JP6050743B2 - 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents
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トナーコア11は、必須成分(結着樹脂)を含む。トナーコア11は、必要に応じて任意成分(着色剤、電荷制御剤、離型剤、又は磁性粉)を含んでもよい。以下にトナーコア11に含まれる成分について説明する。
トナーコア11に含まれる結着樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、又はスチレン−ブタジエン系樹脂のような熱可塑性樹脂が挙げられる。このような熱可塑性樹脂は、1種単独で用いられてもよく、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。このような熱可塑性樹脂の中でも、トナー中での着色剤の分散性、トナーの帯電性、又はトナーの用紙に対する定着性を良好にするためには、スチレンアクリル系樹脂、又はポリエステル樹脂が好ましい。以下、スチレンアクリル系樹脂、又はポリエステル樹脂について説明する。
トナーコア11は、必要に応じて離型剤を含んでもよい。離型剤は、一般的にトナーの低温定着性及び耐高温オフセット性を向上させる目的で使用される。
トナーコア11は、必要に応じて着色剤を含んでもよい。トナーコア11に含有させる着色剤としては、トナー粒子10の色に合わせて、公知の顔料や染料を用いることができる。好適な着色剤の具体例としては、以下の着色剤が挙げられる。
トナーコア11が負帯電性を有するために、トナーコア11では負帯電性の電荷制御剤が使用される。このような電荷制御剤は、帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性又は安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。帯電立ち上がり特性は、所定の帯電レベルに短時間で帯電可能か否かの指標になる。
トナーコア11は、必要に応じて磁性粉を含んでもよい。好適な磁性粉としては、例えば、鉄(フェライト又はマグネタイト)、強磁性金属(コバルト又はニッケル)鉄、及び/又は強磁性金属を含む合金、鉄、及び/又は強磁性金属を含む化合物、熱処理のような強磁性化処理を施された強磁性合金、又は二酸化クロムが挙げられる。
シェル層12は、トナーコア11の表面に被覆される。
本実施形態では、シェル層12が正帯電性を有するため、シェル層12では、正帯電性の電荷制御剤が使用される。
本実施形態に係るトナー粒子10はトナーコア11とシェル層12とを含むことを説明した。なお、トナー粒子10は外添剤を含んでもよい。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの製造方法は、準備工程と形成工程とを含む。準備工程において、トナーコア11を準備する。形成工程において、トナーコア11の表面にシェル層12を被覆する。
準備工程において、必須成分(結着樹脂)中に、必要に応じて任意成分(着色剤、電荷制御剤、離型剤、又は磁性粉)を良好に分散させることができる方法を用いればよい。準備工程を実行する方法としては、例えば、溶融混練法、又は凝集法が挙げられる。
次いで、形成工程について説明する。形成工程は、酸化工程と中和工程とを含む。酸化工程において、トナーコア11を含む水性分散液にシェル層12を構成する材料を溶解させる。その後、トナーコア11及びシェル層12を構成する材料を含む水性分散液中に酸性触媒を添加してシェル層12を構成する材料の反応を進行させる。中和工程において、シェル層12を構成する材料の反応終了後に、塩基性水溶液を添加して、中和する。
外添工程において、トナー粒子10の表面に外添剤を付着させる。外添剤を付着させる方法としては、例えば、外添剤がトナー母粒子の表面に埋没しないように条件を調整して、混合機(例えば、ヘンシェルミキサー、又はナウターミキサー)を用いて、トナー粒子10と外添剤とを混合する方法が挙げられる。
以下に、実施例1について説明する。
ポリエステル樹脂(水酸基価(OHV値)20mgKOH/g、酸価(AV値)40mgKOH/g、軟化点(Tm)90℃、ガラス転移点(Tg)49℃)100質量部に対して、着色剤(フタロシアニン顔料15:3タイプ)5質量部と、離型剤(エステルワックス)5質量部とを配合し、混合機(ヘンシャルミキサ−)を用いて混合して混合物を得た。得られた混合物を、2軸押出機(池貝株式会社製「PCM−30型」)を用いて溶融混練して溶融混練物を得た。得られた溶融混練物を機械式粉砕機(ターボ工業株式会社製「ターボミル」)を用いて粉砕し、平均粒子径6μmに粉砕した。得られた粉砕物を分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェット」)で分級し、平均粒子径6μm、形状測定値0.93のトナーコアを得た。
温度計と撹拌羽根と冷却管とを備えた容量1Lの三つ口フラスコを30℃のウォーターバス中にセットした。フラスコ内にイオン交換水300mlを投入し、さらに、p−トルエンスルホン酸水溶液1mol/Lをフラスコ内の水系のpHが4になるまで添加した。得られた酸性水溶液に、シェル層の膜厚が6nmになるように、メチロ−ルメラミン水溶液(昭和電工株式会社製「ミルベン607」)2mlを添加した。得られた水溶液に上述で得られたトナーコア300gを添加し、十分に撹拌した。更に、イオン交換水300mlを追加し、撹拌しながらフラスコ内の液温度を30℃から70℃まで昇温速度1℃/分で昇温し、70℃で2時間保持した。
その後、水酸化ナトリウムを添加して、フラスコ内容物のpHを7に調整した。中和されたフラスコ内容物を常温まで冷却し、トナー粒子を含む分散液を得た。
得られたトナー粒子を含む分散液からブフナーロートを用いて、トナー粒子を含むウェットケーキをろ取した。ろ取後のトナー粒子を含むウェットケーキをイオン交換水を用いて分散させてトナー粒子を洗浄した。そして、トナー粒子を含むウェットケーキをイオン交換水を用いて、同様に数回洗浄した。
メチロールメラミン水溶液の配合量を2mlから3mlに代えた以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例2の静電荷像現像用トナーを得た。
メチロールメラミン水溶液の配合量を2mlから4mlに代えた以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例3の静電荷像現像用トナーを得た。
形成工程において、フラスコ内の液温度を30℃から70℃まで昇温速度1℃/分で昇温し、70℃で2時間保持したことを、フラスコ内の液温度を30℃から65℃まで昇温速度1℃/分で昇温し、同温度で4時間保持したことに代えた以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例4の静電荷像現像用トナーを得た。
中和工程を実行しなかった以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例1の静電荷像現像用トナーを得た。
形成工程において、pHを4から2に代えた以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例2の静電荷像現像用トナーを得た。
実施例1〜4及び比較例1〜2のトナーの評価方法及び測定方法は以下の通りである。
実施例1〜4及び比較例1〜2の各々にて得られたトナー5gを界面活性剤(花王株式会社製「エマルゲン120」)0.5%水溶液100gに添加して、5分間超音波分散させて混合溶液を得た。得られた混合溶液をろ過して、ろ液を回収した。回収されたろ液中のp−トルエンスルホン酸の量を液体クロマトグラフィーにより求めた。
常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナーを十分に分散させて、40℃の雰囲気で2日間硬化させて硬化物を得た。得られた硬化物を四三酸化オスミウムで染色した後、ダイヤモンドナイフをセットしたミクロトームで薄片状のサンプルを切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いてトナーの断面形態を観察して、シェル層の膜厚を測定した。
実施例1〜4及び比較例1〜2の各々にて得られたトナー粒子3gを20mlのポリ容器に投入して、恒温槽内に60℃で、3時間静置した。その後、200メッシュをセットした振動ふるいを用いて30秒間ふるった。振動ふるいを30秒間行った後に、篩上に残存したトナーの質量を求めた。耐熱保存性について以下の式を用いた。
ふるい残(%)=(ふるい後に篩上に残存したトナーの質量/ふるい前に篩上に残存したトナーの質量)×100
以下の基準に従いトナーの評価を行った。表1に、耐熱保存性の評価結果を示す。
良い(○):ふるい残が20%以下であった。
平均(△):ふるい残が20%を超えて、20%以下であった。
悪い(×):ふるい残が40%を超えた。
実施例1〜4及び比較例1〜2の各々にて得られたトナーを25℃、60%RHの環境下にて48時間放置した後、そのトナー粒子3gを20mlのポリ容器に投入して、恒温槽内に60℃で、3時間静置した。その後、200メッシュをセットした振動ふるいを用いて30秒間ふるった。振動ふるいを30秒間行った後に、篩上に残存したトナーの質量を求めた。耐熱保存性について以下の式を用いた。
ふるい残(%)=(ふるい後に篩上に残存したトナーの質量/ふるい前に篩上に残存したトナーの質量)×100
以下の基準に従いトナーの評価を行った。表1に、耐熱保存性の評価結果を示す。
良い(○):ふるい残が20%以下であった。
平均(△):ふるい残が20%を超えて、20%以下であった。
悪い(×):ふるい残が40%を超えた。
11 トナーコア
12 シェル層
Claims (4)
- 複数のトナー粒子を含む静電荷像現像用トナーであって、
前記複数のトナー粒子の各々は、トナーコアと、前記トナーコアの表面を被覆するシェル層とを含み、
前記トナーコアは、少なくとも結着樹脂を含む溶融混練物の粉砕物であり、
前記シェル層は、メチロールメラミンの重合物を含み、
前記シェル層は、ベンゼンスルホン酸化合物を含み、かつ、前記ベンゼンスルホン酸化合物以外の界面活性剤を含まず、
前記トナー粒子5gを水100g中に分散させた時の分散液中のベンゼンスルホン酸化合物の量は、0gより大きく、0.0001g以下である、静電荷像現像用トナー。 - 前記シェル層の厚さは6nm以上12nm以下である、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーコアを準備する準備工程と、
前記トナーコアの表面にシェル層が被覆されたトナー粒子を形成する形成工程とを含み、
前記準備工程は、
少なくとも結着樹脂を含む前記トナーコアの材料を溶融混練して、溶融混練物を得る工程と、
前記溶融混練物を粉砕する工程と、
を含み、
前記形成工程は、
水性媒体にベンゼンスルホン酸化合物を添加して、前記水性媒体のpHを4にする工程と、
前記水性媒体に、前記トナーコアとメチロールメラミンとを添加する工程と、
前記トナーコアと前記メチロールメラミンと前記ベンゼンスルホン酸化合物とを含み、かつ、前記ベンゼンスルホン酸化合物以外の界面活性剤を含まない前記水性媒体中で、前記メチロールメラミンを重合させる工程と、
前記メチロールメラミンを重合させた後に、前記水性媒体に塩基性水溶液を添加して、前記水性媒体のpHを7にする中和工程と、
を含み、
前記形成工程後に、水を用いて前記トナー粒子を洗浄する洗浄工程をさらに含み、
前記形成工程後のトナー粒子5gを水100g中に分散させた時の分散液中のベンゼンスルホン酸化合物の量は、0gより大きく、0.0001g以下である、静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 前記シェル層の厚さは6nm以上12nm以下である、請求項3に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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