JP6205954B2 - 樹脂フィルムの熱処理方法、それを用いためっき積層体の製造方法及びその熱処理装置 - Google Patents
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一方で、メタライジング法で製造される銅張積層板においては、銅層/液晶ポリマーフィルム界面が平滑である為、液晶ポリマーフィルム表面の凹凸によるアンカー効果が得られず、銅層と液晶ポリマーフィルムの接着界面の接着強度が不十分となる。そこで、例えば特許文献2にあるように、液晶ポリマーフィルムと銅層の間に下地金属(シード)層として、Ni、Cr等を主成分とする金属合金層を形成することで接着力向上が図られている。
そこで本発明は、減圧雰囲気下にて液晶ポリマーフィルムのシワや変形が発生することのない熱処理方法の提供、及びこの熱処理方法を用いることで液晶ポリマーフィルムと金属層との密着性を維持しつつ、低伝送損失を実現するめっき積層体の製造方法を提供するものである。
前記温度調整ロールの表面温度(TR)と、前記温度調整ロールに接触する直前の前記樹脂フィルムの温度(TF)との差(TF−TR)が、50℃以内であることを特徴とする熱処理方法である。
そこで、液晶ポリマーフィルム中の水分の除去および液晶ポリマーの表面近傍の分子の状態を適正化することを目的に減圧下で加熱処理を行う。また大気中(大気圧下)の加熱処理でも効果は期待できるが、揮発した水分が再吸着し、再度吸湿する可能性があるので、減圧下、好ましくは100Pa以下に排気しながら加熱処理を行うことが望ましい。
図1は、加熱処理を行う装置の一例を示す模式図で、10は加熱処理装置、1は真空チェンバー、2は巻出装置、3はガイドロール、4はヒーターユニット、5は温度調整ロール、6は巻取装置、21は巻出ロール、22は巻取ロールである。
図1を参照しながら熱処理方法について説明する。
液晶ポリマーフィルムはロール状に巻回され、巻出装置2に装着されて巻出ロール21を構成する。巻出ロール21より繰り出された樹脂フィルムFは、複数のガイドロール3を介して搬送され、ヒーターユニット4にて加熱され、温度調整ロール5を経て冷却され、巻取装置6により巻き取られる。22は巻取装置6により巻き取られた加熱処理済みの液晶ポリマーフィルムの巻取ロールである。
なお、α緩和温度は、動的粘弾性装置(DMA:Dynamic Mechanical Analysis)で測定した値を用いる。
この液晶ポリマーフィルムの温度THが120℃より低い場合は、脱水や密着性向上の効果は少なく、液晶ポリマーフィルムのα緩和温度より20℃低い温度を超えると加熱後の熱収縮によるフィルムの変形、さらに搬送時の張力による破断などが生じることがある。
この張力範囲に制御するために、図1の巻出装置2から巻取装置6までの樹脂フィルムFの搬送経路中に、適宜公知の張力付与手段(図示せず)を配置する。
すなわち、接する直前の樹脂フィルムFの温度TFは、図2で示されるように放射温度計A(フィルム)11が示す通り、樹脂フィルムFと温度調整ロール5の接触線CLを基準として、樹脂フィルムFの逆搬送方向側で、距離50mm、あるいは樹脂フィルムFが2秒間に搬送される距離(2v:vは搬送速度[mm/秒])のうち短い方の距離L以内の位置で計測される樹脂フィルムFの表面温度であることが望ましい。なお樹脂フィルムFと温度調整ロール5及び放射温度計A(フィルム)11、放射温度計B(ロール)12との配置関係を図2に示す。
図2において、樹脂フィルムFは、白抜き矢印の方向に搬送速度v[mm/s]で送られ、温度調整ロール5と接触線CLで接触して、紙面表から裏方向に送られる。5aは熱放射材である。
温度調整ロール5は、樹脂フィルムFの幅より広い幅を有し、図2に示すようにフィルム接触範囲の外側の少なくとも一方の端部に熱放射率の高い熱放射材5aが設けられている。
例えば黒体テープを貼付して用いる。なお熱放射材は黒体テープ、これに限定されることはなく、熱放射率が高い材料がロール表面に被着していればよく、黒体塗料等でもよい。図3では両端部に熱放射率が高い材料を被着している状態を示している。
温度調整ロール5の表面温度は、図1で放射温度計B(ロール)12で計測するが、黒体テープ等の熱放射率の高い材料を被着させた部分を計測するのが望ましい(図2参照)。上記温度の計測は公知の温度計測手段を用いればよいが、図1のように放射温度計が好適である。
この温度制御手段は、公知のものを利用しても良いが、ロール表面温度が一定になるように、ロール内部に水や有機溶媒等の冷媒を循環させて、その液温をPID制御する等が好適である。
すなわち温度調整ロールの個数は、加熱温度、樹脂フィルムFと温度調整できるロールとの温度差の設定値、搬送速度、搬送経路の長さ等を考慮して増減させればよい。なおすべての温度調整ロールには、図1の放射温度計A(フィルム)11や放射温度計B(ロール)12のように、樹脂フィルムFと温度調整ロール5の表面の温度を測定する手段を付加するのが望ましい。
二乗平均粗さ(RMS)及び算術平均粗さ(Ra)が50nm以上の場合、液晶ポリマーフィルムと金属層との密着性は向上するが、表面の凹凸による伝送損失が大きくなり、結果として液晶ポリマーフィルムの持つ低い誘電損失による伝送損失の低減効果が得られなくなる。
その方法としては、プラズマ処理、イオンビーム照射、紫外線照射のいずれか、若しくは組み合わせて用いることができる。
この表面改質処理によって、液晶ポリマーフィルム表面はエッチングされて清浄状態になるとともに、脆弱な層が除去され、さらに極性基の導入を行うことで界面の密着力を高めることができる。ただし、表面処理後の表面粗さは、表面処理前とほぼ同等であることが望ましい。
また、電源の周波数にも依存し、例えば、直流放電プラズマより高周波放電プラズマの方が、より低圧で放電可能である。ガス圧の上限は特にないが、直流放電プラズマでは、アーク放電が発生する圧力より低圧にすることが望ましい。
イオンガンに使用するガスは、水素、ヘリウム、酸素、窒素、空気、フッ素、ネオン、アルゴン、クリプトンのいずれかを使用することができる。また、これらのガスの混合したガスを使用してもよい。
通常、イオンガンの放電電圧、放電電流、放電電力、ビームガス流量、イオンガン室の圧力、フィルム送り速度などを適宜選択して、イオン粒子の平均エネルギーを50〜5000eVの範囲に調節することが好ましい。
その厚みは、金属層を形成するには2nm以上であることが望ましく、上限としては30nm以下であることが望ましい。第1金属層の厚みが2nm未満では、スパッタリングによる膜成長の初期段階は島状であるため、液晶ポリマーフィルムと金属層界面における表皮効果(周波数が高くなる程、界面に信号が集中する現象)により、伝送損失が大きくなる可能性が高くなる。また、周波数が高いほど、表皮効果が発生する膜厚は薄くなる(例えば10GHzの時、約50〜60nm)為、膜厚バラツキを考慮し、第1金属層の厚みは30nm以下とすることが望ましい。
第2金属層の厚みが0.1μmよりも薄い場合、セミアディティブ法で配線加工する際に湿式めっき工程で給電がし辛くなるため好ましくない。対して20μmよりも厚くなると、エッチングによる配線加工の生産性が低下するばかりでなく、基板としての総厚も厚くなってしまうので、好ましくない。なお、スパッタ法の銅薄膜層の膜厚は、上記銅層の膜厚の範囲にあればよい。
サブトラクティブ法とは、銅張積層板の銅層を化学エッチング処理して不要部分を除去する方法である。即ち、銅張積層板の銅層のうち導体配線として残したい部分の表面にレジストを設け、銅に対応するエッチング液による化学エッチング処理と水洗を経て、銅層の不要部分を選択的に除去して導体配線を形成するものである。
一方、セミアディティブ法とは、銅張積層板の下地金属層および銅層の上にレジスト層を形成し、フォトリソグラフィーにより、レジスト層をパターニングし、配線を形成したい箇所のレジスト層を除去して得られる銅層が露出した開口部に銅めっきを施し、配線を形成する。配線を形成後、レジスト除去を行い、不要な銅層および下地金属層を化学エッチング処理して極薄銅層および下地金属層部分を除去する方法である。
プラズマ処理後の液晶ポリマーフィルム表面の二乗平均粗さ(RMS)及び算術平均粗さ(Ra)、めっき積層体における液晶ポリマーフィルム−金属層間の密着強度、伝送損失は以下の方法により測定した。
まためっき積層体の形成工程のうち、減圧下での加熱処理、プラズマ処理による表面改質、スパッタリング、電気銅めっきの条件を下記に示した。
1.二乗平均粗さ(RMS)及び算術平均粗さ(Ra)
日本ビーコ株式会社製 NanoscopeV及びNANO WORLD製 プローブSEIHR(ばね定数:12〜13N/m、共振周波数123〜125kHz)にて、液晶ポリマーフィルム表面をタッピングモードにて測定し、2×2μm角内のRMS及びRaを算出した。
銅層側に1mm幅のマスキングを行った後、40℃の第二鉄溶液(比重40Be′)にて30秒間浸漬し、金属層をエッチングして除去することで、1mm幅の金属層を得た。株式会社島津製作所製 「オートグラフEZ Graph」にて、JIS C 6471に記載されている「90°方向引き剥がし方法」により金属層を20mm/min、90°方向に引っ張り、得られた引き剥がし荷重を試料幅1mmで除した値を接着強度(N/m)とした。
特性インピーダンスが50Ωのマイクロストリップ線路を形成し、HP社製の「ネットワークアナライザー HP8510C」により透過係数を測定し、各周波数での伝送損失を求めた。
実施例で用いためっき積層体の製造方法を以下に示す。
液晶ポリマーフィルムを図1の熱処理装置の巻出2に設置し、真空チャンバー1内を真空ポンプで圧力が1Pa以下になるまで排気し、液晶ポリマーフィルムを搬送しながらヒーターユニット4(赤外線ヒーター)を用いて液晶ポリマーフィルムの両側から加熱した。予め液晶ポリマーフィルムに極細の熱電対を設置し、ヒーターユニット4と液晶ポリマーフィルムの温度の関係を把握した後、実際の加熱処理はヒーターユニット4の設定温度で制御した。
真空チェンバー内の圧力が1×10−4Pa以下となるまで真空引きした後、ガスを導入し、上記(1)式により定義されたプラズマ処理強度Jになるように印加電圧V、電流I、処理時間t、及び電極表面積Aを適宜設定した後、直流放電プラズマにより液晶ポリマーフィルム表面にプラズマ処理を施した。
次に真空チェンバー内の圧力が1×10−4Pa以下となるまで真空引きした後、アルゴンガスを真空チャンバー内に導入して、その圧力を0.3Paとし、プラズマ処理を施したフィルム表面にスパッタリング法によりNi−20質量%Cr合金層、次いで銅層からなるスパッタ層を積層した。
電流密度2A/dm2で電気銅めっき(めっき液:硫酸銅溶液)を行ない、スパッタ層上に膜厚8μmの銅めっき層を形成した。
その後、液晶ポリマーフィルム両面に、プラズマ処理強度83kJ/m2にて酸素プラズマ処理を行った。続いてスパッタリング法によりNi−20質量%Crを8nm、銅を100nm積層し、続いて電解銅めっきにより銅めっき層を8μm形成し、めっき積層体を作製した。
結果を表1に示す。
このとき加熱後の放射温度計A(フィルム)11で測定した温度調整ロール5直前の液晶ポリマーフィルムの温度は65℃で、放射温度計B(ロール)12で測定した温度調整ロール5の表面の温度は40℃であった。
続いて実施例1と同様の操作によってめっき積層体を作製し、プラズマ処理後のRMS及びRa、めっき積層体の密着強度、伝送損失を測定した。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
続いて液晶ポリマーフィルムの両面にプラズマ処理強度42kJ/m2にて酸素プラズマ処理を行い、実施例1と同様の操作によってめっき積層体を作製し、プラズマ処理後のRMS及びRa、めっき積層体の密着強度、伝送損失を測定した。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
片面をサンドブラスト粗化した全芳香族型ポリエステル液晶ポリマーフィルムを用い、減圧下で加熱処理しない以外は実施例1と同じ操作にてめっき積層体を作製した。
なお、サンドブラスト処理条件はラインスピードを1.5m/minとし、サンドブラスト処理は、加圧一段式で粒径0.1〜1mmのけい砂を使用し、吹き出しノズルと液晶ポリマーフィルムとの角度、間隔をそれぞれ45度、130mmとした。吹き出し量は調整弁により6kg/minとした。次に、プラズマ処理後のRMS及びRa、めっき積層体の密着強度、伝送損失を測定した。
結果を表1に示す。
実施例1と同じ液晶ポリマーフィルムを減圧下で加熱処理しない以外は実施例1と同様の操作によってめっき積層体を得、プラズマ処理後のRMS及びRa、めっき積層体の密着強度、伝送損失を測定した。
結果を表1に示す。
実施例1と同じ液晶ポリマーフィルムを、図1の熱処理装置内で液晶ポリマーフィルム温度が100℃になるように加熱処理を行った液晶ポリマーフィルムの両面にプラズマ処理強度42kJ/m2にて酸素プラズマ処理を行い、実施例1と同様の操作によってめっき積層体を得、プラズマ処理後のRMS及びRa、めっき積層体の密着強度、伝送損失を測定した。
結果を表1に示す。
実施例1と同じ液晶ポリマーフィルムを、図1の熱処理装置内で液晶ポリマーフィルム温度が300℃になるように加熱処理を行ったところ、途中で液晶ポリマーフィルムが破断した。
実施例1と同じ液晶ポリマーフィルムを、図1の熱処理装置内で液晶ポリマーフィルム温度が200℃になるように加熱処理を行った。このとき加熱後の液晶ポリマーフィルムのロール直前の温度は80℃で、ロール表面の温度は25℃であった。しばらくして、液晶ポリマーフィルムにシワが発生した。
2 巻出装置
3、3a ガイドロール
4 ヒーターユニット
5 温度調整ロール
5a 熱放射材
6 巻取装置
10 加熱処理装置
11 放射温度計A(フィルム)
12 放射温度計B(ロール)
21 巻出ロール
22 巻取ロール
F 樹脂フィルム
Claims (12)
- 減圧雰囲気下にて、ロール状に巻回された樹脂フィルムを巻出し、ロールツーロール方式で搬送して加熱処理を行い、前記加熱処理後に温度調整ロールを介して前記樹脂フィルムを搬送、冷却してロール状に巻取る熱処理方法であって、
前記樹脂フィルムが、液晶ポリマーフィルムであり、
前記加熱処理における加熱温度が、前記樹脂フィルムのフィルム温度(TH)で120℃以上、前記樹脂フィルムのα緩和温度より20℃低い温度以下の範囲であり、
前記温度調整ロールの表面温度(TR)と、前記温度調整ロールに接触する直前の前記樹脂フィルムの温度(TF)との差(TF−TR)が、50℃以内であることを特徴とする熱処理方法。 - 前記加熱処理における加熱温度が、前記樹脂フィルムのフィルム温度(TH)で120℃以上、前記樹脂フィルムのα緩和温度より36.7℃低い温度以下の範囲であることを特徴とする請求項1記載の熱処理方法。
- 前記加熱処理における加熱温度が、前記樹脂フィルムのフィルム温度(TH)で180℃以上、前記樹脂フィルムのα緩和温度より40℃低い温度以下の範囲であることを特徴とする請求項1記載の熱処理方法。
- 前記温度調整ロールに接触する直前の樹脂フィルムのフィルム温度(TF)が、前記温度調整ロールと搬送されてくる前記樹脂フィルムとの接触線を基準として、前記樹脂フィルムの搬送方向とは逆方向に50mm、あるいは前記樹脂フィルムが2秒間に搬送される搬送距離のうち短い方の距離以内の位置で計測されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱処理方法。
- 前記温度調整ロールが、ロール表面の少なくとも一方の端部に熱放射率の高い材料が被着され、前記温度調整ロールの表面温度(TR)は前記熱放射率の高い材料の表面温度であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱処理方法。
- 前記熱放射率の高い材料が、黒体テープまたは黒体塗料であることを特徴とする請求項5に記載の熱処理方法。
- 液晶ポリマーフィルムを加熱処理した後、前記加熱処理した液晶ポリマーフィルムの少なくとも一方の面に表面処理を行い、前記表面処理した面に接着剤を介することなくスパッタリング法を用いて第1金属層を形成し、前記第1金属層上にスパッタリング法による銅成膜と電解銅めっき法による銅被膜から構成される第2金属層である銅層を形成するめっき積層体の製造方法であって、
前記表面処理後の液晶ポリマーフィルムが、二乗平均粗さ(RMS)で50nm未満、且つ算術平均粗さ(Ra)で50nm未満の表面を有する全芳香族ポリエステルを主成分とする液晶ポリマーフィルムであり、
前記加熱処理が、請求項1〜6に記載の熱処理方法で、
前記第1金属層の膜厚が、2〜30nmで、
前記第2金属層である銅層の膜厚が、0.1〜20μmであることを特徴とするめっき積層体の製造方法。 - 前記表面処理が、プラズマ処理、イオンビーム照射処理、紫外線照射処理のいずれかもしくは前記処理を組み合せた処理であることを特徴とする請求項7に記載のめっき積層体の製造方法。
- 前記第1金属層が、ニッケル、クロム、ニッケルを含む合金、クロムを含む合金、ニッケル及びクロムを含む合金から選ばれる一種であることを特徴とする請求項7又は8に記載のめっき積層体の製造方法。
- ロール状に巻回された樹脂フィルムの巻出手段と、
前記樹脂フィルムをロールツーロール方式で搬送する手段と、
前記樹脂フィルムに加熱処理を施す手段と、
前記加熱処理後に処理済み樹脂フィルムと接触状態を形成して搬送、同時に冷却する少なくとも1つ以上の温度調整ロールを備える樹脂フィルム冷却手段と、
冷却された樹脂フィルムの巻取手段を備え、
さらに減圧雰囲気とするための排気手段を備え、
前記温度調整ロールが、
前記温度調整ロール表面温度を制御する手段と、
前記温度調整ロール表面温度を測定する手段と、前記温度調整ロールと接触状態を形成する直前の搬送される樹脂フィルムの温度を測定する手段とを有し、
前記温度調整ロールと接触状態を形成する直前の搬送される樹脂フィルムの温度を測定する手段が、
前記温度調整ロールと搬送されてくる樹脂フィルムとの接触線を基準に前記樹脂フィルムの逆搬送方向に50mm、あるいは前記樹脂フィルムが2秒間に搬送される距離のうち短い方の距離以内の位置の温度を計測するように配置され、
前記温度調整ロールが、ロール表面の樹脂フィルム接触範囲の外側の少なくとも一方の端部に、熱放射率の高い材料が被着され、前記温度調整ロール表面の温度を測定する手段は、前記熱放射率の高い材料の表面温度を計測するように配置されていることを特徴とする熱処理装置。 - 前記熱放射率の高い材料が、黒体テープ又は黒体塗料であることを特徴とする請求項10に記載の熱処理装置。
- 前記温度調整ロール表面及び樹脂フィルムの温度を測定する手段が、放射温度計であることを特徴とする請求項10又は11に記載の熱処理装置。
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