JP3452967B2 - デバイス搬送機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、デバイスを搭載するト
レイと、デバイスを直列に移動させる直線軌道レールと
の間で、複数のデバイスを搬送するデバイス搬送機構に
関する。

【０００２】

【従来の技術】図５に従来のデバイス搬送機構を示す。
デバイス搬送機構は、デバイスを搭載するＸ方向Ｙ方向
に固定されたトレイ１０と、トレイ１０の上でＸ軸方向
Ｙ軸方向にデバイス保持器１２を移動するデバイス搬送
器１１と、デバイスを直列に移動させる直線軌道レール
１３と、デバイスを保持し解放するデバイス保持器１２
と、デバイス保持器１２を上下させるデバイス搬送器１
１に固定されたデバイス保持器上下機構とで構成され
る。トレイ１０上の縦横の升目に区切られた溝に置かれ
たデバイスを直線軌道レール１３上に搬送する場合、デ
バイス搬送機１１は次のように動作する。 デバイス保持器１２をデバイス保持器上下機構によ
り上方向に持ち上げた状態で、デバイス搬送機１１によ
りＸ軸Ｙ軸方向に動かし、搬送しようとするトレイ上に
あるデバイスの上方に移動させる。 デバイス保持器１２を、例えばエアシリンダのよう
なデバイス保持器上下機構により下方に動かし、デバイ
ス保持器１２の先端についている例えば吸着パッドのよ
うなデバイス保持器１２で、目的とするデバイスを保持
する。 デバイス保持器１２をデバイス保持器上下機構によ
り上方に動かし、保持したデバイスを持ち上げる。 デバイス保持器１２を、デバイス搬送機１１により
Ｘ軸Ｙ軸方向に動かし、直線軌道レール１３上の目的と
する上方に移動させる。 デバイス保持器１２を、デバイス保持器上下機構に
より下方に動かし、デバイス保持器１２の先端に保持し
ているデバイスを直線軌道レール１３上に解放する。 デバイス保持器１２をデバイス保持器上下機構によ
り上方に動かし、の動作が可能な状態にする。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、トレイ
上に搭載されているデバイスを直線軌道レール上に搬送
することができ、逆に、直線軌道レール上にあるデバイ
スをトレイ上に搬送することも、同じように可能であ
る。しかし、１回の搬送で搬送できるデバイスが１個で
あること、又、デバイス保持器１２をＸ軸Ｙ軸に移動さ
せるため、必要とする搬送時間が長いという欠点があ
る。本発明は、デバイスを１列複数個単位で搬送し、無
駄な動きを少なくして搬送時間を短縮することを目的と
している。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（請求項１について）上記目的を達成するために、トレ
イをＸ軸方向に移動可能にするトレイ用Ｘ軸を設ける。
一方、直線軌道レールは固定されている。トレイと直線
軌道レール間でデバイスを移動するため、軸Ｑを中心と
した時計回転方向、逆時計回転方向に回転可能なアーム
を設け、アームの下側に、複数のデバイス保持器を同時
に上下するデバイス保持器上下機構を設ける。複数のデ
バイス保持器がデバイスを保持し、デバイス保持器上下
機構でデバイス保持器を上下し、アームを時計回転方
向、逆時計回転方向に回転することでトレイと直線軌道
レール間を移動し、デバイス保持器が目的とする位置に
デバイスを解放することで、デバイスを１列複数個単位
で搬送することができる。

【０００５】（請求項２について）トレイと直線軌道レ
ールは固定される。軸Ｑを中心として時計回転方向、逆
時計回転方向に回転可能なアームには、Ｘ軸方向に移動
できるよう軸Ｑ用Ｘ軸が設けられる。アームの下側に
は、複数のデバイス保持器を同時に上下するデバイス保
持器上下機構を設ける。複数のデバイス保持器がデバイ
スを保持し、デバイス保持器上下機構でデバイス保持器
を上下し、アームを時計回転方向、逆時計回転方向に回
転することでトレイと直線軌道レール間を移動し、デバ
イス保持器が目的とする位置にデバイスを解放すること
で、デバイスを１列複数個単位で搬送することができ
る。Ｘ方向の移動は、軸Ｑ用Ｘ軸により行われる。

【０００６】（請求項３について）トレイをＸ軸方向に
移動可能にするトレイ用Ｘ軸を設ける。一方、直線軌道
レールは固定されている。トレイと直線軌道レール間で
デバイスを移動するため、軸Ｑを中心とした回転可能な
アームを設ける。アームの下側に、複数のデバイス保持
器を同時に上下するデバイス保持器上下機構を、放射状
に複数個設ける。複数のデバイス保持器がデバイスを保
持し、デバイス保持器上下機構でデバイス保持器を上下
し、アームを一方向に回転することで、次々とデバイス
を保持する。デバイスを保持したデバイス保持器上下機
構が、デバイスを解放するトレイ又は直線軌道レールに
達した時、デバイス保持器上下機構が下方にデバイス保
持器を移動し、保持器がデバイスを解放する。以上の手
段で、デバイスを１列複数個単位で搬送することができ
る。

【０００７】

【実施例】

（実施例１）図１に本発明の一実施例を示す。この搬送
機構は、Ｘ軸方向に移動可能なトレイ１０と、トレイ１
０をＸ軸方向に移動するトレイ用Ｘ軸１５と、固定され
た直線軌道レール１３と、軸Ｑを中心として時計回転方
向、逆時計回転方向に回転可能なアーム１６と、複数の
デバイス保持器１２を同時に上下する、アーム１６に固
定されたデバイス保持器上下機構１４と、デバイスを保
持し解放する複数のデバイス保持器１２とで構成され
る。この搬送機構の動作を図２に示す。 トレイ用Ｘ軸１５で、トレイ１０をデバイス取り出
し位置に移動させる。 デバイス保持器上下機構１４により、複数のデバイ
ス保持器１２を下方向に移動し、デバイスを保持する。 デバイスを保持した状態で、デバイス保持器上下機
構１４によりデバイス保持器１２を上方向に移動する。
軸Ｑを中心にアーム１６を回転させ、デバイス保持器１
２を直線軌道レール１３上に移動させる。同時に、トレ
イ１０のＸ軸移動を開始する。 デバイス保持器上下機構１４を下方向に移動し、直
線軌道レール１３上に、保持していたデバイスを解放す
る。 デバイス保持器上下機構１４を上方向に移動し、軸
Ｑを中心にアーム１６を逆回転させ、トレイ１０上に移
動させる。 でと同じ状態になり、からを繰り返し行
う。 同じ機構を使用して、直線軌道レール１３上にある複数
のデバイスをトレイ１０上に移すことができる。

【０００８】（実施例２）図３に本発明の別の実施例を
示す。この搬送機構は、Ｘ軸Ｙ軸方向に固定されたトレ
イ１０と、固定された直線軌道レール１３と、軸Ｑを中
心として回転可能なアーム１８と、軸Ｑを構成する構造
物と、複数のデバイス保持器１２と、デバイス保持器上
下機構１４と、アーム１８を一体としてＸ軸方向に移動
する軸Ｑ用Ｘ軸１７と、複数のデバイス保持器１２を同
時に上下する、アーム１８に固定されたデバイス保持器
上下機構１４と、デバイスを保持し解放する複数のデバ
イス保持器１２とで構成される。この搬送機構の動作を
説明する。 軸Ｑ用Ｘ軸１７で、トレイ１０からデバイスを取り
出す位置にデバイス保持器１２が位置するよう軸Ｑを移
動させる。 デバイス保持器上下機構１４により、複数のデバイ
ス保持器１２を下方向に移動し、デバイスを保持する。 デバイスを保持した状態で、デバイス保持器上下機
構１４によりデバイス保持器１２を上方向に移動する。
軸Ｑを中心にアーム１８を回転させ、デバイス保持器１
２を直線軌道レール１３上に移動させる。 デバイス保持器上下機構１４を下方向に移動し、直
線軌道レール１３上に、保持していたデバイスを解放す
る。 デバイス保持器上下機構１４を上方向に移動し、軸
Ｑを中心にアーム１８を逆回転させ、トレイ１０上に移
動させる。同時に、軸Ｑ用Ｘ軸１７上での軸Ｑの移動に
より、アーム１８のＸ軸方向の移動を行い、トレイ１０
から次のデバイスを取り出す位置にデバイス保持器１２
を移動する。 でと同じ状態になり、からを繰り返し行
う。 同じ機構を使用して、直線軌道レール１３上にある複数
のデバイスをトレイ１０上に移すことができる。

【０００９】（実施例３）図４に本発明の別の実施例を
示す。この搬送機構は、Ｘ軸方向に移動可能なトレイ１
０と、トレイ１０をＸ軸方向に移動するトレイ用Ｘ軸１
５と、固定された直線軌道レール１３と、軸Ｑを中心と
して回転可能なアーム１９と、アーム１９に放射状に複
数構成された、複数のデバイス保持器１２を同時に上下
するデバイス保持器上下機構１４と、デバイスを保持し
解放する複数のデバイス保持器１２とで構成される。こ
の搬送機構の動作を説明する。 トレイ用Ｘ軸１５で、トレイ１０をデバイス取り出
し位置に移動させる。 デバイス保持器上下機構１４により、複数のデバイ
ス保持器１２を下方向に移動し、デバイスを保持する。 デバイスを保持した状態で、デバイス保持器上下機
構１４によりデバイス保持器１２を上方向に移動する。
軸Ｑを中心にアーム１９を回転させ、同時に、トレイ１
０のＸ軸移動をさせる。 アーム１９に放射状に複数構成された、次のデバイ
ス保持器上下機構１４がデバイス取り出し位置になった
時点でアーム１９の回転を停止し、を繰り返す。 デバイスを保持したデバイス保持器上下機構１４
が、直線軌道レール１３上に来たとき、デバイス保持器
上下機構１４を下方向に移動し、直線軌道レール１３上
に保持していたデバイスを解放する。 デバイスを解放したデバイス保持器上下機構１４を
上方向に移動し、軸Ｑを中心にアーム１９を回転させ
る。 アーム１９に放射状に複数構成された、次のデバイ
ス保持器上下機構１４が直線軌道レール１３上に来たと
きアーム１９の回転を停止し、を繰り返す。 からと、からは同期して繰り返し行われ、
軸Ｑを中心としたアーム１９は、とで同時に回転を
開始し、とで同時に回転を停止する。 同じ機構を使用して、直線軌道レール１３上にある複数
のデバイスを次々とトレイ１０上に移すことができる。

【００１０】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、デバイスを１列単位で搬送できる。又、ア
ームの回転と、デバイス保持器上下機構の上下移動の時
間のみで、トレイと直線軌道レール間のデバイスの移動
が可能であり、搬送時間を短縮できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のデバイス搬送機構の斜視図と側面図で
ある。

【図２】実施例１の搬送の動きを表した説明図である。

【図３】実施例２のデバイス搬送機構の斜視図である。

【図４】実施例３のデバイス搬送機構の斜視図である。

【図５】従来のデバイス搬送機構の斜視図である。

【符号の説明】

１０ トレイ １１ デバイス搬送器 １２ デバイス保持器 １３ 直線軌道レール １４ デバイス保持器上下機構 １５ トレイ用Ｘ軸 １６、１８、１９ アーム １７ 軸Ｑ用Ｘ軸

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 デバイスを搭載するトレイと、デバイス
   を直列に移動させる直線軌道レールとの間のデバイス搬
   送において、 Ｘ軸方向に移動可能なデバイスを搭載するトレイ（１
   ０）と、 トレイ（１０）をＸ軸方向に移動するトレイ用Ｘ軸（１
   ５）と、 固定された、デバイスを直列に移動させる直線軌道レー
   ル（１３）と、 軸Ｑを中心として時計回転方向、逆時計回転方向の両方
   向に回転可能なアーム（１６）と、 複数のデバイス保持器（１２）を同時に上下する、アー
   ム（１６）に固定されたデバイス保持器上下機構（１
   ４）と、 デバイスを保持し解放する複数のデバイス保持器（１
   ２）と、 以上を具備することを特徴とするデバイス搬送機構。
2. 【請求項２】 デバイスを搭載するトレイと、デバイス
   を直列に移動させる直線軌道レールとの間のデバイス搬
   送において、 Ｘ軸Ｙ軸方向に固定されたデバイスを搭載するトレイ
   （１０）と、 固定された、デバイスを直列に移動させる直線軌道レー
   ル（１３）と、 軸Ｑを中心として時計回転方向、逆時計回転方向の両方
   向に回転可能なアーム（１８）と、 軸Ｑを構成する構造物と、複数のデバイス保持器（１
   ２）と、デバイス保持器上下機構（１４）と、アーム
   （１８）を一体として、Ｘ軸方向に移動する軸Ｑ用Ｘ軸
   （１７）と、 複数のデバイス保持器（１２）を同時に上下する、アー
   ム（１８）に固定されたデバイス保持器上下機構（１
   ４）と、 デバイスを保持し解放する複数のデバイス保持器（１
   ２）と、 以上を具備することを特徴とするデバイス搬送機構。
3. 【請求項３】 デバイスを搭載するトレイと、デバイス
   を直列に移動させる直線軌道レールとの間のデバイス搬
   送において、 Ｘ軸方向に移動可能なデバイスを搭載するトレイ（１
   ０）と、 トレイ（１０）をＸ軸方向に移動するトレイ用Ｘ軸（１
   ５）と、 固定された、デバイスを直列に移動させる直線軌道レー
   ル（１３）と、 軸Ｑを中心として回転可能な、複数のデバイス保持器
   （１２）を同時に上下する、複数のデバイス保持器上下
   機構（１４）を放射状に取り付けたアーム（１９）と、 アーム（１９）に放射状に複数個固定された、複数のデ
   バイス保持器（１２）を同時に上下するデバイス保持器
   上下機構（１４）と、 デバイスを保持し解放する複数のデバイス保持器（１
   ２）と、 以上を具備することを特徴とするデバイス搬送機構。