JP2000164516A - マイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents

マイクロ波プラズマ処理装置

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JP2000164516A
JP2000164516A JP10339574A JP33957498A JP2000164516A JP 2000164516 A JP2000164516 A JP 2000164516A JP 10339574 A JP10339574 A JP 10339574A JP 33957498 A JP33957498 A JP 33957498A JP 2000164516 A JP2000164516 A JP 2000164516A
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plasma processing
chamber
processing chamber
plasma
processed
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JP10339574A
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English (en)
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Tsuneo Muranaka
中 恒 男 村
Masakazu Toyoshima
島 雅 和 豊
Yoichi Goto
藤 洋 一 後
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Original Assignee
Shibaura Mechatronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的に供給される複数の被処理物に対して
均一なプラズマ処理を施すことができるマイクロ波プラ
ズマ処理装置を提供する。 【解決手段】 マイクロ波プラズマ処理装置は、処理ガ
スGをプラズマ化させるためのプラズマ発生炉10と、
プラズマ発生炉10にて発生したプラズマ化された処理
ガスGを用いて被処理物20に対して所定のプラズマ処
理を施すプラズマ処理室8と、プラズマ処理室8に隣接
して配置され、プラズマ処理室8の内部状態を一定に保
ちつつプラズマ処理室8に対して被処理物20を搬入お
よび搬出するための第1予備室31および第2予備室3
2と、プラズマ処理室8、第1予備室31および第2予
備室32の間での被処理物20の搬送状況を制御するた
めの制御装置15とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマ化された処
理ガスを用いて被処理物に対して種々のプラズマ処理を
行うマイクロ波プラズマ処理装置に係わり、とりわけ連
続的に供給される複数の被処理物に対して均一なプラズ
マ処理を施すことができるマイクロ波プラズマ処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、プラズマ化された処理ガスを
用いて被処理物に対して種々のプラズマ処理を行う装置
としてマイクロ波プラズマ処理装置が知られている。
【0003】図3は従来のマイクロ波プラズマ処理装置
の一例を示す図である。図3に示すように、マイクロ波
プラズマ処理装置は、マイクロ波発振機1と、マイクロ
波発振機1にアイソレータ2、パワーモニタ3、整合器
4および接続導波管5を介して接続された円筒状プラズ
マ発生炉6と、被処理物20に対して所定のプラズマ処
理を施すためのプラズマ処理室8とを備えている。な
お、プラズマ処理室8には真空弁12を介して排気装置
11が接続されており、被処理物20が設置されるプラ
ズマ処理室8の内部を真空状態に保つことができるよう
になっている。
【0004】ここで、円筒状プラズマ発生炉6は、開口
6aを介して接続導波管5に接続されるとともに、開口
6aの反対側の開口を介してプラズマ処理室8に接続さ
れている。なお、円筒状プラズマ発生炉6の開口6aの
近傍にはノズル6bが設けられており、ノズル6bを介
して処理ガスGが導入されるようになっている。また、
円筒状プラズマ発生炉6の開口6aには処理ガスGの漏
れを防止しつつマイクロ波を通過させるための石英等か
らなる気密保持板7が配置されている。
【0005】また、円筒状プラズマ発生炉6の外周には
永久磁石9が配置されており、円筒状プラズマ発生炉6
に導入されたマイクロ波の定在波と協働して電子サイク
ロトロン共鳴(ECR:electron cyclotron resonanc
e)を生じさせるための所定の磁場を印加するようにな
っている。
【0006】このようなマイクロ波プラズマ処理装置に
おいては、まず、円筒状プラズマ発生炉6およびプラズ
マ処理室8の内部を排気装置11および真空弁12によ
り減圧し、次いで、処理ガス供給系(図示せず)から供
給された処理ガスGをノズル6bを介して円筒状プラズ
マ発生炉6に導入し、円筒状プラズマ発生炉6内におい
て所望のプラズマ発生条件(処理ガス:O2,処理圧
力:10-1〜10-3Pa)を形成する。
【0007】その後、マイクロ波発振機1を動作させて
マイクロ波を発生させ、アイソレータ2、パワーモニタ
3、整合器4および接続導波管5を介して円筒状プラズ
マ発生炉6にマイクロ波を送り込み、円筒状プラズマ発
生炉6に導入された処理ガスGをプラズマ化させる。な
お、このようにして円筒状プラズマ発生炉6にて発生し
たプラズマ化された処理ガスGは排気装置11による排
気に伴うガスの流れによりプラズマ処理室8に導入さ
れ、被処理物20に照射されることにより被処理物20
に対して所定のプラズマ処理が施される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のマイクロ波プラズマ処理装置においては、円筒状プラ
ズマ発生炉6と連通して円筒状プラズマ発生炉6と同一
の内部状態(内部圧力等)を有するプラズマ処理室8に
対して被処理物20を直接搬入および搬出している。こ
のため、このようなマイクロ波プラズマ処理装置におい
て、プラズマ処理室8に連続的に供給される複数の被処
理物20に対して順次プラズマ処理を施す場合には、1
つの被処理物20に対するプラズマ処理が終了した時点
でマイクロ波の発振を一旦停止させ、その被処理物20
を新たな被処理物20と交換して円筒状プラズマ発生炉
6およびプラズマ処理室8の内部状態を元の状態に戻し
た後、マイクロ波の発振を再開させるという手順を踏ま
なければならない。
【0009】しかしながら、上述した従来のマイクロ波
プラズマ処理装置では、マイクロ波発振機1に収容され
ている発振管(マグネトロン)の発振周波数が発振開始
からの時間経過に起因した負荷変動や温度変化等により
経時的に変化するので、マイクロ波の発振を再開させた
ときには、発振開始からの経時変化によりマッチングが
ずれて処理ガスGのプラズマ状態が不安定となり、被処
理物20に対して均一なプラズマ処理を施すことが困難
となるという問題がある。なお、このようなマッチング
のずれは、例えばオートチューナ(図示せず)を利用し
て整合器4を調整することにより解消することができる
が、オートチューナは非常に高価なものであり経済的な
採算をとることが困難である。
【0010】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、オートチューナ等の高価な機器を利用する
ことなく、連続的に供給される複数の被処理物に対して
均一なプラズマ処理を施すことができるマイクロ波プラ
ズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、処理ガスをプ
ラズマ化させるためのプラズマ発生炉と、前記プラズマ
発生炉にて発生したプラズマ化された処理ガスを用いて
被処理物に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理室
と、前記プラズマ処理室に隣接して配置され、前記プラ
ズマ処理室の内部状態を一定に保ちつつ前記プラズマ処
理室に対して被処理物を搬入および搬出するための予備
室とを備えたことを特徴とするマイクロ波プラズマ処理
装置である。
【0012】本発明によれば、予備室を介してプラズマ
処理室の内部状態を一定に保ちつつプラズマ処理室に対
して被処理物を搬入および搬出するので、連続的に供給
される複数の被処理物に対して、マイクロ波を連続発振
させながらプラズマ処理を施すことができる。このた
め、発振開始からの経時変化によりマッチングがずれて
処理ガスのプラズマ状態が不安定となることがなく、連
続的に供給される複数の被処理物に対して均一なプラズ
マ処理を施すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。第1の実施の形態 図1は本発明によるマイクロ波プラズマ処理装置の第1
の実施の形態を示す図である。図1に示すように、マイ
クロ波プラズマ処理装置は、処理ガスGをプラズマ化さ
せるためのプラズマ発生炉10と、プラズマ発生炉10
にて発生したプラズマ化された処理ガスGを用いて被処
理物20に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処
理室8と、プラズマ処理室8に隣接して配置され、プラ
ズマ処理室8の内部状態(内部圧力等)を一定に保ちつ
つプラズマ処理室8に対して被処理物20を搬入および
搬出するための第1予備室(第1画室)31および第2
予備室(第2画室)32と、プラズマ処理室8、第1予
備室31および第2予備室32の間での被処理物20の
搬送状況を制御するための制御装置15とを備えてい
る。
【0014】ここで、プラズマ発生炉10は、マイクロ
波の定在波が形成される導波管21と、導波管21内を
その管軸方向に沿って延びるプラズマ発生管23とを有
している。
【0015】このうち導波管21は、幅広面(図中の上
面および下面)および幅狭面(図中の側面)を有する方
形導波管である。なお、導波管21の一端にはアイソレ
ータ2、パワーモニタ3および整合器4を介してマイク
ロ波発振機1が接続され、他端(終端)には短絡フラン
ジ22が接続されており、マイクロ波発振機1を動作さ
せてマイクロ波を発生させた場合にその内部にマイクロ
波の定在波が形成されるようになっている。
【0016】またプラズマ発生管23は、処理ガスGが
供給される上流側ノズル部23aと、上流側ノズル部2
3aから延びるとともに導波管21内に延在する直線部
23bと、直線部23bから延びるとともに処理ガスG
が排出される下流側ノズル部23cとを有している。こ
こで、上流側ノズル部23aは導波管21の一側幅広面
(図中の上面)から外方に突出して処理ガス供給系(図
示せず)に接続され、下流側ノズル部23cは導波管2
1の他側幅広面(図中の下面)から外方に突出してプラ
ズマ処理室8に接続されている。なお、プラズマ発生管
23の上流側ノズル部23aから供給された処理ガスG
は、導波管21内に延在する直線部23bを通過し、導
波管21の内部に形成されるマイクロ波の定在波により
処理ガスGがプラズマ化される。そして、プラズマ発生
管23の直線部23bにて発生したプラズマ化された処
理ガスGはプラズマ処理室8に導かれる。
【0017】なお、導波管21の幅狭面の略中央部分に
はプラズマ発生管23の直線部23bを挟んだ状態で対
向する一対の永久磁石24a,24bが取り付けられて
おり、マイクロ波の定在波に対してマイクロ波の電界方
向と略直交する方向の磁場を印加し、導波管21内で形
成されるマイクロ波の定在波の腹の領域の電子のスピン
効果を向上させて電子サイクロトロン共鳴(ECR:el
ectron cyclotron resonance)を生じさせることができ
るようになっている。
【0018】次に、プラズマ処理室8に対して被処理物
20を搬入および搬出するための第1予備室31、プラ
ズマ処理室8および第2予備室32の詳細について説明
する。
【0019】図1に示すように、第1予備室31は、被
処理物20を搬入するための開口部31aに取り付けら
れた開閉可能な第1シャッタ33aと、外部側からプラ
ズマ処理室8側へ被処理物20を搬送するためのコンベ
ヤ等からなる第1ハンドリング装置(第1搬送装置)1
3aとを有している。なお、第1予備室31には、真空
弁(第1調整手段)12aを介して排気装置11aが接
続されており、第1予備室31の内部を真空状態と大気
状態との間で調整することができるようになっている。
【0020】また、プラズマ処理室8は、被処理物20
を搬入および搬出するための一対の開口部8a,8bに
それぞれ取り付けられた開閉可能な第2シャッタ33b
および第3シャッタ33cと、第1予備室31側から第
2予備室側へ被処理物20を搬送するためのコンベヤ等
からなる第2ハンドリング装置(第2搬送装置)13b
とを有している。なお、プラズマ処理室8には、真空弁
(第2調整手段)12bを介して排気装置11bが接続
されており、被処理物20が設置されるプラズマ処理室
8の内部を真空状態に保つことができるようになってい
る。
【0021】さらに、第2予備室32は、被処理物20
を搬出するための開口部32aに取り付けられた開閉可
能な第4シャッタ33dと、プラズマ処理室8側から外
部側へ被処理物20を搬送するためのコンベヤ等からな
る第3ハンドリング装置(第3搬送装置)13cとを有
している。なお、第2予備室32には、真空弁(第3調
整手段)12cを介して排気装置11cが接続されてお
り、第2予備室32の内部を真空状態と大気状態との間
で調整することができるようになっている。
【0022】なお、真空弁12a,12b,12cの動
作タイミングと、第1シャッタ33a、第2シャッタ3
3b、第3シャッタ33cおよび第4シャッタ33dの
開閉タイミングと、第1ハンドリング装置13a、第2
ハンドリング装置13bおよび第3ハンドリング装置1
3cの動作タイミングとは、制御装置15により制御さ
れるようになっている。
【0023】次に、このような構成からなる本発明の第
1の実施の形態の作用について説明する。なお、ここで
は、説明を簡略化するために1つの被処理物20が搬入
および搬出される様子について説明するが、被処理物2
0がプラズマ処理室8に搬入された時点で次の被処理物
が第1予備室31に搬入されるようにすることにより、
連続的に供給される被処理物20に対してプラズマ処理
を行うことができる。
【0024】まず、プラズマ発生炉10のプラズマ発生
管23およびプラズマ処理室8の内部を排気装置11b
および真空弁12bにより減圧し、次いで、処理ガス供
給系(図示せず)から供給された処理ガスGをプラズマ
発生管23の上流側ノズル部23aを介して直線部23
bに導入し、導波管21内に延在するプラズマ発生管2
3の直線部23b内において所望のプラズマ発生条件
(処理ガス:O2,処理圧力:10-1〜10-3Pa)を
形成する。
【0025】次に、マイクロ波発振機1を動作させてマ
イクロ波を発生させ、アイソレータ2、パワーモニタ3
および整合器4を介して、プラズマ発生炉10の導波管
21にマイクロ波を送り込み、導波管21の内部に形成
されたマイクロ波の定在波により、導波管21内に延在
するプラズマ発生管23の直線部23bに導入された処
理ガスGをプラズマ化させる。なお、このようにしてプ
ラズマ発生管23の直線部23bにて発生したプラズマ
化された処理ガスGは排気装置11の排気に伴うガスの
流れによりプラズマ処理室8に導入され、プラズマ処理
室8に搬入される被処理物20に照射されることにより
被処理物20に対して所定のプラズマ処理が施される。
【0026】ここで、プラズマ処理室8への被処理物2
0の搬入および搬出は第1予備室31および第2予備室
32を介して行なわれ、制御装置15による制御の下
で、プラズマ処理室8の内部状態が一定に保たれた状態
で、(1)外部から第1予備室31へ、(2)第1予備
室31からプラズマ処理室8へ、(3)プラズマ処理室
8から第2予備室32へ、(4)第2予備室32から外
部へ、と被処理物20が順次搬送される。
【0027】具体的には、真空弁12bを制御して排気
装置11bによりプラズマ処理室8の内部を常時真空状
態とした上で、真空弁12aを制御して排気装置11a
により第1予備室31の内部を大気圧状態とする。
【0028】そして、第1予備室31の第1シャッタ3
3aを開き、第1ハンドリング装置13a上に被処理物
20を供給する。
【0029】次に、第1予備室31の第1シャッタ33
aを閉め、真空弁12aを制御して排気装置11aによ
り第1予備室31の内部をプラズマ処理室8と同程度の
真空状態とする。
【0030】そして、プラズマ処理室8の搬入側の第2
シャッタ33bを開き、第1ハンドリング装置13aを
駆動して被処理物20をプラズマ処理室8の第2ハンド
リング装置13b上に移動させる。
【0031】その後、プラズマ処理室8の搬入側の第2
シャッタ33bを閉め、第2ハンドリング装置13bを
駆動して被処理物20をプラズマ処理室8の所定位置へ
搬送しつつ、プラズマ化された処理ガスGを用いて被処
理物20に対して所定のプラズマ処理を施す。
【0032】次に、真空弁12cを制御して排気装置1
1cにより第2予備室32の内部をプラズマ処理室8と
同程度の真空状態とする。
【0033】そして、プラズマ処理室8におけるプラズ
マ処理が終了した後、プラズマ処理室8の搬出側の第3
シャッタ33cを開き、第2ハンドリング装置13bを
駆動して被処理物20を第2予備室32の第3ハンドリ
ング装置13c上に移動させる。
【0034】次に、プラズマ処理室8の搬出側の第3シ
ャッタ33cを閉め、真空弁12cを制御して排気装置
11cにより第2予備室32の内部を大気圧状態とす
る。
【0035】そして最後に、第2予備室32の第4シャ
ッタ33dを開き、第3ハンドリング装置13cを駆動
して被処理物20を外部へ排出する。
【0036】このように本発明の第1の実施の形態によ
れば、第1予備室31を介してプラズマ処理室8の内部
状態を一定に保ちつつ外部からプラズマ処理室8へ被処
理物20を搬入するとともに、第2予備室32を介して
プラズマ処理室8の内部状態を一定に保ちつつプラズマ
処理室8から外部へ被処理物20を搬出するので、連続
的に供給される複数の被処理物20に対して、マイクロ
波発振機1によりマイクロ波を連続発振させながらプラ
ズマ処理を施すことができる。このため、発振開始から
の経時変化によりマッチングがずれて処理ガスGのプラ
ズマ状態が不安定となることがなく、連続的に供給され
る複数の被処理物20に対して均一なプラズマ処理を施
すことができる。
【0037】なお、上述した第1の実施の形態において
は、プラズマ発生炉10として導波管21とプラズマ発
生管23とを組み合わせたものを用いているが、これに
限らず、例えば図3に示すような従来のマイクロ波プラ
ズマ処理装置で一般的に用いられる円筒状プラズマ発生
炉6を用いるようにしてもよい。
【0038】第2の実施の形態 次に、図2により、本発明によるマイクロ波プラズマ処
理装置の第2の実施の形態について説明する。本発明の
第2の実施の形態は、プラズマ処理室に隣接して配置さ
れた1つの予備室を介して、プラズマ処理室の内部状態
を一定に保ちつつ外部からプラズマ処理室へ被処理物を
搬入するとともにプラズマ処理室から外部へ被処理物を
搬出するようにした点を除いて、他は図1に示す第1の
実施の形態と略同一である。本発明の第2の実施の形態
において、図1に示す第1の実施の形態と同一部分には
同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0039】図2に示すように、本発明の第2の実施の
形態においては、プラズマ処理室8に隣接して配置さ
れ、プラズマ処理室8の内部状態(内部圧力等)を一定
に保ちつつプラズマ処理室8に対して被処理物20を搬
入および搬出するための予備室(画室)31と、プラズ
マ処理室8および予備室31における被処理物20の搬
送状況を制御するための制御装置15とを備えている。
【0040】ここで、予備室31は、被処理物20を搬
入および搬出するための開口部31aに取り付けられた
開閉可能な第1シャッタ33aと、外部側からプラズマ
処理室8側へ被処理物20を搬出するとともにプラズマ
処理室8側から外部側へ被処理物20を搬送するための
コンベヤ等からなる第1ハンドリング装置(第1搬送装
置)13aとを有している。なお、予備室31には、真
空弁(第1調整手段)12aを介して排気装置11aが
接続されており、予備室31の内部状態を真空状態と大
気状態との間で調整することができるようになってい
る。
【0041】また、プラズマ処理室8は、被処理物20
を搬入および搬出するための開口部8aに取り付けられ
た開閉可能な第2シャッタ33bと、予備室31側から
内部へ被処理物20を搬送するとともに内部から予備室
31側へ被処理物を搬送するためのコンベヤ等からなる
第2ハンドリング装置(第2搬送装置)13bとを有し
ている。なお、プラズマ処理室8には、真空弁(第2調
整手段)12bを介して排気装置11bが接続されてお
り、被処理物20が設置されるプラズマ処理室8の内部
を真空状態に保つことができるようになっている。
【0042】なお、真空弁12a,12bの動作タイミ
ングと、第1シャッタ33aおよび第2シャッタ33b
の開閉タイミングと、第1ハンドリング装置13aおよ
び第2ハンドリング装置13bの動作タイミングとは、
制御装置15により制御されるようになっている。
【0043】次に、このような構成からなる本発明の第
2の実施の形態の作用について説明する。なお、ここで
は、上述した第1の実施の形態と異なる点、すなわちプ
ラズマ処理室8への被処理物20の搬入および搬出の方
法についてのみ説明する。
【0044】本発明の第2の実施の形態においては、プ
ラズマ処理室8への被処理物20の搬入および搬出は予
備室31を介して行なわれ、制御装置15による制御の
下で、プラズマ処理室8の内部状態が一定に保たれた状
態で、(1)外部から予備室31へ、(2)予備室31
からプラズマ処理室8へ、(3)プラズマ処理室8から
予備室31へ、(4)予備室31から外部へ、と被処理
物20が順次搬送される。
【0045】具体的には、真空弁12bを制御して排気
装置11bによりプラズマ処理室8の内部を常時真空状
態とした上で、真空弁12aを制御して排気装置11a
により予備室31の内部を大気圧状態とする。
【0046】そして、予備室31の第1シャッタ33a
を開き、第1ハンドリング装置13a上に被処理物20
を供給する。
【0047】次に、予備室31の第1シャッタ33aを
閉め、真空弁12aを制御して排気装置11aにより予
備室31の内部をプラズマ処理室8と同程度の真空状態
とする。
【0048】そして、プラズマ処理室8の第2シャッタ
33bを開き、第1ハンドリング装置13aを駆動して
被処理物20をプラズマ処理室8の第2ハンドリング装
置13b上に移動させる。
【0049】その後、プラズマ処理室8の第2シャッタ
33bを閉め、第2ハンドリング装置13bを駆動して
被処理物20をプラズマ処理室8の所定位置へ搬送しつ
つ、プラズマ化された処理ガスGを用いて被処理物20
に対して所定のプラズマ処理を施す。
【0050】そして、プラズマ処理室8におけるプラズ
マ処理が終了した後、プラズマ処理室8の第2シャッタ
33bを開き、第2ハンドリング装置13bを駆動して
被処理物20を予備室31の第1ハンドリング装置13
a上に移動させる。
【0051】次に、プラズマ処理室8の第2シャッタ3
3bを閉め、真空弁12aを制御して排気装置11aに
より予備室31の内部を大気圧状態とする。
【0052】そして最後に、予備室31の第1シャッタ
33aを開き、第1ハンドリング装置13aを駆動して
被処理物20を外部へ排出する。
【0053】このように本発明の第2の実施の形態によ
れば、1つの予備室31のみを介して、プラズマ処理室
8の内部状態を一定に保ちつつ外部からプラズマ処理室
8へ被処理物20を搬入するとともにプラズマ処理室8
から外部へ被処理物20を搬出するので、より簡易かつ
安価な装置構成により、上述した第1の実施の形態と同
様の作用効果を奏することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、予
備室を介してプラズマ処理室の内部状態を一定に保ちつ
つプラズマ処理室に対して被処理物を搬入および搬出す
るので、連続的に供給される複数の被処理物に対して、
マイクロ波を連続発振させながらプラズマ処理を施すこ
とができる。このため、発振開始からの経時変化により
マッチングがずれて処理ガスのプラズマ状態が不安定と
なることがなくなり、連続的に供給される複数の被処理
物に対して均一なプラズマ処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマイクロ波プラズマ処理装置の第
1の実施の形態を示す一部断面図。
【図2】本発明によるマイクロ波プラズマ処理装置の第
2の実施の形態を示す一部断面図。
【図3】従来のマイクロ波プラズマ処理装置を示す一部
断面図。
【符号の説明】
1 マイクロ波発振機 2 アイソレータ 3 パワーモニタ 4 整合器 8 プラズマ処理室 10 プラズマ発生炉 11a,11b,11c 排気装置 12a,12b,12c 真空弁(調整手段) 13a,13b,13c ハンドリング装置(搬送装
置) 20 被処理物 21 導波管 22 短絡フランジ 23 プラズマ発生管 24a,24b 永久磁石 31 第1予備室 32 第2予備室 33a,33b,33c,33d シャッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後 藤 洋 一 神奈川県川崎市川崎区日進町7番地1 東 芝電子エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4K030 FA01 FA02 GA12 KA08 KA11 KA30 KA41 KA49 5F045 AA09 DP02 DP03 DP23 EB08 EB10 EB12 EG02 EH17 EN04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理ガスをプラズマ化させるためのプラズ
    マ発生炉と、 前記プラズマ発生炉にて発生したプラズマ化された処理
    ガスを用いて被処理物に対してプラズマ処理を施すプラ
    ズマ処理室と、 前記プラズマ処理室に隣接して配置され、前記プラズマ
    処理室の内部状態を一定に保ちつつ前記プラズマ処理室
    に対して被処理物を搬入および搬出するための予備室と
    を備えたことを特徴とするマイクロ波プラズマ処理装
    置。
  2. 【請求項2】前記予備室は前記プラズマ処理室の搬入側
    に接続された第1画室であって前記プラズマ処理室の内
    部状態を一定に保ちつつ外部から前記プラズマ処理室へ
    被処理物を搬入するための第1画室と、前記プラズマ処
    理室の搬出側に接続された第2画室であって前記プラズ
    マ処理室の内部状態を一定に保ちつつ前記プラズマ処理
    室から外部へ被処理物を搬出するための第2画室とから
    なることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波プラズ
    マ処理装置。
  3. 【請求項3】前記プラズマ処理室、前記第1画室および
    前記第2画室の間での被処理物の搬送状況を制御するた
    めの制御装置をさらに備え、 前記第1画室は内部状態を調整するための第1調整手段
    と、被処理物を搬入するための開口部に取り付けられた
    開閉可能な第1シャッタと、外部側から前記プラズマ処
    理室側へ被処理物を搬送するための第1搬送装置とを有
    し、 前記プラズマ処理室は内部状態を調整するための第2調
    整手段と、被処理物を搬入および搬出するための一対の
    開口部にそれぞれ取り付けられた開閉可能な第2シャッ
    タおよび第3シャッタと、前記第1画室側から前記第2
    画室側へ被処理物を搬送するための第2搬送装置とを有
    し、 前記第2画室は内部状態を調整するための第3調整手段
    と、被処理物を搬出するための開口部に取り付けられた
    開閉可能な第4シャッタと、前記プラズマ処理室側から
    外部側へ被処理物を搬送するための第3搬送装置とを有
    し、 前記制御装置は、前記第1調整手段、前記第2調整手段
    および前記第3調整手段の動作タイミングと、前記第1
    シャッタ、前記第2シャッタ、前記第3シャッタおよび
    前記第4シャッタの開閉タイミングと、前記第1搬送装
    置、前記第2搬送装置および前記第3搬送装置の動作タ
    イミングとを制御することを特徴とする請求項2記載の
    マイクロ波プラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】前記予備室は前記プラズマ処理室に接続さ
    れた画室であって前記プラズマ処理室の内部状態を一定
    に保ちつつ外部から前記プラズマ処理室へ被処理物を搬
    入するとともに前記プラズマ処理室から外部へ被処理物
    を搬出するための画室であることを特徴とする請求項1
    記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】前記プラズマ処理室および前記画室の間で
    の被処理物の搬送状況を制御するための制御装置をさら
    に備え、 前記画室は内部状態を調整するための第1調整手段と、
    被処理物を搬入および搬出するための開口部に取り付け
    られた開閉可能な第1シャッタと、外部側から前記プラ
    ズマ処理室側へ被処理物を搬送するとともに前記プラズ
    マ処理室側から外部側へ被処理物を搬送するための第1
    搬送装置とを有し、 前記プラズマ処理室は内部状態を調整するための第2調
    整手段と、被処理物を搬入および搬出するための開口部
    に取り付けられた開閉可能な第2シャッタと、前記画室
    側から内部へ被処理物を搬送するとともに内部から前記
    画室側へ被処理物を搬送するための第2搬送装置とを有
    し、 前記制御装置は、前記第1調整手段および前記第2調整
    手段の動作タイミングと前記第1シャッタおよび前記第
    2シャッタの開閉タイミングと、前記第1搬送装置およ
    び前記第2搬送装置の動作タイミングとを制御すること
    を特徴とする請求項4記載のマイクロ波プラズマ処理装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002194551A (ja) * 2000-08-17 2002-07-10 Novartis Ag レンズプラズマコーティングシステム
JP2007146211A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Phyzchemix Corp プラズマ処理方法及びプラズマ処理システム
JP2009283547A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Dainippon Printing Co Ltd 導電性パターンの形成方法とその形成装置並びに導電性基板

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