出する。
ここで、デバイストレイ10は、被試験デバイス12を保持するデバイス保持器30を載置する。デバイス保持器30は、移動可能な状態でデバイストレイ10に設けられてよい。例えば、デバイス保持器30は、ユーザが用いるユーザトレイに収容され、被試験デバイス12を試験装置で試験する場合に、当該デバイス保持器30をユーザトレイからデバイストレイ10に載せ替える。これに代えて、ユーザトレイに直接収容された被試験デバイス12を試験装置で試験してもよく、この場合、当該被試験デバイス12をユーザトレイからデバイストレイ10のデバイス保持器30に搭載する。
ここで、デバイストレイ10は、複数の被試験デバイスのそれぞれに対応して、デバイス保持器30を備えてよい。1つのデバイス保持器30は、一例として、1つの被試験デバイス12に対応して設けられ、デバイストレイ10に複数載置される。ハンドラ装置100は、デバイス保持器30ごと当該被試験デバイス12を試験用ソケット122に搬送する。
デバイストレイ10およびデバイス保持器30は、一例として、試験装置が実行する高温または低温試験の温度条件におかれても、割れ、欠け、または変形等による被試験デバイス12へのストレスを生じさせない材質で形成される。また、調整用トレイ20は、被試験デバイス12の位置調整に用いるソケット嵌合ユニット420等が格納される。デバイストレイ10および調整用トレイ20については、後に説明する。
ハンドラ装置100は、熱印加部210と、テスト部220と、除熱部230と、搬送部240と、試験用ソケット撮像部310と、アクチュエータユニット320と、制御部340とを備える。
熱印加部210は、搬入ローダを有する。当該搬入ローダは、デバイス保持器30を載置したデバイストレイ10を熱印加部210内にロードする。熱印加部210は、テスト部220における試験に先立って被試験デバイス12の温度を予め定められた試験温度へと制御する。また、ハンドラ装置100は、熱印加部210内において、それぞれのデバイス保持器30上の被試験デバイス12の位置を調整する。熱印加部210は、温度および気圧等を制御できる密閉した空間を有するチャンバを構成してよい。熱印加部210は、温度制御部212を有する。
温度制御部212は、熱印加部210に搬入されたデバイストレイ10を搭載する。温度制御部212は、搭載したデバイストレイ10に保持された複数の被試験デバイス12の温度を制御する。温度制御部212は、デバイストレイ10の被試験デバイス12を搭載する面とは反対面側からデバイストレイ10に向かうZ方向に移動して、デバイストレイ10を搭載してよい。温度制御部212は、例えば、複数の被試験デバイス12の温度を、試験装置が試験プログラムに応じて実行する試験の温度条件と略同一の温度となるように制御する。ここで、温度制御部212は、複数の温度制御ユニット214を含んでよい。
本例の温度制御ユニット214は、デバイストレイ10が搭載可能な最大数の複数の被試験デバイス12に対応して複数設けられる。それぞれの温度制御ユニット214は、対応する被試験デバイス12をデバイス保持器30ごと、裏面側から個別に加熱または冷却する。被試験デバイス12の裏面とは、試験用ソケット122へと接続される被試験デバイス12の電極面または端子面とは反対の面を指す。温度制御ユニット214は、ペルチエ素子等の熱電素子でよく、これに代えて、冷媒または熱媒を循環させるクーラーまたはヒータであってよい。
それぞれの温度制御ユニット214が、被試験デバイス12の裏面側から、それぞれの被試験デバイス12の温度を直接制御する場合、熱印加部210は、チャンバ全体の温度を精密に制御することなく、高速かつ低消費電力で複数の被試験デバイス12の温度を制御することができる。また、これに代えて、温度制御部212は、熱印加部210のチャンバ全体の温度を試験の温度条件と略同一の温度となるように制御することで、それぞれの被試験デバイス12の温度を制御してもよい。
テスト部220は、複数の被試験デバイス12を試験するための空間を有する。テスト部220には、熱印加部210内のデバイストレイ10および調整用トレイ20が搬送される。テスト部220は、温度および気圧等を制御できる密閉した空間を有するチャンバを構成してよい。テスト部220は、試験装置と接続される。テスト部220のチャンバ内には、当該試験装置のテストヘッド110に搭載されるソケットボード120が配置される。
テスト部220内において、デバイストレイ10は、ソケットボード120へと搬送され、複数の被試験デバイス12は、対応する試験用ソケット122と電気的に接続される。また、テスト部220内において、調整用トレイ20は、ソケットボード120へと搬送され、複数のソケット嵌合ユニット420は、対応する試験用ソケット122と嵌合される。
除熱部230は、テスト部220からデバイストレイ10および調整用トレイ20が搬入される空間を有する。除熱部230は、搬入されたデバイストレイ10および調整用トレイ20を、当該除熱部230の外部へと搬出する。除熱部230は、搬出ローダを有する。当該搬出ローダは、除熱部230において温度を制御した後の複数の被試験デバイス12を保持したデバイストレイ10を、除熱部230の外部にアンロードする。除熱部230は、チャンバを構成してよい。除熱部230は、温度制御部232を有する。
温度制御部232は、除熱部230内において、デバイストレイ10の温度を制御する。温度制御部232は、デバイストレイ10の温度を制御することで、テスト部220から搬入された複数の被試験デバイス12を、試験温度程度から、室温と同程度にまで加熱または冷却する。温度制御部232は、ペルチエ素子等の熱電素子を含んでよく、これに代えて、冷媒または熱媒を循環させるクーラーまたはヒータを含んでよい。
搬送部240は、デバイストレイ10を、熱印加部210からテスト部220へと搬送する。搬送部240は、テスト部220において、被試験デバイス12を保持したデバイス保持器30を試験用ソケット122に嵌合させる。また、搬送部240は、被試験デバイス12の試験後に、デバイストレイ10をテスト部220から除熱部230へと搬送する。搬送部240は、熱印加部210が有する搬入ローダから搬入されるデバイストレイ10を受け取ってよい。また、搬送部240は、除熱部230が有する搬出ローダにデバイストレイ10を受け渡してよい。搬送部240は、デバイス装着部242と、駆動部246とを有する。
デバイス装着部242は、テスト部220に設けられる。デバイス装着部242は、デバイス保持器30に保持された被試験デバイス12をソケットボード120の対応する試験用ソケット122に装着する。デバイス装着部242は、複数の押付部244を含む。押付部244は、複数の被試験デバイス12に対応して複数設けられる。押付部244は、デバイス保持器30の被試験デバイス12を保持する面とは反対側の面を、ソケットボード120の方向へと押して、被試験デバイス12を対応する試験用ソケット122にそれぞれ装着する。
デバイス装着部242または押付部244は、デバイス保持器30に対向する面において、デバイス保持器30を吸着する吸着部を含んでよい。この場合、デバイス装着部242または押付部244は、被試験デバイス12を吸着して、ソケットボード120から離間する方向に移動することにより、試験用ソケット122に装着されたデバイス保持器30を脱着する。
また、デバイス装着部242は、デバイストレイ10上の複数の被試験デバイス12の温度を制御してよい。デバイス装着部242は、一例として、複数の被試験デバイス12の温度を、試験装置が実行する試験の温度条件となるように制御する。デバイス装着部242は、複数の押付部244が接触する被試験デバイス12の温度をそれぞれ制御させてよい。ここで、複数の押付部244は、それぞれの温度をそれぞれ個別に制御してよく、これに代えて、2以上の押付部244の温度を一括して制御してよい。
この場合、押付部244は、それぞれの被試験デバイス12の電極面または端子面とは反対の面側から個別に加熱または冷却する。押付部244は、ペルチエ素子等の熱電素子を含んでよく、これに代えて、冷媒または熱媒を循環させるクーラーまたはヒータを含んでもよい。押付部244が、被試験デバイス12毎に、被試験デバイス12の裏面から温度を直接制御する場合、ハンドラ装置100は、テスト部220のチャンバ全体の温度を精密に制御することなく、高速かつ低消費電力で複数の被試験デバイス12の温度を制御することができる。また、これに代えて、テスト部220は、テスト部220のチャンバ全体の温度を、試験の温度条件と略同一の温度に制御する温度制御部を備えてもよい。
駆動部246は、デバイス装着部242を駆動する。駆動部246は、デバイス装着部242の移動を制御して、デバイストレイ10をソケットボード120へと搬送し、複数の被試験デバイス12と対応する試験用ソケット122とを電気的に接続させる。
試験用ソケット撮像部310は、ソケットボード120が有する複数の試験用ソケット122を撮像する。試験用ソケット撮像部310は、それぞれの試験用ソケット122における電極の位置を示す情報を含む領域を撮像する。本例の試験用ソケット撮像部310は、ソケット嵌合ユニット420と嵌合した試験用ソケット122を撮像する。試験用ソケット撮像部310は、ソケット嵌合ユニット420に設けられたマーク等と、試験用ソケット122における電極とを含む領域を撮像する。これにより、ソケット嵌合ユニット420に設けられたマーク等に対する、試験用ソケット122における電極の相対位置を取得する。試験用ソケット撮像部310は、試験用ソケット122毎にそれぞれ撮像してよく、これに代えて、複数の試験用ソケット122毎に撮像してもよい。試験用ソケット撮像部310は、撮像カメラと当該撮像カメラを移動させる移動部を有し、撮像すべき試験用ソケット122の近傍に当該撮像カメラを移動させて当該試験用ソケット122を撮像してよい。
これに代えて、試験用ソケット撮像部310は、撮像カメラとミラーを有し、当該ミラーを介して試験用ソケット122を撮像カメラで撮像してよい。この場合、試験用ソケット撮像部310は、ミラーを移動させる移動部等で移動させ、撮像すべき試験用ソケット122の像を当該撮像カメラに入射させて、試験用ソケット122を撮像してよい。
アクチュエータユニット320は、複数の被試験デバイス12が載置されたデバイストレイ10上において、被試験デバイス12が接続される試験用ソケット122の電極に対応する位置へと当該被試験デバイス12の位置をそれぞれ調整する。アクチュエータユニット320は、熱印加部210内において、被試験デバイス12の電極の位置をそれぞれ検出し、被試験デバイス12の電極が、対応する試験用ソケット122の電極に接続できるように被試験デバイス12の位置を調整する。また、アクチュエータユニット320は、自身が有するアクチュエータの原点位置および駆動距離等を検出して調整する。
制御部340は、試験用ソケット撮像部310およびアクチュエータユニット320に接続され、被試験デバイス12の位置調整を制御する。制御部340は、試験用ソケット撮像部310の撮像結果、アクチュエータユニット320の検出結果等に基づき、被試験デバイス12の調整量をアクチュエータユニット320に指定して、当該被試験デバイス12の位置を調整させる。また、制御部340は、駆動部246、搬送部240、搬入ローダ、搬出ローダ等に接続され、デバイストレイ10および調整用トレイ20のロード/アンロード/搬送、デバイス装着部242の駆動等を制御してよい。
また、制御部340は、温度制御部212、デバイス装着部242、および温度制御部232と接続されて、複数の被試験デバイス12の温度を制御してよい。また、制御部340は、複数の被試験デバイス12を対応する試験用ソケット122にそれぞれ装着した後に、複数の被試験デバイス12の装着完了を試験装置に通知してよい。この場合、試験装置は、装着完了の通知に応じて被試験デバイス12の試験を実行し、試験の終了または停止を制御部340に通知してもよい。制御部340は、試験の終了の通知に応じて、被試験デバイス12をデバイストレイ10に載置し、デバイストレイ10を搬出する。
図2は、本実施形態に係るハンドラ装置100が、被試験デバイス12を試験用ソケット122に搬送した構成例を示す。図2は、デバイス装着部242がデバイストレイ10を載置してソケットボード120の近傍まで搬送し、押付部244が被試験デバイス12をソケットボード120の方向へと押し付けて対応する試験用ソケット122に装着した例を示す。本実施例において、被試験デバイス12が複数のBGA型の電極18を有する例を説明する。
試験用ソケット122は、被試験デバイス12と電気的に接続され、試験装置から供給される試験信号を被試験デバイス12に伝達する。また、試験用ソケット122は、試験信号に応じて被試験デバイス12が出力する応答信号を試験装置に伝達する。試験用ソケット122は、ソケットボード120に複数備わり、ソケットボード120のテストヘッド110とは反対の面に行方向および列方向に配列されて実装されてよい。試験用ソケット122は、ソケットピン124と、複数の電極126とを含む。試験用ソケット122の複数の電極126は、被試験デバイス12が有する複数の電極18と電気的に接続する。
ソケットピン124は、デバイス保持器30と嵌合する。ソケットピン124は、1つの試験用ソケット122に対して2以上備わってよい。ソケットピン124は、試験用ソケット122の四隅の近傍にそれぞれ備わることが望ましい。
デバイス保持器30は、インナーユニット32と、アウターユニット34と、ピン挿入部36とを有する。インナーユニット32は、被試験デバイス12をそれぞれ搭載する。インナーユニット32は、一例として、弾性力等により被試験デバイス12を押圧する弾性部材を有し、被試験デバイス12をそれぞれ固定する。インナーユニット32は、当該被試験デバイス12がハンドラ装置100に搬入して搬出されるまでの間、被試験デバイス12を搭載して固定した状態を保つ。
アウターユニット34は、インナーユニット32を移動可能に保持する。インナーユニット32およびアウターユニット34は、押付部244を貫通させる貫通孔を有する。この場合、押付部244は、インナーユニット32およびアウターユニット34を貫通して、被試験デバイス12の電極18が形成された面とは反対側の面を押す。
これに代えて、アウターユニット34は、インナーユニット32を保持する面とは反対側の面に、デバイス装着部242の押付部244が押し付けられてもよい。この場合、アウターユニット34は、押付部244が押し付けられる凹部が形成されてもよい。これに代えて、アウターユニット34は、押付部244を貫通させる貫通孔を有し、押付部244は、インナーユニット32の被試験デバイス12を保持する面とは反対側の面を押してもよい。
アウターユニット34は、インナーユニット32をアウターユニット34に対して移動可能な状態にするか、アウターユニット34に固定した状態にするかをメカニカルに切り換えるロック機構を含んでよい。これに代えて、インナーユニット32は、インナーユニット32自身をアウターユニット34に対して移動可能な状態にするか、アウターユニット34に固定した状態にするかをメカニカルに切り換えるロック機構を含んでもよい。
ピン挿入部36は、ソケットピン124に対応して形成され、ソケットピン124と嵌合する。即ち、押付部244がデバイス保持器30を試験用ソケット122に押し付けたことに応じて、ピン挿入部36は、ソケットピン124と嵌合し、被試験デバイス12の電極18と試験用ソケット122の電極126とが電気的に接続される。
ここで、被試験デバイス12の電極18のサイズおよびピッチ等が微細化することにより、試験装置およびハンドラ装置100等の製造精度等と被試験デバイス12の位置精度等が略同程度となると、ソケットピン124をピン挿入部36に嵌合させても、被試験デバイス12および試験用ソケット122が電気的に接続できない場合が生じる。そこで、本実施形態のハンドラ装置100は、試験用ソケット撮像部310およびアクチュエータユニット320等を備え、調整用トレイ20等を用いて、デバイス保持器30に搭載される被試験デバイス12の位置を予め調整し、ソケットピン124をピン挿入部36に嵌合させることにより、被試験デバイス12および試験用ソケット122を電気的に接続させる。
図3は、本実施形態のアクチュエータユニット320を、デバイストレイ10と共に示す。図3は、デバイストレイ10が搬入ローダによって熱印加部210内部に搬入され、搬送部240上に載置された例を示す。
デバイストレイ10は、一例として、複数のデバイス保持器30を行方向および列方向に配列して載置する。デバイストレイ10は、試験装置の試験用ソケット122の配列に対応させて、複数のデバイス保持器30を載置する。
本実施例において、デバイストレイ10が、デバイス保持器30を16行16列に配列して載置する例を説明する。この場合、デバイストレイ10は、最大で256の被試験デバイス12を保持して搬送することになる。ここで、デバイストレイ10の行方向をX軸、列方向をY軸とする。この場合、搬送部240は、デバイストレイ10をX軸方向に移動させて、熱印加部210、テスト部220、および除熱部230の間を搬送する。
デバイストレイ10は、テスト部220においてソケットボード120と対向する一方の面に、デバイス保持器30を格納する格納部14を備える。格納部14は、複数のデバイス保持器30に対応してそれぞれ形成される凹部でよい。また、それぞれの格納部14は、デバイストレイ10の一方の面から他方の面を貫通する貫通孔16を有する。これによって、デバイス装着部242が有する押付部244は、当該貫通孔16を貫通して、デバイス保持器30を試験用ソケット122に押し付けることができる。
アクチュエータユニット320は、デバイストレイ10の上に配置される。アクチュエータユニット320は、アクチュエータ330を有する。アクチュエータ330は、被試験デバイス12を保持するデバイス保持器30を試験用ソケット122に嵌合するのに先立ってデバイス保持器30に嵌合され、デバイス保持器30上における被試験デバイス12の位置を調整する。本例のアクチュエータ330は、被試験デバイス12を保持するインナーユニット32を、アウターユニット34に対して移動させることで、デバイス保持器30上における被試験デバイス12の位置を調整する。アクチュエータ330は、後述する調整用ソケット430に対する被試験デバイス12の相対位置に基づいて、デバイス保持器30上における被試験デバイス12の位置を調整する。
アクチュエータ330は、アクチュエータユニット320に複数設けられてよい。この場合、それぞれのアクチュエータ330は、対応する被試験デバイス12の位置をそれぞれ調整する。例えば、アクチュエータ330は、被試験デバイス12の列方向の配置に対応して複数設けられ、列方向に並ぶ複数の被試験デバイス12をそれぞれ調整する。この場合、列方向(即ち、本例の場合Y方向)に16のアクチュエータ330が設けられてよい。そして、アクチュエータユニット320は、被試験デバイス12の1列の配置に対応する距離ずつ、X方向に16回移動することで、最大256の被試験デバイス12を列毎に調整してよい。これに代えて、搬送部240は、被試験デバイス12の1列の配置に対応する距離ずつ、デバイストレイ10をX方向に16回移動させることで、最大256の被試験デバイス12を列毎に調整してもよい。
これに代えて、アクチュエータ330は、Y方向に16未満のアクチュエータ330が設けられてもよい。この場合、アクチュエータユニット320は、熱印加部210内においてY方向に移動し、列方向に並ぶ複数の被試験デバイス12を順次調整してよい。一例として、8のアクチュエータ330が1つおきに列方向に並ぶ場合、当該8のアクチュエータ330は、列方向に並ぶ複数の被試験デバイス12のうち奇数行または偶数行の8の被試験デバイス12をそれぞれ調整する。
これによって、アクチュエータユニット320は、被試験デバイス12の1行の配置に対応する距離だけY方向に移動することで、列方向に並ぶ合計16の被試験デバイス12を調整することができる。そして、アクチュエータユニット320は、1列の調整が終了する毎に、被試験デバイス12の1列の配置に対応する距離ずつ、X方向に移動することで、最大256の被試験デバイス12をそれぞれ調整することができる。これに代えて、搬送部240は、1列の調整が終了する毎に、被試験デバイス12の1列の配置に対応する距離ずつ、デバイストレイ10をX方向に移動させることで、最大256の被試験デバイス12をそれぞれ調整してもよい。
このように、アクチュエータユニット320は、列方向に移動することで、列方向に設けられるアクチュエータ330の数を最小で1つまで低減することができる。本実施例において、アクチュエータユニット320が1つおきに列方向に並ぶ8のアクチュエータ330を有する例を説明する。
図4は、本実施形態に係るアクチュエータユニット320を、調整用トレイ20と共に示す。図4は、調整用トレイ20が搬入ローダによって熱印加部210内部に搬入され、搬送部240上に載置された例を示す。
調整用トレイ20は、デバイス保持器30を搭載するデバイストレイ10とほぼ同一形状に形成される。調整用トレイ20は、例えば、デバイストレイ10と外径寸法が同一に形成される。調整用トレイ20は、格納部22と、貫通スリット26とを備える。
格納部22は、例えば、デバイストレイ10の格納部14と同一形状で同一配列に形成される。また、それぞれの格納部22は、調整用トレイ20の一方の面から他方の面を貫通する貫通孔24を有する。
調整用トレイ20は、複数のアクチュエータ嵌合ユニット410および複数のソケット嵌合ユニット420を搭載する。調整用トレイ20は、アクチュエータ嵌合ユニット410およびソケット嵌合ユニット420を、予め定められた配置で格納部22にそれぞれ格納する。
例えば、複数のアクチュエータ嵌合ユニット410を格納する複数の格納部22は、列状に配列される。図4は、複数のアクチュエータ嵌合ユニット410を格納する複数の格納部22が、調整用トレイ20において、テスト部220に搬入される場合に先頭となる側とは反対側の第1列に配列される例を示す。
また、例えば、複数のソケット嵌合ユニット420を格納する複数の格納部22は、1または複数の列に配列される。即ち、複数のソケット嵌合ユニット420は、複数のアクチュエータ嵌合ユニット410を格納する複数の格納部22の列以外の予め定められた列に配列される。
貫通スリット26は、調整用トレイ20の表面から裏面まで貫通し、複数のアクチュエータ嵌合ユニット410を格納する複数の格納部22に沿って形成される。図4は、貫通スリット26が、上述した第1列に隣接する第2列の位置に形成された例を示す。調整用トレイ20における貫通スリット26の位置は、デバイストレイ10において、テスト部220に搬入される場合に先頭となる側とは反対側の第2列の位置に対応する。即ち、調整用トレイ20は、第2列の格納部22に代えて、貫通スリット26を有する点でデバイストレイ10と形状が異なってよい。
アクチュエータ嵌合ユニット410は、アクチュエータユニット320が有するアクチュエータ330と嵌合する。アクチュエータ嵌合ユニット410は、アクチュエータユニット320および調整用トレイ20の相対位置が近接することにより、アクチュエータ330と嵌合する。アクチュエータ嵌合ユニット410は、デバイス保持器30の少なくとも被試験デバイス12を保持する部分の形状とほぼ同一形状である。
ソケット嵌合ユニット420は、試験用ソケット122に嵌合される。ソケット嵌合ユニット420は、搬送部240が当該ソケット嵌合ユニット420をテスト部220の試験用ソケット122に搬送することにより、試験用ソケット122に嵌合される。
図5は、図4に示したアクチュエータユニット320および調整用トレイ20のX方向の断面図を制御部340と共に示す。アクチュエータユニット320は、図4に示した構成に加え、調整用ソケット撮像部322と、貫通孔324と、アクチュエータ撮像部326と、連結部328と、調整用ソケット430とを更に有する。即ち、調整用ソケット撮像部322、アクチュエータ330、および調整用ソケット430は、アクチュエータユニット320に一体化されて設けられる例を説明する。
調整用ソケット430は、デバイス保持器30、アクチュエータ嵌合ユニット410およびソケット嵌合ユニット420に順次嵌合される。調整用ソケット430に嵌合させた状態で、調整用ソケット430に対するデバイス保持器30上の被試験デバイス12およびソケット嵌合ユニット420の相対位置を検出することで、被試験デバイス12およびソケット嵌合ユニット420の位置ずれを検出することができる。また、ソケット嵌合ユニット420は、試験用ソケット122にも嵌合される。そして、ソケット嵌合ユニット420に嵌合させた状態で、ソケット嵌合ユニット420に対する試験用ソケット122の相対位置を検出する。これにより、被試験デバイス12および試験用ソケット122の位置ずれを間接的に検出することができる。従って、被試験デバイス12を試験用ソケット122に接続する前に、被試験デバイス12および試験用ソケット122の位置ずれを検出することができ、被試験デバイス12の位置を予め調整することができる。
調整用ソケット430は、一例として、アクチュエータユニット320のデバイストレイ10および調整用トレイ20に対向する一方の面に形成される。調整用ソケット430は、例えば、アクチュエータユニット320およびデバイストレイ10の相対位置が近接することにより、デバイス保持器30と嵌合する。また、調整用ソケット430は、アクチュエータユニット320および調整用トレイ20の相対位置が近接することにより、アクチュエータ嵌合ユニット410またはソケット嵌合ユニット420と嵌合する。
ここで、搬送部240がデバイストレイ10および調整用トレイ20をZ方向に搬送することで、デバイストレイ10および調整用トレイ20とアクチュエータユニット320とのそれぞれの相対位置を変更して近接させてよい。これに代えて、アクチュエータユニット320がZ方向に移動することで、デバイストレイ10および調整用トレイ20とアクチュエータユニット320とのそれぞれの相対位置を変更してもよい。
調整用ソケット撮像部322は、デバイストレイ10のデバイス保持器30が格納される側から、嵌合した調整用ソケット430およびデバイス保持器30を撮像する。また、調整用ソケット撮像部322は、調整用トレイ20のアクチュエータ嵌合ユニット410が格納される側から、嵌合した調整用ソケット430およびアクチュエータ嵌合ユニット410を撮像する。調整用ソケット撮像部322は、1組の調整用ソケット430およびデバイス保持器30と、1組の調整用ソケット430およびアクチュエータ嵌合ユニット410をそれぞれ撮像してよい。これに代えて、調整用ソケット撮像部322は、複数の組の調整用ソケット430およびデバイス保持器30等をそれぞれ撮像してもよい。
貫通孔324は、当該アクチュエータユニット320のデバイストレイ10および調整用トレイ20に対向する一方の面から、当該一方の面の反対側の他方の面までを貫通する。貫通孔324は、アクチュエータユニット320における調整用ソケット430が搭載される領域の少なくとも一部に形成される。調整用ソケット撮像部322は、貫通孔324を介して、アクチュエータユニット320の他方の面から、嵌合した調整用ソケット430およびデバイス保持器30と、嵌合した調整用ソケット430およびアクチュエータ嵌合ユニット410とを撮像する。
アクチュエータ撮像部326は、1または複数のアクチュエータ330を撮像する。アクチュエータ撮像部326は、アクチュエータ330をアクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合した状態で、アクチュエータ嵌合ユニット410におけるアクチュエータ330とは反対側からアクチュエータ330およびアクチュエータ嵌合ユニット410を撮像する。即ち、アクチュエータ撮像部326は、調整用トレイ20のアクチュエータユニット320に対向する面とは反対側の面に対向して設けられ、調整用トレイ20の貫通孔24を介して、嵌合したアクチュエータ330およびアクチュエータ嵌合ユニット410を撮像する。
アクチュエータ撮像部326は、例えば、熱印加部210におけるテスト部220とは反対側の搬送部240の端部近傍に、アクチュエータ330に対応して列状に設けられる。これに代えて、アクチュエータ撮像部326は、調整用トレイ20のアクチュエータユニット320が配置する側とは反対側において、列状に設けられてもよい。
本実施例において、1つおきに8のアクチュエータ330が列方向に並ぶので、アクチュエータ撮像部326も対応して1つおきに列方向に8個並んでよい。搬送部240は、アクチュエータ撮像部326がアクチュエータ330を撮像する場合、搬送部240の端部近傍の予め定められた位置に調整用トレイ20を搬送する。図4および5は、搬送部240が当該予め定められた位置に調整用トレイ20を搬送した例を示す。
連結部328は、貫通スリット26を通過して調整用ソケット撮像部322が設けられたアクチュエータユニット320にアクチュエータ撮像部326を連結する。連結部328は、アクチュエータ撮像部326がアクチュエータ330を撮像する場合に、調整用ソケット撮像部322とアクチュエータ撮像部326とを連結する。
これによって、アクチュエータ撮像部326が列方向に移動して列方向に並ぶ複数のアクチュエータ330を撮像する場合に、当該アクチュエータ撮像部326は、アクチュエータユニット320と共に移動することができる。ここで、アクチュエータ撮像部326が、アクチュエータ330と別個独立に移動する機構を備える場合、連結部328はなくてもよい。また、アクチュエータ撮像部326がアクチュエータ330を撮像しない状態において、連結部328は、搬送部240および調整用トレイ20とは接触しない位置に収納される。
制御部340は、調整用ソケット位置検出部342と、アクチュエータ位置検出部344と、アクチュエータ調整部348とを有する。
調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット430にアクチュエータ嵌合ユニット410が嵌合された状態で、調整用ソケット430とアクチュエータ330の基準位置との相対位置を検出する。また、調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット430にソケット嵌合ユニット420が嵌合された状態で、調整用ソケット430とソケット嵌合ユニット420との相対位置を検出する。また、調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット430にデバイス保持器30が嵌合された状態で、調整用ソケット430とデバイス保持器30の基準位置との相対位置を検出する。
調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット撮像部322に接続され、調整用ソケット撮像部322の撮像結果に基づき、相対位置を検出する。調整用ソケット位置検出部342は、検出した相対位置をアクチュエータ調整部348に供給する。
アクチュエータ位置検出部344は、アクチュエータ撮像部326に接続され、アクチュエータ撮像部326によるアクチュエータ330の撮像結果に基づき、アクチュエータ330が移動する距離および方向を検出する。また、アクチュエータ位置検出部344は、嵌合したアクチュエータ330およびアクチュエータ嵌合ユニット410の撮像結果に基づきアクチュエータ330およびアクチュエータ嵌合ユニット410の相対位置を検出する。アクチュエータ位置検出部344は、検出した相対位置をアクチュエータ調整部348に供給する。
アクチュエータ調整部348は、アクチュエータ330に接続され、当該アクチュエータ330をアクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合させてアクチュエータ330の駆動量を調整する。アクチュエータ調整部348は、例えば、アクチュエータ330をアクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合した状態で駆動させ、アクチュエータ330が実際に移動した距離および方向に基づき、駆動量を調整する。
また、アクチュエータ調整部348は、アクチュエータ330を駆動して、被試験デバイス12の位置を調整する。アクチュエータ調整部348は、被試験デバイス12の調整すべき位置を算出し、アクチュエータ330を駆動して当該位置に被試験デバイス12を移動させる。アクチュエータ調整部348は、調整用ソケット位置検出部342およびアクチュエータ位置検出部344から供給される検出結果に基づき、被試験デバイス12の位置を調整する。
図6は、図4に示したアクチュエータユニット320および調整用トレイ20のY方向の断面図を示す。調整用ソケット撮像部322および調整用ソケット430は、ソケット嵌合ユニット420に対応してアクチュエータユニット320に設けられる。調整用ソケット撮像部322および調整用ソケット430は、ソケット嵌合ユニット420の列方向の配置に対応して複数設けられてよく、例えば、列方向に16組の調整用ソケット撮像部322および調整用ソケット430が設けられる。
これに代えて、アクチュエータユニット320は、列方向に16組未満の調整用ソケット撮像部322および調整用ソケット430が設けられてもよい。この場合、調整用ソケット430は、アクチュエータ330と同様に、熱印加部210内においてY方向に移動し、列方向に並ぶ複数のソケット嵌合ユニット420とそれぞれ嵌合して撮像される。
図6は、調整用ソケット撮像部322および調整用ソケット430が、アクチュエータ330と同様に、複数のソケット嵌合ユニット420のうち列方向に1つ置きに並ぶソケット嵌合ユニット420に対応して設けられる例を示す。この場合、8組の調整用ソケット撮像部322および調整用ソケット430が1つおきに列方向に並び、列方向に並ぶ複数のソケット嵌合ユニット420のうち奇数行または偶数行の8のソケット嵌合ユニット420とそれぞれ嵌合して撮像する。
調整用トレイ20において、アクチュエータ嵌合ユニット410は、ソケット嵌合ユニット420が並ぶ行方向に配列されるので、ソケット嵌合ユニット420と同様に、列方向に並ぶ調整用ソケット430に嵌合することができる。また、列方向に並ぶ調整用ソケット撮像部322は、嵌合した調整用ソケット430およびアクチュエータ嵌合ユニット410を撮像することができる。
また、調整用トレイ20において、アクチュエータ嵌合ユニット410を第1列に、ソケット嵌合ユニット420を第3列にそれぞれ格納する場合、アクチュエータユニット320を調整用トレイ20に近接させてアクチュエータ330を第1列のアクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合すると、調整用ソケット430を第3列のソケット嵌合ユニット420に嵌合することもできる。これによって、アクチュエータ撮像部326がアクチュエータ330を撮像すると共に、調整用ソケット撮像部322が調整用ソケット430を撮像することもできる。
以上の本実施形態に係るハンドラ装置100は、デバイストレイ10を搬入するのに先立って、調整用トレイ20を搬入し、装置内の各部の相対位置を検出してから、デバイストレイ10に保持された被試験デバイス12の位置を調整する。ハンドラ装置100の動作については、図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係るハンドラ装置100の動作フローを示す。また、図8から図19は、ハンドラ装置100がデバイストレイ10および調整用トレイ20を搬送する過程におけるハンドラ装置100の構成例を示す。
まず、ハンドラ装置100は、調整用トレイ20を搬入する(S700)。制御部340は、調整用トレイ20を搬入ローダによって熱印加部210に搬入させ、搬送部240によってテスト部220の試験用ソケット122まで搬送する。そして制御部340は、デバイス装着部242によって調整用トレイ20に格納されたソケット嵌合ユニット420を試験用ソケット122に嵌合させる。即ち、ソケット嵌合ユニット420は、被試験デバイス12を保持するデバイス保持器30を試験用ソケット122に嵌合するのに先立って、試験用ソケット122が嵌合される。
図8は、本実施形態に係るソケット嵌合ユニット420が、試験用ソケット122に嵌合した第1の構成例を示す。本実施例において、複数のソケット嵌合ユニット420は、調整用トレイ20における熱印加部210側から第3、4、6、8、10、12、16列の格納部22に格納される例を説明する。ここで、図8の調整用トレイ20における第2列は、貫通スリット26が形成される例を示す。
次に、試験用ソケット撮像部310は、試験用ソケット122にソケット嵌合ユニット420が嵌合した状態において、試験用ソケット122およびソケット嵌合ユニット420を撮像し、試験用ソケット122に対するソケット嵌合ユニット420の相対位置であるソケット座標を取得する(S710)。試験用ソケット撮像部310は、ソケットボード120の熱印加部210側から第3、4、6、8、10、12、16列の試験用ソケット122および嵌合するソケット嵌合ユニット420を撮像する。
ここで、制御部340は、試験用ソケット撮像部310に接続される試験用ソケット位置検出部346を更に有する。試験用ソケット位置検出部346は、試験用ソケット122がソケット嵌合ユニット420に嵌合した状態における試験用ソケット122に対するソケット嵌合ユニット420の相対位置を検出する。
図9は、本実施形態に係る試験用ソケット撮像部310が、嵌合した試験用ソケット122およびソケット嵌合ユニット420を撮像する構成例を示す。ここで、ソケット嵌合ユニット420は、ピン挿入部422と、基準マーク424と、開口部426とを有する。ピン挿入部422は、ソケットピン124と嵌合する。即ち、ソケット嵌合ユニット420は、デバイス保持器30の少なくともソケットピン124と嵌合する部分の形状と同一形状となる。
基準マーク424は、凸部、凹部、色または反射率の異なる物質、および貫通孔等でよく、図9においては、貫通孔が形成された例を示す。開口部426は、試験用ソケット122と嵌合した状態で試験用ソケット122の少なくとも一部の電極126を含む領域を、試験用ソケット122と嵌合される面とは反対面側から観察可能にする貫通孔である。
試験用ソケット撮像部310は、試験用ソケット122にソケット嵌合ユニット420が嵌合した状態において、ソケット嵌合ユニット420側から、ソケット嵌合ユニット420の基準マークおよび試験用ソケット122の少なくとも一部を含む領域を撮像する。試験用ソケット撮像部310が撮像する領域には、試験用ソケット122の電極126の位置を示す情報が含まれる。本例において、電極126の位置を示す情報は、開口部426に露出する電極126そのものである。他の例においては、電極126の位置を示す情報は、試験用ソケット122に設けられた基準マーク等であってよい。開口部426は、ソケット嵌合ユニット420で囲まれた領域でなくともよい。試験用ソケット位置検出部346は、試験用ソケット撮像部310における撮像結果に基づき、試験用ソケット122の電極126と、ソケット嵌合ユニット420の基準マークとの相対位置をそれぞれ検出する。即ち、試験用ソケット位置検出部346は、ソケット嵌合ユニット420の基準マーク424に対する試験用ソケット122の電極126の相対位置を検出する。試験用ソケット122の電極126の相対位置に対応して、被試験デバイス12の位置を調整することで、試験用ソケット122と、被試験デバイス12とを精度よく接続することができる。
次に、搬送部240は、ソケット嵌合ユニット420を2以上の試験用ソケット122に順次嵌合させるべく、調整用トレイ20を搬送する。例えば、搬送部240は、調整用トレイ20を行方向(X方向)の熱印加部210側に、試験用ソケット122の1列に相当する距離だけ搬送する。これによって、第3、4、6、8、10、12、16列の格納部22に格納されたソケット嵌合ユニット420は、ソケットボード120の熱印加部210側から第2、3、5、7、9、11、13、15列の試験用ソケット122と嵌合することができる。
試験用ソケット撮像部310は、嵌合した試験用ソケット122およびソケット嵌合ユニット420を、ソケット嵌合ユニット420側から撮像する。このため、基準マーク424は、ソケット嵌合ユニット420において、試験用ソケット122と嵌合される面とは反対面において観察可能に設けられる。
また、ソケット嵌合ユニット420は、調整用ソケット430とも嵌合する。後述するように、嵌合したソケット嵌合ユニット420および調整用ソケット430は、調整用ソケット430側から撮像される。このため、ソケット嵌合ユニット420の基準マーク424は、調整用ソケット430と嵌合される面においても観察可能に設けられる。つまり、基準マーク424は、試験用ソケット122および調整用ソケット430と嵌合される面、および、当該面とは反対面の双方において観察可能なマークである。また、ソケット嵌合ユニット420の基準マーク424は、ソケット嵌合ユニット420と調整用ソケット430とが嵌合した状態で調整用ソケット430に覆われない位置に設けられる。
図10は、複数のソケット嵌合ユニット420が、複数の試験用ソケット122に嵌合した第2の構成例を示す。図10に示す状態では、試験用ソケット撮像部310は、ソケットボード120の第2、5、7、9、11、13、15列の試験用ソケット122および嵌合するソケット嵌合ユニット420を撮像する。ソケットボード120においては、X軸負方向における端の列から順に第1列、第2列、・・・第16列とする。また、試験用ソケット位置検出部346は、試験用ソケット撮像部310の撮像結果に基づいて、対象列における試験用ソケット122の電極126と、ソケット嵌合ユニット420の基準マークとの相対位置をそれぞれ検出する。
同様に、搬送部240は、調整用トレイ20を行方向の熱印加部210側に、1列ずらすように搬送する。これによって、ソケット嵌合ユニット420は、ソケットボード120の第1、2、4、6、8、10、12、14列の試験用ソケット122と嵌合することができる。
図11は、本実施形態に係るソケット嵌合ユニット420が、試験用ソケット122に嵌合した第3の構成例を示す。これによって、試験用ソケット撮像部310は、ソケットボード120の第1列の試験用ソケット122および嵌合するソケット嵌合ユニット420を撮像する。また、試験用ソケット位置検出部346は、試験用ソケット撮像部310の撮像結果に基づいて、試験用ソケット122の電極126と、ソケット嵌合ユニット420の基準マークとの相対位置をそれぞれ検出し、全ての試験用ソケット122のソケット座標を取得する。
次に、ハンドラ装置100は、調整用ソケット430にソケット嵌合ユニット420を嵌合して、調整用ソケット430および試験用ソケット122の間の第1相関を取得する(S720)。第1相関とは、例えばソケット嵌合ユニット420に嵌合させた場合の、ソケット嵌合ユニット420に対する調整用ソケット430の相対位置と、ソケット嵌合ユニット420に対する試験用ソケット122の相対位置とのずれを示す情報を含む。このように、ソケット嵌合ユニット420は、試験用ソケット122および調整用ソケット430に順次嵌合される。また、搬送部240は、調整用ソケット430を2以上のソケット嵌合ユニット420に順次嵌合させるべく、調整用トレイ20を搬送する。搬送部240は、調整用トレイ20に格納された全てのソケット嵌合ユニット420と調整用ソケット430とが嵌合するように、調整用トレイ20を搬送してよい。
図12は、本実施形態に係るソケット嵌合ユニット420が、調整用ソケット430に嵌合した構成例を示す。図12は、調整用トレイ20における第3列のソケット嵌合ユニット420と、調整用ソケット430とが嵌合した例を示す。制御部340は、調整用トレイ20における他の列のソケット嵌合ユニット420と、調整用ソケット430とが嵌合するように、搬送部240および/またはアクチュエータユニット320を順次移動させるように制御してよい。
調整用ソケット撮像部322は、調整用ソケット430にソケット嵌合ユニット420が嵌合した状態において、調整用ソケット430およびソケット嵌合ユニット420を撮像する。図13は、本実施形態に係る調整用ソケット撮像部322が、嵌合した調整用ソケット430およびソケット嵌合ユニット420を撮像する構成例を示す。
ここで、調整用ソケット430は、ソケットピン432と、基準マーク434と、開口部436とを含む。ソケットピン432は、ピン挿入部422と嵌合する。即ち、調整用ソケット430は、試験用ソケット122の少なくともデバイス保持器30と嵌合する部分の形状と同一形状となる。
基準マーク434は、調整用ソケット430において、デバイス保持器30およびソケット嵌合ユニット420と嵌合される面とは反対面側の面において観察可能なマークである。基準マーク434は、凸部、凹部、色または反射率の異なる物質、および貫通孔等でよく、図13においては、凹部が形成された例を示す。開口部436は、ソケット嵌合ユニット420と嵌合される面とは反対面側から、ソケット嵌合ユニット420の少なくとも一部の領域を観察する貫通孔である。本例では、当該一部の領域に基準マーク424が含まれる。また、調整用ソケット430は、デバイス保持器30とも嵌合する。開口部436は、デバイス保持器30と嵌合した状態で被試験デバイス12の少なくとも一部の電極18を反対面側から観察可能にする。
調整用ソケット撮像部322は、調整用ソケット430にソケット嵌合ユニット420が嵌合した状態において、調整用ソケット430側から、貫通孔324、および開口部436を介して、ソケット嵌合ユニット420の基準マーク424および調整用ソケット430の少なくとも一部を含む領域を撮像する。ここで、調整用ソケット撮像部322は、調整用ソケット430の基準マーク434を含むように撮像してよい。
調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット撮像部322の撮像結果に基づき、調整用ソケット430がソケット嵌合ユニット420に嵌合した状態における調整用ソケット430に対するソケット嵌合ユニット420の相対位置を検出する。調整用ソケット位置検出部342は、一例として、ソケット嵌合ユニット420の基準マーク424と、調整用ソケット430の基準マーク434との距離および方向を相対位置としてそれぞれ検出する。
制御部340は、検出したソケット嵌合ユニット420に対する調整用ソケット430の相対位置と、ソケット嵌合ユニット420に対する試験用ソケット122の相対位置とに基づき、調整用ソケット430および試験用ソケット122の間の第1相関を取得する。例えば、調整用ソケット位置検出部342は、検出した相対位置を試験用ソケット位置検出部346に供給する。試験用ソケット位置検出部346は、試験用ソケット122およびソケット嵌合ユニット420の相対位置と、ソケット嵌合ユニット420および調整用ソケット430の相対位置とのずれを、試験用ソケット122および調整用ソケット430との間の位置ずれ量として検出し、第1相関とする。試験用ソケット位置検出部346は、検出した第1相関を調整用ソケット位置検出部342に供給してよい。
次に、ハンドラ装置100は、調整用ソケット430にアクチュエータ嵌合ユニット410を嵌合して、試験用ソケット122およびアクチュエータ嵌合ユニット410の間の第2相関を取得する(S730)。ここで、ハンドラ装置100は、調整用ソケット430および試験用ソケット122の間の第1相関を取得しているので、調整用ソケット430とアクチュエータ嵌合ユニット410との相対位置を検出することで、アクチュエータ嵌合ユニット410および試験用ソケット122の間の相関を取得することができる。
図14は、本実施形態に係る調整用ソケット430が、アクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合した構成例を示す。調整用ソケット撮像部322は、調整用ソケット430がアクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合した状態で、調整用ソケット430側から調整用ソケット430およびアクチュエータ嵌合ユニット410を撮像する。ここで、調整用ソケット撮像部322は、調整用ソケット430に嵌合した複数のアクチュエータ嵌合ユニット410を調整用トレイ20の表面側から順番に撮像してよい。図15は、本実施形態に係る調整用ソケット撮像部322が、嵌合した調整用ソケット430およびアクチュエータ嵌合ユニット410を撮像する構成例を示す。
ここで、アクチュエータ嵌合ユニット410は、インナーユニット440と、アウターユニット450とを備える。インナーユニット440は、デバイス保持器30のインナーユニット32と外形形状がほぼ一致して形成される。即ち、第2相関を取得することにより、デバイス保持器30のインナーユニット32と、試験用ソケット122の間の相関を取得できる程度に、インナーユニット440は、デバイス保持器30のインナーユニット32の形状と一致する。
インナーユニット440は、開口部442と、基準マーク444とを有する。開口部442は、当該インナーユニット440を保持するアウターユニット450の少なくとも一部の領域を、当該インナーユニット440が保持される面とは反対側の面から観察する貫通孔である。基準マーク444は、調整用ソケット430と嵌合される側の面、および、当該面とは反対面の双方において観察可能なマークである。基準マーク424は、凸部、凹部、色または反射率の異なる物質、および貫通孔等でよく、図15においては、貫通孔が形成された例を示す。
アウターユニット450は、インナーユニット440を移動可能に保持する。アウターユニット450は、インナーユニット440を移動可能に保持するか否かをメカニカルに切り換えるロック機構を含んでよい。アウターユニット450は、ピン挿入部452、基準マーク454、開口部456を有する。ピン挿入部452は、ソケットピン432と嵌合する。即ち、アウターユニット450は、デバイス保持器30の少なくともソケットピン124と嵌合する部分の形状と同一形状となる。
基準マーク454は、調整用ソケット430およびアクチュエータ330と嵌合される面、および、当該面とは反対面の双方において観察可能なマークである。基準マーク454は、凸部、凹部、色または反射率の異なる物質、および貫通孔等でよく、図15においては、貫通孔が形成された例を示す。基準マーク454は、インナーユニット440を保持する一方の面において、当該一方の面側からインナーユニット440の開口部442を介して観測できる位置に形成される。開口部456は、調整用ソケット430と嵌合される面とは反対側から、インナーユニット440の少なくとも基準マーク424が形成された領域を観察する貫通孔である。
ここで、調整用ソケット430は、アウターユニット450と嵌合してアウターユニット450の位置を固定すると共に、開口部436の内壁でインナーユニット440の位置を固定する。アウターユニット450がインナーユニット440を保持するロック機構を含む場合、調整用ソケット430は、アウターユニット450と嵌合すると共に当該ロック機構を解除してインナーユニット440を移動可能にしてから、開口部436の内壁でインナーユニット440の位置を固定する。
調整用ソケット撮像部322は、嵌合した調整用ソケット430およびアクチュエータ嵌合ユニット410を調整用トレイ20の表面側から貫通孔324を介して撮像する。調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット撮像部322の撮像結果に基づき、調整用ソケット430およびアクチュエータ嵌合ユニット410の相対位置を検出する。
調整用ソケット430がインナーユニット440およびアウターユニット450の位置を固定するので、調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット430とアウターユニット450との相対位置に加えて、インナーユニット440との相対位置も検出することができる。即ち、調整用ソケット位置検出部342は、アウターユニット450の基準マーク454の位置と、インナーユニット440の基準マーク444の位置をそれぞれ検出し、基準マーク454および基準マーク444の相対位置を検出する。
また、調整用ソケット位置検出部342は、試験用ソケット122との間の第1相関が取れているので、アウターユニット450の基準マーク454の位置を検出することで、試験用ソケットの122における基準マーク454の位置を決定することもできる。この場合、調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット430の基準マーク434からアウターユニット450の基準マーク454の位置の相対位置に応じて、試験用ソケットの122における基準マーク454の位置を決定してよい。
次に、ハンドラ装置100は、アクチュエータ嵌合ユニット410にアクチュエータ330を嵌合して、アクチュエータ330の初期位置であるアクチュエータ座標を取得する(S740)。図16は、本実施形態に係るアクチュエータ嵌合ユニット410が、アクチュエータ330に嵌合した構成例を示す。
アクチュエータ撮像部326は、アクチュエータ330をアクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合した状態で、アクチュエータ嵌合ユニット410側からアクチュエータ330およびアクチュエータ嵌合ユニット410を撮像する。ここで、アクチュエータ撮像部326は、アクチュエータ330に嵌合した複数のアクチュエータ嵌合ユニット410を調整用トレイ20の裏面側から順番に撮像してよい。アクチュエータ調整部348は、アクチュエータ撮像部326および調整用ソケット撮像部322における撮像結果に基づいて、アクチュエータ330の駆動量を調整する。
図17は、本実施形態に係るアクチュエータ撮像部326が、嵌合したアクチュエータ嵌合ユニット410およびアクチュエータ330を撮像する構成例を示す。ここで、アクチュエータ330は、アウターキャッチ部332と、インナーキャッチ部334と、アクチュエータ駆動部336とを含む。
アウターキャッチ部332は、アクチュエータ嵌合ユニット410のアウターユニット450を把持する。アウターキャッチ部332は、ソケットピン124と同一の形状を有し、アウターユニット450のピン挿入部452と嵌合してアウターユニット450を把持する。
インナーキャッチ部334は、インナーユニット440を把持する。アウターユニット450がインナーユニット440を保持するロック機構を含む場合、インナーキャッチ部334は、インナーユニット440を把持した状態でインナーユニット440に設けられたロックを解除してインナーユニット440をアウターユニット450に対して相対的に移動可能としてからインナーユニット440を把持する。インナーキャッチ部334は、調整用ソケット430の開口部436の内壁と同一の形状を有してよく、アウターキャッチ部332がアウターユニット450を把持することに応じて、インナーユニット440を把持する。
アクチュエータ駆動部336は、アウターキャッチ部332に固定され、インナーキャッチ部334を移動させる。アクチュエータ駆動部336は、アクチュエータ調整部348から指示される調整量に応じて、インナーキャッチ部334を移動させる。まず、アクチュエータ調整部348は、インナーユニット440を把持したインナーキャッチ部334を初期位置としてよい。ここで、インナーキャッチ部334の初期位置は、一例として、アウターユニット450上における中央部にインナーユニット440を位置させるように定められる。
アクチュエータ調整部348は、アウターユニット450の基準マーク454と、インナーユニット440の基準マーク444との相対位置を検出することで、アウターキャッチ部332に対するインナーキャッチ部334の初期位置のずれ量を検出することができる。また、アクチュエータ調整部348は、アクチュエータ330をアクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合した状態で駆動させ、アクチュエータ330が実際に移動した距離および方向に基づき、デバイス保持器30上における被試験デバイス12の位置を調整する場合のアクチュエータ330の駆動量を調整する。
即ち、アクチュエータ調整部348は、インナーキャッチ部334を駆動させ、インナーキャッチ部334が実際に移動した距離および方向に基づき、駆動量を調整する。ここで、アクチュエータ調整部348は、インナーキャッチ部334の初期位置からの移動量に応じて、インナーキャッチ部334が実際に移動した距離および方向を検出してもよい。
また、アクチュエータ調整部348は、アクチュエータ撮像部326および調整用ソケット撮像部322における撮像結果を比較することで、インナーキャッチ部334が実際に移動した距離および方向を検出してもよい。すなわち、アクチュエータ調整部348は、調整用ソケット430にアクチュエータ嵌合ユニット410を嵌合させた場合と、アクチュエータ330にアクチュエータ嵌合ユニット410を嵌合させた場合とで生じるアクチュエータ嵌合ユニット410の位置ずれ量に基づいて、アクチュエータ330の駆動量を調整する。
制御部340は、ハンドラ装置100内の第1相関および第2相関を取得した上で、アクチュエータ330の初期位置、移動距離、および方向等を検出するので、試験用ソケット122に対するアクチュエータ330の相対位置のバラツキおよび誤差等を低減させ、精度よくアクチュエータ330を駆動することができる。制御部340は、複数のアクチュエータ330に対して、初期位置、移動距離、および方向等をそれぞれ検出して、それぞれのアクチュエータ330を別個独立に調整してよい。
ハンドラ装置100は、第1相関、第2相関、およびアクチュエータ330の座標を取得したことに応じて、調整用トレイ20による調整を完了し、当該調整用トレイ20を搬出する(S750)。そして、ハンドラ装置100は、被試験デバイス12を搭載したデバイストレイ10を搬入する(S760)。制御部340は、デバイストレイ10を搬入ローダによって熱印加部210に搬入させる。
次に、ハンドラ装置100は、調整用ソケット430にデバイス保持器30を嵌合して、被試験デバイス12と試験用ソケット122との相対位置であるデバイス座標を取得する(S770)。即ち、調整用ソケット430は、被試験デバイス12を保持するデバイス保持器30を試験用ソケット122に嵌合するのに先立って、デバイス保持器30が嵌合される。
調整用ソケット撮像部322は、調整用ソケット430にデバイス保持器30が嵌合した状態において、調整用ソケット430および被試験デバイス12を撮像する。調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット撮像部322における撮像結果に基づいて、調整用ソケット430に対する被試験デバイス12の相対位置を検出する。
図18は、本実施形態に係る調整用ソケット撮像部322が、嵌合した調整用ソケット430およびデバイス保持器30を撮像する構成例を示す。ソケットピン432がアウターユニット34のピン挿入部36に嵌合すると共に、調整用ソケット430の開口部436の内壁は、インナーユニット32を固定する。アウターユニット34がインナーユニット32を保持するロック機構を含む場合、調整用ソケット430は、アウターユニット34と嵌合すると共に当該ロック機構を解除してインナーユニット32を移動可能にしてから、開口部436の内壁でインナーユニット32を固定する。
調整用ソケット撮像部322は、調整用ソケット430のデバイス保持器30と嵌合される面とは反対面側から、調整用ソケット430の基準マーク434および被試験デバイス12の少なくとも一部の電極18を含む領域を撮像する。調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット430に対する被試験デバイス12の電極18の相対位置を検出する。これに代えて、調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット430の基準マーク434に対する被試験デバイス12の電極18の相対位置を検出してもよい。
また、調整用ソケット位置検出部342は、調整用ソケット430にアクチュエータ嵌合ユニット410を嵌合させた場合と、調整用ソケット430にデバイス保持器30を嵌合させた場合とで生じる、アクチュエータ嵌合ユニット410のインナーユニット440とデバイス保持器30のインナーユニット32との位置ずれ量に基づいて、インナーユニット32と試験用ソケット122との相対位置を検出する。調整用ソケット位置検出部342は、インナーユニット32および電極18の相対位置と、インナーユニット32および試験用ソケット122の相対位置から、被試験デバイス12の電極18と試験用ソケット122との相対位置を検出することができる。
即ち、調整用ソケット位置検出部342は、デバイス保持器30が試験用ソケット122に嵌合した場合の、被試験デバイス12の電極18と試験用ソケット122の電極126の相対位置であるデバイス座標を取得することができる。当該デバイス座標により、制御部340は、デバイス保持器30が試験用ソケット122に嵌合した場合に、電極18と電極126が電気的に接続されるように、被試験デバイス12がデバイス保持器30上において配置されるべき位置を決定することができる。
搬送部240および/またはアクチュエータユニット320は、調整用ソケット位置検出部342が、少なくとも一のアクチュエータ嵌合ユニット410と、複数のデバイス保持器30との間のそれぞれの相対位置を検出するように、デバイストレイ10を移動させる。例えば、制御部340は、調整用ソケット430と、デバイストレイ10上の全てのデバイス保持器30とを順次嵌合させるように搬送部240および/またはアクチュエータユニット320を制御し、全ての被試験デバイス12が配置されるべき位置をそれぞれ決定する。
次に、ハンドラ装置100は、アクチュエータ330にデバイス保持器30を嵌合して、デバイス保持器30上の被試験デバイス12の位置を調整する(S780)。制御部340は、デバイストレイ10の予め定められた列に配列されたデバイス保持器30と、アクチュエータユニット320のアクチュエータ330とが嵌合するように、搬送部240および/またはアクチュエータユニット320を制御する。
アクチュエータ調整部348は、調整用ソケット位置検出部342の検出結果からデバイス保持器30およびアクチュエータ嵌合ユニット410の間の位置の相関を取得し、デバイス座標に応じたインナーユニット32(即ち、被試験デバイス12)の調整位置を定める。即ち、アクチュエータ330は、調整用ソケット430がデバイス保持器30に嵌合した状態における調整用ソケット430に対するデバイス保持器30の相対位置と、調整用ソケット430がソケット嵌合ユニット420に嵌合した状態における調整用ソケット430に対するソケット嵌合ユニット420の相対位置とに基づいて、デバイス保持器30上における被試験デバイス12の位置を調整する。
図19は、本実施形態に係るアクチュエータ330がデバイス保持器30に嵌合した構成例を示す。アウターキャッチ部332がデバイス保持器30のピン挿入部36を把持すると共に、インナーキャッチ部334は、インナーユニット32を把持する。アウターユニット34がインナーユニット32を保持するロック機構を含む場合、アウターキャッチ部332は、アウターユニット34を把持すると共に当該ロック機構を解除してインナーユニット32を移動可能にしてから、インナーキャッチ部334がインナーユニット32を把持する。
インナーキャッチ部334は、アクチュエータ駆動部336に駆動されて、アクチュエータ調整部348が定めた調整位置にインナーユニット32を移動させる。このように、アクチュエータ330は、試験用ソケット122にデバイス保持器30を嵌合させた場合と、調整用ソケット430にデバイス保持器30を嵌合させた場合とで生じるべきデバイス保持器30の位置ずれ量(即ち、デバイス座標)に基づいて、デバイス保持器30上における被試験デバイス12の位置を調整することができる。
制御部340は、デバイストレイ10の予め定められた列に配列された全てのデバイス保持器30上における被試験デバイス12が、アクチュエータ330によって調整されるように、アクチュエータユニット320を制御する。また、制御部340は、デバイストレイ10の他の列に配列されたデバイス保持器30上における被試験デバイス12が、アクチュエータ330によって調整されるように、搬送部240および/またはアクチュエータユニット320を制御する。
即ち、制御部340は、複数のデバイス保持器30のそれぞれに対応するそれぞれの予め定められた位置にアクチュエータ330が配置されるようにアクチュエータユニット320を順次移動させる。アクチュエータユニット320は、デバイストレイ10上の予め定められた位置に移動する毎に、当該予め定められた位置に対応する列に配列されたデバイス保持器30とアクチュエータ330とが嵌合するように順次移動し、アクチュエータ330は、複数のデバイス保持器30に保持された複数の被試験デバイス12の位置をそれぞれ調整する。
次に、ハンドラ装置100は、被試験デバイス12をテスト部220に搬送する(S790)。ここで、ハンドラ装置100は、温度制御部212によって、被試験デバイス12を加熱してから搬送してもよい。これに代えて、ハンドラ装置100は、デバイストレイ10が熱印加部210に搬入されてから被試験デバイス12を加熱してもよい。
搬送部240は、被試験デバイス12の位置が調整されたデバイス保持器30を搬送して試験用ソケット122に嵌合させる。アクチュエータ330によって、被試験デバイス12の位置が調整されているので、図2に示すように、被試験デバイス12の電極18と試験用ソケット122の電極126は、電気的に接続することができる。
次に、ハンドラ装置100に接続された試験装置は、被試験デバイス12の試験を実行する(S800)。ハンドラ装置100は、試験が終了したことに応じて、デバイストレイ10を搬出する(S810)。
以上の本実施形態のハンドラ装置100によれば、被試験デバイス12を保持するデバイス保持器30を試験用ソケット122に嵌合するのに先立って、被試験デバイス12および試験用ソケット122の相対位置を検出して調整するので、試験装置と被試験デバイス12との電気的な接続をより確実なものにすることができる。また、アクチュエータ330とデバイス保持器30とを嵌合するのに先立って、アクチュエータ330の相対位置、駆動方向、および駆動量を調整するので、アクチュエータの位置精度および駆動精度を向上させ、被試験デバイス12の位置を精度よく調整することができる。
以上の本実施形態のハンドラ装置100は、ソケット嵌合ユニット420を試験用ソケット122に嵌合させてソケット座標を取得し、ソケット嵌合ユニット420を調整用ソケット430に嵌合させて第1相関を取得し、調整用ソケット430をアクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合させて第2相関を取得し、アクチュエータ嵌合ユニット410をアクチュエータ330に嵌合させてアクチュエータ330を調整する順序で、調整用トレイ20による調整を実行することを説明した。これに代えて、ハンドラ装置100は、調整用トレイ20を熱印加部210からテスト部220へと、搬入から搬送する順序で調整を実行してもよい。
即ち、ハンドラ装置100は、調整用トレイ20を熱印加部210に搬入してから、調整用ソケット430をアクチュエータ嵌合ユニット410に嵌合させ、次に、アクチュエータ嵌合ユニット410をアクチュエータ330に嵌合させて、アクチュエータ嵌合ユニット410およびアクチュエータ330の相対位置からアクチュエータを調整する。そして、ソケット嵌合ユニット420を調整用ソケット430に嵌合させて、アクチュエータ嵌合ユニット410およびソケット嵌合ユニット420の相対位置を検出する。
次に、調整用トレイ20をテスト部220へと搬送し、ソケット嵌合ユニット420を試験用ソケット122に嵌合させ、第1相関および第2相関を取得する。これによって、ハンドラ装置100は、調整用トレイ20による調整を実行できるので、当該調整用トレイ20を除熱部230を介してハンドラ装置100の外部へと搬出する。以上のように、ハンドラ装置100は、各部の相対位置の検出の順序を変更しても、適切に調整用トレイ20による調整を実行することができる。
本実施形態のハンドラ装置100においては、被試験デバイス12および試験用ソケット122とのずれ量を検出すべく、調整用ソケット430に対する被試験デバイス12の相対位置と、ソケット嵌合ユニット420に対する試験用ソケット122の相対位置との両方を検出した。上述した相対位置の一方が既知の場合、ハンドラ装置100は、上述した相対位置の検出の一方を省略してもよい。例えば、ハンドラ装置100は、一度検出した試験用ソケット122の相対位置を、次以降のデバイストレイ10についての試験に用いることで、次以降の試験における試験用ソケット122の相対位置の検出を省略してよい。また、使用者等により入力される相対位置の情報を用いることで、上述した相対位置の検出の一方を省略してもよい。
以上の本実施形態におけるアウターユニット34は、インナーユニット32を保持するロック機構を有することを説明した。そこで、図20から図24を用いて、当該ロック機構の詳細について説明する。
図20は、本実施形態に係るアクチュエータ330およびロック機構を有するデバイス保持器30の第1の例を示す。図20には、互いに直交するXYZ軸を示す。図19において、アクチュエータ330は、インナーキャッチ部334がインナーユニット32を把持して移動させる例を説明したが、図20においては、アウターキャッチ部332がアウターユニット34を把持して移動させる例を説明する。第1の例のアウターユニット34は、解除ボタン510と、インサートラッチ512とを有する。
解除ボタン510は、被試験デバイス12を搭載する側から押されたことに応じて、インナーユニット32の移動のロックを解除する。解除ボタン510は、一例として、−Z方向に押し下げられたことに応じて、ロックを解除する。この場合、解除ボタン510は、−Z方向の押し下げが解除されて初期位置に戻ることに応じて、インナーユニット32の移動をロックする。解除ボタン510は、アウターユニット34に複数設けられてよい。
インサートラッチ512は、解除ボタン510に接続され、インナーユニット32の一部を把持し、解除ボタン510が押されたことに応じてインナーユニット32の一部の把持を解放する。インサートラッチ512は、一例として、アウターユニット34が有するバネ等の弾性部材によって+Z方向に付勢され、解除ボタン510が押されずに初期位置に位置する場合において、インナーユニット32の一部を+Z方向に押して把持する(即ち、ロックする)。この場合、解除ボタン510が−Z方向に押し下げられたことに応じて、インナーユニット32の把持を解除する(即ち、ロックが解除される)。
第1の例のアクチュエータ330は、インナーキャッチ部334がインナーユニット32を把持した状態でインナーユニット32に設定されたロックを解除し、当該インナーユニット32をアウターユニット34に対して相対的に移動可能とする。アクチュエータ330は、台座部600を更に有する。
台座部600は、アクチュエータユニット320に接続され、アクチュエータ330を固定する。台座部600は、一例として、被試験デバイス12を向く面にインナーキャッチ部334を固定する。また、台座部600は、アクチュエータ駆動部336を介してアウターキャッチ部332を固定する。即ち、アクチュエータ330は、アクチュエータ駆動部336を駆動することで、固定したインナーキャッチ部334に対して相対的にアウターキャッチ部332を移動させる。第1の例のインナーキャッチ部334は、押付部602と、ラッチ部604とを有する。
押付部602は、アウターユニット34の解除ボタン510と対向し、アクチュエータ330とデバイス保持器30が嵌合することによって当該解除ボタン510を押し付ける。押付部602は、複数の解除ボタン510に対応して複数設けられてよく、アクチュエータ330とデバイス保持器30が嵌合することに応じて、インナーユニット32のロックを解除する。
ラッチ部604は、インナーユニット32を把持する。ラッチ部604は、インナーユニット32を把持するように付勢するバネ等の弾性部材を有する。ラッチ部604は、アクチュエータ330とデバイス保持器30が嵌合することによって、インナーユニット32をインナーキャッチ部334の予め定められた位置に把持する。即ち、ラッチ部604は、ロックが解除されて移動可能となったインナーユニット32を把持する。
ラッチ部604およびインナーキャッチ部334は、一例として、インナーユニット32に向く角部を除去して斜面を形成するように面取りされる。また、インナーユニット32も、インナーキャッチ部334に向く対応する角部が除去されて対応する斜面540が形成されてよい。これによって、ラッチ部604は、アクチュエータ330とデバイス保持器30が接近して嵌合する過程において、当該斜面がインナーユニット32の対応する斜面540に接触し、インナーキャッチ部334の予め定められた位置に当該インナーユニット32を誘い込むように移動させる。
図20のラッチ部604は、−X方向に付勢するバネを有し、インナーユニット32のX方向に垂直な側面を把持する例を示す。ラッチ部604は、インナーキャッチ部334に複数設けられよい。ラッチ部604は、例えば、インナーユニット32がXY平面と平行な面において4辺を有する四角形の形状を有する場合、当該4辺のうち2辺に対応して2つ設けられる。
また、アウターキャッチ部332は、嵌合ピン606を有し、アウターユニット34のピン挿入部36と嵌合することで、当該アウターユニット34を把持する。嵌合ピン606は、ソケットピン124と略同一の形状を有する。
図21は、図20に示したアクチュエータ330およびデバイス保持器30が嵌合する過程の構成の一例を示す。即ち、図21は、アクチュエータユニット320がデバイス保持器30側の−Z方向に移動して、アクチュエータ330およびデバイス保持器30が接近した構成例を示す。図21において、インナーキャッチ部334はインナーユニット32を把持するように誘い込み、アウターキャッチ部332はアウターユニット34を把持するように誘い込む。
例えば、デバイス保持器30は、デバイストレイ10上において、XY平面においてアクチュエータ330に把持される程度に移動可能に搭載される。これに代えて、または、これに加えて、アクチュエータ駆動部336は、アウターキャッチ部332の駆動を停止して、アウターキャッチ部332がXY平面において移動可能としてもよい。このように、嵌合ピン606の先端がアウターユニット34のピン挿入部36へ挿入されると、嵌合ピン606およびピン挿入部36が嵌合するようにアウターユニット34および/またはアウターキャッチ部332が移動する。
また、インナーキャッチ部334は、一例として、インナーユニット32に向く角部を除去して形成された斜面がインナーユニット32に接して、インナーユニット32を誘い込む。この場合、ラッチ部604は、インナーユニット32を接して把持するようにX方向に移動する。
アクチュエータ330およびデバイス保持器30が嵌合する過程において、温度制御部212は、デバイストレイ10のアクチュエータ330とは反対側の裏面に接してよい。この場合、温度制御部212の温度制御ユニット214が、被試験デバイス12のアクチュエータ330とは反対側の裏面に接してもよい。これによって、温度制御部212は、デバイス保持器30を搭載するデバイストレイ10を安定に保持することができる。また、温度制御ユニット214は、被試験デバイス12の温度制御を速やかに開始することができる。
また、温度制御部212は、機械的にデバイス保持器30のZ方向の位置を予め定められた位置に配置させてよい。一例として、温度制御部212は、ストッパ等と組み合わせて、当該ストッパの位置を基準として予め定められたZ方向の位置にデバイス保持器30を移動させてよい。また、温度制御部212は、デバイス保持器30に対向する面において、デバイス保持器30または被試験デバイス12を吸着する吸着部を含んでもよい。この場合、温度制御部212は、デバイス保持器30または被試験デバイス12を吸着して、アクチュエータユニット320がデバイス保持器30と離間する方向(即ち、Z方向)に移動することにより、アクチュエータ330に嵌合されたデバイス保持器30が脱着される。
図22は、図20に示したアクチュエータ330およびデバイス保持器30が嵌合した構成例を示す。即ち、図21は、アクチュエータユニット320がデバイス保持器30側の−Z方向に更に移動して、アクチュエータ330およびデバイス保持器30が接した構成例を示す。図22において、インナーキャッチ部334はインナーユニット32を把持し、アウターキャッチ部332はアウターユニット34を把持する。
即ち、アウターキャッチ部332の嵌合ピン606は、アウターユニット34のピン挿入部36と嵌合する。インナーキャッチ部334の押付部602は、解除ボタン510を押し付けてインナーユニット32のロックを解除する。ラッチ部604は、ロックが解除されて移動可能となったインナーユニット32を把持する。
以上のように、本実施形態のアクチュエータ330およびデバイス保持器30が嵌合することにより、インナーキャッチ部334はロックが解除されたインナーユニット32を把持し、アウターキャッチ部332は、アウターユニット34を把持する。そして、アクチュエータ330は、アクチュエータ駆動部336を駆動することで、インナーユニット32を把持して固定したまま、アウターキャッチ部332を移動させて、デバイス保持器30上におけるインナーユニット32の相対位置を調整する。即ち、アクチュエータ330は、デバイス保持器30上における被試験デバイス12の位置を調整することができる。
また、アクチュエータ330およびデバイス保持器30が離間することにより、アウターキャッチ部332は、インナーキャッチ部334の移動をロックし、アクチュエータ330が調整したデバイス保持器30上における配置にインナーユニット32を固定する。これにより、被試験デバイス12は、デバイス保持器30上において調整された配置に固定され、搬送部240が当該デバイス保持器30を搬送して試験用ソケット122に嵌合させることで、試験装置と電気的に接続することができる。
図23は、本実施形態に係るロック機構を有するデバイス保持器30の第2の例を示す。本実施形態の第2の例のデバイス保持器30は、アウターユニット34の一部を把持する。
図23のアウターユニット34は、インナーユニット32を囲む4辺のうち3辺にアウターキャッチ部332により把持されるピン挿入部36を有する。これに代えて、アウターユニット34は、インナーユニット32を囲む4辺にピン挿入部36を有してもよい。これに代えて、アウターユニット34は、インナーユニット32を囲む4辺のうち2辺にピン挿入部36を有してもよい。
ピン挿入部36は、XY平面の平行な断面形状が四角形を有してよく、これに代えて、円形または楕円形であってもよい。また、ピン挿入部36は、予め定められた深さの穴部(底部を有するザグリ穴)であってよく、これに代えて、貫通孔であってもよい。
図23のインナーユニット32は、被試験デバイス12の2辺において、被試験デバイス12をそれぞれ把持するデバイスラッチ522を有する。例えば、デバイスラッチ522は、被試験デバイス12の側面を押し付けて当該被試験デバイス12を固定する。これに代えて、または、これに加えて、デバイスラッチ522は、試験用ソケット122側である被試験デバイス12の上面を押し付けて当該被試験デバイス12を固定してもよい。デバイスラッチ522は、被試験デバイス12を把持する部分にシリコンカバー524が設けられてもよい。
図23において、デバイスラッチ522は、X軸またはY軸と略平行な回転軸を有し、Y方向またはX方向に回転するように付勢する付勢部526を有する例を示す。即ち、図23のデバイス保持器30は、付勢部526がZ軸方向に付勢し、デバイスラッチ522を回転させるようにして被試験デバイス12の側面および上面を押し付けて固定するので、インナーユニット32のXY平面と平行な表面積を小さくすることができる。付勢部526は、弾性を有する材料でよく、例えば、1または複数のバネである。
また、デバイス保持器30は、インナーユニット32を囲む4辺のうち少なくとも1辺に、解除ボタン510およびインサートラッチ512を有する。図23のデバイス保持器30は、インナーユニット32を囲む4辺のうち3辺に、解除ボタン510およびインサートラッチ512を有する例を示す。次に、第2の例のデバイス保持器30がアウターユニット34の一部を把持する構成を、図24を用いて説明する。
図24は、図23に示したデバイス保持器30のアウターユニット34を取り除いた構成例を示す。デバイス保持器30は、レバー部530を有する。レバー部530は、解除ボタン510と、インサートラッチ512と、シリコンカバー514と、レバー516と、支点518と、付勢部520とを含む。
インサートラッチ512は、アウターユニット34の一部を把持する。インサートラッチ512は、被試験デバイス12を搭載する側から(即ち、−Z方向に向けて)、アウターユニット34の一部を把持する。インサートラッチ512は、アウターユニット34を把持する部分にシリコンカバー514が設けられてもよい。
レバー516は、解除ボタン510が押された場合に、押された力をインサートラッチ512に伝達する。即ち、レバー516は、−Z方向に押された力を、支点518を介してインサートラッチ512を+Z方向に移動させる力として伝達する。したがって、レバー516は、解除ボタン510が押されたことに応じて、インサートラッチ512が+Z方向に移動してアウターユニット34の一部の把持を解放する。
付勢部520は、レバー516を付勢する。付勢部520は、弾性を有する材料でよく、例えば、1または複数のバネである。付勢部520は、解除ボタン510を+Z方向に移動させるように、レバー516を付勢する。即ち、解除ボタン510が押されない場合、当該解除ボタン510は、予め定められた初期位置に配置される。また、解除ボタン510は、アクチュエータ330およびデバイス保持器30が離間したことに応じて、当該初期位置に戻る。
以上の第2の例のデバイス保持器30がアクチュエータ330と嵌合することにより、インナーキャッチ部334はインナーユニット32を把持し、アウターキャッチ部332は、ロックが解除されたアウターユニット34を把持する。そして、アクチュエータ330は、アクチュエータ駆動部336を駆動することで、インナーユニット32を把持して固定したまま、アウターキャッチ部332を移動させて、デバイス保持器30上におけるインナーユニット32の相対位置を調整する。即ち、アクチュエータ330は、デバイス保持器30上における被試験デバイス12の位置を調整することができる。
図25は、本実施形態に係るロック機構を有するデバイス保持器30の第3の例を示す。本実施形態の第3の例のデバイス保持器30は、インナーユニット32と、アウターユニット34と、解除ボタン510と、インサートラッチ512とを備える。インナーユニット32は、被試験デバイス12を保持し、当該被試験デバイス12を搭載する。アウターユニット34は、インナーユニット32を相対的に移動可能に保持する。
インナーユニット32は、アウターユニット34をインナーユニット32に対してロックするかまたはロックを解除するかを切り替える。インナーユニット32は、例えば、アウターユニット34の一部を把持する。即ち、インナーユニット32は、アウターユニット34を把持するか、または把持を解放するかを切り替える。インナーユニット32は、デバイスラッチ522と、斜面540を有する。
デバイスラッチ522は、被試験デバイス12の辺部を把持する。図25のインナーユニット32は、被試験デバイス12の隣り合う2辺において、被試験デバイス12をそれぞれ把持するデバイスラッチ522を有する例を示す。デバイスラッチ522は、試験用ソケット122側である被試験デバイス12の上面を押し付けて当該被試験デバイス12を固定してよい。
デバイスラッチ522は、例えば、被試験デバイス12のインナーユニット32とは反対側の第1面の辺部を押さえて被試験デバイス12を固定する。デバイスラッチ522は、被試験デバイス12の辺部を、当該被試験デバイス12の第1面に対して斜め上方から押さえ、当該被試験デバイス12を固定してよい。デバイスラッチ522は、一例として、被試験デバイス12のY方向と略平行な2つの辺部のうち+X方向側の辺部を、−X方向成分および−Z方向成分を有する向きに押さえ、当該被試験デバイス12を固定する。
これに代えて、または、これに加えて、デバイスラッチ522は、被試験デバイス12の側面を押し付けて当該被試験デバイス12を固定してもよい。デバイスラッチ522は、被試験デバイス12の4つの側面のうち向かい合う2つの側面の一方を押し、他方の側面をインナーユニット32に押し付けて当該被試験デバイス12を固定してよい。デバイスラッチ522は、被試験デバイス12を把持する部分にシリコンカバーが設けられてもよい。デバイスラッチ522については、後述する。
インナーユニット32は、当該インナーユニット32を把持するインナーキャッチ部334に向かう角部が除去された斜面540を有する。インナーユニット32は、当該斜面540において、インナーキャッチ部334の対応する斜面と接してよい。斜面540は、インナーユニット32の+Z方向を向く角部のうち、少なくとも1つの角部が除去されて設けられる。図25は、インナーユニット32の+Z方向を向く4つの角部が除去され、4つの斜面540が設けられた例を示す。
アウターユニット34は、当該アウターユニット34を把持するアウターキャッチ部332が有するピンが挿入されるピン挿入部36を有する。図25のアウターユニット34は、インナーユニット32を囲む4辺のうち3辺にアウターキャッチ部332により把持されるピン挿入部36を有する例を示す。これに代えて、アウターユニット34は、インナーユニット32を囲む4辺にピン挿入部36を有してもよい。これに代えて、アウターユニット34は、インナーユニット32を囲む4辺のうち2辺にピン挿入部36を有してもよい。この場合、アウターユニット34は、インナーユニット32を囲む4辺のうち向かい合う1組の辺(対辺)にピン挿入部36を有することが望ましい。
ピン挿入部36は、XY平面の平行な断面形状が四角形を有してよく、これに代えて、円形または楕円形であってもよい。また、ピン挿入部36は、予め定められた深さの穴部(底部を有するザグリ穴)であってよく、これに代えて、貫通孔であってもよい。
また、アウターユニット34は、当該アウターユニット34のフレームの隅部であるアウターキャッチ部332に向かう角部に、切欠き部550を有する。切欠き部550は、アウターユニット34の+Z方向を向く角部のうち、少なくとも1つの角部が加工されて設けられる。図25は、アウターユニット34の+Z方向を向く4つの角部が加工され、4つの切欠き部550が設けられた例を示す。
切欠き部550は、被試験デバイス12を搭載する側からデバイストレイ10によって支持される。デバイス保持器30は、当該切欠き部550がデバイストレイ10に支持されることで、デバイストレイ10に固定されてよい。また、デバイストレイ10は、当該切欠き部550がデバイストレイ10に支持された状態において、当該デバイス保持器30を固定するか否かを切り換えるロック機構を有してもよい。
また、デバイス保持器30は、インナーユニット32を囲む4辺のうち少なくとも1辺に、解除ボタン510およびインサートラッチ512を有する。図25のデバイス保持器30は、インナーユニット32を囲む4辺のうち3辺に、解除ボタン510およびインサートラッチ512を有する例を示す。解除ボタン510およびインサートラッチ512は、アウターユニット34を把持するレバー部530の一部である。当該レバー部530がアウターユニット34を把持する構成を、図26を用いて説明する。
図26は、図25に示したデバイス保持器30のアウターユニット34を取り除いた構成例を示す。図26において、図25に示された本実施形態に係るデバイス保持器30と対応する要素には同一の符号を付け、説明を省略する。インナーユニット32は、レバー部530を有する。レバー部530は、解除ボタン510と、インサートラッチ512と、シリコンカバー514と、レバー516と、支点518と、付勢部520とを含む。
インサートラッチ512は、アウターユニット34を把持する。即ち、インサートラッチ512は、被試験デバイス12を搭載する側から、−Z方向に向けて、アウターユニット34を把持する。インサートラッチ512は、アウターユニット34を把持する部分にシリコンカバー514が設けられてもよい。また、インサートラッチ512は、解除ボタン510が押されたことに応じてアウターユニット34の把持を解放する。
レバー516は、解除ボタン510が押された場合に、押された力をインサートラッチ512に伝達する。例えば、解除ボタン510が被試験デバイス12を搭載する側から押された場合に、インサートラッチ512は、押された方向とは反対方向に移動する。この場合、レバー516は、一例として、−Z方向に押された力を、支点518を介してインサートラッチ512を+Z方向に移動させる力として伝達する。なお、インサートラッチ512は、アウターユニット34に押し付けられるラッチ本体513および延伸部515を有し、レバー516は、当該延伸部515に接続される。
このように、解除ボタン510が押されたことに応じて、インサートラッチ512が+Z方向に移動してアウターユニット34の把持を解放する。即ち、アクチュエータ330およびデバイス保持器30が解除ボタン510を押した場合、インサートラッチ512がアウターユニット34の把持を解放する。
付勢部520は、レバー516を付勢する。付勢部520は、弾性を有する材料でよく、例えば、1または複数のバネである。付勢部520は、解除ボタン510が押されない場合に、インサートラッチ512がアウターユニット34を把持するようにレバー516を付勢する。付勢部520は、例えば、解除ボタン510を+Z方向に移動させるように、レバー516を付勢する。例えば、解除ボタン510が押されない場合、当該解除ボタン510は、予め定められた初期位置に配置され、インサートラッチ512はアウターユニット34を把持した状態を維持する。即ち、解除ボタン510は、アクチュエータ330およびデバイス保持器30が離間して押されない場合、当該初期位置の状態を維持する。
図27は、本実施形態に係るアウターユニット34を、被試験デバイス12を搭載する側から見た構成例を示す。図27において、図25に示された本実施形態に係るアウターユニット34と対応する要素には同一の符号を付け、説明を省略する。アウターユニット34は、開口部552と、第1被固定部材554と、第2被固定部材556とを更に有する。開口部552の内部には、インナーユニット32が配置される。図27において、開口部552を四角形の形状に単純化して示したが、当該開口部552は、インナーユニット32の形状に対応した形状に形成されてよい。
第1被固定部材554および第2被固定部材556は、インサートラッチ512によって固定される。第1被固定部材554および第2被固定部材556は、開口部552に突出するように形成されてよい。この場合、インサートラッチ512の延伸部515は、レバー516から第1被固定部材554および第2被固定部材556の間を通ってラッチ本体513へと延伸する。即ち、ラッチ本体513およびレバー516の間に、第1被固定部材554および第2被固定部材556が配置されることになる。
このように、ラッチ本体513は、第1被固定部材554および第2被固定部材556に対してレバー516と反対側に設けられる。そして、ラッチ本体513は、アウターユニット34をインナーユニット32に対してロックする場合に、レバー516側に移動し、第1被固定部材554および第2被固定部材556に押し付けられる。本実施形態のアウターユニット34は、1つのインサートラッチ512に対して複数の固定部材を有し、ラッチ本体513の複数箇所にそれぞれ押し付けられるので、ラッチ本体513がラッチする場合に加わる力を複数箇所に分散することができる。これによりインサートラッチ512は、安定にアウターユニット34をロックすることができる。
図28は、本実施形態に係るインナーユニット32が有するデバイスラッチ522の一例を示す。図28において、図26に示された本実施形態に係るインナーユニット32と対応する要素には同一の符号を付け、説明を省略する。図28は、図26の本実施形態に係るインナーユニット32における、点線A−A'を通りXZ平面と平行な面の断面図を示す。即ち、デバイスラッチ522は、被試験デバイス12の+Z方向を向く第1面の、Y方向と平行な2つの辺部のうち+X方向側の辺部を把持する。デバイスラッチ522は、先端部525と、付勢部526と、回転軸542と、カバー部544とを含む。
先端部525は、デバイスラッチ522の被試験デバイス12側の端部であり、被試験デバイス12との接触部を含む。即ち、先端部525は、当該被試験デバイス12を把持する。先端部525は、爪状、鉤状、および段差状のいずれかを含むように形成されてよい。付勢部526は、デバイスラッチ522を付勢し、先端部525が被試験デバイス12を把持した状態を保持する。付勢部526は、弾性を有する材料でよく、例えば、1または複数のバネである。
回転軸542は、被試験デバイス12の当該第1面の辺と平行な軸である。即ち、回転軸542は、X軸またはY軸と略平行な軸である。図28は、デバイスラッチ522がY軸と略平行な回転軸542を有する例を示す。そして、付勢部526がデバイスラッチ522をZ軸方向に付勢し、当該デバイスラッチ522は回転軸542を中心に反時計回りに回転し、先端部525が被試験デバイス12の第1面の辺部を押さえる。また、デバイスラッチ522は、被試験デバイス12とは反対側の端部528が−Z方向に押されることにより、時計回りに回転し、先端部525が被試験デバイス12から離間する。このように、デバイス保持器30は、デバイスラッチ522を回転させて被試験デバイス12を把持するか否かを切り換えることができる。また、デバイス保持器30は、このような回転機構により、インナーユニット32のXY平面と平行な表面積を小さくすることができる。
カバー部544は、回転軸542およびデバイスラッチ522の一部を覆う。カバー部544は、回転軸542の軸受けと機能してよい。また、カバー部544は、デバイスラッチ522の動作ガイドとして機能してもよく、更に、デバイスラッチ522の可動範囲を制限するガイドとして機能してもよい。カバー部544は、インナーユニット32の一部であってもよい。
また、カバー部544における被試験デバイス12側の端部546は、当該被試験デバイス12を載置してもよい。即ち、カバー部544の当該端部546は、デバイスラッチ522が被試験デバイス12を固定した状態において、被試験デバイス12の第1面とは反対側の第2面を支持する。
ここで、デバイスラッチ522の先端部525は、被試験デバイス12を保持しない場合において、カバー部544におけるデバイスラッチ522側の面に嵌合する。カバー部544の端部546は、例えば、Z方向の高さが異なる複数の面を形成するように段差を含む。デバイスラッチ522が被試験デバイス12を保持する場合、当該端部546の複数の面のうち、+Z方向の高さが最も高い第1の面は、被試験デバイス12を支持する。
デバイスラッチ522が被試験デバイス12を保持しない場合、当該端部546の第1の面は、デバイスラッチ522の先端部525を支持する。また、当該端部546の複数の面のうち、第1の面とは異なる面は、デバイスラッチ522の先端部525とは異なる一部を支持してよい。図29は、本実施形態に係るインナーユニット32のデバイスラッチ522が、被試験デバイス12を保持しない場合の一例を示す。図29において、図28に示された本実施形態に係るインナーユニット32と対応する要素には同一の符号を付け、説明を省略する。図29に示すように、デバイスラッチ522の先端部525はカバー部544と嵌合するので、被試験デバイス12を保持しない場合において、当該先端部525を保護することができる。
以上の第3の例のデバイス保持器30がアクチュエータ330と嵌合することにより、インナーキャッチ部334はインナーユニット32を把持し、アウターキャッチ部332は、ロックが解除されたアウターユニット34を把持する。そして、アクチュエータ330は、アクチュエータ駆動部336を駆動することで、インナーユニット32を把持して固定したまま、アウターキャッチ部332を移動させて、デバイス保持器30上におけるインナーユニット32の相対位置を調整する。即ち、アクチュエータ330は、デバイス保持器30上における被試験デバイス12の位置を調整することができる。
以上の本実施形態に係るデバイス保持器30は、被試験デバイス12を保持するインナーユニット32および当該インナーユニット32を保持するアウターユニット34を備え、アウターユニット34によるインナーユニット32の保持をロックするかまたはロックを解除するかを切り替える。これにより、ハンドラ装置100は、デバイス保持器30上の被試験デバイス12の位置を調整することができ、デバイス保持器30は、調整した位置のまま被試験デバイス12を保持することができる。したがって、被試験デバイス12の電極18と試験用ソケット122の電極126の相対的な位置がずれたとしても、デバイス保持器30上において被試験デバイス12の電極位置を調整することができるので、調整後の被試験デバイス12を試験用ソケット122に嵌合させることで、当該被試験デバイス12と試験用ソケット122とを電気的に接続することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。