JP6072709B2 - 導電性パターンの形成方法とその形成装置並びに導電性基板 - Google Patents

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Description

本発明は、金属又は金属化合物の微粒子を分散させた微粒子分散液を用いて非導電性の基材にパターンを描画し、そのパターンをマイクロ波表面波プラズマに晒し、描画パターンに存在する微粒子の焼結処理を行って導電性パターンを形成するパターンの形成方法と、そのパターン形成装置と、上記のパターン形成方法またはパターン形成装置によってパターン形成した導電性基板に関する。
金属微粒子を分散させた微粒子分散液を用いて非導電性の基板面にパターンを描画し、このパターンに存在する金属微粒子を焼結させて回路パターンを形成する回路基板については既に知られている。
一例を述べれば、金、銀、銅などからなる金属又はそれらの合金からなる金属微粒子を有機溶媒中に安定に分散させたペースト組成物を用い、基板面に描画し、その後、描画した基板に加熱温度を加え、金属微粒子を焼結させて回路パターンを形成する。
このような回路パターンの形成方法で用いるペースト組成物は、平均一次粒子径が1〜100nmの金属微粒子の表面を当該金属元素と配位結合が可能な化合物(例えば、アミン、アルコール、フェノール、チオールなどの分散剤)で被覆し、この金属微粒子が有機溶媒中で安定な形で分散して存在するようにしたペースト組成物となっている。
また、上記のペースト組成物を用いた描画は、インクジェットやスクリーン印刷などの各種の手法を用いて行っている。
そして、描画パターンに加熱温度(例えば、180℃×30分)を加えて金属微粒子の被覆層を除去し、金属微粒子同士を焼結させ、回路パターンを形成する。
なお、基板には、エポキシ、ポリイミド、熱硬化性樹脂などが用いられている。
上記した回路パターンの形成方法によれば、ビルドアップ配線板、プラスチック配線板、プリント配線板などの生産が可能で、例えば、ライン/スペースが25μm/25μm、比抵抗が4×10−5Ωとする微細な回路パターンを形成することができる。
特開2002−299833号公報
上記した従来の回路パターン形成方法は、耐熱性の低い樹脂フィルムを基材として使用する場合、金属微粒子の焼結時に基材が溶融し、また、変形することがあり、その上、微粒子を被覆する化合物を除去するために加熱時間を長くする必要があり、導電性パターンの形成時間を短縮することが難しい。
特に、銅、ニッケルなどの卑金属微粒子や酸化銅などの金属化合物微粒子に対しては、焼結の際に酸化を抑制し、還元させるために、還元性気体の雰囲気の中で焼結を行う必要があるが、還元反応のためには300℃以上の温度が必要であるため、例えば、融点が280℃以下であるような耐熱性の低い樹脂フィルム上の焼結は、例えば、120℃〜150℃の温度で熱変形してしまうため、より難しいという問題があった。
また、還元性気体の雰囲気制御や焼結にかかる時間が長いために、ロール状のフィルムに作製したパターンを焼結するのは、非常に困難であった。
さらに、大きい面積のものについては、均一した導電性パターンの形成に難点があり、また、基材が変色することがあるため、高い透過率を必要とする導電性部品の導電性パターン形成には適さない。
本発明はこのような問題を可能なる限り解決することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明の導電性パターンの形成方法は、微粒子を分散させた微粒子分散液を用いて非導電性の基材にパターンを描画し、前記パターンの微粒子を焼結処理して導電性パターンを形成する方法に関する。
そして、前記パターンの描画には、金属又は金属化合物からなる微粒子を分散させた微粒子分散液を用い、前記焼結処理には、減圧室からなる処理室の照射窓からマイクロ波エネルギーを供給し、処理室内に照射窓に沿う表面波プラズマを発生させる無電極のプラズマ発生手段を用いる。
このようにして、前記描画パターンを、電子温度が低く、電子密度が高いマイクロ波表面波プラズマに晒し、パターンの微粒子を焼結させる構成としてある。
上記した金属又は金属化合物からなる微粒子は、金、銀などの貴金属及び銅、ニッケルなどの卑金属、その他、2種類以上の金属からなる合金などの金属化合物を材料とした微粒子である。
なお、銅微粒子などの卑金属微粒子は、表面が酸化されている金属微粒子や、内部まで酸化されている金属微粒子も使用することができる。
微粒子は、平均一次粒子径が、1〜100nmのものが好ましい。
この平均一次粒子径については、透過型電子顕微鏡による観察像から測定することができる。
そして、微粒子の合成方法は、金属粉を粉砕して得る物理的方法、CVD法、蒸着法、スパッタ法、熱プラズマ法のような化学的乾式法、化学還元法、電気分解法などの化学的湿式法などの方法を採用して実現することができる。
また、微粒子は、分散液中で安定化させるために、表面を分散保護剤によって覆うのが好ましい。
微粒子を分散させる上記した分散液の溶媒としては、水、メタノールなどが採用できる。
さらに、基材には、用途に応じて、無機材料基板、合成樹脂基板を使用する。
合成樹脂基板は、フィルム状であってもよい。
基材と導電層の密着性を向上させるために、基材表面に易接着成分を成膜したり、基材表面を改質することが好ましい。
また、微粒子分散液は通常の印刷方法で描画し、その後、基材上の微粒子分散液を乾燥させる。
描画されたパターンの金属微粒子層は、マイクロ波表面波プラズマに晒し焼結させる。
そして、この焼結には、照射窓から処理室内にマイクロ波エネルギーを供給し、処理室内に表面波プラズマを発生させる無電極のプラズマ発生手段を用いることができる。
なお、前記プラズマ発生手段としては、処理室の照射窓から周波数2450MHzのマイクロ波エネルギーを供給し、処理室内には、電子温度が約1eV以下、電子密度が約1×1011〜1×1013cm−3のマイクロ波表面波プラズマを発生させることができる。
一方、導電性パターンを形成するパターン形成装置の発明として、次の第1発明、第2発明、第3発明を提案する。
第1の発明のパターン形成装置は、金属又は金属化合物からなる微粒子を分散させた微粒子分散液を用いて非導電性の基材にパターンを描画し、このパターンに存在する微粒子を焼結処理し導電性パターンを形成するパターン形成装置であって、減圧室として構成した処理室の照射窓からマイクロ波エネルギーを供給し、処理室内に照射窓に沿う表面波プラズマを発生させる無電極のプラズマ発生手段と、前記パターンを描画した基材を前記処理室内に配置するための処理台とを備え、描画パターンを描画した基材を前記処理台に配置し、前記描画パターンを処理室内で、電子温度が低く、電子密度が高いマイクロ波表面波プラズマに晒して前記描画パターンの微粒子を焼結させ、導電性パターンを形成する構成となっている。
第2の発明のパターン形成装置は、金属又は金属化合物からなる微粒子を分散させた微粒子分散液を用いて非導電性の基材にパターンを描画し、このパターンに存在する微粒子を焼結処理し導電性パターンを形成するパターン形成装置であって、減圧室として構成した処理室の照射窓からマイクロ波エネルギーを供給し、処理室内に照射窓に沿う表面波プラズマを発生させる無電極のプラズマ発生手段と、前記パターンを描画した基材を前記処理室内に配置するための処理台とを備え、前記処理室の搬入口に付随させた第1予備室と、その搬出口に付随させた第2予備室と、前記第1予備室を減圧すると共に搬入口を開放させ、パターンを描画した基材を第1予備室から処置室内の処理台上に送り込む搬入機構と、前記第2予備室を減圧すると共に搬出口を開放させ、パターンを描画した基材を処置室内の処理台上から第2予備室に送り出す搬出機構とを備え、搬入機構による搬入と、処理台でのプラズマ処理と、搬出機構による搬出とを一連に行い、前記描画パターンに存在する微粒子を処理室内で、電子温度が低く、電子密度が高いマイクロ波表面波プラズマに晒し、前記描画パターンの微粒子を焼結処理して導電性パターンを形成する構成となっている。
上記した第1、2の発明では、所定の大きさのガラスや樹脂材などの基材に上記の微粒子分散液を用いてパターンを描画した基材を予め用意する。
そして、第1の発明のパターン形成装置は、描画した基材を無電極のプラズマ発生手段の処理室に入れ、その処理台に載置し、続いて、マイクロ波エネルギー(マイクロ波電力)を供給する。
これにより、処理室内にはプラズマが発生するが、このプラズマが照射窓の近くとなる処理室内に多く発生する表面波プラズマとなる。
なお、本出願では、この表面波プラズマを、便宜上、マイクロ波表面波プラズマと言う。
したがって、基材の描画パターンが、電子温度が低く、電子密度が高いマイクロ波表面波プラズマに晒され、描画パターンの微粒子が焼結され、導電性パターンが形成される。
第2の発明のパターン形成装置は、パターンを描画した基材を第1予備室に入れると、その基材が搬入手段によって処理室内の処理台上に送り込まれる。
処理室は基材の搬入、搬出にかかわらずマイクロ波表面波プラズマを発生せておく構成としてあり、描画した基材が処理台上でマイクロ波表面波プラズマに晒され、描画パターンの微粒子が焼結して導電性パターンを形成する。
続いて、描画した基材が搬出手段によって第2予備室に送り出されるので、第2予備室から導電性パターンを有する基板を取り出すことができる。
上記した第1、第2の発明のパターン形成装置は、描画した基材が処理台上でマイクロ波表面波プラズマに晒されるため、温度上昇によって生ずる変形や溶融などが生じることがあるが、この弊害を防ぐために、処理台には、基材の裏面を冷却する冷却手段を備えることができる。
上記した第1、第2の発明のパターン形成装置は、フィルム状の基材に描画すると、基材の湾曲部分のために、処理台面に対し接合した部分と離れた部分が生じることがある。この問題を解決するため、描画した基材を空気吸引して処理台に接合させる吸引保持手段を備えてもよい。
上記した第1、第2の発明のパターン形成装置は、描画した基材の接合度合いを高めるため、処理台面を緩やかな膨出面に形成することが好ましい。
上記した第1、第2の発明のパターン形成装置は、マイクロ波表面波プラズマが描画した基材に均一に当たるように、処理台を回転させる駆動手段を備えることができる。
なお、卑金属微粒子の分散液で描画した基材は、マイクロ波表面波プラズマに晒して描画パターンの微粒子が焼結し導電性パターンとなった後でも、高い温度状態のままで処理室から取り出すと、導電性パターンが大気に触れて酸化することがあるので、第1の発明のパターン形成装置の場合は、導電性基板の温度が通常温度(室温)に下がってから、処理室から取り出すようにする。
この問題を解決するため、第2の発明のパターン形成装置では、第2予備室に導電性パターンの酸化を抑制する酸化抑制ガスを供給するガス供給手段を備えることが好ましい。
また、第3の発明のパターン形成装置は、金属又は金属化合物からなる微粒子を分散させた微粒子分散液を用いて非導電性の基材にパターンを描画し、このパターンに存在する微粒子を焼結処理し導電性パターンを形成するパターン形成装置であって、減圧室として構成した処理室の照射窓からマイクロ波エネルギーを供給し、処理室内に照射窓に沿う表面波プラズマを発生させる無電極のプラズマ発生手段を備え、さらに、前記処理室内には、パターンを描画した長径のフレキシブル基材を巻き込んだ巻込リールと、そのフレキシブル基材を巻き取る巻取リールと、これら2つのリール間に設け描画パターンにマイクロ波表面波プラズマを照射させるプラズマ処理ローラとを備え、巻込リールから供給される前記フレキシブル基材をプラズマ処理ローラを介して巻取リールに移動する間に、描画パターンに存在する微粒子を、電子温度が低く、電子密度が高いマイクロ波表面波プラズマに晒して焼結処理を連続的に施し、導電性パターンを形成する構成となっている。
上記の第3の発明のパターン形成装置は、描画したフレキシブル基板が、プラズマ処理ローラを通過する過程でマイクロ波表面波プラズマに晒されて加熱されるため、プラズマ処理ローラを冷却する冷却手段を設け、フレキシブル基材の裏面を冷やすようにすることが好ましい。
さらに、プラズマ処理ローラと巻取リールとの間に冷却ローラを設け、プラズマ加熱で温度上昇した描画付きフレキシブル基材を冷却ローラで冷やし、温度を下げた状態で巻取リールで巻き取ることが好ましい。
また、この第3の発明のパターン形成装置は、描画付きフレキシブル基材にマイクロ波表面波プラズマが均一に当たるようにするため、プラズマ処理ローラを正逆転させ、フレキシブル基材を少ない距離で往復移動させることがでる正逆転駆動手段を備えることができる。
他方、卑金属微粒子や、表面が酸化されている卑金属微粒子、内部まで酸化されている卑金属酸化物微粒子の分散液を使って描画した基材であっても、第1、第2、第3の発明とほぼ同様にして導電性パターンを形成することができるが、処理室には、マイクロ波エネルギーと共に水素ガスなどの還元性気体を供給し、還元性気体の雰囲気の中でマイクロ波表面波プラズマを発生させる構成とすることにより、描画パターンに存在する微粒子の還元処理と焼結処置とが施される。
また、上記した第1、第2、第3の発明のプラズマ発生手段としては、処理室の照射窓から周波数2450MHzのマイクロ波エネルギーを供給し、処理室内には、電子温度が約1eV以下、電子密度が約1×1011〜1×1013cm−3のマイクロ波表面波プラズマを発生させることができる。
上記したように、本発明は、金属微粒子又は金属化合物微粒子の分散液を用いて描画した基材をプラズマ発生手段を用いて焼結し、導電性パターン形成する。
プラズマ発生手段は、減圧室からなる処理室の照射窓からマイクロ波エネルギー(マイクロ波電力)を供給し、処理室内の照射窓近くでマイクロ波励起によって生じる表面波プラズマを発生させる。
したがって、このマイクロ波表面波プラズマが、無電極で発生させることができること、電子温度が低温であること、電子密度が高いことなどの特質を有することから、次の効果を得ることができる。
耐熱性の低い樹脂フィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などを基材として使用する場合でも、電子温度が低いので、金属微粒子の焼結時に基材が溶融したり、変形するようなことがない。
その上、従来の導電性パターンの形成方法に比べ、電子密度が高いので、焼結時間を極力短縮することができる。
この結果、この種の導電性基板の使用範囲が広がり、また、生産のローコスト化に有利となる。
さらに、マイクロ表面波プラズマは無電極のプラズマ発生手段で発生させるので、大きい面積の基材の導電性パターン形成が可能となる上、電極によって集中するプラズマによる基材ダメージ(変形や変色など)がない。
また、マイクロ波表面波プラズマによる焼結は、基材が変色することがないので、基材に高い透過率を必要とする導電性基板の導電性パターン形成には最適となる。
その他、マイクロ波表面波プラズマは、マイクロ波エネルギーを供給する減圧室で発生させることができ、構成が簡単なプラズマ発生手段となることから、実用に供することが容易なものとなる。
また、特に、表面が少なくとも酸化されている卑金属微粒子、銅微粒子の分散液を用いて描画した基材の微粒子に対しては、還元性気体の雰囲気の中で発生させるマイクロ波表面波プラズマに晒すことで、低温でも焼結と同時に還元処理を行うことができる。
さらに、マイクロ波表面波プラズマは有機物を分解除去する効果があるので、貴金属微粒子の分散液を用いて描画した基材の微粒子に対しても焼結を促進する効果がある。
そして、特に、有機物が分解するので、非常に高密度で高純度な金属薄膜が得られる。
一方、本発明のパターン形成装置によれば、還元処理と焼結処理とを同時に連続して行うことができるので、導電性基板の連続生産に適する他、描画した長径のフレキシブル基材を巻込リールから供給しながらプラズマ処理ローラでプラズマ処理するので、長径の描画付き基材の還元処理と焼結処理が可能になり、さらに、描画した基材を冷却しながらプラズマに晒す構成とすれば、基材の熱ダメージを極力少なくすることができる等の効果がある。
実施形態として示したパターン形成装置の簡略的な断面図である。 装置実施例1として示したパターン形成装置の簡略的な斜視図である。 装置実施例1のパターン形成装置を示す簡略的な断面図である。 装置実施例1のパターン形成装置に備える処理台、押上杆、搬入移動板と印刷物を示す斜視図である。 装置実施例1のパターン形成装置における印刷物の搬入動作を示す処理台部分の簡略図である。 上記した処理台に冷却手段として冷却パイプを設けた一例を示す簡略断面図である。 上記した押上杆を印刷物の吸引手段に利用した構成を示す処理台部分の簡略図である。 上記した処理台の表面を緩やかに膨出形成して印刷物をより正確に接合させる構成を示す処理台部分の簡略図である。 上記した処理台に多数の吸引孔を設けて印刷物を吸引保持する構成を示した処理台部分の簡略図である。 図9に示す処理台の断面図である。 装置実施例2として示したパターン形成装置の簡略的な斜視図である。 装置実施例2のパターン形成装置を示す簡略的な断面図である。 装置実施例2の改良例と示したパターン形成装置の簡略的な断面図である。
先ず、導電性パターンの形成方法の実施形態について説明する。
本発明の実施には、微粒子分散液を使用してパターンを描画した基材を予め準備する。
微粒子分散液は、金属又は金属化合物からなる微粒子を溶媒に分散させて調製する。
そして、金属微粒子としては、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウムなどの貴金属の他、銅、ニッケル、スズ、鉄、クロムなどの卑金属を使用する。
金属化合物の微粒子としては、これら金属の酸化物、窒化物、硫化物などの微粒子や、2種類以上の金属からなる合金などの金属化合物を材料とした微粒子が好ましい。
なお、銅など卑金属の微粒子の場合は、表面が大気中の酸素により酸化されている場合があるが、このような少なくとも表面が酸化されている卑金属微粒子や内部まで酸化されている卑金属微粒子も使用することができる。
金属又は金属化合物は、微粒子生成が容易で、特に、銀、銅及びその酸化物、合金は、導電性とコストの点で適当な微粒子となる。
この金属又は金属化合物の微粒子は、平均一次粒子径が、1〜100nmのものが好ましい。
この平均一次粒子径については、透過型電子顕微鏡による観察像から測定することができる。
また、溶媒としては、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、シクロヘキサン、テトラデカン等の炭化水素類などが採用できる。
さらに、金属又は金属化合物は、溶媒に分散させるに当たって、分散液中で安定化させるために、表面を分散保護剤によって覆うのが好ましい。
分散保護剤としては、例えば、高分子材料としては、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子、グラフト共重合高分子、低分子材料としては、界面活性剤、金属と相互作用するチオール基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基を有する化合物などを用いることができる。
その他、分散液には、基材への密着性を高めること、成膜性を高めること、印刷適性を付与することを目的として、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂やエチルシリケート、シリケートオリゴマー等の無機塗料をバインダー成分として添加してもよい。
また、必要に応じて、粘度調整剤、表面張力調整剤、安定剤等を添加してもよい。
このように調製した微粒子分散液を用いて非導電性の基材にパターンを描画する。基材としては、用途に応じて、無機材料基板、合成樹脂基板を使用する。合成樹脂基板は、フィルム状であってもよい。無機材料基板としては、例えば、ガラス(例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなど)、アルミナなどが採用できる。また、プラスチック基板、または、フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド、エポキシ樹脂、ガラス−エポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル、紙材などが採用できる。特に、融点が280℃以下の基材、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET、PENなどであってもよい。
基材と導電層の密着性を向上させるために、基材表面に易接着成分を成膜したり、基材表面を改質することができる。
易接着成分の成膜としては、例えば、ニッケル、クロム、チタン等の金属薄膜を成膜する方法、熱可塑性接着剤、熱硬化性接着剤、光硬化性接着剤等を塗布する方法、その他、有機無機カップリング剤を塗布する方法が採用できる。
また、基材表面の改質方法としては、例えば、コロナ処理、紫外線処理、エキシマランプ処理、大気圧プラズマ処理などがある。
上記の基材に上記微粒子分散液を使ってパターンを描画する。
具体的には、形成しようとする導電性パターンに対応するパターンを定め、微粒子分散液を使って描画する。
この描画には、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、ディスペンサ印刷、スピンコート、バーコートなどで実現できる。
上記のようにして描画した後は、基材上の微粒子分散液を乾燥させる。
この乾燥は、通常の方法で乾燥を行ってもよい。例えば、オーブン、赤外線加熱炉を用いて、溶媒を乾燥させることができる。
上記のようにパターンを描画して予め準備した基材は、マイクロ波表面波プラズマに晒して描画パターンの導電性微粒子を融着させ、導電性を実現する。
なお、融着とは、微粒子同士が焼結、溶融などにより一部または全体が連続の膜を形成することを言うが、本出願ではこの融着について、便宜上、「焼結」と言う。
マイクロ波表面波プラズマは、減圧した処理室内にマイクロ波エネルギーを供給して表面波プラズマを発生させるプラズマ発生装置が使用できる。
マイクロ波表面波プラズマは、既に述べたように、電子密度が高く、電子温度が低い特質をもっており、無電極のプラズマであるので、基材にダメージを与えない。
詳しくは、マイクロ波表面波プラズマは、電子密度が1×1011〜1×101313cm−3と高く有機物を除去する作用が強いため、加熱しなくとも、低温で焼結を促進し、導電性パターンを形成する。
したがって、描画した基材をマイクロ波表面波プラズマに晒すことで、金、銀などの貴金属からなる導電性微粒子は、その表面を覆う分散保護材がマイクロ波表面波プラズマによって除去され、導電性微粒子同士が焼結して導電層を形成する。
また、銅、ニッケルなどの卑金属からなる微粒子の分散液を使用する場合は、その表面が酸化被膜と分散保護膜によって覆われているため、酸化被膜を還元させる水素ガスなどの還元性気体を処理室に供給する。
すなわち、還元気体の存在下に発生させたマイクロ波表面波プラズマに描画した基材を晒し、分散保護膜の除去と共に、酸化被膜を還元処理する。
この結果、導電性微粒子同士が焼結して導電層を形成する。
内部まで酸化されている酸化銅微粒子などの卑金属微粒子の分散液は、上記した卑金属微粒子の分散液を使用した場合と同様の焼結処理となる。
なお、還元性気体としては、水素、一酸化炭素、アンモニア、窒素などのガス、或いは、これらの混合ガスが挙げられるが、特に、微粒子表面に付着した有機物の除去には水素ガスが好ましい。
また、還元性気体には、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノンなどの不活性ガスを混合して用いれば、プラズマが発生し易くなるなどの効果がある。
続いて、導電性パターンのパターン形成装置の実施形態について、図1を参照しながら説明する。
図1は、パターン形成装置を示す概略構成図であり、処理室11内に設けた処理台12にプラズマ処理する基材(描画した基材)100を載置する。
なお、描画した基材100は、既に述べたように微粒子分散液を用いてパターンを描画して予め準備した基材で、処理室11のドア13を開いて処理台12に載置し、また、処理室11内から取り出すようにしてある。
処理室11の天井壁には、石英ガラスで密閉したマイクロ波照射窓14を設け、このマイクロ波照射窓14から照射するマイクロ波電力(マイクロ波エネルギー)によって表面波プラズマを発生さる。
マイクロ波照射窓14には、導波管15に設けた結合孔16からマイクロ波電力を送る。
すなわち、導波管15は、アイソレータ17、パワーモニタ18、チューナー19などと共に導波管系回路を形成しており、マグネトロン20が出力する周波数2450MHzのマイクロ波電力をその導波管系回路を介して送り、結合孔16とマイクロ波照射窓14を通して処理室11内に伝播する。
なお、マイクロ波電力は2450mHzの高周波電力を言うが、マグネトロン20の精度誤差などのために2450MHz/±50MHzの周波数範囲が許されている。
また、処理室11には、水素ガスを供給する水素供給経路(パイプ)21が配設してある。なお、この水素供給経路21には流量計22、バルブ23が設けてある。
さらに、処理室11には、処理室11内を減圧するための真空ポンプ経路(パイプ)24が設けてある。なお、この真空ポンプ経路24には、真空ポンプ25、バルブ26が設けてある。
その他、処理室11には、処理室11内の減圧状態を計測する圧力計27などが配設してある。
上記したパターン形成装置によれば、処理室11内に供給されたマイクロ波電力がプラズマ化し、処理室11内にはマイクロ波照射窓14に沿った表面波プラズマが発生する。
この表面波プラズマは、電子温度が約1eV以下と低く、電子密度が約1×1011〜1×1013cm−3と高いマイクロ波表面波プラズマとして発生するので、このマイクロ波表面波プラズマに晒される描画した基材100が、そのパターンに存在する導電性微粒子同士が短時間で融着し、導電性パターンを形成する。
次に、パターンの形成装置の実施例について装置実施例1、2として図面に沿って説明する。
なお、以下の実施例の説明では、ガラス、樹脂フィルムなどを「基材」、微粒子分散液を用いてパターンを描画した基材を「印刷物」と言う。
装置実施例1
図2は装置実施例1として示したパターン形成装置の簡略的斜視図、図3は同パターン形成装置の簡略的な断面図である。
本実施例は、金属又は金属化合物の微粒子分散液を用いて基材に描画した四辺形の印刷物100を予め作成し、この印刷物100を加熱して導電性パターンを形成するものである。
図示するように、このパターン形成装置は、表面波プラズマ30を発生させる処理室31内に処理台32を設け、印刷物100をこの処理台32に載置させてプラズマに晒す。
そして、本装置実施例では、3台のマグネトロン33a、33b、33cが出力するマイクロ波電力を各導波管系回路34a、34b、34cを介して処理室31内に送り、広い範囲の表面波プラズマを発生させる。
なお、導波管系回路は、既に述べたように、導波管35a、35b、35cに設けられたアイソレータ、パワーモニタ、チューナーなどの回路系である。
また、処理室31の天井壁には、平行配置した導波管35a、35b、35cの各々の結合孔に対向させたマイクロ波電力の照射窓36a、36b、36cが設けてある。
なお、これら照射窓36a、36b、36cは石英ガラスで形成して処理室31を密閉する構造としてある。
また、処理室31には、水素ガスを供給する水素供給経路(パイプ)37、真空ポンプ経路38が配設してある。なお、参照符号39は水素供給経路(パイプ)37に設けたバルブ、参照符号40、41は真空ポンプ経路38に設けたバルブ、真空ポンプである。
一方、処理室31には、その搬入口31aに連通可能とした第1予備室42と、その搬出口31bに連通可能とした第2予備室43とが設けてある。
すなはち、第1予備室42は、搬入口31aに備えた常閉構造のシャッタ44を開放させて処理室31と連通させ、第2予備室43は搬出口31bに備えた常閉構造のシャッタ45を開放させて処理室31と連通させる。
第1予備室42は、印刷物100を処理室31に搬入させる待機室とも言うべき部室で、これには、密閉することができる蓋板42aが設けてあり、この蓋板42aを開けて印刷物100を第1予備室42内に納入する。
また、この第1予備室42には、印刷物100を載せて処理室31内に運ぶための搬入移動板46が設けてある。
なお、この搬入移動板46については、第1予備室42と処理室31内の処理台32上との間を進退させる駆動機構が備えてあるが、この搬入移動板46は手動で進退操作させる構成としてもよい。
また、上記した第1予備室42には、真空ポンプ経路(パイプ)47を配設してあり、蓋板42aを閉めた状態で第1予備室42を減圧してシャッタ44を開き、印刷物100を処理室31内に搬入する。
搬入移動板46と処理台32とは図4に示す構成としてある。
すなわち、処理台32の四方位置には貫通孔32aを設けると共に、これら貫通孔32a内を通って印刷物100を一旦押し上げる押上杆48が備えてある。
この押上杆48は、上下方向に進出し、また、後退する構成として処理台32の下側に設けてある。
図5には、印刷物100の搬入動作を示す。
図5(A)に示すように、印刷物100を載せた搬入移動板46が処理台32上に進出したとき、図5(B)に示すように、押上杆48が上昇して印刷物100を押し上げる。
この押し上げ動作で、搬入移動板46が後退し、その後、図5(C)に示すように、押上杆48が下降し、印刷物100が処理台32に載置される。
第2予備室43は、処理室31内で焼結された印刷物100を搬出するためのもので、第1予備室42とほぼ同様に構成してある。
すなわち、真空ポンプ経路(パイプ)49によって減圧し、減圧状態でシャッタ45を開放させ搬出移動板50を往復移動させ、印刷物100を第2予備室43内に搬出する。
また、搬出時には、図5に示す搬入動作に比べて逆動作となる。
つまり、印刷物100が図5(C)の状態から(B)のように押し上げられ、処理台32と印刷物100との間に搬出移動板50が入り込む。
続いて、押上杆48が下降して印刷物100が搬出移動板50に載せられ、搬出移動板50の後退動によって搬出される。
なお、この搬出移動板50については、第2予備室43と処理室31内の処理台32上との間を進退させる駆動機構が備えてあるが、この搬入移動板50は手動で進退操作させる構成としてもよい。
印刷物100を第2予備室43内に搬出した後は、シャッタ45を閉成し、さらに、ガス供給経路51から第2予備室43内に冷却ガスを供給し、印刷物100の温度を下げた後、蓋体43aを開いて印刷物100を取り出す。
これは、焼結直後の印刷物100は温度が上っているため、直ちに印刷物100を第2予備室43から取り出すと、銅などの卑金属微粒子の焼結パターンが酸化する恐れがあるからである。
なお、冷却ガスとしては、水素ガス、アルゴンガス、窒素ガス、へリウムガス、二酸化炭素ガスなどが有効である。
したがって、酸化しない金属微粒子の分散液で描画した基材の焼結の場合、第2予備室43に供給する冷却ガスは必ずしも必要ではない。
その他、図3に示す参照符号52、53は第1、第2予備室42、43に空気を送り大気圧とするための空気経路(パイプ)、54は真空ポンプ、55〜59はバルブを示す。
上記した通り、装置実施例1のパターン形成装置は、予め作成した印刷物100を第1予備室42に納入して搬入移動板46に載せて蓋体42aを閉めることによって、第1予備室42を減圧すると共に、シャッタ44を開放し、搬入移動板46による印刷物100の搬入が行なわれる。
なお、処理台32に印刷物100を載置した搬入移動板46が後退すると、シャッタ44が閉成し、その後、第1予備室42が常圧(大気圧)に戻される。
処理台32に載置された印刷物100がマイクロ波表面波プラズマ30に晒され、印刷物100が加熱されて導電性微粒子が焼結する。
その後、シャッタ45が開放し、減圧されている第2予備室43から搬出移動板50が進出し、第2予備室43内に印刷物100を搬出する。
続いて、シャッタ45が閉成すると共に、導電性基板となった印刷物100が冷却ガスによって冷やされる。
以上より、焼結された印刷物100、つまり、導電性パターン形成された導電性基板を第2予備室43から取り出すことができる。
この結果、本装置実施例1によれば、描画パターンの焼結を半自動的に行って導電性パターンを形成することができる。
上記した装置実施例1では、処理台32を回転させ、表面波プラズマ30を印刷物100全体に均一に照射させる構成とすることができる。
また、図6に示すように、処理台32には冷水を循環させる冷却パイプ60を設け、マイクロ波表面波プラズマ30よって加熱される印刷物100の裏面から冷却することもできる。
他方、印刷物100は、処理台32に載せてあるだけであるので、安定した位置が保てない場合がある。
したがって、押上杆48を吸引パイプとして構成し、印刷物100を処理台32に載置する図5(B)の次のステップとして、図7の動作状態を作り、印刷物100を押上杆48によって吸引して処理台32上に安定させることができる。
また、処理台32は、印刷物100を面接合させるために、図8に示すように、表面を緩やかな膨出形状とすることが好ましく、また、押上杆48を利用した吸引パイプで印刷物100を吸引保持することができる。
さらに、空気吸引する手段としては、図9、図10に示すように、処理台32に多数の吸引孔61を設けてもよい。なお、処理台32には空気吸引パイプ62などを備える。
装置実施例2
図11は、パターン形成装置の他の実施例を示す簡略的な斜視図、図12は同パターン形成装置の簡略的な断面図である。
本実施例は、金属又は金属化合物の微粒子分散液を用いて所定幅の長形フレキシブル基材に描画した長形の印刷物200を予め準備し、この印刷物200をマイクロ波表面波プラズマに晒して導電性パターンを形成するものである。
図示する如く、この装置実施例2では、長形の印刷物200を巻き込んだ巻込リール72と、印刷物200を巻き取る巻取リール73と、これらリール72、73の間となるようにしたプラズマ処理ローラ74とを処理室71内に配置した構成としてある。
また、本装置実施例2では、ガイドローラ75、76と共に、プラズマ処理ローラ74と巻取リール73との経路間には冷水を循環させる冷却ローラ77、78、79、80が設けてある。
なお、上記のリール72、73やローラ74については、これらを回転制御する駆動機構を備える他、これらリール72、73やローラ74は処理室71から取り出しできる構成としてある。
さらに、装置実施例1と同様に、マイクロ波電力を伝送する3つの導波管81a、81b、81cを平行配置し、これら導波管の結合孔から照射窓82a、82b、82cを通して処理室71内にマイクロ波電力を伝播して表面波プラズマを発生させる構成としてある。
その他、本装置実施例2では、水素ガスを供給するガス供給経路83が、導波管81a、81b、81cに対応させた分路パイプ83a〜83dとして配設してあり、同様に真空ポンプ経路84についても、分路パイプ84a〜84dとして配設してある。
このように、ガス供給経路83と、真空ポンプ経路84とを分路パイプで配設することで、水素ガスが処理室71内に均等化され、また、図12より分かるように、分路パイプ先端を処理ローラ74の上方向に向けることで、還元性気体としての水素ガスを一層効果的に利用することができる。
この装置実施例2のパターン形成装置は、巻込リール72から送り出された印刷物200がプラズマ処理ローラ74に沿って移動する間に、マイクロ波表面波プラズマに晒され、印刷物200の導電性微粒子が焼結される。
その後、冷却ローラのガイドにより移動している過程で印刷物200の温度が下がり、低温となった印刷物200が巻取リール73によって巻き取られる。
このように、本装置実施例2によれば、巻込リール72から送り出される印刷物200を連続して加熱し、その描画パターンの導電性微粒子を焼結させることができる。
また、マイクロ波表面波プラズマの加熱で温度上昇した印刷物200は冷却ローラ77〜80を介して送り、温度を下げた印刷物200を巻取リール73によって巻き取るので、巻取リール73が巻き終わりとなれば、巻取リール73を処理室71から取り外すことができる。
なお、巻取リール73に巻かれた焼結済みの印刷物200はその後に適宜加工し、導電性パターンの電気部品とする。
図13は、装置実施例2の改良例を示すパターン形成装置の簡略的な断面図である。
この改良例では、3つのプラズマ処理ローラ74a、74b、74cを備え、また、各々の導波管81a、81b、81cには、プラズマ処理ローラ74a、74b、74cに対応させた照射窓85a、85b、85cを設けたことが特徴となっている。
この改良例によれば、印刷物200が移動中に3つのプラズマ処理ローラ74a、74b、74cの各々の部所でマイクロ波表面波プラズマに晒されることから、印刷物200の導電性微粒子の焼結時間を一段と短縮させることができる。
なお、上記した装置実施例2と改良例のパターン形成装置においては、マイクロ波表面波プラズマが印刷物200に均等に晒されるように、リールや処理ローラを正逆転させ、印刷物200を少ない距離で往復動せる正逆転駆動機構を備えることができる。
また、上記装置実施例2と改良例は、プラズマ処理ローラを冷却する冷却手段を備え、印刷物200の裏面を冷しながら、印刷物200をマイクロ波表面波プラズマに晒すようにすることもできる。
続いて、パターン形成方法の実施例について、方法実施例1〜5として説明する。
この方法実施例ついては、図2、図3に示したパターン形成装置を使用して実験を行って実施した。
そして、この実験では、真空ポンプ経路38で処理室31を1×10−3Pa以下に減圧し、その後、水素供給経路37から処理室11内に還元性気体として水素ガスを流量100sccmを供給した。
また、各方法実施例については、導電性部品について以下の方法によって評価した。
基材ダメージ
焼成後の基材の変形、変色の有無を目視にて観察した。
全光線透過率変化
実施例及び比較例の全光線透過率は、濁度計(商品名:NDH2000、日本電色工業(株)製)を用いて、JIS K−7361−1にしたがい測定した値を用い、プラズマ照射前のフィルムの透過率に対する照射後の透過率の減少量(%)を算出した。
(3)導電性
抵抗率計(商品名:ロレスタGP、ダイアインスツルメンツ社製)を用いて、JIS K7194にしたがい、4探針法にて体積抵抗率を測定した。
(4)表面観察
走査型電子顕微鏡(商品名:S−4500、(株)日立ハイテクノロジー製)を用いて、表面及び断面の構造を観察した。
断面は、試料をミクロトームにより切断した面を観察した。
方法実施例1
銅微粒子のトルエン分散液(商品名:Cuメタルインク、アルバックマテリアル(株)製、平均一次粒子径5nm)を、固形分30質量%に調整した。
膜厚75μmのポリイミド基材(商品名:カプトン300H、東レ・デュポン(株)製)に、エキシマランプ照射処理を行った後、基板をガラス基板に粘着テープで固定し、スピンコート法を用いて銅微粒子を塗布(描画)した。
その後、室温で自然乾燥させて印刷物100を作製した。
続いて、印刷物100を処理室31に入れ、マイクロ波表面波水素プラズマ(水素ガス雰囲気の中の表面波プラズマ)を、水素導入時圧力20Pa、マイクロ波電力600Wで100秒照射した後、印刷物100を処理室31から取り出した。
印刷物100に変形、変色などのダメージはなかった。
印刷物100の表面には金属光沢が見られ、導電性基板としての体積抵抗率を測定したところ、4.28×10−6Ω・cmとなり、低抵抗化していた。
微粒子焼結層の基材からの剥離などはなく、密着良好であった。
印刷物100の表面を走査型電子顕微鏡により観察すると、微粒子が溶融、焼結し、融着した構造が観察された。
同様に断面を観察すると、微粒子焼結層の厚みは0.4μmであり、均一でボイドのない高密度の膜であった。
方法実施例2
酸化銅微粒子のアルコール分散液(シーアイ化成(株)製、平均一次粒子径40nm)を固形分15質量%に調整した。
厚み125μmのポリエチレンナフタレート基材(商品名:テオネックスQ81、帝人デュポンフィルム(株)製)にエキシマランプ照射処理を行なった後、基材をガラス基板に粘着テープで固定し、スピンコート法を用いて酸化銅微粒子を塗布した。
その後、室温で自然乾燥させて印刷物100を作製した。
続いて、印刷物100を処理室31に入れ、マイクロ波表面波水素プラズマを、水素導入時圧力20Pa、マイクロ波電力600Wで100秒照射した後、印刷物100を処理室31から取り出した。
印刷物100に変形、変色などのダメージはなかった。微粒子層の膜厚は0.3μmであった。
印刷物100の表面には金属光沢が見られ、導電性部品として体積抵抗率を測定したところ、7.39×10−6Ω・cmとなり、低抵抗化していた。
微粒子焼結層の基材からの剥離などはなく、密着良好であった。
印刷物100の表面を走査型電子顕微鏡により観察すると、微粒子が溶融、焼結し、融着した構造が観察された。
断面を観察すると、均一でボイドのない高密度の膜であった。
比較例1
方法実施例2と同様にして、酸化銅微粒子を塗布、乾燥させて印刷物100を作製した。
続いて、印刷物100に対し、マイクロ波表面波水素プラズマに代えて、オーブン(水素ガス4%を含むアルゴンガス雰囲気)にて、昇温速度10℃/min、230℃で60分焼成を行った後、室温まで自然冷却して印刷物100をオーブンから取り出した。
印刷物100は丸まって変形し、印刷物100表面の微粒子層には多数の傷が入っていた。
印刷物100の表面には金属光沢が見られず、体積抵抗率を測定したところ、1×10Ω・cm以上と高抵抗であった。
マイクロ波表面波水素プラズマを使うことにより、オーブンでは焼成することのできない低耐熱基材上であっても、短時間で微粒子の融着を進行させることができた。
方法実施例3
方法実施例2と同じ酸化銅微粒子の分散液を使用した。厚み100μmのポリエチレンテレフタレート基材(商品名:東洋紡エステルフィルムE5000、東洋紡績(株)製)にエキシマランプ照射処理を行った後、基材をガラス基板に粘着テープで固定し、スピンコート法を用いて酸化銅微粒子を塗布した。
その後、室温で自然乾燥させて印刷物100を作製した。
続いて、印刷物100を処理室31に入れ、マイクロ波表面波水素プラズマを、水素導入時圧力20Pa、マイクロ波電力600Wで100秒照射した後、印刷物100を処理室31から取り出した。
印刷物100に変形、変色などのダメージはなかった。
微粒子層の膜厚は0.3μmであった。
印刷物100の表面には金属光沢が見られ、導電性基板としての体積抵抗率を測定したところ、7.63×10−6Ω・cmとなり、低抵抗化していた。
微粒子焼結層の基材からの剥離などはなく、密着良好であった。
印刷物100の表面を走査型電子顕微鏡により観察すると、微粒子が溶融、焼結して融着した構造が観察された。
断面を観察すると、均一でボイドのない高密度の膜であった。
下記表1参照。
比較例2
方法実施例3と同様にして、酸化銅微粒子の分散液を塗布、乾燥させて印刷物100を作製した。
続いて、この印刷物100に対し、マイクロ波表面波水素プラズマに代えて、オーブン(水素ガス4%を含むアルゴンガス雰囲気)にて、昇温速度10℃/min、200℃で60分焼成を行い、室温まで自然冷却後に印刷物100をオーブンから取り出した。
印刷物100は熱収縮により変形し、裏面は白濁する等のダメージが見られた。
微粒子層の膜厚は0.3μmであった。
印刷物100の表面には金属光沢が見られず、印刷物100の導電性パターンの体積抵抗率を測定したところ、高抵抗であり、測定することができなかった。
下記表1参照。
比較例3
実施例3と同様にして、酸化銅微粒子を塗布、乾燥させて印刷物100を作製した。
続いて、印刷物100をオーブンに入れ、マイクロ波表面波水素プラズマに代えて、高周波水素プラズマを水素導入時圧力20Pa、600Wで100秒照射し、その後、印刷物100をオーブンから取り出した。
なお、高周波プラズマは、マイクロ波表面波水素プラズアマと同一装置に、13.56MHzの高周波電源を設置して発生させた。
印刷物100に変形、変色などのダメージはなかった。微粒子層の膜厚は0.3μmであった。
印刷物100の表面には金属光沢が見られ、印刷物100の導電性パターンの体積抵抗率を測定したところ、4.14×10−4Ω・cmとなっており、実施例3と比べて高抵抗であった。
下記表1参照。
比較例4
比較例3と同様の印刷物100に対し、高周波水素プラズマを水素導入時圧力20Pa、600Wで400秒照射したところ、印刷物100の一部が激しく変形し、熱収縮を起こした。
収縮しなかった一部の体積抵抗率を測定したところ、2.62×10−5Ω・cmであり、実施例3に比べて高抵抗であった。
下記表1参照。
Figure 0006072709
以上の結果から、マイクロ波表面波水素プラズマは、PET基材のような耐熱性の低い基材に対して、高周波プラズマでは還元焼結が十分にできない場合でも、短時間で焼結が可能であることが分かる。
方法実施例4
実施例3と同じ酸化銅微粒子の分散液及びポリエチレンテレフタレート基材を使用し、マスクテープを用いてバーコート法により、3mm幅のラインパターンを形成した印刷物100を作製した。
続いて、この印刷物100を処理室31にいれ、マイクロ波表面波水素プラズマを水素導入時圧力20Pa、マイクロ波電力600Wで100秒照射した後、印刷物100を処理室31から取り出した。
印刷物100に変形、変色などのダメージはなかった。
また、パターン未形成部の全光線透過率を、プラズマ処理前、処理後で比較したところ、変化は0.0%であった。パターン成形部の微粒子層は0.3μmであった。
さらに、パターン形成部には金属光沢が見られ、パターン形成部の体積抵抗率を測定したところ、8.55×10−6Ω・cmとなり、低抵抗化していた。
パターン形成部の微粒子焼結層の基材からの剥離などはなく、密着良好であった。
比較例5
実施例4と同様にして、パターン形成した印刷物100を作製した。
続いて、印刷物100をオーブンに入れ、マイクロ波表面波水素プラズマに代えて高周波水素プラズマを水素導入時圧力20Pa、600Wで100秒照射し、その後、印刷物100をオーブンから取り出した。
なお、高周波プラズマは、マイクロ波表面波水素プラズマと同一装置に、13.56MHzの高周波電源を設置した発生させた。
パターン形成部は金属光沢が見られたが、パターン未形成部が茶色に変色していた。
パターン未形成部の全光線透過率を、プラズマ処理前、処理後で比較したところ、透過率が2.3%減少していた。
方法実施例5
銀微粒子のアルコール系分散液(商品名:AG−IJ−G−100−S1、キャボット社製、平均一次粒子径40nm)を、固形分15質量%に調整した。
続いて、膜厚が100μmのポリエチレンテレフタレート基材(商品名:東洋紡エステルフイルムE5000、東洋紡績(株)製)にコロナ放電処理を行った後、基材をガラス基板に粘着テープで固定し、スピンコート法を用いて銀微粒子塗布した。
その後、自然乾燥して印刷物100を作製した。
続いて、印刷物100を処理室31に入れ、マイクロ波表面波水素プラズマを、圧力20Pa、マイクロ波電力600Wで40秒照射した後、印刷物100を処理室31から取り出した。
印刷物に変形、変色などのダメージはなかった。
微粒子層の膜厚は、1.0μmであった。
印刷物100の表面には金属光沢が見られ、印刷物100の導電性パターンの体積抵抗率を測定したところ、5.27×10―6Ω・cmとなり、低抵抗化していた。
微粒子焼結層の基材からの剥離などはなく、密着良好であった。
印刷物100の表面を走査型電子顕微鏡により観察したところ、微粒子同士が溶融・焼結して融着した構造が観察された。
断面を観察すると、均一でボイドのない高密度の膜であった。
銀微粒子は、大気中でも加熱により還元されるため、還元のために還元性のプラズマは必要ないと考えられるが、水素プラズマによって塗膜中の有機成分が除去されるため、短時間で効率よく融着が進むことが確認された。
プリント配線基板、RFIDタグアンテナ、メンブレンスイッチの配線、電磁波遮蔽材、フラットパネルディスプレイ用の電極、配線、太陽電池などの電池の電極、電波反射板、アンテナ、曇り防止板などに適用することができる。
11 処理室
12 処理台
14 マイクロ波照射窓
15 導波管
21 水素供給経路
24 真空ポンプ経路
31 処理室
32 処理台
35a、35b、35c 導波管
36a、36b、36c 照射窓
37 水素供給経路
38 真空ポンプ経路
42 第1予備室
43 第2予備室
44、45 シャッタ
46 搬入移動板
48 押上杆
50 搬出移動板
71 処理室
72 巻込リール
73 巻取リール
74 処理ローラ
77〜80 冷却ローラ
74a、74b、74c 処理ローラ
100、200 印刷物

Claims (2)

  1. 微粒子を分散させた微粒子分散液を用いて非導電性のプラスチック基材にパターンを描画し、前記パターンの微粒子を焼結処理して導電性パターンを形成する方法であって、
    前記プラスチック基材が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、またはポリエチレンナフタレートを含むものであり、
    前記パターンの描画には、表面が有機材料を含む分散保護材により覆われた卑金属の酸化物からなる微粒子を分散させた微粒子分散液を用い、
    前記焼結処理には、減圧室からなる処理室の照射窓からマイクロ波エネルギーを供給し、前記処理室内に照射窓に沿う表面波プラズマを発生させる無電極のプラズマ発生手段を用い、
    前記焼結処理では、前記パターンが描画された基材を前記処理室内に収容し、前記照射窓から供給したマイクロ波エネルギーにより発生した電子を有するマイクロ波表面波プラズマに前記基材の描画パターンを晒し、前記分散保護材を除去して前記描画パターンの微粒子を焼結させるものであり、
    前記焼結処理では、前記処理室内に、さらに水素ガスを供給することを特徴とする導電性パターンの形成方法。
  2. 表面が高分子材料を含む分散保護材により覆われた卑金属の酸化物からなる微粒子を分散させた微粒子分散液を用いて、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、またはポリエチレンナフタレートを含む非導電性のプラスチック基材にパターンを描画し、このパターンに存在する微粒子を焼結処理して前記分散保護材を除去して導電性パターンを形成するパターン形成装置において、
    減圧室として構成した処理室の照射窓からマイクロ波エネルギーを供給し、処理室内に照射窓に沿う表面波プラズマを発生させる無電極のプラズマ発生手段と、
    前記パターンを描画した基材を前記処理室内に配置するための処理台と、
    前記処理室内に水素ガスを供給するための水素供給経路と、を備え、
    前記パターンを描画した基材が前記処理台上に配置されている前記処理室内に前記照射窓からマイクロ波エネルギーを供給し、前記処理室内で前記基材の描画パターンを、前記マイクロ波エネルギーにより発生した電子を有するマイクロ波表面波プラズマ、および前記水素供給経路から供給された水素ガスに晒して前記描画パターンの微粒子を焼結させることにより前記導電性パターンを形成することを特徴とするパターン形成装置。
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